JP2008007723A - 難燃性樹脂組成物及びそれを用いた電線、ケーブル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)熱可塑性樹脂100質量部、(B)(イ)レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された体積基準粒径分布に基づいて測定された平均粒径が1〜10μm、(ロ)走査型電子顕微鏡による形態写真から、一次粒子で形成された凝集体からなる二次粒子が含まれることが観察され、形態写真から測定された一次粒子の長径方向の個数基準粒径分布に基づく長さ平均粒径が0.01〜0.5μm、且つ5μm以上の粒子が0.1%以下、(ハ)BET法による比表面積が8.0m2/g以上、である金属水和物30〜250質量部及び(C)傷つき白化防止剤0.05〜20質量部を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
また、これらの樹脂組成物は、高難燃性を達成するためには無機難燃剤を多量に配合するため、機械的強度や可撓性、加工性が低下し、かつ電線、ケーブル等として使用した場合に、その施工時や使用中にその表面が傷つき白化を生じるという問題点を有している。従来、特に、易カット性を満足するためには、金属水和物を多量に配合し、耐引張強度等の機械的強度を犠牲にすることにより目的が達成され易い。このように、高難燃性と、易カット性を達成する手段と、機械的強度、傷つき白化防止という達成手段とが相反する解決手段であった。特に電線・ケーブルの場合には黒色、赤色、緑色等の着色して使用されるため白化現象は目立つものとなる。
(A)熱可塑性樹脂100質量部
(B)下記(イ)〜(ハ)の条件を満足する金属水和物30〜250質量部
(イ)レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された体積基準粒径分布に基づいて算出された平均粒径が1〜10μmの範囲であること
(ロ)走査型電子顕微鏡による形態写真から、一次粒子で形成された凝集体からなる二次粒子が含まれることが観察され、形態写真から測定された一次粒子の長径方向の個数基準粒径分布に基づく長さ平均粒径が0.01〜0.5μmの範囲にあり、且つ5μm以上の粒子が0.1%以下であること
(ハ)BET法による比表面積が8.0m2/g以上であること
(C)下記(c1)〜(c4)から選択される少なくとも1種の傷つき白化防止剤0.05〜20質量部
(c1)鉱油、ワックスまたはパラフィン類
(c2)高級脂肪酸またはそのエステル、アミドもしくは金属塩
(c3)シリコーン
(c4)多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミン、脂肪酸アミド、アルキルフェノールおよびアルキルナフトールから選ばれた化合物のアルキレンオキサイド付加物
の条件を満足することを特徴とする難燃性樹脂組成物が提供される。
(A)熱可塑性樹脂
本発明の難燃性樹脂組成物で用いる(A)熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、好ましくは(A1)ポリオレフィン系樹脂及び/又は(A2)熱可塑性エラストマーが挙げられる。以下に各成分を説明する。
本発明で用いる(A1)ポリオレフィン系樹脂としては、イオン重合による密度0.94〜0.97g/cm3の高密度ポリエチレン、密度0.91〜0.94g/cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体(直鎖状低密度ポリエチレン)、および密度0.86〜0.91g/cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体(超低密度ポリエチレン)、高圧ラジカル重合による低密度ポリエチレン、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン・ビニルエステル共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等から選択される少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
これらのポリオレフィン系樹脂の中でも、以下に詳細を説明する(a1)エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、(a2)エチレン・ビニルエステル共重合体、(a3)密度0.86〜0.94g/cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体が(B)成分の金属水和物の受容性に富むことから好ましい。
ここで、密度は、JIS K6922−1(1997)に準拠して測定する値である。
エチレンとα,β−不飽和カルボン酸エステルとの共重合体としては、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン・(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体;エチレン・無水マレイン酸・酢酸ビニル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体等の二元共重合体又は多元共重合体、あるいはそれらの金属塩等が挙げられる。
