JP2004358179A - 生活リズム変更方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】心拍信号あるいは呼吸信号から睡眠段階を検出する睡眠段階検出工程と、その睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とからなることを特徴とする生活リズム変更方法。
【解決手段】心拍信号あるいは心拍信号のR−R間隔値から求めたパワースペクトル密度信号の特徴値を用いて睡眠段階を検出する。睡眠量は、レム睡眠時間の長さ、浅いノンレム睡眠時間の長さおよび深いノンレム睡眠の長さに、それぞれ重み係数を乗じた値を合算した値で示す。目覚まし制御工程において、設定睡眠量は、予め被験者に快適な目覚め状態のときの睡眠量を調べておき、そのときの睡眠量から算出すること 睡眠後期段階のレム睡眠期に目覚まし信号を出力する生活リズム変更方法。睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手することを特徴とする生活リズム変更する。
【選択図】 図1
【解決手段】心拍信号あるいは心拍信号のR−R間隔値から求めたパワースペクトル密度信号の特徴値を用いて睡眠段階を検出する。睡眠量は、レム睡眠時間の長さ、浅いノンレム睡眠時間の長さおよび深いノンレム睡眠の長さに、それぞれ重み係数を乗じた値を合算した値で示す。目覚まし制御工程において、設定睡眠量は、予め被験者に快適な目覚め状態のときの睡眠量を調べておき、そのときの睡眠量から算出すること 睡眠後期段階のレム睡眠期に目覚まし信号を出力する生活リズム変更方法。睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手することを特徴とする生活リズム変更する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、就寝中の睡眠段階を検出することで睡眠量を算出し、十分な睡眠量を確保した上で快適に目覚めさせながら起床時間を修正することで、生活リズムを変更する生活リズム変更方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の生体リズムを司る体内時計はおよそ25時間サイクルであるが、日常生活は24時間リズムであり、1時間のずれがある。このずれを朝の太陽光を浴びることで、日々の生体リズムを24時間刻みに修正している。
【0003】
しかし、不眠症の初期段階や、夜更かしが続いたりすると、次第に夜間に眠れずに朝から午前中にかけて眠るようになる。このように生活リズムが乱れると、太陽光を浴びることだけでは体内時計をリセットできず、その結果、生活リズムを正常に戻すことが困難になり、常に身体の不調を訴えたり、生活習慣病の要因の一つになったりする。特に高齢者にこの傾向が顕著に見られる。
【0004】
また、交代勤務により勤務時間が不規則な人の場合には必然的に就寝時間が不規則になり、生活リズムが一定しないために睡眠時間を確保しても十分な満足が行く睡眠を得られない。その結果、昼間の覚醒時に十分な集中力が得られず、日常生活や勤務上の作業をする際に支障をきたすという問題がある。
【0005】
生活リズムの乱れの原因は生活習慣やストレスを含めた社会環境等であるが、その結果は睡眠現象に表れる場合が多い。特に不眠症は人口の約15%といわれており、不眠傾向者を入れると20〜30%に達すると推定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ひとたび生活リズムが乱れると、日常生活に不具合をきたし、さらに勤務において十分に能力を発揮できないどころか、致命的な失敗をするおそれもあり、早期に生活リズムの乱れを回復する方法が必要とされている。
【0007】
不眠傾向の人が一日の生活リズムを確保するには、必ず一定時間帯に起床する必要があり、夜遅く寝ても、基本的には朝一定時間帯に起床することにより生活リズムを維持することができる。
【0008】
しかし、朝の一定時間に起床するようにした場合、目覚める時間によって快適な目覚めが得られる場合と、そうでない場合とがあることが知られている。
【0009】
本発明は、ひとたび乱れた生活リズムを正常な生活リズムを戻すことができる生活リズム変更方法であって、必要な睡眠量を確保しつつ、快適な目覚めを保障する生活リズム変更方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明の生活リズム変更方法は、心拍信号あるいは呼吸信号から睡眠段階を検出する睡眠段階検出工程と、その睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とからなることを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記睡眠段階検出工程において、心拍信号あるいは心拍信号のR−R間隔値から求めたパワースペクトル密度信号の特徴値を用いて睡眠段階を検出することを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記睡眠量は、レム睡眠時間の長さ、浅いノンレム睡眠時間の長さおよび深いノンレム睡眠の長さに、それぞれ重み係数を乗じた値を合算した値で示すことを特徴とする。
【0013】
第4の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記目覚まし制御工程において、設定睡眠量は、予め被験者に快適な目覚め状態のときの睡眠量を調べておき、そのときの睡眠量から算出することを特徴とする。
