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JP2006088581A - 積層体の製造方法 - Google Patents

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JP2006088581A
JP2006088581A JP2004278194A JP2004278194A JP2006088581A JP 2006088581 A JP2006088581 A JP 2006088581A JP 2004278194 A JP2004278194 A JP 2004278194A JP 2004278194 A JP2004278194 A JP 2004278194A JP 2006088581 A JP2006088581 A JP 2006088581A
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laminated
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JP2004278194A
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Ryuichiro Maeyama
龍一郎 前山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】十分な接着強度が得られる積層体の製造方法を提供すること。
【解決手段】例えば、シート状或いはベルト状の樹脂フィルムを複数積層する際、外的要因により発熱する発熱層の少なくとも1層も積層して(積層工程)、その製造過程中に、当該発熱層を外的要因により発熱させる。この発熱層としては、例えば、1)紫外領域から赤外領域までの少なくとも一部の光を吸収して発熱する光熱変換材料を含む発熱層。2)電磁誘導により発熱する金属からなる発熱層。3)マイクロ波により発熱する水分を保持してなる発熱層などが好適に挙げられる。
【選択図】 なし

Description

本願発明は、樹脂フィルムの積層体の製造方法に関する。
従来、樹脂フィルムの積層体は、種々分野に利用されてきているものである。例えば、耐熱性樹脂からなる薄板又は芯材に耐熱性樹脂を含浸させた薄板に、銅、アルミニウム等の導電性金属の薄膜を積層した積層体は、従来よりプリント配線用基板として広く用いられている。また、電子写真方式、静電記録方式等、乾式のトナーを用いる画像形成装置においても、トナー像を一旦担持する中間転写体として、耐熱性樹脂と金属薄膜とを積層したフィルムを無端状にして用いられることがある。この中間転写体は、静電潜像にトナーを付着させることによって形成されたトナー像が転写され、このトナー像を電磁誘導加熱して記録媒体に転写及び定着を同時に行うものである。
例えば、中間転写体は、例えば、厚さが50〜200μmの熱硬化性ポリイミド、芳香族ポリアミド(アラミド)、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂からなるフィルム状部材と厚さが1〜50μm程度の銅の薄膜とを積層し、無端状ベルトとしたものが用いられる。なお、液晶ポリマーは、溶液状態又は溶融状態で液晶性を示すポリマーであるが、溶融状態で液晶性を示すサーモトロピック液晶ポリマーは、特に高強度、高耐熱、低線膨張率、高絶縁、低吸湿、高ガスバリアー性等の優れた特性を持っている。このため、液晶性を利用するものに限らず、機械的な部品や繊維としての用途も増加している。
上記のように、耐熱性樹脂の層と金属薄膜とを積層したフィルム状部材の製造は、耐熱性樹脂のフィルムと金属箔とを接着剤等によって張り合わせる方法、耐熱性樹脂のフィルム上に電解めっき、無電解めっき、蒸着法等により金属薄膜を形成する方法等が知られている。
しかしながら、上記のように接着剤等で張り合わせる方法では、金属薄膜がくり返し電磁誘導加熱されたときの接着力に信頼性が乏しい。
また、耐熱性樹脂の上に金属薄膜を形成する方法でも、一般にポリイミドや芳香族ポリアミド(アラミド)のような耐熱性樹脂と銅等の金属薄膜とを強固に付着させるのが難しい。このため、付着性を向上させるための技術が開示されており、例えば特開平5−299820号公報には、ポリイミドに金属蒸着膜を形成し、その後に電子ビーム加熱蒸着銅層及び電解めっき銅層を順次に積層する技術が提案されている。
特開平6−316768号公報には、ポリイミドにフッ素を含有させておき、このフッ素を接着サイトとするために、まず、ヒドラジンを含有する水溶液を用いて1段目のエッチング処理を行い、続いて、ナフタリンー1―ナトリウムで2段目のエッチング処理を行って銅が付着し易くする技術が開示されている。また、特開平7−216225号公報には、ポリイミド前躯体に、金属粉末を混合しておくことにより、めっきによる金属膜との接着性を高める技術が開示されている。
さらに、耐熱性樹脂が芳香族ポリアミド(アラミド)である場合も、特開平6−256960号公報に、ヒドラジンとアルカリ金属水酸化物とを含有する水溶液によってエッチング処理し、次いで無電解めっきのための触媒付与処理を行う技術が提案されている。
しかしながら、上記の従来から知られている技術のように、耐熱性樹脂を成形した後、この上に金属の薄膜を形状する方法では、充分な接着性が得られなかったり、製造工程の合理化が難しい。
一方、耐熱性樹脂として液晶ポリマーを用いる場合には、フィルム状にしたものを金属箔と直接に熱圧着することができるが、液晶ポリマーのフィルム状部材は、一般に成形時に著しく配向し、一方向に裂け易いものなってしまう。これを防止するために、特開2002−248705では、ベルトを金属箔で補強しながらベルトを製造することが提案されている。
