JP2006062964A - π電子共役系有機シラン化合物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐剥離性に優れ、かつ、高い秩序性、結晶性、電気伝導特性を有する有機薄膜を作製するための化合物及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 式;H−(R1)m−SiR2R3R4(R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基;mは2〜10の整数;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基)のπ電子共役系有機シラン化合物。式;H−(R1)m−MgX1(R1およびmは上記と同様;X1はハロゲン原子)の化合物と、式;X2−SiR2R3R4(X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基;R2〜R4は上記と同様)の化合物とをグリニャール反応させる上記有機シラン化合物の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 式;H−(R1)m−SiR2R3R4(R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基;mは2〜10の整数;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基)のπ電子共役系有機シラン化合物。式;H−(R1)m−MgX1(R1およびmは上記と同様;X1はハロゲン原子)の化合物と、式;X2−SiR2R3R4(X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基;R2〜R4は上記と同様)の化合物とをグリニャール反応させる上記有機シラン化合物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、π電子共役系有機シラン化合物及びその製造方法に関し、更に詳しくは、電気材料として有用な、導電性又は半導電性の新規物質であるπ電子共役系有機シラン化合物及びその製造方法に関する。
近年、無機材料を用いた半導体に対し、製造が簡単で加工しやすく、デバイスの大型化にも対応でき、かつ量産によるコスト低下が見込め、無機材料よりも多様な機能を有した有機化合物を合成できることから、有機化合物を用いた半導体(有機半導体)が着目されており、デバイスの研究開発とともに半導体材料の開発が行われている。従来、半導体層は主に蒸着法により形成されていたことより、材料開発は主にπ電子共役系の骨格に注力されており、その代表例がペンタセンである。一方、蒸着法により形成した半導体層はプロセスが煩雑であることあるいは膜強度が小さいことなどの課題を有していることから、基板との強い相互作用を有し、かつ結晶性薄膜を形成しうる有機材料の開発が求められている。
このような有機薄膜の形成方法としては、近年自己組織化を利用する方法が着目されるようになり、それに伴って自己組織化能力を有する材料の開発もされるようになった。なかでも、耐久性が高い点で、ケイ素系化合物膜が注目されており、その代表的な開発としては撥水効果の高いアルキル基や、フッ化アルキル基を有機官能基として有するシランカップリング剤あるいは、分子の末端に官能基としてチオフェン環を1つ有し、チオフェン環が直鎖炭化水素基を介してケイ素原子と結合した化合物が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第2889768号公報
しかしながら、上記に提案されている有機化合物では十分な秩序性、結晶性、電気伝導特性を有する有機薄膜を得ることはできなかった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、簡便な製造方法により容易に結晶化させて有機薄膜を形成することができるとともに、得られた有機薄膜を基板表面に強固に吸着させて、物理的な剥がれを防止して、かつ、高い秩序性、結晶性、電気伝導特性を有する有機薄膜を作製するための化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、一般式(α);
H−(R1)m−SiR2R3R4 (α)
(式中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基である;mは2〜10の整数である;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表されるπ電子共役系有機シラン化合物に関する。
H−(R1)m−SiR2R3R4 (α)
(式中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基である;mは2〜10の整数である;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表されるπ電子共役系有機シラン化合物に関する。
本発明はまた、一般式(β);
H−(R1)m−MgX1 (β)
(式中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基である;mは2〜10の整数である;X1はハロゲン原子である)で表される化合物と、一般式(γ);
X2−SiR2R3R4 (γ)
(式中、X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表される化合物とをグリニャール反応させることを特徴とする上記π電子共役系有機シラン化合物の製造方法に関する。
H−(R1)m−MgX1 (β)
(式中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基である;mは2〜10の整数である;X1はハロゲン原子である)で表される化合物と、一般式(γ);
X2−SiR2R3R4 (γ)
(式中、X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表される化合物とをグリニャール反応させることを特徴とする上記π電子共役系有機シラン化合物の製造方法に関する。
本発明有機シラン化合物は、末端にシリル基を有することより、自己組織化能力を有しているため、溶液法によって、非常に高い安定性を有し、且つ、高度に結晶化された有機薄膜を構成することができる。また、本発明の有機シラン化合物は、縮合多環式炭化水素化合物の骨格を含有しているため、有機薄膜としたときに高い伝導性を付与することができる。したがって、有機薄膜トランジスタ材料のみならず、太陽電池、燃料電池、センサー等の有機デバイスにおいて、本発明の有機シラン化合物は非常に有用である。
(有機シラン化合物)
本発明のπ電子共役系有機シラン化合物は、一般式(α);
H−(R1)m−SiR2R3R4 (α)
