JP2006033421A - 通信線路における平衡化回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 通信帯域におけるノーマルモード信号の減衰をできるだけ防ぎつつ、通信線路の平衡度を改善して、通信線路から発生される放射ノイズを通信帯域全般に亘って抑制することができるようにする。
【解決手段】 コモンモードノイズ抑制回路に平衡度改善用トランスT3が一体化されていることで、コモンモードノイズ抑制回路と平衡度改善回路との長所を組み合わせた形となり、従来に比べて、通信帯域におけるノーマルモード信号をほとんど減衰させずに、通信線路の平衡度が大きく改善されると共に、放射ノイズについても通信帯域全般において抑制される。
【選択図】 図1
【解決手段】 コモンモードノイズ抑制回路に平衡度改善用トランスT3が一体化されていることで、コモンモードノイズ抑制回路と平衡度改善回路との長所を組み合わせた形となり、従来に比べて、通信帯域におけるノーマルモード信号をほとんど減衰させずに、通信線路の平衡度が大きく改善されると共に、放射ノイズについても通信帯域全般において抑制される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、第1および第2の導電線を含む通信線路を平衡化する、通信線路における平衡化回路に関する。
近年、オフィスのみならず一般家庭でも通信ネットワークシステムの需要がある。家庭内における通信ネットワークシステムを構築する際に選択し得る通信方式としては、無線を利用した通信方式、有線を利用した通信方式および電力線を利用した電力線通信方式がある。このうち、電力線通信方式には、通信線路として既設の電力線を利用するため配線工事費がかからない、家庭内の外観を損ねない等の利点がある。なお、本出願において、電力線通信における通信線路として利用される電力線を、電力線通信線路と呼ぶ。
電力線通信方式には、電力線通信線路に接続された機器が発生するノイズによって、通信障害が発生し得るという問題点があった。そこで、従来、電力線通信システムにおける種々のノイズ対策が提案されていた。
特許文献1には、複数の導線の平衡度を検出する平衡度検出手段と、複数の導線の接地ラインに対する平衡度を調整する平衡度調整手段と、その平衡度検出手段が検出した平衡度に基づいて前記平衡度調整回路のインピーダンスを制御するインピーダンス制御手段とを備えた送信装置および受信装置に関する技術が記載されている。また特許文献2には、2本の導電線を伝搬するコモンモード信号を抑制するコモンモード信号抑制回路に関する技術が記載されている。
特開2004−80441号公報
特開2004−80436号公報
ところで、電力線通信システムでは、一般的に、電力線通信を行う通信装置は、電力線通信用モデムを介して電力線通信線路に接続される。電力線通信用モデムは、電力線通信線路との間でノーマルモードの通信信号の入出力を行う。
電力線通信用モデムは、例えば、電力線通信線路を構成する2本の導電線であるライブライン(以下、Lラインと記す。)とニュートラルライン(以下、Nラインと記す。)に、アースまたはグランドの電位(以下、グランドレベルという。)に関して対称な電圧波形の2つの信号からなる平衡信号を送出する。この信号がLラインおよびNラインを通過すると、LラインとNラインのそれぞれから放射電界が発生される。ただし、LラインとNラインは近接しているので、電力線通信線路が平衡な場合には、Lラインから発生される放射電界とNラインから発生される放射電界とが相殺され、電力線通信線路から放射ノイズは発生しない。
しかしながら、電力線通信線路が不平衡な場合、すなわち、Lラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスと、Nラインとアースまたはグランドとの間のインピーダンスとが異なる場合には、Lラインから発生される放射電界とNラインから発生される放射電界とは、絶対値が異なるため、これらは相殺されない。この場合には、2つの放射電界の絶対値の差分に対応した大きさの放射ノイズが電力線通信線路から発生される。従って、電力線通信線路の平衡度が低いほど、電力線通信線路から大きな放射ノイズが発生される。
また現在、高速用電力通信の通信帯域として検討されている2MHz〜30MHzの帯域が、短波ラジオや、船舶・アマチュア無線等の各種無線に使用されているが、電力線がアンテナとなり、放射ノイズを発生させることにより、それらの既存の通信に与える影響が懸念されている。
これらの問題点の対策として、
1.通信線路にコモンモードノイズを減衰させるコモンモードフィルタを挿入する。
2.通信線路の平衡度を改善するための平衡度改善回路を挿入する。
