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JP2005350559A - インク組成物 - Google Patents

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JP2005350559A
JP2005350559A JP2004172296A JP2004172296A JP2005350559A JP 2005350559 A JP2005350559 A JP 2005350559A JP 2004172296 A JP2004172296 A JP 2004172296A JP 2004172296 A JP2004172296 A JP 2004172296A JP 2005350559 A JP2005350559 A JP 2005350559A
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JP2004172296A
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Masajiro Sano
正次郎 佐野
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

【課題】 放射線硬化速度を維持して、インクジェットノズルに付着したインクが固化しにくいインク組成物を提供すること。
【解決手段】 少なくとも重合性化合物、着色剤、光重合開始剤及び紫外線吸収剤プレカーサー化合物を含有するインク組成物、好ましくは、紫外線吸収剤プレカーサーが、ベンゼンスルホニル基などの保護基の存在により光照射前はUV吸収能がないが、光照射により保護基がはずれてUV吸収能を有するUV吸収剤へと変換される化合物である該インク組成物、及び、インクジェット用インク組成物である該インク組成物。

Description

本発明は重合性化合物、着色剤、光重合開始剤及び紫外線吸収剤プレカーサー化合物を含有するインク組成物に関し、さらに係るインク組成物を印字するインクジェット記録方法に関する。
水性のインク組成物は、普通紙に印字した場合に耐水性が劣ったり、滲みが生じやすく、さらに、プラスチックなど非吸水性の被記録材に印字した場合には、インク液滴の付着が悪いために画像形成ができなかったり、溶剤の乾燥が極めて遅いために印字直後には記録物を重ねずに乾燥させる必要があったり、画像がにじみやすいといった欠点があった。
非吸水性の被記録材に対する印刷に適するものとして、特許文献1には、被記録材との接着性に優れた多官能モノマーを用いた紫外線硬化性インクが開示されているが、水分散型のインクのために乾燥が遅く、フルカラーの画像を形成するには不十分であった。乾燥性を解決するために、インクの溶剤として揮発性の有機溶剤を用いる方法が行われてきたが、急速に乾燥させるためにはメチルエチルケトン及びエタノールなど高度に引火性があり、さらに揮発性の高い溶剤を主成分として用いる必要があった。
特許文献2などには、インク溶媒の揮発ではなく放射線によって硬化し固着するインクジェット用インクが開示されている。しかし着色成分として顔料分散物を用いているために、顔料の凝集によりノズルが目詰りし安定してインクを吐出させることが困難であった。
一方、着色剤に顔料を用いると透明性が劣り、色調が不十分であるために写真画質を得ることが困難である。その問題を解決する手段として、着色剤に染料を用いた紫外線硬化型インクが特許文献3に開示されているが、インクの保存中に好ましくない重合反応が起こりやすく、保存安定性が十分ではないといった問題点を有していた。更には、導電性塩類を含んでおり、それらのインク中での溶解性が悪い場合があるため、長期保存状態での析出による印字不良の懸念があった。
これら上記の問題を解決するため、特許文献4、特許文献5及び特許文献6に記載されている紫外線硬化性インクが開発された。
特許文献4では、重合性化合物とジアゾ部位を有する油溶性染料とを含有する紫外線硬化性インクを開発し、保存安定性に優れたインクジェット用インクが提供された。
特許文献5では、重合性化合物とフタロシアニン化合物である油溶性染料とを含有する紫外線硬化性インクを開発し、保存安定性に優れたインクジェット用インクが提供された。
特許文献6では、重合性化合物、油溶性染料及び貯蔵安定剤を含有する紫外線硬化性インクを開発し、保存安定性に優れたインクジェット用インクが提供された。
しかしながら、上記紫外線硬化型インクは、被記録材上に吐出したインクを硬化させるための紫外線が被記録材により乱反射してインクジェットノズルにも届くために、ノズルに付着したインクが光硬化して落ちにくいという欠点を有していた。
一方、特許文献7に記載されている感熱記録材料において、感熱記録材料が太陽光に長時間曝されたり、事務所などで長期にわたり掲示されたりしたときに、光により地肌部が着色したり、画像部が変色あるいは褪色したりする欠点を有していた。この問題を解決するため、紫外線吸収剤プレカーサー化合物を用い、耐光性に優れた感熱記録材料を提供している。
特表2001−512777号公報 特開平5−214279号公報 米国特許第4303924号公報 特開2003−221528号公報 特開2003−221532号公報 特開2003−221530号公報 特開平7−276808号公報
本発明は、放射線硬化速度を維持して、インクジェットノズルに付着したインクが固化しにくいインク組成物を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は以下の手段によって解決された。
1.少なくとも重合性化合物、着色剤、光重合開始剤及び紫外線吸収剤プレカーサー化合物を含有するインク組成物。
2.紫外線吸収剤プレカーサーが式(1)ないし(4)のいずれか1つで示される上記1に記載のインク組成物。
Figure 2005350559
上記式(1)中、mは1または2を表す。
Aは、式(1)においてm=1のとき、及び、式(2)〜(4)において、−SO2R、−COR、−CO2R、−CONHR、−POR12、−CH23または−SiR456を表し、Rはアルキル基またはアリール基を表し、R1及びR2はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基またはアリール基を表し、R3はニトロ基またはメトキシ基の少なくとも1つが置換したフェニル基を、R4、R5及びR6はアルキル基またはアリール基を表す。
Aは、式(1)においてm=2のとき、−SO27SO2−、−CO−、−COCO−、−COR7CO−、−SO2−または−SO−を表し、R7はアルキレン基またはアリーレン基を表す。
Xは、式(1)、(3)、(4)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(2)において、アルキレン基、−OR7O−または−OCOR7CO2−を表す。
Wは、式(1)、(2)、(4)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(3)において、−OR7O−または−OCOR7CO2−を表す。
Yは、式(1)、(2)、(3)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(4)において、−OR7O−、−OCOR7CO2−、−CH2CH2CO27OCOCH2CH2−、−CH2CH2OCOR7CO2CH2CH2−または−CH2CH2CON(R8)R7N(R8)COCH2CH2−を表し、R8は水素原子またはアルキル基を表す。
Zは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表す。
3.着色剤が油溶性染料である上記1又は2に記載のインク組成物。
4.油溶性染料の酸化電位が1.0V(vs SCE)以上である上記1〜3記載のインク組成物。
5.インクジェット用インク組成物である上記1〜4いずれか1つに記載のインク組成物。
6.上記1〜5いずれか1つに記載のインク組成物をインクジェットプリンターにより被記録材に印字する工程、及び、活性放射線で重合性化合物を重合させることによりインク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明により、放射線硬化速度は維持しながら、インクジェットノズルに付着したインクが固化しにくいインク組成物が得られた。
(インク組成物)
本発明において用いられるインク組成物について詳細に記載する。
