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JP2008063504A - ポリ乳酸系延伸フィルム - Google Patents

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JP2008063504A
JP2008063504A JP2006244901A JP2006244901A JP2008063504A JP 2008063504 A JP2008063504 A JP 2008063504A JP 2006244901 A JP2006244901 A JP 2006244901A JP 2006244901 A JP2006244901 A JP 2006244901A JP 2008063504 A JP2008063504 A JP 2008063504A
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Junichi Narita
成田淳一
Hiroyuki Wakagi
若木裕之
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Tohcello Co Ltd
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Tohcello Co Ltd
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Abstract

【課題】生分解性を有し、且つ柔軟性、透明性、耐熱性に優れるポリ乳酸系延伸フィルムを開発することを目的とする。
【解決手段】ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含む、特定の要件を備えたブロック共重合ポリエステル(A)とポリ乳酸(B)とのポリ乳酸系組成物(C)からなり、DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.2以下であるポリ乳酸系延伸フィルムに関する。
【選択図】図3

Description

本発明は、生分解性、柔軟性、耐熱性に優れるポリ乳酸系延伸フィルムに関する。
プラスチックフィルムの廃棄処理を容易にする目的で生分解性のあるフィルムが注目され、種々のフィルムが開発されている。その生分解性フィルムは、土壌中や水中で加水分解や生分解を受け、徐々にフィルムの崩壊や分解が進み、最後には微生物の作用で無害な分解物へと変化するものである。そのようなフィルムとして、芳香族系ポリエステル樹脂やポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族系ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース、デンプン等から成形したフィルムが知られている。
かかる生分解性樹脂の一つであるポリ乳酸からなる二軸延伸フィルムは、透明性が優れることから包装用フィルムとして使用され始めているが、柔軟性に欠け、またそのままでは耐熱性に劣る。
ポリ乳酸の耐熱性を改良する方法として、ポリ−L−乳酸(PLLA)とポリ−D−乳酸(PDLA)とをブレンドしてステレオコンプレックスを形成させる方法が多数提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1)。しかしながら、PLLAとPDLAを単に溶融混練して得た組成物をフィルムに成形しても容易にはステレオコンプレックスは形成されず、また、形成されたフィルムは、耐熱性は改良されるものの、脆く、包装用フィルム等としては使い難い。
一方、ポリ乳酸からなる二軸延伸フィルムの柔軟性を改良する方法としては、ポリ乳酸等のポリヒドロキシカルボン酸と脂肪族ポリエステル等のポリエステルとのブロック共重合エステルを用いる方法(例えば、特許文献3、特許文献4)が多数提案されている。
しかしながら、いずれも、柔軟性および耐熱性を同時に充足したポリ乳酸系二軸延伸フィルムは得られていない。
特開平9−25400号公報 特開2000−17164号公報 Macromoleculs,20,904(1987) 特開2003−40990号公報 特開2002−326662号公報
本発明は、生分解性を有し、且つ柔軟性、透明性、耐熱性に優れるポリ乳酸系延伸フィルムを開発することを目的とする。
本発明は、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含む、
(i)ポリ乳酸ブロック(a);25〜98重量%および脂肪族ポリエステルブロック(b);75〜2重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕から構成されるブロック共重合ポリエステル(A);30〜60重量%、
(ii)ポリ乳酸(B);70〜40重量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕、
(iii)ブロック共重合ポリエステル(A)およびポリ乳酸(B)の中の脂肪族ポリエステルブロック(b)の量が、10〜40重量%〔ただし、(a)+(b)+(B)=100重量%〕、および
(iv)ポリ乳酸ブロック(a)とポリ乳酸(B)の中の総ポリ乳酸量の中におけるポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸が40/60〜60/40(重量比)の範囲にあるポリ乳酸系組成物(C)からなり、
DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.2以下であるポリ乳酸系延伸フィルムを提供するものである。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、従来のポリ乳酸二軸延伸フィルムの使用可能温度が140℃までであるのに対し、180℃まで使用可能であり、しかも生分解性は損なわれず、透明性、柔軟性にも優れる。