という方法が考えられている。しかしながら、1については、コモンモードノイズを除去するだけのものであり、通信線路の平衡度を改善するものではない。また、コモンモードフィルタといってもノーマルモード信号を減衰させずにコモンモードノイズのみを減衰させることは困難であり、特にノーマルモード信号にて通信を行っている電力線通信においては、その通信信号成分にも影響を与えてしまう。特許文献2に記載のコモンモードフィルタを用いた場合にも、ノーマルモード信号の減衰が生じてしまう。一方、2においては、平衡度は改善されるものの、放射ノイズを通信に使用する帯域すべてにおいて減衰させるのは困難である。また、1と同様にノーマルモード信号についても減衰させてしまうという問題がある。特許文献1に記載の技術を用いた場合にも同様の問題がある。
1.通信線路にコモンモードノイズを減衰させるコモンモードフィルタを挿入する。
2.通信線路の平衡度を改善するための平衡度改善回路を挿入する。
という方法が考えられている。しかしながら、1については、コモンモードノイズを除去するだけのものであり、通信線路の平衡度を改善するものではない。また、コモンモードフィルタといってもノーマルモード信号を減衰させずにコモンモードノイズのみを減衰させることは困難であり、特にノーマルモード信号にて通信を行っている電力線通信においては、その通信信号成分にも影響を与えてしまう。特許文献2に記載のコモンモードフィルタを用いた場合にも、ノーマルモード信号の減衰が生じてしまう。一方、2においては、平衡度は改善されるものの、放射ノイズを通信に使用する帯域すべてにおいて減衰させるのは困難である。また、1と同様にノーマルモード信号についても減衰させてしまうという問題がある。特許文献1に記載の技術を用いた場合にも同様の問題がある。
なお、上記の問題点は、電力線通信線路に限らず、平衡信号を伝送する通信線路全般に当てはまる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、通信帯域におけるノーマルモード信号の減衰をできるだけ防ぎつつ、通信線路の平衡度を改善して、通信線路から発生される放射ノイズを通信帯域全般に亘って抑制することができるようにした通信線路における平衡化回路を提供することにある。
本発明による通信線路における平衡化回路は、第1および第2の導電線を含み平衡信号を伝送する通信線路を平衡化する回路であって、第1および第2の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズを抑制するコモンモードノイズ抑制回路と、第1および第2の導電線の平衡度を改善する平衡度改善用トランスとを備えている。コモンモードノイズ抑制回路は、所定の第1の位置において第1の導電線に挿入された第1の巻線と、第1の位置に対応する位置において第2の導電線に挿入されると共に、第1の巻線と協働してコモンモードノイズを抑制する第2の巻線と、第1の巻線および第2の巻線に結合された第3の巻線と、一端が第1の位置とは異なる第2の位置において第1の導電線に接続され、他端が平衡度改善用トランスを介して第3の巻線の一端に接続された第1のキャパシタと、一端が第2の位置に対応する位置において第2の導電線に接続され、他端が平衡度改善用トランスを介して第3の巻線の一端に接続された第2のキャパシタと、第1の位置と第2の位置との間の第3の位置において第1の導電線に挿入された第4の巻線と、第3の位置に対応する位置において第2の導電線に挿入されると共に、第4の巻線に結合され、第4の巻線と協働して、第1の位置と第2の位置との間においてコモンモードノイズを低減する第5の巻線とを有している。平衡度改善用トランスは、コモンモードノイズ抑制回路における第1のキャパシタと第2のキャパシタとの間に挿入され、互いに巻数が等しく、かつ互いに結合された第6および第7の巻線を有し、第6の巻線の一端は第1のキャパシタを介して第1の導電線に接続され、第7の巻線の一端は第2のキャパシタを介して第2の導電線に接続され、第6の巻線の他端、および第7の巻線の他端は互いに第3の巻線の一端に接続されている。
本発明による通信線路における平衡化回路において、コモンモードノイズ抑制回路は、第1の巻線、第2の巻線、および第3の巻線を含むコモンモードノイズ抑制用の第1のトランスと、第4の巻線および第5の巻線を含むコモンモードノイズ抑制用の第2のトランスとを有し、第1のトランスと第2のトランスとが、互いに異なる向きに配置されていることが好ましい。例えば、第1のトランスと第2のトランスとを、トロイダル型のコイルで形成した場合において、一方のトランスが他方のトランスに対して垂直となるような配置にすることが好ましい。
