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JP2005029514A - (メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法 Download PDF

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JP2005029514A
JP2005029514A JP2003271221A JP2003271221A JP2005029514A JP 2005029514 A JP2005029514 A JP 2005029514A JP 2003271221 A JP2003271221 A JP 2003271221A JP 2003271221 A JP2003271221 A JP 2003271221A JP 2005029514 A JP2005029514 A JP 2005029514A
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trimethylcyclohexyl
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JP2003271221A
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Ikuo Takahashi
郁夫 高橋
Kazuhiro Nakanishi
一弘 中西
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】 エステル交換反応触媒を含んでいても、重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを精製できる方法を提供する。
【解決手段】 本発明の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法は、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液から(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを精製する方法であって、前記未精製液又は粗精製液がエステル交換反応触媒を含有しており、該未精製液又は粗精製液を、環状アミン−N−オキシル系化合物の存在下、蒸留して精製することを特徴とする。環状アミン−N−オキシル系化合物としては、下記式(1)で表されるピペリジン−N−オキシル系化合物が好ましい。
【化1】
Figure 2005029514

(式(1)中、Aは−CH2−基、−CO−基または−CH(OH)−基を表す。R1〜R4は、それぞれ、同一又は異なって、アルキル基を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法に関し、より詳細には、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液中にエステル交換反応触媒が含まれていても、実質的に重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを効率よく且つ容易に精製することができる方法に関する。
(メタ)アクリル酸エステルは、単独で、または他の重合性モノマーやオリゴマー等と混合して、重合開始剤の存在下で容易に重合や共重合することができ、この重合により得られるポリマーは、その組成により、機械的特性、耐熱性、耐候性等の各種特性に優れたものとすることができる。なかでも脂環式基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むポリマーは、自動車や建築外装塗料などの高耐候性を要求される分野に使用されており、今後の成長が期待されている。
(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法としては、例えば、触媒として酸やアルカリを用いて、(メタ)アクリル酸とアルコールとを反応させるエステル化反応や、アルカリ金属化合物やチタン化合物からなるエステル交換反応触媒の存在下、(メタ)アクリル酸エステルそのもののエステル部位を他のアルコールで置換するエステル交換反応を利用する方法が知られている。しかしながら、(メタ)アクリル酸エステルは、その高い反応性の故に重合しやすく、製造工程、貯蔵及び輸送中に、熱や光等により、しばしば意図しない重合が生じることが知られている。
このため、(メタ)アクリル酸エステルの製造の各工程及び運搬や貯蔵では、通常、重合防止剤(重合禁止剤)が添加されている。このような重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール等のフェノール系化合物、p−フェニレンジアミン、フェノチアジン等のアミン系化合物などの多数の物質が知られている。
しかしながら、これらの重合防止剤は、エステル化反応やエステル交換反応などにより反応により得られる反応混合物を精製する際の(メタ)アクリル酸エステルの蒸留時における重合の防止には効果が小さく、例えば、蒸留の際に釜液の粘度上昇や蒸留塔でポップコーンポリマーが発生してしまうことにより、蒸留塔が閉塞し蒸留の継続が不可能となってしまう場合がある。なお、ここでいうポップコーンポリマーとは、蒸留時にモノマーが3次元的に架橋してできる溶解性、融解性が共に低いポリマーの総称である。
(メタ)アクリル酸の蒸留精製時の重合防止剤としては、別途、種々のピペリジン系化合物が提案されている。例えば、α,β−不飽和カルボン酸エステルの重合防止剤として2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルや、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン−1−オキシル等のN−オキシル系化合物が提案されている(特許文献1参照)。また、N−オキシル系化合物とハイドロキノン及びフェノチアジンの組み合わせが提案されており(特許文献2参照)、さらにまた、N−オキシル系化合物とマンガン塩や銅塩との組み合わせの効果について開示されている(特許文献3参照)。
特公昭58−46496号公報 特開平6−345681号公報 特開平8−48650号公報
