JP2004350414A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転軸と一体に回転するロータコア4及び該ロータコア4の外周部に取り付けられるマグネット5と、ロータコア4の外側に配置されるステータコア6及びステータコア6に巻装される発電コイル8とを備える発電機1において、ステータコア6に隣接して界磁コイル16及び界磁リング26を設けると共に、ロータコア4には各マグネット5間に制御磁極を設け、界磁コイル16が界磁リング26及び制御磁極を通る閉磁路を形成するよう構成したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁石式の回転電機に関し、特に自動二輪車等のエンジンに連携して用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両等に用いられる発電機の中には、ロータ側の励磁コイルに通電して電磁石とし、この電磁石を用いた電磁誘導によりステータ側の発電コイルに起電力(電圧)を発生させて発電を行う励磁式のもの(例えば、特許文献1参照。)と、ロータ側のマグネット(永久磁石)を用いて発電を行う磁石式のものとがある。この内、磁石式の発電機の中には、強力な磁束が必要な場合と磁束が弱くて済む場合との間の異なる発電性能に対応するために、ロータのマグネット間に制御磁極を設けると共にステータに界磁コイルを設け、この界磁コイルへの通電を制御することで発電電力を調整可能としたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
ところで、近年、上記のような磁石式の発電機がエンジンのスタータモータとして、あるいはハイブリット車両等であればアシストモータとして兼用されることがあるが、この場合には、発電コイル又は別途設けた起動コイルに電力が供給され回転磁界が形成されてロータの回転力が創出される。また、発電機として使用する場合には、回転するロータのマグネットにより発電コイルに起電力を発生させて発電を行う。そして、このような発電電動機においても、要求される運転性能に対応するために界磁コイルを付設して出力調整可能としたものがある(例えば、特許文献3,4参照。)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭61−68653号公報
【特許文献2】
特許第3363682号公報
【特許文献3】
特開平11−127564号公報
【特許文献4】
特開平11−127565号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した磁石式の発電機及び発電電動機等といった回転電機は、有底円筒状をなすロータ内にステータが配置されるアウターロータ型であることが一般的であるが、このような回転電機において、界磁コイルによるロータ内の温度上昇を抑えるために界磁コイルへの通電量を抑えたりファンを設けたりすると、運転の効率を低下させることがある。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、磁石式の回転電機において、界磁を制御すると共に界磁コイルの放熱性を高めて効率の良い運転を行うことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、回転軸と一体に回転するロータコア(例えば実施の形態におけるロータコア4,34)及び該ロータコアの外周部に取り付けられる永久磁石(例えば実施の形態におけるマグネット5,35)と、前記ロータコアの外側に配置されるステータコア(例えば実施の形態におけるステータコア6,36)及び該ステータコアに巻装されるコイル(例えば実施の形態における発電コイル8,38)とを備える回転電機(例えば実施の形態における発電機1,31)において、前記ステータコアに隣接して界磁コイル(例えば実施の形態における界磁コイル16,46)及び界磁リング(例えば実施の形態における界磁リング26,56)を設けると共に、前記ロータコアには各永久磁石間に制御磁極(例えば実施の形態における制御磁極15,45)を設け、前記界磁コイルが界磁リング及び制御磁極を通る閉磁路を形成するよう構成したことを特徴とする。
【0007】
この回転電機によれば、界磁コイルに通電する電流の方向及び大きさによって制御磁極の磁極及び磁束量を変化させることが可能となり、要求される出力に応じて運転性能を調整するよう制御することが可能となる。しかも、界磁コイルに通電する電流の方向や大きさの設定を変更するのみで異なる出力仕様とすることができ、基本レイアウトを変更せず最小限の変更で複数種の回転電機に対応できる。
そして、ロータコアの外側にステータコアを配置した所謂インナロータ型としたことで、ステータコアに隣接して設けられた界磁コイル及び界磁リングの放熱を良好に行うことができる。