で表されるものである(以下、一般式(α)で表される有機シラン化合物を有機シラン化合物(α)という)。
本発明のπ電子共役系有機シラン化合物は、一般式(α);
H−(R1)m−SiR2R3R4 (α)
で表されるものである(以下、一般式(α)で表される有機シラン化合物を有機シラン化合物(α)という)。
式(α)中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成されるπ電子共役系の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基であり、すなわち当該縮合多環式炭化水素化合物のいずれかの環構成原子から2個の水素原子を除いてなる2価の残基である。π電子共役とは、化合物が有するσ結合及びπ結合に基づいて、π結合をつかさどるπ電子が非局在化することを意味する。
縮合多環式炭化水素化合物を構成する縮合環(単環式炭化水素環)の合計数は2〜10であり、収率を考慮すると2〜5が好ましい。
有機基R1を誘導し得る縮合多環式炭化水素化合物として以下の一般式(I)〜(IX)で表される化合物が挙げられる。すなわち、有機基R1はそれぞれ独立して、そのような化合物からなる群から選択される縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基であればよい。
式(I)中、n1は0〜8、好ましくは0〜4の整数である。
式(II)中、n2およびn3はそれぞれ、それらの和が1〜9、好ましくは2〜6となるような0以上の整数である。n2およびn3はそれぞれ、上記一般式において左下方向および右下方向に伸びる縮合ベンゼン環の数を示す。
式(III)中、n4およびn5はそれぞれ、それらの和が2〜9、好ましくは2〜6となるような1以上の整数である。n4およびn5はそれぞれ、上記一般式において左下方向および右下方向に伸びる縮合ベンゼン環の数を示す。
式(IV)中、n6は0〜7、好ましくは2〜6の整数である。n6は、上記一般式において右方向に伸びる縮合ベンゼン環の数を示す。
式(II)中、n2およびn3はそれぞれ、それらの和が1〜9、好ましくは2〜6となるような0以上の整数である。n2およびn3はそれぞれ、上記一般式において左下方向および右下方向に伸びる縮合ベンゼン環の数を示す。
式(III)中、n4およびn5はそれぞれ、それらの和が2〜9、好ましくは2〜6となるような1以上の整数である。n4およびn5はそれぞれ、上記一般式において左下方向および右下方向に伸びる縮合ベンゼン環の数を示す。
式(IV)中、n6は0〜7、好ましくは2〜6の整数である。n6は、上記一般式において右方向に伸びる縮合ベンゼン環の数を示す。
一般式(I)で表される縮合多環式炭化水素化合物の具体例として、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
一般式(II)で表される縮合多環式炭化水素化合物の具体例として、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
一般式(III)で表される縮合多環式炭化水素化合物の具体例として、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
一般式(IV)で表される縮合多環式炭化水素化合物の具体例として、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
縮合多環式炭化水素化合物が2価の有機基R1を誘導すべく除かれる2個の水素原子の位置、すなわち有機基R1における他の基との結合位置は特に制限されるものではないが、例えば、化合物分子が略線状の場合は該分子の両端であることが好ましい。また例えば、化合物分子が線対称性を有する場合には、2つの結合位置を結んだ線が線対称性の基準となる中心線の中点を通るような結合位置であることが好ましい。また例えば、化合物分子が点対称性を有する場合には、2つの結合位置を結んだ線が点対称性の基準となる中心点を通るような結合位置であることが好ましい。
全ての有機基R1は同一であってもよいし、または一部または全部が異なっていても良い。
本発明において、有機基R1の好ましい組み合わせは以下の群aから選択される化合物に由来する基の組み合わせである。
群a;一般式(I)〜(V)で表される化合物。
群a;一般式(I)〜(V)で表される化合物。
式(α)中、mは、単結合によって結合される有機基R1の数を示すものであり、2以上の整数であれば特に制限されるものではないが、収率を考慮すると2〜10、特に2〜5の整数が好ましい。
上記式(α)中、シリル基を構成するR2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である。アルコキシ基は直鎖状のものが好ましい。
アルコキシ基の具体例として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、2−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。アルコキシ基は一部の水素がさらに別の置換基、例えば、トリアルキルシリル基(アルキル基は炭素数1〜4)、アルコキシ基(炭素数1〜4)などで置換されていてもよい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子などが挙げられるが、反応性を考慮すると、好ましくは塩素原子である。
好ましいR2〜R4はそれぞれ独立して塩素原子または炭素数1〜2のアルコキシ基であり、より好ましくは同一の基である。
アルコキシ基の具体例として、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、2−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。アルコキシ基は一部の水素がさらに別の置換基、例えば、トリアルキルシリル基(アルキル基は炭素数1〜4)、アルコキシ基(炭素数1〜4)などで置換されていてもよい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子などが挙げられるが、反応性を考慮すると、好ましくは塩素原子である。
好ましいR2〜R4はそれぞれ独立して塩素原子または炭素数1〜2のアルコキシ基であり、より好ましくは同一の基である。
(製造方法)
本発明の有機化合物(α)は、一般式(β);
H−(R1)m−MgX1 (β)
(式中、R1およびmはそれぞれ一般式(α)においてと同様である;X1はハロゲン原子である)で表される化合物と、一般式(γ);
X2−SiR2R3R4 (γ)
(式中、X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である;R2〜R4はそれぞれ一般式(α)においてと同様である)で表される化合物とをグリニャール反応させることによって製造可能である。
