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JP2008089116A - 軸受構造 - Google Patents

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JP2008089116A
JP2008089116A JP2006271903A JP2006271903A JP2008089116A JP 2008089116 A JP2008089116 A JP 2008089116A JP 2006271903 A JP2006271903 A JP 2006271903A JP 2006271903 A JP2006271903 A JP 2006271903A JP 2008089116 A JP2008089116 A JP 2008089116A
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bearing
rotary shaft
lubricating oil
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JP2006271903A
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Tatsuo Iida
達雄 飯田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
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    • F16C33/1045Details of supply of the liquid to the bearing
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Abstract

【課題】回転軸を一対の流体軸受によって回転可能に支持する軸受構造において、回転軸のホワール振動に起因する騒音の発生を抑制することのできる軸受構造を提供する。
【解決手段】ロータリーシャフト40を支持する一対の流体軸受50a,50bにおいて、ロータリーシャフト40が挿通される支持部14a,14bには、潤滑油を吐出する吐出通路11a,11bがそれぞれ形成されている。また、ロータリーシャフト40の回転に伴って発生する流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が互いに異なるように、これら吐出通路11a,11bのうち、流体軸受50bの吐出通路11bは、ロータリーシャフト40の直交面に対する投影がロータリーシャフト40の径方向に対して傾斜するように形成されている。
【選択図】図4

Description

この発明は回転軸を一対の流体軸受により支持する軸受構造に関する。
従来、回転軸を支持する軸受構造としては、玉軸受を用いるものの他、特許文献1に記載されるように、ハウジングから所定の圧力で吐出される潤滑油によって形成される流体層により回転軸を支持する流体軸受を用いるものがある。
例えば、高速回転するターボチャージャの軸受構造にあっては、図8に示されるように、ハウジング1と、タービンホイールとコンプレッサホイールとを連結するロータリーシャフト2との間に一対の円筒状のフローティングメタル3を介在させている。そして、ハウジング1に設けられた供給通路4を通じて潤滑油を供給することにより、ハウジング1と各フローティングメタル3との間、各フローティングメタル3とロータリーシャフト2との間に潤滑油による流体層をそれぞれ形成し、これら流体層によりロータリーシャフト2を支持するようにしている。
こうした軸受構造によれば、ロータリーシャフト2の回転に伴って各フローティングメタル3がハウジング1内で回転するようになる。その結果、ロータリーシャフト2の回転抵抗を大幅に低減することができるとともに、各フローティングメタル3の内周面と外周面の両面において潤滑油による冷却が行われるようになるため、軸受部分の焼付きを効果的に抑制することができる。
特開昭56‐138423号公報
ところが、こうした軸受構造にあっては、ロータリーシャフト2の回転速度が上昇するのに伴って流体層には、図9に破線矢印で示されるようにハウジング1内を旋回する旋回流が発生するようになる。尚、図9においてロータリーシャフト2は時計回りに回転するものとする。そして、図9に矢印で示されるように、この旋回流の影響によってロータリーシャフト2の軸線Lがハウジング1内で旋回運動することが知られている。このロータリーシャフト2の旋回運動は、ホワール振動と呼ばれ、騒音が発生する要因の一つになっている。
