JP2004323921A - 真空成膜装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、成膜面の品質および生産性に優れる真空成膜装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の成膜部を有する真空成膜装置内部に、ロール状の長尺フレキシブル基材の巻出し供給部と、該供給部から前記ロール状の長尺フレキシブル基材を引き出して基材搬送台もしくは成膜ドラムに該基材の先端を固定してから所定の長さに切断する機構を具備し、前記ロール状の長尺フレキシブル基材をシート状に切断して、該シート状のフレキシブル基材に前記複数の成膜部にて繰り返し成膜することを特徴とする真空成膜装置である。
【選択図】図1
【解決手段】複数の成膜部を有する真空成膜装置内部に、ロール状の長尺フレキシブル基材の巻出し供給部と、該供給部から前記ロール状の長尺フレキシブル基材を引き出して基材搬送台もしくは成膜ドラムに該基材の先端を固定してから所定の長さに切断する機構を具備し、前記ロール状の長尺フレキシブル基材をシート状に切断して、該シート状のフレキシブル基材に前記複数の成膜部にて繰り返し成膜することを特徴とする真空成膜装置である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空成膜装置に係わり、さらに詳細には、ロール状の長尺フレキシブル基材を真空中で引き出してから切断し、シート状にして複数の成膜方法で繰返し成膜し、成膜中に成膜面がローラ及びシートに触れずに成膜が可能な、高品質の成膜面が得られる真空成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空成膜装置について、図16〜18に基づいて説明する。
図16は、従来の真空成膜装置の一例で、インライン式真空成膜装置である。
シート状の基材を供給部6で基材搬送台23に固定する。その時真空遮断弁8は閉じられている。基材固定後、供給部6の大気圧雰囲気が排気され成膜室2と同じ圧力になると、真空遮断弁8が開き基材搬送台23が成膜室2に移動する。その後真空遮断弁8が閉じ成膜が行なわれる。その後同様に各成膜室2〜4に搬送し成膜する。前進と後進を繰り返すことにより多層の成膜が可能である。このように従来のインライン式真空成膜装置は、隣り合った成膜室とその間を仕切る真空遮断弁、成膜室間を移動する基板搬送台から成り立っている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
図17は、従来の真空成膜装置の一例で、マルチチャンバ式真空成膜装置である。
シート状の基材を供給部6で基材搬送台23に固定する。その時真空遮断弁8は閉じられている。基材固定後、供給部6の大気圧雰囲気が排気され中央の部屋と同じ圧力になると、真空遮断弁8が開き基材搬送台23がロボットハンド24によって中央の部屋を通り各成膜室2〜4に搬送され、基材搬送台23上の基材が成膜される。ロボットハンド24による各成膜室2〜4への基材の出し入れを繰り返すことにより多層の成膜が可能である。このように従来のマルチチャンバ式真空成膜装置は、複数の成膜室とその成膜室に囲まれた部屋とその間を仕切る真空遮断弁と成膜室に基板を移動する基板搬送装置から成り立っている。(例えば、特許文献2参照)
【0004】
図18は、従来の真空成膜装置の一例で、巻取り式真空成膜装置である。
ロール状の長尺フレキシブル基材25を真空中で成膜ドラム1に巻き付けて成膜室2〜4を通し、連続して成膜を行なってから巻き取る。逆転して成膜することにより多層の成膜が可能である。このように従来の巻取り式真空成膜装置は、巻き出し部と成膜部と巻取り部から成り立っている。(例えば、特許文献3参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平5−295551号公報
【特許文献2】
特開平10−303276号公報
【特許文献3】
特開2000−17437号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図16、17に示す、多層成膜に用いられる従来の真空成膜装置の場合、複数の成膜方法で繰返し成膜し、成膜面にローラが触れることがなく大気中に取り出すことは可能であるが、下記の問題点がある。
(1)大量のシート状フレキシブル基材を成膜する場合、積層して供給すると真空中で分離することが困難になる。そのため、カセットに1枚1枚分離して供給する。それにより、枚数がある程度限られた上、カセットからの出し入れの機構が必要となり、大掛かりな装置となる。
【0007】
図18に示す、多層成膜に用いられる従来の真空成膜装置場合、ロール状の長尺フレキシブル基材を供給して、複数の成膜方法で繰返し成膜することは可能である。成膜ドラムに巻き付けて成膜するため、成膜ドラムを均一に温度制御するとシートが密着しているためシート表面の温度も均一となる。また、連続して成膜できるため生産性も良い。しかし、下記の問題点がある。
(1)成膜面にローラが触れるため、成膜面の品質上に問題がある。
(2)多層成膜を行なうためには、巻取り式であるために各成膜方法の成膜時間を合わせる必要があり、成膜方法の組合せ、または膜厚の組合せが制限される。
(3)長尺フレキシブル基材を搬送するため高い張力が必要となり、フレキシブル基材伸縮による膜への悪影響が生じる。
(4)成膜ドラムからフレキシブル基材が離れる時に、静電気による膜の剥離等の障害が発生する。
【0008】
上記の欠点を回避するため、図18に示す、従来の真空成膜装置を使用して、シート状のフレキシブル基材を成膜ドラムに貼り付けて、回転しながら成膜することにより繰り返し成膜する方法もある。しかし、下記の問題点がある。
