以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ物を指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
(実施の形態1)
本発明のRFIDに用いる半導体装置について、図1、図2に示すブロック図を用いて説明する。
図1のRFID100は、アンテナ回路101、発電素子102、信号処理回路103、及びバッテリー104によって構成されている。信号処理回路103は、整流回路105、電源回路106、復調回路108、アンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路111、メモリ回路112、論理回路113、アンプ114、変調回路115によって構成される。発電素子102より得られた電力は、バッテリー104に入力され、バッテリー104より適宜電源回路106に供給される。
また、発電素子102より得られた電力が交流電圧である場合には、図2に示すように得られた交流電圧を整流回路107を介して直流電圧にした後バッテリー104に入力し、バッテリー104より適宜電源回路106に電力を供給する。
なおアンテナ回路101におけるアンテナの形状については、特に限定されない。なお、RFID100におけるアンテナ回路101に適用する信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式又電波方式等を用いることができ、採用する伝送方式によって最適な形状や長さのアンテナを設ければよい。例えば図3(A)のように基板上の信号処理回路302の周りに一面のアンテナ303を配した構造を取っても良い。また、図3(B)のように基板上の信号処理回路302に接続されたコイル状のアンテナ303でもよい。また、図3(C)のように基板上の信号処理回路302に対して、高周波数の電磁波を受信するためのアンテナ303の形状をとってもよい。また、図3(D)にように基板上の信号処理回路302に対して、180度無指向性(どの方向からでも同じく受信可能)なアンテナ303での形状をとってもよい。また、図3(E)にように、基板上の信号処理回路302に対して、棒状に長く伸ばしたアンテナ303の形状をとってもよい。また、信号処理回路とアンテナ回路におけるアンテナとの接続については特に限定されない。例えばアンテナ303と信号処理回路302をワイヤボンディング接続やバンプ接続を用いて接続する、あるいはチップ化した信号処理回路302の一面を電極にしてアンテナ303に貼り付けるという方法を取ってもよい。なお、信号処理回路302とアンテナ303との貼り付けにはACF(anisotropic conductive film;異方性導電性フィルム)を用いることができる。また、図3(A)、(C)〜(E)等を用いた電波方式を採用する場合には、アンテナに必要な長さは受信に用いる周波数によって適正な長さが異なる。一般には波長の整数分の1の長さにし、例えば周波数が2.45GHzの場合は約60mm(1/2波長)、約30mm(1/4波長)とすれば良い。
本実施の形態においてはアンテナ回路101の形状について、図3(B)の形状を採用する。ここでは、アンテナ回路101は、図4(A)に示すようにアンテナ401、共振容量402によって構成されるものとして説明し、アンテナ401及び共振容量402を併せてアンテナ回路403ということにする。
また、整流回路105は、アンテナ回路101が受信する電磁波により誘導される交流信号を直流信号に変換する回路であればよい。例えば、図4(B)に示すように、ダイオード404、ダイオード405、平滑容量406によって整流回路407を構成すればよい。なお、図2における整流回路107についても同様である。
RFID100と外部との信号の送受信にはリーダ/ライタを用いる。このリーダ/ライタについて、図5を用いて説明する。図5におけるリーダ/ライタ500は、受信部501、送信部502、制御部503、インターフェース部504、アンテナ回路505によって構成されている。制御部503は、インターフェース部504を介した上位装置506の制御により、データ処理命令、データ処理結果について、受信部501、送信部502を制御する。送信部502はRFID100に送信するデータ処理命令を変調し、アンテナ回路505から電磁波として出力する。また受信部501は、アンテナ回路505で受信された信号を復調し、データ処理結果として制御部503に出力する。
本実施の形態において、図5に示すリーダ/ライタ500のアンテナ回路505は、受信部501及び送信部502に接続され、LC並列共振回路を構成するアンテナ507及び共振容量508を有する。アンテナ回路505は、受信時に、RFID100により出力された信号によってアンテナ回路505に誘導される起電力を電気的信号として受信する。また、送信時には、アンテナ回路505に誘導電流を供給し、アンテナ回路505よりRFID100に信号を送信する。
なお、図1及び図2において、アンテナ回路101は、信号処理回路103と共に同じ基板上に積層して設ける構成としても良いし、外付けのアンテナとして設けられるものであってもよい。
なお、アンテナ回路101とリーダ/ライタ間で送受信される信号の周波数は、125kHz、13.56MHz、915MHz、2.45GHzなどがあり、それぞれISO規格などで設定される。勿論、アンテナ回路101とリーダ/ライタ間で送受信される信号の周波数はこれに限定されず、例えばサブミリ波である300GHz〜3THz、ミリ波である30GHz〜300GHz、マイクロ波である3GHz〜30GHz、極超短波である300MHz〜3GHz、超短波である30MHz〜300MHz、短波である3MHz〜30MHz、中波である300KHz〜3MHz、長波である30KHz〜300KHz、及び超長波である3KHz〜30KHzのいずれの周波数も用いることができる。また、アンテナ回路101とリーダ/ライタ間で送受信される信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調方式は、アナログ変調であってもデジタル変調であってよく、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペクトラム拡散のいずれであってもよい。望ましくは、振幅変調、または、周波数変調にするとよい。
なお、図1、図2における電源回路106には、従来例において述べたパッシブタイプのRFIDと同様に搬送波の信号から整流回路105を介して得られる電力、及びバッテリー104からの電力が供給される。バッテリー104に充電された電力は、通信距離が伸びた等の理由によりRFID100のアンテナ回路101から十分な電力が得られない時に電源回路106に電力を供給することができるため有効である。
図1、図2における電源回路106の例について図6を用いて説明する。電源回路は基準電圧回路とバッファアンプで構成される。基準電圧回路は抵抗1001、ダイオード接続のトランジスタ1002、1003によって構成され、トランジスタのVGS2つ分の基準電圧を発生させる。バッファアンプはトランジスタ1005、1006で構成される差動回路、トランジスタ1007、1008によって構成されるカレントミラー回路、電流供給用抵抗1004、トランジスタ1009、抵抗1010によって構成されるソース接地アンプより構成される。
図6に示す電源回路において、出力端子より流れる電流が大きいときはトランジスタ1009に流れる電流が少なくなり、また、出力端子より流れる電流が小さいときはトランジスタ1009に流れる電流が多くなり、抵抗1010に流れる電流はほぼ一定となるように動作する。また出力端子の電位は基準電圧回路とほぼ同じ値となる。ここでは基準電圧回路とバッファアンプを有する電源回路を示したが、本発明に用いる電源回路は図6に限定されず、他の形式の回路であっても良い。
なお、本明細書において、バッテリーとは、充電することで連続使用時間を回復することができる電池のことをいう。なおバッテリーとしては、シート状に形成された電池を用いることが好ましく、例えばゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池や、リチウムイオン電池、リチウム2次電池等を用いることで、小型化が可能である。もちろん、充電可能な電池であれば何でもよく、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池などであってもよい。また、コンデンサなどを用いても良く、例えば電気二重層コンデンサ等を用いることができる。なお、これらコンデンサは大容量であることが好ましい。
次に発電素子102について説明する。発電素子102には、ゼーベック効果を利用する熱電素子、振動エネルギーを利用する圧電素子、電磁誘導を利用した発電素子、光を利用した太陽電池等を用いることができる。これらの発電素子102は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)分野における半導体微細加工技術を用いて形成することを特徴とする。なお、MEMSとは微小電気機械システムの略称であり、単にマイクロマシンと呼ばれることもある。現在、MEMSの明確な定義はないが、一般的には半導体微細加工技術を用いて作製された「立体構造を有する微小構造体」で、化学・光・機械・電子などの多様な機能を集積化した微細デバイスを指す。上記微小構造体は半導体素子と異なり、構造が立体的で可動部を有するが、可動部がない以下に示す熱電素子もMEMSに含まれる。
なお、構造体が立体構造をとるために要する空間は、犠牲層をエッチングによって除去することにより形成される。犠牲層は、後の工程で選択的に除去される層であるため、導電層であっても絶縁層であっても除去することが可能な材料であれば良い。例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属、シリコンを有する半導体層(シリコン層とも記す)、シリコンの酸化物(シリコン酸化物)、又はシリコンの窒化物(シリコン窒化物)を有する材料等によって形成することができる。また、犠牲層は、上記の金属と、シリコンとの化合物である金属化合物を用いて形成してもよい。また、犠牲層は、単層構造であっても積層構造であってもよく、スパッタリング法やCVD法等を用いて形成することができる。そして、犠牲層の加工は、フォトリソグラフィー法を用いてレジストマスクを形成し、当該マスクを用いたエッチング法により行うことができる。また、インクジェット法を代表とする液滴吐出法により選択的に犠牲層を形成することも可能である。その場合、犠牲層のフォトリソグラフィー工程やパターニング工程を不要とすることができるため、レジスト材料の無駄や工程時間を省くことができる。なお、エッチングには、気体、液体のエッチング剤の他、場合によっては酸素プラズマ等のプラズマを用いることも可能である。
