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JP2005310764A - 非水電解質電池 - Google Patents

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JP2005310764A
JP2005310764A JP2005084349A JP2005084349A JP2005310764A JP 2005310764 A JP2005310764 A JP 2005310764A JP 2005084349 A JP2005084349 A JP 2005084349A JP 2005084349 A JP2005084349 A JP 2005084349A JP 2005310764 A JP2005310764 A JP 2005310764A
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】 電解液の吸液時間を短縮でき、サイクル容量維持率に優れた非水電解質電池を提供する。
【解決手段】 正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、少なくとも前記正極合剤は、炭素系導電物質を添加剤として含み、前記炭素系導電物質は、その表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2であり、前記負極活物質は、Lc値が150Å以上、d値が3.38Å以下で規定される黒鉛であり、当該黒鉛表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、非水電解質電池の改良に関し、より詳しくは電解液の濡れ性を改良した非水電解質電池に関する。
非水電解質電池の正極活物質としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、二酸化マンガン等が用いられているが、これらの化合物は導電性が低い。このため、これらの正極活物質とともに、炭素系材料からなる導電剤を加えて導電性を高め、これと結着剤とを混合したものを正極合剤となし、これを集電体に塗布または加圧する方法で正極が作製されている。更に、黒鉛などの炭素系材料は非水電解質電池の負極活物質とてしも使用されている。
しかしながら、炭素系材料には非水電解液に対する濡れ性が悪いという欠点があり、それゆえに非水電解質電池においては、炭素系材料の有する特性を十分に生かし切れていないという問題がある。そこで、このような炭素系材料の欠点を改良する手段が種々提案されている。例えば下記特許文献1〜4の技術が提案されている。
特開平5−174810号公報(第1−2頁) 特開2001−297771号公報(第1−2頁) 特開平11−329438号公報(第1−2頁) 特開平5−47387号公報(第1−2頁)
特許文献1は、導電剤としての炭素粉末の表面に界面活性剤を吸着させることにより電極の電解液に対する塗れ性(接触状態)を向上させ、これにより高レート放電特性やサイクル特性を向上させようとする技術である。しかし、界面活性剤を炭素粉末に吸着させるためには、界面活性剤を水やアルコール等に分散させる工程、この分散液に炭素粉末を浸漬する工程、浸漬後の炭素粉末を乾燥させる工程が新たに必要となる。このため、この技術によると製造工程が煩雑になるという問題がある。
特許文献2は、酸素遮断空気もしくは真空または不活性ガス雰囲気下において1800〜3000℃で炭素導電剤(カーボンブラック)を焼成することにより、炭素導電剤の見掛け比重を大きくするとともに、一層導電性を高め、これにより電池の初期特性及び重負荷特性を向上されようとする技術である。しかし、この技術を適用した炭素導電剤(カーボンブラック)は、電解液との塗れ性が悪いため、電極への電解液の吸液に時間がかかるとともに、サイクル特性が悪くするという問題がある。
特許文献3は、2500℃以下の加熱処理温度で得られる非晶性カーボンを導電補助剤として用いる技術であり、これにより電極活物質と導電補助剤の塗れ性が向上し、容量出現率、サイクル性が向上するとされる。しかし、この技術は、ポリビニルスルホン酸水溶液等の極性の大きい水系の電解液に対する塗れ性の向上を目的としている。一般的に、導電剤と電解液との塗れ性は、両者の極性がほぼ等しいときに最も大きくなるが、この技術は極性の大きい水系の電解液に対する塗れ性を高くするものである。よって、この技術にかかる導電剤は、当然に極性が大きく、極性の低い非水系電解液に対する塗れ性が悪い。したがって、非水系の電池にこの技術を適用しても所期の効果が得られない。
特許文献4は、官能基の影響を除去した炭素粉末からなる導電剤を用いる技術であり、これにより導電剤と電解液との反応を抑制でき、電池のふくれや漏液を防止することができるとされる。しかし、この技術では、官能基の影響を除去するために、炭素材料に対してエステル化、中和処理、アルカリ処理等の煩雑な処理を施す必要がある。
更に、負極活物質等としての炭素質材料の改良に関しては、例えば下記特許文献の技術が提案されている。