一方、特開2004−4393では、ポリイミドを主成分とするポリイミドベルトの製造方法が提案され、シリコーンゴムやフッ素樹脂を積層したベルトが提案されている。
また、特開2002−36441では、優れた耐衝撃性及び耐候性などを有するとともに、表面硬度が高く、特に窓ガラスや窓用プラスチックボードなどの外側表面貼付用として好適なハードコートフィルムを同一又は異種の複数の樹脂フィルムを積層してなる多層基材の一方の面に、シリコーン系ハードコート層を設けることが提案されている。
特開平5−299820号公報 特開平6−316768号公報 特開平7−216225号公報 特開平6−256960号公報 特開2002−248705公報 特開2004−4393公報 特開2002−36441公報
しかしながら、上記の従来から知られている技術のように、積層体では、耐熱樹脂を単に積層したり、金属層を設けただけでは、十分な各層間の接着強度が得られなく、例えば、左右から力が加わると膜厚の薄い、強度の弱い部分から折れる座くつという現象が起こることがある。
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、十分な接着強度が得られる積層体の製造方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の積層体の製造方法は、
同一又は異種の複数の樹脂フィルムと、外的要因により発熱する発熱層の少なくとも1層と、を積層する工程と、
前記発熱層を外的要因により発熱させる工程と、
を有することを特徴としている。
本発明の積層体の製造方法では、樹脂フィルムを、発熱層と共に積層して、この発熱層を発熱させることで、積層体内部から効率良く加熱され、異種の樹脂あるいは金属あるいは樹脂と金属接触面の熱抵抗を緩和あるいは低くすることができるため、例えば、異種の樹脂フィルム同士でも、金属層などの機能層が存在しても各層間に、十分な接着強度が得られる。また、事前に加熱し、材料内部に存在する水分や未反応モノマー等放出ガスを逃がすことでより効果的に接着強度が得られる。また、異種フィルムの場合には、保護のために潤滑油等を塗ってある場合もあり、これを有機溶媒等でふき取って使用するにはコスト高になるため、事前に発熱揮発あるいは熱分解させることで除去でき、清掃された面を接着に提供することが可能となる。
なお、発熱層は、積層体の表面に形成された状態で積層してもよいし、樹脂フィルム間に介在するように積層してもよい。
本発明の積層体の製造方法において、前記発熱層はとしては、次の3種が好適に挙げられる。1)紫外領域から赤外領域までの少なくとも一部の光を吸収して発熱する光熱変換材料を含む発熱層。2)電磁誘導により発熱する金属からなる発熱層。3)マイクロ波により発熱する水分を保持してなる発熱層。
本発明の積層体の製造方法において、前記複数の樹脂フィルムは、同一の樹脂フィルムであってもよし、異種の前記樹脂フィルムであってもよい。また、前記複数の樹脂フィルムは、耐熱性樹脂フィルムと耐衝撃性樹脂フィルムとを含むでいてもよい。
本発明の積層体の製造方法において、前記複数の樹脂フィルムと共に、さらに機能層を積層することもできる。この機能層として、例えば、電子写真装置の定着部材や中間転写体に利用する際に積層体が発熱できるように電磁誘導加熱用の金属層や、表面を保護するシリコーン系ハードコート層などが挙げられる。また、機能層は、積層体の表面に形成された状態で積層してもよいし、樹脂フィルム間に介在するように積層してもよい。
本発明の積層体の製造方法においては、積層体はシート状或いはベルト状に形成することができる。
本発明の積層体の製造方法においては、非酸化雰囲気下で製造することが好適である。これにより、積層体を構成する有機或いは無機材料の酸化劣化や錆びを防止することができる。
本発明によれば、十分な接着強度が得られる積層体の製造方法を提供することができる。
本発明の積層体の製造方法は、例えば、シート状或いはベルト状の樹脂フィルムを複数積層する際、外的要因により発熱する発熱層の少なくとも1層も積層して(積層工程)、その製造過程中に、当該発熱層を外的要因により発熱させるものである(発熱工程)。また、積層する際、必要に応じて、電磁誘導加熱用の金属層や、シリコーン系ハードコート層などの機能層も一緒に積層してもよい。
まず、樹脂フィルムの構成材料としては、例えば、耐熱性樹脂、耐衝撃性樹脂などが好適に挙げられる。
上記耐熱性樹脂は、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド等が含まれるが、ポリイミド、芳香族ポリアミド、サーモトロピック液晶ポリマーとして分類されるものを使用するのが望ましい。上記サーモトロピック液晶ポリマーには、完全芳香族ポリエステル、芳香族−脂肪族ポリエステル、芳香族ポリアゾメチ、芳香族ポリエステル−カーボネ−ト等がある。
耐衝撃性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく用いられ、特にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
これらの耐熱性樹脂や耐衝撃性樹脂をフィルム状に形成する方法については、熱可塑性のものでは、溶融状態で押し出し成形や遠心成形を用いることができ、ポリマー溶液又はポリマーアロイの溶液として成形できるものであれば、塗布又は流延してフイルム状に成形することができ、乾燥、硬化反応を行う前の前駆体を用いて成形するものであれば、塗布・乾燥・硬化反応してフィルム状に成形することができ、材料に応じた既存の方法を用いることができる。
なお、耐衝撃性樹脂フィルムとしては、シャルピー衝撃強さ(JIS K7111法)が10kg-cm/cm2以上のフィルムが好ましく用いられる。この場合、耐衝撃性樹脂フィルムは単層でシャルピー衝撃強さが10kg-cm/cm2以上になるものであってもよく、また単層でシャルピー衝撃強さが10kg-cm/cm2以下であっても積層して10kg-cm/cm2以上になるものであってもよい。
