JP2005170720A - 陰極線管パネルガラス - Google Patents
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Abstract
【課題】投射型陰極線管の高電圧化・大電流化に向け、パネルガラスの失透の発生を実用上問題のないレベルに抑制しながら、十分なX線吸収能を確保しつつ、ブラウニング特性を大幅に向上した新たなガラス組成物を提供すること。
【解決手段】実質的にPbOを含有せず、10質量%超かつ15質量%以下のZnOを含有し、(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])>0.55、0.15≦Na2O[モル%]/R2O≦0.25、0.45≦K2O[モル%]/R2O ≦0.55であって、波長0.06nmのX線の線吸収係数が36.0cm−1以上である陰極線管用パネルガラス。
【選択図】なし
【解決手段】実質的にPbOを含有せず、10質量%超かつ15質量%以下のZnOを含有し、(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])>0.55、0.15≦Na2O[モル%]/R2O≦0.25、0.45≦K2O[モル%]/R2O ≦0.55であって、波長0.06nmのX線の線吸収係数が36.0cm−1以上である陰極線管用パネルガラス。
【選択図】なし
Description
本発明は、主として投射型カラーテレビジョンに用いられる陰極線管用パネルガラスに関する。
陰極線管は、その外囲器がガラスパネルとガラスファンネルとから構成されている。前記ガラスパネルは、略矩形状に蛍光体が塗布された有効画面を有するフェース部と、該フェース部に対してほぼ垂直に設けられたスカート部とを有している。前記スカート部の端部は開口部となっている。また、前記ガラスファンネルは漏斗形状であって、径の大きな開口部は前記ガラスパネルの開口部とほぼ同一形状であり、径の小さな開口部には電子銃を格納するネック部を有している。
なお、本明細書においては、ガラスパネルを形成するために用いるガラス材料を「パネルガラス」と記載する。
前記のような陰極線管を用いるカラーテレビジョンとしては、投射型陰極線管を備えたテレビジョン(以下、投射型テレビという)と直視型陰極線管を備えたテレビジョン(以下、直視型テレビという)が知られている。
前記の直視型テレビは、電子銃から照射した電子線を前記蛍光体に照射してフェース部自体に映像を映し出すものであるが、投射型テレビは、フェース部を透過させた映像を壁や映写スクリーン等に映し出すものである。
したがって投射型テレビの場合、投射型陰極線管のフェース部外表面における映像の面積に対し、映写スクリーン等に投射された映像の面積は100倍程度に達する。すなわち、投射型陰極線管のフェース部外表面上の画面において、直視型陰極線管と同程度の輝度では、拡大して投射した後にかなり暗くなる。
投射型陰極線管における輝度不足への対策としては、通常、直視型陰極線管と比較して、投射型陰極線管のスクリーンへの入力電力を100倍程度にしている。すなわち、陽極電圧を最大30〜34kV程度とし、陽極電流を最大2〜6mA程度とすることにより輝度を確保している。
さらには、パネルガラスの可視領域の透過率を極力高くすることにより、発光光線がガラスパネルを通過する際の損失を最小限に抑えている。しかし、前述のように高電圧、大電流の電子線を照射した場合、電子の持つ運動エネルギーが大きく、数μmから数10μm程度の厚さの蛍光体層を容易に貫通し、蛍光体の発光に寄与せずに、ガラス内に浸透して、蓄積する電子の割合が増加する。
このような電子線の浸透の深さは、ガラスパネルの蛍光体側の表面から数μmにまで達する。電子線が浸透した領域では、パネルガラスが褐色に着色する、いわゆるブラウニングが、直視型陰極線管に比べて甚だ激しくなる。ブラウニング現象は、電子線の照射時間が長いほど進行し、その結果パネルガラスの透過率が徐々に低下する。すなわち、長時間作動した投射型陰極線管は、製品の初期状態に比べて輝度が大幅に劣化する問題がある。
ブラウニングを抑制する方法としては、特許第2,645,286号公報(特許文献1)には、パネルガラスの組成からZnOを除外し、必要なX線吸収特性を維持するために、ZnOの代わりに少なくともその一部を付加的なSrOで代替する方法が提案されている。
特開平8−277140号公報(特許文献2)では、アルカリ金属イオンの移動がブラウニングの主たる原因であり、そのため、アルカリ金属を含まないガラス組成、あるいは、移動性の低いアルカリ金属を含むガラスが投射管陰極線管用のパネルガラスとして最適であるという仮説を立てている。具体的には、Sb2O3以外のZnO、PbOおよびその他容易に還元できる金属酸化物を基本的に含まず、以下に示される重量パーセントの酸化物を成分とするガラス組成を開示している。