【0014】
第5の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記目覚まし制御工程において、睡眠後期段階のレム睡眠期に目覚まし信号を出力することを特徴とする。
【0015】
第6の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記睡眠段階検出工程と、睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施に形態について図をもって詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態にかかる生活リズムを変更する流れを示すブロック図である。
【0017】
図1に示す無侵襲センサ1は、睡眠中の被験者の微細な生体信号を検出し、この生体信号から呼吸信号検出部2および心拍信号検出部7においてフィルタ等を介して呼吸信号および心拍信号を検出する。
【0018】
無侵襲センサ1は圧力センサ1aと圧力検出チューブ1bとから構成されている。微差圧センサ1aは、微小な圧力の変動を検出するセンサであり、本実施例では、低周波用のコンデンサマイクロホンタイプを使用するが、これに限るものではなく、適切な分解能とダイナミックレンジを有するものであればよい。
【0019】
本実施例で使用した低周波用のコンデンサマイクロフォンは、一般の音響用マイクロフォンが低周波領域に対して配慮されていないのに引き替え、受圧面の後方にチャンバーを設けることによって低周波領域の特性を大幅に向上させたものであり、圧力検出チューブ1b内の微小圧力変動を検出するのに好適なものである。また、微小な差圧を計測するのに優れており、0.2Paの分解能と約50Paのダイナミックレンジを有し、通常使用されるセラミックを利用した微差圧センサと比較して数倍の性能を持つものであり、生体信号が体表面に通して圧力検出チューブ12に加えた微小な圧力を検出するのに好適なものである。また周波数特性は0.1Hz〜20Hzの間でほぼ平坦な出力値を示し、心拍および呼吸数等の微少な生体信号を検出するのに適している。
【0020】
圧力検出チューブ1bは、生体信号の圧力変動範囲に対応して内部の圧力が変動するように適度の弾力を有するものを使用する。また圧力変化を適切な応答速度で微差圧センサ1aに伝達するためにチューブの中空部の容積を適切に選ぶ必要がある。圧力検出チューブ1bが適度な弾性と中空部容積を同時に満足できない場合には、圧力検出チューブ1bの中空部に適切な太さの芯線をチューブ長さ全体にわたって装填し、中空部の容積を適切にとることができる。
【0021】
圧力検出チューブ1bは寝台8上に敷かれた硬質シート9の上に配置され、その上に弾性を有するクッションシート10が敷かれており、圧力検出チューブ1bの上には被験者が横臥する。なお、圧力検出チューブ1bは、クッションシート10などに組み込んだ構成にすることにより、圧力検出チューブ1bの位置を安定させる構造としてもよい。
【0022】
本実施例では、2組の無侵襲センサ1が設けられており、一方が被験者の胸部の部位の生体信号を検出し、他方が被験者の臀部の部位を検出することで、被験者の就寝の姿勢に関わらず生体信号を検出するように構成されている。
【0023】
無侵襲センサ1によって検出された生体信号は、人の体から発する様々な振動が混ざりあった信号であり、その中に心拍信号を始めとして呼吸信号や寝返り等の信号が含まれている。そこで、心拍信号検出手段2および呼吸信号検出手段3によりフィルタや統計処理等の手段を用いて心拍信号および呼吸信号を抽出する。言うまでもなく寝返りの信号も検出することも可能である。
【0024】
本実施例では、心拍信号および呼吸信号を無侵襲センサ1の検出信号から抽出したが、これに限るものではなく、例えば心拍信号であれば、専用の心拍計を装着することや、脈拍を検出することが可能である。
【0025】
睡眠段階判定手段4において、心拍信号検出手段2および呼吸信号検出手段3で検出した心拍信号および呼吸信号を用いて被験者の睡眠段階を時々刻々判定することで、被験者の一晩の就寝時の睡眠段階の推移を記録する。
【0026】
睡眠段階は、覚醒状態、レム睡眠段階、ノンレム睡眠段階に大別されるが、特にノンレム睡眠段階は第1から第4までの4段階の睡眠段階に分類されており、第1のノンレム睡眠段階が最も浅く、順に深くなり、第4のノンレム睡眠段階が最も深い睡眠段階である。ここでは第1および第2のノンレム睡眠段階を浅いノンレム睡眠段階とし、第3および第4を深いノンレム睡眠段階とする。即ち、覚醒状態、レム睡眠段階、浅いノンレム睡眠段階および深いノンレム睡眠段階の4段階に分ける。睡眠段階判定手段5において、これらの4段階の睡眠段階の出現時間を求めて睡眠量を算出する。
【0027】
朝の目覚め時間を制御することで生活リズムを変えることができる。目覚し制御手段6においては適度の睡眠量が確保するとともに、快適に目覚めさせる時間を選択して目覚し信号を目覚し手段7に出力する。
【0028】
目覚し手段7は、目覚めさせる物理的な手段であり、例えばアラーム音や光照明あるいは、振動などを被験者に加えることで被験者を目覚めさせる。
【0029】
次に本実施例の生活リズム変更方法の処理手順について説明する。
【0030】
睡眠中は心拍数や呼吸数が減少するが、これは緊張時に活発となる交感神経活動が低下し、弛緩時に活発となる副交感神経活動が増加することによるものである。本実施例では、睡眠段階判定手段4において、この現象を利用して心拍信号および呼吸信号を用いて睡眠段階を判定する。
