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JP2007279271A - 光学補償シート、光学補償シートを有する偏光板、および液晶表示装置 - Google Patents

光学補償シート、光学補償シートを有する偏光板、および液晶表示装置 Download PDF

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JP2007279271A JP2006103898A JP2006103898A JP2007279271A JP 2007279271 A JP2007279271 A JP 2007279271A JP 2006103898 A JP2006103898 A JP 2006103898A JP 2006103898 A JP2006103898 A JP 2006103898A JP 2007279271 A JP2007279271 A JP 2007279271A
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Abstract

【課題】光重合開始剤の使用量を減らし、かつ低露光量としても液晶の固定が可能であり、かつ、液晶の配向秩序度の大きく、配向膜と光学異方性層間の密着が確保された光学補償シートの提供。
【解決手段】透明支持体上に、下記一般式(I)式で表されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物および光酸発生剤を含む液晶性組成物から形成された光学異方性層を有する光学補償シート。
Figure 2007279271

(式中、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基またはアリール基を表すか、または、R1、R2、及びR3のうちの2つが結合して、飽和またはオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。)

Description

本発明は、光酸発生剤を使用して固定されたカチオン重合性液晶性化合物を含む光学異方性層を有する光学補償シート、該光学補償シートを有する偏光板、および液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子および光学補償シート(位相差板)からなる。透過型液晶表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り付け、少なくとも一枚の光学補償シートを液晶セルと偏光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、反射板、液晶セル、少なくとも一枚の光学補償シート、そして一枚の偏光素子の順に配置する。液晶セルは、棒状液晶性化合物、それを封入するための二枚の基板および棒状液晶性化合物に電圧を加えるための電極層からなる。液晶セルは、棒状液晶性化合物の配向状態の違いで、透過型については、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、反射型については、HAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。
光学補償シートは、画像着色を解消したり、視野角を拡大したりするために、様々な液晶表示装置で用いられている。光学補償シートとしては、延伸ポリマーフィルムが従来から使用されていたが、近年延伸ポリマーフィルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体上に液晶性化合物を含む液晶性組成物を塗布して形成した光学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提案されている。液晶性化合物には多様な配向形態があることから、液晶性化合物を用いることで、従来の延伸ポリマーフィルムでは得ることができない光学的性質を実現することが可能になった。液晶性化合物を用いた光学補償シートでは、液晶セルの様々な表示モードに対応するものが既に提案されている。例えば、TNモードの液晶セル用光学補償シートについては、特許文献1〜4に記載がある。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル用光学補償シートについては、特許文献5に記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモードの液晶セル用光学補償シートについては、特許文献6および7に記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セル用光学補償シートについては、特許文献8に記載がある。そして、VAモードの液晶セル用光学補償シートについては、特許文献9に記載がある。
特開平6−214116号公報 米国特許第5583679号明細書 米国特許第5646703号明細書 独国特許出願公開第3911620号明細書 特開平10−54982号公報 米国特許第5805253号明細書 国際公開第96/37804号パンフレット 特開平9−26572号公報 特許第2866372号公報
液晶性組成物からなる光学異方性層を含む光学補償シートは、通常、透明支持体上に配向膜及び液晶性化合物を含む光学異方性層を設けることにより製造することができる。その製造方法として、通常、配向膜上に、少なくとも液晶性化合物および光重合開始剤を含む溶液を塗布、乾燥し、比較的高温で液晶性化合物を配向させ、その後、UV光(紫外光)にて液晶性化合物を、空気中でラジカル重合させて光学異方性層を硬化させる方法が一般的に行われている。UV光により発生したラジカルが酸素の重合禁止効果を受け易いこの方法では、液晶化合物を確実に固定化させるために、光重合開始剤を多く含有させてかつ強いUV光で光照射する必要があり、光重合開始剤の量が少ない場合あるいは高速塗布等のため十分な照射光量が確保できない場合には、液晶の固定化が不十分となって所望の光学補償シートを得ることができなかった。また、光ラジカル重合による液晶の固定は、汎用性が高く既存技術を広い範囲で応用できる利点があるが、反応の本質として体積収縮があるため、液晶の配向秩序度を下げやすいという問題があった。さらに、光重合反応が不十分であると配向膜と光学異方性層間の密着力が不十分となって、偏光膜との貼り合わせ工程や液晶セルとの貼りあわせ工程で層間剥離を生じる問題があり、改善が望まれていた。