一般に、(メタ)アクリル酸エステルは、そのエステル部位が大きくなるほど重合性は低くなる傾向があり、例えば、メタクリル酸メチルと、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートとを比較した場合、液体状態での過熱撹拌テストではメタクリル酸メチルの方が若干重合しやすいが、過熱還流条件や蒸留条件等の条件下では、即ち、気体状態では、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートの方が圧倒的に重合しやすく、しばしばポップコーンポリマーを発生してしまうことを、本発明者らは新たに見出した。つまり、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートの製造においては、蒸留工程での重合を如何に防止するかが最も重要であるといえる。
一方、エステル交換反応で(メタ)アクリル酸エステルを得る場合には、蒸留に付す処理液(蒸留処理液;反応混合物)に触媒(エステル交換反応触媒)が残存しており、蒸留工程に上記の重合防止剤を用いても、残存している触媒が重合防止剤の重合防止効果を低下させてしまうことが知られている。この残存している触媒の影響を低減する又は除くために、一般的には、重合防止剤の添加量を増加させる方法が用いられているが、この方法では製品の着色等の問題が生じる場合がある。また、触媒としてアルカリ金属化合物を使用した場合には、該触媒を完全に除去するために酸で中和する方法もあるが、この中和操作によって(メタ)アクリル酸エステルの重合を招く恐れもあるため現実的ではない。
よって、エステル交換反応により得られる(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシル[特に、(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル]を工業的に製造する場合、蒸留工程における残存触媒の影響を最小限に抑え、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの重合を防止することのできる簡便な方法が求められている。しかし、上記の特許文献(例えば、特許文献1〜特許文献3)などでは、対象となるα,β−不飽和カルボン酸エステルとして3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが例示されているものの、触媒が存在しない条件、即ち、(メタ)アクリル酸エステルの単体に対する効果あるいは接触気相反応で得られた成分に対する効果が示されているのみであり、触媒の存在する系における問題点の解決方法に関する記載は全くない。
従って、本発明の目的は、エステル交換反応触媒を含有していても、重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを効率よく且つ容易に精製することができる方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、特別な操作を必要とせず、プロセス上実質的な重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルをエステル交換反応を利用した合成反応から精製まで一貫して工業的に製造する際に適用することができる(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、エステル交換反応による3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートの工業的な製造方法について検討したところ、ある特定の重合防止剤を蒸留工程で用いた場合、上述した特別な触媒除去操作を行うことなく、蒸留工程での3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートの重合を防止できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液から(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを精製する方法であって、前記未精製液又は粗精製液がエステル交換反応触媒を含有しており、該未精製液又は粗精製液を、環状アミン−N−オキシル系化合物の存在下、蒸留して精製することを特徴とする(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法を提供する。
前記環状アミン−N−オキシル系化合物としては、下記式(1)で表されるピペリジン−N−オキシル系化合物が好適である。
Figure 2005029514
(式(1)中、Aは「−CH2−」基、「−CO−」基または「−CH(OH)−」基を表す。R1、R2、R3、R4は、それぞれ、同一又は異なって、アルキル基を示す。)
また、前記(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルとしては(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシルが好ましい。前記エステル交換反応触媒としては、アルカリ金属化合物またはチタン化合物が好ましい。さらにまた、前記未精製液又は粗精製液としては、アルカリ金属化合物またはチタン化合物の存在下、(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応によって得られる反応混合液が好適である。
本発明では、エステル交換反応触媒が金属元素として5〜3,000ppm残存している未精製液又は粗精製液を、環状アミン−N−オキシル系化合物の存在下、蒸留処理に付すことができる。
なお、アルカリ金属化合物としては水酸化リチウムが好ましく、チタン化合物としてはテトラアルキルチタネート(例えば、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート及びテトライソブチルチタネートから選択された少なくとも1種など)が好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステルとしては(メタ)アクリル酸メチルが好適である。
