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JP2006138329A - 低摩擦摺動機構 - Google Patents

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JP2006138329A
JP2006138329A JP2004325788A JP2004325788A JP2006138329A JP 2006138329 A JP2006138329 A JP 2006138329A JP 2004325788 A JP2004325788 A JP 2004325788A JP 2004325788 A JP2004325788 A JP 2004325788A JP 2006138329 A JP2006138329 A JP 2006138329A
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Japan
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hard carbon
sliding mechanism
piston ring
amorphous hard
piston
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JP2004325788A
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Toshikazu Nanbu
俊和 南部
Yosuke Hizuka
洋輔 肥塚
Yoshiteru Yasuda
芳輝 保田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】摺動面の摩擦係数を低減しつつ、耐磨耗性及び耐焼付き性を両立させた低摩擦摺動機構を提供すること。
【解決手段】相手材との間に潤滑油を介して成る2以上の摺動面に、非晶質硬質炭素膜を配設し、該非晶質硬質炭素膜に含まれる水素量の異なる摺動面が2以上存在する低摩擦摺動機構である。ピストンリングと、ピストン及び/又はシリンダボアとから構成される。ピストンリングの上下面やピストンのリング溝に、水素量10%以下の非晶質硬質炭素膜を配設する。ピストンリング側面に、水素量20%以上の非晶質硬質炭素膜を配設する。ピストンリングの上下面及び側面に配設する非晶質硬質炭素膜を、それぞれPVD法、CVD法で成膜する。
【選択図】図1

Description

本発明は、低摩擦摺動機構に係り、更に詳細には、内燃機関のピストンリングがなす摺動部位に好適に使用できる低摩擦摺動機構に関する。
二酸化炭素による温暖化を始めとする環境問題が地球規模で大きくクローズアップされ、CO削減に向けた自動車燃費改善技術が大きな課題の一つであり、摩擦損失の低減が果たす役割は大きい。例えば、エンジンの摺動部位の摩擦損失に着目してみれば、摺動部材に耐磨耗性に優れ且つ低い摩擦係数を発現する材料・表面処理技術を開発することが重要となる。
ピストンリングに関しては、耐磨耗性、耐焼付き性向上を目的に、例えば、非晶質硬質炭素被覆部材と鉄系部材を組合わせることが提案されている(例えば「特許文献1」参照)。 この特許文献1では、非晶質硬質炭素膜の優れた耐焼付き性、耐磨耗性によりピストンリングとボア内面の摺動を改善することを目的とするが、特に低摩擦を目的としたものではない。また、ピストンリングとボアと接触する部分のみに着目しており、ピストンとピストンリングが接触するピストンリングの上下面、あるいはピストンのリング溝に関する部分に関しては何ら限定されていない。
特願2002−345628号公報(P2002−345628)
このような背景から、本発明者らは、非晶質硬質炭素膜の優れた耐焼付き性、耐磨耗性、低摩擦性に着目し、ピストンリングに適用する場合に、その優れた効果を最大限に発現するためには、ピストンリングの上下面の摩擦を下げることが重要であることを見出した。即ち、ピストンリングに非晶質硬質炭素膜を適用する場合には、ピストンリングとボアが接触する箇所のみならず、ピストンのリング溝とピストンリングが接触する箇所の低摩擦化が極めて重要であることを見出した。
ピストンは、コネクティングロッドによりクランク軸と連結されるが、ピストンスカート部でスラスト及び反スラスト荷重を受ける構造になっている。一方、ピストンリングは、一定の張力が作用するため、ボア内面に均一に力が作用している。