【0008】
請求項2に記載した発明は、前記永久磁石の磁極を同一としたことを特徴とする。
【0009】
この回転電機によれば、マグネットの誤組みが減少し、かつ部品管理が容易になる。
【0010】
請求項3に記載した発明は、前記界磁リングを前記ステータコアの外周側に配置したことを特徴とする。
【0011】
この回転電機によれば、界磁コイルに通電した際の閉磁路の形成を容易にすることができると共に、さらに放熱を良好に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1,図2に示す磁石式の発電機(回転電機)1は、例えば自動二輪車等のエンジン(何れも図示略)に連携して使用されるもので、エンジンのクランク軸と連動して回転するロータ2と、エンジンケース等に固定されるステータ3とを備え、エンジンの運転に伴い発電し得るよう構成される。
【0013】
ロータ2は、エンジンのクランク軸又はクランク軸に連係される駆動軸等の回転軸(図示略)と一体に回転するロータコア4と、該ロータコア4の周囲にその周方向に並んで取り付けられる複数のマグネット(永久磁石)5とを備え、ステータ3は、ロータコア4の外側に配置されるステータコア6と、該ステータコア6の複数の突極部7にそれぞれ巻装され各マグネット5とステータ3(及びロータ2)の径方向で近接した状態で対向配置される複数の発電コイル(コイル)8とを備える。つまり、発電機1は、ステータ3の内側でロータ2が回転する所謂インナロータ型として構成される。
【0014】
ロータコア4は鉄等の強磁性材料(透磁率が大きい材料)からなり、前記回転軸の軸線Cを共有する略円筒状に形成される。ここで、図2における左右方向を発電機1の左右方向とすると、このロータコア4の内周側に設けられる挿通孔9には右側から回転軸が挿通され、ボルトナット等の締結手段を用いてロータコア4と回転軸とが一体に結合される。なお、ロータコア4の右側端は回転軸取り付け面10となる。また、ロータコア4の右側端部には回転軸取り付け面10の挿通孔9の周囲を左側に段差状に変化させてなる段差部11が設けられる。
【0015】
ロータコア4の軸方向略中央よりも右側(回転軸取り付け面10側)の部位は、その左側の部位に対して軸線Cと直交する段差面12を介して大径に形成される大径部13とされる。この大径部13の外周部には、その外周面を径方向内側に変化させてなるマグネット取り付け凹部14が設けられる。ここで、マグネット5は、ロータコア4の径方向で扁平な略直方体形状とされ、かつ大径部13と同一外周面を形成するよう円弧状に反って形成される。このマグネット5がロータコア4の大径部13の外周部分に等間隔で複数(この実施の形態においては四個)配置され、これら各マグネット5に対応してマグネット取り付け凹部14が設けられる。
【0016】
ロータコア4の各マグネット取り付け凹部14間の部位は、各マグネット5と共に発電機1の界磁極を形成するための制御磁極15として構成される。つまり、制御磁極15はマグネット5と同数(四個)でかつロータコア4の周方向で各マグネット5と交互に並んで配置される。なお、この実施の形態では、各制御磁極15及びマグネット5はそれぞれの極弧角θp,θmが互いに略同一となるよう設定される。そして、各マグネット5は互いの磁極を同一として設けられ、その対極は各マグネット5間の各制御磁極15が必要に応じて界磁コイル16により磁化されることで形成される。
【0017】
マグネット取り付け凹部14は軸方向で回転軸取り付け面10まで貫通しておらず、したがって各マグネット取り付け凹部14の右側には側壁17が設けられる。また、マグネット取り付け凹部14の左側には、ロータコア4左側の小径部18に嵌合装着されビス19により段差面12に当接した状態で固定される環状のホルダキャップ20が配設される。そして、各マグネット取り付け凹部14の側壁17とホルダキャップ20とにより各マグネット5が挟持され、かつ側壁17及びホルダキャップ20に設けられた係止爪21により保持されることで、各マグネット5がロータコア4に固定される。
【0018】
ステータコア6は薄板状の強磁性材料(例えばケイ素鋼板)を軸方向に積層して形成されるもので、軸線Cを中心として大径部13を囲繞する円環状に形成される。ステータコア6の内周部には複数(この実施の形態では十二個)の突極部7が径方向内側に向かって突設され、各突極部7には絶縁部材22を介して導線が巻回されて各々発電コイル8が形成される。各発電コイル8は不図示の配電部品により三相に連結され、かつ整流器及び電圧調整器等を介してバッテリや電装部品に接続される。
【0019】
