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JP2007010079A - 固定型等速自在継手 - Google Patents

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JP2007010079A
JP2007010079A JP2005193922A JP2005193922A JP2007010079A JP 2007010079 A JP2007010079 A JP 2007010079A JP 2005193922 A JP2005193922 A JP 2005193922A JP 2005193922 A JP2005193922 A JP 2005193922A JP 2007010079 A JP2007010079 A JP 2007010079A
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Tetsuo Kadota
哲郎 門田
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】ボールを脱落させることなく、従来以上の高作動角を実現可能な固定型等速自在継手を提供する。
【解決手段】外側継手部材1と、内側継手部材2と、複数のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達用のボール4と、前記ボール4を保持する保持器5とを備え、保持器5の外周面と内周面を、継手中心Oを挟んで軸方向反対側に等距離だけオフセットした点O1、O2を中心とする外周球面と内周球面で構成した固定型等速自在継手において、外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡T1を保持器5の外周球面の中心O1を中心とする円弧にするとともに、内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡T2を保持器5の内周球面の中心O2を中心とする円弧にし、かつ、ボール4を収容する保持器5の窓6の外周側窓開き寸法を、窓の内側に張出す張出し部6a2、6b2によってボール4の径より小さくしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の動力伝達用に利用される高折曲角が可能な固定型等速自在継手に関する。
自動車のドライブシャフトのアクスル連結部や、ステアリングシャフトのシャフト折曲げ連結部には、固定型等速自在継手が一般に使用される。この固定型等速自在継手として、従来、ゼッパ型等速自在継手やアンダーカットフリー型(以下UJ型という)等速自在継手が知られている。ゼッパ型等速自在継手は、外側継手部材と内側継手部材の各案内溝のボール中心軌跡が、継手軸線上で継手中心から両方向にそれぞれ等距離離れた点を中心とする半径の等しい円弧である。すなわち、ボール中心軌跡は継手中心から軸方向両側に等距離だけ離れた点を中心とする一対の等大球の子午線となっている(特許文献1参照)。また、外側継手部材の内径球面の中心と、内側継手部材の外径球面の中心は、それぞれ継手の中心に一致している。
これに対してUJ型等速自在継手は、ゼッパ型等速自在継手の最大折曲角(概ね48゜)よりも高作動角(概ね52°)とするために発明されたもので、外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡が、上記ゼッパ型の子午線の円弧のうち、継手中心を通る軸直角断面より外側継手部材の開口側の部分が継手軸と平行な直線となっている(特許文献2参照)。
継手の作動角をさらに大きく、例えば60°程度にするには、ボールを外側継手部材の案内溝から外側に出さざるを得ない。そのとき、保持器の軸方向に対向する一対のボール案内面が保持器の半径方向に平行な平面であると、ボールが保持器の窓から外側に脱落してしまい、等速自在継手はその機能を失う。
米国特許第2046584号公報 特開昭53−65547号公報