しかしながら、ピストンリングとピストンのリング溝との間の摩擦係数が大きい場合には、ピストンリングもピストンのスラスト及び反スラスト方向の挙動に影響されることがわかってきた。このため、ピストンリングとボアの接触において、例えば上下死点近傍のボア摩耗は、円周上に一定ではなく、スラスト及び反スラスト側で大きいことがわかってきた。
また従来より、非晶質硬質炭素膜の中でも、物理気相蒸着(PVD)などで作成した水素をほとんど含有しないものが、化学気相蒸着法(CVD)に比べて、エンジン油中で低摩擦を発現することが知られているが、PVDで作製した非晶質硬質炭素膜は、ドロップレットと呼ばれる未溶融の金属原子の存在や皮膜硬度が高いために、特に相手ボア材料としてアルミ合金を用いた場合には、アルミ合金への攻撃性が高く摩耗や焼き付き性が懸念されていた。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、摺動面の摩擦係数を低減しつつ、耐磨耗性及び耐焼付き性を両立させた低摩擦摺動機構を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、摩擦係数を低減したい部位に配設する非晶質硬質炭素薄膜と、耐摩耗性及び耐焼付き性を向上させたい部位に配設する非晶質硬質炭素薄膜との水素含有量を調整することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、摩擦係数を低減したい部位と、耐摩耗性及び耐焼付き性を向上させたい部位とに配設する非晶質硬質炭素薄膜の水素含有量を調整するので、低摩擦特性、耐摩耗性及び耐焼付き性に優れる低摩擦摺動機構が実現できる。
以下、本発明の低摩擦摺動機構について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。
本発明の低摩擦摺動機構は、相手材との間に潤滑油を介して成る摺動面を2以上有する。また、これらの摺動面に非晶質硬質炭素膜を配設し、この非晶質硬質炭素膜に含まれる水素量が異なる摺動部位が2以上存在するようにする。
これより、複数の摺動面が存在し、各摺動面の面圧、表面粗さ、摺動面積及び摺動速度などの諸条件が異なる場合であっても、各摺動面ごとに配設する非晶質硬質炭素膜の含水素量を調節して、低摩擦特性、耐摩耗性及び耐焼付き性を両立させた摺動機構が得られる。
代表的には、内燃機関において、ピストンリングと、ピストン、シリンダボアのいずれか一方又は双方とを任意に組合わせて成る摺動部位に採用することが好ましい。
ここで、ピストンがシリンダボア内を往復運動する際は、ピストンリングの上下面は、ピストンの往復運動方向と直行する方向にピストンのリング溝と摺動し、ピストンリングの側面は、シリンダボアの内壁面とピストンの往復運動方向に摺動する。このように異なる摺動条件を有する場合に、例えば、図1に示すように、ピストンリングの上下面に非晶質硬質炭素膜を被覆したり、ピストンリングの上下面と側面とで異なる水素含有量を有する非晶質硬質炭素膜を被覆することができる。また、図2に示すように、ピストンのリング溝の上下面に非晶質硬質炭素膜を被覆することができる。
これより、ピストンリング上下面とピストンのリング溝との摩擦係数が低減し、ピストンリングとピストンのリング溝との間の動きが非常に滑らかになるとともに、シリンダボアと接触するピストンリング側面の耐焼付き性及び耐磨耗性を向上できる。
ここで、本発明の低摩擦摺動機構の摺動面に配設される上記非晶質硬質炭素膜は、不可避的不純物を除き、炭素のみから構成された膜であり、代表的には、各種PVD法やCVD法で成膜できる。具体的には、アーク式イオンプレーティング法で形成されたDLC薄膜(ダイヤモンド状炭素薄膜)が挙げられる。このDLC薄膜は、炭素同士の結合形態がダイヤモンド構造(SP結合)とグラファイト結合(SP結合)の両方から成る硬質炭素薄膜である。
また、摩擦係数を低減させるためには、摺動面に水素を殆ど含有しない非晶質硬質炭素膜を形成することが好ましい。具体的には、上記ピストンリングの上下面、上記ピストンのリング溝のいずれか一方又は双方に、水素量10%以下の非晶質硬質炭素膜を配設することができる。これより、エンジン油中において非常に小さい摩擦係数を示し、ピストンリングとピストンのリング溝との間の動きが非常に滑らかになり得る。
更に、シリンダボアと摺動する上記ピストンリング側面には、水素量20%以上の非晶質硬質炭素膜を配設することが好ましい。これより、シリンダボア内壁面の摩耗が抑制されるという優れた効果が得られる。特に、シリンダボア内壁面をADC12のようなアルミダイカスト材とした場合には、耐摩耗性が顕著に現れる。
