JP2007168694A - 車輌の走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車輌の偏向を抑制するよう車輌にヨーモーメントを付与することにより、ロール剛性可変手段に固着異常が発生した場合にも車輌の良好な走行性能、特に良好な直進走行性能を確保する。
【解決手段】前輪側のアクティブスタビライザ装置16に固着異常が生じているときには(S20)、左右の前輪10FL及び10FRのロールステアに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtが演算され(S30)、また後輪側のアクティブスタビライザ装置18に固着異常が生じているときには(S40)、左右の後輪10RL、10RRのロールステアに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtが演算され(S70)、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが車輌に付与されるよう制駆動力が制御される(S80、90)。
【選択図】図2
【解決手段】前輪側のアクティブスタビライザ装置16に固着異常が生じているときには(S20)、左右の前輪10FL及び10FRのロールステアに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtが演算され(S30)、また後輪側のアクティブスタビライザ装置18に固着異常が生じているときには(S40)、左右の後輪10RL、10RRのロールステアに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtが演算され(S70)、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが車輌に付与されるよう制駆動力が制御される(S80、90)。
【選択図】図2
Description
本発明は、車輌の走行制御装置に係り、更に詳細には車輌のロール剛性を変更するロール剛性可変手段と、車輪に制駆動力を付与する制駆動力付与手段とを有する車輌の走行制御装置に係る。
自動車等の車輌の走行制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザ装置を備えた車輌に於いて、車輌の旋回時にアクチュエータによって左右のトーションバーを相対回転させることにより車輌のロール剛性を制御する走行制御装置は従来より知られている。
特開2005−96672公報
一般に、アクティブスタビライザ装置はアクチュエータによって左右のトーションバーを相対回転させることにより車輌のロール剛性を変更するようになっているので、例えば車輌の旋回中に左右のトーションバーを相対回転させた状態でアクチュエータに駆動不可の異常が生じると、左右のトーションバーは或る角度相対回転されたままの状態、即ち固着状態になる。そのため車輌の直進時には左右一方の車輪がバウンド状態になると共に、左右他方の車輪がリバウンド状態になる。そしてこのバウンド、リバウンド状態の度合は固着した左右のトーションバーの相対回転角度の大きさに比例する。
また一般に、自動車等の車輌に於いては、一端にて車体に枢支され他端にて車輪支持部材に枢着されたサスペンションアームにより車輪が支持されているため、車輪がバウンド、リバウンドすると車輪のトーが変化する現象、即ちロールステアが発生する。このロールステアは車輌の通常走行時には瞬間的にしか発生しないが、車輪のバウンド、リバウンド状態が継続すると、運転者が車輌を直進走行させようとしてもロールステアに起因して車輌は車輪のトー変化方向へ偏向する。
しかるにアクティブスタビライザ装置を制御する上述の如き従来の走行制御装置に於いては、アクティブスタビライザ装置の固着に伴うロールステア及びその対策については十分な検討がなされておらず、そのため上述の如き従来の走行制御装置に於いては、アクティブスタビライザ装置に固着が発生すると、車輪のロールステアに起因して車輌の走行性能、特に直進走行性能が低下することが避けられない。
尚上記アクティブスタビライザ装置の固着の問題は、アクチュエータが電動機及び減速歯車機構を含む電動式のアクティブスタビライザ装置に限らず、アクチュエータが油圧により作動する油圧式のアクティブスタビライザ装置に於いても同様に発生することがあり、更にはロール剛性可変手段がサスペンションスプリングのばね力を可変するアクティブサスペンションである場合にも同様に発生することがある。
本発明は、アクティブスタビライザ装置の如きロール剛性可変手段を制御する従来の車輌の走行制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、ロール剛性可変手段に固着異常が発生すると車輌が偏向することに着目し、車輌の偏向を抑制するよう車輌にヨーモーメントを付与することにより、ロール剛性可変手段に固着異常が発生した場合にも車輌の良好な走行性能、特に良好な直進走行性能を確保することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌のロール剛性を変更するロール剛性可変手段と、車輪に制駆動力を付与する制駆動力付与手段とを有する車輌用操舵制御装置に於いて、車輌のロール方向によって車輌のロール剛性が異なる固着異常が前記ロール剛性可変手段に発生しているときには、車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量に基づいて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを演算し、前記必要なヨーモーメントを車輌に付与するよう左右輪の制駆動力差を制御する制御手段を有することを特徴とする車輌の走行制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記ロール剛性可変手段は前輪側ロール剛性可変手段と後輪側ロール剛性可変手段とを含み、前記制御手段は固着異常が前記前輪側ロール剛性可変手段及び前記後輪側ロール剛性可変手段の何れに発生しているか及び車