【0031】
図2は、交感神経が優位な場合の心拍のRR間隔信号パワースペクトル密度を示し、図3は副交感神経が優位な場合のパワースペクトル密度を示している。このR−R間隔信号は、心拍信号の強さがピークとなる付近の波形(R波)の間隔を変数とする信号であり、心拍変動解析によく使用される。
【0032】
すなわち、略0.05〜0.15Hzの帯域と、略0.2〜0.4Hzの帯域に顕著な極大値が現れる。ここで、略0.05〜0.15Hzの帯域おける極大値をLFと呼び、略0.2〜0.4Hzの帯域における極大値をHFと呼ぶことにする。これらの極大値がパワースペクトル密度の特徴値である。LFが大きくHFが小さい場合には、交感神経が活発で緊張時であることを示し、LFが小さくHFが大きい場合には、副交感神経が活発であることを示している。これから分かるようにパワースペクトル密度は、自律神経系の状態により、異なる様相を示すことが分かる。
【0033】
図4は、睡眠段階判定手段4で実施される判定手順を示すブロック図である。心拍数検出部41において、心拍信号検出手段3により送られてくる心拍信号から心拍数を検出するとともに、RR間隔信号演算部42により、R波の隣り合うピークの間隔、すなわちRR間隔信号を検出する。R−R間隔信号は、心拍信号の強さがピークとなる付近の波形(R波)の間隔を変数とする信号であり、心拍変動解析によく使用される。
【0034】
パワースペクトル密度演算部43でパワースペクトル密度を算出し、このデータからHF/LF検出手段44において、パワースペクトル密度の特徴値である所定領域の極大値すなわちHFおよびLFの値を検出する
【0035】
判定用パラメータ生成部45においては、心拍信号から抽出した心拍数信号やHF値信号およびLF値信号から、判定用のパラメータを生成および選択している。例えば心拍信号、HF値信号およびLF値信号そのままでも判定用パラメータとして使用することもできる。また、LF値とHF値との比の値や、その比の値の対数値を選択することもできる。さらに、これらのパラメータを複数個選択してその論理積をとることにより確実性を高めるように構成してもよい。
【0036】
睡眠段階判定部46において、判定用パラメータ生成部45で生成し、選択したパラメータを用いて睡眠段階の判定を行う。ここではノンレム睡眠であるか、そうでないか、言い換えれば、覚醒状態およびレム睡眠段階であるか判定する判定手順を例に説明する。
【0037】
図5は、パラメータとしてLF値を利用し、ノンレム睡眠であるか、そうでないか判定する手順を示すフロー図である。ここでは、LF値信号をRNLF信号と呼ぶことにする。
【0038】
取り込んだRNLF信号を取り込み、500点のデータの短周期移動平均と1500点のデータの長周期移動平均を求めて差Dをとる。これは、パラメータ信号の長期の変動を補正して純粋な変動分を取り出すためである。この操作に使用する移動平均のデータ数を短期移動平均で500点、長期移動平均で1500点としているがこれに限るものではなく、多数回の実験結果から、パラメータに応じて適切に選択される。
【0039】
ついでこの差分信号の平均mと標準偏差s(分散)を求め、この値を用いて、覚醒・レム睡眠状態とノンレム睡眠状態とを判定するためにRNLF信号の差分信号を2値化する。その閾値は例えば、次にしめす(A)式で、求められる。ここで、標準偏差sを閾値の算出に用いたが、これに代わるものとして分散の値などのバラつきを示す値を用いることができる。
α・m+β・s (A)
ここでmは平均値、sは標準偏差であり、αおよびβは多数回の実験データを用いて、本実施例の睡眠段階の判定とPSGによる睡眠段階の判定との一致率が最大になるように最適値計算して定められる。
【0040】
上記の手順にしたがって得られた閾値より大なる範囲を覚醒・レム睡眠段階とし、小なる範囲をノンレム睡眠段階と判定する。
【0041】
(A)式のαおよびβの定数は、指標として用いるパラメータがどの睡眠段階に用いるかによって異なる。上記のRNLF信号が他の睡眠段階の判定、例えば、覚醒状態とレム睡眠との判定に用いる場合には、異なる値となる。
【0042】
本発明の実施例の睡眠段階判定では、判定に使用するパラメータの閾値を定めるのにパラメータの平均値mおよび標準偏差sを用いるために、被験者に固有の閾値を採用することになり、個人差や年齢差に影響されない判定を行うことができる。
【0043】
図6は、判定用パラメータとして、複数の信号を用いる実施例の睡眠段階判定のフロー図であり、RNLF信号とRNLOG信号の2つのパラメータを睡眠段階の判定に使用している例である。ここでRNLOG信号は、LFとHFとの比の値の対数値をとった信号であり、log(LF/HF)である。RNLOG信号についてもRNは1000点のデータの短周期移動平均と3000点のデータの長周期移動平均を求めて差Dをとる。これは、パラメータ信号の長期の変動を補正して純粋な変動分を取り出すためである。さらにRNLF信号と同様に閾値を定め、2値化する。
【0044】
RNLF信号およびRNLOG信号の2値化した信号の論理積を求めて、ともに閾値以上の範囲を覚醒・レム睡眠状態と判定する。図5に示したフローのような1つのパラメータで判定する場合と比較して睡眠段階判定の確実性を向上させることができる。
【0045】