特開平9−199129号公報(要約) 特開2004−111109号公報(要約)
本発明者は、非水溶媒に対する炭素系材料の濡れ易さを鋭意検討した結果、電極の導電剤として用いる炭素系導電物質や、負極活物質として用いる炭素系材料である黒鉛の表面に存在する官能基の数を一定範囲内に規制すると、非水溶媒に対するの塗れ性が大幅に向上し、電極に対する吸液時間を大幅に短縮することができること、及びこれにより非水電解質二次電池のサイクル特性を大幅に向上させることができることを見出した。この知見に基づいて、本発明を完成させた。
本発明の目的は、導電剤としての炭素系導電物質および負極活物質としての黒鉛と非水電解質との親和性・塗れ性を改善し、高レート放電特性やサイクル特性に優れた非水電解質電池を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の発明は、次のように構成される。
正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、少なくとも前記正極合剤は、炭素系導電物質を添加剤として含み、前記炭素系導電物質は、その表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2であることを特徴とする非水電解質電池。
通常、非水電解質電池に用いる非水溶媒は、環状カーボネート、ラクトン、鎖状カーボネート、エーテル等の一種または複数種混合してなる溶媒であるが、これらの双極子モーメントは約0.9debye(例えばジメチルカーボネート:0.87debye、ジエチルカーボネート:0.91debye)であり、極性の大きい水やアルコールの双極子モーメント(水:1.94debye、エタノール:1.68debye)よりも小さく、極性を有さないヘキサンの0よりも大きい。上記構成では、炭素系導電物質の表面に結合しているカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下に規制され、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2の範囲内に規制されている。このように規制された炭素系導電物質は、双極子モーメントが0.9debye前後の非水溶媒との塗れ性がよいので、上記構成であると、電極に対する電解液の吸液時間が大幅に短縮でき、かつ活物質粒子の隅々にまで電解液が十分に浸透するので、高レート放電特性が向上するとともに、二次電池においては、サイクル特性を向上させることができる。
上記第1の発明においては、更に、前記炭素系導電物質が酸素存在下で150〜250℃で焼成することにより得られたものである、とすることができる。
これによると、カルボキシル基及び水酸基の量が上記範囲内に規制された炭素系導電物質を容易に得ることができる。よって、この条件で処理した炭素系導電物質を用いるのが好ましい。
また、上記第1の発明においては、更に、下記式(1)で示される正極の真密度比が0.629以上である、とすることができる。

真密度比=正極活物質層の活物質の見掛け密度÷活物質の真密度 …(1)
吸液時間が短縮されサイクル特性が向上する等の効果は、正極合剤が密に充填されている場合において一層顕著となる。よって、正極の真密度比を0.629以上とし、より好ましくは0.646以上とするのがよい。
上記課題を解決する第2の発明は、次のように構成されている。
正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、前記負極活物質は、Lc値が150Å以上、d値が3.38Å以下で規定される黒鉛であり、当該黒鉛表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2であることを特徴とする非水電解質電池。
上記第1の発明での説明は、負極活物質が黒鉛の場合にも当てはまる。すなわち、上記構成で規定する黒鉛を負極活物質とした非水電解質電池であると、負極活物質と非水溶媒との親和性・塗れ性がよいので、電解液の吸液時間が大幅に短縮されるとともに、負極活物質の隅々にまで電解液が浸透する。よって、高レート放電特性やサイクル特性が顕著に向上する。
上記第2の発明においては、更に、前記負極活物質としての黒鉛が酸素存在下で450〜550℃で焼成することにより得られたものである、とすることができる。
上記第2の発明構成で規定される黒鉛は、酸素存在下で450〜550℃で焼成することにより容易に得られる。よって、この条件で処理したものを用いることが好ましい。
上記第2の発明においては、更に、下記式(2)で示される負極の真密度比が0.739以上である、とすることができる。

真密度比=負極活物質層の活物質の見掛け密度÷活物質の真密度 …(2)
負極の高容量化を図るには負極活物質の充填密度を高めることが望ましいが、負極活物質の充填密度を高めるとそれだけ非水電解液の含浸性が悪くなる。然るに、負極の真密度比を0.739以上に規定する上記構成であると、負極活物質である黒鉛の非水溶媒に対する親和性や濡れ性の向上効果が顕著に発揮されるので、電池容量向上とサイクル特性の向上とを実現することができる。