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量に基づいて前記必要なヨーモーメントを演算するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記制御手段は車速が高いときには車速が低いときに比して前記必要なヨーモーメントの大きさが大きくなるよう前記必要なヨーモーメントを演算するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、前記制御手段は車輌の横力の指標値の大きさが大きいときには車輌の横力の指標値の大きさが小さいときに比して前記必要なヨーモーメントの大きさが小さくなるよう前記必要なヨーモーメントを演算するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、前記ロール剛性可変手段は二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザであり、前記制御手段は前記アクチュエータの相対回転角度に基づいて前記必要なヨーモーメントを演算するよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の構成に於いて、前記制御手段は運転者の制駆動操作量に基づいて車輌の目標制駆動力を演算し、前記必要なヨーモーメントを車輌に付与すると共に車輌の制駆動力を前記目標制駆動力にするために必要な各車輪の目標制動力及び車輌の目標駆動力を演算し、前記目標制動力に基づいて各車輪の制動力を制御すると共に前記目標駆動力に基づいて車輌の駆動力を制御するよう構成される(請求項6の構成)。
上記請求項1の構成によれば、車輌のロール方向によって車輌のロール剛性が異なる固着異常がロール剛性可変手段に発生しているときには、車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量に基づいて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが演算され、必要なヨーモーメントを車輌に付与するよう左右輪の制駆動力差が制御されるので、左右輪の制駆動力差が制御されない場合に比して確実に車輌の不必要なヨーモーメントを低減することができ、これによりロール剛性可変手段に固着異常が発生した場合にも車輌の良好な走行性能、特に良好な直進走行性能を確保することができる。
また一般に、前輪側ロール剛性可変手段の固着異常によるロールステアに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントの大きさは後輪側ロール剛性可変手段の固着異常によるロールステアに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントの大きさよりも大きいので、固着異常が前輪側ロール剛性可変手段及び後輪側ロール剛性可変手段の何れに発生しているかによって車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントも異なる。
上記請求項2の構成によれば、固着異常が前輪側ロール剛性可変手段及び後輪側ロール剛性可変手段の何れに発生しているか及び車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量に基づいて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが演算されるので、固着異常が前輪側ロール剛性可変手段及び後輪側ロール剛性可変手段の何れに発生しているかが考慮されない場合に比して、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを適正に演算することができる。
また一般に、ロール剛性可変手段の固着異常によるロールステアが生じた状況に於いて車輌に作用する余分なヨーモーメントの大きさは車速が高いほど大きいので、必要なヨーモーメントの大きさも車速によって異なる。
上記請求項3の構成によれば、車速が高いときには車速が低いときに比して必要なヨーモーメントの大きさが大きくなるよう必要なヨーモーメントが演算されるので、車速が考慮されない場合に比して、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを適正に演算することができる。
また後に詳細に説明する如く、ロール剛性可変手段に固着異常が発生すると、左右の車輪の接地荷重も変化し、この接地荷重の変化は車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量の大きさが大きいほど大きいが、接地荷重の変化が車輌の旋回に与える影響は旋回時の横加速度の大きさが大きいほど大きい。また車輌の旋回方向に拘らず、ロール剛性可変手段の固着異常による接地荷重の変化が発生すると、旋回時の旋回外輪の横力は車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するヨーモーメントを増大させるよう変化するので、旋回時の横加速度の大きさが大きいほど車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントの大きさは小さくてよい。
上記請求項4の構成によれば、車輌の横力の指標値の大きさが大きいときには車輌の横力の指標値の大きさが小さいときに比して必要なヨーモーメントの大きさが大きくなるよう必要なヨーモーメントが演算されるので、車輌の横力の指標値の大きさが考慮されない場合に比して、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを適正に演算することができる。
また上記請求項5の構成によれば、ロール剛性可変手段は二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザであり、アクチュエータの相対回転角度に基づいて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが演算されるので、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを容易に且つ正確に演算することができる。