上記共重合体において、エチレンと共重合されるコモノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル等を挙げることができる。この中でも特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等のアルキルエステルを挙げることができる。特に(メタ)アクリル酸エステル含有量は3〜30質量%、好ましくは5〜20質量%の範囲である。
また、上記金属塩の金属としては、K、Na、Li、Ca、Zn、Mg、Al等が挙げられる。
エチレン・ビニルエステル共重合体としては、高圧ラジカル重合法で製造されるエチレンと、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単量体との共重合体が挙げられる。これらのビニルエステルの特に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げることができる。
共重合体中のエチレンとビニルエステルの割合は、エチレン50〜99.5質量%、ビニルエステル0.5〜50質量%、他の共重合可能な不飽和単量体0〜49.5質量%からなる共重合体が好ましい。さらにビニルエステル含有量は、好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは5〜15質量%の範囲で選択される。
エチレン・α−オレフィン共重合体としては、密度が0.86〜0.91g/cm3未満(直鎖状超低密度ポリエチレン)、密度が0.91〜0.94g/cm3未満(直鎖状低密度ポリエチレン)、好ましくは0.88〜0.91g/cm3の範囲のエチレン・α−オレフィン共重合体(直鎖状超低密度ポリエチレン)及びそれらの混合物が挙げられる。α−オレフィンとしては、炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜12の範囲のものであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等を挙げることができる。
本発明に係るポリエチレン樹脂(a3)は、上記条件を満たしていれば、2種類以上のポリエチレン樹脂を混合したものであってもよい。
上記のイオン重合で製造されるポリエチレン樹脂(a3)は、特に製造触媒やプロセスなどに限定されるものではなく、成書『ポリエチレン技術読本』(松浦一雄・三上尚孝編著 工業調査会刊行 2001年)のp.123〜160、p.163〜196などに記載されている方法により製造することが可能である。
ここで、MFRは、JIS K6922−1(1997)に準拠して条件D(温度190℃、荷重21.18N)で測定する値である。
本発明で用いることのできる(A2)熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーなどの各種熱可塑性エラストマー、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルブチルゴムなどの天然又は合成ゴムが包含される。これらの中でも、以下に詳細を説明する(a4)オレフィン系エラストマー、(a5)スチレン系エラストマーが好ましい。
オレフィン系エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体等の密度0.86〜0.91g/cm3の非晶性もしくは微結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリブテン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレンとEPDM及び所望にポリエチレンを架橋剤の存在下に架橋した部分架橋物または完全架橋物等が挙げられる。
スチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体(SIBS)等のブロック共重合体、あるいはスチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体(部分水素添加スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)等のブロック共重合体の部分又は完全水添物等が挙げられる。
これらの組成割合は、(A1)ポリオレフィン系樹脂が、好ましくは100〜20質量%、より好ましくは、100〜60質量%、特に好ましくは100〜70質量%であり、(A2)熱可塑性エラストマーが、好ましくは0〜80質量%、より好ましくは0〜40質量%、特に好ましくは0〜30質量%である。
なお、上記(A1)と(A2)の配合物においては、目的により配合比が異なるが、(A1)が20質量%未満、(A2)が80質量%を超える場合には、柔軟性に優れた組成物が得られるが、機械的強度、柔軟性等のバランスの良い組成物を得るためには上記の範囲とすることが好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物で用いる(B)金属水和物は、(イ)レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された体積基準粒径分布に基づいて算出された平均粒径が1〜10μmの範囲であること、(ロ)走査型電子顕微鏡による形態写真から、一次粒子で形成された凝集体からなる二次粒子が含まれることが観察され、形態写真から測定された一次粒子の長径方向の個数基準粒径分布に基づく長さ平均粒径が0.01〜0.5μmの範囲にあり、且つ5μm以上の粒子が0.1%以下であること、及び(ハ)比表面積が8.0m2/g以上であること、の条件を満足し、好ましくはさらに(ニ)レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された平均粒径と走査型電子顕微鏡による形態写真から測定された一次粒子の平均粒径との比が5以上であること、を満足するものである。以下に各条件を詳細に説明する。