ここで、犠牲層、構造体及びエッチング剤の組み合わせについて具体的な例を示す。例えば、犠牲層のエッチングの際にエッチング剤としてフッ酸を用いる場合、犠牲層をリンガラス(PSG)やシリコン酸化物で形成し、構造体は多結晶構造を有するシリコンで形成することができる。また、エッチング剤にアンモニア過水を用いる場合、犠牲層をタングステン(W)やモリブデン(Mo)、構造体を酸化シリコンで形成することができる。アンモニア過水とはアンモニア、過酸化水素水及び純水を混合した液体であり、例えば28wt%のアンモニアと31wt%の過酸化水素水と純水とを3:5:2で混合することで得られる。
また、HFとHNO3との混合液(好ましくはCH3COOHをさらに加えた混合液)、KOH、NaOH、EPW(エチレンジアミンピロカテコールと水との混合液)、EDP(エチレンジアミンピロカテコール)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、ヒドラジン等の溶液はシリコンを溶かすことができる。また、XeF2、SF6とC4F8との混合ガス、SF6等のガスによりシリコンを除去することができる。これらのエッチング剤を用いれば、シリコンと酸化シリコンとの選択比を取ることができるため、犠牲層にシリコンを、構造体に酸化シリコンを用いて形成することができる。逆に犠牲層を酸化シリコン、構造体をシリコンで形成する場合、エッチング剤にはHFとNH4Fとの混合液、NH4HF2、バッファードフッ酸等の溶液、HFとNH4Fとの混合ガス、SF6及びC4F8とH2との混合ガス等を用いることができる。
またKOH、EPW、EDP、TMAH、ヒドラジンは、多結晶構造を有するシリコン結晶の面方位や不純物濃度によりエッチング速度の異方性が生じるため、犠牲層と構造体とを面方位の異なるシリコンや不純物濃度が異なるシリコンから形成することもできる。これは一例にすぎず、犠牲層と構造体との間に十分な選択比を有するエッチング剤であれば特に限定されない。
上記のような技術を用いて形成される発電素子の例を以下に記す。ゼーベック効果を利用した熱電素子の一構成例の断面図を図7(A)に示す。熱電素子は、交互に配置された複数のN型半導体601とP型半導体602と、これらを接続する第1の電極603及び第2の電極604から構成されている。図7(A)に示すように、N型半導体601の端部の一方は第1の電極603を介してP型半導体602の端部の一方と、当該N型半導体601の端部の他方は第2の電極604を介して他のP型半導体602の端部の一方と接続されている。さらに、当該他のP型半導体602の端部の他方は第1の電極603を介して他のN型半導体601の端部の一方と接続されている。即ち、N型もしくはP型半導体は、両端で第1の電極もしくは第2の電極を介して異なる導電型の半導体と接続されている。なお、第1の電極603及び第2の電極604は、図7(A)のように半導体に対して上下に設けられていても良いし、半導体に対し一方の方向に設けられていても良い。ただし、第1の電極603及び第2の電極604は異なる温度にする必要があるため、一平面においてこれらを混在してはならない。半導体に対し一方の方向に第1の電極及び第2の電極が設けられた熱電素子の一構成例として図7(B)に熱電素子の上面図を示す。
以上のような熱電素子において、第1の電極603及び第2の電極604との間に温度差を生じさせることにより起電力を得ることができる。例えば、第1の電極603を発熱量の高い信号処理回路103近傍に配置し、第2の電極604を発熱量の低い箇所に配置することにより温度差を生じさせることも可能である。また、第1の電極603をより外部近傍に配置することで外部からの温度変化を受けやすくすることも可能である。なお、第2の電極604上はMEMS技術を用いて空間層とすることが好ましい。空間層に充填された空気もしくは不活性ガスにより、第2の電極の温度を低下させることが可能である。なお、配置はこれに限定されず、第1の電極603及び第2の電極604との間に温度差を生じさせることが可能であれば良い。ここでは、第1の電極を高温、第2の電極を低温にする例を挙げたが、逆でも良い。電極において、温度差が逆転する可能性がある配置をとるのであれば、図2に示すように整流回路107を介して得られた電力をバッテリーに充電すれば良い。このように熱電素子は、異なる2つの材料を接合し、その接合部を異なる温度とすることで起電力を得ることができれば、上記構成に限定されない。
次に、振動エネルギーにより電力を得る発電素子について説明する。このような素子として、圧電膜に振動を与えることにより起電力を得ることが可能な圧電素子が挙げられる。圧電素子の一構成例を図8に示す。図8(A)に示すように、圧電素子は、圧電膜701と圧電膜701の上下に設けられた電極702及び電極703より構成することができる。なお、図8(A)に示す圧電素子の一構成例では、基板706に設けられた支持体705により一端が固定されており、基板706との間に上記方法を用いて作製された空間を有する。もちろん、圧電素子上にも空間が設けられ、これら2つの空間により圧電素子の振動部分が確保される。なお、圧電素子は、一枚の圧電膜から構成されるユニモルフ素子やモノモルフ素子の他、図8(B)に示すように圧電膜701a、701bの2枚を用いたバイモルフ素子であっても良い。圧電膜701a、701bの分極方向は同一である必要はなく、180度異なっていても良い。圧電膜701a、701bの間に電極707を設けても良く、このような構成とすることで圧電素子の強度を向上させることができる。なお、電極707は圧電膜701a、701bの分極方向が異なる場合には電圧の取り出し電極の一方として機能する。また、圧電膜は2枚に限定されず、2以上積層されたマルチモルフ素子の圧電素子であっても良い。
圧電膜には、例えば水晶(SiO2)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3)、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛((Pb,La)(Zr,Ti)O3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、メタニオブ酸鉛(PbNb2O6)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化タンタル(Ta2O5)等の圧電材料を用いることができる。圧電材料は、結晶中心を持たない絶縁体のうち、応力を加えると圧電膜表面に正負の電荷が生じ、分極が発生する材料であれば良い。また、圧電素子に、支持体705を用いて固定された端部と反対側の端部に錘704を設けてもよい。また、図8では圧電素子の一端を固定した構成を記載したが、中央部を固定した構成や両端を固定した構成でも良い。なお、圧電素子より得られた起電力は交流電圧となるため、図2に示すように整流回路107を介してバッテリーに供給する必要がある。圧電素子への振動は、RFID自体の振動の他、整流回路105を介して得られる電力を用いて初期振動を起こさせ、持続される振動を用いて起電力を得ることも可能である。
また、発電素子は電磁誘導方式を利用しても良く、例えば図9(A)の模式図に示すようにコイル901内に磁性材料903が自由に動く構成であっても良い。なお、磁性材料が動く空間902は上記に示したMEMS技術を用いて形成することが可能である。電磁誘導方式を利用した発電素子の作製方法の一例を、図9(B)乃至(E)の上面図を用いて説明する。なお、コイル901は、底面と、側面及び上面とに分けて形成することができる。まず、スパッタリング法やCVD法等を用いて導電膜を形成後、図9(B)のような形状に加工することによりコイル901を構成する底面の金属膜911を形成する(図9(B)参照)。なお、インクジェット法を代表とする液滴吐出法を用いることにより上記加工工程を省略することも可能である。次に、金属膜911の上に層間膜(図示しない)を成膜後、空間902となる領域に磁性材料903を形成する。磁性材料903はコイル901内を移動できる形状であれば特に限定されない。例えば、図9(C)に示すように成膜した磁性材料を矩形状に加工することで形成しても良いし、磁性材料を液滴吐出法により形成しても良い。続いて、空間902となる領域に犠牲層912を形成する。その後、前記層間膜及び犠牲層912上に再び層間膜を形成し、金属膜911の両端に達するコンタクトホールを形成する。なお、後にこのコンタクトホールにはコイルの側面部分が形成される。その後、金属膜を成膜後、所望の形状に加工することで、コイルの側面及び上面を構成する金属膜913が形成され、コイル901が完成する。最後に、犠牲層に達するコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールよりエッチング剤を導入することで空間902を形成することができる。以上のように形成した発電素子を用いることにより、RFIDの振動等によりコイル901内を磁性材料903が移動し、誘導起電力を得ることができる。なお、このような発電素子においても得られる起電力は交流電圧であるため、図2に示すように整流回路107を介して得られた電力をバッテリーに供給する必要がある。
なお、上述した発電素子以外に、光、圧、熱等から電力が得られる発電素子であれば特に限定されない。このような発電素子を、MEMS微細加工技術を用いることにより発電素子を小型かつ軽量とすることができる。また、MEMS微細加工技術は、基本的には半導体プロセスと同様、成膜、リソグラフィー、エッチングを繰り返し、三次元的な微小構造体を作製するため、新たに設備投資をする必要がないうえ、場合によっては他のデバイス、例えば信号処理回路に含まれる回路等と同一基板上に作製したり、同一工程を用いて形成することも可能である。なお、これに限らず発電素子を形成後、信号処理回路を形成した基板等に実装しても良い。
また、発電素子より得られた電圧が低い場合には、バッテリーに充電する前に昇圧回路を用いて高い電圧を得ることが可能である。ここでは、MEMS技術を用いて形成された昇圧回路の一構成例を図10(A)に示す。図10(A)に示す昇圧回路は、ダイオード1101、1102、1103、固定電極1104、1105、可動電極1106及び保持容量1107を有し、ダイオード1101には発電素子より得られた電圧が入力される。可動電極1106には、発電素子より得られた電力もしくは整流回路105より得られる電力を供給し、電荷を保持させれば良い。図10(B)には、固定電極1104、1105及び可動電極1106からなる可変容量の上面図を示す。固定電極1104、1105及び可動電極1106は櫛歯状の電極であり、その櫛歯は固定電極及び可動電極間で互いに空間を介して交互に配置されている。なお、可動電極1106は、MEMS技術を用いて形成することができ、犠牲層上に櫛歯状の可動電極1106を形成後、エッチング剤により犠牲層を取り除くことにより形成される。もちろん、可動電極1106上にも空間が設けられ、これら2つの空間により可動電極の移動部分が確保される。このように形成された可動電極1106において、RFIDの振動等による可動電極の移動により、固定電極1104と可動電極1106、固定電極1105と可動電極1106との間の容量値が相対的に変化することを利用して電圧を高くすることが可能となる。さらに、高い電圧を得る場合には、ダイオード1101、1102と可変容量とを有するユニット回路1111を図10(C)に示すように複数設けることにより可能となる。なお、可変容量はこの構成に限られず、MEMS技術を用いて形成されたものでなくても良い。また、電圧を昇圧したい箇所であればどこでも良く、例えばバッテリー104と電源回路106の間や整流回路105と電源回路106との間であっても良い。また、電源回路106が有していても良い。
