JP2008098172A - 光電子増倍管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 応答時間特性の大幅な改善を大量生産可能な構造で実現する光電子増倍管を提供する。
【解決手段】 当該光電子増倍管は、密封容器(100)を備え、該密封容器(100)は、管軸(AX)に沿って伸びた中空胴体部(120)と、入射面板(110)を含む。入射面板(110)は、光入射面(110a)と、ホトカソード(200)が形成された光出射面(110b)を有する。特に、光出射面(110b)は、平坦領域(AR1)と、平坦領域(AR1)の周辺に位置し該光出射面(110b)のエッジ部を含む曲面加工領域(AR2)から構成される。このように、入射面板(110)の光出射面(110b)は、その周辺領域に位置するホトカソード(200)からの光電子の放出角度を調節するため、周辺領域の表面形状が意図的に変えられている。これにより、光電子の放出位置に依存することなく、ホトカソード(200)から第1ダイノード(DY1)へ向かう光電子の走行時間のバラツキが効果的に低減される。
【選択図】 図8
【解決手段】 当該光電子増倍管は、密封容器(100)を備え、該密封容器(100)は、管軸(AX)に沿って伸びた中空胴体部(120)と、入射面板(110)を含む。入射面板(110)は、光入射面(110a)と、ホトカソード(200)が形成された光出射面(110b)を有する。特に、光出射面(110b)は、平坦領域(AR1)と、平坦領域(AR1)の周辺に位置し該光出射面(110b)のエッジ部を含む曲面加工領域(AR2)から構成される。このように、入射面板(110)の光出射面(110b)は、その周辺領域に位置するホトカソード(200)からの光電子の放出角度を調節するため、周辺領域の表面形状が意図的に変えられている。これにより、光電子の放出位置に依存することなく、ホトカソード(200)から第1ダイノード(DY1)へ向かう光電子の走行時間のバラツキが効果的に低減される。
【選択図】 図8
Description
この発明は、光電子の入射に応答して複数段階に分けて順次二次電子を放出していくことにより二次電子のカスケード増倍を可能にする光電子増倍管に関するものである。
近年、核医学の分野では次世代PET(Positron-EmissionTomography)装置としてTOF−PET(Time-of-Flight-PET)の開発が盛んに進められている。TOF−PET装置は、体内に投与された放射性同位元素から放出される2本のガンマ線を同時計測するため、被写体を取り囲むよう配置される測定器として、優れた高速応答性を有する大量の光電子増倍管が使用される。
特に、より安定した高速応答性を実現するため、複数の電子増倍チャネルを用意し、これら複数の電子増倍チャネルで並行して電子増倍を行うマルチチャネル電子増倍管が、上述のような次世代PETに適用されるケースも増えてきた。例えば特許文献1に記載されたマルチチャネル電子増倍管は、複数の光入射領域(それぞれが一つの電子増倍チャネルに割り当てられたホトカソード)に区分された1枚の入射面板を有するとともに、これら複数の光入射領域に割り当てられた電子増倍チャネルとして用意された複数の電子増倍部(複数段のダイノードで構成されたダイノードユニットとアノードにより構成)が1本のガラス管内に封入された構造を有する。このように1本のガラス管内に複数の光電子増倍管が含まれるような構造の光電子増倍管は、一般にマルチチャネル光電子増倍管と呼ばれている。
上述のようにマルチチャネル光電子増倍管は、入射面板に配置されたホトカソードから放出される光電子を一つの電子増倍部で電子増倍することでアノード出力を得るシングルチャネル光電子増倍管の機能を、複数の電子増倍チャネルが分担する構造を備える。例えば、4つの光入射領域(電子増倍チャネル用のホトカソード)が二次元に配置されたマルチチャネル電子増倍管では、一つの電子増倍チャネルに着目すると、入射面板に対して光電子放出領域(ホトカソードの有効領域)が1/4以下になるため、各電子増倍チャネルにおける電子走行時間差も改善し易くなる。その結果、シングルチャネル光電子増倍管全体における電子走行時間差と比較して、マルチチャネル電子増倍管全体における電子走行時間差の大幅な改善が期待できる。
国際公開WO2005/091332号公報
発明者らは上述の従来のマルチチャネル光電子増倍管を検討した結果、以下のような課題を発見した。すなわち、従来のマルチチャネル光電子増倍管では、ホトカソードからの光電子の放出位置に応じて、予め割り当てられた電子増倍チャネルで電子増倍が行われるため、電子増倍チャネルごとに電子走行時間差が低減するよう各電極配置が最適設計される。このように、各電子増倍チャネルにおける電子走行時間差の改善により、マルチチャネル光電子増倍管全体の電子増光時間差も改善され、その結果、マルチチャネル光電子増倍管全体の高速応答性を向上させている。
しかしながら、このようなマルチチャネル光電子増倍管は、電子増倍チャネル間の平均電子走行時間差のバラツキについては何ら改善されていない。また、ホトカソードが形成される入射面板における光出射面(密封容器内部に位置する面)は、該密封容器の管軸を含む中心領域を取り囲む周辺領域、特に光出射面と管胴の内壁とが交差する境界部分(光出射面のエッジ部)では光出射面の形状は歪んでしまう。この場合、ホトカソード−ダイノード間あるいはホトカソード−集束電極間の等電位線に乱れが生じてしまうため、1つのチャネル内においても光電子の放出位置によって迷走する光電子が発生する可能性がある。このような迷走する光電子の存在は、更なる高速応答性の改善のためには無視できない。
