JP2007099039A - 懸架装置の支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】
上部および下部回動機構の分解・組立が容易で作業性が良好であると共に、ガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供する。
【解決手段】
車輪の旋回を受持つ車輪側ナックル1と上下動を受持つ車体側ナックル2が二分割され、車輪側ナックル1が、車輪用軸受装置3を介して車輪を支承すると共に、車体側ナックル2に上部および下部回動機構4、5を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、上部回動機構4が、車輪側ナックル1に分離可能に結合された枢軸27と、車体側ナックル2に装着された複列円錐ころ軸受からなる上部支持軸受26を備え、枢軸27の一端部にテーパ状の嵌合面27aと雄ねじ27bが形成され、車輪側ナックル1の嵌合孔1aに嵌合されると共に、雄ねじ27bに固定ナット29が締結され、枢軸27が車輪側ナックル1に位置決め固定されている。
【選択図】図3
上部および下部回動機構の分解・組立が容易で作業性が良好であると共に、ガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供する。
【解決手段】
車輪の旋回を受持つ車輪側ナックル1と上下動を受持つ車体側ナックル2が二分割され、車輪側ナックル1が、車輪用軸受装置3を介して車輪を支承すると共に、車体側ナックル2に上部および下部回動機構4、5を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、上部回動機構4が、車輪側ナックル1に分離可能に結合された枢軸27と、車体側ナックル2に装着された複列円錐ころ軸受からなる上部支持軸受26を備え、枢軸27の一端部にテーパ状の嵌合面27aと雄ねじ27bが形成され、車輪側ナックル1の嵌合孔1aに嵌合されると共に、雄ねじ27bに固定ナット29が締結され、枢軸27が車輪側ナックル1に位置決め固定されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動車等、車両の懸架装置の支持構造に関し、特に、ダブルアクスルサスペンション(以下DASと呼ぶ)からなる懸架装置の支持構造に関するものである。
車両の懸架装置としてDASが知られている。このDASは、図6に示すように、懸架装置を構成するナックル51が、懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックル51aと、車輪52の旋回を受持つ車輪側ナックル51bの二分割構造になっている。ここで、二股状に形成された車体側ナックル51aの下部は、ロアリンク53の外端部に回動可能に連結されている。ロアリンク53は、車幅方向内方に延びて、その内端部はサスペンションメンバー等の車体側部材(図示せず)に上下方向へ揺動可能に連結されている。また、車体側ナックル51aの上部と車体との上下方向の間にはショックアブソーバ54が配設され、このショックアブソーバ54の外周には、コイルスプリング(図示せず)が略同軸に配置されている。車輪52は、車輪側ナックル51bに対して車輪用軸受55を介して回転自在に支持されている。
ここで、車輪側ナックル51bの上部は、図7に示すように、上部回動機構56を介して車体側ナックル51aに回動可能に支持されている。この上部回動機構56は、車体側ナックル51aに固定ボルト57を介して締結された上部枢軸58と、この上部枢軸58と車輪側ナックル51bとの間に装着された上部支持軸受59とからなる。なお、この上部支持軸受59は、例えば、複列円錐ころ軸受からなり、車輪側ナックル51bに内嵌された外輪60と、この外輪60に複列の円錐ころ61、61を介して回転自在に内挿された一対の内輪62、62を備えている。そして、上部枢軸58は一端部に鍔部58aを有し、この鍔部58aと、車輪側ナックル51bの上部と車体側ナックル51aとの間に介装された蓋部材63とで一対の内輪62、62を挟持した状態で軸方向に固定している。
一方、車輪側ナックル51bの下部は、下部回動機構64を介して車体側ナックル51aに回動可能に支持されている。この下部回動機構64は、車体側ナックル51aに固定ボルト57を介して締結された下部枢軸65と、この下部枢軸65と車輪側ナックル51bとの間に装着された下部支持軸受66とからなる。なお、この下部支持軸受66は針状ころ軸受で構成されている。この下部回動機構64および前述した上部回動機構56で、所謂キングピン軸67が構成されている。このキングピン軸67は、車輪52の中心に対して所定の角度傾斜するように設定され、このキングピン軸67周りに、車輪側ナックル51bが回動可能となっている。
車輪用軸受55は、車輪52を支持するハブ輪68と車輪側ナックル51bとの間に嵌合されている。また、等速自在継手69によってエンジンからの回転トルクがドライブシャフト70を介してハブ輪68に伝達されている。