次に、RFID100に、リーダ/ライタよりデータを書き込む際の動作を図1を用いて以下に説明する。アンテナ回路101で受信した信号は、整流回路105により、半波整流され、そして平滑化される。整流回路105により半波整流、平滑化された電圧は電源回路106に入力される。そして電源回路106は、安定化された後の電圧をアンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路111、メモリ回路112、論理回路113、アンプ114、変調回路115に供給する。なお、上述したように電源回路106には、バッテリー104に充電された電力も供給されている。
また、アンテナ回路101で受信された信号はアンプ109を介して、クロック信号として、論理回路110に入力される。さらに、アンテナ回路101から入力された信号は復調回路108で復調され、データとして論理回路110に入力される。
論理回路110において、入力されたデータはデコードされる。リーダ/ライタがデータを変形ミラー符号、NRZ−L符号などでエンコードして送信するため、それを論理回路110はデコードする。デコードされたデータに従いメモリコントロール回路111が動作する。そして、メモリ回路112に記憶された記憶データが書き込まれる。
また、図1、図2に示すRFID100におけるメモリ回路112に記憶されたデータをリーダ/ライタが読み出す場合は以下のように動作する。アンテナ回路101で受信した信号は、整流回路105により、半波整流され、そして平滑化される。整流回路105により半波整流、平滑化された電圧は電源回路106に入力される。そして電源回路106は、安定化された後の電圧をアンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路111、メモリ回路112、論理回路113、アンプ114、変調回路115に供給する。なお、上述したように電源回路106には、バッテリー104に充電された電力も供給されている。
また、アンテナ回路101で受信された交流信号はアンプ109を通して論理回路110に入力され、論理演算が行われる。そして、論理回路110からの信号を用いて、メモリコントロール回路111を制御し、メモリ回路112に記憶されているデータを読み出す。次にメモリ回路112から呼び出されたデータを論理回路113で加工し、アンプ114で増幅の後、変調回路115を動作させる。データの加工はISO14443、ISO15693、ISO18000などの規格に定められた方式に従い加工されるが、リーダ/ライタとの整合性が確保されれば、上記規格以外であってもかまわない。
変調回路115が動作すると、アンテナ回路101のインピーダンスが変化する。これによって、リーダ/ライタの信号に変化が生じる。この変化をリーダ/ライタが読み取ることによってRFID100のメモリ回路112に記憶されたデータを知ることが可能になる。このような変調方式を負荷変調方式という。
次に、本発明の実施の形態1に係るRFIDに用いる半導体装置の一構成例の模式図を図11に示す。
RFID100は、アンテナ回路101と、発電素子102と、信号処理回路103と、バッテリー104とを有している。アンテナ回路101は接続端子1105a及び接続端子1105bを備えており、これらが信号処理回路103と接続されている。なお、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の構成としては、図11に示すものに限られない。図11においては、アンテナ回路101と、発電素子102と、信号処理回路103等が形成された基板は省略しているが、必ずしも基板は必要ではない。また、各々を同一基板上に形成しても良いし、各々を基板上に形成し実装することで半導体装置を作製しても良いし、形成した基板上から後述する剥離工程を用いて貼り合わせても良い。また、積層関係からみるとアンテナ回路101とバッテリー104との間に信号処理回路103が配置されている構成を示しているが、アンテナ回路101と信号処理回路103との間にバッテリー104が配置されていてもよいし、バッテリー104と信号処理回路103との間にアンテナ回路101が配置されていてもよい。また、発電素子102においても、信号処理回路103が形成された層と同じ層に配置されているが、バッテリー104と接続されていればどこでも良い。また、アンテナ回路101と発電素子102と信号処理回路103とバッテリー104との面積比もこれに限られるものではない。つまり、本発明の実施の形態に係る半導体装置は、積層関係から層別に見たときに、アンテナ回路101と発電素子102と信号処理回路103とバッテリー104との位置関係は限定されない。そのため、アンテナ回路101と信号処理回路103とがそれぞれ別の基板に形成されていてもよいし、アンテナ回路101と信号処理回路103とバッテリー104とが同じ基板上に形成されていてもよい。
図12(A)に示すように、基板1201上に信号処理回路103と、アンテナ回路101が形成され、基板1201にさらに発電素子102を実装し、信号処理回路103等が形成された面側にバッテリー104が貼り合わされていてもよい。また、図12(B)に示すように、基板1201の信号処理回路103等が形成された面とは反対側にバッテリー104が貼り合わされていてもよい。なお、アンテナ回路101における接続端子1205a及び接続端子1205bのそれぞれが信号処理回路103と接続されている。
また、図13(A)に示すように、アンテナ回路101が形成された基板1301に、アンテナ回路101が形成された面側に発電素子102及び信号処理回路103が貼り合わされ、さらにバッテリー104が貼り合わされていてもよい。また、図13(B)に示すように、アンテナ回路101が形成された基板1301の、アンテナ回路101が形成された面側に発電素子102及び信号処理回路103が貼り合わされ、さらに反対の面側にバッテリー104が貼り合わされていてもよい。図13において、アンテナ回路101における接続端子1305a及び接続端子1305bのそれぞれが信号処理回路103と接続されている。
なお、バッテリー104を図示してRFIDにおける位置を説明したが、バッテリーの種類によってはこの限りではない。例えば、10μm〜100μm程度に薄膜化したリチウムイオン2次電池を信号処理回路103と同時に形成してもよい。また、信号処理回路103と同時に薄膜のコンデンサを形成してバッテリー104としてもよい。小型化及び薄膜化したRFIDを有する半導体装置は、柔軟性に富み、使用用途も広がるため好適である。
以上のように、本発明のRFIDを有する半導体装置は、バッテリーを有することを特徴とする。そのため、従来のアクティブタイプのRFIDのような、経時的な電池の劣化に伴う電力不足を防止することができる。また、本発明の半導体装置は、発電素子よりバッテリーに電力を供給することが可能であるため、電池の残存容量の確認や電池の交換をする作業が発生するといったことなく、使用し続けることが可能になる。加えて、RFIDを駆動するための電力を常にバッテリー内に保持することにより、RFIDが動作するための十分な電力が得られ、リーダ/ライタとの通信距離を伸ばすことができる。
また、本発明の半導体装置に搭載された発電素子は小型かつ軽量であるため、センサー等の他の機能を集積化することも容易である。よって、高性能、高機能の半導体装置を得ることができる。
なお、用いる発電素子は半導体装置の用途、使用方法により適宜選択すれば良い。また、本発明の半導体装置は2以上の発電素子を有していても良く、その種類は異なっていても良い。
本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態の記載と組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1で示したRFIDを有する半導体装置において、ブースターアンテナ回路(以下、ブースターアンテナという)を有する構成に関して、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態において使用する図面に関し、実施の形態1と同じ部分は同じ符号を用いて示し、その説明は省略する。
なお、本実施の形態において述べるブースターアンテナとは、半導体装置に形成されたリーダ/ライタからの信号を受信しRFIDの信号処理回路に出力するアンテナ(以下、チップアンテナまたはアンテナ回路という)よりも、サイズの大きいアンテナ(以下、ブースターアンテナという)のことをいう。ブースターアンテナは、使用する周波数帯域で共振させ、チップアンテナと、ブースターアンテナを磁界結合させることで、リーダ/ライタまたは充電器より発振された信号を、効率よく目的のRFIDへ伝達させることができるものをいう。ブースターアンテナは磁界を介してコイルアンテナと結合しているため、直接チップアンテナ及び信号処理回路とは接続する必要が無いため好適である。
本実施の形態におけるRFIDに用いる半導体装置について、図14、図15に示すブロック図を用いて説明する。
図14のRFID100は、アンテナ回路101、発電素子102、ブースターアンテナ1401、信号処理回路103、及びバッテリー104によって構成されている。信号処理回路103は、整流回路105、電源回路106、復調回路108、アンプ109、論理回路110、メモリコントロール回路111、メモリ回路112、論理回路113、アンプ114、変調回路115によって構成される。
また、図15には、ブースターアンテナ1401がリーダ/ライタ1402からの信号を送受信し、アンテナ回路101と磁界結合することでリーダ/ライタからの信号を送受信するブロック図について示す。図15において、ブースターアンテナ1401がリーダ/ライタ1402からの信号を受信し、電磁誘導を起こすことに伴うアンテナ回路との磁界結合によりアンテナ回路101で受信した信号は、整流回路105を介して電源回路106に入力され、かつ復調回路108及びアンプ109に入力される。なお、電源回路106には発電素子102より得られた電力も供給される。図15の構成により、実施の形態1に記載の構成を用いた場合よりもリーダ/ライタ1402とRFID100間の信号の送受信についての通信距離を伸ばすことができ、データのやりとりをより確実にすることができるため好適である。
