JP2005268032A - 高分子電解質膜、その評価方法および燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多孔性基材の細孔内へ電解質ポリマーを充填した構造の燃料電池用電解質膜における膜性能が電池性能に反映されず、ばらつきが大きいという問題点を解消し、安定でかつ優れた電池性能を発揮し、生産性が高く安価な電解質膜の提供。
【解決手段】 多孔性基材の細孔内が電解質ポリマーで充填され、かつ表面に電解質ポリマー層を形成させてなる高分子電解質膜であって、当該電解質ポリマー層は厚みが5μm以下であることを特徴とする高分子電解質膜。
【選択図】 なし
【解決手段】 多孔性基材の細孔内が電解質ポリマーで充填され、かつ表面に電解質ポリマー層を形成させてなる高分子電解質膜であって、当該電解質ポリマー層は厚みが5μm以下であることを特徴とする高分子電解質膜。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電解質膜に関するもので、当該電解質膜は電気化学装置用、特に燃料電池用、更に詳細には直接アルコール形燃料電池用途として好適なものである。
高分子電解質膜を用いた電気化学装置の一種である燃料電池は、近年電解質膜や触媒技術の発展により性能の向上が著しくなり、低公害自動車用電源や高効率発電方法として注目を集めている。この内、高分子電解質膜を用いた燃料電池(固体高分子形燃料電池)は、膜の表面に酸化、還元触媒を有する反応層を形成した構造を有している。固体高分子形燃料電池においては燃料極において、水素分子がプロトンと電子に分解される反応が起き、発生した電子は電線を通って電気部品を作動させて酸素極側に運ばれ、酸素極においては酸素とプロトンと燃料極から電線を通って運ばれてきた電子から水が生成する。また直接メタノール形燃料電池(DMFC、Direct Methanol Fuel Cell)においては燃料極にはメタノールと水が供給され、膜近傍の触媒によってメタノールと水を反応させてプロトンを取り出す。これらの燃料電池には通常ポリパーフルオロアルキルスルホン酸からなる電解質膜が使用される。
しかしながら、ポリパーフルオロアルキルスルホン酸膜は、直接メタノール形燃料電池等の溶液状燃料を直接電池セルに供給する燃料電池に用いると、メタノール等の燃料が膜を通過してしまいエネルギーロスが生じるという問題があり、またメタノール等の燃料により膨潤して膜面積が大きく変化するため、電極と膜の接合部が剥がれる等の不具合を生じ易く、燃料濃度が上げられないという問題もある。また、フッ素原子を有することで材料自体の価格が高く、製造工程が複雑で生産性が低いため非常に高価であるという経済的問題もある。
このため、直接メタノール形燃料電池としたときのメタノール透過を抑制し、しかも安価な炭化水素骨格からなる高分子電解質膜が求められていた。本発明者等による特許文献1において開示された燃料電池用電解質膜は、多孔性基材に安価なプロトン伝導性ポリマーを充填してなるもので、多孔性基材がポリイミド、架橋ポリエチレン等、外力に対して変形し難い材料から形成されるため、孔内に充填されたプロトン伝導性ポリマーのメタノール水溶液による過度な膨潤を防ぐことができ、その結果、メタノールの透過を抑制することができるものである。
しかしながら直接メタノール形燃料電池として運転した場合の電池性能は同じ物性の膜を使用した場合でも良好な場合と、膜物性を充分発揮できない場合があり不安定であった。
本発明は、上記のような多孔性基材の細孔内へ電解質ポリマーを充填した構造の燃料電池用電解質膜における膜性能が電池性能に反映されず、ばらつきが大きいという問題点を解消し、安定でかつ優れた電池性能を発揮し、生産性が高く安価な電解質膜を提供すべく検討を行なったものである。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、多孔性基材の細孔にイオン交換基を有するポリマーを充填してなる電解質膜の良否を判断する手段として、当該電解質膜の表面に水が付着した状態と表面の水を除去した状態でプロトン伝導度を測定し、表面の水を除去した後のプロトン伝導度の低下率が50%未満である場合には、電池性能が安定することを見出した。
更に、そのような電解質膜として、多孔性基材の細孔内が電解質ポリマーで充填され、かつ表面に電解質ポリマー層を形成させてなる高分子電解質膜であって、当該電解質ポリマー層は厚みが5μm以下であることを特徴とする高分子電解質膜を見出した。
更に当該電解質膜は次の工程により安定して作成されることを見出した。(1)電解質モノマー若しくは重合後に電解質として機能しうる基に変換可能なモノマー、またはこれらを含む溶液若しくは分散液(以下「ポリマー前駆体」と称する。)を、多孔性基材に含浸する工程、(2)当該多孔性基材をフィルムで挟む工程、(3)フィルムと多孔性基材との間隔が片側で5μm以下になるまで余分なポリマー前駆体を排除する工程、(4)前記モノマーを重合することで電解質ポリマーを細孔内および表面に形成させる工程。
更に、フィルムと基材との間隔を特に限定しないで作成した膜であっても、多孔性基材にポリマー前駆体を含浸した後にこれを重合する工程を経て得られた高分子電解質膜の表面に細孔内と同一または異なる電解質ポリマーの溶液若しくは分散液を接触させ、溶剤を除去することによって表面に電解質ポリマーからなる層を片側で5μm以下になるように形成させることにより、高い電池性能を安定して得られることを見出して本発明を完成するに至った。
更に、そのような電解質膜として、多孔性基材の細孔内が電解質ポリマーで充填され、かつ表面に電解質ポリマー層を形成させてなる高分子電解質膜であって、当該電解質ポリマー層は厚みが5μm以下であることを特徴とする高分子電解質膜を見出した。
更に当該電解質膜は次の工程により安定して作成されることを見出した。(1)電解質モノマー若しくは重合後に電解質として機能しうる基に変換可能なモノマー、またはこれらを含む溶液若しくは分散液(以下「ポリマー前駆体」と称する。)を、多孔性基材に含浸する工程、(2)当該多孔性基材をフィルムで挟む工程、(3)フィルムと多孔性基材との間隔が片側で5μm以下になるまで余分なポリマー前駆体を排除する工程、(4)前記モノマーを重合することで電解質ポリマーを細孔内および表面に形成させる工程。