上記課題を解決する第3の発明は、次のように構成されている。
正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、少なくとも前記正極合剤は、炭素系導電物質を添加剤として含み、前記炭素系導電物質は、その表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2であり、前記負極活物質は、Lc値が150Å以上、d値が3.38Å以下で規定される黒鉛であり、当該黒鉛表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2であることを特徴とする非水電解質電池。
この構成であると、一層確実に高レート放電特性やサイクル特性に優れた非水電解質電池を実現することができる。
ここで、上記式(1)、(2)について説明する。上記式(1)、(2)における活物質層の活物質の見掛け密度とは、活物質本体の他に、導電剤、結着剤、増粘剤、更には空隙等を含んだ活物質合剤からなる層(乾燥、圧延後のもの)の中に含まれる活物質だけの密度をいい、下記式(3)により算出する密度をいう。また、活物質の真密度とは、活物質の空間を除いた実質密度をいう。真密度の測定方法は一般に液相置換法(ピクノメーター法)などで測定される。

活物質層の質量×活物質の質量配合比率÷活物質層体積 …(3)
なお、電極芯体(集電体)が発泡金属である場合には、下記式(4)によって活物質層の密度を求めることができる。
〔電極全質量−発泡金属密度×(1−発泡金属の空孔率)〕×活物質の質量配合比率÷(電極全体積−発泡金属質量÷発泡金属密度) …(4)
本発明によると、導電剤としての炭素系導電物質や負極活物質としての黒鉛の非水溶媒に対する親和性が改質され、その結果として、非水電解質電池の高レート放電特性やサイクル特性(サイクル容量維持率)を向上させることができ、さらに単位体積当たりの電池容量をも高めることができるという顕著な効果が得られる。
本発明を実施するための最良の形態を、実施例群に基づいて説明する。
[第1実施例群]
第1実施例群においては、導電剤として用いる炭素系導電物質の表面性状の違いと吸液時間およびサイクル特性の良否を表すサイクル容量維持率との関係を調べた。
(実施例1-1)
〈導電剤の作製〉
炭素系導電物質としてのアセチレンブラック(電気化学株式会社社製)を、8cm×8cmの磁性ボードに薄く敷き詰まる量(約0.5g)だけ入れ、空気穴を空けたアルミホイルで蓋をし、乾燥空気雰囲気で、電気炉にて2℃/分の速度で室温(23℃)から150℃まで昇温した。この後、同温度(150℃)で3時間ホールド加熱処理し、その後1℃/分の速度で室温まで冷却した。この後、均一に空気に触れさせるために十分に攪拌し、再度同様の温度パターンで加熱処理を行った。
〈正極板の作製〉
正極活物質としての平均粒径5μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末と、上記で処理した導電剤とを質量比9:1で混合して、正極合剤を調製した。この正極合剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に5重量%溶かした結着剤溶液と、を固形分質量比95:5で混練して、正極活物質スラリーを作製した。(固形分質量比;コバルト酸リチウム:導電剤:PVdF=85.5:9.5:5)
この活物質スラリーを、アルミ箔(厚み15μm)からなる正極集電体に、ドクターブレードを用いて塗布した。塗布質量は、両面塗布部の乾燥後質量で500g/m2(片面塗布250g/m2)である。この後、乾燥させて有機溶媒(NMP)を除去した後、ロールプレスによって、正極合剤の充填密度を3.3g/cm3(真密度比0.561)となるまで圧縮した。その後、電池幅に合うように切断し、150℃で2時間真空乾燥して、正極板を得た。
〈負極板の作製〉
リン片状天然黒鉛(d002値:3.356Å、Lc値:1000Å、平均粒径:20μm)と、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)のディスパージョン(固形分:48%)とを水に分散させ、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を添加して負極活物質スラリーを調製した。尚、この負極の乾燥後の固形分重量組成比が、黒鉛:SBR:CMC=100:3: 2となるように調製した。
この活物質スラリーを、銅箔(厚み:10μm)からなる負極集電体の両面に、乾燥後質量で200g/m2(片面塗布100g/m2、ただし集電体除く)となるよう塗布した後、乾燥させて水分を除去した後、ロールプレスによって、活物質の充填密度が1.7g/cm3となるまで圧縮した。その後、電池幅に合うように切断し、110℃で2時間真空乾燥して、負極板を得た。
〈電解液の調整〉
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比50:50で混合した非水溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解し、電解液となした。