本発明の有機化合物(α)は、一般式(β);
H−(R1)m−MgX1 (β)
(式中、R1およびmはそれぞれ一般式(α)においてと同様である;X1はハロゲン原子である)で表される化合物と、一般式(γ);
X2−SiR2R3R4 (γ)
(式中、X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である;R2〜R4はそれぞれ一般式(α)においてと同様である)で表される化合物とをグリニャール反応させることによって製造可能である。
反応温度は、例えば、−100〜150℃が好ましく、より好ましくは−20〜100℃である。反応時間は、例えば、0.1〜48時間程度である。反応は、通常、反応に影響のない有機溶媒中で行われる。反応に悪影響のない有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、ペンタン、ベンゼン、トルエン等の脂肪族又は芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、四塩化炭素、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられ、これらは単独で又は混合液として用いることができる。なかでも、ジエチルエーテル、THFおよび四塩化炭素が好適である。反応は、任意に触媒を用いてもよい。触媒としては、白金触媒、パラジウム触媒、ニッケル触媒等、触媒として公知のものを用いることができる。
このようにして得られる有機シラン化合物(α)は、公知の手段、例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単離、精製することができる。
上記一般式(β)で表される化合物(以下、化合物(β)という;グリニヤール試薬)は、前記と同様の有機溶媒中、一般式(β−1);
H−(R1)m−X1 (β−1)
(式中、R1、mおよびX1はそれぞれ一般式(β)においてと同様である)で表される化合物(以下、化合物(β−1)という)を金属マグネシウムと反応させることによって得ることができる。
H−(R1)m−X1 (β−1)
(式中、R1、mおよびX1はそれぞれ一般式(β)においてと同様である)で表される化合物(以下、化合物(β−1)という)を金属マグネシウムと反応させることによって得ることができる。
化合物(β−1)は、一般式(β−2);
H−(R1)m−H (β−2)
(式中、R1およびmはそれぞれ一般式(β)においてと同様である)で表される化合物(以下、化合物(β−2)という)を四塩化炭素等の溶媒中、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)等を用いて、所定の位置でハロゲン化することによって得ることができる。
H−(R1)m−H (β−2)
(式中、R1およびmはそれぞれ一般式(β)においてと同様である)で表される化合物(以下、化合物(β−2)という)を四塩化炭素等の溶媒中、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)等を用いて、所定の位置でハロゲン化することによって得ることができる。
化合物(β−2)は、R1を誘導する縮合多環式炭化水素化合物をグリニヤール反応によって連結させることによって得ることができる。例えば、一般式(β−3);
H−R1a−R1b−H (β−3)
(式中、R1aおよびR1bは一般式(β)におけるR1と同様であり、同一であっても、または異なっていても良い)で表される化合物(以下、化合物(β−3)という)は、一般式(β−4)で表される化合物または一般式(β−5)で表される化合物の一方の化合物を用いたグリニヤール試薬を調製し、該グリニヤール試薬と、他方の化合物のハロゲン化物とを反応させることにより得ることができる。
H−R1a−H (β−4)
(式中、R1aは一般式(β−3)においてと同様である)
H−R1b−H (β−5)
(式中、R1bは一般式(β−3)においてと同様である)
H−R1a−R1b−H (β−3)
(式中、R1aおよびR1bは一般式(β)におけるR1と同様であり、同一であっても、または異なっていても良い)で表される化合物(以下、化合物(β−3)という)は、一般式(β−4)で表される化合物または一般式(β−5)で表される化合物の一方の化合物を用いたグリニヤール試薬を調製し、該グリニヤール試薬と、他方の化合物のハロゲン化物とを反応させることにより得ることができる。
H−R1a−H (β−4)
(式中、R1aは一般式(β−3)においてと同様である)
H−R1b−H (β−5)
(式中、R1bは一般式(β−3)においてと同様である)
例えば、化合物(β−4)を用いてグリニヤールを調製する場合、一般的には、該化合物の所定部位をハロゲン化し、該ハロゲン原子にマグネシウム等の金属を作用させてグリニヤール試薬を調製する。次いで、該グリニヤール試薬を、化合物(β−5)のハロゲン化物と反応させればよい。この場合、特に、化合物(β−4)の両端をジハロゲン化し、両方のハロゲン原子にマグネシウム等の金属を作用させて調製したグリニヤール試薬を、化合物(β−5)のモノハロゲン化物と反応させると、化合物(β)に対応する化合物を得ることができる。
所望の縮合多環式炭化水素化合物を新たに用いて、上記のようなグリニヤール反応を適宜繰り返して行うことにより、mが3以上の化合物(β−2)を得ることができる。
化合物(β−4)および化合物(β−5)に対応するような縮合多環式炭化水素化合物およびそのハロゲン化物は市販品として入手することもできるし、または合成することもできる。
例えば、2−ブロモナフタレンはCAS.No.90−11−9として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、2,7−ジブロモフルオレンはCAS.No.16433−88−8として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、2−ブロモフルオレンはCAS.No.1133−80−8として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、ベンゾ[k]フルオランテンはCAS.No.207−08−9として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、1−ブロモピレンはCAS.No.1714−29−0として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、ペリレンはCAS.No.198−55−0として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、1−ベンゾアントラセンはCAS.No.56−55−3として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、フェナントレンはCAS.No.85−01−8として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