なお、アンテナ回路101及びブースターアンテナにおけるアンテナの形状については、特に限定されない。例えば、実施の形態1において示した図11の形状のアンテナを採用することができる。但し、ブースターアンテナはその機能上、磁界結合するアンテナ回路より大きな形状のアンテナを採用することが好ましい。
なお、図15におけるリーダ/ライタ1402は、実施の形態1で示したのと同様であり、図5に示す構成をとればよい。
また、図14及び図15における発電素子102は、実施の形態1で示したものと同様のものを用いることができ、発電素子より得られる起電力が交流電圧である場合には、整流回路を介してバッテリー104に得られた電力を充電する。
また、図14及び図15において、アンテナ回路101は、信号処理回路103と共に同じ基板上に積層して設ける構成としても良いし、外付けのアンテナとして設けられるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、アンテナ回路101及びブースターアンテナ1401が受信する信号は、電磁誘導方式により信号の交信を行うことが好ましい。そのため、図14及び図15におけるRFID100は、コイル状のアンテナ回路101及びコイル状のブースターアンテナ1401を有する構成が好ましい。例えば、図16に図14の構成のRFIDを有する半導体装置におけるアンテナ回路及びブースターアンテナの位置関係並びにアンテナの形状について示す。図16において、基板1600の一方の面にコイル状のアンテナ回路101とブースターアンテナ1401とを設ける構成について示す。
図16(A)に示すように、RFIDは、基板1600内に、チップ1601と、発電素子102と、ブースターアンテナ1401と、バッテリー104とを有している。なお、チップ1601は、図16(B)に示すように、信号処理回路103と、チップアンテナ1610とを有し、チップアンテナ1610の接続端子1605a及び接続端子1605bのそれぞれが信号処理回路103と接続されている。
ブースターアンテナ1401及びチップアンテナ1610の形状としては、図示されたものに限定されず、送受周波数が同調するものであれば様々な形態をとることができる。好ましくは、ブースターアンテナ1401のアンテナ形状をループアンテナにし、チップアンテナ1610のアンテナ形状を微小ループアンテナとするとよい。なお、RFIDの配置及び構成は、これに限定されず、チップ1601と、発電素子102と、ブースターアンテナ1401と、バッテリー104との面積比においても適宜選択することができる。図16では、基板1600上にチップ1601と、発電素子102と、ブースターアンテナ1401と、バッテリー104が配置されているが、例えばブースターアンテナ1401が基板1600の裏面に設けられていても良い。
本発明のRFIDを有する半導体装置は、バッテリーを有することを特徴とする。そのため、従来のアクティブタイプのRFIDのような、経時的な電池の劣化に伴う電力不足を防止することができる。また、本発明の半導体装置は、発電素子よりバッテリーに電力を供給することが可能であるため、電池の残存容量の確認や電池の交換をする作業が発生するといったことなく、使用し続けることが可能になる。加えて、RFIDを駆動するための電力を常にバッテリー内に保持することにより、RFIDが動作するための十分な電力が得られ、リーダ/ライタとの通信距離を伸ばすことができる。また、本発明の半導体装置に搭載された発電素子は小型かつ軽量であるため、センサー等の他の機能を集積化することも容易である。よって、高性能、高機能の半導体装置を得ることができる。
さらに、本実施の形態の構成においては、実施の形態1の構成に加えて、ブースターアンテナを有することを特徴とする。そのため、RFIDとリーダ/ライタ間のデータの送受信を、より確実に行うことが可能となる利点を有する。
なお、本実施の形態は、本明細書中の他の実施の形態の記載と組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した半導体装置の作製方法の一例に関して、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では発電素子に図7(B)に示した熱電素子を用いた場合について説明する。なお、説明には図7(B)の熱電素子をA−Bで切断した断面図を用いている。
まず、図17(A)に示すように基板1901の一表面に絶縁膜1902を介して剥離層1903を形成し、続けて下地膜として機能する絶縁膜1904と半導体膜1905(例えば、非晶質珪素を含む膜)を積層して形成する。なお、絶縁膜1902、剥離層1903、絶縁膜1904および半導体膜1905は、連続して形成することができる。
なお、基板1901は、ガラス基板、石英基板、金属基板(例えばセラミック基板またはステンレス基板など)、Si基板等の半導体基板から選択されるものである。他にもプラスチック基板として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフィン(PES)、アクリルなどの基板を選択することもできる。なお、本工程では、剥離層1903は、絶縁膜1902を介して基板1901の全面に設けているが、必要に応じて、基板1901の全面に剥離層を設けた後に、フォトリソグラフィ法により選択的に設けてもよい。
また、絶縁膜1902、絶縁膜1904は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、絶縁膜1902、1904を2層構造とする場合、第1層目の絶縁膜として窒化酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として酸化窒化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁膜として窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として酸化シリコン膜を形成してもよい。絶縁膜1902は、基板1901から剥離層1903又はその上に形成される素子に不純物元素が混入するのを防ぐブロッキング層として機能し、絶縁膜1904は基板1901、剥離層1903からその上に形成される素子に不純物元素が混入するのを防ぐブロッキング層として機能する。このように、ブロッキング層として機能する絶縁膜1902、1904を形成することによって、基板1901からNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属や剥離層1903から剥離層に含まれる不純物元素がこの上に形成する素子に悪影響を与えることを防ぐことができる。なお、基板1901として石英を用いるような場合には絶縁膜1902、1904を省略してもよい。
また、剥離層1903は、金属膜や金属膜と金属酸化膜の積層構造等を用いることができる。金属膜としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または当該元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、これらの材料は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法等を用いて形成することができる。金属膜と金属酸化膜の積層構造としては、上述した金属膜を形成した後に、酸素雰囲気化またはN2O雰囲気下におけるプラズマ処理、酸素雰囲気化またはN2O雰囲気下における加熱処理を行うことによって、金属膜表面に当該金属膜の酸化物または酸化窒化物を設けることができる。例えば、金属膜としてスパッタ法やCVD法等によりタングステン膜を設けた場合、タングステン膜にプラズマ処理を行うことによって、タングステン膜表面にタングステン酸化物からなる金属酸化膜を形成することができる。また、この場合、タングステンの酸化物は、WOxで表され、Xは2〜3であり、Xが2の場合(WO2)、Xが2.5の場合(W2O5)、Xが2.75の場合(W4O11)、Xが3の場合(WO3)などがある。タングステンの酸化物を形成するにあたり、上記に挙げたXの値に特に制約はなく、エッチングレート等を基に、どの酸化物を形成するかを決めるとよい。他にも、例えば、金属膜(例えば、タングステン)を形成した後に、当該金属膜上にスパッタ法で酸化珪素(SiO2)等の絶縁膜を設けると共に、金属膜上に金属酸化物(例えば、タングステン上にタングステン酸化物)を形成してもよい。また、プラズマ処理として、例えば上述した高密度プラズマ処理を行ってもよい。また、金属酸化膜の他にも、金属窒化物や金属酸化窒化物を用いてもよい。この場合、金属膜に窒素雰囲気下または窒素と酸素雰囲気下でプラズマ処理や加熱処理を行えばよい。
また、半導体膜1905は、スパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等により、25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成する。
次に、半導体膜1905にレーザー光を照射して結晶化を行う。なお、レーザー光の照射と、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とを組み合わせた方法等により半導体膜1905の結晶化を行ってもよい。その後、図17(B)に示すように得られた結晶質半導体膜を所望の形状にエッチングして、結晶化した結晶質半導体膜1905a〜1905eを形成し、少なくとも当該半導体膜1905a〜1905cを覆うようにゲート絶縁膜を形成する。なお、ここでは、半導体膜1905a〜1905eを覆うようにゲート絶縁膜1906を形成している。
なお、ゲート絶縁膜1906は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、ゲート絶縁膜1906を2層構造とする場合、第1層目の絶縁膜として酸化窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として窒化酸化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁膜として酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として窒化シリコン膜を形成してもよい。
結晶質半導体膜1905a〜1905eの作製工程の一例を以下に簡単に説明すると、まず、プラズマCVD法を用いて、膜厚50〜60nmの非晶質半導体膜を形成する。次に、結晶化を助長する金属元素であるニッケルを含む溶液を非晶質半導体膜上に保持させた後、非晶質半導体膜に脱水素化の処理(500℃、1時間)と、熱結晶化の処理(550℃、4時間)を行って結晶質半導体膜を形成する。その後、レーザー光を照射し、フォトリソグラフィ法を用いることよって結晶質半導体膜1905a〜1905eを形成する。なお、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化を行わずに、レーザー光の照射だけで非晶質半導体膜の結晶化を行ってもよい。
