JP2008010237A - 光電変換装置及びその製造方法並びに光発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可視光の短波長光と長波長光とを多孔質酸化物半導体層で閉じ込めて効率的に吸収させて、光電流を増大させて変換効率を高めること。
【解決手段】 光電変換装置1は、導電性基板2上に色素を担持した多孔質酸化物半導体層3,4及びゲル状の電解質層7が形成された色素増感型の光電変換装置1において、多孔質酸化物半導体層3,4は、複数層が積層されて成るとともに、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の表面または破断面の表面の算術平均粗さが光出射側の多孔質酸化物半導体層4の表面または破断面の表面の算術平均粗さよりも小さく、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の厚みが光出射側の多孔質酸化物半導体層4の厚みよりも厚い。
【選択図】 図1
【解決手段】 光電変換装置1は、導電性基板2上に色素を担持した多孔質酸化物半導体層3,4及びゲル状の電解質層7が形成された色素増感型の光電変換装置1において、多孔質酸化物半導体層3,4は、複数層が積層されて成るとともに、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の表面または破断面の表面の算術平均粗さが光出射側の多孔質酸化物半導体層4の表面または破断面の表面の算術平均粗さよりも小さく、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の厚みが光出射側の多孔質酸化物半導体層4の厚みよりも厚い。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光電変換効率に優れた太陽電池や受光素子等の色素増感型の光電変換装置及びその製造方法並びに光発電装置に関する。
従来、光電変換装置の一種である色素増感型太陽電池は、その製造に際して真空装置を必要としないことから、低コストで低環境負荷型の太陽電池であると考えられ、活発に研究開発が行われている。
この色素増感型太陽電池は、通常、導電性ガラス基板上に平均粒径20nm程度の酸化チタンの微粒子を450℃程度で焼結して得られる厚み10μm程度の多孔質酸化チタン層を設け、この多孔質酸化チタン層の酸化チタン粒子の表面に色素を単分子吸着させた光作用極層を形成した光作用極基板と、導電性ガラス基板上に白金やカーボンの対極層を形成した対極基板とを、多孔質酸化チタン層と対極層とを互いに対向させ、スペーサ兼封止材として枠状の熱可塑性樹脂シートを用い、ホットプレスにより両基板を貼り合わせ、これら基板間にヨウ素/ヨウ化物レドックス対を含む電解質溶液を注入して得られる。このようにして得られた太陽電池において、多孔質酸化物半導体層としての多孔質酸化チタン層に吸着した色素が照射された光エネルギーを吸収し、生成した電子は多孔質酸化物半導体層へ移動し、外部の負荷回路を経由して、対極層よりイオンとして電解質を移動し、色素に戻ることにより、電気エネルギーとして取り出される仕組みである(下記の非特許文献1参照)。
しかし、この色素増感型太陽電池は、通常、単層の多孔質酸化物半導体層を用いるために、光電変換に寄与する光吸収量が小さく光透過量が大きくなり、高い光電変換効率(以下、変換効率ともいう)が得られないという問題があった。そこで、多孔質酸化物半導体層の裏面に光反射粒子層を設けた特許文献1の構成、多孔質酸化物半導体層を複数層としそれぞれ異なる微粒子サイズから成るものとしたり、一部の多孔質酸化物半導体層中に大きめの光散乱粒子を混合して散乱層としても機能するようにした特許文献2,3の構成がある。
特許文献1には、ガラス基板の裏面に電極が設けられ、その電極の下面に色素を吸着した半導体微粒子を堆積させた光吸収粒子層が形成され、その光吸収粒子層を含んで電極の下面に電解液部が設けられ、その電解液部の下面に対向電極が設けられた色素増感太陽電池において、電極と光吸収粒子層との間に高屈折材料薄膜が設けられると共に、光吸収粒子層の下面に粒径を制御した高屈折材料粒子を堆積させた光反射粒子層が設けられた色素増感太陽電池が記載されている。この構成により、従来の構造では半導体微粒子から成る光吸収粒子層を透過していた光のエネルギーの多くを、この光吸収粒子層に吸収させて閉じ込めることができるため、色素増感太陽電池のセルの出力電流を増やすことが可能になる。
特許文献2には、透明導電体層と、微粒子を積層して形成されたn型酸化物半導体電極と、このn型酸化物半導体電極上に吸着された色素と、この色素と接する電荷輸送層と、この電荷輸送層と接する対向電極とを具備する光電変換素子において、透明導電体層近傍の微粒子の平均粒径に比べて、電荷輸送層側の微粒子の平均粒径が大きい光電変換素子が記載されている。また、透明導電体層近傍の微粒子の平均粒径が5〜50nmであり、且つ電荷輸送層近傍の微粒子の平均粒径が30〜500nmである。また、透明導電体層側では光を散乱させることなく入射させる必要があるため、n型酸化物半導体電極を成す微粒子の粒径はできる限り小さいことが望ましい。一方、電荷輸送層側においては、電荷担体であるイオン等が色素近傍まで容易に拡散できるように、ポーラス体であるn型酸化物半導体電極内部の気孔径はできる限り大きいことが望ましい。この構成により、錯体色素でより多くの光吸収をさせるとともに、電荷輸送層中の電荷担体の拡散を容易にし、結果としてエネルギー変換効率を高めることができる。
特許文献3の光電変換素子は、少なくとも色素の吸着した半導体微粒子膜の層と導電性支持体とを有する光電変換素子であって、半導体微粒子膜の層が光散乱性の異なる複数の層から成り、光の入射側に光散乱性の最も低い層が配される光電変換素子である。また、光散乱性の低い層は平均粒径5〜50nmの半導体微粒子から成り、光散乱性が高い層は少なくとも平均粒径100〜500nmの半導体微粒子を含有し、光散乱性が中程度の層は平均粒径100〜500nmの半導体微粒子と平均粒径5〜50nmの半導体微粒子の混合物を含有する。
この特許文献3においては、感光層が膜厚方向に対して均質な単層構成の場合よりも、光の入射側は光散乱性が低く光が進むに従い光散乱性が高くなるような多層構成の場合の方が光の捕獲率が高く、ひいては変換効率が高い。
また、感光層の光散乱性は、用いる半導体微粒子の種類や粒子径、空隙率、または空隙のサイズによって調節することができる。このうち半導体微粒子の粒子径で調節するのが好ましい。
さらに、感光層が低散乱層と高散乱層の2層構成の場合、高散乱層の構成成分は単一の半導体微粒子を用いるよりも、2種以上の微粒子を混合した方が好ましい。詳しくは高散乱層は平均粒径5〜50nmの半導体微粒子と、平均粒径100〜500nmの半導体微粒子とを混合した場合が、特に好ましい。このとき、大きい方の半導体微粒子の含有率は10〜90重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。
さらに、低散乱層、中散乱層、高散乱層の3層構成の場合、中散乱層は単一の半導体微粒子を用いるよりも、2種以上の微粒子を混合した方が好ましい。詳しくは中散乱層は、平均粒径5〜50nmの半導体微粒子と平均粒径100〜500nmの半導体微粒子とを混合した場合が、特に好ましい。このとき、大きい方の半導体微粒子の含有率は5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。
さらに、4層以上の場合では、低散乱層側から高散乱層側に向かって光散乱率が上昇して行く組成が望ましい。高散乱層は、平均粒径100〜500nmの単一の半導体微粒子であっても、2種以上の半導体微粒子を混合したものであっても良い。高散乱層が、平均粒径5〜50nmの半導体微粒子と平均粒径100〜500nmの半導体微粒子との混合物から成る場合、その混合比率は、大きい方の半導体微粒子の含有率が30〜100重量%であるのが好ましく、50〜100重量%がより好ましい。また、大きい方の半導体粒子の含有率は中散乱層よりも大きい。
感光層に用いる増感色素は、光電変換の波長域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、2種類以上の色素を併用または混合することができる。この場合、目的とする光源の波長域と強度分布に合わせるように、併用または混合する色素とその割合を選ぶことができる。そして、特許文献3には、従来よりも変換効率の改善された色素増感光電変換素子が得られたと記載されている。
特開平10−255863号公報
特開2001−93591号公報
特開2002−222968号公報
(株)情報機構発行「色素増感太陽電池及び太陽電池の最前線と将来展望」P26−P27
