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JP2007261054A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法 Download PDF

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JP2007261054A
JP2007261054A JP2006088303A JP2006088303A JP2007261054A JP 2007261054 A JP2007261054 A JP 2007261054A JP 2006088303 A JP2006088303 A JP 2006088303A JP 2006088303 A JP2006088303 A JP 2006088303A JP 2007261054 A JP2007261054 A JP 2007261054A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
bis
plastic lens
raw material
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006088303A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ihara
正樹 井原
Toru Saito
徹 齋藤
Akinori Yamamoto
明典 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006088303A priority Critical patent/JP2007261054A/ja
Publication of JP2007261054A publication Critical patent/JP2007261054A/ja
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Abstract

【課題】光学的歪、あるいは脈理の発生による不良を著しく低減できるとともに、硬化時
間の著しい延長を防止できるプラスチックレンズの製造方法を提供する。
【解決手段】レンズ成形用のレンズモールド16に、プラスチックレンズ原料20を注入
する工程と、プラスチックレンズ原料20を硬化する工程とを有し、硬化する工程では、
駆動装置30によりレンズモールド16を強制的に、規則的または不規則的に動かす、プ
ラスチックレンズの製造方法を提供する。厚いプラスチックレンズであっても光学的な歪
の発生を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、眼鏡レンズなどを含むプラスチックレンズの製造方法に関するものである。
プラスチックレンズは、ガラスレンズに比べて軽量であり、成形性や加工性が良く、割
れ難く安全性も高い等の様々なメリットを備えている。このため、眼鏡レンズ、カメラレ
ンズ等の分野で広く用いられている。当初、樹脂製の光学基材としては、屈折率が1.5
0の素材が広く使われていた。近年、レンズの薄型化を目指して、高屈折率のプラスチッ
クレンズ素材の開発が進められ、以下に示すようなポリチオウレタン系の素材が提案され
ている。
特許文献1には、メルカプト化合物を用いた樹脂によりプラスチックレンズを生成する
ことが記載されている。このレンズは屈折率が1.66の高屈折率レンズであると言うこ
とができる。
特許文献2には、ポリチオール化合物を用いた含硫ウレタン系樹脂によりプラスチック
レンズを生成することが記載されている。このレンズも屈折率は1.66と高屈折率であ
る。
特許文献3には、ポリチオール化合物を含有する重合性組成物であって、それを用いる
ことにより屈折率が1.68〜1.70のレンズを成形できる重合性組成物が開示されて
いる。
特開平2−270859号公報 特開平7−252207号公報 特開2001−342252号公報 特開2003−145555号公報 特開2005−103915号公報
これらの高屈折率のプラスチックレンズ素材は、例えば、薄い眼鏡レンズを実現するこ
とを当初の目的としていた。しかしながら、高屈折率で薄いレンズが実現できることから
、従来では眼鏡での対応が難しかった弱視を矯正する用途も検討され始めており、その結
果、高屈折率で厚いレンズを開発することが要望されている。このため、従来にも増して
、厚いレンズを実現することが要望されている。しかしながら、高屈折率の樹脂素材であ
ると、基材を成形するときの僅かな歪などの影響が顕著に現れ、樹脂組成物を重合硬化す
るときの条件が難しくなる。
プラスチックレンズの成形に用いられるレンズモールドは、レンズの凸面側、凹面側2
枚のガラス型を対向配置させ、その周面をガスケットまたは粘着テープを巻回して封止し
たものがよく使用される。レンズモールド内にプラスチックレンズ原料(重合性組成物)
を注入し、昇温することで重合硬化させ、プラスチックレンズを成形するのが一般的であ
る。
プラスチックレンズ原料は、重合硬化する際、わずかな温度、硬化時間の変化で硬化反
応が急速に進むものが多い。また、20〜30℃の室温程度から100〜150℃程度の
高温へ昇温し、固体化するまでの硬化反応において、レンズモールドに注入されたプラス
チックレンズ原料に対し、一様に熱が伝わらない場合や、原料自体の重合反応熱などが発
生することがある。そのような温度分布により、プラスチックレンズ原料は部分的に温度
に見合った反応速度で硬化反応が進み、徐々に分子量が増大していく。部分的に硬化反応
の進む度合いが異なるため、他よりも分子量の増大した部分が生じ、その部分が下方へ沈
降または上方へ上昇し、原料内部で対流が発生することになる。その形跡が完全に消える
ことなくそのまま固体化すると、光学的歪、あるいは脈理が発生しやすい。厚いレンズを
成形しようとすると、光学的歪の影響がより顕著に現れる。
特許文献4および5では、重合硬化時のレンズモールドの角度を制御することで、モー
ルド中の原料の対流方向を制御する方法が開示されている。しかしながら、レンズが厚く
なると、レンズモールド内部における原料の対流と思われる形跡は残り易く、形跡を残し
たまま固体化してしまうと、光学的歪、あるいは脈理による影響が現れる。
光学的歪あるいは脈理の発生を抑制する1つの方法は、成形する際の硬化反応がなるべ
く均一になるように、低温でゆっくりと、時間を費やして重合を進行させることであると
考えられている。しかしながら、この方法は、重合時間が長くなりやすく、生産性の低下
につながってしまう。さらに、重合速度をある程度遅くすれば、それ以上遅くしても光学
的歪、あるいは脈理の発生による不良を改善する効果が得られないことが判明してきてい
る。
本発明は、このようなプラスチックレンズの硬化反応時の問題点を解決し、光学的歪、
あるいは脈理の発生による不良を著しく低減できるとともに、硬化時間の著しい延長を防
止できるプラスチックレンズの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、プラスチックレンズの製造方法であり、レンズ成形用のレンズモー
ルドに、プラスチックレンズ原料を注入する工程と、プラスチックレンズ原料を硬化する
工程とを有し、硬化する工程は、レンズモールドを強制的に、規則的または不規則的に動
かすことを含む、製造方法である。
硬化反応時の問題点の1つである、光学的歪、あるいは脈理の発生による不良は、昇温
によりプラスチックレンズ原料の硬化を開始するタイミングからゲル化のタイミングまで
の間、レンズ原料内部の硬化反応の進み方が不均一となることが要因と考えられる。昇温
に長い時間をかけ、徐々に硬化反応を進め、硬化具合が均一となるようにする方法では、
光学歪の除去は不十分であり、また、硬化に時間を要し効率が悪いことが分かった。この
ため、本発明の製造方法においては、硬化する工程に、レンズモールドを強制的に、規則
的または不規則的に動かすことを含め、硬化中に生じる原料中の境界の拡散を促進する。
このため、歪の原因と考えられる境界が生ずるのを抑制でき、歪の無い、あるいは少ない
プラスチックレンズを短時間で製造できる。
すなわち、硬化する工程において、レンズモールドを静止していることは、かえって原
料の偏りが発生する要因となる。このため、硬化する工程の途中に、レンズモールドを強
制的に、規則的または不規則的に動かすことで、硬化中の原料の偏りを解消し、良好な外
