JP2008031501A - 成膜装置および蒸着薄膜の製造方法 - Google Patents
成膜装置および蒸着薄膜の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008031501A JP2008031501A JP2006203817A JP2006203817A JP2008031501A JP 2008031501 A JP2008031501 A JP 2008031501A JP 2006203817 A JP2006203817 A JP 2006203817A JP 2006203817 A JP2006203817 A JP 2006203817A JP 2008031501 A JP2008031501 A JP 2008031501A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vapor deposition
- substrate
- vapor
- deposition
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
【課題】プレチルト角制御性に優れ、大面積基板上へ均一に無機配向膜を形成可能な、液晶配向膜の形成に好適な蒸着薄膜の成膜装置を提供する。
【解決手段】被蒸着基板11を移動させるための基板可搬手段17と、該基板可搬手段が移動する軌跡が描く線分に対して、それぞれ一定の角度を有して蒸着を行う複数の蒸着源12、13と、該基板可搬手段と蒸着源の間に設けられた、複数のスリット15、16を有する防着部材14と、該複数の蒸着源を同時に作動させ、かつ複数の蒸着源の投入電力量を独立して制御することが可能な蒸着源制御手段を具備する蒸着薄膜の成膜装置。
【選択図】図1
【解決手段】被蒸着基板11を移動させるための基板可搬手段17と、該基板可搬手段が移動する軌跡が描く線分に対して、それぞれ一定の角度を有して蒸着を行う複数の蒸着源12、13と、該基板可搬手段と蒸着源の間に設けられた、複数のスリット15、16を有する防着部材14と、該複数の蒸着源を同時に作動させ、かつ複数の蒸着源の投入電力量を独立して制御することが可能な蒸着源制御手段を具備する蒸着薄膜の成膜装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、被蒸着基板表面に蒸着薄膜を形成する成膜装置、液晶配向膜の形成に好適な蒸着薄膜の製造方法に関する。
PCモニター、薄型テレビ、プロジェクター等に用いられる液晶素子は、画素電極および対向電極が形成された一対の基板間に、液晶組成物を導入した構成となっている。液晶素子が光スイッチング機能を有するためには、液晶を電界印加中、及びその前後で液晶配列が一定の規則性を保っている必要があり、そのために基板と液晶が接する部分には、液晶配列を一定方向に規制する、液晶配向膜が形成されている。
液晶配向膜にはポリイミドに代表される有機配向膜が広く用いられている。しかし高輝度プロジェクター用途に用いられる液晶素子では、配向膜に照射される光強度が強いために、配向膜が光劣化するという問題がある。この問題は、有機配向膜に代わり、無機配向膜を採用することで解決される。
無機配向膜は、一般的に斜方蒸着法と呼ばれる蒸着法を用いて形成する。これは基板法線と基板中心−蒸着源を結ぶ線分が、ある一定の角度を保った状態で蒸着を行う方法で、この角度を一般に蒸着角と呼ぶ。材料は一般的に酸化ケイ素(SiOX:x=1から2)が用いられ、抵抗加熱法や電子ビーム照射によりボートまたは坩堝内の酸化ケイ素を蒸発させる。このような斜方蒸着法を用いることで、基板上に斜め方向に成長したSiOXから成る柱状構造(カラム構造)を形成する。SiOXカラム構造を有する薄膜の表面は、蒸着角、蒸着方向に対応した形状異方性を有しており、それにより液晶が特定の方向に配向すると言われている。
斜方蒸着法により形成した無機配向膜は、大きく分けて60度蒸着系と80度蒸着系に大別される。一般的なNp型液晶(誘電異方性が正のネマティック液晶)を用いた場合、60度系蒸着膜では、液晶分子は蒸着方向に対して直交する方向に配列し、図8に示すプレチルト角θp(電圧非印加時の、液晶ダイレクターの平均的方向と基板法線がなす角度)は90度となる。それに対して80度系蒸着では蒸着方向と同方向に液晶ダイレクターが向いており、プレチルト角は55度から80度程度発生する。また、配向膜表面に対して垂直に配向するNn型液晶(誘電異方性が負のネマティック液晶)を用いた場合には、60度蒸着系の配向膜ではプレチルト角は0度になり、80度蒸着系の配向膜ではプレチルト角は10度から35度となる。
