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JP2007076033A - インクジェット画像記録方法 - Google Patents

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JP2007076033A
JP2007076033A JP2005263525A JP2005263525A JP2007076033A JP 2007076033 A JP2007076033 A JP 2007076033A JP 2005263525 A JP2005263525 A JP 2005263525A JP 2005263525 A JP2005263525 A JP 2005263525A JP 2007076033 A JP2007076033 A JP 2007076033A
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JP2005263525A
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Hiroaki Ito
宏明 伊東
Takahiko Nojima
隆彦 野島
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Konica Minolta Photo Imaging Inc
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Abstract

【課題】 インクジェットメディア表面に高い経時安定性を有する耐擦過性に優れた層を形成させ、さらには、オゾンガス耐性、インク吸収性、光沢性に優れたインクジェット画像記録方法を提供する。
【解決手段】 インクジェットメディアに、インクジェットヘッドからインクを射出し、画像データをプリントするインクジェット画像形成方法において、該インクジェットメディアは、最表層の細孔径が6〜50nmである空隙型インクジェットメディアであり、該インクジェットヘッドは少なくとも2種以上のインクを射出することができ、かつ、該インクジェットヘッドのうちの1つは着色剤を含有せず実質的に無色なインク(無色インク)が射出できる構成であり、更に、該無色インクは、特性とガラス転移温度が異なる少なくとも2種以上の水分散性の樹脂微粒子を含有するインクであることを特徴とするインクジェット画像記録方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はラテックス含有インクを空隙型インクジェットメディア(以後、インクジェットメディア又はメディアともいう)にインクジェットにより射出させる画像形成方法に関し、更に詳しくは、高い耐侯性と耐擦過性を有する高画像プリントを形成させる画像形成方法に関する。
インクジェットプリントシステムは銀塩写真に比べ、特に画像保存性と光沢感といった点で未だ劣っている。特に問題となるのは大気中のオゾンやNOxによる退色である。
オゾン退色を解決する手段として、インク中に樹脂微粒子あるいはラテックス微粒子を含有させることで、プリント後にメディア上でガスバリア層を形成させる技術が紹介されて(例えば、特許文献1〜4参照。)いる。
さらに、カラーインク中にラテックス微粒子を含有させるだけでなく、着色剤を含まない実質上「無色なインク」組成物を新たに設け、特に低濃度部に対して補填する形で打ち込ませることにより(例えば、特許文献4参照。)、一様なガスバリア層を形成し大幅なオゾン耐性の改良を発現する。
このガスバリア層に求められる他の効果としては、光沢性向上や(例えば、特許文献4〜6参照。)、耐水性、耐光性、耐擦過性などを持たせる事も提案されて(例えば、特許文献7参照。)いる。
MFTの異なる2種のラテックス微粒子を製造工程でメディア表面に存在させ、部分的に融着させることで、インク吸収性と高い耐擦過性を両立したインクジェット用メディアを紹介して(例えば、特許文献8参照。)いる。しかしながら、この構成の場合、記録メディアが限定されてしまう問題と、ラテックス微粒子のMFTが高すぎて完全に自然融着膜を形成しないため、オゾンバリア性能や、光沢性能といった効果は得られない。
粒子径が異なる2種類のポリマー微粒子をインク中に含有させることで、インク吸収性を取り崩すことなく高い光沢性を達成しているが、オゾンバリア性や熱保存安定性、耐擦過性といったトータルの性能を満足するには不十分な構成であった。
特開2004−50545号公報 (段落番号0010) 特開2005−125585号公報 特開2004−50545号公報 特開2005−88411号公報 (段落番号0007) 特開2005−22281号公報 特開2003−286428号公報 特開2002−201428号公報 特開2002−254805号公報
本発明の目的は、インクジェットメディア表面に高い経時安定性を有する耐擦過性に優れた層を形成させ、さらには、オゾンガス耐性、インク吸収性、光沢性に優れたインクジェット画像記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.インクジェットメディアに、インクジェットヘッドからインクを射出し、画像データをプリントするインクジェット画像形成方法において、該インクジェットメディアは、最表層の細孔径が6〜50nmである空隙型インクジェットメディアであり、該インクジェットヘッドは少なくとも2種以上のインクを射出することができ、かつ、該インクジェットヘッドのうちの1つは着色剤を含有せず実質的に無色なインク(無色インク)が射出できる構成であり、更に、該インクの内無色インクは、少なくともガラス転移温度が異なる2種の水分散性の樹脂微粒子を含有するインクであることを特徴とするインクジェット画像記録方法。
2.前記無色インクは、ガラス転移温度が15〜80℃異なる2種の水分散性の樹脂微粒子を含有するインクであることを特徴とする前記1記載のインクジェット画像記録方法。
3.前記2種の水分散性の樹脂微粒子が、少なくとも、−50℃以上−10℃未満のガラス転移温度を有するラテックスAと、−10℃以上30℃未満のガラス転移温度を有するラテックスBであることを特徴とする前記1又は2記載のインクジェット画像記録方法。
4.前記ラテックスA及びBは、それぞれ引張り破断伸度が異なることを特徴とする前記3記載のインクジェット画像記録方法。
5.前記ラテックスA及びBは、少なくとも引張り破断伸度が500%以上であるラテックスと、引張り破断伸度が500%未満であるラテックスであることを特徴とする前記4記載のインクジェット画像記録方法。
本発明により、インクジェットメディア表面に高い経時安定性を有する耐擦過性に優れた層を形成させ、さらには、オゾンガス耐性、インク吸収性、光沢性に優れたインクジェット画像記録方法を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。本発明に係るインクは、樹脂と液体媒体と着色剤からなるが、好ましくは樹脂、水溶性溶剤、水溶性染料着色剤(又は水分散性顔料着色剤)及び水を主成分としてなる。樹脂としては、本発明の効果を発現するものであれば特に制約はなく、例えば水溶性樹脂でも水不溶性樹脂でもよいが、本発明の効果をより効果的に発現するには、水不溶性樹脂で水に分散された樹脂微粒子が好ましい。樹脂の具体例としては、アクリロニトリル、スチレン、アクリレート類(アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリシジルアクリレート、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート)、酢酸ビニル、ブタジエン、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン、ウレタン、オレフィン(エチレン、プロピレン)、またはこれらのモノマーを2つ以上組み合わせた共重合体が好ましい。また、用いる樹脂は臭気及び安全性の観点から残存するモノマー成分が少ない方が好ましく、重合体の固形分質量に対して3%以下が好ましく、更に1%以下が好ましく、特に0.1%以下が好ましい。
本発明に係る樹脂微粒子はラテックスが好ましく、その平均粒径は10〜200nmであることが好ましく、よりこのましくは30〜150nm、更に好ましくは30〜100nmである。ラテックスの平均粒径が10nm以上であれば、ラテックスが空隙層内部に浸透せず、空隙層表面に存在するため、光沢性能の点で好ましい。さらに平均粒径が30nm以上であれば空隙メディアの細孔に入り込まず、高速プリントでのインク吸収性の点においても好ましい。またラテックスの平均粒径が200nm以下であれば、ラテックスがある程度小さいため、空隙層表面でのレベリング性の点で有利となり、光沢性能の点で好ましい。
ラテックスの平均粒径は光散乱方式や、レーザードップラー方式を用いた市販の粒径測定装置、例えばゼータサイザー1000(マルバーン社製)等を用いて、簡便に測定することができる。
本発明に係るラテックスにおいては、ガラス転移温度(Tg)が−60〜60℃を用いる事ができるが、初期の成膜性と経時保存安定性との両立といった点から−40〜20℃程度が好ましく、−30〜10℃が本発明の効果を達成するには好ましい。
特に、本発明の無色インクは、少なくとも、−50℃以上−10℃未満のガラス転移温度を有するラテックスと、−10℃以上30℃未満のガラス転移温度を有するラテックスを含有することが好ましい。
インク着弾後のラテックスの濃縮成膜過程では、成膜後の膜強度に寄与する性質として一般的に、最低造膜温度(以下、MFTと表記されることもある)が低いほど好ましく、膜形成時の乾燥温度と最低造膜温度の差が大きいほど膜性能が高くなり好ましい。本発明に係るラテックスにおいては、最低造膜温度(MFT)が−60〜30℃であれば用いられるが、−40〜10℃が好ましく、−30〜0℃が成膜性と膜の保存性といった観点でより好ましい。
