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JP2008041291A - 燃料極触媒、膜電極接合体及び燃料電池 - Google Patents

燃料極触媒、膜電極接合体及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも高出力密度かつ低コストの燃料電池を提供すること。
【解決手段】本発明に係る燃料極触媒は、燃料極と酸素極とを備える燃料電池に供する燃料極触媒であって、1〜80at.%のNiを含有し、残部が実質的にPdからなるPd−Ni二元系微粒子が、導電性カーボンに担持されたものである。これにより、純Pd触媒よりも燃料の酸化活性が向上する。その結果、出力密度が向上する。当該燃料極触媒は、カルボキシル基を有する有機酸、特に、ギ酸を燃料とする燃料電池の酸化触媒として好適である。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料極触媒、これを備えた膜電極接合体及び燃料電池に関する。
近年、水素エネルギーから電気エネルギーを取り出すことができる発電装置、例えば、水素燃料電池などの開発研究が活発になってきた。水素は水を分解することで得られ、地球上に無尽蔵に存在するばかりか、物質量当たりに含まれる化学エネルギー量が大きく、しかも、エネルギー源として利用するときに有害物質や地球温暖化ガスを発生しないという利点を有する。
水素ガスの代わりに、メタノールを使用する燃料電池の研究も活発に行われている。液体燃料であるメタノールを使用する直接メタノール型燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)は、燃料の取り扱い易さに加え、安価な燃料ということで家庭用や産業用の比較的小出力規模の電源として適している。メタノール−酸素燃料電池の理論出力電圧は、水素−酸素燃料電池とほぼ同じであり、25℃において約1.2Vである。DMFCは理論的体積エネルギー密度がリチウムイオン電池の約10倍と高く、次世代の電池として期待されている。DMFCの中央にはプロトン導電膜があり、その両側に陽極及び陰極の触媒層が配置される。陽極にメタノールと水、陰極には酸素が供給される。陽極触媒には白金ルテニウム(PtRu)、陰極触媒には白金(Pt)触媒が使用される。
陽極における反応機構を以下に説明する。まず、式(1)に従い、メタノールの酸化過程でCOが生成してPt触媒上に化学吸着する。これはCOによるPt触媒被毒である。一方、Ru上には水が吸着し、式(2)に従い水酸基を生成する。このRuに結合した水酸基が式(3)に従ってPtに化学吸着したCOをアタックし、COに酸化する。
CHOH+Pt=Pt−CO+4H+4e・・・・・・・・・(1)
Ru+HO=Ru−OH+H+e・・・・・・・・・・・・・(2)
Pt−CO+Ru−OH=Pt+Ru+CO+H+e・・・・(3)
Ruにはメタノールを酸化する触媒作用は無く、RuはPtの被毒を軽減する助触媒である。上記反応機構から、PtとRu原子は互いに近接して存在することが理想的であり、Pt50Ru50の組成が最も高活性であることが知られている。
DMFC熱力学的発生電池電圧は、上述の通り、約1.2Vであるが、実際の電池ではこの電圧は得られない。この主な原因は以下の2点である。第1に、メタノール酸化反応の活性化エネルギーがPtRu触媒を使用してもまだ大きく、アノード分極が大きいこと。第2に、メタノールがプロトン導電膜を透過してカソードに達し、カソードで直接酸化されることである。メタノールの透過はメタノールクロスオーバーと呼ばれ、大きな問題である。
また、燃料電池に使用されるPtは極めて高価な貴金属である。触媒に使用するPtは酸化状態にある化合物を最終的に還元して合成される。Ptの供給源として最も安価な化合物は六塩化白金酸で、試薬レベルの価格は2006年7月現在、約2750円/gである。この試薬から1gの金属Pt触媒を合成するために必要な試薬コストは7320円である。DMFCの電極触媒の使用量は両極とも50g/m前後であり、電池電圧0.4Vでの一般的出力密度は200W/mである。このことから、携帯電話に必要な電力1Wを供給するために必要な触媒量は金属Pt換算で0.5gであり、その試薬コストは3660円にのぼる。この様な高額コストではDMFCを搭載した携帯機器を普及させるのは困難である。