ここで、図示しない操舵機構を介して操舵力が車輪側ナックル51bに伝達されると、この車輪側ナックル51bは上部および下部回動機構56、64によってキングピン軸67周りに回動し、この車輪側ナックル51bに支持された車輪52が転舵される。また、車体重量は、ショックアブソーバ54、車体側ナックル51a、上部回動機構56、車輪側ナックル51bを介して車輪に支持される。そして、車両が走行路面上の凹凸を通過する等して発生する車輪52の上下動に対しては、ショックアブソーバ54の伸縮によって減衰されると共に、このショックアブソーバ54と同軸に配設されたコイルスプリングの撓みによって吸収される。
EP1319533A1公報
こうした従来のDASにおいて、例えば、上部回動機構56の上部支持軸受59を交換する場合、車体側ナックル51aから車輪側ナックル51bを取り外すことが困難なため、止むを得ず等速自在継手69を分解してから枢軸58を抜き、最後に上部支持軸受59を取り外さなければならない。これでは作業性が悪く改善が望まれていた。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、上部および下部回動機構の分解・組立が容易で作業性が良好であると共に、結合部のガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、前記上部および下部回動機構が、前記車輪側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車体側ナックルとの間に装着された上部および下部支持軸受とを備え、前記枢軸の一端部にテーパ状の嵌合面と、この嵌合面の端部に雄ねじが形成され、前記嵌合面が前記車輪側ナックルに形成されたテーパ状の嵌合孔に嵌合されると共に、前記雄ねじに固定ナットが締結され、当該枢軸が前記車輪側ナックルに位置決め固定されている。
このように、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、上部および下部回動機構が、車輪側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と車体側ナックルとの間に装着された上部および下部支持軸受とを備え、枢軸の一端部にテーパ状の嵌合面と、この嵌合面の端部に雄ねじが形成され、嵌合面が車輪側ナックルに形成されたテーパ状の嵌合孔に嵌合されると共に、雄ねじに固定ナットが締結され、枢軸が車輪側ナックルに位置決め固定されているので、上部および下部支持軸受を固定する枢軸を車体側ナックルの径方向外方側から挿入でき、上部および下部回動機構の分解・組立が容易で作業性を向上させることができると共に、結合部のガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記上部支持軸受が、内周に複列の外側転走面が形成された外輪と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、これら両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体を備えた複列の転がり軸受で構成され、前記枢軸の他端部に形成された雌ねじに固定ボルトが緊締され、前記上部支持軸受に所定の予圧が付与された状態で、当該上部支持軸受が前記枢軸に固定されていれば、上部回動機構のガタを抑制すると共に、上部支持軸受の分解・組立作業をスペースが確保できる径方向外方側でできるため、上部回動機構の分解・組立の作業性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記下部支持軸受が、内周に円筒状の外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する円筒状の内側転走面が直接形成された前記枢軸と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された針状ころとを備えた針状ころ軸受で構成され、前記枢軸の他端部に形成された雌ねじに固定ボルトが緊締され、前記下部支持軸受が前記枢軸に固定されていれば、下部支持軸受の分解・組立作業をスペースが確保できる径方向外方側でできるため、下部回動機構の分解・組立の作業性を向上させることができると共に、部品点数が削減できて下部回動機構の軽量・コンパクト化を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記車輪用軸受装置が、外周に前記車輪側ナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪と外側継手部材が一体に塑性結合されていれば、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪の強度・耐久性を向上させ、かつ長期間その予圧量を維持することができる。さらに、車両への組込性を簡便にすることができる。
好ましくは、請求項5に記載の発明のように、前記ハブ輪の内周に硬化した凹凸部が形成されると共に、前記外側継手部材に中空状の軸部が突設され、この軸部を前記ハブ輪に内嵌すると共に、前記軸部を拡径して前記凹凸部に食い込ませ、前記ハブ輪と外側継手部材とが一体に塑性結合されていれば、一層軽量・コンパクト化を図ることができる