ここまで覚醒・レム睡眠段階とノンレム睡眠段階との別を判定する方法について説明したが、他の睡眠段階の判定、例えば、覚醒段階とレム睡眠段階との判定や、浅いノンレム睡眠段階と深いノンレム睡眠段階との判定についても同様に行うことができる。ただし、使用する閾値は判定する睡眠段階に応じて異なる。すなわち、RNLF信号を例にとると、閾値を判定する睡眠段階に応じて適切に設定すれば、上記のそれぞれの睡眠段階判定に使用することが可能である。
【0046】
睡眠量算出手段5において、睡眠量Sを算出する。睡眠量Sは次に示す(B)式で算出する。
S=a・A+b・B+c・C (B)
ここで、Aは、深いノンレム睡眠段階時間、Bは浅いノンレム睡眠段階時間、Cは、レム睡眠時間であり、a,b,cはそれぞれの重み係数である。
【0047】
実際の算出に当たっては、睡眠の効果として、浅いノンレム睡眠を深いノンレム睡眠の2分の1、ノンレム睡眠は深いノンレム睡眠に対して10分の1と考え、重み係数a,b,cをそれぞれ、1、0.5、0.1と設定し、次の式(B′)式で算出する。
S=1・A+0.5・B+0.1・C (B′)
ここで、Aは、深いノンレム睡眠段階時間、Bは浅いノンレム睡眠段階時間、Cは、レム睡眠時間である。
【0048】
目覚し制御手段6における最適な目覚し時刻の設定には、図7で示すフローの手順にしたがってなされる。睡眠量算出手段5で算出された睡眠量データを取込み、設定睡眠量と比較する。ここで、設定睡眠量とは、被験者の睡眠量について何例か記録し、目覚めた時の快適さを確認し、快適と回答があった場合の睡眠量の範囲を考慮し、さらに生活のリズムを変える目的、すなわち、起床時間を早めるのかそれとも遅くするのかに応じて設定する。
【0049】
例えば、生活リズムを朝早く起きるように変更したい場合には、起床時間が早くなるように設定する。すなわち、設定時間は、快適と回答があった場合の睡眠量の範囲の最小量を選ぶ。一方、起床時間を遅くしたい場合には、快適と回答があった場合の睡眠量の範囲の最大量を選択すればよい。また、実際に回答があった範囲より最大および最小の範囲を広げるように設定しても、実際に適用した被験者の目覚めの快適さを保つものであれば、差し支えない。
【0050】
設定睡眠量に達していない場合は、再度睡眠量の確認を行い、必須睡眠量に達している場合には、睡眠段階のデータを確認し、レム睡眠段階であるならば、目覚し信号を目覚し手段7に出力する。レム睡眠段階でないならば、睡眠段階を監視し、レム睡眠段階に入ったことを確認して目覚し信号を目覚し手段7に出力する。
【0051】
レム睡眠段階に目覚めると、快適な目覚めが得られるので、睡眠量の設定時間に達していることを確認し、さらにレム睡眠段階であることが確認されたならば、目覚し信号を目覚し手段7に出力する。このような目覚し制御を繰り返すことにより、所望の目覚め時間に変更することが実現され、適切な生活リズムに戻すことが可能となる。
【0052】
また、上記の生活リズムを変更するための睡眠段階検出工程と、睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手するように構成してもよい。この際にどの工程を被験者側に配置し、どの工程を遠隔地の施設に配置するかは、任意に構成することができる。さらにデータを通信手段をもって送付する送付先が複数箇所設定することも可能である。
【0053】
【発明の効果】
夜更かしが常態になっている人や不眠症の人や生活パターンが一定しない人などは、生活リズムが乱れているために、覚醒時の気力や注意力が減退し通常の生活に支障をきたすという不具合がある。
【0054】
これらの人の生活リズムを変えて安定した日常生活を送れるようにする必要があるが、適切な生活リズムを変更する方法が見当たらないのが現状である。
【0055】
本発明の生活リズム変更方法は、睡眠段階の推移を検出し、そのデータから被験者の睡眠量を算出して、睡眠量が所定の睡眠量を満たしていることを確認した後に、睡眠段階のデータがレム睡眠段階であることを示した時点で目覚し信号を出力して目覚めさせることで、生活リズムを変更する方法である。
【0056】
睡眠量を算出して所要の睡眠量であることを確認した上で、レム睡眠段階に目覚めさせることで、必要な睡眠量と快適な目覚めが得られるのでこのような目覚し制御を繰り返すことにより、所望の目覚め時間に変更することが実現され、適切な生活リズムに戻すことが可能となる。
【0057】
その結果、ひとたび乱れた生活リズムをも無理なく正常な生活リズムを戻すことができる。さらに、睡眠段階を検出する方法として、無侵襲な手段を使用することにより、通常の生活に負担をかけることなく生活リズムを変更方法することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の睡眠段階判定方法における睡眠段階を判定する流れを示すブロック図である。
【図2】交感神経が優位な場合のパワースペクトル密度を示す説明図である。
【図3】副交感神経が優位な場合のパワースペクトル密度を示す説明図である。
【図4】心拍信号を利用した睡眠判定手順を示すブロック図である。
【図5】LF値を利用して睡眠段階を判定する手順を示すフロー図である。
【図6】判定用パラメータとして、複数の信号を用いて睡眠段階を判定する手順を示すフロー図である。
【図7】目覚し信号を設定する手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 無侵襲センサ(圧力検出手段)
1a 微差圧センサ
1b 圧力検出手段
2 心拍信号検出手段
3 呼吸信号検出手段
4 睡眠段階判定手段
5 睡眠量算出手段
6 目覚し制御手段
7 目覚し手段
8 寝台
9 硬質シート
10 クッションシート