〈電池の作製〉
上記で作製した正極と負極とを、ポリプロピレン製の微多孔膜からなるセパレータを介して巻回して、巻回型電極体を作製した。その後、前記電極体を円筒型外装缶内に挿入し、上記電解液を注液した。電解液は電池缶の上部いっぱいまで注液し、減圧下で30分放置して、巻回型電極体に含浸させた。注液の後、正・負極タブをそれぞれ取り付け、カシメ封口することにより、円筒型(設計容量:1800mAh)のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例1-2〜1-9、比較例1-1〜1-9)
下記表1に示すように、アセチレンブラックの加熱処理温度、正極活物質の充填密度(真密度比)を変化させたこと以外は、上記実施例1-1と同様にして電池を作製した。
《導電剤の表面官能基量の測定》
上記炭素質導電材料の表面官能基の量は、電位差滴定法を用いて測定した。その内容を以下に説明する。
電位差滴定法では、評価する粉体(本実施例ではアセチレンブラック)の表面を十分に濡らす必要がある。このため、めのう乳鉢でアセチレンブラックを20分間解砕し、それを溶媒に加えて完全に沈降させた。
なお、本実施例で使用した電気化学株式会社製粒状アセチレンブラックは、モル比で水:エタノール=4:1の混合溶媒を用いると、アセチレンブラックが完全に沈み、且つその表面を十分に濡らすことができたので、この混合溶媒を用いることとした。
前記混合溶媒に、支持電解質としてKNO3を0.1mol/lになるよう溶解した。この後、電解質入り溶媒中の溶存二酸化炭素の影響を排除するため、二酸化炭素の解離定数から算出された溶存二酸化炭素の影響を排除できるpH値(pH3)に相当する200mVとなるように、電解質入り溶媒にHNO3を加えて、電位差滴定用溶媒となした。
この後、バブリングセルに電位差滴定用溶媒を50ml入れ、さらに加熱処理を行ったアセチレンブラックを2g添加し、N2で十分にバブリング・攪拌した。この後、N2雰囲気下で、低濃度塩基として0.05mol/lのKOH水溶液を、3分間隔で0.02mlずつ滴下し、溶媒の電位を東亜電波工業株式会社製GST−5311Sダブルジャンクション型ガラス複合電極で測定した。
なお、この測定試験は25℃の恒温槽にバブリングセルを浸して行った。そして、この滴定結果を、電位を縦軸、塩基量を横軸にとって滴定曲線を作成し、図1に示した。また、導電剤を分散させていない電位差滴定用溶媒から得られた滴定曲線を、ブランク曲線として図1に示した。
ところで、アセチレンブラックの表面官能基のうち、水酸基とカルボキシル基は、特定のpH値でプロトン(水素イオン)を放出する反応を起こす。したがって、それぞれの官能基がプロトンを放出するpH値に相当する電位(カルボキシル基は140mV、水酸基は−200mV)における滴定曲線とブランク曲線との差異、すなわち放出されたプロトンの中和に要した塩基量(A及びB)を測定し、これらの値から下記数式1により官能基量(基/nm2)を算出することができる。
Figure 2005310764
《比表面積の測定》
上記で作製した導電剤を、(株)島津製作所製micrometrics Gemini 2360を用いて比表面積を測定した。
《吸液時間の測定》
上記で作製した各正極板に、プロピレンカーボネート(PC)を3μl滴下し、正極板に完全にしみこむまでの時間を目視にて測定した。
《サイクル容量維持率の測定》
実施例1-4〜1-6、比較例1-4〜1-6の電池に対して、以下の条件でサイクル容量維持率を測定した。
25℃において1It(1800mA)の定電流で電池電圧が4.2Vまで充電し、その後4.2Vの定電圧(10mAカット)で充電し、次いで、25℃において1It(1800mA)定電流で電池電圧が2.75Vまで放電するというサイクル(1サイクル)を500サイクルまで繰り返した。そうして、500サイクル目の放電容量と1サイクル目の放電容量との比(%)を求め、これをサイクル容量維持率とした。

サイクル容量維持率(%)=500サイクル目放電容量÷1サイクル目放電容量×100


Figure 2005310764
上記表1から、アセチレンブラック導電剤の表面に結合しているカルボキシル基量が0.6基/100nm2以下であり、且つ水酸基量が3.0〜7.0基/100nm2の範囲内であるもの(実施例1-1〜1-9)は、同一真密度比で、前記範囲外であるもの(比較例1-1〜1-9)よりも吸液時間が短くなっていることがわかった。詳しくは下記の通りである。
真密度比が0.561(充填密度:3.3g/cm3)の場合(実施例1-1〜1-3,比較例1-1〜1-3)
実施例が1.6〜1.7分に対し、比較例が2.0〜2.4分
真密度比が0.629(充填密度:3.7g/cm3)の場合(実施例1-4〜1-6,比較例1-4〜1-6)
実施例が6.0〜6.5分に対し、比較例が10.1〜12.0分
真密度比が0.646(充填密度:3.8g/cm3)の場合(実施例1-7〜1-9,比較例1-7〜1-9)
実施例が7.3〜8.3分に対し、比較例が17.2〜17.9分。
