JP2004346770A - 内燃機関の始動装置及び方法並びに動力システム - Google Patents
内燃機関の始動装置及び方法並びに動力システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004346770A JP2004346770A JP2003142268A JP2003142268A JP2004346770A JP 2004346770 A JP2004346770 A JP 2004346770A JP 2003142268 A JP2003142268 A JP 2003142268A JP 2003142268 A JP2003142268 A JP 2003142268A JP 2004346770 A JP2004346770 A JP 2004346770A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- internal combustion
- combustion engine
- valve
- cylinder
- intake
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
【解決手段】内燃機関の始動装置は、複数の気筒を有する火花点火式内燃機関の始動装置であって、これら複数の気筒のうち始動開始時に膨張行程となる気筒及び吸気行程となる気筒の両方で、内燃機関の始動開始以前に、吸気弁を閉弁状態とさせる弁制御手段と、内燃機関の始動開始以前に、両方の気筒内に燃料を供給する燃料供給手段と、内燃機関の始動開始時に、両方の気筒の点火栓を作動させる点火制御手段とを備える。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に搭載される内燃機関の始動装置の技術分野に属し、より詳細には、始動時に、例えばスタータモータやモータジェネレータ等を用いることなく、気筒内で燃料を火花点火し燃焼させて、その燃焼圧を利用して内燃機関を単独始動或いは自己始動させるための内燃機関の始動装置及び方法、並びにこのような始動装置及び内燃機関を備えた動力システムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関の始動時における振動や騒音の低減、特に所謂エコラン車両やハイブリッド車両における内燃機関の始動時の燃費向上や消費電力の低減等のための、スタータモータやモータジェネレータ等を用いることなく気筒内で燃料を火花点火し燃焼させ、その燃焼圧を利用してクランク軸の回転駆動、いわゆるクランキングを行い内燃機関の始動を行う技術(以下適宜、「単独始動」という)が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、燃焼室内に燃料を直接に噴射しこれを燃焼可能な筒内噴射型内燃機関を前提として、内燃機関の停止時に複数の気筒のうち膨張行程にある気筒を検出しておき、始動時にこの気筒の燃焼室内に供給された燃料を燃焼させて、内燃機関を始動させる技術が開示されている。
【0004】
また例えば、特許文献2には、特許文献1の単独始動の技術を更に発展させ、始動時において、圧縮行程にある気筒の吸気弁を開弁させるように可変動弁機構を制御することにより内燃機関の圧縮仕事を低減させ、クランキングを容易にさせる技術も開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−4985号公報
【特許文献2】
特開2002−39038号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1等に開示された従来の内燃機関の単独始動によれば、膨張行程の気筒で発生する燃焼圧のみでは十分なクランキングトルクを得ることができない場合があると共に、クランキング時の回転変動が大きくなり易いという技術的な問題点がある。
【0007】
そこで本発明は、例えば上記問題点に鑑みなされたものであり、従来の内燃機関の単独始動よりもクランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを得ることを可能にする内燃機関の始動装置及び方法、並びに当該始動装置及び内燃機関を備えた動力システムを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の主旨は、内燃機関の始動時においていわゆるスタータモータやモータジェネレータ等を必ずしも用いることなく、膨張行程にある気筒に加えて吸気行程にある気筒内に供給した燃料を火花点火し燃焼させることで発生する燃焼圧を利用して、内燃機関の単独始動を実現するように該内燃機関を制御する点にある。
【0009】
本発明の内燃機関の始動装置は上記課題を解決するために、複数の気筒を有する火花点火式内燃機関の始動装置であって、前記複数の気筒のうち始動開始時に膨張行程となる気筒及び吸気行程となる気筒の両方で、前記内燃機関の始動開始以前に、吸気弁を閉弁状態とさせる弁制御手段と、前記内燃機関の始動開始以前に、前記両方の気筒内に燃料を供給する燃料供給手段と、前記内燃機関の始動開始時に、前記両方の気筒の点火栓を作動させる点火制御手段とを備える。
【0010】
本発明の内燃機関の始動装置によれば、当該内燃機関の通常動作時には、吸気弁は弁制御手段により制御され、燃料は燃料供給手段により供給され、点火栓は点火制御手段により制御される。これらにより筒内噴射型及びポート噴射型内燃機関の通常動作が好適に行われる。即ち、吸気弁、燃料供給手段及び点火栓は、当該内燃機関の始動時のみならず通常動作に当然に用いられてよい。加えて、これらを制御する本発明に係る弁制御手段、燃料供給手段及び点火制御手段についても、当該内燃機関の始動時のみならず通常動作時に用いられてよい。即ち、これらの制御手段は、当該内燃機関の通常動作時に使用される、例えば後述のEFIECU等の制御手段と兼用でもよいし、兼用でなくてもよい。
【0011】
次に、本発明に係る始動装置の動作として、先ず弁制御手段は、複数の気筒のうち始動開始時に膨張行程となる気筒及び吸気行程となる気筒の両方で、内燃機関の始動開始以前に、吸気弁を制御し閉弁状態とさせることができる。
【0012】
また、燃料供給手段は、内燃機関の始動開始以前に、吸気弁が閉弁状態となった両方の気筒内に燃料が供給された状態となるようにする。具体的には、内燃機関が、各気筒内に燃料を直接供給する例えば筒内噴射装置等を備えた筒内噴射型内燃機関の場合には、燃料供給手段は、弁制御手段により膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒の吸気弁が既に閉弁状態にされた後で、且つ好ましくは内燃機関の始動開始の直前に、これらの気筒内に燃料を供給する。他方、内燃機関が、燃料を吸気弁を介して供給する例えばポート噴射装置等を各気筒の吸気ポートに設けたポート噴射型内燃機関の場合には、燃料供給手段は、内燃機関の停止時に、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒が、弁制御手段により閉弁状態とされる前に吸気弁を介してこれらの気筒内に燃料を供給する。
【0013】
続いて、点火制御手段は、内燃機関の始動開始時に、燃料供給手段により吸気行程及び膨張行程の状態にある気筒の燃焼室内に供給された燃料を火花点火し燃焼させるように点火栓を制御する。この燃料の燃焼により、当該気筒内では、燃焼圧が発生する。そして、この燃焼圧の発生により、当該気筒内におけるピストンの位置が変じられ、クランク軸の回転駆動、いわゆるクランキングが行われ、内燃機関の単独始動が実現可能である。
【0014】
本発明を適用する内燃機関は多様なシリンダレイアウトを有していてよい。具体的には、内燃機関が4気筒以上の気筒を有す場合、本発明を適用して、その中の膨張行程及び吸気行程にある2つの気筒で、同時に又は相前後して、燃料供給及び火花点火を行うとよい。
【0015】
特に、内燃機関が3気筒を有す場合、本発明を適用して、その中の膨張行程及び吸気行程にある2つの気筒で、燃料供給時期をずらすことで、相前後して燃料供給及び火花点火を行うことも可能である。
【0016】
尚、内燃機関が5気筒以上の気筒を有す場合、本発明を適用して、その中の膨張行程又は吸気行程にある3つの気筒に対して、燃料供給及び火花点火を行ってもよい。
【0017】
以上のように、本発明によれば、一般的に、内燃機関の始動時において使用されているいわゆるスタータモータやモータジェネレータ等が必ずしも用いられていない。即ち、内燃機関の始動は、吸気行程及び膨張行程にある気筒内に供給した燃料を火花点火し燃焼させることで発生する燃焼圧を利用して行われる。この場合、内燃機関の単独始動が試みられているということができる。
【0018】
特に、本発明によれば、始動時に膨張行程気筒に加えて吸気行程気筒においても燃料供給及び火花点火による燃焼が行われ燃焼圧を発生させることができるため、従来の膨張行程気筒による単独始動のおよそ2倍の燃焼圧を発生させることができるため、クランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを発生させることができる。
【0019】
その結果、スタータモータやモータジェネレータ等が補助的に利用されている場合、これらへの負荷を低減させることができる。よって、電力の消費を抑制し、省エネルギを達成することもできる。特にエコラン車両システムだと、停止始動が何度も繰り返されるので、本発明の如き単独始動、言い換えると着火始動を行うと、電力の消費を抑制する効果が顕著に大きくなる。ここに、本発明に係る「エコラン車両システム」とは、主として内燃機関の始動を目的としたスタータモータ及び再始動を目的としたモータジェネレータを搭載し、アイドリングストップによる内燃機関の停止後は、モータジェネレータにより内燃機関を自動的に再始動する車両システムである。
