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JP2005280035A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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JP2005280035A
JP2005280035A JP2004095386A JP2004095386A JP2005280035A JP 2005280035 A JP2005280035 A JP 2005280035A JP 2004095386 A JP2004095386 A JP 2004095386A JP 2004095386 A JP2004095386 A JP 2004095386A JP 2005280035 A JP2005280035 A JP 2005280035A
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JP2004095386A
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Akikage Kaieda
晃彰 海江田
Masaya Shibatani
正也 柴谷
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
Koichi Terao
幸一 寺尾
Homare Shinohara
誉 篠原
Kunio Kasamatsu
久仁雄 笠松
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Seiko Epson Corp
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

【課題】 水性顔料インクを用いるインクジェット記録において高い記録品質が得られ、且つコート紙やアート紙などの塗工印刷用紙に類似した外観を有するインクジェット記録媒体を提供すること。
【解決手段】 基材の少なくとも片面にインク受容層を有するインクジェット記録媒体において、該インク受容層を、アラゴナイト型及びカルサイト型の2種類の炭酸カルシウムとバインダーとを含有する下塗り層の上に、カチオン性ポリマーを含有する上塗り層を積層してなる2層構造とする。
【選択図】 なし

Description

本発明はインクジェット記録媒体に関し、詳しくは、水性顔料インクを用いるインクジェット記録に好適で、且つコート紙やアート紙などの塗工印刷用紙に類似した外観を有するインクジェット記録媒体に関する。
インクジェット記録方式は、記録ヘッドからインクの液滴を吐出させ、紙等の記録媒体にインクを付着させて画像を記録する印刷方式である。インクジェット記録用の記録媒体としては、一般事務用紙やコート紙などのインクジェット特性の考慮されていない普通紙を用いることも可能であるが、高精細な印刷が求められる写真や高精細イラストレーション等のフルカラー用途等においては、より高度なインク吸収性を備えた記録媒体を用いる必要がある。このような記録媒体としては、インクジェット記録媒体などと称される、基材上にシリカ等の無機微粒子を主体とするインク受容層を設けた構成のものがある。このインクジェット記録媒体は、インク受容層中の隣接顔料間の空隙や顔料粒子自体が持つ細孔により高度なインク吸収性を発現し、インクの乾燥速度が速い、画像濃度が高い、にじみが少ないといった理想的なインクジェット特性を有している。
また、インクジェット記録用のインクとしては、染料系あるいは顔料系の色材を水性媒体中に溶解又は分散させた水性インクが一般的であり、染料インクと顔料インクに大別される。これまで、記録画像の発色性や色再現性に優れる染料インクが多用されてきたが、近年、インクジェット記録技術のデジタル写真サービスや商業印刷への用途拡大などにより、記録画像の保存性が重要視されるようになってきており、これに伴い、染料インクに比して記録画像の耐水性や耐光性に優れる顔料インクに注目が集まっている。
顔料インクによる画像形成は、染料インクによる画像形成とは大きく異なる。即ち、染料インクは、染料を記録媒体の内部に侵入させることにより記録媒体自体を染色して画像を形成するもので、染料が記録媒体の表面に留まらないのに対し、顔料インクは、染料よりはるかに大きな顔料粒子が記録媒体の表面上に留まり、顔料粒子自体の発色により画像を形成する。従って、顔料インクにより形成された画像は、染料インクにより形成された画像に比して、一般に画像濃度が低く、入射光の乱反射による色味の相違などが起こりやすいという欠点がある。従来のインクジェット記録媒体の多くは、現在主流である染料インクで記録がされることを想定して設計されており、画像形成の原理が染料インクとは大きく異なる顔料インクを用いて記録を行っても、画像濃度が不十分で画質的に満足できるものが得られない場合が多い。
