JP2007180114A - 周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基材2の少なくとも一方の面に、所定周波数の電磁波を遮蔽するための細線パターンからなるFSS素子3が配設された周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材1であって、透明基材2の上に写真製法により現像銀層4aを生成し、さらにその上に金属メッキ層4bを積層することにより前記FSS素子3の金属層4を構成する。
【選択図】図1
Description
(2)透明基材の上に金属ペーストを印刷してFSS素子のパターンを形成する印刷法(特許文献4〜6)。
(3)透明基材の上に金属線または金属片にてFSS素子のパターンを形成する方法(特許文献7)。
(4)写真製法により金属銀を現像して細線パターンを形成した後、この金属銀の上にメッキすることにより導電層を形成する写真銀−メッキ法(例えば、特許文献8、9)
また、一般に市販されている金属箔の最大規格寸法幅が約600mm以下であるから、金属箔を貼り合わせる方法ではこれ以上の寸法幅が広い周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材は製造できない。また、導電層を蒸着により形成する場合は、膨大な設備費が必要となることから簡単に製造を行うことができないという問題があった。
上記(3)の方法を用いた場合には、太さを細くした金属線または幅を細くした金属片を使用しての作業が難しく、人間の目で視認されないような60μm以下の細さでFSS素子のパターンを形成し、基材上に配列することは困難であった。
前記金属メッキ層は、無電解銅メッキ層及び/又は無電解ニッケルメッキ層であることが好ましい。
前記金属層は、線幅が15〜60μmであり、かつ厚みが0.5〜15μmであることが好ましい。
前記金属メッキ層の表面は、黒化処理されていることが好ましい。
前記現像銀層は、ポジ型写真製法によって生成された現像銀層、または、ネガ型写真製法によって生成された現像銀層であることが好ましい。
あるいは、連続露光装置として、円筒ドラムと、連続したパターンが形成された露光マスクフィルムと、前記円筒ドラムの外部に配設された露光用光源とを備え、前記円筒ドラムに重ねて巻き付けられた透明基材及び前記露光マスクフィルムに対して前記円筒ドラムの外側から光を照射する装置を用いることもできる。
前記現像銀層は、ポジ型写真製法、または、ネガ型写真製法によって生成することが好ましい。
図1は、本発明の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の一例を示す図面であり、図1(a)は周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の概略構成を示す正面図、図1(b)はFSS素子を構成する金属層の部分拡大断面図である。図2(a)〜(k)は、それぞれFSS素子のパターンの例を示す部分拡大正面図である。
図3は、ロールtoロールで露光・現像に引き続いて無電解メッキを連続して行う装置の一例を示す概略図である。図4は、ロールtoロールで無電解メッキを行う装置の一例を示す概略図である。図5は、連続露光装置の一例を示す概略図である。図6は、連続露光装置の別の一例を示す概略図である。
必要に応じて、透明基材2の他方の面(裏面)には、粘着剤層及びこれを保護する剥離フィルム(いずれも図示略)を設けることができる。粘着剤層を設けた周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材は、剥離フィルムを剥がしてガラスなどの表面に容易に貼り付けることができる。
本発明に使用される透明基材2は、可視領域で透明性を有し、一般に全光線透過率が90%以上のものが好ましい。中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性に優れることから透明基材2として好ましい。透明基材2に使用される樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
透明基材2上には、所定周波数の電磁波を遮蔽するためのFSS素子3が一定間隔で規則的に配列されている。一般にFSS素子は、所定の周波数の電磁波に共振して当該周波数を遮蔽する素子である。本発明の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の場合、周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の透過性の観点から、細線パターンからなるFSS素子が用いられる。細線パターンからなるFSS素子の形状、寸法、配列などは、遮蔽対象の周波数に応じて最適な仕様が設計される。
図2(b)に示すFSS素子は、金属層の細線により逆Y字形(トリポール型)を形成したものである。この形状の素子によれば、三辺のそれぞれがダイポールアンテナとして機能し、どのような電波の傾きに対しても電磁波シールドを持たせることができる。
図2(c)に示すFSS素子は、金属層の細線により十字形(クロスダイポール型)を形成したものである。これにより、水平方向および垂直方向のいずれに対しても電磁波シールドを持たせることができる。
図2(d)に示すFSS素子は、金属層の細線により三角形の輪郭とその内部のY字形を形成したものであり、三角形の素子と逆Y字形の素子とのそれぞれで異なる波長の電磁波を遮蔽することができる。
図2(f)に示すFSS素子は、金属層の細線により逆Y字形の輪郭を環状に形成したものである。
図2(g)に示すFSS素子は、金属層の細線により十字形の輪郭を環状に形成したものである。
図2(h)に示すFSS素子は、金属層の細線により十字形の輪郭とX字形の輪郭を環状に形成し、組み合わせたものである。
図2(j)に示すFSS素子は、金属層の細線により三角形の輪郭を形成したものであり、水平方向には正位置の三角形と逆位置の三角形とを交互に配列するとともに、垂直方向には正位置および逆位置の同じものを、それぞれ列を成して配列したものである。これにより、FSS素子の設置密度を高くすることができ、電磁波シールド効果を高めることができる。