SiO2 55 〜60
K2O 5.75〜10
Al2O3 1 〜 3
Na2O+K2O 10.5 〜14
ZrO2 0 〜 3.5
K2O/Na2O(重量比) 1.6 〜 2.6
LiO2 0.6 〜 2
K2O/Na2O(モル比) >1
SrO 7.5 〜13.5
CeO2 0.5 〜 1
BaO 14 〜16
TiO2 0.25〜 1
Na2O 3 〜 5
Sb2O3 0.15〜 0.5。
SiO2 55 〜60
K2O 5.75〜10
Al2O3 1 〜 3
Na2O+K2O 10.5 〜14
ZrO2 0 〜 3.5
K2O/Na2O(重量比) 1.6 〜 2.6
LiO2 0.6 〜 2
K2O/Na2O(モル比) >1
SrO 7.5 〜13.5
CeO2 0.5 〜 1
BaO 14 〜16
TiO2 0.25〜 1
Na2O 3 〜 5
Sb2O3 0.15〜 0.5。
特許第3,007,653号公報(特許文献3)では、電子線ブラウニングを抑制する成分としてLi2Oを0.5%より多く含有させ、更にブラウニングを抑制するためにNa2O重量%/(Na2O重量%+K2O重量%)が0.06〜0.24であることが条件であり、Na2Oが2.9%以下であることを条件としたガラス組成を提案している。
特開2003−137596号公報(特許文献4)では、Na2O/R2O(R2O:Na2O+K2O+Li2O)、K2O/R2O、Li2O/R2Oをモル組成比で、3元組成図の点A(0、0.2、0.8)、点B(0.2、0.2、0.6)、点C(0.4、0.6、0)、点D(0.2、0.8、0)、点E(0、0.4、0.6)で囲まれた領域内にすることで、アルカリ金属イオンがコロイドになることを防ぐ方法を提案している。
これらの方法は、押しなべて組成のガラス構造のダメージを考慮し、容易に還元できる酸化物を含まないようにするか、移動しやすいアルカリイオンが蓄積された電子に引っ張られて還元されることを考慮して、アルカリイオンが移動しにくくなる条件を求めたものではあるが、投射型陰極線管用のパネルガラスとしては、近年の更なる高電圧・大電流化に対応しブラウニングを抑制するという点で必ずしも十分なガラス組成物ではなかった。
一方、投射型陰極線管の場合、高電圧・大電流の電子線を用いるので、電子線が蛍光体膜に衝突し蛍光体を励起する際に、かなりのX線を発生する。このため、人体への安全性確保という観点から、ガラス外囲器の機能としては発生したX線が外部に漏洩しないように十分なX線吸収能を有することが求められている。
X線吸収能を高めるためには、重金属酸化物を加えたガラス組成物にすればよいが、PbOを含有させると、ガラス内に浸透した電子が鉛酸化物を還元し、ガラスが容易に着色する。このため、通常、陰極線管用のパネルガラスには、米国特許3,464,432号(特許文献5)以来多くの特許文献が示すように、PbOを含有させず、その代わりにSrO、BaOやZnOのような二価の金属酸化物を含有させたガラス組成物にしている。
通常、陰極線管に用いるガラスパネルは、プレス成型法を用いて略箱型の三次元形状に成型される。安定的に成型するためには、一定温度で一定量の溶融ガラス塊(以後、ゴブと称する)を金型内に供給する必要性がある。このため、供給時のガラス粘度が102.7Pa・S程度になる時点の温度(ゴブ温度)を目安にして温度の制御を行っている。したがって、ゴブ温度付近でガラスが失透するような組成物では実用的ではない。すなわち、失透温度は、ゴブ温度より低くその差が大きい方が好ましい。
ところで、前記二価の金属酸化物やMgOあるいはZrO2をガラス中に多量に含有させると、ガラスが失透しやすくなり、液相温度が上昇する問題を生じる。そこで、ZnOやZrO2の含有量を限定することで、失透を抑制する方法が特開昭63−215533号公報(特許文献6)、特開平3−12337号公報(特許文献7)で開示されている。
一方、特開2001−302277号公報(特許文献8)には、ZnOを8%以下に抑えながら、SrO/(SrO+BaO)の割合を0.30〜0.45の範囲にすることで失透を抑える方法が開示されている。前述の特許文献4には、ZnOを5〜10%の範囲にしながら、SrO/(SrO+BaO)の割合を0.35〜0.70の範囲にすることで失透を抑える方法が開示されている。
以上のように、従来、高電圧・大電流で動作する投射型陰極線管に用いるパネルガラスのブラウニングを抑制する方法としてのガラス組成が数多く提供されてきた。しかし、近年、液晶を用いた投射型テレビジョンに対する輝度の優位性を保つために、陰極線管の更なる高電圧化・大電流化が進んでいる。