【0020】
また、騒音防止の観点からも、スタータモータやモータジェネレータ等から発生する大きな振動や振動音が無くなるので有効である。従って、本発明の内燃機関を搭載する車両等の運転者への始動フィーリングの向上を図ることが可能である。更に、スタータモータやモータジェネレータ等を利用しないだけではなく完全に廃止することにより、内燃機関の小型軽量化とコストダウンを図ることも可能である。
【0021】
但し、本発明においても、内燃機関の単独始動の際において補助的に又は代替的にスタータモータやモータジェネレータ等を用いてもよい。
【0022】
本発明の内燃機関の始動装置の一態様では、前記吸気弁の開弁特性を可変とする可変動弁機構を更に備え、前記弁制御手段は、前記両方の気筒に関し、前記燃料供給手段が燃料を供給する前に前記吸気弁が閉弁状態となるように前記可変動弁機構を制御する。
【0023】
この態様によれば、弁制御手段は、内燃機関の始動開始以前に、可変動弁機構を制御する。具体的には、可変動弁機構が、例えば、内燃機関の動力を利用して駆動される場合には、内燃機関の停止直前に、弁制御手段により可変動弁機構は制御され、開弁特性が調整される。ここに、本願発明に係る「開弁特性」とは、吸気弁若しくは吸気弁及び排気弁の開閉時期(開閉タイミング)、バルブリフト量若しくはバルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)である。より詳細には、吸気弁のバルブリフト量及び作用角は最小にされ、且つ吸気弁の閉弁時期は、最進角にされる。従って、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒を閉弁状態にすることができる。他方、可変動弁機構が、例えば、内燃機関の動力を利用せずに駆動される場合には、内燃機関の始動開始直前で且つ例えば燃料供給直前に、弁制御手段により可変動弁機構は制御され、開弁特性が調整される。より詳細には、吸気弁のバルブリフト量及び作用角は最小にされ、且つ吸気弁の閉弁時期は、最進角にされる。従って、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒を、燃料供給手段が燃料を供給する前に、閉弁状態にすることができる。
【0024】
本発明の内燃機関の始動装置の他の態様では、前記燃料供給手段は、前記各気筒の吸気ポートに設けられたポート噴射装置を含み、前記燃料供給手段は、前記弁制御手段により前記両方の気筒が前記閉弁状態とされる前に、前記両方の気筒内に前記燃料を供給するように前記ポート噴射装置を制御する。
【0025】
この態様によれば、各気筒の吸気ポートに設けられ、燃料を吸気弁を介して供給するポート噴射装置を備えたポート噴射型内燃機関において、先ず、燃料供給手段は、内燃機関の停止時に、ポート噴射装置を制御する。具体的には、燃料供給手段は、内燃機関の停止直前に、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒が、弁制御手段により閉弁状態とされる前に吸気弁を介してこれらの気筒内に燃料を供給しておくように、ポート噴射装置を制御する。
【0026】
次に、弁制御手段は、内燃機関の停止時に、吸気弁を制御する。具体的には、例えば、ポート噴射装置による燃料の供給の後で、且つ、内燃機関の好ましくは停止直前に、弁制御手段により吸気弁は制御され、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒を閉弁状態にすることができる。
【0027】
続いて、点火制御手段は、内燃機関の始動開始時に、燃料供給手段により吸気行程及び膨張行程の状態にある気筒の燃焼室内に供給された燃料を火花点火し燃焼させるように点火栓を制御する。この燃料の燃焼により、当該気筒内では、燃焼圧が発生する。そして、この燃焼圧の発生により、当該気筒内におけるピストンの位置が変じられ、クランク軸の回転駆動、いわゆるクランキングが行われ、内燃機関の単独始動が実現可能である。
【0028】
特に、ポート噴射型内燃機関においては、停止から始動までの間が例えば数秒〜数分程度の短時間であれば、燃焼可能即ち単独始動可能である。なぜならば、気筒に吸入された気化状態にある混合気の滞留時間が短時間であれば、混合気が液化し空気と燃料に分離することはなく火花点火され燃焼可能だからである。この場合好ましくは、内燃機関の停止時における各気筒の具体的なクランク軸の回転角度(以下、「クランク角度」と呼ぶ。)を予測する「停止位置予測制御」を採用して、内燃機関の停止時に、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒に夫々、燃料を供給した状態で停止してもよい。
【0029】
本発明の内燃機関の始動装置の他の態様では、前記可変動弁機構を更に備え、前記弁制御手段は、前記吸気行程にある気筒の前記吸気弁を、少なくとも前記内燃機関の始動開始時から吸気行程終了時までの期間において前記閉弁状態とするように前記可変動弁機構を制御する。
【0030】
この態様によれば、弁制御手段は、内燃機関の始動開始以前に、可変動弁機構を制御し、開弁特性を調整する。より詳細には、吸気行程にある気筒の吸気弁のバルブリフト量及び作用角は最小にされ、且つ吸気弁の閉弁時期は、最進角にされる。そのことにより、吸気行程にある気筒の吸気弁を、少なくとも内燃機関の始動開始時から吸気行程終了時、即ち、クランク角度においては下死点の手前の時点までの期間において閉弁状態にすることができる。
【0031】
尚、弁制御手段は、吸気行程にある気筒を休止させる休止処理の一環として、吸気弁を閉弁状態とするように、可変動弁機構を制御してもよい。
【0032】
この際、火花点火についても休止させることで、内燃機関の停止の際に、閉弁状態の気筒内に燃料が供給された状態を構築することも可能である。この方法は、上述したポート噴射型内燃機関の場合に都合がよい。
【0033】
この弁制御手段に係る態様では、前記可変動弁機構は、前記吸気弁の作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を可変とする機構であり、前記弁制御手段は、前記作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を最小にするように前記可変動弁機構を制御するように構成してもよい。
【0034】
このように構成すれば、弁制御手段は、内燃機関の始動以前に、可変動弁機構を制御し、開弁特性を調整する。より詳細には、吸気行程にある気筒の吸気弁の作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方は最小にされる。そのことにより、吸気行程にある気筒の吸気弁を、少なくとも内燃機関の始動開始時から吸気行程終了時、即ち、クランク角度においては下死点の手前の時点までの期間において閉弁状態にすることができる。
【0035】
この弁制御手段に係る態様では、前記可変動弁機構は、前記吸気弁の開閉時期を可変とする機構であり、前記弁制御手段は、前記吸気弁の閉弁時期を最進角にするように前記可変動弁機構を制御するように構成してもよい。
【0036】
このように構成すれば、弁制御手段は、内燃機関の始動以前に、可変動弁機構を制御し、開弁特性を調整する。より詳細には、吸気行程にある気筒の吸気弁の閉弁時期は、最進角にされる。そのことにより、吸気行程にある気筒の吸気弁を、少なくとも内燃機関の始動開始時から吸気行程終了時、即ち、クランク角度においては下死点の手前の時点までの期間において閉弁状態にすることができる。
【0037】
この弁制御手段に係る態様では、前記可変動弁機構は、前記吸気弁の作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を可変とすると共にクランクシャフトに対するカムシャフトの位相を可変とする機構であり、前記弁制御手段は、前記作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を最小にすると共に前記位相を最進角とするように前記可変動弁機構を制御するように構成してもよい。
【0038】
このように構成すれば、弁制御手段は、内燃機関の始動以前に、可変動弁機構を制御し、開弁特性を調整する。より詳細には、吸気行程にある気筒の吸気弁の作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方は最小にされると共にクランクシャフトに対するカムシャフトの位相は最進角にされ、即ち、吸気弁の閉弁時期は最進角にされる。そのことにより、吸気行程にある気筒の吸気弁を、少なくとも内燃機関の始動開始時から吸気行程終了時、即ち、クランク角度においては下死点の手前の時点までの期間において閉弁状態にすることができる。
【0039】
この弁制御手段に係る態様では、前記可変動弁機構は、前記内燃機関の動力により前記吸気弁を閉弁可能であり、前記弁制御手段は、前記内燃機関が停止する際に、前記両方の気筒を前記閉弁状態にするように前記可変動弁機構を制御するように構成してもよい。
【0040】