本発明の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法によれば、前記のように、環状アミン−N−オキシル系化合物を重合防止剤として用いているので、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液中にエステル交換反応触媒が含まれていても、重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを効率よく且つ容易に精製することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法は、特別な操作を必要としていないので、プロセス上実質的な重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルをエステル交換反応を利用した合成反応から精製まで一貫して工業的に製造する際に好適に適用することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法では、エステル交換反応触媒を含有している(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液を蒸留により精製する際に、環状アミン−N−オキシル系化合物を用いている。このように、蒸留処理に際して、重合防止剤(重合禁止剤)として環状アミン−N−オキシル系化合物を用いているので、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液中にエステル交換反応触媒が含まれていても、重合を生じさせずに、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを効率よく且つ容易に蒸留して精製することができる。特に、蒸留処理の際に、特定の重合防止剤を用いているだけであるので、特別な操作を必要とせず、プロセス上実質的な重合を生じさせずに、容易に蒸留により精製することができ、しかも、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルをエステル交換反応を利用した合成反応から精製まで一貫して工業的に製造する際の精製方法として適用することができる。
環状アミン−N−オキシル系化合物における環を構成する原子数としては、特に制限されず、通常、5以上(例えば、5〜12、好ましくは5〜10、さらに好ましくは5〜8)であり、特に6が好適である。また、前記環を構成する原子としては、少なくとも1つの窒素原子を含んでいればよく、窒素原子及び炭素原子以外の原子として酸素原子や硫黄原子などを含んでいてもよい。なお、環は、単結合のみから構成されていてもよく、二重結合を有していてもよい。環は単環や縮合環などのいずれの形態の環であってもよい。
環状アミン−N−オキシル系化合物は、置換基を有していてもよい。前記置換基としては、例えば、炭化水素基(アルキル基、アリール基、シクロアルキル基など)、ヒドロキシル基、オキソ基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基(置換又は無置換アミノアルキル基)、アミノ基(置換又は無置換アミノ基)、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシ基(置換又は無置換アルコキシ基)、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニル基(置換又は無置換アミノカルボニル基)、ハロゲン原子、マレイミド基、イソチオシアン酸基、ニトロ基、リン酸基、複素環基などが挙げられる。置換基は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なお、環状アミン−N−オキシル系化合物は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明では、環状アミン−N−オキシル系化合物としては、酸素ラジカルが結合している窒素原子に隣接し且つ環を構成している2つの原子が、ともに炭素原子であり、且つこの2つの炭素原子に、それぞれ、2つの炭化水素基(特にアルキル基)が置換している形態の環状アミン−N−オキシル系化合物を好適に用いることができる。具体的には、環状アミン−N−オキシル系化合物としては、例えば、6員環の環状アミン−N−オキシル系化合物である場合、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル系化合物が好適である。2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル系化合物には、例えば、2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジノオキシルの他、酸素ラジカルが結合している窒素原子に対してパラ位(4位)の炭素原子が置換基を有している形態の2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル系化合物(例えば、4−オキソ−2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジノオキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジノオキシル、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジノオキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジノオキシルなど)などが含まれる。また、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル系化合物としては、例えば、4,4′,4″−トリス−(2,2,6,6−テトラアルキル−1−ピペリジノオキシル)フォスファイト等も用いることができる。
環状アミン−N−オキシル系化合物において、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシル系化合物としては、例えば、下記式(1)で表されるピペリジン−N−オキシル系化合物が好適である。
Figure 2005029514
(式(1)中、Aは「−CH2−」基、「−CO−」基または「−CH(OH)−」基を表す。R1、R2、R3、R4は、それぞれ、同一又は異なって、アルキル基を示す。)