また、こうしたホワール振動に起因する騒音の発生は、上述したようにフローティングメタルを用いて、その内周面と外周面との両面に潤滑油による流体層を形成するようにした流体軸受を用いた軸受構造のみならず、流体層を介して回転軸を支持する流体軸受を用いた軸受構造にあっては、概ね共通するものである。
この発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転軸を一対の流体軸受によって回転可能に支持する軸受構造において、回転軸のホワール振動に起因する騒音の発生を抑制することのできる軸受構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、回転軸が挿通される支持部と前記回転軸との間に前記支持部に形成された供給通路から潤滑油を供給して同潤滑油の流体層を形成する流体軸受を前記回転軸の軸方向に離間してそれぞれ配設した軸受構造において、前記離間して配設された流体軸受の各供給通路は、前記回転軸の回転に伴って発生する前記流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が互いに異なるように、その少なくとも一方の前記回転軸の直交面に対する投影が同回転軸の径方向に対して傾斜するように形成されてなることをその要旨とする。
供給通路から支持部と回転軸との間に供給された潤滑油は、回転軸の回転に伴って支持部の内周面に沿って旋回するようになる。その結果、流体層には旋回流が発生し、上述したようにこの旋回流の影響によって回転軸にはホワール振動が発生するようになる。
このホワール振動の振動モードについて、図10及び図11を参照して説明する。尚、この図10及び図11は、回転軸が一対の流体軸受によって支持された状態を模式的に示している。
ホワール振動が発生すると、図10及び図11に矢印で示されるように一対の流体軸受2a,2b内で回転軸1の軸線Lが旋回運動するようになる。本願発明者は、このホワール振動の振動モードとして、図10に示されるように流体軸受5aと流体軸受5bとにおける回転軸2の軸線Lの旋回位相がそろっている円筒モードと、図11に示されるように同旋回位相がずれている円錐モードとが存在し、ホワール振動の振動モードが円筒モードである場合には、円錐モードである場合よりも、その振動に起因する騒音が認識されやすいことを実験により確認した。
これらの知見に基づき、請求項1に記載の発明では、流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が互いに異なるように、回転軸の軸方向に離間して配置された一対の流体軸受における少なくとも一方を、その回転軸の直交面に対する投影が同回転軸の径方向に対して傾斜するように形成した。
流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が90度よりも小さい場合には、入射角度が小さいほど潤滑油は旋回流に沿って吐出されるため、旋回流は加速されるようになる。一方、流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が90度よりも大きい場合には、入射角度が大きいほど潤滑油は旋回流に対向して吐出されるため、旋回流は減速されるようになる。即ち、旋回流の旋回方向に対する潤滑油の入射角度を変化させることにより、各流体軸受の旋回流の速度を変化させることができる。この点、上記請求項1に記載の発明によれば、一対の流体軸受において、旋回流に対する潤滑油の入射角度が互いに異なるようにしているため、各流体軸受における旋回流の速度が異なるようになり、旋回流の影響によって旋回運動する回転軸の軸線の旋回速度も異なるようになる。その結果、各流体軸受における軸線の旋回位相がずれやすくなり、ホワール振動の発生に伴う振動モードが円錐モードになりやすくなる。従って、騒音の発生しやすい円筒モードの発生が抑制されるようになり、回転軸のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、回転軸が挿通される支持部と、前記回転軸に回転可能に外嵌されたフローティングメタルと、同フローティングメタルの両端から前記回転軸の軸方向において所定の間隔だけ離間して配設され、前記フローティングメタルの軸方向の移動を規制する一対の規制部材とを有し、該フローティングメタルの外周面と前記支持部との間、並びに前記フローティングメタルの内周面と前記回転軸との間に潤滑油による流体層が形成される流体軸受を前記回転軸の軸方向に離間してそれぞれ配設した軸受構造において、一方の流体軸受における各規制部材の間隔が、他方の流体軸受における各規制部材の間隔よりも狭く設定されることをその要旨とする。