更に、フィルムと基材との間隔を特に限定しないで作成した膜であっても、多孔性基材にポリマー前駆体を含浸した後にこれを重合する工程を経て得られた高分子電解質膜の表面に細孔内と同一または異なる電解質ポリマーの溶液若しくは分散液を接触させ、溶剤を除去することによって表面に電解質ポリマーからなる層を片側で5μm以下になるように形成させることにより、高い電池性能を安定して得られることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明は、多孔性基材の細孔内へ電解質ポリマーを充填した構造の電解質膜を使用した際に問題となっていた、膜性能が電池性能に反映されず、ばらつきが大きいという問題点を解消し、安定がかつ優れた電池性能を発揮し、生産性が高く安価な電解質膜を提供することができるようにしたものである。 このため本発明の電解質膜は、燃料電池用途として極めて有用である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる多孔性基材は、メタノールおよび水に対して実質的に膨潤しない材料であることが好ましく、特に乾燥時に比べて水による湿潤時の面積変化が少ないか、ほとんどないことが望ましい。多孔性基材をメタノールまたは水に浸したときの面積増加率は、浸漬時間や温度によって変化するが、本発明では25℃における純水に1時間浸漬したときの面積増加率が、乾燥時に比較して最大でも20%以下であることが好ましい。
本発明で用いる多孔性基材は、メタノールおよび水に対して実質的に膨潤しない材料であることが好ましく、特に乾燥時に比べて水による湿潤時の面積変化が少ないか、ほとんどないことが望ましい。多孔性基材をメタノールまたは水に浸したときの面積増加率は、浸漬時間や温度によって変化するが、本発明では25℃における純水に1時間浸漬したときの面積増加率が、乾燥時に比較して最大でも20%以下であることが好ましい。
本発明の多孔性基材は、引張り弾性率が500〜5000MPaであるものが好ましく、更に好ましくは1000〜5000MPaであり、また破断強度が50〜500MPaを有するのが好ましく、更に好ましくは100〜500MPaである。
これらの範囲を低い方に外れると充填した電解質ポリマーがメタノールや水により膨潤しようとする力によって膜が変形し易くなり、高い方に外れると基材が脆くなり過ぎて電極接合時のプレス成形や電池に組み込む際の締付け等によって膜がひび割れたりし易い。また、多孔性基材は燃料電池を運転する際の温度に対して耐熱性を有するものがよく、外力が加えられても容易に延びないものがよい。
そのような性質を持つ材料として、芳香族ポリイミド、アラミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン等のエンジニアリングプラスチック、ポリオレフィンを放射線の照射や架橋剤を加えて架橋したり延伸する等の方法で、外力に対して延び等の変形をし難くしたポリマーが挙げられる。これらの材料は単独で用いても2種以上を積層する等の方法で複合化して用いてもよい。
これらの範囲を低い方に外れると充填した電解質ポリマーがメタノールや水により膨潤しようとする力によって膜が変形し易くなり、高い方に外れると基材が脆くなり過ぎて電極接合時のプレス成形や電池に組み込む際の締付け等によって膜がひび割れたりし易い。また、多孔性基材は燃料電池を運転する際の温度に対して耐熱性を有するものがよく、外力が加えられても容易に延びないものがよい。
そのような性質を持つ材料として、芳香族ポリイミド、アラミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン等のエンジニアリングプラスチック、ポリオレフィンを放射線の照射や架橋剤を加えて架橋したり延伸する等の方法で、外力に対して延び等の変形をし難くしたポリマーが挙げられる。これらの材料は単独で用いても2種以上を積層する等の方法で複合化して用いてもよい。
これらの多孔性基材の中では、延伸ポリオレフィン、架橋ポリオレフィン、延伸後架橋されたポリオレフィンからなるものは入手が容易で充填工程の作業性が良く好ましい。
上記のようにして得られる本発明の多孔性基材の空孔率は、5〜95%が好ましく、更に好ましくは5〜90%、特に好ましくは20〜80%である。また平均孔径は0.001〜100μmの範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.01〜1μmの範囲である。空孔率が小さすぎると面積当たりのイオン交換基が少なすぎて燃料電池としては出力が低くなり、大きすぎると膜強度が低下し好ましくない。基材の厚さは200μm以下が好ましく、より好ましくは1〜150μm、更に好ましくは5〜100μm、特に好ましくは10〜50μmである。膜厚が薄すぎると膜強度が低下しメタノールの透過量も増え、厚すぎると膜抵抗が大きくなりすぎ燃料電池の出力が低いため何れも好ましくない。
本発明の電解質膜は、多孔性基材の細孔内にイオン交換基を有するポリマーを充填してなる。当該ポリマーの充填方法は、ポリマー前駆体を多孔性基材に含浸させ、その後に重合させることによって得ることができる。その際、充填するポリマー前駆体には必要に応じて重合開始剤、触媒、硬化剤、界面活性剤等を含んでいてもよい。
また多孔性基材と内部に充填した電解質ポリマーの間に化学的な結合を形成して電解質膜の耐久性を高める目的で、多孔性基材を放射線、電子線、紫外線等の活性エネルギー線の照射、またはプラズマ、オゾン、コロナ放電の処理のいずれかまたはその組み合わせにより処理して用いても良い。
多孔性基材にポリマー前駆体を含浸した後にフィルムで挟むと、含浸したポリマー前駆体が多孔性基材の細孔から脱落することが防止され、重合後に表面に均一なポリマー層を得ることができる。ポリマー前駆体がラジカル重合性である場合には、ラジカル重合を阻害する空気中の酸素を遮断する効果もある。このようなフィルムの材質は特に限定しないが、プラスチック等が使用できる。好ましくはPET、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネート等のプラスチックフィルムである。これらのフィルムはシリコーン等の剥離剤で表面を処理していても良い。
本発明で提案する電解質膜の製造方法のひとつでは、多孔性基材にポリマー前駆体を含浸した後にフィルムで挟む際に余分なポリマー前駆体を除去するものである。この場合は多孔性基材とフィルムの間隔が片側で5μm以下になるようにすることが好ましい。より好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。図1〜3はフィルムと基材の間にポリマー前駆体が多く挟まったままで電解質膜を作成する場合の工程を説明するものである。多孔性基材とフィルムの間隔が片側で5μmを超える場合は、フィルムをはがし取る前の状態は図1のようになっており、フィルムをはがし取った状態では図2のように電解質膜表面に電解質ポリマーが付着した構造となっているが、燃料電池に組み込むまでの工程において通常行われる電解質膜の酸処理や水による洗浄の工程で、表面に付着したポリマー層が水を吸収して膨潤し、やわらかくなり脱落してしまう。本発明者らが検討した結果、このように表面の電解質ポリマーが膨潤して脱落すると、図3のように多孔性基材に充填されている電解質ポリマーの表面近傍や基材の最表面に付着していた電解質ポリマーも共に脱落し、多孔性基材表面が露出したり細孔の表面付近が窪んでしまうことがわかった。このような部分を多く含む電解質膜を用いると電極との接触部分において、電極内の電解質と膜の電解質が接触する面積が少なくなり、燃料電池の性能が低下する。