すなわち、本発明で用いる金属水和物は、レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された体積基準粒径分布に基づいて算出された平均粒径(算術平均径)が1〜10μmの範囲を有するものであることが肝要であり、好ましくは1〜7μm、より好ましくは1〜5μmの範囲であり、さらに好ましくは粒子の積算分99%以上が0.1〜20μmの範囲にあることが望ましい。
本発明において、レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された体積基準粒径分布に基づいて測定された平均粒径が1〜10μmの範囲の粒子は、一次粒子の凝集構造を形成する二次粒子と一次粒子の混合物の算術平均径で表されるが、実質的には凝集構造からなる二次粒子が主体となるものである。
該平均粒径が1μm未満であると、機械物性は良好であるものの、衝撃強度が向上するため本発明の課題である易カット性が低下する惧れがある。また、10μmを超えると、機械物性や表面平滑性が低下する惧れが生じる。
レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器とは、粒子にレーザー光を照射し、そこから発せられる回折・散乱光の光強度分布から粒径分布を解析する方法であって、後述されるようにこれらの原理を用いた粒径分布測定装置が一般に市販されており、これらの装置を用いることにより測定することができる。
すなわち、本発明で用いる金属水和物は、前記(イ)の平均粒径を満足する粒子が、走査型電子顕微鏡による形態写真から測定された長径方向の個数基準粒径分布に基づく長さ平均粒径が0.01〜0.5μmの範囲にあり、且つ5μm以上の粒子が0.1%以下である一次粒子の凝集構造から形成される凝集体を含むことが肝要であり、好ましくは平均粒径が0.04〜0.3μm、より好ましくは0.05〜0.2μmの範囲にあり、好ましくは3μm以上の一次粒子が0.1%以下であることが好ましい。一次粒子の平均粒径が0.01μm未満であると、粉体の取り扱いが難しくなり、過度の凝集により引張強さ、伸びなどの機械物性が低下する惧れが生じる。0.5μmを超えると、凝集構造を形成しにくくなる惧れが生じる。粒径の粗い一次粒子が多く含まれると、機械的物性、平滑性が低下する惧れが生じるため、粒径が5μm以上の一次粒子が個数基準粒径分布で0.1%以下であることが必要であるが、長さ基準粒径分布で表す場合、5μm以上の一次粒子が5%以下、好ましくは3μm以上の一次粒子が5%以下であることが望ましい。
ところで、顕微鏡による不均一な粒子の粒径測定では、一般的にはフェレ径や二軸平均径などが用いられるが、本発明では、結晶形態が扁平六方晶(六角板状または角の取れた楕円板状など)を有する金属水和物の場合があるため、扁平な短径方向では無く平面の長径方向の値を用いることでより表面平滑性などの物性との相関を得ると考えた。また、測定粒子数は、均一な結晶形態を有する試料の場合には数百個、不均一な破砕形態を有する試料の場合には数千個程度の個数を測定することが好ましい。
ここで、BET法による比表面積の測定方法とは、ガス吸着法により粒子の比表面積を算出する方法であり、あらかじめ窒素ガスのような吸着占有面積がわかっているガス分子を粒子に吸着させ、その吸着量から粒子の比表面積を算出する方法である。
具体的な測定方法としては、一般に市販されている後述の全自動ガス吸着量測定装置などを用いて、例えば、サンプル(粒子)を所定温度、所定時間で脱気などの前処理をした後、窒素ガスなどの吸着ガスを使用して測定される。
すなわち、(イ)で測定される平均粒径1〜5μmの粒子は、上記したように一次粒子の凝集構造を形成する二次粒子と一次粒子の混合物の算術平均径で表されるが、実質的には凝集構造からなる二次粒子が主体となるものであることが、前記の形態観察を行うことにより容易に観察することができる。
したがって、この凝集体をより定量的に一次粒子の凝集構造を表すとすると、平均粒径0.01〜0.5μmの一次粒子の凝集構造を形成し、実質的に平均粒径1〜5μmの二次粒子として測定されることになると仮定すれば、一次粒子との平均粒径の比が大きいほど凝集していると解釈できる。
本発明においては、その比が5以上、好ましくは10以上、より好ましくは15以上であることが望ましいものである。
上記比が、5未満では本発明の易カット性の効果が小さいものとなる惧れが生じる。
本発明の金属水和物は、このような凝集構造体が存在することにより、機械的強度と易カット性の相反する要求物性を達成することができると思われる。すなわち、微小な一次粒子とその凝集体が共存することによって、一次粒子に起因すると思われる機械的強度や表面平滑性が維持されたまま、微小な凝集体が衝撃破壊時に破壊することに起因すると思われる易カット性を高次元でバランスしているものと推察している。
本発明では、特に平均粒径の微小な一次粒子と該一次粒子から形成される凝集構造をもつ二次粒子を含有する混合粒子から形成されるものが、機械的強度や表面平滑性と易カット性を高次元でバランスし、かつ比表面積の大きい粉体が得られることから好ましい。
これらの粉体を製造する方法としては、合成法が最も好ましい。