41 心拍数検出部
42 R−R間隔信号検出部
43 パワースペクトル密度演算部
44 HF/LF検出部
45 判定パラメータ生成部
46 睡眠段階判定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、就寝中の睡眠段階を検出することで睡眠量を算出し、十分な睡眠量を確保した上で快適に目覚めさせながら起床時間を修正することで、生活リズムを変更する生活リズム変更方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の生体リズムを司る体内時計はおよそ25時間サイクルであるが、日常生活は24時間リズムであり、1時間のずれがある。このずれを朝の太陽光を浴びることで、日々の生体リズムを24時間刻みに修正している。
【0003】
しかし、不眠症の初期段階や、夜更かしが続いたりすると、次第に夜間に眠れずに朝から午前中にかけて眠るようになる。このように生活リズムが乱れると、太陽光を浴びることだけでは体内時計をリセットできず、その結果、生活リズムを正常に戻すことが困難になり、常に身体の不調を訴えたり、生活習慣病の要因の一つになったりする。特に高齢者にこの傾向が顕著に見られる。
【0004】
また、交代勤務により勤務時間が不規則な人の場合には必然的に就寝時間が不規則になり、生活リズムが一定しないために睡眠時間を確保しても十分な満足が行く睡眠を得られない。その結果、昼間の覚醒時に十分な集中力が得られず、日常生活や勤務上の作業をする際に支障をきたすという問題がある。
【0005】
生活リズムの乱れの原因は生活習慣やストレスを含めた社会環境等であるが、その結果は睡眠現象に表れる場合が多い。特に不眠症は人口の約15%といわれており、不眠傾向者を入れると20〜30%に達すると推定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ひとたび生活リズムが乱れると、日常生活に不具合をきたし、さらに勤務において十分に能力を発揮できないどころか、致命的な失敗をするおそれもあり、早期に生活リズムの乱れを回復する方法が必要とされている。
【0007】
不眠傾向の人が一日の生活リズムを確保するには、必ず一定時間帯に起床する必要があり、夜遅く寝ても、基本的には朝一定時間帯に起床することにより生活リズムを維持することができる。
【0008】
しかし、朝の一定時間に起床するようにした場合、目覚める時間によって快適な目覚めが得られる場合と、そうでない場合とがあることが知られている。
【0009】
本発明は、ひとたび乱れた生活リズムを正常な生活リズムを戻すことができる生活リズム変更方法であって、必要な睡眠量を確保しつつ、快適な目覚めを保障する生活リズム変更方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明の生活リズム変更方法は、心拍信号あるいは呼吸信号から睡眠段階を検出する睡眠段階検出工程と、その睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とからなることを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記睡眠段階検出工程において、心拍信号あるいは心拍信号のR−R間隔値から求めたパワースペクトル密度信号の特徴値を用いて睡眠段階を検出することを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記睡眠量は、レム睡眠時間の長さ、浅いノンレム睡眠時間の長さおよび深いノンレム睡眠の長さに、それぞれ重み係数を乗じた値を合算した値で示すことを特徴とする。
【0013】
第4の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記目覚まし制御工程において、設定睡眠量は、予め被験者に快適な目覚め状態のときの睡眠量を調べておき、そのときの睡眠量から算出することを特徴とする。
【0014】
第5の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記目覚まし制御工程において、睡眠後期段階のレム睡眠期に目覚まし信号を出力することを特徴とする。
【0015】
第6の発明は、第1の発明の生活リズム変更方法であって、前記睡眠段階検出工程と、睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施に形態について図をもって詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態にかかる生活リズムを変更する流れを示すブロック図である。
【0017】
図1に示す無侵襲センサ1は、睡眠中の被験者の微細な生体信号を検出し、この生体信号から呼吸信号検出部2および心拍信号検出部7においてフィルタ等を介して呼吸信号および心拍信号を検出する。
【0018】
無侵襲センサ1は圧力センサ1aと圧力検出チューブ1bとから構成されている。微差圧センサ1aは、微小な圧力の変動を検出するセンサであり、本実施例では、低周波用のコンデンサマイクロホンタイプを使用するが、これに限るものではなく、適切な分解能とダイナミックレンジを有するものであればよい。
【0019】
