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JP2005299481A - 筒内噴射型内燃機関の始動装置 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関の始動装置 Download PDF

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JP2005299481A
JP2005299481A JP2004115911A JP2004115911A JP2005299481A JP 2005299481 A JP2005299481 A JP 2005299481A JP 2004115911 A JP2004115911 A JP 2004115911A JP 2004115911 A JP2004115911 A JP 2004115911A JP 2005299481 A JP2005299481 A JP 2005299481A
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cylinder
internal combustion
combustion engine
crankshaft
crank angle
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Fumiaki Hiraishi
文昭 平石
Toshimi Fukuda
利実 福田
Nobuaki Murakami
信明 村上
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Mitsubishi Motors Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】 迅速で静寂な始動を行うことのできる筒内噴射型内燃機関の始動装置を提供する。
【解決手段】 スタータによりクランクシャフトを逆回転させることにより(S13)、エンジンの始動前に膨張行程後半にあった気筒Aの燃焼室4aを圧縮し、燃焼させる(S16,S21)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、筒内噴射型内燃機関の始動装置に関する。
従来、筒内噴射型内燃機関(以下、エンジンともいう)の始動方法として、燃焼室内に燃料を噴射し燃焼を生起させることにより、当該燃焼エネルギを始動の動力とする、所謂ダイレクトスタートという技術がある。
この技術(以下、ダイレクトスタートという)は主としてエンジンの始動前に膨張行程にある気筒の燃焼室内に燃焼を生起させるものである。
ここで、エンジンの始動前の状態とは即ちエンジンの停止時の状態であるが、通常燃料噴射や点火を停止させてエンジンを停止させても、クランクシャフトは惰性によりある程度回転し、ピストン、吸気弁、排気弁等もある程度作動を続けている。このようなことから、クランクシャフトが停止した時点で圧縮行程や膨張行程にある気筒であっても、燃焼室内には燃料や排ガスを殆ど含まず、空気のみである場合が多く、故にダイレクトスタートが可能である。
しかしながら、ダイレクトスタートの始動性は、エンジンの始動前に膨張行程にある気筒の燃焼室内の空気量、圧力によって左右され、例えば空気量が少なく、圧力が低いような状態で膨張行程にある気筒内に燃焼を生起させたとしても、エンジンの始動に見合うだけの膨張仕事を得ることは困難である。
このため、従来のダイレクトスタートにより得られる燃焼圧は、通常の運転時に得られる燃焼圧に比較して小さいものであり、例えば多気筒型の内燃機関にあっては、他の圧縮行程にある気筒の圧縮圧に打ち勝ってピストンを押し下げることができない場合もある。このような状況にあっては、圧縮行程にある気筒でピストンが上死点を超えることができないため、もはやエンジンの確実な始動を保証し得るものとはいえない。
そこで、ダイレクトスタートを電動機により補助してエンジンにおける始動の確実性を担保するとともに、電力の消費をも最小限に抑える技術が開発されている(特許文献1参照)。
特開2002−4985号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術は、ダイレクトスタートによる始動状態が不完全である場合は電動機を作動させ、クランキングを付け足すことで始動を確実にするものであり、ダイレクトスタートのみで始動性を確保するものではないので、ダイレクトスタートによる迅速な始動や静寂性等の利点を十分に活かすことができないという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ダイレクトスタートによるエンジンの始動性を向上させ、迅速で静寂な始動を行うことのできる筒内噴射型内燃機関の始動装置を提供するものである。