一方、図4〜6はフィルムと基材の間のポリマー前駆体を十分除去して電解質膜を作成する場合の工程を説明するものである。多孔性基材とフィルムとの間隔が片側で5μm未満の場合は、図5のように表面に付着した電解質ポリマーに水が接触しても簡単には剥がれにくくなり、1μm未満ではほとんど剥がれないことがわかった。このような電解質膜を用いると電極と膜との接触が良好となるので、燃料電池の性能は安定する。また、フィルムと多孔性基材が接触するまでポリマー前駆体を除去した場合は表面に電解質ポリマーの層はできないが、細孔表面が窪むことがなく図6のようになるため電極との接合性は良好となり好ましい。
多孔性基材にポリマー前駆体を含浸し、2枚のフィルムで挟んだ後の多孔性基材とフィルムの間には余分なポリマー前駆体がたまりやすい。これを除去して電解質膜表面の電解質ポリマー層を薄くする方法は特に限定しないが、たとえば平滑なヘラでしごき出す方法やローラーで挟んで搾り出す方法が好ましく用いられる。
本発明において電解質膜表面に厚さが5μm以下の電解質ポリマー層を形成するための第2の方法は、多孔性基材の細孔に電解質ポリマー(以下「電解質ポリマー(a)」とも称する。)を充填した電解質膜の表面に電解質ポリマー(以下「電解質ポリマー(b)」とも称する。)の溶液若しくは分散液を接触させて乾燥させ、電解質ポリマー(b)からなる層を形成する方法である。形成する電解質ポリマー(b)層の厚さは、片面で5〜0.1μmが好ましく、より好ましくは2〜0.1μm、更に好ましくは1〜0.1μmである。好ましい範囲を超えて厚すぎる場合は膜厚が厚くなる分イオン伝導抵抗が大きくなり、薄すぎる場合は付着させたポリマー層が破れやすくなり好ましくない。本方法を用いれば図3のように表面状態が悪いものの表面状態を修復することができ、図7のようになる。
電解質ポリマー(b)は、プロトン伝導性を有する電解質ポリマーであればいずれも使用できるが、好ましい例としては、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルケトン等のベンゼン環をスルホン化して得られる電解質ポリマーや、ポリパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー等を使用することができる。この内、ポリパーフルオロカーボンスルホン酸は塗布乾燥後には、水や溶剤に再溶解しにくくなる性質を有しており好ましい。
なお、電解質ポリマー(b)は、後述の電解質ポリマー(a)と同一でも異なっていてもよい。
また、電解質ポリマー(b)として、耐久性の高いフッ素系電解質ポリマー等を用いた場合は、多孔性基材の細孔に存在する電解質ポリマー(a)が抜け落ちるのを防止でき、結果として、電解質膜の耐久性を高めることが可能となる。
なお、電解質ポリマー(b)は、後述の電解質ポリマー(a)と同一でも異なっていてもよい。
また、電解質ポリマー(b)として、耐久性の高いフッ素系電解質ポリマー等を用いた場合は、多孔性基材の細孔に存在する電解質ポリマー(a)が抜け落ちるのを防止でき、結果として、電解質膜の耐久性を高めることが可能となる。
電解質ポリマー(b)の付着量をコントロールする方法は特に限定されないが、溶液中の固形分濃度、塗布回数、乾燥するときの膜の傾き等や、液中への浸漬、刷毛塗り、ローラー塗り、印刷等塗布方法を選択する方法等が挙げられる。
本発明は、電極との接触が良好かどうか、電解質膜の表面状態を見分ける手段として、電解質膜を水または電解液に浸漬した後にそのままの状態で測定したプロトン伝導度と表面の水分または電解液を除去して測定したプロトン伝導度を比較する方法を提供するものである。
本発明において、電解質膜のプロトン伝導性は水や電解液に浸漬した電解質膜を一対の測定用電極で挟み、交流インピーダンス法によって測定されたものである。電解質膜を測定用電極で挟む際は通常表面に水分または電解液が液滴または液膜状となって表面に付着残留しているが、本発明者等が検討した結果、このような場合には電解質膜と測定用電極との間に存在する水または電解液によって、測定用電極と電解質膜の接触が良くなり、測定用電極と電解質膜間の接触抵抗の影響が小さくなるため、電解質膜を構成する材料の良否を見分けるためには良い方法であるが、逆に膜の表面状態の違いを検出することができないことがわかった。
一方、表面の水分または電解液を除去した場合は、測定用電極との界面の影響が現れやすいため、電解質膜の材質そのものを評価するのには適さないが、電解質膜表面状態の差が顕著に現れる。本研究で使用する多孔性基材中に電解質ポリマーを充填した構造の電解質膜は、これまでにも記述したように、電解質として機能しない基材が表面に露出したり、充填された電解質ポリマーの表面付近が欠損して窪みができたりしやすい。このためこれら二通りの方法で測定したプロトン伝導度を比較する方法は、電解質膜の良否を判断するのに適していることがわかった。
測定に用いる測定用電極は表面が平滑な電気伝導性の材料が好ましく、このような材質としては金属、グラファイト、金属酸化物などが好ましい。特に白金、金、パラジウム等の貴金属、若しくはこれらの金属によるめっきを施した金属を用いると電極自体の抵抗が小さく表面が腐食しにくいため好ましい。
電解質膜を水または電解液に浸してから表面に液滴が付着した状態でインピーダンス測定を行う場合、測定用電極と電解質膜の間に充分水または電解液の皮膜ができる状態するのが好ましい。膜表面が水または電解質をはじき、水分が不足する場合は、スポイト等で水または電解液を補ってから電極で挟むのがよい。電解液としては強酸水溶液が好ましく使用される。
表面の水または電解液を除去してインピーダンス測定を行う場合は、液に浸漬した膜を取り出した直後に、繊維の脱落がなく不純物イオンの溶出がない化学実験用の紙等ではさんで押さえ、水分または電解液を紙に吸収させるのが良い。この作業はすばやく行う必要があり、膜内部の水分が蒸発する影響を及ぼさないように、10秒以内で水分または電解液を除去するのが良い。表面を擦るようにふき取ると電解質膜の表面状態が変化するため好ましくない。また風を当てたりするのも膜内部の水分または電解液が蒸発しやすいため好ましくない。
これらの測定に先立って予め電解質膜を水または電解液に浸す時は、測定値のばらつきを減らすためには測定温度において電解質膜の水または電解液への浸漬を充分に行い、飽和状態に近くしておくのが良い。通常このような電解質膜を水または電解液に浸漬する場合は10分から2時間程度浸漬すれば充分である。