また上記請求項6の構成によれば、運転者の制駆動操作量に基づいて車輌の目標制駆動力が演算され、必要なヨーモーメントを車輌に付与すると共に車輌の制駆動力を目標制駆動力にするために必要な各車輪の目標制動力及び車輌の目標駆動力が演算され、目標制動力に基づいて各車輪の制動力が制御されると共に目標駆動力に基づいて車輌の駆動力が制御されるので、車輌に必要なヨーモーメントを確実に付与することができると共に、必要なヨーモーメントの付与が行われる状況に於いても車輌の制駆動力を確実に目標制駆動力に制御することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、ロール剛性可変手段はアクティブスタビライザ装置若しくはアクティブサスペンション装置を含むよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、ロール剛性可変手段はアクティブスタビライザ装置若しくはアクティブサスペンション装置を含むよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、アクティブスタビライザ装置は前輪側のアクティブスタビライザ装置と後輪側のアクティブスタビライザ装置とを含むよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2乃至6又は上記好ましい態様1又は2の構成に於いて、前輪側ロール剛性可変手段及び後輪側ロール剛性可変手段の一方に固着異常が発生しているときには、他方のロール剛性可変手段の制御を中止するよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2乃至6又は上記好ましい態様1乃至3の構成に於いて、同一のロール剛性のずれ量について見て、後輪側ロール剛性可変手段に固着異常が発生しているときの必要なヨーモーメントの大きさは、前輪側ロール剛性可変手段に固着異常が発生しているときの必要なヨーモーメントの大きさよりも小さいよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4乃至6又は上記好ましい態様1乃至4の構成に於いて、車輌の旋回横力の指標値は車輌の横加速度であるよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6又は上記好ましい態様1乃至5の構成に於いて、制御手段は運転者の制駆動操作量に基づいて車輌の目標制駆動力を演算し、必要なヨーモーメントに基づいて左右輪の目標制駆動力差を演算し、車輌の制駆動力を目標制駆動力にすると共に左右輪の制駆動力差を目標制駆動力差にするための各車輪の目標制動力及び車輌の目標駆動力を演算し、各車輪の目標制動力に基づいて各車輪の制動力を制御すると共に、車輌の目標駆動力に基づいて車輌の駆動力を制御するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6又は上記好ましい態様1乃至6の構成に於いて、必要なヨーモーメントは車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量と車輌の直進時に於ける車輌のロール量との関係及び車輌のロール量と車輪のロールステアとの関係に基づいて予め設定されているよう構成される(好ましい態様7)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置が設けられた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の駆動輪である左右の後輪を示している。操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者による図には示されていないステアリングホイールが運転者により転舵されることに応答して駆動される図には示されていないパワーステアリング装置によりタイロッドを介して操舵される。
左右の前輪10FL及び10FRの間にはアクティブスタビライザ装置16が設けられ、左右の後輪10RL及び10RRの間にはアクティブスタビライザ装置18が設けられている。アクティブスタビライザ装置16は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分16TL及び16TRと、それぞれトーションバー部分16TL及び16TRの外端に一体に接続された一対のアーム部16AL及び16ARとを有している。トーションバー部分16TL及び16TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部16AL及び16ARはそれぞれトーションバー部分16TL及び16TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部16AL及び16ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右前輪10FL及び10FRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置16はトーションバー部分16TL及び16TRの間にアクチュエータ20Fを有している。アクチュエータ20Fは必要に応じて一対のトーションバー部分16TL及び16TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の前輪10FL及び10FRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化し、これにより左右前輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、前輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