この様な状況下、2004年、米国イリノイ大学から新しいタイプの燃料電池が報告された(非特許文献1)。それは直接ギ酸型燃料電池(DFAFC:Direct Formic Acid Fuel Cell)で、陽極燃料としてギ酸、陰極燃料に酸素を使用するタイプのものである。この燃料電池のメリットは触媒としてPdを選択すれば、ギ酸が酸化されて二酸化炭素に変化する際、メタノール酸化の場合と異なり、反応過程で一酸化炭素を生じないこと、及び、ギ酸がプロトン導電膜中を殆ど透過しない点である。ギ酸の酸化反応を式(4)に示す。
HCOOH=CO+2H+2e・・・・・・・・・・・・・・(4)
この反応はギ酸からの直接脱プロトン反応である。したがって、素反応過程で一酸化炭素(CO)を生成することがなく、触媒を被毒する問題が無い。また、ギ酸はアルコールと異なり有機酸であるため、水溶液中で電離してギ酸イオン(HCOO)を生成する。ギ酸イオンは陰イオンであり、代表的プロトン導電膜であるデュポン(DuPont)社のナフィオン(Nafion)膜中のスルフォン酸陰イオンとの間に静電的斥力が生じる。この斥力により、ギ酸イオンがプロトン導電膜中を透過し難く、クロスオーバー量がDMFCのメタノールに比較して極めて少ない。この特長から、DFAFCではパッシブ状態(燃料供給のためにポンプ等を一切使用しないタイプ)でDMFCの2倍以上の出力密度を達成している。
また、DFAFCの陽極触媒にはPdが使用される。2006年7月現在、Pd地金の価格はPt地金の価格の約1/4であり、触媒材料コストも大幅に低減できる。
B. Adams、外6名、「Formic acid fuel cells: New possibilities for portable power」、Proceedings of the 2004 Fuel Cell Seminar, Power Sources Conference、2004年11月 小林、外4名、「Nonlocal-density-functional bond-energy calculations of cage-shaped carbon fullerenes: C32 and C60」、Physical Review B、1992年6月、第45巻、p.13690−13693 小林、外2名、「Efficient, direct self-consistent-field method in density-functional theory」、Physical Review A、1996年3月、第53巻、p.1903−1906
上述のように、DFAFCはDMFCに比べ、高出力密度であり、かつ、触媒材料コストも低いものの、燃料電池として普及させるためには、さらなる出力密度の向上及び低コスト化が望まれる。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、より高出力密度かつ低コストの燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る燃料極触媒は、燃料極と酸素極とを備えた燃料電池に供する燃料極触媒であって、1〜80at.%のNiを含有し、残部が実質的にPdからなるPd−Ni二元系微粒子を備えたものである。これにより、純Pd触媒よりも燃料の酸化活性が向上し、その結果、出力密度が向上する。
本発明の第2の態様に係る燃料極触媒は、上記の燃料極触媒において、前記Pd−Ni二元系微粒子が、導電性カーボンに担持されたものである。これにより、触媒を超微粒子化でき、その結果、出力密度が向上する。
本発明の第3の態様に係る燃料極触媒は、上記の燃料極触媒において、前記燃料極の燃料は、カルボキシル基を有する有機酸であることを特徴とするものである。本発明に係る燃料極触媒はカルボキシル基を有する有機酸の酸化触媒として好適である。
本発明の第4の態様に係る燃料極触媒は、上記の燃料極触媒において、前記燃料極の燃料は、ギ酸であることを特徴とするものである。本発明に係る燃料極触媒はギ酸の酸化触媒として特に好適である。
本発明の第5の態様に係る燃料極触媒は、上記の燃料極触媒において、前記酸素極に供する酸素極触媒は、1〜50at.%のPを含有し、残部が実質的にPtからなるPt−P二元系微粒子が、導電性カーボンに担持されたものであることを特徴とするものである。これにより、燃料電池全体としての出力密度をさらに向上させることができる。
本発明の第6の態様に係る膜電極接合体は、上記の燃料極触媒を備えた燃料極触媒層と、酸素極触媒層と、両触媒層間に間挿された固体高分子電解質膜とからなるものである。
本発明の第7の態様に係る燃料電池は、上記の膜電極接合体を備えたものである。
本発明によれば、より高出力密度かつ低コストの燃料電池を提供することができる。