本発明に係る懸架装置の支持構造は、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、前記上部および下部回動機構が、前記車輪側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車体側ナックルとの間に装着された上部および下部支持軸受とを備え、前記枢軸の一端部にテーパ状の嵌合面と、この嵌合面の端部に雄ねじが形成され、前記嵌合面が前記車輪側ナックルに形成されたテーパ状の嵌合孔に嵌合されると共に、前記雄ねじに固定ナットが締結され、当該枢軸が前記車輪側ナックルに位置決め固定されているので、上部および下部支持軸受を固定する枢軸を車体側ナックルの径方向外方側から挿入でき、上部および下部回動機構の分解・組立が容易で作業性を向上させることができると共に、結合部のガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供することができる。
車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、前記上部および下部回動機構が、前記車輪側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車体側ナックルとの間に装着されたそれぞれ複列円錐ころ軸受と針状ころ軸受からなる上部および下部支持軸受とを備え、前記枢軸の一端部にテーパ状の嵌合面と、この嵌合面の端部に雄ねじが形成され、前記嵌合面が前記車輪側ナックルに形成されたテーパ状の嵌合孔に嵌合されると共に、前記雄ねじに固定ナットが締結され、当該枢軸が前記車輪側ナックルに位置決め固定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る懸架装置の支持構造の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の車輪用軸受装置を示す要部拡大図、図3は、図1の上部回動機構を示す要部拡大図、図4は、図1の下部回動機構を示す要部拡大図、図5は、本発明に係る懸架装置の組立方法を示す説明図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
図1は、本発明に係る懸架装置の支持構造の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の車輪用軸受装置を示す要部拡大図、図3は、図1の上部回動機構を示す要部拡大図、図4は、図1の下部回動機構を示す要部拡大図、図5は、本発明に係る懸架装置の組立方法を示す説明図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
この懸架装置は、車輪(図示せず)の旋回を受持つ車輪側ナックル1と、懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックル2との二分割構造からなるDASを構成している。車輪側ナックル1は、車輪用軸受装置3を介して車輪(図示せず)を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在してこの車輪側ナックル1の径方向外方側に位置する車体側ナックル2に上部および下部回動機構4、5を介して回動可能に連結されている。
車輪用軸受装置3は、図2に拡大して示すように、ハブ輪6と複列の転がり軸受7および等速自在継手8がユニット化された第4世代と呼称される構成を備えている。ハブ輪6は、アウター側の端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジ9を一体に有し、その円周等配位置にハブボルト9aが植設されている。ハブ輪6の内周面には凹凸部10が形成され、高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。なお、凹凸部10はアヤメローレット状に形成され、旋削等により独立して形成された複数の環状溝と、ブローチ加工等により形成された複数の軸方向溝とを略直交させて構成した交叉溝、あるいは、互いに傾斜した螺旋溝で構成した交叉溝からなる。また、凹凸部10の凸部は良好な食い込み性を確保するために、その先端部が三角形状等の尖塔形状に形成されている。
複列の転がり軸受7は、外方部材11と内方部材12と複列の転動体(ボール)13、13とを備えている。外方部材11は、外周に車輪側ナックル1に取り付けられる車体取付フランジ11bを一体に有し、内周に複列の外側転走面11a、11aが形成されている。
一方、内方部材12は、ハブ輪6と、このハブ輪6の小径段部6bに突合せ状態に内嵌される後述する外側継手部材17とを指し、外周に複列の外側転走面11a、11aに対向する一方(アウター側)の内側転走面6aがハブ輪6の外周に、他方(インナー側)の内側転走面17aが外側継手部材17の外周にそれぞれ形成されている。そして、複列の転動体13、13がこれら転走面11a、6aと11a、17a間にそれぞれ収容され、保持器14、14によって転動自在に保持されている。また、外方部材11の端部にはシール15、16が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
等速自在継手8は、外側継手部材17と継手内輪18とケージ19およびトルク伝達ボール20を備えている。外側継手部材17は、カップ状のマウス部21と、このマウス部21の底部をなす肩部22と、この肩部22から軸方向に延びる中空の軸部23とを有している。この軸部23の外周には、ハブ輪6の小径段部6bに内嵌される小径段部23aと、この小径段部23aから軸方向に延びる嵌合部23bとが一体に形成されている。マウス部21の開口側の外周にはブーツ24が装着され、中空の軸部23に装着されたエンドキャップ25とで、マウス部21内に封入されたグリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が継手内部に侵入するのを防止している。