本発明者等は、水または電解液が付着した状態で測定したプロトン伝導度に対して、表面の水分または電解液を除去して測定したプロトン伝導度の低下率が50%未満である電解質膜が、燃料電池とした場合の電池性能が優れていてかつばらつきが少ないことを見出した。これは、電解質膜を燃料電池に用いる場合は電極を張り合わせて使用するが、その接合面では電極と膜との間でイオンの伝導が十分行われることが必要であり、表面の水分を除去してもプロトン伝導性が高いものは、電極とのイオン的な接続が良好になるためと推測される。
なお、水または電解液が付着した状態で測定したプロトン伝導度および表面の水分または電解液を除去して測定したプロトン伝導度は共に1S/cm2以上であることが好ましい。1S/cm2未満では燃料電池に組み込んだ際に、発電効率が悪くなる。
なお、水または電解液が付着した状態で測定したプロトン伝導度および表面の水分または電解液を除去して測定したプロトン伝導度は共に1S/cm2以上であることが好ましい。1S/cm2未満では燃料電池に組み込んだ際に、発電効率が悪くなる。
本発明で使用されるポリマー前駆体の成分であるイオン交換基含有モノマーとしては、プロトン酸性基含有モノマーが燃料電池用電解質膜とした際の性能が良く好ましい。このモノマーは、一分子中に重合可能な官能基とプロトン酸を有する化合物である。その具体例としては、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンホスホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、ビニルホスホン酸、酸性リン酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、イオン交換基に変換し得る官能基を有するモノマーは、上記化合物の塩、無水物、エステル等である。使用するモノマーの酸残基が塩、無水物、エステル等の誘導体となっている場合は重合後にプロトン酸型にすることでプロトン伝導性を付与することができる。
また、重合後にイオン交換基を導入可能な部位を有するモノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、クロロメチルスチレン、t-ブチルスチレン等のベンゼン環含有モノマーが好ましく使用できる。これらにイオン交換基を導入する方法はクロロスルホン酸、濃硫酸、三酸化硫黄等のスルホン化剤でスルホン化する方法等が挙げられる。
なお、「(メタ)アクリル」は「アクリルおよび/またはメタクリル」を、「(メタ)アリル」は「アリルおよび/またはメタリル」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を示している。
これらの化合物のうち、スルホン酸基含有ビニル化合物またはリン酸基含有ビニル化合物がプロトン伝導性に優れるため好ましく、2−メチルプロパン−2−(メタ)アクリルアミドスルホン酸が、高い重合性を有しており更に好ましい。
また、イオン交換基に変換し得る官能基を有するモノマーは、上記化合物の塩、無水物、エステル等である。使用するモノマーの酸残基が塩、無水物、エステル等の誘導体となっている場合は重合後にプロトン酸型にすることでプロトン伝導性を付与することができる。
また、重合後にイオン交換基を導入可能な部位を有するモノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、クロロメチルスチレン、t-ブチルスチレン等のベンゼン環含有モノマーが好ましく使用できる。これらにイオン交換基を導入する方法はクロロスルホン酸、濃硫酸、三酸化硫黄等のスルホン化剤でスルホン化する方法等が挙げられる。
なお、「(メタ)アクリル」は「アクリルおよび/またはメタクリル」を、「(メタ)アリル」は「アリルおよび/またはメタリル」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を示している。
これらの化合物のうち、スルホン酸基含有ビニル化合物またはリン酸基含有ビニル化合物がプロトン伝導性に優れるため好ましく、2−メチルプロパン−2−(メタ)アクリルアミドスルホン酸が、高い重合性を有しており更に好ましい。
本発明で使用されるポリマー前駆体としては、イオン交換基含有モノマーに架橋剤を配合した混合物が好ましい。架橋剤として使用可能な化合物は、一分子中に重合可能な官能基を2個以上有するものであり、上記のプロトン酸性基含有モノマー若しくはその塩等と配合して重合することによってポリマー中に架橋点を形成し、ポリマーを不溶不融の3次元網目構造とすることができる。
その具体例としては、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸塩等が挙げられる。また、1分子中に重合性二重結合とその他の架橋反応が可能な官能基を併せ持つ化合物を用いても良い。このような化合物としてはN−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等が挙げられ、重合性二重結合のラジカル重合を行った後で加熱して縮合反応などを起こさせて架橋するか、ラジカル重合と同時に加熱を行って同様の架橋反応を起こさせることができる。
また架橋性官能基は、炭素炭素二重結合を有するものに限るものではなく、重合反応速度が遅いという点で劣るものの、2官能以上のエポキシ化合物、ヒドロキシメチル基を有するフェニル基等も使用することができる。エポキシ化合物を使用する場合はポリマー中のカルボキシル基等の酸と反応して架橋させたり、ポリマー前駆体に第三成分として水酸基等を有する共重合可能な化合物を添加しておいてもよい。これらの架橋剤は単独で使用することも、必要に応じて2種類以上を併用することも可能である。
その具体例としては、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸塩等が挙げられる。また、1分子中に重合性二重結合とその他の架橋反応が可能な官能基を併せ持つ化合物を用いても良い。このような化合物としてはN−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等が挙げられ、重合性二重結合のラジカル重合を行った後で加熱して縮合反応などを起こさせて架橋するか、ラジカル重合と同時に加熱を行って同様の架橋反応を起こさせることができる。
また架橋性官能基は、炭素炭素二重結合を有するものに限るものではなく、重合反応速度が遅いという点で劣るものの、2官能以上のエポキシ化合物、ヒドロキシメチル基を有するフェニル基等も使用することができる。エポキシ化合物を使用する場合はポリマー中のカルボキシル基等の酸と反応して架橋させたり、ポリマー前駆体に第三成分として水酸基等を有する共重合可能な化合物を添加しておいてもよい。これらの架橋剤は単独で使用することも、必要に応じて2種類以上を併用することも可能である。
