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JP2006044075A - 樹脂製光学部品の製造装置および製造方法と樹脂製光学部品 - Google Patents

樹脂製光学部品の製造装置および製造方法と樹脂製光学部品 Download PDF

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JP2006044075A JP2004228540A JP2004228540A JP2006044075A JP 2006044075 A JP2006044075 A JP 2006044075A JP 2004228540 A JP2004228540 A JP 2004228540A JP 2004228540 A JP2004228540 A JP 2004228540A JP 2006044075 A JP2006044075 A JP 2006044075A
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Yoshihiko Ishidaka
良彦 石高
Tetsuya Fukuda
哲也 福田
Hiroyuki Takahagi
広之 高萩
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Abstract

【課題】 本発明は、マスター型から微細凹凸部を剥離する際の微細凹凸部の不用な変形を防止できる技術を提供することで反射防止特性を良好なものとした樹脂製光学部品の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、成形キャビティ内部に設けたマスター型36から樹脂製光学部品を分離するための分離機構と方法として、微細転写凹凸部37の並ぶ配列方向に対し、±15゜のずれ方向範囲内で樹脂製光学部品をマスター型から引き剥がす機能を有してなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光の波長以下の高さとピッチで形成された微細凹凸部が複数形成された樹脂製光学部品の成形用型とこの成形用型を用いて前記樹脂製光学部品を製造する方法と樹脂製光学部品に関するものである。
光の波長以下のピッチでサブミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部が多数形成された樹脂製光学部品として、例えば、反射型の液晶パネルの前面側に備えられるフロントライトと称する照明装置の導光板に設けられる反射防止膜(ARコート層)を例示することができる。
図24は、導光板と反射防止膜を備えたフロントライトが設けられた反射型液晶表示装置の断面構成図であり、この構成図に示す液晶表示装置100は、液晶パネル120と、この液晶パネル120の前面側に配設されたフロントライト110とを具備して構成されている。
このフロントライト110は、平板状の導光板112と、この導光板112の側端面112a側に配設された棒状の光源113とを備えて構成されており、この光源113から出射された光を導光板112の側端面112aから導光板112の内部側へ導入し、この光を導光板112の上面側の反射面112cで反射させることにより光の伝搬方向を変えて、導光板112の底面側の出射面112bから液晶パネル120側へ向けて照射できるように構成されている。先の導光板112の反射面112cには、断面くさび型の微細な凹部(溝)115が多数配列形成され、三角型の凹凸部を構成する緩斜面と急斜面が形成されており、先の緩斜面において導光板112の内部側で光を伝搬させ、急斜面において光を液晶パネル120側に出射できるように構成されている。
また、前記出射面112bには、反射防止膜117が形成されており、導光板112内部を伝搬する光を効率良く低反射率で液晶パネル120側へ取り出すことができるように構成されており、また、反射型の液晶パネル120からの反射光が導光板112の表面で反射して減衰する現象を防ぐことができるようになっている。この反射防止膜117は、表面にAR(Anti-Reflective)格子と称される光の波長以下のピッチでサブミクロンオーダーの多数の微細な凹凸部(突起)が形成されたものである。
前記のような導光板112や反射防止膜117などのように光の波長以下のサブミクロンオーダーの微細な凹凸部が多数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品の従来の製造方法としては、キャビティ空間に前記微細凹凸形成面と逆の凹凸転写面が形成されたNi電鋳型を用い、キャビティ空間に光学部品材料のシリコン系樹脂等を射出する射出成形法が採用されていた(例えば、特許文献1、2参照)。
前記のNi電鋳型を作製するには、前記樹脂製光学部品の外形と同じ凹凸形状のマスター型を用い、このマスター型の表面上にNiを電解によって必要な厚さに付けた後、離型すると、マスター型表面の凹凸形状と凹凸が逆の凹凸形状を有する型面を備えた電鋳型が得られるので、これを用いて樹脂成形により微細凹凸形状を備えた樹脂製の反射防止膜を得ることができる。
特開平6−201908号公報 特開2002−372603号公報
しかしながらNi電鋳型を用いる従来の樹脂製光学部品の製造方法において、前記微細凹凸形成面の微細な凸部又は凹部を備えたサブミクロンオーダーの樹脂製光学部品を製造しようとすると、前記マスター型の凹凸形状をNi電鋳型に転写する精度が悪く、従って最終的に得られる樹脂製光学部品の寸法精度が著しく低下してしまう問題がある。また、Ni電鋳型から樹脂射出成形物(樹脂製光学部品)を離型するときの離型性が悪いため、不良率が高く、製造効率を向上できないという問題があった。これらの問題は前記微細凹凸形成面の微細な凸部又は凹部のアスペクト比が1以上の樹脂製光学部品を製造する場合にさらに顕著に生じてしまい、具体的には、樹脂製光学部品の凸部の高さ又は凹部の深さが目標寸法から10%以上も異なってしまうことがあった。
なお、樹脂成形後の離型操作を容易にする技術として、Ni電鋳型の表面に高融点のワックス類やシリコーン油等の離型剤を塗布する方法が知られているが、Ni電鋳型の表面に離型剤を逐一塗布する作業自体が面倒であり、また、数回ショットして成形した後に離型剤の塗布が必要になるため、製造効率が悪くなってしまう問題がある。