従来の色素増感型太陽電池のように、単層の多孔質酸化物半導体層を用いたのでは光の利用効率が低く、高い変換効率が得られないという問題点があった。そこで、多孔質酸化物半導体層の裏面に光反射粒子層を設けた特許文献1の構成や、多孔質酸化物半導体層を複数層としそれぞれ異なる微粒子サイズから成るものとしたり、一部の多孔質酸化物半導体層に大きめの光散乱粒子を混合して散乱層としても機能させた特許文献2,3の構成があったが、下記のような問題点がそれぞれあった。
特許文献1の太陽電池は以下のような問題点があった。光反射粒子層は、粒径が約200〜500nmの例えば酸化チタン(ルチル)からなる高屈折材料粒子により構成され、この光反射粒子層の厚さは約5〜10μmが好ましいとしているが、このように大きな粒径の粒子を500℃程度で焼結させることは困難であり、膜形成ができず、また導電パスの抵抗が大きくて色素からの電流を効率よく取り出すことができない。また、焼結させるために温度を上げると、電極や透明導電層の電気抵抗が上がって、変換効率の低下を引き起こす。また、光反射粒子層の粒径が光吸収粒子層の粒径よりも1桁大きいので、粒子の表面積は100分の1となり、そのため吸着色素量が極めて少なく、ほとんど変換効率の向上に寄与しない。また、高屈折材料粒子からなる光反射粒子層の薄膜を設けることは、製造において工程が煩雑となり、またコストも上がる。
特許文献2の光電変換装置は以下のような問題点があった。透明導電体層近傍の微粒子の平均粒径が5〜50nmであり、且つ電荷輸送層近傍の微粒子の平均粒径が30〜500nmでより大きいとしているが、このように大きな粒径の粒子を500℃程度で焼結させることは困難であり、膜形成ができず、また導電パスの抵抗が大きくて色素からの電流を効率よく取り出すことができない。また、焼結させるために温度を上げると、電極や透明導電体層の電気抵抗が上がって、変換効率の低下を引き起こす。また、小さな粒径の微粒子に大きな粒径の微粒子を混合した場合、分散が難しくなってペーストの調製が良好にできず、成膜のための塗布が困難になる。また、光反射粒子層の粒径が光吸収粒子層の粒径よりも1桁大きいので、粒子の表面積は100分の1となり、吸着色素量が極めて少なく、ほとんど変換効率の向上に寄与しない。また、色素が1種では広い吸収波長域の光を光電変換することができない。
特許文献3の光電変換素子では、感光層の光散乱性は、用いる半導体微粒子の種類や粒子径、空隙率または空隙のサイズによって調節することができ、このうち半導体微粒子の粒子径で調節するのが好ましいとしているが、以下のような問題点があった。即ち、平均粒径100〜500nmの半導体微粒子のように大きな粒径の粒子をペーストとして調製することは、分散性が低下して粒子が凝集しやすくなり、ペースト調製は困難であった。
また、平均粒径100〜500nmの半導体微粒子のように大きな粒径の粒子を500℃程度で焼結させることは困難であり、膜形成ができず、導電パスの抵抗が大きくて色素からの電流を効率よく取り出すことができない。また、焼結させるために温度を上げると、電極や透明導電層の電気抵抗が上がって、変換効率の低下を引き起こす。また、高散乱層の粒径が低散乱層の粒径よりも最大1桁大きいので、粒子の表面積は100分の1となり、吸着色素量が極めて少なく、ほとんど変換効率の向上に寄与しない。これらの問題点は、平均粒径5〜50nmの半導体微粒子と平均粒径100〜500nmの半導体微粒子とを混合することで少しは軽減されるが、これらの問題点は完全には解消されない。
従って、本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は以下に示すものである。
(1)光出射側の多孔質酸化物半導体層に光散乱性を付与するに際して、光入射側の多孔質酸化物半導体層の半導体微粒子より平均粒径が大きい散乱粒子を用いることなく、光入射側の多孔質酸化物半導体層の半導体微粒子と同じ平均粒径の半導体微粒子を光出射側の多孔質酸化物半導体層にも用いることにより、上述した様々な問題点を解消すること。
(2)平均粒径が小さい半導体微粒子を光出射側の多孔質酸化物半導体層に用いても、光出射側の多孔質酸化物半導体層に光散乱性を付与できるようにすること。
(3)焼成温度が光入射側の多孔質酸化物半導体層と光出射側の多孔質酸化物半導体層とで同じ低い温度で確実に焼成できること。
(4)光出射側の多孔質酸化物半導体層の生産性と信頼性を高め、且つその導電パスを確実にし、変換効率を高めること。
(5)光出射側の多孔質酸化物半導体層を形成しても、電極や透明導電層の電気抵抗が上がらないようにすること。
(6)光出射側の多孔質酸化物半導体層を充分な多孔性を有する多孔質体として、大きな表面積を有するものとすることにより、色素の吸着量を増やし、より長波長側の光を変換効率に寄与させること。
(7)光透過性の高い光入射側の多孔質酸化物半導体層の膜厚を厚くして、色素の吸着量を増やして変換効率を高め、光反射性の高い光出射側の多孔質酸化物半導体層の膜厚を薄くして、多孔質酸化物半導体層の電気抵抗の増加を抑制すること。
(8)平均粒径が小さい半導体微粒子を光出射側の多孔質酸化物半導体層に用いても、光出射側の多孔質酸化物半導体層に光散乱性を付与できる多孔質酸化物半導体層の製造方法を提供すること。
本発明の光電変換装置は、導電性基板上に色素を担持した多孔質酸化物半導体層及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置において、前記多孔質酸化物半導体層は、複数層が積層されて成るとともに、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さが光出射側の前記多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さよりも小さく、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層の厚みが光出射側の前記多孔質酸化物半導体層の厚みよりも厚いことを特徴とする。
本発明の光電変換装置は好ましくは、前記ゲル状の電解質は、液相体からゲル体へ相変化する化学ゲルから成ることを特徴とする。
本発明の光電変換装置は好ましくは、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層は酸化物半導体微粒子の焼結体から成り、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を成す前記酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径が、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を成す前記酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径よりも大きいことを特徴とする。
本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする。
本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする。
また、本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加した液体ペーストを塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする。
また、本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加するとともに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする。
本発明の光発電装置は、上記本発明の光電変換装置を発電手段として用い、該発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成したことを特徴とする。
本発明の光電変換装置は、導電性基板上に色素を担持した多孔質酸化物半導体層及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置において、多孔質酸化物半導体層は、複数層が積層されて成るとともに、光入射側の多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さが光出射側の多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さよりも小さく、光入射側の多孔質酸化物半導体層の厚みが光出射側の多孔質酸化物半導体層の厚みよりも厚いことから、光入射側の多孔質酸化物半導体層は、短波長光(400〜600nm)をよく散乱して閉じ込めるが長波長光(600〜900nm)をよく透過させるものであり、長波長光が透過しやすいため厚く形成できる。よって、光入射側の多孔質酸化物半導体層が担持した色素によって、よく短波長光を吸収するとともに、算術平均粗さが小さいため表面積が大きくなり、色素の担持量が多くなるので、色素からの光電流を増やすことができる。