この合成法としては、(i)マグネシウム塩を含む水溶液にアルカリ物質を加えて得られたもの、より具体的には、例えばマグネシウム塩として塩化マグネシウムもしくは硝酸マグネシウムを用い、アルカリ物質として水酸化ナトリウム、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどを作用させて水酸化マグネシウムを製造する方法(例えば、特開平2−229712号公報、特開平7−97210号公報及び特表2001−508015号公報参照)、水酸化マグネシウムに少量の水酸化ナトリウムを添加し、オートクレーブ中等で加圧加熱処理する方法(例えば、特公平3−60774号公報参照)、塩基性マグネシウム塩水性媒体中で加圧加熱処理する方法(例えば、特開平5−208810号公報参照)マグネシウムを含む天然鉱物(例えば、ブルーサイト、蛇紋石、ドロマイト、緑泥石等)を塩酸処理することによって得られる塩化マグネシウム、あるいは天然鉱物(例えば、マグネサイト等)に含有される酸化マグネシウムを塩化アンモニウムで浸出させて得られる塩化マグネシウムをマグネシウム塩として用い、例えば、水酸化カルシウムと反応し沈降、洗浄、濃縮、乾燥等の工程により得られる水酸化マグネシウム等が挙げられる(例えば、特開平8−67515号公報参照)、(ii)酸化マグネシウムを水和して得られたもの、より具体的には、例えば、マグネシウムを含む天然鉱物を溶解、精製、熱分解して得られる酸化マグネシウム、あるいは、天然鉱物(例えば、マグネサイト等)として産出される炭酸マグネシウムを焼成して得られる酸化マグネシウムを用い、これを水和、乾燥して得られる水酸化マグネシウム等が挙げられる(例えば、特公平7−42461号公報、特開2000−202318号公報、参照)。このような製造方法で合成される水酸化マグネシウムは、製造工程において反応圧力、反応温度、水溶液のpH、あるいは天然鉱物を利用する場合には微粉砕工程時の粉砕時間、ミル速度等を適宜制御することによって上記の(イ)〜(ハ)、更に(ニ)の要件である平均粒径、比表面積あるいは、凝集構造をとり易いという点から望ましい。
また、他の製造方法としては、(iii)天然産ブルーサイトを水性スラリーとしてから湿式粉砕し、固液分離した後乾燥して得る方法(例えば、特公平7−42461号公報参照)、(iV)粗粉砕されたブルーサイト原石を微粉砕機において微粉砕して得る方法(例えば、特開2000−202318号公報参照)等が挙げられる。
(E)表面処理剤としては、脂肪酸および脂肪酸金属塩またはこれらの混合物、ならびに脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ワックスまたはその変性物、硬化性樹脂、有機シラン、有機チタネート、有機ボラン等が挙げられる。また、昨今においては、特開2002−167219号公報、特開2002−173682号公報、特開2003−003167号公報、特開2004−337698号公報等に開示されるように、ポリカルボン酸系分散剤、ポリグリセリン誘導体、N−アシル塩基性アミノ酸、あるいは二塩基酸エリスリトール類エステル、リン酸エステル、亜リン酸エステル、アルコールリン酸エステル、リン化合物等で表面処理された水酸化マグネシウムも使用されている。
本発明では、特にこれらに限定されるものではないが、安価で、効果的な点から、脂肪酸、および脂肪酸金属塩あるいはこれらの混合物、ならびに脂肪酸エステルとの組み合わせが特に好ましい。これらはあらかじめ表面処理しても良いし、樹脂成分、水酸化マグネシウム等とを同時に混合使用しても良い。
(E)表面処理剤の使用量は、(B)金属水和物に対して、0.5〜10質量%、好ましくは1〜8質量%の範囲で用いるのが好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物で用いる(C)傷つき白化防止剤は、(c1)鉱油、ワックスまたはパラフィン類、(c2)高級脂肪酸またはそのエステル、アミドもしくは金属塩、(c3)シリコーン、(c4)多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミン、脂肪酸アミド、アルキルフェノールおよびアルキルナフトールから選ばれた化合物のアルキレンオキサイド付加物、から選択される少なくとも1種である。以下に詳細に説明する。
また高級脂肪酸の金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ラウリル酸亜鉛等が挙げられる。
本発明の難燃性樹脂組成物においては、必要に応じて、(D)官能基含有ポリオレフィン樹脂を配合することができる。官能基含有ポリオレフィン樹脂は、(A)熱可塑性樹脂との良好な相溶性を有し、(B)水酸化マグネシウムとのカップリング効果が著しく、難燃性樹脂組成物の機械的強度、燃焼時の炭化層(チャー)の形成を促し、難燃性を向上させる役割として用いられる。
(D)官能基含有ポリオレフィン樹脂としては、オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸ランダム共重合体又はその金属塩及び変性ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
上記オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸ランダム共重合体としては、エチレン、プロピレン等のオレフィンと(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸等の酸無水物基含有モノマーとの共重合体であり、中でも無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体が好ましい。