MFTはTgに依存するパラメーターであり、一般的に低TgラテックスほどMFTも低い傾向にあるが、ラテックスの分散層の制御によってある程度は調整が可能である。本発明においては、ラテックス微粒子のMFTを制御するために造膜助剤を添加してもよい。造膜助剤は、可塑剤とも呼ばれラテックスのMFTを低下させる有機化合物である。
同様にMFTを制御する方法として、カルボキシル基の様なアニオン性基で変性したラテックス微粒子は、pH上昇によってラテックス微粒子の分散能力が向上し見かけのMFTが降下するといった効果がる。
本発明に係るインクのpH制御方法としてはpH調整剤をインク中に添加することが好ましく用いられる。本発明のインクはpH調整剤として、アルキルアミン、アルカノールアミン類を用いることができる。pH調整剤は、インクジェットメディアにインクが着弾したときのインクpHの急激な変化を抑制する効果がある。これは着色剤の有無に関わらず、インク中に上記アミン類を含有させることで、着弾時の微粒子のインクジェットメディアに含有される素材との相互作用による析出や、粗悪な凝集を抑制することができ好ましい。具体的に適用できるアルキルアミン類としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルエチルアミン等が挙げられる。また、アルカノールアミン類としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
また、pHの調節は、各種の酸またはアルカリを適当に組み合わせて行うこともできる。酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等の無機酸、酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸が用いられ、アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、燐酸三ナトリウムなどを用いることができる。
インクのpHは任意に調整することが可能であるが、着色剤の安定性やラテックス微粒子の分散安定性の観点からpH6.5〜12.0が好ましく、pH7.0〜pH11.0がより好ましく、pH8.0〜pH11.0が本発明の効果を発現するためにはより好ましい。ただし、着色剤の有無や色によってpHを同様に調整する必要は無い。
本発明のインクは、樹脂を0.1〜50.0質量%含有して成るが、1〜20質量%がより好ましく、分散性や膜形成後の性能から1〜10質量%程度が最も好ましい。また、水溶性媒体を1〜50質量%含有し、必要に応じて、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防ばい剤等の各機能性化合物を含んでもよい。さらに本発明に係る「無色なインク」は実質的に着色剤を含まないが、これは記録液としての機能を実質的にもたないことを意味しており、それ以外の目的、例えばインク残量確認のためや、白地にプリントする場合の白地色調調整のため、吐出性確認のため、耐侯性向上のため等で、わずかに色付けがされてもよい。
本発明の効果を発現するためには、インク吸収性だけでなく写真画質に必須な階調性向上を目的に、濃淡2種以上の着色剤濃度又は着色剤種が異なるインクセットを用いる事が当業界では一般的であり重要である。また、色再現性、色再現域を拡大するために、特色インクを用いて高レベルな写真画質を達成する事が広く実用されている。これら、濃淡インクや特色インクに対しても、本発明の構成を適用することで同様な効果が得られ好ましい。更に、着色を目的としないオーバーコート層等を形成させるインクセットを用いる場合にも同様に適用することができる。
本発明に係る無色インクに添加できる、有機溶媒、界面活性剤及びその他の添加剤としては色材を含有する記録液に添加することができるものを用いることができる。
本発明に係るインク及び無色インクは、安定吐出するために、高光沢発現、オゾン耐性を高めるために、インクの表面張力は40mN/m以下であることが好ましく、20〜40mN/mであることがより好ましい。同様の理由でインク粘度は1.5〜10mPa・sが好ましく、3.0〜8.0mPa・sがより好ましい。
本発明の画像記録方法は水系顔料インクおよび染料インクが好適に使用される。水系染料インクとは、水溶性の染料を色材に使用したインクで、インク溶媒として水あるいは水と混和性の高い有機溶剤を混合してなるインクである。染料としては、従来公知のアゾ系染料、キサンテン系染料、フタロシアニン系染料、キノン系染料、アントラキノン系染料等をスルホ基あるいはカルボキシ基を導入して水溶性を向上させた、酸性染料や直接染料あるいは塩基性染料が代表的に用いられる。
本発明で用いることのできる水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができ、その具体的化合物を以下に示す。ただし、これら例示した化合物に限定されるものではない。
〔C.I.アシッドイエロー〕
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、220、230、232、235、241、242、246
〔C.I.アシッドオレンジ〕
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168
〔C.I.アシッドレッド〕
1、6、8、9、13、18、27、35、37、52、54、57、73、82、88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415
〔C.I.アシッドバイオレット〕
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126
〔C.I.アシッドブルー〕
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350
〔C.I.アシッドグリーン〕
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109
〔C.I.アシッドブラウン〕
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413
〔C.I.アシッドブラック〕
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222
〔C.I.ダイレクトイエロー〕
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、86、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153
〔C.I.ダイレクトオレンジ〕
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118
〔C.I.ダイレクトレッド〕
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、254
〔C.I.ダイレクトバイオレット〕
9、35、51、66、94、95
〔C.I.ダイレクトブルー〕
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274、290、291
〔C.I.ダイレクトグリーン〕
26、28、59、80、85
〔C.I.ダイレクトブラウン〕
44、106、115、195、209、210、222、223
〔C.I.ダイレクトブラック〕
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、132、146、154、159、169
〔C.I.ベイシックイエロー〕
1、2、11、13、15、19、21、28、29、32、36、40、41、45、51、63、67、70、73、91
〔C.I.ベイシックオレンジ〕
2、21、22
〔C.I.ベイシックレッド〕
1、2、12、13、14、15、18、23、24、27、29、35、36、39、46、51、52、69、70、73、82、109
〔C.I.ベイシックバイオレット〕
1、3、7、10、11、15、16、21、27、39
〔C.I.ベイシックブルー〕
1、3、7、9、21、22、26、41、45、47、52、54、65、69、75、77、92、100、105、117、124、129、147、151
〔C.I.ベイシックグリーン〕
1、4
〔C.I.ベイシックブラウン〕

〔C.I.リアクティブイエロー〕
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176
〔C.I.リアクティブオレンジ〕
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107
〔C.I.リアクティブレッド〕
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、235
〔C.I.リアクティブバイオレット〕
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38
〔C.I.リアクティブブルー〕
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236
〔C.I.リアクティブグリーン〕
8、12、15、19、21
〔C.I.リアクティブブラウン〕
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46
〔C.I.リアクティブブラック〕
5、8、13、14、31、34、39
等が挙げられ、これら上記に列挙した染料は、「染色ノート第21版」(出版;色染社)等に記載されているが、これら例示した化合物に限定されるものではない。
