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JP2006308081A - 弁部材およびその製造方法、並びにそれを用いたバルブ - Google Patents

弁部材およびその製造方法、並びにそれを用いたバルブ Download PDF

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JP2006308081A JP2006069472A JP2006069472A JP2006308081A JP 2006308081 A JP2006308081 A JP 2006308081A JP 2006069472 A JP2006069472 A JP 2006069472A JP 2006069472 A JP2006069472 A JP 2006069472A JP 2006308081 A JP2006308081 A JP 2006308081A
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Abstract

【課題】 強度や破壊靭性などの機械的特性及び耐熱衝撃性を向上させた弁部材を提供すること。
【解決手段】 窒化珪素質焼結体からなり、液体の流路の少なくとも一部を構成する溝または穴部を備えた液体用の弁部材であって、該弁部材を成す窒化珪素質焼結体は、窒化珪素を主成分とする結晶相と、Fe、Cr、Mn、Co、Ni、Ti、ZrおよびCuのうち少なくとも1種の第1の金属元素の珪化物からなる第1金属珪化物および上記第1の金属元素よりも融点の高い第2の金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物を含む粒界相とを有し、且つ上記溝または穴部の表面における上記第1の金属珪化物および第2の金属珪化物のそれぞれの濃度が上記窒化硅素質焼結体の内部より低いことで耐熱衝撃性を向上させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種化学プラント、鉄鋼、排煙脱硫等で腐食ガス、固形分を含む液、腐食液、粉体などの流体を閉止、制御する弁体、弁箱等の弁部材とその製造方法、またそれを用いたバルブに関する。
従来より、バルブに使用される弁部材として弁体、弁箱等があり、例えば、図7に示すようなボールバルブ101では、図6に示すようなセラミック製のボール弁体102が使用されており、ボール弁体102を開閉する駆動力はステム104の端部よりボール弁体102のコーナーに丸みがついた長方形の溝105に伝達されるので、ボール弁体102の溝105にはステム104の駆動力を受け、溝105の近傍のボール弁体102内部には複雑な引っ張り応力が発生する。
つまり、ボール弁体102を保持し、ボールバルブ101の間をシールするバルブシート106の部分に例えばスラリーなどが固着すると、ボール弁体102を駆動する開閉力が大きくなり、セラミック部分に発生する応力が材料強度を超え、破損することがある。
このため、材料強度を向上させるべく、例えばアルミナ成分を90質量%以上含有するアルミナ、部分安定化ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックスが使用されている。特に、これらの中で窒化珪素は熱衝撃負荷に対して強く急激な温度変化による破損が少ないことが知られている。例えば、特許文献1、2には、窒化硅素質焼結体を用いたボール弁体102が示されている。
また、ボール弁体102として用いる際に要求される強度や破壊靭性などの機械的特性及び熱的特性、耐熱衝撃性強度を満たす窒化硅素質焼結体として、特許文献3に、不純物としてFeを含み、さらにWを少量添加することにより、高強度で特性のばらつきを抑制することが提案されている。また、特許文献4にはW、Mo、Cu、Mn、FeおよびNbのうち少なくとも1種の金属珪化物の結晶粒子を粒界相に分散させてなる窒化珪素質焼結体が、また、特許文献5には高融点金属−Fe−Si−Oからなる化合物を粒界相に形成させた窒化珪素質焼結体が記載されている。さらに、特許文献6には粒界相にW、Fe等の珪化物、Ti化合物(窒化物、炭窒化物、炭酸窒化物)からなる粒子を含有し、W、Fe等の珪化物をTi化合物の周囲に凝集させた窒化珪素質焼結体がそれぞれ提案されている。
特開平5−60251号公報 特開2001−74149号公報 特開平5−148031号公報 特開2001―206774号公報 特開2001−106576号公報 特開平11−267538号公報
しかしながら、特許文献3〜6の窒化珪素質焼結体をボール弁体102などの弁部材として用いた場合、通常、窒化珪素質焼結体の粒界相中に金属の珪化物を有するが、圧縮、引張り、ねじり等の力を受けて機械的応力がかかった場合、粒界相中の金属珪化物に応力が集中しやすい。そのため、応力が集中した金属珪化物が破壊源となって窒化珪素質の結晶と金属珪化物との間に亀裂が生じ、その結果、長期間の使用において弁部材が破損しやすいという課題を有していた。
また、上記金属珪化物は、弁部材中に均一に分散しているため、金属珪化物の濃度が内部と表面ではほぼ同等となりやすい。これにより、機械的強度、耐熱衝撃性が低い金属珪化物が弁部材自体のこれら特性を低下させやすく、特に寒冷地で火力発電所の排煙脱硫装置に使用する場合に、高温の流体を流した際に破損しやすく、熱衝撃負荷(ヒートショック)に対して十分なものではなかった。
上記課題を解決するため、本発明の弁部材は、窒化珪素質焼結体からなり、液体の流路の少なくとも一部を構成する溝または穴部を備えた液体用の弁部材であって、該弁部材を成す窒化珪素質焼結体は、窒化珪素を主成分とする結晶相と、Fe、Cr、Mn、Co、Ni、Ti、ZrおよびCuのうち少なくとも1種の第1の金属元素の珪化物からなる第1金属珪化物および上記第1の金属元素よりも融点の高い第2の金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物を含む粒界相とを有し、且つ上記溝または穴部の表面における上記第1の金属珪化物および第2の金属珪化物のそれぞれの濃度が上記窒化硅素質焼結体の内部より低いことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記弁部材は、中央部に貫通孔を備えた球状体であることを特徴とするものである。
さらに、本発明の弁部材は、上記金属元素がFe、Cuのうち少なくとも1つであることを特徴とするものである。
またさらに、本発明の弁部材は、上記第1の金属珪化物をFe、Cuの合計換算で0.01〜10質量%含有することを特徴とするものである。
また、本発明の弁部材は、上記粒界相に周期律表第3族元素(RE)、AlおよびOからなる非晶質相を含有することを特徴とするものである。
さらにまた、本発明の弁部材は、上記第2の金属元素がW、Moのうち少なくとも1種であることを特徴とするものである。
