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JP2007153364A - 包装材料および包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化処理による表面処理が施されていないシート状の基材が用いられていても、シート状の基材上に印刷層が優れた密着性で形成されている包装材料を提供する。
【解決手段】包装材料は、フィルム状又はシート状の基材の表面にプライマー層を介して印刷層が形成された形態の包装材料であり、前記プライマー層が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)を主成分として含有するプライマー組成物により形成されており、且つ熱融着により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有していることを特徴とする。プライマー層は、プライマー組成物の塗布により形成されていることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、包装材料および包装袋に関し、より詳細には、基材として、酸化処理による表面処理が施されていないフィルム状又はシート状の基材が用いられていても、フィルム状又はシート状の基材上に印刷層が優れた密着性で形成されている包装材料、および該包装材料により形成された包装袋に関する。
従来、商品が内包されている包装袋などの各種包装材料には、商品名、使用法、販売者、製造者等の各種情報を明示したり、意匠性を高めて消費者の購買意欲を高めたりするために、その外面に印刷が施されている場合がある。このような印刷を施す方法としては、製造コストなどの観点から、包装材料の表面に印刷する表刷り印刷法が広く利用されている。
包装材料としては、例えば、ポリオレフィン製包装材料(例えば、ポリエチレン製包装材料、ポリプロピレン製包装材料、エチレン−プロピレン共重合体製包装材料など)、ポリスチレン製包装材料の他、ポリエステル製包装材料等の各種プラスチック製包装材料などが用いられている。このようなプラスチック製包装材料では、ヒートシール(熱融着)により包装袋の形態に形成している場合があり、例えば、ポリエチレン製包装材料は、ポリエチレン製基材をヒートシールさせて、包装袋の形態にして形成されている。しかしながら、ポリエチレン製包装材料を形成するためのポリエチレン製基材は、非極性のポリエチレンにより形成されているので、通常のインキでは密着性が低く、印刷を施しても容易に剥がれてしまう。そのため、一般的に、印刷前に、ポリエチレン製基材に、表面を極性状態にするためのコロナ放電処理を施し、インキの密着性を確保している。しかし、このコロナ放電処理により、貯蔵中の経時で、フィルム表面に添加剤や低分子量の分解物が移行して、インキの密着性や、ヒートシール性を著しく低下させ、製品品質を低下させることが経験的に知られている。ヒートシール性が低下した場合の対処方法としては、例えば、(1)ヒートシール時の温度(ヒートシール温度)を高くする方法、(2)ヒートシール時の加圧する時間(加圧時間)を長くする方法などがある。しかしながら、ヒートシール温度を高くする方法(1)の場合は、ポリエチレン製基材に穴が開いて不良品となる可能性が高くなり、加圧時間を長くする方法(2)の場合は、生産性が低下し、いずれの場合も、コストアップの要因となっている。
そこで、インキ密着性等の印刷適性と、ヒートシール性等の製袋加工適性とを両立させるために、印刷を施す部分にはコロナ放電処理を行い、ヒートシール強度が必要な部分にはコロナ放電処理を行わない方法があるが、コロナ放電の処理特性や生産性等の観点から、図2で示されるように、(3)コロナ放電処理をする際には、ポリエチレン製基材の流れ方向(搬送方向)に、ヒートシール部を含む線状の部分に、コロナ放電処理をせず、その他の線状の部分のみにコロナ放電処理をする方法が一般的に採用されている。しかしながら、前記(3)の方法の場合は、ヒートシール強度が必要な部分は一部であっても、ポリエチレン製基材の流れ方向に平行に線状にコロナ放電処理をしない部分を設けなければならない。そのため、ポリエチレン製基材において、コロナ放電処理が施されていない線状部分は、インキの密着性が低いために印刷を行うことができず、ポリエチレン製基材の表面が露出しており、該ポリエチレン製基材により作製されたポリエチレン製包装材料の意匠性が低下していた。このように、従来、ポリエチレン製包装材料などの包装材料では、実質的に、包装袋の形状と印刷可能部位とに大きな制約が生じていた。
図2は、部分的にコロナ放電処理を施した際のポリエチレン製基材の表面を示す概略図である。図2において、4はポリエチレン製基材、5はコロナ放電処理が施された部位(コロナ放電処理部)、6はコロナ放電処理が施されていない部位(コロナ放電非処理部)、6aはヒートシール強度が必要な部分、7はポリエチレン製基材4の搬送方向である。図2で示されるポリエチレン製基材4では、コロナ放電処理部5と、ヒートシール強度が必要な部分6aを含むコロナ放電非処理部6とが、コロナ放電処理を施す際にポリエチレン製基材4をコロナ放電処理装置内に搬送する搬送方向7(ポリエチレン製基材4の流れ方向)に平行に且つ線状に形成されている。もちろん、ポリエチレン製基材4において、コロナ放電処理部5が印刷を行うことが可能な部位(印刷可能面)であり、コロナ放電非処理部6がヒートシールを行うことが可能な部位(ヒートシール可能面)である。このように、線状のコロナ放電処理部と、線状のコロナ放電非処理部とを設ける方法でコロナ放電処理を行うことにより、基材に連続的にコロナ放電処理を施すことができる。
なお、ポリエチレン製基材においてコロナ放電処理が施されていない部位に適用される印刷インキ(未処理フィルム用印刷インキ)もあるが、未処理フィルム用印刷インキは、インキ密着性等の印刷適性や、耐摩擦性、耐熱性等の印刷物性が、コロナ放電処理が施された部位に適用される印刷インキ(処理フィルム用印刷インキ)よりも劣り、汎用的に使用することができるものではない。
また、ポリエチレン製基材の表面に印刷を施す際のインキ密着性を高める方法として、プライマーによる処理方法(プライマー処理方法)がある。しかしながら、包装材料(特に、ポリエチレン製包装材料、ポリプロピレン製包装材料等のポリオレフィン製包装材料や、ポリスチレン製包装材料などの包装材料)において、該包装材料を形成するための基材に対してインキ密着性を効果的に高めることが可能なプライマー組成物は、未だに開示や提案などがされていないのが現状である。
なお、オレフィン系樹脂等の樹脂成形品などに適用されるプライマー組成物としては、例えば、(1)スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体またはその水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフト重合して得た酸基を有する樹脂(A)が、該樹脂(A)を溶解する有機溶剤(B)に溶解してなるオレフィン系樹脂用プライマー組成物(特許文献1参照)や、(2)(A)スチレン・イソプレンブロック共重合体またはその水素添加物に、モノオレフィンジカルボン酸およびその無水物、ならびにモノオレフィンジカルボン酸のモノアルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の変性単量体を0.05〜20質量%含むようにグラフト共重合させてなる変性共重合体、(B)1〜50質量%のモノエポキシ化合物を付加反応して含有するエポキシ変性ポリエステル樹脂、及び(C)有機溶媒を含有するプライマー組成物(特許文献2参照)などが知られている。
特公平4−45532号公報 特許第3191226号公報
特公平4−45532号公報では、酸基を有する樹脂(A)として、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に、無水マレイン酸をグラフト重合して得たマレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体が用いられており、このような酸基を有する樹脂(A)は、水添スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、塩化ゴム、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレンの無水マレイン酸グラフト付加物、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリエチレンの無水マレイン酸グラフト付加物などと併用することが可能となっている。
また、特許第3191226号公報では、変性共重合体(A)として、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物に、無水マレイン酸を0.05〜20質量%含むようにグラフト共重合させてなる無水マレイン酸変性水添スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などが用いられており、マレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体は、用いられていない。なお、特許第3191226号公報では、変性共重合体(A)は、無水マレイン酸変性水添スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等の酸変性されたスチレン−イソプレン共重合体又はその水素添加物であるので、1〜50質量%のモノエポキシ化合物を付加反応して含有するエポキシ変性ポリエステル樹脂(B)と組み合わせられることにより、被塗物表面への塗料の付着性が向上されている。
しかしながら、特公平4−45532号公報や、特許第3191226号公報では、包装材料に関しては全く考慮されていない。そのため、従来、包装材料に関して、酸化処理による表面処理が施されていないフィルム状又はシート状の基材上に、印刷層を優れた密着性で形成させることが可能なプライマー組成物については、何ら示唆も検討もされていないのが実状である。すなわち、酸化処理による表面処理が施されていないフィルム状又はシート状の基材上に、印刷層が優れた密着性で形成されている包装材料については、何ら提案も開示もされていない。
従って、本発明の目的は、フィルム状又はシート状の基材として、酸化処理による表面処理が施されていないフィルム状又はシート状の基材が用いられていても、フィルム状又はシート状の基材上に印刷層が優れた密着性で形成されている包装材料、および該包装材料により形成された包装袋を提供することにある。