一方、顔料インクに用いられる顔料としてはインクジェットで従来公知の各種の無機もしくは有機の顔料インクを使用することが出来る。無機顔料インクの例としては、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄などを挙げることが出来る。また、有機顔料としては、各種のアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、あるいは水溶性染料と多価金属イオンを反応させて得られるレーキ顔料などを挙げることが出来る。
これらの顔料粒子は親水性ポリマーや界面活性剤などの各種の分散剤や分散安定化剤と共に用いることが好ましい。顔料粒子はこれらの分剤や分散安定化剤により平均粒子径が70〜150μm程度にまで分散されたものを用いることが好ましい。
上記染料および顔料のインク中の濃度は染料もしくは顔料の種類、インクの使用する形態(濃淡インクを使用するか否か)、更にはインクジェットメディアの種類にも依存するが、概ね0.2〜10質量%である。
インク中には各種の溶媒が用いられるがそのようなインク溶媒としては、水あるいは水と混和性の高い有機溶剤を、単独あるいは水と混合して使用することができる。具体的には、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤、2−ピロリジノン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、トリエタノールアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンテトラミン等のアミン類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げられ、これらの溶剤は単独で用いても、併用しても良い。
また、上記インクにはインク溶媒の浸透性を高める目的およびその他の目的で各種界面活性剤を使用することが出来る。そのような界面活性剤としては、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤が好ましく用いられる。中でもアセチレングリコール系界面活性剤は特に好ましい。
本発明に使用されるインクジェットメディアは、インクジェット画像記録方法に適したインクジェットメディアであり、非吸水性支持体上の少なくとも一方の面に多孔質インク吸収層を有するものである。
本発明で好ましく用いることのできる非吸水性支持体には、透明支持体または不透明支持体がある。透明支持体としてはポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアテセート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料を有するフィルム等が挙げられ、中でもOHPとして使用されたときの輻射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さとしては、50μm〜200μmが好ましい。
又、不透明支持体としては、例えば、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロピレンなど)やポリエチレンテレフタレートに硫酸バリウムや酸化チタン等の白色顔料を添加した不透明樹脂フィルムあるいはそれらを2枚以上貼り合わせたフィルム支持体などを用いることができる。
これらの不透明各種支持体の厚みはその用途により広範に変わり得るが概ね60〜300μmの範囲である。
前記各種支持体とインク吸収層の接着強度を大きくする等の目的で、インク吸収層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理やゼラチンや他の親水性ポリマーもしくは疎水性ポリマーによる下引処理等を行うことが好ましい。更に、本発明に係るインクジェットメディアは必ずしも透明や白色である必要はなく、着色された記録シートであってもよい。
本発明に係るインクジェットメディアでは原紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも比較的低コストで高品質の画像が得られるために特に好ましい。そのようなポリエチレンでラミネートした紙支持体について以下に説明する。
紙支持体に用いられる原紙は木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ或いはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることが出来るが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSP及びまたはLDPの比率は10質量%〜70質量%が好ましい。
上記パルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することが出来る。
抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの規定で200〜500mlが好ましく、又、叩解後の繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ残分の質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量は40〜250gが好ましく、特に60〜220gが好ましい。原紙の厚さは40〜250μmが好ましい。
原紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることも出来る。原紙密度は0.7〜1.2g/m3(JIS−P−8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHはJIS−P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することが出来る。
特にインク吸収層側のポリエチレン層は写真用印画紙で広く行われているようにルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリエチレンに対して通常3質量%〜20質量%、好ましくは4質量%〜13質量%である。
ポリエチレン被覆紙表面はインク吸収層との接着性や塗布性の改善のために微粗面加工されたものも使用することが出来る。この場合、微粗面はRa=0.10〜0.25μm程度の範囲に行うことが好ましい。上記ポリエチレン被覆紙においては紙中の含水率を3質量%〜10質量%に保持するのが特に好ましい。
これらの支持体の剛度は主に原紙の厚みに主に依存し、上記の原紙の厚みを適切に選択することで目的とする剛度が得られる。また、支持体のカールはインク吸収層を設けたカール特性を決める重要な特性であり、インク吸収層との組み合わせで最適なカールバランスが達成されるが、インク吸収層が多孔質インク吸収層(多孔質吸収層、多孔質層ともいう)である本発明に係るインクジェットメディアにおいては、一般的にマイナスカール(インク吸収層を塗布する側を下面にして水平な盤上に放置したときに、四隅が持ち上がる向きのカール)に設計することが好ましい。原紙のカールの設計はインク吸収層との関係で決まるが概ね−5〜−50mm(A4サイズの原紙を温度23℃、相対湿度が20〜80%の間に1時間放置したときに四隅の持ち上がり高さの平均)にすることが好ましい。
次に上記支持体上に設けられる多孔質インク吸収層について説明する。
インク吸収層は支持体の一方の面だけにあっても、両面にあっても良い。両面に設ける場合には各々が同じ構成や厚みを有していても異なっていても良い。また、インク吸収層は単一層であっても複数の層から構成されていても良い。
本発明に係るインクジェットメディアの多孔質インク吸収層は親水性バインダーと無機顔料からなることが好ましい。
無機顔料としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料を挙げることができる。上記無機顔料は1次粒子のまま用いても、また2次凝集粒子を形成した状態で使用することもできる。
本発明においては、インクジェットメディアで高品位なプリントを得る観点から、無機顔料として、低屈折率かつ約0.1μm以下の平均粒子径のものが比較的安価に得られる観点からシリカ系粒子またはアルミナ径粒子が好ましく、更にはアルミナ、擬ベーマイト、コロイダルシリカ、もしくは気相法により合成された微粒子シリカ等が好ましく、気相法で合成された微粒子シリカが特に好ましい。この気相法で合成されたシリカは、表面がアルミニウムで修飾されたものであっても良い。表面がアルミニウムで修飾された気相法シリカのアルミニウム含有率は、シリカに対して質量比で0.05〜5%のものが好ましい。
上記無機顔料の粒径は、光沢性や発色濃度の観点から200nm以下が好ましく、100nm以下がとくに好ましい。粒径の下限は特に限定されないが、無機顔料の製造上の観点から、概ね10nm以上が好ましい。
上記無機顔料の平均粒径は、多孔質層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、100個の任意の粒子の粒径を求めて、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで、個々の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
上記顔料は、1次粒子のままであるいは2次粒子もしくはそれ以上の高次凝集粒子で多孔質皮膜に存在していても良いが、上記平均粒径は、電子顕微鏡で観察した時に多孔質層中で独立の粒子を形成しているものの粒径をいう。
上記顔料が2次以上の凝集粒子である場合には、その平均1次粒子径は、多孔質層中で観測される平均粒径以下であり、顔料の1次粒子径としては50nm以下のものが好ましく、より好ましくは30nm以下、最も好ましくは4〜20nmの微粒子である。