そして、本発明の弁部材の製造方法は、上記いずれかに記載の弁部材の製造方法であって、所定の原料粉末である窒化珪素粉末と、融点が1000℃以上のうち少なくとも1つの金属元素(Siを除く)からなる金属化合物とを混合して原料粉末を作製する原料作製工程と、前記原料粉末と有機結合剤とからなる成形体を作製する成形工程と、実質的に窒素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガスからなる雰囲気中で前記有機結合材を脱脂して脱脂体を作製する脱脂工程と、前記脱脂体を窒素ガスの含有する非酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程から得られた後、得られた焼結体をpH3以下の水溶液に浸漬するか、またはハロゲン化物からなる気体に暴露した後、外面を研磨加工する工程を有することを特徴とするものである。
また、本発明のバルブは、前記弁部材を用いたことを特徴とするものである。
本発明の弁部材は、窒化珪素を主成分とする結晶相と、Fe、Cr、Mn、Co、Ni、Ti、ZrおよびCuのうち少なくとも1種の第1の金属元素の珪化物からなる第1金属珪化物および上記第1の金属元素よりも融点の高い第2の金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物を含む粒界相とを有し、且つ上溝または穴部の表面における上記第1の金属珪化物および第2の金属珪化物のそれぞれの濃度が内部より低いため、流体を溝または穴部に挿通させた場合に、流体が付着しにくく耐蝕性に優れた弁部材を提供することが可能となる。
また、上記金属元素がFe、Cuのうち少なくとも1つであるので、機械的応力や熱応力によってボール弁体に大きな歪みが生じた場合でも粒界相での亀裂の発生を抑制でき、その結果、弁部材が破損することを防ぐことが可能となる。
また、上記第1の金属珪化物をFe、Cuの合計換算で0.01〜10質量%含有するので、高温においても粒界相の破壊靭性を高くすることができるので、より一層高温で熱応力がかかった場合でも抑制することが可能となる。
また、上記粒界相に周期律表第3族元素(RE)、AlおよびOからなる非晶質相を含有するので、高温においても機械的強度を向上させることができる。
さらに、本発明の弁部材は、上記第2の金属元素がW、Moのうち少なくとも1種であるので、機械的特性、耐熱衝撃性をさらに向上させることが可能となる。
そして、上記いずれかに記載の弁部材の製造方法であって、所定の原料粉末である窒化珪素粉末と、融点が1000℃以上のうち少なくとも1つの金属元素(Siを除く)からなる金属化合物とを混合して原料粉末を作製する原料作製工程と、前記原料粉末と有機結合剤とからなる成形体を作製する成形工程と、実質的に窒素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガスからなる雰囲気中で前記有機結合材を脱脂して脱脂体を作製する脱脂工程と、前記脱脂体を窒素ガスの含有する非酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程から得られた後、得られた焼結体をpH3以下の水溶液に浸漬するか、またはハロゲン化物からなる気体に暴露した後、外面を研磨加工する工程を有することを特徴とするものである。
次に、本発明のバルブは、上記いずれかに記載の弁部材を用いたことを特徴とする製造方法によって、高温下で繰り返し使用しても、強度劣化の小さい高強度で且つ高硬度、高破壊靭性となる弁部材を提供することが可能となる。
以下に本発明の実施形態について詳述する。
本発明の弁部材として、弁箱、弁体等があり、これらの実施形態およびこれらを用いたバルブを図1(a)〜(m)に示す。図1(a)〜(e)は弁箱、(f)〜(j)は弁体、(k)〜(m)は同図(a)〜(e)の弁箱に同図(f)〜(j)の弁体を挿入して得られるバルブを示したものである。
本発明の弁部材である弁箱について、図1(a)〜(e)に基づいて説明する。弁箱21は、外形が角柱状の窒化珪素質焼結体からなり、その長手方向の内部に長穴部22を有し、この長手方向に垂直な方向に長穴部22を貫通する穴部23a,23b,23cを有している。弁箱21は、弁箱本体21aと封止体21bがネジや接着剤等により接合されて一体となっている。弁箱本体21a、封止体21bは共に窒化珪素質焼結体からなる。
また、弁体は、図1(f)〜(j)に示すように、弁本体24aの長手方向の一部に溝24bが形成されたものであり、前記弁箱21と弁体24を組み合わせることでバルブを得ることができる。
このバルブについて、図1(k)〜(m)に基づいて説明する。図1(k)は弁箱21に弁体24を挿入した状態のバルブ26の外径は弁箱21の長穴部22の内径よりも僅かに小さくして弁箱21と弁体24との間の気密性を高めつつ、弁体24は弁体24a内側に挿入されて長穴部22内で回動できる構造となっている。さらに、封止体21bに接する弁体24aの外周部にザグリ(不図示)を形成し、このザグリに気密性を高めるための耐熱性のシールリング(不図示)を設けることで、弁箱21と弁体24との間の機密性を高めることができる。
バルブ26の使用方法の一例について説明する。バルブ26の長手方向が重力に対して垂直な方向となるようにバルブ26を固定する。すなわち、図1(k)において穴部23aが上側、穴部23b、23cが下側になった状態で弁箱22を固定する。穴部23aから溝24b内に液体を注入し、溝24b内を液体で満たす。次いで、弁体24を長穴部22内で180°回転させて溝24bを下側にすると、溝24b内にあった液体が穴部23cから重力によって放出される。さらに、弁体24を長穴部22内で180°回転させると元の図1(k)の状態となり、同様にして、穴部23aから溝24b内に液体を満たし、繰り返し穴部23cから液体を一定量ずつ放出させることができる。
図2(a)は本発明に係る弁部材の他の実施態様を示すボール弁体の斜視図であり、図2(b)は本発明に係るボールバルブの断面を示す断面図である。さらに、図3は本発明に係るボールバルブの組み立ての概略を示す概略図である。
本発明の弁部材の他の実施態様であるボール弁体は、図2(a)に示すように窒化珪素質焼結体からなり、中央部に貫通孔7を備えた球状をなし、図2(b)に示すようなボールバルブとして用いる際に接続するための溝5を有する。このボール弁体2を用いたボールバルブ1は、ボール弁体2の溝5にアクチュエータ30によって駆動力を伝達するステム4を介して開閉可能となる。ボール弁体2はバルブシートを兼ねた球面部の受け面を備えた弁箱6bとソケット6aに挟まれて収納され、両側から保持されており、ステム4によって回転自在な状態となっている。
また、弁箱6bとソケット6aとの間にはOリング9が配置され、内部の流体がリークされないような構造となっている。そして、弁箱6bとソケット6aの端面にはバルブシートが配置され、その外側を囲むように有底部のある筒状体のグランド8bとソケット押さえ8aとが配置され、ボルト32にて機械的に締結されている。さらに、アクチュエータ30の下部にはグランド8bから一定の距離を得るために、中央部に貫通孔の備えたヨーク31を介在させグランド8bに固定されており、ヨーク31の貫通孔の中をステム4が回転自在となっている。