上記した目的を達成するために、請求項1の筒内噴射型内燃機関の始動装置では、複数の気筒を有し、燃焼室内に直接燃料を噴射可能な筒内噴射型内燃機関の始動装置において、前記内燃機関の各行程にある気筒を判別する気筒判別手段と、前記内燃機関のクランクシャフトを通常運転時の回転方向とは逆方向に回転させるクランクシャフト逆回転手段と、前記気筒の燃焼室内に燃料の噴射を行う燃料噴射手段と、該燃料噴射手段により噴射された燃料に点火を行う点火手段とを備え、前記内燃機関の始動時に、前記気筒判別手段により前記内燃機関の始動前に膨張行程にある気筒を判別し、該膨張行程にある気筒のクランク角が上死点から所定角以上であるときには、前記クランクシャフト逆回転手段によりクランクシャフトを逆回転させて前記膨張行程にある気筒の燃焼室内の空気を圧縮し、前記燃焼室内に前記燃料噴射手段と前記点火手段により燃焼を生起させることを特徴としている。
また、請求項2の筒内噴射型内燃機関の始動装置では、請求項1において、前記内燃機関の始動時に、前記気筒判別手段により前記内燃機関の始動前に膨張行程にある気筒を判別し、該膨張行程にある気筒のクランク角が上死点から所定角未満であるときには、前記気筒判別手段により前記内燃機関の始動前に排気行程にある気筒を判別し、前記クランクシャフト逆回転手段によりクランクシャフトを逆回転させて前記排気行程にある気筒を膨張行程へ移行させ、該気筒の燃焼室内の空気を圧縮し、前記燃焼室内に前記燃料噴射手段と前記点火手段により燃焼を生起させることを特徴としている。
また、請求項3の筒内噴射型内燃機関の始動装置では、請求項1において、前記クランクシャフト逆回転手段が電動機であることを特徴としている。
また、請求項4の筒内噴射型内燃機関の始動装置では、請求項1において、前記クランクシャフト逆回転手段が、前記内燃機関の始動前に前記気筒判別手段により圧縮行程にある気筒を判別し、該圧縮行程にある気筒の燃焼室内に前記燃料噴射手段と前記点火手段により燃焼を生起させることにより前記クランクシャフトの逆回転を行うものであることを特徴としている。
上記手段を用いる本発明の請求項1の筒内噴射型内燃機関の始動装置によれば、内燃機関の始動前に膨張行程にある気筒のクランク角が上死点から所定角以上にあるときには、クランクシャフトを逆回転させて膨張行程の気筒を圧縮させ、燃焼を生起させることにより、膨張行程の気筒において始動に十分な燃焼エネルギを得ることができる。また、圧縮により燃焼室内の温度が上昇し着火性も向上する。
これにより、ダイレクトスタートによる始動性が向上し、迅速で静寂なエンジン始動を行うことができる。このように迅速で静寂なエンジン始動が行えることから、アイドルストップ車両やエンジンを自動的に停止、始動を行うハイブリット車両等にも有効に活用することができる。
また、この場合、少ないエネルギにより燃焼室内の空気を圧縮させることができるので、効率よくダイレクトスタートによる始動性を向上させることができる。
請求項2の筒内噴射型内燃機関の始動装置によれば、内燃機関の始動前に膨張行程にある気筒のクランク角が上死点から所定角未満にあるときには、クランクシャフトを逆回転させ始動前に排気行程にある気筒を圧縮させることにより、十分な空気量を確保しつつ圧縮することができるので、ダイレクトスタートによる十分な始動性を確保することができる。
請求項3の筒内噴射型内燃機関の始動装置によれば、クランクシャフト逆回転手段を電動機で実現することにより、クランクシャフトの逆回転を容易に細かく制御することができるので始動性をさらに向上させることができる。
請求項4の筒内噴射型内燃機関の始動装置によれば、クランクシャフト逆回転手段を圧縮行程の気筒の燃焼室内に燃焼を生起させて実現することにより、電力を全く用いずにエンジンを始動させることができるので、省電力化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1を参照すると、本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動装置の概略構成図が示されている。
図1の筒内噴射型内燃機関であるエンジン1は180°CA毎に等間隔で爆発する4サイクル直列4気筒型エンジンであり、そのうちの1つの気筒についての縦断面が図1に示されている。なお、他の気筒についても同様の構成をしているものとして図示及び説明を省略する。以下、同図に基づき本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動装置の構成を説明する。