(1)成膜室を大気圧雰囲気に戻す時間と排気する時間が必要で、生産性が悪い。
(2)大気圧雰囲気に戻すことによるコンタミの舞い上がりが有り、品質が悪くなる。
(3)大気圧雰囲気に戻すことによる成膜条件の変動が有り、品質も変動する。
【0009】
本発明は、上記の従来技術の問題点を鑑みてなされたもので、成膜面の品質および生産性に優れる真空成膜装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、すなわち請求項1に係る発明は、複数の成膜部を有する真空成膜装置内部に、ロール状の長尺フレキシブル基材の巻出し供給部と、該供給部から前記ロール状の長尺フレキシブル基材を引き出して基材搬送台もしくは成膜ドラムに該基材の先端を固定してから所定の長さに切断する機構を具備し、前記ロール状の長尺フレキシブル基材をシート状に切断して、該シート状のフレキシブル基材に前記複数の成膜部にて繰り返し成膜することを特徴とする真空成膜装置である。
【0011】
請求項2に係るの発明は、前記シート状のフレキシブル基材の成膜面が、最外層が成膜されるまでの成膜工程中に、ローラ等の真空成膜装置の一部に接触しないことを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記シート状のフレキシブル基材を真空成膜装置内部の基材搬送台に密着させ、複数の成膜方法で繰返し成膜できることを特徴とする請求項1または2記載の真空成膜装置である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記成膜ドラムに、シート状のフレキシブル基材を自動的に巻き付け、成膜ドラムを回転させることで繰り返し成膜することを特徴とする請求項1または2記載の真空成膜装置である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記成膜ドラムの表面温度を、−20℃〜250℃の範囲で調節する手段を有することを特徴とする請求項4に記載の真空成膜装置である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前記成膜ドラムに、真空中でシート状のフレキシブル基材を自動的に密着させる手段を有することを特徴とする請求項4または5に記載の真空成膜装置である。
【0016】
請求項7に記載の発明は、前記真空成膜装置の排出部と成膜部の間に真空遮断弁を具備し、該成膜部を真空雰囲気に保持しながら、大気中へシート状のフレキシブル基材を排出できることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空成膜装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一例を示すロールツーシート式真空成膜装置の概略図である。
供給部6において、ロール状の長尺フレキシブル基材25が繰り出され、成膜ドラム1に長尺フレキシブル基材25の先端が固定された後切断されてシート状のフレキシブル基材となり、成膜ドラム1に固定される。フレキシブル基材を成膜ドラム1に固定する方法は、図示の通りフレキシブル基材の両端を挟み込んで固定する方法の他、成膜ドラム外周部にバイアス電圧を印加して静電吸着する方法、成膜ドラム外周に粘着性シートを取付けてフレキシブル基材を貼りつける方法がある。
【0018】
成膜ドラム1には温度調節機構が内蔵されフレキシブル基材を成膜に適した温度にする。また、フレキシブル基材を成膜ドラム1に密着させる方法としては、フレキシブル基材両端を機械的に引っ張る方法も考えられるが、フレキシブル基材を成膜ドラム1に装着する際に、成膜温度以上にフレキシブル基材を過熱してフレキシブル基材が膨張した状態で固定することで、フレキシブル基材は引っ張られた状態となって成膜ドラム1に密着させる方法もある。
【0019】
成膜ドラム1外周部には成膜室2〜4が配置されている。成膜方法はCVD、蒸着、スパッタリング等がある。成膜室の数は3室とは限らず成膜する種類に応じて増減することができる。
【0020】
成膜ドラム1外周部には、成膜室2〜4の他に脱着室5があり、この部屋でフレキシブル基材の脱着が行なわれる。脱着室5には、供給部6と排出部7がつながっており、真空遮断弁9で脱着室5と排出部7を遮断することができる。排出部7には、扉11が付いている。真空遮断弁9を閉じた状態で扉11を開きフレキシブル基材を外部に出す。
【0021】
図2は、本発明の一例を示すインライン式真空成膜装置の概略図である。
供給部6において、ロール状の長尺フレキシブル基材25が基材搬送台23上に繰り出され、固定された後切断される。その後真空遮断弁8が開き、基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は成膜室2に移動する。成膜順序に応じて成膜室を移動することができる。その際、成膜中は真空遮断弁が閉じて個々の成膜条件に応じた真空雰囲気で成膜を行なう。成膜終了後、基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は、排出部7に移動し、真空遮断弁9が閉じられ、排出部7が大気雰囲気となり、成膜されたシート状のフレキシブル基材が排出される。
【0022】
図3は、本発明の一例を示すマルチチャンバ式真空成膜装置の概略図である。
供給部6において、ロール状の長尺フレキシブル基材25が基材搬送台23上に繰り出され、固定された後切断される。その後真空遮断弁8が開き、ロボットハンド24により基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は中央の部屋を通り成膜室に移動する。成膜順序に応じて成膜室を移動することができる。その際、成膜中は真空遮断弁が閉じて個々の成膜条件に応じた真空雰囲気で成膜を行なう。成膜終了後、基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は、排出部7に移動し、真空遮断弁9が閉じられ、排出部7が大気雰囲気となり、成膜されたシート状のフレキシブル基材が排出される。