本発明の他の目的は、包装袋の形状と、印刷可能部位との制約が低減され、優れた印刷適性で印刷されているとともに、良好なヒートシール性で製袋加工された包装袋を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、包装材料におけるフィルム状又はシート状の基材上に、印刷層を、特定のプライマー組成物を用いて形成されたプライマー層を介して形成すると、フィルム状又はシート状の基材として、酸化処理による表面処理が施されていないフィルム状又はシート状の基材が用いられていても、フィルム状又はシート状の基材上に印刷層を優れた密着性で形成することができ、該包装材料は、熱融着により包装袋の形態に加工することが可能であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、フィルム状又はシート状の基材の表面にプライマー層を介して印刷層が形成された形態の包装材料であって、前記プライマー層が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)を主成分として含有するプライマー組成物により形成されており、且つ熱融着により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有していることを特徴とする包装材料である。
前記プライマー層は、プライマー組成物の塗布により形成されていることが好ましく、フィルム状又はシート状の基材における酸化処理による表面処理が施されていない表面に形成されていてもよい。プライマー層が、フィルム状又はシート状の基材の表面における熱融着される所定の部分及びその周囲に形成されていないことが好ましい。
フィルム状又はシート状の基材としては、エチレン性不飽和化合物を単量体とするビニル系重合体によるフィルム状又はシート状の基材を好適に用いることができる。
プライマー組成物は、さらに、ポリエステルポリオール(B)を含有していることが好適であり、前記ポリエステルポリオール(B)の水酸基価は50〜200mgKOH/gであることが好ましい。また、前記酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にマレイン酸又はその無水物が付加された形態のマレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体が好適である。
本発明は、また、熱融着により形成された包装袋であって、前記包装材料を、熱融着により包装袋の形態に加工して形成されたことを特徴とする包装袋を提供する。
本発明の包装材料は、前記構成を有しているので、フィルム状又はシート状の基材として、酸化処理による表面処理が施されていないフィルム状又はシート状の基材が用いられていても、フィルム状又はシート状の基材上に印刷層が優れた密着性で形成されている。従って、本発明の包装材料を用いると、包装袋の形状と、印刷可能部位との制約が低減され、優れた印刷適性で印刷されているとともに、良好なヒートシール性で製袋加工された包装袋を作製することができる。
[包装材料]
本発明の包装材料は、フィルム状又はシート状の基材(「シート状基材」と称する場合がある)の表面にプライマー層を介して印刷層が形成された形態を有しており、前記プライマー層が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)を主成分として含有するプライマー組成物(「酸変性水添SBS系プライマー組成物」と称する場合がある)により形成されており、且つ熱融着により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有している。プライマー層は、酸変性水添SBS系プライマー組成物により形成された層であれば、その形成方法は、特に制限されず、例えば、酸変性水添SBS系プライマー組成物を塗布することにより形成する方法、酸変性水添SBS系プライマー組成物を溶融押出することにより形成する方法、酸変性水添SBS系プライマー組成物による層をラミネートすることにより形成する方法などが挙げられる。本発明では、プライマー層の形成方法としては、酸変性水添SBS系プライマー組成物を塗布することにより形成する方法が好適である。
プライマー層が酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布により形成される場合、具体的には、酸変性水添SBS系プライマー組成物を、シート状基材の表面における所定の部位上に、所定の厚さとなる塗布量で塗布し、必要に応じて乾燥や硬化などを行うことにより、プライマー層を形成することができる。このように、プライマー層を、酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布により形成する方法では、酸変性水添SBS系プライマー組成物を、シート状基材の表面における所定の部位上のみに塗布することが可能であるので、プライマー層を、シート状基材の表面における所定の部位上のみに、容易に形成することができる。
なお、酸変性水添SBS系プライマー組成物により形成されるプライマー層の厚さとしては、特に制限されないが、例えば、酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布量(固形分)としては、0.01〜10.0g/m2(好ましくは0.01〜3.0g/m2、さらに好ましくは0.01〜1.0g/m2)の範囲から適宜選択することができる。
また、酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布方法としては、特に制限されず、公知のプライマー組成物の塗布方法から適宜選択して利用することができ、例えば、塗布具(刷毛など)を用いた塗布方法、塗布装置(エアスプレー、エアレススプレー、メイヤーバーコーター、ベーカー式アプリケータ、ナイフコーター、ダイコーター、エアドクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、スプレーコーター、カーテンコーター、コンマコーター、静電コーター、押出コーターなど)を用いた塗布方法、印刷法(グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法など)を利用した塗布方法、静電塗布、スピンコート、スプレーコートなどが挙げられる。
このような各種塗布方法を利用することにより、酸変性水添SBS系プライマー組成物を、基材の表面の少なくとも印刷が必要な部位のみに(例えば、ヒートシール強度が必要な部分やその周囲の部分以外の部分のみに)、連続的に、良好な生産性で塗布して、プライマー層を形成することができる。
特に、本発明では、酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布は、前述のように、印刷法(すなわち、印刷層の形成方法)を利用することができるので、酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布を、印刷層を形成する工程で行うことができ、別途、酸変性水添SBS系プライマー組成物を塗布してプライマー層のみを形成する工程を必要とせず、生産性を大きく向上させることができる。
従って、例えば、シート状基材がヒートシール可能なシート状基材であり、且つ酸変性水添SBS系プライマー組成物によるプライマー層上に印刷層を形成する場合は、印刷層を形成する工程で、図1で示されるように、シート状基材の表面において、ヒートシール強度が必要な部分(部位)やその周囲の部分には、酸変性水添SBS系プライマー組成物を塗布せず、前記以外の部分(ヒートシール強度が必要でない部分など)に、酸変性水添SBS系プライマー組成物を塗布することができ、極めて優れた生産性で、酸変性水添SBS系プライマー組成物の塗布を行って、プライマー層の形成を行うことができる。図1は、部分的にプライマー層を形成した際のシート状基材の表面を示す概略図である。図1において、1はヒートシール可能なシート状基材、1aはシート状基材の表面、2はプライマー層、3はシート状基材の搬送方向である。図1で示されるシート状基材1は、ヒートシール可能なシート状基材であり、該シート状基材1の表面に、部分的に、プライマー層2が形成されており、ヒートシール強度が必要な部分は、プライマー層2が形成されておらず、シート状基材の表面1aが露出している。従って、シート状基材1において、プライマー層2が形成された部分は、印刷層を形成することが可能な部分であり、シート状基材の表面1aが露出している部分は、ヒートシールを行うことが可能な部分である。
なお、プライマー層を形成するための酸変性水添SBS系プライマー組成物は、前述のように、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)を主成分として含有しているので、プライマー層は、シート状基材の表面が無極性又は低極性の状態であっても、該シート状基材の表面に、優れた密着性で形成される。そのため、プライマー層が形成されるシート状基材の表面は、シート状基材の種類に応じて、酸化処理による表面処理が施されていない表面、酸化処理による表面処理が施された表面のいずれであってもよいが、ヒートシール性の観点から、酸化処理による表面処理が施されていない表面であることが好ましい。すなわち、シート状基材としては、表面に、酸化処理による表面処理が施されていないものを用いることが好ましい。このように、酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材を用いると、シート状基材はヒートシール性を有効に保持させることが可能なため、包装材料を、熱融着により包装袋の形態に加工することができる。
なお、酸化処理による表面処理としては、表面が酸化される表面処理であれば特に制限されないが、コロナ放電処理による表面処理が好適である。
本発明の包装材料では、プライマー層は、印刷層が形成されるシート状基材の表面の部分に、少なくとも形成されていることが重要である。また、包装材料は、熱融着により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有している。しかし、シート状基材の表面において、プライマー層が形成されている部分は、熱融着させることが困難となる。そのため、プライマー層は、シート状基材の表面における熱融着される所定の部分及びその周囲に形成されていないことが重要である。もちろん、シート状基材の表面における熱融着される所定の部分及びその周囲には、印刷層も形成されていないことが重要である。なお、プライマー層や印刷層を形成しないシート状基材の表面の部分として、熱融着される所定の部分だけでなく、熱融着される所定の部分およびその周囲としているのは、通常、熱融着は、熱融着装置を用いて自動的に行うので、実際には、熱融着される部分は、所定の部分より位置がずれてしまう場合があるためである。従って、熱融着される所定の部分のみに正確に熱融着を施すことが可能な場合は、プライマー層や印刷層を形成しないシート状基材の表面の部分としては、熱融着される所定の部分のみであってもよい。
