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JP2007005120A - 燃料電池用金属セパレータ、燃料電池用金属セパレータの製造方法及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池用金属セパレータ、燃料電池用金属セパレータの製造方法及び燃料電池 Download PDF

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JP2007005120A JP2005183287A JP2005183287A JP2007005120A JP 2007005120 A JP2007005120 A JP 2007005120A JP 2005183287 A JP2005183287 A JP 2005183287A JP 2005183287 A JP2005183287 A JP 2005183287A JP 2007005120 A JP2007005120 A JP 2007005120A
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Takasumi Shimizu
孝純 清水
Yuichiro Fujita
雄一郎 藤田
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

【課題】 十分な耐食性を有し、かつ製造が容易で、かつ表面の接触抵抗も低く留めることができる燃料電池用金属セパレータを提供する。
【解決手段】 本発明の燃料電池用セパレータ10a、10bは、結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度よりも低温側にガラス遷移温度を有したNi基アモルファス金属材料からなる板状の本体部と、該本体部の表面を覆うとともに、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるように本体部をなすNi基アモルファス金属材料中にAu成分を拡散合金化させたAu合金化層とを有し、燃料電池の高分子固体電解質膜を覆う電極層上に片側の板面を積層したとき、電極層との間にガス拡散層を形成する凹部が当該板面に形成されてなる。
【選択図】 図1

Description

発明の属する技術分野
本発明は、燃料電池用金属部材とその製造方法及び燃料電池に関する。
特開2001−68129号公報 特開2000−021418号公報 特開平10−228914号公報 特開2002−373673号公報 特開2004−273314号公報 特開平10−228914号公報 特開2000−21418号公報 特開2001−68129号公報
従来、固体高分子形燃料電池、リン酸形燃料電池及び溶融炭酸塩形燃料電池等、種々の燃料電池が提案されている。これらのうち固体高分子形燃料電池は高分子固体電解質膜を使用するものであり、低温動作が可能であり、小型化及び軽量化も容易なので、燃料電池自動車等への搭載用として検討されている。具体的には、プロトンを輸送するための高分子固体電解質膜を一対の電極層により挟んで単位電池を形成するとともに、該電極層の表面に燃料ガス(水素ガス)あるいは酸化剤ガス(空気)の拡散層を形成するためのセパレータを積層配置する。該セパレータの板面には、電極層との間にガス拡散層を形成する凹部が形成される。また、セパレータは、単位電池の電極層から出力を取り出す導電経路を兼ねるため、全体が導電性の材料で構成される必要がある。具体的には、加工性と導電性及び強度を両立させるために、セパレータを金属にて形成する燃料電池構造が種々提案されている(例えば特許文献1〜4)。
高分子固体電解質膜を用いる燃料電池においては、プロトン導電性を示す高分子固体電解質として、スルホン酸基など強酸性を示す官能基を有した高分子材料が使用されており、高分子材料に含浸されている水分とともに酸性成分が染み出して、セパレータを酸アタックする問題がある。上記特許文献に例示された金属セパレータは、例えば特許文献1〜3に開示されたものは、SUS316等のステンレス鋼を用いるものであり、強酸性環境、特に硫酸酸性環境での耐食性が十分でなく、セパレータの腐食進行に伴い内部抵抗が経時的に増加しやすい問題がある。上記特許文献1〜3では、ステンレス鋼製の板材にさらにAu等の貴金属メッキを施して、耐食性を補う工夫がなされているが、効果は必ずしも十分ではなく、当然、メッキ工程が必要な分だけ製造コストが高騰しやすい難点がある。他方、特許文献4に開示された金属セパレータはMo板で構成されているが、加工が困難である上、耐食性もMo板単体では不十分であるため、表面にMo窒化膜の形成が必須になるなど、構造の複雑化と製造コストの高騰が避け難い。