同様に、アクティブスタビライザ装置18は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分18TL及び18TRと、それぞれトーションバー部分18TL及び18TRの外端に一体に接続された一対のアーム部18AL及び18ARとを有している。トーションバー部分18TL及び18TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部18AL及び18ARはそれぞれトーションバー部分18TL及び18TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部18AL及び18ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右後輪10RL及び10RRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置18はトーションバー部分18TL及び18TRの間にアクチュエータ20Rを有している。アクチュエータ20Rは必要に応じて一対のトーションバー部分18TL及び18TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の後輪10RL及び10RRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化し、これにより左右後輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減し、後輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
尚アクティブスタビライザ装置16及び18自体は本発明の要旨をなすものではないので、車輌のロール剛性を可変制御し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよいが、例えば本願出願人の出願にかかる特開2005−88722の公開公報に記載のアクティブスタビライザ装置、即ち一方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車が取り付けられた回転軸を有する電動機と、他方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車に噛合する従動歯車とを有し、駆動歯車及び従動歯車は駆動歯車の回転を従動歯車へ伝達するが、従動歯車の回転を駆動歯車へ伝達しない歯車であるアクティブスタビライザ装置であることが好ましい。
また図1に示されている如く、左右の前輪10FL、10FR及び左右の後輪10RL、10RRの制動力は制動装置28の油圧回路30により対応するホイールシリンダ32FL、32FR、32RL、32RRの制動圧が制御されることによって制御される。図には示されていないが、油圧回路30はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧力は通常時には運転者によるブレーキペダル34の踏み込み量及びブレーキペダル34の踏み込みに応じて駆動されるマスタシリンダ36の圧力に応じて制御され、また必要に応じてオイルポンプや種々の弁装置が制御されることにより、運転者によるブレーキペダル34の踏み込み量に関係なく制御される。
図1に示されている如く、アクティブスタビライザ装置16、18のアクチュエータ20F、20R、制動装置28のオイルポンプや種々の弁装置、エンジン40は電子制御装置50により制御される。尚図1には詳細に示されていないが、電子制御装置50はCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよい。
図1に示されている如く、電子制御装置50には車速センサ52より車速Vを示す信号、横加速度センサ54より車輌の横加速度Gyを示す信号、回転角度センサ56F、56Rにより検出されたアクチュエータ20F及び20Rの実際の回転角度φf、φrを示す信号が入力される。また電子制御装置50にはアクセルペダル58に設けられたアクセル開度センサ60により検出されたアクセル開度φを示す信号、圧力センサ62よりマスタシリンダ圧力Pmを示す信号、圧力センサ64FL〜64RRより対応する車輪の制動圧(ホイールシリンダ圧力)Pbi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号が入力される。尚横加速度センサ54及び回転角度センサ56F、56Rはそれぞれ車輌の左旋回時に生じる値を正として車輌の横加速度Gy及び回転角度φf、φrを検出する。
電子制御装置50は、フローチャートとしては示されていないが、例えばアクチュエータ20F及び20Rの回転角度φf、φrがそれぞれ対応する目標回転角度φft、φrtになるか否かの判定により、アクティブスタビライザ装置16及び18が正常であるか否かを判定する。
そして電子制御装置50は、アクティブスタビライザ装置16及び18が正常である通常の旋回時には、車輌の横加速度Gyに基づき車輌に作用するロールモーメントを推定し、前後輪の目標ロール剛性を演算し、ロールモーメントを打ち消す方向のアンチロールモーメントが増大するようロールモーメント及び目標ロール剛性に基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φft、φrtを演算し、アクチュエータ20F及び20Rの回転角度φf、φrがそれぞれ対応する目標回転角度φft、φrtになるよう制御し、これにより旋回時等に於ける車輌のロールを低減する。
これに対し電子制御装置50は、アクチュエータ20F又は20Rの回転角度φf、φrが変化しない固着異常がアクティブスタビライザ装置16及び18の何れかに発生すると、当該アクティブスタビライザ装置の制御を中止すると共に、正常なアクティブスタビライザ装置16又は18のアクチュエータ20F又は20Rの回転角度φf、φrの大きさを漸減し、その回転角度の大きさが0になった後は正常なアクティブスタビライザ装置16又は18についても制御を中止する。