本発明の包装材料は、熱融着(ヒートシール)により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有しており、具体的には、所定の形態で、折り曲げたり、端部やそれ以外の部分における面(表面や裏面)同士を重ね合わせたり、他の部材(例えば、取手又は把手となる部材や、補強させるための部材、意匠性を高めるための部材など)をシート状基材に重ね合わせたりなどして、熱融着させることにより、包装袋の形態に加工することができ、この加工により、包装袋が形成される。なお、包装材料に加工を施して包装袋を形成する際には、熱融着を利用しているので、包装材料としては、少なくとも、熱融着される所定の部分には、表面に酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材が用いられているとともに、該シート状基材における熱融着される所定の部分には、プライマー層や印刷層が形成されていない包装材料を用いることが好ましい。
なお、本発明では、プライマー層は、透明〜不透明の何れの透明度合いを有していてもよいが、透明性を有していることが好ましい。プライマー層が透明性を有していると、プライマー層上に形成される印刷層の色調に影響を与えず、また、プライマー層の下面側のシート状基材の色(例えば、白色など)を視認させることが可能となる。従って、プライマー層が透明性を有していると、シート状基材上に形成された印刷層等により表示される絵柄、文字やデザインとして、シート状基材の表面の色を利用することも可能となる。そのため、印刷層を形成するための印刷インキの使用量を低減させることができ、コスト低減を図ることができる。
[酸変性水添SBS系プライマー組成物]
本発明の包装材料では、前述のように、プライマー層を形成するためのプライマー組成物として、酸変性水添SBS系プライマー組成物[すなわち、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)を主成分として含有するプライマー組成物]が用いられている。このように、酸変性水添SBS系プライマー組成物では、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)が主成分として用いられているので、印刷層を、酸変性水添SBS系プライマー組成物を用いて形成されたプライマー層を介してシート状基材上に形成させることにより、印刷層がシート状基材の表面に対して密着性が低くても、印刷層を優れた密着性でシート状基材の表面上に形成させることができる。
(酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A))
酸変性水添SBS系プライマー組成物において、酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)は、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態を有している。酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(「SBSブロック共重合体」と称する場合がある)は、スチレンによる重合体単位(「ポリスチレン単位」と称する場合がある)と、ブタジエンによる重合体単位(「ポリブタジエン単位」と称する場合がある)と、ポリスチレン単位とが、この順でブロック状に結合された形態の共重合体であり、公知のSBSブロック共重合体の中から適宜選択することができる。
SBSブロック共重合体において、全ポリスチレン単位の含有割合(ポリブタジエン単位の両側に位置している2つのポリスチレン単位の総量)(スチレン含有量)としては、特に制限されないが、例えば、SBSブロック共重合体を構成している全構成単位(ポリブタジエン単位、および2つのポリスチレン単位の総量)に対して60質量%以下(好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下)の範囲から適宜選択することができる。もちろん、SBSブロック共重合体における全ポリスチレン単位の含有割合(質量%)は、SBSブロック共重合体を調製するために用いられる単量体全量(スチレン、ブタジエンの総量)に対するスチレンの含有量(質量%)に相当する。
なお、ポリブタジエン単位の両側に位置している2つのポリスチレン単位は、それぞれの間で、繰り返し単位の数が、同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、SBSブロック共重合体において、ポリブタジエン単位を構成している各構成単位(繰り返し単位)は、通常、いわゆる「1,2−結合」の構造を有する構成単位[−CH2−CH(−CH=CH2)−](「1,2−結合単位」と称する場合がある)と、いわゆる「1,4−結合(シス、トランス)」の構造を有する構成単位[−CH2−CH=CH−CH2−](「1,4−結合単位」と称する場合がある)とを有している。このようなポリブタジエン単位では、1,2−結合単位と、1,4−結合単位との割合としては、特に制限されない。
なお、ポリブタジエン単位が1,2−結合単位および1,4−結合単位を有している場合、1,2−結合単位と1,4−結合単位とは通常ランダムな配置形態となっている。
SBSブロック共重合体の水素添加物(「水添SBSブロック共重合体」と称する場合がある)は、SBSブロック共重合体に、水素が添加されたものであり、該水素添加により、ポリブタジエン単位中(主鎖又は側鎖)の二重結合を構成している2つの炭素原子に水素が付加され、二重結合が単結合に変換される。従って、ポリブタジエン単位において、水素添加により、1,4−結合単位の部分はブチレンになり、一方、1,2結合単位はエチル基を有するエチレンになる(主鎖を構成する部分はエチレンである)。なお、水添SBSブロック共重合体は、SBSブロック共重合体が少なくとも部分的に水素添加された構成を有していればよく、例えば、SBSブロック共重合体が部分的に水素添加された構成や、完全に水素添加された構成のいずれであってもよいが、完全に水素添加された構成であることが好ましい。そのため、水添SBSブロック共重合体には、いわゆる「スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体」(「SEBSブロック共重合体」と称する場合がある)が含まれる。もちろん、該SEBSブロック共重合体は、ポリスチレン単位と、エチレンとブチレンとによる重合体単位と、ポリスチレン単位とが、この順でブロック状に結合された形態の共重合体である。なお、SEBSブロック共重合体において、エチレンとブチレンとによる重合体単位は、通常、エチレンと、ブチレンとがランダムに配置された形態のランダム共重合体単位となっている。
SBSブロック共重合体の水素添加物を調製する方法(SBSブロック共重合体の水添方法)は、特に制限されず、公知の方法から適宜選択することができる。SBSブロック共重合体の水添方法としては、例えば、いわゆる「水添触媒」の存在下、水素ガスを導入することにより、SBSブロック共重合体に水素を添加させる方法などが挙げられ、例えば、チタノセン系化合物とアルキルリチウムとを組み合わせて用いて水添する方法(特開昭61−33132号公報、特開平1−53851号公報、特開昭61−47706号公報、特開昭63−5402号公報など)、メタロセン系化合物と、有機アルミニウム、亜鉛、マグネシウムとを組み合わせて用いて水添する方法(特開昭61−28507号公報、特開昭62−209103号公報など)、チタノセン系化合物とアルコキシリチウムとを組み合わせて用いて水添する方法(特開平1−275605号公報など)、チタノセン系化合物と、オレフィン系化合物と、還元剤とを組み合わせて用いて水添する方法(特開平2−172537号公報など)、液状ゴムと、チタノセン系化合物と、還元剤とを組み合わせて用いて水添する方法(特開平4−96905号公報など)、チタノセン系化合物と、還元剤と、液状ゴムと、極性化合物とを組み合わせて用いて水添する方法(特開平8−33846号公報)などが挙げられる。
酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)[「酸変性水添SBSブロック共重合体(A)」と称する場合がある]は、水添SBSブロック共重合体にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物(「α,β−不飽和カルボン酸系化合物」と称する場合がある)が付加されて酸変性されたものである。なお、α,β−不飽和カルボン酸系化合物は、通常、グラフト重合により水添SBSブロック共重合体に付加される。α,β−不飽和カルボン酸系化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのα,β−不飽和カルボン酸(α,β−不飽和1価又は多価カルボン酸)や、無水マレイン酸、無水イコタン酸などのα,β−不飽和多価カルボン酸の無水物などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸系化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本発明では、α,β−不飽和カルボン酸系化合物に代えて、α,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル化物を用いることもできる。α,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル化物としては、アルキル−オキシ−カルボニル基(アルコキシカルボニル基)におけるアルキル基が、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数が10以下(好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下、特に1又は2)のアルキル基であるα,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル化物などが挙げられる。具体的には、α,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル化物として、無水マレイン酸のアルキルエステル化物について例示すると、例えば、マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル等のマレイン酸ジアルキルエステル;マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル等のマレイン酸モノアルキルエステルなどが挙げられる。
本発明では、α,β−不飽和カルボン酸系化合物としては、特に、マレイン酸又はその無水物(中でも、無水マレイン酸)を好適に用いることができる。すなわち、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)としては、水添SBSブロック共重合体にマレイン酸又はその無水物が付加された形態のマレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(「マレイン酸変性水添SBSブロック共重合体」と称する場合がある)を好適に用いることができる。