プレチルト角は、表示品質に大きく影響するパラメータである。特に、コントラストを低下させる恐れのあるディスクリネーションラインの発生を抑制するためには、液晶素子はある程度のプレチルト角を有していることが好ましい。プレチルト角を制御するためには、通常の斜方蒸着法において蒸着角を変化させれば良い。しかし更に精密なプレチルト角の制御を行うためには、例えば、基板を回転させながら斜方蒸着を行う回転斜方蒸着(例えば非特許文献1)や、2回異なる方向より斜方蒸着を行う2段斜方蒸着法(例えば特許文献1)等の手法を用いる必要がある。
特開2003−138369号公報
Japanese Journal of Applied Physics,Volume21,L761−763(1982)
しかし、特許文献1に示す様な、異なる方向より2度斜方蒸着を行う方法においては、プレチルト角の精密な制御を行うために2回目の斜方蒸着により形成する配向膜の膜厚を数nmレベルで厳密に制御する必要がある。
また、非特許文献1に示すような、基板を回転させながら斜方蒸着を行う方法においては、カラム角度の厳密な制御を行うことは可能であるが、それを基板全面に渡り均一に行うことは困難である。均一性を確保するためには、蒸着距離(基板と蒸着源との距離)を大きくする必要があるが、蒸着距離を大きくすると蒸着レートが低下するほか、真空装置が大型化するために生産装置の維持管理が困難になる欠点がある。
本発明は、上記問題点を鑑みなされたもので、プレチルト角制御性に優れ、大面積基板上へ均一に無機配向膜を形成可能な、液晶配向膜の形成に好適な蒸着薄膜の製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するための、本発明における第1の発明は、成膜装置であって、被蒸着基板を移動させるための基板可搬手段と、該基板可搬手段が移動する軌跡が描く平面に対して、それぞれ一定の角度を有して蒸着を行う複数の蒸着源と、該基板可搬手段と蒸着源の間に設けられた、複数のスリットを有する防着部材と、該複数の蒸着源を同時に作動させ、かつ複数の蒸着源の投入電力量を独立して制御することが可能な蒸着源制御手段を具備することを特徴とする。
前記複数の蒸着源とスリットとの間に、複数の蒸着源に対応して設けられた複数のシャッターを有することが好ましい。
前記複数の蒸着源の数が2個であることが好ましい。
前記複数の蒸着源の数が2個であることが好ましい。
前記一定の角度が40度以下、好ましくは10度以上25度以下であることが望ましい。
前記複数の蒸着源が、蒸着原料を保持するための容器と、該容器中の蒸着原料に電子ビームを照射する照射手段から構成されていることが好ましい。
前記複数の蒸着源が、蒸着原料を保持するための容器と、該容器中の蒸着原料に電子ビームを照射する照射手段から構成されていることが好ましい。
本発明における第2の発明である蒸着薄膜の製造方法は、上記の成膜装置を用いた蒸着薄膜の製造方法であって、基板可搬手段に設置された被蒸着基板を一方向に移動させる工程、該被蒸着基板上に、防着部材に設けられた複数のスリットを介して複数の蒸着源を用いて同時に蒸着を行う工程、を有することを特徴とする。
前記複数の蒸着源の、個々の成膜速度が異なることが好ましい。
前記複数の蒸着源の、個々の成膜速度の制御を、個々の蒸着源に対して設けられたシャッターの開閉により行うことが好ましい。
前記複数の蒸着源の、個々の成膜速度の制御を、個々の蒸着源に対して設けられたシャッターの開閉により行うことが好ましい。
前記複数の蒸着源を用いて同時に行う蒸着が、電子ビーム蒸着であることが好ましい。
前記被蒸着基板上に蒸着する物質が酸化珪素であることが好ましい。
前記被蒸着基板上に蒸着する物質が酸化珪素であることが好ましい。
本発明によれば、所望のプレチルト角を発現する無機配向膜となる蒸着薄膜を容易に、かつ比較的大面積の基板上へ高歩留まりで形成することが可能となる。また、そのような蒸着薄膜を容易に形成することができる製造装置を提供することができる。さらに、これらの製造方法および製造装置を用いることで、所望のプレチルト角に設定された、高品質な表示を可能にする液晶素子を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、図を用いて本発明の成膜装置について説明する。
図1に、本発明における成膜装置の構成の一例を示す。本発明の成膜装置は、蒸着薄膜を形成する被蒸着基板11と、第1の蒸着源12および第2の蒸着源13は、防着部材14中に形成された第1のスリット15および第2のスリット16を介して配置されている。
まず、図を用いて本発明の成膜装置について説明する。