本発明による通信線路における平衡化回路では、コモンモードノイズ抑制回路に平衡度改善用トランスが一体化されていることで、従来に比べて、通信帯域におけるノーマルモード信号をほとんど減衰させずに、通信線路の平衡度が大きく改善されると共に、放射ノイズについても通信帯域全般において抑制される。特に、平衡度改善用トランスにおける第6の巻線の一端が、コモンモードノイズ抑制回路における第1のキャパシタに接続され、第7の巻線の一端が、コモンモードノイズ抑制回路における第2のキャパシタに接続され、かつ、第6の巻線の他端および第7の巻線の他端が互いに、コモンモードノイズ抑制回路における第3の巻線の一端に接続されていることで、コモンモードノイズ抑制回路に平衡度改善回路におけるオートトランスの効果を持たせることができ、平衡度の改善が図られる。また、平衡度改善用トランスを挿入しない場合に比べて、第1および第2の導電線の間に相応のインピーダンスを持たせることができ、ノーマルモード信号の減衰が抑えられる。
本発明の通信線路の平衡化回路によれば、コモンモードノイズ抑制回路における第1のキャパシタと第2のキャパシタとの間に平衡度改善用トランスを挿入し、かつ、平衡度改善用トランスを構成する第6および第7の巻線の他端を互いにコモンモードノイズ抑制回路における第3の巻線の一端に接続して、コモンモードノイズ抑制回路に平衡度改善用トランスを一体化するようにしたので、通信帯域におけるノーマルモード信号の減衰をできるだけ防ぎつつ、通信線路の平衡度を改善して、通信線路から発生される放射ノイズを通信帯域全般に亘って抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係る平衡化回路は、平衡信号を伝送する通信線路、例えば電力線通信線路上のノイズを低減する手段として利用可能であるほか、平衡信号を伝送するその他の通信線路全般に適用することが可能である。
図1は、本実施の形態に係る平衡化回路1の一構成例を示している。まず図2(A),(B)を参照してこの平衡化回路の基本概念について説明する。図2(A)は、この平衡化回路1に対する比較例の回路構成を示している。図2(A)の比較例の回路は、コモンモードノイズを抑制するコモンモードノイズ抑制回路10と、通信線路の平衡度を改善する平衡度改善回路20とを備えている。コモンモードノイズ抑制回路10と平衡度改善回路20は、一対の端子1A,1Bと一対の端子2A,2Bとの間で直列的に接続され、一対の端子1A,1Bと一対の端子2A,2Bを介して、例えば電力線通信線路の一対の導電線(LラインとNラインと)に接続される。図2(A)の比較例の回路構成では、コモンモードノイズ抑制回路10と平衡度改善回路20とがそれぞれ完全に独立した構成であり、それぞれが独立して動作する。
これに対し、本実施の形態に係る平衡化回路1は、図2(B)に示したように、コモンモードノイズ抑制回路10に、平衡度改善回路20における平衡度改善用トランスT3を一体化した構成となっている。このように一体化したことにより、図2(A)に示した単純な組み合わせの回路に比べて信号伝達特性の向上を図ったものである。そこでまず、本実施の形態に係る平衡化回路1の構成の基本となるコモンモードノイズ抑制回路10と平衡度改善回路20とについて具体的に説明する。
図3は、コモンモードノイズ抑制回路10の一構成例を示している。このコモンモードノイズ抑制回路10は、相殺型のノイズ抑制回路であり、一対の端子1A,1Bと、他の一対の端子2A,2Bと、端子1A,2A間を接続する第1の導電線3と、端子1B,2B間を接続する第2の導電線4とを備えている。このコモンモードノイズ抑制回路10は、さらに、所定の第1の位置P1において、第1の導電線3に挿入された第1の巻線W1と、磁芯11と、第1の位置P1に対応する位置において第2の導電線4に挿入されると共に磁芯11を介して第1の巻線W1に結合され、第1の巻線W1と協働してコモンモードノイズを抑制する第2の巻線W2と、磁芯11を介して第1の巻線W1および第2の巻線W2に結合された第3の巻線W3とを備えている。巻線W1,W2および磁芯11は、コモンモードチョークコイルを構成している。すなわち、巻線W1,W2は、巻線W1,W2にノーマルモードの電流が流れたときに各巻線W1,W2を流れる電流によって磁芯11に誘起される磁束が互いに相殺されるような向きに、磁芯11に巻かれている。これにより、巻線W1,W2は、コモンモードノイズを抑制し、ノーマルモードノイズを通過させる。巻線W1,W2,W3および磁芯11は、コモンモードノイズ抑制用の第1のトランスT1を構成している。
図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10は、さらに、一端が、第1の位置P1とは異なる第2の位置P2において第1の導電線3に接続され、他端が第3の巻線W3の一端に接続された第1のキャパシタC1と、一端が第2の位置P2に対応する位置において第2の導電線4に接続され、他端が第3の巻線W3の一端に接続された第2のキャパシタC2とを備えている。第3の巻線W3の他端は接地されている。キャパシタC1,C2は、周波数が所定値以上の信号を通過させるハイパスフィルタとして機能する。