したがって、本発明の第1の課題は、低コストで高速の生産を可能とするために、光重合開始剤の使用量を減らし、かつ低露光量としても液晶の固定が可能な光学異方性シートを提供することである。第2の課題は、液晶の配向秩序度の大きい光学異方性層を提供することにある。また、本発明の第3の課題は、配向膜と光学異方性層間の密着を確保し、この工程の歩留まりを向上させることである。
本発明者は、上記課題解決のため、光学異方性層の固定化技術に関し、種々の検討を行った結果、液晶性化合物の構造の一部にカチオン重合性を有するエノールエーテル基を導入し、この液晶性化合物と光酸発生剤とを組み合わせて使用することにより、上記課題が解決されることを見出した。
本発明はすなわち、下記[1]〜[6]を提供するものである。
[1] 透明支持体上に、下記一般式(I)式で表されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物および光酸発生剤を含む液晶性組成物から形成された光学異方性層を有する光学補償シート。
Figure 2007279271
(式中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基またはアリール基を表すか、または、R1、R2、及びR3のうちの2つが結合して、飽和またはオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。)
[2]前記液晶性組成物中の光酸発生剤の含有量が、前記のエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物の総質量に対して0.1質量%〜10質量%である[1]に記載の光学補償シート。
[3]前記透明支持体と前記光学異方性層との間に配向膜を含む[1]または[2]に記載の光学補償シート。
[4]前記透明支持体がセルロースアシレートフィルムである[1]〜[3]のいずれか一項に記載の光学補償シート。
[5][1]〜[4]のいずれか一項に記載の光学補償シートを有する偏光板。
[6][5]に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
本発明の光学補償シートは、空気中の酸素の重合禁止効果のない光カチオン重合を利用して液晶性化合物が固定化された光学補償シートであるため、製造に必要な光重合開始剤が少量となり低コストの生産が可能で、さらに高速の生産も可能である。またラジカル重合反応を用いて形成された光学異方性層を有する光学補償シートと異なって、体積収縮が大きくないため、液晶の配向秩序度の大きい光学異方性層を有する光学補償シートの作製が可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のリターデーションおよび厚さ方向のリターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(1)及び式(2)よりRthを算出することもできる。
Figure 2007279271
注記:
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。
式(1)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。

Rth=((nx+ny)/2 - nz) x d --- 式(2)

測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。
また、本明細書において、配向秩序度(以下Sと表記することがある)は、高分子フィルムの配向度、液晶配向度を表す使用として用いられ0≦S≦1の範囲で定義される。S=0であれば、液体状態のように完全にランダムな状態を示す。S=1であれば結晶のように分子の揺らぎがなく1方向に完全に配向している状態を示す。一般に結晶性高分子フィルムの配向秩序度を測定するのにX線回折パターンにより測定されるが、ネマチック液晶性を有するフィルムを測定する場合、この方法では感度が悪く測定方法としては好ましくない。本明細書における配向秩序度は東京インスツルメンツ社製「Nanofinder」測定条件は、励起レーザー波長を532 nm、励起レーザー出力を試料部で約400uWとして、分光器前に偏光解消子を取り付けることで測定を行った。測定方法はフィルムを約1〜2度で斜めに切削し、フィルム中の液晶材料層のうち表面または界面付近の偏光ラマン測定を行った。フィルムを回転し、フィルム面の方位と入射レーザー偏光の電場方向がなす角度を変えていくつかの角度で測定を行い、散乱光の成分のうち入射レーザー偏光電場と平行な偏光成分I平行と垂直な偏光成分I垂直を、検光子を用いてそれぞれ分光検出した。さらに液晶性化合物の骨格に由来するピークをもつバンドに対し、理論的に導いた式により配向オーダーパラメータP2、P4をパラメータとして最小二乗法に基づくフィッティング解析を行い、配向秩序度を得た。
本発明の光学補償シートは、透明支持体上に液晶性化合物を含む光学異方性層を設けた構成からなるが、更に配向膜を透明支持体と光学異方性層の間に設けることが好ましい。光学異方性層を複数設ける場合は、配向膜を光学異方性層上に設けてもよい。また、透明支持体と配向膜の接着を挙げる目的でその間に下塗層を、表面保護の目的で光学異方性層の上に保護膜を設けてもよい。光学異方性層は主成分として、光学異方性を発現する液晶性化合物、高分子バインダー、光酸発生剤より構成されるが、必要に応じ、モノマー、界面活性剤、配向温度低下剤、カイラル剤等の添加剤を加えてもよい。光学異方性層の厚さは、0.5〜100μmであることが好ましく、0.5〜30μmであることが更に好ましい。
[液晶性化合物]
本発明の光学補償シートにおいては、下記一般式(I)で示されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物を含む液晶性組成物から光学異方性層が形成されている。
Figure 2007279271
式中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基またはアリール基を表すか、または、R1、R2、及びR3のうちの2つが結合して、飽和またはオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。
アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アリール基としては、好ましくは炭素数6〜30のアリール基が挙げられ、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
1、R2、及びR3のうちの2つが結合して形成する、飽和またはオレフィン性不飽和の環としては、シクロヘキセン環、シクロペンテン環等を挙げることができる。
下記一般式(I)で示されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物の具体例としては、後述の式(II)のn個の重合性基(P)の2個以上、好ましくはn個の重合性基(P)の全てが、下記一般式(I)で示されるエノールエーテル基である化合物等が挙げられる。
液晶性化合物としては、棒状液晶性化合物またはディスコティック液晶性化合物が好ましい。
棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。これらの棒状液晶性化合物の固定は、棒状液晶性化合物の末端構造に重合性基を導入(後述の円盤状液晶と同様)し、この重合・硬化反応を利用して行われている。また上述の低分子液晶性化合物だけではなく、高分子液晶性化合物も用いることができる。高分子液晶性化合物は、以上のような低分子液晶性化合物に相当する側鎖を有するポリマーである。高分子液晶性化合物を用いた光学補償シートについては、特開平5−53016号公報に記載がある。
ディスコティック液晶性化合物については、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page2655(1994))に記載されている。ディスコティック液晶性化合物の重合については、特開平8−27284号公報に記載がある。
ディスコティック液晶性化合物を重合により固定するためには、ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入する。従って、重合性基を有するディスコティック液晶性化合物は、下記式(II)で表わされる化合物であることが好ましい。
(II) D(−L−P)n
式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であり;Pは重合性基であり;そして、nは4〜12の整数である。
円盤状コア(D)の例を以下に示す。以下の各例において、LP(またはPL)は、二価の連結基(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味する。
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
Figure 2007279271
式(II)において、二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることがさらに好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましい。アリーレン基の炭素原子数は、6〜10であることが好ましい。
二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)に結合する。ALはアルキレン基またはアルケニレン基、ARはアリーレン基を意味する。なお、アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレン基は、置換基(例、アルキル基)を有していてもよい。
L1:−AL−CO−O−AL−
L3:−AL−CO−O−AL−O−AL−
L4:−AL−CO−O−AL−O−CO−
L5:−CO−AR−O−AL−
L7:−CO−AR−O−AL−O−CO−
L8:−CO−NH−AL−
L10:−NH−AL−O−CO−
L11:−O−AL−
L13:−O−AL−O−CO−
L14:−O−AL−O−CO−NH−AL−
L15:−O−AL−S−AL−
L16:−O−CO−AR−O−AL−CO−
L17:−O−CO−AR−O−AL−O−CO−
L18:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−CO−
L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−AL−O−CO−
L20:−S−AL−
L22:−S−AL−O−CO−
L23:−S−AL−S−AL−
L24:−S−AR−AL−
一般式(II)の重合性基(P)は、上記一般式(I)で示されるエノールエーテル基であることが好ましく、その他の重合性基(P)の例としては以下の例が挙げられる。
Figure 2007279271
式(II)において、nは4〜12の整数である。具体的な数字は、円盤状コア(D)の種類に応じて決定される。なお、複数のLとPの組み合わせは、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。また、全てのPが上記一般式(I)で示されるエノールエーテル基であることが好ましい。液晶性化合物は、光学異方性層の全量に対し、50質量%〜99.9質量%の範囲で使用され、好適な範囲は70質量%〜99.9質量%、更に好適な範囲は80質量%〜99.5質量%である。
また、本発明の光学補償シートの光学異方性層の形成に用いられる液晶性化合物の50質量%以上、好ましくは70質量%以上が一般式(I)で示されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物であることが好ましく、本発明の光学補償シートの光学異方性層の形成に用いられる液晶性化合物の全量が一般式(I)で示されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物であることがより好ましい。
[高分子バインダー]