<ブロック共重合ポリエステル(A)>
本発明に係わるブロック共重合ポリエステル(A)は、ポリ乳酸ブロック(a)が、25〜98重量%、好ましくは35〜65重量%および脂肪族ポリエステルブロック(b)が75〜2重量%、好ましくは65〜35重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕から構成されるブロック共重合ポリエステルである。
ブロック共重合ポリエステル(A)の分子量は、得られるブロック共重合ポリエステルがフィルム形成能を有する限り、とくに限定されないが、通常、重量平均分子量が10,000〜200,000、好ましくは15,000〜100,000の範囲にある。
ポリ乳酸ブロック(a)を形成するポリ乳酸は、ポリ−L−乳酸(PLLA)またはポリ−D−乳酸(PLDA)からなる。ポリ−L−乳酸(PLLA)は、L−乳酸を主たる構成成分、好ましくは95モル%以上を含む重合体であり、ポリ−D−乳酸(PDLA)は、D−乳酸を主たる構成成分、好ましくは95モル%以上を含む重合体である。ポリ乳酸ブロック(a)の分子量は、得られるブロック共重合ポリエステルがフィルム形成能を有する限り、とくに限定されないが、通常、重量平均分子量が10,000〜400,000、好ましくは15,000〜250,000の範囲にある。
脂肪族ポリエステルブロック(b)は、脂肪族多価カルボン酸若しくはそのエステルと多価アルコールからなるポリエステルである。
脂肪族ポリエステルブロック(b)を形成する脂肪族多価カルボン酸としては、具体的には、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、ケトピメリン酸、マロン酸及びメチルマロン酸等が挙げられる。これら脂肪族多価カルボン酸は二種以上併用してもよい。
多価カルボン酸エステルとしては、具体的には、例えば、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、ピメリン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、スベリン酸ジエチル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、デカンジカルボン酸ジメチル、ドデカンジカルボン酸ジメチル、ジグリコール酸ジメチル、ケトピメリン酸ジメチル、マロン酸ジメチル及びメチルマロン酸ジメチル等が挙げられる。これら多価カルボン酸エステルは、二種以上併用してもよい。
多価アルコールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール及び分子量1000以下のポリエチレングリコール等が挙げられる。これら多価アルコールは二種以上併用してもよい。
本発明に係わる脂肪族ポリエステルブロック(b)は、上記脂肪族多価カルボン酸、そのエステルおよび多価アルコールの他に、本発明の目的を損なわない範囲で、少量のヒドロキシカルボン酸、具体的には、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、ヒドロキシピバリン酸、ヒドロキシイソカプロン酸及びヒドロキシカプロン酸あるいはラクトン類、具体的には、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β又はγ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン等の各種メチル化カプロラクトン;β−メチル−δ−バレロラクトン、エナントラクトン、ラウロラクトン等のヒドロキシカルボン酸の環状1量体エステル;グリコリド、L−ラクチド、D−ラクチド等の上記ヒドロキシカルボン酸の環状2量体エステル等を共重合させてもよい。
脂肪族ポリエステルブロック(b)の分子量は、得られるブロック共重合ポリエステルがフィルム形成能を有する限り、とくに限定されないが、通常、重量平均分子量が5,000〜200,000、好ましくは10,000〜200,000の範囲にある。
脂肪族ポリエステルブロック(b)としては、具体的には、例えば、ポリエチレンサクシネート、ポリプロピレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリプロピレンセバケート、ポリブチレンサクシネート/アジペート等が挙げられる。
本発明に係わるブロック共重合ポリエステル(A)は、例えば、大日本インキ化学工業株式会社から、プラメートPD−350(ポリ乳酸とポリプロピレンサクシネートとのブロック共重合ポリエステル)、プラメートPD−150(ポリ乳酸とポリプロピレンセバケートとのブロック共重合ポリエステル)の商品名で製造・販売されている。
本発明に係わるブロック共重合ポリエステル(A)は、例えば、ポリ乳酸ブロック(a)/脂肪族ポリエステルブロック(b)型のブロック共重合体、あるいはポリ乳酸ブロック(a)/脂肪族ポリエステルブロック(b)/ポリ乳酸ブロック(a)の構造をとり得る。
<ブロック共重合ポリエステル(A)の製造方法>
本発明に係わるブロック共重合ポリエステル(A)は、種々公知の製造方法により製造し得る。例えば、予め製造したポリ乳酸ブロック(a)となるポリ乳酸および脂肪族ポリエステルブロック(b)となる脂肪族ポリエステルとを前記範囲で溶融させ、エステル交換触媒を添加して減圧下でエステル交換反応させる方法、乳酸の2量体であるラクチドと脂肪族ポリエステルとを溶融あるいは溶剤を用いて混合後、開環重合触媒を添加して重合させる方法等を採り得る。
かかるブロック共重合ポリエステル(A)の製造方法は、例えば、特開2003−40990号公報あるいは特開2002−326662号公報に詳細に記載されている。