例えば、2−ブロモナフタレンはCAS.No.90−11−9として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、2,7−ジブロモフルオレンはCAS.No.16433−88−8として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、2−ブロモフルオレンはCAS.No.1133−80−8として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、ベンゾ[k]フルオランテンはCAS.No.207−08−9として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、1−ブロモピレンはCAS.No.1714−29−0として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、ペリレンはCAS.No.198−55−0として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、1−ベンゾアントラセンはCAS.No.56−55−3として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、フェナントレンはCAS.No.85−01−8として登録されている公知の物質であり、市販品として入手可能である。
また例えば、前記一般式(I)で表されるアセン骨格含有分子は以下の方法によって合成可能である。
アセン骨格含有分子の合成方法としては、例えば、原料化合物の所定位置の炭素原子に結合する水素原子をトリフラート基で置換し、フラン又はその誘導体と反応させ、続いて酸化させる工程を繰り返す方法等が挙げられる。この方法を用いたアセン骨格の合成法の一例を以下に示す。なお、シアノ基やトリメチルシリル基等の置換基は公知の方法によって脱離可能である。
アセン骨格含有分子の合成方法としては、例えば、原料化合物の所定位置の炭素原子に結合する水素原子をトリフラート基で置換し、フラン又はその誘導体と反応させ、続いて酸化させる工程を繰り返す方法等が挙げられる。この方法を用いたアセン骨格の合成法の一例を以下に示す。なお、シアノ基やトリメチルシリル基等の置換基は公知の方法によって脱離可能である。
(有機薄膜およびその形成方法)
本発明の有機シラン化合物(α)を用いて有機薄膜(特に、単分子膜)を形成できる。好ましくは、当該単分子膜は基板上に形成される。
本発明の有機シラン化合物(α)を用いて有機薄膜(特に、単分子膜)を形成できる。好ましくは、当該単分子膜は基板上に形成される。
有機シラン化合物(α)はシリル基によって化学結合(特にシラノール結合(−Si−O−))を介して基板と吸着(結合)可能である。そのため、当該有機シラン化合物(α)からなる単分子膜中、該有機シラン化合物(α)分子は、基板側にシリル基、膜表面側にR1基が位置するように配列する。その結果、そのような単分子膜は、当該化合物分子の高い秩序性(結晶性)ならびに優れた耐剥離性を有する。しかも有機シラン化合物(α)はπ電子共役を示すR1基を含有するので、得られる単分子膜は、有機薄膜トランジスタ、有機光電変換素子、および有機エレクトロルミネッセンス素子等の有機デバイスにおける有機層(薄膜)として用いた場合におけるキャリア移動特性などのような電気的特性が優れている。
基板は、例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体、ガリウムヒ素、亜鉛化セレン等の化合物半導体材料、石英ガラス、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等の高分子材料が使用可能である。また基板は半導体デバイスの電極として使用される無機物質からなっていてもよく、さらにその表面に有機物質からなる膜が形成されていてもよい。本発明において基板表面には水酸基やカルボキシル基等の親水基、特に水酸基を有し、有しない場合には、基板に親水化処理を施すことによって、親水基を基板表面に付与すればよい。基板の親水化処理は、過酸化水素水−硫酸混合溶液への浸漬、紫外光の照射等により行うことができる。
以下、有機シラン化合物(α)を用いた有機薄膜の形成方法を説明する。
有機薄膜の形成に際しては、まず、有機シラン化合物(α)のシリル基を加水分解して基板表面と反応させ、基板に直接吸着(結合)した単分子膜を形成する。具体的には、例えば、いわゆるLB法(Langmuir Blodget法)、ディッピング法、コート法等の方法を採用できる。
有機薄膜の形成に際しては、まず、有機シラン化合物(α)のシリル基を加水分解して基板表面と反応させ、基板に直接吸着(結合)した単分子膜を形成する。具体的には、例えば、いわゆるLB法(Langmuir Blodget法)、ディッピング法、コート法等の方法を採用できる。
詳しくは、例えば、LB法では、有機シラン化合物(α)を非水系有機溶剤に溶解し、得られた溶液をpHが調整された水面上に滴下し、水面上に薄膜を形成する。このとき、有機シラン化合物(α)のシリル基におけるR2〜R4基が加水分解によって水酸基に変換される。次いで、その状態で水面上に圧力を加え、親水基(特に水酸基)を表面に有する基板を引き上げることによって、有機シラン化合物(α)におけるシリル基と基板とが反応して化学結合(特にシラノール結合)が形成され単分子膜が得られる。溶液が滴下される水のpHはR2〜R4基が加水分解されるように適宜調整されればよい。
また例えば、ディッピング法、コート法では、有機シラン化合物(α)を非水系有機溶剤に溶解し、得られた溶液中に、親水基(特に水酸基)を表面に有する基板を浸漬して、引き上げる。あるいは、得られた溶液を基体表面にコートする。このとき、非水系有機溶剤中の微量の水によって、有機シラン化合物(α)のシリル基におけるR2〜R4基が加水分解され、水酸基に変換される。次いで、所定時間、保持することによって、有機シラン化合物(α)におけるシリル基と基板とが反応して化学結合(特にシラノール結合)が形成され単分子膜が得られる。R2〜R4基が加水分解されない場合は、溶液中に、pHが調整された水を少量混合すればよい。
非水系有機溶剤は、水と相溶せず、かつ有機シラン化合物(α)を溶解可能な限り特に制限されず、例えば、ヘキサン、クロロホルム、四塩化炭素等が使用可能である。