そして、ボール弁体2の貫通孔7は、ボールバルブ1本体に組み付けた際に、グランド8b、弁箱6b、ソケット6a、ソケット押さえ8aの中央部に備えた開口部と一致した場合に、流体が通過可能な構造となっている。そして、ボール弁体2の貫通孔7が開口部と不一致な場合には、流体は止められるような弁状態となっており、ボール弁体2が回転自在に稼働することで、開閉可能な貫通孔7を形成している。なお、貫通孔7は図1では丸穴のものを示したが、図5に示すような三角孔で形成されても良く、開閉に伴い流量を調整可能なものとなる。一般的に、これらはCV値で管理されている。溝5は、略長方形をしており、コーナー部には曲率半径R0.5mm〜2mmの範囲で曲面とすることが好ましい。
ここで、本発明の弁部材である弁体2,24、弁箱21は、図1(a)〜(m),2(a)に示すように、弁体2,24、弁箱21を成す窒化珪素質焼結体が、窒化珪素を主成分とする結晶相と、Fe、Cr、Mn、Co、Ni、Ti、ZrおよびCuのうち少なくとも1種の第1の金属元素の珪化物からなる第1金属珪化物および上記第1の金属元素よりも融点の高い第2の金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物を含む粒界相とを有し、且つ上記貫通孔の表面における上記第1金属珪化物および第2金属珪化物のそれぞれの濃度が内部より低いことが重要である。
これにより、高温の流体に曝されることによって弁体2,24、弁箱21に大きな熱応力がかかった場合でも、第1金属珪化物、第2金属珪化物を含む粒界相と窒化珪素の結晶との界面でマイクロクラックが進展することを抑制でき、耐熱衝撃性などの熱的特性を高いものとして、高温の流体が流入しても熱的衝撃負荷(ヒートショック)で破損することのないボール弁体2を得ることができる。
図4に、これらの弁体2,24、弁箱21の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察した模式図を示す。主成分である窒化珪素の結晶12と、粒界相20にFe、Cr、Mn、Co、Ni、Ti、ZrおよびCuのうち少なくとも1種の第1の金属元素の珪化物からなる第1金属珪化物16及び上記第1の金属元素よりも融点の高い第2の金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物18を含むものである。
なお、上記粒界相20とは、窒化珪素の結晶12間に囲まれる領域を示す。
窒化珪素の結晶12としては、主に針状に形成されたものであり、β型窒化珪素結晶、又はβ型窒化珪素と同じ結晶構造を有するβ’−サイアロン結晶がある。
第1金属珪化物16としては、FeSi、FeSi、FeSi、FeSi、CrSi、CrSi、MnSi、CoSi、NiSi、NiSi、TiSi、ZrSi、CuSi等がある。また、第2金属珪化物としては、WSi、WSi、WSi、WSiおよびMoSiから選択された少なくとも1種が好ましい。
また、第2の金属元素としては、Mo、Ta、Nb、Wが好ましく、これらの金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物18としては、MoSi、MoSi、TaSi、TaSi、NbSi、WSi、WSi、WSi、WSi等がある。これら第2の金属珪化物18は、融点が非常に高いため、窒化珪素の結晶12と特に強固に結合し、かつ高温の流体に曝されることにより高温となった場合でも熱力学的に安定であるので、高温の流体に曝されることによって弁体2,24、弁箱21に大きな熱応力がかかった場合でも、第1金属珪化物16、第2金属珪化物18を含む粒界相20と窒化珪素の結晶12の界面でマイクロクラックが進展することを抑制する。その結果、耐熱衝撃性などの熱的特性をさらに優れたものとすることができる。同時に、溝24bの表面24b、長穴部22の表面26a、穴部21a〜21cの表面26c〜26e、貫通孔7の表面7aにおける第1金属珪化物16および第2金属珪化物18のそれぞれの濃度を内部より低くすることで、高温の流体に曝された場合、内部に多く含まれる第1金属珪化物16、第2金属珪化物18によって、機械的特性と熱的特性を向上させることができる。
上記穴部の表面26a〜26e、貫通孔7の表面7aにおける第1、第2金属珪化物16、18のそれぞれの濃度を内部よりも低くするのは、バルブの開閉によって高温の流体が急に溝24bや貫通孔7に流入した際に熱衝撃負荷(ヒートショック)が発生し、破損の懸念があるからである。特に、火力発電所などの排煙脱硫装置に使用されるバルブ26、ボールバルブ1は、屋外で使用されることもあり、その場合、零下にさらされて使用することも珍しくない。その冷えた状態のバルブ26、ボールバルブ1に高温の石灰スラリーが流入すると、弁箱21,弁体24、ボール弁体2に温度分布が生じてしまい、その結果、破損に至ることがある。
なお、ボールバルブ1においては、バルブの閉時には、球面部は流体と接したままであるので温度変化はあまり受けず、バルブ開時には球面部は、流体とは殆ど接しないので温度変化は受けず、貫通孔7の表面7aほど熱的衝撃負荷(ヒートショック)は受け難い。
また、腐食性の高い流体が挿通される場合でも耐腐食性の低い第1、第2の金属珪化物16、18が、表面7aの濃度が内部よりも低いため、耐腐食性を高く維持することが可能となり、表面に存在するボイドから浸食が発生し難く、その部分に流体が付着して流れを阻害することがなく使用することが可能となる。特に、金属珪化物は耐食性を損なうので、穴部の表面26a〜26e、貫通孔7の表面における濃度が内部よりも低いことが良い。
また、弁箱21,弁体24、ボール弁体2をなす窒化硅素質焼結体は、焼成後のものであっても、焼結後に研磨等の加工を施したものでもよい。いずれの場合も表面7aの第1、第2金属珪化物16、18の濃度が内部よりも低ければよい。
なお、弁箱21の内部とは、弁箱21の外表面、長穴部22の表面26a、穴部23a〜23cの表面、およびこれらの面から深さ0.2mmまでの範囲にある表面近傍を除く部位である。弁体24の内部とは、弁箱24の外表面、溝24bの表面、およびこれらの面から深さ0.2mmまでの範囲にある表面近傍を除く部位である。ボール弁体2の内部とは、貫通孔7の表面7aとボール弁体2の外表面、およびこれら表面から深さ0.2mmまでの範囲である表面近傍部分を除く部位である。
以下、弁箱21の長穴22の表面26a、穴部23a〜23c、弁体24の溝24bの表面26b、ボール弁体2の貫通孔7の表面7aを総称して表面と記載する。また、弁箱21、弁体24,ボール弁体2を総称したものを弁部材と記載する。
ここで、本発明の弁部材である弁箱21,弁体24、ボール弁体2の表面と内部の金属珪化物の濃度を比較する方法として、第1、第2金属珪化物16、18がFe珪化物とCu珪化物を含む場合を例として説明する。