図2(k)に示すFSS素子は、金属層の細線によりV字形の輪郭を形成し、正位置のV字形と逆位置のV字形とを交互に配列したものである。
現像銀層4aを生成するための写真製法に基づく露光現像法には、上記のとおり、(a)露光マスクに覆われていなくて露光された部分に現像銀が発現する、即ち、露光マスクと反対の形に現像銀が表れるいわゆるネガ型の露光現像方法と、(b)露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀が発現する、即ち、露光マスクと同じ形に現像銀が表れるいわゆるポジ型の露光現像方法の2通りがある。本発明には、(a)ネガ型の露光・現像方法と、(b)ポジ型の露光・現像方法のいずれでも適用できる。
前記ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀組成は、塩化銀を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化銀であることが好ましい。塩化銀含有率を高くすることによって形成された物理現像銀の導電性が向上する。
前述したように、本発明の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材において、FSS素子を構成する細線パターンの線幅を小さくして60μm以下にすると、透視性(目視されないこと)は上がるが導電性(及び遮蔽する波長の電磁波のシールド性)は低下し、逆に線幅を大きくして60μm以上にすると、透視性は低下して導電性は高くなる。
本発明に係る透明基材上に形成された任意の細線パターンの物理現像による現像銀層は、膜厚みが極めて薄いが導電性が高い。この物理現像による現像銀層自身は、現像処理後に得られた現像銀層を形成する金属銀粒子が極めて小さく、かつ、現像銀層中に存在する親水性バインダー量が極めて少ないことにより、現像銀層を形成する金属銀粒子が最密充填状態に近い状態で現像銀層が形成されて通電性を有しているため、銅やニッケルなどの金属による鍍金(メッキ)を施すことが可能である。
本発明によれば、現像銀層と金属メッキ層とからなる金属層の導電性が高いので、細線の線幅パターンを細くしても周波数選択遮蔽型の電磁波シールド効果を低減させることがなく、周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の透視性を高くすることができる。
FSS素子のパターンとされた現像銀層4a上に金属メッキ層4bを積層するときに用いるメッキ法は、無電解メッキ法による。FSS素子のパターンの基礎部分である現像銀層4aには導電性があるが、現像銀層4aからなるFSS素子パターンは、個々に独立して配置されていて、隣接するFSS素子パターン同士は電気的に絶縁している。したがって、多数のFSS素子のパターンを同時に一括して電解メッキすることができず、無電解メッキ法を適用してメッキせざるを得ない。
メッキに使用するメッキ槽の型式は、竪型、横型のいずれであっても構わないが、所定のメッキ滞留時間を確保できるように長さを決定する。
本発明においては、前記金属メッキ層の表面に黒化処理を施すことにより、反射率を低下させるための黒化層を形成してもよい。黒化層は、光を反射しにくい暗色の層であればよく、真黒だけでなく、例えば黒っぽい茶色や黒っぽい緑色等でもよい。黒化層の形成により、金属細線が一層目立ちにくくなり、例えば、窓ガラス等に電磁波シールド材を貼り付けて用いる場合に透明基材を通して向こう側が見やすくなるため、好ましい。
黒化層は、黒色インクの塗布によるインキ処理、ルテニウムやニッケル、スズなどの表面が黒色を呈する金属のメッキによる黒化メッキ処理、金属細線の化成処理(酸化処理等)などにより形成することができる。このうち化成処理では、金属層の表面に金属酸化物の薄膜が形成されることにより、黒色を呈するようになる。
上述したように、大面積を覆う周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材を製造するため長尺の基材11(特にロールから繰り出した長尺の基材)の上にFSS素子3を連続して生成する場合には、原反ロールから長尺の基材11を繰り出し、現像銀層の露光・現像工程および/または金属メッキ層のメッキ工程をロールtoロールで行うと、生産性を向上できる等の利点があり、好ましい。
無電解メッキ槽17を出た基材11は、水洗浄槽22で不要な無電解メッキ液18を洗い落としてから乾燥器23にて水切り乾燥され、再びロール24に巻き取られる。
図4の製造装置10Aにおいて、無電解メッキ槽17から製品のロール24までの構成は、図3に示す製造装置10と同様であるので、重複する説明を省略する。
上記の露光方法による露光装置としては、枚葉式の露光マスク(フォトマスク)を用いる枚葉処理方式の露光装置と、連続したパターンが形成できる連続露光装置とがある。枚葉処理方式の露光装置は、所定のマスクパターンが形成された枚葉式の露光マスク(フォトマスク)を用いて、基材を間欠送りで露光装置に送り、装置内を真空排気して露光マスクと基材とを密着させて隙間を無くしてから、例えば紫外線で露光する。枚葉処理方式の露光装置では、真空排気、露光、大気開放を間欠的に行うので、連続的な生産ができず、処理速度は遅くなる。
これらの連続露光装置30、40は、図3に示すように、ロールtoロールで露光・現像工程とメッキ工程を引き続いて連続的に行う場合には、製造装置10に組み込まれる連続露光装置14として、図5、図6に例示するような連続露光装置30、40を用いることができる。また、図4に示すように、メッキ工程を行うロールtoロール処理とは別に露光・現像工程を行う場合には、製造装置10Aとは別に設けられた装置により連続露光と現像を行い、前記原反ロール12Aを製造する。
なお、これら連続露光装置30、40を示す図面では、前記露光に用いる基材には、図3に示す製造装置10を用いる場合と図4に示す製造装置10Aを用いる場合とで区別することなく、共通の符号34、44を付して説明することにする。
露光マスクフィルム42は、例えば、透明樹脂フィルムの上に、縮小露光によるフォトリソグラフ方法などの公知の方法にてマスクとなるパターンを形成したものであり、基材44と重ね合わせた状態で円筒ドラム41上にて露光に使用する。その後、露光マスクフィルム42は、基材44から切離されて巻き取られ、繰り返しての使用に供される。