高分子バインダーは液晶層の層転移温度の調整、光学特性の調整、塗布性の改良等の目的で使用される。具体的な高分子化合物としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイミド共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、セルロースエステル類、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、シリコーン系ポリマー、フッ素含有ポリマーが挙げられる。これらの高分子化合物としては、光学特性に影響を与えないものが使用しやすいが、光学特性に影響を与えるものも積極的に光学特性の調整材料として使用することが可能である。特開平8−50206号公報には、ディスコティック液晶性化合物の傾斜角を調整し、所望の光学特性を得るために、セルロースエステルが好適であることが報告されている。セルロースエステルの好ましい例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネ−ト、ヒドロキシプロピルセルロース、およびセルロースアセテートプチレートを挙げることができる。セルロースアセテートブチレートのブチリル化度は30%〜80%の範囲、アセチル化度は30〜80%の範囲が好ましい。これら高分子化合物は、光学異方性層全量に対し、0.1〜30質量%の範囲で使用され、好適には0.1〜10質量%である。
[光酸発生剤]
本発明の光学補償シートは、光学異方性層の形成のための光重合開始剤として、使用される活性光線の照射により分解して酸を発生する光酸発生剤を用いる。光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤あるいは公知のマイクロレジスト等に使用されている光により酸を発生ずる化合物、およびそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。例えば特開平6−148889号公報に記載の、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロソベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネート類に代表される光分解によりスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物およびこれらの酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖、または側鎖に導入した化合物等の中から選択して用いることができる。
これらの中で、酸発生剤としては、感光域が330nm〜450nmの範囲であり、100mJ/cm2のエネルギー量で30%以上分解されるものが好ましく、これらの具体的な酸発生剤を以下に列挙するが、これに限定されるものではない。
Figure 2007279271
これらの光酸発生剤は前記のエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物の総質量に対して0.1質量%〜10質量%であることが好ましい。
[その他の添加剤]
光学異方性層には上記成分の他に、光学特性の調整、皮膜の柔軟性確保、重合・硬化反応の補助的役割等の必要に応じ、可塑剤、重合成モノマー、カイラル剤等の成分を添加してもよい。これらの中で、重合性モノマーは比較的よく使用される。重合性モノマーとは、分子内にビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基等を有する化合物で、液晶性化合物に対して、一般に1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%で使用される。
[光学異方性層の作製]
光学異方性層は、上記成分を含む液晶性組成物を後述する配向膜の上に塗布し、液晶相−固相転移温度以下で配向させ、その後、UV照射によって、液晶性化合物を固定することにより形成する。液晶組成物の塗布は、公知の方法(例、バーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
液晶性化合物の光反応としては、光カチオン重合反応が行われる。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましく、照射エネルギーは、20〜5000mJ/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。
光カチオン重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
[配向膜]
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。本発明の光学補償シートにおける配向膜は、重合性基を有する有機化合物からなることが好ましい。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。配向膜に使用するポリマーの種類は、液晶セルの表示モードの種類に応じて決定する。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に垂直(ダイレクターが透明支持体面の法線方向に平行)に配向している表示モード(例、VA、OCB、HAN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に水平(ディスコティック液晶性分子ではダイレクターが透明支持体面の法線方向に平行)に配向させる機能を有する配向膜を用いる。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に水平に配向している表示モード(例、STN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に垂直に配向させる機能を有する配向膜を用いる。液晶セル内の棒状液晶性分子の多くが実質的に斜めに配向している表示モード(例、TN)では、光学的異方性層の液晶性分子を実質的に斜めに配向させる機能を有する配向膜を用いる。
本発明の光学補償シートにおける配向膜に使用される具体的な有機化合物の種類については、液晶セルの表示モードに対応する液晶性分子を用いた光学補償シートについての文献に記載がある。配向膜に使用する有機化合物に架橋性基を導入して架橋性基を反応させることにより、配向膜の強度が上がるとともに層間の密着も改良することが可能となる。なお、配向膜に使用する有機化合物の重合については、特開平8−338913号公報に記載がある。配向膜の厚さは、0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。本発明の光学補償シートにおける配向膜に使用される有機化合物の例としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポリマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。