回転軸の回転に伴ってフローティングメタルが回転すると、フローティングメタルと規制部材との間に介在する潤滑油の粘性力がフローティングメタルに作用する。この粘性力は、フローティングメタルと規制部材との間隔が狭いときほど大きくなるため、フローティングメタルの回転が抑制されやすくなる。この点、請求項2に記載の発明によるように、一方の流体軸受における各規制部材の間隔を他方の流体軸受における各規制部材の間隔よりも小さく設定すれば、一方の流体軸受におけるフローティングメタルの回転速度を他方の流体軸受におけるフローティングメタルの回転速度よりも小さくすることができるようになる。従って、フローティングメタルの回転に伴って発生する流体層の旋回流の速度を各流体軸受について異ならせ、各流体軸受における軸線の旋回位相をずらすことができる。その結果、騒音の発生しやすい円筒モードの発生が抑制されるようになり、回転軸のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、ハウジングに挿通される回転軸を潤滑油により形成される流体層により支持する一対の流体軸受と、前記回転軸が嵌挿され同回転軸と一体回転可能に固定されるとともに前記ハウジングに支持されて前記回転軸の軸方向の移動を規制するスラスト軸受とを有する軸受構造において、前記スラスト軸受は、前記ハウジングに支持されるジャーナルの中心軸が前記回転軸の嵌挿される嵌入穴の中心軸から偏心されてなることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明では、一方の流体軸受に近接して支持されたスラスト軸受におけるジャーナルの中心軸と、回転軸が嵌挿される嵌入穴の中心軸とを偏心させるようにしている。こうした構成によれば、回転軸と一体回転するスラスト軸受の回転に伴って、嵌入穴に嵌挿された回転軸の軸線は、ジャーナルの中心軸を中心にして強制的に旋回運動させられるようになる。その結果、一対の流体軸受における回転軸の軸線の旋回位相がそろいにくくなるため、騒音の発生しやすい円筒モードの発生が抑制されるようになり、回転軸のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の軸受構造において、前記支持部の径方向に対して傾斜して形成される前記供給通路は、同供給通路の吐出口近傍における前記旋回流の上流側に向かって潤滑油を吐出するように傾斜してなることをその要旨とする。
旋回流の上流側に向かって潤滑油を吐出するように供給通路を形成した場合、換言すれば旋回流と対向する方向に潤滑油を吐出するように供給通路を形成した場合には、上述したように旋回流は減速されるようになる。
請求項4に記載の発明によるように、供給通路を吐出口近傍における旋回流の上流側に向かって潤滑油を吐出するように傾斜させる構成によれば、旋回流を減速させることができるようになる。そのため、ホワール振動の振動エネルギを低減させ、ホワール振動に伴う騒音をより好適に抑制することができるようになる。
尚、請求項5に記載の発明によるように、請求項1及び請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載の発明における流体軸受は、回転軸に回転可能に外嵌されたフローティングメタルを含み、該フローティングメタルの外周面と支持部との間、並びにフローティングメタルの内周面と回転軸との間に潤滑油による流体層を形成して前記回転軸を回転可能に支持するといった態様をもってこれを具体化することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の軸受構造を車両用ターボチャージャのタービンホイールとコンプレッサホイールとを連結するロータリーシャフトを回転可能に支持する軸受構造に適用することをその要旨とする。
車両用のターボチャージャのタービンホイールとコンプレッサホイールとを連結するロータリーシャフトは、非常に高速で回転するため、その焼付きの発生を抑制すべく流体軸受が用いられることが多い。また、機関運転状態に応じてその回転速度が大きく変化するためロータリーシャフトの振動周波数も広い範囲にわたって変化する。そのため、特定の回転速度領域における振動の発生を抑制する方法では、効果的に騒音の発生を抑制することが困難になる。そこで、請求項6に記載の発明によるように、こうした車両用ターボチャージャのロータリーシャフトを支持する軸受構造として、上記請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の軸受構造を適用することにより、同ロータリーシャフトのホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図3を参照して、この発明を車両用ターボチャージャのロータリーシャフトを支持する軸受構造に具体化した第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるターボチャージャの概略構成を示している。図1に示されるように、このターボチャージャは、センターハウジング10、タービンハウジング20及びコンプレッサハウジング30が互いに組み付けられて構成されている。センターハウジング10には、一対の流体軸受50a,50bによってロータリーシャフト40が回転可能に支持されている。また、センターハウジング10には潤滑油の供給通路11が形成されており、図示しないオイルポンプによって所定の圧力の潤滑油が流体軸受50a,50bに供給される。これら流体軸受50a,50bには供給された潤滑油によりロータリーシャフト40との間に流体層が形成され、この流体層によりロータリーシャフト40が回転可能に支持される。