さらに、TOF−PET装置の製造では、大量の光電子増倍管が必要となるため、TOF−PET装置などに適用される光電子増倍管には、より大量生産に適した構造が採用されることが望まれる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、ホトカソードから放出される光電子の、放出位置に依存する光電子走行時間差の低減を、より大量生産に適した構造で実現することにより、全体としてT.T.S. (Transit Time Spread)やC.T.T.D. (Cathode Transit Time Difference)などの応答時間特性が大幅に改善された光電子増倍管を提供することを目的としている。
現在、PET装置にTOF(Time-of-Flight)機能が付加されたPET装置の開発が行われている。このTOF−PET装置で使用される光電子増倍管は、C.R.T.(Coincident Resolving Time)応答特性も重要となる。従来の光電子増倍管は、TOF−PET装置のC.R.T.応答特性に対する要求を満たしていなかった。そのため、この発明では、既存のPET装置をベースとするため、バブル外径は現状を維持し、TOF−PET装置の要求を満たすC.R.T.測定が可能になるように軌道設計される。具体的には、C.R.T.応答特性と相関のあるT.T.S.を改善する事とし、入射面板の全面におけるT.T.S.と各入射領域におけるT.T.S.のそれぞれが改善されるように軌道設計される。
この発明に係る光電子増倍管は、内部を所定の真空度まで減圧するためのパイプが底部に設けられた密閉容器と備えるとともに、この密閉容器内に設けられたホトカソード、電子増倍部、及びアノードを備える。密閉容器は、入射面板と、一端に該入射面板が溶融接合され、所定の管軸に沿って伸びた中空胴体部である管胴(バルブ)と、管胴の他端に溶融接合されるとともに、当該密封容器の底部を構成するステムから構成されている。入射面板は、光入射面と、該光入射面に対向する光出射面を有し、密封容器の内側に位置する光出射面上にホトカソードが形成される。なお、密封容器は、入射面板と管胴とが一体的に構成された封筒部分を有してもよく、この場合、該封筒部分の開口にステムを溶融接合することにより当該密封容器が得られる。
電子増倍部は、ステムから密閉容器内に伸びたリードピンによって、該密閉容器内の管軸方向の設置位置が規定される。また、電子増倍部は、ホトカソードから密封容器内に放出された光電子の軌道を修正するための集束電極と、該光電子の入射に応答して生成される二次電子を段階的にカスケード増倍するためのダイノードユニットとを備える。
この発明に係る光電子増倍管において、ダイノードユニットは、収束電極を保持するとともに、ホトカソードからの光電子をカスケード増倍する少なくとも1系統の電極群を把持した状態で保持する一対の絶縁支持部材を備える。特に、一対の絶縁支持部材で2系統以上の電極郡が保持される場合、これら電極群は、管軸を挟んで配置される。また、各系統の電極群は、1又はそれ以上の電子増倍チャネルを構成することが可能であり、アノードは、構成される電子増倍チャネルごとに用意される。
特に、この発明に係る光電子増倍管は、ホトカソードが形成される入射面板の光出射面における周辺領域の表面形状を変えることにより、該ホトカソードから放出される光電子脳放出角度を調節している。すなわち、当該光電子増倍管は、入射面板の光出射面における周辺領域の形状を変えることにより、光電子の放出位置に依存することなく、ホトカソードから第1ダイノードへ向かう光電子の走行時間のバラツキを低減させる構造を備える。具体的には、ホトカソードが形成される入射面板の光出射面が、管軸を含むよう中央に位置する平坦領域と、該平坦領域の周辺に位置し該光出射面のエッジ部を含む曲面加工領域から構成される。
上述の面構造を実現するため、入射面板における光出射面は、管軸を含むとともに該管軸を挟むように配置された2系統の電極郡を横切る、当該光電子増倍管の断面(1系統の電極郡のみ有する場合には管軸を含み該1系統の電極郡のみを横切る断面)において、平坦領域上の第1直線と、管胴の内壁面に平行であって光出射面のエッジ部を通る第2直線との交点POに対して、曲面加工領域を規定する曲線が電子増倍部側に位置するよう面加工されている(図12参照)。
また、入射面板における光出射面は、管軸を含むとともに該管軸を挟むように配置された2系統の電極郡を横切る、当該光電子増倍管の断面において、平坦領域上の第1直線と曲面加工領域を規定する曲線との交点(第1交点)をPEとし、管胴の内壁面に平行であって光出射面のエッジ部を通る第2直線と曲面加工領域を規定する曲線との交点(第2交点)をPSとするとき、該第1及び第2直線の交点POと該交点PSとの距離α1が、該交点POと該交点PEとの距離α2よりも短くなるよう面加工されている(図12参照)。このとき、第1直線と曲面加工領域を規定する曲線との交点PEは光出射面における平坦領域と曲面加工領域の境界に相当する。また、第2直線と曲面加工領域を規定する曲線との交点PSはカソード有効エリアのエッジ部に相当する。