そこで、水性顔料インクで記録を行っても十分な画像濃度が得られ、且つ記録画像の耐水性並びにインク受容層の耐水性及び強度にも優れたインクジェット記録媒体として、特許文献1には、インク受容層に、シリカ、アラゴナイト質の炭酸カルシウム、シラノール変性ポリビニルアルコール及び水和アルミニウム酸化物を含有させ、且つ該シリカとして細孔容積0.9〜1.5ml/g、平均粒子径2〜5μmのシリカを用い、且つ該シリカの含有量を50重量%以上としたインクジェット記録用シートが開示されている。
特開2003−251930号公報
インクジェット記録技術の用途拡大に伴い、インクジェット記録媒体に要求される特性は、記録画像の画質や耐水性の向上といったオーソドックスなものに留まらず、その外観にも及ぶようになってきている。例えば、小ロット印刷やショートラン印刷市場等では、これまでオフセット印刷方式やグラビア印刷方式で行ってきた印刷をインクジェット記録方式に切り替える動きが本格化しつつあり、このような用途で使用されるインクジェット記録媒体には、記録品質の高さもさることながら、色調や光沢感などから総合的に把握されるインクジェット記録媒体の外観が、オフセット印刷等で使用されるコート紙やアート紙などの塗工印刷用紙の外観と類似していることが求められる。また、一部の商業印刷分野などでは、輪転機を稼働させて印刷物を大量に刷る本印刷の前に、インクジェットプリンタを用いて印刷物の仕上がりを事前に確認する色校正を行うようになってきており、この色校正用のインクジェット記録媒体にもコート紙やアート紙などに類似した外観が求められる。
しかしながら、インクジェット記録媒体は、基本的に水性インクの使用を前提とするものであり、油性インクを使用するオフセット印刷方式やグラビア印刷方式用の塗工印刷用紙とは塗工層の組成が大きく異なるため、その外観も塗工印刷用紙とは大きく異なっている。また、インクジェット記録媒体はコート紙等に比べて製造コストが高く、高価である。このような外観及び製造コストに関する問題を解決し、且つ水性顔料インクによる記録で良好な記録品質が得られるインクジェット記録媒体は未だ提供されていない。
従って、本発明の目的は、水性顔料インクを用いるインクジェット記録において高い記録品質が得られ、且つコート紙やアート紙などの塗工印刷用紙に類似した外観を有するインクジェット記録媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録媒体は、基材の少なくとも片面にインク受容層を有するインクジェット記録媒体において、上記インク受容層は、アラゴナイト型及びカルサイト型の2種類の炭酸カルシウムとバインダーとを含有する下塗り層の上に、カチオン性ポリマーを含有する上塗り層を積層してなることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録媒体は、水性顔料インクを用いたインクジェット記録において画像濃度が高くブリードのない高画質の画像を提供することができる。また、このインクジェット記録媒体は、色調や光沢感などから総合的に把握される外観が、コート紙などの塗工印刷用紙に類似しているので、印刷校正用、商業用リーフレットやパンフレットの作成用、出版・広告関係などの各種印刷業務用など、これまでオフセット印刷やグラビア印刷で行われてきた印刷用途を含む幅広い用途に使用することができる。
以下、本発明のインクジェット記録媒体について詳細に説明する。本発明のインクジェット記録媒体は、基材の少なくとも片面にインク受容層を有する構成のいわゆる塗工タイプのインクジェット記録媒体である。
上記基材としては、インク受容層が塗設できるものであればよく、例えば、紙、樹脂被覆紙、樹脂フィルム、プラスチック板、不織布、布、金属フィルム、金属板、あるいはこれらを貼り合わせた複合基材等を用いることができる。なかでも、セルロースパルプを主成分とする紙は本発明で好ましく用いられる。セルロースパルプの原料としては、通常は針葉樹や広葉樹といった木材原料が用いられるが、これら以外にも、藁、エスパルト、バガス、ケナフ等の草類繊維や、麻、楮、雁皮、三椏等の靱皮繊維や、綿などを用いることができる。本発明においては、これらのパルプ原料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、パルプ化の方法は特に限定されず、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ、砕木パルプ、セミケミカルパルプ、ケミグランドパルプ、リファイナーグランドパルプ等の公知のパルプ化法を用いることができる。オフィス古紙、古新聞、古雑誌などを原料とした再生パルプ(脱墨パルプ)も本発明で好ましく用いられる。また、ガラス繊維等の無機繊維、あるいはポリエステル繊維やアラミド繊維等の合成繊維を必要に応じて適宜使用することも可能である。