酸無水物基含有モノマーとしては、前記エチレンとα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体で挙げられたコモノマーが挙げられる。その好ましい共重合体としては、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸・酢酸ビニル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体等の二元又は三元共重合体が挙げられる。上記金属塩の金属としては、K、Na、Li、Ca、Zn、Mg、Al等が挙げられる。
また、酸無水物基含有オレフィン系ランダム共重合体またはその金属塩の配合量は、(A)ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂成分に対して、1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、さらには1〜10質量%を配合することが好ましい。
上記変性に用いるポリオレフィン系樹脂としては、前記ポリオレフィン系樹脂及びこれらの混合物を用いることができる。これらの中でも密度が0.87〜0.97g/cm3のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体が挙げられ、中でも直鎖状低密度ポリエチレンを変性したものが該ポリオレフィン系樹脂と水酸化マグネシウムとの相溶性に優れ軟質樹脂の可撓性を損なわずに耐熱性を維持し、燃焼時の炭化層の形成を促し難燃性を向上し、機械的強度の向上が望めることから最も好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物においては、さらに性能を向上させるために本発明に含まれない水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの金属水和物の併用、難燃助剤等の添加剤を配合してもよい。
上記難燃助剤として、赤リン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、リン酸カルシウム、酸化ジルコン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、二硫化モリブデン、粘土、ケイソウ土、カオリナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、タルク、シリカ、ホワイトカーボン、ゼオライト、ハイドロマグネサイト、有機ベントナイト等を併用しても良い。これら難燃助剤は上記(B)金属水和物に対して50質量%まで配合することが望ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物における各成分の組成割合は、成分(A)、成分(B)、成分(C)で構成される場合は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して、(B)金属水和物が30〜250質量部、好ましくは50〜200質量部、より好ましくは80〜150質量部であり、(C)傷つき白化防止剤が0.05〜20質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。(B)金属水和物の配合量が30質量部未満では、難燃性が不十分となり、250質量部を超える場合には機械的強度が低下するものとなる。また、(C)傷つき白化防止剤の配合量が0.05質量部未満では耐傷つき白化防止の効果が小さく、20質量部を超えると、引張強度等の機械的特性が低下する惧れを生じるばかりでなく、これ以上配合しても耐傷つき白化防止の効果は変わらずコスト的にも望ましくない。
なお、(D)成分は、樹脂成分が十分に軟質である場合には必ずしも必要としないが、一般的には1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%を配合することが好ましい。この(D)成分が存在することにより、樹脂成分と(B)水酸化マグネシウムとのカップリング効果が生じ、かつ燃焼時に炭化層が形成され、難燃化が向上するものとなる。また、30質量%を超える量を配合してもそれ以上の機械的強度の向上は望めないばかりでなく、かえって材料が堅くなる虞が生じる。
本発明の難燃性樹脂組成物は、前記の(A)成分、(B)成分、(C)成分、必要に応じて、(D)成分、を前述の配合割合で任意の順番に配合して、一軸押出機、二軸押出機、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等通常の混練機を用いて混練、造粒することによって得られる。この場合、各成分の分散を良好にすることができる混練、造粒方法を選択することが好ましく、二軸押出機を用いて、混練、造粒することが好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物は、難燃性と易カット性および機械的強度、表面平滑性等の諸性能に優れる樹脂組成物であるので、電線、コード、ケーブル、光ファイバーケーブル等の絶縁層及び/又はシース層、半導電層等に用いることができる。本発明の難燃性樹脂組成物を絶縁層及び/又はシース層に用いた電線、コード、ケーブル、光ファイバーケーブルは、製品外観性、末端切断処理効率がよく、施工性、作業性等に優れるなどの特性を有する。
本発明の電線・ケーブルは、上記組成物を用いた電線・ケーブルであって、絶縁層、シース層あるいは、内部半導電層及び/又は外部半導電層、あるいは所望により銅、アルミニウム、鉛等の外部金属遮蔽層やアルミニウムテープ等を巻回した遮水層等の通例電線・ケーブル等において設けられる被覆層を設けても良い。また、該電線・ケーブルの製造方法は一般的な方法でよく、架橋、非架橋で使用してもよく、特に限定されるものではない。 また、通信ケーブルなどのように、発泡して使用してもよいし、熱可塑性樹脂や金属箔等の他の基材と積層して用いてもよい。