なお、結晶化に用いるレーザー発振器としては、連続発振型のレーザービーム(CWレーザービーム)やパルス発振型のレーザービーム(パルスレーザービーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザービームは、Arレーザー、Krレーザー、エキシマレーザーなどの気体レーザー、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、銅蒸気レーザーまたは金蒸気レーザーのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザービームの基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザービームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVO4レーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザーのパワー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。なお、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、Arイオンレーザー、またはTi:サファイアレーザーは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザービームを発振させると、半導体膜がレーザーによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザーを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
また、ゲート絶縁膜1906は、半導体膜1905a〜1905eに対し前述の高密度プラズマ処理を行い、表面を酸化又は窒化することで形成しても良い。例えば、He、Ar、Kr、Xeなどの希ガスと、酸素、酸化窒素(NO2)、アンモニア、窒素、水素などの混合ガスを導入したプラズマ処理で形成する。この場合のプラズマの励起は、マイクロ波の導入により行うと、低電子温度で高密度のプラズマを生成することができる。この高密度プラズマで生成された酸素ラジカル(OHラジカルを含む場合もある)や窒素ラジカル(NHラジカルを含む場合もある)によって、半導体膜の表面を酸化又は窒化することができる。
このような高密度プラズマを用いた処理により、1〜20nm、代表的には5〜10nmの絶縁膜が半導体膜に形成される。この場合の反応は、固相反応であるため、当該絶縁膜と半導体膜との界面準位密度はきわめて低くすることができる。このような、高密度プラズマ処理は、半導体膜(結晶性シリコン、或いは多結晶シリコン)を直接酸化(若しくは窒化)するため、形成される絶縁膜の厚さは理想的には、ばらつきをきわめて小さくすることができる。加えて、結晶性シリコンの結晶粒界でも酸化が強くされることがないため、非常に好ましい状態となる。すなわち、ここで示す高密度プラズマ処理で半導体膜の表面を酸化することにより、結晶粒界において異常に酸化反応をさせることなく、均一性が良く、界面準位密度が低い絶縁膜を形成することができる。
なお、ゲート絶縁膜1906は、高密度プラズマ処理によって形成される絶縁膜のみを用いても良いし、それにプラズマや熱反応を利用したCVD法で酸化シリコン、酸窒化シリコン、窒化シリコンなどの絶縁膜を堆積し、積層させても良い。いずれにしても、高密度プラズマで形成した絶縁膜をゲート絶縁膜の一部又は全部に含んで形成されるトランジスタは、特性のばらつきを小さくすることができる。
また、半導体膜に対し、連続発振レーザー若しくは10MHz以上の周波数で発振するレーザービームを照射しながら一方向に走査して結晶化させて得られた半導体膜1905a〜1905eは、そのビームの走査方向に結晶が成長する特性がある。その走査方向をチャネル長方向(チャネル形成領域が形成されたときにキャリアが流れる方向)に合わせてトランジスタを配置し、上記ゲート絶縁層を組み合わせることで、特性ばらつきが小さく、しかも電界効果移動度が高い薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を得ることができる。
次に、ゲート絶縁膜1906上に、第1の導電膜と第2の導電膜とを積層して形成する。ここでは、第1の導電膜は、CVD法やスパッタリング法等により、20〜100nmの厚さで形成する。第2の導電膜は、100〜400nmの厚さで形成する。第1の導電膜と第2の導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された元素又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成する。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料により形成しても良い。第1の導電膜と第2の導電膜の組み合わせの例を挙げると、窒化タンタル膜とタングステン膜、窒化タングステン膜とタングステン膜、窒化モリブデン膜とモリブデン膜等が挙げられる。タングステンや窒化タンタルは、耐熱性が高いため、第1の導電膜と第2の導電膜を形成した後に、熱活性化を目的とした加熱処理を行うことができる。また、2層構造ではなく、3層構造の場合は、モリブデン膜とアルミニウム膜とモリブデン膜の積層構造を採用するとよい。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスクを形成し、ゲート電極とゲート線を形成するためのエッチング処理を行って、半導体膜1905a〜1905cの上方にゲート電極1907を形成する。ここでは、ゲート電極1907として、第1の導電膜1907aと第2の導電膜1907bの積層構造で設けた例を示している。
次に、図17(C)に示すように、ゲート電極1907をマスクとして半導体膜1905a〜1905eに、イオンドープ法またはイオン注入法により、n型を付与する不純物元素を低濃度に添加し、その後、フォトリソグラフィ法によりレジストからなるマスクを選択的に形成して、p型を付与する不純物元素を高濃度に添加する。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、n型を付与する不純物元素としてリン(P)を用い、1×1015〜1×1019/cm3の濃度で含まれるように半導体膜1905a〜1905eに選択的に導入し、n型を示す不純物領域1908を形成する。また、p型を付与する不純物元素としてボロン(B)を用い、1×1019〜1×1020/cm3の濃度で含まれるように選択的に半導体膜1905c、1905eに導入し、p型を示す不純物領域1909を形成する。
続いて、ゲート絶縁膜1906とゲート電極1907を覆うように、絶縁膜を形成する。絶縁膜は、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、珪素、珪素の酸化物又は珪素の窒化物の無機材料を含む膜や、有機樹脂などの有機材料を含む膜を、単層又は積層して形成する。次に、絶縁膜を、垂直方向を主体とした異方性エッチングにより選択的にエッチングして、ゲート電極1907の側面に接する絶縁膜1910(サイドウォールともよばれる)を形成する。絶縁膜1910は、LDD(Lightly Doped Drain)領域を形成する際のドーピング用のマスクとして用いる。
続いて、フォトリソグラフィ法により形成したレジストからなるマスクと、ゲート電極1907および絶縁膜1910をマスクとして用いて、半導体膜1905a、1905b、1905dにn型を付与する不純物元素を高濃度に添加して、n型を示す不純物領域1911を形成する。ここでは、n型を付与する不純物元素としてリン(P)を用い、1×1019〜1×1020/cm3の濃度で含まれるように半導体膜1905a、1905b、1905dに選択的に導入し、高濃度のn型を示す不純物領域1911を形成する。
以上の工程により、図17(D)に示すように、nチャネル型薄膜トランジスタ1900a、1900bとpチャネル型薄膜トランジスタ1900cが形成される。なお、n型を示す不純物領域1911及びp型を示す不純物領域1909のうち、熱電素子1900dに用いられるn型を示す不純物領域1911及びp型を示す不純物領域1909をそれぞれn型半導体層1911d、p型半導体層1909dとする。
なお、nチャネル型薄膜トランジスタ1900aは、ゲート電極1907と重なる半導体膜1905aの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極1907及び絶縁膜1910と重ならない領域にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域1911が形成され、絶縁膜1910と重なる領域であってチャネル形成領域と不純物領域1911の間に低濃度不純物領域(LDD領域)が形成されている。また、nチャネル型薄膜トランジスタ1900bも同様にチャネル形成領域、低濃度不純物領域及び不純物領域1911が形成されている。
また、pチャネル型薄膜トランジスタ1900cは、ゲート電極1907と重なる半導体膜1905cの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極1907と重ならない領域にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域1909が形成されている。なお、ここでは、pチャネル型薄膜トランジスタ1900cには、LDD領域を設けていないが、pチャネル型薄膜トランジスタにLDD領域を設けてもよいし、nチャネル型薄膜トランジスタにLDD領域を設けない構成としてもよい。
次に、図18(A)に示すように、半導体膜1905a〜1905e、ゲート電極1907等を覆うように、絶縁膜を単層または積層して形成し、当該絶縁膜上に薄膜トランジスタ1900a〜1900cのソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域と電気的に接続する導電膜1913a並びにp型半導体層1909d及びn型半導体層1911dと電気的に接続する導電膜1913dを同一工程にて形成する。絶縁膜は、CVD法、スパッタリング法、SOG法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等により、珪素の酸化物や珪素の窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料やシロキサン材料等により、単層または積層で形成する。ここでは、当該絶縁膜を2層で設け、1層目の絶縁膜1912aとして窒化酸化珪素膜で形成し、2層目の絶縁膜1912bとして酸化窒化珪素膜で形成する。また、導電膜1913aは、半導体膜1905a〜1905cのソース電極又はドレイン電極を形成する。導電膜1913dにおいては、熱電素子における第1の電極を導電膜1913e、第2の電極を導電膜1913fと記載する。