そこで本発明者らは、Ni電鋳型を用いる代わりに、SiOなどの離型性の良好な無機質膜を型内の成形キャビティに設け、良好な成形性を確保する技術について研究しているが、光の波長以下の高さを有し、光の波長以下の微細なピッチの微細凹凸部をマスター型を用いて樹脂成形により形成した場合、以下に説明する問題を生じることを知見している。
まず、光の波長よりも小さなピッチで微細凹凸部を有する樹脂製光学部品を樹脂の成形法で製造する場合、マスター型から樹脂製光学部品を離型する操作が必要となるが、光の波長以下の高さでピッチの微細な凹凸部がマスター型から外れる時点でマスター型の転写用微細凹凸部内に成形されている微細凹凸部が、マスター型の転写用微細凹凸部から、変形されながら抜け出るので、製造するべきサブミクロンオーダーの微細な凹凸部形状が、いびつな形状に変形する傾向が高いという問題があることを知見している。
例えば、図25に示すように、微細凹凸部を一面側に形成した板状部130Aとそれに隣接する厚肉部130Bとからなる樹脂製光学部品130をマスター型を用いた樹脂形成により製造し、これをマスター型から離型する場合、樹脂製光学部品130の外観に影響がないと思われる隅部の端部130a、130bと、厚肉部130Bの数カ所を矢印で示すように成形装置の突き上げピンや突き出しブロックなどを用いて押し上げて矢印方向に樹脂製光学部品130を引き剥がした場合、特に得られた樹脂製光学部品130の板状部130Aにおいて、整列形成された多数の微細凹凸部131のうち、板状部130Aの左右両側に位置する複数の微細凸部が例えばハート形などのような、いびつな形状に変形し、しかも変形部分の方向がばらついてしまう問題があることを知見した。なお、このような事情は図26の矢印に示す如く、板状部130Aの全周に対して複数の位置を均等に押し上げて離型しようとした場合も同じように変形することを本発明者は知見している。
これは、樹脂製光学部品とマスター型とがいずれも樹脂製であり、両者が必然的に撓曲性を有し、しかも先の微細凹凸部が光の波長以下の高さやピッチである構成のように、極めて微細な形状を有するがために、樹脂製光学部品とマスター型の少なくとも一方が必然的に撓みながら変形し、剥離してゆくので、樹脂製光学部品の微細凹凸部とマスター型の凹凸転写面の微細転写凹凸部の両方が斜め方向の力を受けて擦れ合いながら剥離してゆくので、形成直後の加熱された状態の微細凹凸部の各凸部がマスター型の凹凸転写面の微細凹部によって倒されるように変形を受けながら離型した結果であると考えられる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光の波長以下の高さとピッチの微細凹凸部を有する樹脂製光学部品を成形により製造する場合、マスター型から微細凹凸部を剥離する際の微細凹凸部の不用な変形を防止できる技術を提供することで反射防止特性を良好なものとした樹脂製光学部品を製造できる装置と製造方法、並びに樹脂製光学部品の提供を目的とする。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光透過性樹脂を成形して光の波長以下の高さとピッチで微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を射出成形するための成形用型であって、前記微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を成形するためのキャビティ空間を画定する第1の母型と第2の母型が型開き自在に備えられ、前記第1の母型と第2の母型の少なくとも一方の内面に前記樹脂製光学部品の微細凹凸部と逆の凹凸形状が形成された微細転写凹凸部を有する無機材料層からなるマスター型が設けられるとともに、前記マスター型から前記樹脂製光学部品を分離するための分離機構が、前記微細転写凹凸部の並ぶ配列方向に対し、±15゜のずれ方向範囲内で前記樹脂製光学部品を前記マスター型から引き剥がす機能を有してなることを特徴とする。
離型時において、マスター型の微細転写凹凸部から樹脂製光学部品の微細凹凸部が抜き出される場合、マスター型の微細転写凹凸部あるいは樹脂製光学部品の微細凹凸部の少なくとも一方あるいは両方が互いに擦れ合いながら斜め方向に変形力を受けながら離型されるので、樹脂製光学部品の微細凹凸部の少なくとも一部には変形力に応じた変形部を必然的に生じる。そして、これらの変形部はマスター型の微細転写凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内で前記樹脂製光学部品を前記マスター型から引き剥がした場合は、微細転写凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に生じる。即ち、得られる樹脂製光学部品の微細凹凸部において、それらの配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に変形部を生じた樹脂製光学部品が得られる。ここで変形部が配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に存在するならば、得られた樹脂製光学部品に外観上の色むらを生じることがない。また、先の範囲内に変形部があるならば、樹脂製光学部品が曇ることもない。従って外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を得ることができる。
前記分離機構が前記樹脂製光学部品をその一辺側から他辺側に向けて直線的に引き剥がす方向に前記マスター型から分離させる機能を有することを特徴とする。
樹脂製光学部品をその一辺側から他辺側に向けて直線的に引き剥がす方向に前記マスター型から分離させる機能を分離機構が有することで、樹脂製光学部品の微細凹凸部に変形部を生じる場合であってもマスター型の微細転写凹凸部の配列方向に沿って生成することができる。これにより、外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を得ることができる。
本発明は、前記マスター型が基板と該基板上に形成されて前記微細凹凸転写面を有するSiO膜からなることを特徴とする。