樹脂フィルムは、一般的には6〜200μm、さらに好ましくは50〜150μm程度が好適である。また、樹脂フィルムは、所望により着色又は蒸着されていてもよく、また紫外線吸収剤を含んでいてもよい。紫外線吸収剤を含ませることで、フィルムの耐候性を向上できる。紫外線吸収剤は、高エネルギーをもつ紫外線を吸収し、無害のエネルギーに転換し、再輻射することによって、紫外線遮断効果をもたらし、またプラスチックの耐光性や耐候性を向上させるものであって、一般に、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、その他に大別することができる。サリシレート系紫外線吸収剤の例としては、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレートなどが挙げられ、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の例としては、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の例としては、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−アミル−5′−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−イソブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−イソブチル−5′−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(1,1,3,3−テトラメチル)フェニル]ベンゾトリアゾールなどが挙げられ、置換アクリロニトリル系紫外線吸収剤の例としては、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
さらに、その他紫外線吸収剤としては、例えばレゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、N−(2−エチルフェニル)−N′−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニル)蓚酸ジアミドなどが挙げられる。
また、紫外線吸収剤は、光安定剤としてヒンダードアミン系のような、耐光性や耐候性を向上させるものも所望により組み合わせて用いてもよい。
これらの紫外線吸収剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、樹脂フィルム中における紫外線吸収剤の含有量には特に制限はなく、紫外線吸収剤の種類やフィルムの種類などに応じて適宜選定されるが、通常は0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%の範囲である。なお、光安定剤を併用する場合には、紫外線吸収剤と光安定剤との合計含有量は0.01〜10重量%の範囲が好ましく、特に0.05〜5重量%の範囲が好ましい。
樹脂フィルムには、その表面に積層される他の層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材フィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
また、樹脂フィルムとしては、次に示す充実構造のフッ素樹脂膜を適用してもよい。充実構造のフッ素樹脂膜としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)膜、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)膜などが挙げられる。
そして、これら充実構造のフッ素樹脂膜とは、以下の特性を有するものである。
空隙率は、5〜98%が好ましく、より好ましくは20〜96 %である。空孔率は、JIS K 6885の見掛け密度測定に準拠し、測定した見掛け密度(ρ)より次式:空孔率(%)=(2.2−ρ)/2.2×100で計算して求めた値である。
表面粗さ(Ra)は(値)は、0.5〜15μmが好ましく、より好ましくは1〜10 μmである。この表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601により求めた値である。
引張強度は、10N/mm2以上であることが好ましく、より好ましくは50N/mm2以上である。このの引張強度は、JIS K 7127により測定した値(試験片は2号試験片、試験速度は50mm/min、タテ・ヨコの平均値)である。
厚さは、1〜30μmであることが好ましく、より好ましくは5〜25μmである。
このような特性を有する充実構造のフッ素樹脂膜は、離型性、強度、耐摩耗性等に優れている。
次に、充実構造のフッ素樹脂膜の製造方法について説明する。例えば、充実構造のPFAとFEPは、熱溶融性であるため、例えば、押出しインフレーション法、キャスティング法等により得られた充実構造の薄膜である。また、充実構造のPTFEは、延伸多孔質PTFE(ePTFE)フィルムを熱プレスすることにより得られ充実構造の薄膜である。特に、ePTFEフィルムを熱プレスして製造される充実構造のPTFE膜は、特に、耐熱性、離型性、強度、耐摩耗性等に優れているため好ましい。
ここで、ePTFEフィルムとは、PTFEのファインパウダーを成形助剤と混合することにより得られるペーストの成形体から、成形助剤を除去した後、高温高速度で延伸、さらに必要に応じて焼成することにより得られるもので、一軸延伸の場合、ノード(折り畳み結晶)が延伸方向に直角に細い島状となっていて、このノード間を繋ぐようにすだれ状にフィブリル(折り畳み結晶が延伸により解けて引出された直鎖状の分子束)が延伸方向に配向している。そして、フィブリル間、又はフィブリルとノードとで画される空間が空孔となった繊維質構造となっている。また、二軸延伸の場合には、フィブリルが放射状に広がり、フィブリルを繋ぐノードが島状に点在して、フィブリルとノードとで画された空間が多数存在するクモの巣状の繊維質構造となっている。