【0023】
次に、図1に示す、本発明の一例を示すロールツーシート式真空成膜装置において、フレキシブル基材を成膜ドラム1に固定する1例を、図4〜図14を参照して説明する。
図4は、長尺フレキシブル基材25が脱着室5に送り込まれ、そのフレキシブル基材12の端を供給用ハンド14によって把持されているところを示す。図5は、フレキシブル基材12の端を供給用ハンド14によって把持し、成膜ドラム1のフレキシブル基材固定部16まで引っ張り込んだところを示す。図6は、引っ張り込まれたフレキシブル基材12の端を、押さえ部材19が回転し当て部材17との間に挟みこみ、フレキシブル基材12が固定された後、供給用ハンド14がフレキシブル基材12を離してもとの位置に回転して戻ったところを示す。供給用ハンド14はフレキシブル基材を把持しないときは、フレキシブル基材巾方向外側に移動する機構を有し、フレキシブル基材巾方向両側に位置している(図示せず)。図7は、フレキシブル基材12の前端がフレキシブル基材固定部16で固定された状態で成膜ドラム1が回転して、フレキシブル基材12を巻き込んでいるところを示す。図8は、成膜ドラム1が約1回転してフレキシブル基材12を巻き込み終わり、排出用ハンド15が回転してフレキシブル基材12の後端を当て部材18との間に挟みこみ、フレキシブル基材12を固定したところを示す。図9は、排出用ハンド15と当て部材18に挟まれたフレキシブル基材12を押さえ部材20が挟みこみ、フレキシブル基材12が固定された後、搬出用ハンド15がフレキシブル基材12を離してもとの位置に回転して戻ったところを示す。この状態で成膜ドラム1が回転し成膜が行なわれる。図10は、成膜が終了して回転していた成膜ドラム1が停止し、押さえ部材19が回転しフレキシブル基材12を離した後、当て部材17が回転してフレキシブル基材12を起こし、回転して降りてきている排出用ハンド15が挟もうとしているところを示す。図11は、排出用ハンド15がフレキシブル基材12を挟み、成膜ドラム1を回転させながらフレキシブル基材排出部7の方へ引っ張り込んでいるところを示す。図12は、排出用ハンド15が挟んで引っ張り込んできたフレキシブル基材12をニップローラ21が挟み込んだ後、排出用ハンド15がフレキシブル基材12を離しニップローラ21が回転してフレキシブル基材12をフレキシブル基材排出部7へ送り込んでいるところを示す。排出用ハンド15はフレキシブル基材を把持しないときは、フレキシブル基材巾方向外側に移動する機構を有し、フレキシブル基材巾方向両側に位置している。ニップローラ21もフレキシブル基材巾方向両側に位置しているが、排出用ハンド15がフレキシブル基材を把持する位置よりはフレキシブル基材巾方向内側に位置している(図示せず)。図13は、ニップローラ21が回転してフレキシブル基材12を排出部7へ送り込み、押さえ部材20が回転しフレキシブル基材12後端を離したところを示す。図14は、フレキシブル基材12がローラ13の回転により排出部7へ送り込まれた後真空遮断弁9を閉じたところを示す。
【0024】
次に、本発明の一例を示すロールツーシート式真空成膜装置において、フレキシブル基材を真空成膜装置から排出する方法を図15を参照して説明する。
図15は、フレキシブル基材12がローラ13及びローラ26の回転によりフレキシブル基材排出部7から送り出されているところを示す。フレキシブル基材12を載せる搬送ローラ台22のローラ26は真空成膜装置内のローラ13と同じ高さにする。その時、真空成膜装置の扉11は開いた状態で、真空遮断弁9は閉じた状態である。
【0025】
請求項1に係る発明により、ロール状の長尺フレキシブル基材を真空成膜装置に供給することができる。このことによりシート状のフレキシブル基材を1枚づつ大気圧雰囲気中から真空成膜装置内に入れてから排気する必要がなくなり、生産性を向上させることができる。
また、ロール状の長尺フレキシブル基材を内部で引き出してから切断し、シート状にして成膜する。このことにより、成膜面にローラ及びシートが触れることが無く、複数の成膜方法で複数回成膜することが可能となる。
【0026】
さらに、長尺フレキシブル基材をシート状にすることにより、複数の成膜方法で複数回成膜することができる。このことにより下記のメリットがある。
(1)複数の成膜方法で複数回成膜することにより、多品種のフレキシブル基材の生産が可能となる。
(2)巻取り式真空成膜装置の場合と異なり、成膜ドラムの回転速度を変えることにより成膜時間の異なる成膜方法の組合せが可能となる。
(3)巻取り式真空成膜装置と比較して低い張力で成膜ができるため、フレキシブル基材伸縮による膜への悪影響が少ない。
(4)成膜後、成膜ドラムからフレキシブル基材を離す際、静電気が発生しにくい条件にすることで、静電気による膜の剥離等の障害をなくすことができる。
【0027】
請求項2に係る発明により、成膜面にローラが触れることが無い。このことにより下記のような品質上のメリットがある。
(1)膜がローラに付着してはがれることが無い。
(2)フレキシブル基材とローラ間のズレおよび圧縮力により膜に亀裂が生じることが無い。
(3)コンタミが挟みこまれて成膜面に埋め込まれたりすることが無い。
(4)ローラの傷が成膜面に転写されることが無い。
【0028】
請求項4に係る発明により、真空中で自動的にシート状のフレキシブル基材を成膜ドラムに巻き付けることにより、成膜室を真空雰囲気に保つことができる。このことにより下記のメリットがある。