本実施例で使用した低周波用のコンデンサマイクロフォンは、一般の音響用マイクロフォンが低周波領域に対して配慮されていないのに引き替え、受圧面の後方にチャンバーを設けることによって低周波領域の特性を大幅に向上させたものであり、圧力検出チューブ1b内の微小圧力変動を検出するのに好適なものである。また、微小な差圧を計測するのに優れており、0.2Paの分解能と約50Paのダイナミックレンジを有し、通常使用されるセラミックを利用した微差圧センサと比較して数倍の性能を持つものであり、生体信号が体表面に通して圧力検出チューブ12に加えた微小な圧力を検出するのに好適なものである。また周波数特性は0.1Hz〜20Hzの間でほぼ平坦な出力値を示し、心拍および呼吸数等の微少な生体信号を検出するのに適している。
【0020】
圧力検出チューブ1bは、生体信号の圧力変動範囲に対応して内部の圧力が変動するように適度の弾力を有するものを使用する。また圧力変化を適切な応答速度で微差圧センサ1aに伝達するためにチューブの中空部の容積を適切に選ぶ必要がある。圧力検出チューブ1bが適度な弾性と中空部容積を同時に満足できない場合には、圧力検出チューブ1bの中空部に適切な太さの芯線をチューブ長さ全体にわたって装填し、中空部の容積を適切にとることができる。
【0021】
圧力検出チューブ1bは寝台8上に敷かれた硬質シート9の上に配置され、その上に弾性を有するクッションシート10が敷かれており、圧力検出チューブ1bの上には被験者が横臥する。なお、圧力検出チューブ1bは、クッションシート10などに組み込んだ構成にすることにより、圧力検出チューブ1bの位置を安定させる構造としてもよい。
【0022】
本実施例では、2組の無侵襲センサ1が設けられており、一方が被験者の胸部の部位の生体信号を検出し、他方が被験者の臀部の部位を検出することで、被験者の就寝の姿勢に関わらず生体信号を検出するように構成されている。
【0023】
無侵襲センサ1によって検出された生体信号は、人の体から発する様々な振動が混ざりあった信号であり、その中に心拍信号を始めとして呼吸信号や寝返り等の信号が含まれている。そこで、心拍信号検出手段2および呼吸信号検出手段3によりフィルタや統計処理等の手段を用いて心拍信号および呼吸信号を抽出する。言うまでもなく寝返りの信号も検出することも可能である。
【0024】
本実施例では、心拍信号および呼吸信号を無侵襲センサ1の検出信号から抽出したが、これに限るものではなく、例えば心拍信号であれば、専用の心拍計を装着することや、脈拍を検出することが可能である。
【0025】
睡眠段階判定手段4において、心拍信号検出手段2および呼吸信号検出手段3で検出した心拍信号および呼吸信号を用いて被験者の睡眠段階を時々刻々判定することで、被験者の一晩の就寝時の睡眠段階の推移を記録する。
【0026】
睡眠段階は、覚醒状態、レム睡眠段階、ノンレム睡眠段階に大別されるが、特にノンレム睡眠段階は第1から第4までの4段階の睡眠段階に分類されており、第1のノンレム睡眠段階が最も浅く、順に深くなり、第4のノンレム睡眠段階が最も深い睡眠段階である。ここでは第1および第2のノンレム睡眠段階を浅いノンレム睡眠段階とし、第3および第4を深いノンレム睡眠段階とする。即ち、覚醒状態、レム睡眠段階、浅いノンレム睡眠段階および深いノンレム睡眠段階の4段階に分ける。睡眠段階判定手段5において、これらの4段階の睡眠段階の出現時間を求めて睡眠量を算出する。
【0027】
朝の目覚め時間を制御することで生活リズムを変えることができる。目覚し制御手段6においては適度の睡眠量が確保するとともに、快適に目覚めさせる時間を選択して目覚し信号を目覚し手段7に出力する。
【0028】
目覚し手段7は、目覚めさせる物理的な手段であり、例えばアラーム音や光照明あるいは、振動などを被験者に加えることで被験者を目覚めさせる。
【0029】
次に本実施例の生活リズム変更方法の処理手順について説明する。
【0030】
睡眠中は心拍数や呼吸数が減少するが、これは緊張時に活発となる交感神経活動が低下し、弛緩時に活発となる副交感神経活動が増加することによるものである。本実施例では、睡眠段階判定手段4において、この現象を利用して心拍信号および呼吸信号を用いて睡眠段階を判定する。
【0031】
図2は、交感神経が優位な場合の心拍のRR間隔信号パワースペクトル密度を示し、図3は副交感神経が優位な場合のパワースペクトル密度を示している。このR−R間隔信号は、心拍信号の強さがピークとなる付近の波形(R波)の間隔を変数とする信号であり、心拍変動解析によく使用される。
【0032】
すなわち、略0.05〜0.15Hzの帯域と、略0.2〜0.4Hzの帯域に顕著な極大値が現れる。ここで、略0.05〜0.15Hzの帯域おける極大値をLFと呼び、略0.2〜0.4Hzの帯域における極大値をHFと呼ぶことにする。これらの極大値がパワースペクトル密度の特徴値である。LFが大きくHFが小さい場合には、交感神経が活発で緊張時であることを示し、LFが小さくHFが大きい場合には、副交感神経が活発であることを示している。これから分かるようにパワースペクトル密度は、自律神経系の状態により、異なる様相を示すことが分かる。
【0033】
図4は、睡眠段階判定手段4で実施される判定手順を示すブロック図である。心拍数検出部41において、心拍信号検出手段3により送られてくる心拍信号から心拍数を検出するとともに、RR間隔信号演算部42により、R波の隣り合うピークの間隔、すなわちRR間隔信号を検出する。R−R間隔信号は、心拍信号の強さがピークとなる付近の波形(R波)の間隔を変数とする信号であり、心拍変動解析によく使用される。
【0034】
パワースペクトル密度演算部43でパワースペクトル密度を算出し、このデータからHF/LF検出手段44において、パワースペクトル密度の特徴値である所定領域の極大値すなわちHFおよびLFの値を検出する