また電子制御装置50は、アクティブスタビライザ装置16及び18が正常に作動する通常時には、アクセル開度センサ60により検出されるアクセル開度φ及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車輌の目標制駆動力Fvtを演算し、目標制駆動力Fvtが駆動力であるときには、アクセル開度φに基づいてエンジン40の目標スロットル開度φtを演算し、目標スロットル開度φtに基づいてエンジン40を制御する。
また電子制御装置50はアクティブスタビライザ装置16及び18が正常に作動する通常時に於いて、目標制駆動力Fvtが制動力であるときには、マスタシリンダ圧力Pmに所定の増圧係数Ki(i=fl、fr、rl、rr)を乗算した値を各車輪の目標制動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)として演算し、制動圧Piがそれぞれ対応する目標制動圧Ptiになるよう制御する。
これに対しアクティブスタビライザ装置16及び18に固着異常が生じたときには、電子制御装置50は固着異常が生じているアクティブスタビライザ装置16又は18のアクチュエータ20F又は20Rの回転角度φf、φr、車速V、車輌の横加速度Gyに基づいて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するヨーモーメントを車輌に付与するに必要なヨーモーメントMtを演算する。尚ヨーモーメントMtは余分なヨーモーメントと方向が反対で余分なヨーモーメントと大きさが同一又はそれよりも小さいモーメントとして演算される。
そして電子制御装置50は目標制駆動力Fvt及びヨーモーメントMtを達成するための各車輪の目標制動力Fbti及び車輌の目標駆動力Fvdtを演算し、目標制動力Fbtiに基づいて各車輪の目標制動圧Ptiを演算し、制動圧Piがそれぞれ対応する目標制動圧Ptiになるよう制御すると共に、目標駆動力Fvdtに基づいてエンジン40の目標スロットル開度φtを演算し、目標スロットル開度φtに基づいてエンジン40を制御する。
尚、アクティブスタビライザ装置16及び18が正常である場合に於けるアクティブスタビライザ装置の制御、制動力の制御、エンジンの制御自体は本発明の要旨をなすものではなく、これらの制御は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて実行されてよい。
次に車輌の旋回時に前輪側のアクティブスタビライザ装置16及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18に固着異常が生じた場合に於ける車輌の挙動の変化について説明する。尚左右の前輪10FL、10FRはバウンド時にトーイン方向へステア変化すると共に、リバウンド時にトーアウト方向へステア変化し、左右の後輪10RL、10RRはバウンド時にトーアウト方向へステア変化すると共に、リバウンド時にトーイン方向へステア変化するものとする。
特に車輌の左旋回時に前輪側のアクティブスタビライザ装置16に固着異常が生じると、車輌の直進走行時には図4(A)に示されている如く、左前輪10FLはバウンドし、右前輪10FRはリバウンドした状態になり、そのため図4(B)に示されている如く、左前輪10FLはトーイン方向へステア変化し、右前輪10FRはトーアウト方向へステア変化した状態になり、従って運転者がステアリングホイール14を車輌の直進走行位置に操作しても、車輌12に右旋回方向の余分なヨーモーメントMaが作用し、車輌は右旋回方向へ偏向する。よって必要なヨーモーメントMtは左旋回方向のヨーモーメントであり、必要なヨーモーメントMtの大きさは車速Vが高いほど大きくなる。
また左前輪10FLがバウンドし、右前輪10FRがリバウンドした状態にて車輌が左旋回する場合には、前輪側のアクティブスタビライザ装置16が正常である場合に比して、旋回内輪である左前輪10FLの接地荷重は低下するが、旋回外輪である右前輪10FRの接地荷重は増大するので、余分なヨーモーメントMaに対抗するに必要な左旋回方向のヨーモーメントMtの大きさは小さくてよい。
逆に左前輪10FLがバウンドし、右前輪10FRがリバウンドした状態にて車輌が右旋回する場合には、前輪側のアクティブスタビライザ装置16が正常である場合に比して、旋回内輪である右前輪10FRの接地荷重は増大するが、旋回外輪である左前輪10FLの接地荷重が低下するので、この場合にも余分なヨーモーメントMaに対抗するに必要な左旋回方向のヨーモーメントMtの大きさは小さくてよい。
他方、車輌の左旋回時に後輪側のアクティブスタビライザ装置18に固着異常が生じると、車輌の直進走行時には図5(A)に示されている如く、左後輪10RLはバウンドし、右後輪10RRはリバウンドした状態になり、そのため図5(B)に示されている如く、左後輪10RLはトーアウト方向へステア変化し、右後輪10RRはトーイン方向へステア変化した状態になり、従って運転者がステアリングホイール14を車輌の直進走行位置に操作しても、車輌12に右旋回方向の余分なヨーモーメントMaが作用し、車輌は右旋回方向へ偏向する。よって必要なヨーモーメントMtは左旋回方向のヨーモーメントであり、必要なヨーモーメントMtの大きさは車速Vが高いほど大きくなる。
また左後輪10RLがバウンドし、右後輪10RRがリバウンドした状態にて車輌が左旋回する場合には、後輪側のアクティブスタビライザ装置18が正常である場合に比して、旋回内輪である左後輪10RLの接地荷重は低下するが、旋回外輪である右後輪10RRの接地荷重は増大するので、余分なヨーモーメントMaに対抗するに必要な左旋回方向のヨーモーメントMtの大きさは小さくてよい。
逆に左後輪10RLがバウンドし、右後輪10RRがリバウンドした状態にて車輌が右旋回する場合には、後輪側のアクティブスタビライザ装置18が正常である場合に比して、旋回内輪である右後輪10RRの接地荷重は増大するが、旋回外輪である左後輪10RLの接地荷重が低下するので、この場合にも余分なヨーモーメントMaに対抗するに必要な左旋回方向のヨーモーメントMtの大きさは小さくてよい。
尚車輌の右旋回時に前輪側のアクティブスタビライザ装置16又は後輪側のアクティブスタビライザ装置18に固着異常が生じた場合に於ける車輪のバウンド、リバウンドの関係は、上述の車輌の左旋回時にアクティブスタビライザ装置に固着異常が生じた場合とは逆の関係になり、従って余分なヨーモーメントMa及びこれに対抗するに必要なヨーモーメントMtの方向も逆になる。