前記式(1)において、Aは「−CH2−」基(メチレン基)、「−CO−」基[「−C(=O)−」基;カルボニル基]、または「−CH(OH)−」基(ヒドロキシメチレン基)を表している。Aとしては、「−CO−」基、「−CH(OH)−」基が好適である。
1、R2、R3、R4は、それぞれ、同一又は異なって、アルキル基を示している。該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基など挙げられる。アルキル基としては、炭素数が1〜4程度の低級アルキル基が好ましく、さらに好ましくはメチル基又はエチル基であり、特にメチル基が好適である。また、R1〜R4としては同一の基であることが望ましい。従って、R1〜R4としては、すべてがメチル基であることが最適である。
なお、前記式(1)において、環を構成している窒素原子に結合している酸素原子は、遊離の状態またはラジカル状態を有している。
具体的には、前記式(1)で表されるピペリジン−N−オキシル系化合物としては、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシルなどが挙げられる。
また、環状アミン−N−オキシル系化合物の使用量としては、エステル交換反応触媒の残存量などに応じて適宜選択することができ、また、効果を得られる範囲であれば特に制限されないが、使用量が多すぎると、精製された(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルによる製品に着色等の問題が生じる場合がある。具体的には、環状アミン−N−オキシル系化合物の使用量としては、例えば、5〜3,000ppm(さらに好ましくは50〜2,000ppm)程度の範囲から選択することが望ましい。
本発明において、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルとしては、下記式(2)で表すことができる。
Figure 2005029514
(式中、Ra、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、Rb5、Rb6、Rb7、Rb8、Rb9、Rb10及びRb11は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を示す。但し、Rb1〜Rb11から選択された3つの基はメチル基である。)
(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルとしては、前記式(2)においてRb3、Rb4及びRb7がメチル基である(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシルが好ましく、耐熱性の観点から、特にRaがメチル基であるメタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシルを好適に用いることができる。なお、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルは単独であってもよく、2種以上組み合わせていてもよい。
本発明では、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液[すなわち、蒸留に付す処理液(蒸留処理液)]は、エステル交換反応触媒を含有していることが重要である。エステル交換反応触媒を含有している(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液(蒸留処理液)としては、エステル交換反応触媒を含有していれば特に制限されないが、例えば、エステル交換反応触媒の存在下、(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応によって得られる反応混合液(反応粗液;未精製液)や、該反応混合液の粗精製液(例えば、濾過等の触媒除去方法などによりエステル交換反応触媒の割合を低減して粗精製した粗精製液など)を用いることができる。従って、エステル交換反応触媒の存在下、(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応によって得られる反応粗液を、そのままの状態で、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製工程に供給することも可能である。しかしながら、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製工程である蒸留工程では、蒸留処理液中のエステル交換反応触媒の残存量としては、エステル交換反応触媒が金属化合物(例えば、アルカリ金属化合物やチタン化合物など)である場合、金属元素として5〜3,000ppm(好ましくは50〜2,000ppm)程度であることが好ましい。すなわち、反応混合液中のエステル交換反応触媒の割合が多い場合は、濾過などの従来の触媒除去方法によりエステル交換反応触媒の割合を低減して粗精製した粗精製液を用いることが好ましい。なお、蒸留時に残存しているエステル交換反応触媒の量(残存触媒量)が多すぎると、重合防止剤の重合防止効果が低減する。また、残存触媒量は少なければ少ないほどよいが、触媒を完全に除去することはプロセス上に困難である。
エステル交換反応におけるエステル交換反応触媒の使用量が、上記範囲の上限(金属元素として3,000ppm)を超えている場合、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの蒸留に際しては、残存触媒量が上記範囲となるように、エステル交換反応触媒を除去することが好ましく、この際、特別な触媒除去操作を行わなくても、従来の触媒除去操作(例えば、濾過等の触媒除去方法など)で、上記範囲の残存触媒量を満たすように触媒除去を行うことができる。具体的には、(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応によって得られる反応粗液中に含まれるエステル交換反応触媒量が、(1)上記の範囲内(金属元素として5〜3,000ppm)またはそれ以下である場合は、反応粗液は、そのまま、蒸留工程に供給することができ、(2)上記範囲の上限(金属元素として3,000ppm)を超える場合は、フィルター等による簡易的な濾過操作で、エステル交換反応触媒の残存量を上記範囲内となるように調整した後、蒸留工程に供給することができる。なお、残存しているエステル交換反応触媒の形態については、反応液(または蒸留処理液)に懸濁した状態でも溶解した状態でもよく、またこれらの混合物であってもよい。