すなわち、従来の方法では、パネルガラスのブラウニングの抑制が不十分となっており、より効果的なブラウニング抑制能を有するガラス組成が求められている。しかし、還元性の強い鉛酸化物の排除やアルカリ金属酸化物の最適化の方法が具体的に開示されてはいるものの、同時に、高電圧化・大電流化に対応してX線吸収能を高める必要上、二価の金属イオンからなる金属酸化物を多く含有させる場合の、かかるブラウニング抑制方法については、具体的に開示したものはなかった。
一方、二価の金属酸化物を多量に含有させた場合、ガラス溶解後のガラスパネル成型時に失透の問題が生じやすく、実用上この点での解決策が不可欠である。前述のように、SrOとBaOの比率のみに注目し、失透を抑制する方法もいくつか提供されてきた。しかし、失透性に大きな影響を与えるZnOやMgOを含めて、全ての二価の金属酸化物についての含有比率を最適化したものではない。特に、ZnOが10%(質量百分率)より多量に含有する系についての失透を抑制する方法は、具体的に提供されていなかった。
さらには、ゴブ温度との大小関係から判断して具体的に提供したものはなく、単に失透温度(液相温度)の高低のみで判断しており、実用性に乏しかった。
さらには、ゴブ温度との大小関係から判断して具体的に提供したものはなく、単に失透温度(液相温度)の高低のみで判断しており、実用性に乏しかった。
本発明の目的は、投射型陰極線管の高電圧化・大電流化に対応して、陰極線管に用いるパネルガラスの失透性を実用上問題のないレベルに抑制しながら、十分なX線吸収能を確保しつつ、ブラウニング特性を大幅に向上した新たなガラス組成物を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明は、
実質的にPbOを含有しないガラス組成物であって、各成分の酸化物基準の含有率が質量百分率表示で実質的に
48 ≦SiO2[質量%] ≦60、
0 ≦Al2O3[質量%]≦ 2.5、
0 ≦MgO[質量%] ≦ 2、
0 ≦CaO[質量%] ≦ 3、
7 ≦SrO[質量%] ≦10、
10 ≦BaO[質量%] ≦15、
10 <ZnO[質量%] ≦15、
1 ≦Na2O[質量%] ≦ 5、
7 ≦K2O[質量%] ≦11、
0.5≦Li2O[質量%] ≦ 3、
0 ≦ZrO2[質量%] ≦ 2.5、
0 ≦TiO2[質量%] ≦ 2、
0 ≦CeO2[質量%] ≦ 1、
0 ≦Sb2O3[質量%]≦ 0.5、かつ
(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])>0.55であり、
前記ガラス組成物において、モル百分率表示によるNa2O[モル%]、K2O[モル%]およびLi2O[モル%]の和をR2Oとするとき、
0.15≦Na2O[モル%]/R2O≦0.25、かつ
0.45≦K2O[モル%]/R2O ≦0.55であって、
波長0.06nmのX線の線吸収係数が、36.0cm−1以上であることを特徴とする陰極線管用パネルガラスを提供する。
実質的にPbOを含有しないガラス組成物であって、各成分の酸化物基準の含有率が質量百分率表示で実質的に
48 ≦SiO2[質量%] ≦60、
0 ≦Al2O3[質量%]≦ 2.5、
0 ≦MgO[質量%] ≦ 2、
0 ≦CaO[質量%] ≦ 3、
7 ≦SrO[質量%] ≦10、
10 ≦BaO[質量%] ≦15、
10 <ZnO[質量%] ≦15、
1 ≦Na2O[質量%] ≦ 5、
7 ≦K2O[質量%] ≦11、
0.5≦Li2O[質量%] ≦ 3、
0 ≦ZrO2[質量%] ≦ 2.5、
0 ≦TiO2[質量%] ≦ 2、
0 ≦CeO2[質量%] ≦ 1、
0 ≦Sb2O3[質量%]≦ 0.5、かつ
(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])>0.55であり、
前記ガラス組成物において、モル百分率表示によるNa2O[モル%]、K2O[モル%]およびLi2O[モル%]の和をR2Oとするとき、
0.15≦Na2O[モル%]/R2O≦0.25、かつ
0.45≦K2O[モル%]/R2O ≦0.55であって、
波長0.06nmのX線の線吸収係数が、36.0cm−1以上であることを特徴とする陰極線管用パネルガラスを提供する。
本発明者等は、種々の実験を繰り返した結果、従来より電子線によるブラウニングに対して抑制力を高め、かつ十分なX線吸収能を確保するとともに、実用上、失透性に問題を生じないガラス組成物を見出した。
すなわち、単にアルカリ酸化物の含有量の最適範囲を求めるのみでは達し得ない、ブラウニング抑制効果が十分にある実用的なガラス組成物範囲を、同時に、二価の金属酸化物の含有量を最適化することによって見出したものである。さらに、二価の金属酸化物含有量の最適化について具体的に言及すると、SrO、BaO、およびCaOよりは、電気陰性度が大きいZnOおよびMgOのブラウニング抑制効果が高いことを見出すとともに、X線吸収能を確保しつつ、ゴブ温度との関係から、実用的な失透性の範囲から逸脱しない二価の金属酸化物含有量の最適な範囲を見出したものである。