観のプラスチックレンズを得られるようにする。
硬化する工程は、レンズモールドを振動、揺動および回転の少なくともいずれかを組み
合わせて動かすことを含むことが望ましい。レンズモールドを不規則に動かすよりは規則
的に動かすことが工業製品の生産過程では容易である。したがって、レンズモールドを、
振動、揺動または回転といった方法で、規則的に動かすことが望ましい。または、振動、
揺動および回転の少なくともいずれかを組み合わせた動きをレンズモールドに与えても良
い。
硬化する工程は、レンズモールドを強制的に、連続的または断続的に動かすことを含む
ことが望ましい。原料の種類、モールドの形状などの硬化する工程の条件により、原料の
偏りを解消するには、連続的にモールドを動かすことが望ましいケースと、断続的にモー
ルドを動かすことが望ましいケースが発生しうる。
さらに、硬化する工程は、レンズモールドを強制的に、プラスチックレンズ原料がゲル
化する前まで、連続的または断続的に動かすことを含むことが望ましい。本明細書におけ
るゲル化とは、プラスチックレンズ原料の重合反応が進み、粘度が上昇して流動性が無く
なった状態を示す。ゲル化すると流動性がほとんどなくなるので、レンズモールドを動か
しても原料の偏りを発散する効果は得られ難い。したがって、硬化中に生じる原料中の境
界の拡散を促進するためには、少なくともゲル化する前までレンズモールドを動かすこと
が望ましい。
プラスチックレンズ原料が、ポリイソシアネート化合物および/またはポリイソチオシ
アネート化合物と、ポリオール化合物またはポリチオール化合物との混合物を主成分とす
る場合、硬化する工程は、当該硬化する工程に要する時間全体の50%に至るタイミング
から90%に至るタイミングの間は、レンズモールドを強制的に、連続的または断続的に
動かすことを含むことが望ましい。ポリイソシアネート化合物および/またはポリイソチ
オシアネート化合物と、ポリオール化合物またはポリチオール化合物との混合物を主成分
とするプラスチックレンズ原料は、重合反応がかなり進んでから流動性がなくなり、ゲル
化するため、ゲル化のタイミングは重合工程、すなわち、硬化する工程の後半側が多い。
このため、ゲル化のタイミングは、硬化する工程における重合パターン全体を100%と
した場合、スタートから50〜90%の範囲にあることが多く、この時間範囲は、少なく
ともレンズモールドを強制的に動かすことが望ましい。
プラスチックレンズ原料が、チオエポキシ基またはエポキシ基を持つ化合物を主成分と
する場合、硬化する工程は、当該硬化する工程に要する時間全体の20%に至るタイミン
グから60%に至るタイミングの間は、レンズモールドを強制的に、連続的または断続的
に動かすことを含むことが望ましい。(チオ)エポキシ基を持つ化合物を主成分とする原
料の場合は、重合反応が始まると、重合反応があまり進まないうちにゲル化が起こり、ゲ
ル化終了後に時間をかけて反応を終了させる場合が多い。したがって、ゲル化のタイミン
グは、硬化する工程における重合パターン全体を100%とした場合、スタートから20
〜60%の範囲にあることが多く、この時間範囲は、少なくともレンズモールドを強制的
に動かすことが望ましい。
プラスチックレンズ原料が、アクリル基またはメタクリル基を持つ化合物、または、ア
リル基を持つ化合物を主成分とする場合、硬化する工程は、当該硬化する工程に要する時
間全体の30%に至るタイミングから70%に至るタイミングの間は、レンズモールドを
強制的に、連続的または断続的に動かすことを含むことが望ましい。プラスチックレンズ
原料が、アクリル基またはメタクリル基を持つ化合物の場合、硬化する工程の、わりと早
いタイミングでゲル化する。しかしながら、そのタイミングは、(チオ)エポキシ基を持
つ化合物を主成分とする原料よりもやや遅いことが多い。したがって、ゲル化のタイミン
グは、硬化する工程における重合パターン全体を100%とした場合、スタートから30
〜70%の範囲にあることが多く、この時間範囲は、少なくともレンズモールドを強制的
に動かすことが望ましい。アリル基を持つ化合物を主成分とする原料の場合も同様である
本発明の実施形態の1つとして、図1に示すような対向配置させた2枚1対のガラス型
10の周面にまたがるように粘着テープ15を巻回したプラスチックレンズを生成するた
めのレンズモールド16を用意した。このレンズモールド16に、泡が残らないようにプ
ラスチックレンズ原料20を注入し、そのレンズモールド16を、外力により強制的にレ
ンズモールド16を動かす駆動装置30にセットし、レンズモールド16を強制的に動か
しながらプラスチックレンズ原料20を硬化することによりプラスチックレンズを製造す
る。駆動装置30は、レンズモールド16に振動、揺動、回転といった外力を加えること
ができるものである。さらに、駆動装置30は、振動、揺動および回転の少なくともいず
れかの動きを組み合わせてレンズモールド16を駆動できる。
また、駆動装置30は、振動および揺動の種類としては、図1のX、Y、Z方向への単
純な往復運動の他、直行する2軸を制御することにより、レンズモールド16を図2に示
すような8の字運動するように駆動することが可能である。回転動作としては、レンズの
光学面に対して直行する軸1を中心とする回転と、レンズの光学面に平行な軸2または3
を中心とする回転と、レンズの向きとは無関係な、軸1、2および3の間にある軸を中心
とする回転などが例示できる。
駆動装置30においてレンズモールド16に対して外力を加える手段としては、ACモ
ーター、DCモーター、リニアモーター等の各種電動モーター、スライダあるいはシリン
ダ等の直線動作機構を組み合わせた電動アクチュエータがある。さらに、外力を加える手
段としては、超音波発生器があり、レンズモールド16に超音波振動を直接加えても良い
。また、外力を加える手段としては、圧縮空気を利用したエアシリンダ、エア駆動式回転
アクチュエータなどを挙げることができる。
レンズモールド16に対して外力を与えて強制的に動かす時間は、硬化する工程におい
て、硬化開始からプラスチックレンズ原料がゲル化、すなわち、重合反応が進み粘度が上
昇して流動性が無くなった状態となるまでであり、レンズモールド16は連続して動かし
ても良く、間欠(断続的)に動かしても同様の効果が得られる。エネルギーコストや環境
へ配慮すれば、後者の断続的な動きでレンズモールド16を動かすことを選択するのが望
ましい。断続的な動きにおいて、間欠の間隔としては数分〜数時間毎、動作時間としては
数秒〜数十分間を設定できる。断続的な動きのより好ましい例は、1〜4時間毎に5〜1
5分間の稼動でレンズモールド16を動かすことである。
図3、図4および図5は、樹脂系統の異なるプラスチックレンズ原料を用いてプラスチ
ックレンズを硬化する工程における重合パターンの概要を示している。横軸を経過時間(
%)、縦軸を温度(℃)としている。また、これらの図は、重合するまでの時間を100
%にノーマライズしてゲル化の時期(タイミング)を示している。
図3は、イソシアネート−ポリチオール化合物を主成分とするプラスチックレンズ原料
を用いた場合の重合パターンを示しており、硬化する工程の時間全体の50%〜90%、
すなわち、50%に至るタイミングから90%に至るタイミングの間でゲル化する。した
がって、ゲル化すると予定されるタイミングまで、レンズモールド16を駆動装置30に
より連続的または断続的に動かすことが望ましい。このような重合パターンが適用できる
プラスチックレンズ原料は、イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を含
むイソシアネート化合物と、ポリオール化合物またはポリチオール化合物との混合物を主
成分とするものである。
このポリ(チオ)ウレタン系プラスチックレンズ原料の主成分となるポリイソシアネー
トとしては、公知のイソシアネート基またはイソチオシアネート基を持つ化合物が使用で
きる。好適な例は、m−キシリレンジイソシアネートとノルボルナンジイソシアネートで
あり、一方あるいは双方を用いても良い。イソシアネート基を持つ化合物の具体例として
は、1,2−ジイソシアナトベンゼン、1,3−ジイソシアナトベンゼン、1,4−ジイ
ソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトトルエン、エチルフェニレンジイソシアナ
ート、イソプロピルフェニレンジイソシアナート、ジメチルフェニレンジイソシアネート
、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、
トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ビフェニルジイ
ソシアネート、トルイジンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシ
アネート)、4,4’−メチレンビス(2−メチルフェニルイソシアネート)、ビベンジ
ル−4,4’−ジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、イソホロン
ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシア
ネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4’−メチレ
ンビス(2−メチルシクロヘキシルイソシアネート)、3,8−ビス(イソシアナトメチ
ル)トリシクロデカン、3,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8
−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソシアナトメチル)
トリシクロデカンが挙げられる。
また、1分子中にイソ(チオ)シアネート基を2個以上含むイソシアネート化合物とし
ては、p−キシリレンジイソシアネート、テトラクロロ−m−キシリレンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアネートメチル)ビシクロ[
2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアネートメチル)ビシクロ[2.2.1]
ヘプタン、3,8−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロ[5.2.1、02、6
−デカン、3,9−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロ[5.2.1.02、6
−デカン、4,8−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロ[5.2.1、02、6
−デカン、4,9−ビス(イソシアネートメチル)トリシクロ[5.2.1、02、6
−デカン、ダイマー酸ジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物及びそれらの化合
物のアロファネート変性体、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ポリメリック型ジフェニルメタンジイソシアネート、ト
リジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット化反応物、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト生成物、4,4’−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、イソシアヌレート変性体等が挙げられる。これらのイソ
(チオ)シアネート基を含む化合物を単独で又は2種以上を混合して用いることができる
ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール
、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、1
,2−メチルグルコサイド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペン
タエリスリトール、ソルビトール、エリスリトール、スレイトール、リビトール、アラビ
ニトール、キシリトール、アリトール、マニトール、ドルシトール、イディトール、グリ
コール、イノシトール、ヘキサントリオール、トリグリセロール、ジグリペロール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート、シクロブタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール
、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ヒ
ドロキシプロピルシクロヘキサノール、トリシクロ〔5,2,1,0,2,6〕デカン−
ジメタノール、ビシクロ〔4,3,0〕−ノナンジオール、ジシクロヘキサンジオール、
トリシクロ〔5,3,1,1〕ドデカンジオール、ビシクロ〔4,3,0〕ノナンジメタ
ノール、トリシクロ〔5,3,1,1〕ドデカン−ジエタノール、ヒドロキシプロピルト
リシクロ〔5,3,1,1〕ドデカノール、スピロ〔3,4〕オクタンジオール、ブチル
シクロヘキサンジオール、1,1’−ビシクロヘキシリデンジオール、シクロヘキサント
リオール、マルチトール、ラクチトール等の脂肪族ポリオール、ジヒドロキシナフタレン
、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベ
ンゼントリオール、ビフェニルテトラオール、ピロガロール、(ヒドロキシナフチル)ピ
ロガロール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キ
シリレングリコール、テトラブロムビスフェノールA等の芳香族ポリオール、ジ−(2−
ヒドロキシエチル)スルフィド、1,2−ビス−(2−ヒドロキシエチルメルカプト)エ
タン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジスルフィド、1,4−ジチアン−2,5−ジオー
ル、ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)スルフィド、テトラキス(4−ヒドロキシ−
2−チアブチル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(商品名ビスフェノ
ールS)、テトラブロモビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールS、4,4’−
チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,3−ビス(2−ヒドロ
キシエチルチオエチル)−シクロヘキサンなどの硫黄原子を含有したポリオール等が挙げ
られる。
ポリ(チオ)ウレタン系プラスチックレンズ原料の主成分となるポリチオール化合物と
しては、以下に示す化合物の1つまたは複数を採用したものを挙げることができる。好適
な例は、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパンおよび1,1,
2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタンであり、一方あるいは双方を用いて
も良い。その他のポリチオール化合物としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
1,2,5−トリメルカプト−4−チアペンタン、3,3−ジメルカプトメチル−1,5
−ジメルカプト−2,4−ジチアペンタン、3−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプ
ト−2,4−ジチアペンタン、3−メルカプトメチルチオ−1,7−ジメルカプト−2,
6−ジチアヘプタン、3,6−ジメルカプトメチル−1,9−ジメルカプト−2,5,8
−トリチアノナン、3,7−ジメルカプトメチル−1,9−ジメルカプト−2,5,8−
トリチアノナン、4,6−ジメルカプトメチル−1,9−ジメルカプト−2,5,8−ト
リチアノナン、3−メルカプトメチル−1,6−ジメルカプト−2,5−ジチアヘキサン
、3−メルカプトメチルチオ−1,5−ジメルカプト−2−チアペンタン、1,1,2,
2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,4,8,11−テトラメルカプト
−2,6,10−トリチアウンデカン、1,4,9,12−テトラメルカプト−2,6,
7,11−テトラチアドデカン、2,3−ジチア−1,4−ブタンジチオール、2,3,
5,6−テトラチア−1,7−ヘプタンジチオール、2,3,5,6,8,9−ヘキサチ