図1に、本発明における成膜装置の構成の一例を示す。本発明の成膜装置は、蒸着薄膜を形成する被蒸着基板11と、第1の蒸着源12および第2の蒸着源13は、防着部材14中に形成された第1のスリット15および第2のスリット16を介して配置されている。
被蒸着基板11は、液晶配向膜となる蒸着薄膜を形成する基板で、例えば、ITO等の透明導電膜を成膜したガラス基板、TFTアレイが形成されたガラス基板、反射電極が形成されたSi−MOSトランジスタ基板等の基板が用いられる。被蒸着基板11は、基板可搬手段17に固定することにより、防着部材14および第1のスリット15、第2のスリット16の上部を移動することができる。基板可搬手段17の移動方向は、防着部材14の表面と平行方向であることが好ましい。
該基板可搬手段17が移動する軌跡が描く線分18に対して、蒸着源12および13は、それぞれ一定の角度θ0およびθ1の傾きを有する。防着部材14には、蒸着源12および13から、被蒸着基板11上の特定部分に対して、角度θ0およびθ1の傾きを有する蒸着粒子成分のみを選択的に通過させるためのスリット15、16が形成されている。このようなスリットを設けることにより、被蒸着基板11上の極角方向の蒸着角分布、即ち基板法線に対する蒸着角分布が抑制され、基板全面に渡り、比較的均一な極角方向の蒸着角を有する蒸着薄膜を形成することができる。スリットは、この極角方向の蒸着角の均一性を確保可能であれば、その数に制限は無い。しかし図1に示すように、各蒸着源に対してそれぞれスリットを設けることで、各蒸着源からの極角方向の蒸着角の均一性が確保されやすくなるため、このような構成をとることが好ましい。
第1の蒸着源12と第2の蒸着源13は、それぞれ独立に、蒸着物質の成膜速度を制御可能である。成膜速度の制御は、蒸着源に投入する電力量や、被蒸着基板11と各蒸着源との距離によっても制御可能である。しかし、蒸着物質の成膜速度を制御可能であるならば、上記の方法に限定されず適用可能である。また、図2に示すように蒸着源12,13の間とスリット15,16の間にシャッター21、22を設け、これらの開閉時間を制御することで被蒸着基板11に到達する蒸着粒子量を制御しても良い。このような操作により上記の電力量や蒸着距離の制御と同等の効果を得ることができる。
第1の蒸着源12と第2の蒸着源13は、抵抗加熱法や電子ビーム蒸着法などの方法により、蒸着源内の原料を蒸発させることで成膜を行う。蒸着源の形状は特に限定されず、例えば抵抗加熱法であれば、点状や線状、円筒状等の形状を有する蒸着源を使用可能である。また、蒸着源の数は2個以上であれば特に限定されず、複数個の蒸着源を用いても良い。しかし2つの蒸着源を用いると装置も小型簡略化でき、かつある程度必要な極角方向の蒸着角制御の効果を十分に得ることができるため、成膜装置としてはこのような構成が好ましい。
図3は、本発明における成膜装置の構成の全体像を示す概略図である。成膜装置の構成は、図3に示すように真空排気手段32に接続された真空チャンバー31内に設置される。複数の蒸着源の投入電力量は、蒸着源制御手段33で独立に制御され、その結果、各蒸着源の成膜速度の独立制御が可能となる。基板可搬手段17や真空排気手段32の制御は真空チャンバー外部に設置される制御手段34で制御される。
次に、蒸着薄膜の製造方法について、図を用いて説明する。
まず、図1を用いて説明する。蒸着薄膜は、蒸着源12、13を同時に作動させながら、基板可搬手段17により被蒸着基板11を左端から右端、もしくは右端から左端へと移動させる工程を経ることにより作製する。その際に、蒸着源12と13の成膜速度を、予め適当な値に設定しておくことで、所望のカラム形状を有する蒸着薄膜を形成することができる。蒸着源12、13の成膜速度は、蒸着源への投入電力量や、蒸着距離、また図2に示すようなシャッターの開閉によって制御しても良い。
まず、図1を用いて説明する。蒸着薄膜は、蒸着源12、13を同時に作動させながら、基板可搬手段17により被蒸着基板11を左端から右端、もしくは右端から左端へと移動させる工程を経ることにより作製する。その際に、蒸着源12と13の成膜速度を、予め適当な値に設定しておくことで、所望のカラム形状を有する蒸着薄膜を形成することができる。蒸着源12、13の成膜速度は、蒸着源への投入電力量や、蒸着距離、また図2に示すようなシャッターの開閉によって制御しても良い。
ここで、蒸着源12、13を同時に作動させながら成膜を行うことにより生じる効果について図4を用いて説明する。
まず、蒸着源12のみを用いて成膜速度A(Å/秒)で蒸着薄膜を作製する場合を考える。蒸着方向に平行に基板を切断した時、蒸着薄膜の断面構造が図4(a)に示す様な構造となる。
まず、蒸着源12のみを用いて成膜速度A(Å/秒)で蒸着薄膜を作製する場合を考える。蒸着方向に平行に基板を切断した時、蒸着薄膜の断面構造が図4(a)に示す様な構造となる。