また、外側継手部材17において、肩部22から軸部23の小径段部23aに亙って高周波焼入れによって、表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。なお、軸部23の嵌合部23bは鍛造後の硬さのままとされている。
ここで、ハブ輪6と外側継手部材17の固定は塑性結合によって行われる。すなわち、外側継手部材17の軸部23をハブ輪6に内嵌すると共に、中空の軸部23にマンドレル等の拡径治具を押し込んで嵌合部23bを拡径し、この嵌合部23bをハブ輪6の凹凸部10に食い込ませて加締め、ハブ輪6と外側継手部材17とが一体に塑性結合されている。これにより、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪6の強度・耐久性を向上させ、かつ長期間その予圧量を維持することができる。さらに、車両への組込性を簡便にすることができる。なお、ハブ輪6と外側継手部材17の固定はこれ以外にも、図示はしないが、例えば、外側継手部材17の軸部23をハブ輪6に内嵌すると共に、軸部23の端部を径方向外方に塑性変形させて加締部を形成し、この加締部によってハブ輪6と外側継手部材17とを、所謂揺動加締で塑性結合しても良い。
上部回動機構4は、図3に拡大して示すように、車体側ナックル2に内嵌された上部支持軸受26と、車輪側ナックル1に分離可能に固定された枢軸27と、この枢軸27を車輪側ナックル1に締結する固定ナット28と、上部支持軸受26を枢軸27に締結する固定ボルト29とを備えている。枢軸27は、一端部にテーパ状の嵌合面27aと、この端部に雄ねじ27bが形成され、他端部の中心部に雌ねじ27cが形成されている。車輪側ナックル1にはテーパ状の嵌合孔1aが形成され、この嵌合孔1aに枢軸27の嵌合面27aが嵌合され、固定ナット28によって車輪側ナックル1に枢軸27がガタなく位置決め固定されている。
上部支持軸受26は、車体側ナックル2に内嵌され、内周にテーパ状の複列の外側転走面30a、30aが形成された外輪30と、この複列の外側転走面30a、30aに対向する内側転走面31aが外周に形成された一対の内輪31、31と、両転走面30a、31a間に保持器32、32を介して転動自在に収容された複列の転動体(円錐ころ)33、33とを備えた複列の円錐ころ軸受からなる。この上部支持軸受26は、内輪31の正面側(小径側)端面が突き合された状態でセットされ、所謂背面合せタイプの複列円錐ころ軸受を構成している。そして、枢軸27の雌ねじ27cに固定ボルト29が緊締され、軸受に所定の予圧が付与された状態で、上部支持軸受26が枢軸27に固定されている。このように、本実施形態では、上部支持軸受26を固定する枢軸27を車体側ナックル2の径方向外方側から挿入でき、また、スペースが確保できる外方側で作業ができるため、上部回動機構4の分解・組立が容易で作業性を向上させることができると共に、結合部のガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供することができる。なお、ここでは、上部支持軸受26として、転動体33に円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受を例示したが、これに限らず、転動体33にボールを使用した複列アンギュラ玉軸受であっても良い。
一方、下部回動機構5は、図4に拡大して示すように、車体側ナックル2に内嵌された下部支持軸受34と、車輪側ナックル1に分離可能に固定された枢軸35と、この枢軸35を車輪側ナックル1に締結する固定ナット36と、下部支持軸受34を枢軸35に締結する固定ボルト37とを備えている。枢軸35は、一端部にテーパ状の嵌合面35aと、この端部に雄ねじ35bが形成され、他端部の中心部に雌ねじ35cが形成されている。車輪側ナックル1にはテーパ状の嵌合孔1aが形成され、この嵌合孔1aに枢軸35の嵌合面35aが嵌合され、固定ナット36によって車輪側ナックル1に枢軸35がガタなく位置決め固定されている。そして、枢軸35の雌ねじ35cに固定ボルト37が緊締され、下部支持軸受34が枢軸35に固定されている。この下部回動機構5と前記上部回動機構4の両枢軸27、35でキングピン軸K/Sが構成されている。このキングピン軸K/Sは、車輪の中心に対し、所定の角度に傾斜して構成され、このキングピン軸K/S周りに、車輪側ナックル1が回動可能となっている(図1参照)。
下部支持軸受34は、車体側ナックル2に内嵌され、内周に外側転走面38aと両端部に鍔38b、38bが形成された外輪38と、保持器39を介して転動自在に収容された転動体(針状ころ)40とを備えた針状ころ軸受からなる。なお、内側転走面は枢軸35の外周面に直接形成されている。これにより、部品点数が削減できると共に、下部回動機構5の軽量・コンパクト化を図ることができる。この下部支持軸受34の両側にはシール41、41が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部かた雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。また、前述した上部回動機構4と同様、下部支持軸受34を固定する枢軸35を車体側ナックル2の径方向外方側から挿入でき、また、スペースが確保できる外方側で作業ができるため、下部回動機構5の分解・組立が容易で作業性を向上させることができると共に、結合部のガタを抑制して操縦安定性を向上させた懸架装置の支持構造を提供することができる。
