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JP2005049363A - 赤外共焦点走査型顕微鏡および計測方法 - Google Patents

赤外共焦点走査型顕微鏡および計測方法 Download PDF

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Yukinaga Shimomichi
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Abstract

【課題】シリコン材を含む試料の内部構造を高いコントラストで観察し得る赤外共焦点走査型顕微鏡を提供する。
【解決手段】赤外共焦点走査型顕微鏡100は、赤外光ビームを発する光源部110と、赤外光ビームを二次元的に走査する二次元走査機構114と、赤外光ビームを収束させて試料180の内部に光スポットを形成する対物レンズ122と、対物レンズ122を光軸に沿って移動させる対物レンズ移動機構124と、対物レンズ122の移動を計測するZスケール126と、1/4波長板120と共働して試料180からの反射赤外光のビームを分離するPBS112と、分離された反射赤外光ビームを収束する収束レンズ128と、収束レンズ128からの反射赤外光を検出する光検出器130とを有し、光検出器130は光スポットに対して共焦点に位置する微小開口として機能する大きさの受光面を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外光を利用して試料の内部を観察する顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
FCB(Flip Chip Bonding)後のICチップやMEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電子機械システム)構造体を、シリコンを透過し得る赤外光を用いて観察する技術が知られている。
【0003】
特開平5−152401公報は、プリント基板に接合されたバンプ接合形状をバンプが接合されているシリコンチップの裏面より、観察する手法を開示している。この中には、対物、赤外線カメラで構成されているものの他、光源、スキャナ、対物レンズと共焦点光学系を構成する受光素子、アパーチャから構成されている。
【0004】
特開平11−183406公報は、通常の赤外線顕微鏡を用いて、接合形状を検査する装置を開示している。また、本装置に備えられているレーザフォーカス変位計を用いて、まず、シリコンチップICの裏面にレーザフォーカス変位計で位置を測定し、次に、接合部に近い回路基板位置を測定して、その差で、接合部に対しての高さ測定を行い、不良の判定を行なっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−152401公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−183406公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の赤外顕微鏡では、シリコンチップ下面の例えばFCB後のパターン状態やMEMS構造(クリアランス)の測定は、対物レンズの集光点以外の情報を検出するためのコントラストが弱く、ぼやけた状態の像しか観察できない。また、シリコンチップ表面上での可視光が乱反射し、低倍率(対物20倍が限界)での観察しか出来ない。また、このような、コントラストが弱く、ぼけた状態での観察では、正確に、実装部品の位置ズレの計測や、シリコン裏面のパターンの傷、バンプの欠損の判断ができなない。シリコンチップICの裏面にレーザフォーカス変位計で位置を測定し、接合部に近い回路基板位置を測定して、その差で、接合部に対しての高さ測定を行い、ボンディングの接合具合や、加圧条件設定、などを、精度良く行なうことはできない。
【0008】
本発明は、この様な実状を考慮して成されたものであり、その目的は、試料の内部構造を高いコントラストで観察し得る赤外共焦点走査型顕微鏡を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ひとつには、試料の内部を観察するための赤外共焦点走査型顕微鏡に向けられており、以下の各項に列記する赤外共焦点走査型顕微鏡を含んでいる。
【0010】
1. 本発明の赤外共焦点走査型顕微鏡は、赤外光のビームを発する光源部と、光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する走査機構と、光スポットに対して共焦点の位置関係にある実質的微小開口と、実質的微小開口を通る試料からの反射(赤外)光を検出する光検出器とを有している。
【0011】
2. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第1項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、走査機構は、赤外光のビームを二次元的に走査するビーム走査機構であり、実質的微小開口は、ピンホールである。
【0012】
3. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、赤外光のビームを発する光源部と、光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する走査機構と、光スポットに対して共焦点の位置関係にある微小な受光領域を有して、微小な受光領域が実質的微小開口を構成する光検出器とを有している。
【0013】
4. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、赤外光のビームを発する光源部と、光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する走査機構と、光スポットに対して共焦点の位置関係にあり、赤外光の光路を横切る所定のパターンで複数の光透過部と光遮光部が形成されたディスクと、二次元的な広がりを持つ領域において光を検出し得る撮像素子とを有している。
【0014】
5. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第1項または第3項または第4項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、対物レンズと試料を相対的に光軸に沿って移動させるZ移動機構と、対物レンズと試料の光軸に沿った相対的な移動を検出する移動検出手段と、検出される移動に基づいて、試料内の複数の部位の光軸に沿った相対的な位置を計測する第一の位置計測手段とを更に有している。
【0015】
6. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第5項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、光検出器で得られる情報と光スポットの位置情報に基づいて光スポットが位置する平面の画像を形成する画像化手段と、得られた画像に基づいて、光軸に直交する同一平面内に位置する試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する第二の位置計測手段とを有している。
【0016】
7. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第6項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、画像化手段で形成される光軸に沿った複数の位置における複数の画像を合成して、光軸に沿った複数の位置の全てにおいて焦点が合っている一枚の画像(エクステンド像)を形成するエクステンド像形成手段を更に有している。
【0017】
8. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第7項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、得られたエクステンド像に基づいて、光軸に沿った異なる位置において光軸に直交する異なる平面内に位置する試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する第二の位置計測手段を更に有している。
【0018】
9. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第1項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、対物レンズは、試料に起因して生じる収差が補正されている。
【0019】
10. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第1項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、対物レンズは、試料に起因して生じる収差を補正する機能を有している。
【0020】
11. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第1項または第3項または第4項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段を更に有している。
【0021】
12. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第11項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、光源部は複数の光源を含み、複数の光源はそれぞれ異なる波長の光を発し、波長選択手段は、複数の光源を選択的に駆動させることにより、試料に照射される光の波長を選択する。
【0022】
13. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第11項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、光源部は複数の波長の光を発し、波長選択手段は、それぞれ異なる波長帯域の光を透過する複数のフィルターを含み、複数のフィルターのひとつを選択的に光路中に配置することにより、試料に照射される光の波長を選択する。
【0023】
14. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第6項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段と、選択される波長に応じて引き起こされる画像の明るさの変動を修正する手段とを更に有している。
【0024】
15. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第4項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、ディスクは複数の光透過部と光遮光部の配列パターンの異なる複数の領域を有し、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段と、選択される波長に対応して赤外光が照射されるディスクの領域を変更する手段とを更に有している。
【0025】
16. 本発明の別の赤外共焦点走査型顕微鏡は、第11項の赤外共焦点走査型顕微鏡において、光源部は複数の光源を含み、複数の光源はそれぞれ異なる波長の光を発し、波長選択手段は、各々の光源の前に設けられている光を遮断するシャッタを制御することにより、試料に照射される光の波長を選択する。
【0026】
本発明は、ひとつには、試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する計測方法に向けられており、以下の計測方法を含んでいる。
【0027】
17. 赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成し、光スポットを平面内で二次元的に走査し、光スポットに対して共焦点の位置において試料からの反射(赤外)光を検出し、検出される反射(赤外)光と光スポットの位置とに基づいて光スポットが位置する平面の画像を形成し、光スポットの高さ位置を変えて同様の操作を繰り返し行なうことにより複数の画像を取得し、取得した複数の画像を合成して全ての高さ位置において焦点が合っている一枚の画像(エクステンド像)を形成し、得られたエクステンド像に基づいて試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
第一実施形態
本実施形態は、光ビーム走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡に向けられている。図1は、本発明の第一実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡の構成を示している。
【0030】
図1に示されるように、本実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡100は、赤外光のビームを発する光源部110と、光源部110からの赤外光のビームを二次元的に走査する二次元走査機構114と、走査される赤外光のビームを収束させて試料180の内部に光スポットを形成する対物レンズ122と、対物レンズ122を光軸に沿って移動させる対物レンズ移動機構124と、対物レンズ122の光軸に沿った移動を計測するZスケール126とを有している。
【0031】
赤外共焦点走査型顕微鏡100は、光源部110と二次元走査機構114の間の光路上にPBS(偏光ビームスプリッター)112を有し、二次元走査機構114と対物レンズ122の間の光路上に瞳投影レンズ116と結像レンズ118と1/4波長板120とを有している。PBS112は、1/4波長板120と共働して、試料180からの反射赤外光のビームを、試料180に向かう赤外光のビームから、偏光に基づいて選択的に分離する。
【0032】
赤外共焦点走査型顕微鏡100は、更に、PBS112で分離された反射赤外光のビームを収束する収束レンズ128と、収束レンズ128で収束された反射赤外光を検出する光検出器130と、二次元走査機構114の制御・Zスケール126と光検出器130で得られる情報の処理等を行なう制御部132と、制御部132で得られる処理結果(画像)を表示するモニター134とを有している。
【0033】
本実施形態において、試料180は、これに限定されないが、例えば、FCB(Flip Chip Bonding)後のICチップやMEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電子機械システム)構造体であり、その観察部位は、その内部に位置している。観察対象は、例えば、ICチップのパターン状態や、MEMS構造体内の空間のギャップ等である。
【0034】
ICチップやMEMS構造体はシリコンを主材料として作製されている。図2は、光の波長に対するシリコンの透過率特性を示している。図2から分かるように、シリコンは、約1.1μm以下の波長範囲の光は殆ど透過しないが、1.1μm以上の波長範囲の光は比較的良く透過する。
【0035】
光源部110は、シリコンを透過し得る波長の光、すなわち、1.1μm以上の範囲内の波長の光を発する。得られる画像は、使用する光の波長が短い方が分解能が高いため、光源部110は、より好ましくは、1.1μmに近い波長の光で、透過率が50%程度あり、入手性がよく、安価な1.3μmの波長の光を発する。
【0036】
二次元走査機構114は、例えば二つのガルバノミラーを組み合わせて構成される。二次元走査機構114は、対物レンズ122の瞳と共役な位置に配置されている。また、対物レンズ122は、試料180内のシリコンの厚さによる収差が補正されたものが使用されるとよい。
【0037】
図1において、光源部110からの赤外光のビーム152は、PBS112を透過し、二次元走査機構114により二次元的に走査される。二次元走査機構114を経た赤外光のビーム152は、瞳投影レンズ116と結像レンズ118、1/4波長板120を経た後、対物レンズ122によって試料180の内部に収束され、光スポットを形成する。試料180の内部に形成された光スポットは、二次元走査機構114によるビームの二次元走査に対応して、光軸に直交する平面内で走査される。
【0038】
図4と図5は、試料180の一例であるFCB実装されたパッケージを示している。図4と図5に示されるように、パッケージ180は、例えば、バンプ192によって互いに接合されたシリコンチップ182とプリント基板188とを有している。例えば、シリコンチップ182は配線パターン184とアルミパッド186を有し、プリント基板188はランド190を有し、アルミパッド186とランド190はバンプ192によって電気的に接続されている。
【0039】
赤外光のビーム152は、例えば、図4に示されるように、シリコンチップ182を透過し、その裏面の配線パターン184で反射される。あるいは、図5に示されるように、シリコンチップ182を透過し、プリント基板188の表面で反射される。
【0040】
図1において、試料180からの反射赤外光のビームは、試料180への入射時の光路を逆に戻り、対物レンズ122、1/4波長板120、結像レンズ118、瞳投影レンズ116、二次元走査機構114を経て、PBS112に到達する。
【0041】
光源部110から射出される赤外光は直線偏光であり、この赤外光は試料180に到達する途中で1/4波長板120を通過することにより円偏光に変換される。試料180で反射された赤外光は、PBS112に到達する間に1/4波長板120を再び通過することにより、円偏光から直線偏光に変換される。この直線偏光は、光源部110からの射出された直後の直線偏光に対して直交している。
【0042】
このため、試料180からの反射赤外光のビームは、PBS112で反射され、試料180に向かう赤外光のビーム152から選択的に分離され、検出光のビーム154となる。検出光のビーム154は、収束レンズ128によって収束され、光検出器130に入射する。
【0043】
光検出器130は、実質的に微小開口として機能する大きさの受光面を有し、その受光面は、試料180の内部に形成された光スポットに対して共焦点の位置に配置されている。従って、図1に示される光学系は、共焦点光学系を構成している。
【0044】
ここで、検出光のビーム154のビーム径をW、収束レンズ128の焦点距離をf、光源部110から発せられる光の波長をλとすると、収束レンズ128により絞られるスポット径dは、d=4fλ/πWで表される。これに対して、光検出器130の受光面の径Dは、d/4≦D≦d/3を満足している。言い換えれば、収束レンズ128と光検出器130は、そのように設計されている。
【0045】
光検出器130は、入射した光強度に対応した電気信号を出力する。光検出器130からの電気信号は、制御部132に取り込まれる。制御部132は、光検出器130からの電気信号と、光スポットの位置情報とに基づいて画像を形成する。光スポットの位置情報は、二次元走査機構114の制御信号から求められる。形成された画像は、モニター134に表示される。
【0046】
図3は、赤外共焦点走査型顕微鏡100における、対物レンズと試料の相対位置(Z)と光検出器の出力すなわち光強度(I)との関係を示すグラフである。つまり、一般にI−Zカーブと呼ばれる、Z座標対光強度のグラフである。図3には、比較のため、通常の非共焦点顕微鏡におけるZ座標対光強度のグラフも一緒に示してある。
【0047】
図3から分かるように、非共焦点顕微鏡においては、合焦から外れたZ位置からの反射光の強度も高く、場合によっては合焦位置からの反射光の強度よりも高い場合もある。このため、不所望なノイズ光が多く、赤外光のビームが観察対象に合焦していても、鮮明な画像が得られ難い。
【0048】