このePTFEフィルムは、1軸延伸ePTFEフィルムであってもよいし、2軸延伸ePTFEフィルムであってもよいが、好ましくは2軸延伸ePTFEフィルムである。2軸延伸されたePTFEフィルムは、2軸方向に延伸されているため、1軸延伸されたePTFEフィルムよりも異方性が低く、TD方向(フィルム幅方向)、MD方向(フィルム長さ方向)ともに高い強度のPTFE膜を得ることができる。
充実構造のPTFE膜を製造するには、例えば、先ず、ePTFEフィルムを、第1圧縮工程において、その融点未満の温度で圧縮(加圧)して圧延フィルムを得る。この場合、その圧縮温度は、PTFEの融点よりも低い温度であれば特に制約されないが、通常1℃以上、好ましくは100℃以上低い温度である。圧縮温度が融点以上になると充実フィルムの収縮が大きくなる。その圧縮条件は、得られるフィルムの空孔率が5〜98%以下、好ましくは20〜96%、より好ましくは40〜95%以下となるような条件である。圧縮力は、面圧で、例えば、0.05〜120N/mm2、好ましくは0.1〜100N/mm2である。
次に、第1圧縮工程において得られる圧延フィルムを、第2圧縮工程において、例えば、PTFEの融点以上の温度で圧縮(加圧)する。この場合、その圧縮温度は、PTFEの融点以上の温度であればよく、特に制約されないが、通常、その融点よりも1〜100℃、好ましくは20〜80℃高い温度である。ePTFEフィルムを融点以上に加熱することにより、充実膜表面の平滑性を高めることができる。圧縮温度は、圧力を開放する時点で融点よりも低い温度まで下げられていることが好ましい。融点以上の温度で圧力を開放すると、充実フィルムの収縮が大きくなり、又皺が入り易くなる。圧縮条件は、得られる充実構造のフィルムの空孔率が上記範囲となるようにな条件である。その圧縮力は、面圧で、例えば、5〜50N/mm2、好ましくは5〜30N/mm2程度である。
この際、ePTFEフィルムを圧縮しながらPTFEの融点以上の温度をかけた後、圧力を保持した状態でPTFEの融点以下の温度まで冷却することがよく、これにより1パスで充実膜を製造することができる。この方法によれば、ePTFEフィルムに圧縮開始時点からPTFEの融点以上の温度をかけても、ePTFEフィルムにかけられた圧力が開放される前にPTFEの融点より低い温度まで冷却されるため、得られる充実構造の膜に収縮がほとんど起こらない。例えば、ベルトプレス装置を用いれば、ePTFEフィルムがベルト間で圧縮された状態で、PTFEの融点以上の温度をかけた後、融点より低い温度まで冷却することにより、収縮の小さい充実膜を得ることができる。
また、この方法によれば、スカイビング法では困難であった薄膜(例えば50μm以下)の透明PTFE薄膜を容易に得ることができる。また、得られるPTFE膜の表面粗さ(Ra)は、第2圧縮工程で圧縮(加圧)手段(プレス板を用いて熱プレスを行うときにはそのプレス板、熱プレス板で圧縮するときには、主にその耐熱性フィルム)の表面粗さ(Ra)で決まる。
なお、充実構造のフッ素樹脂膜は、特開2003−254324公報に従って作製することができる。
次に、発熱層としては、外的要因により発熱するものであれば、特に制限はないが、取扱い性や発熱効率を考慮すると、1)紫外領域から赤外領域までの少なくとも一部の光を吸収して発熱する光熱変換材料を含む発熱層(以下、光熱変換材料含有発熱層)、2)電磁誘導により発熱する金属からなる発熱層(以下、金属発熱層)、3)マイクロ波により発熱する水分を保持してなる発熱層(以下、水分保持発熱層)が好適に挙げられる。また、これらの発熱層は、積層体中に同一種、異種問わず2以上積層してもよい。なお、これらの発熱層における外的要因は、それぞれ光、電磁波、マイクロ波が相当する。
光熱変換材料含有発熱層は、例えば結着樹脂中に光熱変換材料を含む層である。この光熱変換材料は、紫外領域から赤外領域までの少なくとも一部の光を吸収して発熱する材料であり、照射光の波長に応じて、紫外線、可視光線、赤外線、白色光線等の光を吸収して熱に変換しうる材料であれば全て使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カーボングラファイト、顔料、フタロシアニン系顔料、鉄粉、黒鉛粉末、酸化鉄粉、酸化鉛、酸化銀、酸化クロム、硫化鉄、硫化クロム、等が挙げられる。
これらの中でも、波長760〜1200nmの波長領域の赤外線を有効に吸収する赤外線吸収剤が好ましい。このような赤外線吸収剤としては、赤外光を吸収し熱を発生する染料であれば特に制限はなく、赤外線吸収剤として知られる種々の染料を用いることができる。