<ポリ乳酸(B)>
本発明に係わるポリ乳酸(B)は、前記ポリ乳酸ブロック(a)と同様に、ポリ−L−乳酸(PLLA)またはポリ−D−乳酸(PLDA)からなる。
<ポリ−L−乳酸>
本発明に係わるポリ−L−乳酸(PLLA)は、L−乳酸を主たる構成成分、好ましくは95モル%以上を含む重合体である。L−乳酸の含有量が95モル%未満の重合体は、ブロック共重合ポリエステル(A)と溶融混練して得られるポリ乳酸系組成物(C)を延伸して得られる延伸フィルムの耐熱性が劣る虞がある。
PLLAの分子量はブロック共重合ポリエステル(A)と混合したポリ乳酸系組成物(C)がフィルムなどの層として形成性を有する限り、特に限定はされないが、通常、重量平均分子量(Mw)は6千〜300万、好ましくは6千〜200万の範囲にあるポリ−L乳酸が好適である。重量平均分子量が6千未満のものは得られる延伸フィルムの強度が劣る虞がある。一方、300万を越えるものは溶融粘度が大きくフィルム加工性が劣る虞がある。
<ポリ−D−乳酸>
本発明に係わるポリ−D−乳酸(PDLA)は、D−乳酸を主たる構成成分、好ましくは95モル%以上を含む重合体である。D−乳酸の含有量が95モル%未満の重合体は、ブロック共重合ポリエステル(A)と溶融混練して得られるポリ乳酸系組成物(C)を延伸して得られる延伸フィルムの耐熱性が劣る虞がある。
PDLAの分子量はブロック共重合ポリエステル(A)と混合したポリ乳酸系組成物(C)がフィルムなどの層として形成性を有する限り、特に限定はされないが、通常、重量平均分子量(Mw)は6千〜300万、好ましくは6千〜200万の範囲にあるポリ−D乳酸が好適である。重量平均分子量が6千未満のものは得られる延伸フィルムの強度が劣る虞がある。一方、300万を越えるものは溶融粘度が大きくフィルム加工性が劣る虞がある。
本発明においてPLLA及びPDLAには、本発明の目的を損なわない範囲で、少量の他の共重合成分、例えば、多価カルボン酸若しくはそのエステル、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン類等を共重合させておいてもよい。
多価カルボン酸としては、具体的には、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、ケトピメリン酸、マロン酸及びメチルマロン酸等の脂肪族ジカルボン酸並びにテレフタル酸、イソフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
多価カルボン酸エステルとしては、具体的には、例えば、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、ピメリン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、スベリン酸ジエチル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、デカンジカルボン酸ジメチル、ドデカンジカルボン酸ジメチル、ジグリコール酸ジメチル、ケトピメリン酸ジメチル、マロン酸ジメチル及びメチルマロン酸ジメチル等の脂肪族ジカルボン酸ジエステル並びにテレフタル酸ジメチル及びイソフタル酸ジメチル等の芳香族ジカルボン酸ジエステルが挙げられる。
多価アルコールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタメチレングリコール、へキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール及び分子量1000以下のポリエチレングリコール等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、ヒドロキシピバリン酸、ヒドロキシイソカプロン酸及びヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。
ラクトン類としては、具体的には、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β又はγ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン等の各種メチル化カプロラクトン;β−メチル−δ−バレロラクトン、エナントラクトン、ラウロラクトン等のヒドロキシカルボン酸の環状1量体エステル;グリコリド、L−ラクチド、D−ラクチド等の上記ヒドロキシカルボン酸の環状2量体エステル等が挙げられる。
また、本発明に係わるPLLA及びPDLAには、それぞれD−乳酸若しくはL−乳酸を前記範囲以下であれば少量含まれていてもよい。
<ポリ乳酸系組成物(C)>
本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含み、
(i)ポリ乳酸ブロック(a)が25〜98重量%、好ましくは35〜65重量%および脂肪族ポリエステルブロック(b)が75〜2重量%、好ましくは65〜35重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕から構成されるブロック共重合ポリエステル(A);30〜60重量%、好ましくは40〜55重量%、
(ii)ポリ乳酸(B);70〜40重量%、好ましくは60〜45量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕、
(iii)ブロック共重合ポリエステル(A)およびポリ乳酸(B)の中の脂肪族ポリエステルブロック(b)の量が、10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%〔ただし、(a)+(b)+(B)=100重量%〕、および