更にまた、上記非晶質硬質炭素膜を、ピストンリングの上下面及びシリンダボアと摺動するピストンリング側面に配設するときは、それぞれの膜をPVD(物理気相蒸着)法、CVD(化学気相蒸着)法で成膜することが好ましい。例えば、図1に示すピストンリングのように成膜できる。
このときは、シリンダボア内壁面がADC12のようなアルミダイカスト材から成る場合でも、該シリンダボア内壁面の摩耗を抑制しつつ、ピストンとピストンリング上下面との摩擦を低減し動きが滑らかになり易い。
また、上記ピストンリングの上下面、上記ピストンのリング溝のいずれか一方又は双方に配設する非晶質硬質炭素膜は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mg)又はコバルト(Co)、及びこれらを任意に組合わせたものを含むことが好ましい。
このときは、摺動面の摩擦が更に減少し、動きが滑らかになることにより、シリンダボア内壁面の摩耗が抑制され易い。
一方、上記シリンダボア内壁面、言い換えればシリンダボアがピストンリング側面と擦摺する面には、微細な凹部を形成することが好ましい。これより、往復摺動中の流体摩擦を低減するとともに、上下死点の折り返し部での摩擦低減効果が得られる。
具体的には、上記微細な凹部の面積率をシリンダボア摺動面の0.5〜10%以下とし、その深さを1〜15μmとすることが好ましい。例えば、図3に示すような凹部を形成できる。面積率が0.5%より小さい場合や、その深さが1μmより小さい場合には、凹部の効果が十分得られず、潤滑油保持効果が少ないために、焼き付きが懸念される。一方、面積率が10%より大きく、その深さが15μmより大きい場合には、負荷容量が低下し、流体潤滑効果が十分得られず金属接触の発生に伴い、摩擦が増大し、摩耗や焼き付きが発生し易くなる。
また、ピストンリング側面に非晶質硬質炭素膜を配設するときやシリンダボアに凹部を形成するときは、上記シリンダボアは、アルミニウム合金製とすることも可能となる。このときは、非晶質硬質炭素膜の優れた耐焼付き性と、シリンダボアに形成した凹部により優れた潤滑油の保有性を付与できることにより、従来困難であった、シリンダボアのアルミニウム合金化が可能となる。
更に、上記シリンダボアは、シリコン(Si)が12%以下の割合で含まれることが好ましい。例えば、Siが10.8%程度のAl−Si−Cu系のADC12のようなアルミ合金が使用できる。このときは、エンジンブロックの軽量化を目的に開発されたAl−Si系過共析合金にCuやMgを添加しマトリックスを強化したADC14のような材料を使わずとも、耐摩耗性、耐焼付き性が克服でき、低摩擦化が可能となる。
なお、摺動面に使用される潤滑油としては、例えば、潤滑油基油に、脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤、脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤、ポリブテニルコハク酸イミド、ポリブテニルコハク酸イミドの誘導体又はジオチリン酸亜鉛及びこれらの任意の組合せに係る成分を含有させた潤滑油が挙げられる。また、上記潤滑油基油は特に限定されるものではなく、鉱油、合成油、油脂及びこれらの混合物など、潤滑油の基油として通常使用されるものであれば、種類を問わず使用することができる。また、上記潤滑油には、液体状の潤滑油の他、半固体状のグリースなども含まれる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1,2及び比較例1,2)
実際にエンジンを試作し、ピストンリングがピストン及びシリンダボアと構成する低摩擦摺動機構について評価を行った。エンジンは、直列4気筒エンジン QR25DEを用いた。通常のエンジンには鋳鉄製ライナーが鋳込まれているが、今回は、この鋳鉄ライナーを切削により削り取り、その代わりに、ALDC12材のダイカストライナーを試作し、圧入することで評価を行った。
また、圧入したアルミニウム合金の内径面には必要に応じて、マスクブラスト処理を施し、規則的な凹部を形成した。マスクブラスト処理では、光リソグラフィ技術を利用し、樹脂製マスクに凹部微細形状を形成し、その樹脂マスクを円筒表面に貼り付けた後、平均粒径20μmのアルミナ砥粒を、投射ノズルからワークまでの距離を100mmとし、投射流量100g/min、投射圧0.4MPaの条件下で投射し、凹部微細形状を得た。その後、凹部微細形状周辺に形成されたエッジ部の盛り上がりを粒径9μmのテープラップフィルムにより除去し、試験に供した。