そして、ステータコア6の左側には、ロータコア4の制御磁極15の磁束量を制御する界磁コイル16が設けられる。界磁コイル16は軸線Cを中心とする円環状とされ、ロータコア4の小径部18を囲繞する絶縁部材からなるコイルボビン24を介して導線を巻回することで形成される。コイルボビン24はロータコア4の小径部18と径方向で対向するよう近接配置され、発電機1の左側端部を形成する界磁プレート25のボス部23外周に固定される。この界磁プレート25の外周部とステータコア6の外周部とが界磁リング26を介して連結される。ここで、界磁プレート25及び界磁リング26は強磁性材料からなるものである。
【0020】
界磁リング26は軸線Cを中心とした円筒状の部材で、ステータコア6の外周側に配置され、かつ発電機1の外周部を形成している。この界磁リング26の内周側には軸方向に沿う貫通孔27を有する固定用突部28が複数(この実施の形態では四個)設けられ、かつ界磁プレート25及びステータコア6には固定用突部28の貫通孔27に対応する貫通孔29,29がそれぞれ設けられる。そして、界磁リング26の左側端部には界磁プレート25の外周部が、右側内周部にはステータコア6の外周部が各々整合し、各貫通孔27,29にスルーボルト等の締結部材を図2の右側から挿通してエンジンカバーに締め込むことで、これを介してエンジンケースにステータコア6、界磁リング26、及び界磁プレート25が一体に結合された状態で固定される。
【0021】
界磁コイル16はステータコア6と軸方向で隣接し、かつ界磁リング26と径方向で隣接している。また、界磁コイル16と界磁プレート25とはコイルボビン24を介して軸方向で接している。ここで、図3、図4に示すように、界磁コイル16に通電することで生じる磁束は、その大部分が界磁プレート25、界磁リング26、ステータコア6、制御磁極15、及びロータコア4を経由する図中矢印F又はF’で示す閉磁路をそれぞれ形成することとなる。そして、界磁コイル16に通電する電流の方向及び大きさによってマグネット5と制御磁極15の磁極及び磁束量を変化させることが可能である。なお、図中矢印Mはマグネット5により形成される閉磁路である。
【0022】
次に、作用について説明する。
まず、エンジンの運転により回転軸を介してロータ2が回転すると、各マグネット5の移動による磁界の変化により各発電コイル8に起電力が生じ、この起電力が発電電力としてバッテリや電装部品に供給される。このとき、界磁コイル16に通電されていない場合には界磁コイル16による磁束が界磁に作用しないので、ロータ2の磁束量は各マグネット5の磁束量に依存している。
【0023】
次いで、各制御磁極15が各マグネット5と対極側となるよう界磁コイル16に通電された場合、つまり界磁コイル16により発生するステータコア6を通過する磁路がマグネット5の磁路と逆方向となるよう閉磁路Fを形成した場合には、界磁コイル16が生じる磁束が各マグネット5では減算し、各制御磁極15では加算された合成磁束が各発電コイル8に作用する。このため、界磁コイル16に通電する電流を増大させればそれに応じて磁気抵抗の小さい各制御磁極15の磁束量を増加させ、全体の磁束変化を大きくして各発電コイル8の発電電力を増加させることができる。
【0024】
また、制御磁極15が各マグネット5と同極側となるよう、前述の通電方向とは逆方向に界磁コイル16に通電された場合、つまり界磁コイル16により発生するステータコア6を通過する磁路がマグネット5の磁路と同方向となるよう閉磁路F’を形成した場合には、界磁コイル16が生じる磁束が各マグネット5では加算し、各制御磁極15では加算された合成磁束が各発電コイル8に作用する。このため、界磁コイル16に通電する電流を増大させればそれに応じて磁気抵抗の小さい各制御磁極15の磁束量を減少させ、全体の磁束変化を小さくして各発電コイル8の発電電力を増加させることができる。
【0025】
したがって、要求される出力(発電電力)に応じて発電性能を調整するよう制御することが可能となる。特に車両に用いられる場合、バッテリの充電状況や電装部品の使用状況によって要求される出力が細かく変化するので、各条件に応じて発電性能を調整するようにすれば、要求される出力が少ない場合には発電性能を抑えて電気的フリクションを低減させることが可能となる一方、要求される出力が多い場合には最大発電性能を発揮することが可能となる。
【0026】
上記実施の形態によれば、界磁コイル16に通電される電流の方向及び大きさによって出力を増減させることができるため、要求される出力が少ない場合でも過剰な発電による余剰電力をレギュレータ(電圧調整回路)により熱エネルギーとして廃棄するといった無駄を抑え、かつ電気的フリクションを抑えることができる。この結果、効率の良い発電(運転)を行うことができ、延いてはエンジンの燃費を高めることができる。
【0027】