図1に示すように、エンジン1の燃焼室2には点火栓4(点火手段)と、燃料を燃焼室2内に直接噴射する燃料噴射弁6(燃料噴射手段)とが臨んでいる。また、燃焼室2にはエンジン1の略上下方向に延びる吸気ポート8と、エンジン1の略幅方向に延びる排気ポート10が連通しており、当該吸気ポート8と排気ポート10には燃焼室2との連通と遮断を行う吸気弁12、排気弁14が設けられている。さらに、気筒内には上下摺動するピストン16が設けられ、凹部が形成されたピストン16の頂面は燃焼室2の下面をなしている。
ピストン16はコンロッド18を介してクランクシャフト20に連結している。そして、クランクシャフト20の一端部にはフライホイール22が設けられており、当該フライホイール22の外周に形成されているギヤにピニオン24が噛合されている。ピニオン24には正回転にも逆回転にも駆動することができる電動のスタータ26(電動機、クランクシャフト逆回転手段)から動力を与えられる構成となっている。なお、正回転とは、車両の通常走行時に回転する方向であり、逆回転とはその逆の回転である。
また、エンジン1にはクランク角センサ28及びカム角センサ30(気筒判別手段)が設けられており、これらクランク角センサ28及びカム角センサ30を含む各種センサ類からエンジン1の各状態が検出されると、電子制御ユニット(ECU)32により演算処理が行われ、各種駆動信号が各装置に出力される。
次に、本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動装置の制御手順について、実施例1乃至3に基づき説明する。
まず、実施例1について説明する。
図2を参照すると、実施例1においてECU32が実行する筒内噴射型内燃機関の始動制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同図に沿って説明する。なお、以下の説明におけるクランク角はTDC(上死点)を0°とするATDC(上死点後)、BTDC(上死点前)を基準としており、BDC(下死点)は180°ATDC=180°BTDCとなる。
例えばイグニッションスイッチをONにする等して、エンジンを始動させようとすると当該始動制御がスタートし、まずステップS10では、カム角センサ30により膨張行程にある気筒Aを検出し、当該気筒Aのクランク角θaをクランク角センサ28により検出して、ステップS11に進む。
ステップS11では、ステップS10で検出したクランク角θaが第1の所定クランク角(以下、第1クランク角ともいう)θ1(所定角)以上であるか否かを判別する。なお、第1クランク角θ1は、気筒Aの燃焼室2a内に燃焼に十分な空気量が確保できる閾値としてのクランク角である。そして、この判別結果が偽(No)の場合、即ち燃焼室2a内に十分な空気量がない場合には、ステップS12に進み、スタータ26によりクランクシャフト20を正回転させてエンジン1を始動させ、当該ルーチンを終了する。一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS13に進む。
ステップS13では、スタータ26によりピニオン24からフライホイール22を介してクランクシャフト20を逆回転させることにより気筒Aのピストン16aを上昇させる。
次にステップS14に進み、再び気筒Aのクランク角θaを検出し、ステップS15に進む。
ステップS15では、クランク角θaが第2の所定クランク角(以下、第2クランク角ともいう)θ2以下にあるか否かを判別する。なお、第2クランク角θ2は、通常運転時に気筒Aの排気弁14aが開き始める排気弁開時期であり、クランク角θaがθ2以下となると排気弁14aが閉じ燃焼室2aが密閉状態となる。この判別結果が偽(No)の場合には再びステップS14に戻りクランク角θaの検出を継続し、一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS16に進む。
ステップS16では、燃焼室2a内に燃料を噴射し、ステップS17に進む。
ステップS17では、再びクランク角θaを検出し、ステップS18に進む。
ステップS18では、クランク角速度dθ/dtを検出し、それに基づく関数F(dθ/dt)から、スタータ26を停止させてからクランクシャフト20が完全に停止するまでに回転する角度θdを演算し、ステップS19に進む。
ステップS19では、クランク角θaが第3の所定クランク角(以下、第3クランク角ともいう)θ3とステップS18で演算したθdを足し合わせた角度以下であるか否かを判別する。なお、第3クランク角θ3は本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動における目標点火時期であり、例えば60°ATDCとする。当該第3クランク角θ3にθdを足し合わせることにより、スタータ26の目標停止時期が導かれることとなる。この判別結果が偽(No)の場合、即ちクランク角θaはまだ目標停止時期に達していない場合には、再びステップS17に戻りクランク角θaの検出を継続する。一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS20に進みスタータ26を停止させステップS21に進む。
