JP2006180042A - データ転送方式 - Google Patents
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Abstract
【課題】 専用の無線伝送装置を用いず、親受信機から子受信機に直接データを無線転送し、簡易かつ安価にデータ転送を行うデータ転送方式を提供する。
【解決手段】 データを格納する内蔵メモリ121 を有し、同構成の親受信機と子受信機間でデータ転送を行うもので、データ転送時に、データ転送される1台以上の子受信機を親受信機の近傍に配置し、親受信機は、内蔵メモリ121 から読み出したデータを用い、第1局部発振器3の局部発振信号及び基準信号発生器6の基準周波数信号をFSK変調し、第1局部発振器3が発生した第1局部発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、1台以上の子受信機がその漏洩電波を受信し、受信信号から取得したデータを内蔵メモリ121 に書き込み、親受信機と子受信機間でデータ転送を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 データを格納する内蔵メモリ121 を有し、同構成の親受信機と子受信機間でデータ転送を行うもので、データ転送時に、データ転送される1台以上の子受信機を親受信機の近傍に配置し、親受信機は、内蔵メモリ121 から読み出したデータを用い、第1局部発振器3の局部発振信号及び基準信号発生器6の基準周波数信号をFSK変調し、第1局部発振器3が発生した第1局部発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、1台以上の子受信機がその漏洩電波を受信し、受信信号から取得したデータを内蔵メモリ121 に書き込み、親受信機と子受信機間でデータ転送を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、データ転送方式、特に、親受信機の内蔵メモリに格納されているデータを親受信機から空中に伝播される漏洩電波を用いて、1台以上の子受信機の内蔵メモリに一挙に転送させることを可能にしたデータ転送方式に関する。
自動車レースは、多数の競技車がレース場内の特定のコースを何10周も走行し、その場合に、何時間にも渉るような自動車競走が行われる過酷なレースであって、その競走の途中に、アクシデント、ドライバーの交代、タイヤ交換、燃料補給、故障修理等が行われ、その都度、競技車間の順位の変更や競技車の走行状態に変化を生じ、自動車レースを観戦する観客にとっては目を離すことができないものである。このため、観客は、競技車とピット間とで交わされる無線信号による通話を傍受し、常に競技車の走行状況を把握する必要がある。
そこで、自動車レースの主催者は、これらの観客のために、予め各競技車に関する各種のデータ、すなわち、それぞれの競技車に設定されているカーナンバー、無線信号の使用周波数、無線信号のチャネル番号、ドライバー名、競技車の車種及びその他のデータを公表している。このため、自動車レースを観戦する観客の一部は、観戦時に、携帯電話機型の無線信号傍受用受信機を携帯し、主催者側が公表したデータにより、無線信号傍受用受信機の受信周波数を設定して所望の無線信号による通話を傍受したり、必要なデータをディスプレイに表示したりして競技車の状態を常時把握するようにしており、この無線信号傍受用受信機は、観戦する際の必携機具としての役割を果たしている。
ところで、それぞれの観客が、この無線信号傍受用受信機を購入し、自動車レースが開催される度に、購入した無線信号傍受用受信機に必要なデータをその都度書き込んだりすることは、専門的過ぎて現実的な手段ということができない。すなわち、これらのデータは、自動車レースが開催される度に異なり、しかも、自動車レース場毎に異なっているので、自動車レースが開催される度にそれに該当するデータを書き込む必要があるからである。
このような状況に鑑みて、自動車レースの開催時には、必要なデータを書き込んだ無線信号傍受用受信機を希望する観客に貸し出しする受信機レンタル業者が出現するようになった。この場合、受信機レンタル業者は、自動車レースの開催に先立ち、その自動車レースに適合するデータを書き込んだ多くの無線信号傍受用受信機を予め用意する必要がある。