そこで、本発明者らは、燃料電池用の金属セパレータを、結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度Txよりも低温側にガラス遷移温度Tgを有したNi基アモルファス金属材料により構成することを提案した(特許文献5)。アモルファス材料は室温では一般に変形抵抗が高く、また延性にも乏しいので、塑性加工には不向きと考えられている。しかし、上記Ni基アモルファス金属材料を採用すれば、該ガラス遷移温度Tgと結晶化温度Txとの間の温度域(過冷却液体領域)において材料の変形抵抗が大幅に下がり、塑性流動性が良好となる。その結果、薄板で複雑な凹凸形状を有した燃料電池用金属セパレータであっても、塑性加工により極めて能率的に製造することができる。
Ni系非晶質合金は、表面に形成される不働態被膜により非常に良好な耐食性を示す。また、非晶質合金には結晶粒界が存在しないため表面欠陥が少なく、不働態被膜がより緻密で安定することも、高耐食性が良好であることの一因である。しかし、不働態被膜が緻密で強固になるほど被膜の絶縁性が著しくなり、電気伝導性は著しく悪くなる。そのため、上記のような燃料電池の金属セパレータに適用した場合、電極層と金属セパレータとの接触抵抗が高くなり、電池の内部抵抗が上昇しやすい問題がある。
この場合、特許文献6〜8のように、耐食性と電気伝導性の双方に優れたAuをメッキ等により形成し、表面抵抗の低減を図ることが考えられる。しかし、Auは高価であり、経済的に成立しえる形成層厚は精々20〜30nm程度が上限となる。この場合、以下の2点が大きな問題となる。
(1)不働態被膜が緻密で強固に形成される金属材料が下地として使用される場合、化学メッキの場合はAu層の形成自体が困難となり、他方、スパッタリング等の物理蒸着法を用いて形成したAu層は、不働態被膜との密着性が悪く、非常に剥離しやすい問題がある。
(2)下地とAu層との密着性を向上させるために熱処理を行なうと、Au層の厚さが非常に小さいため、通常の材料では下地のバルクに瞬時に拡散してしまい、表層部に十分なAu層が残留せず、表面抵抗改善効果が損なわれてしまう。
本発明の課題は、十分な耐食性を有し、製造が容易で、かつ表面の接触抵抗も低く留めることができる燃料電池用金属セパレータとその製造方法、及びそれを用いた燃料電池を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の課題を解決するために本発明の燃料電池用金属セパレータは、
結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度よりも低温側にガラス遷移温度を有したNi基アモルファス金属材料からなる板状の本体部と、該本体部の表面を覆うとともに、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるように本体部をなすNi基アモルファス金属材料中にAu成分を拡散合金化させたAu合金化層とを有し、燃料電池の高分子固体電解質膜を覆う電極層上に片側の板面を積層したとき、電極層との間にガス拡散層を形成する凹部が当該板面に形成されてなることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池は、
高分子固体電解質膜と、その第一主表面を覆う第一電極層と、同じく第二主表面を覆う第二電極層と、上記本発明の燃料電池用金属セパレータとして構成され、第一電極層上に積層されるとともに、凹部により燃料ガス用のガス拡散層を形成する第一セパレータと、上記本発明の燃料電池用金属セパレータとして構成され、第二電極層上に積層されるとともに、凹部により酸化剤ガス用のガス拡散層を形成する第二セパレータと、を有することを特徴とする。
さらに、本発明の燃料電池用金属セパレータの製造方法は、
結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度よりも低温側にガラス遷移温度を有したNi基アモルファス金属材料により板状に形成された金属素材に、ガラス遷移温度以上であって結晶化温度よりも低い過冷却液体温度域にて塑性加工を施すことにより、燃料電池の高分子固体電解質膜を覆う電極層上に片側の板面を積層したとき、電極層との間にガス拡散層を形成する凹部を金属素材の板面に形成する昇温加工工程と、
金属素材の表面にAu層を形成するAu層形成工程と、
Au層を形成したNi基アモルファス金属材料からなる金属素材を、結晶化温度を上限として昇温することにより、Au系層のAu成分を金属素材の表層部をなすNi基アモルファス金属材料を拡散合金化させることにより、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるようにNi基アモルファス金属材料中にAu成分を拡散合金化させたAu合金化層を形成する拡散合金化工程と、を含むことを特徴とする。
なお、本発明において「Ni基アモルファス金属材料」とは、最も重量含有率の高い金属元素がNiであり、かつ、材料組織における非晶質相(アモルファス相)の占める割合が50体積%以上である材料をいう。さらに、ガラス遷移温度は、JIS:H7101に規定された示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry:DSC、加熱速度:毎分40℃)による加熱曲線に現れる最初の吸熱ピークにより、また、結晶化温度は、同じく最初の発熱ピークにより、それぞれ、測定により得られるDSC曲線のベースラインの延長線と、ピークの最大傾斜線の延長との交点として決定する。