無機材料層のマスター型として、SiO膜からなるものを用いることができる。このマスター型であるならば、Ni電鋳を用いた従来の型による成形よりも少ない欠陥部の生成で樹脂製光学部品を得ることができ、先に説明した外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品で欠陥の少ないものを提供できる。
本発明は、前記微細転写凹凸部の凸部または凹部のピッチが100〜300nmの範囲に、前記凸部または凹部の高さまたは深さが100〜300nmの範囲に設定されてなることを特徴とする。
これらのピッチと高さまたは深さの微細転写凹凸部を有するマスター型から形成される微細凹凸部を有する樹脂製光学部品であるならば、可視光域において確実に防反射効果を発揮し、離型も確実にできる樹脂製光学部品が得られる。
本発明は、光透過性樹脂を成形用型のキャビティ空間部に射出成形して光の波長以下の高さとピッチで微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を成形する樹脂製光学部品の製造方法であって、前記成形用型として、前記微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を成形するためのキャビティ空間を画定する第1の母型と第2の母型とが型開き自在に備えられ、前記第1の母型と第2の母型の少なくとも一方の内面に前記樹脂製光学部品の微細凹凸部と逆の凹凸形状が形成された微細凹凸転写面を有する無機材料層からなるマスター型が設けられてなる樹脂製光学部品成形用型を用い、前記キャビティ空間部に光透過性樹脂を注入して微細凹凸部を有する樹脂製光学部品を形成した後、該樹脂製光学部品を前記マスター型から分離する際、前記複数の微細な凹凸部が並ぶ配列方向に対して±15゜のずれ方向範囲内に離型時の引き剥がし方向が入るように樹脂製光学部品を前記マスター型から剥離することを特徴とする。
マスター型から樹脂製光学部品を分離する場合において、マスター型の微細転写凹凸部から樹脂製光学部品の微細凹凸部が抜き出される場合、マスター型の微細転写凹凸部あるいは樹脂製光学部品の微細凹凸部の少なくとも一方あるいは両方が互いに擦れ合いながら斜め方向に変形力を受けながら離型されるので、樹脂製光学部品の微細凹凸部の少なくとも一部には変形力に応じた変形部を必然的に生じる。
そして、これらの変形部はマスター型の微細転写凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内で前記樹脂製光学部品を前記マスター型から引き剥がした場合は、微細転写凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に生じる。即ち、得られる樹脂製光学部品の微細凹凸部において、それらの配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に変形部を生じた樹脂製光学部品が得られる。ここで変形部が配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に存在するならば、得られた樹脂製光学部品に外観上の色むらを生じることがない。また、先の範囲内に変形部があるならば、樹脂製光学部品が曇ることもない。従って外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を得ることができる。
本発明は、前記樹脂製光学部品を前記マスター型から剥離する場合にその一辺側から他辺側に向けて直線状に引き剥がして剥離することを特徴とする。
樹脂製光学部品をその一辺側から他辺側に向けて直線的に引き剥がす方向に前記マスター型から分離させることで、樹脂製光学部品の微細凹凸部に変形部を生じる場合であってもマスター型の微細転写凹凸部の配列方向に沿って生成することができる。これにより、外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を得ることができる。
本発明は、前記微細凹凸転写面の凸部または凹部のピッチを100〜300nmの範囲に、前記凸部または凹部の高さまたは深さを100〜300nmの範囲に設定してなることを特徴とする。
これらのピッチと高さまたは深さの微細転写凹凸部を有するマスター型から形成される微細凹凸部を有する樹脂製光学部品であるならば、可視光域において確実に防反射効果を発揮し、離型も確実にできる樹脂製光学部品が得られる。
本発明は、光透過性樹脂を成形用型のキャビティ空間部に射出成形して光の波長以下の高さとピッチで微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品であり、前記複数の微細凹凸部においてこれらの配列方向に対して±15゜の範囲内の部分に、変形部が形成されてなることを特徴とする。
変形部が微細凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に生じている構造であると、樹脂製光学部品に外観上の色むらを生じることがない。また、先の範囲内に変形部があるならば、樹脂製光学部品が曇ることもない。従って外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を提供できる。
前記微細凹凸部における変形部は前記形成用型からの分離時に形成されたものである。
これにより、成形用型からの分離時に変形部を生じた樹脂製光学部品であっても外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を提供できる。
本発明は、前記微細凹凸部における凸部または凹部の平面形状が丸形であり、これら複数の丸形の凸部あるいは凹部のうち、少なくとも一部の凸部あるいは凹部が平面視略ハート形に変形され、これら少なくとも一部の凸部あるいは凹部のハート形変形部の窪み側あるいは突起側が、前記凸部または凹部の配列軸方向に対して±15゜の範囲に位置されてなることを特徴とする。