単分子膜を形成した後は、通常、非水系有機溶剤を用いて単分子膜から未反応の有機シラン化合物を洗浄除去する。さらには水洗し、放置するか加熱することにより乾燥する。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1;前記一般式(A)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、2−ブロモナフタレン (CASno.90−11−9)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、2,6−ジブロモナフタレンを合成した。続いて、2−ブロモナフタレン40mMをTHFに溶解させ、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることでグリニヤール試薬を合成した後、前記2,6−ジブロモナフタレン20mMを含むTHF溶液に前記グリニヤール試薬を加え、20℃9時間反応させることで、[2,2’;6’,2’’]Ternaphthaleneを合成した。その後、前記[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを10mM含む四塩化炭素溶液中に20mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、6−ブロモ−[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを形成した後、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることでグリニヤール試薬を合成し、さらに、クロロトリエトキシシラン10mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率40%で得た。
実施例1;前記一般式(A)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、2−ブロモナフタレン (CASno.90−11−9)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、2,6−ジブロモナフタレンを合成した。続いて、2−ブロモナフタレン40mMをTHFに溶解させ、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることでグリニヤール試薬を合成した後、前記2,6−ジブロモナフタレン20mMを含むTHF溶液に前記グリニヤール試薬を加え、20℃9時間反応させることで、[2,2’;6’,2’’]Ternaphthaleneを合成した。その後、前記[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを10mM含む四塩化炭素溶液中に20mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、6−ブロモ−[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを形成した後、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることでグリニヤール試薬を合成し、さらに、クロロトリエトキシシラン10mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率40%で得た。
得られた化合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、1090cm−1にSiC由来の吸収が観測され、化合物がSiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
7.9ppm(m) (4H 芳香族)
7.6ppm(m) (8H 芳香族)
7.5ppm(m) (4H 芳香族)
7.3ppm(m) (3H 芳香族)
3.6ppm(m) (6H エトキシ基メチレン基)
1.5ppm(m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(A)に示す化合物であることを確認した。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
7.9ppm(m) (4H 芳香族)
7.6ppm(m) (8H 芳香族)
7.5ppm(m) (4H 芳香族)
7.3ppm(m) (3H 芳香族)
3.6ppm(m) (6H エトキシ基メチレン基)
1.5ppm(m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(A)に示す化合物であることを確認した。
準備例1;2−ブロモペンタセンの合成
実施例2にて使用する2−ブロモペンタセンは以下の手法により合成した。まず、攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロートを備えた100mlナスフラスコに四塩化炭素50mLに溶解させたペンタセン100mM及びNBSを加え、AIBN存在下で1.5時間反応させた。未反応物及びHBrをろ過により除去した後、カラムクロマトグラフを用いて、1箇所のみがブロモ化された貯留物を取り出すことにより、表記の2−ブロモペンタセンを得た。
実施例2にて使用する2−ブロモペンタセンは以下の手法により合成した。まず、攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロートを備えた100mlナスフラスコに四塩化炭素50mLに溶解させたペンタセン100mM及びNBSを加え、AIBN存在下で1.5時間反応させた。未反応物及びHBrをろ過により除去した後、カラムクロマトグラフを用いて、1箇所のみがブロモ化された貯留物を取り出すことにより、表記の2−ブロモペンタセンを得た。
実施例2;前記一般式(B)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、2,7−ジブロモフルオレン (CASNO.16433−88−8)50mMをTHF溶液に溶解させ、金属マグネシウムを加え、60℃8時間反応させることで、式(1)で表されるグリニヤール試薬1を形成した。
まず、2,7−ジブロモフルオレン (CASNO.16433−88−8)50mMをTHF溶液に溶解させ、金属マグネシウムを加え、60℃8時間反応させることで、式(1)で表されるグリニヤール試薬1を形成した。
さらに、2−ブロモフルオレン(CASNO.1133−80−8)25mMを加え、20℃3時間反応させることで、7−ペンタセン−2−イル−9H,9’H−[2,2’]ビフルオレニルを合成した。その後、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることで下記式(3)にて表されるグリニヤール試薬を合成し、さらに、クロロトリメトキシシラン10mMを加え60℃で2時間反応させることで標記の化合物を収率25%で得た。
得られた化合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、1080cm−1にSiC由来の吸収が観測され、化合物がSiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.2ppm(m) (2H ペンタセン)