上記顔料の水溶性塗布液における含有量は、5〜40質量%であり、特に7〜30質量%が好ましい。上記顔料は、十分なインク吸収性があり、皮膜のひび割れ等が少ないインク吸収層を形成する必要があり、インク吸収層中には、5〜50g/m2の付き量になることが好ましい。更には、10〜30g/m2であることが特に好ましい。
多孔質層が含有する親水性バインダーとしては、特に制限は無く、従来公知の親水性バインダーを用いることができ、例えばゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等を用いることができるが、バインダーの吸湿特性が比較的小さく、インクジェットメディアのカールがより小さい観点、および少量の使用で無機微粒子のバインダー能力が高くひび割れや膜付き性が優れている観点からポリビニルアルコールが特に好ましい。
本発明に好ましく用いられるポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が300以上のものが好ましく用いられ、特に平均重合度が1,000〜5,000のものが好ましく用いられ、ケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜99.8%のものが特に好ましい。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号に記載されるような、第1〜3級アミノ基や第4級アミノ基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、これらはカチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−メチルビニルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(3−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開平1−206088号に記載されているアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号および同63−307979号に記載されているビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、および特開平7−285265号に記載されている水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開平7−9758号に記載されているポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
ポリビニルアルコールは、重合度や変性の種類の違いなど、2種類以上を併用することもできる。特に、重合度が2,000以上のポリビニルアルコールを使用する場合には、予め無機顔料に対して0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%添加してから、重合度が2,000以上のポリビニルアルコールを添加すると、著しい増粘が無く好ましい。
多孔質層の親水性バインダーに対する無機顔料の比率は、質量比で2〜20であることが好ましい。質量比が2倍以上であれば、充分な空隙率の多孔質層が得られ、充分な空隙容量を得やすくなり、維持できる親水性バインダーによるインクジェット記録時の膨潤によって空隙を塞ぐ状況を招かず、高インク吸収速度を維持できる要因となる。一方、この比率が20倍以下であれば、多孔質層を厚膜で塗布した際、ひび割れが生じにくくなる。特に好ましい親水性バインダーに対する無機顔料の比率は2.5〜12倍、最も好ましくは3〜10倍である。
上記多孔質インク吸収層には無機微粒子やバインダーのほかに種々の添加剤用いることが出来るが中でも、カチオン性ポリマー、架橋剤、多価金属化合物はインク吸収性や染料インクに対する滲み改良の点で重要な役割を果たす。
染料インクによる記録後の保存による画像のにじみを防止する目的でカチオン性ポリマーが好ましく用いられる。
カチオン性ポリマーの例としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物、などが挙げられる。
また、化学工業時報平成10年8月15,25日に述べられるカチオン性ポリマー、三洋化成工業株式会社発行「高分子薬剤入門」に述べられる高分子染料固着剤が例として挙げられる。
本発明に係るインクジェットメディアの多孔質インク吸収層は、下記一般式(1)で表され、分子量が200以下である化合物を含有することが好ましい。
Figure 2007076033
式中、R1は水素原子、置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基、ヘテロアリール基、複素環基、NR45、またはOR6を表す。R2〜R6は、それぞれR1と同義である。また、R1とR2、R1とR3とがお互いに結合して環を形成しても良い。Xは酸素原子またはNHを表す。
一般式(1)において、R1は水素原子、置換もしくは非置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基、シクロアルキル基等)、置換もしくは非置換のアルケニル基(例えば、プロペニル基、ブテニル基、ノネニル基等)、置換もしくは非置換のアリール基(例えば、フェニル基等)、置換もしくは非置換のアシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、ベンゾイル基、ピリジノイル基等)、置換もしくは非置換のヘテロアリール基(例えば、トリアゾール基、イミダゾール基、ピリジン基、フラン基、チオフェン基等)、置換もしくは非置換の複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スリホラニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等)、NR45、またはOR6を表す。また、R1とR2、R1とR3とがお互いに結合して環を形成しても良い。Xは酸素原子またはNHを表す。
本発明において、一般式(1)で表される化合物は、アルコール性水酸基を有しないことが、本発明の目的効果を発揮させる観点から好ましい。
一般式(1)において、分子量は200以下であることが特徴であり、また水素原子を除く原子数が15以下であることが好ましく、また水溶性であることが、添加容易性の観点から好ましい。
以下に、本発明に係る一般式(1)で表される化合物例を列挙するが、本発明はこれらにのみ限定されるものではない。
Figure 2007076033
Figure 2007076033
本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、当業者が公知の方法に従って容易に合成することができ、また市販品として入手することもできる。
本発明に係るインクジェットメディアにおいては、一般式(1)で表される化合物の中でも尿素または尿素誘導体を用いることが好ましく、中でも尿素が特に好ましい。
画像の耐水性や、耐湿性を改良するため、多価金属イオンを含有させることが好ましい。多価金属イオンは2価以上の金属イオンであれば特に限定されるものでは無いが、好ましい多価金属イオンとしては、アルミニウムイオン、ジルコニウムイオン、チタニウムイオン等が挙げられる。
これらの多価金属イオンは、水溶性または非水溶性の塩の形態でインク吸収層に含有させることができる。アルミニウムイオンを含む塩の具体例としては、フッ化アルミニウム、ヘキサフルオロアルミン酸(例えば、カリウム塩)、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム(例えば、ポリ塩化アルミニウム)、テトラクロロアルミン酸塩(例えば、ナトリウム塩)、臭化アルミニウム、テトラブロモアルミン酸塩(例えば、カリウム塩)、ヨウ化アルミニウム、アルミン酸塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩)、塩素酸アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、チオシアン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アンモニウムアルミニウム(アンモニウムミョウバン)、硫酸ナトリウムアルミニウム、燐酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、燐酸水素アルミニウム、炭酸アルミニウム、ポリ硫酸珪酸アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムブチレート、エチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセトネート)等を挙げることができる。
これらの中でも、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性硫酸珪酸アルミニウムが好ましく、塩基性塩化アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウムが最も好ましい。