前記微細凹凸部における凸部または凹部として平面形状が丸形のものを適用することができ、これらが離型時にマスター型の微細転写凹凸部により変形を受けて平面視ハート形に変形されたとしても、ハート形の変形部の窪み側あるいは突起側などの変形部が凸部または凹部の配列軸方向に対して±15゜の範囲に位置されているならば、外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を提供できる。
本発明は、前記凸部または凹部のピッチが100〜300nmの範囲に、前記凸部または凹部の高さまたは深さが100〜300nmの範囲に設定されてなるので、これらのピッチと高さまたは深さの微細転写凹凸部を有するマスター型から形成される微細凹凸部を有する樹脂製光学部品であるならば、可視光域において確実に防反射効果を発揮し、離型も確実にできる樹脂製光学部品が得られる。
本発明により、離型時において、マスター型の微細転写凹凸部から樹脂製光学部品の微細凹凸部が抜き出される場合、マスター型の微細転写凹凸部あるいは樹脂製光学部品の微細凹凸部の少なくとも一方あるいは両方が互いに擦れ合いながら斜め方向に変形力を受けながら離型されるので、樹脂製光学部品の微細凹凸部の少なくとも一部には変形力に応じた変形部を必然的に生じる。そして、これらの変形部はマスター型の微細転写凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内で前記樹脂製光学部品を前記マスター型から引き剥がした場合は、微細転写凹凸部の配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に生じる。即ち、得られる樹脂製光学部品の微細凹凸部において、それらの配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に変形部を生じた樹脂製光学部品が得られる。ここで変形部が配列方向に沿って±15゜のずれ方向範囲内に存在するならば、得られた樹脂製光学部品に外観上の色むらを生じることがない。また、先の範囲内に変形部があるならば、樹脂製光学部品が曇ることもない。従って外観上の色むらのない、曇りのない、光学的に特性良好な樹脂製光学部品を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る微細凹凸面を有する樹脂製光学部品の製造方法により製造された樹脂製光学部品を備えた液晶表示装置の一実施形態を示す断面図である。
この形態の液晶表示装置1は、反射型の液晶パネル20と、その上面側(前面側)に配設されたフロントライト(照明装置)10とを備えて構成されている。
このフロントライト10は、略平板状の透明の導光板12と、この導光板12の側端面(入光面)12a側に一体接続された光源13とを備えて構成されている。前記導光板12は、アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂などの光透過性樹脂から構成され、この導光板12の図示下面側(液晶パネル20側)は、フロントライト10の照明光が出射される出射面12bとされており、図示上面側(液晶パネル20と反対側)には、断面視三角波状のプリズム形状が形成されている。より詳細には、前記出射面12bに対して傾斜して形成された緩斜面部14aと、この緩斜面部14aよりも急な傾斜角度で形成された急斜面部14bとからなる断面視三角形状の複数の凸部14が互いに平行に所定のピッチで形成されている。そして、導光板12の出射面12bの表面に反射防止膜(樹脂製光学部品)17が被着形成されている。
導光板12の側端面12a側に配設された光源13は、導光板12の側端面12aに沿って設けられた棒状の光源であり、具体的には棒状の導光体13bの両端部にそれぞれ白色LED(Light Emitting Diode)などからなる図示略の発光素子が配設されている。そして、発光素子から出射された光を導光体13bを介して導光板12に導入できるようになっている。このように発光素子と導光板12との間に棒状の導光体13bを設けることにより、点光源であるLEDなどの発光素子の光を、導光板12の側端面12aに均一に照射することができる。
尚、光源13は、導光板12の側端面12a側に光を導入し得るものであれば問題なく用いることができ、例えば導光板12の側端面12aに沿ってLEDなどの発光素子を並べた構成、あるいは、冷陰極管を用いた発光体であっても良い。また、発光素子が導光体13bの一端部側に1つのみ備えられた構成であっても良い。
前記構成のフロントライト10は、光源13から出射された光を、導光板12の側端面12aから導光板12の内部側へ導入し、内部を伝搬するこの光を、反射面12cに設けられた凸部14の急斜面部14bで反射させることで光の伝搬方向を変化させ、出射面12bから照明光として液晶パネル20側に出射できるようになっている。
本実施形態に係るフロントライト10の導光板12は、その出射面12b側に、本発明の製造方法により製造された反射防止膜(樹脂製光学部品)17が被着形成されており、この反射防止膜17の表面には、光の波長以下の高さとピッチで複数整列されたサブミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部が格子状に配列形成されている。
この反射防止膜17の構造の一例について、図2と図3を参照して以下に説明する。図2は、反射防止膜17の表面形状を模式的に示す部分斜視図である。図3は図2の反射防止膜17の部分断面図である。
前記反射防止膜17の一方の面(導光板側の面)には、直径150〜400nm(0.15〜0.4μm)程度の多数の微細な凸部17aが格子状に配列形成された微細凹凸部17Aとされており、幅広い波長域の光を高い透過率で透過させ、反射を防止できるようになっている。前記のようなサブミクロンオーダーの微細な凹凸形状を設けることにより光の反射を防止できるのは、それぞれの凸部が可視領域の波長以下の高さ及び繰り返しピッチで配列形成されているために、入射した光の反射が生じないことによる。反射防止膜17の面のうち前記ような微細な凸部17aを多数設けた面が微細凹凸面とされ、その反対側の面が平面状の取付面17Bとされている。反射防止膜17は先の微細凹凸部17Aを導光板12の出射面12b側となるように向けて先の取付面17Bをフロントライト10の導光板12の裏面側に貼着してフロントライト10に一体化されている。