本発明で使用されるポリマー前駆体には、重合体の膨潤性を調整するため等、必要に応じてプロトン酸性基を有しない第三の共重合成分を配合することができる。第三成分としては本発明で用いる、イオン交換基含有モノマーおよび架橋剤と共重合が可能であれば特に限定しないが、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、マレイミド類、スチレン類、有機酸ビニル類、アリル化合物、メタリル化合物等が挙げられる。
本発明において、多孔性基材の細孔内部にてポリマー前駆体の中のイオン交換基含有モノマーを重合させる方法は、紫外線、可視光、電子線等の活性エネルギーの照射や加熱による重合が挙げられるが、一旦重合した後に必要に応じて加熱または紫外線の照射等による後硬化工程を加えてもよい。
加熱重合の際に使用可能な、熱開始重合、レドックス開始重合のラジカル重合開始剤としては、次のようなものが挙げられる。
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物;上記過酸化物と、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ホルムアミジンスルフィン酸、アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤;2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系ラジカル重合開始剤。これらラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
加熱重合の際に使用可能な、熱開始重合、レドックス開始重合のラジカル重合開始剤としては、次のようなものが挙げられる。
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物;上記過酸化物と、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ホルムアミジンスルフィン酸、アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤;2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系ラジカル重合開始剤。これらラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
上記後硬化手段の中では、重合反応の制御がし易く、比較的簡便なプロセスで生産性良く所望の電解質膜が得られる点で、紫外線による光開始重合が望ましい。更に光開始重合させる場合には、ラジカル系光重合開始剤を、ポリマー前駆体中に予め溶解若しくは分散させておくことがより好ましい。
ラジカル系光重合開始剤としては、一般に紫外線重合に利用されているベンゾイン、ベンジル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、チオアクリドンおよびこれらの誘導体等が挙げられ、具体的には、ベンゾフェノン系として、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等;チオキサントン系としてチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン等;チオアクリドン系としてチオアクリドン等;ベンゾイン系としてベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等;アセトフェノン系としてアセトフェノン、プロピオフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モンフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等;ベンジル等のベンジル系化合物が挙げられる。
ラジカル系光重合開始剤としては、一般に紫外線重合に利用されているベンゾイン、ベンジル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、チオアクリドンおよびこれらの誘導体等が挙げられ、具体的には、ベンゾフェノン系として、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等;チオキサントン系としてチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン等;チオアクリドン系としてチオアクリドン等;ベンゾイン系としてベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等;アセトフェノン系としてアセトフェノン、プロピオフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モンフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等;ベンジル等のベンジル系化合物が挙げられる。
これら光重合開始剤の使用量は、イオン交換基含有モノマーおよび第三成分の不飽和モノマーの総質量に対して0.001〜1質量%が好ましく、更に好ましくは0.001〜0.5質量%、特に好ましくは0.01〜0.5質量%である。またこれらの内、ベンゾフェノン、チオキサントン、チオアクリドン等の芳香族ケトン系ラジカル重合開始剤は炭素水素結合から水素を引き抜くことによってラジカルを発生することができるため多孔性基材としてポリオレフィン等の有機材料と併用すると基材表面と充填させたポリマーとの間に化学結合を形成することができ好ましい。
本発明において多孔性基材にポリマー前駆体を含浸する際は、モノマー、架橋剤、必要に応じて重合開始剤等を混合し液状にして溶液または分散液とする方が、充填が容易となり好ましい。ポリマー前駆体が低粘度の液体である場合はそのまま含浸に用いることもできるが、濃度を10〜90%の溶液とするのが好ましく、20〜70%の溶液とするのが更に好ましい。
また使用する成分に水に難溶のものが含まれる場合は水の一部または全部を有機溶剤に置き換えてもよいが、有機溶剤を使用する場合は電極を接合する前に有機溶剤を全て取り除く必要があるため水溶液の方が好ましい。このように溶液状にして含浸する理由は、水あるいは溶剤に溶解して含浸に用いることにより微細な孔を有する多孔性基材への含浸が行い易くなることと、予め膨潤したゲルを細孔内に作ることによって、製造した電解質膜を燃料電池にした場合に水あるいはメタノールが細孔内の重合体を膨潤させすぎて重合体が抜け落ちるのを防止する効果があるためである。