なお、絶縁膜1912a、1912bを形成する前、または絶縁膜1912a、1912bのうちの1つまたは複数の薄膜を形成した後に、半導体膜の結晶性の回復や半導体膜に添加された不純物元素の活性化、半導体膜の水素化を目的とした加熱処理を行うとよい。加熱処理には、熱アニール、レーザーアニール法またはRTA法などを適用するとよい。
また、導電膜1913a及び導電膜1913dは、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジウム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アルミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方又は両方とを含む合金材料に相当する。導電膜1913a及び導電膜1913dは、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜と窒化チタン(TiN)膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、導電膜1913a及び導電膜1913dを形成する材料として最適である。また、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウムやアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。また、還元性の高い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜上に薄い自然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体膜と良好なコンタクトをとることができる。
次に、図18(B)に示すように、導電膜1913a、1913dを覆うように、絶縁膜1914を形成し、導電膜1913fを覆う領域に開口、及び半導体層1905a、1905bとすでに接続されている導電膜1913aとそれぞれ電気的に接続する導電膜1915a、1915bを形成するためのコンタクトホールを形成する。前記開口、即ち溝には、犠牲層1980を形成し、その後導電膜1913fに達するコンタクトホールを形成する。続いて、導電膜1915a、1915b及び導電膜1913fに電気的に接続する導電膜1916を設ける。なお、導電膜1915a、1915bと導電膜1916は同一の材料で同時に形成してもよい。これら導電膜は、上述した導電膜1913で示したいずれかの材料を用いることができる。なお、犠牲層1980及び後に形成される犠牲層1981はアライメントマージンを考慮して積層させても良い。
なお、絶縁膜1914は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料からなる単層または積層構造で設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、アリール基)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
続いて、導電膜1915bに電気的に接続されるアンテナとして機能する導電膜1917を形成する。
また、導電膜1917は、CVD法、スパッタリング法、スクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサ法、メッキ法等を用いて、導電性材料により形成する。導電性材料は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層構造又は積層構造で形成する。
例えば、スクリーン印刷法を用いてアンテナとして機能する導電膜1917を形成する場合には、粒径が数nmから数十μmの導電体粒子を有機樹脂に溶解または分散させた導電性のペーストを選択的に印刷することによって設けることができる。導電体粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)およびチタン(Ti)等のいずれか一つ以上の金属粒子やハロゲン化銀の微粒子、または分散性ナノ粒子を用いることができる。また、導電性ペーストに含まれる有機樹脂は、金属粒子のバインダー、溶媒、分散剤および被覆材として機能する有機樹脂から選ばれた一つまたは複数を用いることができる。代表的には、エポキシ樹脂、珪素樹脂等の有機樹脂が挙げられる。また、導電膜の形成にあたり、導電性のペーストを押し出した後に焼成することが好ましい。例えば、導電性のペーストの材料として、銀を主成分とする微粒子(例えば粒径1nm以上100nm以下)を用いる場合、150〜300℃の温度範囲で焼成することにより硬化させて導電膜を得ることができる。また、はんだや鉛フリーのはんだを主成分とする微粒子を用いてもよく、この場合は粒径20μm以下の微粒子を用いることが好ましい。はんだや鉛フリーはんだは、低コストであるといった利点を有している。
また、導電膜1915aは、後の工程において本実施の形態の半導体装置に含まれるバッテリーと電気的に接続される配線として機能しうる。また、アンテナとして機能する導電膜1917を形成する際に、導電膜1915a、1915bに電気的に接続するように別途導電膜を形成し、当該導電膜をバッテリーに接続する配線として利用してもよい。なお、図18(B)における導電膜1917は、上記実施の形態1で示したアンテナ回路に対応する。
次に、導電膜1916を覆うように犠牲層1980と同一材料よりなる犠牲層1981を形成する。さらに、図18(C)に示すように犠牲層1981及び導電膜1917を覆うように絶縁膜1918を形成し、犠牲層1981に達するコンタクトホールを形成する。このコンタクトホールにエッチング剤を導入することにより犠牲層を除去し、空間1982を形成する。なお、犠牲層及びエッチング剤は、実施の形態1に示したように、エッチングの際に犠牲層と構造体との間に十分な選択比を有する材料であれば特に限定されない。つまり、導電膜1913f、絶縁膜1914及び絶縁膜1918と、犠牲層との間に十分な選択比を有する材料を適宜それぞれ選択して用いれば良い。
熱電素子の第2の電極として、ここでは導電膜1913fとそれに接続された導電膜1916とを用いている。このような構成とすることで、空間に充填された空気等と第2の電極との接触面積を増加させることができるため、放熱効果を向上させることができる。さらに、第2の電極を大きくすることで電極の温度変化を抑制することができる。よって、電極間の温度差が生じやすい、即ち電力をより得やすい熱電素子を得ることができる。なお、熱電素子の第2の電極として、導電膜1913fのみを用いることも可能である。
なお、絶縁膜1918は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料からなる単層または積層構造で設けることができる。絶縁膜1914と同様の材料を用いることができ、なかでも平坦性に優れた膜であることが好ましい。
次に、薄膜トランジスタ1900a〜1900c、熱電素子1900d、導電膜1917等を含む層(以下、「素子形成層1919」と記す)を基板1901から剥離する。ここでは、レーザー光(例えばUV光)を照射することによって、薄膜トランジスタ1900a〜1900c及び熱電素子1900dを避けた領域に開口部を形成後、物理的な力を用いて基板1901から素子形成層1919を剥離することができる。また、基板1901から素子形成層1919を剥離する前に、形成した開口部にエッチング剤を導入して、剥離層1903を選択的に除去してもよい。エッチング剤は、フッ化ハロゲンまたはハロゲン間化合物を含む気体又は液体を使用する。例えば、フッ化ハロゲンを含む気体として三フッ化塩素(ClF3)を使用する。そうすると、素子形成層1919は、基板1901から剥離された状態となる。なお、剥離層1903は、全て除去せず一部分を残存させてもよい。こうすることによって、エッチング剤の消費量を抑え剥離層の除去に要する処理時間を短縮することが可能となる。また、剥離層1903の除去を行った後にも、基板1901上に素子形成層1919を保持しておくことが可能となる。また、素子形成層1919が剥離された基板1901を再利用することによって、コストの削減をすることができる。
本実施の形態では、図19(A)に示すように、レーザー光の照射により素子形成層1919に開口部を形成した後に、当該素子形成層1919の一方の面(絶縁膜1918の露出した面)に第1のシート材1920を貼り合わせた後、基板1901から素子形成層1919を剥離する。
次に、図19(B)に示すように、素子形成層1919の他方の面(剥離により露出した面)に、加熱処理と加圧処理の一方又は両方を行って第2のシート材1921を貼り合わせる。第1のシート材1920、第2のシート材1921として、ホットメルトフィルム等を用いることができる。
また、第1のシート材1920、第2のシート材1921として、静電気等を防止する帯電防止対策を施したフィルム(以下、帯電防止フィルムと記す)を用いることもできる。帯電防止フィルムとしては、帯電防止可能な材料を樹脂中に分散させたフィルム、及び帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルム等が挙げられる。帯電防止可能な材料が設けられたフィルムは、片面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよいし、両面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよい。さらに、片面に帯電防止可能な材料が設けられたフィルムは、帯電防止可能な材料が設けられた面をフィルムの内側になるように層に貼り付けてもよいし、フィルムの外側になるように貼り付けてもよい。なお、帯電防止可能な材料はフィルムの全面、あるいは一部に設けてあればよい。ここでの帯電防止可能な材料としては、金属、インジウムと錫の酸化物(ITO:indium tin oxide)、両性界面活性剤や陽イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤等の界面活性剤を用いることができる。また、他にも帯電防止材料として、側鎖にカルボキシル基および4級アンモニウム塩基をもつ架橋性共重合体高分子を含む樹脂材料等を用いることができる。これらの材料をフィルムに貼り付けたり、練り込んだり、塗布したりすることによって帯電防止フィルムとすることができる。帯電防止フィルムで封止を行うことによって、商品として取り扱う際に、外部からの静電気等によって半導体素子に悪影響が及ぶことを抑制することができる。