ロータリーシャフト40の一端(図1の左側端部)には、タービンホイール60が固定されている。タービンホイール60には、ロータリーシャフト40の軸線Lを中心にして放射状に延びる複数のブレード61が設けられている。一方、ロータリーシャフト40の他端(図1の右側端部)には、コンプレッサホイール70が固定されている。コンプレッサホイール70には、ロータリーシャフト40の軸線Lを中心にして放射状に延びる複数のブレード71が設けられている。
センターハウジング10の一端(図1の左側端部)には、タービンハウジング20が取り付けられている。このタービンハウジング20には、タービンホイール60の外周を囲むように延びるスクロール通路21と、タービンホイール60の軸方向に延びる排出ポート22とが形成されている。このスクロール通路21は図示しない内燃機関の排気通路と連通されており、同内燃機関の燃焼室からの排気がこの排気通路を介してスクロール通路21に送り込まれる。
また、タービンハウジング20内には、タービンホイール60の外周を囲むように、タービンホイール60の周方向に沿って延びる導入通路23が形成されている。スクロール通路21の排気は、この導入通路23を通じてタービンホイール60に向けて吹き付けられる。これにより、タービンホイール60が軸線Lを中心に回転するようになる。その後、排気は排出ポート22に排出されて、排気通路に戻される。
一方、センターハウジング10の他端(図1の右側端部)には、コンプレッサハウジング30が取り付けられている。このコンプレッサハウジング30には、コンプレッサホイール70の軸方向に延びる吸入ポート31と、同コンプレッサホイール70の外周を囲むように延びて図示しない内燃機関の吸気通路と連通するコンプレッサ通路32とが形成されている。更に、コンプレッサハウジング30には、吸入ポート31を介してコンプレッサハウジング30内に導入された空気をコンプレッサ通路32へ送り出すための送出通路33が設けられている。そして、ロータリーシャフト40の回転に伴って、コンプレッサホイール70が軸線Lを中心に回転すると、空気が吸入ポート31、送出通路33及びコンプレッサ通路32を介して内燃機関の吸気通路へ強制的に送り出されるようになる。
上述のように構成されたターボチャージャは、内燃機関から排出された排気がタービンホイール60に吹き付けられることによって、タービンホイール60が回転し、ロータリーシャフト40を介して連結されたコンプレッサホイール70が回転することにより、吸入空気を強制的に内燃機関の燃焼室内に送り込む。
こうしたターボチャージャにおいて、タービンホイール60とコンプレッサホイール70とを連結しているロータリーシャフト40は非常に高速で回転する。本実施形態におけるターボチャージャにあっては、高速回転するロータリーシャフト40のジャーナル部分の焼付きを抑制すべく、潤滑油による流体層が形成される流体軸受50a,50bによって支持するようにしている。
次に図2及び図3を参照して、この軸受構造について更に詳しく説明する。尚、図2は、図1において二点鎖線で囲んだ部分Xを拡大して示している。また、図3(a)は、図2におけるa‐a線断面図であり、図3(b)は、図2におけるb‐b線断面図である。
図2に示されるようにロータリーシャフト40は、センターハウジング10の支持部14a,14bに挿通されるとともに、挿通された部分の外周に円筒状のフローティングメタル51が遊嵌されている。また、流体軸受50aのフローティングメタル51は一対のスナップリング53によって、流体軸受50bのフローティングメタル51はスナップリング53とスラストベアリング54とによって、その軸方向の移動がそれぞれ規制されている。尚、スラストベアリング54は、図2に示されるように一対の円盤状のランナ54aを有したスプール形状をなしており、その中心に形成された嵌入穴54bにロータリーシャフト40の小径部40aが嵌挿されて同ロータリーシャフト40とスラストベアリング54とが一体に回転するように固定されている。そして、一対のランナ54aの間に形成されたジャーナル部54cには、センターハウジング10に固定された支持プレート55が隙間を有して係合しており、スラストベアリング54は、センターハウジング10に対するロータリーシャフト40の回転を許容しつつその軸方向への移動を規制している。