図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10は、さらに、第1の位置P1と第2の位置P2の間の第3の位置P3において第1の導電線3に挿入された第4の巻線W4と、磁芯12と、第3の位置P3に対応する位置において第2の導電線4に挿入されると共に磁芯12を介して第4の巻線W4に結合され、第4の巻線W4と協働してコモンモードノイズを抑制する第5の巻線W5とを備えている。巻線W4,W5および磁芯12は、コモンモードチョークコイル(コモンモードノイズ抑制用の第2のトランスT2)を構成している。すなわち、巻線W4,W5は、巻線W4,W5にノーマルモードの電流が流れたときに各巻線W4,W5を流れる電流によって磁芯12に誘起される磁束が互いに相殺されるような向きに、磁芯12に巻かれている。これにより、巻線W4,W5は、コモンモードノイズを抑制し、ノーマルモードノイズを通過させる。
次に、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10の作用について説明する。まず、ノイズの発生源が、第1の位置P1と第2の位置P2の間の位置を除いて、第1の位置P1よりも第2の位置P2に近い位置にある場合について説明する。この場合には、キャパシタC1,C2によって、第2の位置P2およびこれに対応する位置における導電線3,4上のコモンモードノイズに対応する信号が検出され、さらに、この信号に基づいて、コモンモードノイズに対して逆相となる注入信号が生成される。この注入信号は第3の巻線W3に供給される。第3の巻線W3は、第1および第2の巻線W1,W2を介して、注入信号を導電線3,4に注入する。これにより、導電線3,4において第1の位置P1からコモンモードノイズの進行方向の先でコモンモードノイズが抑制される。
また、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10において、ノイズの発生源が、第1の位置P1と第2の位置P2の間の位置を除いて、第2の位置P2よりも第1の位置P1に近い位置にある場合には、第1および第2の巻線W1,W2を介して第3の巻線W3によって、第1の位置P1およびこれに対応する位置における導電線3,4上のコモンモードノイズに対応する信号が検出され、この信号に基づいて注入信号が生成される。この注入信号は、キャパシタC1,C2を経て、第2の位置P2およびこれに対応する位置において、導電線3,4上のコモンモードノイズに対して逆相になるように注入される。これにより、導電線3,4において第2の位置P2からコモンモードノイズの進行方向の先でコモンモードノイズが抑制される。
次に、図4を参照して、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10の作用についてさらに詳しく説明する。図4は、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10のうち、第1の導電線3を通過する信号の抑制に関わる部分のみ示している。図4に示した回路は、端子1A、2Aと、第1の巻線W1と、第3の巻線W3と、第1のキャパシタC1と、第4の巻線W4とを有している。また、図4に示した回路には、コモンモードノイズ発生源118と負荷119とが接続されている。コモンモードノイズ発生源118は、端子1AとグランドGNDとの間に接続され、両者の間に電位差Vinを生じさせる。負荷119は、端子2AとグランドGNDとの間に接続され、インピーダンスZoを有している。
図4に示した回路において、第3の巻線W3のインダクタンスをL11とし、第1の巻線W1のインダクタンスをL12とし、第1のキャパシタC1のキャパシタンスをC1とし、第4の巻線W4のインダクタンスをL21とする。また、第1のキャパシタC1および第3の巻線W3を通過する電流をi1とし、この電流i1の経路のインピーダンスの総和をZ1とする。また、第4の巻線W4および第1の巻線W1を通過する電流をi2とし、この電流i2の経路のインピーダンスの総和をZ2とする。
また、第1の巻線W1と第3の巻線W3との間の相互インダクタンスをMとし、両者の結合係数をKとする。結合係数Kは、以下の式(1)で表わされる。なお、√(L11・L12)は、(L11・L12)の平方根を示す。
K=M/√(L11・L12) …(1)
上記インピーダンスの総和Z1、Z2は、それぞれ、以下の式(2)、(3)で表わされる。なお、jは√(−1)を表わし、ωはコモンモードノイズの角周波数を表わしている。
Z1=j(ωL11−1/ωC1) …(2)
Z2=Zo+jω(L12+L21) …(3)
Z2=Zo+jω(L12+L21) …(3)
また、電位差Vinは、以下の式(4),(5)で表わされる。
Vin=Z1・i1+jωM・i2 …(4)
Vin=Z2・i2+jωM・i1 …(5)
Vin=Z2・i2+jωM・i1 …(5)
以下、式(2)〜(5)に基づいて、電流i1を含まずに、電流i2を表わす式を求める。そのために、まず、式(4)から次の式(6)を導く。
i1=(Vin−jωM・i2)/Z1 …(6)