上記本発明によると、燃料電池用の金属セパレータを、金属結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度Txよりも低温側にガラス遷移温度Tgを有したNi基アモルファス金属材料にてマトリックスが形成されたNi基アモルファス金属材料により板状に形成する。Ni基アモルファス金属材料は、室温では一般に変形抵抗が高く、また延性にも乏しいので、塑性加工には不向きと考えられている。しかし、本発明で採用するNi基アモルファス金属材料は、マトリックスの結晶化温度が500℃以上と比較的高く、その結晶化温度よりも低温域にガラス遷移温度Tgが存することで、該ガラス遷移温度Tgと結晶化温度Txとの間の温度域(以下、過冷却液体領域という)において材料の変形抵抗が大幅に下がり、塑性流動性が良好となる。その結果、薄板で複雑な凹凸形状を有した燃料電池用金属セパレータであっても、金型プレス加工などの塑性加工により極めて能率的に製造することができる。
上記Ni基アモルファス金属材料の変形抵抗が上記過冷却液体領域において低減される理由は、該過冷却液体領域において、材料が結晶相へ移行するための前駆現象として金属原子間の結合が緩まり、非晶質相の粘性が低下することが考えられる。そして、本発明においては、そのようなアモルファス金属材料をNi基材料として構成するため、従来のステンレス鋼(例えばJIS:SUS316)やMo系金属材料と比較して耐食性も極めて良好であり、特に硫酸酸性下においても腐食が進行しにくくなるので、セパレータの耐久性が高められ、電池の内部抵抗の経時的な増加を効果的に抑制できる
他方、上記のアモルファス金属材料は、表面に形成される不働態被膜が強固であり、Au層を形成してもそのままでは密着性は良好でない。しかし、本発明者が検討したところ、Ni基アモルファス金属材料の結晶化温度を上限として昇温することにより、Au層のAu成分は、金属素材の表層部をなすNi基アモルファス金属材料のバルクへの拡散反応が、他の金属材料よりもゆっくりと進行する。その結果、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるようにAu成分を拡散合金化させたAu合金化層を、Ni基アモルファス金属材料からなる本体部の表面に容易に形成することができる。この理由は、Ni基アモルファス金属材料の表面に強固に形成された不働態被膜が、その上に形成されたAu層からのAu拡散に適度な律速を与えるためであると考えられる。
そして、上記のようなAu合金化層が本体部の表面に形成されていることで、金属セパレータの表面抵抗を低減することができ、また、耐食性も一層良好に確保できる。Au合金化層のAu含有量が10原子%未満になると、金属セパレータの表面抵抗低減効果と、耐食性向上効果が顕著でなくなる。また、Au合金化層のAu含有量が60原子%を超えると、Au合金化層と、下地をなすNi基アモルファス金属材料からなる本体部との密着性が不十分となる。
なお、Au層形成工程にて形成するAu層は、その全体がAuのみで構成されていてもよいが、上記の表面抵抗低減効果と耐食性向上効果とが極度に損なわれない限り、その10原子%程度までであれば適当な希釈成分(例えばNi、Ag、Cuなど)にて置換されていてもよい。また、Au層形成工程におけるAu層の形成厚さは、5nm以上20nm以下とするのが適当である。Au層の形成厚さが5nm未満では、Au合金化層を十分な厚さに形成できず、表面抵抗低減効果と耐食性向上効果とが不十分となり、20nmを超えると金属セパレータの製造コストの高騰を招く。なお、Ni基アモルファス金属材料からなる本体部の表面は、面積率にして50%以上であれば、Au合金化層により部分的に覆われている構成とすることもでき、表面抵抗低減と耐食性向上に関し一定の効果を挙げることができる。
次に、本発明の製造方法においては、上記のNi基アモルファス金属材料により板状に形成された金属素材に、ガラス遷移温度以上であって結晶化温度よりも低い過冷却液体温度域にて、一種の温間塑性加工を施す。加工形態としては、金型プレス加工を板状の固体素材に施す方法を例示できる。また、別法としては、溶湯を鍛造用金型に流し込み、金型との接触により溶湯を急冷凝固してアモルファス化しつつ、さらに、凝固後のアモルファス相の温度が過冷却液体温度域にある間に、その場で鍛造加工を施して所望のセパレータ形状を得る溶湯鍛造加工を適用することもできる。いずれも、切削などの除去加工を伴わないため材料歩留まりが高く、しかも、冷却液体温度域にて流動性を増した材料を金型面形状に良好に追従させることができる。その結果、深い凹凸形状を形成する際にも応力集中等による加工欠陥が生じにくく、また、金型面を平滑化しておくことで、仮に板素材の段階で面荒れしていた材料であっても、研磨等の面倒な後処理なしに平滑な加工面を簡単に得られる利点もある。この場合、平滑な面とは、例えばJIS:B0601に規定の方法により測定される算術平均粗さRaが1μm以下の面のことである。