また含浸作業をより行い易くする目的で、多孔性基材の親水化処理、ポリマー前駆体への界面活性剤の添加、あるいは含浸中における超音波の照射も行うことができる。
また使用する成分に水に難溶のものが含まれる場合は水の一部または全部を有機溶剤に置き換えてもよいが、有機溶剤を使用する場合は電極を接合する前に有機溶剤を全て取り除く必要があるため水溶液の方が好ましい。このように溶液状にして含浸する理由は、水あるいは溶剤に溶解して含浸に用いることにより微細な孔を有する多孔性基材への含浸が行い易くなることと、予め膨潤したゲルを細孔内に作ることによって、製造した電解質膜を燃料電池にした場合に水あるいはメタノールが細孔内の重合体を膨潤させすぎて重合体が抜け落ちるのを防止する効果があるためである。
また含浸作業をより行い易くする目的で、多孔性基材の親水化処理、ポリマー前駆体への界面活性剤の添加、あるいは含浸中における超音波の照射も行うことができる。
本発明の電解質膜は、固体高分子形燃料電池、特に直接メタノール形燃料電池に好ましく用いることができる。このような燃料電池に電解質膜を用いる際は白金に代表される触媒を付与した2枚の電極間に電解質膜を挟んで加熱プレス等によって一体化した電解質膜電極接合体(MEA)とし、燃料電池セルに組み込んで使用することは広く知られており、本発明による電解質膜も同様の方法によってMEAを作成し、燃料電池セルに組み込んで使用することができる。
本発明の電解質膜は、多孔性基材の空孔に充填されたポリマー電解質の表面が窪んでいたり、多孔性基材が表面に露出する部分がが少ないため、燃料電池に組み込む際の電極との界面における接触性が良好となり、燃料電池としたときの性能が良好で、性能のばらつきも少ない。また水に浸漬した電解質膜の表面に水または電解液が付着した状態と水分または電解液を除去した状態で測定したプロトン伝導性を比較すると、このような電解質膜の良否が判断でき、具体的にはプロトン伝導度の低下率が50%未満の電解質膜が好ましいものである。
(実施例1)
多孔性基材として架橋ポリエチレン膜(厚さ16μm、空孔率40%、平均孔径約0.1μm)を用意した。次に2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸50g、N,N’−メチレンビスアクリルアミド5g、ノニオン性界面活性剤0.005g、紫外線ラジカル重合開始剤0.005g、水50gからなるポリマー前駆体溶液に、前記多孔性膜を浸漬し当該溶液を充填させた。次いで、多孔性基材を溶液から引き上げた後、厚さが50μmのPETフィルム2枚で挟んだ。次にこれを平滑なガラス平板上に置き、PETフィルムの上から、断面が平滑なプラスチック製のヘラで表面をしごいてポリマー前駆体溶液をしごき出した。次にPETフィルムの上から高圧水銀ランプを用いて片面1000mJ/cm2ずつ両面に紫外線を照射し、ポリマー前駆体を重合させた。この工程の後で全体の厚さを10点測定したところすべての測定結果が125μm以下かつその平均は122μmであり、基材とPETフィルムの間に残留したポリマー前駆体の層は片側で平均3μmであった。次にこのPETフィルムをはがし、蒸留水で洗浄し電解質膜を得た。
得られた膜を25℃の蒸留水に1時間浸漬し、表面に水滴がついた状態のプロトン伝導度を測定した。次に水に濡れた膜を化学実験用の紙で挟んで表面の水滴が目視で見えなくなるまで紙の上から膜を押さえて表面の水分を除去し、プロトン伝導度を測定した。また得られた膜を触媒付き電極で挟んで熱プレスしてMEAとし、直接メタノール形燃料電池として評価した。これらの評価結果を表1にまとめた。電子顕微鏡で表面を拡大して観察した写真(図8)では基材の露出や窪みが極めて少ないことがわかる。
多孔性基材として架橋ポリエチレン膜(厚さ16μm、空孔率40%、平均孔径約0.1μm)を用意した。次に2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸50g、N,N’−メチレンビスアクリルアミド5g、ノニオン性界面活性剤0.005g、紫外線ラジカル重合開始剤0.005g、水50gからなるポリマー前駆体溶液に、前記多孔性膜を浸漬し当該溶液を充填させた。次いで、多孔性基材を溶液から引き上げた後、厚さが50μmのPETフィルム2枚で挟んだ。次にこれを平滑なガラス平板上に置き、PETフィルムの上から、断面が平滑なプラスチック製のヘラで表面をしごいてポリマー前駆体溶液をしごき出した。次にPETフィルムの上から高圧水銀ランプを用いて片面1000mJ/cm2ずつ両面に紫外線を照射し、ポリマー前駆体を重合させた。この工程の後で全体の厚さを10点測定したところすべての測定結果が125μm以下かつその平均は122μmであり、基材とPETフィルムの間に残留したポリマー前駆体の層は片側で平均3μmであった。次にこのPETフィルムをはがし、蒸留水で洗浄し電解質膜を得た。
得られた膜を25℃の蒸留水に1時間浸漬し、表面に水滴がついた状態のプロトン伝導度を測定した。次に水に濡れた膜を化学実験用の紙で挟んで表面の水滴が目視で見えなくなるまで紙の上から膜を押さえて表面の水分を除去し、プロトン伝導度を測定した。また得られた膜を触媒付き電極で挟んで熱プレスしてMEAとし、直接メタノール形燃料電池として評価した。これらの評価結果を表1にまとめた。電子顕微鏡で表面を拡大して観察した写真(図8)では基材の露出や窪みが極めて少ないことがわかる。
(実施例2)
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、プラスチック製ヘラでのしごくときの力を強めて行ったこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、117μmでありPETフィルムと多孔性基材の間に電解質は片側で平均0.5μmであった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、プラスチック製ヘラでのしごくときの力を強めて行ったこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、117μmでありPETフィルムと多孔性基材の間に電解質は片側で平均0.5μmであった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
(実施例3)