8.0ppm(m) (2H ペンタセン)
7.9ppm(m) (9H ペンタセン及びフルオレン)
7.8ppm(m) (4H ペンタセン及びフルオレン)
7.6ppm(m) (5H ペンタセン及びフルオレン)
7.4ppm(m) (3H ペンタセン及びフルオレン)
3.9ppm(m) (4H フルオレン)
3.6ppm(m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(B)に示す化合物であることを確認した。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.2ppm(m) (2H ペンタセン)
8.0ppm(m) (2H ペンタセン)
7.9ppm(m) (9H ペンタセン及びフルオレン)
7.8ppm(m) (4H ペンタセン及びフルオレン)
7.6ppm(m) (5H ペンタセン及びフルオレン)
7.4ppm(m) (3H ペンタセン及びフルオレン)
3.9ppm(m) (4H フルオレン)
3.6ppm(m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(B)に示す化合物であることを確認した。
実施例3;前記一般式(C)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、実施例1の中間体である2,6−ジブロモナフタレン50mMをTHF溶液に溶解させ、金属マグネシウムを加え、60℃8時間反応させることで、式(4)で表されるグリニヤール試薬1を形成した。
まず、実施例1の中間体である2,6−ジブロモナフタレン50mMをTHF溶液に溶解させ、金属マグネシウムを加え、60℃8時間反応させることで、式(4)で表されるグリニヤール試薬1を形成した。
一方、ベンゾ[k]フルオランテン(CASNO.207−08−9)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mMNBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させたのち、未反応物をろ過により除去した後、カラムクロマトグラフを用いて、1箇所のみがブロモ化された貯留物を取り出すことにより、2−ブロモ−ベンゾ[k]フルオランテンを合成した。続いて、前記グリニヤール試薬20mMを含むTHF溶液中に前記2−Bromo−ベンゾ[k]フルオランテン20mMを加え、20℃4時間反応させることによって、2−(6−ブロモ−ナフタレン−2−イル)−ベンゾ[k]フルオランテンを合成した。さらに、前記2−(6−ブロモ−ナフタレン−2−イル)−ベンゾ[k]フルオランテンを10mM含む四塩化炭素溶液中に金属マグネシウムを加え、60℃1時間反応させることで、グリニヤール試薬2を合成した後、実施例2と同様にクロロトリメトキシシラン10mMを加え60℃で2時間反応させることで標記の化合物を収率30%で得た。
得られた化合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、1080cm−1にSiC由来の吸収が観測され、化合物がSiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.1ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
8.0ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
7.9ppm(m) (2H ベンゾフルオランテン及びナフタレン)
7.8ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
7.7ppm(m) (7H ベンゾフルオランテン及びナフタレン)
7.6ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
7.5ppm(m) (1H ナフタレン)
7.3ppm(m) (3H ベンゾフルオランテン及びナフタレン)
3.6ppm(m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(C)に示す化合物であることを確認した。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.1ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
8.0ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
7.9ppm(m) (2H ベンゾフルオランテン及びナフタレン)
7.8ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
7.7ppm(m) (7H ベンゾフルオランテン及びナフタレン)
7.6ppm(m) (1H ベンゾフルオランテン)
7.5ppm(m) (1H ナフタレン)
7.3ppm(m) (3H ベンゾフルオランテン及びナフタレン)
3.6ppm(m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(C)に示す化合物であることを確認した。
実施例4;前記一般式(D)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、1−ブロモピレン(CASNO.1714−29−0)を50mM含む四塩化炭素溶液中に50mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、1,6−ジブロモピレンを合成した。続いて、1−ブロモナフタレン100mMを含むTHF溶液に、金属マグネシウムを加え、60℃2時間反応させることで、グリニヤール試薬を形成した。さらに、前記グリニヤール試薬50mMを含むTHF溶液中に、前記1,6−ジブロモピレン25mMを加え、20℃4時間反応させることで、1,6−ジ−ナフタレン−2−イル−ピレンを合成した。その後、前記1,6−ジ−ナフタレン−2−イル−ピレンを20mM含む四塩化炭素溶液中に50mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、ブロモ化させた後、前記ブロモ化物を10mM含む四塩化炭素溶液中に金属マグネシウムを加え、60℃1時間反応させることで、グリニヤール試薬を合成した。その後、実施例1と同様にクロロトリエトキシシラン10mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率25%で得た。