また、界磁コイル16に通電する電流の方向や大きさの設定を変更するのみで異なる出力仕様とすることができるため、汎用性が高まりコストダウンを図ることが可能となる。
【0028】
さらに、インナロータ型とされることで発電コイル8を有するステータ3の放熱が良好であることに加え、界磁コイル16が発電機1の外周部を形成する界磁リング26に隣接すると共に発電機1の左側端部を形成する界磁プレート25に隣接しているため、界磁コイル16、界磁リング26、及び界磁プレート25の放熱を良好に行うことができる。これにより、発電機1全体の温度上昇が抑えられ、界磁コイル16への通電量を抑えたり冷却ファンを設ける等の対策を講じる必要がなく、結果として効率の良い発電を行うことができる。
【0029】
さらにまた、複数のマグネット5の磁極を同一とすることで、誤組みを減少させかつ部品管理を容易にすることができるため、歩留りを向上させコストダウンを図ることが可能となる。
【0030】
そして、ステータコア6及び界磁コイル16の外周側に界磁リング26が配置され、かつ界磁コイル16の左側、つまりステータコア6と反対側には界磁プレート25が配置されることで、界磁コイル16に通電した際に閉磁路が形成され易く、各マグネット5と制御磁極15の磁束を効果的に増減調整することができる。
【0031】
次に、この発明の第二の実施の形態について説明する。
図5に示す発電機(回転電機)31は、前記発電機1と同様、ロータ32が回転軸(図示略)と一体に回転するロータコア34と該ロータコア34の周囲にその周方向に並んで取り付けられる複数のマグネット(永久磁石)35とを備え、ステータ33がロータコア34の外側に配置されるステータコア36と該ステータコア36の複数の突極部37にそれぞれ巻装され各マグネット35とステータ33の径方向で近接した状態で対向配置される複数の発電コイル(コイル)38とを備え、ステータ33の内側でロータ32が回転することで発電し得るインナロータ型として構成される。
【0032】
ロータコア34は前記回転軸の軸線Cを共有する略円筒状に形成され、このロータコア34の挿通孔39に右側から回転軸が挿通される。なお、図5における左右方向を発電機31の左右方向とする。また、ロータコア34の右側端部には発電機1の外周近傍まで至る界磁フランジ55が一体に設けられる。ロータコア34の左側の外周部には複数のマグネット取り付け凹部44が設けられ、各マグネット取り付け凹部44にそれぞれマグネット35が取り付けられる。
【0033】
ロータコア34の各マグネット取り付け凹部44間の部位は制御磁極45として構成され、各制御磁極45とマグネット35とが同数でかつロータコア34の周方向で交互に配置される。各マグネット35は互いの磁極を同一として設けられ、その対極は各マグネット35間の各制御磁極45が必要に応じて界磁コイル46により磁化されることで形成される。なお、ロータコア34の左側端には各マグネット35を固定するためのホルダキャップ50がビス49により取り付けられる。
【0034】
ステータコア36は軸線Cを中心として各マグネット35及び制御磁極45を囲繞する円環状に形成され、その内周部に突設される複数の突極部37に各々導線が巻回されて三相の発電コイル38が形成される。そして、ステータコア36の右側には、ロータコア34の制御磁極45の磁束量を制御する界磁コイル46が設けられる。界磁コイル46は軸線Cを中心とする円環状とされ、各マグネット35及び制御磁極45を囲繞するコイルボビン53に導線を巻回することで形成される。界磁コイル46及びコイルボビン53は断面略J型の保持部材54により保持され、この保持部材54の後部フランジが、軸線Cを中心とした円筒状に形成され界磁コイル46及びステータコア36を囲繞する界磁リング56にビス57により取り付けられる。
【0035】
界磁コイル46はステータコア36と軸方向で隣接し、界磁フランジ55と保持部材54の後部フランジを介して軸方向で隣接している。また、界磁コイル46と界磁リング56、及び界磁コイル46とロータコア34とは、それぞれ径方向で隣接している。ここで、界磁コイル46に通電することで生じる磁束は、その大部分が界磁リング56、界磁フランジ55、ロータコア34、制御磁極45、及びステータコア36を経由する図中矢印G又はG’で示す閉磁路をそれぞれ形成することとなる。
【0036】
したがって、前記発電機1と同様、界磁コイル46に通電する電流の方向及び大きさによってマグネット35と制御磁極45の磁極及び磁束量を変化させることが可能となり、要求される出力が少ない場合には発電性能を抑えて電気的フリクションを低減させることができる一方、要求される出力が多い場合には最大発電性能を発揮することができる。
【0037】