このようなエステル交換反応触媒としては、例えば、アルカリ金属化合物やチタン化合物を好適に用いることができるが、エステル交換反応触媒であれば、アルカリ金属化合物やチタン化合物以外の金属化合物やその他の化合物も用いることができる。前述の他の金属化合物としては、例えば、ジブチルスズオキシド等の金属オキシド類;酢酸亜鉛、酢酸鉄等の金属酢酸塩;亜鉛アセチルアセトナートなどの金属アセチルアセトナートなどが挙げられる。エステル交換反応触媒は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。アルカリ金属化合物としては、例えば、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属燐酸塩、アルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。具体的には、アルカリ金属化合物としては、例えば、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム等のアルカリ金属酸化物;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;燐酸リチウム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム等のアルカリ金属燐酸塩;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムブトキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。アルカリ金属化合物としては、なかでも取り扱いの容易性や工業的な入手性などの観点から、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩を好適に用いることができる。なかでも、その反応性の高さから、アルカリ金属化合物としては、水酸化リチウムが最も好ましい。
また、チタン化合物としては、テトラアルキルチタネートの他、チタンアルコキシド(例えば、チタンブトキシド、チタンイソプロポキシドなど)、チタンアセチルアセトナート(例えば、チタンオキシアセチルアセトナートなど)などを用いることができる。チタン化合物としては、テトラアルキルチタネートを好適に用いることができる。このようなテトラアルキルチタネートとしては、例えば、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラs−ブチルチタネート、テトラt−ブチルチタネート、テトラペンチルチタネート、テトラヘキシルチタネート、テトラヘプチルチタネート、テトラオクチルチタネート、テトラノニルチタネート、テトラデシルチタネート、テトラウンデシルチタネート、テトラドデシルチタネートなどが挙げられる。テトラアルキルチタネートにおけるアルキル基としては、炭素数1〜12個のアルキル基が好適である。また、チタン化合物としては、テトラアリルチタネート等のテトラアルケニルチタネート;テトラシクロヘキシルチタネート等のテトラシクロアルキルチタネートなども用いることができる。チタン化合物としては、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトライソブチルチタネートを好適に用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応において、(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸C1-4アルキルエステルが好ましく、特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、およびこれらの混合物を好適に用いることができ、なかでも(メタ)アクリル酸メチルが好適である。
また、トリメチルシクロヘキサノールとしては、メチル基を3つ有するシクロヘキサノールであれば特に制限されないが、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールを好適に用いることができる。トリメチルシクロヘキサノールは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。なお、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールには、シス体、トランス体が存在する。該3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールとしては、シス体またはトランス体の単独化合物でも、これらの混合化合物でもよい。これらの異性体から誘導される(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルは、前記異性体の組成比が反映されている。
(メタ)アクリル酸エステルと、トリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応において、(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとの割合としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル/トリメチルシクロヘキサノール(モル比)=1/1〜1/5(好ましくは1/2〜1/4)の範囲であることが望ましい。
エステル交換反応触媒の使用量としては、エステル交換反応が十分な速度で進行する量であればいくらでもよいが、アルコール成分に対して0.01〜2重量%であることが好ましい。エステル交換反応触媒の使用量が多すぎると、原料の(メタ)アクリル酸エステルや、反応生成物の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルにおける二重結合への付加等の副反応が促進される。