基材としての紙(紙基材)には、通常、紙を抄造する際に用いられる各種助剤を配合させることができる。例えば、紙の柔軟性、表面の平滑性、不透明性、印刷適性等を改善するための填料として、クレー、タルク、軽質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機填料を用いることができる。また、内添サイズ剤としてロジン系サイズ剤を使用することができ、この場合には定着剤として硫酸バンドを併用することができる。アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸等の中性サイズ剤を使用する場合は、カチオン澱粉等のカチオン系定着助剤を併用することができる。さらに、必要に応じ、紙力増強剤として、ポリアクリルアミド系ポリマーや澱粉等を用いることができる。
上記基材には、必要に応じて、スーパーカレンダー、ブラシ掛け、キャスト仕上げ等の平滑化処理を施しておくことも可能である。
上記基材の上に形成されるインク受容層は2層構造の塗工層で、該基材側から順に、下塗り層、上塗り層を順次積層してなる。
下塗り層は、アラゴナイト型及びカルサイト型の2種類の炭酸カルシウムと、バインダーを必須成分として含有する。このように結晶構造の異なる2種類の炭酸カルシウム(アラゴナイト型は斜方晶、カルサイト型は六方晶)を併用することで、後述する上塗り層の作用と相俟ってインクジェット記録に必要なインク吸収性を確保できるようになると共に、コート紙やアート紙等の塗工印刷用紙に類似した外観をインクジェット記録媒体に付与することが可能となる。
上記の下塗り層による効果を確実に奏させる観点から、下塗り層中におけるアラゴナイト型及びカルサイト型の2種類の炭酸カルシウムの重量比は、アラゴナイト型:カルサイト型=1:9〜9:1の範囲にあることが好ましい。
下塗り層中における炭酸カルシウムの含有量(アラゴナイト型とカルサイト型の合計)は、下塗り層の全固形分に対して60〜95重量%の範囲にあることが好ましい。炭酸カルシウムの含有量が60重量%未満では十分なインク吸収性が得られず、また、95重量%超では塗膜強度が低下して、プリンタ内部での用紙搬送時に炭酸カルシウムがボロボロと落ちるいわゆる粉落ちが発生するおそれがある。
尚、必要に応じ、炭酸カルシウム以外の顔料を下塗り層中に含有させることもできる。下塗り層に使用可能な顔料としては、例えば、カオリン、サチンホワイト、硫酸カルシウム、白土、クレー、酸化亜鉛、二酸化チタン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、タルク、シリカなどの無機顔料、あるいはポリスチレン系プラスチックピグメント、スチレン−ブタジエン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、スチレン−アクリル系プラスチックピグメントなどの有機顔料が挙げられる。下塗り層においては上記の2種類の炭酸カルシウムと共に、これらの顔料のうちの1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。
また、下塗り層中に含有されるバインダーとしては、炭酸カルシウムを上記基材上に結着させる接着剤として機能するものを用いることができ、例えば、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系接着剤、澱粉及びその変性物、ゼラチン及びその変性物、カゼイン、プルラン、アラビアゴム、及びアルブミン等の天然高分子樹脂又はこれらの誘導体、ポリビニルアルコール及びその変性物、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラテックスやエマルジョン類、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマー、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及び無水マレイン酸又はその共重合体等が挙げられる。本発明では、これらのうちの1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。