さらに、本発明の光学補償シートにおける配向膜に使用される有機化合物として好ましいポリマーの例としては、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーを挙げることができ、このうちゼラチン、ポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが好ましく、特にポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが好ましい。
ポリビニルアルコールとしては、例えば鹸化度70〜100%のものが挙げられ、一般に鹸化度80〜100%のものが用いられ、より好ましくは鹸化度85〜95%のものが用いられる。重合度としては、100〜3000の範囲が好ましい。変性ポリビニルアルコールとしては、共重合変性したもの(変性基として、例えば、COONa、Si(OX)3、N(CH33・Cl、C919COO、SO3Na、C1225等が導入される)、連鎖移動により変性したもの(変性基として、例えば、COONa、SH、C1225等が導入されている)、ブロック重合による変性をしたもの(変性基として、例えば、COOH、CONH2、COOR、C65等が導入される)等のポリビニルアルコールの変性物を挙げることができる。重合度としては、100〜3000の範囲が好ましい。これらの中で、好ましくは、鹸化度80〜100%の未変性乃至変性ポリビニルアルコールであり、より好ましくは鹸化度85〜95%の未変性又はアルキルチオ変性ポリビニルアルコールである。
[透明支持体]
光学補償シートの透明支持体としては、光学異方性を制御したポリマーフィルムを好ましく用いることができる。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。
透明支持体を形成する材料としては、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂が用いられ、ポリマーフィルムを延伸することによって、光学異方性を得る。なお、セルロースエステルフィルムにレターデーション上昇剤(欧州特許出願公開第0911656号明細書記載)を添加することで、光学的異方性の高いセルロースエステルフィルムを製造することもできる。本発明の光学補償シートにおける透明支持体としては特にセルロースアシレートフィルムが好ましい。
セルロースエステルまたは合成ポリマーのフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。透明支持体とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理、鹸化処理)を実施してもよく、透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
[保護膜]
保護膜は、光学異方性層の表面の保護および平滑性向上等の目的で設けられる。使用される化合物は、特に制限はないが、光学異方性層を溶解しない溶剤に可溶でかつ製膜能のある高分子化合物が好ましい。具体例としては、ゼラチン、メチルセルロース、アルギン酸、ペクチンアラビアガム、プルラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸アミド、ポリビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、カラギナン、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子を挙げることができる。
[液晶表示装置]
本発明の光学補償シートは、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。液晶表示装置は、液晶セル、及び偏光板からなる。偏光板は保護膜、偏光膜、および光学補償シート(位相差板)からなる。偏光膜としては、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が挙げられる。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造される。偏光膜の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。保護膜は偏光膜の両面に設けることができ、また、光学補償シートの透明支持体を、偏光膜の一方の側の保護膜としても機能させることもできる。他方の側の保護膜としては、光学的等方性が高いセルロースエステルフィルムを用いることが好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。

[比較例1]
(透明支持体の作製)
下記 の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
<セルロースアセテート溶液組成>
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 45質量部
染料(住化ファインケム(株)製 360FP)
0.0009質量部
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質量部およびメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
上記組成のセルロースアセテート溶液464質量部にレターデーション上昇剤溶液36質量部、およびシリカ微粒子(アイロジル製 R972)1.1質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、5.0質量部であった。また、シリカ微粒子の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.15質量部であった。
Figure 2007279271
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延した。バンド上での膜面温度が40℃となってから、1分乾燥し、剥ぎ取った後、乾燥風で、残留溶剤量が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(CA−1)(厚さ109μm)を製造した。