エステル交換反応の実施形態は、特に制限されないが、反応蒸留方式を好適に採用することができる。反応中に発生するアルコール成分(特に低級アルコール成分)を、原料である(メタ)アクリル酸エステルとの共沸混合物を形成させて反応蒸留で除く方法を採用することにより、平衡反応であるエステル交換反応を効率的に進行させることができる。アルコール成分(特に低級アルコール成分)を反応系から除かない場合、平衡転化率に達した段階で、エステル交換反応は見かけ上停止してしまい、二重結合へのアルコールの付加等の副反応だけが進行してしまうようになる場合がある。なお、反応蒸留方式を効率よく行うためには、共沸混合物[アルコール成分と(メタ)アクリル酸エステルとの共沸混合物]が蒸留塔から抜けていくように、反応系を設計する必要があり、例えば、反応温度や反応系内の圧力、原料の組成比(例えば、トリメチルシクロヘキサノールと(メタ)アクリル酸エステルとの比など)は、この観点から適宜決定することができる。具体的には、例えば、反応温度は40〜150℃程度であってもよく、反応系内の圧力は100mmHg〜760mmHgの範囲であってもよい。なお、反応温度が低くなると反応の進行が遅くなり、逆に高くなると重合しやすくなる傾向がある。また、反応系内の圧力を常圧以上にするのは実際的ではないし、低すぎると各成分の沸点が近づくため、共沸混合物のみを反応系外に抜き出すことが困難となる。
エステル交換反応系には、重合防止剤が添加されていてもよい。エステル交換反応の際に用いる重合防止剤としては、慣用の重合防止剤でよく、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール等のフェノール系化合物、p−フェニレンジアミン、フェノチアジン等のアミン系化合物等が挙げられる。このような重合防止剤としては、原料としてのメタクリル酸メチル中に安定剤として含まれているハイドロキノンモノメチルエーテルを特に好適に用いることができる。もちろん、エステル交換反応の際に用いる重合防止剤としては、前記環状アミン−N−オキシル系化合物を用いてもよく、この場合、反応生成物としての(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液や粗精製液を蒸留する際、環状アミン−N−オキシル系化合物からなる重合防止剤の添加を省略できる場合がある。
本発明において、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液から(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを蒸留により精製する方法としては、環状アミン−N−オキシル系化合物の存在下、蒸留処理液を蒸留する方法であれば特に制限されないが、特に、減圧蒸留方法が好適である。蒸留時の重合を防ぐために、蒸留温度は110℃以下が好ましいため、これを達成できる減圧条件にすることが重要である。具体的には、蒸留時の系内の圧力としては、10mmHg以下であることが好ましい。また、蒸留処理液中に残存している原料としての(メタ)アクリル酸エステルや低沸点の成分(低沸成分)を予備的な蒸留で除くことが好ましい。すなわち、比較的緩やかな条件で、原料としての(メタ)アクリル酸エステルや低沸成分を除いた後、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルが留出する条件にして、蒸留を継続する方法を好適に採用することができる。もちろん、蒸留条件を何段階にも分けて蒸留する方法や、連続的に蒸留条件を変えながら蒸留する方法などの蒸留方法を用いることもできる。
蒸留時の環状アミン−N−オキシル系化合物(重合防止剤)の添加方法は、蒸留処理液(反応粗液やその粗精製液など)と一緒に釜中に添加する方法が簡便であるが、蒸留中に蒸留塔の途中から、環状アミン−N−オキシル系化合物を連続または間欠的に添加する方法も利用することができる。なお、本発明では、環状アミン−N−オキシル系化合物は、他の重合防止剤と併用することができる。
このように、本発明の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法では、重合防止剤として、環状アミン−N−オキシル系化合物を用いること以外は、従来と同様の蒸留方法により精製を行うことができる。従って、本発明では、従来の蒸留装置系をそのまま利用することができ、特別な装置系を必要としておらず、この点からも極めて有用な精製方法である。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(合成例1)
温度計、蒸留塔および撹拌機を備えた300mlの3口フラスコに3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール71gと、メタクリル酸メチル150gと、エステル交換反応触媒として水酸化リチウム0.2g[仕込みのリチウム元素(Li)量として290ppmに相当する割合である]と、重合防止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.1gとを仕込み、系内の圧力を340mmHgとし、撹拌しながらオイルバスで加熱した。オイルバス内の温度を95℃一定でコントロールしたところ、3口フラスコ内の液(釜液)の温度は初期に80℃、反応終了時には85℃となった。反応に伴い副生したメタノールは、メタノール−メタクリル酸メチル共沸物として、蒸留塔トップ(塔頂)より間欠的に留出させた。この間、重合の発生は認められなかった。反応は6時間で終了し、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約42重量%を含む反応混合物192.3gを得た。
(合成例2)
エステル交換反応触媒として水酸化リチウム2g(仕込みのLi量として2900ppmに相当する割合である)を用いるとともに、メタノール−メタクリル酸メチル共沸物の留出を連続的に行ったこと以外は、合成例1と同様の方法で反応を行った。この間、重合の発生は認められなかった。反応は1時間で終了し、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約40重量%を含む反応混合物192.5gを得た。
(合成例3)
エステル交換反応触媒として水酸化リチウム1g(仕込みのLi量として1450ppmに相当する割合である)を用いるとともに、メタノール−メタクリル酸メチル共沸物の留出を連続的に行ったこと以外は、合成例1と同様の方法で反応を行った。この間、重合の発生は認められなかった。反応は2時間で終了し、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約41重量%を含む反応混合物191.9gを得た。