このように構成すれば、弁制御手段は、内燃機関が停止する際に、可変動弁機構を制御する。具体的には、可変動弁機構が、例えば、油圧式アクチュエータで駆動される場合には、内燃機関の停止直前に、弁制御手段により可変動弁機構は制御され、開弁特性が調整される。より詳細には、吸気弁のバルブリフト量及び作用角は最小にされ、且つ吸気弁の閉弁時期は、最進角にされる。従って、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒を閉弁状態にすることができる。
【0041】
このように、内燃機関の始動時に動作しない油圧式アクチュエータで駆動される可変動弁機構であっても、本発明の始動方式を好適に行える。
【0042】
本発明の内燃機関の始動装置の他の態様では、前記内燃機関の停止時における前記複数の気筒の状態を夫々検出する気筒状態検出手段と、前記気筒状態検出手段による検出結果に従って、前記膨張行程にある気筒及び前記吸気行程にある気筒を識別する気筒識別情報を格納するメモリとを更に備えており、前記弁制御手段、前記燃料供給手段及び前記点火制御手段のうち少なくとも一つは、前記メモリに格納された気筒識別情報に従って夫々制御される。
【0043】
この態様によれば、気筒状態検出手段は、内燃機関の停止時における、複数の気筒の状態を夫々検出する。ここに、本願発明に係る気筒の状態とは、各気筒が、4サイクルガソリンエンジンにおける吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程のいずれの行程にあるかという状態とに加え、各気筒における具体的なクランク角度という状態量でもある。そして、この気筒状態検出手段によって検出された気筒の状態及び状態量に従って、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒が識別され、気筒識別情報としてメモリに格納される。そして、弁制御手段、燃料供給手段及び点火制御手段のうち少なくとも一つは、このメモリに格納された気筒識別情報に従って夫々制御する。
【0044】
本発明の内燃機関の始動装置の他の態様では、前記膨張行程にある気筒及び前記吸気行程にある気筒における空気量を検出する空気量検出手段を更に備え、前記燃料供給手段は、前記検出された空気量に応じて前記両方の気筒に供給すべき燃料の適正燃料供給量を調整する。
【0045】
この態様によれば、空気量検出手段により、内燃機関の停止時に、膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒における具体的な空気量が検出される。
【0046】
燃料供給手段は、両方の気筒において、検出された空気量に応じて、適正燃料供給量を供給するようにする。この適正燃料供給量は、空気量をパラメータとして一義的に決定される。このような一義的な決定は、例えば、予め作成されたテーブルからの取得に基づいて或いは所定関数による計算に従って、迅速に決定される。
【0047】
具体的な計算手順は、空気量検出手段の構成要素の一例であるクランク角検出センサ等により検出されたクランク角度から、その気筒の容積を算出することができる。その気筒の容積からその気筒の空気量を算出し、この算出された空気量に対して所定の空燃比となる適正燃料供給量が決定される。例えば、ピストンが上死点(TDC:Top Dead Center)に近い場合には、空気量が少ないため、適正燃料供給量も少なくし、逆にピストンが下死点(BDC:Bottom Dead Center)に近い場合には、空気量が多いため、適正燃料供給量も多くなる。
【0048】
尚、上述の適正燃料供給量と同様にして適正点火時期も前述のクランク角検出センサ等により検出されたクランク角度をパラメータとして一義的に決定するように構成してもよい。
【0049】
具体的には、点火制御手段は、内燃機関の停止時に膨張行程にある気筒及び吸気行程にある気筒において、前述のクランク角検出センサ等により検出されたクランク角度に応じて火花点火すべき適正点火時期を所定関数から計算するか又は検出されたクランク角度に対応する適正点火時期を予め作成されたテーブルから取得し、該計算又は取得された適正点火時期で火花点火するように点火栓を制御するように構成してもよい。
【0050】
本発明の動力システムは上記課題を解決するために、上述した本発明の内燃機関の始動装置と前記内燃機関とを備える。
【0051】
本発明の動力システムによれば、上述した本発明の内燃機関の始動装置を備えているので、クランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを発生させることができる。その結果、スタータモータやモータジェネレータ等が補助的に利用されている場合、これらへの負荷を低減させることができ、或いは、スタータモータやモータジェネレータ等を利用せずに内燃機関を始動させることが可能となる。
【0052】
本発明の内燃機関の始動方法は上記課題を解決するために、複数の気筒を有する火花点火式内燃機関の始動方法であって、前記複数の気筒のうち始動開始時に膨張行程となる気筒及び吸気行程となる気筒の両方で、前記内燃機関の始動開始以前に、前記吸気弁を閉弁状態とさせると共に、燃料を供給しておき、前記内燃機関の始動開始時に、前記両方の気筒の点火栓を作動させる。
【0053】
本発明の内燃機関の始動方法によれば、前述した本発明の内燃機関の始動装置の場合と同様に、膨張行程気筒に加えて吸気行程気筒においても燃焼圧を発生させることができるため、クランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを発生させることができる。その結果、スタータモータやモータジェネレータ等が補助的に利用されている場合、これらへの負荷を低減させることができ、或いは、スタータモータやモータジェネレータ等を利用せずに内燃機関を始動させることが可能となる。
【0054】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る可変動弁機構を備えた内燃機関の始動装置の具体的な実施の形態について図面に基づいて説明する。本発明に係る内燃機関の始動装置は、アイドリングストップ技術を適用したいわゆるエコラン車両等を対象とする。
【0056】
尚、本実施形態では、以下に説明するように単独始動が可能であるため、スタータモータ或いは始動を目的としたモータジェネレータは省略可能である。但し、始動装置をアシストすることも可能である、若しくはスタータモータ等の代替的又は選択的な利用も可能であるという意味で、これらのスタータモータ等が設けられている。
【0057】
まず、本発明に係る内燃機関の始動装置及び該内燃機関の構成について、図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。ここに、図1は、本発明の実施形態に係る始動装置及び内燃機関の図式的断面図であり、図2は、このうち電子燃料噴射制御ユニット、各種センサ、各種弁等を示す概念図である。
【0058】
図1に示された本発明の実施形態に係る内燃機関100は、燃焼室112内にガソリン燃料を直接噴射し、気筒110内の混合気の爆発により、動力を発生するいわゆる筒内噴射型内燃機関であり、クランク軸が2回転する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の1サイクルを完了して動力を発生する4サイクル内燃機関である。さらに、本発明の実施形態に係る内燃機関100は、クランク角度でみて180度毎に等間隔で火花点火され燃焼する直列4気筒型のレイアウトをしており、その個々の気筒ごとに後述する燃料噴射弁200、点火プラグ210等が設けられている。尚、図1には、説明の便宜上複数の気筒110のうち1つの気筒110を示している。
【0059】
図1において、内燃機関100は、EFIECU(Electrical Fuel Injection Engine Control Unit:電子燃料噴射制御ユニット)10、バックアップRAM11、気筒110、排気弁111、燃焼室112、シリンダヘッド113、排気ポート114、ピストン120、コンロッド(コネクティングロッド)121、フライホイール130、リングギア140、スタータモータ150、ピニオンギア160、タイミングベルト170、モータジェネレータ180、燃料噴射弁200、高圧燃料ポンプ201、点火プラグ210、吸気弁220、吸気ポート221、サージタンク230、吸気管231、電子制御スロットル弁232、スロットルモータ233、スロットルポジションセンサ234、エアフローメータ235、クランク角センサ240、可変動弁機構250、カム角センサ(位相角差検出センサ)260、タイミング変更機構261、作用角検出センサ270及び作用角変更機構271を備えて構成されている。
【0060】
図1において、内燃機関100の吸気系は、図示しない外気を取り込むためのエアダクトから、エアフローメータ235並びにスロットルモータ233及びスロットルポジションセンサ234付きの電子制御スロットル弁232を経由して吸気管231からサージタンク230へ流れ、更に吸気ポート221を経由して、気筒110内の燃焼室112へ吸気されるように構成されている。吸気ポート221には、吸気ポート221を開閉する吸気弁220が設けられている。
【0061】
他方で、内燃機関100の排気系は、排気ガスが、気筒110内の燃焼室112から排気ポート114、図示しない排気管、排気浄化触媒及びマフラーを経由して、大気中へ排出されるように構成されている。排気ポート114には、排気ポート114を開閉する排気弁111が設けられている。
【0062】