それに対して、共焦点顕微鏡においては、合焦位置からの反射光の強度は高いが、合焦から外れたZ位置からの反射光の強度は極端に小さい。このため、ノイズ光が少なく、合焦面すなわち光スポットが位置する平面の鮮明な画像が得られる。
【0049】
赤外共焦点走査型顕微鏡100においては、このような共焦点光学系の特性を利用し、光検出器130で検出される光強度が最大となるように、対物レンズ移動機構124により、試料180に対する対物レンズ122の光軸に沿った位置を調整することにより、光スポットの光軸に沿った位置すなわち合焦位置を、希望の観察対象に合わせることが可能である。
【0050】
つまり、例えば、図4に示されるように、光軸が配線パターン184を横切っている場合には、光検出器130で検出される光強度が最大となるように対物レンズ122の光軸に沿った位置を調整することにより、光スポットがシリコンチップ182の下面上に配置される。この平面上において光スポットを走査することにより、配線パターン184のコントラストの高い鮮明な画像を得ることができる。
【0051】
また、図5に示されるように、光軸上にシリコンチップ182の素子が存在しない場合には、光検出器130で検出される光強度が最大となるように対物レンズ122の光軸に沿った位置を調整することにより、光スポットがプリント基板188の上面上に配置される。この平面上において光スポットを走査することにより、プリント基板188のコントラストの高い鮮明な画像を得ることができる。
【0052】
更に、光軸に直交する同一平面上のコントラストの高い鮮明な画像が得ることができるため、その画像に基づいて、試料内の同一平面上の複数の部位の間の寸法、例えば、配線パターン184のピッチなどを計測することも可能となる。
【0053】
加えて、対物レンズ122の光軸に沿った移動をZスケール126により計測することにより、シリコンチップ182とプリント基板188の間隔など、試料内の複数の部位の間の光軸に沿った寸法などを計測することも可能である。
【0054】
更には、観察対象毎の異なる高さ毎に画像を取得し、それらを合成する(重ね合わせる)ことにより、異なる全ての高さにおいてピントの合っている一枚の画像(エクステンド像)を得ることも可能である。これにより、光軸に沿って異なる位置にある複数の部位の間の、光軸に直交する平面上における寸法などを測定することも可能となる。
【0055】
このように、試料内の部位を三次元計測することが可能となる。これにより、配線パターンやバンプ、アルミパッド等の長さや面積や形状を測定することが可能となる。
【0056】
つまり、本実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡100では、ランド(配線)とアルミパットの位置を測定することが可能となる。これにより、加圧条件設定やバンプの接合状態を知ることが可能となる。また、バンプ欠損によるアルミパット部の異物の大きさなどを測定することが可能となる。基板回路上のパターンの傷や、基板回路の接地ズレ、バンプ作成時のパット変化などを観察することが可能となる。また、アンダーボイドと呼ばれる、シリコンチップとプリント基板内に注入された物質内に生じる空気層等の大きさを測定することも可能となる。
【0057】
通常の赤外顕微鏡では使用できる対物レンズの倍率は20倍程度止まりであるが、本実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡100では、100倍程度の倍率の対物レンズまで使用可能であり、高解像度観察が可能である。
【0058】
変形例
図6は、図1に示される対物レンズ122に代えて適用可能な別の対物レンズを示している。図6に示されるように、対物レンズ140は、回転可能な補正リング142を有している。補正リング142は、図示しない機械的機構を介して、内部の光学要素と連結されている。その機械的機構は、補正リング142の回転に応じて、その光学要素を光軸に沿って移動させる。補正リング142を必要な量だけ回転させることにより、試料180に含まれるシリコンによって引き起こされる収差を適宜補正することが可能である。これにより、収差の無いより好適な画像を得ることが可能となる。
【0059】
第二実施形態
本実施形態は、光ビーム走査型の別の赤外共焦点走査型顕微鏡に向けられている。図7は、本発明の第二実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡の構成を示している。
【0060】
図7に示されるように、本実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡200は、赤外光のビームを発する光源部210と、光源部210からの赤外光のビームを偏向するミラー228と、ミラー228からの赤外光のビームを二次元的に走査する二次元走査機構230と、走査される赤外光のビームを収束させて試料280の内部に光スポットを形成する対物レンズ242と、試料280が載置される試料台244と、試料280を試料台244と共に光軸に沿って移動し得るZステージ246とを有している。二次元走査機構230は、これに限定されないが、例えば、二つのガルバノミラー232と234で構成される。
【0061】
赤外共焦点走査型顕微鏡200は、光源部210とミラー228の間の光路上にPBS(偏光ビームスプリッター)248を有し、二次元走査機構230と対物レンズ242の間の光路上に瞳投影レンズ236と結像レンズ238と1/4波長板240とを有している。PBS248は、1/4波長板240と共働して、試料280からの反射赤外光のビームを、試料280に向かう赤外光のビームから、偏光に基づいて選択的に分離する。
【0062】
赤外共焦点走査型顕微鏡200は、更に、PBS248で分離された反射赤外光のビームを収束する収束レンズ250と、収束レンズ250からの反射赤外光の光路上に配置されたピンホール252と、ピンホール252を通過した反射赤外光を検出する光検出器254と、二次元走査機構230の制御や光検出器254で得られる情報の処理等を行なうコンピューター等の制御部256と、制御部256で得られる処理結果(画像)を表示するモニター258とを有している。ピンホール252は、対物レンズ242により形成される光スポットに対して共焦点の位置に配置されている。制御部256は、Zステージ246の移動を測定し得る。
【0063】
光源部210から射出された赤外光のビームは、PBS248を透過し、ミラー228で偏向され、二次元走査機構230によって走査される。二次元走査機構230を経た赤外光のビームは、瞳投影レンズ236と結像レンズ238、1/4波長板240を経た後、対物レンズ242によって試料280の内部に収束され、光スポットを形成する。試料280の内部に形成された光スポットは、二次元走査機構230によるビームの二次元走査に対応して、光軸に直交する平面内で走査される。
【0064】
試料280からの反射赤外光のビームは、対物レンズ242、1/4波長板240、結像レンズ238、瞳投影レンズ236、二次元走査機構230、ミラー228を経て、PBS248に到達する。PBS248に到達した反射赤外光は、光源部210からの直線偏光の赤外光に対して直交する直線偏光となっており、PBS248で反射される。PBS248で反射された反射赤外光のビームは、収束レンズ250によって収束され、ピンホール252を介して、光検出器254に入射する。
【0065】
光検出器254は、入射した光強度に対応した電気信号を出力する。光検出器254からの電気信号は、制御部256に取り込まれる。制御部256は、光検出器254からの電気信号と、光スポットの位置情報とに基づいて画像を形成する。光スポットの位置情報は、二次元走査機構230の制御信号から求められる。形成された画像は、モニター258に表示される。
【0066】
赤外共焦点走査型顕微鏡200は、共焦点光学系を構成しており、第一実施形態で詳しく説明したように、対物レンズ242により形成される光スポットからの反射赤外光のみが良好にピンホール252を透過し得る。光スポットから光軸に沿って外れた位置からの反射赤外光は、殆どピンホール252を通過できない。このため、光スポットの位置する光軸に直交する平面上の画像が高いコントラストで得られる。
【0067】
試料280に照射される赤外光の最も好適な波長は、試料280を構成している材料に依存する。これは、試料280に照射される光の波長が短いほど、得られる画像の分解能は高くなる反面、試料280の透過率が非常に低くなるためである。
【0068】
このような実状に応じて、光源部210は、より好適な波長の赤外光を試料280に照射するため、複数の波長の赤外光のビームを選択的に射出し得る。
【0069】
図8は、図7に示される光源部210の構成を示している。図8に示されるように、光源部210は、三つの光源212と214と216を含んでいる。三つの光源212と214と216は、これに限定されないが、例えば、半導体レーザーである。光源212と214と216は、固体レーザーや気体レーザーであってもよい。
【0070】
三つの半導体レーザー212と214と216は、それぞれ、異なる波長λ1とλ2とλ3の光を発する。例えば、半導体レーザー212と214と216は、それぞれ、λ1=980nm、λ2=1300nm、λ3=1500nmの光を発する。
【0071】
光源部210は、更に、半導体レーザー212からの光ビームを偏向するミラー218と、半導体レーザー214からの光ビームを偏向するハーフミラー220と、半導体レーザー216からの光ビームを偏向するハーフミラー222とを有している。ミラー218とハーフミラー220と222は、それぞれ、対応する対応する半導体レーザーからの光ビームを同一の光軸に沿って偏向する(言い換えれば同一の光路に結合する)。
【0072】
光源部210は、半導体レーザー212と214と216を選択的に駆動することにより、言い換えれば、半導体レーザー212と214と216のオン・オフを制御することにより、発する光の波長を選択し得る。
【0073】