なお、α,β−不飽和カルボン酸系化合物とともに、該α,β−不飽和カルボン酸系化合物と共重合が可能な単量体(共重合性単量体)が用いられていてもよい。このような共重合性単量体としては、α,β−不飽和カルボン酸系化合物と共重合が可能であれば特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等のヒドロキシル基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有単量体;塩化ビニル等の塩素原子含有単量体などの官能基含有単量体などが挙げられる。共重合性単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸変性水添SBSブロック共重合体(A)を調製する方法としては、水添SBSブロック共重合体にα,β−不飽和カルボン酸系化合物を付加させて、水添SBSブロック共重合体を酸変性させることにより調製する方法であれば特に制限されず、公知の酸変性水添SBSブロック共重合体の製造方法から適宜選択することができる、例えば、重合開始剤の存在下、水添SBSブロック共重合体にα,β−不飽和カルボン酸系化合物をグラフト重合させることにより、水添SBSブロック共重合体にα,β−不飽和カルボン酸系化合物を付加させる方法(例えば、特公平4−45532号公報に記載されている方法など)を好適に採用することができる。前記重合開始剤としては、特に制限されないが、ラジカル重合開始剤を好適に用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤の中から適宜選択して用いることができ、例えば、有機過酸化物系化合物や、アゾ系化合物などが挙げられる。ラジカル重合開始剤等の重合開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、水添SBSブロック共重合体にα,β−不飽和カルボン酸系化合物をグラフト重合により付加させる反応は、有機溶媒の存在下又は非存在下で行うことができ、また、必要に応じて加熱して、所定の温度下で行うことができる。
酸変性水添SBSブロック共重合体(A)において、α,β−不飽和カルボン酸系化合物が水添SBSブロック共重合体に付加している量(α,β−不飽和カルボン酸系化合物の付加量)としては、特に制限されず、目的とする特性などに応じて適宜設定することが可能である。α,β−不飽和カルボン酸系化合物の付加量としては、例えば、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)中のα,β−不飽和カルボン酸系化合物に由来するカルボキシル基の量が、0.01〜4.0mmol/g(好ましくは0.02〜2.0mmol/g、さらに好ましくは0.04〜1.0mmol/g)となるような量であることが好適である。
このような酸変性水添SBSブロック共重合体(A)としては、例えば、商品名「タフテックM1943」(旭化成ケミカルズ株式会社製)、商品名「タフテックM1913」(旭化成ケミカルズ株式会社製)、商品名「タフテックM1911」(旭化成ケミカルズ株式会社製)、商品名「KRATON FG1901X」(KRATON Polymers Japan ltd社製)などの市販品を用いることができる。
(他の樹脂成分)
本発明における酸変性水添SBS系プライマー組成物は、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)とともに、他の樹脂成分を含有していてもよい。このような他の樹脂成分としては、例えば、ポリエステルポリオール(B)の他、ロジン系粘着付与樹脂などが挙げられる。このように、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)を、他の樹脂成分と組み合わせて用いることにより、印刷層をシート状基材の表面に優れた密着性で形成させることができる。なお、他の樹脂成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明では、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)と組み合わせて用いられる他の樹脂成分としては、ポリエステルポリオール(B)が好適である。すなわち、酸変性水添SBS系プライマー組成物は、さらに、ポリエステルポリオール(B)を含有していることが好ましい。このように、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)を、ポリエステルポリオール(B)と組み合わせて用いることにより、印刷層をシート状基材の表面に、より一層優れた密着性で形成させることが可能になる。
ポリエステルポリオール(B)としては、特に制限されないが、水酸基価が50〜200mgKOH/gであることが好ましい。ポリエステルポリオール(B)の水酸基価としては、さらに60〜150mgKOH/gであることが好ましく、特に80〜120mgKOH/gであることが好適である。ポリエステルポリオール(B)の水酸基価が、50mgKOH/g未満であると、ポリエステルポリオール(B)の使用量を増加させることが必要になる場合があり、これにより、プライマー組成物は、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)による優れた特性を発揮することができなくなる場合がある。一方、ポリエステルポリオール(B)の使用量が200mgKOH/gを超えると、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)とポリエステルポリオール(B)との相溶性が低下し、良好な相溶性で混合されたプライマー組成物を調製することができなくなる場合がある。
本発明では、ポリエステルポリオール(B)は、23℃において液状の形態を有していることが好ましい。
また、ポリエステルポリオール(B)の数平均分子量は、1,000〜10,000であることが好ましく、さらに好ましくは1,500〜8,000であり、特に2,000〜6,000であることが好適である。ポリエステルポリオール(B)の数平均分子量が1,000未満であると、ポリエステルポリオール(B)が、基材、基材上に形成される層や、これらとの界面へ移行することによる不具合が発生しやすくなり、一方、10,000を超えると、プライマー組成物を塗布面に優れた均一性で塗布することが困難になる。なお、ポリエステルポリオール(B)の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)により、ポリスチレン換算して求められた値である。
ポリエステルポリオール(B)は、多価カルボン酸成分(B1)と、多価アルコール成分(B2)との縮合物;環状エステル(ラクトン)の開環重合物;多価カルボン酸成分(B1)、多価アルコール成分(B2)及び環状エステルの3種類の成分による反応物のいずれであってもよいが、組成や水酸基価などをコントロールする観点などから、多価カルボン酸成分(B1)と、多価アルコール成分(B2)との縮合物が好適である。ポリエステルポリオール(B)は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
多価カルボン酸成分(B1)には、脂環族多価カルボン酸、脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン酸や、これらの多価カルボン酸の無水物や、多価カルボン酸のアルキルエステル化物などが含まれる。脂環族多価カルボン酸としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸(4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、2−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸など)、3−メチル−テトラヒドロフタル酸、4−メチル−テトラヒドロフタル酸、2,3−ノルボルネンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸などが挙げられる。脂肪族多価カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。芳香族多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、3−メチルフタル酸、4−メチルフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、4,4´−ビフェニルジカルボン酸、4,4´−ジフェニルメタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。また、多価カルボン酸成分(B1)としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸、カンホロン酸、トリメシン酸などの3価以上の多価カルボン酸も用いることができる。
また、多価カルボン酸の無水物としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸の無水物、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸の無水物、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸の無水物、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸などが挙げられる。
さらに、多価カルボン酸のアルキルエステル化物としては、アルキル−オキシ−カルボニル基(アルコキシカルボニル基)におけるアルキル基が、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数が10以下(好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下、特に1又は2)のアルキル基である多価カルボン酸のアルキルエステル化物などが挙げられる。具体的には、多価カルボン酸のアルキルエステル化物として、脂環族多価カルボン酸のアルキルエステル化物について例示すると、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル、3−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステルなどが挙げられる。
なお、多価カルボン酸成分(B1)は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明では、多価カルボン酸成分(B1)としては、脂環族多価カルボン酸を主成分として含有する多価カルボン酸成分を好適に用いることができる。なお、多価カルボン酸成分(B1)が、脂環族多価カルボン酸を主成分として含有する多価カルボン酸成分である場合、主成分として用いられる脂環族多価カルボン酸の割合としては、多価カルボン酸成分(B1)の全量に対して60質量%以上(好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上)であることが望ましい。もちろん、多価カルボン酸成分(B1)は、すべてが脂環族多価カルボン酸であってもよい。
