JP2007191694A - 共重合体、高分子電解質及びその用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】[1]下記の(A)、(B)、(C)及び(D)で示されるモノマーを、混合して重縮合させた共重合体。
(A)分子内に2つの脱離基を有し、さらに少なくとも1つの酸基を有するモノマー
(B)分子内に2つの求核基を有し、さらに少なくとも1つの酸基を有するモノマー
(C)分子内に2つの脱離基を有し、実質的に酸基を有さないモノマー
(D)分子内に2つの求核基を有し、実質的に酸基を有さないモノマー
[2]上記[1]の共重合体を含む高分子電解質、及び該高分子電解質を含む高分子電解質膜。
[3]上記[2]の高分子電解質膜を用いてなる燃料電池。
【選択図】なし
Description
例えば、スルホン酸基が実質的に導入されていないセグメントおよびスルホン酸基が導入されたセグメントを有するブロック共重合体であって、前者のセグメントがポリエーテルスルホンからなり、後者のセグメントがジフェニルスルホンとスルホン酸基を有するビフェノールとの縮合体であるブロック共重合体が提案されている(特許文献1)。
一方、前記ブロック共重合体に対して、酸基が高分子鎖中にランダムに分布している、いわゆるランダム共重合体も検討されており、スルホン酸基が導入された一種類のモノマーと、スルホン酸基が導入されていないモノマーとのランダム共重合体(例えば特許文献2〜5参照)や、ポリエーテルスルホン共重合体をスルホン化して得られるランダム共重合体(例えば、特許文献6参照)が提案されている。
本発明の目的は、比較的容易に製造することが可能で、燃料電池用として、実用的なプロトン伝導度と耐水性に優れる燃料電池用部材、特に優れた隔膜材料を得ることができる共重合体、高分子電解質を提供し、さらにこれを用いてなる安定的な発電性能を有する燃料電池を提供するものである。
[1]下記の(A)、(B)、(C)及び(D)で示されるモノマーを混合して縮合させた共重合体
(A)分子内に2つの脱離基を有し、さらに少なくとも1つの酸基を有するモノマー
(B)分子内に2つの求核基を有し、さらに少なくとも1つの酸基を有するモノマー
(C)分子内に2つの脱離基を有し、実質的に酸基を有さないモノマー
(D)分子内に2つの求核基を有し、実質的に酸基を有さないモノマー
を提供する。
ここで、求核基とは、求核性を有する基を表し、脱離基が結合している原子に作用し、脱離基の脱離を伴って、新たに共有結合を形成しうるものである。
本発明の共重合体は、前記(A)から誘導される構造単位(A’)が、前記(B)から誘導される構造単位(B’)及び/又は、前記(D)から誘導される構造単位(D’)と隣接し、同様に構造単位(B’)が構造単位(A’)及び/又は前記(C)から誘導される構造単位(C’)と隣接し、また、構造単位(C’)は構造単位(B’)及び/又は構造単位(D’)と隣接し、構造単位(D’)は構造単位(A’)及び/又は構造単位(C’)と隣接するように、高分子鎖中で構造単位(A’)、(B’)、(C’)及び(D’)が配された共重合体となる。
[2]前記(A)が、下記式(1)で示される化合物を含む[1]の共重合体
(式中、kは0、1又は2を表し、Ar1、Ar2は互いに独立に2価の芳香族基を表し、kが2の場合は、2つのAr2は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基、フルオロ基、ニトロ基又はベンゾイル基で置換されていてもよい。kが0である場合はAr1が、kが1以上である場合は、Ar1、Ar2のいずれかが、少なくとも一つの酸基を有する。X1は脱離基を表し、ここで脱離基はフルオロ基、クロロ基、ニトロ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基のいずれかを表し、2つのX1は互いに同じでも、異なっていてもよい。Z1は下記の群から選ばれる基であり、kが2の場合、2つのZ1は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
[3]前記(B)が、下記式(2)で示される化合物を含む[1]又は[2]の共重合体
(式中、jは0、1又は2を表し、Ar3、Ar4は互いに独立に2価の芳香族基を表し、jが2の場合、2つのAr4は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換されていてもよい。jが0である場合はAr3が、jが1以上である場合は、Ar3、Ar4のいずれかが、少なくとも一つの酸基を有する。Y1は、フェノール性水酸基、チオール基又はアミノ基を表し、2つのY1は、互いに同じでも、異なっていてもよい。Q1は直接結合、及び下記の群から選ばれる基を表し、jが2の場合、2つのQ1は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
[4]前記(C)が、下記式(3)で示される化合物を含む[1]〜[3]いずれかの共重合体
(式中、mは0、1又は2を表し、Ar5、Ar6は互いに独立に2価の芳香族基を表し、mが2の場合、2つのAr6は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基、フルオロ基、ニトロ基又はベンゾイル基で置換されていてもよい。X2は脱離基を表し、ここで脱離基はフルオロ基、クロロ基、ニトロ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基から選ばれ、2つのX2は互いに同じでも、異なっていてもよい。Z2は下記の群から選ばれ、mが2の場合、2つのZ2は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
[5]前記(D)が、下記式(4)で示される化合物を含む[1]〜[4]いずれかの共重合体