発明者らは、密度汎関数理論を用いた第一原理的分子軌道計算法により、燃料極触媒として、純Pdに代わり、PdにNiを添加したPdNi触媒を用いることで、カルボキシル基を有するギ酸の酸化活性が高まることを見出した。Pdと同じく水素吸蔵能力の高いNiをPdに添加すると、その相乗効果によりギ酸からの脱プロトン反応が促進され、ギ酸の酸化活性が向上するものと推察される。以下に詳細に説明する。
触媒表面での燃料の酸化分解反応については、密度汎関数理論を用いた第一原理的分子軌道計算法によって、各素反応を調べることができる。本発明で用いた手法及び解析例は、上記非特許文献1及び2に示されている。
Pd(111)面上のギ酸の分解反応を調べると、次の一連の素反応経路が主たるものと判明した。
HCOOH→HCOO+H・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
HCOO→H+OCO2−・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6)
OCO2−→CO↑+2e・・・・・・・・・・・・・・・・・・(7)
分解したHは電解質膜へと拡散し、COが気化することになる。HCOOの吸着構造は、2つのO原子がPd(111)面の2つのPd原子の直上に吸着する形を取り、ギ酸からH1原子が脱離した分解物の中で最も安定な吸着構造であると判った。また、このために、反応式(5)−(7)が主たる反応経路になると判った。これらの一連の素反応における律速反応は(6)であり、1.0eVの活性化エネルギーが必要と判明した。Hは、CやOに比べて高速振動しており、零点振動エネルギーが大きいので、脱離反応を起こしやすい。これが直接ギ酸型燃料電池の出力が高い理由だと理解できる。
本解析には、PdNi触媒の表面の一部を原子集団モデルとして取り出して用い、反応(6)について解析して活性化エネルギーを調べた。PdNi上の活性化エネルギーがPd(111)面より小さければ、触媒活性が高いことを示す。同一の反応において活性化エネルギーが0.1eV低い場合、アーレニウスの式から300K(27℃)での反応速度の増加はexp[0.1eV/kT]≒48倍と見積もられる。従って、活性化エネルギー0.1eVの差は十分大きいと考えることができる。図1(a)にHCOOの吸着構造、図1(b)に脱離反応の中間構造、図1(c)にH脱離後の構造を解析した結果を示す。脱離反応の中間構造は、H脱離反応方向にはエネルギー極大で、他の方向の原子変位にはエネルギー極小となる構造である。HCOOの吸着構造から脱離反応の中間構造に変形するのに必要なエネルギーが活性化エネルギーΔEであり、PdNi触媒では0.8eVと算出された。また、中間構造からH脱離後の構造に至るとエネルギーが1.1eV低下した。
比較として、Pd触媒の表面の一部を原子集団モデルとして取り出して用い、反応(6)について解析して活性化エネルギーを調べた。図2(a)にHCOOの吸着構造、図2(b)に脱離反応の中間構造、図2(c)にH脱離後の構造を解析した結果を示す。脱離反応の中間構造は、H脱離反応方向にはエネルギー極大で、他の方向の原子変位にはエネルギー極小となる構造である。HCOOの吸着構造から脱離反応の中間構造に変形するのに必要なエネルギーが活性化エネルギーΔEであり、Pd触媒では1.0eVであった。また、中間構造からH脱離後の構造に至るとエネルギーが1.0eV低下した。
上記2つの結果から、HCOOの吸着構造から脱離反応の中間構造に変形するのに必要な活性化エネルギーΔEはPdNi触媒で0.8eV、Pd触媒で1.0eVであり、PdNiの方が0.2eV活性化エネルギーが低いことが示された。これは、PdにNiを添加したPdNi触媒がPd触媒に比べてギ酸酸化活性が高いこと示すものである。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化されている。
発明の実施の形態1.
図3に本発明に係る燃料電池の代表的な構成例を示す。本燃料電池40は固体高分子電解質膜41、空気導入孔42、酸素極側拡散層43、酸素極側集電体44、酸素極触媒層45、燃料極触媒層46、燃料極側集電体47、燃料極側拡散層48、燃料導入孔49を備える。ここで、固体高分子電解質膜41、酸素極触媒層45および燃料極触媒層46が、膜電極接合体を構成する。
固体高分子電解質膜41は、燃料極で発生したプロトンを酸素極側に輸送する機能と、燃料極と酸素極の短絡を防止するセパレータとしての機能とを備えるものである。具体的には、デュポン社製のナフィオン112を用いることができる。