赤外線吸収剤としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。そのような赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料としては、例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭60−78787号の各公報、米国特許第4,973,572号明細書等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号の各公報等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号の各公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許第434,875号明細書に記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、米国特許第5,156,938号明細書記載の近赤外吸収増感剤、米国特許第3,881,924号明細書記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号公報記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号の各公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号明細書に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号公報、同5−19702号公報に記載されているピリリウム化合物等、米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料、市販品のエポリン社製のEpolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等も好適なものとして挙げられる。
また、染料として特に好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
光熱変換材料(特に赤外線吸収剤)の添加量としては、全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%、特に好ましくは1.0〜30重量%の割合で添加することができる。添加量が0.01重量%未満であると感度(発熱性)が低くなり、また50重量%を超えると均一性が失われる。
光熱変換材料含有発熱層として具体的には、例えば、上記樹脂フィルム中に光熱変換材料を含ませたものが挙げられる。また、光熱変換材料含有発熱層は、上記樹脂フィルム(結着樹脂)中に光熱変換材料を含ませた形態に限られず、光熱変換材料を蒸気蒸着技術によって堆積させてもよし、直接塗布したり、まぶしたり、真空めっき、また、光熱変換材料を溶剤(例えばイソプロピルアルコール)に分散し、塗布・乾燥して形成した、光熱変換材料単独層であってもよい。
このような構成の光熱変換材料含有発熱層は、光照射により、光熱変換材料がその光の少なくとも一部を吸収して発熱して、積層体の内部から加熱することができる。
なお、光熱変換材料含有発熱層に光照射する光源としては、通常のハロゲンランプ、水銀ランプ、フラッシュランプ、赤外線レーザ等があるが、フラッシュランプによる照射は、瞬時に光熱変換材料を発熱させることができ、エネルギ節約のためには最適である。このフラッシュランプの発光エネルギーが1.0〜7.0J/cm2の範囲であることが好ましい。
ここで、キセノンのランプ強度を示すフラッシュ光の単位面積当りの発光エネルギは以下の式で表される。
式:S=((1/2)×C×V2)/(u×L)/(n×f)
ランプ本数:n(本)
点灯周波数: f(Hz)
入力電圧: V(V)
コンデンサ容量: C(μF)
プロセス搬送速度: u(mm/s)
印字幅: L(mm)
エネルギ密度: S(J/cm2
また、光源は、その照射光量(照射時間や、照度)を調整し、光熱変換材料含有発熱層の発熱量を制御することができる。
金属発熱層は、電磁誘導により発熱する金属からなる金属層であり、その構成材料としては、例えばニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、スチール、クロムなどが選択可能である。これらのうちコスト、発熱性能、及び加工性を考慮すれば、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄、クロムが適しており、特に銅が好ましい。なお、この金属発熱層は、後述する、電磁誘導加熱用の金属層としての機能層とその機能を兼ねている。
また、金属発熱層は、単一の金属の層に限らず、複数の金属層が積層されたものでもよく、そのときに異種の金属層が積層されたものであってもよい。
金属発熱層は、例えば、電解めっき、無電解めっき、蒸着法、スパッタリング法等により形成することができる。また、金属発熱層は、圧延、めっき等によって別途に形成された金属箔を積層させてもよい。
このような構成の金属発熱層は、電磁誘導コイルに交流電流を印加することにより、発生する磁場を励磁回路で変化させ、金属発熱層(金属層)に渦電流を発生させる。そして、この渦電流が金属発熱層(金属層)の電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換されて発熱して、積層体の内部から加熱することができる。
なお、金属発熱層を電磁誘導する電磁誘導加熱装置は、例えばその周波数、出力電力、電磁波照射時間などにより、金属発熱層の発熱量を制御することができる。
水分保持発熱層は、水分を保持できるものであれば制限はないが、紙おむつ等に一般に用いられる吸水性ポリマー(例えば、アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物からなるアクアキープ(住友精化株式会社製)、変性アルキレンオキサイドからなるアクアコーク(住友精化株式会社製)など)で構成した層が挙げられる。また、水分保持発熱層は、物理的に存在する孔にあらかじめ毛細管現象等で水分を保持させた多孔質体[充実構造のフッ素樹脂質(ジャパンゴアテックス製のePTFEt)や発泡ポリイミド]で構成してもよい。
このような構成の水分保持発熱層は、マイクロ波が照射されると、含まれる水分子が水の分子を振動し、その摩擦熱で発熱し、積層体の内部から加熱することができる。
なお、水分保持発熱層にマイクロ波を照射するマイクロ波加熱装置は、その周波数、出力電力、マイクロ波照射時間などにより、水分保持発熱層の発熱量を制御することができる。