(式中、nは0,1又は2を表し、Ar7、Ar8は互いに独立に2価の芳香族基を表し、nが2の場合、2つのAr8は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換されていてもよい。Y2はフェノール性水酸基、チオール基又はアミノ基を表し、2つのY2は互いに同じでも、異なっていてもよい。Q2は直接結合、または下記の群から選ばれる基であり、nが2の場合、2つのQ2は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
[6]酸基が、強酸基又は超強酸基であることを特徴とする、[1]〜[5]いずれかの共重合体
[7]イオン交換容量が、0.1meq/g〜4.0meq/gであることを特徴とする[1]〜[6]いずれかの共重合体
[8]共重合体中、酸基が導入された構造単位と、酸基が実質的に導入されていない構造単位の重量組成比が、[酸基が導入された構造単位]:[酸基が実質的に導入されていない構造単位]で表して、3:97〜70:30であることを特徴とする[1]〜[7]いずれかの共重合体
[9][1]〜[8]いずれかの共重合体を含む高分子電解質
を提供する。さらに、前記[9]記載の高分子電解質から、下記の[10]〜[11]を提供するものである。
[10][9]の高分子電解質を含むことを特徴とする高分子電解質膜
[11][9]の高分子電解質を多孔質基材に含浸させ、複合化することを特徴とする高分子電解質複合膜
[12][9]の高分子電解質と、触媒物質とを含むことを特徴とする触媒組成物
[13][10]記載の高分子電解質膜を用いてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池
[14][11]記載の高分子電解質複合膜を用いてなることを特徴とする高分子電解質型燃料電池
[15][12]記載の触媒組成物から得られる触媒層を有することを特徴とする高分子電解質型燃料電池
そのうえ燃料電池のプロトン伝導膜として用いた場合、高い発電特性を示すので、本発明の共重合体は高分子電解質として工業的に有利である。
本発明の共重合体は、必須のモノマーとして酸基を有する特定の二種類のモノマー(前記の(A)及び(C))と、酸基を実質的に有さない特定の二種類のモノマー(前記の(B)及び(D))とを、混合して重縮合させることによって得ることを特徴とする。
(式中、r、sはそれぞれ独立に0又は1を表すが、r+sは1又は2である。Mは水素原子、カリウム原子、ナトリウム原子又はリチウム原子を表し、Mが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。)
ここで、酸基は、jが0である場合はAr3に、jが1以上である場合は、Ar3、Ar4のいずれか少なくとも一つに有することを特徴とする。Ar3、Ar4は2価の芳香族基を表し、該2価の芳香族基としては、前記のAr1、Ar2と同等の基を挙げることができ、jが2である場合は、Ar3と2つのAr4は互いに同一でも異なっていてもよい。また、Y1で示される求核基の中でフェノール性水酸基は、縮合反応過程で適当な塩基でフェノラート基に変換し、求核基として作用する基であり、さらには本発明の共重合中でエーテル結合となって存在する基であり、酸基とは見なさない。
これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基または置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換されていてもよく、該アルキル基、該アルコキシ基、該アリール基又は該アリールオキシ基の具体例としては、前記と同じものが挙げられる。
式(3)におけるAr5、Ar6は、2価の芳香族基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基、フルオレンジイル基等の炭化水素系芳香族基、ピリジンジイル基、キノキサリンジイル基、チオフェンジイル基等の複素環基が挙げられ、好ましくは、2価の炭化水素系芳香族基である。また、mが1である場合はAr5とAr6、mが2である場合は、Ar5と2つのAr6は同一でも異なっていてもよい。
これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基又は置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基、ニトロ基、ベンゾイル基で置換されていてもよく、該アルキル基、該アルコキシ基、該アリール基又は該アリールオキシ基の具体例としては、前記と同じものが挙げられる。
中でも、Ar5、Ar6としては無置換のフェニレン基、又はナフチレン基が好ましく、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,3−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、1,5−ナフタレンジイル基、1,6−ナフタレンジイル基、1,7−ナフタレンジイル基、2,6−ナフタレンジイル基、2,7−ナフタレンジイル基、3,3’−ビフェニリレン基、3,4’−ビフェニリレン基又は4,4’−ビフェニリレン基が好ましい。
式(4)におけるAr7、Ar8は2価の芳香族基を表し、前記Ar5、Ar6と同等の例示を挙げることができ、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基又は置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換されていてもよく、該アルキル基、該アルコキシ基、該アリール基又は該アリールオキシ基の具体例としては、上記と同様のものが挙げられる。