このことは、次のように考えられる。非水電解質電池に用いる非水溶媒は、上述したように極性を表す指標である双極子モーメントが約0.9debyeである。実施例1-1〜1-9に係るアセチレンブラック導電剤は、その表面に結合しているカルボキシル基量が0.6基/100nm2以下であり、且つ水酸基量が3.0〜7.0基/100nm2の範囲内であるが、この範囲内に規制することにより、双極子モーメントが約0.9debyeである非水溶媒との塗れ性が飛躍的に向上して、吸液時間が短くなる。
他方、カルボキシル基量や水酸基量が上記範囲外である比較例1-1〜1-9は、カルボキシル基や水酸基を過大に含むので極性が高くなり、双極子モーメントが約0.9debyeである非水溶媒との塗れ性が悪い。このため、吸液時間が長くなる。
また、実施例1-4〜1-6と比較例1-4〜1-6との比較から、実施例1-4〜1-6に係る電池のサイクル特性が87〜92%と優れていたのに対し、比較例1-4〜1-6に係る電池のサイクル容量維持率は61〜75%と低くなっていることがわかった。
このことは、次のように考えられる。実施例1-4〜1-6に係る正極は、電解液との塗れ性が高いので、活物質粒子の隅々にまで均一に電解液が浸透する。これにより、活物質と電解液との間でスムースにリチウムイオンが吸蔵脱離して、サイクル容量維持率が向上する。
他方、比較例1-4〜1-6に係る正極は、電解液との塗れ性が低く、活物質粒子の隅々にまで均一に電解液が浸透できないので、充放電に寄与しない活物質量が増加して、サイクル容量維持率が実施例1-4〜1-6よりも低くなる。
また、加熱処理温度が150〜250℃(実施例1-1〜1-9)であると、アセチレンブラック導電剤の表面に結合しているカルボキシル基量が0.6基/100nm2以下であり、且つ水酸基量が3.0〜7.0/100nm2の範囲内に規制することができることがわかる。他方、加熱処理温度が上記範囲外(比較例1-1〜1-9)であると、カルボキシル基量や水酸基量を上記範囲内に規制できないことがわかった。
このことは、次のように考えられる。図2に示すように、アセチレンブラック(炭素系導電物質)を150℃以上に加熱すると、その表面に結合しているカルボキシル基は二酸化炭素となって脱離し、水酸基も水蒸気となって脱離する。しかし、280℃以上にまで加熱すると、図3に示すようにアセチレンブラックの表面に結合していた表面官能基の水素が酸化されて水酸基となる。この水酸基は、アセチレンブラックに元来結合していた水酸基とは結合の様式が異なり、280℃の加熱では水蒸気として表面から脱離させることができない。したがって、アセチレンブラックの加熱処理温度は150〜250℃であることが好ましい。
また、正極真密度比と吸液時間との関係は下記の通りであり、正極の真密度比が高くなるに伴い、実施例と比較例との吸液時間の比(比較例の吸液時間÷実施例の吸液時間)が大きくなることがわかった。
〔真密度比と吸液時間比〕
真密度比0.561のとき (2.0〜2.4)÷(1.6〜1.7)≒1.18〜1.5
真密度比0.629のとき (10.1〜12.0)÷(6.0〜6.5)≒1.55〜2.0
真密度比0.646のとき (17.2〜17.9)÷(7.3〜7.8)≒2.21〜2.45
この結果は、正極の真密度比が高くなるに伴い、正極に電解液が浸透しにくくなるが、アセチレンブラック(導電剤)と電解液との塗れ性が高いと、その程度が大幅に緩和されることを意味していると考えられる。
次に、加熱処理時のガス雰囲気による影響を調べるため、下記表2に示すガス雰囲気で上記実施例1-1と同様に導電剤を作製し、その表面官能基数を測定した。その結果を下記表2に示す。


Figure 2005310764
上記表2から、酸素が含まれているガス雰囲気で、150〜250℃で加熱処理したアセチレンブラック導電剤は、その表面に結合しているカルボキシル基量が0.6基/100nm2以下であり、且つ水酸基量が3.0〜7.0基/100nm2を満たしていることがわかる。他方、酸素を含まないガス雰囲気で加熱処理した場合、加熱処理温度に関わらずカルボキシル基量が1.4基/100nm2であり、水酸基量が10.0〜10.5基/100nm2であることがわかる。
このことは、次のように考えられる。加熱によるカルボキシル基や水酸基の脱離(カルボキシル基から二酸化炭素、水酸基から水蒸気となって脱離)は、これらの官能基が酸素と反応して行われる。したがって、酸素が存在しないガス雰囲気で加熱処理を行っても、カルボキシル基や水酸基を脱離させることはできない。
なお、本発明者は、酸素の存在量が、体積比で3%以上であることが好ましく、より好ましく10%以上であり、更に好ましくは20%以上であることを確認している。
[第2実施例群]
第2実施例群では、活物質として用いる黒鉛の表面性状の違いと吸液時間およびサイクル容量維持率の関係について説明する。
(実施例2-1)
〈正極板の作製〉