一方、多価アルコール成分(B2)には、脂肪族多価アルコール、脂環族多価アルコール、芳香族多価アルコールが含まれる。脂肪族多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)、1,4−テトラメチレングリコール(1,4−ブタンジオール)、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,2−ジメチル−1,3−テトラメチレンジオール、2,2−ジエチル−1,3−テトラメチレンジオール、2,2−ジプロピル−1,3−テトラメチレンジオール、2,2−ジイソプロピル−1,3−テトラメチレンジオール、2,2−ジブチル−1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−テトラメチレンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−テトラメチレンジオール等の脂肪族ジオールなどが挙げられる。脂環族多価アルコールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、2,5−ノルボルナンジオール、アダマンタンジオール、水素化ビスフェノール類(水素化ビスフェノールAなど)、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオールなどが挙げられる。芳香族多価アルコールとしては、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、p−キシレンジオール、4,4´−メチレンジフェノール、ナフタレンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等の芳香族ジオールなどが挙げられる。また、多価アルコール成分(B2)としては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセロール、ジグリセロール、グルコース、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、アラビトール等の3価以上の脂肪族ポリオールや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジトリメチロールプロパン、ショ糖、ブドウ糖などの3価以上の多価アルコールも用いることができる。さらに、多価アルコール成分(B2)としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリアルキレングリコールの他、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体などのモノマー成分として複数のアルキレンオキシドを含む(アルキレンオキサイド−他のアルキレンオキサイド)共重合体を用いることもできる。
なお、多価アルコール成分(B2)は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明では、多価アルコール成分(B2)としては、脂肪族多価アルコールを主成分として含有する多価アルコール成分を好適に用いることができ、なかでも、主成分としての脂肪族ジオールとともに、3価以上の脂肪族ポリオールを含有している多価アルコール成分が好適である。なお、多価アルコール成分(B2)が、脂肪族多価アルコールを主成分として含有する多価アルコール成分である場合、主成分として用いられる脂肪族多価アルコールの割合としては、多価アルコール成分(B2)の全量に対して60質量%以上(好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上)であることが望ましい。もちろん、多価アルコール成分(B2)は、すべてが脂肪族多価アルコールであってもよい。
従って、ポリエステルポリオール(B)としては、脂環族多価カルボン酸を主成分として含有する多価カルボン酸成分(B1)と、脂肪族多価アルコールを主成分として含有する多価アルコール成分(B2)との縮合物が好ましく、なかでも、脂環族多価カルボン酸を主成分として含有する多価カルボン酸成分(B1)と、脂肪族多価アルコールを主成分として含有しており、該脂肪族多価アルコールが、主成分としての脂肪族ジオールとともに、3価以上の脂肪族ポリオールを含有している多価アルコール成分(B2)との縮合物が好適である。
なお、ポリエステルポリオール(B)の水酸基価は、多価カルボン酸成分(B1)と、多価アルコール成分(B2)との割合(比率)や、多価アルコール成分(B2)中の3価以上の多価アルコール成分の割合などを調節することにより、調整することができる。なお、水酸基価が50〜200mgKOH/gであるポリエステルポリオール(B)は、多価アルコール成分(B2)中の3価以上の多価アルコール成分の割合が、ヒドロキシル基を両末端のみに有するポリエステルポリオールの場合よりも多くなっている。
ポリエステルポリオール(B)を製造する方法としては、特に制限されず、公知のポリエステルポリオールの製造方法から適宜選択することができ、例えば、エステル化触媒の存在下、多価カルボン酸成分(B1)と多価アルコール成分(B2)とを反応させる方法などが挙げられる。なお、前記エステル化触媒としては、特に制限されないが、ポリエステルポリオールを調製する際に用いられる公知のエステル化触媒から適宜選択して用いることができ、例えば、パラトルエンスルホン酸、硫酸、リン酸、有機チタン化合物、有機スズ化合物、酸化スズ、酸化チタン、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。エステル化触媒は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、多価カルボン酸成分(B1)と多価アルコール成分(B2)との反応は、必要に応じて、加熱下、減圧下、不活性ガスの存在下などの各種条件下で行うことができる。
このようなポリエステルポリオール(B)としては、例えば、商品名「ゼオファイン231L」(日本ゼオン株式会社製)などの市販品を用いることができる。
酸変性水添SBS系プライマー組成物は、前述のように、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)を主成分として含有しており、必要に応じて、ポリエステルポリオール(B)[特に、水酸基価が50〜200mgKOH/gであるポリエステルポリオール(B)]などの他の樹脂成分を含有している。ポリエステルポリオール(B)などの他の樹脂成分の割合としては、特に制限されないが、例えば、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)および他の樹脂成分[ポリエステルポリオール(B)など]の総量に対して50質量%以下(0〜50質量%)の範囲から選択することができ、好ましくは1〜30質量%(さらに好ましくは2〜10質量%)であり、特に3〜6質量%であることが好適であり、中でも4〜5質量%であることが好ましい。ポリエステルポリオール(B)などの他の樹脂成分の割合が、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)および他の樹脂成分の総量に対して50質量%を超えると、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)の割合が低下することにより、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)による優れた特性を発揮することができなくなる場合がある。なお、ポリエステルポリオール(B)などの他の樹脂成分の割合の低下とともに、基材と、該基材上にプライマー組成物によるプライマー層を介して形成される印刷層との密着性を向上させる効果が低下する傾向がある。
また、酸変性水添SBS系プライマー組成物には、必要に応じて、粘着付与樹脂、架橋剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、充填材、熱安定剤、着色剤(顔料や染料など)、乳化剤、界面活性剤、エマルジョンやラテックス、カップリング剤、香料などの各種添加剤又は成分などが含まれていてもよい。なお、粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、炭化水素系粘着付与樹脂、ケトン系粘着付与樹脂の他、ポリアミド系粘着付与樹脂、エポキシ系粘着付与樹脂、エラストマー系粘着付与樹脂などが挙げられる。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、アジリジン系架橋剤、ポリエチレンイミン系架橋剤、メラミン系架橋剤などが挙げられる。
酸変性水添SBS系プライマー組成物は、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)を主成分として含有していれば、どのような形態を有していてもよいが、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)が、溶媒又は分散媒に、溶解又は分散された形態を有していることが好ましく、特に、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)が溶媒に溶解された形態を有していることが好適である。なお、酸変性水添SBS系プライマー組成物は、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)とともに、ポリエステルポリオール(B)などの他の樹脂成分を含有している場合、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)と、必要に応じて用いられる他の樹脂成分[ポリエステルポリオール(B)など]とが、溶媒又は分散媒に、溶解又は分散された形態を有していることが好ましく、特に、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)と、必要に応じて用いられる他の樹脂成分[ポリエステルポリオール(B)など]とが溶媒に溶解された形態を有していることが好適である。酸変性水添SBSブロック共重合体(A)を溶解させることが可能な溶媒[特に、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)、およびポリエステルポリオール(B)などの他の樹脂成分を溶解させることが可能な溶媒]としては、特に制限されず、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル等の脂肪族エーテル類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類などの有機溶媒が挙げられる。このような有機溶媒は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。有機溶媒としては、乾燥性、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)や、ポリエステルポリオール(B)などの他の樹脂成分の溶解性、労働衛生性等の観点からは、メチルシクロヘキサンを好適に用いることができる。
