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JP2007270004A - 硬化性シリコーン樹脂組成物、それを用いた透光性封止材および発光素子 - Google Patents

硬化性シリコーン樹脂組成物、それを用いた透光性封止材および発光素子 Download PDF

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JP2007270004A JP2006098175A JP2006098175A JP2007270004A JP 2007270004 A JP2007270004 A JP 2007270004A JP 2006098175 A JP2006098175 A JP 2006098175A JP 2006098175 A JP2006098175 A JP 2006098175A JP 2007270004 A JP2007270004 A JP 2007270004A
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curable silicone
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Mizuho Ishida
瑞穂 石田
Nobuhiro Nakamura
伸宏 中村
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】300℃より低温で封止可能であり、紫外光から可視光の波長領域の光線透過性、耐熱性および耐光性に優れた透光性封止材として使用可能な硬化性シリコーン樹脂組成物の提供。
【解決手段】片末端または両末端がシラノール基である直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂の割合が60〜100質量%である硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と、金属アルコキシド類と、を含み、前記硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂および前記金属アルコキシド類の合計に対する金属アルコキシド類の割合(但し、金属アルコキシド類の割合は、金属酸化物に換算した割合である。)が1〜30質量%である硬化性シリコーン樹脂組成物であって、その硬化物が屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の透光性硬化物となる硬化性シリコーン樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、その硬化物が透光性封止材としての特性に優れた硬化性シリコーン樹脂組成物に関する。本明細書において、「透光封止」とは、光を透過させる機能と、封止機能を併有する封止を意味し、「透光性封止材」とは、そのような機能を有する封止材を意味する。本明細書において、「透光」または「透光性」と言った場合、近紫外光から可視光の波長域(400〜800nm)の光線を透過することを意味し、好ましくは、該波長域の光線透過率(厚さ100μmにおける)が80%以上であり、より好ましくは90%以上であることを意味する。
また、本発明は、該硬化性シリコーン樹脂組成物を用いた透光性封止材に関する。
また、本発明は、該硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて透光封止された発光素子に関する。
現在、白色発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、「LED」という。)を発光素子として用いた照明機器が実用化されつつある。白色LEDを照明にした場合の利点としては、1)白熱灯や蛍光灯に比べて消費電力が小さくランニングコストが安い、2)寿命が長いために交換の手間が省ける、3)小型化できる、4)蛍光灯における水銀のような有害物質を使用しない、などが挙げられる。
一般的な白色LEDは、透明な樹脂によってLEDが透光封止された構造を有する。例えば、典型的な1チップ型白色LEDでは、青色LED、例えば、GaNにInが添加されたInGaNを発光層とする青色LEDが、LEDから放出された青色光によって黄色を発する蛍光体、例えば、YAG蛍光体を含有する透明な樹脂によって透光封止されている。透光封止に使用する透明な樹脂としては、エポキシ系の樹脂が従来使用されている。この青色LEDに電流を流すと、LEDから青色光(波長450〜460nm)が放出される。次いで、青色光の一部によってYAG蛍光体が励起されて、この蛍光体から黄色光が放出される。青色光と黄色光は補色の関係にあるので、これらが入り混じると人間の目には白色光として認識される。
しかしながら、エポキシ系の樹脂は、耐熱性および耐光性(特に、耐紫外線性)に劣るため、長期間の使用時には、エポキシ系の樹脂が熱劣化または光劣化して、封止部分から水分が浸入してLEDの動作が阻害されたり、LEDから放出される紫外線によって樹脂が変色して、透光封止部分の光透過率が低下する問題があった。
また、LEDは、実装基板から発光部までの熱抵抗が小さくて耐熱温度が高いほど、高い周囲温度および大入力で使用することが可能となる。したがって、熱抵抗および耐熱性は、LEDを高出力化するためのキーポイントとなる。しかし、エポキシ系の樹脂は、耐熱性に劣るために、高出力での使用に適さないという問題があった。例えば、エポキシ系の樹脂は、130℃以上の温度では黄変する。
上記の問題点を解決するため、発光素子の透光封止に含フッ素硬化物を用いることが開示されている(特許文献1参照)。含フッ素硬化物は、エポキシ系の樹脂に比べて透明性、耐光性および耐熱性に優れているが、被封止体との密着性に劣るため、被封止体から剥離しやすいという問題がある。また、LEDチップの材料、具体的にはLEDチップの発光層の材料は、屈折率、具体的には可視光域の光の屈折率、が2.5〜3.0と高いが、含フッ素硬化物は、同波長域の光の屈折率が低いため、同波長域の光線の取り出し効率が必ずしも十分ではなかった。
これに対して、従来より、ゾルゲル法によって作製したガラスで封止したLEDが提案されている(特許文献2参照)。このLEDによれば、封止材を通しての吸湿性や、封止材の変色による光透過性の低下を低減できるとともに、耐熱性を向上させることもできる。
しかしながら、ゾルゲルガラスには細孔が残存しやすく、この細孔に水分が浸入するとLEDの動作に支障を来たすという問題があった。また、一般に、ガラスは樹脂に比べると基板や配線金属との接着性に劣るため、封止ガラスと基板や配線金属との界面から水分が浸入するという問題もあった。
また、低融点ガラスを加熱溶融して、LEDを透光封止することも提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、一般的に低融点ガラスを加熱溶融する際には400〜700℃の温度に加熱する必要があるため、LEDに使用される蛍光体が熱劣化を受けるおそれがある。
国際公開2005−085303号パンフレット 特開2002−203989号公報 特開2004−356506号公報
本発明は、上記した従来技術における問題点を解決するために、300℃より低温で封止可能であり、紫外光から可視光の波長領域の光線透過性、耐熱性および耐光性に優れた透光性封止材として使用可能な硬化性シリコーン樹脂組成物、および該硬化性シリコーン樹脂組成物を用いた透光性封止材を提供することを目的とする。
また、本発明は、該硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて透光封止された発光素子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、片末端または両末端がシラノール基である直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂の割合が60〜100質量%である硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と、
金属アルコキシド類と、を含み、
前記硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂および前記金属アルコキシド類の合計に対する金属アルコキシド類の割合(但し、金属アルコキシド類の割合は、金属酸化物に換算した割合である。)が1〜30質量%である硬化性シリコーン樹脂組成物であって、