本発明の陰極線管用パネルガラスは、高いX線吸収係数を有し、X線および電子線によるブラウニングが少なく、また実用的な失透性の範囲を確保することで溶融成形が容易であり、特にカラーテレビジョン管に用いられる陰極線管用パネルガラスとして適している。
以下、本発明を具体的に説明する。なお本発明の説明において各成分の含有率を示すにあたり、質量百分率で示す場合はSiO2[質量%]のように成分の化学式のあとに[質量%]を付す。またモル百分率で示す場合はNa2O[モル%]のように成分の化学式のあとに[モル%]を付す。
<SiO2>
SiO2は、本発明の陰極線管用パネルガラスのネットワークフォーマーである。SiO2の含有率を48質量%以上とすることによりゴブの粘性不足を解消できると同時に、化学耐久性を確保している。また60%以下とすることにより、粘性過多にならず成形性が向上する。前記SiO2の含有率は、50≦SiO2[質量%]≦57であれば化学耐久性の点でより好ましく、51≦SiO2[質量%]≦55であれば成形性と化学耐久性との両立の観点から最も好ましい。
SiO2は、本発明の陰極線管用パネルガラスのネットワークフォーマーである。SiO2の含有率を48質量%以上とすることによりゴブの粘性不足を解消できると同時に、化学耐久性を確保している。また60%以下とすることにより、粘性過多にならず成形性が向上する。前記SiO2の含有率は、50≦SiO2[質量%]≦57であれば化学耐久性の点でより好ましく、51≦SiO2[質量%]≦55であれば成形性と化学耐久性との両立の観点から最も好ましい。
<Al2O3>
Al2O3は、本発明の陰極線管用パネルガラスの耐水性を向上させるのために添加する。Al2O3の含有率を2.5質量%以下とすることにより、失透が抑制されると同時に、ガラスが粘性過多にならず成形性が向上する。前記Al2O3の含有率は、0≦Al2O3[質量%]≦2であれば成形性向上の観点からより好ましく、0≦Al2O3[質量%]≦1であれば成型性向上および失透の抑制の観点で最も好ましい。
Al2O3は、本発明の陰極線管用パネルガラスの耐水性を向上させるのために添加する。Al2O3の含有率を2.5質量%以下とすることにより、失透が抑制されると同時に、ガラスが粘性過多にならず成形性が向上する。前記Al2O3の含有率は、0≦Al2O3[質量%]≦2であれば成形性向上の観点からより好ましく、0≦Al2O3[質量%]≦1であれば成型性向上および失透の抑制の観点で最も好ましい。
<MgO>
MgOは、後述のZnOとともに電子線ブラウニングを抑制する効果を有する。MgOの含有率が2質量%を超えても前記の電子線ブラウニング抑制に関して顕著な効果はないものの、2質量%以下とすることにより粘性不足を解消し好適な成型性を確保できると同時に、好適に失透を抑制できるため、0≦MgO[質量%]≦2とする。前記MgOの含有率は、0≦MgO[質量%]≦1であれば成形性向上の点でより好ましく、0≦MgO[質量%]≦0.5であれば成型性向上および失透の抑制の観点で最も好ましい。
MgOは、後述のZnOとともに電子線ブラウニングを抑制する効果を有する。MgOの含有率が2質量%を超えても前記の電子線ブラウニング抑制に関して顕著な効果はないものの、2質量%以下とすることにより粘性不足を解消し好適な成型性を確保できると同時に、好適に失透を抑制できるため、0≦MgO[質量%]≦2とする。前記MgOの含有率は、0≦MgO[質量%]≦1であれば成形性向上の点でより好ましく、0≦MgO[質量%]≦0.5であれば成型性向上および失透の抑制の観点で最も好ましい。
<CaO>
CaOは、主に本発明の陰極線管用パネルガラスの粘性曲線を調整するための成分であり3質量%以下であるとガラスが適切な粘度になり、所望の成型性が得られる。前記CaOの含有率は、0≦CaO[質量%]≦2であれば成形性向上の点でより好ましく、0≦CaO[質量%]≦1であれば成型性向上および失透の抑制の観点で最も好ましい。
CaOは、主に本発明の陰極線管用パネルガラスの粘性曲線を調整するための成分であり3質量%以下であるとガラスが適切な粘度になり、所望の成型性が得られる。前記CaOの含有率は、0≦CaO[質量%]≦2であれば成形性向上の点でより好ましく、0≦CaO[質量%]≦1であれば成型性向上および失透の抑制の観点で最も好ましい。
<SrO>
SrOは、本発明の陰極線管用パネルガラスのネットワークモディファイアーとして、またガラスのX線吸収能を高めるために7質量%以上含有する。またSrOの含有率を10%以下とすることによりBaO−SrO−SiO2系の結晶の析出を抑制している。前記SrOの含有率は、失透を抑制する観点から、7≦SrO[質量%]≦9であればより好ましく、7≦SrO[質量%]≦8であれば失透の抑制およびX線吸収能向上の観点で最も好ましい。