なお、酸変性水添SBS系プライマー組成物が、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)が溶媒に溶解された形態を有している場合[または、酸変性水添SBSブロック共重合体(A)と、必要に応じて用いられる他の樹脂成分[ポリエステルポリオール(B)など]とが溶媒に溶解された形態を有している場合]、プライマー組成物中の固形分の割合としては、特に制限されないが、例えば、プライマー組成物全量(固形分および溶媒の全量)に対して1〜50質量%(好ましくは3〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%)の範囲から適宜選択することができる。
[シート状基材]
本発明の包装材料において用いられるシート状基材(すなわち、フィルム状又はシート状の基材)としては、特に制限されないが、例えば、エチレン性不飽和化合物を単量体とするビニル系重合体によるシート状基材(ビニル系重合体製シート状基材)、ポリエステル製シート状基材、ウレタン系樹脂製シート状基材、エポキシ系樹脂製シート状基材、フッ素系樹脂製シート状基材、ポリアミド(ナイロン)製シート状基材、ポリイミド製シート状基材などが挙げられる。前記ビニル系重合体製シート状基材としては、エチレン性不飽和結合を有するエチレン性不飽和化合物(ビニル系モノマー)により形成されたシート状基材であれば特に制限されないが、例えば、ポリエチレン製シート状基材、ポリプロピレン製シート状基材、エチレン−プロピレン共重合体製シート状基材、エチレン−酢酸ビニル共重合体製シート状基材、エチレン−ビニルアルコール共重合体製シート状基材等のポリオレフィン製シート状基材の他、ポリスチレン製シート状基材、アクリル系樹脂製シート状基材、メタクリル系樹脂製シート状基材などが挙げられる。なお、エチレン性不飽和化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等のオレフィン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系化合物;ビニルアルコール;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系化合物;アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル(アクリル酸アルキルエステルなど)、メタクリル酸エステル(メタクリル酸アルキルエステルなど)、アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、アクリル酸アルコキシアルキルエステル、メタクリル酸アルコキシアルキルエステル、アクリル酸アミノアルキルエステル、メタクリル酸アミノアルキルエステル等のアクリル系化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリルアミド系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル系化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の塩素原子含有ビニル系化合物などが挙げられる。これらのエチレン性不飽和化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シート状基材は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。また、シート状基材の厚みは、特に制限されず、シート状基材の種類、包装袋の種類やその使用方法などに応じて適宜選択することができる。
なお、本発明では、包装材料は、熱融着により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有しているので、シート状基材は、加熱により熱融着させることが可能なヒートシール性を有していることが重要である。また、印刷層は、前記プライマー層を介して形成されるので、シート状基材は、表面が無極性又は低極性を有していても[例えば、極性基(例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、エポキシ基など)を有していないポリマー(ポリエチレン等のポリオレフィンなど)により形成されていても]、酸化処理(例えば、コロナ放電処理、火炎処理など)による表面処理が施されていなくてもよい。従って、シート状基材としては、表面が無極性又は低極性を有していても、酸化処理(特に、コロナ放電処理)による表面処理が施されていないシート状基材を好適に用いることができる。このような酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材としては、少なくとも、熱融着される所定の部分およびその周囲に、酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材であればよいが、表面に、全面的に、酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材を好適に用いることができる。このようなシート状基材において、酸化処理による表面処理が施されていない面は、印刷層が形成される側の面のことを示している。すなわち、酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材としては、印刷層が形成される側の面が、酸化処理による表面処理が施されていない面であるシート状基材のことを意味している。従って、酸化処理による表面処理が施されていないシート状基材としては、印刷層が形成される側の面に、酸化処理による表面処理が施されていなければ、印刷層が形成されない側の面には、酸化処理による表面処理が施されていてもよいが、包装袋の形態に加工する際のヒートシール性の観点から、印刷層が形成されていない側の面も、少なくとも、熱融着される所定の部分およびその周囲に、酸化処理による表面処理が施されていないことが好ましく、特に、全面的に、酸化処理による表面処理が施されていないことが好適である。従って、本発明では、シート状基材としては、酸化処理による表面処理が一切施されていないシート状基材を好適に用いることができる。
本発明において、シート状基材は、フィルム状又はシート状の形態を有する基材であれば特に制限されず、平面状の形状を有するシート状基材であってもよく、また、筒状(チューブ状)の形状を有するシート状基材であってもよい。なお、包装材料は、シート状基材の形状に対応した形状を有しているので、包装材料の形状としては、例えば、平面状、筒状などの形状が挙げられる。
[印刷層]
本発明の包装材料において、印刷層は、印刷インキを用いて印刷することにより形成することができる。印刷層を形成するための印刷方法としては、特に制限されず、公知の印刷法(例えば、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法など)の中から適宜選択することができる。なお、印刷層は、1種のみの印刷法を利用して形成されていてもよく、2種以上の印刷法を利用して形成されていてもよい。
印刷層を形成するための印刷インキ(インキ組成物)としては、特に制限されず、利用される印刷法に応じて適宜選択することができ、例えば、グラビア印刷法で用いられるインキ、フレキソ印刷法で用いられるインキ、スクリーン印刷法で用いられるインキ、オフセット印刷法で用いられるインキ、凸版印刷法で用いられるインキなどが挙げられる。なお、印刷インキは、ペースト状の形態、液状の形態、粉体状の形態、エマルション状の形態などのいずれの形態を有していてもよい。また、印刷インキは、蒸発乾燥型、反応型、酸化重合型、熱硬化型、1液硬化型、2液硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型、冷却固化型などのいずれの乾燥機構ないし硬化機構を有する印刷インキであってもよい。さらに、印刷インキは、水性タイプの印刷インキ(水性インキ)、油性タイプの印刷インキ(油性インキ)のいずれであってもよく、また、有機溶剤タイプの印刷インキ(例えば、脂肪族炭化水素系インキ、芳香族炭化水素系インキ、アルコール系インキ、エステル系インキ、ケトン系インキ、グリコール系インキ、グリコールエーテル系インキ、グリコールエーテルエステル系インキなど)であってもよい。さらにまた、印刷インキ中の色材(着色剤)は、顔料(例えば、有機顔料、無機顔料など)であってもよく、染料(例えば、酸性染料、塩基性染料、油溶染料、分散染料など)であってもよい。
また、印刷インキとしては、印刷インキ中に含まれる樹脂成分の種類により分類される場合もあり、このような分類手段により分類された印刷インキとしては、例えば、アクリル樹脂系インキ、ポリウレタン系インキ、ポリアミド樹脂系インキ、硝化綿系インキ(ニトロセルロース系インキ)、ポリアミド樹脂/硝化綿系インキ、ポリエステル系インキ、エチレン−酢酸ビニル共重合体系インキ、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系インキ、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/アクリル樹脂系インキ、マレイン酸樹脂系インキ、エポキシ樹脂系インキなどが挙げられる。
印刷層を形成するための印刷インキは、1種のみが用いられていてもよく、2種以上が組み合わせられて用いられていてもよい。
本発明では、印刷層は、各種印刷法を利用して形成することが可能であるが、酸変性水添SBS系プライマー組成物により形成されたプライマー層上に形成されていることが重要である。従って、例えば、印刷法を利用して、酸変性水添SBS系プライマー組成物をシート状基材上に塗布してプライマー層を形成した後に、印刷により印刷層をプライマー層上に形成することにより、印刷層を、シート状基材上に形成されたプライマー層上に有効に形成することができる。
印刷層は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。印刷層の厚みは、特に制限されない。
[トップコート層などの他の層]