ステップS21では、クランク角θaが第3クランク角θ3以下に達し、クランクシャフト20が停止した時点で気筒Aの点火栓8aにより燃焼室4a内に点火される。これにより燃焼が生起され気筒Aのピストン16aは燃焼圧により押し下げられクランクシャフト20を正回転させることになり、エンジン1が始動し、当該ルーチンを終了する。
ここで、図3を参照すると、上記実施例1の筒内噴射型内燃機関の始動制御を行った場合の気筒Aの状態が時系列的に(a)乃至(e)に示されており、以下、同図に基づき実施例1の作用を説明する。
まず、図3(a)に示されるように、エンジン1の始動前に膨張行程にある気筒Aは、第1クランク角θ1以上、即ち膨張行程後半のクランク角θaにある。なお、気筒Aは膨張行程にあるが、通常エンジン1を停止させる際には燃料噴射や点火を停止させても惰性によりクランクシャフト20は若干回り続け、排ガスは排出されてしまうので、燃焼室2a内には排ガスは殆どなく空気のみが存在している。
この場合に、エンジン1を始動しようとするとスタータ26によってクランクシャフト20が逆回転され、ピストン16aも上昇し始める。このとき、クランク角θaは排気弁開時期である第2クランク角θ2よりも大きく、排気弁14aは開いた状態となっているので燃料の噴射は行われない(ステップS10、S11、S13)。
次に、図3(b)に示すように、クランク角θaが第2クランク角θ2以下、即ち排気弁14aが閉じ燃焼室2aが密閉状態となったなら、気筒Aの燃料噴射弁6aから燃料が噴射される(ステップS14、S15、S16)。
そして、スタータ26がクランクシャフト20を逆回転させ続け、ピストン16aは上昇していき、燃焼室2a内の混合気を圧縮し、図3(c)に示すように、クランク角θaがスタータ26の目標停止時期θ3+θdに達するとスタータ26は停止する(ステップS17、S18、S19、S20)。
スタータ26は停止したがクランクシャフト20は惰性によりθdだけ逆回転を続け、図3(d)に示すようにクランク角θaが目標点火時期である第3クランク角θ3に達し、クランクシャフト20が完全に停止すると気筒Aの点火栓4aにより燃焼室2a内の混合気に点火される(ステップS21)。
そして、図3(e)に示すように、燃焼室2a内に燃焼が生起されピストン16aが押し下げられることにより、クランクシャフト20は正回転し始めエンジン1は始動する。
このように実施例1では、エンジン1の始動前に膨張行程にある気筒Aが第1クランク角θ1以上にある場合、即ち膨張行程の後半にある場合に、クランクシャフト20を逆回転させることにより十分な空気量を有する気筒Aの燃焼室2aを圧縮し燃焼を生起させて、十分な燃焼エネルギを得ることが可能となる。
また、このときにスタータ26で行う仕事はクランクシャフト20を一行程内で逆回転させているだけなので、クランクシャフト20を正回転させて燃焼室を圧縮させたり、スタータ26のみで始動させたりするよりも省電力となる。
次に、実施例2について説明する。
実施例2は上記実施例1のステップS11の判別結果が偽(No)である場合、即ち気筒Aのクランク角θaが第1クランク角θ1以下である場合に行う制御が実施例1と異なっている。
図4を参照すると、実施例2においてECU32が実行する筒内噴射型内燃機関の始動制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同図に沿って説明する。
上記実施例1の場合と同様、まず、ステップS10では膨張行程にある気筒Aを検出し、当該気筒Aのクランク角θaを検出して、ステップS11に進む。
ステップS11では、ステップS10で検出したクランク角θaが第1クランク角θ1以上であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS13〜S21と進むが、これらは上記実施例1のステップS13〜S21と同様の内容なので説明を省略する。一方、判別結果が偽(No)の場合、即ちクランク角θaが膨張行程の前半にあるような場合にはステップS30に進む。
ステップS30では、カム角センサ30により排気行程にある気筒Bを検出し、ステップS31に進む。
ステップS31では、スタータ26によりクランクシャフト20を逆回転させることにより気筒Bを膨張行程まで戻し、ピストン16bを上昇させる。
次にステップS32に進み、気筒Bのクランク角θbを検出し、ステップS33に進む。