上記第二の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様、効率の良い発電を行うことができ、延いてはエンジンの燃費を高めることができる。また、汎用性が高まることでコストダウンを図ることができる。
さらに、発電コイル38、界磁コイル46、界磁リング56、及び界磁フランジ55の放熱性が高まることでより効率の良い発電を行うことができる。さらにまた、複数のマグネット35の磁極が同一であることで歩留りを向上させコストダウンを図ることが可能となる。
そして、界磁リング56及び界磁フランジ55を設けたことで、界磁コイル46に通電した際に閉磁路が形成され易く、各マグネット35と制御磁極45の磁束を効果的に増減調整することができる。
【0038】
なお、この発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば、上記構成をスタータモータ等の電動機に応用してもよい。この場合、界磁コイルにより磁束量を増減させることで電動機の出力特性を可変させることが可能となる。同様に、上記構成をモータジェネレータ等の発電電動機に応用してもよい。そして、車両用又は汎用のエンジンに用いられるものに限らず、例えばファンモータ等、回転電機全般に適用可能である。
また、ロータ2,32やステータ3,33の部品構成は一例であり、例えばロータコア4,34を回転軸と一体に構成してもよく、制御磁極15,45をロータコア4,34と別体としてもよい。また、マグネット5,35は必ずしも同一磁極にするとは限らない。さらに、マグネット5,35及び制御磁極15,45の数や各極弧角θp,θmの比率を変更すれば、界磁極を全てマグネットで構成したものと同一のサイズで同等の運転性能が得られるよう調整することも可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載した発明によれば、界磁コイルに通電する電流の方向及び大きさを変化させることで要求される出力に応じて運転性能を調整するよう制御することが可能となり、余剰電力を廃棄するといった無駄を抑え、かつ電気的フリクションを抑えることができる。この結果、効率の良い運転を行うことができ、延いてはエンジンの燃費や車両の加速性能を高めることができる。しかも、界磁コイルに通電する電流の方向や大きさの設定を変更するのみで異なる出力仕様とすることができ、基本レイアウトを変更せず最小限の変更で複数種の回転電機に対応できるため、汎用性が高まりコストダウンを図ることが可能となる。
そして、ロータコアの外側にステータコアを配置した所謂インナロータ型としたことで、ステータコアに隣接して設けられた界磁コイル及び界磁リングの放熱性が高まるため、これらの温度上昇を抑えるための特別な対策を講じる必要がなく、より効率の良い運転を行うことができる。
【0040】
請求項2に記載した発明によれば、マグネットの誤組みが減少し、かつ部品管理が容易になるため、歩留りを向上させコストダウンを図ることが可能となる。
【0041】
請求項3に記載した発明によれば、界磁コイルに通電した際の閉磁路の形成を容易にすることができるため、各マグネットの磁束を効果的に増減調整することができる。また、界磁コイルの放熱性をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施の形態における発電機の正面図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】界磁コイルの作用を示す図1に相当する作用説明図である。
【図4】図3におけるB−B線に沿う作用説明図である。
【図5】この発明の第二の実施の形態における発電機の説明図である。
【符号の説明】
1,31 発電機(回転電機)
4,34 ロータコア
5,35 マグネット(永久磁石)
6,36 ステータコア
8,38 発電コイル(コイル)
15,45 制御磁極
16,46 界磁コイル
26,56 界磁リング
Claims (3)
- 回転軸と一体に回転するロータコア及び該ロータコアの外周部に取り付けられる永久磁石と、前記ロータコアの外側に配置されるステータコア及び該ステータコアに巻装されるコイルとを備える回転電機において、前記ステータコアに隣接して界磁コイル及び界磁リングを設けると共に、前記ロータコアには各永久磁石間に制御磁極を設け、前記界磁コイルが界磁リング及び制御磁極を通る閉磁路を形成するよう構成したことを特徴とする回転電機。
- 前記永久磁石の磁極を同一としたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
- 前記界磁リングを前記ステータコアの外周側に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
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