SrOは、本発明の陰極線管用パネルガラスのネットワークモディファイアーとして、またガラスのX線吸収能を高めるために7質量%以上含有する。またSrOの含有率を10%以下とすることによりBaO−SrO−SiO2系の結晶の析出を抑制している。前記SrOの含有率は、失透を抑制する観点から、7≦SrO[質量%]≦9であればより好ましく、7≦SrO[質量%]≦8であれば失透の抑制およびX線吸収能向上の観点で最も好ましい。
<BaO>
BaOは、前記SrOと同様に、本発明の陰極線管用パネルガラスのネットワークモディファイアーとして、またガラスのX線吸収能を高めるために10質量%以上含有する。またBaOの含有率を15質量%以下とすることによりBaO−SrO−SiO2系の結晶の析出を抑制している。前記BaOの含有率は、11≦BaO[質量%]≦14であればX線吸収能の点でより好ましく、11≦BaO[質量%]≦12.5であれば失透の抑制およびX線吸収能向上の観点で最も好ましい。
BaOは、前記SrOと同様に、本発明の陰極線管用パネルガラスのネットワークモディファイアーとして、またガラスのX線吸収能を高めるために10質量%以上含有する。またBaOの含有率を15質量%以下とすることによりBaO−SrO−SiO2系の結晶の析出を抑制している。前記BaOの含有率は、11≦BaO[質量%]≦14であればX線吸収能の点でより好ましく、11≦BaO[質量%]≦12.5であれば失透の抑制およびX線吸収能向上の観点で最も好ましい。
<ZnO>
ZnOは、本発明の陰極線管用パネルガラスのX線吸収能を高め、電子線ブラウニングを抑えるために10質量%を超えて含有する。またZnOの含有率を15質量%以下とすることによりガラスの失透を抑制できる。前記ZnOの含有率は、ZnO[質量%]≦14であれば失透の抑制の点でより好ましく、11≦ZnO[質量%]であれば電子線ブラウニングおよび失透の抑制の点でより好ましい。
ZnOは、本発明の陰極線管用パネルガラスのX線吸収能を高め、電子線ブラウニングを抑えるために10質量%を超えて含有する。またZnOの含有率を15質量%以下とすることによりガラスの失透を抑制できる。前記ZnOの含有率は、ZnO[質量%]≦14であれば失透の抑制の点でより好ましく、11≦ZnO[質量%]であれば電子線ブラウニングおよび失透の抑制の点でより好ましい。
<Li2O>
Li2Oは、後述のNa2OおよびK2Oと共存させた場合、混合アルカリ効果により電気抵抗を高め、電子線ブラウニングを抑制する効果がある。また、ガラスの溶融性を向上させ、かつ熱膨張係数を高める成分でもある。このような効果を得るためLi2Oは0.5質量%以上含有する。また3.0質量%以下とすることによりガラスの失透を低減できる。なお、Li2Oは原料が高価であるため、コストの面から多量に含有することは好ましくない。前記Li2Oの含有率は、0.5≦Li2O[質量%]≦2であればコストの点でより好ましく、1≦Li2O[質量%]≦2であれば電子線ブラウニングの点で最も好ましい。
Li2Oは、後述のNa2OおよびK2Oと共存させた場合、混合アルカリ効果により電気抵抗を高め、電子線ブラウニングを抑制する効果がある。また、ガラスの溶融性を向上させ、かつ熱膨張係数を高める成分でもある。このような効果を得るためLi2Oは0.5質量%以上含有する。また3.0質量%以下とすることによりガラスの失透を低減できる。なお、Li2Oは原料が高価であるため、コストの面から多量に含有することは好ましくない。前記Li2Oの含有率は、0.5≦Li2O[質量%]≦2であればコストの点でより好ましく、1≦Li2O[質量%]≦2であれば電子線ブラウニングの点で最も好ましい。
<Na2O>
Na2Oは、熱膨張係数と粘性を調整するための成分である。Na2Oを1質量%以上含有することにより、本発明の陰極線管用パネルガラスが適正な熱膨張係数となり、ファンネルガラスの熱膨張係数と整合するようになる。また、Na2Oの含有率を5質量%以下とすることにより粘性不足を解消し、成形が容易になる。前記Na2Oの含有率は、1.5≦Na2O[質量%]≦3.5であれば成形性向上の点でより好ましく、2≦Na2O[質量%]≦3であれば熱膨張係数の最適化および成形性向上の点で最も好ましい。
Na2Oは、熱膨張係数と粘性を調整するための成分である。Na2Oを1質量%以上含有することにより、本発明の陰極線管用パネルガラスが適正な熱膨張係数となり、ファンネルガラスの熱膨張係数と整合するようになる。また、Na2Oの含有率を5質量%以下とすることにより粘性不足を解消し、成形が容易になる。前記Na2Oの含有率は、1.5≦Na2O[質量%]≦3.5であれば成形性向上の点でより好ましく、2≦Na2O[質量%]≦3であれば熱膨張係数の最適化および成形性向上の点で最も好ましい。
<K2O>