例えば、試料280の表面材料がシリコンである場合、シリコンの透過率が50%程度になるのは1300nm以上であるので、画像分解能も考慮して1300nmの半導体レーザー214のスイッチをオンとし、他の半導体レーザー212と216のスイッチはオフとする。
【0074】
また、試料280の材料が不明である場合には、半導体レーザー212と214と216を波長の低い順に一つずつ駆動して、実際に画像を取得していく。こうにして得られた画像の内、最も鮮明な画像を与える半導体レーザーを使用する光源とする。あるいは、駆動する半導体レーザーを切り替えていく途中で、十分に鮮明な画像が得られた時点で、その半導体レーザーを使用する光源としてもよい。
【0075】
図8に示される光源部210においては、半導体レーザー214と216からの光ビームをそれぞれ偏向するハーフミラー220と222は、ビームスプリッターなどの半透過の光学素子であればよい。より好ましくは、ハーフミラーに代えて偏光ビームスプリッターやダイクロイックミラー等が使用されるとよく、その場合、光源からの光がより少ない損失で試料に照射され得る。また、三つの半導体レーザーを有しているが、その個数はこれに限定されるものではなく、変更されてよい。
【0076】
図9は、図7に示される光源部210の別の構成を示している。図9において、図8に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
【0077】
図9に示されるように、光源部210は、半導体レーザー212と214と216と、それぞれの半導体レーザーから射出される光ビームを同一の光路に結合する光学プリズム224とを有している。光学プリズム224は、赤外波長における透過率が高く、屈折率も高いものが望ましい。また、赤外波長域の屈折率の波長依存性が少ないものが望ましい。この時、各波長におけるプリズムの屈折率を考慮して設置する必要がある。
【0078】
波長の切り替えは、半導体レーザー212と214と216を選択的に駆動することにより、言い換えれば、半導体レーザー212と214と216のオン・オフを制御することにより行われる。
【0079】
例えば、試料280の表面材料がシリコンである場合、シリコンの透過率が50%程度になるのは1300nm以上であるので、画像分解能も考慮して1300nmの半導体レーザー214のスイッチをオンとし、他の半導体レーザー212と216のスイッチはオフとする。
【0080】
また、試料280の材料が不明である場合には、半導体レーザー212と214と216を波長の低い順に一つずつ駆動して、実際に画像を取得していく。こうにして得られた画像の内、最も鮮明な画像を与える半導体レーザーを使用する光源とする。あるいは、駆動する半導体レーザーを切り替えていく途中で、十分に鮮明な画像が得られた時点で、その半導体レーザーを使用する光源としてもよい。
【0081】
図9に示される光源部210においては、半導体レーザーの個数は三つであるが、プリズム224をより多い面を持つものに代えることにより、半導体レーザーの個数を増やしてもよい。
【0082】
本実施形態において、例えば、図10に示される試料280に対して、試料内部表面284aに焦点位置が来るようにZステージ246を位置決めして共焦点画像を取る。このときの光源波長λに対する試料280の表面材料282の透過率t1、内部材料284の透過率t2とする。この際、t1の値が小さい場合、すなわち、試料の表面材料282の表面282aで殆ど光が反射され試料内部表面284aからの反射光が微少である場合、透過画像は不鮮明なものとなる。この様な場合には、t1が十分大きくなる光源波長λ’となるように使用する光源を変えることで、鮮明な透過三次元顕微鏡画像を得ることが可能である。また、分解能が要求されるものより悪い場合には、表面材料の透過率t1が小さくなり過ぎないように注意しながら、使用する光源を短い波長の光を発するものに変えることで、より分解能が高い画像を得ることが可能となる。これらにより、鮮明な透過三次元顕微鏡画像を得ることが出来る。
【0083】
本実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡200においては、光源部210は、レーザー等の発光素子の交換を必要とすることなく、試料に適した波長の光を発することが可能である。つまり、試料に適した波長の光を容易に選択することが可能である。
【0084】
赤外共焦点走査型顕微鏡200では、好ましくは、光源部210における使用する光の波長の切り替えに対応して、使用する光学素子(波長板、ミラー、PBS等)が変更されるとよい。そのような変更は、例えば、光路上に配置される光学素子を交換することにより行なえる。あるいは、光路を切り替えて光を対応する光学素子を通過させることにより行われる。
【0085】
また、赤外共焦点走査型顕微鏡200は、好ましくは、光源部210から射出される光の波長の切り替えに応じて、得られる像の明るさが光の波長の切り替えに関係なく同じになるように、例えば、光源部210の出力が調整されるとよい。
【0086】
光源部210から射出される光の波長が変わると、半導体レーザーの出力差や光検出器の波長特性のために、光検出器254で検出される光強度が変化する。その結果、得られる画像の明るさが変動してしまう。つまり、光源部210で選択される波長に応じて画像の明るさの変動が引き起こされる。
【0087】
このような画像の明るさ変化は、使用する光源すなわち半導体レーザーの出力を調整することにより、打ち消すことが可能である。光源の出力を調整は、望ましくは、コンピューターや電気回路を通して自動で行われるとよい。
【0088】
画像の明るさの変動を修正する手法は、光源の出力を調整することに限定されない。例えば、光検出器254の感度を調節することにより行われてもよい。また、適当な透過率を持つNDフィルター等を光路上に挿入することにより行われてもよい。あるいは、使用する光源に応じて、使用する光検出器が交換されてもよい。その場合、複数の半導体レーザーのそれぞれの波長に合った複数の光検出器が交換可能に設けられ、使用する半導体レーザーの切り替えに応じて、それに対応する光検出器が適所に配置される構成としてもよい。
【0089】
本実施形態では、試料材料が不明な場合の光源選択を画像の鮮明さに基づいて行なっているが、最大波長で試料内部表面284aに焦点を合わせ、半導体レーザーを次々と切り替えながら、光検出器254での検出強度が甚だしく低くならない範囲で波長の短い光を発する半導体レーザーを使用する光源としてもよい。
【0090】
また、波長選択のための半導体レーザーのオン・オフの制御は制御部256によって自動に行われるのが望ましい。また、波長選択方法として、レーザー212、124、216のそれぞれの前に、光を遮るシャッタなどを配置し、使用波長に応じて、それぞれのシャッタを開閉することで、波長選択してもよい。
【0091】
変形例
例えば、試料280の表面あるいは内部の光軸に直交する平面内での光スポットの走査は、二次元走査機構230に代えて、試料280を光軸に垂直な面内で移動させるXYステージを用いても行われてもよい。また、二次元走査機構230に代えて、赤外光のビームを一次元的に走査する一次元走査機構と、その走査方向に直交する方向に試料280を光軸に垂直な面内で移動させるステージとの組み合わせにより行われてもよい。
【0092】
また、光スポットと試料280の光軸に沿った相対的な移動は、試料280を光軸に沿って移動させるZステージ246に代えて、対物レンズ242を光軸に沿って移動させる対物レンズ移動機構によって行われてもよい。
【0093】
また、複数の光源からの射出される光ビームを同一の光路に結合するする手段は、音響光学素子で構成されてもよい。また、光源部210から射出される光の波長を選択する手段は、複数の半導体レーザーを選択的に駆動する代わりに、グレーティング等の光学素子を用いた波長可変レーザーを使用して構成されてもよい。この場合、使用する光の波長を広範囲で細かく変更することが可能である。
【0094】
更に、上述した本実施形態では、単一の波長の光で試料を観察する例について述べたが、複数の波長の光で試料を観察してもよい。そのため、複数の光源に適合した複数の光検出器と、ピンホールを通過した光を分光して対応する光検出器に導く手段とを有する構成としてもよい。これにより、複数の光源を同時に駆動して波長の異なる複数の光を多層の試料に同時照射し、それぞれの層で反射される複数の反射光を微小開口通過後にフィルター等で分光し、それぞれの光検出器で検出することにより、一度の走査で多層の試料の内部を観察することも可能となる。
【0095】
第三実施形態
本実施形態は、ディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡に向けられている。図11は、本発明の第三実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡の構成を示している。
【0096】
図11に示されるように、本実施形態の赤外共焦点走査型顕微鏡300は、赤外光を含む光ビームを発する光源310と、光源310からの光ビームを平行化するコリメートレンズ312と、赤外光を透過する赤外波長フィルター314と、赤外波長フィルター314からの赤外光のビームを偏向するハーフミラー316と、ハーフミラー316で偏向された赤外光のビームを横切る回転ディスク318と、回転ディスク318を回転させるモーター320とを有している。回転ディスク318は、微小開口として機能する複数の貫通穴(ピンホール)を有している。
【0097】
赤外共焦点走査型顕微鏡300は、更に、回転ディスク318のピンホールを通過した赤外光のビームを収束させて試料380の内部に光スポットを形成する対物レンズ322と、対物レンズ322を光軸に沿って移動させる対物レンズ移動機構324と、対物レンズ322の光軸に沿った移動を計測するZスケール326とを有している。
【0098】