特に、凹部を、上記Ni基アモルファス金属材料からなる板材の板厚方向の屈曲に基づいて形成するセパレータの構成を採用すれば、急冷薄帯等として得られた材料板材に上記のような金型プレス加工や溶湯鍛造加工を施すことにより、簡単に製造することができる。
次に、本発明にて採用するNi基アモルファス金属材料(ニッケル基マトリックス相)は、結晶化温度とガラス遷移温度との差が30℃以上であるものを用いることが望ましい。また、これを用いてセパレータを塑性加工により製造する場合、該塑性加工を過冷却液体温度域であって結晶化温度よりも20℃以上低い温度にて実施することが望ましい。
アモルファス相は、高温での液体的な構造を、急冷により室温下でも維持できるようにしたものであるが、その構造はあくまで準安定的なものであり、特に、過冷却液体温度域では、材料を該過冷却液体温度域のある温度に保持した場合、一定の潜伏期間を経て安定相である結晶相に転移を起こす。この潜伏期間は、温度が結晶化温度に近づくほど短くなる。従って、過冷却液体温度域で温間加工を行なう場合、加工温度が結晶化温度に近づきすぎると、必要な加工が完了する前に材料が結晶化してしまい、変形抵抗が増大したり延性の低下が引き起こされたりし、加工割れやクラックなどの不具合を生じやすくなる。
本発明者らはNi基アモルファス金属材料について鋭意検討した結果、過冷却液体温度域にて加工温度を結晶化温度よりも少なくとも20℃以上(望ましくは30℃以上)低温側に設定すれば、結晶化に至る潜伏期間が十分長くなり、加工に適した低粘性のアモルファス相状態を加工完了に至るまで余裕を持って確保することができるようになる。また、該過冷却液体温度域が過度に狭い材料は、結局のところ急冷時の冷却速度を相当大きく設定しなければアモルファス相が安定に得られないということにもつながる。冷却速度を極度に大きく設定するためには、得られる材料も薄帯あるいは薄片状(例えば、厚さ50μm未満)としなければならず、燃料電池用金属セパレータに適したバルク金属板材をそもそも得ることができなくなる。以上の観点から、材料加熱の温度制御の誤差を考慮して、結晶化温度とガラス遷移温度との差を30℃以上確保することが望ましい。この温度差は、Ni基アモルファス金属材料により変化するが、80℃程度が上限である。
次に、Au合金化層を形成するための昇温加工工程は、昇温加工工程の後でAu層形成工程を実施し、その後、昇温加工工程とは別に拡散合金化工程を実施することもできる。しかし、Au層形成工程を実施後に昇温加工工程を、拡散合金化工程を兼ねて実施すると、次のような点でより有利である。
(1)拡散合金化工程が昇温加工工程に兼用されるので、金属セパレータの製造工程簡略化に寄与する。
(2)加工圧力が加わりながら昇温されるので、形成されるAu合金化層の密着力がさらに高められる。
(3)加工中は、550℃以上600℃以下という比較的高い過冷却液体温度域に材料が保持されるため、Au成分の拡散合金化が適度な速度で進行し、Au合金化層のAu含有量を10原子%以上60原子%以下となるように調整することも容易である。
燃料電池用金属セパレータを構成するNi基アモルファス金属材料は、具体的には、
Ni含有率が40原子%以上60原子%以下、
Nb含有率が15原子%以上25原子%以下、
Ti及びZrの合計含有率が10原子%以上30原子%以下、
Co、Cu、Al、Fe、Si及びCrから選ばれる1種又は2種以上からなる任意金属成分Mの合計含有率が0原子%以上20原子%以下であり、
かつ、Nb、Ti、Zr及びMの合計含有率が40原子%以上60原子%以下とされてなるものを採用できる。該合金は、強酸性雰囲気、特に硫酸酸性雰囲気下での耐食性に優れ、燃料電池用のセパレータ材料として極めて好適である。
上記材料において、Nb、Ti及びZrは、Niに対する副成分の基幹をなすものであり、これらの元素の含有により過冷却液体領域を十分大きく設定でき、安定なNi基アモルファス金属材料を、セパレータ用板材の形成に適したバルクにて得ることができる。このうちNbは、耐食性にも大きく影響する元素であり、Nb含有率が15原子%未満では耐食性が十分に確保できなくなる場合がある。他方、Nb含有率が25原子%を超えると、前述の過冷却液体領域が狭くなりすぎ(例えば、その幅を30℃以上に確保できなくなる)、アモルファス相の安定性が悪化する場合がある。Nb含有率は、より望ましくは15原子%以上20原子%以下とするのがよい。
また、Ti及びZrは過冷却液体領域の拡大、ひいてはアモルファス相の安定形成を図る上で必須であり、そのどちらか一方が少なくとも含有されている必要がある(双方が含有されていてもよい)。Ti及びZrの合計含有率が10原子%未満となるか、30原子%を超えると、過冷却液体領域が狭くなりすぎ、アモルファス相の安定性が悪化する場合がある。Ti及びZrの合計含有率は、より望ましくは13原子%以上25原子%以下とするのがよい。
また、Co、Cu、Al、Fe、Si及びCrから選ばれる1種又は2種以上からなる任意金属成分Mは、Ni−Nb系合金の非晶質形成能をより高める効果を有する(ただし、必須の成分というわけではない)。しかし、これら任意金属成分Mの合計含有率が20原子%を超えると、非晶質形成能が逆に低下し、過冷却液体領域の幅も不十分となる場合がある。