(1)密度
JIS K6922−1(1997)の試験方法に基づいて測定した。
(2)メルトマスフローレイト(MFR)
JIS K6922−1(1997)の試験法に基づいて条件D(温度190℃、荷重21.18N)で測定した。
(3)平均粒径の測定
金属水和物(水酸化マグネシウム)の平均粒径は、堀場製作所社製レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置LA−920を用い、特級エタノール溶媒に金属水和物を下記の透過率となるように調整して添加し、1分間超音波処理後、下記の条件により測定された体積基準分布に基づいて算出し、平均粒径(算術平均径)を求めた。
透過率(L):80〜90%
透過率(H):70〜80%
相対屈折率:1.14
形状係数:1.0
データ取り込み回数:10回
反復回数:15回
(4)一次粒子の平均粒径の測定と凝集構造の確認
日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡S−800を用い、水酸化マグネシウム試料に白金パラジウムを蒸着した後、下記条件で形態観察を行い、凝集構造の有無を確認した。
加速電圧:15kV
ワーキングディスタンス:15mm
観察倍率:2000〜30000倍で写真撮影
続いて、得られた写真より、下記条件で適当な水酸化マグネシウムについて個々の長径を測定し、長さ平均粒径と、0.01〜10μmの対数粒子径区分からなる個数基準分布を求めた。
測定粒子数:扁平晶、扁平六方晶を有する均一な結晶構造では、200〜300個
不均一な破砕構造では、約1300個
観察倍率:5000〜30000倍
(5)BET法による比表面積の測定
大倉理研製全自動粉体比表面積測定装置AMS−8000を用い、水酸化マグネシウム約0.3gを250℃、15分間窒素フローによる前処理をした後、液体窒素で下記の吸着ガスにより比表面積を測定した。
吸着ガス量:窒素30%/ヘリウム70%
(6)酸素指数
JIS K7201−1(1999)の試験方法に基づいて、厚み3mmのプレスシートから打抜いたIV型試験片を用い測定した。数値が大きいものが難燃性の優れていることを示す。
(7)易カット性
引張衝撃強度の試験方法(JIS K7160(1996))に基づいて、厚み1mmのプレスシートから打抜いた4形試験片を用い測定し、この引張衝撃強度を易カット性の指標とした(数値が低いほど切れ性が良く易カット性に優れるものである)。
(8)引張強さ及び伸び
JIS C3005(2000)の4.16絶縁体及びシースの引張り試験方法に基づいて、厚み1mmのプレスシートから打抜いたダンベル状3号試験片を用い引張速さ200mm/minで測定した。
(9)傷つき開始ポイント
厚さ1mmのプレスシートから30×150mmの試験片を切り出し、R=2.5mmのサファイア針をシート面に垂直に立ててその上に荷重をかけて、2000mm/minの速度でシートを移動させた。そのときに目視観察を行い、シートが傷つき白化する時の荷重(g)を傷つき開始ポイントとした。
(A1)ポリオレフィン系樹脂
(a1)エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)
MFR:0.8g/10分、アクリル酸エチル含量:15質量%
銘柄名:レクスパールEEA、A1150 日本ポリエチレン(株)製
(a2)エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
MFR:1g/10分、酢酸ビニル含量:15質量%
銘柄名:ノバテックEVA、LV430 日本ポリエチレン(株)製
(a3)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
MFR:0.6g/10分、密度:0.922g/cm3
銘柄名:ノバテックLL、UE320 日本ポリエチレン(株)製
(A2)オレフィンエラストマー
(a4)エチレン・1−オクテン共重合体
MFR:0.5g/10分、密度:0.863g/cm3
銘柄名:エンゲージ8180 ダウ・ケミカル日本(株)製
(b1)マグネサイト鉱石(炭酸マグネシウム)を約850℃で焼成した後粉砕し、レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器による平均粒径3μmの微粉末の軽焼マグネシアを得た。得られた軽焼マグネシアを、濃度30重量%、温度約50℃で水中に攪拌し、軽焼マグネシアに対して0.2重量%の水酸化ナトリウムを添加したアルカリ溶液中で約2時間水和反応した後、減圧濾過後水洗し、120℃で約2時間乾燥した。得られた水酸化マグネシウムは、走査型電子顕微鏡により均一な扁平六方晶の一次粒子が凝集構造を形成されていることが確認された(図1−a、図1−b参照)。レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定装置による平均粒径が2.7μm(図6参照)、走査型電子顕微鏡による形態写真から測定された一次粒子の長径方向の個数基準粒径分布に基づく長さ平均粒径0.11μm、且つ5μm以上の一次粒子0%(図11参照)、BET法比表面積が16m2/gの水酸化マグネシウムであった。その物性を表1に示す。
(c1)オレイン酸アミド(OA)、日本精化(株)製
(c2)エルカ酸アミド(EA)、日本精化(株)製
(c3)カルバナワックス(WAX)、野田ワックス(株)製
(c4)高級脂肪酸変性シリコンオイル(MSi)、TSF410、東芝シリコン(株)製