また、ジルコニウムイオンを含む塩の具体例としては、二フッ化ジルコニウム、三フッ化ジルコニウム、四フッ化ジルコニウム、ヘキサフルオロジルコニウム酸塩(例えば、カリウム塩)、ヘプタフルオロジルコニウム酸塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩やアンモニウム塩)、オクタフルオロジルコニウム酸塩(例えば、リチウム塩)、フッ化酸化ジルコニウム、二塩化ジルコニウム、三塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、ヘキサクロロジルコニウム酸塩(例えば、ナトリウム塩やカリウム塩)、酸塩化ジルコニウム(塩化ジルコニル)、二臭化ジルコニウム、三臭化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、臭化酸化ジルコニウム、三ヨウ化ジルコニウム、四ヨウ化ジルコニウム、過酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、硫化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、p−トルエンスルホン酸ジルコニウム、硫酸ジルコニル、硫酸ジルコニルナトリウム、酸性硫酸ジルコニル三水和物、硫酸ジルコニウムカリウム、セレン酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、リン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコニウム、酢酸ジルコニル、酢酸ジルコニルアンモニウム、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニウム、ジルコニウムイソプロピレート、ジルコニウムブチレート、ジルコニウムアセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコニウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウムブチレート、ジルコニウムアセテート、ビス(アセチルアセトナト)ジクロロジルコニウム、トリス(アセチルアセトナト)クロロジルコニウム等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、本発明の目的とするプリント後の滲み防止効果を更に顕著に奏するという観点において、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、塩化ジルコニル、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニルが好ましく、特に、炭酸ジルコニルアンモニウム、塩化ジルコニル、酢酸ジルコニルが好ましい。
これらの多価金属イオンは、単独で用いても良いし、異なる2種以上を併用してもよい。多価金属イオンを含む化合物は、インク吸収層を形成する塗布液に添加してもよいし、あるいは多孔質層を一旦塗布した後、特に多孔質層を一旦塗布乾燥した後に、インク吸収層にオーバーコート法により供給してもよい。前者のように多価金属イオンを含む化合物をインク吸収層を形成する塗布液に添加する場合、水や有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒に均一に溶解して添加する方法、あるいはサンドミルなどの湿式粉砕法や乳化分散などの方法により微細な粒子に分散して添加する方法を用いることができる。インク吸収層が複数の層から構成される場合には、1層のみ添加してもよく、また2層以上の層、あるいは全ての構成層の塗布液に添加することもできる。また、後者のように多孔質インク吸収層を一旦形成した後、オーバーコート法で添加する場合には、多価金属イオンを含む化合物を溶媒に均一に溶解した後、インク吸収層に供給するのが好ましい。
これらの多価金属イオンは、インクジェットメディア1m2当り、概ね0.05〜20ミリモル、好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲で用いられる。
本発明に係るインクジェットメディアは、多孔質インク吸収層を形成する水溶性バインダーの硬膜剤を添加することが好ましい。
本発明で用いることのできる硬化剤としては、水溶性バインダーと硬化反応を起こすものであれば特に制限はないが、ホウ酸及びその塩が好ましいが、その他にも公知のものが使用でき、一般的には水溶性バインダーと反応し得る基を有する化合物あるいは水溶性バインダーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、水溶性バインダーの種類に応じて適宜選択して用いられる。硬化剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬化剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬化剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、アルミニウム明礬等が挙げられる。
ホウ酸またはその塩とは、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことをいい、具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸および八ホウ酸およびそれらの塩が挙げられる。
硬化剤としてのホウ素原子を有するホウ酸およびその塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を混合して使用しても良い。特に好ましいのはホウ酸とホウ砂の混合水溶液である。
ホウ酸とホウ砂の水溶液は、それぞれ比較的希薄水溶液でしか添加することが出来ないが両者を混合することで濃厚な水溶液にすることが出来、塗布液を濃縮化する事が出来る。また、添加する水溶液のpHを比較的自由にコントロールすることが出来る利点がある。
上記硬化剤の総使用量は、上記水溶性バインダー1g当たり1〜600mgが好ましい。
本発明の多孔質インク吸収層中には、上記以外の各種の添加剤を添加することが出来る。例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
次に、本発明に係るインクジェットメディアの製造方法について説明する。
本発明に係るインクジェットメディアの製造方法としては、インク吸収層を含む各構成層を、各々単独にあるいは同時に、公知の塗布方式から適宜選択して、支持体上に塗布、乾燥して製造することができる。塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法、あるいは米国特許第2,761,419号、同第2,761,791号公報に記載のホッパーを使用するスライドビード塗布方法、エクストルージョンコート法等が好ましく用いられる。
同時重層塗布を行う際の各塗布液の粘度としては、スライドビード塗布方式を用いる場合には、5〜100mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜70mPa・sの範囲である。また、カーテン塗布方式を用いる場合には、5〜1200mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは25〜500mPa・sの範囲である。
また、塗布液の15℃における粘度としては、100mPa・s以上が好ましく、100〜30,000mPa・sがより好ましく、さらに好ましくは3,000〜30,000mPa・sであり、最も好ましいのは10,000〜30,000mPa・sである。
塗布および乾燥方法としては、塗布液を30℃以上に加温して、同時重層塗布を行った後、形成した塗膜の温度を1〜15℃に一旦冷却し、10℃以上で乾燥することが好ましい。より好ましくは、乾燥条件として、湿球温度5〜50℃、膜面温度10〜50℃の範囲の条件で行うことである。また、塗布直後の冷却方式としては、形成された塗膜均一性の観点から、水平セット方式で行うことが好ましい。
また、特開2004−90588号で本出願人が特許出願しているようなインク吸収層を塗布して乾燥した後にロール状に巻き取る前に他の水溶性添加剤をオンラインでオーバーコートし再度乾燥して製造する方法も本発明に適用できる。
また、インクジェットメディアの製造過程で35℃以上、70℃以下の条件で24時間以上、60日以下保存する工程を有することが好ましい。
加温条件は、35℃以上、70℃以下の条件で24時間以上、60日以下保存する条件であれば特に制限はないが、好ましい例としては、例えば、36℃で3日〜4週間、40℃で2日〜2週間、あるいは55℃で1〜7日間である。この熱処理を施すことにより、水溶性バインダーの硬化反応の促進、あるいは水溶性バインダーの結晶化を促進することができ、その結果、好ましいインク吸収性を達成することができる。
本発明に係るインクジェットメディアにおいては、支持体として非吸水性支持体を用いることから、画像を形成するインクと保護皮膜を形成するインクの全てをほぼ同時に吸収できるだけのインク吸収容量を保持していることが必要である。充分なインク吸収量がないと、保護皮膜を形成する無色インクを吐出時にインク溢れを生じ点状の厚み変化によるぎらつき発生の元になる。
インク吸収層の吸収容量は概ね20ml/m2以上であることが好ましい。上限は特に制限されないが、インク吸収量を増大させることはそれだけ厚い層になりカールの問題が飛躍的に大きくなるだけでなく製造段階のひび割れが増大して製造条件の制約が大きくなりコスト高の大きな原因になる。好ましいインク吸収量の上限は概ね30ml/m2である。
画像記録する際にはこのインクジェットメディアのインク吸収量以下になるように、画像を形成するインクと保護皮膜を形成するための無色インクの総和がなるように設計する必要がある。画像形成インクの総和は概ね15〜25ml/m2であり、無色インクの総和は3〜10ml/m2である。
次に本発明に係るインクジェットメディアの表面特性について説明する。
本発明に係るインクジェットメディアの多孔質インク吸収層表面のJISB−0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さ(Ra)が0.08〜0.20μmであることが好ましい。