また、フローティングメタル51には、その外周側と内周側とを連通する貫通孔52が径方向に延びて複数(本実施形態では6つ)形成されており、この貫通孔52を通じてセンターハウジング10の供給通路11から吐出された潤滑油をその内周側に導くことができるようになっている。
センターハウジング10に形成された供給通路11は、各支持部14a,14bに潤滑油を吐出する吐出通路11a,11bを含んで構成されている。尚、支持部14a,14bにおける吐出通路11a,11bの吐出口近傍には、吐出通路11a,11bから吐出される潤滑油の油溜まりとしての油溝12が支持部14a,14bの周方向に沿ってそれぞれ形成されている。
吐出通路11aは、図3(a)に示されるようにロータリーシャフト40の軸線Lと直交する断面において、ロータリーシャフト40の径方向に沿って延び、破線矢印で示されるように支持部14aの中心に向かって潤滑油を吐出するように形成されている。一方、吐出通路11bは、図3(b)に示されるようにロータリーシャフト40の軸線Lと直交する断面において、ロータリーシャフト40の径方向に対して傾斜して延びている。
潤滑油は、吐出通路11a,11bを通じて支持部14a,14bに吐出され、ロータリーシャフト40とフローティングメタル51との間、フローティングメタル51と各支持部14a,14bとの間に潤滑油による流体層がそれぞれ形成される。
尚、このターボチャージャにおいて、タービンホイール60に排気が吹き付けられたときにロータリーシャフト40が回転する方向は、図3(a),(b)における時計回り方向と一致し、ロータリーシャフト40の回転に伴って、潤滑油による流体層には矢印で示されるように時計回りに旋回する旋回流が発生するようになる。
上述したように傾斜して形成された吐出通路11bは、図3(b)に示されるようにその吐出口近傍における潤滑油の旋回流の上流側に向かって潤滑油を吐出する。即ち、流体軸受50bにあっては、旋回流と対向する方向に潤滑油が吐出されるため、旋回流は減速されるようになる。
上述のように構成された本実施形態にかかるターボチャージャの軸受構造の作用について、図4を参照して説明する。尚、説明の便宜上図4では、支持部14a,14bとフローティングメタル51とのクリアランスや、ロータリーシャフト40の傾き等を誇張して表現している。
ロータリーシャフト40が回転し、その回転に伴って潤滑油による流体層に旋回流が発生すると、図4(a),(c)に矢印で示されるように各流体軸受50a,50bにおけるロータリーシャフト40の軸線Lは旋回運動し、ホワール振動が発生する。
ホワール振動によってロータリーシャフト40が流体軸受50a,50b内で旋回する際の旋回速度は、流体層の旋回流の速度に応じて変化する。この点、上述したように流体軸受50bの吐出通路11bからは、流体層の旋回流に対抗するように潤滑油が吐出されるため、旋回流の速度が減速される。その結果、図4(a)に矢印で示されるように流体軸受50aにおいて軸線Lが旋回する速度と、図4(c)に矢印で示されるように流体軸受50bにおいて軸線Lが旋回する速度とが異なるようになる。即ち、流体軸受50aにおける軸線Lの旋回位相と流体軸受50bにおける軸線Lの旋回位相がずれやすくなり、図4(b)に示されるようにロータリーシャフト40のホワール振動における振動モードは円錐モードになりやすくなる。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ロータリーシャフト40の軸線Lと直交する面において、流体軸受50bの吐出通路11bをロータリーシャフト40の径方向に対して傾斜するように形成している。そのため、各流体軸受50a,50bにおける旋回流の速度が異なるようになり、旋回流の影響によって旋回運動するロータリーシャフト40の軸線Lの旋回速度も流体軸受50aと流体軸受50bとについて異なるようになる。従って、各流体軸受50a,50bにおける軸線Lの旋回位相がずれやすくなり、ホワール振動の発生に伴う振動モードが円錐モードになりやすくなる。その結果、騒音の発生しやすい円筒モードの発生が抑制されるようになり、ロータリーシャフト40のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
(2)流体軸受50bにおける吐出通路11bを吐出口近傍における旋回流の上流側に向かって潤滑油を吐出するように傾斜させたため、旋回流を減速させることができる。そのため、ホワール振動の振動エネルギを低減させ、ホワール振動に伴う騒音をより好適に抑制することができるようになる。