本発明の包装材料では、印刷層が、プライマー層を介してシート状基材上に形成された構成を有していれば、任意の層間または層上に、他の層が設けられていてもよい。このような他の層としては、例えば、プライマー層や印刷層上に設けられるトップコート層(オーバーコート層)の他、プライマー層と印刷層との間などに設けられる中間層や樹脂層などが挙げられる。本発明では、包装材料のブロッキング防止性、耐熱性や耐摩擦性などを高める観点から、トップコート層がプライマー層や印刷層上に形成されていることが好ましい。
なお、トップコート層としては、もちろん、プライマー層や印刷層の場合と同様に、シート状基材の表面における熱融着される所定の部分(特に、該所定の部分及びその周囲)に形成されていないことが重要である。
トップコート層を形成するためのトップコート剤(オーバーコート剤)としては、特に制限されず、公知のトップコート剤の中から適宜選択して用いることができる。トップコート剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
トップコート層は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。トップコート層の厚みは、特に制限されない。
なお、トップコート層としては、透明性を有していることが重要である。このように、トップコート層が、透明性を有していると、シート状基材上に形成された印刷層等により表示されている絵柄、文字やデザインなどを有効に視認することが可能となる。
なお、中間層としては、特に制限されず、それぞれ公知の方法によって形成されるガスバリア層、金属(酸化物)蒸着層、帯電防止層、導電層、電磁波反射層、電磁波吸収層などが挙げられる。また、樹脂層を形成するための樹脂としては、特に制限されず、公知の樹脂(熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂など)の中から適宜選択することができる。なお、樹脂層を形成する方法としては、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
[包装袋]
本発明の包装袋は、熱融着により形成された包装袋であり、前記包装材料を、熱融着により包装袋の形態に加工して形成されている。従って、本発明の包装袋は、優れた印刷適性で印刷されているとともに、良好なヒートシール性で製袋加工されている。
しかも、本発明の包装袋は、前記包装材料が用いられているので、包装材料の表面同士を熱融着させたり、包装材料の表面に他の部材(取手部など)を熱融着により取り付けたりして、包装袋の形態に加工される場合であっても、包装材料の表面における印刷を施すことが可能な部分(部位)についての制約が少なく、シート状基材の表面が露出している部分(部位)を最小限にすることができ[例えば、熱融着される所定の部分(包装材料の表面同士が熱融着される部分や、他の部材が熱融着により取り付けられる包装材料の表面の部分など)およびその周囲のみを、シート状基材の表面が露出している部分とすることができ]、包装袋の意匠性を大きく高めることができる。すなわち、本発明の包装袋は、前記包装材料が用いられているので、包装袋の形状と、印刷可能部位との制約が低減されており、種々の形状で作製されても、優れた意匠性が発揮される。
本発明において、包装袋の形状としては、特に制限されず、公知の形状の中から適宜選択することができる。具体的には、例えば、包装袋の形状としては、例えば、平袋の形状、角底袋の形状、ヒートシール貼り袋の形状、ガセット袋の形状、天面や底面にガセットを持つ袋の形状などが挙げられる。なお、これらの形状の袋としては、更に附属品として取手を取り付けたものや、孔を設けたものであってもよい。
具体的には、包装袋としては、例えば、図3で示されるように、いわゆる「使い捨ておむつ」を販売するために包装している包装袋の他、トイレットペーパーを販売するために包装している包装袋、店頭での商品持ち帰りの際に使用されるショッピングバッグなどが挙げられるが、もちろん、これらに限定されない。
図3は、いわゆる「使い捨ておむつ」の販売用包装袋の一例を示す概略図であり、図3(a)はいわゆる「使い捨ておむつ」の販売用包装袋の全体を示す概略斜視図、図3(b)は図3(a)におけるX−Y線で切断した際の概略断面図、図3(c)は図3(a)における要部Zを拡大して示す要部拡大概略断面図である。図3(a)〜(c)において、8は「使い捨ておむつ」の販売用包装袋(「紙おむつ用包装袋」と称する場合がある)、8aは包装袋本体部、8bは取手部、Aは裏面同士が熱融着されている熱融着部、Bは表面同士が熱融着されている熱融着部、Cは表面と取手部とが熱融着されている熱融着部である。図3で示される紙おむつ用包装袋8は、包装袋本体部8aとなる1枚のシート状基材による包装材料を、略M字状に折り曲げて、熱融着部Aおよび熱融着部Bにおいて、裏面同士または表面同士を熱融着させ、また、取手部8bとなる部材を包装材料の表面における所定の部分に重ね合わせて、熱融着部Cにおいて、包装材料の表面と取手部8bとなる部材の面とを熱融着させることにより、作製されている。
このように、図3で示される包装袋8では、包装材料におけるシート状基材の表面同士が熱融着されている熱融着部Bや、包装材料におけるシート状基材の表面と取手部とが熱融着されている熱融着部Cとを有しているが、印刷層は、融着される所定の部分(包装材料の表面同士が熱融着される表面の部分や、他の部材が熱融着により取り付けられる包装材料の表面の部分など)およびその周囲以外の部分に、形成されており、シート状基材の表面が露出している部分を最小限とすることが可能となっている。
なお、図3で示されるような紙おむつ用包装袋は、例えば、特許第29188828号公報などで記載されているような作製方法(製袋加工方法)により、1枚のシート状基材による包装材料を、所定の形態で折り曲げて、所定の面同士(例えば、端部の面同士、端部以外の部分の面同士、端部と端部以外の部分との面同士など)を重ね合わせたり、他の部材(例えば、取手又は把手となる部材など)をシート状基材の所定の面における所定の部分に重ね合わせたりなどして、熱融着させることにより、作製することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた材料は下記の通りである。
[酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体]
(1)商品名「タフテックM1943」[旭化成ケミカルズ株式会社製;マレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体;スチレン単位/エチレン−ブチレン単位(質量%)=20/80、酸価:10mgCH3ONa/g;「酸変性水添SBS(A-a)」と称する場合がある]
(2)商品名「タフテックM1913」[旭化成ケミカルズ株式会社製;マレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体;スチレン単位/エチレン−ブチレン単位(質量%)=30/70、酸価:10mgCH3ONa/g;「酸変性水添SBS(A-b)」と称する場合がある]
[他の樹脂成分]
(1)商品名「ゼオファイン231L」[日本ゼオン株式会社製;ポリエステルポリオール;非晶性高分岐鎖ポリエステル;脂環族多価カルボン酸・脂肪族多価アルコール縮合物;数平均分子量:4,000、水酸基価:100mgKOH/g;「樹脂成分(B-a)」と称する場合がある]
(2)商品名「バイロン220」[東洋紡績株式会社製;ポリエステルポリオール;水酸基価:50mgKOH/g;「樹脂成分(B-b)」と称する場合がある]
(3)商品名「TLM」[豊国製油株式会社製;ひまし油系ポリエステルポリオール;水酸基価:161mgKOH/g;「樹脂成分(B-c)」と称する場合がある]
(4)商品名「POLYCASTOR♯10」[豊国製油株式会社製;ひまし油系ポリエステルポリオール;水酸基価:160.1mgKOH/g;「樹脂成分(B-d)」と称する場合がある]
(5)商品名「ネオトール125PK」[ハリマ化成株式会社製;ロジン系粘着付与樹脂;「樹脂成分(B-e)」と称する場合がある]
[従来の成分]
(1)商品名「HPR AR201」[三井デュポンポリケミカル株式会社製;マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂;「成分(C-a)」と称する場合がある]
(2)商品名「スーパークロンHE505」[日本製紙ケミカル株式会社製;塩素化ポリオレフィン樹脂;「成分(C-b)」と称する場合がある]
(3)商品名「タフテックH1052」[旭化成ケミカル株式会社製;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物;「成分(C-c)」と称する場合がある]
(4)商品名「日石ポリブテンHV−3000」[日本石油化学株式会社製;ポリブテン樹脂;「成分(C-d)」と称する場合がある]
(5)商品名「アドマーSE800」[三井化学株式会社製;マレイン酸変性ポリエチレン樹脂;「成分(C-e)」と称する場合がある]
(6)商品名「デュミランD−251」[三井武田ケミカル株式会社製;部分鹸化エチレン酢酸ビニル共重合樹脂の10重量%のトルエン溶液;「成分(C-f)」と称する場合がある]
(7)商品名「アウローレン150S」[日本製紙ケミカル株式会社製;マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂;「成分(C-g)」と称する場合がある]
(実施例1)
攪拌装置、環流冷却器、加熱装置を備えた容器に、酸変性水添SBS(A-a):100質量部、およびメチルシクロヘキサン:900質量部を仕込み、溶け残りがなくなるまで、70℃の温度下で加熱攪拌を行った後、室温まで冷却して、プライマー組成物を調製した。
両面ともコロナ放電処理が施されていないリニアローデンシティポリエチレン(LLDPE)フィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)の表面(コロナ放電処理が施されていない未処理面)の所定の部分に、23℃且つ50%RHの環境下、メイヤーバーコーター♯3を用いて、前記プライマー組成物を塗布し[塗布量:約0.5g/m2(固形分)]、プライマー層を形成させた後、該プライマー層上に、処理フィルム用印刷インキ(コロナ放電処理施された部位に適用される印刷インキ)を用いて印刷層を形成し、その後、40℃で48時間エージングを行って、包装材料を作製した。
(実施例2〜7)
表1〜2に示される組成で、酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(表1〜3中、「酸変性水添SBS」と称する)を用いるとともに、他の樹脂成分ルおよび溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、プライマー組成物を調製した。そして、該プライマー組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、包装材料を作製した。
(比較例1〜4)
