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JP2006117994A - 溶射前処理方法およびエンジンのシリンダブロック - Google Patents

溶射前処理方法およびエンジンのシリンダブロック Download PDF

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JP2006117994A
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cylinder
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JP2004306808A
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Eiji Shiotani
英爾 塩谷
Masahiko Iiizumi
雅彦 飯泉
Takashi Ogino
崇 荻野
Kimio Nishimura
公男 西村
Hideo Takahashi
秀夫 高橋
Daisuke Terada
大輔 寺田
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】 製造コストを低く抑えつつ円筒内面の粗面化を行うようにする。
【解決手段】 レーザ発振器7から発振されるレーザ光Lをシリンダボア内面3に照射することで、シリンダボア内面3の全域に凹部となる穴25を形成してシリンダボア内面3を粗面化する。この際、穴25の周囲には、レーザ光Lの照射により照射部位のシリンダボア内面が溶融して盛り上がる凸部27が形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶射皮膜を形成する前の基材表面を粗面化する溶射前処理方法およびエンジンのシリンダブロックに関する。
自動車用エンジンの重量低減および排気処理対応に効果のあるライナレスアルミシリンダブロックのシリンダボア内面に対して鉄系材料による溶射皮膜を形成する際に、その前工程として、溶射皮膜の密着力を高める目的でシリンダボア内面を粗面に形成する必要がある。
例えば、下記特許文献1には、粗面に形成する方法としてショットブラスト処理を行っている。また、下記特許文献2や特許文献3には、切削工具を用いて切削加工することで粗面に形成している。
特開平11−320414号公報 特開平10−77807号公報 特開2002−155350号公報
しかしながら、上記したいずれの粗面化方法も、粗面化加工時に発生する切粉などの異物の除去工程が必要となるので、作業工程が増加し、製造コストの上昇を招く。
そこで、本発明は、製造コストを低く抑えつつ円筒内面の粗面化を行うようにすることを目的としている。
本発明は、溶射皮膜を形成する前の基材表面を粗面に形成する溶射前処理方法において、前記基材表面にレーザ光を照射して粗面を形成することを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、溶射前処理方法として、基材表面にレーザ光を照射して粗面を形成するようにしたので、ショットブラスト処理や切削加工を行った場合のような切粉などの異物の除去工程が不要となり、製造コストの上昇を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる溶射前処理方法を示す断面図である。溶射皮膜を形成する前の基材表面として、ここでは例えばエンジンのシリンダブロック1におけるシリンダボア内面3とする。シリンダブロック1は、アルミ合金(ADC12材)からなるダイカスト製であり、そのシリンダボア内面3は、一定の精度で加工してある。このシリンダボア内面3に、レーザ光を照射して粗面に形成した後、鉄系材料からなる溶射用材料をシリンダボア内面3に溶射して溶射皮膜を形成する。
上記したレーザ光を照射するレーザ加工装置5は、レーザ光Lを発振するレーザ発振器7と、レーザ発振器7から発振したレーザ光Lを集光する集光レンズ9を有する集光ヘッド11と、集光ヘッド11をシリンダボア内面3に対して相対的に移動および回転させる移動装置13とをそれぞれ備えている。
レーザ発振器7は、波長1.06μmのYAGレーザ光などの加工用レーザ光Lを発振する。なお、本発明においては、特にYAGレーザに限定せずに、例えばCO2レーザやアルゴンレーザ、エキシマレーザ、ルビーレーザ、ガラスレーザ、COレーザ、沃素レーザなどを用いてもよい。
このレーザ発振器7は、一般的なYAGレーザ発振器と同様、ダイオードに通電することによりYAGロッドに励起(ポンピング)光を照射し、これにより反転分布状態となったYAGロッドから誘電放出光を取り出し、この誘電放出光を、光共振器で往復させて増幅し、所定エネルギに達したら光共振器の部分反射鏡から透過させることにより、レーザ光Lが発振する。
このようなレーザ光Lを、平均出力30W,繰り返し周波数25kHzのパルス波として発振させ、第1のミラー15で反射させて集光ヘッド11内へと導く。この第1のミラー15は一方の面でレーザ光Lを全反射する。