K2Oは、前記のNa2Oと同様に熱膨張係数と粘度とを調整する成分である。K2Oの含有率を7%以上とすることによりガラスの粘性過多が抑制され成形が容易になり、11%以下とすることにより、ガラスの熱膨張係数が高くなりすぎることを防止できる。前記K2Oの含有率は、8≦K2O[質量%]≦10であれば成形性向上の点でより好ましく、8.5≦K2O[質量%]≦9.5であればの熱膨張係数の最適化および成形性向上の点で最も好ましい。
K2Oは、前記のNa2Oと同様に熱膨張係数と粘度とを調整する成分である。K2Oの含有率を7%以上とすることによりガラスの粘性過多が抑制され成形が容易になり、11%以下とすることにより、ガラスの熱膨張係数が高くなりすぎることを防止できる。前記K2Oの含有率は、8≦K2O[質量%]≦10であれば成形性向上の点でより好ましく、8.5≦K2O[質量%]≦9.5であればの熱膨張係数の最適化および成形性向上の点で最も好ましい。
<ZrO2>
ZrO2は、本発明の陰極線管用パネルガラスのX線吸収係数を高めるために含有する。ZrO2の含有率を2.5%以下とすることにより、ガラスと耐火物との間における表面失透温度を低下させ、表面での失透を起こりにくくする。すなわち、表面失透温度を低下させることにより、本発明の陰極線管用パネルガラスを用いたガラスパネルの外観品質を向上させ、生産性を向上させる。前記ZrO2の含有率は0.5≦ZrO2[質量%]≦2であればX線吸収能向上と失透抑制の点でより好ましく、0.5≦ZrO2[質量%]≦1であれば失透のさらなる抑制の観点で最も好ましい。
ZrO2は、本発明の陰極線管用パネルガラスのX線吸収係数を高めるために含有する。ZrO2の含有率を2.5%以下とすることにより、ガラスと耐火物との間における表面失透温度を低下させ、表面での失透を起こりにくくする。すなわち、表面失透温度を低下させることにより、本発明の陰極線管用パネルガラスを用いたガラスパネルの外観品質を向上させ、生産性を向上させる。前記ZrO2の含有率は0.5≦ZrO2[質量%]≦2であればX線吸収能向上と失透抑制の点でより好ましく、0.5≦ZrO2[質量%]≦1であれば失透のさらなる抑制の観点で最も好ましい。
<TiO2>
TiO2は、紫外線およびX線による本発明の陰極線管用パネルガラスの着色を防ぐために添加する。TiO2の含有率は2%以下とすることにより、ガラスの紫外線透過率またはX線透過率を適切な範囲にすることができる。なお、TiO2は原料が高価であるため、コストの面から多量に含有することは好ましくない。前記TiO2の含有率は、0≦TiO2[質量%]≦1.5であれば紫外線およびX線による本発明の陰極線管用パネルガラスの着色防止の点でより好ましい。
TiO2は、紫外線およびX線による本発明の陰極線管用パネルガラスの着色を防ぐために添加する。TiO2の含有率は2%以下とすることにより、ガラスの紫外線透過率またはX線透過率を適切な範囲にすることができる。なお、TiO2は原料が高価であるため、コストの面から多量に含有することは好ましくない。前記TiO2の含有率は、0≦TiO2[質量%]≦1.5であれば紫外線およびX線による本発明の陰極線管用パネルガラスの着色防止の点でより好ましい。
<CeO2>
CeO2は、X線による本発明の陰極線管用パネルガラスの着色を防止する効果と清澄剤としての効果を奏する。CeO2の含有率を1%以下とすることにより失透の発生を抑制することができ、また可視部短波長域の光透過率の低下を抑制できる。X線ブラウニング防止の観点から、前記CeO2の含有率は、0.3≦CeO2[質量%]≦0.7であればの点でより好ましく、0.4≦CeO2[質量%]≦0.6であれば最も好ましい。
CeO2は、X線による本発明の陰極線管用パネルガラスの着色を防止する効果と清澄剤としての効果を奏する。CeO2の含有率を1%以下とすることにより失透の発生を抑制することができ、また可視部短波長域の光透過率の低下を抑制できる。X線ブラウニング防止の観点から、前記CeO2の含有率は、0.3≦CeO2[質量%]≦0.7であればの点でより好ましく、0.4≦CeO2[質量%]≦0.6であれば最も好ましい。
<Sb2O3>
Sb2O3は、本発明の陰極線管用パネルガラスの清澄剤として添加でき、0.5%以下とすることによりガラスの著しい表面失透を抑制できる。失透の抑制の観点から、前記Sb2O3の含有率は、0≦Sb2O3[質量%]≦0.4であればより好ましく、0≦Sb2O3[質量%]≦0.2であれば最も好ましい。
Sb2O3は、本発明の陰極線管用パネルガラスの清澄剤として添加でき、0.5%以下とすることによりガラスの著しい表面失透を抑制できる。失透の抑制の観点から、前記Sb2O3の含有率は、0≦Sb2O3[質量%]≦0.4であればより好ましく、0≦Sb2O3[質量%]≦0.2であれば最も好ましい。
<その他の成分>