EFIECU10は、内部にCPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を有するワンチップ・マイクロコンピュータであり、CPUがROMに記録されたプログラムに従って、通常走行時における内燃機関を統括制御する。更にEFIECU10は、本発明に係る「弁制御手段」、「燃料供給手段」及び「点火制御手段」の一例を構成しており、後述の如く単独始動を制御する。
【0063】
具体的には、EFIECU10は、後述するエアフローメータ235、スロットルポジションセンサ234、作用角検出センサ270、カム角センサ(位相角差検出センサ)260、内燃機関100に取り付けられたクランク角センサ240とに加え、図示しない水温センサ、アクセルポジションセンサ、エンジン回転数センサ、車速センサ、クラッチ位置センサ或いはブレーキペダルの踏み込み有無を検出するブレーキスイッチセンサ等のその他のセンサとが電気配線を介して接続されている。更に、EFIECU10には、スロットルモータ233、作用角変更機構271、タイミング変更機構261、点火プラグ210、燃料噴射弁200及びその他のアクチュエータが電気配線を介して接続されている。
【0064】
EFIECU10は、通常走行時や単独始動時に、これら各種センサの出力信号(電気信号)を、予め設定されたプログラムに対する入力パラメータとして所定種類の各種制御信号を生成する。そして、該各種制御信号によって、スロットルモータ233の駆動による電子制御スロットル弁の開度、作用角変更機構271のバルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)、タイミング変更機構261による吸気弁220及び排気弁111の開閉時期、点火プラグ210の点火時期、燃料噴射弁200の燃料供給量及び燃料供給時期、並びにその他のアクチュエータの駆動量を制御する。
【0065】
EFIECU10には、後に詳細に説明する、内燃機関100の停止時における各気筒110のクランク角度やカム角度、或いは4つの気筒のうち吸気行程にある気筒110及び膨張行程にある気筒110並びにこれらについてのクランク角度やカム角度を識別する識別情報を記憶するためのバックアップRAM(BKUP RAM)11が設けられている。
【0066】
スタータモータ150は、内燃機関100を始動させる直流方式のセルモータである。ピニオンギア160が、スタータモータ150に付設され、フライホイール130の外周に設けられたリングギア140に噛み合わされている。
【0067】
内燃機関100の通常の始動、或いは冷間始動時においては、このスタータモータ150はシャフトを有し、図示しないイグニションスイッチがオン状態とされることにより、12V電源装置からの電力供給を受けて、そのシャフトを回転させる。スタータモータ150のシャフトが回転することにより、内燃機関100のクランク軸が回され、内燃機関100を始動する。具体的には、スタータモータ150のシャフトの先端部には、ピニオンギア160が取り付けられている。ピニオンギア160は、内燃機関100のクランク軸に設けられたフライホイール130のリングギア140と噛み合っている。そのため、スタータモータ150は、内燃機関100の始動により12V電源装置から電力供給を受けると、そのピニオンギア160がフライホイール130のリングギア140と噛み合って回転し、フライホイール130を回転させる。これにより、所定気筒数のピストンが連結されたクランク軸が回転駆動させられる、いわゆるクランキングのため、その回転駆動力により内燃機関を始動することができる。
【0068】
タイミングベルト170は、フライホイール130に設けられた図示しないプーリと、モータジェネレータ180の図示しないプーリとに懸架されている。これにより、モータジェネレータ180が回転することによって発生した動力は、タイミングベルト170、フライホイール130及びクランク軸を介して内燃機関100に伝達されるようになっている。
【0069】
本実施形態に係る内燃機関は、所謂「筒内噴射型」として構成されており、燃料噴射弁200の噴射口が、燃焼室112に露出している。内燃機関100の運転中、燃料噴射弁200には高圧燃料ポンプ201から燃料が圧送される。燃料噴射弁200及び高圧燃料ポンプ201は、EFIECU10に接続されている。高圧燃料ポンプ201は、EFIECU10から供給される制御信号に応じて燃料噴射弁200側へ燃料を圧送する。また、燃料噴射弁200は、EFIECU10から供給される制御信号に応じて燃焼室112内へ燃料を供給する。なお、本発明に係る「燃料供給手段」の一例が、ここに述べた燃料噴射弁200、高圧燃料ポンプ201及びEFIECU10等から構成されている。
【0070】
点火プラグ210の先端が、燃焼室112に露出している。そして、本発明に係る「点火栓」の一例が、点火プラグ210から構成されている。点火プラグ210は、EFIECU10から点火信号を供給されることにより、燃焼室112内の燃料に火花点火する。
【0071】
本発明に係る「気筒状態検出手段」の一例を構成する、クランク角センサ240は、クランク軸の現在のクランク角度や角速度を検出する。より詳細には、クランク角センサ240は、被検出物(例えば、金属など)を検出することが可能な磁気式センサなどであり、内燃機関100内の図示しないクランク軸近傍の所定の位置に設けられる。即ち、クランク軸上の所定の位置には、外周に凹凸が形成された歯車(以下、「シグナルロータ」と呼ぶ。)が取り付けられるが、クランク角センサ240は、そのシグナルロータの歯数を検出することが可能な位置に設けられる。また、クランク角センサ240は、クランク角度を例えば10〜30度程度の分解能で検出することができる。クランク軸が回転するとシグナルロータもそれに連動して回転する。このとき、クランク角センサ240は、そのシグナルロータの歯数を検出し、パルス信号としてEFIECU10などに出力する。EFIECU10は、クランク角センサ240から出力されたパルス信号をカウントして、それをクランク角度に変換する。これにより、EFIECU10などは、クランク角度を検出する。また、クランク角センサ240は、内燃機関100内に直接設けられるため、クランク角度を絶対角度として検出することができる。
【0072】
可変動弁機構250は、例えばV型エンジンや直列型エンジンであれば、好ましくは、気筒群ごとに夫々設けられている。但し、個々の気筒110毎に設けられてもよい。この可変動弁機構については、油圧式アクチュエータで駆動されてもよい。
【0073】
本発明に係る「気筒状態検出手段」の他の一例を構成する、カム角センサ(位相角差検出センサ)260は、可変動弁機構250ごとに設けられている。カム角センサ260によれば、排気弁111及び吸気弁220の開閉時期を制御するカム軸の現在のカム角度や角速度を知ることができる。
【0074】
また、本発明に係る「気筒状態検出手段」の一例及び他の一例を構成する、クランク角センサ240及びカム角センサ260は、EFIECU10に接続されている。そして、クランク角センサ240及びカム角センサ260からの情報、即ち、クランク軸の現在のクランク角度や角速度の情報並びに排気弁111及び吸気弁220の開閉時期を制御するカム軸の現在のカム角度や角速度の情報に基づいて、EFIECU300は、気筒110の状態を知ることができる。ここで本実施形態においては、前述のように、気筒110は複数設けられていることから、気筒110の状態は、これら複数の気筒110毎に知り得るようになっている。例えば、気筒110の数が全部で6個あるとすれば、1番目の気筒110は吸気行程にあり、n番目(n=2,…,6のいずれか)の気筒110は膨張行程にあるなどということを知ることができる。本実施形態に係る内燃機関100においては、このように各気筒110の状態を知ることにより、燃料噴射弁200等を用いた燃焼室112内への燃料供給の時期及び点火プラグ210における火花点火時期、言い換えると着火時期を、適切に判断することができる。
【0075】
タイミング変更機構(VVT:Variable Valve Timing)261は、可変動弁機構250ごとに設けられている。タイミング変更機構261は、排気弁111及び吸気弁220の開閉時期を変更する。即ち、所謂、遅角制御又は進角制御を実行可能に構成されている。タイミング変更機構261としては、周知の機構を用いることができる。例えば、タイミング変更機構261としては、図示しないクランク軸の回転に対する図示しないカム軸の回転位相を連続的に変更する機構を例示することができる。
【0076】
本実施形態においては、このようなタイミング変更機構261を、本発明に係る吸気弁や排気弁の作用角或いはバルブリフト量を可変とする可変動弁機構250の一部又は全部として、当該タイミング変更機構261を捉えることも可能である。より詳細には、タイミング変更機構261は、例えば図示しない油圧式アクチュエータを用いてカム軸の位相を変位させ、所定の範囲内で開弁時期を遅角または進角させることができる。タイミング変更機構261の図示しない油圧式アクチュエータには、図示しないオイルコントロールバルブを通じて作動油圧の給排路が接続されており、図示しないオイルコントロールバルブは油圧式アクチュエータに対する作動油圧の給排方向を切り換えてその遅角方向または進角方向への作動を行わせることができる。
【0077】
作用角検出センサ270は、可変動弁機構250ごとに設けられ、作用角変更機構271に取り付けられている。作用角検出センサ270は、吸気弁220及び排気弁111の作用角を検出する。
【0078】