まず、1−ブロモピレン(CASNO.1714−29−0)を50mM含む四塩化炭素溶液中に50mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、1,6−ジブロモピレンを合成した。続いて、1−ブロモナフタレン100mMを含むTHF溶液に、金属マグネシウムを加え、60℃2時間反応させることで、グリニヤール試薬を形成した。さらに、前記グリニヤール試薬50mMを含むTHF溶液中に、前記1,6−ジブロモピレン25mMを加え、20℃4時間反応させることで、1,6−ジ−ナフタレン−2−イル−ピレンを合成した。その後、前記1,6−ジ−ナフタレン−2−イル−ピレンを20mM含む四塩化炭素溶液中に50mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、ブロモ化させた後、前記ブロモ化物を10mM含む四塩化炭素溶液中に金属マグネシウムを加え、60℃1時間反応させることで、グリニヤール試薬を合成した。その後、実施例1と同様にクロロトリエトキシシラン10mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率25%で得た。
得られた化合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、1080cm−1にSiC由来の吸収が観測され、化合物がSiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.2ppm(m) (1H ピレン)
8.0ppm(m) (2H ピレン)
7.9ppm(m) (3H ピレン及びナフタレン)
7.7ppm(m) (10H ピレン及びナフタレン)
7.5ppm(m) (2H ナフタレン)
7.3ppm(m) (3H ナフタレン)
3.6ppm(m) (6H エトキシ基メチレン基)
1.5ppm(m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(D)に示す化合物であることを確認した。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.2ppm(m) (1H ピレン)
8.0ppm(m) (2H ピレン)
7.9ppm(m) (3H ピレン及びナフタレン)
7.7ppm(m) (10H ピレン及びナフタレン)
7.5ppm(m) (2H ナフタレン)
7.3ppm(m) (3H ナフタレン)
3.6ppm(m) (6H エトキシ基メチレン基)
1.5ppm(m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(D)に示す化合物であることを確認した。
実施例5;前記一般式(E)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、実施例1の中間体である6−ブロモ−[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを20mM含むTHF溶液に、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることでグリニヤール試薬を形成した。続いて、6−ブロモ−[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン20mMを含むTHF溶液中に前記グリニヤール試薬20mMを加え、20℃3時間反応させることで、式(5)に示される中間体を合成した。
まず、実施例1の中間体である6−ブロモ−[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを20mM含むTHF溶液に、金属マグネシウムを加えN2雰囲気下60℃1時間反応させることでグリニヤール試薬を形成した。続いて、6−ブロモ−[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン20mMを含むTHF溶液中に前記グリニヤール試薬20mMを加え、20℃3時間反応させることで、式(5)に示される中間体を合成した。
さらに、前記中間体を10mM含む四塩化炭素溶液中に20mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、末端をブロモ化させた化合物を合成した後、さらに金属マグネシウムを加え、60℃1時間反応させることで、グリニヤール試薬を合成させ、テトラクロロシラン10mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率25%で得た。
得られた化合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、1095cm−1にSiC由来の吸収が観測され、化合物がSiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。得られた化合物を直接NMR測定することは、化合物の反応性が高いことより不可能であるため、化合物をエタノールと反応させ(塩化水素の発生を確認した)、末端の塩素をエトキシ基に変換した後、測定を行った。
7.9ppm(m) (10H 芳香族)
7.7ppm(m) (14H 芳香族)
7.5ppm(m) (10H 芳香族)
7.3ppm(m) (3H 芳香族)
3.7ppm(m) (6H エトキシ基メチレン基)
1.4ppm(m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(E)に示す化合物であることを確認した。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。得られた化合物を直接NMR測定することは、化合物の反応性が高いことより不可能であるため、化合物をエタノールと反応させ(塩化水素の発生を確認した)、末端の塩素をエトキシ基に変換した後、測定を行った。
7.9ppm(m) (10H 芳香族)
7.7ppm(m) (14H 芳香族)
7.5ppm(m) (10H 芳香族)
7.3ppm(m) (3H 芳香族)
3.7ppm(m) (6H エトキシ基メチレン基)
1.4ppm(m) (9H エトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(E)に示す化合物であることを確認した。
実施例6;前記一般式(F)にて表される有機シラン化合物の合成