次に、蒸着源12、13を同時に作動させながら成膜を行った場合について考える。このとき蒸着源12単独で成膜した場合の成膜速度をA(Å/秒)、蒸着源13単独で成膜した場合の成膜速度をB(Å/秒)とし、A>Bの関係が成り立つとする。この場合、蒸着薄膜の断面構造は図4(b)に示すような構造となり、蒸着源12を単独で用いて成膜した場合のカラム角度θaよりも、同時成膜を行った場合のカラム角度θbの方が大きくなる。
また、比較の為に、1つの蒸着源で作製し、かつカラム角度がθbと同じとなるような蒸着角で作製した蒸着薄膜のカラム構造を図4(b’)に示す。θbと同様のカラム角を有するカラムでは、カラム間の隙間が狭くなる。このカラム角とカラム間の隙間はほぼ一義的に決まるため、蒸着源が1つの場合、カラム角度とカラム間隙を独立に制御するのは困難である。
さらに、蒸着源12、13を同時に作動させ、かつそれぞれ単独で使用した場合の成膜速度A、Bが等しい場合、カラム構造は図4(c)のようになり、基板に対してカラム構造がほぼ垂直に成長する構造となる。このような構造は単一の蒸着源を用いた場合には実現できない。
以上述べたように、蒸着源を複数有し、それらを同時に作動させながら成膜を行うことにより、1つの蒸着源のみを用いた場合には作製困難なカラム構造を、大面積の基板上に比較的均一に作製することができる。液晶配向は液晶配向膜である蒸着薄膜の形状に強く影響を受けるので、本発明を用いた、より精密なカラム構造制御を行うことで、液晶配向、特にプレチルト角の精密な制御が可能となる。
蒸着物質は、抵抗加熱法や電子ビーム蒸着法等の蒸着法により薄膜形成が可能で、かつ形成した薄膜が液晶を配向させることができるのであれば特に限定はしないが、酸化物、例えば二酸化ケイ素(SiO2)、一酸化珪素(SiO)等の酸化ケイ素(SiOX:x=1から2程度)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化鉄(Fe2O3、Fe3O4)等やフッ化物、例えばフッ化マグネシウム(MgF2)等、が好ましい。特に二酸化珪素(SiO2)、一酸化珪素(SiO)等の酸化ケイ素(SiOX)で有ることが望ましい。これらの材料は蒸着法によって容易にカラム構造を形成できるからである。
蒸着薄膜形成は、基板可搬手段17を移動させながら行う。1回の成膜における基板可搬手段17の移動回数は特に制限はないが、蒸着薄膜形成のスループットを高くするためには、1回の移動で成膜を完了させることが好ましい。1回の成膜を行うためには、基板可搬手段17を左端から右端(もしくはその逆)へ1回移動させればよい。基板可搬手段の移動速度は、必要な蒸着薄膜の膜厚に応じて適当な値に設定する。例えば移動速度が速ければ膜厚は小さくなるし、遅ければ膜厚は大きくなる。蒸着薄膜の膜厚は200nm以下、好ましくは10nm以上100nm以下が望ましい。
以下、実施例を用いてさらに詳しく本実施の形態を説明するが、本発明は実施例に記述されたものに限定されるわけではない。
実施例1
本実施例は、図1に記載した構成を有する成膜装置を用いて液晶配向膜を作製し、それを用いて液晶素子、投射型表示装置を作製した例である。
実施例1
本実施例は、図1に記載した構成を有する成膜装置を用いて液晶配向膜を作製し、それを用いて液晶素子、投射型表示装置を作製した例である。
本実施例では、図3に示す構成を有する成膜装置を用い、電子ビーム蒸着法により蒸着を行う。蒸着源は図1に示す様に2つ配置し、蒸着原料には二酸化珪素(SiO2)の顆粒を用いる。二酸化珪素の顆粒は、両方の蒸着源中に設置されているハースに適量導入する。
次に、基板可搬手段にMOSトランジスタとAl反射電極が形成された、反射型液晶素子駆動用パネルが多数形成されたSi基板(以下Si−MOS基板)を設置する。Si−MOS基板の大きさは直径20cm(8インチ)である。
次に、2つの蒸着源の位置と2つのスリットの位置を決定し、蒸着角を決定する。蒸着角決定の具体的な工程を図5を用いて説明する。
(1)基板可搬手段により移動する基板表面の中心が、基板移動時に描く線分C53と、線分Cの中心点D56と、第1の蒸着源57を結ぶ線分A51のなす角θAを10度に設定する。
(2)線分C53と、第2の蒸着源58と点D56を結ぶ線分B52のなす角θBを10度に設定した。
(3)線分Aと線分B上にスリットが形成された防着部材を設置する。各々のスリットは長方形であり、双方のスリット共に長辺の長さは25cmであり、短辺の長さは3cmである。また、それぞれのスリットの長辺が基板移動方向に対して直交するよう、防着部材内にスリットが形成されている。