ステップS33では、クランク角θbが第2クランク角θ2以下にあるか否かを判別する。判別結果が偽(No)の場合には、再びステップS32に戻りクランク角θbの検出を継続し、一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS34に進む。
ステップS34では、気筒Bの燃焼室2b内に燃料を噴射し、ステップS35に進む。
ステップS35では、再びクランク角θbを検出し、ステップS36に進む。
ステップS36では、クランク角速度dθ/dtを検出し、それに基づく関数F(dθ/dt)から、スタータ26を停止させてからクランクシャフト20が完全に停止するまでに回転する角度θdを演算し、ステップS37に進む。
ステップS37では、クランク角θbが第3クランク角θ3とステップS18で演算したθdを足し合わせた角度以下であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)の場合には、再びステップS35に戻りクランク角θbの検出を継続する。一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS38に進みスタータ26を停止させステップS39に進む。
ステップS39では、クランク角θbが第3クランク角θ3以下に達し、クランクシャフト20が停止した時点で気筒Bの点火栓8bにより燃焼室8b内の混合気に点火される。これにより燃焼が生起され気筒Bのピストン18bは燃焼圧により押し下げられクランクシャフト20を正回転させることになり、エンジン1が始動し、当該ルーチンを終了する。
ここで、図5を参照すると、上記実施例2の筒内噴射型内燃機関の始動制御を行った場合の気筒A及び気筒Bの状態が時系列的に(f)乃至(k)に示されており、以下、同図に基づき実施例2の作用を説明する。
まず、図5(f)に示されるように、エンジン1の始動前に膨張行程にある気筒Aは、第1クランク角θ1未満、即ち膨張行程前半のクランク角θaにあり、燃焼室2a内の空気量は非常に少ない状態にある(ステップS10、S11)。
そこで、図5(g)に示すように、排気行程にある気筒Bを検出する。気筒Aが膨張行程前半にあるので、180°CAずれる気筒Bは排気行程前半にあり、ここからスタータ26によりクランクシャフト20を逆回転させる。ピストン16bは一旦BDCまで下降し、膨張行程に入ると上昇し始める(ステップS30、S31)。
図5(h)に示すように、気筒Bのクランク角θbが排気弁開時期である第2クランク角θ2以下、即ち排気弁14bが閉じ燃焼室2bが密閉状態となったなら、気筒Bの燃料噴射弁6bから燃料が噴射される(ステップS32、S33、S34)。
次に図5(i)に示すように、クランク角θbがスタータ26の目標停止時期θ3+θdに達するとスタータ26は停止する(ステップS35、S36、S37、S38)。
そして、図5(j)に示すように、クランク角θbが目標点火時期である第3クランク角θ3に達し、クランクシャフト20が完全に停止すると気筒Bの点火栓4bにより燃焼室2b内の混合気に点火される(ステップS39)。
そして、図5(k)に示すように、燃焼室2b内に燃焼が生起されピストン16bが押し下げられることにより、クランクシャフト20は正回転し始めエンジン1は始動する。
このように実施例2では、エンジン1の始動前に膨張行程にある気筒Aが第1クランク角θ1以上にある場合は上記実施例1のように始動させ、気筒Aが第1クランク角θ1未満にある場合、即ち膨張行程の前半にあり燃焼室2a内の空気量が少ない場合には、クランクシャフト20を逆回転させ、エンジン1の始動前に燃焼室内に十分な空気量を有する排気行程にある気筒Bの燃焼室2bを圧縮することで上記実施例1と同様にエンジン1の始動に十分な燃焼エネルギを得ることが可能となる。よって、実施例2の適用によりエンジン1の始動前のピストンがどの位置であってもダイレクトスタートによる始動を行うことができることとなる。
次に、実施例3について説明する。
図6を参照すると、実施例3においてECU32が実行する筒内噴射型内燃機関の始動制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同図に沿って説明する。
まず、ステップS40では、膨張行程にある気筒Xを検出し、当該気筒Xのクランク角θxを検出して、ステップS41に進む。
ステップS41では、ステップS40で検出したクランク角θxが第1クランク角θ1以上であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)の場合、即ち気筒Xの燃焼室2x内に十分な空気量がない場合にはステップS42に進み、スタータ26によりクランクシャフト20を正回転させてエンジン1を始動させ、当該ルーチンを終了する。一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS43に進む。