中でも、Ar7、Ar8としては無置換のフェニレン基、ビフェニリレン基又はナフチレン基が好ましく、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,3−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、1,5−ナフタレンジイル基、1,6−ナフタレンジイル基、1,7−ナフタレンジイル基、2,6−ナフタレンジイル基、2,7−ナフタレンジイル基、3,3’−ビフェニリレン基、3,4’−ビフェニリレン基、又は4,4’−ビフェニリレン基が好ましい。
具体的には、予め式(1)〜式(4)で示される化合物と塩基性化合物を反応溶媒に投入して混合する。混合する際の順序は特に限定されないが、前記式(2)で表される化合物、式(4)で表される化合物、塩基性化合物及び溶媒を先に投入した後、前記式(1)と(3)を投入して混合するか、または式(1)〜(4)で表される化合物と溶媒とを混合した後、塩基性化合物を投入して混合するか、または式(1)〜(4)、塩基性化合物と溶媒とを投入して混合する混合手段が好ましい。縮合における、反応温度は好ましくは20〜300℃、さらに好ましくは50〜250℃、反応時間は好ましくは0.5〜500時間、さらに好ましくは1〜100時間で実施することができる。また、反応時の圧力は加圧又は減圧を行ってもよいが、好適には常圧(約1気圧)が設備上簡便であるため好ましい。反応溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ベンゾフェノンなどのケトン系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略すこともある)、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略すこともある)、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N−メチルピロリドン(以下、NMPと略すこともある)などのアミド系溶媒、ギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類、アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類、スルホキシジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略すこともある)、ジフェニルスルホン、スルホランなどを使用することができ、該反応溶媒は単独、2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、反応溶媒の使用量は、適用するモノマーの合計重量に対し、1.0〜200.0重量倍、好ましくは2.0〜100.0重量倍使用する。なお、縮合反応初期又は縮合反応途中で副生する水分を除去することが好ましい。この水分を除去する手段としては、トルエンやキシレンを反応系に共存させて共沸物として水分を除去する手段や、モレキュラーシーブなどの吸水剤を反応系に共存させて脱水する手段を用いることができる。前記塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウムを使用することができ、2種以上の塩基性化合物を混合して使用することもできるが、中でも炭酸カリウム、炭酸ナトリウム又は水酸化ナトリウムが好ましい。なお、該塩基性化合物の使用量としては、縮合反応に用いるモノマーにおいて、求核基の総モル当量数に対して、0.90〜10.00モル当量倍、好ましくは1.00〜3.00モル当量倍用いればよい。
なお、酸基が導入された構造単位と、酸基が実質的に導入されていない構造単位の重量組成比は、使用するモノマーの使用量により制御することができ、例えば、式(1)で示される化合物及び式(2)で示される化合物を含む酸基を有するモノマーの合計モル量と、式(3)で示される化合物及び式(4)で示される化合物を含む酸基を実質的に有さないモノマーの合計モル量との、反応初期の仕込(混合)モル比を変えることにより任意に制御できる。
かかる平均分子量は適用するモノマーの求核基の総モル当量数と、脱離基の総モル当量数の比率や反応時間等によって制御することができる。
この場合は、本発明の共重合体は、通常、膜の形態で使用される。膜へ転化する方法に特に制限はないが、例えば溶液状態より製膜する方法(溶液キャスト法)が好ましく使用される。
具体的には、共重合体を適当な溶媒に溶解し、その溶液をガラス板上に流延塗布し、溶媒を除去することにより製膜される。製膜に用いる溶媒は、共重合体を溶解可能であり、その後に除去し得るものであるならば特に制限はなく、水、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド)などの非プロトン性極性溶媒、あるいはジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの含塩素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好適に用いられる。これらは単独で用いることもできるが、必要に応じて2種以上の溶媒を混合して用いることもできる。中でも、DMSO、DMF、DMAc、NMPがポリマーの溶解性が高く好ましい。
燃料電池用途では水管理を容易にするために、無機あるいは有機の微粒子を保水剤として添加することも知られている。これらの公知の方法はいずれも本発明の目的に反しない限り使用できる。また、本発明の共重合体を含む高分子電解質からなる高分子電解質膜の機械的強度の向上などを目的として、電子線・放射線などを照射して、該高分子電解質膜を構成する高分子電解質を架橋することもできる。