無線信号傍受用受信機へのデータの書き込みは、通常、次のような2つの方法によって行われている。その第1の方法は、必要なデータをメモリに格納したパソコン等の情報処理機器とデータの書き込みが行われる無線信号傍受用受信機とをケーブルを用いて接続し、必要なデータを情報処理機器からケーブルを通して無線信号傍受用受信機に伝送させ、無線信号傍受用受信機のメモリに書き込む方法であり、その第2の方法は、必要なデータをメモリに格納した親受信機(パソコン等の情報処理機器でもよい)を用意し、この親受信機と無線伝送装置とをケーブルを用いて接続し、必要なデータを親受信機からケーブルを通じて無線伝送装置に伝送させ、この無線伝送装置から送信される無線信号を1台以上の無線信号傍受用受信機(以下、これを子受信機という)が受信したとき、子受信機がその受信信号に含まれるデータを復調し、復調したデータを内蔵メモリに書き込む方法である。
この場合、第1の方法は、多くの子受信機のメモリにそれぞれデータを書き込むとき、子受信機を1台毎に親受信機とケーブル接続を行った後、そのケーブルを通して親受信機の内蔵メモリに格納されたデータを子受信機のメモリに転送させるものであるため、多くの子受信機のメモリにデータを書き込むために膨大なデータ転送時間が必要になり、データ転送手段として甚だ現実的な手段であるといえない。これに対して、第2の方法は、無線信号を用いて1台以上の子受信機にデータを送るようにしているので、データ転送の対象となる子受信機の数が増えてもデータ転送時間に変わりがないものであり、この種のデータ転送方式には第2の方法が専ら使用されている。
無線信号を用いたこの種のデータ転送方式は、通常、1200bpsの通信速度をもつデータで、マーク(Mark)周波数が1200Hz、スペース(Space)周波数が1800Hzの音声周波FSK(Frequency Shift Keying)信号である。このFSK信号は、無線伝送装置から無線信号として送信される際に、高周波搬送波信号を振幅変調(AM)したり、あるいは周波数変調(FM)したりするもので、子受信機が振幅変調または周波数変調された高周波搬送波信号を受信すると、受信信号からFSK信号を復調してデータを再生し、再生したデータを内蔵メモリに書き込む。このように、親受信機の内蔵メモリに保有されているデータを子受信機に転送し、その内蔵メモリに親受信機と同じデータが複製されることから、このデータ転送方式は、OAC(On Air Clone)と呼ばれている。
該当する特許文献なし
この場合、前記既知の第2の方法は、データを構成している音声周波FSK信号で変調した無線信号を無線伝送装置から1台以上の子受信機に送信し、その無線信号を1台以上の子受信機がそれぞれ受信すると、受信信号から抽出されたデータを対応する内蔵メモリに格納するようにしているので、一度に1台以上の子受信機の内蔵メモリにデータの書き込みを行うことが可能になる。
しかるに、この種の無線伝送装置は、伝送ケーブルを通して親受信機から供給されたデータを用いて音声周波FSK信号を形成し、形成した音声周波FSK信号で高周波搬送波信号を再変調して無線信号を得ているものであり、無線伝送装置に音声周波FSK変調器という特殊な機能を持つ専用のFSK変調機が必要になり、そのためにこの種の無線伝送装置の製造コストが高価になってしまう。
本発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたもので、その目的は、データ書き込み専用の無線伝送装置を用いずに、親受信機から子受信機に無線信号によって直接データを転送し、簡易かつ安価に親受信機から子受信機へのデータ転送を行うことが可能なデータ転送方式を提供するものである。
前記目的を達成するために、本発明によるデータ転送方式は、それぞれデータを格納する内蔵メモリを有し、同じ構成の親受信機と子受信機との間でデータ転送を行うもので、データ転送時に、データ転送が行われる1台以上の子受信機を親受信機の近傍に配置した後、親受信機は、内蔵メモリに格納されているデータを読み出し、読み出したデータを用いて局部発振器の発振信号及び基準信号発生器の基準周波数信号をそれぞれFSK変調し、そのとき局部発振器から発生した発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、1台以上の子受信機は、空中に輻射された漏洩電波を受信すると、受信信号に含まれるデータを抽出し、抽出したデータを内蔵メモリに書き込むことにより、親受信機と子受信機とを間でデータ転送が行われる第1の手段を具備する。
前記第1の手段において、前記局部発振器は、受信高周波信号を第1中間周波数信号に周波数変換する第1周波数変換段のPLLに用いられる第1局部発振器であることが好適である。