その硬化物が屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の透光性硬化物となる硬化性シリコーン樹脂組成物を提供する。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物において、前記硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が、3官能性ケイ素単位を含むまたは3官能性ケイ素単位および2官能ケイ素単位を含む多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を0質量%超40質量%以下含み、
前記多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における3官能性ケイ素単位と2官能性ケイ素単位の合計に対する3官能ケイ素単位のモル比が0.4〜1.0であることが好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物において、前記多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂におけるメチル基に対するフェニル基のモル比が0.4〜1.2であることが好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物において、前記金属アルコキシド類が、チタンアルコキシド類、ジルコニウムアルコキシド類およびそれらのオリゴマーからなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、さらに、蛍光物質を含んでいてもよい。
また、本発明は、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物よりなる透光性封止材を提供する。
また、本発明は、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物で透光封止された発光素子を提供する。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、透光性封止材として使用した場合、従来の低融点ガラスを400〜700℃の温度で加熱溶融して透光封止するものに比べて、はるかに低い温度(130℃〜300℃)で透光封止することができる。これにより、LEDを透光封止する際に、LED中の蛍光体が熱劣化を受けるおそれが低減される。
また、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物は、近紫外光から可視光の波長領域の光線透過率に優れた透光性硬化物である。したがって、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物を透光性封止材として使用した場合、封止部分が上記の波長領域の光線透過率に優れている。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物は、耐光性、特に耐紫外線性に優れている。したがって、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物を透光性封止材として使用した場合、封止部分が耐光性、特に耐紫外線性に優れている。
また、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物は、接着強度が強く、接着加工性に優れ、かつ長期にわたって機械的耐熱性が高く、耐ガスリーク性がよく、気密保持性が高く、耐熱寸法安定性がよいなど、多数の特性を併せ持つ。本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物を透光性封止材として使用した場合、封止部分がこれらの特性を併せ持つことになる。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物を用いて透光封止された発光素子は長期の信頼性に優れている。すなわち、長期間の使用時にも封止部が熱劣化または光劣化して、封止部分から水分が浸入してLEDの動作が阻害されたり、LEDから放出される紫外線によって樹脂が変色して、透光封止部分の光線透過率が低下するおそれがない。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物に所望の蛍光物質を含有させたものを用いて青色LEDまたは近紫外LEDを透光封止することによって白色LEDを製造することができる。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と、金属アルコキシド類と、を含有し、その硬化物(以下、「樹脂硬化物」と言う。)が屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の透光性硬化物となるものである。
屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の透光性硬化物は、近紫外光から可視光の波長域(400nm〜800nm)の光線透過率(厚さ100μmにおける)に優れており、具体的には、該波長域の光線透過率が80%以上である。このため、LEDのような発光素子の透光性封止材として好適である。樹脂硬化物の光線透過率は90%以上であることがより好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の各成分について、以下詳細に説明する。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、片末端または両末端がシラノール基である直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂(以下、「直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂」という。)を含有する。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂は、後述する多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂に比べて加熱硬化時の硬化収縮が少ない。このため、樹脂硬化物中に気泡が残留したり、クラックが発生するおそれが低い。
また、直鎖構造であることにより、樹脂硬化物が柔軟性に優れており、このこともまた、樹脂硬化物でのクラック発生防止に寄与する。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂は、耐熱性に優れており、かつ硬化性シリコーン樹脂組成物中に均一に分散可能である。
片末端または両末端のシラノール基は、硬化性シリコーン樹脂組成物を加熱硬化する際に後述する金属アルコキシド類および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と縮合する。これにより、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物を透光性封止材として使用した際に直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂が封止部からブリードアウトすることが防止される。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂は、片末端にシラノール基を有するもの、または両末端にシラノール基を有するもののうち、どちらであってもよい。また、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、片末端にシラノール基を有する直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂と、両末端にシラノール基を有する直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂の両方を含有していてもよい。