(1)基板可搬手段により移動する基板表面の中心が、基板移動時に描く線分C53と、線分Cの中心点D56と、第1の蒸着源57を結ぶ線分A51のなす角θAを10度に設定する。
(2)線分C53と、第2の蒸着源58と点D56を結ぶ線分B52のなす角θBを10度に設定した。
(3)線分Aと線分B上にスリットが形成された防着部材を設置する。各々のスリットは長方形であり、双方のスリット共に長辺の長さは25cmであり、短辺の長さは3cmである。また、それぞれのスリットの長辺が基板移動方向に対して直交するよう、防着部材内にスリットが形成されている。
上記のように基板、蒸着源、防着部材を配置した後、真空チャンバーを閉じ、スクロールポンプとクライオポンプから構成される真空排気系を順次作動させ、真空チャンバー内を1×10-5Pa程度の圧力になるまで排気する。
次に、図6に示す様に、基板可搬手段を初期位置に移動させる。初期位置は図6(a)のような位置であり、両方の蒸着源の蒸着粒子も、防着部材62に遮られてSi−MOS基板に到達しない位置である。
次に、2つの蒸着源をONにして電力を投入する。第1の蒸着源で蒸着角10度において成膜速度約12Å/s、第2の蒸着源で蒸着角10度において成膜速度約6Å/sとなるように、それぞれの蒸着源の電力量を調整する。成膜速度は、防着部材下部の、成膜に支障をきたさない場所に設置されている2つの膜厚計で、それぞれの蒸着源毎に独立に測定する。そして予め調査しておいた、各蒸着源を独立に用いた場合の蒸着角−成膜速度−投入電力量の関係を示すグラフを参照し、各蒸着源の成膜速度を決定する。
次に、基板可搬手段を作動させ、Si−MOS基板上への成膜を開始する。基板可搬手段は図6(a)の初期位置から、図6(b)の位置を経ることで基板上への成膜を行い、図6(c)の終了位置に到達することで成膜を終了する。図6(c)の位置は、図6(a)の位置と同様、両方の蒸着源の蒸着粒子が、防着部材62に遮られてSi−MOS基板に到達しない位置である。
上記の手順により、Si−MOS基板上に液晶配向膜を形成する。また、同様の手順で、直径200mm(8インチ)のITO対向電極付ガラス基板(以下ITOガラス基板)上にも液晶配向膜を形成する。
この液晶配向膜を基板進行方向に沿って切断した試料の断面SEM観察を行うと、図4(b)に示すような構造体が観察される。カラム角度は約55度である。また、Si−MOS基板、ITOガラス基板の各所について同様の断面SEM観察を行ったところ、同様に図4(b)に示すような構造体が観察される。また、光学顕微鏡による観察でも、ムラ等は特に確認されない。この結果より、基板上で液晶配向膜が均一に形成されていることを確認できる。
次に、Si−MOS基板、ガラス基板共にスクライバーで20mm×16mm程度の大きさに切り出す。その後、Si−MOS基板上に、粒径3μmのシリカスペーサ−入りシール剤を塗布し、液晶配向膜が図7に示す、反平行(アンチパラレル)の構成となるように重ね合わせたのち、前記シール剤を120℃で熱硬化し、空セル(液晶を注入していない状態のセル)を作製する。この空セルの、可視光反射強度スペクトル測定を行い、セルギャップを算出したところ、空セル内の各点でセル厚が約3μmであることが確認できる。
次に、VA(Vertical Alignment)モード用の液晶混合物であるMLC−6608(メルク社製)を上記空セルに注入し、その後封止を行い、ネマティック−等方相相転移温度(91℃)以上に加熱した後に冷却して配向処理を行う。以上の工程を行うことで、液晶セルを作製する。
ここで、プレチルト角測定のため、張り合わせる2枚の配向膜付き基板の両方をガラス基板にして、透過型液晶セルを作製する。クリスタルローテーション法によりプレチルト角の測定を行った結果、約15度のプレチルト角が得られる。この時のプレチルト角の定義は図8に示すように、基板の法線と、液晶のダイレクターがなす角である。
また、基板上でのプレチルト角の均一性を確認するために、直径200mm(8インチ)のガラス基板2枚上に同様の方法で蒸着薄膜を形成した後、20×16mm程度の大きさに切り出し、プレチルト測定のための液晶セルを作製する。作製の際には、2枚の基板の同じ位置から切り出した基板を、反平行になるように張り合わせる。そのようにして作製した液晶セルのプレチルト角を測定すると、どのセルにおいても約15度となり、本製造方法により作製した蒸着薄膜を液晶配向膜として用いた際のプレチルト角の均一性が確認できる。
このようなプレチルト角を有した液晶セルを用いて液晶素子を作製し、これらを3個用いて三板型の反射型投影装置を作製する。この装置を用いて生成した映像をスクリーンに投射すると、表示ムラのない良好な表示が得られる。
実施例2