(1)成膜室を大気圧雰囲気に戻す時間と排気する時間が無くなり、生産性が向上する。
(2)大気圧雰囲気に戻すことによるコンタミの舞い上がりが無くなり、品質が向上する。
(3)大気圧雰囲気に戻すことによる成膜条件の変動が無くなり、品質が向上する。
【0029】
請求項5に係る発明により、成膜ドラムの表面温度が−20℃から250℃まで変えられる。このことにより、成膜ドラムに密着したフレキシブル基材の温度も変化し、多種成膜方法それぞれの最適成膜温度にすることができる。このことにより、多品種でなおかつ高品質の成膜フレキシブル基材の生産が可能となる。
【0030】
請求項6に係る発明により、排出部と成膜部の間に真空遮断弁を設けることにより、成膜部を真空雰囲気に保ちながら大気中へシート状のフレキシブル基材を排出することができる。このことにより、下記の利点がある。
(1)成膜室を大気圧雰囲気に戻す時間と排気する時間が無くなり、生産性が向上する。
(2)大気圧雰囲気に戻すことによるコンタミの舞い上がりが無くなり、品質が向上する。
(3)大気圧雰囲気に戻すことによる成膜条件の変動が無くなり、品質が向上する。
【0031】
これらの利点により、本発明の真空成膜装置は、高品質の多層成膜フレキシブル基材を高能率に生産することが可能となる。フレキシブル基材は合成樹脂フィルムあるいはガラスが適している。多層成膜フレキシブル基材の用途としてはバリア性、反射防止性、静電防止性等の機能を有する機能性フレキシブル基材として、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、電子ペーパー等に使用される。
【0032】
【発明の効果】
本発明の真空成膜装置により、高品質の多層成膜フレキシブル基材を高能率に生産することが可能となる。本発明の真空成膜装置により得られる多層成膜フレキシブル基材は、バリア性、反射防止性、静電防止性等の機能を有する機能性フレキシブル基材として、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、電子ペーパー等に好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のインライン式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明のマルチチャンバ式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図4】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図5】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図6】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図7】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図8】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図9】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図10】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図11】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図12】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図13】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図14】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図15】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の真空成膜装置からの排出方法を示す概略断面図である。
【図16】従来のインライン式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図17】従来のマルチチャンバ式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図18】従来の巻取り式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・成膜ドラム
2・・・成膜室
3・・・成膜室
4・・・成膜室
5・・・脱着室
6・・・供給部
7・・・排出部
8・・・真空遮断弁
9・・・真空遮断弁
10・・・カッター
11・・・扉
12・・・フレキシブル基材
13・・・ローラ
14・・・供給用ハンド
15・・・排出用ハンド
16・・・固定部
17・・・当て部材
18・・・当て部材
19・・・押さえ部材
20・・・押さえ部材
21・・・ニップローラ
22・・・搬送ローラ台
23・・・基材搬送台
24・・・ロボットハンド
25・・・長尺フレキシブル基材
26・・・ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空成膜装置に係わり、さらに詳細には、ロール状の長尺フレキシブル基材を真空中で引き出してから切断し、シート状にして複数の成膜方法で繰返し成膜し、成膜中に成膜面がローラ及びシートに触れずに成膜が可能な、高品質の成膜面が得られる真空成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空成膜装置について、図16〜18に基づいて説明する。
図16は、従来の真空成膜装置の一例で、インライン式真空成膜装置である。