なお、バッテリーは、導電膜1915a及び導電膜1913fに電気的に接続して形成される(図示しない)が、バッテリーとの接続は、基板1901から素子形成層1919を剥離する前(図18(B)又は図18(C)の段階)に行ってもよいし、基板1901から素子形成層1919を剥離した後(図19(A)の段階)に行ってもよいし、素子形成層1919を第1のシート材及び第2のシート材で封止した後(図19(B)の段階)に行ってもよい。以下に、素子形成層1919とバッテリーを接続して形成する一例を図20、図21を用いて説明する。なお、発電素子との接続はここでは省略するが、薄膜トランジスタとの接続を例に挙げ説明する。
図18(B)において、アンテナとして機能する導電膜1917と同時に導電膜1915aに電気的に接続する導電膜1931aを形成する。また、犠牲層1980及び1981を除去するためにこれらに達するコンタクトホールを形成する際、導電膜1931aの表面が露出するように開口部1932aを形成する。図20(A)に示すように、レーザー光の照射により素子形成層1919に開口部を形成した後に、当該素子形成層1919の一方の面(絶縁膜1918の露出した面)に第1のシート材1920を貼り合わせた後、基板1901から素子形成層1919を剥離する。
次に、図20(B)に示すように、素子形成層1919の他方の面(剥離により露出した面)に、第2のシート材1921を貼り合わせた後、素子形成層1919を第1のシート材1920から剥離する。従って、ここでは第1のシート材1920として粘着力が弱いものを用いる。続けて、開口部1932aを介して導電膜1931aと電気的に接続する導電膜1934aを選択的に形成する。
導電膜1934aは、CVD法、スパッタリング法、スクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサ法、メッキ法等を用いて、導電性材料により形成する。導電性材料は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層構造又は積層構造で形成する。
なお、ここでは、基板1901から素子形成層1919を剥離した後に導電膜1934aを形成する例を示しているが、導電膜1934aを形成した後に基板1901から素子形成層1919の剥離を行ってもよい。
次に、図21(A)に示すように、基板上に複数の素子を形成している場合には、素子形成層1919を素子ごとに分断する。分断は、レーザー照射装置、ダイシング装置、スクライブ装置等を用いることができる。ここでは、レーザー光を照射することによって1枚の基板に形成された複数の素子を各々分断する。
次に、図21(B)に示すように、分断された素子をバッテリーの接続端子と電気的に接続する。ここでは、素子形成層1919に設けられた導電膜1934aと基板1935上に設けられたバッテリーの接続端子となる導電膜1936aとをそれぞれ接続する。ここで、導電膜1934aと導電膜1936aとの接続は、異方導電性フィルム(ACF(Anisotropic Conductive Film))や異方導電性ペースト(ACP(Anisotropic Conductive Paste))等の接着性を有する材料を介して圧着させることにより電気的に接続する場合を示している。ここでは、接着性を有する樹脂1937に含まれる導電性粒子1938を用いて接続する例を示している。また、他にも、銀ペースト、銅ペーストまたはカーボンペースト等の導電性接着剤や半田接合等を用いて接続を行うことも可能である。
バッテリーが素子より大きい場合には、図20、図21に示したように、一枚の基板上に複数の素子を形成し、当該素子を分断後にバッテリーと接続することによって、一枚の基板に作り込める素子の数を増やすことができるため、半導体装置をより低コストで作製することが可能となる。
その後、上記実施の形態で示したように、ブースターアンテナと接続してもよい。
また、本実施の形態では、発電素子である熱電素子を薄膜トランジスタと同一基板上に作製したが、発電素子を別途作製し、薄膜トランジスタを有する素子形成層と発電素子を貼り合わることも可能である。
なお、本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる半導体装置及びその作製方法の一例に関して図面を参照して説明する。なお、本実施形態では発電素子に第1の電極及び第2の電極が2種の半導体に対して上下に設けられた熱電素子を用いる。
まず、図22(A)に示すように、基板2401の一表面に絶縁膜2402を介して剥離層2403を形成し、続けて下地膜として機能する絶縁膜2404と導電膜2405を積層して形成する。なお、絶縁膜2402、剥離層2403、絶縁膜2404および導電膜2405は、連続して形成することができる。
なお、導電膜2405は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または当該元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、これらの材料は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法等を用いて形成することができる。
また、基板2401、絶縁膜2402、剥離層2403、絶縁膜2404は、それぞれ上記実施の形態で説明した基板1901、絶縁膜1902、剥離層1903、絶縁膜1904のいずれかの材料を用いて形成することができる。
次に、図22(B)に示すように、導電膜2405を選択的にエッチングして導電膜2405a〜2405eを形成し、当該導電膜2405a〜2405eを覆うように絶縁膜2406、2407を積層して形成する。
なお、絶縁膜2406、絶縁膜2407は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、絶縁膜2406として窒化酸化シリコンを用い、絶縁膜2407として酸化窒化シリコンを用いて形成することができる。また、ここでは、絶縁膜を2層積層させて設けた例を示しているが、絶縁膜2406又は絶縁膜2407の一方のみ設けてもよいし、3層以上の絶縁膜を積層させて設けてもよい。ただし、後に形成される熱電素子の領域においては、エッチング等を用いて絶縁膜2406及び絶縁膜2407を除去する。
次に、図22(C)に示すように、導電膜2405a、2405b、2405dの上方には半導体膜2408a、2408b、2408dを、2405cの上方には半導体膜2408e、2408fを形成する。ここでは、絶縁膜2407上にスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等により、非晶質半導体膜(例えば、非晶質珪素膜)を25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成し、当該非晶質半導体膜を結晶化した後に選択的にエッチングして半導体膜を形成する。半導体膜の材料や結晶化方法等は上記実施の形態で示した方法を用いることができる。
なお、導電膜2405a、2405bにより絶縁膜2407の表面が凹凸となっている場合には、絶縁膜2407上に非晶質半導体膜を形成する前に、絶縁膜2407に平坦化処理を行い当該絶縁膜2407の表面を平らにしておくことが好ましい。平坦化処理としては、CMP法等の研磨処理を用いることができる。CMP法等の研磨処理を行うことにより、図22(B)に示すように表面が平坦化された絶縁膜2407上に半導体膜を形成することができるため、半導体膜2408a、2408bを用いて素子を形成する際に当該素子における特性に表面の凹凸が及ぼす影響を低減することができる。
次に、図22(D)に示すように、半導体膜2408a、2408b、2408d〜2408fを覆うように絶縁膜2409を形成し、半導体膜2408a、2408bの上方にゲート電極2410を選択的に形成した後、半導体膜2408a、2408b、2408d〜2408fに不純物元素を添加し不純物領域2411a、2411bを形成する。不純物元素としては、n型又はp型を付与する不純物元素を添加する。ただし、半導体膜2408e、2408fには異なる導電型の不純物元素を添加する必要がある。なお、n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、n型を付与する不純物元素であるリン(P)を半導体膜2408a、2408b、2408d、2408fに導入し、不純物領域2411aを形成する。また、p型を示す不純物元素であるボロン(B)を半導体膜2408eに導入し、不純物領域2411bを形成する。なお、ゲート電極2410は、上記実施の形態で説明したゲート電極1907を用いて形成することができる。ここでは、ゲート電極2410として、第1の導電膜2410aと第2の導電膜2410bの積層構造で設けた例を示している。
以上の工程により、図22(D)に示すように、nチャネル型薄膜トランジスタ2400a、2400bと、熱電素子2400cの一部と、容量として機能する素子2400dが形成される。
nチャネル型薄膜トランジスタ2400aは、ゲート電極2410と重なる半導体膜2408aの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極2410と重ならない領域に当該チャネル領域と隣接してソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域2411aが形成されている。また、nチャネル型薄膜トランジスタ2400bも同様にチャネル形成領域及びソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域2411aが形成されている。
素子2400dは、導電膜2405d、絶縁膜2406、2407及び不純物元素が導入された不純物領域2411aとの積層構造によって容量が形成されている。
また、導電膜2405cは、熱電素子2400cの第1の電極として機能する。なお、第2の電極についてはここでは図示しないが、実施の形態3に示した導電膜1913fもしくは導電膜1913fとそれと接続された導電膜1916とを第2の電極として用いることができる。例えば、本実施形態においても実施の形態3に示したように導電膜1913f上は空間を有し、その空間内に導電膜1916が形成されている。なお、発電素子に、第1の電極及び第2の電極が2種の半導体に対して上下に設けられた熱電素子を用いることにより電極間に温度差が生じやすいため、より簡単に起電力が得ることができる。
なお、ここでは、nチャネル型薄膜トランジスタ2400a、2400bを設けた例を示したが、pチャネル薄膜トランジスタを設けてもよいし、上記実施の形態で示したように、ゲート電極2410の側面に接して絶縁膜を設けnチャネル型薄膜トランジスタ2400a、2400bの半導体膜に低濃度不純物領域(LDD領域)を設けた構成とすることも可能である。