次に、式(6)を式(5)に代入すると、次の式(7)が得られる。
i2=Vin(Z1−jωM)/(Z1・Z2+ω2・M2) …(7)
図4に示した回路によってコモンモードノイズを抑制することは、式(7)で表わされる電流i2を小さくすることであるといえる。式(7)によれば、式(7)の右辺の分母が大きくなれば、電流i2は小さくなる。そこで、式(7)の右辺の分母(Z1・Z2+ω2・M2)について考察する。
まず、Z1は、式(2)で表わされるため、第3の巻線W3のインダクタンスL11が大きいほど大きくなると共に、第1のキャパシタC1のキャパシタンスC1が大きいほど大きくなる。
次に、Z2は、式(3)で表わされるため、第1の巻線W1のインダクタンスL12と第4の巻線W4のインダクタンスL21との和が大きいほど大きくなる。従って、インダクタンスL12とインダクタンスL21の少なくとも一方を大きくすれば、電流i2を小さくすることができる。また、式(7)から、第1の巻線W1だけでもコモンモードノイズを抑制することができるが、第4の巻線W4を加えることでコモンモードノイズをより抑制することができることが分かる。
また、式(7)の右辺の分母にはω2・M2が含まれていることから、相互インダクタンスMを大きくすることにより、電流i2を小さくすることができる。式(1)から分かるように結合係数Kは相互インダクタンスMに比例するため、結合係数を大きくすれば、図4に示した回路によるコモンモード信号の抑制効果が大きくなる。相互インダクタンスMは、式(7)の右辺の分母中に2乗の形で含まれていることから、結合係数Kの値によってコモンモードノイズの抑制効果は大きく変化する。
以上の説明は、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10のうち、第2の導電線4を通過する信号の抑制に関わる部分についても同様に当てはまる。
また、コモンモードノイズの発生源が、第2の位置P2よりも第1の位置P1に近い位置にある場合には、第3の巻線W3と第1のキャパシタC1の役割が、図4を用いた説明とは逆になる。しかし、この場合にも、上記の説明は、同様に当てはまる。
次に、平衡度改善回路20について具体的に説明する。図5は、平衡度改善回路20の一構成例を示している。平衡度改善回路20は、第1の導電線3と第2の導電線4との間に設けられた平衡度改善用トランスT3と、平衡度改善用トランスT3に対して直列に接続された2つのキャパシタC3,C4とを備えている。平衡度改善用トランスT3は、巻数が等しく、互いに結合された第6の巻線W6および第7の巻線W7と、これらの巻線W6,W7が巻かれる磁心13とを有している。第6の巻線W6の一端は、第1の導電線3にキャパシタC3を介して接続されている。第7の巻線W7の一端は、第2の導電線4にキャパシタC4を介して接続されている。第6の巻線W6の他端および第7の巻線W7の他端は、アースまたはグランド(例えばフレームグランド)に対して接地されている。
キャパシタC3,C4はそれぞれ、ハイパスフィルタを構成している。このハイパスフィルタは、平衡度改善回路20を電力線通信線路に接続した場合において、電力線通信線路によって輸送される電力の周波数成分が、平衡度改善用トランスT3を通過することを阻止するためのものである。よって、キャパシタC3,C4のうちの一方のみをハイパスフィルタとして設けてもよい。
巻線W6と巻線W7は、第1および第2の導電線3,4をノーマルモードの信号が通過する場合における相互誘導係数が正となるように結合されている。
次に図6を参照して、この平衡度改善回路20の作用を説明する。なお、図6において、記号Z1は、平衡度改善回路20がない場合における第1の導電線3とアースまたはグランドとの間のインピーダンスを表わしている。また、記号Z2は、平衡度改善回路20がない場合における第2の導電線4とアースまたはグランドとの間のインピーダンスを表わしている。
この平衡度改善回路20では、第1の導電線3とアースまたはグランドとの間のインピーダンスと、第2の導電線4とアースまたはグランドとの間のインピーダンスとを等しくする。そのために、平衡度改善回路20は、平衡度改善用トランスT3によって図6におけるインピーダンスZ1,Z2を検出する。すなわち、この平衡度改善回路20では、第6の巻線W6側から見た平衡度改善用トランスT3のインピーダンスが、平衡度改善用トランスT3がない場合における第2の導電線4とアースまたはグランドとの間のインピーダンスZ2と等しくなる。また、第7の巻線W7側から見た平衡度改善用トランスT3のインピーダンスが、平衡度改善用トランスT3がない場合における第1の導電線3とアースまたはグランドとの間のインピーダンスZ1と等しくなる。その結果、平衡度改善回路20を設けた場合の第1の導電線3とアースまたはグランドとの間のインピーダンスは、平衡度改善回路20を設けた場合の第2の導電線4とアースまたはグランドとの間のインピーダンスと等しくなる。従って、この平衡度改善回路20によれば、第1および第2の導電線3,4の平衡度を改善して、第1および第2の導電線3,4から発生される放射ノイズを抑制することができる。