但し、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂は、両末端のシラノール基を有するものが好ましい。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂は、2官能ケイ素モノマー(R2Si−X2)を、加水分解させ、部分的に(共)縮重合することによって得られる(ただし、Rはメチル基またはフェニル基であり、2個のRは同一であっても異なっていてもよい。Xは、水酸基、またはアルコキシ基、塩素原子などの加水分解可能な基であり、水酸基であることが好ましい。)。例えば、2個のRがメチル基とフェニル基である2官能ケイ素モノマーを加水分解させ、部分的に縮重合すること、2個のRがメチル基である2官能ケイ素モノマーと2個のRがフェニル基である2官能ケイ素モノマーとを加水分解させ、部分的に共縮重合すること、などにより得られる。但し、部分的に(共)縮重合した後の直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂は、Rとしてメチル基とフェニル基の両者を含有する。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、3官能ケイ素単位を含む硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂または2官能ケイ素単位および3官能ケイ素単位を含む硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含有してもよい。以下、本明細書において、3官能ケイ素単位を含む硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂および2官能ケイ素単位および3官能ケイ素単位を含む硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を総称して「多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂」という。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、3官能ケイ素モノマー(RSi−X3)を加水分解させ、部分的に(共)縮重合すること、または2官能ケイ素モノマー(R2Si−X2)と3官能ケイ素モノマー(RSi−X3)とを、加水分解させ、部分的に共縮重合することによって得られる(ただし、Rはメチル基またはフェニル基であり、ケイ素モノマー中にRが2個以上存在する場合、Rは同一であっても異なっていてもよく、同一であることが好ましい。Xは、水酸基、またはアルコキシ基、塩素原子などの加水分解可能な基であり、水酸基であることが好ましい。)。但し、部分的に(共)縮重合した後の多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、Rとしてメチル基とフェニル基の両者を含有する。
なお、縮重合時または共縮重合時には、1官能ケイ素モノマー(R3Si−X)や4官能ケイ素モノマー(Si−X4)を併用してもよい。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、3官能ケイ素モノマー(RSi−X3)を加水分解させ、部分的に(共)縮重合すること、または2官能ケイ素モノマーと3官能ケイ素モノマーとを、加水分解させ、部分的に共縮重合することによって得られ、例えば、トリクロロメチルシランとトリクロロフェニルシランとを加水分解させ、部分的に共縮重合する方法、ジクロロジメチルシランとトリクロロフェニルシランとを加水分解させ、部分的に共縮重合する方法、ジクロロジフェニルシランとトリクロロメチルシランとを加水分解させ、部分的に共縮重合する方法などによって製造される。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、Xが加水分解されて生成したシラノール基を有する。多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、そのシラノール基によりさらに縮合が可能であり(硬化可能であり)、硬化させることにより最終的に実質的にシラノール基を有しない樹脂硬化物となる。樹脂硬化物は3官能ケイ素単位(RSiO3/2)からなる、または2官能ケイ素単位(R2SiO)と3官能ケイ素単位(RSiO3/2)からなる。樹脂硬化物は、1官能ケイ素単位(R3SiO1/2)や4官能のケイ素単位(SiO2)を有していてもよい。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における各ケイ素単位は、これら樹脂硬化物の各ケイ素単位とともに、Xが加水分解されて生成し、シリコーン樹脂の硬化性に寄与するシラノール基を含んだ各ケイ素単位をも意味する。例えば、シラノール基を有する2官能ケイ素単位は(R2Si(OH)−)で表され、シラノール基を有する3官能ケイ素単位は(RSi(OH)2−)や(RSi(OH)=)で表される。また、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における各ケイ素単位のモル比は原料である各ケイ素モノマーのモル比に等しいと考えられる。
本発明における多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、Si−NMRから求めた(2官能ケイ素単位と3官能ケイ素単位の合計)に対する3官能ケイ素単位のモル比(単に、3官能ケイ素単位のモル比ともいう)が0.4〜1.0のものである。3官能ケイ素単位のモル比が上記範囲であれば、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が、耐熱性および耐光性の点で優れている。3官能ケイ素単位のモル比は、0.4〜0.8であることがより好ましく、0.5〜0.8であることがさらに好ましい。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における各ケイ素単位のモル比は原料である各ケイ素モノマーのモル比に等しいと考えられる。したがって、原料として使用するケイ素モノマーのモル比を調節することによって、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における3官能ケイ素単位のモル比を調節することができる。
本発明における多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、H−NMRから求めたフェニル基のモル数/メチル基のモル数の比(以下、「Ph/Meモル比」という。)が0.4〜1.2のものが好ましい。Ph/Meモル比が上記範囲であれば、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が、耐熱性および作業性の点で優れている。Ph/Meモル比は、0.5〜1.1であることがより好ましく、0.5〜1.0であることがさらに好ましい。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂におけるPh/Meモル比は、各ケイ素モノマーにおけるPh/Meモル比に等しいと考えられる。したがって、原料として使用するケイ素モノマーのPh/Meモル比を調節することによって、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂におけるPh/Meモル比を調節することができる。
また、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は実質的に2官能ケイ素単位と3官能ケイ素単位のみからなるものが好ましい。このような多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、250℃以上の高温に長時間保持しても、容易に分解、変色することがなく、耐熱性にも優れる。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などで変性して使用することもできる。しかし変性する樹脂の量は少ないものが好ましく、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂としては実質的に変性されていないものが好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂を必須の構成として含有し、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を随意に含有する。但し、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含むことが好ましい。多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含有することにより、被封止体との密着性が向上する、樹脂硬化物の硬度が高くなる、硬化性シリコーン樹脂組成物を加熱硬化する際の硬化速度が上がる等の効果が生じる。但し、多官能硬化性シリコーン樹脂の含有割合が高くなると、加熱硬化時の硬化収縮が多くなるため、樹脂硬化物に気泡が残留したり、クラックが発生するおそれがある。
本発明において、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含有する場合、その割合は0質量%超40質量%以下であることが好ましく、7〜40質量%であることがより好ましく、10〜35質量%であることがさらに好ましい。多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の割合が40質量%超だと、加熱硬化時の硬化収縮が多くなるため、樹脂硬化物中に気泡が残留したり、クラックが発生するおそれが増加する。