例えば、蛍光X線分析装置により次のように行う。先ず、表面と、所定位置である内部を研磨した面とに各々、X線を照射し、これによって発生するFe、Cuの各元素の蛍光X線(特性X線)の強度を次のように測定する。Fe、Cuの各元素の蛍光X線(特性X線)を高分解能比例計数管に入射、プリアンプ等の増幅回路で増幅後、さらにマルチチャンネルアナライザーによってエネルギー毎に分解する。ここで、測定する元素(Fe、Cu)を指定し、これらの元素固有のエネルギー窓が設定され計数された蛍光X線のカウント数(強度)を出力する。測定条件を同一にするために試料の面積、照射するX線の強度、蛍光X線をカウントする時間等を同じとする。このように測定した表面のFe、Cuの各元素の蛍光X線のカウント数をCFe1、CCu1、内部のFe、Cuの各元素の蛍光X線のカウント数をCFe2、CCu2、とする。さらに、弁部材の内部に金属珪化物からなる結晶相が含まれていることをX線回折法、微小X線回折法、透過型電子顕微鏡等により分析する。
表面に第1、第2金属珪化物16、18が含まれている場合は、結晶相をX線回折法、微小部X線回折法、透過型電子顕微鏡等で分析することにより確認することができる。表面と内部との金属珪化物の濃度の比は、Fe珪化物についてはCFe1/CFe2、Cu珪化物についてはCCu1/CCu2により計算する。そして本発明の弁部材において、金属珪化物16、18の表面における濃度が内部よりも低いということは、前記CFe1/CFe2、CCu1/CCu2のうち少なくとも一方が1よりも小さい場合と定義する。このように、第1、第2金属珪化物16、18が複数の金属元素を含む場合は、少なくとも1つの第1、第2金属珪化物16、18の濃度が表面で内部より低いときに、金属珪化物の貫通孔7の表面7aにおける濃度が内部よりも低いと定義する。また、前記金属珪化物の濃度が内部に比べて1/n(nは1よりも大きい任意の数値)であるとは、前記CFe1/CFe2、CCu1/CCu2のいずれか小さい方が1/n以下である場合と定義する。但し、第1、第2金属珪化物16、18が弁部材の表面に存在しない場合も本発明の好ましい形態のひとつであり、この場合CFe1/CFe2、CCu1/CCu2の値はゼロと定義する。
なお、本発明の弁部材の表面における第1、第2金属珪化物16、18の濃度を低くするには、詳細は製造方法において後述するが、先ず、一般的な方法によって得られた窒化珪素を主成分とする焼結体を得た後、pH3以下の水溶液に浸漬するか、ハロゲン化物からなる気体に暴露することで表面の金属珪化物の濃度を小さくすることができる。水溶液に浸漬する場合は、そのpHと浸漬時間を変化させ、pHを小さくする程、また浸漬時間を長くする程、表面における金属珪化物の濃度は小さくなる傾向がある。フッ素や塩素などのハロゲン化物からなる気体に暴露する場合は暴露時間を変化させ、暴露時間が長い程、表面における金属珪化物の濃度は小さくなる傾向がある。あるいは、貫通孔7を焼き放しで形成して研削をしないようにすることが好ましい。
また、弁部材がボール弁体2の場合には、ボール弁体2の外表面の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)で0.4μm以下となるよう形成することが好ましい。これは、0.4μmよりも大きい値では操作時のトルクが高く、また、流体が粉体などを含む流体である場合には、ボール弁体2と弁座との間で噛み込み易く、操作時にスムーズに稼働させることができないため、0.4μm以下であることが好ましく、さらには0.2μm以下の面であることがよい。さらには流体のリークの観点からも算術平均粗さ(Ra)が0.4μm以下とすることが好ましい。
また、弁部材を成す窒化珪素質焼結体は、ボイド占有率1%以下で、且つ、最大ボイド径が10μm以下であることが好ましく、流体が粉体などを含む流体である場合にはボイドに流体が固着するのを防ぎ、操作性を損なうことがない。好ましくはボイド占有率0.8%以下で、且つ、最大ボイド径が5μm以下、さらには2μm以下であることが良い。
また、本発明の弁部材をなす窒化珪素質焼結体3に含まれる第1の金属元素がFe、Cuのうち少なくとも1つであることが好ましい。
このように第1の金属元素がFe、Cuのうち少なくとも1つである場合、第1の金属珪化物をFe、Cuの合計換算で0.01〜10質量%含有することが好ましい。
これよって、優れた機械的特性、熱的特性を備えるのみならず、粒界相20に破壊靱性の高い第1金属珪化物16を生成させることができるので、弁部材に応力がかかった際、機械的応力や熱応力によって弁部材全体に大きな歪が生じた場合でも粒界相20での亀裂の発生を抑制でき、その弁部材が破損することを抑制することができる。
なお、第1の金属元素の含有量が多いと、金属元素が不純物として窒化珪素質に存在する量が増加し、機械的特性を低下させるため、弁部材の破損などの問題が発生しやすくなる。また、下限値未満の場合、金属珪化物が形成されにくくなり、窒化珪素質焼結体3中の金属珪化物の隣接層が存在しにくくなり、弁部材をなす窒化珪素質焼結体3の機械的特性、耐熱衝撃性が低下する。
特に、排煙脱硫装置などにこれらの弁部材を使用した場合においては、高温の石灰スラリーが急に流入することで熱的衝撃負荷がかかることや、屋外のところで使用する場合に凍結などで内部に残った流体が膨張して押圧力を内周からかかることが懸念されるが、これらの機械的応力や熱応力に対しても問題なく使用することが可能となる。
また、粒界相20に周期律表第3族元素(RE)、AlおよびOからなる非晶質相を含有することが好ましい。これによって、焼成中に液相が低温で生成するので、窒化珪素質焼結体の結晶12が微細で粒径が揃ったものとなり、その結果さらに耐熱衝撃性に優れ、機械的強度の高いボール弁体2を得ることができる。非晶質相は、例えば、周期律表第3族元素(以下REと称す)の酸化物と酸化アルミニウム粉を製造過程で添加後、成形、焼成することにより焼結体中に生成させることができる。
好ましくは、弁部材を成す窒化珪素質焼結体にREをRE換算で1〜20質量%、AlをAl換算で0.1〜10質量%含有する。なお、この第3族元素とは、Sc、Y、ランタノイド元素、アクチノイド元素から選ばれるうち少なくとも1種の元素を意味する。
また、前記REがY、Er、Yb、Luのうち少なくとも1種であることが好ましい。これにより、焼成中に液相が低温で生成すると共に、生じる非晶質相の熱膨張係数と窒化珪素の結晶との熱膨張の差を小さくできる傾向がある。このため、窒化珪素の結晶を微細で粒径が揃ったものとするだけでなく、高温で機械的応力や熱応力がかかった場合でも、窒化珪素と粒界相20の熱膨張係数の違いによって粒界相でマイクロクラックが発生することを抑制できる。その結果、耐熱衝撃性を維持しつつ高温での機械的強度を向上させることができる。また、これにより、高温酸化雰囲気中での耐酸化性を向上させることもできる。
REがYの場合には、REがY以外の場合よりも焼成中にREの蒸発を抑制できるため窒化珪素質焼結体の材料組成を高精度に制御でき、これによって機械的特性のばらつきを低減させることができるため特に好ましい。
さらに、この粒界相20にアパタイト相、ボラストナイト相およびダイシリケート相の少なくとも1種を含有することが好ましい。これにより弁部材の機械的強度をさらに向上させることができる。また、アパタイト相はRE(SiN、ボラストナイト相はRESiON、ダイシリケート相はRESiで表される化合物である。また、粒界相20がアパタイト相またはボラストナイト相を含有する場合は、高温強度、耐高温クリープ特性、耐熱衝撃性が向上する。また、粒界相がダイシリケート相を含有する場合は、高温での耐酸化特性が向上する。