本発明のインク組成物は、放射線の照射により硬化するインク組成物(放射線硬化型インク組成物)であり、重合性化合物、着色剤、光重合開始剤及び紫外線吸収プレカーサーとを含有する。更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有しても良い。
(重合性化合物)
本発明で使用できる重合性化合物としては、紫外線照射により、光重合開始剤から生じるラジカル種またはカチオン種等により、付加重合又は開環重合が開始され、重合体を生じるものが好ましく使用される。付加重合の重合様式として、ラジカル、カチオン、アニオン、メタセシス、配位重合が挙げられる。また、開環重合の重合様式として、カチオン、アニオン、ラジカル、メタセシス、配位重合が挙げられる。
本発明の重合様式としては、ラジカル重合が好ましく用いられるが、他の重合様式によって硬化する重合性化合物と併用することもできる。重合性化合物として、特にラジカル重合様式により付加重合する化合物を好ましく用いることができる。
付加重合性化合物としては、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物が例示できる。付加重合性化合物として、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物が好ましく使用できる。このような末端エチレン性不飽和化合物群は当該産業分野において広く知られるものである。本発明においては結合剤組成物をインクジェットノズルから安定に吐出できる限り、特に限定無く使用することができる。
エチレン性不飽和重合性化合物は、単官能の重合性化合物及び多官能の重合性化合物、(すなわち2官能、3官能及び4〜6官能)、またはそれらの混合物の化学的形態をもつ。単官能の重合性化合物としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられる。多官能の重合性化合物としては、不飽和カルボン酸と脂肪族の多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族の多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。
また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、単官能もしくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も使用できる。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類及びチオール類との付加反応物、さらに、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類及びチオール類との置換反応物も使用できる。
不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルであるラジカル重合性化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸エステルが代表的であり、三官能以上の(メタ)アクリレートの少なくとも1種、並びに単官能及び/又は二官能(メタ)アクリレートの少なくとも1種を使用することが好ましい。
単官能の(メタ)アクリレートの具体例として、トリルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
二官能の(メタ)アクリレートの具体例として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
三官能の(メタ)アクリレートの具体例として、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
四官能の(メタ)アクリレートの具体例として、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
五官能の(メタ)アクリレートの具体例として、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
六官能の(メタ)アクリレートの具体例として、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
ここで上記の(メタ)アクリレートの表記はメタクリレート及びアクリレートの両方の構造をとり得ることを表す省略的表記である。
種々の不飽和カルボン酸と脂肪族アルコール化合物とのエステルであるラジカル重合性化合物が市販されており、PEG600ジアクリレート(EB11:ダイセル・ユーシービー製)、KAYARAD DPCA−60(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:日本化薬(株)製)、SR−494(エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート:サートマー社製)が例示できる。
本発明において、重合性化合物が官能性(メタ)アクリレートを少なくとも1種含むことが好ましい。また、重合性化合物が(a)少なくとも1種の三官能以上の(メタ)アクリレート、並びに(b)少なくとも1種の単官能及び/又は二官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。また、(a)三官能以上の(メタ)アクリレートが、四官能、五官能または六官能の(メタ)アクリレートであることがさらに好ましい。
(メタ)アクリレートの他に、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、イソクロトン酸エステル、マレイン酸エステル等も重合性化合物として使用することができる。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭46−27926号公報、特公昭51−47334号公報、特開昭57−196231号公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号公報、特開昭59−5241号公報、特開平2−226149号公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も使用できる。
また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報記載のシクロへキシレン構造を有するものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記式(5)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
式(5)
CH2=C(R1)COOCH2CH(R2)OH
(ただし、R1及びR2は、HまたはCH3を示す。)
本発明において、エポキシ基及び/又はオキセタン基等の環状エーテル基を分子内に1つ以上有するカチオン開環重合性の化合物を紫外線カチオン重合開始剤と共に紫外線硬化性の結合剤として使用することができる。
以下、本発明に好ましく用いられるカチオン重合性化合物全般について説明する。カチオン重合性化合物としては、開環重合性基を含む硬化性化合物が挙げられ、この中でもヘテロ環状基含有硬化性化合物が好ましい。このような硬化性化合物としてエポキシ誘導体、オキセタン誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、環状ラクトン誘導体、環状カーボネート誘導体、オキサゾリン誘導体などの環状イミノエーテル類、ビニルエーテル類などが挙げられ、特にエポキシ誘導体及びオキセタン誘導体、ビニルエーテル類が好ましい。
好ましいエポキシ誘導体の例としては、例えば単官能グリシジルエーテル類、多官能グリシジルエーテル類、単官能脂環式エポキシ類、多官能脂環式エポキシ類などに大別される。