ステップS43では圧縮行程にある気筒Yを検出して、当該気筒Yの燃焼室2y内に燃料を噴射し、点火することにより燃焼を生起させ、燃焼圧により気筒Yのピストン16yを押し下げクランクシャフト20を逆回転させる。これにより、気筒Xのピストン16xは上昇し始め、ステップS44に進む。
ステップS44では、再び気筒Xのクランク角θxを検出し、ステップS45に進む。
ステップS45では、クランク角θxが第2クランク角θ2以下にあるか否かを判別する。この判別結果が偽(No)の場合には再びステップS44に戻りクランク角θxの検出を継続し、一方、判別結果が真(Yes)の場合には、ステップS46に進む。
ステップS46では、気筒Xの燃焼室2x内に燃料を噴射し、ステップS47に進む。
ステップS47では、再びクランク角θxを検出し、ステップS48に進む。
ステップS48では、クランク角速度dθ/dtを検出し、それに基づく関数F(dθ/dt)から、クランクシャフト20が完全に停止するまでに回転する角度θdを演算し、ステップS49に進む。
ステップS49では、クランク角θxからθdを引くことによりクランクシャフト20が完全に停止する位置が導かれ、このθx−θdが目標点火時期である第3クランク角θ3以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)である場合、即ちクランクシャフト20が目標点火時期まで逆回転し得る場合にはステップS50に進み、クランク角θxが第3クランク角θ3にきた時点で点火を行い、燃焼を生起させる。これによりクランクシャフト20が正回転してエンジン1は始動し、当該ルーチンを終了する。一方、判別結果が偽(No)である場合、即ちクランクシャフト20が目標点火時期に達しない場合にはステップS42に進み、スタータ26によりクランクシャフト20を正回転させエンジンの始動を行い、当該ルーチンを終了する。
ここで、図7を参照すると、上記実施例3の筒内噴射型内燃機関の始動制御を行った場合の気筒X及び気筒Yの状態が時系列的に(l)乃至(s)に示されており、以下、同図に基づき実施例3の作用を説明する。
まず、図7(l)に示されるように、エンジン1の始動前に膨張行程にある気筒Xは、第1クランク角θ1以上、即ち膨張行程後半のクランク角θxにある(ステップS40、S41)。
ここで、図7(m)に示すように、圧縮行程にある気筒Yを検出する。気筒Xは膨張行程前半にあるので、180°CAずれる気筒Yは圧縮行程前半にある。
そして、図7(n)に示すように、気筒Yの燃焼室2yに燃料噴射弁6yから燃料を噴射し、点火栓4yにより点火する(ステップS43)。
すると、図7(o)に示すように、燃焼室2y内に燃焼が生起され、ピストン16yが押し下げられることによりクランクシャフト20は逆回転し始め、同時に図(p)に示すように、気筒Xのピストン16xが上昇し始める。そして、気筒Xのクランク角θxが排気弁開時期である第2クランク角θ2以下に達することにより排気弁14xが閉じ燃焼室2xが密閉状態となったなら、燃料噴射弁6xから燃料が噴射される(ステップS44、S45、S46)。
次に図7(q)に示すように、このときのクランクシャフト20の逆回転の速度がdθ/dtであると関数F(dθ/dt)により残りθdだけ逆回転することが算出され、クランク角θxが少なくとも目標点火時期である第3クランク角θ3以下に達することがわかる(ステップS47、S48、S49)。
そして、図7(r)に示すように、クランク角θxが目標点火時期である第3クランク角θ3となると点火栓4xにより燃焼室2x内の混合気に点火される(ステップS50)。
そして、図7(s)に示すように、燃焼室2x内に燃焼が生起されピストン16xが押し下げられることにより、クランクシャフト20は正回転し始めエンジン1は始動する。
このように実施例3では、上記実施例1及び実施例2におけるスタータ26によるクランクシャフト20の逆回転を、エンジン1の始動前に圧縮行程にある気筒Yの燃焼室2y内に燃焼を生起させることにより行うことによって、スタータ26を全く用いることなく、エンジン1を始動することができるので、電力消費を大幅に減少させることができる。
なお、ここでは、ステップS49の判別結果が偽(No)の場合にはスタータ26で始動を行うようにしたが、この場合にも点火を行って燃焼を生起させ、燃焼エネルギだけでは足りない分をスタータ26で補うようにしてもよい。このようにすれば、さらに電力消費を減少させることができる。
以上の実施例1乃至3から、本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動装置では、十分な空気量を有する燃焼室を圧縮して燃焼を生起させることにより、始動に十分な燃焼エネルギを得ることができる。さらに、圧縮により燃焼室内の温度が上昇し着火性も向上するので燃費の向上にもつながる。