次に、機能層について説明する。機能層としては、例えば、電子写真装置の定着部材や中間転写体に利用する際に積層体が発熱できるように電磁誘導加熱用の金属層や、表面を保護するシリコーン系ハードコート層などが挙げられる。
電磁誘導加熱用の金属層は、上記発熱層としての金属発熱層と兼ねることができ、その構成については同様である。
一方、シリコーン系ハードコート層は、シロキサン結合を有するケイ素化合物を含有する層であって、例えば無機シリカ系化合物(ポリケイ酸も含む)及び/又はポリオルガノシロキサン系化合物を主成分とする層を好ましく挙げることができる。この無機シリカ系化合物やポリオルガノシロキサン系化合物、あるいはこれらの混合系は、以下のような様々な方法によって製造することができる。例えば、一般式[1]:R1nSi(OR24-n …[1]〔式中のR1は非加水分解性基であって、アルキル基、置換アルキル基(置換基:ハロゲン原子、エポキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基など)、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基、R2は低級アルキル基であり、nは0又は1〜3の整数である。R1及びOR2がそれぞれ複数ある場合、複数のR1は同一でも異なっていてもよく、また複数のOR2は同一でも異なっていてもよい。〕で表されるアルコキシシラン化合物を、塩酸や硫酸などの無機酸、シュウ酸や酢酸などの有機酸を用いて部分又は完全加水分解し、重縮合させる方法が好ましく用いられる。この場合、nが0の化合物、すなわちテトラアルコキシシランを完全加水分解すれば無機シリカ系のバインダーが得られるし、部分加水分解すれば、ポリオルガノシロキサン系バインダー又は無機シリカ系とポリオルガノシロキサン系との混合系バインダーが得られる。一方、nが1〜3の化合物では、非加水分解性基を有するので、部分又は完全加水分解により、ポリオルガノシロキサン系バインダーが得られる。この際、加水分解を均一に行うために、適当な有機溶媒を用いてもよい。
一般式[1]で表されるアルコキシシラン化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルメトキシシラン、トリビニルエトキシシランなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、この際、必要ならば、アルミニウム化合物、例えば塩化アルミニウムやトリアルコキシアルミニウムなどを適当量添加することができる。さらに、別の方法として、原料のケイ素化合物にメタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム又は水ガラス(ケイ酸ナトリウム混合物)を用い、塩酸、硫酸、硝酸などの酸又は塩化マグネシウム、硫酸カルシウムなどの金属化合物を作用させ、加水分解処理する方法を用いることができる。この加水分解処理により、遊離のケイ酸が生成するが、このものは重合しやすく、原料の種類によって異なるが、鎖状、環状、網目状のものの混合物である。水ガラスから得られたポリケイ酸は、一般式[2]で表される鎖状構造のものが主体なる(式中のmは重合度を示し、Rは水素、ケイ素又はマグネシウムやアルミニウムなどの金属である。)。
Figure 2006088581
このようにして、完全な無機シリカ系バインダーが得られる。なお、無機シリカ系バインダーとして、シリカゲル(SiOX・nH2O)も使用することができる。このハードコート層においては、ハードコート性能が重要視されることから、必要な密着性が維持される範囲で、できるだけ無機シリカ系化合物を多く含む層が好適である。また、このハードコート層には、耐擦傷性が損なわれない範囲で、所望により無機系紫外線散乱剤などを含有させることができる。
このハードコート層は、ハードコート剤含有塗工液を、公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、積層体上に塗工し、加熱して硬化させることにより形成することができる。このようにして形成されたハードコート層の厚さは、通常0.05〜30μm、好ましくは1.0〜20μmの範囲である。
ハードコート層は、積層体の一方の表面に形成されることがよい。積層体が、耐候性樹脂フィルムと耐衝撃性樹脂フィルムとの積層体である場合には、耐候性樹脂フィルムの表面にハードコート層を設けることが特に好ましい。ハードコート層が設けられる積層体の表面には、積層体とハードコート層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は積層体の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。
また、必要に応じ、ハードコート層が設けられる積層体の表面にはプライマー層を設けておいてもよい。このプライマーとしては特に制限はなく、従来公知のもの、例えばアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系などのプライマーを用いることができるが、耐久性及び密着性などの点から、アクリル系及びポリエステル系プライマーが好適である。このプライマーには、必要により紫外線吸収剤や光安定剤を含有させることができる。このプライマー層の厚さは、均質な塗布性及び密着性などの点から、0.1〜10μmの範囲が好ましく、特に0.5〜5μmの範囲が好適である。
本発明の積層体の製造方法においては、樹脂フィルムから選択される一種以上と、上記発熱層から選択される一種以上と、必要に応じて機能層と、を積層するが、この積層体の全厚は、特に制限はなく、使用目的に応じて適宜選定すればよく、通常は350μm以下、好ましくは100〜250μmの範囲である。