【0035】
判定用パラメータ生成部45においては、心拍信号から抽出した心拍数信号やHF値信号およびLF値信号から、判定用のパラメータを生成および選択している。例えば心拍信号、HF値信号およびLF値信号そのままでも判定用パラメータとして使用することもできる。また、LF値とHF値との比の値や、その比の値の対数値を選択することもできる。さらに、これらのパラメータを複数個選択してその論理積をとることにより確実性を高めるように構成してもよい。
【0036】
睡眠段階判定部46において、判定用パラメータ生成部45で生成し、選択したパラメータを用いて睡眠段階の判定を行う。ここではノンレム睡眠であるか、そうでないか、言い換えれば、覚醒状態およびレム睡眠段階であるか判定する判定手順を例に説明する。
【0037】
図5は、パラメータとしてLF値を利用し、ノンレム睡眠であるか、そうでないか判定する手順を示すフロー図である。ここでは、LF値信号をRNLF信号と呼ぶことにする。
【0038】
取り込んだRNLF信号を取り込み、500点のデータの短周期移動平均と1500点のデータの長周期移動平均を求めて差Dをとる。これは、パラメータ信号の長期の変動を補正して純粋な変動分を取り出すためである。この操作に使用する移動平均のデータ数を短期移動平均で500点、長期移動平均で1500点としているがこれに限るものではなく、多数回の実験結果から、パラメータに応じて適切に選択される。
【0039】
ついでこの差分信号の平均mと標準偏差s(分散)を求め、この値を用いて、覚醒・レム睡眠状態とノンレム睡眠状態とを判定するためにRNLF信号の差分信号を2値化する。その閾値は例えば、次にしめす(A)式で、求められる。ここで、標準偏差sを閾値の算出に用いたが、これに代わるものとして分散の値などのバラつきを示す値を用いることができる。
α・m+β・s (A)
ここでmは平均値、sは標準偏差であり、αおよびβは多数回の実験データを用いて、本実施例の睡眠段階の判定とPSGによる睡眠段階の判定との一致率が最大になるように最適値計算して定められる。
【0040】
上記の手順にしたがって得られた閾値より大なる範囲を覚醒・レム睡眠段階とし、小なる範囲をノンレム睡眠段階と判定する。
【0041】
(A)式のαおよびβの定数は、指標として用いるパラメータがどの睡眠段階に用いるかによって異なる。上記のRNLF信号が他の睡眠段階の判定、例えば、覚醒状態とレム睡眠との判定に用いる場合には、異なる値となる。
【0042】
本発明の実施例の睡眠段階判定では、判定に使用するパラメータの閾値を定めるのにパラメータの平均値mおよび標準偏差sを用いるために、被験者に固有の閾値を採用することになり、個人差や年齢差に影響されない判定を行うことができる。
【0043】
図6は、判定用パラメータとして、複数の信号を用いる実施例の睡眠段階判定のフロー図であり、RNLF信号とRNLOG信号の2つのパラメータを睡眠段階の判定に使用している例である。ここでRNLOG信号は、LFとHFとの比の値の対数値をとった信号であり、log(LF/HF)である。RNLOG信号についてもRNは1000点のデータの短周期移動平均と3000点のデータの長周期移動平均を求めて差Dをとる。これは、パラメータ信号の長期の変動を補正して純粋な変動分を取り出すためである。さらにRNLF信号と同様に閾値を定め、2値化する。
【0044】
RNLF信号およびRNLOG信号の2値化した信号の論理積を求めて、ともに閾値以上の範囲を覚醒・レム睡眠状態と判定する。図5に示したフローのような1つのパラメータで判定する場合と比較して睡眠段階判定の確実性を向上させることができる。
【0045】
ここまで覚醒・レム睡眠段階とノンレム睡眠段階との別を判定する方法について説明したが、他の睡眠段階の判定、例えば、覚醒段階とレム睡眠段階との判定や、浅いノンレム睡眠段階と深いノンレム睡眠段階との判定についても同様に行うことができる。ただし、使用する閾値は判定する睡眠段階に応じて異なる。すなわち、RNLF信号を例にとると、閾値を判定する睡眠段階に応じて適切に設定すれば、上記のそれぞれの睡眠段階判定に使用することが可能である。
【0046】
睡眠量算出手段5において、睡眠量Sを算出する。睡眠量Sは次に示す(B)式で算出する。
S=a・A+b・B+c・C (B)
ここで、Aは、深いノンレム睡眠段階時間、Bは浅いノンレム睡眠段階時間、Cは、レム睡眠時間であり、a,b,cはそれぞれの重み係数である。
【0047】
実際の算出に当たっては、睡眠の効果として、浅いノンレム睡眠を深いノンレム睡眠の2分の1、ノンレム睡眠は深いノンレム睡眠に対して10分の1と考え、重み係数a,b,cをそれぞれ、1、0.5、0.1と設定し、次の式(B′)式で算出する。
S=1・A+0.5・B+0.1・C (B′)
ここで、Aは、深いノンレム睡眠段階時間、Bは浅いノンレム睡眠段階時間、Cは、レム睡眠時間である。
【0048】
目覚し制御手段6における最適な目覚し時刻の設定には、図7で示すフローの手順にしたがってなされる。睡眠量算出手段5で算出された睡眠量データを取込み、設定睡眠量と比較する。ここで、設定睡眠量とは、被験者の睡眠量について何例か記録し、目覚めた時の快適さを確認し、快適と回答があった場合の睡眠量の範囲を考慮し、さらに生活のリズムを変える目的、すなわち、起床時間を早めるのかそれとも遅くするのかに応じて設定する。
【0049】