ア−1,10−デカンジチオール、4,5−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジ
チオラン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−ビス(メル
カプトメチルチオ)メチルー1,3−ジチエタン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチ
ルチオ)エチル)−1,3−ジチエタン。
さらに、メルカプト基を有する化合物としては、3−メルカプト−1,2−プロパンジ
オール、グリセリンジ(メルカプトアセテート)、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシク
ロヘキサン、2,4−ジメルカプトフェノール、2−メルカプトハイドロキノン、4−メ
ルカプトフェノール、3,4−ジメルカプト−2−プロパノール、1,3−ジメルカプト
−2−プロパノール、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−ジメルカプト
−1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオネー
ト)、ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリト
ールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコ
レート)、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒド
ロキシメチル−トリス(メルカプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキシエチルチ
オ−3−メルカプトエチルチオベンゼン等が挙げられる。
さらに、構造内にメルカプト基を2個以上有する化合物としては、メタンジチオール、
1,2−エタンジチオール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパンジチオール
、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオ
ール、1,2,3−プロパントリチオール、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2
−シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4
−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオ
ール、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2−メル
カプトエチルエステル)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2−メルカプトア
セテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトプロピオネート
)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビ
ス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、
2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1
,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコー
ルビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピ
オネート)、トリメチロールプロパンビス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロー
ルプロパンビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(
2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピ
オネート)、テトラキス(メルカプトメチル)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物、1
,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベ
ンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル
)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエ
チル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプ
トエチル)ベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプ
トベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメ
チル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリ
ス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、
1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエ
チル)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,3−
ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパ
ン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メル
カプトフェニル)ペンタン等の芳香族ポリチオール、1,2−ビス(メルカプトエチルチ
オ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカ
プトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1
,2,4−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプト
メチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2
,4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチ
ルチオ)ベンゼン等、およびこれらの核アルキル化物等のメルカプト基以外に硫黄原子を
含有する芳香族ポリチオール化合物、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メル
カプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプト
エチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチ
ルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロ
ピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(2−
メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピル)エタン、1,
3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ
)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリ
ス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ
)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2−ビ
ス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、4−メルカプトメチル
−3,6−ジチア−1,8−オクタンジチオール、4,8−ジメルカプトメチル−1,1
1−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,
11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1