上記した集光ヘッド11は、シリンダブロック1のシリンダボア径よりも小さな直径を有してほぼ円筒体であり、内部には、集光ヘッド11内に進入したレーザ光Lを発散させた後に平行状態で集光レンズ9に導くエキスパンダ17と、エキスパンダ17により平行状態に導かれたレーザ光Lを集光させる集光レンズ9と、集光レンズ9で集光したレーザ光Lをシリンダボア内面3に向けて反射させる第2のミラー19とを、それぞれ設けており、これらはエキスパンダ17、集光レンズ9、第2のミラー19の順序でレーザ光Lの光軸上に位置するようにそれぞれ配置している。
上記したエキスパンダ17は、レーザ光Lを発散光線束とする発散レンズ17aと、発散されたレーザ光Lを平行光線束とするコリメータレンズ17bとを、それぞれ有している。
そして、この集光ヘッド11は、レーザ発振器7から発振され第1のミラー15を介して進入したレーザ光Lを、エキスパンダ17の発散レズ17aで発散して所定ビーム径の発散光線束とし、この発散されたビーム径をコリメータレンズ17bで維持した状態で平行光線束として集光レズ9に導き、第2のミラー19で反射して、シリンダボア内面3にレーザ光Lを照射する。
この集光ヘッド11は、支持部21を介して前記した移動装置13に支持されている。移動装置13は、制御装置23に接続し、制御装置23の制御指令に基づいて、移動装置13の図示しないアクチュエータが駆動することで、集光ヘッド11を図1に示すX−Y−Z軸方向に移動させるとともに、Z軸を中心として回転させる。
このようなレーザ加工装置5により、その集光ヘッド11をシリンダボア内に挿入しつつ回転させながら、レーザ光Lをシリンダボア内面3に照射することで、図2に示すように、シリンダボア内面3の全域に凹部としての穴25を形成してシリンダボア内面3を粗面化する。この際、図2の拡大したA−A断面図である図3(a)に示すように、穴25の周囲には、レーザ光Lの照射により、照射部位のシリンダボア内面部分が溶融して盛り上がる凸部27が形成される。なお、上記した穴25の開口部の直径Dは、60μm程度である。
このようにして、シリンダボア内面3にレーザ光Lを照射して粗面を形成することで、ショットブラスト処理や切削加工を行った場合のような切粉などの異物の除去工程が不要となるので、作業時間の短縮を図ることができ、製造コストの上昇を抑えることができる。
上記したレーザ光Lは、必要部位のみに照射可能であるので、ショットブラスト処理のように不要部位にまで粗面化してしまうようなことはなく、高効率で粗面化加工を行うことができる。
また、シリンダボア内面3をレーザ光Lの照射により粗面化する際に、凹部となる穴25を形成するとともに、穴25の周囲に、レーザ光Lの照射によるシリンダボア内面部位の溶融によって盛り上がる凸部27を設けることで、シリンダボア内面3は凹凸形状となって粗面化加工がより効果的となり、図3(b)に示すように、その後形成する溶射皮膜29の密着力が高まるものとなる。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す図3(a)に対応する断面図である。この実施形態は、エンジンのピストン上死点付近Bにおけるシリンダボア内面3の粗面形状を、他の部位Cに比べて細かくしている。すなわち、ピストン上死点付近Bのシリンダボア内面3における穴25相互の間隔を他の部位Cにおける穴25相互の間隔よりも狭くしている。
このように、シリンダボア内面3におけるピストン上死点付近Bの穴25相互の間隔を、他の部位Cの同間隔より狭くして微細にすることで、その後形成する溶射皮膜の密着力を、燃焼圧が大きく作用するピストン上死点付近Bで高めることができる。
図5は、本発明の第3の実施形態を示す図3(a)に対応する断面図である。この実施形態は、エンジンのピストン上死点付近Bにおけるシリンダボア内面3の穴25を、その底部25aが開口部25bよりピストン下死点側(図5中で下部側)となるよう傾斜させている。
このような傾斜する穴25の形成は、前記図1に示したレーザ加工装置5の集光ヘッド11内における第2のミラー19の角度を変化させる構成とすることで対応できる。
図6は、シリンダボア内面3に、上記図5における傾斜した穴25をレーザ光Lにより加工した後、溶射皮膜29を形成した状態を示す。この状態で、図示しないピストンが図6中で上部から燃焼圧を受けて下方に移動する際に、ピストンに装着してあるピストンリング30は、燃料圧方向の力Pを受けると同時に、自身が拡張しようとする力Qを受ける。
このため溶射皮膜29には、これら各力P,Qに対応して、溶射皮膜29に沿う平行な力P0および溶射皮膜29に垂直な力Q0がそれぞれ作用し、これにより溶射皮膜29は、ピストンリング30によって押し付けられながら皮膜面と平行な方向に擦られる状態となる。
このようなことから、第3の実施形態では、燃焼圧力が最も高くなる上死点付近の穴25の形状を図5に示したように傾斜させることで、上記した溶射皮膜29の表面に沿って軸方向に作用する力Q0に対抗して剥離しにくいものとなり、溶射皮膜29の密着力が高まるものとなる。
なお、上記した各実施形態において、シリンダボア内面3に対してレーザ光Lを照射する際に、穴25に代えて螺旋状の溝を形成してもよい。
また、上記した各実施形態のようにして溶射前処理加工したシリンダボア内面3の粗面形状については、レーザなどの被接触型の形状測定機などにより形状を測定し、その精度を保証している。