酸素極側集電体44は、空気導入孔42を介して空気(酸素)を取り込む構造体としての機能と集電機能とを有している。陰極燃料としては、大気中の酸素を用いることができる。酸素極側集電体44から取り込まれた酸素は、酸素極側拡散層43を介して酸素極触媒層45に導かれる。この酸素極触媒層45において、燃料極で生成された電子により還元され、同時に、燃料極で生成されたプロトンと反応して水を生成する。
酸素極触媒層45に用いる酸素極触媒としては、Pt又はPtP触媒が好ましい。PtにPを添加すると、Pt触媒粒子がカーボン担体上に析出する際、Pが粒子の内部及び外部から作用し、析出するPt触媒粒子を微細化して触媒の比表面積を増大させ、酸素還元活性が向上する。PtP酸素極触媒を併用すれば燃料電池特性を一層高めることができる。この場合、Pの含有量は1〜50at.%であることが好ましい。P含有量が1at.%未満ではPt触媒の粒径を十分に微細化させる事ができず触媒活性を十分に高めることができない。一方、P含有量が50at.%超の場合、Ptの含有量が低くなり触媒活性が低下する。
燃料極側集電体47は、燃料導入孔49を介して燃料を取り込む構造体としての機能と集電機能とを有している。陽極燃料としては、カルボキシル基を有する有機酸を用いることができ、特に、ギ酸が好ましい。具体的には、濃度10mol/l程度のギ酸が好ましい。燃料極側集電体47から供給される燃料は燃料極側拡散層48を介して燃料極触媒層46に導かれる。この燃料極触媒層46において、燃料が酸化され、電子とプロトンを放出する。この電子とプロトンは固体高分子電解質膜41を介して酸素極側に移動する。上記の燃料の酸化反応及び酸素の還元反応により発電が起こる。
燃料極触媒層46に用いる本発明に係る燃料電池用燃料極触媒は、カーボン担体上に担持された一般式PdNiで示される二元系微粒子からなる。Niの含有量は1〜80at.%であることが好ましい。Ni含有量が1at.%未満ではPd触媒の活性が十分高まらない。一方、Ni含有量が80at.%超の場合、Pdの含有量が低くなり触媒活性が低下する。
また、PdNi触媒の粒径は20nm以下が好ましい。触媒粒径が20nmより大きい場合、触媒の比表面積が減少し、十分な触媒活性を得ることができない。粒径の下限は特に限定されないが、1nm未満では、触媒の電気化学的溶解が顕著となり、触媒の長期間耐久性に問題が生じる。
本発明において、触媒担体としては、比表面積が20〜800m/gの導電性カーボンを用いることが好ましく、20〜300m/gの導電性カーボンを用いることがさらに好ましい。この比表面積の範囲ではカーボン担体の多孔性が低く、カーボン担体中に存在する微細孔が少ない。
また、アセチレンブラック(AB)やマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)等は全く微細孔を有さない非多孔質カーボン担体である。低多孔質或いは非多孔質カーボン担体を使用すれば、担体に存在する微細孔中に埋没する触媒粒子が減少し、より多くの触媒粒子をカーボン担体表面に析出させることができる。触媒粒子がカーボン担体表面に存在すれば、燃料とプロトン導電性高分子とが接触する確率が高まり、触媒利用率を向上させることができ、好ましい。
特に、MWCNTは従来使用されてきたカーボンブラックに比べて低密度である。このため、触媒をナフィオン樹脂でペースト化し、プレス機により電極触媒膜にした場合、従来のカーボンブラック担体に比較して電極触媒膜中に物理的な空隙が多く存在する。よって、触媒上への燃料の拡散が十分確保される。また、酸素極触媒上で生成した水の拡散性が向上し、生成水が迅速に電極触媒膜表面に移動でき、電池特性が向上する。さらに、MWCNTは従来使用されてきたカーボンブラックに比較して比抵抗が低い。このためIR損失を抑え、電池電圧の低下を抑制でき、好ましい。
次に、本発明に係る触媒の製造方法について説明する。燃料極触媒であるPdNi触媒を合成する手法としては、例えば、アルコール還元法、超音波還元法、電子線照射還元法、放射線照射還元法、含浸法等が使用できるが、これらの手法に限定されるものではない。
Pd供給源としては、例えば、酢酸パラジウム(II)、アセチルアセトナトパラジウム(II)、塩化パラジウム(II)ナトリウム、硝酸パラジウム(II)、硫酸パラジウム(II)などが使用できる。これらのパラジウム化合物を単独で使用しても、或いは2種類以上を併用してもよい。
また、燃料電池に使用される代表的プロトン導電膜であるデュポン社のナフィオン膜はパーフルオロアルキルスルフォン酸であり、極めて強い酸性を示す。したがって、Fe、CoおよびNi等の遷移金属はイオン化して溶解する。溶解した遷移金属イオンはナフィオン膜中のプロトンとイオン交換してプロトン導電性が低下し、電池特性を劣化させる原因となる。本発明のPdNi触媒においてもこの溶解現象が問題となる。この問題を解決する手段として、触媒合成後、硫酸、硝酸および塩酸等の酸中で触媒を浸漬処理し、PdNi触媒表面に存在するNiを除去することが有効である。