単官能及び多官能グリシジルエーテル類の具体的な化合物を例示すると、ジグリシジルエーテル類(例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル)、3官能以上のグリシジルエーテル類(トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートなど)、4官能以上のグリシジルエーテル類(ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル、フェノールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテルなど)、脂環式エポキシ類(セロキサイド2021P、セロキサイド2081、エポリードGT−301、エポリードGT−401(以上、ダイセル化学工業(株)製))、EHPE(ダイセル化学工業(株)製)、フェノールノボラック樹脂のポリシクロヘキシルエポキシメチルエーテルなど)、オキセタン類(OX−SQ、PNOX−1009(以上、東亞合成(株)製)など)などが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明には脂環式エポキシ誘導体を好ましく使用できる。「脂環式エポキシ基」とは、シクロペンテン基、シクロヘキセン基等のシクロアルケン環の二重結合を過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化した部分構造を言う。
脂環式エポキシ化合物としては、シクロヘキセンオキシド基又はシクロペンテンオキシド基を1分子内に2個以上有する多官能脂環式エポキシ類が好ましい。単官能又は多官能の脂環式エポキシ化合物の具体例としては、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ジ(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイドが挙げられる。
脂環式エポキシ化合物は1種類を使用しても、2種以上の混合物を使用しても良い。
種々の脂環式エポキシ化合物が市販されており、ユニオンカーバイド日本(株)、ダイセル化学工業(株)等から入手できる。
分子内に脂環式構造を有しない通常のエポキシ基を有するグリシジル化合物を単独で使用したり、上記の脂環式エポキシ化合物と併用することもできる。
このような通常のグリシジル化合物としては、グリシジルエーテル化合物やグリシジルエステル化合物を挙げることができるが、グリシジルエーテル化合物を併用することが好ましい。
グリシジルエーテル化合物の具体例を挙げると、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピロキシ)ベンゼン、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポシキ樹脂、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等の芳香族グリシジルエーテル化合物、1,4−ブタンジオールグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリトリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル化合物が挙げられる。グリシジルエステルとしては、リノレン酸ダイマーのグリシジルエステルを挙げることができる。
グリシジルエーテル類は油化シェルエポキシ(株)等から市販品を入手することができる。
本発明において4員環の環状エーテルであるオキセタニル基を有する化合物(以下、単に「オキセタン化合物」ともいう。)を使用することができる。オキセタニル基含有化合物は、1分子中にオキセタニル基を1個以上有する化合物である。このオキセタニル基含有化合物は、1分子中に1個のオキセタニル基を有する単官能オキセタン化合物と、1分子中に2個以上のオキセタニル基を有する多官能オキセタン化合物に大別される。
単官能オキセタン化合物としては、以下の式(6)で表される化合物が好ましい。
Figure 2005350559
式(6)中、R1はメチル基又はエチル基を示す。R2は、炭素数6ないし12の炭化水素基を示す。
2の炭化水素基としては、フェニル基やベンジル基も採りうるが、炭素数6ないし8のアルキル基が好ましく、2−エチルへキシル基等の分岐アルキル基が特に好ましい。R2がフェニル基であるオキセタン化合物の例は、特開平11−140279号公報に記載されている。R2が置換されていても良い、ベンジル基であるオキセタン化合物の例は、特開平6−16804号公報に記載されている。
本発明においては、多官能オキセタン化合物が使用できるが、好ましい化合物群は、下記の式(7)で表される。
Figure 2005350559
式(7)中、mは2、3又は4の自然数を示し、Zは酸素原子、硫黄原子、又はセレン原子を表す。R3は水素原子、フッ素原子、炭素数が1ないし6の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、炭素数が1ないし6のフルオロアルキル、アリル基、フェニル基又はフリル基である。R4は、m価の連結基であり、炭素数が1ないし20の基であることが好ましく、1個以上の酸素原子、硫黄原子を含んでいても良い。
Zは酸素原子が好ましく、R3はエチル基が好ましく、mは2が好ましく、R4としては、炭素数が1ないし16の線形又は分岐アルキレン基、線形又は分岐ポリ(アルキレンオキシ)基が好ましく、R3、R4、Z及びmに対する好ましい例の内から任意の2つ以上を組み合わせた化合物は更に好ましい。
本発明の紫外線硬化性結合剤として、ラジカル重合性のエチレン性不飽和化合物とカチオン重合性の環状エーテル類(エポキシ誘導体及び/又はオキセタン誘導体)とを併用することも好ましい。相互貫入ポリマー網(IPN)の構造をとるためにバランスの取れた物性を有する結合体が得られる利点がある。この場合には、光重合開始剤として光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤(オニウム塩等)とを併用することが好ましい。
紫外線硬化性結合剤の硬化後の揮発成分は5重量%以下であることが好ましい。このために結合剤に有機溶媒を使用しない無溶媒処方とすることが好ましい。
硬化後の揮発成分を低減するために、残存する未硬化の重合性化合物を紫外線照射または加熱により後重合させることができる。
本発明において、重合性化合物の重合を進行させるための放射線としてはガンマ線、アルファ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを使用することができる。これらのうち、紫外線、可視光線を用いることがコスト及び安全性の点から好ましく、紫外線を用いることが更に好ましい。
(粘度調整用重合性化合物)
粘度調整用重合性化合物としては、低粘度かつ重合性化合物と共重合可能な化合物が用いられる。例えば、アクリレート、メタアクリレート、アクリルアミド類が挙げられる。具体的には、トリルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、1,6−ジ(メタ)アクリロイルオキシヘキサン等、好ましくは、トリルオキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ジ(メタ)アクリロイルオキシヘキサン等が挙げられる。
開環重合性の環状エーテル類においても、2官能以上の環状エーテル類は、一般に反応性が高いが粘度が高い。単官能の環状エーテル類を低粘度に調整するために併用することができる。
(着色剤)
本発明のインク組成物に使用できる着色剤としては、染料と顔料とに大別され、染料を好ましく使用することができる。染料は油溶性染料であることが好ましい。
<染料>
染料としては、減色法の3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の染料を使用することにより広い範囲の色相を異なる彩度で再現することができる。本発明において、カラー写真のカラープリントに利用される染料を使用することが好ましい。以下に詳しく述べる。
イエロー染料としては、米国特許3,933,501号、同4,022,620号、同4,326,024号、同4,401,752号、同4,248,961号、特公昭58−10739号、英国特許1,425,020号、同1,476,760号、米国特許3,973,968号、同4,314,023号、同4,511,649号、欧州特許249,473A号、同502,424A号の式(I),(II)で表されるカプラー、同513,496A号の式(1),(2)で表されるカプラー(特に18頁のY−28)、同568,037A号のクレーム1の式(I)で表されるカプラー、米国特許5,066,576号のカラム1の45〜55行の一般式(I)で表されるカプラー、特開平4−274425号の段落0008の一般式(I)で表されるカプラー、欧州特許498,381A1号の40頁のクレーム1に記載のカプラー(特に18頁のD−35)、同447,969A1号の4頁の式(Y)で表されるカプラー(特に、Y−1(17頁),Y−54(41頁))、米国特許4,476,219号のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表されるカプラー(特にII−17,19(カラム17),II−24(カラム19))から得られるケトイミン型染料が挙げられる。好ましくは、特開2001−294773号公報、特開2002−121414号公報、特開2002−105370号公報、特開2003−26974号公報、特開2003−73598号公報に記載の染料が挙げられ、なかでも特開2003−73598号公報に記載の一般式(Y−II)で表されるピラゾール化合物がより好ましく用いられる。