また、前記目的を達成するために、本発明によるデータ転送方式は、それぞれデータを格納する内蔵メモリを有し、同じ構成の親受信機と子受信機との間でデータ転送を行うもので、データ転送時に、データ転送が行われる1台以上の子受信機を親受信機の近傍に配置した後、親受信機は、内蔵メモリに格納されているデータを読み出し、読み出したデータを用いて局部発振器の発振信号をFSK変調し、そのとき局部発振器から発生した発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、1台以上の子受信機は、空中に輻射された漏洩電波を受信すると、受信信号に含まれるデータを抽出し、抽出したデータを内蔵メモリに書き込むことにより、親受信機と子受信機とを間でデータ転送が行われる第2の手段を具備する。
前記第2の手段において、前記局部発振器は、第1周波数変換段の後段に接続され、第1周波数変換段で得られた第1中間周波数信号を第2中間周波数信号に周波数変換する第2周波数変換段に用いられる第2局部発振器であるか、もしくは、第1周波数変換段及び第2周波数変換段の後段に接続され、第2周波数変換段で得られた第2中間周波数信号を第3中間周波数信号に周波数変換する第3周波数変換段に用いられる第3局部発振器であることが好適である。
前記第1の手段によれば、データ転送時になったとき、親受信機の近傍にデータ転送が行われる1台以上の子受信機を配置した後、親受信機が内蔵メモリに格納されているデータを読み出し、読み出したデータを用いて局部発振器の発振信号及び基準信号発生器の基準周波数信号をそれぞれFSK変調して局部発振信号を発生させ、そのとき発生した局部発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、親受信機の近傍にある1台以上の子受信機が空中に輻射された漏洩電波を受信し、受信信号に含まれるデータを復調して内蔵メモリに書き込むようにしているので、データの転送を仲介する特殊な機能を持つ専用のFSK変調機を有する無線伝送機器を用いる必要がなく、親受信機の内蔵メモリに保持されるデータを直接漏洩電波によって1台以上の子受信機に一挙に転送させることが可能になるという効果がある。
この場合、PLLがシンセサイザ構成である場合、PLLに含まれる局部発振器となる電圧制御発振器(VCO)は、FM変調器としての機能を備えているので、電圧制御発振器にデータを供給すれば、FSK信号を極めて簡単に得ることができるが、電圧制御発振器の発振信号をデータによってFSK変調すると、通常のNRZ(Non Return to Zero)形式の発振信号を伝送することができなくなる。
すなわち、NRZ形式の発振信号は、その中に直流成分が含まれ、その直流値がデータの内容によって変動するので、シンセサイザ構成のPLLの電圧制御発振器にデータを供給した場合、局部発振信号の中心周波数がこの直流値に応じて変動するようになるためである。このような局部発振信号の中心周波数の変動を避けるためには、直流成分がほぼ一定もしくはゼロであるスクランブル方式あるいはマンチェスタ符号等を用いればよいが、転送すべきデータがそれほど多くない場合、このようなスクランブル方式あるいはマンチェスタ符号等を用いなくても、電圧制御発振器をデータでFSK変調すると同時に、PLLに供給される基準信号発生器からの基準周波数信号もFSK変調を加えれば、局部発振信号の中心周波数の変動を避けた状態で伝送させることができ、第1の手段においては、第1局部発振器と基準信号発生器を同時にFSK変調する手段を採用している。
ところで、スクランブル方式あるいはマンチェスタ符号を用いた場合は、送信側の親受信機及び受信側の子受信機の双方で符号処理を行う必要があり、このような処理は、デジタル処理で行われるので、マイクロプロセッサユニット(MPU)内で処理することが可能ではあるが、スクランブル方式を用いた場合は、データ伝送に先立ってスクランブラを設定する時間が若干必要になり、マンチェスタ符号を用いる場合は、デコード時にデータ転送速度が半減するというデメリットもあり、第1局部発振器と基準信号発生器を同時にFSK変調する手段を採用すれば、これらのデメリットを避けることができるようになる。なお、第1局部発振器と基準信号発生器を同時にFSK変調する手段を採用すれば、当然、既知の親受信機との互換性を失うことになるが、特殊な機能を持つ専用のFSK変調機を有する無線伝送機器を用いる必要がないという点でメリットが大きいものである。