入射面板における光出射面は、管軸を含むとともに該管軸を挟むように配置された2系統の電極郡を横切る、当該光電子増倍管の断面において、曲面加工領域に相当する曲線を規定する曲率半径Rの中心点Oが管軸よりも管胴の内壁面側に位置するとともに、収束電極よりもアノード側に位置するよう面加工されてもよい(図12参照)。
なお、この発明に係る光電子増倍管において、入射面板における光出射面は、カソード有効エリア(平坦領域と曲面加工領域を含む)に対する平坦領域の面積比率が30%以上かつ70%以下になるよう面加工されてもよい。
この発明に係る光電子増倍管によれば、T.T.S.やC.T.T.D.などの応答時間特性が大幅に改善される。また、ダイノードの一部やアノードを一体的に構成されたゲイン制御ユニットにより、組立工程における部品点数を低減させることができ、より単純な構造で複数の電子増倍チャネルを構成することも可能になる。
以下、この発明に係る光電子増倍管の各実施形態を、図1〜図14を参照して詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一部位、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1は、この発明に係る光電子増倍管の一実施形態の概略構成を示す一部破断図である。また、図2は、この発明に係る光電子増倍管における密封容器の構造を説明するための組み立て工程図及び断面図である。
この発明に係る光電子増倍管は、図1に示されたように、内部を所定の真空度まで減圧するためのパイプ600(真空引き後に中実化される)が底部に設けられた密閉容器100と備えるとともに、この密閉容器100内に設けられたホトカソード200及び電子増倍部500を備える。
上記密閉容器100は、図2(a)に示されたように、入射面板110と、一端に該入射面板110が溶融接合され、所定の管軸AXに沿って伸びた管胴120(バルブ)と、管胴120の他端に溶融接合されるとともに、パイプ600が設けられた当該密封容器100の底部を構成するステム130から構成されている。なお、図2(b)は、図2(a)中のI−I線に沿った密封容器100の断面図であって、特に入射面板110と管胴120の一端との溶融接合部分を示している。入射面板110は、光入射面110aと、該光入射面110aに対向する光出射面110bを有し、この密封容器100の内側に位置する光出射面110b上にホトカソード200が形成されている。管胴120は、管軸AXを中心とし、該管軸AXに沿って伸びた中空部材である。この中空部材の一端に入射面板110が溶融接合されるとともに、他端にステム130が溶融接合されている。ステム130は、密封容器100の内部と外部を連絡する貫通孔が管軸AXに沿って設けられている。この貫通孔を取り囲むようにリードピン700が配置されている。ステム130には、貫通孔が設けられた位置に、密封容器100内の空気を排気するためのパイプ600が取り付けられている。
電子増倍部500は、ステム130から当該密閉容器100内に伸びたリードピン500によって、該密閉容器100内の管軸AX方向の設置位置が規定される。また、電子増倍部500は、ホトカソード200から密封容器100内に放出された光電子の軌道を修正するための、主に集束電極として機能する集束電極ユニット300と、該光電子をカスケード増倍するためのダイノードユニット400とを備える。
なお、以下の説明では、この発明に係る光電子増倍管の一実施形態として、管軸AXを挟んで配置された2系統の電極郡(ダイノード郡)により4つの電子増倍チャネルCH1〜CH4が構成されるマルチチャネル光電子増倍管について説明する。
まず、図3は、この発明に係る光電子増倍管における電子増倍部500の構造を説明するための組み立て工程図である。図3において、電子増倍部500は、集束電極ユニット300と、ダイノードユニット400を備える。
集束電極ユニット300は、メッシュ電極310と、シールド部材320と、スプリング電極330が積層されることにより構成されている。メッシュ電極310は、ホトカソード200からの光電子を通過させるための開口が設けられた金属フレームを有する。また、メッシュ電極310のフレーム部分により規定される開口は、複数の開口が設けられた金属メッシュで覆われている。シールド部材320は、ホトカソード200からの光電子を通過させるための開口が設けられた金属フレームを有する。このシールド部材320の開口を規定するフレーム部分には、ホトカソード200に向かって延びたシールド板323a、323bが設けられる一方、ステム130に向かって延びたシールド板322a、322bが設けられている。シールド板323a、323bそれぞれは、第1ダイノードDY1への光電子の入射位置の制御を可能にするとともに、C.T.T.D.(すなわち、T.T.S.)の応答特性を改善するため、ホトカソード200と当該集束電極ユニット300間に形成される電界レンズを調整するよう機能する。また、シールド板322a、322bそれぞれは、第1ダイノードDY1の両端側の開放された空間を塞ぐよう配置される。このシールド板322a、322bは、第1ダイノードDY1よりも高い電位(第2ダイノードDY2と同電位)に設定され、これら第1ダイノードDY1と第2ダイノードDY2間における電界を強めるよう機能する。