次に、図5を用いて本発明に係る懸架装置の組立方法を詳細に説明する。
先ず、車輪側ナックル1に外方部材11の車体取付フランジ11bを締結し、車輪用軸受装置3を車輪側ナックル1に組み立てる。この時、外方部材11の外径が等速自在継手8の最大外径よりも大径になるように設定すれば、ユニット化された車輪用軸受装置3を車輪側ナックル1に組み立てることができる。次に、車体側ナックル2に上部および下部支持軸受26、34を装着すると共に、車体側ナックル2を車輪側ナックル1に外挿し、車輪側ナックル1と車体側ナックル2との位置を合わせた状態で、車体側ナックル2に径方向外方から枢軸27、35を嵌挿し、この枢軸27、35に固定ナット28、36を締結して上部および下部支持軸受26、34を固定する。最後に、各枢軸27、35に固定ボルト29、37を緊締して上部および下部支持軸受26、34がそれぞれ枢軸27、35に固定される。
先ず、車輪側ナックル1に外方部材11の車体取付フランジ11bを締結し、車輪用軸受装置3を車輪側ナックル1に組み立てる。この時、外方部材11の外径が等速自在継手8の最大外径よりも大径になるように設定すれば、ユニット化された車輪用軸受装置3を車輪側ナックル1に組み立てることができる。次に、車体側ナックル2に上部および下部支持軸受26、34を装着すると共に、車体側ナックル2を車輪側ナックル1に外挿し、車輪側ナックル1と車体側ナックル2との位置を合わせた状態で、車体側ナックル2に径方向外方から枢軸27、35を嵌挿し、この枢軸27、35に固定ナット28、36を締結して上部および下部支持軸受26、34を固定する。最後に、各枢軸27、35に固定ボルト29、37を緊締して上部および下部支持軸受26、34がそれぞれ枢軸27、35に固定される。
本実施形態では、車輪側ナックル1および車体側ナックル2の径方向外方から各部品を脱着することができるので、組立スペースを確保して組立作業が簡便化できると共に、車輪側ナックル1に締結された両枢軸27、35を取り外すだけで、車体側ナックル2から車輪側ナックル1を取り外すことが可能となり、車輪用軸受装置3の分解・組立作業が向上する。なお、ここでは、車輪用軸受装置3として、ハブ輪6と外側継手部材17とが一体に塑性結合された第4世代構造を例示したが、これに限らず、第1乃至第3世代構造であっても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る懸架装置の支持構造は、懸架装置を構成するナックルが、懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルと、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルの二分割構造からなるDASに適用できる。
1・・・・・・・・・・・・車輪側ナックル
1a・・・・・・・・・・・嵌合孔
2・・・・・・・・・・・・車体側ナックル
3・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
4・・・・・・・・・・・・上部回動機構
5・・・・・・・・・・・・下部回動機構
6・・・・・・・・・・・・ハブ輪
6a、17a、31a・・・内側転走面
6b・・・・・・・・・・・小径段部
7・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
8・・・・・・・・・・・・等速自在継手
9・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
9a・・・・・・・・・・・ハブボルト
10・・・・・・・・・・・凹凸部
11・・・・・・・・・・・外方部材
11a、30a、38a・・外側転走面
12・・・・・・・・・・・内方部材
13、33、40・・・・・転動体
14、32、39・・・・・保持器
15、16、41・・・・・シール
17・・・・・・・・・・・外側継手部材
18・・・・・・・・・・・継手内輪
19・・・・・・・・・・・ケージ
20・・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
21・・・・・・・・・・・マウス部
22・・・・・・・・・・・肩部
23・・・・・・・・・・・軸部
23b・・・・・・・・・・嵌合部
24・・・・・・・・・・・ブーツ
25・・・・・・・・・・・エンドキャップ
26・・・・・・・・・・・上部支持軸受
27、35・・・・・・・・枢軸
27a、35a・・・・・・嵌合面
27b、35b・・・・・・雄ねじ
27c、35c・・・・・・雌ねじ
28、36・・・・・・・・固定ナット
29、37・・・・・・・・固定ボルト
30、38・・・・・・・・外輪
31・・・・・・・・・・・内輪
38b・・・・・・・・・・鍔
51・・・・・・・・・・・ナックル
51a・・・・・・・・・・車体側ナックル
51b・・・・・・・・・・車輪側ナックル
52・・・・・・・・・・・車輪
53・・・・・・・・・・・ロアリンク