また、前記第2の手段によれば、データ転送時になったとき、親受信機の近傍にデータ転送が行われる1台以上の子受信機を配置した後、親受信機が内蔵メモリに格納されているデータを読み出し、読み出したデータを用いて局部発振器の発振信号をFSK変調して局部発振信号を発生させ、そのとき発生した局部発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、親受信機の近傍にある1台以上の子受信機が空中に輻射された漏洩電波を受信し、受信信号に含まれるデータを復調して内蔵メモリに書き込むようにしているので、データの転送を仲介する特殊な機能を持つ専用のFSK変調機を有する無線伝送機器を用いる必要がなく、簡単な構成手段を用いるだけで、親受信機の内蔵メモリに保持されるデータを直接漏洩電波によって1台以上の子受信機に一挙に転送させることが可能になるという効果がある。
この場合、この第2の手段は、局部発振器が単独構成のもので、シンセサイザ構成のPLLに含まれていない場合、すなわち、局部発振器が第2周波数変換段に用いられる第2局部発振器であるか、または、局部発振器が第3周波数変換段に用いられる第3局部発振器であるとき、基準信号発生器の基準周波数信号をFSK変調していないので、簡単な構成手段を用いて、親受信機の内蔵メモリに保持されるデータを直接漏洩電波によって1台以上の子受信機に一挙に転送させることが可能になるという効果を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明によるデータ転送方式の第1の実施の形態に係わるもので、図1は、第1の実施の形態に使用される親受信機の要部構成を示すブロック図であり、図2は、第1の実施の形態に使用される子受信機の要部構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、親受信機は、高周波バンドパスフィルタ(HBF)1と、第1周波数混合器(MIX1)2と、第1電圧制御発振器(VCO1)3と、位相比較器(PD)4と、分周器(FV)5と、基準信号発生器(ST)6と、第1中間周波増幅器(IA1)7と、第2周波数混合器(MIX2)8と、第2電圧制御発振器(VCO2)9と、第2中間周波増幅器(IA2)10と、周波数弁別器(DEC)11と、内蔵メモリ(MR)121 を有するマイクロプロセッサユニット(MPU)12と、操作入力部(IN)13と、アンテナ(ANT)14と、信号出力端子(OUT)15とを備えている。この場合、第1電圧制御発振器3と位相比較器4と分周器5とによってPLL(位相同期ループ)16が形成されている。
そして、高周波バンドパスフィルタ1は、入力端がアンテナ14に接続され、出力端が第1周波数混合器2の第1入力端に接続される。第1周波数混合器2は、第1入力端が第1電圧制御発振器3の出力端に接続され、出力端が第1中間周波増幅器7の入力端に接続される。第1電圧制御発振器3は、第1制御端が分周器4の出力端に接続され、第2制御端がマイクロプロセッサユニット12に接続され、出力端が分周器5の入力端に接続される。位相比較器4は、第1入力端が分周器5の出力端に接続され、第1入力端が基準信号発生器6に接続される。基準信号発生器6は、制御端がマイクロプロセッサユニット12に接続される。
また、第2周波数混合器は、第1入力端が第1中間周波増幅器7の出力端に接続され、第2入力端が第2電圧制御発振器9の出力端に接続され、出力端が第2中間周波増幅器10の入力端に接続される。中間周波増幅器10は、出力端が周波数弁別器11の入力端に接続される。周波数弁別器11は、出力端が信号出力端子15に接続される。マイクロプロセッサユニット12は、操作入力部13に接続される。
一方、図2に示されるように、子受信機は、一部を除いて親受信機と同じ構成を有しているもので、親受信機の構成要素と同じ構成要素について同じ符号を付与すれば、高周波バンドパスフィルタ(HBF)1と、第1周波数混合器(MIX1)2と、第1電圧制御発振器(VCO1)3と、位相比較器(PD)4と、分周器(FV)5と、基準信号発生器(ST)6と、第1中間周波増幅器(IA1)7と、第2周波数混合器(MIX2)8と、第2電圧制御発振器(VCO2)9と、第2中間周波増幅器(IA2)10と、周波数弁別器(DEC)11と、内蔵メモリ(MR)121 を有するマイクロプロセッサユニット(MPU)12と、アンテナ(ANT)14と、信号出力端子(OUT)15とを備え、僅かに入力操作部13を備えていないだけである。この場合においても、第1電圧制御発振器3と位相比較器4と分周器5とによってPLL(位相同期ループ)16が形成されている。