RE、Alを含む弁部材内部の粒界相20の量に対する貫通孔7の表面7aの粒界相20の量を測定するには、例えば、蛍光X線分析装置により次のように行う。
弁部材の表面と、弁部材を研磨した面とに各々、X線を照射し、これによって発生するRE、Alの各元素の蛍光X線(特性X線)の強度を次のように測定する。RE、Alの各元素の蛍光X線(特性X線)を高分解能比例計数管に入射、プリアンプ等の増幅回路で増幅後、さらにマルチチャンネルアナライザーによってエネルギー毎に分解する。ここで、測定する元素(RE、Al)を指定し、これらの元素固有のエネルギー窓が設定され計数された蛍光X線のカウント数(強度)を出力する。測定条件を同一にするために試料の面積、照射するX線の強度、蛍光X線をカウントする時間等を同じとする。このように測定した表面7aのRE、Alの各元素の蛍光X線のカウント数をCRE1、CAl1、内部のRE、Alの各元素の蛍光X線のカウント数をCRE2、CAl2とする。
但し、複数のREの蛍光X線が検出された場合は、複数のREの蛍光X線のカウント数の合計を表面7a、内部についてそれぞれCRE1、CRE2と定義する。RE、Alの各々についての表面7aと内部の濃度の比は、REについてはCRE1/CRE2、AlについてはCAl1/CAl2により計算する。そしてボール弁体2をなす窒化珪素質焼結体において、RE、Alを含む粒界相20が弁部材の内部よりも表面に少なく存在するということは、前記CRE1/CRE2、CAl1/CAl2のうち少なくとも一方が1よりも小さい場合と定義する。但し、RE、Alを含む粒界相20が表面7aに存在しない場合は、CRE1/CRE2、CAl1/CAl2の値はゼロとする。
また、前記粒界相20に含まれるSiとREの比率が、SiO/REのモル比換算で0.2〜10であることが好ましい。これにより、弁部材の機械的特性をさらに向上させることができる。SiO/REのモル比換算で0.2〜4とすることが窒化珪素質焼結体の焼結性を向上させるためにさらに好ましい。このモル比は、次のように求めることができる。上記の方法により体積%換算したREとAlに含まれる酸素量(質量%)の合計をG(質量%)とする。LECO社製酸素分析装置で窒化珪素質焼結体中の全酸素含有量を測定し、全酸素含有量(質量%)からG(質量%)を差し引き、残りの酸素量(質量%)をSiO量(質量%)に換算する。このSiO量(質量%)と、REの質量換算での含有量(質量%)との比をSiO/REのモル比換算でのSiとREの比率とする。
前記粒界相20に含まれるAlとREの比率が、Al/REのモル比換算で0.2〜5であることが好ましい。これにより、窒化珪素質焼結体の焼結性をさらに向上させ、かつ、破壊靱性を向上させることができるからである。さらに好ましくは、Al/REのモル比換算で0.4〜3である。AlとREのモル比は、次のようにICP発光分光分析により測定することができる。
ICP発光分光分析により窒化珪素質焼結体中のREおよびAlの含有量(質量%)を測定し、この含有量をREおよびAl換算での含有量(質量%)に換算する。さらにREおよびAlの質量換算での含有量と理論密度(例えばYは5.02g/cm、Alは3.98g/cm)を用いて、REおよびAlの体積%換算での含有量を求める。
また、上記第2の金属元素がW、Moのうち少なくとも1種であることが好ましく、さらに、上記第2金属珪化物18の含有量を0.1〜3質量%含有することが好ましい。これにより、第1金属珪化物16および第2金属珪化物18が互いに接する隣接相14を形成し易くすることによって、第1、第2金属珪化物16、18に機械的応力や熱応力が集中するのを抑制し、これにより、機械的特性、耐熱衝撃性をさらに向上させることが可能となる。
また、第1の金属珪化物16としてFeSi、第2の金属珪化物18としてWSiが選ばれることが好ましい。これにより、Fe珪化物とW珪化物は結晶構造が近似しているので、互いに隣接相14を著しく形成し易いためである。従って、粒界相20に対する隣接相14の含有量が増加し、その結果、機械的特性と熱的特性、特に機械的強度と耐熱衝撃性がさらに向上する。
さらに、窒化珪素質焼結体の結晶12が針状結晶からなり、該針状結晶の長径の平均粒径が30μm以下、上記針状結晶の短径の平均結晶粒径が2μm以下であることが好ましい。これによって、微細な亀裂の進展を該針状結晶がより効果的に抑制するので、破壊靭性が向上し、機械的強度が向上した窒化珪素質焼結体とすることができる。特に、機械的特性、例えば、機械的強度をさらに向上するためには該針状結晶の長径の平均粒径を15μm以下とするのが好ましい。平均粒径が15μmを超えた場合には破壊靭性を著しく向上できないので、機械的強度を著しく向上できないからである。
尚、窒化珪素の結晶12の平均粒径の測定には次のような種々の方法がある。即ち、弁部材の断面を鏡面研磨し、この鏡面をSEM(走査型電子顕微鏡)写真に撮り、SEM写真に写っている窒化珪素の結晶12の長径を測定する方法、X線マイクロアナライザーを併用して窒化珪素の結晶12を特定し、その結晶の長径を測定する方法、又は鏡面加工した弁部材の面にある粒界相20を熱処理によるエッチングや化学的エッチング処理により表面から除去後に長径を測定する方法があり、いずれにしても、測定された複数の長径データを平均化して算出される。
また、弁部材がボール弁体2の場合には、粒界相20に融点が1400℃以上の金属元素のうち少なくとも1つの金属珪化物を含み、粒界相20を20体積%未満含有することが好ましい。これにより、高温での耐クリープ特性に優れた金属珪化物16、18が、ボール弁体2を製造する過程で行う焼成中に粒界相に生成する。その結果、ボール弁体2を製造する過程で行う焼成中で変形を抑制できるので、寸法精度の高いボール弁体2を得ることができる。特に貫通孔7や溝5を焼き放しで形成することも可能となる。
また、粒界相20の含有量が20体積%以上の場合は、焼成工程中に変形が起こりやすいため寸法精度の高いボール弁体を作製することが困難となり好ましくない。また、粒界相20が15体積%を越え20体積%未満の場合は、変形を著しく低減させることができない。また、粒界相が5体積%未満の場合、緻密なボール弁体2を得るために高温で焼成する必要があり、高温で焼成すると窒化珪素の結晶12が一部粗大化するため、機械的強度や耐摩耗性を著しく向上させることができない。このため、粒界相の含有量は5〜15体積%であることが特に好ましい。
前記隣接相とは、第1、第2金属珪化物16、18が一部で接している状態であればよく、これにより、第1、第2金属珪化物16、18に機械的応力や熱応力が集中するのを抑制し、その結果、弁部材の機械的特性、耐熱衝撃性をさらに向上させることができ、第1、第2金属珪化物16、18の一方が他方の金属珪化物の一部又は全部を取り囲んでいる状態であるのがより好ましい。
さらに、この隣接相は、第1金属珪化物16、第2金属珪化物18の他にさらにこれら第1金属珪化物16を成す第1の金属元素と第2金属珪化物18を成す第2の金属元素を含む複数金属成分からなる第3金属珪化物を有することが好ましい。第3金属珪化物は、第1、第2金属珪化物16、18と結晶構造が近似しているので、隣接相が形成されやすいだけでなく、隣接相が熱力学的に安定であるので、弁部材として高温で用いられた場合に、隣接相が相変態を起こしにくくなり、高温での機械的特性や耐熱衝撃性が向上するからである。