光出射側の多孔質酸化物半導体層は、その内部で長波長光を散乱して閉じ込めるものであり、薄く形成できるので導電パスの抵抗を小さくできる。よって、光出射側の多孔質酸化物半導体層に担持された色素によって長波長光をよく吸収して、色素からの光電流を増やすとともに、色素からの電流を低い抵抗で効率よく取り出すことができる。
また好ましくは、光入射側及び光出射側の多孔質酸化物半導体層の中間に、さらに多孔質酸化物半導体層を設け、この中間の多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さを中間の大きさとすることにより、短波長光と長波長光との中間波長光(550〜650nm)を散乱して閉じ込めることができ、中間の多孔質酸化物半導体層に担持された色素によって中間波長光をよく吸収して、色素からの光電流を増やすことができる。
また、導電性基板上に色素を担持した複数の多孔質酸化物半導体層を色素溶液に浸漬して光電変換装置を製造する場合、光入射側の多孔質酸化物半導体層よりも色素溶液側にある光出射側の多孔質酸化物半導体層の方が、表面または破断面の表面の算術平均粗さが大きいので、色素の光出射側及び光入射側の多孔質酸化物半導体層への浸透速度が早くなり、光入射側の多孔質酸化物半導体層まで確実に色素を吸着(着色)できる。
また、本発明の光電変換装置は好ましくは、ゲル状の電解質は、液相体からゲル体へ相変化する化学ゲルから成ることから、液状電解質とは異なり封止の点で製造が容易になり、電解質の漏れ等がなくなるため製品の信頼性を高めることができる。
本発明の光電変換装置は好ましくは、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層は酸化物半導体微粒子の焼結体から成り、光出射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径が、光入射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径よりも大きいことから、光入射側の多孔質酸化物半導体層は、短波長光(400〜600nm)をよく散乱して閉じ込めるが長波長光(600〜900nm)をよく透過させるものであり、長波長光が透過しやすいため厚く形成できる。よって、光入射側の多孔質酸化物半導体層が担持した色素によって、よく短波長光を吸収するとともに、算術平均粗さが小さいため表面積が大きくなり、色素の担持量が多くなるので、色素からの光電流を増やすことができる。
また、光入射側の多孔質酸化物半導体層と光出射側の多孔質酸化物半導体層とも同じ粒径の酸化物半導体微粒子を用いて形成できるので、焼結温度が低くてすみ、焼結温度が高いことによる電極や透明導電層の抵抗増加が無く、また製造工程が簡略となり製品の信頼性も高くなる。
また、光出射側の多孔質酸化物半導体層の焼結粒子(二次粒子)が、一次粒子の凝集体が焼成されて成るので、多孔質体の空孔が大きくなり、色素の担持量が増えて光電流を増やすことができる。
本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の多孔質酸化物半導体層を、分散相が酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の多孔質酸化物半導体層を、液体ペーストに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に電解質をゲル体へ相変化させることにより、光出射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径を、光入射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径よりも大きくすることができるので、上記の優れた効果を有する光電変換装置を得ることができる。
また、本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の多孔質酸化物半導体層を、分散相が酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の多孔質酸化物半導体層を、液体ペーストに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に電解質をゲル体へ相変化させることにより、光出射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径を、光入射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径よりも大きくすることができるので、上記の優れた効果を有する光電変換装置を得ることができる。
また、本発明の光電変換装置の製造方法は、導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の多孔質酸化物半導体層を、分散相が酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の多孔質酸化物半導体層を、液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加するとともに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に電解質をゲル体へ相変化させることにより、光出射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径を、光入射側の多孔質酸化物半導体層を成す酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径よりも大きくすることができるので、上記の優れた効果を有する光電変換装置を得ることができる。
本発明の光発電装置は、上記本発明の光電変換装置を発電手段として用い、発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成したことにより、上記本発明の光電変換装置の作用効果である、光入射側の色素を担持した多孔質酸化物半導体層は短波長光をよく散乱し閉じ込めてよく吸収し、光出射側の色素を担持した多孔質酸化物半導体層は長波長光をよく散乱し閉じ込めてよく吸収し、光電流を増やして変換効率を高める、という作用効果を利用した、高変換効率を有する高信頼性の光発電装置となる。
本発明の光電変換装置、その製造方法及び光発電装置についての実施の形態を、図1及び図2に基づき以下に詳細に説明する。なお、各図において、同一部材には同一符号を付している。
本発明の光電変換装置の断面図を図1に示す。図1の光電変換装置1は、多孔質酸化物半導体層が2層から成るもので、導電性基板2上に形成された、色素(図示せず)を吸着した第1の多孔質酸化物半導体層3、色素を吸着した第2の多孔質酸化物半導体層4、ゲル状の電解質層7、対極8及び封止部9を具備した構成である。
即ち、本発明の光電変換装置1は、導電性基板2上に色素を担持した多孔質酸化物半導体層3,4及びゲル状の電解質層7が形成された色素増感型の光電変換装置1において、多孔質酸化物半導体層3,4は、複数層が積層されて成るとともに、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の表面または破断面の表面の算術平均粗さが光出射側の多孔質酸化物半導体層4の表面または破断面の表面の算術平均粗さよりも小さく、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の厚みが光出射側の多孔質酸化物半導体層4の厚みよりも厚い構成である。
本発明において、多孔質酸化物半導体層3,4の算術平均粗さについて、その表面(層の上面及び下面)、またはその破断面の表面の算術平均粗さを、光入射側と光出射側とで大小関係を規定しているが、少なくとも多孔質酸化物半導体層3,4の表面の算術平均粗さが上記の大小関係になっていてもよい。即ち、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の表面の算術平均粗さが、光出射側の多孔質酸化物半導体層4の表面の算術平均粗さよりも小さくなっていれば、当然に、光入射側の多孔質酸化物半導体層3の焼結表面に対応する破断面の表面の算術平均粗さが、光出射側の多孔質酸化物半導体層4の焼結表面に対応する破断面の表面の算術平均粗さよりも小さくなっていると考えられるからである。