多孔質インク吸収層表面のRaが0.08μm未満の場合には、0.05〜0.3g/m2の乾燥固形分を有する保護皮膜を白地部分に形成させると、干渉縞起因の見る角度の違いによる白地色調変化を起こしやすい。これはインク吸収層表面の平滑性が高すぎるために保護皮膜層とインク吸収層表面との間の界面の平滑性が高すぎて正反射光がより大きくなり干渉縞が発生しやすくなるためと考えられ、表面を若干粗面化させることで光の正反射を抑制することでこの干渉縞に由来する点状のぎらつきが抑制できるためではないかと考えられる。
一方、Raが0.20μmを越えると特に高濃度部分、特に黒ベタ部分において点状にぎらつきが目立ちやすくなる。元々が型付けの面質であればこの点もさほど気にはならないが、白地部分や低濃度部分では一層光沢度が高く均質な記録面を有してだけに高濃度部分でのこうした点状のぎらつきはプリント品質への影響が大きく好ましくない。
好ましいRaとしては0.10〜0.18μmである。
インク吸収層表面のRaを上記範囲に調節する方法としては、種々の方法の中から適宜選択して用いられる。具体的には、
1.支持体の中紙の表面の平滑度を調整(パルプの繊維長の長さを調整するあるいは、カレンダー処理する際の圧力を調整する、表面サイズ剤の量を調整するなど)、
2.中紙を被覆するポリオレフィン樹脂の厚みを調整、
3.ポリオレフィン樹脂紙支持体上に溶融押し出しする際の冷却用クーリングロールの表面形状の調整、(鏡面ローラー、微粗面加工ローラー、マット面加工ローラーなどの使用)
4.下引き層の組成や厚みの調整、
5.多孔質インク吸収層表面層が含有する無機微粒子の粒子径の調整、
6.該表面層への表面種々の添加剤の添加、
7.多孔質インク吸収層の塗布後の乾燥条件の調整、
8.多孔質インク吸収層の塗布乾燥後に再度水その他の溶媒の付与・乾燥、
等により行うことが出来る。
保護皮膜層を設けた後の白地部分のRaは無色インクの吐出条件にも依存するが、一般には保護皮膜層を設ける前よりは低下し、概ね0.05〜0.15μmである。
また、多孔質インク吸収層表面のS−Z8741による60度鏡面光沢度は一般に30〜70%である。この光沢度自身は必ずしもRaとは完全に対応するものではないが概ねRaが高いほど光沢度は低下する傾向にある。
コート層を設けた後の白地部分の光沢度もRa同様に保護層を設けることで変化し、通常は保護層を設ける前よりは5〜40%上昇する。
また、多孔質インク吸収層表面のJIS−B−0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの10点平均粗さ(Rz)は0.5〜5.0μm、JIS−B−0610に従って測定された断面曲線からカットオフ値0.8mmの条件で導かれる濾波うねり曲線について基準長さ2.5mmとして濾波最大うねりは0.5〜5μm、かつJIS K7105に規定される60度のC値は30〜90%の範囲である。
多孔質インク吸収層の膜面pHは2.5〜7.0が好ましく、特に4.0〜6.5が好ましい。また、本発明の効果を発現するには、インク組成物のpHとの差が4.0以内である事が重要であり、インク着弾時のpH変動を最小限することで、インク中ラテックス同士や着色剤との粗悪な凝集物発生を抑制でき、光沢性、発色性に優れた画像を形成することができる。
本発明において、膜面pHとは、インクジェットメディアのインク吸収層側の表面に20〜50μLの純水をマイクロシリンジなどにより滴下し、室温にて市販の表面pH電極を用いて測定した値である。
膜面pHを本件発明の範囲、に調節する方法としては、
1.インク吸収層を形成する塗布液のpHをあらかじめ決められた値に設定しておき、塗布乾燥後に目的のpHにする方法、
2.インク吸収層の塗布乾燥後に、適当なpHの液をオーバオーコートし、乾燥して目的のpHを得る方法、
3.インク吸収層の塗布乾燥後に、適当なpHの水溶液中に浸積・乾燥する方法。などが挙げられる。
上記1〜3の方法のうち、1は塗布液の停滞保存によってカチオン性ポリマーの失活が懸念されるため、本発明の目的を達成するには好ましくない。好ましくは2又は3を選ぶ事ができるが、製造容易な方法としては2が適当である。
適当なpH液のオーバーコートによる膜面pHの調節は、各種の酸またはアルカリを適当に組み合わせて行われる。酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等の無機酸、酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸が用いられ、アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、燐酸三ナトリウム、トリエタノールアミンなどが用いられる。
本発明の効果を発現するためにはpH調整が必要であるが、特に着色剤としてアニオン性染料を用いる場合は、この染料を媒染するために用いる媒染剤がpH上昇によって媒染力の低下を引き起こし、発色性低下だけでなく、オゾンガス耐性、高湿度下でのインクにじみと言った画像保存性が低下してしまう問題がある。そこで、本発明においては、多孔質メディアの最表層に媒染剤を含まない膜厚10.0μm以下の層を設けることで、高いpHと媒染力低下の抑制を両立することができる。膜厚は薄い程望ましいが、本発明の効果を発現し、且つ、製造での安定性を考慮すると薄すぎる場合の塗布故障が懸念されるため1.0〜5.0μm程度が好ましく、1.0〜3.0μmがより好ましい。
また、上記媒染剤を含まない層は、平均粒径が10nm〜100nmであることを特徴とするコロイダルシリカから成る構成とすることができる。コロイダルシリカの平均粒径はインク吸収性や高光沢性発現のために10〜50nmであることがより好ましい。
上記、媒染剤を含まない最表層を設ける場合は、上記pH調整方法のうち1〜3を好ましく選択することができ、製造適性上は1が最も好ましい。
次に、無色インクの付与方法について説明する。
無色インクの付与方法としては、画像中のすくなくとも一部に選択して付与できる方法であればよいが、記録インク同様にインクジェットヘッドを用いて付与する方法が好ましい。このとき、無色インク用のヘッドは一つでも、複数用意して、異なる組成の無色インクを付与してもよい。また、無色インク用ヘッドは、記録インクと同じキャリッジに固定しても良いし、別にしてもよい。無色インクの付与は、記録インクの記録前でも同時でも後でもよいが、好ましくは同一キャリッジに固定し、同時か記録インク記録後の付与することが初期の成膜性やインク吸収性などといった本発明の効果をより発現する上で好ましい。
無色インクの付与領域はインクジェットメディアの少なくとも一部に付与することができる。本発明の効果のためには無色インクは記録インクの付与されていない領域、及び記録インクが付与されている領域にも併せて付与することが好ましい。
無色インクの付与量は、記録インク、無色インク、インクジェットメディアの特性により、最も効果が得られる適量が異なるが、少なくとも2ml/m2以上付与することが好ましい。ただし、20ml/m2より多くの無色インクを付与すると、画質劣化や光沢低下が起こり好ましくない。また無色インクの付与量は画素毎に記録インク量と無色インクの総量を一定範囲内になるように調整することが好ましい方法である。このときの総量の最低量としては、2ml/m2以上であることが好ましく、より好ましくは8ml/m2以上である。
また、記録インク中に含まれる樹脂微粒子と無色に含まれる樹脂量を考慮して、画素ごとに、両インクにより付与される樹脂総量を制御することも好ましい。この時、各画素の総樹脂量は0.5g/m2以上にすることが好ましく、より好ましくは1g/m2にすることである。
次に本発明に係るインクジェットメディアに着色剤含有インクおよび無色インクを用いて画像記録する方法について説明する。
本発明に係るインクジェットメディアは、着色剤含有インクによる画像記録された後に、無色インクを好ましくはインクジェットメディアの実質的な全領域に吐出させてインクジェットメディアの実質的な全領域に保護皮膜を形成するものである。
ここで「インクジェットメディアの実質的全領域に保護皮膜を形成」とは、通常の観察においてインクジェットメディアの全領域に保護皮膜が形成されていると認識できる状態を指す。たとえばインクジェットメディアの端部の微小範囲に保護皮膜が形成されていなくても、プリント品位に対する影響は小さく、観察者には全領域に保護皮膜があると認識される。通常はインクジェットメディアの端から1mm程度、好ましくは0.5mm程度以下の領域を除いた残りの領域に保護皮膜が形成されればよい。別の例としては、プリント後に無色インクで記録しない領域を切り落としたり、枠などで覆ってしまう場合がある。画像として価値のない領域には無色インクを吐出させなくても良い。要は通常の画像プリントにおいて、画像としての白地領域と着色インクの吐出された領域の全ての領域に渡って無色インクで被覆するのが、本発明に係るインクジェットメディアが適用される記録方法である。
本発明者らの検討によれば、薄く均一な保護皮膜を形成するには、付与する無色インクの組成、付与方法が重要なのはもちろんだが、無色インクの付与量が少量であるため、無色インクを付与するインクジェットメディア表面の均一性が極めて重要であることがわかった。すなわちインクジェットメディア表面に微細な点状欠陥やひび割れがあると、その部分に形成される保護皮膜に不均一が生じ(厚くなる、薄くなる、形成されないなど)、点状欠陥として現れ、プリント品位の低下を招く。
本発明に係るインクジェットメディアは一般式(1)の化合物を含むことが好ましく、その効果としてインクジェットメディアの表面欠陥、ひび割れが少なくなっていることが考えられる。また一般式(1)の化合物を添加する効果としてインク吸収性が向上すること知られており、インクジェットメディア表面に残留するインク溶媒量が速やかに減少するため、着色インクに続いて無色インクが付与される際にはじきやムラを生じることなく均質な保護皮膜が得られるとも考えられる。これらは推測の域を出ず、本発明の効果が得られる作用機構については今後の研究を待たねばならない。