54・・・・・・・・・・・ショックアブソーバ
55・・・・・・・・・・・車輪用軸受
56・・・・・・・・・・・上部回動機構
57・・・・・・・・・・・固定ボルト
58・・・・・・・・・・・上部枢軸
58a・・・・・・・・・・鍔部
59・・・・・・・・・・・上部支持軸受
60・・・・・・・・・・・外輪
61・・・・・・・・・・・円錐ころ
62・・・・・・・・・・・内輪
63・・・・・・・・・・・蓋部材
64・・・・・・・・・・・下部回動機構
65・・・・・・・・・・・下部枢軸
66・・・・・・・・・・・下部支持軸受
67・・・・・・・・・・・キングピン軸
68・・・・・・・・・・・ハブ輪
69・・・・・・・・・・・等速自在継手
70・・・・・・・・・・・ドライブシャフト
K/S・・・・・・・・・・キングピン軸
1a・・・・・・・・・・・嵌合孔
2・・・・・・・・・・・・車体側ナックル
3・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
4・・・・・・・・・・・・上部回動機構
5・・・・・・・・・・・・下部回動機構
6・・・・・・・・・・・・ハブ輪
6a、17a、31a・・・内側転走面
6b・・・・・・・・・・・小径段部
7・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
8・・・・・・・・・・・・等速自在継手
9・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
9a・・・・・・・・・・・ハブボルト
10・・・・・・・・・・・凹凸部
11・・・・・・・・・・・外方部材
11a、30a、38a・・外側転走面
12・・・・・・・・・・・内方部材
13、33、40・・・・・転動体
14、32、39・・・・・保持器
15、16、41・・・・・シール
17・・・・・・・・・・・外側継手部材
18・・・・・・・・・・・継手内輪
19・・・・・・・・・・・ケージ
20・・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
21・・・・・・・・・・・マウス部
22・・・・・・・・・・・肩部
23・・・・・・・・・・・軸部
23b・・・・・・・・・・嵌合部
24・・・・・・・・・・・ブーツ
25・・・・・・・・・・・エンドキャップ
26・・・・・・・・・・・上部支持軸受
27、35・・・・・・・・枢軸
27a、35a・・・・・・嵌合面
27b、35b・・・・・・雄ねじ
27c、35c・・・・・・雌ねじ
28、36・・・・・・・・固定ナット
29、37・・・・・・・・固定ボルト
30、38・・・・・・・・外輪
31・・・・・・・・・・・内輪
38b・・・・・・・・・・鍔
51・・・・・・・・・・・ナックル
51a・・・・・・・・・・車体側ナックル
51b・・・・・・・・・・車輪側ナックル
52・・・・・・・・・・・車輪
53・・・・・・・・・・・ロアリンク
54・・・・・・・・・・・ショックアブソーバ
55・・・・・・・・・・・車輪用軸受
56・・・・・・・・・・・上部回動機構
57・・・・・・・・・・・固定ボルト
58・・・・・・・・・・・上部枢軸
58a・・・・・・・・・・鍔部
59・・・・・・・・・・・上部支持軸受
60・・・・・・・・・・・外輪
61・・・・・・・・・・・円錐ころ
62・・・・・・・・・・・内輪
63・・・・・・・・・・・蓋部材
64・・・・・・・・・・・下部回動機構
65・・・・・・・・・・・下部枢軸
66・・・・・・・・・・・下部支持軸受
67・・・・・・・・・・・キングピン軸
68・・・・・・・・・・・ハブ輪
69・・・・・・・・・・・等速自在継手
70・・・・・・・・・・・ドライブシャフト
K/S・・・・・・・・・・キングピン軸
Claims (5)
- 車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、
前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、
前記上部および下部回動機構が、前記車輪側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車体側ナックルとの間に装着された上部および下部支持軸受とを備え、前記枢軸の一端部にテーパ状の嵌合面と、この嵌合面の端部に雄ねじが形成され、前記嵌合面が前記車輪側ナックルに形成されたテーパ状の嵌合孔に嵌合されると共に、前記雄ねじに固定ナットが締結され、当該枢軸が前記車輪側ナックルに位置決め固定されていることを特徴とする懸架装置の支持構造。 - 前記上部支持軸受が、内周に複列の外側転走面が形成された外輪と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、これら両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体を備えた複列の転がり軸受で構成され、前記枢軸の他端部に形成された雌ねじに固定ボルトが緊締され、前記上部支持軸受に所定の予圧が付与された状態で、当該上部支持軸受が前記枢軸に固定されている請求項1に記載の懸架装置の支持構造。