また、多孔質酸化物半導体層3,4の表面または破断面の表面の算術平均粗さは、露出した表面である多孔質酸化物半導体層4の上面等を測定する場合、サーフテスト装置(触針式表面粗さ測定装置)、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)等で測定することができる。また、多孔質酸化物半導体層3,4の破断面の表面を測定する場合、原子間力顕微鏡で測定することが好ましい。それは、多孔質酸化物半導体層3の膜厚は3〜25μm、より好適には6〜18μmであり、破断面の幅(膜厚)が狭く、数μmの範囲で測定可能な手段としては原子間力顕微鏡(AFM)が優れているからである。
図1の光電変換装置1の製造方法は、導電性基板2上に、第1の多孔質酸化物半導体層3を塗布形成して焼成し、次に第2の多孔質酸化物半導体層4を塗布形成して焼成し、次に色素溶液に導電性基板2を浸漬して多孔質酸化物半導体層3,4に色素を吸着させ、次に対極8と導電性基板2の外周部を封止部9にて封止し、次に対極8と導電性基板2との間に電解質を注入し、次に電解質をゲル体へ相変化させるものである。
即ち、本発明の光電変換装置1の製造方法は、導電性基板2上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層3,4、及びゲル状の電解質層7が形成された色素増感型の光電変換装置1の製造方法において、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層3,4の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の多孔質酸化物半導体層3を、分散相が酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の多孔質酸化物半導体層4を、液体ペーストに分散媒として気体を付加したエアロゾル(単に「ゾル」という場合もある)をスプレー塗布し焼成して形成し、多孔質酸化物半導体層3,4に液相体の電解質を浸透させ、電解質をゲル体へ相変化させる構成である。
また、本発明の光電変換装置1の製造方法は、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層3,4の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の多孔質酸化物半導体層3を、分散相が酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の多孔質酸化物半導体層4を、液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加した液体ペーストを塗布し焼成して形成し、多孔質酸化物半導体層3,4に液相体の電解質を浸透させ、電解質をゲル体へ相変化させる構成である。
また、本発明の光電変換装置1の製造方法は、複数層が積層されて成る多孔質酸化物半導体層3,4の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の多孔質酸化物半導体層3を、分散相が酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の多孔質酸化物半導体層4を、液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加するとともに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、多孔質酸化物半導体層3,4に液相体の電解質を浸透させ、電解質をゲル体へ相変化させる構成である。
ここで、第1の多孔質酸化物半導体層3の焼成を低温での仮焼成(乾燥)とし、次に第2の多孔質酸化物半導体層4を塗布形成してから、まとめて焼成してもよい。
本発明の光電変換装置1について実施の形態の他例の断面図を図2に示す。図2の光電変換装置1は、多孔質酸化物半導体層が3層から成るもので、導電性基板2上に形成された、色素(図示せず)を吸着した第1の多孔質酸化物半導体層3、色素を吸着した第2の(中間の)多孔質酸化物半導体層5、色素を吸着した第3の多孔質酸化物半導体層4、電解質層7、対極8、封止部9を具備した構成である。
図2の光電変換装置1の製造方法は、導電性基板2上に、第1の多孔質酸化物半導体層3を塗布形成して焼成し、次に第2の多孔質酸化物半導体層5を塗布形成して焼成し、次に第3の多孔質酸化物半導体層4を塗布形成して焼成し、次に色素溶液に導電性基板2を浸漬して多孔質酸化物半導体層3〜5に色素を吸着させ、次に対極8と導電性基板2の外周部を封止部9にて封止し、次に対極8と導電性基板2との間に電解質を注入し、次に電解質をゲル体へ相変化させるものである。
次に、上述した光電変換装置1を構成する各要素について詳細に説明する。
<導電性基板>
導電性基板2としては、透光性を有する基板2a上に透明導電層2bを設けたものがよい。この基板2aの材料としては、白板ガラス,ソーダガラス,硼珪酸ガラス等のガラス、セラミックス等の無機材料等が、多孔質酸化物半導体層3〜5の焼成温度に耐えられるため好ましい。基板2aの厚みは、機械的強度の点で0.05〜8mm、好ましくは0.2〜4mmがよい。
導電性基板2としては、透光性を有する基板2a上に透明導電層2bを設けたものがよい。この基板2aの材料としては、白板ガラス,ソーダガラス,硼珪酸ガラス等のガラス、セラミックス等の無機材料等が、多孔質酸化物半導体層3〜5の焼成温度に耐えられるため好ましい。基板2aの厚みは、機械的強度の点で0.05〜8mm、好ましくは0.2〜4mmがよい。
透明導電層2bとしては、弗素や金属をドープした金属酸化物の透明導電層が用いられる。例えば、不純物(F,Sb等)ドープの酸化スズ膜(SnO2膜)、不純物(Ga,Al等)ドープの酸化亜鉛膜(ZnO膜)、スズドープ酸化インジウム膜(ITO膜)や不純物ドープの酸化インジウム膜(In2O3膜)、ニオブドープの酸化チタン膜等でもよい。
この中では、熱CVD法やスプレー熱分解法で形成したフッ素ドープの二酸化スズ膜(SnO2:F膜)が、耐熱性を有し安価な材料コストを有して最もよい。透明導電層2bの成膜法としては、熱CVD法、スプレー熱分解法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、ディップコート法、溶液成長法、ゾルゲル法等がある。
透明導電層2bの厚みは0.001〜10μm、好ましくは0.05〜2.0μmがよい。
また、透明導電層2bは、真空蒸着法やスパッタリング法等で形成したAu,Pd,Al等の極薄い金属膜でもよい。また、これらの金属膜を種々の組合せで積層して用いてもよい。例えば、透明導電層2bとして、Ti層,ITO層,Ti層を順次積層したものでもよく、密着性と耐食性を高めた積層膜となる。
また、導電性基板2の基板2aとしては、逆方向(図1では上側)から光を入射させる場合、非透光性でもよく、チタン,ステンレススチール,ニッケル等からなる薄い金属シート、またはカーボン等からなる薄いシート、または絶縁基板等の表面に電解質層7の電解質による腐食防止のためにチタン層,ステンレススチール層,導電性の金属酸化物層等を被覆したものでもよい。
本発明では多孔質酸化物半導体層3,4,5を400〜550℃で焼成することから、耐熱性の低い樹脂基板等に直接多孔質酸化物半導体層3〜5を形成することができない。このような場合、まず耐熱性の支持基板(アルミニウムなどの金属シート)上に多孔質酸化物半導体層3〜5を形成し焼成した後、透明導電層2bを形成もしくは透明導電層2bを被膜した樹脂から成る基板2a上に多孔質酸化物半導体層3〜5を転写して接着し、次に支持基板を剥がすとよい。
樹脂から成る基板2aの材料としては、ポリカーボネート(PC),アクリル樹脂,ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN),ポリイミド等の材料がよい。このような転写型の製造法であれば、低コストの基板2aが利用できる上に、基板2aに可撓性(フレキシブル性)も付与できるので用途が拡がる。樹脂からなる基板2aも考慮すると、導電性基板2の厚みは、機械的強度の点で0.005〜5mm、好ましくは0.01〜2mmがよい。
<多孔質酸化物半導体層>
多孔質酸化物半導体層3〜5としては、二酸化チタン等からなる多孔質のn型酸化物半導体層等がよい。図1,図2に示すように、導電性基板2上に多孔質酸化物半導体層3,4、または多孔質酸化物半導体層3〜5を順次形成する。
多孔質酸化物半導体層3〜5としては、二酸化チタン等からなる多孔質のn型酸化物半導体層等がよい。図1,図2に示すように、導電性基板2上に多孔質酸化物半導体層3,4、または多孔質酸化物半導体層3〜5を順次形成する。