バインダーの含有量は、下塗り層中の全顔料に対して5〜40重量%の範囲で調整されることが好ましい。バインダーの含有量が対顔料5重量%未満では、下塗り層の塗膜強度不足により粉落ちが発生するおそれがある。一方、バインダーの含有量が対顔料40重量%超では、インク吸収性の低下を招き、記録画像の画質に悪影響を及ぼすおそれがある。
下塗り層には、上記の炭酸カルシウム及びバインダーの他に、必要に応じ、カチオン系染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、粘度安定剤、pH調整剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などの各種添加剤を適宜含有させることができる。
一方、上記下塗り層の上に積層される上塗り層は、カチオン性ポリマーを必須成分として含有する。インクジェット記録媒体の最表層となる上塗り層中にカチオン性ポリマーを含有させることにより、上塗り層上に水性顔料インクを付与した直後に、該インク中に含まれるアニオン性の顔料や分散剤などが上塗り層中のカチオン性ポリマーと瞬時に凝集反応を起こして、上塗り層の表面あるいは表層部に顔料の凝集物が定着するようになるので、これにより記録画像の発色性(画像濃度)が高められると共に、記録画像において異色の境界部分で色が滲んだり不均一に混ざり合う現象、いわゆるブリードを効果的に防止することができる。この結果、上述した下塗り層の作用と相俟って、高画質、高品位の画像が得られるようになる。
上記カチオン性ポリマーとしては、SO2基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性ポリマー(以下、「カチオン性ポリマーA」ともいう)や、下記化学式(1)で表される繰り返し単位を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性ポリマー〔(N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシプロピル)アンモニウムクロライド塩型カチオン性ポリマー。以下、「カチオン性ポリマーB」ともいう〕が好ましい。
Figure 2005280035
上記カチオン性ポリマーAとしては、特に、下記化学式(2)で表される繰り返し単位を有するジアリルジメチルアンモニウムクロライド塩型カチオン性ポリマーが好ましい。
Figure 2005280035
上記カチオン性ポリマーA及びBの何れも、重量平均分子量は2000以上が好ましく、4000以上が更に好ましい。カチオン性ポリマーの重量平均分子量が2000未満では、画像濃度の向上効果に乏しく、ブリードを効果的に防止できないおそれがある。一方、カチオン性ポリマーの重量平均分子量が大きすぎると、インク吸収性が損なわれるおそれがあるので、重量平均分子量が10万よりも小さいものを使用することが好ましい。
上記カチオン性ポリマーAとして本発明に好適に使用できるものとしては、日東紡績製のPAS−A−1(重量平均分子量2000)、PAS−A−5(重量平均分子量4000)、PAS−92(重量平均分子量5000)等が挙げられる。
上記カチオン性ポリマーBとして本発明に好適に使用できるものとしては、センカ製のKHE104L(重量平均分子量20000)等が挙げられる。
上塗り層は上記カチオン性ポリマーが多いほど好ましく、通常は、上塗り層の全固形分がカチオン性ポリマーとするが、必要に応じ、下塗り層に添加可能な上記の各種添加剤を上塗り層に適宜含有させることができる。
本発明のインクジェット記録媒体は、通常の塗工紙と同様の方法で製造することができる。上述した下塗り層の各種成分は、通常、水系の塗工液として調製され、エアーナイフコーター、カーテンコーター、スライドリップコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、ロールコーター、ビルブレードコーター、ショートドエルブレードコーター、サイズプレスなどの各種塗工装置を用いて、上記基材上に塗工される。そして、塗工後、乾燥することで、基材上に下塗り層を形成することができる。次いで、この下塗り層上に、上記カチオン性ポリマーを含む塗工液(水系エマルション)を下塗り層と同様の方法で塗工し、乾燥することで、上塗り層を形成することができる。
光沢感や表面強度を高めたい場合には、上塗り層あるいは下塗り層に対してカレンダー装置により平滑化処理を施すことができる。カレンダー装置としては、グロスカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどを用いることができる。また、塗工面を金属若しくはフィルム等の鏡面に写し取るいわゆるキャスト法により、上塗り層あるいは下塗り層の強光沢仕上げをすることもできる。