なお、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂の割合は60〜100質量%である。
本発明において、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として使用する直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂のシラノール基は、硬化性シリコーン樹脂組成物の他の成分、すなわち、金属アルコキシド類、および随意に含まれる蛍光物質、と親和性があるため、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂、金属アルコキシド類、および随意に含まれる蛍光物質の混合を均一かつ自在に制御できる。
その結果、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂、金属アルコキシド類、および随意に含まれる蛍光物質の特性を十分発現できる硬化性シリコーン樹脂組成物が得られる。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物において、金属アルコキシド類は硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の縮合触媒、および樹脂硬化物の屈折率を高める屈折率調整剤として作用する。また、これらの金属アルコキシド類は、硬化物の硬度を高める、被封止体との密着性を向上させる等の効果を有する。
本発明における金属アルコキシド類は下記一般式で表される。
M(OR)n
上記式中、Mは金属元素を表し、具体的には、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、タンタル、ゲルマニウムまたはハフニウムが例示される。
nはMによって異なるが、Mがアルミニウムである場合、n=3であり、Mがチタン、ジルコニウム、ゲルマニウムまたはハフニウムである場合、n=4であり、Mがタンタルである場合、n=5である。
ORは炭素数8以下のアルコキシ基であり、炭素数2〜8のアルコキシ基が好ましく、炭素数4〜8のアルコキシ基がより好ましい。なお、Mと結合するアルコキシ基は、全て同一のものであってもよく、互いに異なるものであってもよい。但し、通常は、Mには全て同一のアルコキシ基が結合する。
本発明では、上記一般式で表される金属アルコキシド類のオリゴマーも使用できる。但し、上記一般式で表される金属アルコキシド類のオリゴマーを使用する場合、分子量があまり大きくないもの、10量体以下を使用することが好ましく、8量体以下のものを使用することがより好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物において、金属アルコキシド類は硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の縮合触媒として作用する。そのため、硬化性シリコーン樹脂組成物に含有させる金属アルコキシド類を選択する際には、該金属アルコキシド類による触媒作用の強さを考慮する必要がある。すなわち、金属アルコキシド類の触媒作用が強すぎる場合、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の重合の進行が早くなりすぎて、硬化性シリコーン樹脂組成物中に各成分を均一に分散させることができないおそれがある。この傾向は硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含有する場合に顕著である。したがって、金属アルコキシド類として触媒作用が強いものを使用する場合、特に単量体を使用する場合には、触媒作用が強くなりすぎないように、上記一般式で表される金属アルコキシド類のOR、すなわち、アルコキシ基の炭素数が比較的大きなものを使用することが好ましい。具体的には、アルコキシ基の炭素数が4〜8程度のものを使用することが好ましい。一方、金属アルコキシド類として触媒作用が強いものであっても、オリゴマー、例えば、7〜8量体程度のものを使用する場合、触媒作用があまり強くなり過ぎないので、アルコキシ基の炭素数が比較的小さいものを使用することが好ましい。具体的には、アルコキシ基の炭素数が3〜4程度のものを使用することが好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物に含有することができる金属アルコキシド類の具体例としては以下のものが挙げられる。
チタンアルコキシド類
テトライソプロピルチタネート(Ti(O−i−C374)、テトラノルマルブチルチタネート(Ti(O−n−C494)、ブチルチタネート2量体((C49O)3Ti−O−Ti(OC493)、ブチルチタネート4量体、ブチルチタネート7量体、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート(Ti(OC8174)、テトラメチルチタネート(Ti(OCH34
ジルコニウムアルコキシド類
ジルコニウムテトラノルマルプロピレート(Zr(O−n−C374)、ジルコニウムテトライソプロピレート(Zr(O−i−C374)、ジルコニウムノルマルブチレート(Zr(O−n−C494)、ジルコニウムt−ブチレート(Zr(O−t−C494
ゲルマニウムアルコキシド類
ゲルマニウムテトラエトキシレート(Ge(C254
アルミニウムアルコキシド類
アルミニウムトリイソプロピレート(Al(O−i−C373
タンタルアルコキシド類
ペンタエトキシタンタル(Ta(C253
ハフニウムアルコキシド類
ハフニウムテトライソプロピレート(Hf(O−i−C374
上記の金属アルコキシド類の中でも、チタンアルコキシド類、ジルコニウムアルコキシド類、およびこれらのオリゴマーが、屈折率が高い、反応性が適度であるため取扱いが容易である、低価格である等の理由から好ましい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物において、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂および金属アルコキシド類の合計に対する金属アルコキシド類の割合が1〜30質量%である。ここで、金属アルコキシド類の割合は、金属酸化物に換算した割合である。具体的には、チタンアルコキシド類の場合TiO2に換算した割合であり、ジルコニウムアルコキシド類の場合ZrO2に換算した割合であり、アルミニウムアルコキシド類の場合Al23に換算した割合であり、タンタルアルコキシド類の場合Ta25に換算した割合であり、ゲルマニウムアルコキシド類の場合GeO2に換算した割合であり、ハフニウムアルコキシド類の場合HfO2に換算した割合である。
金属アルコキシド類の割合が上記範囲であれば、金属アルコキシド類の添加による触媒作用が十分発揮されるため、硬化性シリコーン樹脂組成物が加熱硬化時の硬化性に優れる一方で、加熱硬化時の硬化収縮が少ない。このため、樹脂硬化物中に気泡が残留したり、クラックが発生するおそれが低い。また、金属アルコキシド類の添加により、樹脂硬化物の屈折率が1.48以上(633nm光による測定値)となる。金属アルコキシド類の割合が1質量%未満だと、金属アルコキド類の添加による触媒作用を発揮することができず、加熱硬化時の硬化性に劣り、密着性が不十分になる等の問題点がある。また、樹脂硬化物の屈折率が1.48以上(633nm光による測定値)とならない。金属アルコキシド類の割合が30質量%超だと、樹脂硬化物の屈折率を1.48以上(633nm光による測定値)とすることはできるが、加熱硬化時の硬化収縮が多くなるため、樹脂硬化物中に気泡が残留したり、クラックが発生するおそれが増加する。
金属アルコキシド類の割合は2〜28質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜25質量%である。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物には、必要に応じて蛍光物質を含有させる。このような用途として、蛍光物質を含有する本発明の硬化性シリコーン組成物の硬化物で青色LEDまたは近紫外LEDの透光封止することによって、白色LEDを製造する場合が挙げられる。蛍光物質を含有する硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物でLEDを透光封止した場合、LEDから放出された光と、この光の一部によって蛍光体が励起され放出された光とが混ざり合う結果、LEDから放出される光とは異なる色の光が透光封止した部分から放出される。この際、透光封止した部分から白色光が放出されるように、硬化性シリコーン樹脂組成物に含有させる蛍光物質を適宜選択することによって白色LEDを製造することができる。例えば、青色LEDを透光封止する場合、該LEDからの青色光によって励起され、黄色光を放出する蛍光体を硬化性シリコーン樹脂組成物に含有させておけば、LEDから放出された青色光と、この青色光の一部によって蛍光体が励起され放出された黄色光とが混ざり合って透光封止された部分から白色光が放出される。また、青色LEDを透光封止する場合、該LEDからの青色光によって励起され、緑色光を放出する蛍光体と、赤色光を放出する蛍光体と、を硬化性シリコーン樹脂組成物に含有させておけば、LEDから放出された青色光と、この青色光の一部によって蛍光体が励起され放出された緑色光および赤色光とが混ざり合って透光封止された部分から白色光が放出される。