赤外共焦点走査型顕微鏡300は、対物レンズ322と回転ディスク318とハーフミラー316を経た試料380からの反射赤外光のビームを収束する収束レンズ328と、収束レンズ328からの反射赤外光を二次元的な広がりを持つ領域において検出し得る撮像素子であるCCDカメラ330と、CCDカメラ330で得られる情報の処理等を行なうコンピューター332と、コンピューター332で得られる処理結果(画像)を表示するモニター334とを有している。
【0099】
光源310は、赤外光を含む光を発する光源であり、これに限定されないが、例えば、赤外域で輝度の大きいハロゲンランプである。光源310から発せられた光ビームは、コリメートレンズ312により平行化され、赤外波長フィルター314に入射し、所望の波長帯の赤外光のみが透過する。透過した赤外光は、ハーフミラー316で反射され、回転ディスク318に照射される。回転ディスク318は、例えばニポウディスクと呼ばれる螺旋状に複数のピンホールが形成されたものであったり、スリット状のパターンが形成されたものであったりするが、以下ではニポウディスクとして話を進める。
【0100】
この回転ディスク318は、モーター320の回転軸に取り付けられており、所定の回転速度で回転される。回転ディスク318に照射された光は、回転ディスク318に形成された複数のピンホールを通過し、対物レンズ322によって試料380の表面あるいは内部に収束されて、光スポットを形成する。対物レンズ322は、例えば、可視域から赤外域での使用波長1.3μmまでの光の収差が補正された無限遠対物レンズである。
【0101】
試料380からの反射光は、再び、対物レンズ322、回転ディスク318のピンホールを通り、ハーフミラー316を透過し、収束レンズ328によりCCDカメラ330に入射する。CCDカメラ330は、赤外波長領域に感度を有し、試料380からの反射光を撮像してその画像信号を出力する。
【0102】
コンピューター332は、CCDカメラ330から出力された画像信号を取り込み、画像処理を行なって所望の画像データを記憶するとともに、モニター334に表示する。
【0103】
赤外共焦点走査型顕微鏡300において、試料380の表面あるいは内部に形成される光スポットは、回転ディスク318の回転に伴うピンホールの移動に従って移動される(つまり走査される)。CCDカメラ330は、二次元的な広がりを持つ領域において光を検出し得る。また、試料380の表面あるいは内部に形成された光スポットからの反射光は、その光スポットに対してピンホールを介して共焦点の位置にあるCCDカメラ330の受光領域上の一点(微小領域あるいは画素)に入射する。その結果として、CCDカメラ330からは、光スポットが位置する光軸に直交する平面上の画像が出力される。
【0104】
第一実施形態において説明したように、共焦点光学系においては、合焦位置からの反射光のみが強度が高く、合焦から外れると強度が急激に小さくなる。従って、ノイズ光が少なく、合焦時には鮮明な画像が得られる。これにより、半導体結晶内部や基板実装後のICの接合部分を鮮明に観察することが可能となる。
【0105】
本実施形態においては、コンピューターを用いて画像を取得する場合の構成を示したが、単にテレビモニタに画像を表示するだけの構成としてもよい。また、従来の赤外顕微鏡の構成と同様に、目視観察光路とテレビカメラによる赤外観察をするための赤外観察光路とを備える構成としてもよい。ただし、当然その場合は赤外光のみを透過する赤外波長フィルター314は不要となる。また、回転ディスクは、前述したものに限らず、共焦点効果の得られる構成であれば、他の方式のものであってもよい。
【0106】
変形例
図12は、本実施形態のディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の変形例の構成を示している。図12において、図11に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
【0107】
本変形例の赤外共焦点走査型顕微鏡300Aは、赤外共焦点走査型顕微鏡300の構成において、赤外波長フィルター314に代えて、コリメートレンズ312からの赤外光のビームを横切る赤外波長フィルター・ターレット340と、赤外波長フィルター・ターレット340を回転させるモーター350とを有している。赤外波長フィルター・ターレット340は、モーター350の回転軸352に取り付けられており、回転可能に支持されている。
【0108】
赤外波長フィルター・ターレット340は、後に図13や図14を参照しながら説明するように、試料380に照射される光の波長を選択するために、複数のフィルターを有している。複数のフィルターのひとつが選択的に光路上に配置される。
【0109】
赤外共焦点走査型顕微鏡300Aは更に、選択する波長を指示するための波長選択手段354を有しており、これに伴い、コンピューター332に代わるコンピューター332Aは、コンピューター332の機能に加えて、波長選択手段354からの指示に従ってモーター250を制御する機能を有している。
【0110】
本変形例の赤外共焦点走査型顕微鏡300Aにおいては、光源310から射出された光ビームは、コリメートレンズ312で平行化され、赤外波長フィルター・ターレット340に入射する。赤外波長フィルター・ターレット340は特定の波長範囲の赤外光を透過する複数のフィルターを有し、そのひとつが光路上に配置されている。赤外波長フィルター・ターレット340のフィルターを透過した赤外光は、ハーフミラー316で反射され、回転ディスク318のピンホールを介して試料380に照射される。
【0111】
試料380からの反射光は、対物レンズ322、回転ディスク318、ハーフミラー316、収束レンズ328を経て、CCDカメラ330に入射し、前述したように、試料380の表面あるいは内部に形成される光スポットが位置する光軸に直交する平面上の画像が観察される。
【0112】
赤外波長フィルター・ターレット340のフィルターは、波長選択手段354からの指示に従ってコンピューター332Aがモーター350を制御することにより回転され、所望のフィルターが光路上に配置される。波長選択手段354は、専用のハードウェアによって実現することも、コンピューター332A上で動作するソフトウェアによって実現することも可能である。
【0113】
本変形例の赤外共焦点走査型顕微鏡300Aにおいては、観察試料に適した観察波長域が選択できるよう、赤外波長フィルター・ターレット340は、例えば図13に示されるように、透過波長帯域の異なる二つのフィルター342と344を有しており、それらの一方が選択的に光路上に配置され得る。例えば、フィルター342は1200μmを中心とするバンドパスフィルター、フィルター344は1300μmを中心とするバンドパスフィルターで構成される。このように、複数のバンドパスフィルターを備え、観察試料に適した観察波長域を選択することで、様々な被検体に対して適用可能となり、半導体結晶内部や基板実装後のICの接合部分をより鮮明に観察することが可能となる。
【0114】
尚、本実施の形態においては、選択できる波長帯域を2つとしたが、更に多くの波長帯域を選択できる構成とすれば、より観察試料に適した観察波長域を選択することが可能となる。
【0115】
また、赤外波長フィルター・ターレット340は、例えば図14に示されるように、赤外光を透過する二つのフィルター342と344に加えて、可視光を透過するフィルター346を有していてもよい。このような赤外波長フィルター・ターレット340によれば、赤外光を透過する二つのフィルター342と344の一方を光路上に配置することにより、半導体結晶内部や基板実装後のICの接合部分等を観察できるほか、可視光を透過するフィルター346を光路上に配置することにより、通常の共焦点観察を行なうことが可能である。
【0116】
また、回転ディスクは、前述したものに限らず、共焦点効果の得られる構成であれば、他の方式のものであってもよい。
【0117】
別の変形例
図15は、本実施形態のディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の別の変形例の構成を示している。図15において、図12に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
【0118】
本変形例の赤外共焦点走査型顕微鏡300Bは、赤外共焦点走査型顕微鏡300Aの構成において、回転ディスク318に代えて別の回転ディスク360を有し、これに伴い回転ディスク318を回転させるモーター320に代えて回転ディスク360を回転させるモーター320Bを有し、更に、モーター320Bと共に回転ディスク360を光軸に直交する方向に移動させるディスク移動手段370とを有している。
【0119】
回転ディスク360は、図16に示されるように、ピンホールの配列パターンの異なる複数の領域、例えば領域362と領域364を有している。領域362と領域364とでは、ピンホールの配列パターン、ピンホールの径やピンホールのピッチが異なっている。
【0120】
本変形例の赤外共焦点走査型顕微鏡300Bにおいては、図15において、光源310から射出された光ビームは、コリメートレンズ312で平行化され、赤外波長フィルター・ターレット340に入射する。赤外波長フィルター・ターレット340は特定の波長範囲の赤外光を透過する複数のフィルターを有し、そのひとつが光路上に配置されている。赤外波長フィルター・ターレット340のフィルターを透過した赤外光は、ハーフミラー316で反射され、回転ディスク318のピンホールを介して試料380に照射される。
【0121】
試料380からの反射光は、対物レンズ322、回転ディスク318、ハーフミラー316、収束レンズ328を経て、CCDカメラ330に入射し、前述したように、試料380の表面あるいは内部に形成される光スポットが位置する光軸に直交する平面上の画像が観察される。
【0122】
赤外波長フィルター・ターレット340のフィルターは、波長選択手段354からの指示に従ってコンピューター332Aがモーター350を制御することにより回転され、所望のフィルターが光路上に配置される。
【0123】
ディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡においては、最適なピンホールの配列パターンは、使用する光の波長に依存して異なる。回転ディスク360は、使用する光に対して、より好適なピンホールの配列パターンの領域、領域362と領域364のいずれか一方が、光路上に配置される。なお、ピンホールの配列パターンの領域の切り替えは、ディスク移動手段370によりモーター320Bと共に回転ディスク360を光軸に直交する方向に移動させることにより行われる。
【0124】
本変形例の赤外共焦点走査型顕微鏡300Bにおいては、赤外波長フィルター・ターレット340による波長の選択に加えて、回転ディスク360のピンホールの配列パターンがより好適なものに変更されることにより、試料に応じて更に好適な観察が可能となっている。
【0125】
つまり、赤外波長フィルター・ターレット340の使用するフィルターに応じて、回転ディスク360のピンホールの配列パターンを切り替えて、最適な共焦点効果を得ることにより、より多くの試料に対して適用可能となり、半導体結晶内部や基板実装後のICの接合部分をより鮮明に観察することが可能となる。
【0126】
本実施形態においては、赤外波長フィルター・ターレット340の赤外光選択用のフィルターと回転ディスク360のピンホールの配列パターンの領域は共に二つであるが、その個数はこれに限定されるものではなく、赤外波長フィルター・ターレット340が更に多くのフィルターを有し、回転ディスク360が更に多くのピンホールの配列パターンの異なる領域を有していてもよい。これにより、より多くの試料に対して、最適な条件(波長とピンホールパターン)で観察を行なうことが可能となる。また、赤外波長フィルター・ターレット340の赤外光選択用のフィルターと回転ディスク360のピンホールの配列パターンの領域は必ずしも一対一で対応している必要は無く、必要に応じて回転ディスク360のひとつのピンホールの配列パターンで複数の波長帯域の赤外光に対応してもよい。
【0127】
また、回転ディスクは前記したものに限らず、共焦点効果の得られる構成であれば、他の方式を用いても良い。
【0128】
第四実施形態
本実施形態は、赤外光を用いた高さ測定装置に向けられている。図17は、本発明の第四実施形態の高さ測定装置の構成を示している。
【0129】
図17に示されるように、本実施形態の高さ測定装置400は、載置された試料480を光軸に直交する面内で移動させ得るステージ426と、シリコンを透過する赤外光のビームを発する光源部410と、光源部410からの赤外光のビームを偏向する偏光ビームスプリッター412と、赤外光のビームを収束させて試料480の内部に光スポットを形成する対物レンズ418と、対物レンズ418を光軸に沿って移動可能に支持する支持機構420と、対物レンズ418を光軸に沿って移動させる対物レンズ移動機構(モーター)422と、対物レンズ418の光軸に沿った移動を計測するリニアスケール424とを有している。
【0130】
高さ測定装置400は更に、1/4波長板414と結像レンズ416を有し、これらは偏光ビームスプリッター412と対物レンズ418の間に位置している。1/4波長板414は、偏光ビームスプリッター412と共働して、光源部410から試料480に向かう赤外光と、試料480で反射された赤外光とを分離する。分離された試料480からの反射赤外光は、偏光ビームスプリッター412を透過する。結像レンズ416は、試料480からの反射赤外光を結像させる。
【0131】
高さ測定装置400は更に、試料480からの反射赤外光の合焦を検出する光検出器428と、光源部410とモーター422とステージ426を制御すると共にリニアスケール424と光検出器428からの情報を処理する演算処理装置430とを有している。
【0132】
図17において、光源410から射出された赤外光のビームは、偏光ビームスプリッター412によって反射され、1/4波長板414を通過し、結像レンズ416に入射する。結像レンズ416に入射した赤外光のビームは、結像レンズ416によって平行ビームに変えられ、対物レンズ418によって収束され、試料480の表面または内部に光スポットを形成する。
【0133】
試料480の表面または内部で反射された赤外光は、対物レンズ418、結像レンズ416、1/4波長板414を通過した後、偏光ビームスプリッター412を透過し、光検出器428に入射する。光検出器428は、対物レンズ418の焦点位置に対するずれ量を示す情報を演算処理装置430へ出力する。演算処理装置430は、光検出器428からの輝度情報(山登り法による焦点検出方法で、I−Z信号のピーク位置を合焦位置とする方法)に基づいて、輝度情報が最大となるように、モーター422を制御し、対物レンズ418の焦点位置を調整する。
【0134】
つまり、高さ測定装置400は、シリコンを透過する赤外光を用いたオートフォーカス機構を有している。
【0135】
本実施形態の高さ測定装置400は、複数の対象面の間の相対的な高さを測定し得る。以下、高さ測定装置400による高さ測定について、FCB実装されたパッケージのギャップ測定を例にあげて説明する。図18は、FCB実装されたパッケージのギャップ測定の光路図である。
【0136】
図18に示されるように、測定対象のパッケージ480は、例えば、バンプ492によって互いに接合されたシリコンチップ482とプリント基板488とを有している。例えば、シリコンチップ482は配線パターン484とアルミパッド486を有し、プリント基板488はランド490を有し、アルミパッド486とランド490はバンプ492によって電気的に接続されている。
【0137】
ここでは、シリコンチップ482の下面とプリント基板488の上面とのギャップを測定する。
【0138】
まず、ステージ426により試料480を移動させて、図18の左側に示されるように、シリコンチップ482の下面に形成された配線パターン484が光軸上に位置するように、試料480を位置決めする。演算処理装置430により、光検出器428で得られる輝度情報に基づいて対物レンズ418を光軸に沿って移動させ、赤外光のビームの収束点をシリコンチップ482の下面すなわち配線パターン484の上面に合わせる。そのときのリニアスケール424の読み取り値を基準値に設定する。
【0139】
次に、ステージ426により、図18の右側に示されるように、シリコンチップ482の下面に形成された配線パターン484が赤外光のビームから外れる位置に試料480を移動させる。その位置は先の測定位置から近いとよい。演算処理装置430により、光検出器428で得られる輝度情報に基づいて対物レンズ418を光軸に沿って移動させ、プリント基板488の上面に合わせる。
【0140】
その際の対物レンズ418の移動量494は、シリコンチップ482の下面とプリント基板488の上面とのギャップに等しく、これは演算処理装置430においてリニアスケール424の前述の基準値に対する移動量として計測される。
【0141】
このように、本実施形態の高さ測定装置400においては、FCB実装されたパッケージ等の試料480の内部の複数の対象面の間の相対的な高さが測定され得る。
【0142】
更には、多数の点において同様の計測を行い、得られる多数の高さ情報を処理して、例えば、複数の対象面の間のギャップの平均や複数の対象面の平行度を求めることも可能である。
【0143】
また、この高さ測定装置400は、実装装置に搭載し、実装装置上で測定しても構わない。このように、シリコン等、可視光では透過しないFCB実装されたパッケージ等の試料内部の対象面の相対高さを直接測定できるため、接合部の高さ測定や、加圧条件設定などを精度良く行なえる。
【0144】
変形例
図19は、本実施形態の高さ測定装置の変形例の構成を示している。図19において、図17に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
【0145】
本変形例の高さ測定装置400Aは、高さ測定装置400の構成に対して、赤外照明光を発する赤外線光源440と、赤外線光源440からの赤外照明光を対物レンズ418に反射すると共に試料480で反射された赤外照明光を透過するビームスプリッター442と、試料480で反射された赤外照明光を光源部410から射出された赤外光から分離するビームスプリッター444と、ビームスプリッター444を透過した赤外照明光を受光する赤外線撮像素子446とが付加された構成となっている。
【0146】
これに伴い、演算処理装置430に代わる演算処理装置430Aは、光源部410とモーター422とステージ426の制御とリニアスケール424と光検出器428からの情報処理に加えて、赤外線撮像素子446からの情報すなわち画像をも処理し得る。
【0147】
ビームスプリッター442は、光源部410から射出される赤外光は透過するとよい。
【0148】
本変形例の高さ測定装置400Aにおいて、高さ測定は、光源部410から射出された赤外光のビームがビームスプリッター444とビームスプリッター442を経由する点を除けば、高さ測定装置400と全く同様にして行われる。
【0149】
本変形例の高さ測定装置400Aにおいて、赤外線光源440から発せられた赤外照明光は、ビームスプリッター442で反射され、対物レンズ480を介して試料480に照射される。試料480で反射された赤外照明光は、対物レンズ480、ビームスプリッター442、結像レンズ416、ビームスプリッター444を通過し、赤外線撮像素子446に入射する。赤外線撮像素子446は、赤外照明光を反射した試料480内の部位の画像を得る。
【0150】
高さ測定装置400Aでは、赤外線撮像素子446で得られる画像に基づいて、試料480の内部の赤外光を反射する部位、例えば図18に示されるパッケージ480におけるバンプ492や配線パターン484等、の位置を確認することが可能となる。これにより、高さ測定の際の位置決めをより短時間で行なうことが可能となる。
【0151】