また、ピストンリングには、トップリング、セカンドリング及びオイルリングの全てに非晶質硬質炭素膜を形成した。非晶質硬質炭素膜は、化学気相蒸着(CVD)法と物理気相蒸着(PVD)法の2種類を用いて成膜した。
実験は1番気筒から4番気筒までの仕様をそれぞれ表1に示すような異なるものとしてエンジン組み立てを行った。5600rpm、全負荷、5W30エンジン油、油温90℃にて30Hrのファイアリング試験を行い、試験後のボア面の上死点近傍のスラスト側摩耗量の測定を行った。
Figure 2006138329
表1に示すように、本発明の好適形態である実施例1,2の低摩擦摺動機構(2,3番気筒)では、摩耗量が抑制される効果が得られた。
ピストンリングに形成する非晶質硬質炭素膜の一例を示す概略図である。 ピストン溝部に形成する非晶質硬質炭素膜の一例を示す概略図である。 シリンダボアの内壁に形成する微細凹部の一例を示す概略図である。

Claims (10)

  1. 相手材との間に潤滑油を介して成る摺動面を2以上有する低摩擦摺動機構であって、
    上記2以上の摺動面に非晶質硬質炭素膜を配設し、該非晶質硬質炭素膜に含まれる水素量の異なる摺動面が2以上存在することを特徴とする低摩擦摺動機構。
  2. 内燃機関において、ピストンリングと、ピストン及び/又はシリンダボアとから構成されることを特徴とする請求項1に記載の低摩擦摺動機構。
  3. 上記ピストンリングの上下面及び/又は上記ピストンのリング溝に、水素量10%以下の非晶質硬質炭素膜を配設して成ることを特徴とする請求項2に記載の低摩擦摺動機構。
  4. 上記ピストンリングにおいて、シリンダボアと摺動する側面に、水素量20%以上の非晶質硬質炭素膜を配設して成ることを特徴とする請求項2又は3に記載の低摩擦摺動機構。
  5. 上記ピストンリングにおいて、ピストンリングの上下面及びシリンダボアと摺動する側面に配設する非晶質硬質炭素膜を、それぞれPVD法、CVD法で成膜したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つの項に記載の低摩擦摺動機構。
  6. 上記ピストンリングの上下面及び/又は上記ピストンのリング溝に配設する非晶質硬質炭素膜が、ニッケル、マンガン及びコバルトから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含んで成ることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つの項に記載の低摩擦摺動機構。
  7. 上記シリンダボアにおいて、擦摺面に微細な凹部を形成したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つの項に記載の低摩擦摺動機構。
  8. 上記微細な凹部の面積率が0.5〜10%以下であり、その深さが1〜15μmであることを特徴とする請求項7に記載の低摩擦摺動機構。
  9. 上記シリンダボアがアルミニウム合金製であることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1つの項に記載の低摩擦摺動機構。
  10. 上記シリンダボアにシリコンが12%以下の割合で含まれることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1つの項に記載の低摩擦摺動機構。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008019718A (ja) * 2006-07-10 2008-01-31 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関
JP2009127531A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Nippon Oil Corp 燃費低減方法
JP2010222985A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Toyota Central R&D Labs Inc ピストンリング及び内燃機関
CN105765274A (zh) * 2014-01-31 2016-07-13 日本活塞环株式会社 活塞环及其制造方法

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