以下に示すY−1をイエロー染料として好ましく用いることができる。
Figure 2005350559
マゼンタ染料としては、特開2001−181549号公報、特開2002−121414号公報、特開2002−105370号公報、特開2003−12981号公報、特開2003−26974号公報に記載の染料が挙げられる。
なかでも特開2002−121414号公報に記載の一般式(III)で表されるピラゾロトリアゾールアゾメチン化合物が好ましく用いられる。
以下に示すM−1を好ましく用いることができる。
Figure 2005350559
シアン染料としては、特開2002−121414号公報、特開2002−105370号公報、特開2003−3109号公報、特開2003−26974号公報に記載の染料が挙げられる。
特開2002−121414号公報に記載の一般式(IV−1a)で表されるピロロトリアゾールアゾメチン化合物ならびに一般式(C−II−1)及び(C−II−2)で表されるフタロシアニン化合物が好ましく用いられる。
以下に示すC−1をシアン染料として好ましく用いることができる。
Figure 2005350559
必要に応じて、CMY3原色に黒(ブラック)染料を併用しても良い。黒染料はCMY3染料を混合して作ることができる。
上記以外の染料としては、印刷の技術分野(例えば印刷インキ、感熱インクジェット記録、静電写真記録等のコピー用色材または色校正版など)で一般に用いられるものを使用することができる。
例えば、有機合成化学協会編「染料便覧」丸善株式会社(1970年刊)、安部田貞治、今田邦彦「解説 染料化学」(株)色染社(1988年刊)、大河原信編「色素ハンドブック」(株)講談社(1986年刊)、インクジェットプリンタ用ケミカルス−材料の開発動向・展望調査−」(株)シーエムシー(1997年刊)、前記の甘利武司「インクジェットプリンタ−技術と材料」等に記載の染料類が挙げられる。
<酸化電位>
本発明では、酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料を用いることが好ましい。酸化電位は貴であるほど好ましく、酸化電位が1.1V(vs SCE)よりも貴であるものがより好ましく、1.2V(vs SCE)より貴であるものが最も好ましい。
酸化電位の値(Eox)は当業者が容易に測定することができる。この方法に関しては、例えばP. Delahay著“New Instrumental Methods in Electrochemistry”(1954年, Interscience Publishers社刊)やA. J. Bard他著“Electrochemical Methods”(1980年、John Wiley & Sons社刊)、藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)に記載されている。
具体的に酸化電位は、過塩素酸ナトリウムや過塩素酸テトラプロピルアンモニウムといった支持電解質を含むジメチルホルムアミドやアセトニトリルのような溶媒中に、被験試料を1×10-4〜1×10-6モル/リットル溶解して、サイクリックボルタンメトリーや直流ポーラログラフィー装置により、作用極として炭素(GC)を、対極として回転白金電極を用いて酸化側(貴側)に掃引したときの酸化波を直線で近似して、この直線と残余電流・電位直線との交点と、直線と飽和電流直線との交点(又はピーク電位値を通る縦軸に平行な直線との交点)とで作られる線分の中間電位値をSCE(飽和カロメル電極)に対する値として測定する。この値は、液間電位差や試料溶液の液抵抗などの影響で、数10ミルボルト程度偏位することがあるが、標準試料(例えばハイドロキノン)を入れて電位の再現性を保証することができる。また、用いる支持電解質や溶媒は、被験試料の酸化電位や溶解性により適当なものを選ぶことができる。用いることができる支持電解質や溶媒については藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)101〜118ページに記載がある。
なお、上記の測定溶媒とフタロシアニン化合物試料の濃度範囲では、非会合状態の酸化電位が測定される。
Eoxの値は試料から電極への電子の移りやすさを表わし、その値が大きい(酸化電位が貴である)ほど試料から電極への電子の移りにくい、言い換えれば、酸化されにくいことを表す。
酸化電位が低い染料を使用すると、染料による重合阻害が大きく、硬化性が低下する。酸化電位が貴である染料を使用した場合には、重合阻害がほとんど無い。
<顔料>
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料、または顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、あるいは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いる事ができる。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
ここで、酸化チタンは他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく、化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、さらに、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。したがって、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。もちろん、粉末材料や結合剤成分の種類に応じて他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
本発明においてCMY染料に替えてCMY顔料を使用することもできる。
有機顔料及び無機顔料の具体例としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG等),C.I.ピグメントイエロー74の如きモノアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー12(ジスアジイエローAAA等)、C.I.ピグメントイエロー17の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー180の如き非ベンジジン系のアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー100(タートラジンイエローレーキ等)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー95(縮合アゾイエローGR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー115(キノリンイエローレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー18(チオフラビンレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、フラバントロンイエロー(Y−24)の如きアントラキノン系顔料、イソインドリノンイエロー3RLT(Y−110)の如きイソインドリノン顔料、キノフタロンイエロー(Y−138)の如きキノフタロン顔料、イソインドリンイエロー(Y−139)の如きイソインドリン顔料、C.I.ピグメントイエロー153(ニッケルニトロソイエロー等)の如きニトロソ顔料、C.I.ピグメントイエロー117(銅アゾメチンイエロー等)の如き金属錯塩アゾメチン顔料等が挙げられる。