表1〜2に示される組成で、各種成分を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、プライマー組成物を調製した。そして、該プライマー組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、包装材料を作製した。
Figure 2007153364
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(評価)
実施例、比較例に係る包装材料について、下記のインキの密着性の評価方法、耐摩擦性の評価方法、耐ブロッキング性の評価方法、耐熱性の評価方法により、インキの密着性、耐摩擦性、耐ブロッキング性(ブロッキング防止性)、耐熱性(温度:200℃、220℃)を、それぞれ評価した。評価結果は、表1〜2に併記した。
(インキの密着性の評価方法)
包装材料を、100mm×300mmのサイズに切断し、その後、23℃且つ50%RHの環境下、粘着テープ(商品名「セロテープ:CT―15M」ニチバン社製;幅:15mm)を、包装材料の印刷層上に貼り合わせ、圧着させて貼り付けた後、手で、剥離角度:180°で剥離させる操作を、同一の印刷層について5回行い、下記の評価基準により、インキの密着性を評価した。
評価基準
◎:印刷層の剥離が全くない。
○:印刷層の表面部分で一部、薄く剥離が見られる。
△:印刷層の一部で剥離が見られる。
×:印刷層のほとんど又はすべてで剥離が見られる。
(耐摩擦性の評価方法)
包装材料の印刷層上を、学振型染色物摩擦堅牢度試験機[摩擦試験機II型(JIS L 0849)]にて、段ボール用ライナー(Kライナー170g/m2)を用いて、荷重500gf(4.91N)で100回往復摩擦し、下記の評価基準により、耐摩擦性を評価した。
評価基準
◎:印刷層の剥離が全くない。
○:わずかに印刷層の剥離が見られる(印刷層の全面積に対して、印刷層が剥離した面積が5%未満である)。
△:明白に印刷層の剥離が見られる(印刷層の全面積に対して、印刷層が剥離した面積が5〜30%である)。
×:著しい印刷層の剥離が見られる(印刷層の全面積に対して、印刷層が剥離した面積が30%を超えている)。
(耐ブロッキング性の評価方法)
2枚の包装材料を、印刷層が形成された側の面同士が接触する形態で重ね合わせ、50℃且つ65%RHの環境下、500gf/cm2(49.1kPa)の荷重をかけた状態で、24時間放置する。その後、両包装材料を、手で剥離させ、その際の剥離抵抗を官能的に評価するとともに、包装材料の印刷層が形成された側の面を目視で観察して、下記の評価基準により、耐ブロッキング性(ブロッキング防止性)を評価した。
評価基準
◎:剥離させる際に剥離抵抗がほとんど感じられず、剥離させた後、印刷層が形成された側の面に変化がない。
○:剥離させる際に剥離抵抗が感じられるが、剥離させた後、印刷層が形成された側の面に変化がない。
△:剥離させる際に剥離抵抗が感じられるとともに、剥離させた後、印刷層が形成された側の面に、一部分で剥離が見られる(印刷層側の面の全面積に対して、剥離した面積が30%未満である)。
×:剥離させる際に剥離抵抗が感じられるとともに、剥離させた後、印刷層が形成された側の面に、剥離が見られる(印刷層側の面の全面積に対して、剥離した面積が30%を超えている)。
(耐熱性の評価方法)
包装材料の印刷層が形成された側の面に、アルミニウム製シート(いわゆる「アルミホイル」)を重ね合わせ、その後、ヒートシールテスターを用いて、上下シールバー温度:200℃、220℃、シール時間:10秒、シール幅:1cm、圧力:1kgf/cm2(98.1kPa)の条件でヒートシールさせて、印刷層の剥離の状況を目視で観察して、下記の評価基準により、耐熱性(200℃における耐熱性、220℃における耐熱性)を評価した。
評価基準
◎:印刷層の剥離が全くない。
○:薄く、印刷層の剥離が見られる。
△:一部、印刷層の剥離が見られる。
×:印刷層がほとんど剥離している。
前記評価基準において、「◎」は「優」を意味しており、「○」は「良」を意味しており、「△」は「可」を意味しており、「×」は「不可」を意味している。
なお、参考として、(1)片面のみにコロナ放電処理が施されているLLDPEフィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)のコロナ放電処理面に、前記と同様の処理フィルム用印刷インキを用いて、前記と同様にして印刷層を形成した際のインキの密着性(参考例1)、(2)片面のみにコロナ放電処理が施されているLLDPEフィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)の未処理面(コロナ放電処理が施されていない側の面)に、前記と同様の処理フィルム用印刷インキを用いて、前記と同様にして印刷層を形成した際のインキの密着性(参考例2)、(3)片面のみにコロナ放電処理が施されているLLDPEフィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)の未処理面(コロナ放電処理が施されていない側の面)に、未処理フィルム用印刷インキ(コロナ放電処理が施されていない部位に適用される印刷インキ)を用いて、前記と同様にして印刷層を形成した際のインキの密着性(参考例3)についても、前記と同様にして評価した。評価結果は、表1〜2に併記した。
表1〜2から明らかなように、実施例に係る包装材料は、ポリエチレンフィルムのコロナ放電処理が施されている表面に直接に印刷層を形成する場合(参考例1)と同様の優れたインキ密着性で、印刷層を形成することができる。
なお、ポリエチレンフィルムのコロナ放電処理が施されていない表面上に直接に、処理フィルム用印刷インキや、未処理フィルム用印刷インキ等を用いて印刷層を形成すると、インキ密着性が低く、印刷層が部分的に又は完全に剥がれてしまう。
さらに、実施例、比較例に係る包装材料において、印刷層上に、トップコート層(オーバーコート層)を形成した場合について、前記と同様に、インキの密着性、耐摩擦性、耐ブロッキング性(ブロッキング防止性)、耐熱性(温度:200℃、220℃)を、それぞれ評価した。評価結果は、表3〜4に示した。なお、参考として、(4)片面のみにコロナ放電処理が施されているLLDPEフィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)のコロナ放電処理面に、前記と同様の処理フィルム用印刷インキを用いて、前記と同様にして印刷層を形成した後、該印刷層上に、前記と同様のトップコート層を形成した際のインキの密着性(参考例4)、(5)片面のみにコロナ放電処理が施されているLLDPEフィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)の未処理面(コロナ放電処理が施されていない側の面)に、前記と同様の処理フィルム用印刷インキを用いて、前記と同様にして印刷層を形成した後、該印刷層上に、前記と同様のトップコート層を形成し際のインキの密着性(参考例5)、(6)片面のみにコロナ放電処理が施されているLLDPEフィルム(商品名「LL−XMTN 50μm」フタムラ化学株式会社製)の未処理面(コロナ放電処理が施されていない側の面)に、未処理フィルム用印刷インキ(コロナ放電処理が施されていない部位に適用される印刷インキ)を用いて、前記と同様にして印刷層を形成した後、該印刷層上に、前記と同様のトップコート層を形成し際のインキの密着性(参考例6)についても、前記と同様にして評価した。評価結果は、表3〜4に併記した。
表3〜4より明らかなように、印刷層上にトップコート層を形成することにより、より一層、インキ密着性、耐摩擦性や、耐熱性を高めることができる。
Figure 2007153364
Figure 2007153364
図1は、部分的にプライマー層を形成した際の基材の表面を示す概略図である。 図2は、部分的にコロナ放電処理を施した際のポリエチレン製基材の表面を示す概略図である。 図3は、いわゆる「使い捨ておむつ」の販売用包装袋の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 ヒートシール可能なシート状基材
1a シート状基材の表面
2 プライマー層
3 シート状基材の搬送方向
4 ポリエチレン製基材
5 コロナ放電処理が施された部位(コロナ放電処理部)
6 コロナ放電処理が施されていない部位(コロナ放電非処理部)
6a ヒートシール強度が必要な部分
7 ポリエチレン製基材4の搬送方向
8 「使い捨ておむつ」の販売用包装袋(紙おむつ用包装袋)
8a 包装袋本体部
8b 取手部
A 裏面同士が熱融着されている熱融着部
B 表面同士が熱融着されている熱融着部
C 表面と取手部とが熱融着されている熱融着部

Claims (9)

  1. フィルム状又はシート状の基材の表面にプライマー層を介して印刷層が形成された形態の包装材料であって、前記プライマー層が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物が付加された形態の酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)を主成分として含有するプライマー組成物により形成されており、且つ熱融着により包装袋の形態に加工することが可能な構成を有していることを特徴とする包装材料。
  2. プライマー層が、プライマー組成物の塗布により形成されている請求項1記載の包装材料。
  3. プライマー層が、フィルム状又はシート状の基材における酸化処理による表面処理が施されていない表面に形成されている請求項1又は2記載の包装材料。
  4. プライマー層が、フィルム状又はシート状の基材の表面における熱融着される所定の部分及びその周囲に形成されていない請求項1〜3の何れかの項に記載の包装材料。
  5. フィルム状又はシート状の基材が、エチレン性不飽和化合物を単量体とするビニル系重合体によるフィルム状又はシート状の基材である請求項1〜4の何れかの項に記載の包装材料。
  6. プライマー組成物が、さらに、ポリエステルポリオール(B)を含有している請求項1〜5の何れかの項に記載の包装材料。
  7. ポリエステルポリオール(B)の水酸基価が50〜200mgKOH/gである請求項6記載の包装材料。
  8. 酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A)が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物にマレイン酸又はその無水物が付加された形態のマレイン酸変性水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体である請求項1〜7の何れかの項に記載の包装材料。
  9. 熱融着により形成された包装袋であって、請求項1〜8の何れかの項に記載の包装材料を、熱融着により包装袋の形態に加工して形成されたことを特徴とする包装袋。
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