まず、1−ベンゾアントラセン(CASNO.56−55−3)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、3−ブロモ−ベンゾ[a]アントラセンを合成した。続いて、前記3−ブロモ−ベンゾ[a]アントラセンを20mM含むTHF溶液中に金属マグネシウムを加え、65℃2時間反応させることでグリニヤール試薬を合成した。また、フェナントレン(CASNO.85−01−8)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃3時間反応させることで、2,7−ジブロモ−フェナントレンを合成した。続いて、前記2,7−ジブロモ−フェナントレンを5mMを含むTHF溶液中に、前記グリニヤール試薬5mMを加え、60℃で2時間反応させることで、3−(7−ブロモ−フェナントレン−2−イル)−ベンゾ[a]アントラセンを合成した。さらに、前記3−(7−ブロモ−フェナントレン−2−イル)−ベンゾ[a]アントラセンを1mM含む四塩化炭素溶液中に10mMNBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させ、さらに金属マグネシウムを加え、60℃1時間反応させることで、グリニヤール試薬を合成し、クロロトリメトキシシラン2mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率10%で得た。
まず、1−ベンゾアントラセン(CASNO.56−55−3)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させることで、3−ブロモ−ベンゾ[a]アントラセンを合成した。続いて、前記3−ブロモ−ベンゾ[a]アントラセンを20mM含むTHF溶液中に金属マグネシウムを加え、65℃2時間反応させることでグリニヤール試薬を合成した。また、フェナントレン(CASNO.85−01−8)を50mM含む四塩化炭素溶液中に100mM NBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃3時間反応させることで、2,7−ジブロモ−フェナントレンを合成した。続いて、前記2,7−ジブロモ−フェナントレンを5mMを含むTHF溶液中に、前記グリニヤール試薬5mMを加え、60℃で2時間反応させることで、3−(7−ブロモ−フェナントレン−2−イル)−ベンゾ[a]アントラセンを合成した。さらに、前記3−(7−ブロモ−フェナントレン−2−イル)−ベンゾ[a]アントラセンを1mM含む四塩化炭素溶液中に10mMNBS及びAIBNを加え、N2雰囲気下で60℃2時間反応させ、さらに金属マグネシウムを加え、60℃1時間反応させることで、グリニヤール試薬を合成し、クロロトリメトキシシラン2mMを加え60℃2時間反応させることで標記の化合物を収率10%で得た。
得られた化合物について、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、1075cm−1にSiC由来の吸収が観測され、化合物がSiC結合を有することが確認できた。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.5ppm(m) (3H 芳香族)
8.3ppm(m) (4H 芳香族)
8.1ppm(m) (3H 芳香族)
7.9ppm(m) (4H 芳香族)
7.7ppm(m) (2H 芳香族)
7.4ppm(m) (3H 芳香族)
3.7ppm(m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(F)に示す化合物であることを確認した。
更に化合物の核磁気共鳴(NMR)測定を行った。
8.5ppm(m) (3H 芳香族)
8.3ppm(m) (4H 芳香族)
8.1ppm(m) (3H 芳香族)
7.9ppm(m) (4H 芳香族)
7.7ppm(m) (2H 芳香族)
7.4ppm(m) (3H 芳香族)
3.7ppm(m) (9H メトキシ基メチル基)
この結果から、得られた化合物が前記一般式(F)に示す化合物であることを確認した。
本発明の有機シラン化合物は、有機薄膜トランジスタのみならず、太陽電池、燃料電池、センサー等の有機デバイスにおける半導体材料として非常に有用である。
Claims (3)
- 一般式(α);
H−(R1)m−SiR2R3R4 (α)
(式中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基である;mは2〜10の整数である;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表されるπ電子共役系有機シラン化合物。 - 一般式(β);
H−(R1)m−MgX1 (β)
(式中、R1は5員環および/または6員環の単環式炭化水素環で構成される縮合環数2〜10の縮合多環式炭化水素化合物に由来する2価の有機基である;mは2〜10の整数である;X1はハロゲン原子である)で表される化合物と、一般式(γ);
X2−SiR2R3R4 (γ)
(式中、X2は水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である;R2〜R4はそれぞれ独立してハロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表される化合物とをグリニャール反応させることを特徴とする請求項1または2に記載のπ電子共役系有機シラン化合物の製造方法。
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Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
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| US7705183B2 (en) | 2005-11-21 | 2010-04-27 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Aromatic amine derivative and organic electroluminescence device employing the same |
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2004
- 2004-08-24 JP JP2004243508A patent/JP2006062964A/ja active Pending
Cited By (2)
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|---|---|---|---|---|
| US7705183B2 (en) | 2005-11-21 | 2010-04-27 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Aromatic amine derivative and organic electroluminescence device employing the same |
| KR100923037B1 (ko) | 2007-05-29 | 2009-10-22 | 메르크 파텐트 게엠베하 | 유기 전계발광 소자용 신규 물질 |
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