図7は、前記したシリンダブロック1のシリンダボア内面3を粗面化した後に溶射皮膜を形成するための溶射装置の概略を示す全体構成図である。この溶射装置は、シリンダボア内の中心に、ガス溶線式の溶射ガン31を挿入し、その溶射口31aから溶射用材料として溶融した鉄系金属材料を溶滴33として溶射してシリンダボア内面3に溶射皮膜29を形成する。
溶射ガン31は、溶線送給機35から溶射用材料として鉄系金属材料の溶線37の送給を受けるとともに、アセチレンまたはプロパンあるいはエチレンなどの燃料を貯蔵した燃料ガスボンベ39および酸素を貯蔵した酸素ボンベ41から、配管43および45を介して燃料ガスおよび酸素の供給をそれぞれ受ける。
上記した溶線37は、溶射ガン31に対し、中央部の上下に貫通する溶線送給孔47の上端から下方に向けて送給する。また、燃料および酸素は、溶線送給孔47の外側の円筒部49に、上下方向に貫通して形成してあるガス案内流路51に供給する。この供給した燃料および酸素の混合ガスは、ガス案内流路51の図7中で下端開口部51aから流出し、点火されることで燃焼炎53が形成される。
前記円筒部49の外周側には、アトマイズエア流路55を設けてあり、さらにその外周側には、いずれも円筒形状の隔壁57と外壁59との間に形成したアクセラレータエア流路61を設けてある。
アトマイズエア流路55を流れるアトマイズエアは、燃焼炎53の熱を前方(図5中で下方)へ送って周辺部に対する冷却を行うとともに、溶融した溶線37を同前方へ送る。一方、アクセラレータエア流路61を流れるアクセラレータエアは、上記前方へ送られ溶融した溶線37を、この送り方向と交差するように前記シリンダボア内面3に向けて溶滴33として送り、シリンダボア内面3に溶射皮膜29を形成する。
アトマイズエア流路55には、アトマイズエア供給源67から、減圧弁69を備えたエア供給管71を通してアトマイズエアを供給する。一方、アクセラレータエア流路61には、アクセラレータエア供給源73から、減圧弁75およびマイクロミストフィルタ77をそれぞれ備えたエア供給管79を通してアクセラレータエアを供給する。
アトマイズエア流路55とアクセラレータエア流路61との間の隔壁57は、図7中で下部側の先端部に、外壁59に対しベアリング81を介して回転可能となる回転筒部83を備えている。この回転筒部83の上部外周に、アクセラレータエア流路61に位置する回転翼85を設けてある。回転翼85に、アクセラレータエア流路61を流れるアクセラレータエアが作用することで、回転筒部83が回転する。
回転筒部83の先端(下端)面83aには、回転筒部83と一体となって回転する先端部材87を固定してある。先端部材87の周縁の一部には、前記したアクセラレータエア流路61にベアリング81を通して連通する噴出流路89を備えた突出部91を設けてあり、噴出流路89の先端に、溶滴33を噴出させる前記した溶射口31aを設けている。
溶射口31aを備える先端部材87が回転筒部83と一体となって回転しつつ溶射ガン31をシリンダボアの軸方向に移動させることで、シリンダボア内面3のほぼ全域に溶射皮膜29を形成する。
本発明の第1の実施形態に係わる溶射前処理方法を示す断面図である。 図1の溶射前処理方法によってシリンダボア内面を粗面化した状態を示す斜視図である。 (a)は図2の拡大したA−A断面図、(b)は(a)に対して溶射皮膜を形成した状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す図3(a)に対応する断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す図3(a)に対応する断面図である。 ピストン作動時に、シリンダボア内面に形成した溶射皮膜に作用する力の状態を示す説明図である。 溶射装置の概略を示す全体構成図である。
符号の説明
L レーザ光
3 シリンダボア内面(基材表面)
25 穴(凹部)
25a 穴の底部
25b 穴の開口部
27 凸部
29 溶射皮膜

Claims (5)

  1. 溶射皮膜を形成する前の基材表面を粗面に形成する溶射前処理方法において、前記基材表面にレーザ光を照射して粗面を形成することを特徴とする溶射前処理方法。
  2. 前記レーザ光を照射することで、前記基材表面に凹部を形成するとともに、この凹部の周囲に、前記レーザ光の照射による前記基材の溶融によって盛り上がる凸部を設けることを特徴とする請求項1に記載の溶射前処理方法。
  3. 前記基材表面は、エンジンのシリンダボア内面であり、エンジンのピストン上死点付近における前記シリンダボア内面の粗面形状を、他の部位に比べて細かくすることを特徴とする請求項1または2に記載の溶射前処理方法。
  4. 前記基材表面は、エンジンのシリンダボア内面であり、シリンダボア内面への前記レーザ光の照射により凹部を形成し、この凹部は、その底部が開口部よりピストン下死点側となるよう傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の溶射前処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の溶射前処理方法によって、溶射皮膜を形成する前のシリンダボア内面を粗面に形成したことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。
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