また、Nb、Ti、Zr及びMの合計含有率は40原子%以上60原子%以下とするのがよい。該合計含有率が60原子%を超えると、30℃以上の過冷却液体温度域が得られなくなり、燃料電池用の複雑形状のセパレータを温間塑性加工により形成することが困難になる場合がある。一方、該合計含有率が40原子%未満になると、非晶質形成が困難になる場合がある。
上記の組成のNi基アモルファス金属材料を採用する場合、不働態被膜が非常に強固であるため、Au層形成工程においてAu層を化学めっきにより形成することは困難であり、Au層はスパッタリング(グロー放電スパッタリング又は高周波スパッタリング)や真空蒸着などの気相成膜法により形成することが望ましい。
また、上記の組成のNi基アモルファス金属材料を採用する場合、特にAu層形成工程を実施後に昇温加工工程を、拡散合金化工程を兼ねて実施することで、次のようなAu合金化層を得ることができる。すなわち、最表面から深さ方向にAu濃度分布を分析した場合に、最表面側から、該Au合金化層の平均的なAu含有量よりもAu含有率が高くなる第一のAu濃化領域と、該第一のAu濃化層よりもAu含有率が低くなる中間濃度領域と、中間濃度領域よりもAu含有率が高く、かつ、平均的なAu含有量よりもAu含有率が高くなる第二のAu濃化領域とがこの順序で形成されてなる。このような構造のAu合金化層となることで、Au合金化層の密着力が高められ、Au含有量も10原子%以上60原子%以下となるように容易に適正化できる。上記の組成のNi基アモルファス金属材料の不働態被膜が、Au拡散に対する一種の逆偏析効果を有しており、より深層側にAu濃度が逆転増加する第二のAu濃化領域が形成されることで、第一のAu濃化層側からのAu拡散に対する律速効果が高められるのではないかと推測している。その結果、例えば従来のステンレス鋼のごとく、Au層が急速にバルク拡散して消失する不具合を効果的に解消できる。
本発明にて使用するNi基アモルファス金属材料は、溶融状態から公知の単ロール法あるいは双ロール法により板状(薄帯状)の素材を得ることができる。この場合、冷却速度は、例えば10℃/秒〜10℃/秒程度の範囲で設定することが望ましく、ロールの冷却能(水冷銅ロールが特に望ましい)と回転速度に応じて、周知の方法により調整が可能である。なお、急冷薄帯を得る代わりに、前述の溶湯鍛造法を用いることもできる。
本発明の燃料電池においては、プロトン導電性を高めるために、高分子固体電解質膜を、スルホン酸基を有する高分子材料により構成することが望ましい。特に、高分子固体電解質膜自体の耐薬品性を向上させる観点から、スルホン酸基を有するフッ素樹脂を採用するとなお望ましい。この場合、スルホン酸基の由来した硫酸酸性成分が水分とともに溶出しやすくなるが、前述の組成のNi基アモルファス金属材料は、硫酸酸性雰囲気下での耐食性が非常に良好であり、金属セパレータに適用した場合に、腐食による内部抵抗の経時的増加も十分に抑制され、長期にわたって良好な発電能力を維持できるので、例えば自動車用電源としても好適に採用可能である。なお、スルホン酸基を有する高分子材料としては、市販品であればNAFION(商標名)を代表的なものとして例示でき、また、特開2002−313355号、特開平10−40737号あるいは特開平9−102322号に開示されたものも使用できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の燃料電池の一例を積層形態にて模式的に説明するものである。該燃料電池1は、高分子固体電解質膜3を採用した固体高分子形燃料電池である。具体的に、高分子固体電解質膜3はスルホン酸基を含むフッ素樹脂にて形成され、これを挟む形で一対の電極層2,4を有し、該高分子固体電解質膜3と電極2,4とによりなる単位電池本体5を有する。具体的には、高分子固体電解質膜3の第一主表面3aを覆う第一電極層2と、同じく第二主表面3bを覆う第二電極層4と、本発明の燃料電池用金属セパレータとして構成され、第一電極層2上に積層されるとともに、凹部21により燃料ガス用のガス拡散層を形成する第一セパレータ10aと、本発明の燃料電池用金属セパレータとして構成され、第二電極層4上に積層されるとともに、凹部21により酸化剤ガス用のガス拡散層を形成する第二セパレータ10bとを有する。なお、単位電池本体5とセパレータ10との間に、燃料ガス及び酸化剤ガスのリークを防止するために、ガスケットが配置されるが、図1では省略している。
図2は、セパレータ10a,10bの概略を示すものである。図2(a)に示すように、セパレータ10a,10bは板状に形成され、その主表面に、凸凹が形成されており、凸部14の先端側が電極に接触する形態となっている。他方、凹部21は電極層2,4(図1)との間にガス流通路を兼ねたガス拡散層を形成する。本実施形態では、凹部21は、凸部14に挟まれた蛇行溝形態で二形成され、その両端がガス入口22及びガス出口23とされる。