次に図2に示されたフローチャートを参照して実施例に於ける車輌の走行制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては回転角度センサ56F、56Rにより検出されたアクチュエータ20F及び20Rの実際の回転角度φf、φrを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては前輪側のアクティブスタビライザ装置16のアクチュエータ20Fに固着異常が生じているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ40へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
ステップ30に於いては固着状態のアクチュエータ20Fの回転角度φfe、車速V、車輌の横力の指標値としての車輌の横加速度Gyの絶対値に基づき図3に於いて実線にて示されたグラフに対応するマップより、アクチュエータ20Fが回転角度φfeにて固着し左右の前輪10FL及び10FRにロールステアが生じることに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメント、即ちロールステアの影響をキャンセルするための車輌の目標ヨーモーメントMtが演算される。
ステップ40に於いては後輪側のアクティブスタビライザ装置18のアクチュエータ20Rに固着異常が生じているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ70へ進み、否定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於いては前輪側のアクティブスタビライザ装置16及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18が正常であるときのアクティブスタビライザ装置の制御が行われる。即ち車輌の横加速度Gyに基づき車輌に作用するロールモーメントが推定され、前後輪の目標ロール剛性が演算され、ロールモーメントを打ち消す方向のアンチロールモーメントが増大するようロールモーメント及び目標ロール剛性に基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φft、φrtが演算され、アクチュエータ20F及び20Rの回転角度φf、φrがそれぞれ対応する目標回転角度φft、φrtになるよう制御され、これにより旋回時等に於ける車輌のロールが低減される。
ステップ60に於いてはアクセル開度センサ62により検出されるアクセル開度φ及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車輌の目標制駆動力Fvtが演算され、車輌の制駆動力が目標制駆動力Fvtになるよう制御される。即ち目標制駆動力Fvtが駆動力であるときには、アクセル開度φに基づいてエンジン40の目標スロットル開度φtが演算されると共に、各車輪の目標制動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)が0に設定され、目標制駆動力Fvtが制動力であるときには、目標スロットル開度φtが0に設定されると共に、マスタシリンダ圧力Pmに所定の増圧係数Ki(i=fl、fr、rl、rr)を乗算した値が各車輪の目標制動圧Ptiとして演算される。そして目標スロットル開度φtに基づいてエンジン40が制御されると共に、制動圧Piがそれぞれ対応する目標制動圧Ptiになるよう制御される。
ステップ70に於いては固着状態のアクチュエータ20Rの回転角度φre、車速V、車輌の横力の指標値としての車輌の横加速度Gyの絶対値に基づき図3に於いて破線にて示されたグラフに対応するマップより、アクチュエータ20Fが回転角度φfeにて固着し左右の前輪10FL及び10FRにロールステアが生じることに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメント、即ちロールステアの影響をキャンセルするための車輌の目標ヨーモーメントMtが演算される。
ステップ80に於いては前輪のトレッドTfとして、目標ヨーモーメントMtが正の値であるときには、左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及び車輌の目標付加駆動力ΔFvdtが下記の式1〜3に従って演算され、目標ヨーモーメントMtが正の値であるときには、左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及び車輌の目標付加駆動力ΔFvdtが下記の式4〜6に従って演算される。
ΔFbtfl=Mt/Tf ……(1)
ΔFbtfr==0 ……(2)
ΔFvdt=Fbtfl ……(3)
ΔFbtfr=−Mt/Tf ……(4)
ΔFbtfl==0 ……(5)
ΔFvdt=Fbtfr ……(6)
ΔFbtfr==0 ……(2)
ΔFvdt=Fbtfl ……(3)
ΔFbtfr=−Mt/Tf ……(4)
ΔFbtfl==0 ……(5)
ΔFvdt=Fbtfr ……(6)
ステップ90に於いては上述のステップ60の場合と同一の要領にて車輌の目標制駆動力Fvtが演算され、車輌の目標制駆動力がFvt+ΔFvdtに補正され、補正後の目標制駆動力Fvtに基づいてエンジン40の目標スロットル開度φtが演算され、目標スロットル開度φtに基づいてエンジン40が制御される。またマスタシリンダ圧力Pmに所定の増圧係数Kiを乗算した値が各車輪の目標制動圧Ptiとして演算され、Kpを正の係数として、車輌の目標制駆動力Fvtに基づいて演算された左右前輪の目標制動圧Ptfl、PtfrにそれぞれKpΔFbtfl、KpΔFbtfrが加算された値が補正後の左右前輪の目標制動圧Ptfl、Ptfrとして演算され、制動圧Piがそれぞれ対応する補正後の目標制動圧Ptiになるよう制御される。