一方、近紫外LEDを透光封止する場合、該LEDからの近紫外光によって励起され、青色光を放出する蛍光体、緑色光を放出する蛍光体および赤色光を放出する蛍光体を硬化性シリコーン樹脂組成物に含有させておけば、該LEDからの近紫外光の一部によって蛍光体が励起され放出された青色光、緑色光および赤色光が混ざり合って透光封止された部分から白色光が放出される。
青色LEDまたは近紫外LEDを透光封止して白色LEDを製造する際に使用される蛍光体の具体例としては、以下のものが挙げられる。
青色LEDからされた光によって励起され、光を放出するもの
黄色光を放出する蛍光体:
(Y,Gd)3Al512:Ce、Y3Al512:Tb,Ce、Tb3Al512:Ce、Tb3Al512:Ce、CaGa24:Eu、(Sr,Ca,Ba)3SiO4:Eu、Cax(Si,Al)12(O,N)16:Eu、α−sialon:Eu、(Ba,Sr)3SiO5、Li2SrSi24:Eu
緑色光を放出する蛍光体:
3(Al,Ga)512:Ce、SrGa24:Eu、Ca3Sc2Si312:Ce、CaSc24:Ce、SrSi222:Eu、CaAlSiN3:Eu
赤色光を放出する蛍光体:
(Sr,Ca)S:Eu、(Sr,Ca)2Si58:Eu、CaSiN2:Eu、CaAlSiN3:Eu
近紫外LEDからされた光によって励起され、光を放出するもの
青色光を放出する蛍光体:
(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl 2:Eu、(Ba,Sr)MgAl1017:Eu、(Sr,Ba)3MgSi28:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl 2:Eu
緑色光を放出する蛍光体:
ZnS:Cu,Al、BaMgAl1017:Eu,Mn、SrAl24:Eu、SrGa24:Eu、(Li,Na)TbW28、LaPO4:Ce,Tb
赤色光を放出する蛍光体:
22S:Eu、La22S:Eu、LiW28:Eu,Sm、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46Cl 2:Eu,Mn、(Ba,Sr,Ca)3MgSi28:Eu,Mn、MgO・MgF2・GeO2:Mn、Ca(Eu1-xLax4Si313
硬化性シリコーン樹脂組成物に蛍光物質を含有させる場合、蛍光物質の含有量は特に限定されず、必要に応じて適宜選択すればよい。青色LEDまたは近紫外LEDを透光封止して白色LEDを製造する場合、硬化性シリコーン樹脂組成物中に蛍光物質を0.01〜50質量%含有させればよい。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物には、蛍光物質以外に他の光機能性物質を含有させてもよい。光機能性物質の具体例としては、例えば、近紫外光から可視光の波長域における光線屈折率が、樹脂硬化物とは異なる無機フィラーが挙げられる。ここで、樹脂硬化物の光線屈折率とは、無機フィラーを含有しない樹脂硬化物の光線屈折率を指し、633nm光による測定値を用いる。無機フィラーの光線屈折率も633nm光による測定値を用いる。このような無機フィラーを硬化性シリコーン樹脂組成物に含有させた場合、該無機フィラーは樹脂硬化物中で光散乱剤として機能する。このため、該樹脂硬化物は、光散乱機能を有し、光拡散板等の用途に有用である。無機フィラーの具体例としては、シリカ、チタニアまたはアルミナ製のフィラーが挙げられ、特に球状シリカが好ましい。無機フィラーの平均粒子径は1〜10μmであることが好ましい。但し、このような無機フィラーを含有させる場合、無機フィラーの含有量は、無機フィラーを含んだ樹脂硬化物の光線透過率が1.48以上となる量である。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂、金属アルコキシド類、および必要に応じて蛍光物質を混合して均一な組成物とすることにより得られる。
硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂は、通常溶剤に溶解した溶液(ワニス)で輸送、保管などの取り扱いを受ける。このワニスから溶剤を揮発させて除去した後、金属アルコキシド類、および必要に応じて蛍光物質を混合して製造することができる。本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、常温で液体状の直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂を必須の構成として含むため、このようにして製造されたものは流動性を有するペースト状またはスラリー状の硬化性シリコーン樹脂組成物となる。
なお、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を用いる場合、両者を予め混合してから、金属アルコキシド類および必要に応じて蛍光物質を混合する。
溶剤を揮発させて除去する温度は、ワニスに使用する溶剤の種類にもよるが、70〜180℃であり、好ましくは70〜140℃である。
硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、原料となる直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂をそれぞれ部分的に縮合させたメチルフェニルシリコーン樹脂(以下、本明細書において、「部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂」という。)を使用することもできる。本明細書において、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂と言った場合、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させたものと、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させたものの両方を意味する。
部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂は、原料となる直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の脱水縮合反応がある程度進行しているので、これら原料となる樹脂と比較して加熱硬化する際に水分の発生が少ない。したがって、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂を含む硬化性シリコーン樹脂組成物は、部分縮合させていない直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含んだ硬化性シリコーン樹脂組成物と比較して、加熱硬化する際に気泡が発生するおそれがより少なくなる。このため、該硬化性シリコーン樹脂組成物を透光性封止材として使用した場合に、封止部分の外観、気密信頼性および接着強度信頼性が向上する。
また、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂は、原料となる直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と比較して硬化時の収縮が少ない。したがって、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂を使用することにより、樹脂硬化物中に気泡が残留したり、クラックが発生するおそれがさらに低減される。
以上の点から、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂を使用することが好ましい。特に、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を使用する場合、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂を使用することが好ましい。
硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させる場合、原料となる樹脂の加熱による硬化反応が完全に終了しない程度で反応を停止させることになる。直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させる場合、原料となる直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂の硬化反応が完全に終了しない程度で反応を停止させることになる。同様に、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させる場合、原料となる多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の硬化反応が完全に終了しない程度で反応を停止させることになる。直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の硬化反応が完全に終了しない程度で反応を停止させるためには、例えば、通常の硬化反応の場合よりも低温で加熱する、または通常の硬化反応に必要な時間よりも短時間加熱する。直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させるためには、例えば120℃〜200℃の温度で硬化反応を行い、架橋反応が進行しない、つまりゲル化がおこらないところで反応を停止する。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合は、金属アルコキシド類、および随意に含まれる蛍光物質を混合する前の樹脂のみの段階で実施する。上記したように、金属アルコキシド類は、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の縮合触媒として作用する。このため、金属アルコキシド類と混合した後で直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分縮合を実施しようとすると、金属アルコキシド類の触媒作用によって硬化反応が促進されるので、硬化反応が完全に終了しない程度で反応を停止させることが困難である。また、作業性に劣るという問題もある。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合は、下記(1)〜(3)のいずれの方法で実施してもよい。
(1)両者を混合させる前にそれぞれ部分的に縮合させる。
(2)両者を混合させた後で部分的に縮合させる。
(3)両者を混合させる前にある程度部分的に縮合させた後、両者を混合してからさらに部分的に縮合させる。
直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合は、ワニスの状態、すなわち、溶剤が存在する状態で行ってもよく、ワニスから溶剤を除去した後で行ってもよい。通常は、ワニスから溶剤を揮発させて除去し、かつ低沸点化合物を除去するために加熱処理を実施し、引き続きその状態でさらに温度を上昇させることによって、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合を行うことが好ましい。直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂または多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合は、架橋反応が進行する前に硬化反応を停止させるために、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の粘度を目安にしながら90〜200℃の温度で実施する。なお、(1)または(3)の方法の場合、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合は170〜200℃の温度で実施することが好ましく、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の部分的な縮合は90〜140℃の温度で実施することが好ましい。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂(部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂を含む)は、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂と比較して粘度が高く、常温では高粘度液体または溶融粘度の高い固体である。このため、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を常温で混合することは困難である。したがって、直鎖メチルフェニルシリコーン樹脂および多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の混合は150〜200℃に加熱した状態で実施する。
上記の手順を経てペースト状またはスラリー状の硬化性シリコーン樹脂組成物が得られる。ペースト状またはスラリー状の硬化性シリコーン樹脂組成物を加熱硬化させると、該組成物中の硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が脱水縮合することによって、屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の透光性硬化物(樹脂硬化物)が得られる。
脱水縮合による硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の硬化は、通常加熱のみで進行し、該樹脂のシラノール基同士の脱水縮合反応、より具体的には、直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂のシラノール基同士の脱水縮合反応、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂のシラノール基同士の脱水縮合反応、直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂のシラノール基と多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂のシラノール基との脱水縮合反応により、屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の樹脂硬化物となる。この際、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と金属アルコキシド類(M(OR)n)とが反応して、M−O−Si結合も形成していると考えられる。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物を透光性封止材として使用する場合、ペースト状またはスラリー状の硬化性シリコーン樹脂組成物を被封止物に塗布し、140℃以上、好ましくは150℃から200℃の温度で1〜120分間加熱硬化することのみで透光封止される。但し、金属アルコキシド類の加水分解した際に発生するアルコールを透光性封止材として使用する前に揮発させて除去するか、被封止物に塗布した後で揮発させて除去する必要がある。揮発させて除去する温度は、加水分解した際に発生するアルコールの種類にもよるが、70〜180℃であり、好ましくは70〜140℃である。
ペースト状またはスラリー状の硬化性シリコーン樹脂組成物を被封止物に塗布する方法は特に限定されず、刷毛、スプレー、バーコーター、ディスペンサーなどで塗布する方法、ポッティング(滴下)、スクリーン印刷等、各種方法を使用することができる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、金属アルコキシド類の加水分解した際に発生するアルコールを揮発させて除去した後、シート状、ワイヤー状、スティック状、タブレット状(球状、半球状、円柱状、および球をおしつぶした形状等を含む)などの形状に成形された成形体として使用してもよい。成形体とする場合、金属アルコキシド類の加水分解した際に発生するアルコールを揮発させて除去した後の硬化性シリコーン樹脂組成物を120〜170℃に加熱して軟化させた状態で鋳型に鋳込んで成形すればよい。具体的には、フッ素樹脂などで作製した鋳型やシートまたはサイトップなどのフッ素樹脂で離型材処理した鋳型を用いて、シート状、ワイヤー状、スティック状、タブレット状などの所望の様々な形状の成形体に成形することができる。