本実施例は、図2に記載した構成を有する成膜装置を用いて液晶配向膜を作製し、それを用いて液晶素子、投射型表示装置を作製した例である。
本実施例は、図2に記載した構成を有する成膜装置を用いて液晶配向膜を作製し、それを用いて液晶素子、投射型表示装置を作製した例である。
本実施例では、図2に示す様に蒸着源−基板間にシャッターを設けた以外は実施例1と同様の構成を有する成膜装置を用い、電子ビーム蒸着法により蒸着を行う。蒸着原料には実施例1と同様、二酸化珪素(SiO2)の顆粒を用いる。
次に、実施例1と同様な手順でSi基板(以下Si−MOS基板)を設置し、2つの蒸着源の位置と2つのスリットの位置を決定し、蒸着角を決定し、1×10-5Pa程度まで真空チャンバー内を排気する。
次に基板可搬装置を初期位置に移動させる。初期位置は図6(a)のような位置であり、両方の蒸着源の蒸着粒子も、防着部材62に遮られてSi−MOS基板に到達しない位置である。
次に、各蒸着源に設置されたシャッターを閉じた状態で、蒸着源をONにして電力を投入する。それぞれの成膜速度が、蒸着角10度において20Å/s、となるよう、蒸着源に投入する電力量を調整する。
次に、蒸着源1上に設置したシャッターを、0.5秒おきに開閉を繰り返すように設定し、開閉動作を開始する。また蒸着源2上に設置したシャッターを、0.7秒閉じた後に0.3秒開くという動作を繰り返すように設定し、開閉動作を開始する。このように設定した後に、実施例1と同様の2つの膜厚計で各蒸着源の成膜速度を測定したところ、蒸着源1においては約10Å/s、蒸着源2においては約6Å/sとなる。
上記の条件の元で、実施例1の場合と同様に、Si−MOS基板とITOガラス基板上へ蒸着を行い、液晶配向膜を形成する。
この液晶配向膜の断面SEM観察を実施例1の場合と同様に行うと、実施例1で観察された、図4(b)に示すような構造体とほぼ同じ構造体が観察される。また、Si−MOS基板、ITOガラス基板の各所について同様の断面SEM観察を行うと、同様に図4(b)に示すような構造体が観察される。また光学顕微鏡による観察でも、ムラ等は特に確認されない。つまり、本実施例で用いた形成方法を用いても、基板上で液晶配向膜が均一に形成されていることが確認できる。
この液晶配向膜の断面SEM観察を実施例1の場合と同様に行うと、実施例1で観察された、図4(b)に示すような構造体とほぼ同じ構造体が観察される。また、Si−MOS基板、ITOガラス基板の各所について同様の断面SEM観察を行うと、同様に図4(b)に示すような構造体が観察される。また光学顕微鏡による観察でも、ムラ等は特に確認されない。つまり、本実施例で用いた形成方法を用いても、基板上で液晶配向膜が均一に形成されていることが確認できる。
その後、実施例1と同様の方法でプレチルト測定を行うと、基板の各場所においてプレチルト角が約15度となり、プレチルト角の均一性も確認できる。
また、実施例1と同様に液晶セル作製、投射型表示装置作製を行い、この装置を用いて生成した映像をスクリーンに投射すると、実施例1とほぼ同様のムラのない良好な表示が得られる。
また、実施例1と同様に液晶セル作製、投射型表示装置作製を行い、この装置を用いて生成した映像をスクリーンに投射すると、実施例1とほぼ同様のムラのない良好な表示が得られる。
本発明は、蒸着法等の成膜法により形成される液晶配向膜を用いた液晶素子に利用可能であり、また該液晶素子を用いた表示装置、例えばプロジェクター等の投射型表示装置、液晶モニタ、液晶テレビ等に利用可能である。
11 被蒸着基板
12、57、63 第1の蒸着源
13、58、64 第2の蒸着源
14、62 防着部材
15 第1のスリット
16 第2のスリット
17、61 基板可搬手段
18 線分
21 第1のシャッター
22 第2のシャッター
31 真空チャンバー
32 真空排気手段
33 蒸着源制御手段
34 制御手段
35 成膜装置
41 カラム構造
51 線分A
52 線分B
53 線分C
54 θA
55 θB
56 点D
71 上部基板
72 上部液晶配向膜
73 下部基板
74 下部液晶配向膜
81 プレチルト角θp
82 液晶分子
83 液晶配向膜
84 ガラス基板
12、57、63 第1の蒸着源
13、58、64 第2の蒸着源
14、62 防着部材
15 第1のスリット
16 第2のスリット
17、61 基板可搬手段
18 線分
21 第1のシャッター
22 第2のシャッター
31 真空チャンバー
32 真空排気手段
33 蒸着源制御手段
34 制御手段
35 成膜装置
41 カラム構造
51 線分A
52 線分B
53 線分C
54 θA
55 θB
56 点D
71 上部基板
72 上部液晶配向膜
73 下部基板
74 下部液晶配向膜
81 プレチルト角θp
82 液晶分子