本発明に係るインクジェットメディアを用いた場合、無色インクを付与して保護皮膜を形成したあとの光沢性(光沢度、写像性)の改良がもたらされる。特に顔料インクで画像形成した場合の高濃度部に写像性が改良される。均質な保護皮膜が得られることによってもたらされる効果と考えられるが、作用機構については明らかになっていない。
無色インクを吐出させる時期は画像形成された直後であることが写像性の改良効果を得る点で好ましい。画像形成されてからこれに使用されたインク溶媒が乾燥してしまうと、カラーインクにより打ち込まれたインク形成皮膜表面と、無色インク形成皮膜との間に明確な界面が形成されるためであると考えられる。好ましくは同じプリンター内でタイミングをずらすことで両者の吐出を行うことが好ましく、インク組成物中に含有したラテックス微粒子同士が融着成膜する前にクリアインクが打たれることがインク吸収性の観点で重要である。
無色インクで保護皮膜の形成はインクジェットメディア1m2あたり0.1〜1.0gの乾燥固形分になるように行われるが、0.1g未満では皮膜の形成が不十分になり、点状欠陥が生じ易くなる。その結果染料インクに対する退色防止の改良効果が急速に低下したり、あるいは顔料インクにおいて画像部の光沢度変化、写像性変化の改良効果が小さくなる。好ましい無色インクで形成する皮膜の乾燥固形分は0.1〜1.0gであり、カラーインクとの組合せで膜厚350nm〜に成ることが好ましい。
また、本発明でいう写像性とは、JIS−K−7105で規定され、光学的装置を使用し、光学くしを通して得られた光量の波形から写像性を像鮮明度として求める方法であり、インクジェットメディア上に形成した画像表面に対面する物体の像を映す画像表面の性能を表し、入射画像が画像表面において、どれだけ正確に反射、あるいは投影されるかを示す値である。入射画像に対して正確な反射画像を与えるほど、写像性は高くなり、結果としてC値は大きくなる。このC値は、鏡面光沢度と表面の平滑性を併せた効果を示すものであり、反射度が高くなるほど、また平滑性が高くなるほど、C値は大きくなる。写像性は、例えば、写像性測定器ICM−1DP(スガ試験機械社製)を用いて、反射60度、光学くし2mmの条件で写像性(光沢値C値%)を測定することができる。本発明においては、あらゆる濃度の画像域において、写像性C値が70以上であることが好ましい。
以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は、特に断りの無いかぎり質量%を表す。
インク組成物の調製
[インクセット1の作製]
インクセット1は、イエローインク(Y)、ライトマゼンタインク(LM)、ダークマゼンタインク(DM)、ライトシアン(LC)、ダークシアン(DC)、ブラック(BK)、クリアインク(CL)の7種類のインク組成物からなり、それぞれを下記の通り混合し、トリエタノールアミンを滴下してpHを9.0±0.3の範囲に調整した。3μmのメンブランフィルターでろ過後、空のインクカードリッジに詰めてインクセット1とした。
[濃色ダークインクの調製]
ジエチレングリコール 13質量%
グリセリン 10質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5質量%
染料(*1) 3質量%
SBR系ラテックス SX1105A
(樹脂Tg=0℃ 平均粒径=109nm 日本ゼオン)
1.5質量%(固形分換算)
サーフィノール465(Air Products社製) 1質量%
水で全量を100質量%に仕上げて、各色の濃インクを調製した。
[淡色ライトインクの調製]
ジエチレングリコール 10質量%
グリセリン 10質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10質量%
染料(*1) 0.8質量%
SBR系ラテックス SX1105A
(樹脂Tg=0℃ 平均粒径=109nm 日本ゼオン)
1.0質量%(固形分換算)
サーフィノール465 0.8質量%
*1:染料としては、
イエローインクはダイレクトイエロー86、
ダークマゼンタ・ライトマゼンタインクはダイレクトレッド227、
ダークシアン・ライトシアンインクはダイレクトブルー199、
ブラックインクはフードブラック2を使用した。
[無色インクの調製]
ジエチレングリコール 10質量%
グリセリン 10質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10質量%
SBR系ラテックス SX1105A
(樹脂Tg=0℃ 平均粒径=109nm 日本ゼオン)
2.0質量%(固形分換算)
サーフィノール465 0.5質量%
[インクセット2〜10の作製]
インクセット1の作製方法に準じ、SBR系ラテックスSX1105Aを、以下の「ラテックス組合せ表」に従ってラテックス1およびラテックス2に置き換えた。ここで、ラテックス2が「なし」のインクセットは、SX1105Aに替わり全量ラテックス1に置きかえる様に調製し、インクセット2〜10を作製した。
[ラテックスの組合せ表]
インクセット ラテックス1 ラテックス2 Tg(概念) 備考
1 SX1105A なし 高− 比較
2 P6030 なし 高− 比較
3 SR110 なし 低− 比較
4 SR111 なし 低− 比較
5 P6030 SX1105A 高高 比較
6 SR110 SR111 低低 比較
7 P6030 SR110 高低 本発明
8 P6030 SR111 高低 本発明
9 SX1105A SR110 高低 本発明
10 SX1105A SR111 高低 本発明
(濃色ダークインク)
ラテックス1 1.12質量%
ラテックス2 0.38質量%
(淡色ライトインク)
ラテックス1 0.75質量%
ラテックス2 0.25質量%
(無色インク)
ラテックス1 1.5質量%
ラテックス2 0.5質量%
[ラテックス物性]
P6030 10℃ 300% 137nm 旭化成
SX1105A 0℃ 450% 109nm 日本ゼオン
SR110 −27℃ 800% 116nm 日本エイアンドエル
SR111 −34℃ 850% 120nm 日本エイアンドエル
(破断伸度測定方法)
ラテックスに増粘剤としてポリエチレングリコール1.0質量%を添加し、ポリテトラフルオロエチレン板上にキャストコートにより積層して、膜厚が500μmになるように成膜させた。120℃で15分間熱処理した後、ポリテトラフルオロエチレン板から剥離することで試験膜を得た。試験膜を1.0cm幅の試験片に裁断し、引張り破断試験機にて破断伸度を測定した。
[インクジェットメディアの作製]
木材パルプ(LBKP/NBSP=50/50)100部に対して、ポリアクリルアミド1部、4部の灰分(タルク)、カチオン化澱粉2部、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂0.5部、及び種々の添加量のアルキルケテンダイマー(サイズ剤)を含有するスラリー液を調製し、長網抄紙機で坪料が170g/m2に成るように基紙を抄造した。これにカレンダー処理した後、7質量%のアナターゼ型酸化チタンおよび少量の色調調整剤を含有する密度0.92の低密度ポリエチレン樹脂を320℃で厚さ28μmになるように溶融押し出しコーティング法で基紙の片面を被覆し鏡面クーリングローラーで直後に冷却した。ついで反対側の面を密度0.96の高密度ポリエチレン/密度0.92の低密度ポリエチレン=70/30の混合した溶融物を同様に溶融押し出し法で厚さが32μmになるように被覆した。
インク吸収層を設ける側の面の60度光沢度は56%、中心線平均粗さRaは0.12μmであった。
この支持体の酸化チタン含有層側に、コロナ放電した後、ゼラチン0.05g/m2を下引き層として塗工した。
一方反対側には、平均粒径約1μのシリカ微粒子(マット剤)と少量のカチオン性ポリマー(導電剤)を含有するスチレン/アクリル系エマルジョンを乾燥膜厚が約0.5μmになるように塗工して、インク吸収層を塗布するための支持体を作製した。
バック面側は光沢度が約18%、SRa≒4.5μm、ベック平滑度は160〜200秒であった。
このようにして得られた支持体の基紙の含水率は7.0〜7.2%であった。
また、この支持体の不透明度は96.5%、白さは、L*=95.2、a*=0.56、b*=−4.35であった。
次に、表側用の下記組成の塗布液を調製した。
〈酸化チタン分散液の調製〉
平均粒径が約0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をpH=7.5のトリポリリン酸ナトリウム150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA235)500g、カチオンポリマー(P−1)150g及びサンノブコ株式会社消泡剤SN381を10g含有する水溶液90Lに添加し、高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散した後、全量を100Lに仕上げて均一な酸化チタン分散液1を得た。
Figure 2007076033
〈シリカ分散液1の調製〉
以下の組成の溶液を調製した。
水 71L
ホウ酸 0.27kg
ほう砂 0.24kg
エタノール 2.2L
カチオンポリマー(P−1)25%水溶液 17L
退色防止剤(AF1)10%水溶液 0.5L
蛍光増白剤水溶液(W1*) 0.1L
全量を純水で100Lに仕上げる。
(W1*)チバスペシャリティーケミカル製、UVITEX NFW LIQUID
無機微粒子として、気相法シリカ(平均一次粒子径 約7nm)を50kg用意した。上記液を1.56kg/min、気相法シリカを0.44kg/minの割合で分散機1としてスパイラルピンミキサーSPM25W(大平洋機工製、以後SPMと称す)に供給した。その後、分散機2としてファインフローミルFM−25(連続式高速撹拌型分散機、大平洋機工製、以下FMと称す)に供給した。その後、分散機3としてLMK−4(連続式湿式メディア型粉砕機、アシザワ製、以後LMKと称す)を用い、分散機2からでてきた分散液を、モノーポンプを用いLMKに2.0kg/minで供給した。SPMの条件は周速36m/sec、滞留時間30sec、LMK条件は、ビーズ径0.5mmジルコニア、滞留時間2分、ロータ回転周速8m/sec、材質ウレタン、ベッセル材質ウレタンである。このように分散してシリカ分散液1を得た。