なお、この平衡度改善回路20では、第1および第2の導電線3,4をノーマルモードの信号が通過する場合には平衡度改善用トランスT3の相互誘導係数は正となり、第1および第2の導電線3,4をコモンモードの信号が通過する場合には平衡度改善用トランスT3の相互誘導係数は負となる。すなわち、この場合には、第1および第2の導電線3,4をノーマルモードの信号が通過する際に、巻線W6,W7のインピーダンスは大きくなる。この平衡度改善回路20では、第1および第2の導電線3,4をノーマルモードの信号が通過する際に、アースまたはグランドと第1の導電線3との間の電位差と、第2の導電線4とアースまたはグランドとの間の電位差とが、共にV/2となる。従って、この平衡度改善回路20では、ノーマルモードの通信信号を伝送することに支障はない。
次に、図1の本実施の形態に係る平衡化回路1について説明する。この平衡化回路1は、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10に、図5に示した平衡度改善回路20における平衡度改善用トランスT3を挿入して一体化した構成となっている。より具体的には、平衡度改善用トランスT3が、コモンモードノイズ抑制回路10における第1のキャパシタC1と第2のキャパシタC2との間に挿入されている。これにより、平衡度改善用トランスT3における第6の巻線W6の一端が、第1のキャパシタC1を介して第1の導電線3に接続されている。また、平衡度改善用トランスT3における第7の巻線W7の一端が、第2のキャパシタC2を介して第2の導電線4に接続されている。第6の巻線W6の他端および第7の巻線W7の他端は互いに、コモンモードノイズ抑制回路10における第3の巻線W3の一端に接続されている。
従って、図3に示したコモンモードノイズ抑制回路10では第1および第2のキャパシタC1,C2の他端が、第3の巻線W3の一端に直接的に接続されていたが、図1の平衡化回路1では、第1および第2のキャパシタC1,C2の他端が、平衡度改善用トランスT3を介して第3の巻線W3の一端に接続されている。
図7(A),(B)は、図1の平衡化回路1におけるコモンモードノイズ抑制用の第1および第2のトランスT1,T2と平衡度改善用トランスT3との好ましい配置状態の一例を示している。また図8(A),(B)は、図7(A),(B)の配置状態に対する比較例の配置状態を示している。図7(A)および図8(A)は、上面方向から見た配置を示し、図7(B)および図8(B)は、側面方向から見た配置を示している。
トランスT1,T2,T3は、例えばトロイダル型のコイルで形成されている。この場合、特にコモンモードノイズ抑制用の第1のトランスT1と第2のトランスT2とが、互いに異なる向きに配置されていることが好ましい。具体的には、第1および第2のトランスT1,T2の磁束の向きを45°以上ずらして配置することが好ましい。特に、例えば図7(A),(B)に示したように、第2のトランスT2を第1のトランスT1に対して垂直となるように配置することがより好ましい。これにより、図8(A),(B)に示したように互いに同一の向き(互いに平行)に配置した場合に比べてノイズ抑制効果を大幅に上げることができる。なお、図7(A),(B)では、第2のトランスT2の向きを他のトランスT1,T3に対して変えているが、第1のトランスT1の向きをトランスT2,T3に対して変えるようにしてもよい。すなわち、図7(A),(B)に示した配置に対して第1のトランスT1と第2のトランスT2とを互いに入れ替えたような配置状態であってもよい。
図1の平衡化回路1では、第1のトランスT1が、ノイズ抑制の主の働きをし、第2のトランスT2が補助の働きをする。このため、トランスT1,T2を近接して配置すると、それぞれのトランスT1,T2が発生する外部磁場Φ1,Φ2が干渉し合いノイズ抑制効果を低減させるおそれがある。図8(A),(B)に示したように互いに平行に配置した場合であっても、互いの距離を十分に取れば外部磁場Φ1,Φ2の干渉を防止できる。しかしながら、その場合、設置面積が大きくなってしまい好ましくない。図7(A),(B)の配置であれば、トランスT1,T2間の距離を離すことなく互いに直近に配置して設置面積を小さく抑えつつ、外部磁場Φ1,Φ2の干渉を防止できる。
また、トランスT1,T2の少なくともいずれか一方を磁気的に遮蔽シールド(内面は絶縁)することにより、さらに外部磁場Φ1,Φ2の干渉を防止してノイズ抑制効果を上げることができる。このシールドは、GNDに落とさず、浮かした状態がよい。
次に、図1の平衡化回路1の作用、効果について説明する。この平衡化回路1では、コモンモードノイズ抑制回路10に平衡度改善用トランスT3が一体化されていることで、コモンモードノイズ抑制回路10と平衡度改善回路20との長所を組み合わせた形となり、従来に比べて、通信帯域におけるノーマルモード信号をほとんど減衰させずに、通信線路の平衡度が大きく改善されると共に、放射ノイズについても通信帯域全般において抑制される。