- 前記下部支持軸受が、内周に円筒状の外側転走面が形成された外輪と、外周に前記外側転走面に対向する円筒状の内側転走面が直接形成された前記枢軸と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された針状ころとを備えた針状ころ軸受で構成され、前記枢軸の他端部に形成された雌ねじに固定ボルトが緊締され、前記下部支持軸受が前記枢軸に固定されている請求項1または2に記載の懸架装置の支持構造。
- 前記車輪用軸受装置が、外周に前記車輪側ナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪と外側継手部材が一体に塑性結合されている請求項1乃至3いずれかに記載の懸架装置の支持構造。
- 前記ハブ輪の内周に硬化した凹凸部が形成されると共に、前記外側継手部材に中空状の軸部が突設され、この軸部を前記ハブ輪に内嵌すると共に、前記軸部を拡径して前記凹凸部に食い込ませ、前記ハブ輪と外側継手部材とが一体に塑性結合されている請求項1乃至4いずれかに記載の懸架装置の支持構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005290101A JP2007099039A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 懸架装置の支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005290101A JP2007099039A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 懸架装置の支持構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2007099039A true JP2007099039A (ja) | 2007-04-19 |
Family
ID=38026409
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005290101A Pending JP2007099039A (ja) | 2005-10-03 | 2005-10-03 | 懸架装置の支持構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2007099039A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019059364A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | Ntn株式会社 | ステアリングシステム |
| JP2019059385A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | Ntn株式会社 | 転舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
| WO2020166537A1 (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-20 | Ntn株式会社 | 操舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
-
2005
- 2005-10-03 JP JP2005290101A patent/JP2007099039A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2019059364A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | Ntn株式会社 | ステアリングシステム |
| JP2019059385A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | Ntn株式会社 | 転舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
| JP7037315B2 (ja) | 2017-09-27 | 2022-03-16 | Ntn株式会社 | 転舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
| WO2020166537A1 (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-20 | Ntn株式会社 | 操舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
| JP2020131746A (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-31 | Ntn株式会社 | 操舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
| CN113454355A (zh) * | 2019-02-13 | 2021-09-28 | Ntn株式会社 | 带有操舵功能的轮毂单元和具有该轮毂单元的车辆 |
| JP7236875B2 (ja) | 2019-02-13 | 2023-03-10 | Ntn株式会社 | 操舵機能付ハブユニットおよびこれを備えた車両 |
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