子受信機におけるそれぞれの構成要素の接続状態は、次の点、すなわち、親受信機は、第1電圧制御発振器3の第2制御端及び基準信号発生器6の制御端とマイクロプロセッサユニット12とが接続されているのに対し、子受信機はかかる接続が行われていないこと、及び、親受信機は、マイクロプロセッサユニット12に入力操作部13が接続されているのに対し、子受信機はマイクロプロセッサユニット12に周波数弁別器(DEC)11の出力端が接続されている点にそれぞれ違いがあるだけで、それ以外の点に違いがない。このため、子受信機における構成要素の接続状態については、これ以上の説明は省略する。
ここで、第1の実施の形態における親受信機及び子受信機の動作について、図1及び図2を用いて説明する。
まず、親受信機から子受信機にデータ転送するのに先立って、親受信機は、マイクロプロセッサユニット12の内蔵メモリ121 に、次に開催される自動車レースに使用される各種データ、例えば、カーナンバー、使用周波数、チャネル番号、ドライバー名、車種その他のデータを格納する必要がある。かかる親受信機への各種データの格納作業は、親受信機のマイクロプロセッサユニット12をデータ書き込みモードに設定した後、入力操作部13の操作によって当該データを入力すると、その入力データが内蔵メモリ121 に格納される。
まず、親受信機から子受信機にデータ転送するのに先立って、親受信機は、マイクロプロセッサユニット12の内蔵メモリ121 に、次に開催される自動車レースに使用される各種データ、例えば、カーナンバー、使用周波数、チャネル番号、ドライバー名、車種その他のデータを格納する必要がある。かかる親受信機への各種データの格納作業は、親受信機のマイクロプロセッサユニット12をデータ書き込みモードに設定した後、入力操作部13の操作によって当該データを入力すると、その入力データが内蔵メモリ121 に格納される。
次に、親受信機から子受信機へのデータの転送を行う際は、親受信機の近傍にデータ転送が行われる1台以上の子受信機を配置し、親受信機及び1台以上の子受信機をそれぞれ動作状態にする。このような状態のとき、親受信機のマイクロプロセッサユニット12ををデータ転送モードに設定すると、親受信機の内蔵メモリ121 から転送すべきデータが順次読み出され、読み出されたデータが基準信号発生器6に供給され、基準信号発生器6から出力される基準周波数信号をデータによってFSK変調する。それと同時に、読み出されたデータが第1電圧制御発振器3にも供給され、それにより第1電圧制御発振器3から出力される第1局部発振信号をデータによってFSK変調する。すなわち、第1局部発振信号は、発振周波数を設定する基準周波数信号がデータによってFSK変調されており、かつ、第1電圧制御発振器3においても第1局部発振信号がデータによってFSK変調されるので、中心周波数の変動を回避できる第1局部発振信号を発生させることが可能になる。
第1電圧制御発振器3から発生された第1局部発振信号は、第1周波数混合器2に至る信号伝送路や第1周波数混合器2から高周波バンドパスフィルタ1に至る信号伝送路またはアンテナ14から漏洩電波として空中に輻射される。このとき、親受信機の近傍に配置されている1台以上の子受信機は、この漏洩電波をアンテナ14で受信し、それにより高周波バンドパスフィルタ1を通して受信信号が得られる。なお、第1局部発振信号の周波数及び1台以上の子受信機の受信周波数の設定については後述する。1台以上の子受信機は、得られた受信信号を第1周波数混合器2で第1中間周波信号に周波数変換し、第1中間周波信号を第1中間周波増幅器7で増幅し、次に第2周波数混合器8で第2中間周波信号に周波数変換し、第2中間周波信号を第2中間周波増幅器10で増幅した後、周波数弁別器11で復調し、ベースバンドのデータを抽出する。そして、抽出されたデータは、周波数弁別器11からマイクロプロセッサユニット12を通して内蔵メモリ121 に順次書き込まれる。
このように、データ転送時に、親受信機の内蔵メモリ121 に格納されているデータは、漏洩電波として空中に輻射され、それを受信した1台以上の子受信機が漏洩電波からデータを抽出して1台以上の子受信機の内蔵メモリ121 に書き込むようにしているので、無線伝送装置を介在させることなく、極めて単純な手段を用いるだけで、親受信機から1台以上の子受信機に一挙にデータ転送を行うことができる。
次に、親受信機から子受信機へのデータ転送を行う場合に、転送に適した周波数設定について述べる。