特に、平衡度改善用トランスT3における第6の巻線W6の一端が、コモンモードノイズ抑制回路10における第1のキャパシタC1に接続され、第7の巻線W7の一端が、コモンモードノイズ抑制回路10における第2のキャパシタC2に接続され、かつ、第6の巻線W6の他端および第7の巻線W7の他端が互いに、コモンモードノイズ抑制回路10における第3の巻線W3の一端に接続されていることで、コモンモードノイズ抑制回路10に平衡度改善回路におけるオートトランスの効果を持たせることができ、平衡度の改善が図られる。
また、図3のコモンモードノイズ抑制回路10単体の場合には、第1および第2のキャパシタC1,C2の間が第3の巻線W3を介して接地されたショートモードに近い状態になっていたが、図1の平衡化回路1の場合には、第1および第2のキャパシタC1,C2の間に平衡度改善用トランスT3を挿入していることで、第1および第2の導電線3,4の間に相応のインピーダンス(例えば10Ω〜10kΩ程度)を持たせることができるため、図3のショートモードに近い状態をなくすことができる。これにより、ノーマルモード信号の減衰を抑えることができる。
図9は、図1の平衡化回路1のコモンモード信号の伝達特性の一例を示している。また図10は、ノーマルモード信号の伝達特性の一例を示している。縦軸は減衰量(dB)、横軸は周波数(Hz)を表す。図示したように、この平衡化回路1によれば、コモンモード信号については十分な減衰量が得られている一方、ノーマルモード信号については減衰が十分抑えられている。
図11は、図1の平衡化回路1における縦方向変換損(LCL:Longitudinal Conversion Loss)の周波数特性の改善度を示している。実線は、平衡化回路1を設けなかった場合におけるLCL特性を示し、破線は、平衡化回路1を設けた場合のLCL特性を示す。このLCL特性は、第1および第2の導電線3,4に同一の電圧を印加したときの印加電圧と、第1の導電線3と第2の導電線4との不平衡に起因して発生する第1の導電線3と第2の導電線4との電位差との比をデシベル(dB)で表わしたものである。LCLの値は、通信線路の平衡度を表わす指標となり、値が大きいほど平衡度が高い。図示したように、この平衡化回路1では、LCLの値が大きく、LCL特性が十分改善され、平衡度が高くなっている。
図12は、図1の平衡化回路1における放射ノイズの周波数特性の改善度を示している。符号120を付した線は、図1の平衡化回路1を設けた場合における通信線路からの放射ノイズを示す。符号121を付した線は、平衡度改善回路20のみを設けた場合における通信線路からの放射ノイズを示す。また符号122を付した線は、ノイズ抑制用の回路を何も設けなかった場合における通信線路からの放射ノイズを示す。図示したように、この平衡化回路1では、平衡度改善回路20のみを設けた場合と比べても、放射ノイズが十分低減されている。
なお、図9〜図12における平衡化回路1の特性はいずれも、トランスT1,T2,T3を、図7(A),(B)に示した配置状態にした場合の特性である。
図13および図14は、トランスT1,T2,T3の配置状態の違い、およびシールドの有無による信号の伝達特性を調べたものである。すなわち、各トランスT1,T2,T3を磁気的に遮蔽シールド処理した場合と、遮蔽シールド処理せずに図7(A),(B)に示したように第2のトランスT2を第1のトランスT1に対して垂直に配置した場合と、遮蔽シールド処理せずに図8(A),(B)に示したように各トランスT1,T2,T3を互いに平行に配置した場合とについて、それぞれの信号の伝達特性を調べた。図13はコモンモード信号の特性、図14はノーマルモード信号の特性を示す。図示したように、垂直に配置するか、遮蔽シールド処理をすることで、信号の伝達特性が改善される。
図15および図16は、図3のコモンモードノイズ抑制回路10単体でのコモンモード信号、およびノーマルモード信号の伝達特性の一例を示している。縦軸は減衰量(dB)、横軸は周波数(Hz)を表す。この場合、図15に示したように、コモンモード信号については十分な減衰量が得られている。しかしながら、図16に示したように、ノーマルモード信号についても特に高周波領域で減衰が生じてしまっている。このように、コモンモードノイズ抑制回路10単体では、ノーマルモード信号にも減衰が生じてしまっているので、特にノーマルモード信号によって通信を行っている電力線通信においては、その通信信号成分に悪影響を与えてしまう。
図17および図18は、図5の平衡度改善回路20単体でのコモンモード信号、およびノーマルモード信号の伝達特性の一例を示している。縦軸は減衰量(dB)、横軸は周波数(Hz)を表す。この場合、図18に示したように、ノーマルモード信号の減衰は比較的抑えられているが、図17に示したように、コモンモード信号については十分な減衰量が得られていない。