ゼッパ型等速自在継手の折曲角が48°程度に制約される理由は次の理由による。すなわち、ゼッパ型等速自在継手では、継手を折曲角を付けて回転させるとき、高折曲角になるほど、ボールは保持器の窓の中で継手中心から半径方向外方へと変位する。保持器の案内面は、ボールのこのような半径方向の変位を許容する形状すなわち保持器半径方向に平行な平面にせざるを得ないから、ボールの飛出しを防止することができない。結局、ボールは必ず外側継手部材の案内溝の中に収まっていなければならない。このような制約から、ゼッパ型等速自在継手の最大折曲角は48°程度が限界であった。
本発明の目的は、ボールを脱落させることなく外側継手部材の外側に出すことにより、従来以上の高作動角を実現可能な固定型等速自在継手を提供することにある。
前記課題を解決するため、請求項1の発明は、球面状の内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した軸付きカップ状の外側継手部材と、球面状の外周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝とが協働して形成する複数のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達用のボールと、前記ボールを保持する保持器とを備え、前記保持器の外周面と内周面を、継手中心を挟んで軸方向反対側に等距離だけオフセットした点を中心とする外周球面と内周球面で構成した固定型等速自在継手において、前記外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡を前記保持器の外周球面の中心を中心とする円弧にするとともに、前記内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡を前記保持器の内周球面の中心を中心とする円弧にし、かつ、前記ボールを収容する保持器の窓の外周側窓開き寸法を、窓の内側に張出す張出し部によって前記ボールの径より小さくしたことを特徴とする。
本発明の固定型等速自在継手では、外側継手部材と内側継手部材を高作動角又は限界作動角に折曲げた状態で、折曲角の外側に位置するボールを外側継手部材の開口端から外側に出した場合でも、窓の外周側窓開き寸法を、窓の内側に張出す張出し部によってボールの径よりも小さくしているので、ボールを内側継手部材の案内溝に保持することができ、保持器の窓から半径方向外方に脱落するのを防止することができる。また、ボールの中心軌跡は、このような保持器の窓の張出し部によるボールの飛び出しを防止するために、従来のように継手中心から半径方向外方に変位させるのではなく、任意の折曲角でボールが半径方向に変位しないように、内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡を保持器の内周球面の中心を中心とする円弧にしている。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡の円弧の中心を、継手中心よりも前記外側継手部材の開口側に所定距離だけ偏心させたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記保持器の張出し部を、保持器とは別体で構成したことを特徴とする。
これにより、保持器の窓に対してその外径側からボールを装入することが可能になり、ボールを装入した後に張出し部を後付けするという組立方法を採用することができる。
請求項4の発明は、請求項1または2の発明において、前記保持器の内周球面のうち前記窓から継手開口側を肉盗みして前記窓に連続する円筒面にするとともに、この肉盗みした部分に環状の座面用部材を嵌合し、前記座面用部材の外側に止め輪を装着したことを特徴とする。
本発明は保持器の窓の外周側窓開き寸法を張出し部によってボールの径よりも小さくしているので、継手の組立にあたりボールを保持器の外径側から装入することができない。そこで、外側継手部材に組付けた保持器の内径側からボールを窓に装入した後、その保持器内に内側継手部材を軸線方向からストレートに挿入して組立可能にするため前記構成を採用する。保持器内に内側継手部材を挿入した後、座面用部材と止め輪を取付ける。
請求項5の発明は、請求項1から3の発明において、前記内側継手部材と保持器との間に、内側継手部材と保持器を軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したことを特徴とする。