これにより、ダイレクトスタートによる始動性が向上し、迅速で静寂なエンジン始動を行うことができる。このように迅速で静寂なエンジン始動が行えることから、アイドルストップ車両やエンジンを自動的に停止、始動を行うハイブリット車両等にも有効に活用することもできる。
以上で本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では目標点火時期であるθ3を例えば60°ATDCとしたがこれに限られるものではなく、適宜定めることができるものである。
また、上記実施形態では直列4気筒エンジンとしたがこれに限るものではなく、その他のレイアウトの多気筒エンジンにも適用することができる。
また、実施例2のように排気行程にある気筒を圧縮させるような場合にも、実施例3のようにスタータ26を用いずに圧縮行程にある気筒に燃焼を生起させることによりクランクシャフト20を逆回転させて行ってもよい。
本発明に係る筒内噴射型内燃機関の始動装置の概略構成図である。 実施例1においてECUが実行する筒内噴射型内燃機関の始動制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例1のエンジンの始動制御を行った場合の気筒Aの状態を時系列的に示した図である。 実施例2においてECUが実行する筒内噴射型内燃機関の始動制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例2のエンジンの始動制御を行った場合の気筒A及びBの状態を時系列的に示した図である。 実施例3においてECUが実行する筒内噴射型内燃機関の始動制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例3のエンジンの始動制御を行った場合の気筒X及びYの状態を時系列的に示した図である。
符号の説明
1 エンジン
2 燃焼室
4 点火栓
6 燃料噴射弁
14 排気弁
16 ピストン
20 クランクシャフト
26 スタータ
28 クランク角センサ
30 カム角センサ
32 ECU

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有し、燃焼室内に直接燃料を噴射可能な筒内噴射型内燃機関の始動装置において、
    前記内燃機関の各行程にある気筒を判別する気筒判別手段と、
    前記内燃機関のクランクシャフトを通常運転時の回転方向とは逆方向に回転させるクランクシャフト逆回転手段と、
    前記気筒の燃焼室内に燃料の噴射を行う燃料噴射手段と、
    該燃料噴射手段により噴射された燃料に点火を行う点火手段とを備え、
    前記内燃機関の始動時に、
    前記気筒判別手段により前記内燃機関の始動前に膨張行程にある気筒を判別し、
    該膨張行程にある気筒のクランク角が上死点から所定角以上であるときには、
    前記クランクシャフト逆回転手段によりクランクシャフトを逆回転させて前記膨張行程にある気筒の燃焼室内の空気を圧縮し、
    前記燃焼室内に前記燃料噴射手段と前記点火手段により燃焼を生起させることを特徴とする筒内噴射型内燃機関の始動装置。
  2. 前記内燃機関の始動時に、
    前記気筒判別手段により前記内燃機関の始動前に膨張行程にある気筒を判別し、
    該膨張行程にある気筒のクランク角が上死点から所定角未満であるときには、
    前記気筒判別手段により前記内燃機関の始動前に排気行程にある気筒を判別し、
    前記クランクシャフト逆回転手段によりクランクシャフトを逆回転させて前記排気行程にある気筒を膨張行程へ移行させ、該気筒の燃焼室内の空気を圧縮し、
    前記燃焼室内に前記燃料噴射手段と前記点火手段により燃焼を生起させることを特徴とする請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の始動装置。
  3. 前記クランクシャフト逆回転手段が電動機であることを特徴とする請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の始動装置。
  4. 前記クランクシャフト逆回転手段は、
    前記内燃機関の始動前に前記気筒判別手段により圧縮行程にある気筒を判別し、
    該圧縮行程にある気筒の燃焼室内に前記燃料噴射手段と前記点火手段により燃焼を生起させることにより前記クランクシャフトの逆回転を行うものであることを特徴とする請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の始動装置。
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