,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチル
チオメチル)メタン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキ
ス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル
)スルフィド、ビス(1,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5−ジメルカプ
ト−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメ
ルカプトメチル−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、ビス(メルカプトメチル)ジス
ルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスル
フィド等、およびこれらのチオグリコール酸およびメルカプトプロピオン酸のエステル、
ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスル
フィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−
メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネ
ート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシ
プロピルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフ
ィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メル
カプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテー
ト)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキ
シプロピルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルジスル
フィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2
−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピ
オネート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2−メルカプトアセテート)、
1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、チオジグ
リコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2−メル
カプトエチルエステル)、4,4−チオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル
)、ジチオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン
酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4−ジチオジブチル酸ビス(2−メルカ
プトエチルエステル)、チオジグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステ
ル)、チオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオグリ
コール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(
2,3−ジメルカプトプロピルエステル)等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂
肪族ポリチオール化合物等が挙げられる。
図4は、チオエポキシ樹脂を主成分とするプラスチックレンズ原料を用いた場合の重合
パターンを示しており、硬化する工程の時間全体の20%〜60%、すなわち、20%に
至るタイミングから60%に至るタイミングの間でゲル化する。したがって、ゲル化する
と予定されるタイミングまで、レンズモールド16を駆動装置30により連続的または断
続的に動かすことが望ましい。このような重合パターンが適用できるプラスチックレンズ
原料は、チオエポキシ基またはエポキシ基を持つ化合物を主成分とするものである。
チオエポキシ系プラスチックレンズの原料モノマーとして用いられる、チオエポキシ基
を持つ化合物としては、公知のチオエポキシ基を持つ化合物を使用できる。チオエポキシ
基を持つ化合物の具体例としては、既存のエポキシ化合物のエポキシ基の一部あるいは全
部の酸素を硫黄で置き換えることによって得られるチオエポキシ化合物等が挙げられる。
また、プラスチックレンズの高屈折率化のためには、チオエポキシ基以外にも硫黄原子
を含有する化合物がより好ましい。具体例としては、1,2−ビス(β−エピチオプロピ
ルチオ)エタン、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、1,4−ビス(β−エピチ
オプロピルチオメチル)ベンゼン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−
1,4−ジチアン、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド等が挙げられる。
また、チオエポキシ基を1分子内に1個以上有する化合物には、既存のエポキシ化合物
のエポキシ基の一部あるいは全部の酸素を硫黄で置き換えることによって得られるチオエ
ポキシ化合物等が含まれる。具体的には1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)
エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,
3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)
ブタン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−1,3−ビス(2,3−エピ
チオプロピルチオメチル)プロパン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合
物、及び、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビ
ス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオ
プロピルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチ
オ化合物、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、1,2−ビス(2,3−エ
ピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼ
ン、ビス(2,3−エピチオプロピルジチオ)メタン、ビス(2,3−エピチオプロピル
ジチオ)エタン、ビス(6,7−エピチオ−3,4−ジチアヘプタン)スルフィド、1,
4−ジチアン−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルジチオメチル)、1,3−ビス
(2,3−エピチオプロピルジチオメチル)ベンゼン等のチオエポオキシ基以外にも硫黄
原子を含有する化合物が挙げられる。
さらに、公知のエポキシ基を1分子中に1個以上有する化合物であっても良い。エポキ
シ基を1分子中に1個以上有する化合物の具体例としては、例えば、フェノール由来のエ
ポキシ化合物、アルコール由来のエポキシ化合物、カルボン酸由来のエポキシ化合物、ア
ミン由来のエポキシ化合物、ジフェニルエポキシ樹脂、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、エポキシ基を有する重合体等が挙げられる。
フェノール由来のエポキシ化合物としては、レゾルシノール、ハイドロキノン、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF等のフェノール化合物とエピクロロヒドリンを反応させて