まず、親受信機及び子受信機は、PLLシンセサイザに用いる基準周波数信号を同じ周波数fSTD に設定し、子受信機における受信周波数をfREC 、第1中間周波信号の周波数をf1IF 、第1局部発振信号の周波数をf1LO とすれば、例えば、fREC −f1IF =f1LO の関係がある。ところで、第1局部発振信号の周波数f1LO はPLLシンセサイザに用いる基準周波数信号の周波数fSTD のn倍(ここで、nは正の整数)で、f1LO =nfSTD である。また、親受信機が第1局部発振器3から発生させる第1局部発振信号の周波数をmfSTD (ここで、mは正の整数)としたとき、子受信機がこの第1局部発振信号の周波数を受信するので、mfSTD −nfSTD =f1IF の関係になる。この式を書き直せば、(m−n)=f1IF /fSTD になるので、f1IF /fSTD が整数になるように前記2つの整数m、nを選べば、子受信機は、受信信号を中心周波数で受信することが可能になる。
まず、親受信機及び子受信機は、PLLシンセサイザに用いる基準周波数信号を同じ周波数fSTD に設定し、子受信機における受信周波数をfREC 、第1中間周波信号の周波数をf1IF 、第1局部発振信号の周波数をf1LO とすれば、例えば、fREC −f1IF =f1LO の関係がある。ところで、第1局部発振信号の周波数f1LO はPLLシンセサイザに用いる基準周波数信号の周波数fSTD のn倍(ここで、nは正の整数)で、f1LO =nfSTD である。また、親受信機が第1局部発振器3から発生させる第1局部発振信号の周波数をmfSTD (ここで、mは正の整数)としたとき、子受信機がこの第1局部発振信号の周波数を受信するので、mfSTD −nfSTD =f1IF の関係になる。この式を書き直せば、(m−n)=f1IF /fSTD になるので、f1IF /fSTD が整数になるように前記2つの整数m、nを選べば、子受信機は、受信信号を中心周波数で受信することが可能になる。
この場合、前記式において使用可能な周波数についての具体的な数値の一例を挙げると、第1中間周波信号の周波数f1IF =2.7MHz、基準周波数信号の周波数fSTD =15kHzとすれば、f1IF /fSTD =(m−n)=180になる。そして、m=1000とすれば、n=820となるから、親受信機は、第1局部発振信号の周波数として、15kHz×1000=15MHzを発生し、子受信機は、第1局部発振信号の周波数として、15kHz×820=12.3MHzを用いれば、第1中間周波信号の周波数として、15MHz−12.3MHz=2.7MHzが得られることになる。
また、親受信機の第1電圧制御発振器3が発生した第1局部発振信号を漏洩電波として空間へ輻射させる手段としては、特に、親受信機側に新たな回路手段を設ける必要がない理由について説明する。
一般に、この種の無線信号傍受用受信機は、受信感度として、入力インピーダンスが50Ωのときに最低でも0.5μV程度であり、この受信感度を電力で表した場合、(0.5×10-6)2/50Ω=−117dBmになる。
一方、電波法において、受信機に許容されている副次的に空間に輻射される電波強度は、受信アンテナに電気的定数が等しい疑似アンテナ回路を用いて測定(すなわち、受信機から受信アンテナに加える電力量に相当する)すれば、4nW以下、すなわち−54dBm以下であると決められている。
この値は、例えば、親受信機の第1電圧制御発振器3から出力される第1局部発振信号の発振出力が0dBmであるとすると、その第1局部発振信号がアンテナ14から放射される場合、第1電圧制御発振器3から第1周波数変換器2や高周波バンドパスフィルタ1からなる伝送路を通してアンテナ14端子に伝送されねばならないが、その伝送路の大部分は、通常の信号の伝送方向と逆方向になっているので、第1局部発振信号は、その伝送路において相当減衰した状態でアンテナ14端子に到達すると思われるが、その減衰の程度は、受信機の機種や、受信機の電気的特性や構造状態にかなり差があるので、一概に決めることはできない。
しかしながら、親受信機は、その構造上、第1電圧制御発振器3、第1周波数変換器2、高周波バンドパスフィルタ1、アンテナ14端子のそれぞれを配置する際に、それらを比較的近距離に配置するものと考えられるから、前記受信感度として、−117dBmというような低い値になり得ない。
また、電波法において、微弱無線局として認められている無線局の発射電波強度は、周波数が322MHz〜10GHzの範囲内である場合、無線局から3m離れた場所での電界強度は、35μV/m以下ということが決められている。そして、無線局から35μV/mという最大限度の電界強度の電波が出ているとしたとき、受信アンテナの実効長が例えば10cmである場合、3.5μV、すなわち−96dBmであるから、−117dBmから見れば、21dBも余裕があることになり、無線局から10mの距離の位置まで遠ざかっても、まだ11dB余裕があることになり、このデータ転送方式は、現実的にデータ転送することが可能なものである。