積層方法は、種々の汎用手段で行われ、たとえば接着剤あるいは粘着剤を用いた積層であってもよく、また接着剤等を用いないドライラミネーションであってもよく、さらにこれらを組合せてもよい。また、一方のフィルムの上に、他方のフィルムを形成する液状物質を塗布した後、液状物質を硬化させることで樹脂フィルムを積層することもできる。
なお、接着剤あるいは粘着剤としては、従来公知のアクリル系、ポリエーテル系、シリコーン系、ゴム系等の接着剤あるいは粘着剤が特に制限されることなく用いられる。接着剤あるいは粘着剤を用いる場合、その使用量には特に制限はないが、積層体の全厚が前記の範囲内におさまるように用いる。
また、複数の樹脂フィルムとして、同一種のみを積層する場合には、樹脂フィルムの中でも特にポリイミド又はポリアミドイミドからなるフィルムが好ましく用いられる。一方、異種のものを積層する場合には、それぞれ特性の異なるフィルムを組合せて用いることが好ましい。
このように積層された積層体の発熱層を発熱させ内部から加熱する。この加熱は積層時(積層毎)に行ってもよいし、積層前後に行ってもよい。これにより、積層体内部から効率良く加熱され、異種の樹脂あるいは金属あるいは樹脂と金属接触面の熱抵抗を緩和あるいは低くすることができるため、例えば、異種の樹脂フィルム同士でも、金属層などの機能層が存在しても各層間に、十分な接着強度が得られる。また、事前に加熱し、材料内部に存在する水分や未反応モノマー等放出ガスを逃がすことでより効果的に接着強度が得られる。
また、異種フィルムの場合には、保護のために潤滑油等を塗ってある場合もあり、これを有機溶媒等でふき取って使用するにはコスト高になるため、事前に発熱揮発あるいは熱分解させることで除去でき、清掃された面を接着に提供することが可能となる。
また、発熱層による加熱を、樹脂フィルムの塗布形成の際の硬化反応及び溶媒除去、また、積層体の残留溶媒除去に利用してもよい。また、発熱層による加熱を、例えば、樹脂フィルムの半硬化状態で積層し、その完全硬化に寄与させてもよい。これにより、効率良く積層体が得られる。
さらに、積層体の製造は、積層体の一部もしくは全部が酸化するのを防止するため、非酸化雰囲気下で行うことが好適である。この非酸化雰囲気下は、例えば、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを2気圧あるいは常圧で充填することで実現することができる。これにより、効果的には、積層体を構成する有機或いは無機材料(特に、金属層)の酸化劣化や錆びを防止することができる。
なお、得られた積層体は、その樹脂フィルムの材料種や形状(シート状或いはベルト状)により、種々の分野で利用することができる。また、得られた積層体は、発熱層を発熱原とする発熱体としても利用することができる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
まず、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と芳香族ジアミンをN−メチル−2−ピロリドン中で反応させて得られた溶液に、赤外線吸収剤(C. I. Pigment Blue 15、α型銅フタロシアニン)を樹脂分100重量部に対して5重量部で添加してポリイミド前駆体溶液を準備し、キセノンランプから5J/cm2の光を30分照射し、配合した赤外線吸収剤を発熱させることで溶液を増粘させて粘度300ポイズに調整する。また、このポリイミド前駆体溶液には、抵抗率調整用の導電剤(酸化錫)を樹脂分100重量部に対して5重量部で添加した。
次に、加熱可能な回転ドラムと回転ドラム内に光を照射するキセノンランプからなる光源とを有する遠心成形装置を準備し、常温の回転ドラムをまず低速で回転させながら所望厚さの塗膜が得られるように、予め求めた所定量のポリイミド前駆体溶液を、を回転ドラム内に注入する。そして所定量の注入が終わると徐々に回転を加速し必要な回転数に達した後、徐々にドラム全体を加熱し、所定の温度になってから所定時間その回転数を維持する。所定時間等諸条件は、回転数を300rpm、ドラムの温度を60℃とした。
この際、回転ドラムの加熱と共に、光源から3J/cm2の光をポリイミド前駆体溶液の塗膜に120分間光照射し、配合した赤外線吸収剤を発熱させることで、塗膜を加熱する。この加熱により塗膜からは溶媒が蒸発させる。
次に、加熱状態で所定時間が経過すると、加熱を停止し、全体が常温まで冷却した時点で回転を停止する。
次に、回転ドラムを加熱し、このポリアミド酸のポリアミド酸のベルト状物を所定の温度まで昇温し、その温度で所定の時間、加熱を続ける。温度としては350℃〜500℃、時間は3〜30分とした。所定時間の加熱を終えたら、加熱を停止し、常温まで冷却する。このようにして、残留溶剤が完全に除去され、ポリイミド酸のベルト状物を得る。
そして、回転ドラムを加熱すると共に、光源から、200ms間隔で照度7.5J/cm2でポリアミド酸のベルト状物に光照射し、配合した赤外線吸収剤を発熱させることで、ベルト状物を昇温する。これにより、ベルト状物を温度120℃で5時間加熱し、残留溶媒除去、及びイミド化を行い、厚さ10μmのポリイミド樹脂からなるベルト成形体を形成した。
次に、このベルト成形体の内面に、厚さ8μmの充実構造のPTFEフィルムを積層した。この際、光源から200ms間隔で照度7.5J/cm2でベルト成形体に光照射し、配合した赤外線吸収剤を発熱させることで、ベルト状物を400℃に昇温した。
ここで、厚さ8μmの充実構造のPTFEフィルムは次のようにして作製した。まず、ePTFE膜(空孔率60%、厚さ15μm)をカレンダーロール装置でロール温度70℃、線圧18N/mm2、送り速度1m/minで圧縮し、空孔率55%、厚さ20μmの圧延フィルムを得た。
得られた圧延フィルムを2枚のポリイミドフィルム(宇部興産製、ユーピレックス20S)の間に挟み、ホットプレス装置でプレス板温度120℃、面圧1MPaで2秒間加熱プレスし、表面粗さRa5μm、空孔率50%、厚さ8μmの充実構造のPTFEフィルムを得た。