(iv)ポリ乳酸ブロック(a)とポリ乳酸(B)の中の総ポリ乳酸量の中におけるポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸が40/60〜60/40(重量比)の範囲(分配量)にある。
ブロック共重合ポリエステル(A)が30重量%未満あるいは脂肪族ポリエステルブロック(b)の量が10重量%未満のポリ乳酸系組成物は、得られるポリ乳酸系延伸フィルムの柔軟性が改良されない虞があり、一方、ブロック共重合ポリエステル(A)が60重量%を超えるあるいは脂肪族ポリエステルブロック(b)の量が40重量%を超えるポリ乳酸系組成物は、得られるポリ乳酸系延伸フィルムの耐熱性が改良されない虞がある。
ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の量が40/60〜60/40(重量比)の範囲を外れるポリ乳酸系組成物は、得られるポリ乳酸系延伸フィルムの耐熱性が改良されない虞がある。
本発明のポリ乳酸系組成物(C)は、ブロック共重合ポリエステル(A)およびポリ乳酸(B)を溶融混練することにより得られ得る。ポリ乳酸系組成物(C)における、ポリ乳酸ブロック(a)とポリ乳酸(B)がその総量に対して、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の組成比を40/60〜60/40(重量比)の範囲にするには、例えば、ブロック共重合ポリエステル(A)をポリ−L−乳酸を用いて製造したものを用いる場合は、ブロック共重合ポリエステル(A)と混合するポリ乳酸(B)として、ポリ−D−乳酸を用い、必要に応じて、適宜、ポリ−L−乳酸を補填することにより、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の組成比を上記範囲にすることができる。一方、ブロック共重合ポリエステル(A)をポリ−D−乳酸を用いて製造したものを用いる場合は、ブロック共重合ポリエステル(A)と混合するポリ乳酸(B)として、ポリ−L−乳酸を用い、必要に応じて、適宜、ポリ−D−乳酸を補填すればよい。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、上記ポリ乳酸系組成物(C)を延伸することにより得られるが、本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、上記特性に加え、以下の熱融解特性を有するポリ乳酸系組成物(C)を用意して延伸することが好ましい。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、DSC測定において、ポリ乳酸系組成物を250℃で10分融解させた後に降温した際(第1回降温時)の発熱量(ΔHc)が好ましくは20J/g以上である熱特性を有することが望ましい。
さらに、本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、そのDSCの第2回昇温時の測定(250℃で10分経た後に10℃/分で降温を行い、0℃から再度10℃/分で昇温)において得られたDSC曲線の150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク10)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク20)のピーク比(ピーク10/ピーク20)が好ましくは0.5以下、より好ましくは0.3以下、特に好ましくは0.2以下であるという熱特性を有することが望ましい。これは、この組成物がステレオコンプレックス晶を選択的に形成しているためと考えられる。
ピーク比(ピーク10/ピーク20)が0.5より大きいと、結晶化後にPLLA、PDLA単体結晶の形成量が大きく、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸とが十分に混練されていない虞がある。
ピーク比(ピーク10/ピーク20)が0.5より大きい組成物は結晶化後のα晶(PLLAあるいはPDLAの単独結晶)の形成量が大きいため、延伸しても耐熱性に劣る虞がある。
また、本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、DSCの第2回昇温時における205〜240℃の吸熱ピークの吸熱量(ΔHm)が35J/g以上であることが好ましい。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)の熱融解特性は、後述のポリ乳酸系延伸フィルムの熱融解特性を求める方法と同様な方法で、DSC(示差走査熱量計)として、ティー・エイ・インスツルメント社製 Q100を用い、試料約5mgを精秤し、JIS K 7121及びJIS K 7122に準拠して求めた。なお、ポリ乳酸系組成物(C)の熱融解特性は、降温時と第2回昇温時における特性を求めた。
また、本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、例えば、ブロック共重合ポリエステル(A)とポリ乳酸(B)とを、230〜260℃で二軸押出機、二軸混練機、バンバリーミキサー、プラストミルなどで溶融混練することにより得ることができる。
ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸との組成比が上記範囲外の組成物は上述の方法で混練しても、得られる組成物を延伸してなるフィルムはα晶の結晶体を含み、耐熱性が不十分となる虞がある。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)を用いることにより、耐熱性に優れるポリ乳酸系延伸フィルム得られるのは、当該組成物がステレオコンプレックス構造を形成しており、ステレオコンプレックス構造はPLLAとPDLAの等量から構成されるためであると考えられる。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)を得るために、ブロック共重合ポリエステル(A)とポリ乳酸(B)を溶融混練するときの温度は、好ましくは230〜260℃であり、より好ましくは235〜255℃である。溶融混練する温度が230℃より低いとステレオコンプレックス構造物が未溶融で存在する虞があり、260℃より高いとポリ乳酸が分解する虞がある。