正極活物質としての平均粒径5μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末と、加熱処理しないアセチレンブラック(電気化学株式会社社製)とを質量比9:1で混合して、正極合剤を調製した。この正極合剤を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に5重量%溶かした結着剤溶液と、を固形分質量比95:5で混練して、正極活物質スラリーを作製した。この正極活物質スラリーにおける固形分質量比は、コバルト酸リチウム:導電剤:PVdF=85.5:9.5:5である。
この活物質スラリーを、アルミ箔(厚み15μm)からなる正極集電体に、ドクターブレードを用いて塗布した。塗布質量は、両面塗布部の乾燥後質量で500g/m2(片面塗布250g/m2、ただし集電体を除く)である。この後、乾燥させて有機溶媒(NMP)を除去した後、ロールプレスによって、正極合剤の充填密度を3.7g//cm3(真密度比0.629)となるまで圧縮した。その後、電池幅に合うように切断し、150℃で2時間真空乾燥して、正極板を得た。
なお、この正極は正極合剤の充填密度及び正極真密度比が異なる点を除き、上記比較例1-4, 比較例1-7にかかる正極と同様である。
〈黒鉛の熱処理〉
リン片状天然黒鉛(d002値:3.356Å、Lc値:1000Å、平均粒径:20μm、比表面積5m2 /g )を上記実施例1-1で記載した導電剤の作製方法と同様な方法により、450℃で加熱処理した。これを処理済み黒鉛とする。
〈負極板の作製〉
上記処理済み黒鉛と、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)のディスパージョン(固形分:48%)と、を水に分散させ、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)を添加して負極活物質スラリーを調製した。スラリーを調製に際しては、乾燥後の負極の固形分重量組成比が、黒鉛:SBR:CMC=100:3: 2となるように調製した。
この活物質スラリーを、銅箔(厚み:10μm)からなる負極集電体の両面に、乾燥後質量で200g/m2(片面塗布100g/m2、ただし集電体を除く)となるよう塗布した後、乾燥させて水分を除去し、ロールプレスした後、電池幅に合うように切断し、更に110℃で2時間真空乾燥して、負極板とした。この実施例2-1用の負極の真密度比は0.652であった。
なお、この負極は、処理済み黒鉛を用いたこと、負極合剤の充填密度および負極真密度比が0ことなる点を除き、上記実施例1-1と同様である。
〈電解液の調整〉
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比50:50で混合した非水溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解し、電解液となした。
〈電池の作製〉
上記実施例1-1と同様に行った。
(実施例2-2〜2-9、比較例2-1〜2-9)
下記表3に示すように、黒鉛に対する加熱処理温度、黒鉛真密度比を変えたこと以外は、上記実施例2-1と同様にして各種電池を作製した。
〈諸物性の測定方法〉
黒鉛表面の官能基量の測定、比表面積の測定、サイクル容量維持率の測定については、上記第1実施例群の場合と同様に行った。吸液時間については、負極面にプロピレンカーボネートを3マイクロリットル滴下し、肉眼観察により、この液滴が負極内部に完全にしみ込むまでの時間(分)を測定した。
これらの結果を表3に一覧表示した。表3においても、上記表1におけると同様な傾向が認められた。すなわち、同一真密度比の負極間での比較から、黒鉛表面のカルボキシル基量が0.6基/100nm2以下で、水酸基量が3.0〜7.0基/100nm2の範囲内であるもの(実施例2-1〜2-9)は、これらの範囲外のもの(比較例1-1〜1-9)よりも吸液時間が短くなることが認められた。その詳細は次の通りであった。
負極真密度比が0.652(合剤充填密度:1.575g/cm3)の場合における吸液時間は、実施例2-1〜2-3が2.33〜2.67分なのに対して、比較例2-1〜2-3が3.67〜4.17分であった。また、負極真密度比が0.739(合剤充填密度:1.785g/cm3)の場合における吸液時間は、実施例2-4〜2-6が2.83〜3.17分なのに対して、比較例2-4〜2-6が4.83〜5.17分であった。また、負極真密度比が0.783(合剤充填密度:1.890g/cm3)の場合における吸液時間は、実施例2-7〜2-9が3.50〜3.67分なのに対して、比較例2-7〜2-9が7.67〜8.83分であった。
また、負極真密度比(0.739)が同じである実施例2-4〜2-6と比較例2-4〜2-6の500サイクル後の容量維持率は、前者が92〜94%であったのに対して、後者は68〜71%と大きな差が認められた。
これらの結果が得られた理由については、上記第1実施例群における場合と同様であると考えられる。ただし、表3から明らかなように、黒鉛の場合における好適な加熱処理温度は、450℃〜550℃であり、この温度範囲において、黒鉛表面のカルボキシル基量が0.6基/100nm2以下となり、水酸基量が3.0〜7.0/100nm2の範囲内となった。