83 液晶配向膜
84 ガラス基板
Claims (10)
- 被蒸着基板を移動させるための基板可搬手段と、該基板可搬手段が移動する軌跡が描く平面に対して、それぞれ一定の角度を有して蒸着を行う複数の蒸着源と、該基板可搬手段と蒸着源の間に設けられた、複数のスリットを有する防着部材と、該複数の蒸着源を同時に作動させ、かつ複数の蒸着源の投入電力量を独立して制御することが可能な蒸着源制御手段を具備することを特徴とする成膜装置。
- 前記複数の蒸着源とスリットとの間に、複数の蒸着源に対応して設けられた複数のシャッターを有することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
- 前記複数の蒸着源の数が2個であることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
- 前記一定の角度が40度以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の成膜装置。
- 前記複数の蒸着源が、蒸着原料を保持するための容器と、該容器中の蒸着原料に電子ビームを照射する照射手段から構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の成膜装置。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の成膜装置を用いた蒸着薄膜の製造方法であって、基板可搬手段に設置された被蒸着基板を一方向に移動させる工程、該被蒸着基板上に防着部材に設けられた複数のスリットを介して複数の蒸着源を用いて同時に蒸着を行う工程、を有することを特徴とする蒸着薄膜の製造方法。
- 前記複数の蒸着源の、個々の成膜速度が異なることを特徴とする請求項6に記載の蒸着薄膜の製造方法。
- 前記複数の蒸着源の、個々の成膜速度の制御を、個々の蒸着源に対して設けられたシャッターの開閉により行うことを特徴とする請求項6または7に記載の蒸着薄膜の製造方法。
- 前記複数の蒸着源を用いて同時に行う蒸着が、電子ビーム蒸着であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかの項に記載の蒸着薄膜の製造方法。
- 前記被蒸着基板上に蒸着する物質が酸化珪素であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかの項に記載の蒸着薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006203817A JP2008031501A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 成膜装置および蒸着薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006203817A JP2008031501A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 成膜装置および蒸着薄膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008031501A true JP2008031501A (ja) | 2008-02-14 |
Family
ID=39121253
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2006203817A Pending JP2008031501A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | 成膜装置および蒸着薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008031501A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106165121A (zh) * | 2013-12-31 | 2016-11-23 | 韩国科学技术院 | 用于制造集成薄膜太阳能电池的设备 |
| JP2017082341A (ja) * | 2011-12-22 | 2017-05-18 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 成膜方法 |
| CN109415800A (zh) * | 2016-08-02 | 2019-03-01 | 株式会社爱发科 | 真空蒸镀装置 |
-
2006