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、硬質ゴム製ロールとステンレス製ロールに挟んでロール間に圧力をかけながら、搾り出したこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、116μmでありPETフィルムと多孔性基材の間に電解質はほとんどなく片側で0.1μm以下であった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、硬質ゴム製ロールとステンレス製ロールに挟んでロール間に圧力をかけながら、搾り出したこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、116μmでありPETフィルムと多孔性基材の間に電解質はほとんどなく片側で0.1μm以下であった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
(比較例1)
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、プラスチック製ヘラで軽くしごいてPETフィルムとの間に入った気泡だけ取り除いたこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、厚さのばらつきが大きく各測定値が130〜277μmの間で分布し、その平均は230μmであった。PETフィルムと多孔性基材の間に電解質は片側で平均57μmであった。重合工程の後で蒸留水による洗浄を行うと、寒天状のゲルが表面から剥がれ落ちた。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。電子顕微鏡で表面を拡大して観察した写真(図9)では基材の露出や窪みが多く観察された。
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、プラスチック製ヘラで軽くしごいてPETフィルムとの間に入った気泡だけ取り除いたこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、厚さのばらつきが大きく各測定値が130〜277μmの間で分布し、その平均は230μmであった。PETフィルムと多孔性基材の間に電解質は片側で平均57μmであった。重合工程の後で蒸留水による洗浄を行うと、寒天状のゲルが表面から剥がれ落ちた。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。電子顕微鏡で表面を拡大して観察した写真(図9)では基材の露出や窪みが多く観察された。
(比較例2)
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、プラスチック製ヘラでのしごくときの力をやや弱めに行ったこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、139μmでありPETフィルムと多孔性基材の間に電解質は片側で平均11.5μmであった。この膜も重合工程の後で蒸留水による洗浄を行うと、寒天状のゲルが表面から剥がれ落ちるのが観察された。実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
余分なポリマー前駆体を除去する工程において、プラスチック製ヘラでのしごくときの力をやや弱めに行ったこと以外は実施例1と同様にして電解質膜を作成し評価を行った。余分なポリマー前駆体を除去した後の総厚さを実施例1と同様に測定したところ、139μmでありPETフィルムと多孔性基材の間に電解質は片側で平均11.5μmであった。この膜も重合工程の後で蒸留水による洗浄を行うと、寒天状のゲルが表面から剥がれ落ちるのが観察された。実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
(実施例4)
比較例1で作成した膜を固形分濃度が5%のポリパーフルオロスルホン酸溶液(デュポン社製、ナフィオン溶液)に数秒間浸し、引き上げた後に液滴が落ちなくなるまで膜を垂直につるした。表面が乾燥した後、これを80℃のオーブン中で30分間乾燥させ、電解質膜とした。比較例1の電解質膜上に付着したポリパーフルオロスルホン酸の層は片側で0.3μmであった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
比較例1で作成した膜を固形分濃度が5%のポリパーフルオロスルホン酸溶液(デュポン社製、ナフィオン溶液)に数秒間浸し、引き上げた後に液滴が落ちなくなるまで膜を垂直につるした。表面が乾燥した後、これを80℃のオーブン中で30分間乾燥させ、電解質膜とした。比較例1の電解質膜上に付着したポリパーフルオロスルホン酸の層は片側で0.3μmであった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
(実施例5)
比較例1で作成した膜を固形分濃度が5%のポリパーフルオロスルホン酸溶液(デュポン社製、ナフィオン溶液)に数秒間浸し、引き上げた後に液滴が落ちなくなるまで膜を垂直につるし、表面が乾燥した後80℃のオーブン中で30分間乾燥させ、この操作を繰り返すことでポリパーフルオロスルホン酸の層を厚くさせ、評価用電解質膜とした。比較例1の電解質膜上に付着したポリパーフルオロスルホン酸の層は片側で4μmであった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
比較例1で作成した膜を固形分濃度が5%のポリパーフルオロスルホン酸溶液(デュポン社製、ナフィオン溶液)に数秒間浸し、引き上げた後に液滴が落ちなくなるまで膜を垂直につるし、表面が乾燥した後80℃のオーブン中で30分間乾燥させ、この操作を繰り返すことでポリパーフルオロスルホン酸の層を厚くさせ、評価用電解質膜とした。比較例1の電解質膜上に付着したポリパーフルオロスルホン酸の層は片側で4μmであった。この膜について実施例1と同様の評価を行った結果を表1にまとめた。
(作成した膜の評価方法)
(1.プロトン伝導性の評価)
作成した膜を25℃の蒸留水中に1時間浸漬し、これを表面が水で濡れた状態のまま白金電極を貼り付けたガラス板2枚に挟み、測定用試料とした。その後、100Hzから40MHzの交流インピーダンス測定を実施して、プロトン伝導度(A)を測定した。伝導度が高いほど、電解質膜中をプロトンが移動し易く、燃料電池用途に優れていることを示す。
次にこの膜の表面を化学実験用の紙(株式会社クレシア製、商品名キムワイプ)で挟んで表面に付着した水をふき取って、白金電極を貼り付けたガラス板2枚に挟み同様に交流インピーダンスを測定しプロトン伝導度(B)を求めた。
ふき取り後のプロトン伝導度低下率は以下の式で求めた。
プロトン伝導度低下率(%)=[プロトン伝導度(A)−プロトン伝導度(B)]/プロトン伝導度(A)×100
(1.プロトン伝導性の評価)