また本発明の陰極線管用パネルガラスにおいては、上記成分以外にもガラスの透過率を低下させ、または着色を調整するためNiO、Co3O4、Fe2O3等の着色成分も添加可能である。しかしながら、PbOを含有するとPbO自体の還元を招き、電子線およびX線ブラウニングによる着色を起こし易くなるので導入すべきではない。本発明の陰極線管用パネルガラスにおいて、「実質的にPbOを含有しない」とは、原料中の不純物として含まれる場合を除いて、意図的にPbOを含有しないということである。
また本発明の陰極線管用パネルガラスにおいては、上記成分以外にもガラスの透過率を低下させ、または着色を調整するためNiO、Co3O4、Fe2O3等の着色成分も添加可能である。しかしながら、PbOを含有するとPbO自体の還元を招き、電子線およびX線ブラウニングによる着色を起こし易くなるので導入すべきではない。本発明の陰極線管用パネルガラスにおいて、「実質的にPbOを含有しない」とは、原料中の不純物として含まれる場合を除いて、意図的にPbOを含有しないということである。
<各成分の含有率の比>
さらに、(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])の比が0.55よりも大きくなるようにすることにより、電子線ブラウニング抑制効果が高められる。前記(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])の比の値は、0.58以上であればより好ましく、0.7以上であれば最も好ましい。
さらに、(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])の比が0.55よりも大きくなるようにすることにより、電子線ブラウニング抑制効果が高められる。前記(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])の比の値は、0.58以上であればより好ましく、0.7以上であれば最も好ましい。
さらに、電子線ブラウニングを効果的に抑制するには、Na2O[モル%]、K2O[モル%]およびLi2O[モル%]のモル百分率の和をR2Oとするとき、0.15≦Na2O[モル%]/R2O≦0.25、かつ0.45≦K2O[モル%]/R2O≦0.55となるようにする。前記Na2O[モル%]/R2Oの値は、0.17〜0.22であればより好ましく、0.18〜0.21であれば最も好ましい。また前記K2O[モル%]/R2Oの値は、0.48〜0.54であればより好ましく、0.49〜0.53であれば最も好ましい。
加えて、本発明の陰極線管用パネルガラスは、各成分が上記の含有率であって、波長0.06nmのX線の線吸収係数(以下、X線吸収係数とも記載することがある)が36.0cm−1以上であることを特徴とする。前記のX線吸収係数が36.0cm−1未満であると、ガラスのX線吸収能が低いためX線が外部に漏洩し、人体への影響が懸念される場合がある。
以下、本発明の陰極線管パネルガラスを実施例に基づいて詳細に説明する。まず、各成分(酸化物)の各成分の質量吸収係数:W(cm2/g)および電気陰性度を表1に示す(参考文献 L.Pauling,”The Nature of the Chemical Bond”,3rd ed., Conrnell univ. Press(1960))。
また、表2は本発明の実施例(試料No.1〜4)を示し、表3は比較例(試料No.5〜9)を示す。なお、表2および表3における「(MgO+ZnO)/(SrO+BaO+CaO)」は、「(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])」を表す。
表中の各試料は、次のようにして作製した。まず、各成分が表中の含有率となるように調合した原料バッチを白金坩堝に入れ、約1400℃で原料を投入し、1480℃で80分間溶融した。なお、均質なガラスを得るため、溶融ガラスの昇温・降下の途中で白金攪拌棒を使って30分間攪拌して脱泡を行った。その後、溶融ガラスを所定形状に成形した後、徐冷した。こうして得られたNo.1〜9の各試料について、X線吸収係数、ブラウニング量、ゴブ温度、失透温度の測定を行い、表2および表3に示した。
なお、X線吸収係数は、ガラス組成と密度に基づいて、波長0.06nmのX線に対する線吸収係数を計算して求めたものである。各酸化物の質量吸収係数は表1に示したとおりである。X線吸収係数:μ(cm−1)は、密度ρ(g/cm3)であるガラス組成物がn種類の成分より構成され、前記各成分の酸化物としての含有率がそれぞれf(1)〜f(n)(質量%)、かつ波長0.06nmにおける前記各成分の酸化物としての質量吸収係数がそれぞれW(1)〜W(n)(cm2/g)のとき、次の数式(a)により算出される値である。なお、本発明においてX線吸収係数とある場合、特にことわりのない限り波長0.06nmのX線の線吸収係数をいう。