作用角変更機構271は可変動弁機構250ごとに設けられ、吸気弁220及び排気弁111のバルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)を変更する。作用角変更機構271としては、周知の機構を用いることができる。例えば、揺動カムを用いて吸気弁220及び排気弁111のバルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)を連続的に変更する機構を例示することができる。
【0079】
可変動弁機構250を要素であるタイミング変更機構261及び作用角変更機構271によって、吸気弁220及び排気弁111の開閉時期、バルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)を変更することができる。
【0080】
次に、図3を参照して、通常走行時のみならず単独始動時に用いられる、本実施形態に係る可変動弁機構250によって吸気弁220及び排気弁111のバルブリフト量及び作用角並びに開閉時期を調整する基本原理について説明する。可変動弁機構250は、例えば、V型エンジンにおける左右のバンク(気筒群)の夫々において個別に機能することが可能である。ここに、図3(A)は、可変動弁機構250によって吸気弁220のバルブリフト量及び作用角を増大又は減少させる場合における、クランク角度に対するバルブリフト量及び作用角を示す特性図であり、図3(B)は、可変動弁機構250によって吸気弁220の開閉時期を最進角又は最遅角させる場合における、クランク角度に対する開閉時期を示す特性図である。尚、図中、クランク角度におけるTDC(Top Dead Center)及びBDC(Bottom Dead Center)は、上死点及び下死点を夫々示す。
【0081】
先ず、図3(A)において大きな山型の実線で示されるように、可変動弁機構250の調整によって吸気弁220のバルブリフト量が大きい場合には、EFIECU10による制御下で、TDC後に、太線下向き矢印のようにBDCに向けてバルブリフト量を減少させる。この際、作用角(バルブリフト期間)についても減少させてもよい。これによって、単独始動時、吸気行程にある気筒110の吸気弁220及び排気弁111をともに閉弁させ、この気筒110を密閉状態にすることができる。そして、この気筒110において燃料供給及び火花点火がなされ、その燃焼圧だけによる単独始動が実現される。更に、通常走行時、吸入空気量を減少させることが可能となり、内燃機関100の出力過剰時における出力抑制を実行できる。他方、図3(A)において小さな山型の実線で示されるように、可変動弁機構250の調整によって吸気弁220のバルブリフト量が小さい場合には、EFIECU10による制御下で、TDC後に、太線上向き矢印のようにBDCに向けてバルブリフト量を増大させる。この際、作用角(バルブリフト期間)についても増大させてもよい。これによって、通常走行時、吸入空気量を増大させることが可能となり、内燃機関100の出力不足時における出力増大を実行できる。
【0082】
なお、図3(A)において山型の点線で示されるように、可変動弁機構250の調整によって排気弁111は、BDCのある程度手前、例えば、BDCより10度前(10度BBDC:10度Before Bottom Dead Center)から開弁(リフトアップ)し始め、TDC付近において閉弁される。
【0083】
次に、図3(B)において左側の山型の実線で示されるように、可変動弁機構250により吸気弁220の開弁時期及び閉弁時期を最進角にする設定において、TDCのある程度手前、例えば、TDCより30度前(30度BTDC:30度Before Top Dead Center)から吸気弁220は開弁(リフトアップ)し始め、TDC後、BDCよりある程度手前、例えば、BDCより30度前(30度BBDC:30度Before Bottom Dead Center)に吸気弁220は閉弁される。これによって、単独始動時、吸気行程にある気筒110の、吸気弁220及び排気弁111をともに閉弁させ、この気筒を密閉状態にすることができる。そして、この気筒において燃料供給及び火花点火がなされ、その燃焼圧だけによる単独始動が実現される。他方、図3(B)において右側の山型の実線で示されるように、可変動弁機構250により吸気弁220の開弁時期及び閉弁時期を最遅角にする設定において、TDC付近において吸気弁220は開弁(リフトアップ)し始め、およそBDC付近において吸気弁220は閉弁される。これによって、通常走行時、特に低速回転時に、吸気弁220と排気弁111が同時に開弁している期間、即ちバルブオーバーラップをなくすことができ、排気ガスの吸気弁220への吹き返し量は抑えられる。
【0084】
なお、図3(B)において山型の点線で示されるように、可変動弁機構250の排気弁111は、前述の図3(A)の場合と同様である。
【0085】
可変動弁機構250のタイミング変更機構261は、太線水平左右向き矢印のように吸気弁の開弁及び閉弁時期を最進角及び最遅角の間に設定することが可能である。なお、最進角及び最遅角の具体的な実施値は、変更可能である。加えて、特に、図3(A)及び図3(B)の可変動弁機構250の吸気弁220における、バルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)並びに開閉時期を組み合わせて同時に変更することも実施可能である。これによって、単独始動時、吸気行程にある気筒110の、吸気弁220及び排気弁111をともに閉弁させ、この気筒を密閉状態にする時期を吸気行程のより早い時期に設定することができる。従って、この気筒において燃料供給及び火花点火がなされ、その燃焼圧だけによる単独始動の実現性がより高まる。更に、可変動弁機構250の吸気弁220及び排気弁111における、バルブリフト量及びバルブリフト期間(作用角)並びに開閉時期を組み合わせて同時に変更することも実施可能である。
【0086】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る直列4気筒型内燃機関の各気筒の各行程、具体的には、圧縮行程、吸気行程、排気行程及び膨張行程における排気弁111及び吸気弁220のクランク角度に対するバルブリフト量の特性について説明する。図4は、本実施形態に係る直列4気筒型内燃機関の各気筒の各行程における排気弁111及び吸気弁220のクランク角度に対するバルブリフト量を示した特性図である。
【0087】
図4において、横軸は、直列4気筒型内燃機関における各気筒ごとの、時間の経過とともにクランク角度の推移を示しており、上死点(TDC:Top Dead Center)及び下死点(BDC:Bottom Dead Center)が周期的にプロットされている。また、縦軸は、吸気弁220及び排気弁111のバルブリフト量を示している。また、#1、#3、#4及び#2は、夫々第1気筒、第3気筒、第4気筒及び第2気筒の気筒番号を示す。この気筒番号の順番は、通常走行時における各気筒に対する燃料の燃焼順番、言い換えると着火順番を示す。
【0088】
図4において、小さな山型をした実線は、吸気弁220のバルブリフト量を示している。4つの気筒の夫々の吸気行程において、TDCのある程度前、例えば、TDCより10度前(10度BTDC:10度Before Top Dead Center)から吸気弁220は開弁(リフトアップ)し始め、TDC後、BDCより相当な程度前例えば、120度BBDC(120度Before Bottom Dead Center)に吸気弁220は閉弁されるように制御される。通常走行時では、吸気弁220は、BDC付近において閉弁される。
【0089】
他方、大きな山型をした点線は、排気弁111のバルブリフト量を示している。4つの気筒の夫々の排気行程において、BDCのある程度前、例えば、10度BBDC(10度Before Bottom Dead Center)から排気弁111は開弁(リフトアップ)し始め、TDC付近において、排気弁111は閉弁される。
【0090】
次に、本実施形態に係る単独始動で特に重要となる、停止時及び始動時のクランク角度について説明する。
【0091】
図4において、黒塗りの縦線は、内燃機関停止時及び始動時のクランク角度を示している。通常、直列4気筒型の内燃機関100では圧縮行程にある気筒(#1)と膨張行程にある気筒(#2)との筒内圧のつり合いから、例えば膨張行程にある気筒(#2)のピストン120はTDC後、100度(100度ATDC:100度After Top Dead Center)のクランク角度の近傍の位置に停止する頻度が高い。この内燃機関の停止時及び始動時において、第1気筒が圧縮行程に、第3気筒が吸気行程に、第4気筒が排気行程に、第2気筒が膨張行程にあることが示されている。黒塗りの縦線の右横に示された上向き及び下向きの矢印は、夫々ピストン120の摺動方向を示す。例えば、第1気筒のピストン120は上向きに摺動し、混合気を圧縮している。
【0092】
本実施形態では特に単独始動に先立って、吸気行程にある第3気筒において、可変動弁機構250により、吸気弁220の開弁特性は調整される。具体的には、吸気弁220のバルブリフト量及び作用角は最小に設定され、吸気弁220の閉弁時期は最進角に設定される。この結果、吸気行程にある第3気筒において、排気弁及び吸気弁のいずれも閉弁され、燃焼室を密閉状態にすることができる。この可変動弁機構については、油圧式アクチュエータによる駆動でもよい。この油圧式アクチュエータによる駆動の場合は、内燃機関の停止直前に、吸気弁の開弁特性は調整され、燃焼室を密閉状態にすることができる。
【0093】