また、本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)を調製する際に、ブロック共重合ポリエステル(A)とポリ乳酸(B)とを十分に溶融混練することが望ましい。溶融混練時間は、用いる溶融混練機にもよるが、通常、5分間以上であればよい。溶融混練時間をより長くすればするほど、例えば、20分間以上、あるいは30分間以上とすることにより、よりステレオコンプレックスの結晶化が早く、PLLAあるいはPDLAの単独結晶(α晶)が生成し難いポリ乳酸系組成物とすることができる。
本発明に係るポリ乳酸系組成物(C)は、ステレオコンプレックスの結晶化が早く、かつステレオコンプレックス結晶化可能領域も大きいので、PLLAあるいはPDLAの単独結晶(α晶)が生成し難いと考えられる。
前述のように、本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)は、DSCによる250℃で10分経過後の降温時での測定(10℃/分)において結晶化によるピーク(発熱量ΔHc)が、20J/g以上であるとポリ乳酸系組成物(C)の結晶化が速やかに起こる。
また結晶化による発熱量が20J/gより小さいと結晶化速度が小さく、上記混練が十分でない虞がある。
本発明に係わるポリ乳酸系組成物(C)、当該組成物を構成するブロック共重合ポリエステル(A)およびポリ乳酸(B)には、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常熱可塑性樹脂に用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
<ポリ乳酸系延伸フィルム>
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、上記ポリ乳酸系組成物(C)を延伸してなるフィルムであって、DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.2以下、好ましくは0.1以下であることを特徴とする。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、前記特性に加え、205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの吸熱量(ΔHm)が好ましくは35J/g以上であり、DSC測定における吸熱ピーク測定後に、降温した際の発熱量(ΔHc)が好ましくは30J/g以上の特性を有する。
本発明におけるポリ乳酸系延伸フィルムの熱融解特性は、DSC(示差走査熱量計)として、ティー・エイ・インスツルメント社製 Q100を用い、試料約5mgを精秤し、JIS K 7121及びJIS K 7122に準拠し、窒素ガス流入量:50ml/分の条件下で、0℃から加熱速度:10℃/分で250℃まで昇温して昇温時のDSC曲線を得、得られたDSC曲線から、延伸フィルムの融点(Tm)、205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの吸熱量(ΔHm)、150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)を求めるとともに、250℃に10分間維持した後、冷却速度:10℃/分で0℃まで降温して結晶化させて、降温時のDSC曲線を得、得られたDSC曲線から、延伸フィルムの結晶化の際の発熱量(Hc)を求めた。
なお、ピーク高さは、65℃〜75℃付近のベースラインと240℃〜250℃付近のベースラインを結ぶことにより得られるベースラインからの高さで求めた。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムの厚さは、通常、5〜500μm、好ましくは10〜100μmの範囲にある。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、必要に応じて、他の層あるいは印刷層との密着性を向上させるために、プライマーコート、コロナ処理、プラズマ処理や火炎処理などを施しても良い。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、用途に応じて、他の基材を積層させてもよい。他の基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート及びポリカーボネート等のポリエステル、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリメチルメタクリレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ乳酸、脂肪族ポリエステル等の生分解性ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなるフィルム、シート、カップ、トレー状物、あるいはその発泡体、若しくはガラス、金属、アルミニウム箔、紙等が挙げられる。熱可塑性樹脂からなるフィルムは無延伸であっても一軸あるいは二軸延伸フィルムであっても良い。勿論、基材は1層でも2層以上としても良い。
<ポリ乳酸系延伸フィルムの製造方法>