本変形例においては、赤外照明光は、高さ測定の光学系の光軸に対して同軸の落射照明により対物レンズ418を介して試料480に照射されているが、対物レンズ418の外からの斜めに照射される斜照明により試料480に照射されてもよい。
【0152】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施の形態を述べたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0153】
また、第一実施形態から第四実施形態の対象試料として、シリコンが使用されているものを中心に説明したが、これに限らず、赤外光を透過する試料であればよい。
【0154】
また、第一実施形態から第四実施形態に記載の構成を適宜組み合わせが可能である。例えば、第一実施形態の装置に、第二実施形態で記載の波長選択手段を設けて使用波長を選択できるようにすることや、第一実施形態や第二実施形態の装置に、第四実施形態のオートフォーカス機能を設けることも可能である。
【0155】
1. シリコン材を含む試料の内部を観察するための赤外共焦点走査型顕微鏡であり、
シリコンを透過し得る赤外光のビームを発する光源部と、
光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、
光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する二次元走査機構と、
光スポットに対して共焦点の位置関係にある実質的微小開口と、
実質的微小開口を通る試料からの反射(赤外)光を検出する光検出器とを有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0156】
2. 第1項において、対物レンズと試料を相対的に光軸に沿って移動させるZ移動機構と、対物レンズと試料の光軸に沿った相対的な移動を検出する移動検出手段と、検出される移動に基づいて、試料内の複数の部位の光軸に沿った相対的な位置を計測する第一の位置計測手段とを更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0157】
3. 第2項において、光検出器で得られる情報と光スポットの位置情報に基づいて光スポットが位置する平面の画像を形成する画像化手段と、得られた画像に基づいて、光軸に直交する同一平面内に位置する試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する第二の位置計測手段とを有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0158】
4. 第3項において、画像化手段で形成される光軸に沿った複数の位置における複数の画像を合成して、光軸に沿った複数の位置の全てにおいて焦点が合っている一枚の画像(エクステンド像)を形成するエクステンド像形成手段を更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0159】
5. 第4項において、得られたエクステンド像に基づいて、光軸に沿った異なる位置において光軸に直交する異なる平面内に位置する試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する第二の位置計測手段を更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0160】
6. 第1項において、二次元走査機構は、赤外光のビームを二次元的に走査するビーム走査機構であり、実質的微小開口は、ピンホールである、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0161】
7. 第1項において、二次元走査機構は、赤外光のビームを二次元的に走査するビーム走査機構であり、光検出器は、微小な受光領域を有しており、光検出器の微小な受光領域が実質的微小開口を構成する、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0162】
8. 第1項において、二次元走査機構は、赤外光の光路を横切るディスクと、ディスクを回転させる回転手段とを含み、ディスクは複数の貫通孔を有し、貫通孔は実質的微小開口を構成し、光検出器は、二次元的な広がりを持つ領域において光を検出し得る撮像素子である、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0163】
9. 第1項において、対物レンズは、試料内のシリコン材に起因して生じる収差が補正されている、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0164】
10. 第1項において、対物レンズは、試料内のシリコン材に起因して生じる収差を補正する機能を有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0165】
11. 第6項または第7項において、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段を更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0166】
12. 第11項において、光源部は複数の光源を含み、複数の光源はそれぞれ異なる波長の光を発し、波長選択手段は、複数の光源を選択的に駆動させることにより、試料に照射される光の波長を選択する、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0167】
13. 第11項において、光源部は複数の波長の光を発し、波長選択手段は、それぞれ異なる波長帯域の光を透過する複数のフィルターを含み、複数のフィルターのひとつを選択的に光路中に配置することにより、試料に照射される光の波長を選択する、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0168】
14. 第3項において、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段と、選択される波長に応じて引き起こされる画像の明るさの変動を修正する手段とを更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0169】
15. 第8項において、ディスクは貫通孔の配列パターンの異なる複数の領域を有し、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段と、選択される波長に対応して赤外光が照射されるディスクの領域を変更する手段とを更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
【0170】
16. シリコン材を含む試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する計測方法であり、
シリコンを透過し得る赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成し、
光スポットを平面内で二次元的に走査し、
光スポットに対して共焦点の位置において試料からの反射(赤外)光を検出し、
検出される反射(赤外)光と光スポットの位置とに基づいて光スポットが位置する平面の画像を形成し、
光スポットの高さ位置を変えて同様の操作を繰り返し行なうことにより複数の画像を取得し、
取得した複数の画像を合成して全ての高さ位置において焦点が合っている一枚の画像(エクステンド像)を形成し、
得られたエクステンド像に基づいて試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する、計測方法。
【0171】
17. 試料の内部(その表面も含む)の複数の対象面の間の相対的な高さを測定する高さ測定装置であり、
シリコンを透過し得る赤外光のビームを発する光源部と、
光源部からの赤外光のビームを試料の内部に収束させる対物レンズと、
赤外光のビームの収束点を対象面に合わせるオートファオーカス機構と、
対物レンズと試料の光軸に沿った相対的な移動量を計測する移動計測手段とを備えている、高さ測定装置。
【0172】
18. 第17項において、オートファオーカス機構は、対象面に対する赤外光のビームの収束点のずれを検出する光検出器と、対物レンズと試料を相対的に光軸に沿って移動させる移動機構と、光検出器で得られる情報に基づいて赤外光のビームの収束点のずれを無くすように移動機構を制御する手段とを有している、高さ測定装置。
【0173】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコン材を含む試料の内部構造を高いコントラストで観察し得る赤外共焦点走査型顕微鏡が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の光ビーム走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の構成を示している。
【図2】光の波長に対するシリコンの透過率特性を示している。
【図3】図1に示される赤外共焦点走査型顕微鏡における、対物レンズと試料の相対位置(Z)と光検出器の出力すなわち光強度(I)との関係を示すグラフである。
【図4】図1に示される赤外共焦点走査型顕微鏡で観察される試料の一例であるFCB実装されたパッケージを示しており、赤外光がシリコンチップの下面に合焦されている状態を示している。
【図5】図1に示される赤外共焦点走査型顕微鏡で観察される試料の一例であるFCB実装されたパッケージを示しており、赤外光がプリント基板の上面に合焦されている状態を示している。
【図6】図1に示される対物レンズに代えて適用可能な別の対物レンズを示している。
【図7】本発明の第二実施形態の光ビーム走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の構成を示している。
【図8】図7に示される光源部の構成を示している。