(c5)ジメチルシリコンオイル(Si)、TSF451、東芝シリコン(株)製
(e1)ステアリン酸
(F)カーボンブラック(CABOT CORPORATION製VULKAN 9A32)
(a1)エチレン・アクリル酸エチル共重合体85質量%、(a3)直鎖状低密度ポリエチレン15質量%からなるポリエチレン系樹脂100質量部に、(b1)水酸化マグネシウム120質量部に、(E)表面処理剤として(e1)ステアリン酸3.5質量部を混合し、20Lスーパーミキサーで温度約80℃、回転数600rpm、30分間混合して得られた水酸化マグネシウム/ステアリン酸の混合物123.5質量部と、更に白化防止剤として、(c1)オレイン酸アミド0.5質量部およびカーボンブラック1.5質量部を配合してなる組成物を100Lタンブラーミキサーを用いて約50rpm、10分間回転混合を行った。得られた混合物を、下記条件にて混練、押出し、ペレタイズして難燃性樹脂組成物を得た。
(ii)混練条件
押出機:ナカタニ製作所製二軸押出機NCM50
ニーダー部温度/回転数:180℃/500rpm
スクリュー部温度/回転数:170℃/65rpm
(iii)試験片の作成
得られた難燃性樹脂組成物を、140℃で5分間ロール混練した後、プレス成形を行い、厚み1mm、及び厚み3mmのプレスシートを得た。
上記プレスシートより試験片を作製し、各試験を行ない、その試験結果を表2に示した。
白化防止剤として、(c1)オレイン酸アミドの量を2.0質量部にする以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表2に示した。
白化防止剤として、(c1)オレイン酸アミドの量を5.0質量部にする以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表2に示した。
白化防止剤として(c2)エルカ酸アミド2.0質量部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表3に示した。
白化防止剤として(c4)高級脂肪酸変性シリコンオイル(MSi)1.0質量部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表3に示した。
白化防止剤として、(c4)高級脂肪酸変性シリコンオイル(MSi)の量を5.0質量部にする以外は、実施例5と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表3に示した。
白化防止剤として(c5)ジメチルシリコンオイル(Si)3.0質量部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表3に示した。
白化防止剤として(c3)ワックス(WAX)3.0質量部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表3に示した。
(a2)エチレン・酢酸ビニル共重合体85質量%、(a3)直鎖状低密度ポリエチレン15質量%からなるポリエチレン系樹脂100質量部に、(b1)水酸化マグネシウム120質量部に、(E)表面処理剤として、(e1)ステアリン酸3.5質量部を混合し、20Lスーパーミキサーで温度約80℃、回転数600rpm、30分間混合して得られた水酸化マグネシウム/ステアリン酸の混合物123.5質量部と、更に白化防止剤として(c1)オレイン酸アミド2.0質量部およびカーボンブラック1.5質量部を配合してなる組成物を、実施例1と同様の方法で混合、混練、押出しを行い難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表4に示した。
(a1)エチレン・アクリル酸エチル共重合体90質量%、エラストマーとして、(a4)エチレン・1−オクテン共重合体10質量%からなるポリエチレン系樹脂100質量部に、(b1)水酸化マグネシウム120質量部に(E)表面処理剤として(e1)ステアリン酸3.5質量部を混合し、20Lスーパーミキサーで温度約80℃、回転数600rpm、30分間混合して得られた水酸化マグネシウム/ステアリン酸の混合物123.5質量部と、更に(c1)オレイン酸アミド2.0質量部およびカーボンブラック1.5質量部を配合してなる組成物を、実施例1と同様の方法で混合、混練、押出しを行い難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表4に示した。
(a1)エチレン・アクリル酸エチル共重合体85質量%、(a3)直鎖状低密度ポリエチレン15質量%からなるポリエチレン系樹脂100質量部に、(b2)及び(b3)の水酸化マグネシウム120質量部に、(E)表面処理剤として(e1)ステアリン酸3.5質量部を混合し、20Lスーパーミキサーで温度約80℃、回転数600rpm、30分間混合して得られた水酸化マグネシウム/ステアリン酸の混合物123.5質量部と、更に白化防止剤として(c1)オレイン酸アミド2.0質量部およびカーボンブラック1.5質量部を配合してなる組成物を、実施例1と同様の方法で混合、混練、押出しを行い難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表4に示した。
白化防止剤である(c1)オレイン酸アミドを用いない以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表2に示した。
白化防止剤である(c1)オレイン酸アミドの量を0.03質量部にする以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表2に示した。