(3)一般に車両用ターボチャージャは、機関運転状態に応じてその回転速度が大きく変化するためロータリーシャフト40の振動周波数が広い範囲にわたって変化する。そのため、特定の回転速度領域における振動の発生を抑制する方法では、効果的に騒音の発生を抑制することが困難になる。これに対して、本実施形態にかかる車両用ターボチャージャでは、ホワール振動を円錐モードに導くことにより、騒音の発生しやすい円筒モードの発生を抑制し、ロータリーシャフト40のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができる。
尚、上記第1の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・例えば、図5(b)に示されるように、流体軸受50a,50bにおいて、フローティングメタル51を介在させずに流体層によりロータリーシャフト40を支持する軸受構造にこの発明を適用することもできる。こうした場合にあっても、図5(c)に示されるように、流体層の旋回流に対抗する方向に潤滑油が吐出されるように吐出通路11bを傾斜させて設けることにより、流体軸受50bにおけるロータリーシャフト40の軸線Lの旋回速度を減速させることができるようになる。その結果、各流体軸受50a,50bにおける旋回位相を異ならせることができるようになり、上記(1)〜(3)に準ずる効果を得ることができるようになる。
・一対の流体軸受50a,50bのうち、コンプレッサホイール70側に位置する流体軸受50bの吐出通路11bのみを傾斜させて設ける構成を示したが、タービンホイール60側に位置する流体軸受50aの吐出通路11aのみを傾斜させて設ける構成を採用することもできる。また、双方の吐出通路11a,11bを傾斜させて設け、それらの傾斜角度を異ならせる構成を採用することもできる。要するに、一対の流体軸受50a,50bにおける流体層の旋回流に対する潤滑油の吐出方向が異なるように、その少なくとも一方の吐出通路のロータリーシャフト40の直交面に対する投影が同ロータリーシャフト40の径方向に対して傾斜するように形成されていればよい。
・また、吐出口近傍における旋回流の上流側に向かって潤滑油が吐出されるように吐出通路11bを傾斜させる構成を示したが、上述のように各流体軸受50a,50bにおける旋回流に対する潤滑油の吐出方向が異なるように吐出通路が傾斜する構成であれば、旋回流の下流側に向かって傾斜する構成であってもよい。また、旋回流の下流側に向かって潤滑油を吐出する場合には、旋回流が加速されるようになる。そのため、双方の吐出通路11a,11bを傾斜させる場合には、吐出通路11a,11bのうち一方を上流側に向かって傾斜させ、他方を下流側に向かって傾斜させる構成を採用すると各流体軸受50a,50bにおける旋回流の速度がより大きく異なるようになり、円筒モードの発生をより好適に抑制することができる。また、ロータリーシャフト40の振動エネルギを小さくする上では、双方の吐出通路11a,11bを上流側に向かって傾斜させ、それらの傾斜角度を異ならせることが望ましい。
・上記実施形態にかかる軸受構造では、吐出通路11a,11bが、図2に示されるようにロータリーシャフト40と平行な面において鉛直方向に沿って延びており、そのうち吐出通路11bが図3(b)に示されるようにロータリーシャフト40の径方向に対して傾斜している構成を示した。これに対して、吐出通路11a,11bは、ロータリーシャフト40の回転に伴って発生する流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が互いに異なるように、ロータリーシャフト40の直交面に対する投影が同ロータリーシャフト40の径方向に対して傾斜するように形成されていれば、他の方向に傾斜していてもよい。即ち、吐出通路11a,11bがロータリーシャフト40と平行な面に対して傾斜していている場合であっても、ロータリーシャフト40の直交面においてロータリーシャフト40の径方向に対して互いに異なる傾きを有して傾斜していればよい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、図6を参照して詳細に説明する。第1の実施形態では、流体軸受50a,50bにおける流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が異なるように吐出通路11a,11bを傾斜させる構成としたが、こうした構成に替えて、或いは同構成と併せて図6に示される構成を適用することができる。以下共通する点については同一の符号を付すのみとしてその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図6に示されるように、本実施形態におけるターボチャージャの軸受構造にあっては、各流体軸受50a,50bのうち、コンプレッサホイール70側に位置する流体軸受50bにおけるスナップリング53とスラストベアリング54との間隔Dbが、タービンホイール60側に位置する流体軸受50aにおける一対のスナップリング53の間隔Daよりも狭く設定されている。