得られる化合物、または市販品の油化シェルエポキシ社製エピコート828等が挙げられ
る。
アルコール由来のエポキシ化合物としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、
オクタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、2,4−ジエチ
ル−1,5−ペンタンジオール等のアルコールとエピクロロヒドリンを反応させて得られ
るエポキシ化合物等が挙げられる。
カルボン酸由来のエポキシ化合物としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸
、フタル酸等とエピクロロヒドリンを反応させて得られるエポキシ化合物が挙げられる。
アミン由来のエポキシ化合物としては、ジアミノジフェニルメタン、p−アミノメチル
フェノール、キジリレンジアミン等とエピクロロヒドリンを反応させて得られるエポキシ
化合物が挙げられる。
上記のエポキシ化合物を含めて、実際の例としては、エポキシ基を1分子中に1個含む
化合物としては、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル
、アリルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられ
る。エポキシ基を1分子中に2個以上有する化合物としては、1,6−ヘキサンジオール
ジグリコールエーテル、ヒドロキノンジグリコールエーテル、テレフタル酸ジグリコール
エーテル、または繰り返し単位数がn=1〜22のエチレンまたはプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリス
リトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビス(2,
3−エポキシプロピル)ジスルフィドなどが挙げられる。
図5は、アリル/アクリル・メタクリル樹脂を主成分とするプラスチックレンズ原料を
用いた場合の重合パターンを示し、硬化する工程の時間全体の30%〜70%、すなわち
、30%に至るタイミングから70%に至るタイミングの間でゲル化する。したがって、
ゲル化すると予定されるタイミングまで、レンズモールド16を駆動装置30により連続
的または断続的に動かすことが望ましい。このような重合パターンが適用できるプラスチ
ックレンズ原料は、アクリル基またはメタクリル基を持つ化合物、アリル基を持つ化合物
、または含硫黄ビニル化合物を主成分とするものである。
これらの樹脂は、ラジカル重合性基としてビニル基、アリル基、アクリル基又はメタク
リル基、ビニリデン基、ビニレン基等の不飽和炭化水素基を分子中に1個以上含む、ラジ
カル重合可能な化合物である。中でも、アクリル基またはメタクリル基を持つ化合物、ま
たはアリル基を持つ化合物が、レンズの光学特性、機械特性、耐熱性等の観点から好まし
く用いられる。
アクリル基またはメタクリル基を持つ化合物の具体例としては、アクリル酸、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ブトキシエチルアクリレート、ア
クリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、フェノキシエチルアクリレート、アクリル酸シ
クロヘキシル、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジ
シクロペンテニルオキシエチルアクリレート、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、イソ
ボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフ
タル酸、カプロラクトンアクリレート、グリシジルアクリレート等の単官能アクリル酸エ
ステル類、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−
ブチル、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブトキシメチルメタクリレート、メタクリ
ル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、フェノキシエチルメタクリレート、メタクリル酸
シクロヘキシル、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレー
ト、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、メタクリル酸テトラヒドロフルフ
リル、イソボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、グリセロールメタ
クリレート、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチ
ルフタル酸、カプロラクトンメタクリレート、グリシジルメタクリレート等の単官能メタ
クリル酸エステル類などが挙げられる。
さらに、これらの架橋度を高めるために、エチレングリコールジアクリレート、ジエチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルアクリレ
ート、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(アクリロ
キシネオペンチルグリコール)アジペート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート
、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2−
ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ)フ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、ヒドロキシ
ピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパ
ンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラブロモビスフェ
ノールAジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジ
メタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオ−ルジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、2,2
−ビス〔4−(メタクリロキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロ
キシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ・ジ
エトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ・ポリエ
トキシ)フェニル〕プロパン、テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、ジシク
ロペンタニルジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、グリセ
ロールジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタメタクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、トリグリセーロールジメタクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート等の多
官能単量体を用いることもできる。
アリル系プラスチックレンズの原料モノマーとして用いられる、アリル基をもつ化合物
としては、公知のアリル基を持つ化合物が使用できる。具体的には、アリルベンゼン、ア
リル−3−シクロヘキサンプロピオネート、1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼン、
アリルフェノキシアセテート、アリルフェニルアセテート、アリルシクロヘキサン、多価