図1に戻り、単位電池本体5とセパレータ10とを単位セルUとして、この単位セルUが、カーボン等の導電体からなる冷却水流通基板11を介して、複数積層されて燃料電池スタック1とされる。単位セルUは例えば50〜400個程度積層され、その積層体の両端に、単位セルUと接触する側から、導電性シート9、集電板8、絶縁シート7及び締め付け板6がそれぞれ配置されて、燃料電池スタック1とされる。集電板8と複数のセパレータ10とは直列に接続され、複数の単位電池本体5からの電流が集められることになる。
セパレータ10a,10bは、結晶化温度が500℃以上(上限値は650℃程度)であって、該結晶化温度よりも低温側にガラス遷移温度を有したNi基アモルファス金属材料により板状に形成された本体部を有する。図6に示すように、該本体部10Mの表面は、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるように本体部10MなすNi基アモルファス金属材料中にAu成分を拡散合金化させたAu合金化層10Gが形成されている。Au合金化層10Gの厚さは、10nm以上80nm以下である。
電極層2,4との間にガス拡散層を形成する凹部21は、上記のNi基アモルファス金属材料からなる板材の板厚方向の屈曲に基づいて形成されたものである。板材の板厚は0.02mm以上0.2mm以下である。
本実施形態において、セパレータ10a,10bの本体部10Mを構成するNi基アモルファス金属材料は、Ni含有率が40原子%以上60原子%以下、Nb含有率が15原子%以上25原子%以下、Ti及びZrの合計含有率が10原子%以上30原子%以下、Co、Cu、Al、Fe、Si及びCrから選ばれる1種又は2種以上からなる任意金属成分Mの合計含有率が0原子%以上20原子%以下であり、かつ、Nb、Ti、Zr及びMの合計含有率が40原子%以上60原子%以下とされてなる。
図6に示すように、Au合金化層10Gは、最表面から深さ方向にAu濃度分布を分析した場合に(分析方法としては、深さ方向エッチングを併用したオージェ電子分光法もしくはX線光電子分光法を採用できる)、最表面側から、該Au合金化層の平均的なAu含有量よりもAu含有率が高くなる第一のAu濃化領域10dと、該第一のAu濃化層10dよりもAu含有率が低くなる中間濃度領域10eと、中間濃度領域10eよりもAu含有率が高く、かつ、Au合金化層10Gの平均的なAu含有量よりもAu含有率が高くなる第二のAu濃化領域10fとがこの順序で形成されたものとなっている。
以下、セパレータ10a(10b)の製造方法について説明する。
図3に示すように、所期の組成となるように合金原料を配合し、ルツボ41を用いて高周波誘導溶解炉等の溶解炉40内にて原料を溶解することにより溶湯42とする。次に、図3の下方左側に示すように、この溶湯42を、溶湯供給ノズル43を経て、回転する急冷ロール44の上に直接噴出させ、急冷凝固してNi基アモルファス金属材料からなる薄帯45を得る(単ロール法:ロールは例えばCu製)。他方、図3の下方右側に示すように、2つの急冷ロール44,44間の隙間に溶湯42を噴出して薄帯45を得る双ロール法を採用してもよい。
こうして得られた薄帯45の表面に、図6に示すように、Au層10G’を、厚さ5nm以上20nm以下となるように、スパッタリングにより形成する。そして、図4に示すように、Au層10G’を形成した薄帯45を、予熱炉50により、材料のガラス遷移温度Tgより高く結晶化温度Txより30℃以上低い過冷却液体温度域に加熱し、カッター53にて切断した後、プレス用金型51,51を有したプレス装置へ移送して、塑性加工としての温間プレス加工を行なう。プレス加工は以下のようにして行なう。まず、図5の工程1に示すように、転写すべき凹凸パターン51aを有するプレス用金型51,51の間に切断した薄帯45を配置する。そして、工程2に示すように、金型51,51を相対的に接近させ、薄帯45を両金型51,51間にて加圧する。材料は、過冷却液体温度域に加熱されることで粘性が低くなっており、該加圧により、金型の凹凸パターン51aに沿って容易に塑性流動し、凹凸パターンが転写される。
このとき、図6に示すように、薄帯の表面に形成されたAu層10G’は、下地をなすNi基アモルファス材料と拡散合金化し、Au合金化層10Gとなる。なお、薄帯の表面を、Au層10G’により部分的に覆うようにし、その後、上記のごとく過冷却液体温度域に昇温して塑性加工を行なうことにより、図7のごとく、Au合金化層10Gにより本体部10Mの表面が部分的に覆われた構造を得ることも可能である。
図5に戻り、その後、工程3に示すようにプレス用金型51,51を離間させればセパレータ10a(10b)が得られる。なお、急冷上がりの薄帯45の表面は、工程1に拡大して示すように、算術平均粗さRaにて1μmを超える程度に面荒れしていることもある。しかし、金型51のプレス面をRaにて1μm以下に平滑仕上げしておくと、過冷却液体温度域への加熱により塑性流動が極めて良好となった薄帯45の表面も金型表面に倣う形で平滑化し、工程3に拡大して示すように、セパレータ10a(10b)の表面を、算術平均粗さRaにて1μm以下に平滑に仕上げることができる。