電子線ブラウニング特性については、以下のように「相対ブラウニング量」を求める。まず、各試料を一辺約10mmの正方形に切断し、厚さが3mmとなるように両面を光学鏡面研磨した後、波長400nm〜700nmにおける分光光透過率を測定し、アルミを蒸着させる。続いて、試料台の冷却水温度を80℃に保ち、30kV、20μA/cm2の電子線を300時間照射する。その後、再度400nm〜700nmにおける分光光透過率を測定し、電子線照射による光透過率の低下量から色差を求める。
この後、試料No.6(比較例)の色差を1とし、それぞれの試料の色差について相対値を算出し、この値を電子線ブラウニング特性を表す「相対ブラウニング量」とする。すなわち、相対ブラウニング量が大きくなるほど色差が大きい、すなわち光の透過率の低下が大きく、電子線ブラウニングが激しく生じていることを意味する。
ゴブ温度は、ISO/DIS 7884/2に規定された測定方法により、粘性率が102.7Pa・sとなる温度とした。
失透温度は以下の要領で測定した。まず、各試料を約15mm角の大きさに粉砕、混合し、これを長さ400mm白金製のボートに入れて800〜1200℃の温度傾斜炉に移して168時間保持し、温度傾斜炉から白金製のボートを取り出した。その後、白金製のボートからガラスを取り出した。このようにして得られたサンプルを偏光顕微鏡で観察し、結晶が析出した温度を失透温度とした。
表2から明らかなように試料No.1〜4の実施例のガラスは、公知のガラス組成である試料No.6に比べて相対ブラウニング量が16〜33%少なく、電子線によるブラウニングが生じにくいことが分かった。また、試料No.1〜4のいずれも、ゴブ温度と失透温度との差が30℃より大きく、失透の抑制に好適であることが分かった。
これに対し、試料No.6およびNo.9の比較例のガラスは、電気陰性度が大きい二価の金属酸化物の含有率が好適でない、すなわち(MgO+ZnO)/(SrO+BaO+CaO)の値が0.55よりも小さい。さらに、かつアルカリ酸化物の含有率の比(Na2O[モル%]/R2O、K2O[モル%]/R2O)が適正な範囲から逸脱しているため、相対ブラウニング量が従来技術と同程度(1.00)であり、本発明により得られた試料No.1〜4に比べて電子線ブラウニング特性が劣っていた。
また(MgO+ZnO)/(SrO+BaO+CaO)が0.05と極めて小さい試料No.5(比較例)は、電子線によるブラウニングが生じやすいことが分かった。
比較例No.7は、(MgO+ZnO)/(SrO+BaO+CaO)の値が0.56であるが、アルカリ酸化物の含有率の比(Na2O[モル%]/R2O、K2O[モル%]/R2O)が適正な範囲から逸脱しており、本発明による試料No.1〜4の実施例のガラスに比べてブラウニング特性が1.28と劣っていた。
比較例No.8は、ZnOの含有率が15.6質量%と多すぎるため、失透温度がゴブ温度よりも高く、失透が生じやすいので実用的ではない。
Claims (4)
- 実質的にPbOを含有しないガラス組成物であって、各成分の酸化物基準の含有率が質量百分率表示で実質的に
48 ≦SiO2[質量%] ≦60、
0 ≦Al2O3[質量%]≦ 2.5、
0 ≦MgO[質量%] ≦ 2、
0 ≦CaO[質量%] ≦ 3、
7 ≦SrO[質量%] ≦10、
10 ≦BaO[質量%] ≦15、
10 <ZnO[質量%] ≦15、
1 ≦Na2O[質量%] ≦ 5、
7 ≦K2O[質量%] ≦11、
0.5≦Li2O[質量%] ≦ 3、
0 ≦ZrO2[質量%] ≦ 2.5、
0 ≦TiO2[質量%] ≦ 2、
0 ≦CeO2[質量%] ≦ 1、
0 ≦Sb2O3[質量%]≦ 0.5、かつ
(MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])>0.55であり、
前記ガラス組成物において、モル百分率表示によるNa2O[モル%]、K2O[モル%]およびLi2O[モル%]の和をR2Oとするとき、
0.15≦Na2O[モル%]/R2O≦0.25、
0.45≦K2O[モル%]/R2O ≦0.55であって、
波長0.06nmのX線の線吸収係数が、36.0cm−1以上であることを特徴とする陰極線管用パネルガラス。 - 前記ZnOの含有率:ZnO[質量%]が、11≦ZnO[質量%]である請求項1記載の陰極線管用パネルガラス。
- (MgO[質量%]+ZnO[質量%])/(SrO[質量%]+BaO[質量%]+CaO[質量%])≧0.58である請求項1または請求項2に記載の陰極線管用パネルガラス。
- 0.17≦Na2O[モル%]/R2O<0.22、かつ0.48≦K2O[モル%]/R2O≦0.54である請求項1、請求項2または請求項3に記載の陰極線管用パネルガラス。
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