また、ここでは、半導体膜2408a、2408bより導電膜2405a、2405bを大きく形成した例を示したが、これに限られない。例えば、図25に示すように薄膜トランジスタ2400a、2400bの不純物領域2411aの一部及びチャネル形成領域全面と重なるように導電膜2405a、2405bを設けてもよい。また、不純物領域2411aの一部及びチャネル形成領域の一部と重なるように導電膜2405a、2405bを設けてもよいし、チャネル形成領域の一部とだけ重なるように導電膜2405a、2405bを設けてもよい。このように設ける場合には、特にCMP等の研磨処理を行い絶縁膜2407の平坦化することが好ましい。
図22に示すように本実施の形態においては、半導体膜を挟みゲート電極とは反対側に導電膜2405a、2405bとして設ける構成を示した。当該構成を取りうることにより、半導体膜に静電気が集中することによる半導体層の絶縁破壊(ESD)を、導電膜2405a、2405bを介してリークさせることにより緩和することができるため、本構成を取り得ることは好適である。
また、本実施の形態における当該導電膜2405a、2405bに定電位を与えることによって、トランジスタサイズが小さくなることに伴うショートチャネル効果について緩和することができる。そのため、トランジスタの飽和領域の動作においてドレイン・ソース間電圧Vdsにかかわらず、より一定に近い電流値が得られやすい。また、本実施の形態における当該導電膜2405a、2405bに定電位を与えることで、しきい値の制御をおこなうこともでき、好適である。このとき、導電膜2405a、2405bに印加される電位はGND電位(0V)以外が好ましく、トランジスタのしきい値のシフトの程度によって適宜加える電位を設定すればよい。
また、特に本実施の形態においては、上記効果に加えてゲート電極に対し半導体膜を挟んだ反対側に位置する導電膜2405a、2405bを半導体膜のサイズより大きく設ける構成を取りうることによって、トランジスタにおける半導体層の物理的な強度が増す。よって、トランジスタに物理的な力が加わることに伴うトランジスタの破損を防止することができる。
さらには、ゲート電極2410と、ゲート電極に対し半導体膜を挟んだ反対側に設けられた導電膜2405a、2405bとを、逆転、若しくは同じ機能を有する構成とすることにより、互いにその機能を補完することも可能である。例えば、導電膜2405a、2405bに加える電位により、トランジスタのオンとオフを制御し、ゲート電極2410には定電位を加えることによりショートチャネル効果の抑制及びトランジスタのしきい値の制御を行っても良い。またトランジスタのオンとオフをより確実に動作させるため、ゲート電極2410及び導電膜2405a、2405bの両方でトランジスタのオンとオフを制御してもよい。
なお、本実施の形態における導電膜2405a〜2405eと同時に、後に形成するアンテナ回路を同時に形成してもよい。導電膜とアンテナ回路を同時に形成することにより工程を削減することができ、マスク数を削減することができるため、好適である。また、導電膜2405a、2405bで半導体膜間の配線を兼ねることもできるため好適である。
次に、図23(A)に示すように、薄膜トランジスタ2400a、2400b、熱電素子2400c、素子2400dを覆うように絶縁膜2412を形成し、当該絶縁膜2412上に薄膜トランジスタ2400a、2400bのソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域2411aと電気的に接続する導電膜2413を形成する。
絶縁膜2412は、CVD法、スパッタ法、SOG法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等により、珪素の酸化物や珪素の窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料やシロキサン材料等により、単層または積層で形成する。
導電膜2413は、上記実施の形態で説明した導電膜1913のいずれかの材料を用いて形成することができる。
次に、図23(B)に示すように、導電膜2413を覆うように絶縁膜2414を形成し、当該絶縁膜2414上に薄膜トランジスタ2400aのソース電極又はドレイン電極を形成する導電膜2413と電気的に接続する導電膜2415を形成した後、当該導電膜2415と電気的に接続するようにアンテナとして機能する導電膜2416を形成する。なお、図23(B)における導電膜2416は、上記実施の形態1で示したアンテナ回路に相当する。
続いて、導電膜2416を覆うように絶縁膜2417を形成した後、薄膜トランジスタ2400a、2400b、熱電素子2400c、素子2400d、導電膜2416等を含む層(以下、「素子形成層2420」と記す)を基板2401から剥離する。剥離する方法は上記実施の形態で示したいずれかの方法を用いることができる。
ここでは、図24(A)に示すように、レーザー光の照射により素子形成層2420に開口部を形成した後に、当該素子形成層2420の一方の面(絶縁膜2417が露出した面)に第1のシート材2418を貼り合わせた後、基板2401から素子形成層2420を剥離する。
次に、図24(B)に示すように、素子形成層2420の他方の面(剥離により露出した面)に、加熱処理と加圧処理の一方又は両方を行って第2のシート材2419を貼り合わせる。第1のシート材2418、第2のシート材2419として、ホットメルトフィルム等を用いることができる。
以上の工程によって、半導体装置を作製することができる。なお、本実施の形態では、容量を形成する素子2400dをバッテリーとして用いることができる。また、素子2400dとは別にバッテリーを設けてもよい。この場合、上記実施の形態で示した方法を用いてバッテリーを設けることができる。
なお、本実施の形態で示す半導体装置はこれに限られない。例えば、バッテリー又はアンテナとして機能する導電膜を素子形成層2420の下方に設けた構造としてもよい。
バッテリーを薄膜トランジスタ2400a、2400bの下方に設けた例を図26に示す。ここでは、薄膜トランジスタ2400bのソース電極又はドレイン電極として機能する導電膜2413に電気的に接続するように導電膜2431aを設け、当該導電膜2431aとバッテリーの接続配線を形成する導電膜2433との接続を、素子形成層2420の下方(基板2401から素子形成層2420を剥離して露出した面)で行っている例を示している。なお、ここでは、熱電素子の端部の電極とバッテリーとの接続配線は省略しているが、上記と同様に接続することが可能である。
このように設ける場合、図23(A)において、薄膜トランジスタ2400a、2400bの不純物領域2411aを露出させるためにゲート絶縁膜2409及び絶縁膜2412に第1の開口部を形成すると同時に、図26(A)に示すように絶縁膜2404、2406、2407、ゲート絶縁膜2409、絶縁膜2412に第2の開口部を形成し、当該第1の開口部を充填するように導電膜2413を設け、第2の開口部を充填するように導電膜2431aを形成する。第1の開口部と第2の開口部は同時に形成することができ、第1の開口部を形成する場合には半導体膜2408a、2408bがストッパとして機能し、第2の開口部を形成する際には剥離層2403がストッパとして機能する。その後、図23(B)及び図24(A)の説明で、上述したようにアンテナとして機能する導電膜2416を形成し、絶縁膜2417を成膜した後、基板2401から素子形成層2420を剥離する。
その後、図26(B)に示すように基板2401から剥離された素子形成層2420の露出した面に形成された導電膜2431aと基板2432上に設けられたバッテリーの接続配線となる導電膜2433とを接続する。ここでは、導電膜2431aと導電膜2433との接続は、異方導電性フィルム(ACF(Anisotropic Conductive Film))や異方導電性ペースト(ACP(Anisotropic Conductive Paste))等の接着性を有する材料を介して圧着させることにより電気的に接続する場合を示している。ここでは、接着性を有する樹脂2434に含まれる導電性粒子2435を用いて接続する例を示している。また、他にも、銀ペースト、銅ペーストまたはカーボンペースト等の導電性接着剤や半田接合等を用いて接続を行うことも可能である。
なお、本実施の形態では、バッテリーのみならずアンテナとして機能する導電膜を素子形成層2420の下方に設けた構造としてもよい。バッテリー及びアンテナとして機能する導電膜2416を薄膜トランジスタ2400a、2400bの下方に設けた例を図27に示す。
ここでは、薄膜トランジスタ2400aのソース電極又はドレイン電極として機能する導電膜2413に電気的に接続するように導電膜2440aを設け、当該導電膜2440aとアンテナとして機能する導電膜2441aとの接続を素子形成層2420の下方(基板2401から素子形成層2420を剥離して露出した面)で行っている例を示している。なお、バッテリーは上記図26と同様に設けた例を示しているため、その説明は省略する。
このように設ける場合、上記図23(A)において、薄膜トランジスタ2400a、2400bの不純物領域2411aを露出させるためにゲート絶縁膜2409及び絶縁膜2412に第1の開口部を形成すると同時に、図27に示すように、絶縁膜2404、2406、2407、ゲート絶縁膜2409、絶縁膜2412に第2の開口部を形成し、当該第1の開口部を充填するように導電膜2413を設け、第2の開口部を充填するように導電膜2440aを形成する。第1の開口部と第2の開口部は同時に形成することができ、第1の開口部を形成する場合には半導体膜2408a、2408bがストッパとして機能し、第2の開口部を形成する際には剥離層2403がストッパとして機能する。その後、絶縁膜2413及び絶縁膜2417を形成し、基板2401から素子形成層2420を剥離する。
その後、基板2401から剥離された素子形成層2420の露出した面に形成された導電膜2440aと基板2500上に設けられたアンテナとして機能する導電膜2441aとを接着性を有する樹脂2434に含まれる導電性粒子2435を用いて接続する。なお、接続方法は上述したようにこれに限定されない。
このように薄膜トランジスタ2400a、2400b等が設けられた素子よりバッテリーやアンテナが大きい場合には、図26、図27に示したように、素子形成層とバッテリー又はアンテナを貼り合わせて設けることが好ましい。素子より大きいバッテリーやアンテナを用いる場合には、一枚の基板上に複数の素子を形成し、当該素子を分断した後にバッテリーやアンテナを素子と貼り合わせて設けることによって、半導体装置をより低コストで作製することが可能となる。また、本実施形態では、熱電素子である発電素子を薄膜トランジスタと同一の基板上に形成したが、バッテリーやアンテナのように素子と貼り合わせて設けても良い。
なお、本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。