多孔質基材の膜厚が薄すぎると複合化後の強度補強の効果あるいは、柔軟性や耐久性を付与するといった補強効果が不十分となり、ガス漏れ(クロスリーク)が発生しやすくなる。また膜厚が厚すぎると電気抵抗が高くなり、得られた複合膜が固体高分子型燃料電池の隔膜として不十分なものとなる。孔径が小さすぎると本発明の共重合体の充填が困難となり、大きすぎると高分子固体電解質への補強効果が弱くなる。空隙率が小さすぎると複合膜の抵抗が大きくなり、大きすぎると一般に多孔質基材自体の強度が弱くなり補強効果が低減する。
耐熱性の観点や、物理的強度の補強効果を鑑みれば、前記多孔質基材は、脂肪族系高分子、芳香族系高分子または、含フッ素高分子からなる基材が好ましい。
本発明により得られる燃料電池は、本発明の共重合体を高分子電解質膜及び/又は高分子電解質複合膜として使用したものや、本発明の高分子電解質を触媒層中の高分子電解質として使用したものなどを挙げることができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記条件でポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)を測定した。
GPC測定装置 TOSOH社製 HLC−8220 GPC
カラム Shodex社製 TSKgel GHMHR−M
カラム温度 40℃
移動相溶媒 DMAc(LiBrを10mmol/dm3になるように添加)
溶媒流量 0.5mL/min
プロトン伝導度の測定:
温度80℃、相対湿度90%の条件で交流法で測定した。
イオン交換容量の測定:
滴定法により求めた。
吸水率の測定:
乾燥した高分子電解質膜を秤量し、100℃の脱イオン水に2時間浸漬したのちの膜重量増加量から吸水率を算出し、前記乾燥膜に対する比率を求めた。
共重合体Aの製造
重合は、Dean−Stark管を取り付けた200mlセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコにヒドロキノンスルホン酸カリウム 3.50g(15.33mmol)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル6.29g(33.76mmol)、炭酸カリウム7.36g(53.24mmol)、ジメチルスルホキシド121ml及びトルエン70mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、バス温150℃(内温130±5℃)で1.5時間共沸脱水を行った。1.5時間後、トルエンを系外に除去し、室温まで放冷した。続いて、3,3’−スルホニルビス(6−フルオロベンゼンスルホン酸カリウム)9.03 g(18.40mmol)、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン7.80g(30.69mmol)を添加し、さらに内温150℃で11時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を80℃まで放冷し、3Lの2M塩酸水溶液に滴下した。析出した白色のポリマーを濾過し、洗浄濾液のpHが約7になるまで水洗し、その後80℃の水で2時間処理する工程を二回行った。オーブン(80℃)で乾燥して下記に示す共重合体A 20.86g(収率92%)を得た。その後、乾燥した共重合体AをN−メチルピロリドンに溶解した後、濾過して、共重合体Aが濃度18重量%である溶液を調製した。次いで、この溶液をガラス基材上に流延塗付し、全排気オーブン中80℃、約5時間かけてN−メチルピロリドンを除去した。その後、2N塩酸で1時間処理する工程を2度繰り返し、さらに8時間流水(脱イオン水)にて水洗し、高分子電解質膜を得た。膜厚は33μmであった。
共重合体A
共重合体Aは、下記に示す構造単位を有するポリマーである。
前記の(A-a)、(A-b)、(A-c)及び(A-d)の構造単位の合計に対する、仕込量から計算される各構造単位のモル比
(A-a):(A-b):(A-c):(A-d)= 2.00:2.20:1.20:1.00
前記構造単位のモル比から計算されるイオン交換容量 2.30 meq/g
Mn 8.10×104
イオン交換容量の実測値 2.10 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 膜厚 33μm
プロトン伝導度 1.56×10-1 S/cm
吸水率 169%
共重合体Bの製造
重合は、Dean−Stark管を取り付けた200mlセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコにヒドロキノンスルホン酸カリウム3.50g(15.33mmol)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル7.87g(42.25 mmol)、炭酸カリウム8.65g(62.57mmol)、ジメチルスルホキシド 138ml及びトルエン70 mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、バス温150℃(内温130±5℃)で1.5時間共沸脱水を行った。1.5時間後、トルエンを系外に除去し、室温まで放冷した。その後、3,3’−スルホニルビス(6−フルオロベンゼンスルホン酸カリウム)9.03g(18.40 mmol)、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン9.96g(39.18 mmol)を添加し、さらに内温150℃で5時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を80℃まで放冷し、3Lの2M塩酸水溶液に滴下した。析出した白色のポリマーを濾過し、洗浄濾液のpHが約7になるまで水洗し、その後80℃の水で2時間処理する工程を二回おこなった。オーブン(80℃)で乾燥して下記に示す共重合体B 23.62g(収率91%)を得た。実施例1と同様の溶液キャスト法を用いて、共重合体Bからなる高分子電解質膜を製膜した。
共重合体B