この充実構造のPTFEフィルムの片面にコロナ放電処理を施し、コロナ処理面が外側にくるように、ベルト成形体の内壁に積層した。
この操作を3回繰り返し、ポリイミド樹脂からなるベルト成形体及び充実構造のPTFEフィルムがそれぞれ交互に3層ずつ積層された厚さ54μmの積層体を得た。
得られた積層体の接着強度は、0.8kN/mであった。なお、この接着強度の測定は、積層体の表裏面を構成する層(金属層(金属メッキ)を除く)の一部(幅10mm、長さ100mm)を剥がして、つかみ具(東洋ボールドウィン社製、100kgテンシロン装置)でつかみ、垂直方向に約50mm室温中で引き剥がした時の荷重を測定した。以下、同様である。
(実施例2)
次に、上記回転ドラム11は、内側を30℃のカルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)2g/L溶液に30秒間浸漬し、のちに取り出して水洗いする。これによって離型層が形成される。溶液に浸漬させるには、回転ドラムの外周面等、離型層が不要な部分にマスキングを施して、溶液を貯留した槽内に浸漬する。
次に、形成された離型層の表面に、厚さ5μmの銅メッキを形成し、さらに銅メッキの上に、回転ドラムの内周面に、厚さ1μmの無電解ニッケルメッキを形成した。
そして、この無電解ニッケルメッキ上に、実施例1と同様にして厚さ10μmのポリイミド樹脂からなるベルト成形体を形成した。この際、実施例1と同様に光照射を行うと共に、電磁誘導コイルを銅メッキ及びニッケルメッキを有するベルト成形体に対向させて、電磁誘導コイルに交流電流を印加することにより、発生する磁場を励磁回路で変化させて、銅メッキ及びニッケルメッキを100℃に発熱させた。
このようにして、回転ドラム内面に、銅メッキ・ニッケルメッキ・ポリイミド樹脂・ニッケルメッキ・銅メッキ・ニッケルメッキ・ポリイミド樹脂・ニッケルメッキ・銅メッキ・ニッケルメッキ・ポリイミド樹脂と、繰り返して積層して、厚み50μmの積層体を得た。なお、この操作はメッキが酸化しないように窒素雰囲気下で行った。得られた積層体の接着強度は、0.5kN/mであった。
(実施例3)
実施例1において、充実構造のPTFEフィルムの代わりに、予め含水させたアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物からなるアクアキープ(住友精化株式会社製)を厚さ20μmで積層した以外は、実施例1と同様に積層体を得た。但し、アクアキープの積層時には、実施例1と同様に光照射をしてポリイミド樹脂のベルト成形体を発熱させる共に、アクアキープにマイクロ波を照射して100℃に発熱させた。得られた積層体の接着強度は、0.8kN/mであった。
(実施例4)
実施例1において、充実構造のPTFEフィルムの代わりに、シリコーン系ハードコート剤(日本ダクロシャムロック製ソルガードNP−730)の乾燥膜厚が3μmになるように塗工し、130℃で3分間乾燥させハードコートフィルムを積層する以外は実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体の接着強度は0.6kN/mであった。
(比較例1)
実施例1において、ポリイミド樹脂前駆体溶液に赤外線吸収剤を添加せず、光照射により発熱を生じさせない以外は、実施例1と同様に積層体を得た。得られた積層体の接着強度は0.1kN/mであった。
これら実施例及び比較例から、発熱層を積層し、これを発熱させることで、強固な接着強度が得られることがわかる。

Claims (11)

  1. 同一又は異種の複数の樹脂フィルムと、外的要因により発熱する発熱層の少なくとも1層と、を積層する工程と、
    前記発熱層を外的要因により発熱させる工程と、
    を有することを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 前記発熱層は、紫外領域から赤外領域までの少なくとも一部の光を吸収して発熱する光熱変換材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記発熱層は、電磁誘導により発熱する金属からなることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記発熱層は、マイクロ波により発熱する水分を保持してなることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記複数の樹脂フィルムは、同一の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記複数の樹脂フィルムは、異種の前記樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記複数の樹脂フィルムは、樹脂耐熱性樹脂フィルムと耐衝撃性樹脂フィルムとを含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  8. さらに機能層を積層することを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  9. 前記機能層は、シリコーン系ハードコート層であることを特徴とする請求項8に記載の積層体の製造方法。
  10. 積層体を、シート状或いはベルト状に形成することを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  11. 非酸化雰囲気下で製造することを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
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