多孔質酸化物半導体層3〜5の材料や組成としては、酸化チタン(TiO2)が最適であり、他の材料としては、チタン(Ti),亜鉛(Zn),スズ(Sn),ニオブ(Nb),インジウム(In),イットリウム(Y),ランタン(La),ジルコニウム(Zr),タンタル(Ta),ハフニウム(Hf),ストロンチウム(Sr),バリウム(Ba),カルシウム(Ca),バナジウム(V),タングステン(W)等の金属元素の少なくとも1種以上の金属酸化物半導体がよく、また窒素(N),炭素(C),弗素(F),硫黄(S),塩素(Cl),リン(P)等の非金属元素の1種以上を含有してもよい。酸化チタン等はいずれも電子エネルギーバンドギャップが可視光のエネルギーより大きい2〜5eVの範囲にあり、好ましい。また、多孔質酸化物半導体層3〜5は、電子エネルギー準位においてその伝導帯が色素の伝導帯よりも低いn型半導体がよい。
多孔質酸化物半導体層3〜5は、いずれも同じ一次粒子の酸化物半導体微粒子から成り、一次粒子の平均粒径は1〜40nmであるのがよく、より好適には5〜30nmがよい。ここで、平均粒径における下限値1nmは、これ未満になると材料の微細化ができず、上限値40nmは、これを超えると接合面積が小さくなり光電流が著しく小さくなることによる。
本発明の多孔質酸化物半導体層3〜5は、このように微細な一次粒子の酸化物半導体微粒子を分散相とし、水系あるいは非水系の溶液を分散媒としてペーストを調製し、この調製したペーストを導電性基板2上に、順次塗布し焼成して形成する。このように、微細な酸化物半導体によって多孔質酸化物半導体層3〜5を形成し多孔質化することにより、全ての多孔質酸化物半導体層3〜5について光作用極層としての表面積を高めることができ、光吸収と光電変換と電子伝導を効率よく行うことができる。
光入射側の多孔質酸化物半導体層3は、焼成後の表面または破断面の表面の算術平均粗さRaが10〜60nmであるのがよく、より好適には15〜55nmであるのがよい。この多孔質酸化物半導体層3は、可視光下の目視にて透明に見えるのがよい。光入射側の多孔質酸化物半導体層3は、焼結後の算術平均粗さRaが小さいことにより、短波長光(400〜600nm)をよく散乱して閉じ込めるが長波長光(600〜900nm)をよく透過させるものであり、長波長光が透過しやすいため厚く形成できる。よって、多孔質酸化物半導体層3に担持された色素によってよく短波長光を吸収するとともに、色素の担持量が多いので、色素からの光電流を増やすことができる。
この光入射側の多孔質酸化物半導体層3を形成するには、まず液体ペーストを作製する。液体ペーストの作製は、例えば、TiO2のアナターゼ粉末にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させた酸化チタンのペーストを作製する。作製したペーストを塗布する前に、遠心脱泡及び真空脱泡をして気泡を含まない液体ペーストとし、次に静かに導電性基板2上にこの液体ペーストを滴下し、ドクターブレード法、バーコート法またはスピンナーコーター法等によって、一定速度で均一に静かに塗布するとよい。
次に、大気中で300〜600℃、好適には400〜500℃で、10〜60分、好適には20〜40分加熱処理することにより、多孔質酸化物半導体層3を形成する。この光入射側の多孔質酸化物半導体層3の厚みは、3〜25μmがよく、より好適には6〜18μmがよい。
光出射側の多孔質酸化物半導体層4は、焼成後の表面または破断面の表面の算術平均粗さRaが30〜200nmであるのがよく、より好適には40〜150nmであるのがよい。この多孔質酸化物半導体層4は可視光下の目視にて不透明に見えるのがよい。焼結後にこのような表面粗さであることにより、この光出射側の多孔質酸化物半導体層4は、その内部で長波長光を散乱して閉じ込めるものであり、薄く形成できるので導電パスの抵抗を小さくできる。よって、光出射側の多孔質酸化物半導体層4が担持した色素によって長波長光をよく吸収して、色素からの光電流を増やすとともに、色素からの電流を低い抵抗で効率よく取り出すことができる。
この多孔質酸化物半導体層4を形成するには、液体ペーストの作製方法と塗布膜形成方法を用いるが、以下の3つの方法が特によい。
第1の方法は、まず液体ペーストを多孔質酸化物半導体層3の場合と同様に作製する。この液体ペーストを遠心脱泡して気泡を含まない液体ペーストとする。次に、導電性基板2上にスプレー塗布法等を用いて、気泡を含む液体ペーストとして導電性基板2上に滴下し、均一に塗布する。
第2の方法は、まず液体ペーストを上記と同様に作製する際に、有機樹脂の微粒子を混合して混練し、この調製ペーストを遠心脱泡して気泡を含まない液体ペーストとする。次に、この液体ペーストを導電性基板2上に滴下し、均一に静かにドクターブレード法、バーコート法、スピンナーコーター法等で均一に塗布する。
第3の方法は、液体ペーストを上記第2の方法と同様に作製する。次に、この液体ペーストを導電性基板2上にスプレー塗布法等を用いて、気泡を含む液体ペーストとして滴下し、均一に塗布する。
上記第2及び第3の方法に用いる有機樹脂の微粒子として、特にアクリル樹脂(メタクリル酸エステル共重合物)の球状微粒子がよく、他にPEG(ポリエチレングリコール)のフレーク等でもよい。
こうして上記第1〜第3の方法のいずれかの方法で得られた塗布膜を、大気中で300〜600℃、好適には400〜500℃で、10〜60分、好適には20〜40分加熱処理することにより、多孔質酸化物半導体層4が得られる。この多孔質酸化物半導体層4は可視光下の目視にて不透明を示すのがよい。
ここで、第1の方法では分散した気泡が多孔質酸化物半導体層4に所望の表面粗さを与え、第2の方法では分散した有機樹脂の微粒子が焼成で気化して多孔質酸化物半導体層4に所望の表面粗さを与え、第3の方法では分散した気泡が多孔質酸化物半導体層4に所望の表面粗さの一部を与えるとともに、分散した有機樹脂の微粒子が焼成で気化して所望の表面粗さの一部を与える。
多孔質酸化物半導体層4の厚みは、1〜12μmがよく、より好適には2〜10μmがよく、多孔質酸化物半導体膜3より薄く形成できる。
多孔質酸化物半導体層5は、光入射側と光出射側の多孔質酸化物半導体層3,4の中間に設けられたものであり、焼成後の表面または破断面の表面の算術平均粗さRaが20〜120nmであるのがよく、より好適には30〜100nmであるのがよい。この中間の多孔質酸化物半導体層5は、可視光下の目視にて半透明に見えるのがよい。この多孔質酸化物半導体層5の作製方法は、上記の第1〜第3の方法とほぼ同様に行えばよく、ペースト粘度を低い方に調整したり、有機樹脂の微粒子の混合量を減らしたりして、焼成後の表面粗さRaを中間の大きさにすることができる。
焼結後に多孔質酸化物半導体層5の表面または破断面の表面の算術平均粗さを中間の大きさとすることにより、短波長光と長波長光との中間波長光(550〜650nm)を散乱して閉じ込めることができ、多孔質酸化物半導体層5に担持された色素によって中間波長光をよく吸収して、色素からの光電流を増やすことができる。
この多孔質酸化物半導体層5の膜厚は、1〜10μmがよく、より好適には3〜8μmがよく、多孔質酸化物半導体層3より薄く、多孔質酸化物半導体層4より厚くできる。
図3のグラフに、このようにして得られたTiO2からなる多孔質酸化物半導体層の表面粗さRaと吸収波長との関係を示す。ここで、算術平均粗さRaはサーフテスト装置(ミツトヨ社製、製品名「SJ−400」)にてJIS規格のB0601−1994に基づき評価した。また、吸収波長は、導電性基板2上に多孔質酸化物半導体層を形成する前後の光透過率の差より、多孔質酸化物半導体層が吸収する光スペクトルの吸収ピーク波長を割り出し評価した。
図3より、吸収波長は、多孔質酸化物半導体層のRaとほぼ比例関係にあることが分かる。従って、本発明のように、多孔質酸化物半導体層のRaを調整することにより、吸収波長を制御することができる。
また、多孔質酸化物半導体層3〜5の表面に対して、TiCl4処理、即ちTiCl4溶液に10時間程度浸漬し、水洗し、450℃で30分間焼成する処理を施すと、電子電導性がさらによくなって変換効率が高まる。
また、多孔質酸化物半導体層3と導電性基板2との間に、n型酸化物半導体の極薄の緻密層を挿入するとよく、逆電流が抑制できるので変換効率が高まる。
<色素>
増感色素である色素としては、例えば、ルテニウム−トリス,ルテニウム−ビス,オスミウム−トリス,オスミウム−ビス型の遷移金属錯体、多核錯体、またはルテニウム−シス−ジアクア−ビピリジル錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、多環芳香族化合物、ローダミンB等のキサンテン系色素であることが好ましい。