共重合体Bは、下記に示す構造単位を有するポリマーである。
前記の(B-a)、(B-b)、(B-c)及び(B-d)の構造単位の合計に対する、仕込量から計算される各構造単位のモル比
(B-a):(B-b):(B-c):(B-d)= 2.56:2.76:1.20:1.00
前記構造単位のモル比から計算されるイオン交換容量 2.00 meq/g
Mn 8.20×104
イオン交換容量の実測値 1.80 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 26μm
プロトン伝導度 8.84×10-2 S/cm
吸水率 94%
共重合体Cの製造
重合は、Dean−Stark管を取り付けた200mlセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコにヒドロキノンスルホン酸カリウム6.18g(27.0 mmol)、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン10.00g(39.33mmol)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル2.28g(12.25mmol)、炭酸カリウム5.98g(43.26mmol)、ジメチルスルホキシド74ml及びトルエン40mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、バス温150℃(内温130±5℃)で3時間共沸脱水を行った。3時間後、トルエンを系外に除去し、さらに内温150℃で12時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を80℃まで放冷し、3Lの2M塩酸水溶液に滴下した。析出した白色のポリマーを濾過し、洗浄濾液のpHが約7になるまで水洗し、その後80℃の水で2時間処理する工程を二回おこなった。オーブン(80℃)で乾燥して下記に示す共重合体C14.67g(収率92%)を得た。実施例1と同様の溶液キャスト法を用いて、共重合体Cからなる高分子電解質膜を製膜した。
共重合体C
共重合体Cは、下記に示す構造単位を有するポリマーである。
前記の(C-a)、(C-b)及び(C-c)の構造単位の合計に対する、仕込量から計算される各構造単位のモル比
(C-a):(C-b):(C-c)= 1.45:0.45:1.00
前記構造単位のモル比から計算されるイオン交換容量 1.71 meq/g
Mn 4.06×104
イオン交換容量の実測値 1.56 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 膜厚 54μm
プロトン伝導度 4.60×10-2 S/cm
吸水率 302%
共重合体Dの製造
重合は、Dean−Stark管を取り付けた500mlセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコに4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン12.74g(50.10mmol)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル18.62g(100.00mmol)、3,3’−スルホニルビス(6−フルオロベンゼンスルホン酸カリウム)25.08g(50.00mmol)、炭酸カリウム15.20g(110.00mmol)、N−メチル−2−ピロリドン160ml及びトルエン80mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、内温140℃で5時間共沸脱水を行った。3時間後、トルエンを系外に除去し、さらに内温170℃で8時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷し、500mlの2M塩酸水溶液に滴下した。析出した白色のポリマーを水洗した後、粉状に粉砕して再度水でpH7になるまで洗浄した。その後95℃の水で2時間処理する工程を二回おこなった。オーブン(60℃)で減圧乾燥して下記に示す共重合体D45.31g(収率93%)を得た。実施例1と同様の溶液キャスト法を用いて、共重合体Dからなる高分子電解質膜を製膜した。
共重合体D
共重合体Dは、下記に示す構造単位を有するポリマーである。
前記の(D-a)、(D-b)及び(D-c)の構造単位の合計に対する、仕込量から計算される各構造単位のモル比
(D-a):(D-b):(D-c)= 1.00:2.00:1.02
前記構造単位のモル比から計算されるイオン交換容量 2.08 meq/g
Mn 7.70×104
イオン交換容量の実測値 1.97 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 膜厚 26μm
プロトン伝導度 0.97×10-1 S/cm
吸水率 460%
共重合体Eの製造
重合は、Dean−Stark管を取り付けた200mlセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコにヒドロキノンスルホン酸カリウム3.00g(13.14mmol)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルビフェニル8.31g(24.57mmol)、炭酸カリウム5.42g(39.21mmol)、ジメチルスルホキシド105ml及びトルエン60 mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、バス温150℃(内温130±5℃)で2時間共沸脱水をおこなった。2時間後、トルエンを系外に除去し、室温まで放冷した。その後、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム7.17g(15.77mmol)、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン5.57g(21.90mmol)を添加し、さらに内温150℃で25時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を80℃まで放冷し、3Lの2M塩酸水溶液に滴下した。析出した白色のポリマーを濾過し、洗浄濾液のpHが約7になるまで水洗し、その後80℃の水で2時間処理する工程を二回行った。オーブン(80℃)で乾燥して下記に示す共重合体E18.96g(収率91%)を得た。実施例1と同様の溶液キャスト法を用いて、共重合体Eからなる高分子電解質膜を製膜した。