図19および図20は、図1の平衡化回路1と、図2(A)に示したようにコモンモードノイズ抑制回路10と平衡度改善回路20とを単純に組み合わせた場合とにおける信号の伝達特性を比較したものである。図19はコモンモード信号の伝達特性、図20はノーマルモード信号の伝達特性を示す。図19および図20において、符号190,200を付した線は図1の平衡化回路1の特性を示し、符号191,201を付した線は図2(A)の単純な組み合わせ回路での特性を示す。図20から分かるように、図2(A)の単純な組み合わせ回路では、ノーマルモード信号の減衰が生じてしまっており、特にノーマルモード信号によって通信を行っている電力線通信には実用的ではない。これに対し、図1の平衡化回路1では、ノーマルモード信号については減衰が十分抑えられており、電力線通信には実用上、まったく問題ない特性が得られている。
このように、本実施の形態に係る平衡化回路1によれば、コモンモードノイズ抑制回路10と平衡度改善回路20とを単純に組み合わせた回路構成に比べて、電力線通信等に有利な顕著な効果が得られている。
1…平衡化回路、3,4…導電線、10…コモンモードノイズ抑制回路、11,12,13…磁芯、20…平衡度改善回路、C1…第1のキャパシタ、C2…第2のキャパシタ、T1…第1のトランス、T2…第2のトランス、T3…平衡度改善用トランス、W1…第1の巻線、W2…第2の巻線、W3…第3の巻線、W4…第4の巻線、W5…第5の巻線、W6…第6の巻線、W7…第7の巻線。
Claims (2)
- 第1および第2の導電線を含む通信線路を平衡化する回路であって、
前記第1および第2の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズを抑制するコモンモードノイズ抑制回路と、
前記第1および第2の導電線の平衡度を改善する平衡度改善用トランスと
を備え、
前記コモンモードノイズ抑制回路は、
所定の第1の位置において前記第1の導電線に挿入された第1の巻線と、
前記第1の位置に対応する位置において前記第2の導電線に挿入されると共に、前記第1の巻線と協働してコモンモードノイズを抑制する第2の巻線と、
前記第1の巻線および第2の巻線に結合された第3の巻線と、
一端が前記第1の位置とは異なる第2の位置において前記第1の導電線に接続され、他端が前記平衡度改善用トランスを介して前記第3の巻線の一端に接続された第1のキャパシタと、
一端が前記第2の位置に対応する位置において前記第2の導電線に接続され、他端が前記平衡度改善用トランスを介して前記第3の巻線の一端に接続された第2のキャパシタと、
前記第1の位置と前記第2の位置との間の第3の位置において前記第1の導電線に挿入された第4の巻線と、
前記第3の位置に対応する位置において前記第2の導電線に挿入されると共に、前記第4の巻線に結合され、前記第4の巻線と協働して、前記第1の位置と前記第2の位置との間において前記コモンモードノイズを低減する第5の巻線とを有し、
前記平衡度改善用トランスは、
前記コモンモードノイズ抑制回路における前記第1のキャパシタと前記第2のキャパシタとの間に挿入され、互いに巻数が等しく、かつ互いに結合された第6および第7の巻線を有し、
前記第6の巻線の一端は前記第1のキャパシタを介して前記第1の導電線に接続され、前記第7の巻線の一端は前記第2のキャパシタを介して前記第2の導電線に接続され、前記第6の巻線の他端、および前記第7の巻線の他端は互いに前記第3の巻線の一端に接続されている
ことを特徴とする通信線路における平衡化回路。 - 前記コモンモードノイズ抑制回路は、
前記第1の巻線、前記第2の巻線、および前記第3の巻線を含むコモンモードノイズ抑制用の第1のトランスと、
前記第4の巻線および前記第5の巻線を含むコモンモードノイズ抑制用の第2のトランスとを有し、
前記第1のトランスと前記第2のトランスとが、互いに異なる向きに配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の通信線路における平衡化回路。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2004209461A JP2006033421A (ja) | 2004-07-16 | 2004-07-16 | 通信線路における平衡化回路 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
- 2004-07-16 JP JP2004209461A patent/JP2006033421A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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