シート状の基材を供給部6で基材搬送台23に固定する。その時真空遮断弁8は閉じられている。基材固定後、供給部6の大気圧雰囲気が排気され成膜室2と同じ圧力になると、真空遮断弁8が開き基材搬送台23が成膜室2に移動する。その後真空遮断弁8が閉じ成膜が行なわれる。その後同様に各成膜室2〜4に搬送し成膜する。前進と後進を繰り返すことにより多層の成膜が可能である。このように従来のインライン式真空成膜装置は、隣り合った成膜室とその間を仕切る真空遮断弁、成膜室間を移動する基板搬送台から成り立っている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
図17は、従来の真空成膜装置の一例で、マルチチャンバ式真空成膜装置である。
シート状の基材を供給部6で基材搬送台23に固定する。その時真空遮断弁8は閉じられている。基材固定後、供給部6の大気圧雰囲気が排気され中央の部屋と同じ圧力になると、真空遮断弁8が開き基材搬送台23がロボットハンド24によって中央の部屋を通り各成膜室2〜4に搬送され、基材搬送台23上の基材が成膜される。ロボットハンド24による各成膜室2〜4への基材の出し入れを繰り返すことにより多層の成膜が可能である。このように従来のマルチチャンバ式真空成膜装置は、複数の成膜室とその成膜室に囲まれた部屋とその間を仕切る真空遮断弁と成膜室に基板を移動する基板搬送装置から成り立っている。(例えば、特許文献2参照)
【0004】
図18は、従来の真空成膜装置の一例で、巻取り式真空成膜装置である。
ロール状の長尺フレキシブル基材25を真空中で成膜ドラム1に巻き付けて成膜室2〜4を通し、連続して成膜を行なってから巻き取る。逆転して成膜することにより多層の成膜が可能である。このように従来の巻取り式真空成膜装置は、巻き出し部と成膜部と巻取り部から成り立っている。(例えば、特許文献3参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平5−295551号公報
【特許文献2】
特開平10−303276号公報
【特許文献3】
特開2000−17437号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図16、17に示す、多層成膜に用いられる従来の真空成膜装置の場合、複数の成膜方法で繰返し成膜し、成膜面にローラが触れることがなく大気中に取り出すことは可能であるが、下記の問題点がある。
(1)大量のシート状フレキシブル基材を成膜する場合、積層して供給すると真空中で分離することが困難になる。そのため、カセットに1枚1枚分離して供給する。それにより、枚数がある程度限られた上、カセットからの出し入れの機構が必要となり、大掛かりな装置となる。
【0007】
図18に示す、多層成膜に用いられる従来の真空成膜装置場合、ロール状の長尺フレキシブル基材を供給して、複数の成膜方法で繰返し成膜することは可能である。成膜ドラムに巻き付けて成膜するため、成膜ドラムを均一に温度制御するとシートが密着しているためシート表面の温度も均一となる。また、連続して成膜できるため生産性も良い。しかし、下記の問題点がある。
(1)成膜面にローラが触れるため、成膜面の品質上に問題がある。
(2)多層成膜を行なうためには、巻取り式であるために各成膜方法の成膜時間を合わせる必要があり、成膜方法の組合せ、または膜厚の組合せが制限される。
(3)長尺フレキシブル基材を搬送するため高い張力が必要となり、フレキシブル基材伸縮による膜への悪影響が生じる。
(4)成膜ドラムからフレキシブル基材が離れる時に、静電気による膜の剥離等の障害が発生する。
【0008】
上記の欠点を回避するため、図18に示す、従来の真空成膜装置を使用して、シート状のフレキシブル基材を成膜ドラムに貼り付けて、回転しながら成膜することにより繰り返し成膜する方法もある。しかし、下記の問題点がある。
(1)成膜室を大気圧雰囲気に戻す時間と排気する時間が必要で、生産性が悪い。
(2)大気圧雰囲気に戻すことによるコンタミの舞い上がりが有り、品質が悪くなる。
(3)大気圧雰囲気に戻すことによる成膜条件の変動が有り、品質も変動する。
【0009】
本発明は、上記の従来技術の問題点を鑑みてなされたもので、成膜面の品質および生産性に優れる真空成膜装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、すなわち請求項1に係る発明は、複数の成膜部を有する真空成膜装置内部に、ロール状の長尺フレキシブル基材の巻出し供給部と、該供給部から前記ロール状の長尺フレキシブル基材を引き出して基材搬送台もしくは成膜ドラムに該基材の先端を固定してから所定の長さに切断する機構を具備し、前記ロール状の長尺フレキシブル基材をシート状に切断して、該シート状のフレキシブル基材に前記複数の成膜部にて繰り返し成膜することを特徴とする真空成膜装置である。
【0011】
請求項2に係るの発明は、前記シート状のフレキシブル基材の成膜面が、最外層が成膜されるまでの成膜工程中に、ローラ等の真空成膜装置の一部に接触しないことを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記シート状のフレキシブル基材を真空成膜装置内部の基材搬送台に密着させ、複数の成膜方法で繰返し成膜できることを特徴とする請求項1または2記載の真空成膜装置である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記成膜ドラムに、シート状のフレキシブル基材を自動的に巻き付け、成膜ドラムを回転させることで繰り返し成膜することを特徴とする請求項1または2記載の真空成膜装置である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記成膜ドラムの表面温度を、−20℃〜250℃の範囲で調節する手段を有することを特徴とする請求項4に記載の真空成膜装置である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前記成膜ドラムに、真空中でシート状のフレキシブル基材を自動的に密着させる手段を有することを特徴とする請求項4または5に記載の真空成膜装置である。