これにより、保持器が継手奥側に附勢されるとともに、内側継手部材が弾性部材からの反力により継手外側に附勢される結果、ボールが保持器の窓の張出し部によって内側に押圧され、内側継手部材の案内溝とボールとの間のバックラッシュ隙間が解消される。この隙間が解消されることにより、継手の回転方向のガタツキが低減される。なお、内側継手部材と保持器との間に、両者が軸方向に相対移動可能なようにわずかな隙間を形成しておく。
請求項6の発明は、請求項1から3の発明において、前記外側継手部材と保持器との間に、外側継手部材と保持器を軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したことを特徴とする。
これにより、保持器が弾性部材により継手外側(または内側)に附勢される結果、外側継手部材の案内溝とボールとの間のバックラッシュ隙間が解消される。この隙間が解消されることにより、継手の回転方向のガタツキが低減される。なお、外側継手部材と保持器との間に、両者が軸方向に相対移動可能なようにわずかな隙間を形成しておく。
請求項7の発明は、請求項1から3の発明において、前記ボールと保持器との間に、ボールと保持器を軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したことを特徴とする。
これにより、ボールが弾性部材によって継手奥側または継手開口側に附勢される結果、保持器の窓の案内面とボールとの間のバックラッシュ隙間が解消されるとともに、ボールが保持器の窓の張出し部によって保持器内側に押圧されることにより、内側継手部材の案内溝とボールとの間のバックラッシュ隙間も解消される。この隙間が解消されることにより、継手の回転方向のガタツキが低減される。なお、ボールと保持器との間に、両者が軸方向に相対移動可能なようにわずかな隙間を形成しておく。
本発明の固定型等速自在継手は、継手に折曲角を付けて回転させてもボールが保持器の窓の中で継手中心から半径方向に変位しないようにして、保持器の窓の外周側窓開き寸法を張出し部によって狭めることを可能とし、もってボールを外側継手部材の開口端から外側に出した場合でも、ボールを内側継手部材の案内溝に保持することができて保持器の窓から半径方向外方に脱落するのを防止することができる。これによって外側継手部材と内側継手部材の作動角を極限まで増大させることができる。
また、本発明は、保持器と、内側継手部材、外側継手部材またはボールとの間に、これらを軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したので、ボール回りのバックラッシュ隙間を解消することができ、シュアなハンドリングを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は本発明に係る固定型等速自在継手を示したもので、図1(A)が作動角0°の状態、図1(B)が限界作動角(60°)をとった状態である。この固定型等速自在継手は、図2のように、内周球面1aに8本の曲線状の案内溝1bを軸方向に形成した軸付きカップ状の外側継手部材1と、外周球面2aに8本の曲線状の案内溝2bを軸方向に形成し、スプライン(またはセレーション)孔2cを有する内側継手部材2と、スプライン孔2cに一端が嵌合されたシャフト3と、外側継手部材1の案内溝1bと内側継手部材2の案内溝2bとが協働して形成する8本のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達用ボール4と、ボール4を保持する保持器5とで構成される。図では、案内溝の数が8の場合を示しているが、溝の数は、9、10、11、12、…と増やす場合もある。
固定型等速自在継手はダブルオフセット型であって、図1(A)のように、外側継手部材1と内側継手部材2の二つの円弧状案内溝1b,2bの中心O1、O2は、継手の中心Oに対して、それぞれ、軸方向反対側に等距離だけオフセットされる。この実施形態では外側継手部材1の案内溝1bの中心O1を継手奥側に配置し、内側継手部材2の案内溝2bの中心O2を継手開口側に配置する。これにより、案内溝1bと、これに対応する案内溝2bとが協働して形成するボールトラックは、継手の開口側に向って閉じた楔状となる。図1(A)(B)ではボール中心軌跡を一点鎖線で示す。外側継手部材1の案内溝1bのボール中心軌跡T1の円弧中心が中心O1に一致し、内側継手部材2の案内溝2bのボール中心軌跡T2の円弧中心が中心O2に一致する。継手中心Oは、これらボール中心軌跡T1、T2同士の交差点CPを通る垂線と継手軸線との交点である。