(合成例4)
重合防止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.1gの他に、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.1gを仕込んだこと以外は、合成例1と同様の方法で反応を行った。この間、重合の発生は認められなかった。反応は6時間で終了し、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約42重量%を含む反応混合物192.27gを得た。
(合成例5)
エステル交換反応触媒としてテトラブチルチタネート0.5g[仕込みのチタン元素(Ti)量として340ppmに相当する割合である]を用いるとともに、メタノール−メタクリル酸メチル共沸物の留出を連続的に行ったこと以外は、合成例1と同様の方法で反応を行った。この間、重合の発生は認められなかった。反応は3時間で終了し、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約40重量%を含む反応混合物192.5gを得た。
(実施例1)
合成例1で得た反応混合物192.3gを、5Cのフィルターで濾過して3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約42重量%を含む反応濾過物188.0gを得た。この反応濾過物を、高周波プラズマ発光分析装置(島津製作所製の装置名「ICPS−1000III」;以下、「ICP」と称する場合がある。)で分析した結果、反応濾過物中には、リチウム元素(Li)が32ppmの割合で含まれていた。この反応濾過物のうち140gを温度計、蒸留塔および撹拌機を備えた300mlの3口フラスコに入れ、重合防止剤として4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.03gを仕込み、系内の圧力を40mmHgとして、メタクリル酸メチルを1時間で留出させて、さらに系内の圧力を10mmHgとし、分留塔塔頂温度を93〜99℃とした条件で、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートを7時間かけて留出させた。なお、この間、重合の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは68.8gで、純度は99.7重量%であった。
(実施例2)
合成例1で得た反応混合物を濾過せずにそのまま仕込み、且つ重合防止剤として4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.1gを仕込んだこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留を行った。蒸留に付す処理液(蒸留処理液)には、仕込みのLiが全量残っているため、Liの残存量は仕込みの290ppmに相当する。なお、蒸留中、重合物の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは66.3gで、純度は99.6重量%であった。
(実施例3)
合成例2で得た反応混合物192.5gを、5Cのフィルターで濾過して3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート約43重量%を含む反応濾過物170gを得た。この反応濾過物をICPで分析した結果、反応濾過物中にはLiが228ppmの割合で含まれていた。この反応濾過物のうち140gに、重合防止剤として4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.1gを仕込んだこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留した。なお、蒸留中、重合物の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは65gで、純度は99.5重量%であった。
(実施例4)
合成例3で得た反応混合物を濾過せずにそのまま仕込み、且つ、蒸留時に重合防止剤として4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.2gを仕込んだこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留した。蒸留処理液には、仕込みのLiが全量残っているため、Liの残存量は1450ppmに相当する。なお、蒸留中、重合物の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは62.5gで、純度は99.5重量%であった。
(実施例5)
合成例4で得た反応混合物を濾過せずにそのまま仕込み、且つ、蒸留時に重合防止剤を追加しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留した。蒸留処理液には、仕込みのLiが全量残っているため、Liの残存量は290ppmに相当する。なお、蒸留中、重合物の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは67.5gで、純度は99.6重量%であった。
(実施例6)
合成例5で得た反応混合物を濾過せずにそのまま仕込み、且つ、蒸留時に重合防止剤として4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.2gを仕込んだこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留した。蒸留処理液には、仕込みのTiが全量残っているため、Tiの残存量は380ppmに相当する。なお、蒸留中、重合物の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは67.5gで、純度は99.6重量%であった。
(実施例7)