【図9】図7に示される光源部の別の構成を示している。
【図10】図7に示される赤外共焦点走査型顕微鏡で測定される試料をモデル化して示している。
【図11】本発明の第三実施形態のディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の構成を示している。
【図12】第三実施形態のディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の変形例の構成を示している。
【図13】図12に示される赤外波長フィルター・ターレットの構成を示している。
【図14】図12に示される赤外波長フィルター・ターレットの別の構成を示している。
【図15】第三実施形態のディスク走査型の赤外共焦点走査型顕微鏡の別の変形例の構成を示している。
【図16】図15に示される回転ディスクの平面図である。
【図17】本発明の第四実施形態の高さ測定装置の構成を示している。
【図18】FCB実装されたパッケージのギャップ測定の光路図である。
【図19】第四実施形態の高さ測定装置の変形例の構成を示している。
【符号の説明】
100…赤外共焦点走査型顕微鏡、110…光源部、112…PBS、114…二次元走査機構、120…波長板、122…対物レンズ、124…対物レンズ移動機構、126…Zスケール、128…収束レンズ、130…光検出器、132…制御部、134…モニター、200…赤外共焦点走査型顕微鏡、210…光源部、212…半導体レーザー、214…半導体レーザー、216…半導体レーザー、218…ミラー、220…ハーフミラー、222…ハーフミラー、224…光学プリズム、230…二次元走査機構、232…ガルバノミラー、240…波長板、242…対物レンズ、246…Zステージ、248…PBS、250…収束レンズ、252…ピンホール、254…光検出器、256…制御部、258…モニター、300…赤外共焦点走査型顕微鏡、300A…赤外共焦点走査型顕微鏡、300B…赤外共焦点走査型顕微鏡、310…光源、314…赤外波長フィルター、316…ハーフミラー、318…回転ディスク、320…モーター、320B…モーター、322…対物レンズ、328…収束レンズ、330…CCDカメラ、332…コンピューター、332A…コンピューター、334…モニター、340…赤外波長フィルター・ターレット、350…モーター、354…波長選択手段、360…回転ディスク、362…ピンホールパターン領域。

Claims (17)

  1. 試料の内部を観察するための赤外共焦点走査型顕微鏡であり、
    赤外光のビームを発する光源部と、
    光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、
    光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する走査機構と、
    光スポットに対して共焦点の位置関係にある実質的微小開口と、
    実質的微小開口を通る試料からの反射(赤外)光を検出する光検出器とを有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  2. 請求項1において、走査機構は、赤外光のビームを二次元的に走査するビーム走査機構であり、実質的微小開口は、ピンホールである、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  3. 試料の内部を観察するための赤外共焦点走査型顕微鏡であり、
    赤外光のビームを発する光源部と、
    光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、
    光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する走査機構と、
    光スポットに対して共焦点の位置関係にある微小な受光領域を有して、微小な受光領域が実質的微小開口を構成する光検出器とを有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  4. 試料の内部を観察するための赤外共焦点走査型顕微鏡であり、
    赤外光のビームを発する光源部と、
    光源部からの赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成する対物レンズと、
    光スポットを光軸に直交する平面内で二次元的に走査する走査機構と、
    光スポットに対して共焦点の位置関係にあり、赤外光の光路を横切る所定のパターンで複数の光透過部と光遮光部が形成されたディスクと、
    二次元的な広がりを持つ領域において光を検出し得る撮像素子とを有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  5. 請求項1または請求項3または請求項4において、対物レンズと試料を相対的に光軸に沿って移動させるZ移動機構と、対物レンズと試料の光軸に沿った相対的な移動を検出する移動検出手段と、検出される移動に基づいて、試料内の複数の部位の光軸に沿った相対的な位置を計測する第一の位置計測手段とを更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  6. 請求項5において、光検出器で得られる情報と光スポットの位置情報に基づいて光スポットが位置する平面の画像を形成する画像化手段と、得られた画像に基づいて、光軸に直交する同一平面内に位置する試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する第二の位置計測手段とを有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  7. 請求項6において、画像化手段で形成される光軸に沿った複数の位置における複数の画像を合成して、光軸に沿った複数の位置の全てにおいて焦点が合っている一枚の画像(エクステンド像)を形成するエクステンド像形成手段を更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  8. 請求項7において、得られたエクステンド像に基づいて、光軸に沿った異なる位置において光軸に直交する異なる平面内に位置する試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する第二の位置計測手段を更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  9. 請求項1において、対物レンズは、試料に起因して生じる収差が補正されている、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  10. 請求項1において、対物レンズは、試料に起因して生じる収差を補正する機能を有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  11. 請求項1または請求項3または請求項4において、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段を更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  12. 請求項11において、光源部は複数の光源を含み、複数の光源はそれぞれ異なる波長の光を発し、波長選択手段は、複数の光源を選択的に駆動させることにより、試料に照射される光の波長を選択する、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  13. 請求項11において、光源部は複数の波長の光を発し、波長選択手段は、それぞれ異なる波長帯域の光を透過する複数のフィルターを含み、複数のフィルターのひとつを選択的に光路中に配置することにより、試料に照射される光の波長を選択する、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  14. 請求項6において、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段と、選択される波長に応じて引き起こされる画像の明るさの変動を修正する手段とを更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  15. 請求項4において、ディスクは複数の光透過部と光遮光部の配列パターンの異なる複数の領域を有し、試料に応じて試料に照射される光の波長を選択する波長選択手段と、選択される波長に対応して赤外光が照射されるディスクの領域を変更する手段とを更に有している、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  16. 請求項11において、光源部は複数の光源を含み、複数の光源はそれぞれ異なる波長の光を発し、波長選択手段は、各々の光源の前に設けられている光を遮断するシャッタを制御することにより、試料に照射される光の波長を選択する、赤外共焦点走査型顕微鏡。
  17. 試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する計測方法であり、
    赤外光のビームを収束させて試料の内部に光スポットを形成し、
    光スポットを平面内で二次元的に走査し、
    光スポットに対して共焦点の位置において試料からの反射(赤外)光を検出し、
    検出される反射(赤外)光と光スポットの位置とに基づいて光スポットが位置する平面の画像を形成し、
    光スポットの高さ位置を変えて同様の操作を繰り返し行なうことにより複数の画像を取得し、
    取得した複数の画像を合成して全ての高さ位置において焦点が合っている一枚の画像(エクステンド像)を形成し、
    得られたエクステンド像に基づいて試料内の複数の部位の相対的な位置を計測する、計測方法。
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