そのため、流体軸受50bにおけるフローティングメタル51とスナップリング53との間隔db、又はフローティングメタル51とスラストベアリング54との間隔は、流体軸受50aにおけるフローティングメタル51とスナップリング53との間隔daよりも常に狭くなる。
このように構成されたターボチャージャにおいて、ロータリーシャフト40の回転に伴ってフローティングメタル51が回転すると、フローティングメタル51とスナップリング53との間、又はフローティングメタル51とスラストベアリング54との間に介在する潤滑油の粘性力がフローティングメタル51に作用する。この粘性力は、フローティングメタル51とスナップリング53との間隔、又はフローティングメタル51とスラストベアリング54との間隔が狭いときほど大きくなる。そのため、上記のように構成された流体軸受50bにあっては、流体軸受50aよりもフローティングメタル51の回転が抑制されるようになる。
以上説明した第2の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(4)各流体軸受50a,50bのフローティングメタル51について、コンプレッサホイール70側に位置する流体軸受50bのフローティングメタル51における回転速度がタービンホイール60側に位置する流体軸受50aのフローティングメタル51における回転速度よりも小さくなる。従って、フローティングメタルの51回転に伴って発生する流体層の旋回流の速度を各流体軸受50a,50bについて異ならせ、各流体軸受における軸線の旋回位相をずらすことができ、騒音の発生しやすい円筒モードの発生が抑制されるようになり、ロータリーシャフト40のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
尚、上記第2の実施形態は、これを変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第2の実施形態にかかる軸受構造では、コンプレッサホイール70側に位置する流体軸受50bにおけるスナップリング53とスラストベアリング54との間隔Dbをタービンホイール60側に位置する流体軸受50aにおけるスナップリング53の間隔Daよりも狭くする構成とした。これに対してタービンホイール60側に位置する流体軸受50aにおける間隔Daをコンプレッサホイール側に位置する流体軸受50bにおける間隔Dbよりも狭くする構成を採用してもよい。即ち、各流体軸受50a,50bにおいてフローティングメタル51の軸方向の移動を規制している規制部材の間隔が、互いの流体軸受について異なるよう構成されていればよい。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、図7を参照して詳細に説明する。上記第1の実施形態、第2の実施形態として例示した構成に替えて、或いはこれらの構成と併せて図7に示される構成を適用することもできる。以下共通する点については同一の符号を付すのみとしてその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図7(a)は、このターボチャージャにおけるスラストベアリング154の近傍を拡大して示している。また、図7(b)は、この図7(a)におけるb−b線断面図である。図7(a)に示されるように、本実施形態にあっては、スラストベアリング154の嵌入穴154bに嵌挿されたロータリーシャフト40の軸線Lが、ジャーナル部154cの中心軸Cからずれるように、嵌入穴154bがスラストベアリング154の中心から偏心されて形成されている。
こうした構成によれば、ロータリーシャフト40と一体回転するスラストベアリング154が図7(b)に破線矢印で示されるように回転するのに伴って、嵌入穴154bに嵌挿されたロータリーシャフト40の軸線Lは、矢印で示されるようにジャーナル部154cの中心軸Cを中心にして強制的に旋回運動させられる。
以上説明した第3の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(5)ロータリーシャフト40の軸線Lがジャーナル部154cの中心軸Cを中心にして強制的に旋回運動させられるようになるため、各流体軸受50a,50bの位置におけるロータリーシャフト40の軸線Lの旋回位相がそろいにくくなる。その結果、騒音の発生しやすい円筒モードの発生が抑制されるようになり、ロータリーシャフト40のホワール振動に起因する騒音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
尚、上記第1〜第3の実施形態は、これを変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1〜第3の実施形態では、ターボチャージャのロータリーシャフト40を支持する軸受構造にこの発明を適用した例を示したが、この発明は、ターボチャージャの軸受構造に限らず、一対の流体軸受によって回転軸を支持する軸受構造であれば、その他の軸受構造にあっても適用することができる。