これにより、第1ダイノードDY1から第2ダイノードDY2へ向かう二次電子の、第2ダイノードDY2への入射効率を向上させることができるとともに、第1ダイノードDY1と第2ダイノードDY2間における二次電子の走行時間のバラツキが低減される。スプリング電極330は、ホトカソード200からの光電子を通過させるための開口が設けられた金属フレームを有する。このスプリング電極330のフレーム部分には、密封容器100の内壁に押し当てられることにより当該集束電極ユニット300が取り付けられた電子増倍部500全体を該密封容器100内の所定位置に維持するための金属スプリング331が設けられている。また、このスプリング電極330のフレーム部分には、直下に位置する第2ダイノードDY2を該第2ダイノードDY2の長手方向に二分するための仕切プレート332が設けられている。この仕切プレート332は、第2ダイノードDY2と同電位に設定されており、1系統の電極郡で構成される互いに隣接する電子増倍チャネル間のクロストークを効果的に低減するよう機能する。
一方、ダイノードユニット400は、上述のような構造の収束電極ユニット300を保持するとともに、ホトカソード200からの光電子の入射に応じて二次電子をカスケード増倍する少なくとも2系統の電極群を把持した状態で保持する一対の絶縁支持部材(第1絶縁支持部材410a、第2絶縁支持部材410b)を備える。具体的に、これら第1及び第2絶縁支持部材410a、410bは、それぞれが管軸AXに沿ってかつ管軸AXを挟むように配置された一対の第1ダイノードDY1、一対の第2ダイノードDY2、一対の第3ダイノードDY3、一対の第4ダイノードDY4、一対の第5ダイノードDY5、一対の第7ダイノードDY7、及び一対のゲイン制御ユニット430a、430bを一体的に把持している。これら第1及び第2絶縁支持部材410a、410bは、各電極を所定電位に設定するための金属ピン441、442が取り付けられている。また、これら第1及び第2絶縁支持部材410a、410bは、各電極とともに、グランド電位(0V)に設定される底部金属プレート440を把持した状態で保持している。
なお、一対の第1ダイノードDY1は、第1及び第2絶縁支持部材410a、410bの上部に設置された状態で、両端に金属製の固定部材420a、420bが溶接されている。また、一対のゲイン制御ユニット430a、430bそれぞれは、絶縁性基板431を備えており、この絶縁性基板431に第6ダイノードDY6、アノード432、及び第8ダイノードDY8が取り付けられている。ここで、第6ダイノードDY6は、電気的に分離された状態で絶縁性基板431に取り付けられた2つの電極から構成される。また、アノード432は、電気的に分離された状態で絶縁性基板431に取り付けられた2つの電極から構成される。第8ダイノードDY8は、第6ダイノードDY6を構成する2つの電極及びアノード432を構成する2つの電極に対する共通電極である。
上述のように、ゲイン制御ユニット430a、430bそれぞれは、管軸AXを挟んで配置された2系統の電極郡のいずれか一方に属する。したがって、仕切プレート332とともに、これらゲイン制御ユニット430a、430bが配置されることにより、1系統の電極郡で2つの電子増倍チャネルが構成された4チャネル光電子増倍管が構成されている。また、ゲイン制御ユニット430a、430bそれぞれにおける第6ダイノードDY6も、それぞれ2つの電極から構成されており、当該光電子増倍管全体として4つの電極が、第6ダイノードDY6として各電子増倍チャネルに割り当てられていることになる。これら第6ダイノードDY6として各電子増倍チャネルに割り当てられた電極の電位を、それぞれ個別に調節することにより、電子増倍チャネルごとに独立したゲイン調整が可能になっている。
図4は、図3に示された電子増倍部の一部を構成する一対の絶縁支持部材410a、410bの構造を説明するための図である。なお、第1絶縁支持部材410aと第2絶縁支持部材410bは、同一形状であるため、以下、第1絶縁支持部材410aについてのみ説明し、第2絶縁支持部材410bの説明は省略する。
第1絶縁支持部材410aは、第1系統の電極郡を構成する第1〜第5ダイノードDY1〜DY5、第7ダイノードDY7、及びゲイン制御ユニット430aと、第2系統の電極郡を構成する第1〜第5ダイノードDY1〜DY5、第7ダイノードDY7、及びゲイン制御ユニット430bを保持する本体と、該本体からホトカソード200に向かって伸びた突起部から構成されている。
この第1絶縁支持部材410aの本体には、第1系統の電極郡を固定するための固定用スリット412a、413aが設けられるとともに、第2系統の電極郡を固定するための固定用スリット412b、413bが設けられている(第2絶縁支持部材410bにおける本体も同様の固定用スリットが設けられている)。