作製したセルロースアセテートフィルム(CA−1)について、KOBRA 21ADH(王子計測機器株式会社製 測定波長589nm)によってレターデーションを測定したところ、厚み方向のレターデーションRthは85nm、面内のレターデーションReは7nmであった。
(鹸化処理、及び配向膜の形成)
セルロースアセテートフィルム(CA−1)上に、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度40℃に昇温した後に、下記に示す組成のアルカリ溶液(S−1)をロッドコーターを用いて塗布量15cc/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に15秒滞留させた後に、同じくロッドコーターを用いて純水を3cc/m2塗布した。この時のフィルム温度は40℃であった。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に70℃の乾燥ゾーンに5秒間滞留させて乾燥した。
<アルカリ溶液(S−1)組成>
水酸化カリウム 8.55質量%
水 23.235質量%
イソプロパノール 54.20質量%
界面活性剤(K−1:C1429O(CH2CH2O)20H)
1.0質量%
プロピレングリコール 13.0質量%
消泡剤サーフィノールDF110D(日信化学工業(株)製)
0.015質量%
この表面処理したフィルム上に、下記の組成の配向膜塗布液をロードーコーターで283l/m2の塗布量で塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。
<配向膜塗布液>
下記変性ポリビニルアルコール 20質量%
水 360質量%
メタノール 120質量%
グルタルアルデヒド 0.5質量%
Figure 2007279271
次に、配向膜を形成した表面の長手方向にラビング処理を実施した。
(光学異方性層の形成)
下記の組成のディスコティック液晶塗布液(DAH−1:固形分濃度32.6%;MEK溶媒)を#3.2のワイヤーバーコーターを使用し、130℃の恒温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶性分子を配向させた後、高圧水銀灯を用いてUVを500mJ/cm2照射し、室温まで放冷して、光学補償シート(KSH−1)を作製した。
<ディスコティック液晶塗布液(DAH−1)>
下記のディスコティック液晶DLC−A 9.1質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)) 0.9質量部
セルロースアセテートブチレート 0.2質量部
(CAB551−0.2 イーストマンケミカル)
セルロースアセテートブチレート 0.05質量部
(CAB531−1 イーストマンケミカル)
イルガキュア907 (チバ・ガイギー社製) 0.3質量部
カヤキュアDETX(日本化薬(株)製) 0.1質量部
フッ素界面活性剤メガファックM-1176(DIC製): 0.02質量部
メチルエチルケトン 21.95質量部
Figure 2007279271
[実施例1〜8]
(透明支持体の作製)
比較例1と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−1)を作製した。
(鹸化処理、及び配向膜の形成)
比較例1と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−1)を鹸化処理し、配向膜の形成、ラビング処理を実施した。
(光学異方性層の形成)
比較例1のディスコティック液晶塗布液(DAH−1)の光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)であるイルガキュア907およびカヤキュアDETXを表1に記載の光酸発生剤に記載量置き換え、さらのDLC−Aを表1に記載のディスコティック液晶に置き換えて、塗布液(DA−1〜8)を作製した。塗布条件、乾燥条件は比較例1と同様の方法を用い、光学補償シート(KS−1〜8)を作製した。
[比較例2]
(透明支持体の作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
<セルロースアセテート溶液組成>
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 45質量部
染料(住化ファインケム(株)製 360FP)
0.0009質量部
別のミキシングタンクに、上記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質量部およびメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
上記組成のセルロースアセテート溶液464質量部にレターデーション上昇剤溶液36質量部、およびシリカ微粒子(アイロジル製 R972)1.1質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、5.0質量部であった。また、シリカ微粒子の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.15質量部であった。
得られたドープを、バンド流延機を用いて流延した。バンド上での膜面温度が40℃となってから、1分乾燥し、剥ぎ取った後、乾燥風中で幅方向に延伸し、残留溶剤量が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(CA−2)(厚さ88μm)を製造した。
作製したセルロースアセテートフィルム(CA−2)について、レターデーションを測定したところ、厚み方向のレターデーションRthは175nm、面内のレターデーションReは36nmであった。
(鹸化処理、及び配向膜の形成)
比較例1と同様の処理を実施した。
(光学異方性層の形成)
下記の組成のディスコティック液晶塗布液(DAH−2):固形分濃度35.5%;MEK溶媒)を#3.2のワイヤーバーコーターを使用し、表1に記載の温度で、恒温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶性分子を配向させた後、高圧水銀灯を用いてUVを300mJ/cm2照射し、室温まで放冷して、光学補償シート(KSH−2)を作製した。