増感色素である色素としては、例えば、ルテニウム−トリス,ルテニウム−ビス,オスミウム−トリス,オスミウム−ビス型の遷移金属錯体、多核錯体、またはルテニウム−シス−ジアクア−ビピリジル錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、多環芳香族化合物、ローダミンB等のキサンテン系色素であることが好ましい。
多孔質酸化物半導体層3〜5に色素を吸着させるためには、色素に少なくとも1個以上のカルボキシル基,スルホニル基,ヒドロキサム酸基,アルコキシ基,アリール基,ホスホリル基を置換基として有することが有効である。ここで、置換基は色素自身を多孔質酸化物半導体層3〜5に強固に化学吸着させることができ、励起状態の色素から多孔質酸化物半導体層3〜5へ容易に電荷移動できるものであればよい。
多孔質酸化物半導体層3〜5に色素を吸着させる方法としては、例えば導電性基板2上に形成された多孔質酸化物半導体層3〜5を、色素を溶解した溶液に浸漬する方法が挙げられる。色素を溶解させる溶液の溶媒は、エタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル等の窒素化合物等を1種または2種以上混合したものが挙げられる。溶液中の色素濃度は5×10−5〜2×10−3mol/l(l(リットル):1000cm3)程度が好ましい。
多孔質酸化物半導体層3〜5を形成した導電性基板2を、色素を溶解した溶液に浸漬する際、溶液及び雰囲気の温度の条件は特に限定するものではなく、例えば、大気圧下もしくは真空中、室温もしくは導電性基板2の加熱の条件が挙げられる。浸漬時間は色素及び溶液の種類、溶液の濃度等により適宜調整することができる。これにより、色素を多孔質酸化物半導体層3〜5に吸着させることができる。
<対極>
対極8としては、触媒機能を有する白金,カーボン等の極薄膜がよい。他に、金(Au),パラジウム(Pd),アルミニウム(Al)等の極薄膜を電析したものがよい。また、導電性有機材料からなる薄膜が挙げられる。また、これらの材料の微粒子等から成る多孔質膜、例えばカーボン微粒子の多孔質膜等がよく、対極8の表面積が増え、気孔部に電解質層7の電解質成分を含有させることができ、変換効率を高めることができる。対極8を薄膜だけで形成し導電性基板2側に一体化したり、対極8を厚くしたりして、支持体としての対極基板を用いないことも可能であるが、電解質層7側の面にPt等からなる触媒層を設けた対極基板を用いるのが簡易に製作できてよい。
対極8としては、触媒機能を有する白金,カーボン等の極薄膜がよい。他に、金(Au),パラジウム(Pd),アルミニウム(Al)等の極薄膜を電析したものがよい。また、導電性有機材料からなる薄膜が挙げられる。また、これらの材料の微粒子等から成る多孔質膜、例えばカーボン微粒子の多孔質膜等がよく、対極8の表面積が増え、気孔部に電解質層7の電解質成分を含有させることができ、変換効率を高めることができる。対極8を薄膜だけで形成し導電性基板2側に一体化したり、対極8を厚くしたりして、支持体としての対極基板を用いないことも可能であるが、電解質層7側の面にPt等からなる触媒層を設けた対極基板を用いるのが簡易に製作できてよい。
対極8が、触媒層と対極基板(図示せず)とから成る場合、対極基板としては、上記の導電性基板2と同様のものが利用できる。例えば、対極基板としては、電気抵抗が小さく耐食性に優れた金属からなるものがよく、例えば、チタニウム、ステンレス等の金属シートがよい。また、導電層を被覆した樹脂基板を用いてもよい。このような樹脂基板として、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN),ポリイミド,ポリカーボネート等のシートがよく、導電層として、チタニウム、ステンレス等の金属薄膜がよい。さらに、上記の金属シートや導電層付き樹脂シートと、触媒層との間に、腐食防止のために導電性の金属酸化物層(ITO膜,SnO2:F膜,ZnO:Al膜等)を設けると信頼性が高まる。これらの対極基板の厚みは、機械的強度の点で0.01〜5mm、好ましくは0.1〜3mmがよい。
<封止部>
図1及び図2において、光電変換装置1の側壁を構成する封止部9は、電解質層7の電解質成分が外部に漏れるのを防ぐことができる機械的強度を付与するとともに、外部環境と直接接して光電変換装置1の内部を保護し、光電変換機能が劣化するのを防ぐために設ける。
図1及び図2において、光電変換装置1の側壁を構成する封止部9は、電解質層7の電解質成分が外部に漏れるのを防ぐことができる機械的強度を付与するとともに、外部環境と直接接して光電変換装置1の内部を保護し、光電変換機能が劣化するのを防ぐために設ける。
封止部9の材料としては、吸湿防止機能を有し充分な接着強度を有するものがよく、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA),ポリビニルブチラール(PVB),エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA),フッ素樹脂,エポキシ樹脂,アクリル樹脂,飽和ポリエステル樹脂,アミノ樹脂,フェノール樹脂,ポリアミドイミド樹脂,UV硬化樹脂,シリコーン樹脂,フッ素樹脂,ウレタン樹脂,金属屋根に利用される塗布樹脂等がよい。
封止部9の厚みは0.01μm〜6mm、好ましくは1μm〜4mmがよい。また、防眩性、遮熱性、耐熱性、低汚染性、抗菌性、防かび性、意匠性、高加工性、耐疵付き・耐摩耗性、滑雪性、帯電防止性、遠赤外線放射性、耐酸性、耐食性、環境対応性等を封止部9に付与することにより、信頼性や商品性をより高めることができる。
<電解質層>
電解質層7を構成するゲル状の電解質としては、液相体からゲル体へ相変化する化学ゲルからなる電解質が好ましい。
電解質層7を構成するゲル状の電解質としては、液相体からゲル体へ相変化する化学ゲルからなる電解質が好ましい。
電解質の溶液としては、第4級アンモニウム塩やLi塩等を用いる。電解質の溶液の組成としては、例えば炭酸エチレン,アセトニトリルまたはメトキシプロピオニトリル等に、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム,ヨウ化リチウム,ヨウ素等を混合し調製したものを用いることができる。
また、上記有機溶媒等の代わりに、不揮発性であり常温において塩である常温溶融塩(イオン性液体)を用いることができる。例えば、溶融塩としては、イミダゾリウム塩,第4級アンモニウム塩,イソオキサゾリジニウム塩,イソチアゾリジニウム塩,ピラゾリジウム塩,ピロリジニウム塩,ピリジニウム塩等のヨウ化物を用いることができる。
上述の溶融塩のヨウ化物としては、例えば、1,1−ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、1,メチル−3−エチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−イソペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムアイオダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾールアイオダイド、1−エチル−3−イソプロピルイミダゾリウムアイオダイド、1−n−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、ピロリジニウムアイオダイド等を挙げることができる。
ゲル状の電解質は、大別して化学ゲルと物理ゲルに分けられる。化学ゲルは、架橋反応等により化学結合でゲルを形成しているものであり、物理ゲルは、物理的な相互作用により室温付近でゲル化しているものである。なお、多孔質酸化物半導体層3〜5に十分に浸透させるために、常温で低粘度である化学ゲルからなる電解質が好ましい。
化学ゲルからなる電解質を構成するゲル化剤としては、一般的に報告されているゲル化剤を使用することができる。例えば、二つ以上の含窒素複素環を有する化合物と、これとオニウム塩を形成可能なハロゲン含有基を二つ以上含む化合物とを用いることができる。
上述の二つ以上の含窒素複素環を有する化合物としては、例えば、ポリビニルイミダゾール、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリベンズイミダゾール、ビピリジル、ターピリジル、ポリビニルピロール、1,4−ジ(4−ピリジル)ブタン、2−(4−ピリジル)エチルエーテル等を挙げることができる。