【0016】
請求項7に記載の発明は、前記真空成膜装置の排出部と成膜部の間に真空遮断弁を具備し、該成膜部を真空雰囲気に保持しながら、大気中へシート状のフレキシブル基材を排出できることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空成膜装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一例を示すロールツーシート式真空成膜装置の概略図である。
供給部6において、ロール状の長尺フレキシブル基材25が繰り出され、成膜ドラム1に長尺フレキシブル基材25の先端が固定された後切断されてシート状のフレキシブル基材となり、成膜ドラム1に固定される。フレキシブル基材を成膜ドラム1に固定する方法は、図示の通りフレキシブル基材の両端を挟み込んで固定する方法の他、成膜ドラム外周部にバイアス電圧を印加して静電吸着する方法、成膜ドラム外周に粘着性シートを取付けてフレキシブル基材を貼りつける方法がある。
【0018】
成膜ドラム1には温度調節機構が内蔵されフレキシブル基材を成膜に適した温度にする。また、フレキシブル基材を成膜ドラム1に密着させる方法としては、フレキシブル基材両端を機械的に引っ張る方法も考えられるが、フレキシブル基材を成膜ドラム1に装着する際に、成膜温度以上にフレキシブル基材を過熱してフレキシブル基材が膨張した状態で固定することで、フレキシブル基材は引っ張られた状態となって成膜ドラム1に密着させる方法もある。
【0019】
成膜ドラム1外周部には成膜室2〜4が配置されている。成膜方法はCVD、蒸着、スパッタリング等がある。成膜室の数は3室とは限らず成膜する種類に応じて増減することができる。
【0020】
成膜ドラム1外周部には、成膜室2〜4の他に脱着室5があり、この部屋でフレキシブル基材の脱着が行なわれる。脱着室5には、供給部6と排出部7がつながっており、真空遮断弁9で脱着室5と排出部7を遮断することができる。排出部7には、扉11が付いている。真空遮断弁9を閉じた状態で扉11を開きフレキシブル基材を外部に出す。
【0021】
図2は、本発明の一例を示すインライン式真空成膜装置の概略図である。
供給部6において、ロール状の長尺フレキシブル基材25が基材搬送台23上に繰り出され、固定された後切断される。その後真空遮断弁8が開き、基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は成膜室2に移動する。成膜順序に応じて成膜室を移動することができる。その際、成膜中は真空遮断弁が閉じて個々の成膜条件に応じた真空雰囲気で成膜を行なう。成膜終了後、基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は、排出部7に移動し、真空遮断弁9が閉じられ、排出部7が大気雰囲気となり、成膜されたシート状のフレキシブル基材が排出される。
【0022】
図3は、本発明の一例を示すマルチチャンバ式真空成膜装置の概略図である。
供給部6において、ロール状の長尺フレキシブル基材25が基材搬送台23上に繰り出され、固定された後切断される。その後真空遮断弁8が開き、ロボットハンド24により基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は中央の部屋を通り成膜室に移動する。成膜順序に応じて成膜室を移動することができる。その際、成膜中は真空遮断弁が閉じて個々の成膜条件に応じた真空雰囲気で成膜を行なう。成膜終了後、基材搬送台23上に固定されたシート状のフレキシブル基材は、排出部7に移動し、真空遮断弁9が閉じられ、排出部7が大気雰囲気となり、成膜されたシート状のフレキシブル基材が排出される。
【0023】
次に、図1に示す、本発明の一例を示すロールツーシート式真空成膜装置において、フレキシブル基材を成膜ドラム1に固定する1例を、図4〜図14を参照して説明する。
図4は、長尺フレキシブル基材25が脱着室5に送り込まれ、そのフレキシブル基材12の端を供給用ハンド14によって把持されているところを示す。図5は、フレキシブル基材12の端を供給用ハンド14によって把持し、成膜ドラム1のフレキシブル基材固定部16まで引っ張り込んだところを示す。図6は、引っ張り込まれたフレキシブル基材12の端を、押さえ部材19が回転し当て部材17との間に挟みこみ、フレキシブル基材12が固定された後、供給用ハンド14がフレキシブル基材12を離してもとの位置に回転して戻ったところを示す。供給用ハンド14はフレキシブル基材を把持しないときは、フレキシブル基材巾方向外側に移動する機構を有し、フレキシブル基材巾方向両側に位置している(図示せず)。図7は、フレキシブル基材12の前端がフレキシブル基材固定部16で固定された状態で成膜ドラム1が回転して、フレキシブル基材12を巻き込んでいるところを示す。図8は、成膜ドラム1が約1回転してフレキシブル基材12を巻き込み終わり、排出用ハンド15が回転してフレキシブル基材12の後端を当て部材18との間に挟みこみ、フレキシブル基材12を固定したところを示す。図9は、排出用ハンド15と当て部材18に挟まれたフレキシブル基材12を押さえ部材20が挟みこみ、フレキシブル基材12が固定された後、搬出用ハンド15がフレキシブル基材12を離してもとの位置に回転して戻ったところを示す。この状態で成膜ドラム1が回転し成膜が行なわれる。