本実施形態では特に単独始動に先立って、吸気行程にある第3気筒と共に、膨張行程にある第2気筒においても、排気弁111及び吸気弁220のいずれも閉弁され、燃焼室112を密閉状態にすることができる。尚、この膨張行程にある第2気筒において、可変動弁機構により、排気弁111の開弁時期を遅角させて、燃焼室112が確実に密閉されるように設定してもよい。そして、予め排気弁111の開弁時期を最遅角に調整しておけば、膨張行程でピストン120が押し下げられている間は排気弁111を閉弁しておくことができ、その膨張行程中での燃焼圧の急な低下が防止される。このように、燃焼室が密閉された、吸気行程にある第3気筒及び膨張行程にある第2気筒において、燃料供給及び火花点火がなされ、燃焼ガスの効率的な膨張仕事を促進して、その燃焼圧だけによる単独始動が実現される。
【0094】
このように本実施形態では、始動時に膨張行程気筒に加えて吸気行程気筒においても燃料供給及び火花点火による燃焼が行われ燃焼圧を発生させることができるため、従来の膨張行程気筒による単独始動のおよそ2倍の燃焼圧を発生させることができるため、クランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを発生させることができる。
【0095】
以下、図5を参照して、本実施形態におけるEFIECU10により制御される、内燃機関100の単独始動を試みる停止始動処理について、説明する。ここに図5は、内燃機関100の単独始動を試みる停止始動処理の流れを示すフローチャート図である。この停止始動処理ルーチンは、予めEFIECU10のROMに記憶されているルーチンであり、内燃機関100の停止時及び始動時に定期的に、主にEFIECU10によって実行されるルーチンである。
【0096】
図5において先ず、EFIECU10によって、内燃機関100が停止したか否かが判定される。具体的には、エンジン回転数が0(RPM)か否かが判定される(ステップS101)。特に、可変動弁機構250が、油圧式アクチュエータで駆動される場合には、内燃機関100の停止直前に、EFIECU10の制御下で、吸気弁220のバルブリフト量及び作用角は最小にされ、且つ吸気弁220の閉弁時期は、最進角にされる。これによって、吸気行程において、吸気弁220及び排気弁111をともに閉弁させ、気筒110を密閉状態にすることができる。ここで、内燃機関100が停止した場合は(ステップS101:Yes)、EFIECU10の制御下で、クランク角センサ240及びカム角センサ260によって、各気筒のクランク角度及びカム角度が検出される(ステップS102)。
【0097】
続いて、検出された各気筒のクランク角度及びカム角度が、EFIECU10の制御下で、バックアップRAM11に記録される(ステップS103)。
【0098】
次に、内燃機関100を始動するための始動信号が発せられたか否かが判定される(ステップS104)。この始動信号は、具体的には、図示しないブレーキペダルから足を離すことにより発せられるブレーキOFF信号、或いはアクセルペダル78を踏み込むことにより発せられるアクセルON信号等に基づき、EFIECU10から発せられる制御信号の一種である。特に、可変動弁機構250が、電気式アクチュエータで駆動される場合には、内燃機関100の始動信号が発せられた直後に、EFIECU10の制御下で、吸気弁220のバルブリフト量及び作用角は最小にされ、且つ吸気弁220の閉弁時期は、最進角にされる。これによって、吸気行程において、吸気弁220及び排気弁111をともに閉弁させ、気筒を密閉状態にすることができる。ここで、始動信号が発せられた場合は(ステップS104:Yes)、EFIECU10の制御下で、ステップS103においてバックアップRAM11に記録された内燃機関の停止時における各気筒のクランク角度及びカム角度の情報を参照して(読込み)、吸気行程及び膨張行程の気筒を把握する(ステップS105)。
【0099】
続いて、EFIECU10の制御下で、ステップS105において把握された吸気行程及び膨張行程の状態にある気筒110内に燃料が供給される。即ち、当該気筒110に対して燃料が供給されるべく、EFIECU10から燃料噴射信号が発せられ、これに応じて、高圧燃料ポンプ201は、燃料噴射弁200側へ燃料を圧送する。続いて、燃料噴射弁200は、これを受けて燃焼室112内へ燃料を供給する。燃料供給量については、EFIECU10の制御下で、ステップS103においてバックアップRAMに記録された内燃機関の停止時における各気筒のクランク角度の情報を参照して(読込み)、吸気行程及び膨張行程の気筒の容積,即ち、吸気行程及び膨張行程の気筒の空気量を算出し、この算出された空気量に対して所定の空燃比となる燃料供給量が決定される。具体的には、ピストンが上死点(TDC)に近い場合には、空気量が少ないため、燃料供給量も少なくし、逆にピストンが下死点(BDC)に近い場合には、空気量が多いので燃料供給量も多くなる(ステップS106)。
【0100】
次に、吸気行程及び膨張行程の状態にある気筒110の燃焼室112内に供給された燃料を火花点火し燃焼させる(ステップS107)。すなわち、EFIECU10から点火信号が発せられ、これに応じて、点火プラグ210が燃料を火花点火し燃焼させる、言い換えると燃料に着火する。この燃料の燃焼により、当該気筒110内では、燃焼圧が発生する。そして、この燃焼圧の発生により、当該気筒110内におけるピストン120の位置が変じられることになる。尚、当該吸気行程の気筒の吸気弁が開弁している期間にクランク軸が停止した場合は、吸気行程と膨張行程の状態にある気筒における火花点火の時期に時間差を設けて、これら2つの気筒における火花点火による燃焼の時期がずれることにより発生する回転力を有効に利用してもよい。
【0101】
特に、ステップS106における燃料噴射弁200による燃料供給の時期とステップS107における点火プラグ210による火花点火時期、言い換えると着火時期との時間間隔は、EFIECU10の制御下において、停止時のクランク角度及びカム角度をパラメータとして一義的に決定される。例えば2〜5(ms)程度の時間間隔が設定されてもよい。このような一義的な決定は、例えば、予め設定され且つEFIECU10の内臓メモリ等に格納された、クランク角度及びカム角度並びに燃料供給の時期及び火花点火時期、言い換えると着火時期の関係を規定するテーブル、所定関数又は演算処理等を適用することで迅速に行える。
【0102】
他方、ステップS101の判定の結果、内燃機関100が停止していない場合(ステップS101:No)、及び、ステップS104の判定の結果、内燃機関100を始動するための始動信号が発せられていない場合は(ステップS104:No)、EFIECU10による停止始動処理ルーチンは実行されない。
【0103】
尚、上述の実施形態では、内燃機関の一例として筒内噴射型内燃機関について説明したが、本発明は、ポート噴射型内燃機関についても、適用可能である。具体的には、ポート噴射型内燃機関の停止直前において各気筒のクランク角度を制御する停止位置予測制御を行い、停止時に吸気行程及び膨張行程の状態にある気筒を予め予測し、これらの気筒に燃料を供給しておく。そして、ポート噴射型内燃機関の始動時に、当該気筒において燃料を火花点火し燃焼させ、その燃焼圧だけによる単独始動が実現されることで本発明と同様の作用効果を有効に享受し得る。但し、ポート噴射型内燃機関においては、燃料供給の時期及び火花点火時期、言い換えると着火時期との時間間隔は、気筒に吸入された気化状態にある混合気が液化し空気と燃料に分離されるのを防ぐために、所定の時間間隔、例えば数秒〜数分程度の短時間に制限されてもよい。
【0104】
また、上述の実施形態では、一例としてアイドルリングストップ技術を適用したエコラン車両を挙げているが、例えば内燃機関及びモータジェネレータをそれぞれ動力源とするパワートレインであるハイブリッド車両等を停止及び始動させる車両であってもよい。
【0105】
また、上述の実施形態では、一例として直列4気筒型の内燃機関100を挙げているが、その他のシリンダレイアウトを有していてもよい。例えば、4気筒以上の内燃機関においてそのうちの膨張行程又は吸気行程にある2気筒以上の気筒において燃料を火花点火し燃焼させ、その燃焼圧だけによる単独始動を試みてもよい。また本発明の実施形態に関し、その他の好ましい態様で具体的な部材や部品の構成を適宜、置き換え可能である。
【0106】
以上のように、図1から図5を参照して詳細に説明したように、本実施形態の内燃機関100の始動は、吸気行程及び膨張行程にある気筒内に供給した燃料を火花点火し燃焼させることで発生する燃焼圧を利用して行われる、いわゆる単独始動が実現されることにより、スタータモータ150やモータジェネレータ180等を利用する場合に比べて、この内燃機関100のより迅速且つ確実な始動が実現されることになる。
【0107】
特に、本発明によれば、始動時に膨張行程気筒に加えて吸気行程気筒においても燃料供給及び火花点火による燃焼が行われ燃焼圧を発生させることができるため、従来の膨張行程気筒による単独始動のおよそ2倍の燃焼圧を発生させることができるため、クランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを発生させることができる。
【0108】
その結果、スタータモータやモータジェネレータ等が補助的に利用されている場合、これらへの負荷を低減させることができる。よって、電力の消費を抑制し、省エネルギを達成することもできる。特にエコラン車両システムだと、停止始動が何度も繰り返されるので、本発明の如き単独始動、言い換えると着火始動を行うと、電力の消費を抑制する効果が顕著に大きくなる。
【0109】