マゼンタ色を呈するものとして、C.I.ピグメントレッド3(トルイジンレッド等)の如きモノアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド38(ピラゾロンレッドB等)の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントレッド53:1(レーキレッドC等)やC.I.ピグメントレッド57:1(ブリリアントカーミン6B)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントレッド144(縮合アゾレッドBR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド174(フロキシンBレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド81(ローダミン6G’レーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド177(ジアントラキノニルレッド等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド88(チオインジゴボルドー等)の如きチオインジゴ顔料、C.I.ピグメントレッド194(ペリノンレッド等)の如きペリノン顔料、C.I.ピグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、C.I.ピグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、C.I.ピグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、C.I.ピグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が挙げられる。
シアン色を呈する顔料として、C.I.ピグメントブルー25(ジアニシジンブルー等)の如きジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー15(フタロシアニンブルー等)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントブルー24(ピーコックブルーレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー1(ビクロチアピュアブルーBOレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー60(インダントロンブルー等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントブルー18(アルカリブルーV−5:1)の如きアルカリブルー顔料等が挙げられる。
黒色を呈する顔料として、カーボンブラック、チタンブラックが挙げられる。
(光重合開始剤)
本発明に用いられる光重合開始剤とは、活性な光線付与により活性なラジカル種又はカチオン種を発生し、結合剤の重合反応を開始、促進する化合物を示す。活性な光線として紫外線が好ましい。その他活性エネルギー線として知られる、ガンマ線、アルファ線、電子線などを活性な光線の代わりに用いることができる。
光の作用によりラジカルを発生させる重合開始剤の例としてはアセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、ベンジル系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物等が好ましい。
アセトフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。
ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
ベンジル系化合物としては、例えば、ベンジル、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等が挙げられる。アシルフォスフィンオキサイド系化合物としては、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)フォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
下記に述べる、通常、光カチオン発生剤として用いられるスルホニウム塩やヨードニウム塩なども紫外線照射によりラジカル発生剤として作用するため、本発明ではこれらを単独で用いてもよい。また、感度を高める目的で重合開始剤に加えて、増感剤を用いてもよい。増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、及びチオキサントン誘導体等が含まれる。
紫外線によって活性なカチオン種を発生させる光重合開始剤としては、トリアリールスルホニウム塩等の芳香族ヨードニウム塩、ジアリールヨードニウム塩等の芳香族ヨードニウム塩等のオニウム塩開始剤が有用であり、スルホン酸のニトロベンジルエステルなどの非イオン性開始剤も使用できる。これらの中でも、芳香族スルフォニウム塩等が、熱的に比較的安定であるために、好ましい。その他、有機エレクトロニクス材料研究会編、“イメージング用有機材料”ぶんしん出版社刊(1997)などに記載されている公知の光重合開始剤も使用できる。
芳香族スルフォニウム塩及び芳香族ヨードニウム塩をオニウム塩光反応開始剤として使用する場合、その対アニオンとしては、BF4 -、AsF6 -、SbF6 -、PF6 -、PF6 -、B(C654 -などが挙げられる。開始剤としては、芳香族スルフォニウムのPF6塩又はSbF6塩が、溶解性と適度の重合活性を有するために好ましく使用できる。又、溶解性を改良するために、芳香族基ヨードニウム塩又は芳香族スルフォニウム塩の芳香族基、通常はフェニル基に、1ないし10の炭素を有する、アルキル基又はアルコキシ基を1つ以上導入した化学構造が好ましい。
芳香族スルフォニウム塩のPF6塩又はSbF6塩は、ユニオンカーバイド日本(株)等から市販されている。旭電化工業(株)からも、アデカオプトマーSPシリーズの商品名で芳香族スルフォニウムのPF6塩が市販されている。
芳香族スルフォニウム塩は約360nmまでに吸収を有し、芳香族ヨードニウム塩は約320nmまでに吸収を有するので、硬化させるには、この領域の分光エネルギーを含む紫外線を照射することが好ましい。
<増感剤>
増感剤は、単独では光照射によって活性化しないが、光重合開始剤と一緒に使用した場合に光重合開始剤単独で用いた場合よりも効果があるもので、一般にアミン類が用いられる。アミン類の添加により硬化速度が速くなるのは、第一に水素引き抜き作用により光重合開始剤に水素を供給するためであり、第二に生成ラジカルが大気中の酸素分子と結合して反応性が悪くなるのに対して、アミンが組成中に溶け込んでいる酸素を捕獲する作用があるためである。
増感剤としては、アミン化合物(脂肪族アミン、芳香族基を含むアミン、ピペリジン、エポキシ樹脂とアミンの反応生成物、トリエタノールアミントリアクリレートなど)、尿素化合物(アリルチオ尿素、o−トリルチオ尿素など)、イオウ化合物(ナトリウムジエチルジチオホスフェート、芳香族スルフィン酸の可溶性塩など)、ニトリル系化合物(N,N−ジエチル−p−アミノベンゾニトリルなど)、リン化合物(トリ−n−ブチルホスフィン、ナトリウムジエチルジチオホスファイドなど)、窒素化合物(ミヒラーケトン、N−ニトリソヒドロキシルアミン誘導体、オキサゾリジン化合物、テトラヒドロ−1,3−オキサジン化合物、ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドとジアミンの縮合物など)、塩素化合物(四塩化炭素、ヘキサクロロエタンなど)等が挙げられる。
増感剤の使用量は、通常0〜10質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%が特に好ましい。光開始剤と増感剤の選定や組み合わせ、及び配合比に関しては使用する紫外線硬化モノマー、使用装置によって適宜選定すればよい。
(紫外線吸収剤(UV)プレカーサー)
本発明において使用される紫外線吸収剤プレカーサーとは、ベンゼンスルホニル基などの保護基の存在により光照射前はUV吸収能がないが、光照射により保護基がはずれてUV吸収能を有するUV吸収剤へと変換される化合物をいう。
UVプレカーサーの使用量は、重合性化合物に対して0.1〜50質量%であり、1.0〜20質量%が好ましい。
上記のUVプレカーサーは、以下の式(1)〜(4)で示す化合物を好ましく使用することができる。