固定用スリット412aには、第1系統の電極郡のうち、第2ダイノードDY2の両端に設けられた固定片の一方、第3ダイノードDY3の両端に設けられた固定片の一方、第4ダイノードDY4の両端に設けられた固定片の一方、第5ダイノードDY5の両端に設けられた固定片の一方、第7ダイノードDY7の両端に設けられた固定片の一方が差し込まれることにより、これら電極部材が第1及び第2絶縁支持部材410a、410bにより一体的に把持される。また、固定用スリット413aには、図5(b)に示されたように、第1系統の電極郡に属するゲイン制御ユニット430aの両端に設けられた固定片の一方が差し込まれる。同様に、固定用スリット412bには、第2系統の電極郡のうち、第2ダイノードDY2の両端に設けられた固定片の一方、第3ダイノードDY3の両端に設けられた固定片の一方、第4ダイノードDY4の両端に設けられた固定片の一方、第5ダイノードDY5の両端に設けられた固定片の一方、第7ダイノードDY7の両端に設けられた固定片の一方が差し込まれることにより、これら電極部材が第1及び第2絶縁支持部材410a、410bにより一体的に把持される。また、固定用スリット413bには、第2系統の電極郡に属するゲイン制御ユニット430bの両端に設けられた固定片の一方が差し込まれる。
さらに、第1絶縁支持部材410aの底部には、底部金属プレート440を把持した状態で保持するための切り込み部415が設けられている(第2絶縁支持部材410bも同様)。また、第1絶縁支持部材410aの突起部に挟まれた部分には、第1ダイノードDY1が設置される台座部411が形成される一方、該突起部それぞれには、集束電極ユニット300を保持するための切り込み414が形成されている(第2絶縁支持部材410bも同様)。具体的には、図5(a)に示されたように、集束電極ユニット300に形成された切込みが、第1絶縁支持部材410aの突起部それぞれに設けられた切込み414に差し込まれることにより、集束電極ユニット300が第1及び第2絶縁支持部材410a、410bにより把持された状態で一体的に保持される。なお、図5(a)は、集束電極ユニット300と一対の絶縁支持部材410a、410bとの結合構造を説明するための図であり、図5(b)は、ゲイン制御ユニット430a、430bと一対の絶縁支持部材410a、410bとの結合構造を説明するための図である。
図6は、図1中に示されたI−I線に沿った電子増倍部の断面構造を説明するための斜視図である。図6に示されたように、電子増倍部500は、管軸AXを挟むように2系統の電極郡が配置されている。また、これら2系統の電極郡それぞれは、集束電極ユニット300の一部を構成するスプリング電極330に設けられた仕切プレート332とともに、ゲイン制御ユニット430a、430bが配置されることにより、個別にゲイン調整可能な、互いに隣接した電子増倍チャネルを構成している。したがって、この図6に示された電子増倍部500は、ホトカソード200の光電子放出位置に対応した4つの電子増倍チャネルを構成している。
管軸AXを挟んで配置された2系統の電極郡のうちゲイン制御ユニット430aが属する一方の電極郡(第1電極郡)について言及すると、第1ダイノードDY1〜第8ダイノードDY8には、二次電子放出面が形成されている。また、第1ダイノードDY1〜第8ダイノードDY8それぞれの設定電位は、順次二次電子を次段のダイノードへ導くため、第1ダイノードDY1から第8ダイノードDY8の順に高くなっている。アノード432の電位は、第8ダイノードDY8の電位よりも高い。一例として、ホトカソード200は−1000V、第1ダイノードDY1は−800V、第2ダイノードDY2は−700V、第3ダイノードDY3は−600V、第4ダイノードDY4は−500V、第5ダイノードDY5は−400V、第6ダイノードDY6は−300V(ゲイン調節を可能にするため可変)、第7ダイノードDY7は−200V、第8ダイノードDY8は−100V、そして、アノード432はグランド電位(0V)に設定される。また、仕切プレート332を有する集束電極ユニット300は第2ダイノードDY2と同電位に設定される。
ホトカソード200から放出された光電子は、該第2ダイノードDY2と同電位に設定された集束電極ユニット300のメッシュ開口を通過した後に第1ダイノードDY1へ到達する。第1ダイノードDY1の長手方向に開放された空間には、第2ダイノードDY2と同電位に設定されたシールド板322bが配置されており、これにより、第1ダイノードDY1と第2ダイノードDY2間における電界を強められ、第1ダイノードDY1から第2ダイノードDY2へ向かう二次電子の、第2ダイノードDY2への入射効率を向上させることができるとともに、第1ダイノードDY1と第2ダイノードDY2間における二次電子の走行時間のバラツキが低減される。第1ダイノードDY1の電子到達面には二次電子放出面が形成されており、光電子の入射に応答して該第1ダイノードDY1から二次電子が放出される。第1ダイノードDY1から放出された二次電子は、該第1ダイノードDY1よりも高い電位に設定された第2ダイノードDY2に向かって進行する。このとき、第2ダイノードDY2は、収束電極ユニット300から伸びた仕切プレート332により2つの電子増倍チャネルに分離されており、第1ダイノードDY1からの二次電子の軌道を調節することにより、隣接する電子増倍チャネル間でのクロストークを抑制する構造が実現されている。第2ダイノードDY2の電子到達面にも二次電子放出面が形成されており、この第2ダイノードDY2の二次電子放出面から放出された二次電子は、該第2ダイノードDY2よりも高い電位に設定された第3ダイノードDY3に向かって進行する。同様に、第3ダイノードDY3の二次電子放出面から放出された二次電子は、第4ダイノードDY4、第5ダイノードDY5、第6ダイノードDY6の順に進行するごとにカスケード増倍される。なお、第6ダイノードDY6は、ゲイン制御ユニット430aの一部を構成する2つの電極から構成されており、この2つの電極の設定電位を任意に調節することにより、隣接する電子増倍チャネルのゲインを個別に調節することができる。第6ダイノードDY6を構成する各電極の二次電子放出面から放出された二次電子は、第7ダイノードDY7に到達し、該第7ダイノードDY7の二次電子放出面からメッシュ開口を有するアノード432に向けて二次電子が放出される。第8ダイノードDY8は、アノード432よりも低い電位に設定されており、該アノード432を通過した二次電子を、再度アノード432に向けて放出する反転型ダイノードとして機能する。なお、ゲイン制御ユニット430bが属する他方の電極郡についても同様に機能する。