好適な加熱処理温度が、アセチレンブラック(炭素系導電物質)においては、150℃〜250℃であり、黒鉛(負極活物質)の場合においては、450℃〜550℃である理由としては、黒鉛などの結晶性の高い炭素材料では熱的安定性が高いために、エッジ部分の酸化に、より多くのエネルギーを必要とするためと考えられる。
Figure 2005310764
また、実施例群と比較例群との吸液時間の比(比較例の吸液時間÷実施例の吸液時間)についても、上記第1実施例群の場合と同様な傾向が認められた。具体的には、表3から負極真密度比と吸液時間比との関係は次のようになる。
〔負極真密度比と吸液時間比〕
真密度比0.652のとき (3.67〜4.17)÷(2.33〜2.67)≒1.37〜1.79
真密度比0.739のとき (4.83〜5.17)÷(2.83〜3.17)≒1.52〜1.83
真密度比0.783のとき (7.67〜8.83)÷(3.50〜3.67)≒2.09〜2.52
この結果から、黒鉛負極の真密度比が高くなるに伴い、負極に電解液が浸透しにくくなるが、濡れ性を高めた黒鉛活物質を用いると、負極真密度比が大きくなっても電解液のしみ込みがスムーズになされることが判る。そして、1.5倍以上の効果を確実に得るためには、真密度比を0.739以上とするのがよいことが判る。
[第3実施例群]
(実施例3-1)
上記実施例1-5で作製した正極(160℃加熱処理済みアセチレンブラックを導電剤として使用)と、上記実施例2-5で作製した黒鉛負極(500℃加熱処理済み黒鉛を使用)とを組合せ、その他の条件については上記実施例1-5と同様にして非水電解質電池を作製した。この電池について上記と同様な方法でサイクル容量維持率を測定したところ96%であった。
この結果と比較例1-4,及び比較例2-4、並びに実施例1-5, 実施例2-5との比較から、正極導電剤として本発明にかかる処理済みアセチレンブラックを用い、かつ負極活物質として本発明にかかる処理済み黒鉛を用いると一層サイクル特性に優れた非水電解質電池が得られることが確認された。
〔その他の事項〕
上記実施の形態では円筒型外装缶を使用したが、角型、ラミネート外装体、コイン型等種々の形状にすることができることは勿論である。
また、本発明は、活物質と、炭素系導電物質等の添加剤と、結着剤と、を混合した後、加圧成形して電極を作製する非スラリー法または非ペースト法においても適用でき、また、重合性高分子を用いた固体高分子電解質電池にも適用することができる。また、上記の実施の形態ではドクターブレードによりスラリーを塗布したが、ダイコーターであってもよい。また、集電体の形状も箔に限られず、メッシュタイプや発泡タイプ等を用いてもよい。
また、上記第1実施例群では、正極用の導電剤として加熱処理したアセチレンブラックを用いたが、これに限られるものではなく、例えば加熱処理したケッチェンブラック、人造黒鉛、天然黒鉛、難黒鉛性炭素、コークス、無定形炭素等を用いることができる。ただし、黒鉛のような結晶性の高い炭素系物質の場合には、加熱処理を150℃を超える温度とし、好ましくは450℃〜550℃で行うのがよい。加熱処理方法については、特段の制約はない。
本発明においては、本発明で規定する処理済み炭素系導電物質を添加した正極と、本発明で規定する処理済み黒鉛を負極活物質として用い、かつこれに処理済み炭素系導電物質を添加した負極と、を組み合わせた非水電解質電池が好ましいが、本発明にかかる黒鉛を負極活物質として用いた負極、または本発明にかかる炭素系導電物質を導電剤として用いた正極の何れかが含まれていれば一定の作用効果が得られる。したがって、本発明は非水電解質一次電池にも適用でき、この場合には負極活物質や正極活物質の限定はない。なお、本発明を非水電解質一次電池に適応する場合には、正極活物質としては、例えば二酸化マンガン、フッ化黒鉛、二硫化鉄、硫化鉄等を用いることができ、熱安定性の点から二酸化マンガンの使用が好ましい。また、この場合における負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金等を用いることができる。
他方、本発明を非水電解質二次電池に適用する場合における正極活物質としては、例えばリチウム含有遷移金属複合酸化物から選択される一種の化合物、あるいは二種以上の化合物を混合して用いることができ、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、鉄酸リチウム、またはこれらの酸化物に含まれる遷移金属の一部を他の元素で置換した酸化物等を用いることができる。負極活物質としては、サイクル特性に優れる等の点で黒鉛が好ましい。
また、電解質に使用する非水溶媒としては、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、スルホン系化合物、エステル類、芳香族炭化水素等から選択される化合物の一種、あるいは二種以上混合して用いることができる。これらの内でも、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類が好ましく、特にカーボネート類がさらに好ましい。これらの具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アニソール、1,4−ジオキサン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラン、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチルなどがあげられる。