かくして図示の実施例によれば、前輪側のアクティブスタビライザ装置16及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18の何れも正常であるときには、ステップ50及び60に於いてアクティブスタビライザ装置が正常であるときのアクティブスタビライザ装置の制御及び制駆動力の制御が行われる。
これに対し前輪側のアクティブスタビライザ装置16のアクチュエータ20Fに固着異常が生じているときには、ステップ20に於いて肯定判別が行われ、ステップ30に於いて左右の前輪10FL及び10FRにロールステアが生じることに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtが演算され、ステップ80及び90に於いて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが車輌に付与されるよう制駆動力が制御される。
また後輪側のアクティブスタビライザ装置18のアクチュエータ20Rに固着異常が生じているときには、ステップ20に於いて否定判別が行われるが、ステップ40に於いて肯定判別が行われ、ステップ70に於いて左右の後輪10RL、10RRにロールステアが生じることに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtが演算され、ステップ80及び90に於いて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントが車輌に付与されるよう制駆動力が制御される。
従って図示の実施例によれば、前輪側のアクティブスタビライザ装置16及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18の何れかに固着異常が生じても、ロールステアに起因する車輌の偏向を確実に抑制することができ、これによりアクティブスタビライザ装置に固着異常が発生した場合にも車輌の良好な走行性能、特に良好な直進走行性能を確保することができる。
また図示の実施例によれば、前輪側のアクティブスタビライザ装置16及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18の何れに固着異常が生じているかに応じて、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要な目標ヨーモーメントMtがそれぞれ最適な値に演算されるので、前輪側のアクティブスタビライザ装置16及び後輪側のアクティブスタビライザ装置18の何れに固着異常が生じているかに関係なく必要な目標ヨーモーメントMtが演算される場合に比して、ロールステアに起因する車輌の偏向を適正に抑制することができる。
特に図示の実施例によれば、固着状態のアクチュエータ20F又は20Rの回転角度φfe又はφre、車速V、車輌の横力の指標値としての車輌の横加速度Gyの絶対値に基づき左右の前輪10FL及び10FR又は左右の後輪10RL、10RRにロールステアが生じることに起因して車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントとして車輌の目標ヨーモーメントMtが演算されるので、車速Vや車輌の横力の指標値としての車輌の横加速度Gyの絶対値が考慮されない場合に比して、目標ヨーモーメントMtを車輌の走行状態に応じて最適な値に演算することができ、これによりロールステアに起因する車輌の偏向を適正に抑制することができる。
また図示の実施例によれば、車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量はアクチュエータ20F、20Rの回転角度φfe、φreにより判定され、回転角度φfe、φreに基づいて目標ヨーモーメントMtが演算されるので、車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを容易に且つ正確に演算することができる。
また図示の実施例によれば、運転者の制駆動操作量に基づいて車輌の目標制駆動力Fvtが演算され、目標制駆動力Fvt及び必要なヨーモーメントMtを達成するための各車輪の目標制動力Fbti及び車輌の目標駆動力Fvdtが演算され、目標制動力Fbtiに基づいて各車輪の制動力が制御され、目標駆動力Fvdtに基づいてエンジン40の出力が制御されるので、車輌にヨーモーメントMtに基づくヨーモーメントを付与することに起因して車輌の制駆動力が目標制駆動力Fvtにならなくなることを確実に回避することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、左右の前輪10FL、10FRはバウンド時にトーイン方向へステア変化すると共に、リバウンド時にトーアウト方向へステア変化し、左右の後輪10RL、10RRはバウンド時にトーアウト方向へステア変化すると共に、リバウンド時にトーイン方向へステア変化することが前提とされているが、車輪のバウンド、リバウンドに伴う車輪のステア変化は任意の変化であってよい。
また上述の実施例に於いては、固着状態のアクチュエータ20F又は20Rの回転角度φfe又はφre、車速V、車輌の横力の指標値としての車輌の横加速度Gyの絶対値に基づき車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントとして車輌の目標ヨーモーメントMtが演算されるようになっているが、車輌の横力の指標値は例えば車輌のヨーレートと車速との積、操舵角と車速との積であってもよく、車輌の横力の指標値を考慮することなく目標ヨーモーメントMtが演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、車輌は後輪駆動車であり、目標ヨーモーメントMtに基づくヨーモーメントは左右前輪の一方に制動力が付加されることにより車輌に付与されるようになっているが、車輌が前輪駆動車である場合には、目標ヨーモーメントMtに基づくヨーモーメントは左右後輪の一方に制動力が付加されることにより車輌に付与されてよく、また車輌が四輪駆動車である場合には、目標ヨーモーメントMtに基づくヨーモーメントは左前後輪又は右前後輪に制動力が付加されることにより車輌に付与されてよい。