具体的には、例えば、以下の方法により、本発明に係るカーボン担持PdNi触媒を得ることができる。
アセチルアセトナトパラジウム(II)2.82mmolと硝酸ニッケル・六水和物2.82mmolをそれぞれ100mlのエチレングリコールに溶解させ、導電性カーボン(キャボット(Cabot)社製Vulcan XC−72R、比表面積254m/g)0.5gを分散させた200mlのエチレングリコール溶液に加える。窒素ガス雰囲気下、200℃でこの溶液を攪拌しながら4時間還流し、PdNi触媒を導電性カーボン上に析出担持させる。反応終了後、触媒を50℃、1mol/lの硫酸水溶液中で72時間浸漬攪拌し、触媒表面に存在するNiを溶解除去する。その後、触媒を濾別し、純水で洗浄後乾燥させて、本発明に係るカーボン担持PdNi触媒を得ることができる。また、硝酸ニッケル・六水和物に代え、同量のシュウ酸ニッケルを用いても良い。
一方、酸素極用に用いるPtP触媒の製造方法について説明する。使用するP含有化合物としては、亜燐酸、亜燐酸塩(正塩及び酸性塩の両方を含む)、次亜燐酸、次亜燐酸塩が好ましい。塩としてはアルカリ金属塩(例えば、亜燐酸ナトリウム、亜燐酸水素ナトリウム、次亜燐酸ナトリウム等)又はアンモニウム塩(亜燐酸アンモニウム、亜燐酸水素アンモニウム、次亜燐酸アンモニウム等)が好ましい。燐酸や燐酸塩中のPの酸化数は+5価である。+5価の酸化数はPの最高酸化数であり、その電子配置はNeと同じ希ガス電子配置である。このため、燐酸や燐酸塩中のP原子は化学的に安定化してP供給源とならないため、適さない。PtP触媒の合成には、酸化数+5未満のPを含有する化合物を使用しなければならない。
具体的には、例えば、ビス(アセチルアセトナト)白金(II)2.56mmolと次亜燐酸ナトリウム1.28mmolをそれぞれ100mlのエチレングリコールに溶解させ、導電性カーボン(キャボット社製Vulcan XC−72R、比表面積254m/g)0.5gを分散させた200mlのエチレングリコール溶液に加える。窒素ガス雰囲気下、200℃でこの溶液を攪拌しながら4時間還流し、PtP触媒を導電性カーボン上に析出担持させる。反応終了後、濾過、洗浄、乾燥させ、カーボン担持PtP触媒を得ることができる。
本発明に係るPdNi触媒を、特に、カルボキシル基を有する有機酸を陽極燃料、酸素を陰極燃料とする燃料電池の燃料極に使用できる。また、この燃料電池の膜電極接合体における燃料極触媒層に使用することができる。
本発明に係るPdNi触媒によるギ酸の分解反応を計算するために使用したPdNi表面の一部分の原子配置とHCOOの吸着、中間、分解の構造を示す図である。 Pd触媒によるギ酸の分解反応を計算するために使用したPd表面の一部分の原子配置とHCOOの吸着、中間、分解の構造を示す図である。 本発明に係る燃料電池を示す模式的断面図である。
符号の説明
40 燃料電池
41 固体高分子電解質膜
42 空気導入孔
43 酸素極側拡散層
44 酸素極側集電体
45 酸素極PtP触媒層
46 燃料極PdNi触媒層
47 燃料極側集電体
48 燃料極側拡散層
49 燃料導入孔

Claims (7)

  1. 燃料極と酸素極とを備えた燃料電池に供する燃料極触媒であって、
    1〜80at.%のNiを含有し、残部が実質的にPdからなるPd−Ni二元系微粒子を備えた燃料極触媒。
  2. 前記Pd−Ni二元系微粒子が、導電性カーボンに担持されたことを特徴とする燃料極触媒。
  3. 前記燃料極の燃料は、カルボキシル基を有する有機酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料極触媒。
  4. 前記カルボキシル基を有する有機酸は、ギ酸であることを特徴とする請求項3に記載の燃料極触媒。
  5. 前記酸素極に供する酸素極触媒は、1〜50at.%のPを含有し、残部が実質的にPtからなるPt−P二元系微粒子が、導電性カーボンに担持されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料極触媒。
  6. 請求項1〜5に記載の燃料極触媒を備えた燃料極触媒層と、酸素極触媒層と、両触媒層間に間挿された固体高分子電解質膜とからなる膜電極接合体。
  7. 請求項5に記載の膜電極接合体を備えた燃料電池。
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