図1(A)に示すように、二軸が角度変位しない場合、すなわち二軸の回転軸線が一直線となった状態では、すべてのトルク伝達ボール4の中心が継手中心Oを含み回転軸線に垂直な平面内にある。外側継手部材1と内側継手部材2とが図1(B)のように例えば角度θだけ角度変位すると、保持器5によってトルク伝達ボール4が、角度θを二等分する平面内に配向せしめられ、これにより継手の等速性が確保される。
保持器5は円環状部材で構成され、保持器5の周壁に、ボール4と同数の窓6が研削やミーリング等で貫通形成される。窓6の形状は例えば矩形であって、保持器5の円周方向に等間隔で形成される。保持器5の外周面は外側継手部材1の内周球面1aと摺接する外周球面5aとされるとともに、内周面は内側継手部材2の外周球面2aと摺接する内周球面5bとされる。外周球面5aの中心は、外側継手部材1の案内溝1bの中心O1に一致しており、案内溝1bの深さは一定である。内周球面5bの中心は、内側継手部材2の案内溝2bの中心O2に一致しており、案内溝2bの深さは一定である。従来のゼッパー型等速自在継手は外周球面5aと内周球面5bの中心を継手中心Oに一致させているので、継手に折曲角がつくとボール4が保持器5の窓4内で半径方向に変位する。本発明はこのようなボール4の変位を起こさないように前記構成を採用する。
保持器5の継手入口側内周面は、内側継手部材2を同軸状態で挿入可能な大きさの円筒面5cとされる。円筒面5cの奥側は窓4に連続する。この円筒面5cに、継手の組立完了後に止め輪7を嵌合するための溝部5dが形成される。保持器5の円筒面5cに、内側継手部材2の外周球面2aと摺接する座面用部材8が嵌合され、この座面用部材8の外側に止め輪7が装着される。
本発明では、保持器5の窓6の外側窓開き寸法を、図3(A)(B)のように、窓6の内側に張出す張出し部(6a2と6b2)によって、ボール4の径(間隔D1と等しい)よりもやや狭くしている。張出し部(6a2と6b2)の張出し寸法はごく小さなものであり、図3(B)は分かりやすくするため図3(A)の張出し部(6a2と6b2)を視覚的に誇張して示す。詳しくは、保持器5の窓6の継手軸方向に対向する一対のボール案内面6a、6bを、保持器5の外周球面5aと内周球面5bの中間に位置する仮想球面Sの内側部分6a1、6b1では互いに平行にするが(間隔D1)、仮想球面の外側部分6a2、6b2ではボール4の表面曲率に合わせた円筒面とする(最小間隔D2)。図3ではボール案内面6a、6bの内側部分6a1、6b1を仮想球面Sよりもやや外側寄りまで延在した状態で図示するが、これは保持器5の内外のボール突出量を等しくするためである。保持器5の内外のボール突出量は継手の機能上は必ずしも等しくする必要はないので、仮想球面Sを境として内側部分6a1、6b1と外側部分6a2、6b2を分けてもよい。
本発明に係る等速自在継手は以上のように構成され、外側継手部材1と内側継手部材2が図1(A)の作動角0°の状態では、ボール4が、外側継手部材1の案内溝1bと内側継手部材2の案内溝2bの曲率中心O1、O2のオフセットによる効果で、継手中心Oを含み回転軸線に垂直な平面内に保持され、この状態でトルク伝達が行なわれる。
次に、外側継手部材1と内側継手部材2が図1(B)のように限界作動角θまで折曲げられた状態では、シャフト3が外側継手部材1の開口端に当接する。トルク伝達ボール4は保持器5によって角度θを二等分する平面内に配向せしめられ、これによって継手の等速性が確保される。この際、折曲角の外側に位置するボール4は外側継手部材1の開口端から外側に出ても、本発明の等速自在継手では窓6の外周側窓開き寸法D2をボール4の径(D1)よりも小さくしているので、ボール4が保持器5の窓6から半径方向外方に脱落することがない。したがって、ボール4は内側継手部材2の案内溝2bに保持され、継手の回転が進むと再び外側継手部材1の案内溝1bに入っていく。