共重合体E
共重合体Eは、下記に示す構造単位を有するポリマーである。
上記(E-a)、(E-b)、(E-c)及び(E-d)の構造単位に対する、仕込量から計算されるモル比
(E-a):(E-b):(E-c):(E-d)= 1.67:1.87:1.20:1.00
上記モル比から計算されるイオン交換容量 2.00 meq/g
Mn 6.2×104
イオン交換容量の実測値 1.90 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 33μm
プロトン伝導度 0.95×10-1 S/cm
吸水率 88%
共重合体F
重合は、Dean−Stark管を取り付けた200mlセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコにヒドロキノンスルホン酸カリウム3.00g(13.14mmol)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルビフェニル5.79 g(17.11mmol)、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.91g(17.11mmol)、3,3’−スルホニルビス(6−フルオロベンゼンスルホン酸カリウム)7.74g(15.7 mmol)、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン8.04g(31.60mmol)、炭酸カリウム6.87g(49.74mmol)、ジメチルスルホキシド114 ml及びトルエン40mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、バス温150℃(内温130±5℃)で2時間共沸脱水を行った。2時間後、トルエンを系外に除去し、さらに内温150℃で3時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を80℃まで放冷し、1Lの2M塩酸水溶液に滴下した。析出したポリマーを濾過し、洗浄濾液のpHが約7になるまで水洗し、その後80℃の水で2時間処理する工程を二回おこなった。オーブン(80℃)で乾燥して下記に示す共重合体F 23.31g(収率87%)を得た。実施例1と同様の溶液キャスト法を用いて、共重合体Fからなる高分子電解質膜を製膜した。
共重合体F
共重合体Fは、下記に示す構造単位を有するポリマーである。
前記の(F-a)、(F-b)、(F-c)、(F-d)及び(F-e)の構造単位の合計に対する、仕込量から計算される各構造単位のモル比
(F-a):(F-b):(F-c):(F-d):(F-e)
= 2.40:1.30:1.30:1.20:1.00
前記構造単位のモル比から計算されるイオン交換容量 1.80 meq/g
Mn 3.3×104
イオン交換容量の実測値 1.62 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 60μm
プロトン伝導度 0.62×10-1 S/cm
吸水率 104%
[触媒ペーストの製造]
水:エタノール=1:9(重量比)の混合溶媒95gと、実施例1で得た共重合体A5gとを混合し均一な共重合体A溶液(共重合体Aの濃度;5重量%)を調製した。別に、エタノール11mLに白金担持カーボン(SA50BK、エヌ・イー・ケムキャット製;白金担持量50重量%)を0.64g投入・混合した後、さらに先に調製した共重合体A溶液を1.05g加えた。得られた混合物を1時間超音波処理したのち、スターラーで6時間攪拌し、触媒インクAを得た。
特開2005−139432号公報を参考として、下記式で示されるブロック共重合体型高分子電解質からなる高分子電解質膜を得た。具体的には、イオン交換基を有する第1の高分子化合物と、イオン交換基を実質的に有さない第2の高分子化合物を下記に示すように各々合成して、それらをさらにカップリングしてブロック共重合体型高分子電解質を合成した。
共沸蒸留装置を備えたフラスコに、アルゴン雰囲気下、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム283.68g、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム120.00g、DMSO1778g、及び、トルエン279gを加え、これらを室温にて撹拌しながらアルゴンガスを1時間バブリングした。
その後、得られた混合物に、炭酸カリウムを76.29g加え、140℃にて加熱撹拌して共沸脱水した。その後トルエンを留去しながら加熱を続け、第1の高分子化合物のDMSO溶液を得た。総加熱時間は16時間であった。得られた溶液は室温にて放冷した。
この第1の高分子化合物は、Mnが3.0×104であった。
共沸蒸留装置を備えたフラスコに、アルゴン雰囲気下、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン247.55g、2,6−ジヒドロキシナフタレン164.44g、DMSO902g、NMP902g、及び、トルエン310gを加え、室温にて撹拌しながらアルゴンガスを1時間バブリングした。