次に、この発明に係る光電子増倍管における構造的特徴について説明する。この構造的特徴は、密封容器100の一部を構成する入射面板110の形状に関する。具体的には、ホトカソード200が形成される入射面板110の光出射面110b(密封容器100の内部空間に位置する面)のうち、周辺領域が管軸AXから離れるに従ってアノード432側に徐々に突出するようR加工(所定の曲率半径を有する曲面になるよう加工)されていることを特徴としている。
図7は、この発明に係る光電子増倍管における密封容器100の一部を構成する入射面板110の代表的な形状を説明するための斜視図である。特に、図7(a)は、光入射面110a側から見た入射面板110の斜視図であり、図7(b)は、ホトカソード200が形成される光出射面110b側から見た入射面板110の斜視図である。また、図8(a)は、図7(b)中のIII−III線に沿った入射面板110の断面図である。図8(b)は、図7(b)中のIV−IV線に沿った入射面板の断面図である。図8(c)は、図7(b)中のV−V線に沿った入射面板の断面図である。
図7(b)に示された斜視図及び図8(a)〜8(c)に示された断面図から判るように、ホトカソード200が形成される入射面板110の光出射面110bは、管軸AXを含む中央領域AR1(光出射面110bのうち光入射面110aと略並行であって入射面板110の厚みが一定になっている平坦領域)と、該中央領域AR1を取り囲み、光出射面110bと管胴120の内壁とが交差する境界部分(光出射面110bのエッジ部)を含む周辺領域AR2とで構成されている。周辺領域AR2は、当該入射面板110の断面において所定の曲率半径の曲線になるようR加工された曲面加工領域である。また、これら中央領域(平坦領域)AR1と周辺領域(曲面加工領域)AR2によりホトカソード有効エリアが構成される。
続いて、上述の構造的特徴の効果について、図9(a)〜11(b)を用いて詳細に説明する。なお、図9(a)〜9(c)は、この発明に係る光電子増倍管における構造的特徴及び効果を説明するため、ホトカソード200から放出される光電子の軌道A1を説明するための図である。図9(a)は、光入射面110a側から見た入射面板110の平面図であり、この入射面板110のカソード有効エリア(実質的に入射面板110における光出射面110bに一致している)が、平坦領域AR1と曲面加工領域AR2から構成されている。平坦領域AR1は、管軸AXを含む中央に位置する領域であって、入射面板110の厚みが一定になっている中央領域である。また、曲面加工領域AR2は、平坦領域AR1を囲むように該平坦領域AR1の周辺に位置し光出射面110bのエッジ部を含む曲面加工領域AR2から構成されている。図9(b)は、図9(a)中に示されたVI−VI線に沿った当該光電子増倍管の断面図であり、図9(c)は、図9(a)中に示されたVII−VII線に沿った当該光電子増倍管の断面図である。また、図10(a)及び10(b)は、図9(b)及び図9(c)それぞれの主要部分の拡大図である。図11(a)及び11(b)は、この発明に係る光電子増倍管における構造的特徴の効果を説明するために用意された比較例に係る光電子増倍管の、図10(a)及び10(b)に相当する断面図であって、該比較例に係る光電子増倍管における光電子の軌道を説明するための図である。なお、図9(b)〜10(b)のそれぞれにおいて、A1は光電子の軌道を示し、E1は等電位線を示す。また、図11(a)及び11(b)のそれぞれにおいて、A2は光電子の軌道を示し、E2は等電位線を示す。
図9(b)(図10(a))及び図9(c)(図10(b))、特に、図10(a)及び図10(b)における破線で囲まれた領域からも判るように、曲面加工領域AR2近傍では、強い電界強度が得られるとともに、ホトカソード200と電子増倍部500の集束電極ユニット300との間に空間における等電位線E1の間隔が均一になっている。そのため、ホトカソード200から放出される光電子の軌道A1は、放出位置に依存することなくほぼ同じ長さになる。すなわち、曲面加工領域AR2付近から放出された光電子の走行距離と、管軸AX近傍から放出された光電子の走行距離は、ほぼ同じになり、1つの電子増倍チャネルにおけるT.T.S.が飛躍的に改善されている。