下塗り層の塗工量は、少な過ぎるとインク吸収性が低下し、また、コート紙ライクな外観を得ることが困難になる。逆に、塗工量が多過ぎても下塗り層による効果が飽和してしまい経済性に劣ることになる。このような観点から、下塗り層の塗工量は乾燥重量で5〜30g/m2の範囲にあることが好ましい。
一方、上塗り層の塗工量は、乾燥重量で0.6〜10g/m2とすることが好ましい。上塗り層の塗工量が0.6g/m2未満では画像濃度の向上やブリードの防止に効果が少なく、10g/m2超ではコート紙ライクな外観が得られなくなるおそれがある。
本発明のインクジェット記録媒体は、各種インクに対応できるものであるが、特に、色材として少なくとも顔料を含むインク(顔料インク)を用いる記録方式に有効である。とりわけ、本発明のインクジェット記録媒体は水性顔料インクを用いるインクジェット記録方式に最適である。
インクジェット記録用の水性顔料インクは、通常、水、各種有機溶剤及び界面活性剤等からなる水性媒体中に顔料系色材が含有されて調製されている。顔料系色材としては、酸化チタン及び酸化鉄、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックなどの無機系顔料;アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどの有機系顔料などが挙げられる。顔料系色材の含有量は、通常、インク全重量に対して0.5〜30重量%程度である。カラーインクジェット記録を行う場合は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の減法混色の3原色のインク、あるいはこれにブラック(K)その他の色のインクを加えた4色以上のインクが用いられる。
以下に、本発明の実施例及び本発明の効果を示す試験例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、斯かる実施例により何等制限されるものではない。尚、本実施例において示す「部」及び「%」は、特に明示しない限り重量基準である。
〈下塗り液の調製〉
下記の手順で下塗り液1〜3を調製した。いずれも固形分濃度を15%とした。
下塗り液1:アラゴナイト型の炭酸カルシウム(カルライトSA、白石中央研究所製)70部、カルサイト型の炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製軽質炭酸カルシウム)30部、及びバインダーとしてポリビニルアルコール(PVA105、クラレ製)25部を水中で混合して調製した。
下塗り液2:アラゴナイト型の炭酸カルシウム(カルライトSA、白石中央研究所製)90部、カルサイト型の炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製軽質炭酸カルシウム)10部、
及びポリビニルアルコール(PVA105、クラレ製)25部を水中で混合して調製した。
下塗り液3:アラゴナイト型の炭酸カルシウム(カルライトSA、白石中央研究所製)100部、及びポリビニルアルコール(PVA105、クラレ製)25部を水中で混合して調製した。
〈上塗り液の調製〉
下記の手順で上塗り液1〜2を調製した。いずれも固形分濃度を15%とした。
上塗り液1:カチオン性ポリマーA(前記PAS−A−5、Mw=4,000)15部、フッ素系界面活性剤(F−144D、ノニオン性、大日本インキ化学工業製)0.3部及び水85部を混合して調製した。
上塗り液2:カチオン性ポリマーB(前記KHE104L、Mw=2,0000)15部、フッ素系界面活性剤(上記F−144D)0.3部及び水85部を混合して調製した。
〔実施例1〕
紙基材(金菱、坪量128g/m2、三菱製紙製)の片面の全面に、上記下塗り液1を乾燥重量が15g/m2となるようにバーコーターで均一に塗工し、乾燥させて、下塗り層を形成した。次いで、この下塗り層の全面に、上記上塗り液1を乾燥重量が2g/m2となるようにバーコーターで均一に塗工して、上塗り層を形成した。このようにして製造したインクジェット記録媒体を実施例1のサンプルとした。
〔実施例2〕
実施例1において、上記下塗り液1に代えて上記下塗り液2を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を製造し、これを実施例2のサンプルとした。
〔実施例3〕
実施例1において、上記上塗り液1に代えて上記上塗り液2を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を製造し、これを実施例3のサンプルとした。
〔比較例1〕
実施例1において、上塗り層を形成しなかった以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を製造し、これを比較例1のサンプルとした。