<ディスコティック液晶塗布液(DAH−2)>
上記のディスコティック液晶DLC−A 9.1質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)) 0.9質量部
セルロースアセテートブチレート 0.15質量部
(CAB531−1 イーストマンケミカル)
イルガキュア907(チバ・ガイギー社製) 0.3質量部
カヤキュアDETX(日本化薬(株)製) 0.1質量部
フッ素界面活性剤メガファックM-1176(DIC製): 0.02質量部
メチルエチルケトン 19.03質量部
[実施例9〜11]
(透明支持体の作製)
比較例2と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−2)を作製した。
(鹸化処理、及び配向膜の形成)
比較例2と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−2)を鹸化処理し、配向膜の形成、ラビング処理を実施した。
(光学異方性層の形成)
比較例1のディスコティック液晶塗布液(DAH−2)の光重合開始剤であるイルガキュア907およびカヤキュアDETXを表1に記載の光酸発生剤に記載量置き換え、さらのDLC−Aを表1に記載のディスコティック液晶に置き換えて、塗布液(DA−9〜11)を作製した。塗布条件、乾燥条件は比較例1と同様の方法を用い、光学補償シート(KS−9〜11)を作製した。
[比較例3]
(透明支持体の作製)
比較例2と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−2)を作製した。
(鹸化処理、及び配向膜の形成)
比較例2と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−2)を鹸化処理し、配向膜の形成した(ラビングなし)。
(光学異方性層の形成)
下記組成の棒状液晶塗布液(DAH−3〜4)を表1に記載の温度で2分加熱し、棒状液晶化合物を配向させ、その後高圧水銀灯を用いてUVを500mJ/cm2照射し、室温まで放冷して、光学補償シート(KSH−3)を作製した。
<棒状液晶塗布液(DA−11〜13、DAH−3〜4)>
下記の棒状液晶BLC−A 9.1質量部
下記のF素含有バインダーBT−A 0.5重量部
下記の配向促進剤HA−A 1.0重量部
イルガキュア907 0・3質量部
カヤキュアDETX(日本化薬(株)製) 0.1質量部
Figure 2007279271
[実施例12〜14]
(透明支持体の作製)
比較例2と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−2)を作製した。
(鹸化処理、及び配向膜の形成)
比較例2と同様の方法で、セルロースアセテートフィルム(CA−2)を鹸化処理し、配向膜の形成を実施した。ラビング処理は実施しなかった。
(光学異方性層の形成)
比較例3のディスコティック液晶塗布液(DAH−3)の光重合開始剤であるイルガキュア907およびカヤキュアDETXを表1に記載の光酸発生剤に記載量置き換え、さらのBLC−Aを表1に記載のディスコティック液晶に置き換えて、塗布液(DA−12〜14)を作製した。塗布条件、乾燥条件は比較例1と同様の方法を用い、光学補償シート(KS−12〜14)を作製した。
(光学異方性層の配向秩序度の評価)
東京インスツルメント社製「Nanofinder」を用いて、Proceedings of IDW'04,651(2004)の651〜654頁に記載されている手法を参考に配向秩序度を算出した。結果を表1に示した。
(光学異方層の重合度測定)
光学異方性層の重合度は、Nicolet社製、710 FT-IR SPECTROMETERを用いて測定した。アクリレート基またはビニルエーテル基に由来するピークと芳香族環に起因するピークの高さより、反応量(重合度)を算出した。結果を表1に示す。
(光学補償フィルムの剥離評価)
実施例1〜14及び比較例1〜5で得られた光学補償フィルムの液結晶の配向性、剥離の評価を行った。配向性は偏光フィルムを介しての目視観察、光学補償フィルムの剥離評価(密着評価)は、JIS K 5400の8.5.2基盤目テープ法に順じて試験片を作製し評価した。但し、評価には日東電工製ポリエステル粘着テープNO31RHを使用した。光重合による効果が不十分だと、剥離し易い。残存率で表示した結果を表1に示す。100%は剥離なし、0%は全面剥離の状態を示す。

実施例1〜14および比較例1〜3を比較すると、本発明の実施例はいずれも光酸発生剤(光重合開始剤)の量が少なくても高感度を示し、かつ配向秩序度および密着が優れていることが明らかである。
Figure 2007279271

Claims (6)

  1. 透明支持体上に、下記一般式(I)式で表されるエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物および光酸発生剤を含む液晶性組成物から形成された光学異方性層を有する光学補償シート。
    Figure 2007279271
    (式中、R1、R2、およびR3はそれぞれ独立に、水素、アルキル基またはアリール基を表すか、または、R1、R2、及びR3のうちの2つが結合して、飽和またはオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。)
  2. 前記液晶性組成物中の光酸発生剤の含有量が、前記のエノールエーテル基を2個以上有する液晶性化合物の総質量に対して0.1質量%〜10質量%である請求項1に記載の光学補償シート。
  3. 前記透明支持体と前記光学異方性層との間に配向膜を含む請求項1または2に記載の光学補償シート。
  4. 前記透明支持体がセルロースアシレートフィルムである請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学補償シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学補償シートを有する偏光板。
  6. 請求項5に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
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