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、前記ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含む上記要件を備えたポリ乳酸系組成物(C)を用いて、押出成形して得られるフィルムあるいはシートを、好ましくは一方向に2倍以上、より好ましくは2〜12倍、さらに好ましくは3〜6倍延伸することにより、耐熱性、透明性に優れる延伸フィルムが得られる。延伸倍率の上限は延伸し得る限り、とくに限定はされないが、通常、12倍を超えるとフィルムが破断したりして、安定して延伸できない虞がある。
また、押出成形して得られるフィルムあるいはシートを、好ましくは縦方向に2倍以上及び横方向に2倍以上、より好ましくは縦方向に2〜7倍及び横方向に2〜7倍、さらに好ましくは縦方向に2.5〜5倍及び横方向に2.5〜5倍延伸することにより、耐熱性、透明性に優れる延伸フィルム(二軸延伸フィルム)が得られる。延伸倍率の上限は延伸し得る限り、とくに限定はされないが、通常、7倍を超えるとフィルムが破断したりして、安定して延伸できない虞がある。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、延伸した後、好ましくは140〜220℃、より好ましくは150〜200℃で、好ましくは1秒以上、より好ましくは3〜60秒熱処理しておくと、更に耐熱性が改良される。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
りこれらの実施例に制約されるものではない。
実施例及び比較例で使用した重合体は次の通りである。
(I)ブロック共重合ポリエステル(A)
(1)ブロック共重合体(大日本インキ化学社製:商品名プラメートPD−350:共重合体―1):
ポリ乳酸ブロック(a);ポリ−L−乳酸ブロック:50重量%
脂肪族ポリエステルブロック(b);ポリプロピレンサクシネート:50重量%
重量平均分子量:25,500g/モル、Tm(℃)139.7℃
(II)ポリ乳酸(B)
(1)ポリ−L−乳酸(PLLA−1):
D−乳酸含有量:1.9重量%、Mw:22万(g/モル)、融点(Tm):168.0℃。
(2)ポリ−D−乳酸(PURAC社製:PDLA―1):
D体量:100.0% Mw:13万(g/モル)、Tm:180℃、
インヘレント粘度(溶媒;クロロホルム、測定温度;25℃、濃度;0.1g/dl):7.04(dl/g)。
本発明における測定方法は以下のとおりである。
(1)重量平均分子量(Mw)
試料20mgに、GPC溶離液10mlを加え、一晩静置後、手で緩やかに攪拌した。この溶液を、両親媒性0.45μm―PTFEフィルター(ADVANTEC DISMIC―25HP045AN)でろ過し、GPC試料溶液とした。
測定定装置;Shodex GPC SYSTEM−21
解析装置;データ解析プログラム:SIC480データステーションII
検出器;示差屈折検出器(RI)
カラム;Shodex GPC K−G + K−806L + K−806L
カラム温度;40℃
溶離液;クロロホルム
流 速;1.0ml/分
注入量;200μL
分子量校正;単分散ポリスチレン
(2)DSC測定
示差走査熱量計(DSC)を用い、前記記載の方法で測定した。
(3)光学特性
日本電色工業社製ヘイズメーター300Aを用いて、ヘイズ(HZ:%)、平行光線透過率(PT:%)及びグロス(%)を測定した。測定値は5回の平均値である。
(4)引張り試験
試験片として、フィルムから縦方向(MD)及び横方向(TD)に短冊状フィルム片(長さ:50mm、幅:15mm)を切出し、引張り試験機(オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC-1225)を用い、チャック間距離:20mm、クロスヘッドスピード:300mm/分(但し、ヤング率の測定は5mm/分)の条件で引張試験を行い、降伏点及び破断点における強度(MPa)、伸び(%)、ヤング率(MPa)を求めた。なお、伸度(%)はチャック間距離の変化とした。測定値は5回の平均値である。
(5)耐熱性
ポリ乳酸系延伸フィルムの耐熱性は前記した如く、熱機械分析による熱変形試験により測定した。
熱分析装置(セイコーインスツルメンツ株式会社製 熱・応用・歪測定装置 TMA/SS120)を用いてフィルムから幅4mmの試験片を切り出し、チャック間5mmで試験片に荷重0.25MPaを掛け、100℃(開始温度)から5℃/分で昇温し、各温度における試験片の変形(伸びまたは収縮)を測定した。
実施例1
<ポリ乳酸系組成物の製造>
ポリ乳酸系組成物におけるPLLAとPDLAの組成比が、50/50になるように、
共重合体−1:PLLA―1:PDLA―1:を50:12.5:37.5(重量%)の比で80g計量した。得られるポリ乳酸系組成物におけるPLLA、PDLAおよび脂肪族ポリエステルブロックの比は、37.5:37.5:25(重量%)となる。
ついで、計量した重合体を東洋精機製ラボプラストミルCモデル(2軸混練機)を用いて250℃、120rpmの条件下で20分間溶融混練し、ポリ乳酸系組成物(組成物―1)を得た。
<プレスシートの製造>
組成物―1を厚さ:50μmのポリイミドフィルム(宇部興産製 商品名:ユーピレックスー50S)で挟んだ後、厚さ:0.5mm及び240mm×240mmのステンレス製矩形の金枠に入れ、プレス温度:240℃、初圧:3分(圧力0.2kgf)、ガス抜き:10回、プレス時間:4分(圧力40kgf)、冷却:5分(温度30℃、圧力40kgf)の条件でプレス成形し、プレスシート(プレスシート−1)を得た。
<二軸延伸フィルムの製造>
プレスシート−1を、パンタグラフ式バッチ二軸延伸装置(ブルックナー社製)を用いて75℃ホットエアーで60秒予熱した後、2.1m/分の速度で、縦横方向に3.0倍延伸(同時二軸延伸)し、厚さ約50μmの二軸延伸フィルムを得た。