Figure 2005350559
上記式(1)中、mは1または2を表す。
Aは、式(1)においてm=1のとき、及び、式(2)〜(4)において、−SO2R、−COR、−CO2R、−CONHR、−POR12、−CH23または−SiR456を表し、Rはアルキル基またはアリール基を表し、R1及びR2はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基またはアリール基を表し、R3はニトロ基またはメトキシ基の少なくとも1つが置換したフェニル基を、R4、R5及びR6はアルキル基またはアリール基を表す。
Aは、式(1)においてm=2のとき、−SO27SO2−、−CO−、−COCO−、−COR7CO−、−SO2−または−SO−を表し、R7はアルキレン基またはアリーレン基を表す。
Xは、式(1)、(3)、(4)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(2)において、アルキレン基、−OR7O−または−OCOR7CO2−を表す。
Wは、式(1)、(2)、(4)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(3)において、−OR7O−または−OCOR7CO2−を表す。
Yは、式(1)、(2)、(3)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(4)において、−OR7O−、−OCOR7CO2−、−CH2CH2CO27OCOCH2CH2−、−CH2CH2OCOR7CO2CH2CH2−または−CH2CH2CON(R8)R7N(R8)COCH2CH2−を表し、R8は水素原子またはアルキル基を表す。
Zは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表す。
上記の置換基のうち、アルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、不飽和結合を有していてもよい。さらにこれらのアルキル基はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリール基、ヒドロキシ基などで置換されていてもよい。またアリール基はさらにアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良い。
上記の置換基のうち、アルキレン基も直鎖状でも分岐状でもよく、不飽和結合、酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでいてもよい。アルキレン基はさらにアルコキシ基、ヒドロキシ基、アリールオキシ基、アリール基で置換されていてもよい。
上記の置換基のうち、アリーレン基はさらにアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などで置換されていてもよい。
X、Y、Wで表される置換基のうち、水素原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシ基、炭素原子数6〜18のアリール基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、このなかでも特に水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、フェニル基または塩素原子が好ましい。
Zで表される置換基のうち、水素原子、塩素原子、フッ素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基が好ましく、このなかでも特に水素原子、塩素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
Rで表される置換基のうち、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数6〜18のアリール基が好ましく、このなかでも特に炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましい。
1及びR2で表される置換基のうち、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数6〜12のアリールオキシ基、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましい。
3で表される置換基のうち、2−ニトロフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基が好ましい。
4、R5及びR6で表される置換基のうち、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましい。このなかでも特に炭素原子数1〜8のアルキル基、フェニル基が好ましい。
1分子内にベンゾトリアゾール環を2個有するいわゆるビス体において、R7で表される置換基としては、炭素原子数1〜12のアルキレン基または炭素原子数6〜12のアリーレン基が好ましく、R8で表される置換基としては水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましい。
Aで表される置換基のうち特に−SO2Rが好ましい。
以下に上記の置換基の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。X、Y、Wで表される置換基のうち1価のものとしては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、2−ブテニル基、ベンジル基、α−ジメチルベンジル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブチルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、プロピルオキシカルボニルエチル基、ブチルオキシカルボニルエチル基、オクチルオキシカルボニルエチル基、フェノキシカルボニルエチル基、フェニル基、トリル基、塩素原子、フッ素原子、臭素原子などが挙げられ、2価のものとしては次のものが挙げられる。
Figure 2005350559
Zで表される置換基として具体的には、水素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、オクチルオキシ基などが挙げられる。
Aで表される置換基として1価のものとして具体的には、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、4−メチルベンゼンスルホニル基、2−メシチレンスルホニル基、4−メトキシベンゼンスルホニル基、4−オクチルオキシベンゼンスルホニル基、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル基、β−スチレンスルホニル基、ビニルベンゼンスルホニル基、4−クロロベンゼンスルホニル基、2,5−ジクロロベンゼンスルホニル基、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基、キノリンスルホニル基、チオフェンスルホニル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、シンナモイル基、フロイル基、ニコチノイル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ジフェニルホスホリル基、ジエチルホスホリル基、2−ニトロベンジル基、3,5−ジメトキシベンジル基、3,4,5−トリメトキシベンジル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられ、2価のものとしては下記のものが挙げられる。
Figure 2005350559
Aが−SiR456の場合は、光反応性向上のためにアンモニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、オニウム塩などの光酸発生剤を併用してもよい。これら光酸発生剤の具体例は「イメージング用有機材料」(有機エレクトロニクス材料研究会編、1993年)に詳しい。
本発明の式(1)で表される化合物の具体例を、以下の表1〜4に示すが、本発明はこれに限定されるものではない。またこれらの化合物は単独で使用しても、または二種類以上を併用することも可能である。