例えば、生活リズムを朝早く起きるように変更したい場合には、起床時間が早くなるように設定する。すなわち、設定時間は、快適と回答があった場合の睡眠量の範囲の最小量を選ぶ。一方、起床時間を遅くしたい場合には、快適と回答があった場合の睡眠量の範囲の最大量を選択すればよい。また、実際に回答があった範囲より最大および最小の範囲を広げるように設定しても、実際に適用した被験者の目覚めの快適さを保つものであれば、差し支えない。
【0050】
設定睡眠量に達していない場合は、再度睡眠量の確認を行い、必須睡眠量に達している場合には、睡眠段階のデータを確認し、レム睡眠段階であるならば、目覚し信号を目覚し手段7に出力する。レム睡眠段階でないならば、睡眠段階を監視し、レム睡眠段階に入ったことを確認して目覚し信号を目覚し手段7に出力する。
【0051】
レム睡眠段階に目覚めると、快適な目覚めが得られるので、睡眠量の設定時間に達していることを確認し、さらにレム睡眠段階であることが確認されたならば、目覚し信号を目覚し手段7に出力する。このような目覚し制御を繰り返すことにより、所望の目覚め時間に変更することが実現され、適切な生活リズムに戻すことが可能となる。
【0052】
また、上記の生活リズムを変更するための睡眠段階検出工程と、睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手するように構成してもよい。この際にどの工程を被験者側に配置し、どの工程を遠隔地の施設に配置するかは、任意に構成することができる。さらにデータを通信手段をもって送付する送付先が複数箇所設定することも可能である。
【0053】
【発明の効果】
夜更かしが常態になっている人や不眠症の人や生活パターンが一定しない人などは、生活リズムが乱れているために、覚醒時の気力や注意力が減退し通常の生活に支障をきたすという不具合がある。
【0054】
これらの人の生活リズムを変えて安定した日常生活を送れるようにする必要があるが、適切な生活リズムを変更する方法が見当たらないのが現状である。
【0055】
本発明の生活リズム変更方法は、睡眠段階の推移を検出し、そのデータから被験者の睡眠量を算出して、睡眠量が所定の睡眠量を満たしていることを確認した後に、睡眠段階のデータがレム睡眠段階であることを示した時点で目覚し信号を出力して目覚めさせることで、生活リズムを変更する方法である。
【0056】
睡眠量を算出して所要の睡眠量であることを確認した上で、レム睡眠段階に目覚めさせることで、必要な睡眠量と快適な目覚めが得られるのでこのような目覚し制御を繰り返すことにより、所望の目覚め時間に変更することが実現され、適切な生活リズムに戻すことが可能となる。
【0057】
その結果、ひとたび乱れた生活リズムをも無理なく正常な生活リズムを戻すことができる。さらに、睡眠段階を検出する方法として、無侵襲な手段を使用することにより、通常の生活に負担をかけることなく生活リズムを変更方法することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の睡眠段階判定方法における睡眠段階を判定する流れを示すブロック図である。
【図2】交感神経が優位な場合のパワースペクトル密度を示す説明図である。
【図3】副交感神経が優位な場合のパワースペクトル密度を示す説明図である。
【図4】心拍信号を利用した睡眠判定手順を示すブロック図である。
【図5】LF値を利用して睡眠段階を判定する手順を示すフロー図である。
【図6】判定用パラメータとして、複数の信号を用いて睡眠段階を判定する手順を示すフロー図である。
【図7】目覚し信号を設定する手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 無侵襲センサ(圧力検出手段)
1a 微差圧センサ
1b 圧力検出手段
2 心拍信号検出手段
3 呼吸信号検出手段
4 睡眠段階判定手段
5 睡眠量算出手段
6 目覚し制御手段
7 目覚し手段
8 寝台
9 硬質シート
10 クッションシート
41 心拍数検出部
42 R−R間隔信号検出部
43 パワースペクトル密度演算部
44 HF/LF検出部
45 判定パラメータ生成部
46 睡眠段階判定部
Claims (6)
- 心拍信号あるいは呼吸信号から睡眠段階を検出する睡眠段階検出工程と、その睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とからなることを特徴とする生活リズム変更方法。
- 前記睡眠段階検出工程において、心拍信号あるいは心拍信号のR−R間隔値から求めたパワースペクトル密度信号の特徴値を用いて睡眠段階を検出することを特徴とする請求項1に記載の生活リズム変更方法。
- 前記睡眠量は、レム睡眠時間の長さ、浅いノンレム睡眠時間の長さおよび深いノンレム睡眠の長さに、それぞれ重み係数を乗じた値を合算した値で示すことを特徴とする請求項1に記載の生活リズム変更方法。
- 前記目覚まし制御工程において、設定睡眠量は、予め被験者に快適な目覚め状態のときの睡眠量を調べておき、そのときの睡眠量から算出することを特徴とする請求項1に記載の生活リズム変更方法。
- 前記目覚まし制御工程において、睡眠後期段階のレム睡眠期に目覚まし信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の生活リズム変更方法。
- 前記睡眠段階検出工程と、睡眠段階から睡眠量を求める睡眠量算出工程と、設定睡眠量並びに起床時間を定める目覚まし制御工程とにおける測定データおよび制御データの一部もしくは全部を通信手段を経由して入手することを特徴とする生活リズム変更方法。
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