次に、本発明の弁部材の製造方法について説明する。
例えば、先ず、所定の原料粉末である窒化珪素粉末と、融点が1000℃以上のうち少なくとも1つの金属元素(Siを除く)からなる金属化合物とを混合して原料粉末を作製する原料作製工程と、前記原料粉末と有機結合剤とからなる成形体を作製する成形工程と、実質的に窒素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガスからなる雰囲気中で前記有機結合材を脱脂して脱脂体を作製する脱脂工程と、前記脱脂体を窒素ガスの含有する非酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程から得られた後、得られた焼結体をpH3以下の水溶液に浸漬するか、またはハロゲン化物からなる気体に暴露した後、外面を研磨加工する工程を有することで、表面の金属珪化物の濃度を内部より低くすることができる。これによって、機械的特性と耐熱衝撃性を向上させることができる。
さらに、本発明のボールバルブ1の製造方法を具体的に説明する。
例えば、先ず窒化珪素粉末と、融点が1000℃以上のうち少なくとも1つの金属元素(Siを除く)からなる金属化合物とを混合して原料粉末を作製する原料作製工程と、前記原料粉末と有機結合剤とからなる成形体を作製する成形工程と、実質的に窒素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガスからなる雰囲気中で前記有機結合材を脱脂して脱脂体を作製する脱脂工程と、前記脱脂体を窒素ガスを含有する非酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程とを有する製造方法によって焼結体を作製する。この焼結体は、β型窒化珪素結晶、又はβ型窒化珪素と同じ結晶構造を有するβ’−サイアロン結晶を主成分とする窒化珪素質焼結体である。また、融点が1000℃以上のうち少なくとも1つの金属元素としては、上述した金属元素が選ばれることが好ましい。
次いで、得られた焼結体をpH3以下の水溶液に浸漬する浸漬工程、またはハロゲン化物からなる気体に暴露する暴露工程を経る。
浸漬工程としては、焼結体表面に存在する金属珪化物をpH3以下の水溶液と反応させて焼結体表面からその少なくとも一部を除去する。pH3以下の水溶液としては、HCl、HNO、HSO、HF、H、HClOの各々の水溶液およびこれらのうち少なくとも2種を混合した水溶液が挙げられる。前記水溶液の中でも、HCl水溶液単独、もしくは混酸水溶液としてHNO+HSO、HF+HNO+HSO、HF+H、HF+HNO、HNO+HF、HNO+HF+HSO、HNO+HF+HCl、HNO+HF+HClOのいずれかの水溶液を用いることが好ましい。焼結体を前記水溶液に浸漬することにより、金属珪化物が焼結体表面から除去される。前記水溶液のうち、経済性と製造過程における安全性を向上させることができるHCl水溶液が特に好ましい。浸漬工程において用いるpH3以下の水溶液に水を含有するのは、経済性と製造過程における安全性を向上させるためである。また、焼結体をpH3以下の水溶液に暴露する時間は5分以上が好ましい。
暴露工程としては、焼結体をハロゲン化物に暴露するものであり、ハロゲン化物としては、フッ化物からなる気体が好ましく、特にClF、CFCl、CFCl、CFCl、CF、NF、SF、SiF、BF、PF、PFのいずれかを含む気体が好ましい。これにより、焼結体の表面に含まれる金属珪化物が除去される。特に、金属珪化物としてW、Moを含む金属珪化物を効率良く除去することができる。これらのハロゲン化物の気流を形成し、この気流に焼結体を1分以上暴露することがより好ましい。
また、焼結体表面の金属珪化物を低減させる方法として、前記浸漬工程または暴露工程が選ばれる理由について説明する。窒化珪素質焼結体表面の金属珪化物を低減する方法には多くの方法があり、その中でも前記浸漬工程、前記暴露工程を用いることが好ましい。窒化珪素質焼結体の表面に存在する金属珪化物を除去する他の方法としては、例えば酸化ナトリウムと焼結後の窒化珪素質焼結体とをAu、Fe、Ni、Ag、Zrのいずれかからなる金属容器に入れたまま500℃程度に加熱する方法がある。しかし、この方法は、容器が浸食されやすいという問題、容器に含まれる金属成分が窒化珪素質焼結体に固着するという問題、用いた酸化ナトリウムが窒化珪素質焼結体に固着するという問題等がある。このため、この方法は弁部材として用いるための窒化珪素質焼結体表面から金属珪化物を除去する方法として用いることはできない。
また、表面における金属珪化物の濃度を内部に比べて1/2以下に制御するためには、例えば前記水溶液としてpH2.5以下の水溶液を用い、この溶液に焼結体を10分以上浸漬するか、またはフッ素、塩素の少なくとも1つを含む気体に20分以上暴露させる。
さらに、融点が1000℃以上のうち少なくとも1つの金属元素(Siを除く)からなる金属化合物として、Fe、Cuのうち少なくとも1つの金属化合物を用いる際は、焼結体中にFe珪化物、Cu珪化物がFe、Cuの合計換算で0.01〜10質量%含有するように、Fe、Cuの含有量を制御することによって、さらに高温でも粒界相の破壊靱性を高くすることができるので、さらに高温で熱応力がかかった場合でも、割れにくい弁部材を製造することができる。
また、前記原料粉末に、さらに周期律表第3族元素(RE)の酸化物(RE)、酸化アルミニウムを添加することによって、焼成工程で液相が低温で生成し、粒界相にRE、AlおよびOからなる非晶質相を含有させることができる。その結果、窒化珪素の結晶が微細で粒径が揃い、さらに耐熱衝撃性に優れ、機械的強度の高い弁部材を製造することができる。また、粒界相に前記非晶質相を均一に分散させることにより、窒化珪素の結晶を焼結体全体に渡って微細で粒径の揃ったものとするためには、焼成工程で、最高温度を経た後、800℃までの降温速度を100℃/時間よりも大きくすることが好ましい。
さらに、前記REとしてY、Er、Yb、Luのうち少なくとも1種を用いることにより、高温での機械的強度と耐酸化性が向上した弁部材を製造することができる。さらに、焼成工程で、降温速度を200℃/時間よりも大きくすることにより、粒界相に含まれるSiとREの比率を、SiO/REのモル比換算で0.2〜10とすることができるので、機械的特性がさらに向上したボール弁体2を製造することができる。
また焼結体中にAlとREの比率が、Al/REのモル比換算で0.2〜5となるよう、REと酸化アルミニウムを原料粉末に添加することによって、前記非晶質相を粒界相全体に渡って均一に形成させ、非晶質相の偏在を抑制することができるので焼結性が向上し、破壊靱性が向上したボール弁体2を製造することができる。
また、前記脱脂体の比表面積を1〜30m/gとすることによって、焼結体に含まれる窒化珪素の結晶を針状結晶からなり、該針状結晶の長径の平均粒径が30μm以下、前記針状結晶の短径の平均粒径が2μm以下とすることができる。その結果、破壊靭性が向上し、機械的強度がさらに向上したボール弁体2を製造することができる。