一方、比較例に係る電子増倍管では、図11(a)及び11(b)に示されたように、入射面板800の光出射面(ホトカソード200が形成された面)には、そのエッジ部を含む周辺に曲面加工領域が設けられていない。そのため、ホトカソード200の周辺と電子増倍部との間の空間における等電位線E2の間隔が均一に制御されていない。そのため、ホトカソード200から放出される光電子の軌道A2は、放出位置に依存して大きく異なった長さになる。また、ホトカソード200から放出された光電子の一部は、第1ダイノードDY1に到達することなく第2ダイノードDY2へ直接到達してしまう。このように、ホトカソード200の周辺に相当する領域に曲面加工領域が設けられていない、比較例に係る光電子増倍管では、ホトカソード200の周辺から放出された光電子の走行距離と、管軸AX近傍から放出された光電子の走行距離は、著しく異なってしまい、1つの電子増倍チャネルにおけるT.T.S.の改善は望めない。
図12は、この発明に係る光電子増倍管における構造的特徴を説明するため、当該光電子増倍管における主要部の断面図である。なお、この図12に示された断面は、管軸AXを含むとともに、該管軸AXを挟むように配置された2系統の電極郡(ダイノード郡)を横切る面である。
この図12に示された断面において、入射面板110の光入射面110aに平行である、光出射面110bの平坦領域AR1上の直線L1と、管胴120の内壁面に平行であって光出射面110bのエッジ部を通る直線L2との交点P0に対して、曲面加工領域AR2を規定する曲線は、電子増倍部側に位置している。
図12に示された断面において、直線L1と曲面加工領域AR1を規定する曲線との交点はPEであり、この交点PEが光出射面110bにおける平坦領域AR1と曲面加工領域AR2の境界に相当する。また、直線L2と曲面加工領域AR1を規定する曲線との交点はPSであり、この交点PSがカソード有効エリアのエッジ部に相当する。このとき、交点POと交点PSとの距離α1は、交点POと交点PEとの距離α2よりも短くなっている。
さらに、図12に示された断面において、曲面加工領域AR2に相当する曲線Cを規定する曲率半径Rの中心点Oは、領域AR3内に存在する。具体的に、曲面加工領域AR2上の曲線Cを規定する曲率半径Rの中心点Oは、管軸AXよりも管胴120の内壁面側に位置するとともに、収束電極ユニット300よりもアノード432側に位置している。
なお、図9(a)〜図11(b)に示された測定結果を踏まえ、ホトカソード200が形成される入射面板110の光出射面110bにおいて、カソード有効エリア(平坦領域AR1と曲面加工領域AR2を含む)に対する平坦領域AR1の面積比率は、30%以上かつ70%以下であるのが好ましい。
入射面板110の光出射面110bにおいて、平坦領域AR1と曲面加工領域AR2との境界は、レーザ光測定システムを利用しても概ね特定可能である。具体的には、入射面板110の光入射面110a側にレーザ変位計を配置し、該光入射面110aを透過したレーザ光のうち光出射面110bで反射されたレーザ光を観察することにより、該光出射面110bの表面形状の測定が可能である。この場合、光出射面110bにおける曲面加工領域AR2に到達したレーザ光はレーザ変位計に正しく戻らないため、形状測定できない。一方、平坦領域AR1に到達したレーザ光はレーザ変位計に正しく戻るため、光出射面110bにおける形状測定可能領域を平坦領域AR1として特定することができる。
この光出射面110bの形状測定では、キーエンス社製のレーザ変位計LK−010(センサヘッド)、キーエンス社製のCCDレーザ変位センサLK−3100(アンプユニット)、コムス社製の二次元形状測定システムADS2000 BS−200X−ADS(ロータリーエンコーダ内蔵のX軸ステージ)、ディジタルカウンタCT−02、アナログデータ収集BOXCA−01により構成された測定システムにより行われた。この測定システムによれば、平坦領域AR1は、0.12mm程度の凹凸が確認された。この実施形態は、ホトカソード200の周辺領域の形状を、該ホトカソード200が形成される光出射面110bの表面形状を特殊な形状に加工することにより任意に変更することを特徴としているため(ホトカソード200から放出される光電子の軌道制御が目的)、平坦領域AR1におけるこの程度の凹凸は十分に許容され得る。
図13(a)〜13(e)は、この発明に係る光電子増倍管における入射面板110の種々の変形例を示す斜視図である。図13(a)に示された入射面板111では、ホトカソード200が形成される光出射面における曲面加工領域は、光出射面周辺が複数の平面要素で構成されている。このように、複数の平面で当該曲面加工領域が近似的に構成されてもよい。なお、この曲面加工領域を構成する平面要素の数を増加させることにより、より曲面近似させることが可能である。図13(b)に示された入射面板112は、光出射面周辺が該入射面板112の各辺に平行にR加工されており、これら曲面加工領域の境界が直線になっている。この入射面板112によっても、上述の入射面板110と同様の効果が得られる。また、図13(c)に示された入射面板113は、図13(b)に示された入射面板112のR加工面に境界がさらに所定の曲率半径でR加工されており、実質的に、図7(a)〜8(c)に示された入射面板110と同じ形状を有する。図13(d)に示された入射面板114は、該入射面板114の対向する一組の辺についてR加工が行われている。特に、密封容器100ないに収納される電子増倍部において2チャネルのみの電子増倍が行われる場合などでは、全方位における入射面板のR加工の必要はなく、一組の辺についてのみR加工が行われればよい。また、図13(e)に示された入射面板115は、図13(b)に示された入射面板112と同様に、光出射面周辺が該入射面板115の各辺に平行にR加工されているが、入射面板115の四隅においてこれら曲面加工領域が所定距離離間している。このような形状の入射面板115によっても上述の入射面板110と同様の効果が期待できる。