前記反射防止膜17において整列形成された複数の凸部17aのピッチは100〜300nm(0.1〜0.3μm)の範囲とすることが好ましく、また凸部17aの高さHは100〜300nm(0.1〜0.3μm)の範囲とすることが好ましい。これは、凸部17aのピッチPが300nmを越えると、可視光領域で反射防止効果が得られ難くなるとともに、導光板に光を入射させた際に色づきが発生するという問題があるり、ピッチPが100nm未満となると成形用のマスタ型を作成する場合に現状の加工技術の上から凹凸形状形成困難となる。また、凸部17aの高さHが100nm未満であると、防反射効果が発現しなくなり、反射率が高くなり、逆に高さHが300nmを越えると離型が困難となる問題がある。
また、凸部17aのアスペクト比(高さHと凸部17aのピッチPの比)は、1以上の範囲とされ、好ましくは1以上、2以下の範囲である。これは凸部17aのアスペクト比が1未満であると、充分な防反射効果が得られ難くなるからである。
前記反射防止膜17の材質としては、シリコン系樹脂、アクリル樹脂、ノルボルネン樹脂などの光透過性樹脂が用いられる。
なお、本発明に係る導光板12において、反射防止膜17は出射面12bのみに設けられるものではなく、光源13が配置される側端面12aにも反射防止膜17を形成しても良い。このような構成とすることで、光源13(導光体13b)から導光板12に光が導入される際の導光板12の側端面12aでの反射も抑えることができるので、光源の利用効率を更に高めて、フロントライト10の輝度を向上させることができる。また、反射防止膜17として導光板と反対側の面に微細な凸部17aを多数けた場合について説明したが、導光板側の面にサブミクロンオーダーの微細な凹部が多数設けられた構造であっても良い。
次に先の構造の反射防止膜17の製造方法について説明する。
図1〜図3に示す反射防止膜17は、例えば図4〜図5に示す反射防止膜成形用型(樹脂製光学部品成形用型)を用いる射出成形法により製造することができる。図4は、反射防止膜成形用型30の概略構成を示す断面図であり、図5は、図4の反射防止膜成形用型に備えられたマスター型の一部を示す部分拡大断面図である。
この形態の反射防止膜成形用型30は、反射防止膜17を成形するためのキャビティ空間35を画定する第1の母型30a及び第2の母型30bとが型開き自在(分割自在)に備えられ、第1の母型30aの内面31aに反射防止膜17の微細凹凸部17aと逆の凹凸形状が形成された微細凹凸形成面36aを有する無機酸化層からなるマスター型36が配置され、第2の母型30bの内面31bは反射防止膜17の微細凹凸部17aの形成面と反対側の面を成形するための平面とされている。また、第1の母型30aと第2の母型30bの側端には型内に反射防止膜17の構成材料のシリコン系などの樹脂を注入するための射出口32が形成され、図4では略しているが、第1の母型30aと第2の母型30bは分割自在な構成とされている。
第1の母型30aと第2の母型30bの材質としては、シリコンウエハ等のセラミックスが用いられる。
前記マスター型36の微細凹凸形成面36aは、サブミクロンオーダーの微細転写凹凸部37を複数有し、しかもこれら微細転写凹凸部37がこの形態では格子状に縦横に配列されたものである。微細転写凹凸部37の各凹部の内径あるいはピッチP2は、製造しようとする反射防止膜17の微細凸部17aの径あるいはピッチPと略同じ大きさの150〜400nm(0.15〜0.4μm)の範囲、あるいは100〜300nm(0.1〜0.3μm)の範囲とされる。
また、マスター型36の微細転写凹凸部37の深さDは、例えば先の反射防止膜17の凸部17aの高さHと略同じ大きさとされる。また、マスター型36の微細転写凹凸部37のアスペクト比(深さDと微細転写凹凸部の凹部のピッチPの比)は、例えば反射防止膜17の凸部17aのアスペクト比と略同じ大きさの1以上の範囲とされ、さらに好ましくは1以上、2以下の範囲とされる。
この形態のマスター型36の微細凹凸部36aは、例えば、表面自由エネルギーが4μJ/cm以下(40erg/cm以下)、好ましくは3.5μJ/cm以下(35erg/cm以下)の被覆層38で覆われている。被覆層38の表面自由エネルギーが4μJ/cmを超えると、被転写物(樹脂射出成形物)との物理結合が弱くなるため、樹脂射出成形物を成形用型から離型する際の離型性が低下してしまう。この被覆層38の表面には、先のマスター型36の微細転写凹凸部37と同様の凹凸形状が形成されている。前記被覆層38は、フッ素を含有するDLC層、フッ素構造を有するシラン化合物層等から構成されている。前記被覆層38の厚さは例えば50nm以下とされる。
前記のような被覆層38の作製方法としては、フッ素を含有するDLC層の場合、フッ素を含有する雰囲気中でスパッタを行うことにより成膜できる。傾斜DLC層の場合は、雰囲気中のフッ素濃度を変更しながらスパッタを行うことにより成膜できる。フッ素構造を有するシラン化合物層の場合は、デイップコーティングすることより成膜できる。
以上の構成の反射防止膜成形用型30を用いて反射防止膜(樹脂製光学部品)17を作製するには、図4に示す反射防止膜成形用型30を射出成型機にセットして、射出口32から溶融した反射防止膜形成材料のシリコン系樹脂等の光透過性樹脂を射出してキャビティ空間35に樹脂射出成形物を成形すると、マスター型36の微細凹凸形成面の微細転写凹凸形状を転写した樹脂射出成形物が成形されるので、第1の母型30aと第2の母型30bを型開きして成形キャビティを開放し、キャビティ内の成形物をマスター型36から離型することで目的とする反射防止膜17が得られる。
なお、この形態で製造しようとする反射防止膜17は、図6に示すように反射防止膜17の側部に厚肉の板状の支持部18を有した構成とされ、図4に示す母型30a、30bとマスター型36の断面形状では略されているが、微細凹凸部を形成していない側の厚肉の樹脂部分からなる支持部18を成形できるように型内のキャビティ空間35の形状が加工されている。
ここで本実施形態では、成形物をマスター型36から離型する場合、図6に示すように反射防止膜17の一側に離型の力の作用点が作用するようにしてマスター型36から反射防止膜17を引き剥がす。即ち、図4では略されているが反射防止膜成形用型30をセットした射出成型機について、把持部18の複数位置、図6では矢印a、b、c、d、eで示す方向にできる限り均一に押し上げるための突き出しブロックを設け、成形後にこの突き出しブロックにて図6の矢印a、b、c、d、eの方向に把持部18を押し上げて先にマスター型36から引き剥がし、このまま把持部18をマスター型36から更に離れるように押圧してマスター型36から反射防止膜17を順次引き剥がしてゆく。