得られたシート状、ワイヤー状、スティック状、タブレット状などの形状をした硬化性シリコーン樹脂組成物の成形体は、封止する部位にその形状のまま配置し、120〜170℃で数分間加熱して硬化性シリコーン樹脂組成物を軟化させてから、140℃以上、好ましくは150℃から200℃の温度で1〜120分間加熱硬化することのみで透光封止される。
本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、後述するように、LEDのような発光素子の透光性封止材として好ましく使用することができる。
また、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物は、光機能性化合物をドープするためのホスト材や、ガラスやセラミック基板上に形成された抵抗、導体、誘電体電極等の電子部品を水や埃から保護するためのオーバーコート材としても使用することができる。
以下、本発明の発光素子について説明する。本発明の発光素子は、LED等の発光素子であり、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物によって透光封止されている。
図1は、本発明の発光素子の一例を示した模式図である。ここで、発光素子はLEDである。図1の発光素子1は、耐熱性樹脂製または金属製のハウジング2を有している。該ハウジング2は、LEDチップ5の実装基板を兼ねる凹部2aを有している。該ハウジング2上には、導電性のリードフレーム3,4が固定されており、該リードフレーム3,4の一端は、該凹部2aに位置している。該リードフレーム3の一端には、導電ペーストなどのダイボンディング剤を用いてLEDチップ5が固定されている。該リードフレーム4の一端は、ボンディングワイヤ6によって該LEDチップ5上部の電極に接続(ワイヤボンディング)されている。該凹部2aは、本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物7によって透光封止されている。
該凹部2aを本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物7で透光封止するには、ペースト状またはスラリー状の硬化性シリコーン樹脂組成物を該凹部2aに所望の厚さになるように塗布した後、140℃以上、好ましくは150℃から200℃の温度で1〜120分間加熱して、該組成物を硬化させればよい。該硬化物7は、屈折率(633nm光による測定値)1.48以上であるため、近紫外光から可視光の波長域(400nm〜800nm)の光線透過率に優れており、該硬化物7が厚さ100μmである場合の光線透過率が80%以上である。このため、本発明の発光素子は、LEDチップ5から放出される光の利用効率に優れている。
また、発光素子1が青色LEDまたは近紫外LEDである場合に、凹部2aに塗布する本発明の硬化性シリコーン樹脂組成物として、所望の蛍光物質を含有させたものを使用することにより、白色LEDを製造することができる。
図1に示す発光素子1において、耐熱性樹脂製または金属製のハウジング2としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウムおよび炭化ケイ素のようなセラミクス製のハウジング、ガラスセラミクス製のハウジング、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン製のハウジング(シリカコートシリコンハウジング)などを用いることができる。
白色LEDを製造する場合、LEDは青色LEDまたは近紫外LEDであることが好ましい。青色LEDとは、主発光ピーク波長が400〜500nmのLEDであり、GaNおよびInGaNなどの窒化物半導体、または、ZnOおよびZnSなどのII−VI族化合物半導体などを用いたものが例示される。近紫外LEDとは、主発光ピーク波長が370〜420nmのLEDが例示される。
但し、図1は本発明の発光素子の一例を示したものであり、本発明の発光素子はこれに限定されない。例えば、リードフレーム3と、LEDチップ5と、の接続はワイヤボンディングではなく、フリップチップ方式によるものや、非導電性フィルム(Non−Conductive Film)などを用いたワイヤレスボンディングであってもよい。
また、発光素子は、LEDの代わりに半導体レーザを用いたものであってもよい。半導体レーザを用いて白色光を得るには、主発光ピーク波長が350〜500nmの半導体レーザ、より詳しくは、GaNおよびInGaNなどの窒化物半導体、または、ZnOおよびZnSなどのII−VI族化合物半導体などを用いた半導体レーザなどを用いることができる。
(例1〜10)
例1〜10では、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂のみを使用した。
両末端がシラノール基である直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂(品名:YF3804、東芝GE社製)を撹拌しながら、減圧下180℃で5時間加熱処理することにより、低沸点化合物を揮発除去し、直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させることによって部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(A)を得た。部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(A)は常温で液体状である。
得られた部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(A)とチタンアルコキシドと、を表1に記載の比率に従って混合し、均一になるように攪拌して、透明なペースト状の硬化性シリコーン樹脂組成物を得た。なお、チタンアルコキシドとしては、1量体(テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート,Ti(OC8174)、2量体(ブチルチタネート2量体,(C49O)3Ti−O−Ti(C49O)3) 4量体(ブチルチタネート4量体,(C49O)3Ti−[O−Ti(C49O)22−OTi(C49O)3)または7量体(ブチルチタネート7量体,(C49O)3Ti−[O−Ti(C49O)25−OTi(C49O)3)のいずれかを使用した。
得られたペースト状の硬化性シリコーン樹脂組成物について以下に示す評価を実施した。結果を表1に示した。
熱分解性評価
得られた硬化性シリコーン樹脂組成物をアルミニウムカップに厚さ100〜200μmになるように塗布し、120℃で15分、150℃で15分、180℃で30分、200℃で30分の順に段階的に加熱することによって該組成物を硬化させて試験サンプルを得た。得られた試験サンプルを50℃から200℃まで加熱した際の質量減少を熱天秤(TGA、TAインスツルメンツ社製)を用いて測定した。測定は、乾燥空気中で実施し、昇温速度10℃/minであった。熱分解性評価の評価基準は以下の通りである。
○ :50℃−200℃まで加熱した際の質量減少が1.5%以下。
× :50℃−200℃まで加熱した際の質量減少が1.5%超。
屈折率評価
得られた硬化性シリコーン樹脂組成物をガラスもしくは石英基板上に塗布し、120℃で15分、150℃で15分、180℃で30分、200℃で30分の順に段階的に加熱することによって該組成物を硬化させて試験サンプルを得た。得られた試験サンプルの波長633[nm]における屈折率をプリズムカプラ(メトリコン社製)にて測定した。測定は、空気中、室温で実施した。
UV吸収特性評価
得られた硬化性シリコーン樹脂組成物を石英もしくはフッ化カルシウム基板上に塗布し、120℃で15分、150℃で15分、180℃で30分、200℃で30分の順に段階的に加熱することによって該組成物を硬化させて試験サンプルを得た。得られた試験サンプルのUV吸収特性を評価するため、該試験サンプルの光線透過率を分光光度計(日立製 U−3500)にて測定した。測定は空気中、室温で実施した。評価結果として、吸収端の波長(光線透過率が波長600[nm]の光線透過率の50%になる波長)を表1に示した。
蛍光体発光特性評価
得られた硬化性シリコーン樹脂組成物に蛍光体を混練・分散した後、ガラスもしくは石英基板上に塗布し、120℃で15分、150℃で15分、180℃で30分、200℃で30分の順に段階的に加熱することによって該組成物を硬化させて試験サンプルを得た。蛍光体としては、青色光によって励起されて黄色光を放出する蛍光体(Y3Al512:CeのYの一部がGdで置換されたもの)(品名:P46−Y3、化成オプトニクス社製)を使用した。蛍光体添加量は、硬化性シリコーン樹脂組成物と蛍光体との合計質量に対し5wt%とした。蛍光体の発光特性は蛍光分光光度計(日立製、F−4500)を用いて測定した。蛍光体発光特性の評価基準は以下の通りである。