重合防止剤である4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシルを3口フラスコ中(釜中)に0.015g仕込み、さらに、蒸留塔中段より、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシル0.015gを3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート9gに溶解した物を1時間に1gづつの割合で9回に分けて導入したこと以外は、実施例1と同様の方法で蒸留した。蒸留処理液中のLiの残存量は32ppmである。なお、蒸留中、重合物の発生は認められなかった。また、得られた3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートは77.5g(蒸留塔中段より導入した3,3,5−トリメチルヘキシルメタクリレートを含む)で、純度は99.6重量%であった。
(比較例1)
合成例2で得た反応混合物を濾過せずにそのまま仕込み、且つ、蒸留時に重合防止剤を追加しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留をスタートしたが、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートが留出開始した後、約3時間で、蒸留塔内で3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートがポップコーン重合して蒸留塔を閉塞させたため、蒸留を継続することができなくなった。なお、蒸留処理液には、仕込みのLiが全量残っているため、Liの残存量は2900ppmに相当する。
(比較例2)
重合防止剤として、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシルに代えてハイドロキノンモノメチルエーテルを0.3g用いたこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留をスタートしたが、メタクリル酸メチルを留出させている段階で3口フラスコ内の粘度が上昇し、蒸留を継続することができなくなった。なお、Liの残存量は32ppmである。
(比較例3)
重合防止剤として、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノオキシルに代えてフェノチアジンを0.3g用いたこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留をスタートしたが、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートが留出開始した後、約4時間で、蒸留塔内で3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレートがポップコーン重合して蒸留塔を閉塞させたため、蒸留を継続することができなくなった。なお、Liの残存量は32ppmである。

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの未精製液又は粗精製液から(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルを精製する方法であって、前記未精製液又は粗精製液がエステル交換反応触媒を含有しており、該未精製液又は粗精製液を、環状アミン−N−オキシル系化合物の存在下、蒸留して精製することを特徴とする(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  2. 環状アミン−N−オキシル系化合物が、下記式(1)で表されるピペリジン−N−オキシル系化合物である請求項1記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
    Figure 2005029514
    (式(1)中、Aは「−CH2−」基、「−CO−」基または「−CH(OH)−」基を表す。R1、R2、R3、R4は、それぞれ、同一又は異なって、アルキル基を示す。)
  3. (メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルが、(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシルである請求項1又は2記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  4. エステル交換反応触媒が、アルカリ金属化合物またはチタン化合物である請求項1〜3の何れかの項に記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  5. 未精製液又は粗精製液が、アルカリ金属化合物またはチタン化合物の存在下、(メタ)アクリル酸エステルとトリメチルシクロヘキサノールとのエステル交換反応によって得られる反応混合液である請求項1〜4の何れかの項に記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  6. エステル交換反応触媒が金属元素として5〜3,000ppm残存している未精製液又は粗精製液を、環状アミン−N−オキシル系化合物の存在下、蒸留処理に付す請求項4または5記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  7. アルカリ金属化合物が、水酸化リチウムである請求項4〜6の何れかの項に記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  8. チタン化合物が、テトラアルキルチタネートである請求項4〜7の何れかの項に記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  9. テトラアルキルチタネートが、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート及びテトライソブチルチタネートから選択された少なくとも1種である請求項8記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
  10. (メタ)アクリル酸エステルがメタクリル酸メチルである請求項5記載の(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシルの精製方法。
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