この操作は、換言すると、図2に示す如く複数の微細凸部17aがx方向とy方向に縦横に所定のピッチで整列形成された反射防止膜17においてx方向(あるいは反射防止膜17の向きが90°異なる場合はy方向)に沿って、直線的に順次引き剥がされることと等価になる。ここでマスター型36の微細転写凹凸部から反射防止膜17の微細凸部17aが抜け出る際には、図7に示す如く微細転写凹凸部37の内面の一部に、反射防止膜17の微細凸部17aが必然的に当接して擦りながら該微細凸部17aの一部が変形を受けつつ引き抜かれてゆくことになる。従って離型後の反射防止膜17の複数の微細凸部17aの一部には反射防止膜17の引き抜き方向に沿ったラインに沿う引き抜き方向手前側と奥側に変形部が形成される。
しかしながら先に説明した如く支持部18側から一方向、例えば図8に示すx方向に反射防止膜17を引き抜きながら形成した反射防止膜17にあっては、図8に模式的に記載した如く反射防止膜17の一面側に縦横に多数の凸部17aが形成された場合に、反射防止膜17の一面において、その幅方向(y方向)両側の一部の微細凸部17cが、ばらついて個々に図9に示す如く平面視ハート形に変形して、その平面視ハート形の微細凸部17cの変形部のうち、窪み部17d側を引き抜き方向(手前)側に揃え、変形部のうち、突起17e側を引き抜き方向(先方)側に揃えた状態で点在された状態の反射防止膜17を得ることができる。なお、図8に示す微細凸部17cの存在位置はこの形態での一例であり、例えば微細凸部の全数が一様に平面視ハート形にされる場合、あるいは半数程度または数10%程度の微細凸部が平面視ハート形に形成される場合もあり得る。
このように例えば、両側の一部の微細凸部17cのみがハート形に方向を揃えて変形した反射防止膜17、あるいは、全数、または、数10%の微細凸部17cがx方向に沿う方向に変形部(窪み部17dあるいは突起部17e)を揃えた構造の反射防止膜17については、反射防止膜17の必要な機能としての問題を生じない。即ち、前記変形部17d、17eを有する微細凸部17cが方向を揃えているので、外観上色むらを生じることがなく、反射防止膜17に曇りが生じない。従って反射率のバラツキが少なく、光学特性の良好な反射防止膜17を得ることができる。また、このバラツキ角度がx方向に対して±15゜の範囲内であれば、反射率のバラツキが少なく、光学特性の良好な反射防止膜17を得ることができる。
次に、先のような構成の反射防止膜17を図1に示すフロントライト10に設けていることで、フロントライト10において、導光板12内部を伝搬する光が出射面12bに入射した際に反射光がほとんど生じず、効率良く液晶パネル20を照明できるようになっている。また、出射面12bの内面側での反射がほとんど生じないことで、出射面12bで反射された光が使用者に到達することにより生じる白化現象を抑え、液晶パネル20のコントラストを向上させて表示品質を向上させることができる。
また、反射型の液晶パネル20により反射された光が、導光板12の出射面12bに入射する際にも、先の反射防止膜17が有効に作用し、高い透過率で液晶パネル20の反射光を透過させ、結果として高輝度の表示が得られるようになっている。これは、液晶パネル20の反射光が、導光板12の出射面12bで反射されると表示光の一部が損失されて輝度が低下することとなり、また出射面12bでの反射により導光板12の白化がおこるために表示のコントラストが低下することとなるが、前記導光板12に、反射防止膜17が設けられていることで、前記の現象を防止することができるためである。
なお、これまで反射防止膜として微細凸部を複数配列形成した構成のものについて説明してきたが、微細凹部を複数配列形成した形状の反射防止層であっても良い。その例として例えば図10に示すように、樹脂製の本体部50の上面側に先の実施形態の微細凸部17aに合致する形をくり抜いた形状の微細凹部51を縦横に複数整列形成した形状の反射防止膜52を例示することができる。これらの微細凹部51の深さやピッチ、内径は、先の形態の微細凸部17aの高さやピッチ、外径と同じ大きさに形成すればよい。
この形態の反射防止膜52であっても先の形態の微細凸部17aを備えた反射防止膜17と同等の効果を得ることができる。
凹部の内径が0.23μm、凹部のピッチが0.24μmの微細転写凹凸部を有するSiO膜からなる縦60mm、横50mmのマスター型をキャビティ内部に有する第1の母型と第2の母型からなる形成型を射出成形機にセットして、成形樹脂としてアートン(JSR(株)社製)を先のキャビティ内に290℃で射出成形し、マスター型の微細転写凹凸部の形状に合致した形状の微細凹凸部を有する樹脂製光学部品をキャビティ内に成形した。
第1の母型と第2の母型を分離してキャビティを開放し、次に、射出成形機の突き上げブロックにて図6または図8に示す厚肉の支持部(幅50mm、長さ7mm)に相当する部分を突き上げてマスター型から反射防止膜を離型した。
以上の工程により得られた反射防止膜において、反射防止膜を平面視した場合の左上隅コーナ部(左端から10mm、上端から10mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図11に、左下隅コーナ部(左端から10mm、上端から50mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図12に、反射防止膜を平面視した場合の対角線交差点中央位置のAFM(原子間力顕微鏡)像を図13に、右上隅コーナ部(右端から10mm、上端から10mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図14に、右下隅コーナ部(右端から10mm、上端から50mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図15に各々示す。