- 2006-07-26 JP JP2006203817A patent/JP2008031501A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017082341A (ja) * | 2011-12-22 | 2017-05-18 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 成膜方法 |
| CN106165121A (zh) * | 2013-12-31 | 2016-11-23 | 韩国科学技术院 | 用于制造集成薄膜太阳能电池的设备 |
| CN109415800A (zh) * | 2016-08-02 | 2019-03-01 | 株式会社爱发科 | 真空蒸镀装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR100368349B1 (ko) | 액정 디스플레이 디바이스 및 그 제조방법과, 경사진 호메오트로픽 배향 액정 디스플레이 디바이스 및 그 제조방법과, 호메오트로픽 배향 액정 디스플레이 디바이스, 멀티 도메인 액정 디바이스 및 멀티 도메인 호메오트로픽 배향 액정 디스플레이 디바이스 | |
| US20010041380A1 (en) | Method for forming a multi-domain alignment layer for a liquid crystal display device | |
| JP2008146062A (ja) | 液晶表示パネル及びその製造方法 | |
| US20090142490A1 (en) | Film forming method and film forming apparatus | |
| WO2018008485A1 (ja) | 液晶表示パネル用基板の光配向処理装置、及び、液晶表示パネルの製造方法 | |
| US20090324845A1 (en) | Method for producing orientation film | |
| JP4008818B2 (ja) | 液晶装置とその製造方法 | |
| JP2008031501A (ja) | 成膜装置および蒸着薄膜の製造方法 | |
| US8102491B2 (en) | Liquid crystal apparatus and method of producing the same | |
| US20100181013A1 (en) | Film forming method and production process of liquid crystal display device | |
| US20050094072A1 (en) | Method and system for improving ion beam alignment for liquid crystal displays by a grooving under layer | |
| JP2011118247A (ja) | 液晶表示装置 | |
| US20080186438A1 (en) | Method and apparatus for alignment film, alignment film, and liquid crystal device | |
| JP2004271695A (ja) | 液晶層からなる位相差フィルム及びその製造方法 | |
| KR101097537B1 (ko) | 횡전계 방식 액정 표시 장치의 제조 방법 | |
| JPS63313123A (ja) | 液晶表示素子の製造方法 | |
| EP1507163A2 (en) | A liquid crystal display | |
| JP5328246B2 (ja) | 液晶装置およびその製造方法 | |
| JP5303835B2 (ja) | 蒸着膜とこれを用いた光路偏向素子、空間光変調素子、及び投射型画像表示装置 | |
| WO2015027611A1 (zh) | 液晶显示面板、液晶显示器及其制备方法 | |
| JP4963371B2 (ja) | 蒸着装置、蒸着方法および無機配向膜の形成方法 | |
| JP2002365639A (ja) | 液晶表示素子の配向膜製造装置及び液晶表示素子の配向膜製造方法 | |
| JP2008216994A (ja) | 配向膜の成膜方法及び装置、並びに配向膜及び液晶素子 | |
| WO2008108477A1 (en) | Film forming method and production process of liquid crystal display device | |
| KR20150138909A (ko) | 액정표시장치 |