上記のようにして得られたセパレータ10a(10b)は、上記のようなAu合金化層10Gが本体部10Mの表面に形成されていることで、金属セパレータの表面抵抗を低減することができ、また、耐食性も一層良好に確保できる。本体部10MをなすNi基モルファス金属材料は、表面に形成される不働態被膜が強固であり、Au層を形成してもそのままでは密着性は良好でない。しかし、過冷却液体温度域に昇温しての加工時に、Au層をNi基アモルファス金属材料と合金化させることで、密着力を大幅に向上できる。前述の組成のNi基アモルファス金属材料へは、過冷却液体温度域に昇温しているにも拘わらず、Au層からのAuが穏やかに拡散するため、Auを十分な濃度(10原子%以上60原子%以下)に確保された状態で、Au合金化層10Gを本体部10Mの表面に残留させることができる。
本発明の効果を確認するために、以下の実験を行った。まず、表1に示す各組成(比較例8のTi及び比較例8のステンレス鋼(SUS316L)は、市販の板材を使用)が得られるように、原料を秤量・配合し、ボタンアーク溶解炉でAr雰囲気中溶解してインゴット(約10mm×40mm、50g)を作製した。こうして得られたインゴットより単ロール急冷装置により薄帯を製造した。実際の工程は、インゴット50gを先端に0.3×20mmのスリットがついたφ30mmの石英製ノズルに入れ、高周波誘導加熱により加熱・溶解し、その後スリット部分より、周速度15m/sで回転している直径400mm幅50mmの銅ロール上に噴出し、厚み50μm程度、幅20mmの薄帯を作製した。なお、溶解時の溶湯温度はおよそ1450℃である。その後、薄帯の表面には、高周波スパッタリングによりAu層を種々の厚さにて形成し、真空下で560℃に加熱し、200kg/cmの圧力をかけて過冷却液体温度域での塑性加工を施した。
塑性加工後の薄帯につき、耐食性、硬さ、靭性及び表面抵抗値を調査した。耐食性は、長さ100mmに切断した材料を、1mass%硫酸水溶液400ml中に入れ、沸騰状態で1週間保持し、重量減少量を測定して求まる腐食速度により評価した。材料の硬さ(強度を表す尺度ともなる)は、薄帯の断面にて微小硬度計により50g荷重で測定したビッカース硬さにより評価した。材料の靭性の評価は、薄帯を180°曲げ試験により、破断が生ずるか否かにより判断した。
次に、表面抵抗は、薄帯を所定の大きさ(20mm角の正方形状)に切り出し、その上下にカーボンクロスを置き、さらにその上に金箔を乗せて、上部から1MPaの圧力をかけつつ直流電流を通電し、その電圧と電流の値から求めた接触抵抗の値にて評価した。図8に測定装置の概略図を示した。この方法では材料を貫通する全抵抗が求まるが、材料の抵抗に比べ表面の接触抵抗はけた違いに大きいため、材料の抵抗を無視して、表面の接触抵抗値とした。以上の結果を表1に示す。
Figure 2007005120
図9及び図10は、それぞれ実施例1及び実施例2に係る試料表面の、オージェ電子分光分析法による各成分の深さ方向分析プロファイルである。いずれも、昇温加工前においてはAuが材料表面にほぼ100原子%の濃度で局在化しているのに対し、昇温加工後においては、Auが下地をなすアモルファス金属材料と合金化しているのがわかる。また、Au濃度プロファイルは、第一のAu濃化層、中間濃度層及び第二のAu濃化層が形成されていることを、はっきり示している。そして、表1の実施例の材料(Au層の形成厚さを5nm以上としたもの)で金属セパレータを構成することにより、電極層との接触抵抗が低減され、電池の内部抵抗の上昇を抑制することができ、電池負荷が大きくなった場合にも出力電圧の低下を生じにくくなることがわかる。また、Ni基アモルファス金属材料の採用により、過冷却液体温度幅、腐食速度、硬さ(強度)、接触抵抗値及び靭性の全てに渡って良好な結果が得られていることがわかる。なお、実施例1〜15のいずれの試料も、Au層をスパッタリングにより形成した直後は、引っかき試験によりAu層が簡単に剥離したが、加工後合金化した状態では、そのような剥離は全く見られなかった。また、スパッタリングにより形成したAu層は黄金色の色調を呈していたが、加工後合金化した状態では黄金色は喪失していた。
本発明の燃料電池を積層形態にて模式的に示す図。 図1の燃料電池に使用する本発明の金属セパレータの実施形態を示す平面図及び拡大断面図。 本発明の金属セパレータの製造工程の第一例を示す説明図。 図3に続く工程説明図。 図4に続く工程説明図。 Au層が下地をなすNi基アモルファス金属材料と合金化する様子を模式的に説明する図。 Au合金化層を本体部表面に部分的に形成した例を示す模式図。 接触抵抗の測定装置の概念図。 実施例1に係る試料の、Au層及びAu合金化層のオージェ電子分光分析法による深さ方向組成分析プロファイル。 実施例2に係る試料の、Au層及びAu合金化層のオージェ電子分光分析法による深さ方向組成分析プロファイル。
符号の説明
1 燃料電池
2 第一電極層
3 高分子固体電解質膜
4 第二電極層
10a 第一セパレータ
10b 第二セパレータ
10G’ Au層
10G Au合金化層
10M 本体層

Claims (11)