ボール4の中心軌跡T1、T2の中心O1、O2のうち、中心O1は継手の折曲角によらず位置が一定である。これに対して、中心O2は継手のシャフト3の折曲角に対応して継手中心Oを中心として回転移動する。中心O2から見ると、シャフト3の折曲角によらず、ボール4までの距離は不変であり、かつ、内側継手部材2の外周球面2aないし保持器5の内周球面5bまでの距離も不変である。このため、任意の折曲角でボール4が保持器5の窓4内で半径方向に変位せず、ボール4は外側継手部材1の内外において内側継手部材2の案内溝2bに保持される。したがって、図1(B)のようにボール4が外側継手部材1の開口端から外側に出てもボール4が脱落しないのである。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。以下に本発明の変形例を図4〜図6に基づき順に説明する。これら変形例は、いずれも、ボール回りのバックラッシュ隙間を解消して継手回転時のガタつきを防止するものである。
図4は、内側継手部材2と保持器5との間に、内側継手部材2と保持器5を軸線方向に相対的に離間する方向に附勢する円柱状の弾性部材11と、この弾性部材11の力を保持器5に作用させる皿状部材12を介装したものである。弾性部材11としては、天然ゴムやウレタンゴムなどの各種合成ゴムの他、コイルばね等を採用することができる。弾性部材11の基部はシャフト3の先端凹所3aに固定的に嵌合され、弾性部材11の先端が外側継手部材1の奥側に向って延在する。皿状部材12がその凹面を弾性部材11側にして弾性部材11の先端に被嵌し、皿状部材12の中央に弾性部材11の先端が摺動自在に当接する。弾性部材11の先端面に、必要に応じて、フッ素樹脂のテフロン(登録商標)(米国デュポン社の登録商標)などの低摩擦材を貼付ける。皿状部材12の周縁部は、保持器5の継手奥側内径に形成された段部5eに係合される。皿状部材12の凹面は継手の中心Oを中心とする球面であって、内側継手部材2の外周球面2aと同曲率で連続的に延在する。弾性部材11には初期セッティングで所定の圧縮力が付与され、弾性部材11の復元伸長力が保持器5に対して内側継手部材2から相対的に離間する方向の附勢力として作用する。
この第1変形例によれば、内側継手部材2が弾性部材11からの反力により継手外側に附勢される結果、内側継手部材2の案内溝2bとボール4との間のバックラッシュ隙間が解消される。
図5は、外側継手部材1と保持器5との間に、外側継手部材1と保持器5を軸線方向に相対的に離間する方向に附勢する杯状の弾性部材13を介装したものである。弾性部材13としては、天然ゴムやウレタンゴムなどの各種合成ゴムの他、コイルばね等を採用することができる。弾性部材13の軸状基部13aが外側継手部材1の奥側凹所1cに嵌合され、弾性部材13の杯部13bが外側継手部材1の内側に拡がる。杯部13bの球状凹面に椀状部材14の球状凸面が摺動自在に嵌合し、この椀状部材14の周縁部が、保持器5の継手奥側に形成された段部5fに係合する。杯部13bの球状凹面ないし椀状部材14の球状凸面の曲率中心は、継手の中心Oに一致する。杯部13bの球状凹面に、必要に応じてフッ素樹脂のテフロン(登録商標)(米国デュポン社の登録商標)などの低摩擦材を貼付ける。なお、杯部13bを弾性部材13と一体ではなく、別体の金属製又は樹脂製部材とすることも可能である。この場合、軸状基部13aと杯部13bとを嵌合、接着又はねじ止めなどで一体連結する。
この第2変形例によれば、保持器5が弾性部材13により継手外側に附勢される結果、外側継手部材1の案内溝1bとボール4との間のバックラッシュ隙間が解消される。
図6は、ボール4と保持器5との間に、ボール4と保持器5を軸線方向に相対的に変位させる方向に附勢する弾性部材15を介装したものである。弾性部材15としては、天然ゴムやウレタンゴムなどの各種合成ゴムを採用することができる。すなわち、保持器5の窓6の外径側縁部に段部6cが形成され、この段部6cを埋めるように弾性部材15が嵌合される。ボール4と保持器5との間には、このようなボールの変位を許容するわずかな隙間を設けておく。弾性部材15の内面は、ボール4を嵌合する前の初期状態で、窓6の外周側窓開き寸法を図3の状態よりもさらに狭めるように張出す。ボール4を嵌合することで、弾性部材15の内面がやや圧縮されて図3の状態と等しくなる。この状態で、弾性部材15の復元力がボール4に対して図6で左方すなわち継手奥側方向の附勢力として作用する。なお、弾性部材15の内面に必要に応じてフッ素樹脂のテフロン(登録商標)(米国デュポン社の登録商標)などの低摩擦材を貼付ける。