また、上述のハロゲン含有基を二つ以上含む化合物としては、例えば、ジブロモメタン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、ジブロモブタン、ジブロモペンタン、ジブロモヘキサン、ジブロモヘプタン、ジブロモオクタン、ジブロモノナン、ジブロモデカン、ジブロモウンデカン、ジブロモドデカン、ジブロモトリデカン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロプロパン、ジクロロブタン、ジクロロペンタン、ジクロロヘキサン、ジクロロヘプタン、ジクロロオクタン、ジクロロノナン、ジクロロデカン、ジクロロウンデカン、ジクロロドデカン、ジクロロトリデカン、ジヨードメタン、ジヨードエタン、ジヨードプロパン、ジヨードブタン、ジヨードペンタン、ジヨードヘキサン、ジヨードヘプタン、ジヨードオクタン、ジヨードノナン、ジヨードデカン、ジヨードウンデカン、ジヨードドデカン、ジヨードトリデカン、1,2,4,5−テトラキスブロモメチルベンゼン、エピクロロヒドリンオリゴマー、エピブロモヒドリンオリゴマー、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス(3,3−ジブロモ−2−ブロモプロピル)イソシアヌル酸、1,2,3−トリブロモプロパン、ジヨードパーフルオロエタン、ジヨードパーフルオロプロパン、ジヨードパーフルオロヘキサン、ポリエピクロルヒドリン、ポリエピクロルヒドリンとポリエチレンエーテルとの共重合体、ポリエピブロモヒドリン及びポリ塩化ビニルなどの多官能ハロゲン化物が挙げられる。こうしたハロゲン化物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲル状の電解質は、電解質の溶液にゲル化剤が混入した低粘度の前駆体(液相体)を多孔質酸化物半導体層3〜5に含有させ、加熱、紫外線照射、電子線照射、自然放置等の手段で二次元、三次元の架橋反応を起こさせることによってゲル化できる。
上記ゲル化における重合方法としては、光重合、熱重合、自然放置などが挙げられ、用いる構成材料により適宜選択することができる。色素増感太陽電池の多孔質酸化物半導体層3〜5としては、紫外線領域の光で触媒反応を起こす酸化チタンを用いる場合が多い。このような場合に光重合を行うと、多孔質酸化物半導体層3〜5に吸着させた色素が分解するなどの問題が考えられるため、熱重合もしくは自然放置により重合を行うのが好ましい。
上記熱重合による電解質の前駆体のゲル化の際には、光電変換装置1(電池ユニット)を加熱することが好ましい。加熱処理の温度は、50〜200℃の範囲内にすることが好ましい。これは、次のような理由によるものである。即ち、加熱処理の温度が50℃未満の場合には、ゲルの重合度が低下して、ゲル状とするのが困難になるおそれがある。一方、200℃を超える高温で熱処理を行った場合、色素の分解が起こりやすくなる。より好ましくは、加熱処理の温度は70〜150℃である。
上述した光電変換装置1を発電手段として用い、この発電手段からの発電電力を負荷へ供給するように成した光発電装置とすることができる。即ち、上述した光電変換装置1を1つ用いるか、または複数用いる場合には直列、並列または直並列に接続したものを発電手段として用い、この発電手段から直接直流負荷へ発電電力を供給するようにしてもよい。また、上述した光発電手段をインバータ等の電力変換手段を介して発電電力を適当な交流電力に変換した後で、この発電電力を商用電源系統や各種の電気機器等の交流負荷に供給することが可能な発電装置としてもよい。さらに、このような発電装置を日当たりのよい建物に設置する等して、各種態様の太陽光発電システム等の光発電装置として利用することもでき、これにより、高効率で耐久性のある光発電装置を提供することができる。
本発明の光電変換装置の実施例1について以下に説明する。図1の構成の光電変換装置1を以下のようにして作製した。
まず、導電性基板2として、フッ素ドープ酸化スズから成る透明導電層付きのガラス基板(縦3cm×横2cm)を用いた。この導電性基板2上に二酸化チタンから成る光入射側の多孔質酸化物半導体層3を形成した。この多孔質酸化物半導体層3は以下のようにして形成した。まず、TiO2のアナターゼ粉末にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させた酸化チタンの液体ペーストを作製した。次に、遠心脱泡装置及び真空装置にて液体ペーストの気泡を無くした。この液体ペーストを導電性基板2上に静かに滴下し、バーコート法で塗布し、大気中、450℃で30分間焼成し、約7μmの厚みの多孔質酸化物半導体層3を形成した。この多孔質酸化物半導体層3の表面の算術平均粗さRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層3の表面を測定したところ、Ra=18nmであり、可視光下の目視で透明であった。
次に、この多孔質酸化物半導体層3上に二酸化チタンから成る光出射側の多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4は以下のようにして形成した。まず、TiO2のアナターゼ粉末にアセチルアセトンを添加した後、脱イオン水とともに混練し、界面活性剤で安定化させた酸化チタンの液体ペーストを作製した。次に、遠心脱泡装置にて液体ペーストの気泡を無くした。この液体ペーストを上記多孔質酸化物半導体層3上にスプレー塗布法にて気泡を含ませた液体ペーストとして均一に塗布した。次に、大気中で450℃で30分間焼成し、約4μmの厚みの多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4の表面のRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層4の表面を測定したところ、Ra=84nmであり、可視光下の目視で不透明であった。
多孔質酸化物半導体層3,4を積層した導電性基板2を、ルテニウム錯体色素N719(ソラロニクス・エスエー社製)を溶媒のアセトニトリルとt−ブタノール(容積比で1:1)に溶解させた色素溶液(0.3mモル/l)に、12時間浸漬して、色素を多孔質酸化物半導体層3,4に担持させた。その後、多孔質酸化物半導体層3,4をエタノールにて洗浄し乾燥させ、導電性基板2、色素を担持した多孔質酸化物半導体層3,4から成る光作用極側基板を作製した。
次に、対極側基板用として、フッ素ドープ酸化スズから成る透明導電層付きのガラス基板を用いた。この透明導電層上に、触媒層としてのPt層をスパッタリング法で厚さ50nmに形成し、これを対極側基板とした。
これらの光作用極側基板と対極側基板とを、多孔質酸化物半導体層3,4と触媒層とが対向するように配置し、それらの基板の外周部に枠状に形成したオレフィン系樹脂(三井・デュポン ポリケミカル(株)製商品名「ハイミラン」)から成る封止部9を挟んで、両基板を押し付けて加熱し封止した。そして、予め開けておいた対極側基板の貫通孔を通して電解質を注入した。本実施例1では、電解質は、沃素(I2)と沃化リチウム(LiI)とアセトニトリル溶液とを調製した電解液に、ゲル化剤としてポリ(4−ビニルピリジン)と1,2,4,5−テトラキスブロモメチルベンゼンとを1wt(重量)%添加したものを用いた。注入後は、80℃にて10分間熱重合させることによりゲル状の電解質を得た。
こうして得られた光電変換装置1の光電変換特性を評価したところ、AM1.5、100mW/cm2で変換効率5.3%を示した。
以上のように、本実施例1においては、本発明の光電変換装置1が簡便に作製でき、しかも高い変換効率を実現することができた。
本発明の光電変換装置の実施例2について以下に説明する。図1の構成の光電変換装置1を以下のようにして作製した。
まず、導電性基板2として、フッ素ドープ酸化スズから成る透明導電層付きのガラス基板(縦3cm×横2cm)を用いた。この導電性基板2上に二酸化チタンから成る光入射側の多孔質酸化物半導体層3を形成した。この多孔質酸化物半導体層3は上記実施例1と同様に形成し、約7μmの厚みの多孔質酸化物半導体層3を形成した。この多孔質酸化物半導体層3のRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層3の表面を測定したところ、Ra=20nmであり、可視光下の目視で透明であった。
なお、多孔質酸化物半導体層3を形成した導電性基板2を破断し、その多孔質酸化物半導体層3の破断面のAFM測定を5μmの範囲で行ったところ、Ra=22nmであり、サーフテスト装置で測定した値(Ra=20nm)とほぼ同じ値が得られた。