  1. 結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度よりも低温側にガラス遷移温度を有したNi基アモルファス金属材料からなる板状の本体部と、該本体部の表面を覆うとともに、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるように前記本体部をなす前記Ni基アモルファス金属材料中にAu成分を拡散合金化させたAu合金化層とを有し、燃料電池の高分子固体電解質膜を覆う電極層上に片側の板面を積層したとき、前記電極層との間にガス拡散層を形成する凹部が当該板面に形成されてなることを特徴とする燃料電池用金属セパレータ。
  2. 前記Au合金化層の厚さが10nm以上80nm以下である請求項1記載の燃料電池用金属セパレータ。
  3. 前記本体部をなす前記Ni基アモルファス金属材料は、前記結晶化温度と前記ガラス遷移温度との差が30℃以上である請求項1又は請求項2に記載の燃料電池用金属セパレータ。
  4. 前記本体部をなす前記Ni基アモルファス金属材料は、
    Ni含有率が40原子%以上60原子%以下、
    Nb含有率が15原子%以上25原子%以下、
    Ti及びZrの合計含有率が10原子%以上30原子%以下、
    Co、Cu、Al、Fe、Si及びCrから選ばれる1種又は2種以上からなる任意金属成分Mの合計含有率が0原子%以上20原子%以下であり、
    かつ、Nb、Ti、Zr及びMの合計含有率が40原子%以上60原子%以下とされてなる請求項3記載の燃料電池用金属セパレータ。
  5. 前記Au合金化層は、最表面から深さ方向にAu濃度分布を分析した場合に、前記最表面側から、該Au合金化層の平均的なAu含有量よりもAu含有率が高くなる第一のAu濃化領域と、該第一のAu濃化層よりもAu含有率が低くなる中間濃度領域と、前記中間濃度領域よりもAu含有率が高く、かつ、前記平均的なAu含有量よりもAu含有率が高くなる第二のAu濃化領域とがこの順序で形成されてなる請求項4記載の燃料電池用金属セパレータ。
  6. 結晶化温度が500℃以上であって、該結晶化温度よりも低温側にガラス遷移温度を有したNi基アモルファス金属材料により板状に形成された金属素材に、前記ガラス遷移温度以上であって前記結晶化温度よりも低い過冷却液体温度域にて塑性加工を施すことにより、燃料電池の高分子固体電解質膜を覆う電極層上に片側の板面を積層したとき、前記電極層との間にガス拡散層を形成する凹部を前記金属素材の前記板面に形成する昇温加工工程と、
    前記金属素材の表面にAu層を形成するAu層形成工程と、
    前記Au層を形成した前記Ni基アモルファス金属材料からなる前記金属素材を、前記結晶化温度を上限として昇温することにより、前記Au系層のAu成分を前記金属素材の表層部をなすNi基アモルファス金属材料を拡散合金化させることにより、Au含有量が10原子%以上60原子%以下となるように前記Ni基アモルファス金属材料中にAu成分を拡散合金化させたAu合金化層を形成する拡散合金化工程と、
    を含むことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの製造方法。
  7. 前記Au層形成工程を実施後に前記昇温加工工程を、前記拡散合金化工程を兼ねて実施する請求項6記載の燃料電池用金属セパレータの製造方法。
  8. 前記Au層形成工程における前記Au層の形成厚さを5nm以上20nm以下とする請求項6又は請求項7に記載の燃料電池用金属セパレータの製造方法。
  9. 前記Ni基アモルファス金属材料は、
    Ni含有率が40原子%以上60原子%以下、
    Nb含有率が15原子%以上25原子%以下、
    Ti及びZrの合計含有率が10原子%以上30原子%以下、
    Co、Cu、Al、Fe、Si及びCrから選ばれる1種又は2種以上からなる任意金属成分Mの合計含有率が0原子%以上20原子%以下であり、
    かつ、Nb、Ti、Zr及びMの合計含有率が40原子%以上60原子%以下とされてなる請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池用金属セパレータの製造方法。
  10. 前記Au層形成工程において前記Au層をスパッタリングにより形成する請求項9記載の燃料電池用金属セパレータの製造方法。
  11. 高分子固体電解質膜と、その第一主表面を覆う第一電極層と、同じく第二主表面を覆う第二電極層と、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池用金属セパレータとして構成され、前記第一電極層上に積層されるとともに、前記凹部により燃料ガス用のガス拡散層を形成する第一セパレータと、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池用金属セパレータとして構成され、前記第二電極層上に積層されるとともに、前記凹部により酸化剤ガス用のガス拡散層を形成する第二セパレータと、
    を有することを特徴とする燃料電池。
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