図10は、成膜が終了して回転していた成膜ドラム1が停止し、押さえ部材19が回転しフレキシブル基材12を離した後、当て部材17が回転してフレキシブル基材12を起こし、回転して降りてきている排出用ハンド15が挟もうとしているところを示す。図11は、排出用ハンド15がフレキシブル基材12を挟み、成膜ドラム1を回転させながらフレキシブル基材排出部7の方へ引っ張り込んでいるところを示す。図12は、排出用ハンド15が挟んで引っ張り込んできたフレキシブル基材12をニップローラ21が挟み込んだ後、排出用ハンド15がフレキシブル基材12を離しニップローラ21が回転してフレキシブル基材12をフレキシブル基材排出部7へ送り込んでいるところを示す。排出用ハンド15はフレキシブル基材を把持しないときは、フレキシブル基材巾方向外側に移動する機構を有し、フレキシブル基材巾方向両側に位置している。ニップローラ21もフレキシブル基材巾方向両側に位置しているが、排出用ハンド15がフレキシブル基材を把持する位置よりはフレキシブル基材巾方向内側に位置している(図示せず)。図13は、ニップローラ21が回転してフレキシブル基材12を排出部7へ送り込み、押さえ部材20が回転しフレキシブル基材12後端を離したところを示す。図14は、フレキシブル基材12がローラ13の回転により排出部7へ送り込まれた後真空遮断弁9を閉じたところを示す。
【0024】
次に、本発明の一例を示すロールツーシート式真空成膜装置において、フレキシブル基材を真空成膜装置から排出する方法を図15を参照して説明する。
図15は、フレキシブル基材12がローラ13及びローラ26の回転によりフレキシブル基材排出部7から送り出されているところを示す。フレキシブル基材12を載せる搬送ローラ台22のローラ26は真空成膜装置内のローラ13と同じ高さにする。その時、真空成膜装置の扉11は開いた状態で、真空遮断弁9は閉じた状態である。
【0025】
請求項1に係る発明により、ロール状の長尺フレキシブル基材を真空成膜装置に供給することができる。このことによりシート状のフレキシブル基材を1枚づつ大気圧雰囲気中から真空成膜装置内に入れてから排気する必要がなくなり、生産性を向上させることができる。
また、ロール状の長尺フレキシブル基材を内部で引き出してから切断し、シート状にして成膜する。このことにより、成膜面にローラ及びシートが触れることが無く、複数の成膜方法で複数回成膜することが可能となる。
【0026】
さらに、長尺フレキシブル基材をシート状にすることにより、複数の成膜方法で複数回成膜することができる。このことにより下記のメリットがある。
(1)複数の成膜方法で複数回成膜することにより、多品種のフレキシブル基材の生産が可能となる。
(2)巻取り式真空成膜装置の場合と異なり、成膜ドラムの回転速度を変えることにより成膜時間の異なる成膜方法の組合せが可能となる。
(3)巻取り式真空成膜装置と比較して低い張力で成膜ができるため、フレキシブル基材伸縮による膜への悪影響が少ない。
(4)成膜後、成膜ドラムからフレキシブル基材を離す際、静電気が発生しにくい条件にすることで、静電気による膜の剥離等の障害をなくすことができる。
【0027】
請求項2に係る発明により、成膜面にローラが触れることが無い。このことにより下記のような品質上のメリットがある。
(1)膜がローラに付着してはがれることが無い。
(2)フレキシブル基材とローラ間のズレおよび圧縮力により膜に亀裂が生じることが無い。
(3)コンタミが挟みこまれて成膜面に埋め込まれたりすることが無い。
(4)ローラの傷が成膜面に転写されることが無い。
【0028】
請求項4に係る発明により、真空中で自動的にシート状のフレキシブル基材を成膜ドラムに巻き付けることにより、成膜室を真空雰囲気に保つことができる。このことにより下記のメリットがある。
(1)成膜室を大気圧雰囲気に戻す時間と排気する時間が無くなり、生産性が向上する。
(2)大気圧雰囲気に戻すことによるコンタミの舞い上がりが無くなり、品質が向上する。
(3)大気圧雰囲気に戻すことによる成膜条件の変動が無くなり、品質が向上する。
【0029】
請求項5に係る発明により、成膜ドラムの表面温度が−20℃から250℃まで変えられる。このことにより、成膜ドラムに密着したフレキシブル基材の温度も変化し、多種成膜方法それぞれの最適成膜温度にすることができる。このことにより、多品種でなおかつ高品質の成膜フレキシブル基材の生産が可能となる。
【0030】
請求項6に係る発明により、排出部と成膜部の間に真空遮断弁を設けることにより、成膜部を真空雰囲気に保ちながら大気中へシート状のフレキシブル基材を排出することができる。このことにより、下記の利点がある。
(1)成膜室を大気圧雰囲気に戻す時間と排気する時間が無くなり、生産性が向上する。
(2)大気圧雰囲気に戻すことによるコンタミの舞い上がりが無くなり、品質が向上する。
(3)大気圧雰囲気に戻すことによる成膜条件の変動が無くなり、品質が向上する。
【0031】
これらの利点により、本発明の真空成膜装置は、高品質の多層成膜フレキシブル基材を高能率に生産することが可能となる。フレキシブル基材は合成樹脂フィルムあるいはガラスが適している。多層成膜フレキシブル基材の用途としてはバリア性、反射防止性、静電防止性等の機能を有する機能性フレキシブル基材として、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、電子ペーパー等に使用される。
【0032】
【発明の効果】