或いは、その結果、スタータモータやモータジェネレータ等を利用せずに内燃機関を始動させることが可能となる。より詳細には、特に、温度の低いため、摩擦力が高くなり且つ回転数が得にくい状況においても、失火の可能性を低下させつつ、スタータモータやモータジェネレータ等を利用せずに内燃機関を迅速且つ確実に始動させることが可能となる。また、騒音防止の観点からも、スタータモータやモータジェネレータ等から発生する大きな振動や振動音が無くなるので有効である。従って、本発明の内燃機関を搭載する車両等の運転者への始動フィーリングの向上を図ることが可能である。更に、スタータモータやモータジェネレータ等を利用しないだけではなく完全に廃止することにより、内燃機関の小型軽量化とコストダウンを図ることも可能である。
【0110】
但し、本実施形態においても、内燃機関の単独始動の際において補助的に又は代替的にスタータモータやモータジェネレータ等を用いてもよい。
【0111】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の始動装置及び方法、並びにこのような始動装置及び内燃機関を備えた動力システムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0112】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る内燃機関の始動装置によれば、始動時に膨張行程気筒に加えて吸気行程気筒においても燃焼圧を発生させることができるため、クランキング時の回転変動を抑制しつつ十分なクランキングトルクを発生させることができる。その結果、スタータモータやモータジェネレータ等への負荷を低減させることができ、或いは、スタータモータやモータジェネレータ等を利用せずに内燃機関を始動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る内燃機関の始動装置及び内燃機関の図式的断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る内燃機関の始動、運転及び停止を制御するための電子燃料噴射制御ユニット、各種センサ及び各種弁等を示す概念図である。
【図3】本発明の実施形態に係る可変動弁機構によって吸気弁のバルブリフト量及び作用角を増大又は減少させる場合における、クランク角度に対するバルブリフト量及び作用角を示す特性図(図3(A))及び可変動弁機構によって吸気弁の開閉時期を最進角又は最遅角させる場合における、クランク角度に対する開閉時期を示す特性図(図3(B))である。
【図4】本発明の実施形態に係る直列4気筒型内燃機関の各気筒の各行程における排気弁及び吸気弁のクランク角度に対するバルブリフト量を示した特性図である。
【図5】本発明の実施形態に係る内燃機関の始動装置による停止始動処理ルーチンを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
10 EFIECU(Electrical Fuel Injection Engine Control Unit)
11 バックアップRAM
100 内燃機関
110 気筒
111 排気弁
112 燃焼室
113 シリンダヘッド
114 排気ポート
120 ピストン
121 コンロッド(コネクティングロッド)
130 フライホイール
140 リングギア
150 スタータモータ
160 ピニオンギア
170 タイミングベルト
180 モータジェネレータ
200 燃料噴射弁
201 高圧燃料ポンプ
210 点火プラグ
220 吸気弁
221 吸気ポート
230 サージタンク
231 吸気管
232 電子制御スロットル弁
233 スロットルモータ
234 スロットルポジションセンサ
235 エアフローメータ
240 クランク角センサ
250 可変動弁機構
260 カム角センサ(位相角差検出センサ)
261 タイミング変更機構
270 作用角検出センサ
271 作用角変更機構
Claims (12)
- 複数の気筒を有する火花点火式内燃機関の始動装置であって、
前記複数の気筒のうち始動開始時に膨張行程となる気筒及び吸気行程となる気筒の両方で、前記内燃機関の始動開始以前に、吸気弁を閉弁状態とさせる弁制御手段と、
前記内燃機関の始動開始以前に、前記両方の気筒内に燃料を供給する燃料供給手段と、
前記内燃機関の始動開始時に、前記両方の気筒の点火栓を作動させる点火制御手段と
を備えたことを特徴とする内燃機関の始動装置。 - 前記吸気弁の開弁特性を可変とする可変動弁機構を更に備え、
前記弁制御手段は、前記両方の気筒に関し、前記燃料供給手段が燃料を供給する前に前記吸気弁が閉弁状態となるように前記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記燃料供給手段は、前記各気筒の吸気ポートに設けられたポート噴射装置を含み、
前記燃料供給手段は、前記弁制御手段により前記両方の気筒が前記閉弁状態とされる前に、前記両方の気筒内に前記燃料を供給するように前記ポート噴射装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記可変動弁機構を更に備え、
前記弁制御手段は、前記吸気行程にある気筒の前記吸気弁を、少なくとも前記内燃機関の始動開始時から吸気行程終了時までの期間において前記閉弁状態とするように前記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記可変動弁機構は、前記吸気弁の作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を可変とする機構であり、
前記弁制御手段は、前記作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を最小にするように前記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記可変動弁機構は、前記吸気弁の開閉時期を可変とする機構であり、
前記弁制御手段は、前記吸気弁の閉弁時期を最進角にするように前記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記可変動弁機構は、前記吸気弁の作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を可変とすると共にクランクシャフトに対するカムシャフトの位相を可変とする機構であり、
前記弁制御手段は、前記作用角及びバルブリフト量のうち少なくとも一方を最小にすると共に前記位相を最進角とするように前記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記可変動弁機構は、前記内燃機関の動力により前記吸気弁を閉弁可能であり、
前記弁制御手段は、前記内燃機関が停止する際に、前記両方の気筒を前記閉弁状態にするように前記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項2及び、4から7のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記内燃機関の停止時における前記複数の気筒の状態を夫々検出する気筒状態検出手段と、
前記気筒状態検出手段による検出結果に従って、前記膨張行程にある気筒及び前記吸気行程にある気筒を識別する気筒識別情報を格納するメモリと
を更に備えており、
前記弁制御手段、前記燃料供給手段及び前記点火制御手段のうち少なくとも一つは、前記メモリに格納された気筒識別情報に従って夫々制御されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。 - 前記膨張行程にある気筒及び前記吸気行程にある気筒における空気量を検出する空気量検出手段を更に備え、
前記燃料供給手段は、前記検出された空気量に応じて前記両方の気筒に供給すべき燃料の適正燃料供給量を調整することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の内燃機関の始動装置。 - 請求項1から10のいずれか一項に記載された内燃機関の始動装置と前記内燃機関とを備えたことを特徴とする動力システム。
- 複数の気筒を有する火花点火式内燃機関の始動方法であって、
前記複数の気筒のうち始動開始時に膨張行程となる気筒及び吸気行程となる気筒の両方で、前記内燃機関の始動開始以前に、前記吸気弁を閉弁状態とさせると共に、燃料を供給しておき、前記内燃機関の始動開始時に、前記両方の気筒の点火栓を作動させる
ことを特徴とする内燃機関の始動方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003142268A JP2004346770A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 内燃機関の始動装置及び方法並びに動力システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003142268A JP2004346770A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 内燃機関の始動装置及び方法並びに動力システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004346770A true JP2004346770A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33530409