カルボン酸アリル等のアリル化合物が挙げられる。
さらに、これらの架橋度を高めるために、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の多官能
単量体を用いることもできる。
ビニル系プラスチックレンズの原料モノマーとして用いられる、分子内に一つ以上の重
合性二重結合を有する含硫黄ビニル化合物としては、例えば、2−(4−ビニルベンジル
チオ)エタノールとm−キシリレンジイソシアネートをウレタン化させて得られる含硫黄
ビニル化合物、2−(3−ビニルベンジルチオ)エタノールとm−キシリレンジイソシア
ネートをウレタン化させて得られる含硫黄ビニル化合物、p−ビス(β−メタクリロイル
オキシエチルチオ)キシリレン等が挙げられる。
(実施例1)
ポリイソシアネート化合物と、ポリチオール化合物との混合物を主成分とするプラスチ
ックレンズ原料を用いてプラスチックレンズを製造した。この実施例1のプラスチックレ
ンズ原料K1は、芳香族ポリイソシアネートの1種であるm−キシリレンジイソシアネー
トを19.6重量部と、脂環族ポリイソシアネートの1種であるノルボルナンジイソシア
ネートを29.7重量部と、ポリチオールの1種である1,1,3,3−テトラキス(メ
ルカプトメチルチオ)プロパンを主成分とするポリチオール組成物を50.7重量部とを
調合したものである。このレンズ原料(組成物)K1を混合攪拌して均一にした後、内部
離型剤としてZelecUN(stepan社製)0.1重量部、紫外線吸収剤としてS
EESORB701(シプロ化成工業)0.05重量部をさらに添加して撹拌して、完全
に溶解させた。その後、重合触媒としてジブチル錫ジクロライド0.01重量部を加えて
、常温で良く攪拌して溶解させた後、5mmHgに減圧して攪拌しながら30分間脱気を
行った。
2枚のレンズ成形用のガラスモールド(ガラス型)を用いたレンズモールド16におい
て、ガラスモールドの間を最小厚み30mmとなるように対向配置させ、その周囲にまた
がるように粘着テープ15を巻回した。多くのプラスチックレンズの厚みは薄いものでは
1mm程度であり、厚い物は10〜15mmである。これに対し本実施例では、レンズの
厚みが従来の厚い物のさらに倍の値となる30mmとし、製造過程において光学歪が発生
し易い状況でプラスチックレンズを製造した。
このレンズモールド16の中に原料K1を注入し、駆動装置30のパレットに載せ、さ
らに該レンズモールド16をパレットに固定するため上から蓋を被せ、駆動装置30で支
障なくレンズモールド16が動かせる状態にした。
さらに、レンズモールド16を搭載した駆動装置30を昇温炉に入れ、図3に示した重
合パターンにほぼ沿って、30℃から130℃まで20時間かけて昇温させて重合硬化し
た。昇温炉に投入してからプラスチックレンズ原料がゲル化する12時間後まで、すなわ
ち、当該硬化する工程に要する時間全体のスタート(0%)から12時間後(60%に至
るタイミング)の間、連続して駆動装置30によりレンズモールド16をX軸3、Y軸2
、Z軸1の各軸に沿ってランダムに動かした。本例のゲル化のタイミングは事前に実験に
より確認されており、原料の粘度が10000000mPa・s(10kPa・s)以上
になった点を参照している。また、このタイミングで実際にレンズを取り出して確認した
ところ、流動性は無くなっていた。
その後、レンズモールド16から硬化したレンズを離型し、130℃で2時間加熱して
アニール処理を行った。このようにして製造したプラスチックレンズのサンプルS1の外
観検査(光学歪、白濁、ハガレの有無)を、水銀灯、プロジェクター、目視により調べた
結果を図6に示す。
(実施例2)
実施例1と同じプラスチックレンズ原料K1を、実施例1と同じレンズモールド16に
、同様の方法で注入し、駆動装置30に搭載し、さらに、昇温炉に入れ、図3に示した重
合パターンにほぼ沿って、30℃から130℃まで20時間かけて昇温させて重合硬化し
た。昇温炉に投入してからプラスチックレンズ原料K1がゲル化する12時間後まで、駆
動装置30により、3時間毎に、10分間、間欠的にレンズモールド16を、X軸3、Y
軸2、Z軸1の各軸に沿ってランダムに動かした。
その後、レンズモールド16から硬化したレンズを離型し、130℃で2時間加熱して
アニール処理を行った。このように製造したプラスチックレンズのサンプルS2の光学歪
、白濁、ハガレの有無を調べた結果を図6に示す。
(実施例3)
チオエポキシ基を持つ化合物を主成分とするプラスチックレンズ原料を用いてプラスチ
ックレンズを製造した。この実施例3のプラスチックレンズ原料K2は、ビス(2,3−
エピチオプロピル)ジスルフィドを90重量部、4,8−ジメルカプトメチル−1,11
−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン或いは4,7−ジメルカプトメチル−
1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン或いは5,7−ジメルカプト
メチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンのいずれか一種の中
から選ばれる化合物を10重量部、紫外線吸収剤としてSEESORB701(シプロ化
成工業)を1.0重量部添加し、混合した後、十分に撹拌して、完全に分散又は溶解させ
、さらに、その原料中に、触媒としてN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを0.1重
量部添加し、室温で十分に撹拌して均一液としたものである。さらに、この原料(組成物
)K2を5mmHgに減圧して攪拌しながら30分脱気を行った。
このプラスチックレンズ原料K2を、実施例1と同じレンズモールド16に、同様の方
法で注入し、駆動装置30に搭載し、さらに、昇温炉に入れ、図4に示した重合パターン
にほぼ沿って、30℃から130℃まで24時間かけて昇温させて重合硬化した。昇温炉
に投入してからプラスチックレンズ原料K2がゲル化する10時間後まで、すなわち、当
該硬化する工程に要する時間全体のスタート(0%)から10時間後(約42%に至るタ
イミング)の間、連続して駆動装置30によりレンズモールド16をX軸3、Y軸2、Z
軸1の各軸に沿ってランダムに動かした。
その後、レンズモールド16から硬化したレンズを離型し、130℃で2時間加熱して
アニール処理を行った。このようにして製造したプラスチックレンズのサンプルS3の外
観検査(光学歪、白濁、ハガレの有無)を、水銀灯、プロジェクター、目視により調べた
結果を図6に示す。
(実施例4)
実施例3と同じプラスチックレンズ原料K2を、実施例1と同じレンズモールド16に
、同様の方法で注入し、駆動装置30に搭載し、さらに、昇温炉に入れ、図4に示した重
合パターンにほぼ沿って、30℃から130℃まで24時間かけて昇温させて重合硬化し
た。昇温炉に投入してからプラスチックレンズ原料K2がゲル化する10時間後まで、駆
動装置30により、3時間毎に、10分間、間欠的にレンズモールド16を、X軸3、Y
軸2、Z軸1の各軸に沿ってランダムに動かした。
その後、レンズモールド16から硬化したレンズを離型し、130℃で2時間加熱して
アニール処理を行った。このように製造したプラスチックレンズのサンプルS4の光学歪
、白濁、ハガレの有無を調べた結果を図6に示す。
(比較例1)
実施例1と同じプラスチックレンズ原料K1を、実施例1と同じレンズモールド16に
、同様の方法で注入し、駆動装置30に搭載せずに、昇温炉に入れ、図3に示した重合パ
ターンにほぼ沿って、30℃から130℃まで20時間かけて昇温させて重合硬化した。
その後、レンズモールド16から硬化したレンズを離型し、130℃で2時間加熱して
アニール処理を行った。このように製造したプラスチックレンズのサンプルSR1の光学
歪、白濁、ハガレの有無を調べた結果を図6に示す。
(比較例2)
実施例3と同じプラスチックレンズ原料K2を、実施例1と同じレンズモールド16に
、同様の方法で注入し、駆動装置30に搭載せずに、昇温炉に入れ、図4に示した重合パ
ターンにほぼ沿って、30℃から130℃まで24時間かけて昇温させて重合硬化した。
その後、レンズモールド16から硬化したレンズを離型し、130℃で2時間加熱して
アニール処理を行った。このように製造したプラスチックレンズのサンプルSR2の光学
歪、白濁、ハガレの有無を調べた結果を図6に示す。
(評価)
光学歪は、高圧水銀ランプ(USHIO製、UI−100)で、レンズの透過像を目視