また上述の実施例に於いては、前輪側及び後輪側のアクティブスタビライザ装置によりロール剛性が変化されるようになっているが、ロール剛性可変手段は例えばアクティブサスペンション装置の如く当技術分野に於いて公知の任意の手段であってよい。
16、18 アクティブスタビライザ装置
28 制動装置
40 エンジン
50 電子制御装置
52 車速センサ
54 横加速度センサ
56F、56R 回転角センサ
62、64FL〜64RL 圧力センサ
28 制動装置
40 エンジン
50 電子制御装置
52 車速センサ
54 横加速度センサ
56F、56R 回転角センサ
62、64FL〜64RL 圧力センサ
Claims (6)
- 車輌のロール剛性を変更するロール剛性可変手段と、車輪に制駆動力を付与する制駆動力付与手段とを有する車輌用操舵制御装置に於いて、車輌のロール方向によって車輌のロール剛性が異なる固着異常が前記ロール剛性可変手段に発生しているときには、車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量に基づいて車輌に作用する余分なヨーモーメントに対抗するに必要なヨーモーメントを演算し、前記必要なヨーモーメントを車輌に付与するよう左右輪の制駆動力差を制御する制御手段を有することを特徴とする車輌の走行制御装置。
- 前記ロール剛性可変手段は前輪側ロール剛性可変手段と後輪側ロール剛性可変手段とを含み、前記制御手段は固着異常が前記前輪側ロール剛性可変手段及び前記後輪側ロール剛性可変手段の何れに発生しているか及び車輌のロール方向に対する車輌のロール剛性のずれ量に基づいて前記必要なヨーモーメントを演算することを特徴とする請求項1に記載の車輌の走行制御装置。
- 前記制御手段は車速が高いときには車速が低いときに比して前記必要なヨーモーメントの大きさが大きくなるよう前記必要なヨーモーメントを演算することを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の走行制御装置。
- 前記制御手段は車輌の横力の指標値の大きさが大きいときには車輌の横力の指標値の大きさが小さいときに比して前記必要なヨーモーメントの大きさが小さくなるよう前記必要なヨーモーメントを演算することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車輌の走行制御装置。
- 前記ロール剛性可変手段は二分割のスタビライザと該スタビライザのトーションバーを相対回転させるアクチュエータとを有するアクティブスタビライザであり、前記制御手段は前記アクチュエータの相対回転角度に基づいて前記必要なヨーモーメントを演算することを特徴とする請求項1乃至4に記載の車輌の走行制御装置。
- 前記制御手段は運転者の制駆動操作量に基づいて車輌の目標制駆動力を演算し、前記必要なヨーモーメントを車輌に付与すると共に車輌の制駆動力を前記目標制駆動力にするために必要な各車輪の目標制動力及び車輌の目標駆動力を演算し、前記目標制動力に基づいて各車輪の制動力を制御すると共に前記目標駆動力に基づいて車輌の駆動力を制御することを特徴とする請求項1乃至5に記載の車輌の走行制御装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2005371622A JP2007168694A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | 車輌の走行制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2005371622A JP2007168694A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | 車輌の走行制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2007168694A true JP2007168694A (ja) | 2007-07-05 |
Family
ID=38295833
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005371622A Pending JP2007168694A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | 車輌の走行制御装置 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2007168694A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011111840A1 (ja) | 2010-03-12 | 2011-09-15 | トヨタ自動車株式会社 | 制動装置及び車両 |
| JP2012056394A (ja) * | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Toyota Motor Corp | 車両制御装置および車両制御方法 |
| DE112011102282T5 (de) | 2010-07-05 | 2013-06-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Bremsgerät und Fahrzeug |
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| JP2003226127A (ja) * | 2002-02-06 | 2003-08-12 | Toyota Motor Corp | スタビライザ装置 |
| JP2005162021A (ja) * | 2003-12-03 | 2005-06-23 | Toyota Motor Corp | 車両安定化制御装置 |
-
2005
- 2005-12-26 JP JP2005371622A patent/JP2007168694A/ja active Pending
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