白防止剤である(c4)高級脂肪酸変性シリコンオイル(MSi)0.03質量部を用いる以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表2に示した。
白防止剤である(c1)オレイン酸アミドの量を25.0質量部にする以外は、実施例1と同様の方法で難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表2に示した。
(a1)エチレン・アクリル酸エチル共重合体85質量%、(a3)直鎖状低密度ポリエチレン15質量%からなるポリエチレン系樹脂100質量部に、(b4)及び(b5)の水酸化マグネシウム120質量部に(E)表面処理剤として(e1)ステアリン酸3.5質量部を混合し、20Lスーパーミキサーで温度約80℃、回転数600rpm、30分間混合して得られた水酸化マグネシウム/ステアリン酸の混合物123.5質量部と、更に(c1)オレイン酸アミド2.0質量部およびカーボンブラック1.5質量部を配合してなる組成物を、実施例1と同様の方法で混合、混練、押出しを行い難燃性樹脂組成物を得た。得られた難燃性樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法で、プレスシートを作成し試験を行った。試験結果を表4に示した。
実施例1〜8及び比較例1〜4は、規定された水酸化マグネシウム(b1)を用いた難燃性組成物であって、白化防止剤の配合量の影響をみたものである。本願発明の実施例1〜8は、一次粒子とその凝集体の混合体からなる二次粒子を有するために易カット性が良好で(引張衝撃強度が低く)、BET法による比表面積が大きいために難燃性が高く、傷つき開始ポイントも改善されたものになっている。一方比較例1〜3においては傷つき開始ポイントが低いものであり、比較例4は、比較例1の配合系にオレイン酸アミドを25部加えたもので、傷つき開始ポイントは大幅に改善されているが、強度バランスが非常に悪く、また押出時にすべりがともなったり、試験片作成後の状態調節(23℃48時間)で表面にブリード物が生じるなどの問題が発生した。
Claims (9)
- 下記(A)、(B)及び(C)を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
(A)熱可塑性樹脂100質量部
(B)下記(イ)〜(ハ)の条件を満足する金属水和物30〜250質量部
(イ)レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された体積基準粒径分布に基づいて算出された平均粒径(算術平均径)が1〜10μmの範囲であること
(ロ)走査型電子顕微鏡による形態写真から、一次粒子で形成された凝集体からなる二次粒子が含まれることが観察され、形態写真から測定された一次粒子の長径方向の個数基準粒径分布に基づく長さ平均粒径が0.01〜0.5μmの範囲にあり、且つ5μm以上の粒子が0.1%以下であること
(ハ)BET法による比表面積が8.0m2/g以上であること
(C)下記(c1)〜(c4)から選択される少なくとも1種の傷つき白化防止剤0.05〜20質量部
(c1)鉱油、ワックスまたはパラフィン類
(c2)高級脂肪酸またはそのエステル、アミドもしくは金属塩
(c3)シリコーン
(c4)多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミン、脂肪酸アミド、アルキルフェノールおよびアルキルナフトールから選ばれた化合物のアルキレンオキサイド付加物 - (B)金属水和物が、さらに下記(ニ)の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
(ニ)レーザー光回折・散乱式粒子径分布測定器により測定された平均粒径と走査型電子顕微鏡による形態写真から測定された一次粒子の平均粒径との比が5以上であること - (B)金属水和物が、(B1)水酸化マグネシウム及び/又は(B2)水酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
- (B1)水酸化マグネシウムが合成法で製造されたものであることを特徴とする請求項3に記載の難燃性樹脂組成物。
- (B1)合成法による水酸化マグネシウムが、マグネシウム塩を含む水溶液にアルカリ物質を加えて得られたもの、または酸化マグネシウムを水和して得られたものであることを特徴とする請求項4に記載の難燃性樹脂組成物。
- (A)熱可塑性樹脂が、(A1)ポリオレフィン系樹脂及び/又は(A2)熱可塑性エラストマーを含む樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
- (A)熱可塑性樹脂が、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン・ビニルエステル共重合体、及び、密度0.86〜0.94g/cm3のエチレン・α−オレフィン共重合体から選択された少なくとも1種の(A1)ポリオレフィン系樹脂100〜20質量%と(A2)熱可塑性エラストマー0〜80質量%を含む樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の難燃性樹脂組成物。
- (A)熱可塑性樹脂に対し、さらに(D)官能基含有ポリオレフィン樹脂1〜30質量%(ただし、(A)+(D)の合計は100重量%である)を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を用いたことを特徴とする電線、ケーブル。
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