〔比較例2〕
実施例1において、上記下塗り液1に代えて上記下塗り液3を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を製造し、これを比較例2のサンプルとした。
〔試験例〕
上記各サンプル(インクジェット記録媒体)について、白地光沢、外観類似性を下記の方法により評価した。また、インクジェットプリンタ(PM−4000PX、セイコーエプソン製)を用いて、上記各サンプルの被記録面上に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の水性顔料インク(PM−4000PXに標準搭載されているインク)を使って各色のデューティー100%のカラーパッチを記録して記録物を得、これらの記録物についてブリード、発色性を下記の方法により評価した。これらの評価結果を下記〔表1〕に示す。
(白紙光沢の評価方法)
TAPPI T480om−90に準じて、上記各サンプルの塗工層表面の75度光沢度を測定し、この測定値が50%以上のものをA(アート紙、コート紙と同等以上の光沢度)、40%以上50%未満のものをB(実用限界)、40%未満のものをC(実用不可)とした。尚、上記ISO規格用紙タイプ1(アート紙)又はタイプ3(A2グロス白コート紙)の75度光沢度の測定値は60±10%程度である。
(外観類似性の評価方法)
グレタグマクベス社製のX-Rite938を用い、視野角2度、光源D50、Black Backingの条件で、上記各サンプルの塗工層表面のCIELAB値(L*/a*/b*)を測定し、これらの測定値と、「Japan Color色再現印刷2001」に用いるISO規格用紙タイプ1(アート紙)又はタイプ3(コート紙)のCIELAB値(91/0/−2)とから、JIS Z8730で規定される色差(ΔE*)を計算し、ΔE*が4.0以下をA(アート紙、コート紙と外観が類似している)、ΔE*が4.0超7.0未満をB(外観類似限界)、ΔE*が7.0以上をC(アート紙、コート紙と外観が類似していない)とした。
(ブリードの評価方法)
印刷直後の上記記録物のYとCのカラーパッチが隣接する部分(画質低下が最も判別しやすい部分)を目視により観察し、色混じりの見られないものをA(ブリードなし)、色混じりが若干見られるが、実用上問題ないものをB、色の境界がはっきりしないほどの色混じりが見られるものをCとした。
(発色性の評価方法)
上記記録物の各カラーパッチについて、グレタグマクベス社製のスペクトロリーノSPM−50を用い、視野角2度、光源D50、フィルター無しの条件で反射光学濃度(OD値)を測定し、下記評価基準により評価した。
評価基準
A:CMYKの4色のOD値の合計が7.5を超える。画像濃度が高く発色性良好。
B:4色のOD値の合計が7.5〜6.0。実用上問題なし。
C:4色のOD値の合計が6.0未満(平均でOD値1.5未満)。実用不可。
Figure 2005280035

Claims (4)

  1. 基材の少なくとも片面にインク受容層を有するインクジェット記録媒体において、
    上記インク受容層は、アラゴナイト型及びカルサイト型の2種類の炭酸カルシウムとバインダーとを含有する下塗り層の上に、カチオン性ポリマーを含有する上塗り層を積層してなることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 上記カチオン性ポリマーが、SO2基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性ポリマー又は下記化学式(1)で表される繰り返し単位を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性ポリマーであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録媒体。
    Figure 2005280035
  3. 上記SO2基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン性ポリマーが、下記化学式(2)で表される繰り返し単位を有するジアリルジメチルアンモニウムクロライド塩型カチオン性ポリマーであることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録媒体。
    Figure 2005280035
  4. 色材として少なくとも顔料を含む水性インク用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録媒体。

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