作成した膜を25℃の蒸留水中に1時間浸漬し、これを表面が水で濡れた状態のまま白金電極を貼り付けたガラス板2枚に挟み、測定用試料とした。その後、100Hzから40MHzの交流インピーダンス測定を実施して、プロトン伝導度(A)を測定した。伝導度が高いほど、電解質膜中をプロトンが移動し易く、燃料電池用途に優れていることを示す。
次にこの膜の表面を化学実験用の紙(株式会社クレシア製、商品名キムワイプ)で挟んで表面に付着した水をふき取って、白金電極を貼り付けたガラス板2枚に挟み同様に交流インピーダンスを測定しプロトン伝導度(B)を求めた。
ふき取り後のプロトン伝導度低下率は以下の式で求めた。
プロトン伝導度低下率(%)=[プロトン伝導度(A)−プロトン伝導度(B)]/プロトン伝導度(A)×100
(2.メタノール透過性の評価)
25℃における浸透実験を以下のように行った。電解質膜をガラス製セルに挟み、一方のセルに10質量%メタノール水溶液を入れ、もう一方のセルに純水を入れた。純水側に浸透するメタノール量をガスクロマトグラフ分析により経時的に測定し、定常状態になった時の透過係数を測定した。透過係数が低いほど、電解質膜中をメタノールが透過し難く、燃料電池用途に適していることを示す。
25℃における浸透実験を以下のように行った。電解質膜をガラス製セルに挟み、一方のセルに10質量%メタノール水溶液を入れ、もう一方のセルに純水を入れた。純水側に浸透するメタノール量をガスクロマトグラフ分析により経時的に測定し、定常状態になった時の透過係数を測定した。透過係数が低いほど、電解質膜中をメタノールが透過し難く、燃料電池用途に適していることを示す。
(燃料電池の性能評価方法)
(1.MEAの作成)
酸素極用に白金担持カーボン(田中貴金属工業(株)製:TEC10E50E)、および燃料極用に白金ルテニウム合金担持カーボン(田中貴金属工業(株)製:TEC61E54)をそれぞれ用い、これらの触媒粉末に高分子電解質溶液(デュポン社製:ナフィオン5%溶液)とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンを配合し、水を適宜加えて攪拌して反応層用塗料を得た。これをスクリーン印刷法でカーボンペーパー(東レ(株)製:TGP−H−060)の片面に印刷し乾燥して電極とした。その際酸素極側は白金量が1mg/cm2、燃料極側は白金とルテニウムの総量が3mg/cm2とした。これらを電解質膜の中央部に塗料面を内側にして重ね合せ、130℃で加熱プレスし燃料電池用膜電極接合体(MEA)を作成した。これを燃料電池単セルに組み込んで運転し、性能を確認した。
(2.燃料電池評価)
実施例および比較例の電解質膜から作成したMEAを直接メタノール形燃料電池単セルに組み込んだ際の運転条件は次のとおり。燃料を3mol%メタノール水溶液、酸化剤を純酸素とした。セル温度は50℃とした。電子負荷器により電流を変化させ電流−電圧特性を測定し、電流×電圧であらわされる出力の最大値を求め、各電解質膜の性能の比較は最高出力により比較し表1にまとめた。
(1.MEAの作成)
酸素極用に白金担持カーボン(田中貴金属工業(株)製:TEC10E50E)、および燃料極用に白金ルテニウム合金担持カーボン(田中貴金属工業(株)製:TEC61E54)をそれぞれ用い、これらの触媒粉末に高分子電解質溶液(デュポン社製:ナフィオン5%溶液)とポリテトラフルオロエチレンディスパージョンを配合し、水を適宜加えて攪拌して反応層用塗料を得た。これをスクリーン印刷法でカーボンペーパー(東レ(株)製:TGP−H−060)の片面に印刷し乾燥して電極とした。その際酸素極側は白金量が1mg/cm2、燃料極側は白金とルテニウムの総量が3mg/cm2とした。これらを電解質膜の中央部に塗料面を内側にして重ね合せ、130℃で加熱プレスし燃料電池用膜電極接合体(MEA)を作成した。これを燃料電池単セルに組み込んで運転し、性能を確認した。
(2.燃料電池評価)
実施例および比較例の電解質膜から作成したMEAを直接メタノール形燃料電池単セルに組み込んだ際の運転条件は次のとおり。燃料を3mol%メタノール水溶液、酸化剤を純酸素とした。セル温度は50℃とした。電子負荷器により電流を変化させ電流−電圧特性を測定し、電流×電圧であらわされる出力の最大値を求め、各電解質膜の性能の比較は最高出力により比較し表1にまとめた。
本発明の電解質膜は、燃料電池としての出力特性と耐久性を併せ持ち燃料電池等用途として極めて有用である。
1 フィルム
2 電解質ポリマー(a)
3 多孔性基材
4 電解質ポリマー(b)
2 電解質ポリマー(a)
3 多孔性基材
4 電解質ポリマー(b)
Claims (9)
- 多孔性基材の細孔内が電解質ポリマーで充填され、かつ表面に電解質ポリマー層を形成させてなる高分子電解質膜であって、当該電解質ポリマー層は厚みが5μm以下であることを特徴とする高分子電解質膜。
- 次の工程を含む製造方法で得られてなる請求項1の高分子電解質膜。
(1)電解質モノマー若しくは重合後に電解質として機能しうる基に変換可能なモノマー、またはこれらを含む溶液若しくは分散液を、多孔性基材に含浸する工程。
(2)当該多孔性基材をフィルムで挟む工程。
(3)フィルムと多孔性基材との間隔が5μm以下になるまで余分な電解質モノマー若しくは重合後に電解質として機能しうる基に変換可能なモノマー、またはこれらを含む溶液若しくは分散液を排除する工程。
(4)前記モノマーを重合することで電解質ポリマーを細孔内および表面に形成させる工程。 - 次の工程を含む製造方法で得られてなる請求項1の高分子電解質膜。
(1)多孔性基材の細孔内に電解質ポリマーが充填された構造を有する高分子電解質膜を作成する工程。
(2)当該高分子電解質膜の表面に、細孔内と同一または異なる電解質ポリマーの溶液を接触させ、溶剤を除去することによって、当該膜の表面に厚さ5μm以下の電解質ポリマーからなる層を形成する工程。 - 高分子電解質膜表面に水または電解液が付着した状態で測定したプロトン伝導度(A)に対する、表面の水または電解液を除去した状態で測定したプロトン伝導度(B)の低下率が50%未満であることを特徴とする請求項1〜3の高分子電解質膜。
- プロトン伝導度(A)、(B)の何れもが1S/cm2以上である、請求項1〜4の高分子電解質膜。
- 多孔質基材の材質がポリオレフィンもしくは架橋ポリオレフィンであることを特徴とする、請求項1〜5の高分子電解質膜。
- 多孔質基材の細孔内に充填された電解質ポリマーが架橋されていることを特徴とする請求項1〜6の高分子電解質膜。
- 請求項1〜7の高分子電解質膜を組み込んでなる燃料電池。
- 表面に水または電解液が付着した状態の高分子電解質膜のプロトン伝導度と表面の水または電解液を除去した状態の高分子電解質膜のプロトン伝導度とを測定し、その比較によって高分子電解質膜の良否を判断する評価方法。
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