(シリカ分散液2の調製)
シリカ分散液1の調製において、カチオンポリマーをP−1からP−2に変更した以外はシリカ分散液1と同様に分散してシリカ分散液2を調製した。
Figure 2007076033
〈塗布液の調製〉
第1層、第2層、第3層および第4層の各塗布液を以下の手順で調製した。
第1層用塗布液
シリカ分散液1の610mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の5%水溶液
220ml
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA245)の5%水溶液
80ml
酸化チタン分散液 30ml
ポリブタジエン分散液(平均粒径≒0.5μm、固形分濃度40%) 15ml
界面活性剤(SF1) 5%水溶液 1.5ml
尿素 10%水溶液 10ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
第2層用塗布液
シリカ分散液1の630mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の5%水溶液
180ml
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA245)の5%水溶液
80ml
ポリブタジエン分散液(平均粒径≒0.5μm、固形分濃度40%) 15ml
尿素 10%水溶液 10ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
第3層用塗布液
シリカ分散液2の650mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の5%水溶液
180ml
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA245)の5%水溶液
80ml
尿素 10%水溶液 10ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
第4層用塗布液
シリカ分散液2の650mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の5%水溶液
180ml
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA245)の5%水溶液
80ml
サポニン50%水溶液 4ml
界面活性剤(SF1)5%水溶液 6ml
尿素 10%水溶液 10ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
Figure 2007076033
上記のようにして得られた塗布液を、20μmの捕集可能なフィルターで2段ろ過した。上記塗布液はいずれも40℃において、30〜80mPa・s、15℃において、30〜100Pa・sの粘度特性を示した。
また、第3層および、第4層の塗布液pHは、ホウ酸とほう砂のホウ素がモル等量になるようにした、シリカ分散液のホウ酸/ほう砂混合比を変えた分散液により、25℃で4.6に調整した。
このようにして得られた各塗布液を、ポリオレフィンで両面を被覆した上記支持体の表側に、第1層(35μm)、第2層(45μm)、第3層(45μm)、第4層(40μm)の順になるように各層を同時塗布した。かっこ内はそれぞれの湿潤膜厚を示す。塗布は、それぞれの塗布液を40℃で4層式カーテンコーターを用い、塗布幅=約1.5m、塗布速度=100m/分で同時塗布を行った。塗布直後に8℃に保持した冷却ゾーンで20秒間冷却した後、20〜30℃、相対湿度20%以下で30秒間、60℃・相対湿度20%以下で120秒間、55℃・相対湿度20%以下で60秒間各々の乾燥風を吹き付けて乾燥した(恒率乾燥域における皮膜温度は8〜30℃であり、減率乾燥域で皮膜温度は徐々に上昇した)後、23度、相対湿度40〜60%の調湿ゾーンで調湿してロール状に巻き取ってインクジェットメディアを得た。得られたインクジェットメディアは、ついでロール上のまま40℃で5日間加温保管した後所定のサイズに断裁した。インクジェットメディアのインク吸収容量はブリストウ測定結果から25ml/m2であった。また、水銀ポロシメーターで測定した最表面の細孔径は27.2nmであった。
評価
インクセット各色を各々インクジェットヘッドに送り、1440×1440dpi(dpiとは1インチ、即ち2.54cm当たりのドット数を表す)で印字されるように制御した。また、濃色ダークインクは、ライトインクの出射量がメディアのインク吸収容量で厳しくなる高濃度部で射出させ、さらに、無色インクは、特開2005−88411記載の様に、カラーインク量に応じて逆イメージワイズに出射させるアルゴリズムでプリントさせた。
インクセット1〜10各々について、以下それぞれの評価に用いる画像データをインクジェットメディアにプリントさせた。
評価結果を表1に示す。
(オゾン寿命評価方法)
Y、LM、DM、LC、DC、BK、CLの7種インクを射出し、YMCKコンポジットで射出量をインクの総付与量が17ml/m2となる様なアルゴリズムを用いて光学濃度が1.0になる様に調整してグレーパッチを印字させた。このプリントを1日常温で乾燥させた後、スガ試験機製オゾン試験機(機種名)を用いて10ppm/hourの濃度で曝露させ、光学濃度(X−Rite社製、X−rite938を用いた)が70%まで退色した時のオゾン曝露量を求めた。さらに、インクセット1で得られた70%退色時のオゾン曝露量を100として他試料と比較を行った。値が高い程オゾン曝露量が多く、耐性に優れている。
(写像性C値評価方法)
本発明でいう写像性とは、JIS−K−7105で規定され、光学的装置を使用し、光学くしを通して得られた光量の波形から写像性を像鮮明度として求める方法であり、記録媒体上に形成した画像表面に対面する物体の像を映す画像表面の性能を表し、入射画像が画像表面において、どれだけ正確に反射、あるいは投影されるかを示す値である。入射画像に対して正確な反射画像を与えるほど、写像性は高くなり、結果としてC値は大きくなる。このC値は、鏡面光沢度と表面の平滑性を併せた効果を示すものであり、反射度が高くなるほど、また平滑性が高くなるほど、C値は大きくなる。写像性は、例えば、写像性測定器ICM−1DP(スガ試験機械社製)を用いて、反射60度、光学くし2mmの条件で写像性(光沢値C値%)を測定することができる。
本発明では、測定試料のY、M、C、B、G、R、BK、W(Y、M、Cは単色。B、G、R、BKはコンポジットにより印字。WはCLインクのみ一面に印字した。)各パッチについて、標準反射板を基準として、60°角度、光学くし2mm条件での写像性(光沢値C値%)を測定し、各パッチの中で最低となるC値を比較した。
(経時保存評価)
各インクセットでプリントした試料を室温で1日乾燥させ、40℃80%RHの送風環境に放置し4日放置した後、上記「オゾン寿命評価方法」と「写像性C値評価方法」について各試料を比較した。
(耐擦過性評価方法)
耐擦過性評価はスクラッチメーターによる定量測定を行った。オゾン寿命評価と同じアルゴリズムを用い光学濃度が1.0となるグレーベタ画像をプリントし、1日放置乾燥させた試料に、0.2Φサファイア針(先端は曲線)を用いて0〜100gの荷重変化により傷をつけ(25℃、55%RH環境、10mm/secの早さ)、その試料を100ppm量オゾン試験機にて曝露させ、オゾンガスによる退色が顕著になり始めるスクラッチ荷重値を比較した。
Figure 2007076033
以上の結果から、本発明の構成を用いることで、オゾン耐性および写像性C値に対して経時保存安定性が向上し、また耐傷性を大きく改善することができた。

Claims (5)

  1. インクジェットメディアに、インクジェットヘッドからインクを射出し、画像データをプリントするインクジェット画像形成方法において、該インクジェットメディアは、最表層の細孔径が6〜50nmである空隙型インクジェットメディアであり、該インクジェットヘッドは少なくとも2種以上のインクを射出することができ、かつ、該インクジェットヘッドのうちの1つは着色剤を含有せず実質的に無色なインク(無色インク)が射出できる構成であり、更に、該インクの内無色インクは、少なくともガラス転移温度が異なる2種の水分散性の樹脂微粒子を含有するインクであることを特徴とするインクジェット画像記録方法。
  2. 前記無色インクは、ガラス転移温度が15〜80℃異なる2種の水分散性の樹脂微粒子を含有するインクであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット画像記録方法。
  3. 前記2種の水分散性の樹脂微粒子が、少なくとも、−50℃以上−10℃未満のガラス転移温度を有するラテックスAと、−10℃以上30℃未満のガラス転移温度を有するラテックスBであることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット画像記録方法。
  4. 前記ラテックスA及びBは、それぞれ引張り破断伸度が異なることを特徴とする請求項3記載のインクジェット画像記録方法。
  5. 前記ラテックスA及びBは、少なくとも引張り破断伸度が500%以上であるラテックスと、引張り破断伸度が500%未満であるラテックスであることを特徴とする請求項4記載のインクジェット画像記録方法。
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