次に、図3は、本発明によるデータ転送方式の第2の実施の形態に係わるもので、第2の実施の形態に使用される親受信機の要部構成を示すブロック図であり、データにより第2電圧制御発振器9の第2局部発振信号をFSK変調し、第2局部発振信号を漏洩電波として空間に輻射している例を示すものである。なお、第2の実施の形態による子受信機は、図2に図示された第1の実施の形態による子受信機と同じものが使用される。
図3に示されるように、第2の実施の形態による親受信機の構成及び動作は、下記の点を除けば、図1に示された第1の実施の形態による親受信機の構成及び動作と同じである。すなわち、第2の実施の形態による親受信機は、マイクロプロセッサユニット12の内蔵メモリ121 を第2電圧制御発振器9に接続し、内蔵メモリ121 から読み出したデータにより第2電圧制御発振器9の発振信号をFSK変調しているものであるのに対し、第1の実施の形態による親受信機は、マイクロプロセッサユニット12の内蔵メモリ121 を第1電圧制御発振器3及び基準信号発生器6に接続し、内蔵メモリ121 から読み出したデータにより基準信号発生器6から出力される基準周波数信号をFSK変調し、それと同時に、第1電圧制御発振器3から出力される第1局部発振信号をFSK変調しているものである点において異なっているだけで、それ以外の構成及び動作については、第2の実施の形態による親受信機と既に述べた第1の実施の形態による親受信機との間に変わりがない。このため、第2の実施の形態による親受信機の構成及び動作については、これ以上の説明を省略する。
この場合、第2の実施の形態による親受信機及び子受信機においては、次のような周波数設定にすることが好適である。すなわち、親受信機における第2電圧制御発振器9から発生する第2局部発振信号の周波数をf2LO とすれば、親受信機からこの周波数f2LO の漏洩電波が空間に輻射されるが、この周波数f2LO を子受信機が受信し易くするために、第1中間周波信号の周波数をf1IF 、第1中間周波信号の周波数をf2IF とすれば、周波数f2LO を、f2LO −f1IF =f2IF の関係を有する高周波数に設定している。そして、子受信機は、周波数f2LO の漏洩電波を受信し、その受信信号を第1局部発振信号の周波数f1LO を用いて第1中間周波信号の周波数f1IF に周波数変換するので、f2LO =f1LO +f1IF の関係が成立し、この関係式を変換すると、f2LO −f1IF =f1LO になるので、この式と上に述べた関係から、第2中間周波信号の周波数f2IF を、f1LO =f2IF になるように選べばよい。
この場合、前記式において使用可能な周波数についての具体的な数値の一例を挙げると、第1中間周波信号の周波数f1IF =2.7MHz、第2中間周波信号の周波数f2IF =500kHzとすれば、第2局部発振信号の周波数f2LO =3.2MHzになるので、子受信機はこの周波数3.2MHzの漏洩電波を受信することになる。そして、上に述べた関係、すなわち、f1LO =f2IF の関係から、第1局部発振信号の周波数f1LO は500kHzになり、第1周波数変換器2においては、3.2MHz−500kHz=2.7MHzの周波数変換が行われ、周波数2.7MHzの第1中間周波信号が得られる。
そして、この第2の実施の形態においても、子受信機は、漏洩電波を受信すると、その受信信号に含まれるデータが周波数弁別器11において抽出され、抽出されたデータは周波数弁別器11からマイクロプロセッサユニット12を通して内蔵メモリ121 に書き込まれ、親受信機から子受信機へのデータ転送が行われる。
親受信機が第1周波数変換段及び第2周波数変換段を備えている場合、前記第1の実施の形態においては、データを用いて第1電圧制御発振器3の発振信号をFSK変調する例について説明し、前記第2の実施の形態においては、データを用いて第2電圧制御発振器9の発振信号をFSK変調する例について説明したが、親受信機が第1周波数変換段及び第2周波数変換段の他にそれらに続く第3周波数変換段を備えている場合、親受信機がこの第3周波数変換段にある第3電圧制御発振器の発振信号をFSK変調するように構成することも可能である。この場合、第3電圧制御発振器の発振信号をFSK変調する回路構成についての図示は省略するが、その回路構成及び動作は、前記第2の実施の形態におけるデータにより第2電圧制御発振器9の発振信号をFSK変調する例に準じるもので、前記第2の実施の形態から容易に類推できるものである。