また、原料粉末中に含まれる窒化珪素以外の化合物の含有量を制御することにより、焼結体中に含まれる粒界相の含有量を20体積%未満に制御することが好ましく、焼成工程中での変形を抑制できるので、寸法精度の高いボール弁体2を製造することができる。
また、前記脱脂工程、窒化工程、焼成工程を同一の炉内で連続して実施することが、窒化珪素質焼結体の製造コストを特に低減するので好ましい。
また、ボール弁体2を球状にするため、外径に研削・研磨しろを残して上記製造方法を得た後、研削・研磨加工を行ってもよく、また、研削・研磨を行った後に、上記製造方法を行っても問題ない。好ましくは、上記製造方法の後、研削・研磨加工を行って寸法精度を入れた方が好ましい。これは、ボールバルブの閉時において、球面部が流体と接触する面となるが、常時流体と接するので、(例えば、閉から開の場合、流体を止めているのでその間も流体と同じ温度となる。また、開から閉の場合でも流体と接していた温度のままとなる。)貫通孔7と比べると急激な温度変化を受け難く、また、形状も引張り強度が発生するような構造ではないため、本発明のような製造方法によって金属珪化物の濃度を内部よりも低くする必要はない。また、金属珪化物が多い方がボール弁体の操作時に弁座を滑りやすく、動きが良くなるので、上記製造方法を行った後、球面部に対しては研削・鏡面加工を施すのが好ましい。
また、得られた窒化珪素質焼結体を致密化させることによって機械的特性を向上させるためには、前記焼成工程における最高温度が1600℃以上であることが好ましい。1600℃以上で焼成することにより、相対密度が97%以上の緻密なボール弁体2を作製することができ、機械的特性を向上させることができる。また、窒化珪素の結晶の異常粒成長を抑制することにより機械的強度の低下を抑制するためには、焼成の最高温度の上限を1850℃とすることが好ましい。
次に、第1金属珪化物16が、第2金属珪化物18を取り囲むように形成されている隣接相14とするには、第1の金属元素を第2の金属元素よりも多くし、かつ第1の金属元素を計0.2〜10質量%、第2の金属元素を計0.1〜3質量%を窒化珪素質焼結体中に含有させるよう、前記粉末混合工程における第1の金属元素の化合物および第2の金属元素の化合物の添加量を制御する。
なお、第1、第2の金属元素が製造過程で不純物として混入する場合は、その不純物を除去する等して第1、第2の金属元素の含有量を制御してもよい。具体的には、例えば、粉末混合工程において使用する機械の摩耗によって金属のFe成分が原料粉末中に混入する場合、粉末混合工程の後、この粉末に磁場を印加してFe成分を吸着し、除去することにより、最終的に弁部材に含まれるFeの含有量を制御することができる。
また、第1の金属元素の化合物からなる粉末の平均粒径を1〜20μm、第2の金属元素の化合物からなる粉末の平均粒径を0.1〜5μmとすることにより、取り囲む第1金属珪化物の含有量を増加させることができるので、さらに機械的特性に優れたボール弁体2を製造することができる。
さらに好ましくは、出発原料であるSi粉末の平均粒径を2〜50μmとし、脱脂体の比表面積を2〜30m/gとすることにより、弁部材に含まれる窒化珪素の結晶の長径の平均粒径を15μm以下に制御する。Si粉末の平均粒径が2μm未満であると、窒化工程中のSi粉末の急激な窒化反応に伴う多量の発熱によって、窒化体の温度が急激に上昇し、窒化工程で大きな窒化珪素の結晶が生成する恐れがあり、その結果、この窒化珪素の結晶が焼成工程で異常粒成長するので平均粒径が15μmを超える恐れがある。また、Si粉末の平均粒径が50μmを超えると、窒化工程で大きなSi粒子が窒化されて大きな窒化珪素の結晶が生成し、この大きな窒化珪素の結晶が焼成工程でさらに異常粒成長し、平均粒径が15μmを超える恐れがある。脱脂体の比表面積を2〜30m/gとすることによって、窒化工程でSi粉末の急激な窒化反応に伴う多量の発熱を抑制できると共に、窒化工程で大きな窒化珪素の結晶が生成した場合でも、焼成時に窒化珪素の結晶の粒成長が抑制されるので、窒化珪素体の結晶の長径の平均粒径を15μm以下に制御することが可能となる。
また、第1の金属元素の化合物からなる粉末の平均粒径を0.1〜5μm、第2の金属元素の化合物からなる粉末の平均粒径を1〜30μmとすることにより、取り囲む第2金属珪化物の含有量を増加させることができるので、さらに耐熱衝撃性に優れたボール弁体2を製造することができる。
第1、第2の金属元素の化合物を構成する粒子の平均粒径は、それぞれ、例えばSEM写真により個々の粒子の粒径を測定し、これらの粒径を平均して求めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態だけに限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、改良や変更したものの他、他の弁部材にも適用できる。
先ず、表1に示す如く種々の粒界相を有する窒化珪素質焼結体にてボール弁体を作製し、熱衝撃試験を行った。
Figure 2006308081
表1に示す金属化合物粉末(粉末1、粉末2)と、原料粉末である高純度窒化珪素(Si)粉末(平均粒径1μm、α化率90%)、高純度Si粉末(平均粒径3μm)、平均粒径1μmのY粉末、平均粒径0.7μmのAl粉末とを混合して混合粉末を作製した。この際、金属化合物粉末である粉末1と粉末2とを水を用いて湿式粉砕し、湿式粉砕後の粉体の平均粒径を0.8〜1μmにした後、乾燥して予備混合粉末を作製後、予備混合粉末と原料粉末を作製する予備混合工程を経た試料も作製した。得られた混合粉末と、エタノールと、窒化珪素質粉砕用メディアとをバレルミルに投入して混合した。その後、得られたスラリーに、有機結合材としてポリビニルアルコール(PVA)を添加混合し、さらにスプレードライヤーで造粒後した。得られた造粒粉体を略球面をなるよう成形体を窒素雰囲気中600℃で3時間保持することにより脱脂した。なお、表1で、金属化合物粉末の含有量は金属元素換算、Si粉末の質量比はSi換算である。また、脱脂体の比表面積をBET法により測定した所、10〜15m/gであった。
得られた脱脂体を、表面が窒化珪素質の焼結結晶粒子で覆われたカーボン製のこう鉢中に載置し、実質的に窒素からなる150kPaの窒素分圧中、1050℃で20時間、1250℃で10時間順次保持して窒化し、さらに昇温して120kPaの窒素分圧中1500℃で3時間、1770℃で10時間、200kPaの窒素分圧中1800℃で3時間、順次保持後、200℃/時間で降温して焼成し、β型窒化珪素質焼結体からなる焼結体を得た。作製した焼結体を表1に示す浸漬工程または暴露工程を用いて表面処理し、本発明のボール弁体2(外径φ80mm)を得た。浸漬工程は表1に示すpHの塩酸水溶液に所定時間浸漬し、水洗、乾燥する方法とした。暴露工程は、試料をチャンバーに入れ、このチャンバー中にCFガスを流しながら試料を所定時間暴露後、水洗、乾燥する方法とした。
以上のようにして作製した本発明の試料であるボール弁体試料を用いて次の評価を行った。