この第3変形例によれば、ボール4が弾性部材15によって継手奥側に附勢される結果、保持器5の窓6の案内面6aとボール4との間のバックラッシュ隙間が解消される。
以上、本発明の実施形態と変形例につき説明したが、本発明は前記実施形態又は変形例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想に基づき種々の変形が可能であって、例えば図4〜図6の3つの変形例のうち、任意の2例を組合わせるか、あるいは3例すべてを組合わせた構成とすることも可能である。
(A)(B)は、本発明に係る固定型等速自在継手の縦断面図。 本発明に係る固定型等速自在継手の横断面図。 (A)はボール回りの拡大断面図、(B)は保持器の窓のボール案内面を誇張した断面図。 本発明の第1変形例に係る固定型等速自在継手の縦断面図。 本発明の第2変形例に係る固定型等速自在継手の縦断面図。 本発明の第3変形例に係る固定型等速自在継手の縦断面図。
符号の説明
1 外側継手部材
1a 外側継手部材の内周球面
1b 外側継手部材の案内溝
2 内側継手部材
2a 内側継手部材の外周球面
2b 内側継手部材の案内溝
2c 内側継手部材のスプライン孔
3 シャフト
4 トルク伝達ボール
5 保持器
5a 保持器の外周球面
5b 保持器の内周球面
5c、5d 保持器の段部
6 保持器の窓
6a、6b 窓のボール案内面
6a1、6b1 ボール案内面の内側部分
6a2、6b1 ボール案内面の外側部分
7 止め輪
8 座面用部材
11、13、15 弾性部材
12 皿状部材
14 椀状部材
S 仮想球面

Claims (7)

  1. 球面状の内周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した軸付きカップ状の外側継手部材と、球面状の外周面に軸方向に延びる複数の案内溝を形成した内側継手部材と、外側継手部材の案内溝と内側継手部材の案内溝とが協働して形成する複数のボールトラックに1個ずつ配されたトルク伝達用のボールと、前記ボールを保持する保持器とを備え、前記保持器の外周面と内周面を、継手中心を挟んで軸方向反対側に等距離だけオフセットした点を中心とする外周球面と内周球面で構成した固定型等速自在継手において、前記外側継手部材の案内溝のボール中心軌跡を前記保持器の外周球面の中心を中心とする円弧にするとともに、前記内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡を前記保持器の内周球面の中心を中心とする円弧にし、かつ、前記ボールを収容する保持器の窓の外周側窓開き寸法を、窓の内側に張出す張出し部によって前記ボールの径より小さくしたことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 前記内側継手部材の案内溝のボール中心軌跡の円弧の中心を、継手中心よりも前記外側継手部材の開口側に所定距離だけ偏心させたことを特徴とする請求項1の固定型等速自在継手。
  3. 前記保持器の張出し部を、保持器とは別体で構成したことを特徴とする請求項1又は2の固定型等速自在継手。
  4. 前記保持器の内周球面のうち前記窓から継手開口側を肉盗みして前記窓に連続する円筒面にするとともに、この肉盗みした部分に環状の座面用部材を嵌合し、前記座面用部材の外側に止め輪を装着したことを特徴とする請求項1又は2の固定型等速自在継手。
  5. 前記内側継手部材と保持器との間に、内側継手部材と保持器を軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したことを特徴とする請求項1から3のいずれかの固定型等速自在継手。
  6. 前記外側継手部材と保持器との間に、外側継手部材と保持器を軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したことを特徴とする請求項1から3のいずれかの固定型等速自在継手。
  7. 前記ボールと保持器との間に、ボールと保持器を軸線方向に相対変位させる方向に附勢する弾性部材を介装したことを特徴とする請求項1から3のいずれかの固定型等速自在継手。
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