その後、得られた混合物に、炭酸カリウムを156.09g加え、100℃にて加熱撹拌しながら減圧共沸脱水した。17時間後トルエンを留去し、その後さらに100℃で加熱を続けた。総加熱時間は19時間であった。得られた溶液を室温にて放冷し、第2の高分子化合物のNMP/DMSO混合溶液を得た。この第2の高分子化合物のMnは2.7×104であった。
得られた第2の高分子化合物のNMP/DMSO混合溶液を攪拌しながら、これに、上記第1の高分子化合物のDMSO溶液の全量と、DMSO610g、NMP1790gを加え、150℃にて39時間ブロック共重合反応を行った。
得られた反応液を大量の2N塩酸に滴下し、1時間浸漬した。その後、生成した沈殿物を濾別した後、再度2N塩酸に1時間浸漬した。得られた沈殿物を濾別、水洗した後、95℃の大量の熱水に1時間浸漬した。固体を濾別したのち再度95℃の大量の熱水に1時間浸漬した。固体を濾別した後、80℃で1晩乾燥させて、ブロック共重合体型高分子電解質を得た。
実施例1と同様の溶液キャスト法を用いて、ブロック共重合体型高分子電解質からなる高分子電解質膜を製膜した。
[得られたブロック共重合体型高分子電解質]
なお、n1およびm1は、ブロック共重合体型高分子電解質の各ブロックの平均重合度を表す。
Mn 7.9×104
イオン交換容量の実測値 1.94 meq/g
製膜:NMP溶液キャスト法 27μm
プロトン伝導度 2.37×10-1 S/cm
吸水率 115%
仕込から計算された n1=36.2であり, m1=10.5であった。
このようにして得られたブロック共重合体型高分子電解質からなる高分子電解質膜を正方形に切り出して加熱ステージにセットし、膜主面中央部の5.2cm角の領域にスプレー法により触媒インクAを塗布した。吐出口から膜までの距離は5cm、ステージ温度は76℃に設定した。塗布した後、ステージ上に3分間放置して、溶媒を除去し、触媒層を形成させた。このようにして得られた片面に触媒層を設けた高分子電解質膜を裏返して、加熱ステージにセットし、前記の触媒層と同様にして、もう一方の面にも触媒インクAから触媒層を形成して膜−触媒層接合体を得た。なお、触媒層の重量組成と塗布した触媒層重量から求めた触媒層の白金量は、片面当たり0.6mg/cm2であった。
市販のJARI標準セルを用いて燃料電池セルを製造した。すなわち、前記のようにして得られた膜−触媒層接合体の両触媒層に、ガス拡散層としてカーボンクロスと、ガス通路用の溝を切削加工したカーボン製セパレータを配し、さらにその外側に集電体及びエンドプレートを順に配置し、これらをボルトで締め付けることによって、有効膜面積25cm2の燃料電池セルを組み立てた。
得られた各燃料電池セルを80℃に保ちながら、アノードに加湿水素、カソードに加湿空気をそれぞれ供給した。この際、セルのガス出口における背圧が0.1MPaGとなるようにした。各原料ガスの加湿は、バブラーにガスを通すことで行い、水素用バブラーの水温は45℃、空気用バブラーの水温は55℃とした。ここで、水素のガス流量は529mL/min、空気のガス流量は1665mL/minとした。セル電位0.2Vにおける電流密度は1.5A/cmであった。また電流密度0.5A/cmにおけるセル電位は0.59Vであった。
(共重合体Gの合成)
特開平10−021943号公報の実施例3と同じようにして、下記式で示される共重合体Gからなる高分子電解質膜を得た。
なお、n2及びm2は、ランダム共重合体型高分子電解質の各構造単位のモル比を表す。
[共重合体G]
Mn 4.5×104
イオン交換容量の実測値 1.11 meq/g
製膜:DMAc溶液キャスト法 20μm
プロトン伝導度 7.81×10-3 S/cm
吸水率 41%
m2/(n2+m2)=0.14
NMP9.5gと共重合体G0.5gとで混合し均一な共重合体B溶液(共重合体Aの濃度;5重量%)を調製した。別に、エタノール11mLに白金担持カーボン(SA50BK、エヌ・イー・ケムキャット製;白金担持量50重量%)を0.64g投入し、さらに先に調製した共重合体A溶液を1.05g加えた。得られた混合物を1時間超音波処理したのち、スターラーで6時間攪拌し、触媒インクBを得た。
実施例5で使用した、ブロック共重合体型高分子電解質からなる高分子電解質膜を用いた。
ガス拡散層であるカーボンクロスを正方形に切り出して加熱ステージにセットし、カーボンクロス主面中央部の5.2cm角の領域にスプレー法により触媒インクBを塗布した。吐出口から膜までの距離は5cm、ステージ温度は76℃に設定した。塗布した後、ステージ上に3分間放置して、溶媒を除去し、触媒層を形成させた。この方法で触媒層を形成させたカーボンクロスを二枚作製した。なお、触媒層の重量組成と塗布した触媒層重量から求めた触媒層の白金量は、それぞれ0.6mg/cm2であった。その後、カーボンクロス中に残存しているNMPを除去するため1N塩酸に1時間浸漬し、続いて水洗を1時間行った。NMPを除去したカーボンクロス2枚で電解質膜を挟み、120℃、10kgf/cm2で15分間プレスし、膜−電極接合体を完成させた。
市販のJARI標準セルを用いて燃料電池セルを製造した。すなわち、上記で得られた膜−電極接合体の両ガス拡散層に、ガス通路用の溝を切削加工したカーボン製セパレータを配し、さらにその外側に集電体及びエンドプレートを順に配置し、これらをボルトで締め付けることによって、有効膜面積25cm2の燃料電池セルを組み立てた。
得られた各燃料電池セルを80℃に保ちながら、アノードに加湿水素、カソードに加湿空気をそれぞれ供給した。この際、セルのガス出口における背圧が0.1MPaGとなるようにした。各原料ガスの加湿は、バブラーにガスを通すことで行い、水素用バブラーの水温は45℃、空気用バブラーの水温は55℃とした。ここで、水素のガス流量は529mL/min、空気のガス流量は1665mL/minとした。セル電位は0.2Vにおける電流密度は1.1A/cmであった。また電流密度0.5A/cmにおけるセル電位は0.44Vであった。