また、負極結着剤(合剤成分)としては、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル、さらに、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸等を単独で、もしくは二種以上混合して使用することができる。
また、負極活物質スラリーに用いる増粘剤(合剤成分)しては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン等を単独で、もしくは二種以上混合して使用することができる。
また、負極活物質スラリーは、水系に限定されることはなく、N−メチルピロリドン等の有機溶媒と、ポリフッ化ビニリデン等の結着剤と、負極活物質と、を混合した負極活物質スラリーを用いてもよい。
また、電解質塩としては、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO22、LiC
3SO3、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4等のリチウム塩から選択される化合物の一種単独で、あるいは二種以上混合して使用することができる。また、前記非水溶媒に対する電解質塩の溶解量は0.5〜2.0モル/リットルとすることが好ましい。
以上説明したように、本発明によると、導電剤としての炭素系導電物質および/または負極活物質としての黒鉛と、電解液との塗れ性が向上するので、電極に対する電解液の吸液時間を大幅に短縮できる。さらに、二次電池においてはサイクル容量維持率を大幅に向上させることができるとともに、単位体積当たりの電池容量をも高めることができる。よって本発明の産業上の利用可能性は大きい。
カルボキシル基、水酸基の量を測定するために行った電位差滴定の曲線を示すグラフである。 実施例に係る炭素導電剤表面の官能基の変化を示す概念図である。 280℃で加熱処理した場合における炭素導電剤表面の官能基の変化を示す概念図である。

Claims (7)

  1. 正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、
    前記正極合剤は、炭素系導電物質を添加剤として含み、前記炭素系導電物質は、その表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2である、
    ことを特徴とする非水電解質電池。
  2. 請求項1に記載の非水電解質電池において、
    前記炭素系導電物質は、酸素存在下150〜250℃で焼成することにより得られたものである、
    ことを特徴とする非水電解質電池。
  3. 請求項1または2に記載の非水電解質電池において、
    下記式(1)で示される正極の真密度比が0.629以上である、
    ことを特徴とする非水電解質電池。

    真密度比=正極活物質層の活物質の見掛け密度÷活物質の真密度 …(1)
  4. 正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、
    前記負極活物質は、Lc値が150Å以上、d値が3.38Å以下で規定される黒鉛であり、当該黒鉛表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2である、
    ことを特徴とする非水電解質電池。
  5. 請求項4に記載の非水電解質電池において、
    前記負極活物質としての黒鉛は、酸素存在下450〜550℃で焼成することにより得られたものである、
    ことを特徴とする非水電解質電池。
  6. 請求項4または5に記載の非水電解質電池において、
    下記式(2)で示される負極の真密度比が0.739以上である、
    ことを特徴とする非水電解質電池。

    真密度比=負極活物質層の活物質の見掛け密度÷活物質の真密度 …(2)
  7. 正極活物質を含む正極合剤を有する正極と、負極活物質を含む負極合剤を有する負極と、非水電解質とを備える非水電解質電池において、
    少なくとも前記正極合剤は、炭素系導電物質を添加剤として含み、前記炭素系導電物質は、その表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2であり、
    前記負極活物質は、Lc値が150Å以上、d値が3.38Å以下で規定される黒鉛であり、当該黒鉛表面に結合している表面官能基であるカルボキシル基の量が0.6基/100nm2以下であり、水酸基の数が3.0〜7.0基/100nm2である、
    ことを特徴とする非水電解質電池。
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