これらの図11〜図15に示す結果から、反射防止膜においてその微細凹凸部が配列された方向に沿って一側から一直線方向(x方向と平行な方向)に向けて剥離させて離型して得られた反射防止膜においては多くの微細凸部が平面視ハート形に変形してはいるが、剥離方向に沿って変形部の窪み部か突起部が揃っている微細凸部を有した反射防止膜を得られていることが判明した。
「比較例」
先の実施例に対し、樹脂材料と第1の母型及び第2の母型とマスター型と成形条件は同じ条件として、マスター型から反射防止膜を離型する際に、成形機の突き上げブロックにて図8に示す支持部に相当する部分に加え、図8に示す矩形状の反射防止膜における左側隅部の微細凸部が形成されていない額縁部と図8に示す矩形状の反射防止膜における右側隅部の微細凸部が形成されていない額縁部とをそれぞれ突き上げブロックにて押し上げて離型して反射防止膜を製造した。
得られた反射防止膜において、反射防止膜を平面視した場合の左上隅コーナ部(左端から10mm、上端から10mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図16に、左下隅コーナ部(左端から10mm、上端から50mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図17に、反射防止膜を平面視した場合の対角線交差点中央位置のAFM(原子間力顕微鏡)像を図18に、右上隅コーナ部(右端から10mm、上端から10mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図19に、右下隅コーナ部(右端から10mm、上端から50mmの位置)のAFM(原子間力顕微鏡)像を図20に各々示す。
これらの図16〜図20に示す写真から、反射防止膜の3辺(支持部と左右の額縁部で合計3辺)を突き上げブロックにて押し上げて離型すると、変形部の方向が反射防止膜の平面位置において大きくばらつくことが判明した。これは、反射防止膜の左右の額縁部と支持部とを合計して3辺、ブロックで突き上げ離型した場合、反射防止膜は3方向から同時に突き上げられながらマスター型から剥離するが、その際、3辺同時突き上げしたとしても、樹脂製で柔軟性を有する反射防止膜はサブミクロンオーダーの微細凹凸部として見れば、位置毎に3方向のいずれか、ランダムな方向から引き抜き力が作用し、マスター型の微細転写凹凸部から引き剥がされる結果、位置毎に異なる方向に変形力を受けた各微細凸部が変形したことに起因すると考えられる。
この比較例の構造の反射防止膜は色づきは薄くなり、表示装置用として不適なものであった。
次に、先の実施例で得られた反射防止膜と比較例で得られた反射防止膜について、反射防止膜の面内5ポイント(先のAFM(原子間力顕微鏡)像計測位置と同じ位置で)の反射率を測定した。
図21は実施例の反射防止膜の測定結果を示し、図22は比較例の反射防止膜の測定結果を示す。図21と図22に示す結果から、実施例の反射防止膜の反射率のバラツキが小さく、比較例の反射防止膜の反射率のバラツキが大きいことが明らかである。
この測定結果から、離型時に反射防止膜に対して微細凸部の並ぶ方向に沿ってマスター型から引き剥がして製造した反射防止膜であって、微細凸部の変形部の向きが揃っている反射防止膜の方が、変形部の向きが揃っていない反射防止膜よりもバラツキの少ない良好な反射特性を示すことが明らかになった。
図23は、反射防止膜を型から引き剥がす際に、反射防止膜の面内での剥離方向(゜)と面内反射率差(%)との関係を測定した結果を示す。面内での剥離方向を3゜、7゜、13゜、15゜、17゜、20゜と変えてゆくと、反射率ムラ(面内の平均反射率差=平均反射率max-min)は徐々に増加するが、縦軸の面内反射率差(反射率ムラ)が0.5%を越えると外観ムラとして肉眼で視認できるようになる。従って、マスター型から反射防止膜を剥離する場合の剥離方向としては、15゜以下(換言すると図8の平面図において、x方向に対して±15゜以内)とすることが好ましいことが分かる。
図1は、本発明の微細凹凸面を有する樹脂製光学部品の製造方法により製造された反射防止膜が備えられた液晶表示装置の一実施形態を示す断面図。 図2は図1に示す反射防止膜の表面形状を模式的に示す部分拡大斜視図。 図3は図2に示す反射防止膜の部分拡大断面図。 図4は図2に示す反射防止膜の製造に用いる反射防止膜成形用型とその内部に設けられたマスター型の概略構成を示す断面図。 図5は図4に示す反射防止膜成形用型内に備えられたマスター型を示す部分拡大断面図。 図6は図4に示す成形用型で製造された反射防止膜をマスター型から剥離する際の離型位置と離型方向を示す説明図。 図7は本発明に係る反射防止膜をマスター型から引き剥がす状態において微細凹凸部と微細転写凹凸部の剥離状態の一例を示す説明図。 図8は本発明に係る反射防止膜の微細凹凸部をマスター型の微細凹凸部から離型している状態を示す説明図。 図9は図8に示すように離型された微細凹凸部を有する反射防止膜の説明図。 図10は本発明に係る反射防止膜の他の形態を示す斜視図。 図11は実施例で製造された 反射防止膜の第1の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図12は実施例で製造された 反射防止膜の第2の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図13は実施例で製造された 反射防止膜の第3の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図14は実施例で製造された 反射防止膜の第4の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図15は実施例で製造された 反射防止膜の第5の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図16は比較例で製造された 反射防止膜の第1の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図17は比較例で製造された 反射防止膜の第2の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図18は比較例で製造された 反射防止膜の第3の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図19は比較例で製造された 反射防止膜の第4の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図20は比較例で製造された 反射防止膜の第5の位置における微細凸部の変形状態を示す写真。 図21は実施例で製造された 反射防止膜の反射率のバラツキ状態を示す図。 図22は比較例で製造された反射防止膜の反射率のバラツキ状態を示す図。 図23は一般的なフロントライトと反射防止膜を備えた液晶パネルの断面図。 図24は反射防止膜を型から剥離する場合の面内での剥離方向(゜)と面内反射率差(%)との関係を測定した結果を示す図。 図25は従来方法における反射防止膜の成形後の突き出し位置を示す説明図。 図26は従来方法における反射防止膜の成形後の突き出し位置の他の例を示す説明図。