光源43が円筒ドラム41の外部にある場合は、円筒ドラム41の透明性について特に限定はなく、不透明でもよい。
なお、上記に例示した連続露光装置30、40以外にも、例えば、重ね合わせた透明基材と露光マスクフィルムを、直線状の経路に沿って連続的に搬送しながら光源を用いて連続露光する装置などを用いることもできる。また、露光用の光源の個数は特に限定されず、必要に応じて複数個(複数箇所に)設けても良い。
Claims (10)
- 透明基材の少なくとも一方の面に、所定周波数の電磁波を遮蔽するための細線パターンからなるFSS素子が配設された周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材であって、
前記FSS素子の金属層は、写真製法により生成された現像銀層とその上に積層された金属メッキ層とからなるものであることを特徴とする周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材。 - 前記金属メッキ層は、無電解銅メッキ層及び/又は無電解ニッケルメッキ層であることを特徴とする請求項1に記載の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材。
- 前記金属層の線幅が15〜60μmであり、かつ厚みが0.5〜15μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材。
- 前記金属メッキ層の表面が黒化処理されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材。
- 前記現像銀層は、ポジ型写真製法によって生成された現像銀層、または、ネガ型写真製法によって生成された現像銀層であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材。
- 透明基材の少なくとも一方の面に、所定周波数の電磁波を遮蔽するための細線パターンからなるFSS素子が配設された周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法であって、
透明基材の少なくとも一方の面に、露光及び現像によって金属銀を析出する物質を含む層が設けられた基材を露光し、次いで現像することにより、前記FSS素子のパターンを現像銀層により生成する工程と、
前記現像銀層の上に金属メッキ層を形成するメッキ工程とを、少なくとも含むことを特徴とする周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法。 - 透明基材の少なくとも一方の面に、所定周波数の電磁波を遮蔽するための細線パターンからなるFSS素子が配設された周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法であって、
長尺の透明基材の少なくとも一方の面に、露光及び現像によって金属銀を析出する物質を含む層が設けられた基材を、連続露光装置を用いて露光し、次いで現像することにより、前記FSS素子のパターンが現像銀層により生成された原反ロールを製造する工程と、
前記現像銀層が設けられた透明基材を原反ロールから連続的に繰り出したのち、無電解メッキにより前記現像銀層の上に金属メッキ層を形成し、再び巻き取ってロール体とするメッキ工程とを、少なくとも含むことを特徴とする周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法。 - 透明基材の少なくとも一方の面に、所定周波数の電磁波を遮蔽するための細線パターンからなるFSS素子が配設された周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法であって、
長尺の透明基材の少なくとも一方の面に、露光及び現像によって金属銀を析出する物質を含む層が設けられた基材を連続的に繰り出し、該透明基材に連続露光装置を用いて露光し、次いで現像することにより、前記FSS素子のパターンを現像銀層により生成し、引き続いて、連続的に無電解メッキにより前記現像銀層の上に金属メッキ層を形成し、再び巻き取ってロール体とすることを特徴とする周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法。 - 前記連続露光装置は、露光に用いられる光を透過する材質からなる円筒ドラムと、前記円筒ドラムの外周壁に設けられた露光マスク部分と、前記円筒ドラムの内部に配設された露光用光源とを備え、前記円筒ドラムに巻き付けられた透明基材に対して円筒ドラムの内側から光を照射する装置であることを特徴とする請求項7または8に記載の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法。
- 前記連続露光装置は、円筒ドラムと、連続したパターンが形成された露光マスクフィルムと、前記円筒ドラムの外部に配設された露光用光源とを備え、前記円筒ドラムに重ねて巻き付けられた透明基材及び前記露光マスクフィルムに対して前記円筒ドラムの外側から光を照射する装置であることを特徴とする請求項7または8に記載の周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材の製造方法。
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| A521 | Request for written amendment filed |
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| A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
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| A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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