まず、試料中の球面の表面の粒界相の結晶相を調べ、粒界相に金属珪化物が含まれている場合、この結晶構造を同定した。すなわち、試料をTechnoorg− Linda製イオンシニング装置を用いて加工し、JEOL社の透過型電子顕微鏡JEM2010Fを用いて粒界相の電子線回折による格子像を観察し、この格子像を解析した。なお、1つの試料に複数の金属珪化物を含有する場合は、最も多く含まれている金属珪化物の結晶構造を同定した。
また、試料の表面と、試料の内部を鏡面研磨した面の金属珪化物の濃度をX線マイクロアナライザー(日本電子株式会社製JXA−8600M)を用いて、次のように測定した。
試料表面と、試料内部を鏡面研磨した面に各々、X線を照射し、これによって発生するFe、Cu等の金属元素(E)の蛍光X線(特性X線)の強度を次のように測定した。各金属元素(E)の蛍光X線(特性X線)を高分解能比例計数管に入射、プリアンプ等の増幅回路で増幅後、さらにマルチチャンネルアナライザーによってエネルギー毎に分解した。ここで、測定する元素(Fe、Cu等)を指定し、これらの元素固有のエネルギー窓が設定され計数された蛍光X線のカウント数(強度)を出力した。測定条件を同一にするために試料の面積、照射するX線の強度、蛍光X線をカウントする時間等を同じとした。
このように測定した試料表面の各金属元素の蛍光X線のカウント数を例えばFe、CuについてCFe1、CCu1、焼結体内部のFe、Cuの各元素の蛍光X線のカウント数をCFe2、CCu2、とした。焼結体表面と内部の前記金属珪化物の濃度の比は、例えばFe珪化物についてはCFe1/CFe2、Cu珪化物についてはCCu1/CCu2により計算した。これら以外の金属珪化物についても同様に表面と内部の比を求めた。金属珪化物が複数の金属元素を含む場合は、少なくとも1つの金属珪化物の濃度が表面で内部より低いときに、金属珪化物の焼結体表面における濃度が焼結体内部よりも低い場合とした。また、前記金属珪化物の濃度が内部に比べて1/n(nは1よりも大きい任意の数値)であるとは、例えば前記CFe1/CFe2、CCu1/CCu2のいずれか小さい方が1/n以下である場合とした。
また、試料のボール弁体を恒温槽に入れて225℃の温度に保持した後、25℃の水中に投下して熱衝撃を与え、割れまたはクラックの有無を確認した。
結果を表2に示す。
Figure 2006308081
ボール弁体を成す窒化珪素質焼結体の粒界相における金属珪化物の表面と内部との濃度比が0.7以下、平均粒径が23μm以下であり、曲げ強度が750MPa以上、破壊靱性値が5.5MPa・m1/2と高く、割れやクラックが発生しなかった。特に、Fe珪化物、Cu珪化物のいずれかを含有する試料は投入しても割れやクラックが発生しなかった。
また、隣接相を含有する試料は曲げ強度が840MPa以上、破壊靱性値が6.5MPa・m1/2以上と特に高くなった。また、表には示さないが本発明の全ての試料の粒界相には、RE、Al、Oを含む非晶質相が存在した。
一方、比較例として、金属珪化物の表面の濃度が内部より低いものの融点が1000℃未満の金属元素からなる金属化合物を用いた場合、金属珪化物を有していない場合(試料No.17〜19、20〜22)は、曲げ強度が650MPa以下、破壊靱性が4.8MPa・m1/2以下と低かった。
(a)〜(d)は本発明の弁部材である弁箱の平面図、(e)は(b)の断面図である。(f)〜(i)は本発明の弁部材である弁箱の平面図、(j)は(g)の断面図である。(k)は(a)〜(e)の弁箱と(f)〜(j)の弁体とからなるバルブの平面図、(j)、(m)は(k)の断面図である。 (a)は本発明に係るボール弁体を示す斜視図、(b)は本発明に係るボールバルブの断面を示す断面図である。 本発明に係るボールバルブの組み立ての概略を示す概略図である。 本発明に係るボール弁体を成す窒化珪素質焼結体の断面のSEM観察写真を示す模式図である 本発明に係るボール弁体を示す斜視図である。 従来のボール弁体を示す斜視図である。 従来のボールバルブを示す断面図である。
符号の説明
1、101・・・ボールバルブ
2、102・・・ボール弁体
3・・・窒化珪素質焼結体
4、104・・ステム
4a・・・端部
5、105・・・溝
6、106・・・バルブシート
7、107・・・貫通孔
7a、107a・・・表面
12:窒化珪素の結晶
14:隣接相
16:第1金属珪化物
18:第2金属珪化物
20:粒界相
21:弁箱
21a:弁箱本体
21b:封止体
22:長穴
23a〜23c:穴部
24:弁体
24a:弁本体
24b:溝
26:バルブ
26a〜26e:表面

Claims (8)

  1. 窒化珪素質焼結体からなり、液体の流路の少なくとも一部を構成する溝または穴部を備えた液体用の弁部材であって、該弁部材を成す窒化珪素質焼結体は、窒化珪素を主成分とする結晶相と、Fe、Cr、Mn、Co、Ni、Ti、ZrおよびCuのうち少なくとも1種の第1の金属元素の珪化物からなる第1金属珪化物および上記第1の金属元素よりも融点の高い第2の金属元素の珪化物からなる第2金属珪化物を含む粒界相とを有し、且つ上記溝または穴部の表面における上記第1の金属珪化物および第2の金属珪化物のそれぞれの濃度が上記窒化硅素質焼結体の内部より低いことを特徴とする弁部材。
  2. 前記弁部材は、中央部に貫通孔を備えた球状体であることを特徴とする弁部材。
  3. 上記第1の金属元素は、Fe、Cuのうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2に記載の弁部材。
  4. 上記第1の金属珪化物をFe、Cuの合計換算で0.01〜10質量%含有することを特徴とする請求項3に記載の弁部材。
  5. 上記粒界相に周期律表第3族元素(RE)、AlおよびOからなる非晶質相を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の弁部材。
  6. 上記第2の金属元素がW、Moのうち少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の弁部材。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の弁部材の製造方法であって、窒化珪素粉末と、1000℃以上の融点を有する少なくとも1つの金属元素(Siを除く)からなる金属化合物とを混合して原料粉末を得る工程と、前記原料粉末と有機結合剤とからなる成形体を得る工程と、実質的に窒素ガス、アルゴンガス、またはこれらの混合ガスからなる雰囲気中で前記有機結合材を脱脂して脱脂体を得る工程と、前記脱脂体を窒素ガスの含有する非酸化性雰囲気中で焼成して焼結体を得る工程と、得られた焼結体をpH3以下の水溶液に浸漬するか、またはハロゲン化物からなる気体に暴露した後、外面を研磨加工する工程と、を有することを特徴とする弁部材の製造方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の弁部材を用いたことを特徴とするバルブ。
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