で観察した。歪がないものを「○」、歪がわずかにあるものを「△」、歪が多いものを「
×」とした。
白濁は、暗室内においてプロジェクター用ライトをレンズの側面から照射し、レンズの
白濁の有無を観察した。白濁が観察されないものを「○」、白濁がわずかに観察されるも
のを「△」、白濁が観察されるものを「×」とした。
重合ハガレは、レンズをガラスモールドから離型した際のレンズ表面を評価した。レン
ズ表面に凹凸が観察されないものを「○」、レンズ表面に凹凸が観察されるものを「×」
とした。
図6に示したように、サンプルS1〜S4については、光学歪、白濁およびハガレは確
認されなかった。一方、サンプルSR1、SR2では、光学歪が多く見られるとの結果に
なった。
本実施例および比較例で成形したレンズは、従来からある一般的なレンズに比べて厚み
があるため、従来であれば光学歪が発生しなかった比較例1および2(サンプルSR1、
SR2)の製造方法で外観品質を確保するのが難しい。
このように光学歪が発生しやすい形状においても、本発明の実施形態に示すように、硬
化する工程に、レンズモールドを強制的に振動することを含めることにより、光学歪の発
生を抑えることができる。なお、レンズモールドを連続的に動かした場合のサンプルと、
レンズモールドを間欠的に動かした場合のサンプルとを比較したが、外観評価結果に差は
なかった。したがって、いずれの方法でもプラスチックレンズの外観品質を向上すること
が可能である。
光学歪は、モールド型の中で重合性組成物(プラスチックレンズ原料)が硬化する際の
不均一性が要因である可能性が高い。例えば、重合硬化は、モールド型に対し外部からの
熱、或いは反応による自己発熱により反応が進行し分子量が増加していくプロセスである
。モールド型の中のすべての部分が全く同じ速度、同じ分子量で進行することはないため
、モールド型の中で分子量分布が不均一な部分が発生する。また、当初の重合性組成物は
液状のため、モールド内部で熱や分子量による自身の重さ(比重)により、モールド型の
中を対流する。対流の程度にもよるが、全体が均一になれば歪は観察されないが、不均一
な状態のまま硬化すると、その不均一部分が重合歪として観察されてしまう。
したがって、外観の評価が良好な各サンプルにおいては、重合する際に、レンズモール
ドを強制的に動かすことにより、レンズモールド内のプラスチックレンズ原液(原料)の
全体が均一な状態で硬化できていると考えられる。したがって、単に、硬化時間を延ばす
だけでは解決できない光学歪の発生を抑制できる。また、レンズモールドを強制的に動か
すことにより、光学歪の発生を抑制できるので、硬化時間を無用に延長する必要はなくな
り、厚いプラスチックレンズを比較的短時間で製造することが可能となる。特に、プラス
チックレンズの製造に要する全時間に、重合硬化に要する時間が占める割合は大きく、こ
の時間を短縮することにより、プラスチックレンズの製造効率を向上できる。
白濁が発生する理由は、いろいろ考えられる。原料である重合性組成物の中に水分が混
入した場合、或いは重合硬化中にテープを通過してくる水分がイソシアネートと反応し、
ウレアが生成される場合などである。これがレンズ基材の中で白く観察されると白濁とし
て認識される。重合環境の湿度が高いときや、原料である重合性組成物が水分の影響を受
けやすいものを使用した場合に、発生する可能性が上がると考えられる。
また、2枚のガラスモールド型を組み立てる際に、形状保持するために使用しているテ
ープの内側の面、つまり液体状態の組成物(原料)と直接接触する面に固着しているテー
プの糊が、重合性組成物との関係によって溶け出し、それが硬化後に白濁として観察され
る場合が考えられる。重合性組成物が硬化してしまえば糊が溶け出すことはないが、反応
が進行せず重合性組成物が高温まで液体状態であったときに、溶け出しによる白濁が顕著
になる。
さらに、反応過程が正確に解明されているわけではないが、ウレタン系樹脂を製造する
際に内部離型剤として添加しているリン酸エステル系のZelecUNが重合性組成物と
なんらかの反応を起こし、硬化後の原料が白濁する可能性についても指摘されている。そ
のような現象は、すべての原料で起こるわけではないが、離型剤の添加量が多いほど、発
生確率が上がるという報告がある。
今回の実験では、重合硬化する過程で、レンズモールドを動かすことによる白濁の発生
は見られなかった。したがって、レンズモールドを動かすことがプラスチックレンズの性
能の劣化に繋がることはないと考えられる。
重合ハガレの発生メカニズムは、次のように考えられる。重合性組成物(プラスチック
レンズ原料)は、液体の状態から固体の状態へ変化する。その際に、モールド型の中の重
合性組成物は体積収縮が起こる。ハガレは、反応の進行が遅くまだ硬化(体積収縮)が終
わっていないうちに高温を加えることで、一気に反応(体積収縮)が進行し、その収縮に
モールド形状が追従できないときに、モールド型から樹脂が剥離してしまい、これが成形
後に凹凸と観察され、ハガレとなると考えられる。
今回の実験では、重合硬化する過程で、レンズモールドを動かすことによるハガレの発
生は見られなかった。したがって、ハガレの有無という点でも、レンズモールドを動かす
ことがプラスチックレンズの性能の劣化に繋がることはないと考えられる。
レンズモールドおよびレンズモールドに外力を加える駆動装置の概要を示す図。 外力の加え方の異なる例を示す図。 重合パターンの一例を示す図。 重合パターンの他の例を示す図。 重合パターンのさらに他の例を示す図。 実施例1〜4および比較例1〜2の製造条件および各特性の評価結果を示す図。
符号の説明
10 ガラス型、16 レンズモールド、20 プラスチック原料
30 駆動装置

Claims (7)

  1. レンズ成形用のレンズモールドに、プラスチックレンズ原料を注入する工程と、
    前記プラスチックレンズ原料を硬化する工程とを有し、
    前記硬化する工程は、前記レンズモールドを強制的に、規則的または不規則的に動かす
    ことを含む、プラスチックレンズの製造方法。
  2. 請求項1において、前記硬化する工程は、前記レンズモールドを振動、揺動および回転
    の少なくともいずれかを組み合わせて動かすことを含む、プラスチックレンズの製造方法
  3. 請求項1または2において、前記硬化する工程は、前記レンズモールドを強制的に、連
    続的または断続的に動かすことを含む、プラスチックレンズの製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記硬化する工程は、前記レンズモールドを強
    制的に、前記プラスチックレンズ原料がゲル化する前まで、連続的または断続的に動かす
    ことを含む、プラスチックレンズの製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記プラスチックレンズ原料は、ポリイソシア
    ネート化合物および/またはポリイソチオシアネート化合物と、ポリオール化合物または
    ポリチオール化合物との混合物を主成分とし、
    前記硬化する工程は、当該硬化する工程に要する時間全体の50%に至るタイミングか
    ら90%に至るタイミングの間は、前記レンズモールドを強制的に、連続的または断続的
    に動かすことを含む、プラスチックレンズの製造方法。
  6. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記プラスチックレンズ原料は、チオエポキシ
    基またはエポキシ基を持つ化合物を主成分とし、
    前記硬化する工程は、当該硬化する工程に要する時間全体の20%に至るタイミングか
    ら60%に至るタイミングの間は、前記レンズモールドを強制的に、連続的または断続的
    に動かすことを含む、プラスチックレンズの製造方法。
  7. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記プラスチックレンズ原料は、アクリル基ま
    たはメタクリル基を持つ化合物、またはアリル基を持つ化合物を主成分とし、
    前記硬化する工程は、当該硬化する工程に要する時間全体の30%に至るタイミングか
    ら70%に至るタイミングの間は、前記レンズモールドを強制的に、連続的または断続的
    に動かすことを含む、プラスチックレンズの製造方法。
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