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003142268A Pending JP2004346770A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | 内燃機関の始動装置及び方法並びに動力システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004346770A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006194234A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-07-27 | Toyota Motor Corp | エンジン始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両 |
| JP2007100681A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Toyota Motor Corp | 電動式バルブタイミング可変機構 |
| JP2008019756A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Hitachi Ltd | 内燃機関の可変動弁装置 |
| JP2008223499A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-25 | Hitachi Ltd | エンジンの始動制御装置 |
| JP2008286189A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Mazda Motor Corp | 内燃機関の停止方法及び停止システム |
| JP2010159770A (ja) * | 2004-12-17 | 2010-07-22 | Toyota Motor Corp | エンジン始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両 |
| WO2017217501A1 (ja) * | 2016-06-16 | 2017-12-21 | 株式会社デンソー | エンジン始動システム、及び、始動機 |
| JP2017227211A (ja) * | 2016-06-16 | 2017-12-28 | 株式会社デンソー | エンジン始動システム、および、始動機 |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003142268A patent/JP2004346770A/ja active Pending
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006194234A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-07-27 | Toyota Motor Corp | エンジン始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両 |
| JP2010159770A (ja) * | 2004-12-17 | 2010-07-22 | Toyota Motor Corp | エンジン始動制御装置、その方法及びそれを搭載した車両 |
| US7949461B2 (en) | 2004-12-17 | 2011-05-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Engine start control apparatus, engine start control method, and motor vehicle equipped with engine start control apparatus |
| JP2007100681A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Toyota Motor Corp | 電動式バルブタイミング可変機構 |
| JP2008019756A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Hitachi Ltd | 内燃機関の可変動弁装置 |
| JP2008223499A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-25 | Hitachi Ltd | エンジンの始動制御装置 |
| JP2008286189A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Mazda Motor Corp | 内燃機関の停止方法及び停止システム |
| WO2017217501A1 (ja) * | 2016-06-16 | 2017-12-21 | 株式会社デンソー | エンジン始動システム、及び、始動機 |
| JP2017227211A (ja) * | 2016-06-16 | 2017-12-28 | 株式会社デンソー | エンジン始動システム、および、始動機 |
| CN109416012A (zh) * | 2016-06-16 | 2019-03-01 | 株式会社电装 | 发动机起动系统及起动机 |
| US10865757B2 (en) | 2016-06-16 | 2020-12-15 | Denso Corporation | Engine starting system and starter |
| CN109416012B (zh) * | 2016-06-16 | 2021-03-02 | 株式会社电装 | 发动机起动系统及起动机 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US20090037085A1 (en) | Starting system and method of internal combustion engine | |
| KR100935708B1 (ko) | 엔진의 재시동을 위한 시동 제어 장치 및 시동 제어 방법 | |
| US20090271095A1 (en) | Starting System and Method of Internal Combustion Engine | |
| JP2006348861A (ja) | 内燃機関の始動装置 | |
| JP5742682B2 (ja) | 内燃機関の始動制御装置 | |
| JP4844537B2 (ja) | エンジンの始動制御装置 | |
| JP2004036429A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
| JP2009019577A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
| JP5594332B2 (ja) | 内燃機関の始動制御装置 | |
| JP2004346770A (ja) | 内燃機関の始動装置及び方法並びに動力システム | |
| JP2013194589A (ja) | エンジンの始動制御装置 | |
| JP4992757B2 (ja) | 内燃機関の制御方法 | |
| JP4737128B2 (ja) | エンジンの始動制御装置及び始動制御方法 | |
| JP2007056839A (ja) | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 | |
| JP2007239461A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
| JP2005337110A (ja) | 内燃機関 | |
| JP4066832B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
| JP4144421B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
| JP4466498B2 (ja) | 内燃機関の点火時期制御装置 | |
| JP4331124B2 (ja) | 内燃機関の始動装置及び方法 | |
| JP5846298B2 (ja) | 車両用エンジン始動制御装置 | |
| JP2013204520A (ja) | 内燃機関の始動制御装置 | |
| JP4998323B2 (ja) | 内燃機関システムおよび内燃機関の制御方法 | |
| JP2006316689A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
| JP2009097345A (ja) | エンジンの始動装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060310 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080219 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080418 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080916 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090127 |