次いで、得られたニ軸延伸フィルム金枠にクリップで固定し、200℃×5分の条件でヒートセット(熱処理)した後、室温で十分冷やしてポリ乳酸ニ軸延伸フィルムを得た。
得られたポリ乳酸ニ軸延伸フィルムを前記記載の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2
共重合体−1:PLLA―1:PDLA―1を30:27.5:42.5(重量%)の比で80g計量した。得られるポリ乳酸系組成物におけるPLLA、PDLAおよび脂肪族ポリエステルブロックの比は、42.5:42.5:15(重量%)となる。ついで、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系二軸延伸フィルムを得た。結果を表1に示す。
比較例1
共重合体−1:PLLA―1:PDLA―1を10:42.5:47.5(重量%)の比で80g計量した。得られるポリ乳酸系組成物におけるPLLA、PDLAおよび脂肪族ポリエステルブロックの比は、47.5:42.5:5(重量%)となる。ついで、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系二軸延伸フィルムを得た。結果を表1に示す。
比較例2
PLLA―1:PDLA―1を50:50(重量%)の比で80g計量した。得られるポリ乳酸系組成物におけるPLLA、PDLAおよび脂肪族ポリエステルブロックの比は、50:50:0(重量%)となる。ついで、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系二軸延伸フィルムを得た。結果を表1に示す。
比較例3
共重合体−1:PLLA―1を50:50(重量%)の比で80g計量した。得られるポリ乳酸系組成物におけるPLLA、PDLAおよび脂肪族ポリエステルブロックの比は、75:0:25(重量%)となる。ついで、溶融混練条件を200℃、120rpmの条件下で5分間とし、熱処理条件を150℃×5分とする以外は、実施例1と同様に行い、ポリ乳酸系二軸延伸フィルムを得た。結果を表1に示す。
Figure 2008063504
表1から、共重合体−1の量が50重量%で、且つ、脂肪族ポリエステルブロックの量が25重量%およびPLLAとPDLAの組成比が50/50であるポリ乳酸系組成物から得られる二軸延伸フィルム(実施例1)並びに、共重合体−1の量が30重量%で、且つ、脂肪族ポリエステルブロックの量が15重量%およびPLLAとPDLAの組成比が50/50であるポリ乳酸系組成物から得られる二軸延伸フィルム(実施例2)は、それぞれ、ヤング率が1700MPa、2200MPaとポリオレフィンフィルムと同等の柔軟性を有しており、耐熱性にも優れているのが分かる。
一方、共重合体−1の量が10重量%で、且つ、脂肪族ポリエステルブロックの量が5重量%およびPLLAとPDLAの組成比が50/50であるポリ乳酸系組成物から得られる二軸延伸フィルム(比較例1)は、耐熱性は優れるが、ヤング率は3300MPaと高く、柔軟性に欠ける。また、共重合体−1を含まない二軸延伸フィルム(比較例2)は、更にヤング率が3540MPaと高く、柔軟性がない。
また、PDLAを含まない組成物から得られる二軸延伸フィルム(比較例3)は、ヤング率が1600MPaと柔軟性は有するものの、耐熱性がない。
本発明のポリ乳酸系延伸フィルムは、柔軟性に優れ、且つ、耐熱性にも優れるので、包装材料、例えば、袋類、結束テープや食品用、工業用品用、電気製品用、繊維製品用、雑貨用等の一般包装用フィルムをはじめ、農業用マルチフィルム、ラベル、あるいは、紙、アルミホイル、他のポリマー等と押出ラミネーション、ドライラミネーションにより貼り合わせて、カップ、紙パック、ケース等に利用できる。
図1は、実施例1のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図2は、実施例1のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図3は、実施例1の延伸フィルムの第1回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図4は、実施例1の延伸フィルムの第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図5は、実施例1の延伸フィルムの第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図6は、実施例2のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図7は、実施例2のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図8は、実施例2の延伸フィルムの第1回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図9は、実施例2の延伸フィルムの第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図10は、実施例2の延伸フィルムの第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図11は、比較例1のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図12は、比較例1のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図13は、比較例1の延伸フィルムの第1回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図14は、比較例1の延伸フィルムの第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