これまでに述べた例は、1台の親受信機の内蔵メモリ121 に必要なデータの書き込みを行う場合、操作入力部13を操作することによって書き込みを行う例について説明したが、本発明において、1台の親受信機の内蔵メモリ121 にデータの書き込みを行う手段としては、操作入力部13を用いて行う例に限られるものではなく、メモリパソコン等の情報処理機器や無線伝送装置を既に備えている場合には、当該情報処理機器や当該無線伝送装置を用いて前述の既知の第1の方法や第2の方法によって1台の親受信機の内蔵メモリ121 にデータを書き込むようにしてもよい。この場合は、1台の親受信機と1台以上の子受信機とは完全に同じ構造のものが用いられ、最初に内蔵メモリ121 にデータが書き込まれた1台の子受信機が以後親受信機として機能することになる。
1 高周波バンドパスフィルタ(HBF)
2 第1周波数混合器(MIX1)
3 第1電圧制御発振器(VCO1)
4 位相比較器(PD)
5 分周器(FV)
6 基準信号発生器(ST)
7 第1中間周波増幅器(IA1)
8 第2周波数混合器(MIX2)
9 第2電圧制御発振器(VCO2)
10 第2中間周波増幅器(IA2)
11 周波数弁別器(DEC)
12 マイクロプロセッサユニット(MPU)
121 内蔵メモリ(MR)
13 操作入力部(IN)
14 アンテナ(ANT)
15 信号出力端子(OUT)
16 PLL(位相同期ループ)
2 第1周波数混合器(MIX1)
3 第1電圧制御発振器(VCO1)
4 位相比較器(PD)
5 分周器(FV)
6 基準信号発生器(ST)
7 第1中間周波増幅器(IA1)
8 第2周波数混合器(MIX2)
9 第2電圧制御発振器(VCO2)
10 第2中間周波増幅器(IA2)
11 周波数弁別器(DEC)
12 マイクロプロセッサユニット(MPU)
121 内蔵メモリ(MR)
13 操作入力部(IN)
14 アンテナ(ANT)
15 信号出力端子(OUT)
16 PLL(位相同期ループ)
Claims (5)
- それぞれデータを格納する内蔵メモリを有し、同じ構成の親受信機と子受信機との間でデータ転送を行うもので、データ転送時に、データ転送が行われる1台以上の子受信機を親受信機の近傍に配置した後、親受信機は、前記内蔵メモリに格納されているデータを読み出し、読み出したデータを用いて局部発振器の発振信号及び基準信号発生器の基準周波数信号をそれぞれFSK変調し、そのとき局部発振器から発生した発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、前記1台以上の子受信機は、空中に輻射された漏洩電波を受信すると、受信信号に含まれるデータを抽出し、抽出したデータを前記内蔵メモリに書き込むことにより、親受信機と子受信機とを間でデータ転送が行われることを特徴とするデータ転送方式。
- 前記局部発振器は、受信高周波信号を第1中間周波数信号に周波数変換する第1周波数変換段のPLLに用いられる第1局部発振器であることを特徴とするに記載のデータ転送方式。
- それぞれデータを格納する内蔵メモリを有し、同じ構成の親受信機と子受信機との間でデータ転送を行うもので、データ転送時に、データ転送が行われる1台以上の子受信機を親受信機の近傍に配置した後、親受信機は、前記内蔵メモリに格納されているデータを読み出し、読み出したデータを用いて局部発振器の発振信号をFSK変調し、そのとき局部発振器から発生した発振信号を漏洩電波として空中に輻射させ、前記1台以上の子受信機は、空中に輻射された漏洩電波を受信すると、受信信号に含まれるデータを抽出し、抽出したデータを前記内蔵メモリに書き込むことにより、親受信機と子受信機とを間でデータ転送が行われることを特徴とするデータ転送方式。
- 前記局部発振器は、第1周波数変換段の後段に接続され、前記第1周波数変換段で得られた第1中間周波数信号を第2中間周波数信号に周波数変換する第2周波数変換段に用いられる第2局部発振器であることを特徴とする請求項3に記載のデータ転送方式。
- 前記局部発振器は、第1周波数変換段及び第2周波数変換段の後段に接続され、前記第2周波数変換段で得られた第2中間周波数信号を第3中間周波数信号に周波数変換する第3周波数変換段に用いられる第3局部発振器であることを特徴とする請求項3に記載のデータ転送方式。
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