符号の説明
10…フロントライト、 17…反射防止膜、17a…微細凸部、17A…微細凹凸部、20…液晶パネル、30…反射防止膜形成用型、30a…第1の母型、30b…第2の母型、36…微細凹凸形成面、37…微細転写凹凸部、17c…微細凸部、17d…窪み部、17e…突起部、51…微細凹部、52…反射防止膜。


Claims (11)

  1. 光透過性樹脂を成形して光の波長以下の高さとピッチで微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を射出成形するための成形用型であって、
    前記微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を成形するためのキャビティ空間を画定する第1の母型と第2の母型が型開き自在に備えられ、前記第1の母型と第2の母型の少なくとも一方の内面に前記樹脂製光学部品の微細凹凸部と逆の凹凸形状が形成された微細転写凹凸部を有する無機材料層からなるマスター型が設けられるとともに、前記マスター型から前記樹脂製光学部品を分離するための分離機構が、前記微細転写凹凸部の並ぶ配列方向に対し、±15゜のずれ方向範囲内で前記樹脂製光学部品を前記マスター型から引き剥がす機能を有してなることを特徴とする微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品成形用型。
  2. 前記分離機構が前記樹脂製光学部品をその一辺側から他辺側に向けて直線的に引き剥がす方向に前記マスター型から分離させる機能を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂製光学部品成形用型。
  3. 前記マスター型が基板と該基板上に形成されて前記微細転写凹凸部を有するSiO膜からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製光学部品成形用型。
  4. 前記微細転写凹凸部の凸部または凹部のピッチが100〜300nmの範囲に、前記凸部または凹部の高さまたは深さが100〜300nmの範囲に設定されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂製光学部品成形用型。
  5. 光透過性樹脂を成形用型のキャビティ空間部に射出成形して光の波長以下の高さとピッチで微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を成形する樹脂製光学部品の製造方法であって、
    前記成形用型として、前記微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品を成形するためのキャビティ空間を画定する第1の母型と第2の母型とが型開き自在に備えられ、前記第1の母型と第2の母型の少なくとも一方の内面に前記樹脂製光学部品の微細凹凸部と逆の凹凸形状が形成された微細転写凹凸部を有する無機材料層からなるマスター型が設けられてなる樹脂製光学部品成形用型を用い、
    前記キャビティ空間部に光透過性樹脂を注入して微細凹凸部を有する樹脂製光学部品を形成した後、該樹脂製光学部品を前記マスター型から分離する際、前記樹脂製光学部品の微細凹凸部が並ぶ配列方向に対して±15゜のずれ方向範囲内に離型時の引き剥がし方向が入るように前記樹脂製光学部品を前記マスター型から剥離することを特徴とする樹脂製光学部品の製造方法。
  6. 前記樹脂製光学部品を前記マスター型から剥離する場合にその一辺側から他辺側に向けて直線状に引き剥がして剥離することを特徴とする請求項5に記載の樹脂製光学部品の製造方法。
  7. 前記樹脂製光学部品の微細凹凸部の凸部または凹部のピッチを100〜300nmの範囲に、前記凸部または凹部の高さまたは深さを100〜300nmの範囲に設定してなることを特徴とする請求項5または6に記載の樹脂製光学部品の製造方法。
  8. 光透過性樹脂を成形用型のキャビティ空間部に射出成形して光の波長以下の高さとピッチで微細凹凸部が複数形成された微細凹凸形成面を有する樹脂製光学部品であり、
    前記複数の微細凹凸部においてこれらの配列方向に対して±15゜の範囲内の部分に、変形部が形成されてなることを特徴とする樹脂製光学部品。
  9. 前記微細凹凸部における変形部が前記形成用型からの分離時に形成された平面視窪み型または突起型であることを特徴とする樹脂製光学部品。
  10. 前記微細凹凸部における凸部または凹部の平面形状が丸形であり、これら複数の丸形の凸部あるいは凹部のうち、少なくとも一部の凸部あるいは凹部が平面視略ハート形に変形され、これら少なくとも一部の凸部あるいは凹部のハート形変形部の窪み側あるいは突起側が、前記凸部または凹部の配列軸方向に対して±15゜の範囲に位置されてなることを特徴とする請求項8または9に記載の樹脂製光学部品。
  11. 前記微細凹凸部の凸部または凹部のピッチが100〜300nmの範囲に、前記凸部または凹部の高さまたは深さが100〜300nmの範囲に設定されてなることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の樹脂製光学部品。




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