Claims (15)
- 下記の(A)、(B)、(C)及び(D)で示されるモノマーを、混合して縮合させた共重合体。
(A)分子内に2つの脱離基を有し、さらに少なくとも1つの酸基を有するモノマー
(B)分子内に2つの求核基を有し、さらに少なくとも1つの酸基を有するモノマー
(C)分子内に2つの脱離基を有し、実質的に酸基を有さないモノマー
(D)分子内に2つの求核基を有し、実質的に酸基を有さないモノマー - 前記(A)が、下記式(1)で示される化合物を含む請求項1記載の共重合体。
(式中、kは0、1又は2を表し、Ar1、Ar2は互いに独立に2価の芳香族基を表し、kが2の場合は、2つのAr2は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基、フルオロ基、ニトロ基又はベンゾイル基で置換されていてもよい。kが0である場合はAr1が、kが1以上である場合は、Ar1、Ar2のいずれかが、少なくとも一つの酸基を有する。X1はフルオロ基、クロロ基、ニトロ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基のいずれかを表し、2つのX1は互いに同じでも、異なっていてもよい。Z1は下記の群から選ばれる基であり、kが2の場合、2つのZ1は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
- 前記(B)が、下記式(2)で示される化合物を含む請求項1又は2に記載の共重合体。
(式中、jは0、1又は2を表し、Ar3、Ar4は互いに独立に2価の芳香族基を表し、jが2の場合、2つのAr4は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換されていてもよい。jが0である場合はAr3が、jが1以上である場合は、Ar3、Ar4のいずれかが、少なくとも一つの酸基を有する。Y1は、フェノール性水酸基、チオール基又はアミノ基を表し、2つのY1は、互いに同じでも、異なっていてもよい。Q1は直接結合、及び下記の群から選ばれる基を表し、jが2の場合、2つのQ1は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
- 前記(C)が、下記式(3)で示される化合物を含む請求項1〜3のいずれかに記載の共重合体。
(式中、mは0、1又は2を表し、Ar5、Ar6は互いに独立に2価の芳香族基を表し、mが2の場合、2つのAr6は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基、フルオロ基、ニトロ基又はベンゾイル基で置換されていてもよい。X2はフルオロ基、クロロ基、ニトロ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基から選ばれ、2つのX2は互いに同じでも、異なっていてもよい。Z2は下記の群から選ばれ、mが2の場合、2つのZ2は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
- 前記(D)が、下記式(4)で示される化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の共重合体。
(式中、nは0、1又は2を表し、Ar7、Ar8は互いに独立に2価の芳香族基を表し、nが2の場合、2つのAr8は互いに同じでも、異なっていてもよく、ここで、これらの2価の芳香族基は、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有することもある炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有することもある炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有することもある炭素数6〜10のアリールオキシ基で置換されていてもよい。Y2はフェノール性水酸基、チオール基又はアミノ基を表し、2つのY2は互いに同じでも、異なっていてもよい。Q2は直接結合、または下記の群から選ばれる基であり、nが2の場合、2つのQ2は互いに同じでも、異なっていてもよい。)
- 酸基が、強酸基又は超強酸基であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の共重合体。
- イオン交換容量が、0.1meq/g〜4.0meq/gであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の共重合体。
- 共重合体中、酸基が導入された構造単位と、酸基が実質的に導入されていない構造単位の重量組成比が、[酸基が導入された構造単位]:[酸基が実質的に導入されていない構造単位]で表して、3:97〜70:30であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の共重合体。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の共重合体を含む高分子電解質。
- 請求項9記載の高分子電解質を含むことを特徴とする高分子電解質膜。
- 請求項9記載の高分子電解質を多孔質基材に含浸させ、複合化することを特徴とする高分子電解質複合膜。
- 請求項9記載の高分子電解質と、触媒物質とを含むことを特徴とする触媒組成物。
- 請求項10記載の高分子電解質膜を用いてなることを特徴とする燃料電池。
- 請求項11記載の高分子電解質複合膜を用いてなることを特徴とする燃料電池。
- 請求項13記載の触媒組成物から得られる触媒層を有することを特徴とする燃料電池。
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