Figure 2005350559
Figure 2005350559
Figure 2005350559
Figure 2005350559
本発明の式(1)で表されるUVプレカーサー化合物は、インク組成物を硬化する時にはその照射光を吸収することなく、また、インクジェットノズルに付着したインクに対して被記録材で乱反射する紫外光が当たるとUV吸収剤に変化して紫外線を吸収することによりインクジェットノズルでの目詰まりを防止することができる。
<水素供与体>
UVプレカーサーのUV吸収剤への変換効率を高めるために、水素供与体を併用することができる。水素供与体は、光照射によりUVプレカーサー化合物から生じたラジカルに水素を与えることで、UV吸収剤を効率よく生成させることができる。水素供与体は硬化反応を阻害しないことが好ましく、ヒドラジド誘導体、フェノール誘導体、アスコルビン酸誘導体などが例示できる。
また、前記の増感剤として用いるアミン化合物、イオウ化合物、ニトリル系化合物、リン化合物、窒素化合物、塩素化合物等も、同様に水素供与体として用いることができる。
(紫外線露光)
紫外線硬化性結合剤を硬化させるための紫外線露光に関しては、一般に用いられるキセノンフラッシュランプ、LEDメタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、DeepUVランプ、ハロゲンランプ等が使用可能である。露光波長は450〜250nm、好ましくは、400〜300nmとすることができる。照度は5〜2,000mW/cm2で照射するのが好ましい。
(その他の成分)
本発明の効果を害しない範囲内において、目的に応じて適宜選択したその他の成分を含んでいてもよい。前記その他の成分としては、例えば、溶剤やポリマー、表面張力調整剤、貯蔵安定剤、酸化防止剤、退色防止剤、導電性塩類、pH調整剤等の公知の添加剤が挙げられる。
前記溶剤は、インクの極性や、粘度、表面張力、油溶性染料の溶解性向上、導電性の調整及び印字性能の調整などのために使用できる。前記溶剤としては、水、低沸点有機溶剤、高沸点有機溶媒が挙げられる。前記低沸点有機溶剤は沸点が100℃以下の有機溶剤である。前記低沸点有機溶剤は環境汚染を考慮すると使用しないことが望ましいが、使用する場合は安全性の高いものを用いることが好ましい。安全性が高い溶剤とは、管理濃度(作業環境評価基準で示される指標)が高い溶剤であり、100ppm以上のものが好ましく、200ppm以上が更に好ましい。例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、炭化水素などが挙げられ、具体的には、メタノール、2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。前記高沸点有機溶媒は沸点が100℃より高い有機溶剤である。前記高沸点有機溶媒は沸点が150℃以上のものが好ましく、170℃以上のものがより好ましい。例えば、多価アルコール類、脂肪族カルボン酸のエステル類、リン酸エステル類、炭化水素などが挙げられ、具体的には、ジエチレングルコール、トリメチロールプロパン、フタル酸ジブチル、安息香酸−2−エチルヘキシル、アルキルナフタレンなどが挙げられる。これらは、目的に応じ、常温で液体、固体の何れのものも使用できる。前記溶剤は一種類でも複数組み合わせて使用しても良い。インク中の使用量は0〜20質量%が好ましく、0〜10質量%が更に好ましく、実質的に含まないのが特に好ましい。実質的に含まないとは、使用する素材に主要な成分以外、すなわち、不純物として含有されているものであって、意図的に添加しない場合をいう。
前記ポリマーは、インクの極性や粘度の調整、油溶性染料の溶解性向上、硬化後のインクの被記録材との密着性、耐光性の調整などのために使用できる。前記ポリマーはインクに溶解していてもよいし、微細分散物でもよいが、インクの保存安定性や吐出性能の点から、溶解するものが好ましい。前記ポリマーがインクに溶解する場合には、染料やモノマーとの相溶性が高いものが好ましく、インクの粘度上昇を起こしにくい点から、重量平均分子量は50,000以下が好ましく、20,000以下が更に好ましく、10,000が特に好ましい。例えば、ビニルポリマー、ポリウレタン、ポリエステルなどが挙げられ、具体的には、ポリブチルアクリレート、ポリ(イソブチルメタクリレート−ヒドロキシエチルアクリレート)(共重合質量比95:5)、ポリ(イソプロピルアクリレート−テトラヒドロフルフリルアクリレート)(共重合質量比70:30)、ポリ(ブチルメタクリレート−N−メトキシメチルアクリルアミド)(共重合質量比80:20)、ポリブチルアクリレート−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体(共重合質量比90:10)などが挙げられる。前記ポリマーが微細分散物の場合には、モノマーに実質的に溶解しないことが必須であり、更に膨潤しにくいかまたは膨潤しないことが好ましい。インク中の分散物の粒径は1μm以下が好ましく、0.5μm以下が更に好ましく、0.1μm以下が特に好ましい。例えば、ビニルポリマー微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリエステル微粒子、ウレタン−ビニル複合粒子などが挙げられ、具体的には、ポリ(アクリロニトリル−エチルアクリレート−エチレングルコールジメタクリレート)(共重合質量比60:37:3)、ポリ(スチレン−ブタジエン)(共重合質量比50:50)などが挙げられる。前記ポリマーは一種類でも複数組み合わせて使用しても良い。インク中の使用量は0〜40質量%が好ましく、0〜30質量%が更に好ましく、0〜20質量%が特に好ましい。
貯蔵安定剤は保存中の好ましくない重合を抑制するもので、インクに溶解するものを用いる。例としては、4級アンモニウム塩、ヒドロキシアミン類、環状アミド類、ニトリル類、置換尿素類、複素環化合物、有機酸、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノエーテル類、有機ホスフィン類、銅化合物などが挙げられ、具体的にはベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ジエチルヒドロキシルアミン、ベンゾチアゾール、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、クエン酸、ハイドロキノンモノブチルエーテル、ナフテン酸銅などが挙げられる。使用量は0.005〜1質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%が更に好ましく、0.01〜0.2質量%が特に好ましい。表面張力調整剤、酸化防止剤、退色防止剤、pH調整剤に関しては、特開2001−181549号公報に記載されているものなどを用いてもよい。導電性塩類はインクに溶解することが必須であり、例としては、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などが挙げられる。インクの好ましい物性は印字する装置にも依存するが、一般的には、粘度は25℃で5〜100mPa・sが好ましく、10〜80mPa・sが更に好ましい。表面張力は20〜60mN/mが好ましく、20〜40mN/mが更に好ましい。
(被記録材)
被記録材の具体例としては、普通紙、樹脂コート紙、インクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。また、被記録材に関しては、特開2001−181549号公報、特開2001−279141号公報の段落番号(0228)から(0246)に記載されているものを用いることができる。
(インクジェット用インク組成物)
本発明のインク組成物は、インクジェット用インク組成物として好適に使用することができ、前記の被記録材に好適に印字等することができる。
(インクジェト記録方法)
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェットプリンターにより被記録材に印字する工程、及び、活性放射線で重合性化合物を重合させる工程を含む。
前記インクジェット記録方法では、インク組成物を用いて記録を行うが、その際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、インクジェト記録方法は特開2001−279141号公報の段落番号(0247)に記載のものを用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例で使用する材料は以下の通りである。