次に、この多孔質酸化物半導体層3上に二酸化チタンから成る光出射側の多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4は以下のようにして形成した。まず、TiO2のアナターゼ粉末にアクリル樹脂(メタクリル酸エステル共重合物)の球状微粒子(平均粒径0.15μm)を10重量%添加した後、脱イオン水とともに混練し、酸化チタンの液体ペーストを作製した。次に、遠心脱泡装置にて液体ペーストの気泡を無くした。この液体ペーストを上記多孔質酸化物半導体層3上に静かに滴下し、バーコート法で塗布し、大気中で450℃で30分間焼成し、約5μmの厚みの多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4のRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層4の表面を測定したところ、Ra=62nmであり、可視光下の目視で不透明であった。
次に、多孔質酸化物半導体層3,4を形成した導電性基板2を、上記実施例1と同様に色素溶液に12時間浸漬して、色素を多孔質酸化物半導体層3,4に担持させ、洗浄し乾燥させ、光作用極側基板を作製した。
次に、対極側基板として、実施例1と同様のものを作製した。
これらの光作用極側基板と対極側基板とを、多孔質酸化物半導体層3,4と触媒層とが対向するように配置し、それらの基板の外周部に枠状に形成した上記実施例1と同様の封止部9を挟んで、両基板を押し付けて加熱し封止した。そして、予め開けておいた対極側基板の貫通孔を通して上記実施例1と同様の電解質を注入した。こうして得られた光電変換装置の光電変換特性を評価したところ、AM1.5、100mW/cm2で変換効率5.6%を示した。
以上のように、本実施例2においては、本発明の光電変換装置1が簡便に作製でき、しかも高い変換効率を実現することができた。
本発明の光電変換装置の実施例3について以下に説明する。図2の構成の光電変換装置1を以下のようにして作製した。
まず、導電性基板2として、フッ素ドープ酸化スズから成る透明導電層付きのガラス基板(縦3cm×横2cm)を用いた。この導電性基板2上に二酸化チタンから成る光入射側の多孔質酸化物半導体層3を形成した。この多孔質酸化物半導体層3は上記実施例1と同様に形成し、約7μmの厚みの多孔質酸化物半導体層3を形成した。この多孔質酸化物半導体層3のRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層3の表面を測定したところ、Ra=21nmであり、可視光下の目視で透明であった。
次に、この多孔質酸化物半導体層3上に二酸化チタンから成る中間の多孔質酸化物半導体層5を形成した。この多孔質酸化物半導体層5は以下のようにして形成した。まず、TiO2のアナターゼ粉末にアクリル樹脂(メタクリル酸エステル共重合物)の球状微粒子(平均粒径0.15μm)を5重量%添加した後、脱イオン水とともに混練し、二酸化チタンの液体ペーストを作製した。次に、遠心脱泡装置にて液体ペーストの気泡を無くした。この液体ペーストを上記多孔質酸化物半導体層3上に静かに滴下し、バーコート法で塗布した。次に、大気中で450℃にて30分間焼成し、約4μmの厚みの多孔質酸化物半導体層5を得た。この多孔質酸化物半導体層5のRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層5の表面を測定したところ、Ra=48nmであり、可視光下の目視で半透明であった。
次に、この多孔質酸化物半導体層5上に二酸化チタンから成る光出射側の多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4は以下のようにして形成した。まず、TiO2のアナターゼ粉末にアクリル樹脂(メタクリル酸エステル共重合物)の球状微粒子(平均粒径1.5μm)を10重量%添加した後、脱イオン水とともに混練し、酸化チタンの液体ペーストを作製した。次に、遠心脱泡装置にて液体ペーストの気泡を無くした。この液体ペーストを上記多孔質酸化物半導体層5上にスプレー塗布法にて気泡を含ませた液体ペーストとして均一に塗布した。次に、大気中で450℃にて30分間焼成し、約2μmの厚みの多孔質酸化物半導体層4を形成した。この多孔質酸化物半導体層4のRaをサーフテスト装置で多孔質酸化物半導体層4の表面を測定したところ、Ra=110nmであり、可視光下の目視で不透明であった。
多孔質酸化物半導体層3〜5を形成した導電性基板2を、上記実施例1と同様に色素溶液に15時間浸漬して、色素を多孔質酸化物半導体層3〜5に担持させ、洗浄し乾燥させ、光作用極側基板を作製した。
次に、対極側基板として、実施例1と同様のものを作製した。
これらの光作用極側基板と対極側基板とを、多孔質酸化物半導体層3〜5と触媒層とが対向するように配置し、それらの基板の外周部に枠状に形成した上記実施例1と同様の封止部9を挟んで、両基板を押し付けで加熱し封止した。そして、予め開けておいた対極側基板の貫通孔を通して上記実施例1と同様の電解質を注入した。こうして得られた光電変換装置1の光電変換特性を評価したところ、AM1.5、100mW/cm2で変換効率5.8%を示した。
以上のように、本実施例3においては、本発明の光電変換装置1が簡便に作製でき、しかも高い変換効率を実現することができた。
1:光電変換装置
2:導電性基板
3:光入射側の多孔質酸化物半導体層
4:光出射側の多孔質酸化物半導体層
5:中間の多孔質酸化物半導体層
7:電解質層
8:対極
9:封止部
2:導電性基板
3:光入射側の多孔質酸化物半導体層
4:光出射側の多孔質酸化物半導体層
5:中間の多孔質酸化物半導体層
7:電解質層
8:対極
9:封止部
Claims (7)
- 導電性基板上に色素を担持した多孔質酸化物半導体層及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置において、前記多孔質酸化物半導体層は、複数層が積層されて成るとともに、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さが光出射側の前記多孔質酸化物半導体層の表面または破断面の表面の算術平均粗さよりも小さく、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層の厚みが光出射側の前記多孔質酸化物半導体層の厚みよりも厚いことを特徴とする光電変換装置。
- 前記ゲル状の電解質は、液相体からゲル体へ相変化する化学ゲルから成ることを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
- 複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層は酸化物半導体微粒子の焼結体から成り、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を成す前記酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径が、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を成す前記酸化物半導体微粒子の焼結粒子の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の光電変換装置。
- 導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
- 導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加した液体ペーストを塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
- 導電性基板上に、複数層が積層されて成るとともに色素を担持した、酸化物半導体微粒子の焼結体から成る多孔質酸化物半導体層、及びゲル状の電解質層が形成された色素増感型の光電変換装置の製造方法において、複数層が積層されて成る前記多孔質酸化物半導体層の各層を構成する酸化物半導体微粒子の焼結前の一次粒子の平均粒径が同じであり、光入射側の前記多孔質酸化物半導体層を、分散相が前記酸化物半導体微粒子の一次粒子であり分散媒が液体から成るコロイド状の液体ペーストを塗布し焼成して形成し、光出射側の前記多孔質酸化物半導体層を、前記液体ペーストに分散相として有機樹脂の微粒子を付加するとともに分散媒として気体を付加したエアロゾルをスプレー塗布し焼成して形成し、次に前記多孔質酸化物半導体層に液相体の電解質を浸透させ、次に前記電解質をゲル体へ相変化させることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
- 請求項1乃至3のいずれか記載の光電変換装置を発電手段として用い、該発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成したことを特徴とする光発電装置。
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2006
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