なお、上述の実施形態では、この発明に係る光電子増倍管における密封容器100は、入射面板110、管胴120、及びステム130により構成されていた。しかしながら、当該光電子増倍管に適用される密封容器は、上述の構造には限定されない。すなわち、図14(a)に示されたように、入射面板と管胴が一体的に形成された封筒部分910と、排気用パイプ930及びリードピン920を保持するステム940により、密封容器が構成されてもよい。図14(b)は、図14(a)中に示されたXIV−XIV線に沿った他の密封容器の構造、特に内側にホトカソード200が形成される入射面板近傍の構造を示す断面図である。このような密封容器においても、ホトカソード200が形成される入射面板の光出射面における周辺領域に曲面加工領域が形成されることにより、上述の当該光電子増倍管の効果が得られる。
100…密封容器。110…入射面板、110a…光入射面、110b…光出射面、120…管胴、200…ホトカソード、500…電子増倍部と、300…集束電極ユニット、432…アノード、AR1…平坦領域、AR2…曲面加工領域、DY1〜DY8…第1〜第8ダイノード。
Claims (4)
- 所定の管軸に沿って伸びた中空胴体部と、該管軸に交差するよう配置された、所定波長の光を透過させる入射面板を含む密封容器であって、ホトカソードと、少なくとも1系統の二次電子放出用電極郡を含む電子増倍部と、そして、アノードが内部に収納された密封容器を備えた光電子増倍管において、
前記入射面板は、該所定波長の光が到達する光入射面と、該光入射面と対向するとともに前記ホトカソードが形成された光出射面を有し、該光出射面は、前記管軸を含む中央に位置する平坦領域と、該平坦領域の周辺に位置し該光出射面のエッジ部を含む曲面加工領域から構成され、そして、
前記管軸を含むとともに少なくとも前記1系統の電極郡を横切る当該光電子増倍管の断面において、前記平坦領域上の第1直線と、前記中空胴体部の内壁面に平行であって前記光出射面のエッジ部を通る第2直線との交点に対して、前記曲面加工領域を規定する曲線が前記電子増倍部側に位置する光電子増倍管。 - 所定の管軸に沿って伸びた中空胴体部と、該管軸に交差するよう配置された、所定波長の光を透過させる入射面板を含む密封容器であって、ホトカソードと、少なくとも1系統の二次電子放出用電極郡を含む電子増倍部と、そして、アノードが内部に収納された密封容器を備えた光電子増倍管において、
前記入射面板は、該所定波長の光が到達する光入射面と、該光入射面と対向するとともに前記ホトカソードが形成された光出射面を有し、該光出射面は、前記管軸を含む中央に位置する平坦領域と、該平坦領域の周辺に位置し該光出射面のエッジ部を含む曲面加工領域から構成され、そして、
前記管軸を含むとともに少なくとも前記1系統の電極郡を横切る当該光電子増倍管の断面において、前記平坦領域上の第1直線と前記曲面加工領域を規定する曲線との交点をPEとし、前記中空胴体部の内壁面に平行であって前記光出射面のエッジ部を通る第2直線と前記曲面加工領域を規定する曲線との交点はPSとするとき、前記第1及び第2直線の交点POと該交点PSとの距離α1は、該交点POと該交点PEとの距離α2よりも短くなっている光電子増倍管。 - 所定の管軸に沿って伸びた中空胴体部と、該管軸に交差するよう配置された、所定波長の光を透過させる入射面板を含む密封容器であって、ホトカソードと、少なくとも1系統の二次電子放出用電極郡を含む電子増倍部と、前記ホトカソードと前記電子増倍部との間に配置された集束電極と、そして、アノードが内部に収納された密封容器を備えた光電子増倍管において、
前記入射面板は、該所定波長の光が到達する光入射面と、該光入射面と対向するとともに前記ホトカソードが形成された光出射面を有し、該光出射面は、前記管軸を含む中央に位置する平坦領域と、該平坦領域の周辺に位置し該光出射面のエッジ部を含む曲面加工領域から構成され、そして、
前記管軸を含むとともに少なくとも前記1系統の電極郡を横切る当該光電子増倍管の断面において、前記曲面加工領域に相当する曲線を規定する曲率半径の中心点が、前記管軸よりも前記中空胴体部の内壁面側に位置するとともに、前記収束電極よりも前記アノード側に位置している光電子増倍管。 - 所定の管軸に沿って伸びた中空胴体部と、該管軸に交差するよう配置された、所定波長の光を透過させる入射面板を含む密封容器であって、ホトカソードと、電子増倍部と、前記ホトカソードと前記電子増倍部との間に配置された集束電極と、そして、アノードが内部に収納された密封容器を備えた光電子増倍管において、
前記入射面板は、該所定波長の光が到達する光入射面と、該光入射面と対向するとともに前記ホトカソードが形成された光出射面を有し、該光出射面は、前記管軸を含む中央に位置する平坦領域と、該平坦領域の周辺に位置し該光出射面のエッジ部を含む曲面加工領域から構成され、そして、
前記入射面板の光出射面において、前記平坦領域と前記曲面加工領域を含むカソード有効エリアに対する前記平坦領域の面積比率は、30%以上かつ70%以下である光電子増倍管。
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