KAYARAD DPCA60(カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:日本化薬(株)製)
HDDA(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:ダイセル・ユーシービー(株)製)
SR−494(エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート:サートマー社製)
M350(トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート:東亞合成(株)製)
IBOA(イソボルニルアクリレート:ダイセル・ユーシービー(株)製)
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ(チバS.C.)製)
2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルフォスフィンオキサイド(バーディシェ・アニリン・ウント・ソーダ・ファブリク(株)製)
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(バーディシェ・アニリン・ウント・ソーダ・ファブリク(株)製)
(イエローインク)
<実施例I−1>
重合性化合物:KAYARAD DPCA60 4.0g
重合性化合物:HDDA 16.0g
N−エチルジエタノールアミン 0.3g
光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン 0.3g
UVプレカーサー:式(1)具体例3 0.5g
着色剤:Y−1 0.8g
以上の成分を撹拌混合し、イエローインクを得た。
<実施例I−2>
UVプレカーサーとして実施例I−1の式(1)具体例3の代わりに式(1)具体例21を使用した以外は、実施例I−1と同様にしてイエローインクを得た。
<比較例I−1>
UVプレカーサーの代わりに紫外線吸収剤2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.5gを使用した以外は、実施例I−1と同様にしてイエローインクを得た。
<比較例I−2>
UVプレカーサーを使用しない以外は、実施例I−1と同様にしてイエローインクを得た。
(マゼンタインク)
<実施例II−1>
重合性化合物:SR−494 8.4g
重合性化合物:HDDA 11.6g
光重合開始剤:2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルフォスフィンオキサイド 0.6g
UVプレカーサー:式(1)具体例3 0.8g
p−tert−ブチルフェノール 0.2g
着色剤:M−1 0.8g
以上の成分を撹拌混合し、マゼンタインクを得た。
<実施例II−2>
UVプレカーサーとして実施例II−1の式(1)具体例3の代わりに式(1)具体例23を使用した以外は、実施例II−1と同様にしてマゼンタインクを得た。
<比較例II−1>
UVプレカーサーの代わりに紫外線吸収剤2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.8gを使用した以外は、実施例II−1と同様にしてマゼンタインクを得た。
<比較例II−2>
UVプレカーサーを使用しない以外は、実施例II−1と同様にしてマゼンタインクを得た。
(シアンインク)
<実施例III−1>
重合性化合物:M350 10.0g
重合性化合物:IBOA 10.0g
光重合開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1.0g
UVプレカーサー:式(1)具体例7 1.0g
着色剤:C−1 1.0g
以上の成分を撹拌混合し、シアンインクを得た。
<実施例III−2>
UVプレカーサーとして実施例III−1の式(1)具体例3の代わりに式(1)具体例21を使用した以外は、実施例III−1と同様にしてシアンインクを得た。
<比較例III−1>
UVプレカーサーの代わりに紫外線吸収剤2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート1.0gを使用した以外は、実施例III−1と同様にしてシアンインクを得た。
<比較例III−2>
UVプレカーサーを使用しない以外は、実施例III−1と同様にしてシアンインクを得た。
(評価方法)
上記のインク組成物をインクジェットプリンター(印字速度:300dpi、打滴周波数:2kHz、ノズル数:64)でアート紙上に印字してから、ヘッド直下でDeepUVランプ(ウシオ製SP−7)で100mJ/cm2のエネルギーになる条件で露光し、イエロー、マゼンタ及びシアン濃度がそれぞれ1.0の印字サンプルを得た。
(硬化性)
印画面を指でさわり、以下の三段階で評価した。
べたつきがないものを(A)
若干べたつきがあるものを(B)
著しくべたつきがあるものを(C)
(ノズル詰まり)
A4の印字を100枚行った後のノズルの様子を観察し、以下の三段階で評価した。
ノズル詰まりがまったくなく吐出性良好な状態を(A)
ノズルの一部が詰まり吐出不良となる状態を(B)
ノズルが詰まりまったく吐出できなくなる状態を(C)
以上の結果を表5にまとめて示した。
Figure 2005350559

Claims (6)

  1. 少なくとも重合性化合物、着色剤、光重合開始剤及び紫外線吸収剤プレカーサー化合物を含有するインク組成物。
  2. 紫外線吸収剤プレカーサーが式(1)ないし(4)のいずれか1つで示される請求項1記載のインク組成物。
    Figure 2005350559
    上記式(1)中、mは1または2を表す。
    Aは、式(1)においてm=1のとき、及び、式(2)〜(4)において、−SO2R、−COR、−CO2R、−CONHR、−POR12、−CH23または−SiR456を表し、Rはアルキル基またはアリール基を表し、R1及びR2はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基またはアリール基を表し、R3はニトロ基またはメトキシ基の少なくとも1つが置換したフェニル基を、R4、R5及びR6はアルキル基またはアリール基を表し、
    Aは、式(1)においてm=2のとき、−SO27SO2−、−CO−、−COCO−、−COR7CO−、−SO2−または−SO−を表し、R7はアルキレン基またはアリーレン基を表す。
    Xは、式(1)、(3)、(4)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(2)において、アルキレン基、−OR7O−または−OCOR7CO2−を表す。
    Wは、式(1)、(2)、(4)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(3)において、−OR7O−または−OCOR7CO2−を表す。
    Yは、式(1)、(2)、(3)において、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはハロゲン原子を表し、式(4)において、−OR7O−、−OCOR7CO2−、−CH2CH2CO27OCOCH2CH2−、−CH2CH2OCOR7CO2CH2CH2−または−CH2CH2CON(R8)R7N(R8)COCH2CH2−を表し、R8は水素原子またはアルキル基を表す。
    Zは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表す。
  3. 着色剤が油溶性染料である請求項1又は2に記載のインク組成物。
  4. 油溶性染料の酸化電位が1.0V(vs SCE)以上である請求項1〜3記載のインク組成物。
  5. インクジェット用インク組成物である請求項1〜4いずれか1つに記載のインク組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか1つに記載のインク組成物をインクジェットプリンターにより被記録材に印字する工程、及び、
    活性放射線で重合性化合物を重合させることによりインク組成物を硬化する工程を含むことを特徴とする
    インクジェット記録方法。
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