○ :蛍光体の発光スペクトルに著しい変化が認められない。
× :蛍光体の発光スペクトルに顕著な変化が認められる。
発光素子の封止特性、発光特性評価
上記した蛍光体発光特性評価と同様の手順で硬化性シリコーン樹脂組成物に蛍光体を混練・分散させた。得られた組成物を図1に示すハウジング2の凹部2aにポッティング(滴下)した。その後、120℃で15分、150℃で15分、180℃で30分、200℃で30分の順に段階的に加熱することによって該組成物を硬化させることにより、発光素子(LED)1を作製した。なお、ハウジング2はアルミナ製であり、LEDチップ5は青色LEDである。
得られた発光素子1の封止特性を以下の評価基準で評価した。
○ :発光素子1において、組成物の硬化物7と、ハウジング2および凹部2a上の構造物(すなわち、リードフレーム3,4、LEDチップ5、ボンディングワイヤ6)と、の接着性が良好である。
× :組成物の硬化物7と、ハウジング2および凹部2a上の構造物と、の接着性が劣っており、硬化物7が容易に剥離する。
また、得られた発光素子1の発光特性を以下の評価基準で評価した。
○ :LEDチップ5に電圧を印加したところ、白色の発光が確認できる。
× :LEDチップ5に電圧を印加したところ、青みを帯びた発光が確認できる。
これらの評価の結果を表1に示した。
(例11〜20)
例9〜16では、硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂として、直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂と、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と、を使用した。
多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂の調製
3官能ケイ素単位のモル比が0.7(Si−NMRによって測定)で、Ph/Meモル比が0.6(H−NMRで測定)の多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を含むワニスを、撹拌しながら、減圧下120℃で1時間加熱することにより、ワニスの溶媒を揮発除去し、多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を部分的に縮合させて、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(B)を得た。部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(B)は、常温で固体状である。
部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(A)を80wt%、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(B)を20wt%の比率にて減圧下170℃で混合し、両者が均一になるようにさらに1時間攪拌させて、両者をさらに部分的に縮合させて、部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(C)を得た。部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(C)は、常温で高粘度液体状である。
例1〜10について記載したのと同様の手順で、得られた部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(C)とチタンアルコキシドと、を表2に記載の比率に従って混合し、均一になるように攪拌して透明な硬化性シリコーン樹脂組成物を得た。
得られた硬化性シリコーン樹脂組成物について、例1〜10について記載したのと同様の手順で、熱分解評価、屈折率評価、UV吸収特性評価、蛍光体発光特性評価およびLED発光特性評価を実施した。結果を表2に示す。
(例21〜23)
部分縮合メチルフェニルシリコーン樹脂(A),(B)、および両末端にシラノール基を有する直鎖型ジメチルシリコーン(両末端シラノール)について、屈折率評価およびUV吸収特性評価を実施した。結果を表3に示す。
但し、例21は硬化性シリコーン樹脂組成物の場合、加熱硬化時の硬化収縮が大きいため、硬化物の膜にクラックが発生したり、該硬化物の膜が剥離してしまうため、硬化物の膜について屈折率評価およびUV吸収特性評価を実施することができなかった。表3に示す例21の屈折率評価およびUV吸収特性評価の結果は、未硬化(加熱硬化しなかった)の膜に関するものである。なお、例21の屈折率評価では、得られた硬化性シリコーン樹脂組成物をガラスもしくは石英基板上に塗布した後、150℃に加熱して該組成物を軟化させた状態で加圧減圧を繰り返すことによって、基板上に塗布した該組成物膜表面を平滑にした後、室温まで冷却して得た試験サンプルを使用した点を除いて例1〜10について記載したのと同様の手順で実施した。一方、UV吸収特性評価については、未硬化(加熱硬化しなかった)硬化性シリコーン樹脂組成物を用いた点を除いて例1〜10について記載したのと同様の手順で実施した。
例22,23については、以下の手順で屈折率評価およびUV吸収特性評価を実施した。
屈折率評価
得られた液体状の硬化性シリコーン樹脂組成物の波長589[nm]における屈折率をアッベ屈折計2T(アタゴ社製)にて測定した。測定は主プリズム面中央に硬化性シリコーン樹脂組成物を滴下し、その上に副プリズムをかぶせ、主プリズムと副プリズムとの間に硬化性シリコーン樹脂組成物の薄い膜を形成させて行った。
UV吸収特性評価
得られた液体状の硬化性シリコーン樹脂組成物を石英セルに注入させて得た試験サンプルを用いて、例1〜10について記載したのと同様の手順で実施した。
Figure 2007270004
Figure 2007270004
Figure 2007270004
図1は、本発明の発光素子の一例を示した模式図である。
符号の説明
1:発光素子
2:ハウジング
2a:凹部
3,4:リードフレーム
5:LEDチップ
6:ボンディングワイヤ
7:硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物

Claims (7)

  1. 片末端または両末端がシラノール基である直鎖状メチルフェニルシリコーン樹脂の割合が60〜100質量%である硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂と、
    金属アルコキシド類と、を含み、
    前記硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂および前記金属アルコキシド類の合計に対する金属アルコキシド類の割合(但し、金属アルコキシド類の割合は金属酸化物に換算した割合である。)が1〜30質量%である硬化性シリコーン樹脂組成物であって、
    その硬化物が屈折率(633nm光による測定値)1.48以上の透光性硬化物となる硬化性シリコーン樹脂組成物。
  2. 前記硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂が、3官能性ケイ素単位を含むまたは3官能性ケイ素単位および2官能ケイ素単位を含む多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂を0質量%超40質量%以下含み、
    前記多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂における3官能性ケイ素単位と2官能性ケイ素単位の合計に対する3官能ケイ素単位のモル比が0.4〜1.0である請求項1に記載の硬化性シリコーン樹脂組成物。
  3. 前記多官能硬化性メチルフェニルシリコーン樹脂におけるメチル基に対するフェニル基のモル比が0.4〜1.2である請求項2に記載の硬化性シリコーン樹脂組成物。
  4. 前記金属アルコキシド類が、チタンアルコキシド類、ジルコニウムアルコキシド類およびそれらのオリゴマーからなる群から選択される少なくとも1つである請求項1ないし3のいずれかに記載の硬化性シリコーン樹脂組成物。
  5. さらに、蛍光物質を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の硬化性シリコーン樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性シリコーン樹脂組成物よりなる透光性封止材。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性シリコーン樹脂組成物の硬化物で透光封止された発光素子。
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