図15は、比較例1の延伸フィルムの第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図16は、比較例2のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図17は、比較例2のポリ乳酸系組成物からなるシート(未延伸)の第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図18は、比較例2の延伸フィルムの第1回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図19は、比較例2の延伸フィルムの第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図20は、比較例2の延伸フィルムの第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図21は、比較例3の延伸フィルムの第1回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。 図22は、比較例3の延伸フィルムの第1回降温のDSC測定のチャートを示す図である。 図23は、比較例3の延伸フィルムの第2回昇温のDSC測定のチャートを示す図である。

Claims (9)

  1. ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を含む、下記要件を備えたポリ乳酸系組成物(C)からなり、DSC測定における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク1)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク2)とのピーク比(ピーク1/ピーク2)が0.2以下であるポリ乳酸系延伸フィルム。
    ただし、ポリ乳酸系組成物(C)は、
    (i)ポリ乳酸ブロック(a);25〜98重量%および脂肪族ポリエステルブロック(b);75〜2重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕から構成されるブロック共重合ポリエステル(A);30〜60重量%、
    (ii)ポリ乳酸(B);70〜40重量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕、
    (iii)ブロック共重合ポリエステル(A)およびポリ乳酸(B)の中の脂肪族ポリエステルブロック(b)の量が、10〜40重量%〔ただし、(a)+(b)+(B)=100重量%〕、および
    (iv)ポリ乳酸ブロック(a)およびポリ乳酸(B)の中の総ポリ乳酸量の中におけるポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸が40/60〜60/40(重量比)の範囲にある。
  2. ポリ乳酸系延伸フィルムが、205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの吸熱量が35J/g以上である請求項1に記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  3. ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定における吸熱ピーク測定後に、降温した際の発熱量が30J/g以上である請求項1に記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  4. ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定において、250℃で10分間経過後に降温した際の発熱量が20J/g以上のポリ乳酸系組成物(C)を延伸してなる請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  5. ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定において、第2回昇温時における150〜200℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク10)と205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの最大吸熱ピークのピーク高さ(ピーク20)とのピーク比(ピーク10/ピーク20)が0.5以下のポリ乳酸系組成物(C)を延伸してなる請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  6. ポリ乳酸系延伸フィルムが、DSC測定において、第2回昇温時における205〜240℃の範囲にある吸熱ピークの吸熱量が35J/g以上のポリ乳酸系組成物(C)を延伸してなる請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  7. ポリ乳酸系延伸フィルムが、少なくとも一方向に2倍以上延伸されてなる請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  8. ポリ乳酸系延伸フィルムが、縦方向に2倍以上及び横方向に2倍以上延伸されてなる延伸フィルムである請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
  9. ポリ乳酸系延伸フィルムが、140〜220℃で1秒以上熱処理してなる請求項7または8に記載のポリ乳酸系延伸フィルム。
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