この発明にかかる軸受構造を適用したターボチャージャの断面図。 図1における部分Xを拡大して示す拡大断面図。 (a)は、図2におけるa−a線断面図。(b)は、図2におけるb−b線断面図。 (a),(b),(c)は、この発明の第1の実施形態にかかる軸受構造の流体軸受とロータリーシャフトとを示した断面図。 (a),(b),(c)は、同実施形態の変更例としての軸受構造を示した断面図。 この発明の第2の実施形態にかかる軸受構造を示した断面図。 (a),(b)は、この発明の第3の実施形態にかかる軸受構造におけるスラスト軸受の構造を示した断面図。 一般のターボチャージャの軸受構造を示す断面図。 図8におけるa‐a線断面図。 (a),(b),(c)は、一対の流体軸受によって支持されたロータリーシャフトが円筒モードで振動する状態を模式的に示す模式図。 (a),(b),(c)は、一対の流体軸受によって支持されたロータリーシャフトが円錐モードで振動する状態を模式的に示す模式図。
符号の説明
10…センターハウジング、11…供給通路、11a,11b…吐出通路、12…油溝、14a,14b…支持部、20…タービンハウジング、21…スクロール通路、22…排出ポート、23…導入通路、30…コンプレッサハウジング、31…吸入ポート、32…コンプレッサ通路、33…送出通路、40…ロータリーシャフト、40a…小径部、50a,50b…流体軸受、51…フローティングメタル、52…貫通孔、53…スナップリング、54…スラストベアリング、54a…ライナ、54b…嵌入穴、54c…ジャーナル部、55…支持プレート、60…タービンホイール、61…ブレード、70…コンプレッサホイール、71…ブレード、154…スラストベアリング、154a…ライナ、154b…嵌入穴、154c…ジャーナル部。

Claims (6)

  1. 回転軸が挿通される支持部と前記回転軸との間に前記支持部に形成された供給通路から潤滑油を供給して同潤滑油の流体層を形成する流体軸受を前記回転軸の軸方向に離間してそれぞれ配設した軸受構造において、
    前記離間して配設された流体軸受の各供給通路は、前記回転軸の回転に伴って発生する前記流体層の旋回流に対する潤滑油の入射角度が互いに異なるように、その少なくとも一方の前記回転軸の直交面に対する投影が同回転軸の径方向に対して傾斜するように形成されてなる
    ことを特徴とする軸受構造。
  2. 回転軸が挿通される支持部と、前記回転軸に回転可能に外嵌されたフローティングメタルと、同フローティングメタルの両端から前記回転軸の軸方向において所定の間隔だけ離間して配設され、前記フローティングメタルの軸方向の移動を規制する一対の規制部材とを有し、該フローティングメタルの外周面と前記支持部との間、並びに前記フローティングメタルの内周面と前記回転軸との間に潤滑油による流体層が形成される流体軸受を前記回転軸の軸方向に離間してそれぞれ配設した軸受構造において、
    一方の流体軸受における各規制部材の間隔が、他方の流体軸受における各規制部材の間隔よりも狭く設定される
    ことを特徴とする軸受構造。
  3. ハウジングに挿通される回転軸を潤滑油により形成される流体層により支持する一対の流体軸受と、前記回転軸が嵌挿され同回転軸と一体回転可能に固定されるとともに前記ハウジングに支持されて前記回転軸の軸方向の移動を規制するスラスト軸受とを有する軸受構造において、
    前記スラスト軸受は、前記ハウジングに支持されるジャーナルの中心軸が前記回転軸の嵌挿される嵌入穴の中心軸から偏心されてなる
    ことを特徴とする軸受構造。
  4. 請求項1に記載の軸受構造において、
    前記支持部の径方向に対して傾斜して形成される前記供給通路は、同供給通路の吐出口近傍における前記旋回流の上流側に向かって潤滑油を吐出するように傾斜してなる
    ことを特徴とする軸受構造。
  5. 前記流体軸受は、前記回転軸に回転可能に外嵌されたフローティングメタルを含み、該フローティングメタルの外周面と前記支持部との間、並びに前記フローティングメタルの内周面と前記回転軸との間に潤滑油による流体層を形成して前記回転軸を支持する
    ことを特徴とする請求項1及び請求項3及び請求項4のいずれか一項に記載の軸受構造。
  6. 車両用ターボチャージャのタービンホイールとコンプレッサホイールとを連結するロータリーシャフトを回転可能に支持する
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の軸受構造。
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