本発明の真空成膜装置により、高品質の多層成膜フレキシブル基材を高能率に生産することが可能となる。本発明の真空成膜装置により得られる多層成膜フレキシブル基材は、バリア性、反射防止性、静電防止性等の機能を有する機能性フレキシブル基材として、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、電子ペーパー等に好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のインライン式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明のマルチチャンバ式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図4】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図5】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図6】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図7】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図8】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図9】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図10】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図11】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図12】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図13】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図14】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の成膜ドラムへの脱着方法を示すフレキシブル基材脱着室の詳細図である。
【図15】本発明のロールツーシート式真空成膜装置の一例でフレキシブル基材の真空成膜装置からの排出方法を示す概略断面図である。
【図16】従来のインライン式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図17】従来のマルチチャンバ式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【図18】従来の巻取り式真空成膜装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・成膜ドラム
2・・・成膜室
3・・・成膜室
4・・・成膜室
5・・・脱着室
6・・・供給部
7・・・排出部
8・・・真空遮断弁
9・・・真空遮断弁
10・・・カッター
11・・・扉
12・・・フレキシブル基材
13・・・ローラ
14・・・供給用ハンド
15・・・排出用ハンド
16・・・固定部
17・・・当て部材
18・・・当て部材
19・・・押さえ部材
20・・・押さえ部材
21・・・ニップローラ
22・・・搬送ローラ台
23・・・基材搬送台
24・・・ロボットハンド
25・・・長尺フレキシブル基材
26・・・ローラ
Claims (7)
- 複数の成膜部を有する真空成膜装置内部に、ロール状の長尺フレキシブル基材の巻出し供給部と、該供給部から前記ロール状の長尺フレキシブル基材を引き出して基材搬送台もしくは成膜ドラムに該基材の先端を固定してから所定の長さに切断する手段を具備し、前記ロール状の長尺フレキシブル基材をシート状に切断して、該シート状のフレキシブル基材に前記複数の成膜部にて繰り返し成膜することを特徴とする真空成膜装置。
- 前記シート状のフレキシブル基材の成膜面が、最外層が成膜されるまでの成膜工程中に、ローラ等の真空成膜装置の一部に接触しないことを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置。
- 前記シート状のフレキシブル基材を真空成膜装置内部の基材搬送台に密着させ、複数の成膜方法で繰返し成膜できることを特徴とする請求項1または2に記載の真空成膜装置。
- 前記成膜ドラムに、シート状のフレキシブル基材を自動的に巻き付け、成膜ドラムを回転させることで繰り返し成膜することを特徴とする請求項1または2記載の真空成膜装置。
- 前記成膜ドラムの表面温度を、−20℃〜250℃の範囲で調節する手段を有することを特徴とする請求項4に記載の真空成膜装置。
- 前記成膜ドラムに、真空中でシート状のフレキシブル基材を自動的に密着させる手段を有することを特徴とする請求項4または5記載の真空成膜装置。
- 前記真空成膜装置に具備する排出部と成膜部の間に真空遮断弁を配設し、該成膜部を真空雰囲気に保持しながら、大気中へシート状のフレキシブル基材を排出できることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空成膜装置。
Priority Applications (1)
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| JP2003121118A JP2004323921A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 真空成膜装置 |
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| WO2022210395A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 日立造船株式会社 | 真空成膜装置 |
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