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JP2004228461A - 半導体装置 - Google Patents

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JP2004228461A
JP2004228461A JP2003017003A JP2003017003A JP2004228461A JP 2004228461 A JP2004228461 A JP 2004228461A JP 2003017003 A JP2003017003 A JP 2003017003A JP 2003017003 A JP2003017003 A JP 2003017003A JP 2004228461 A JP2004228461 A JP 2004228461A
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】半導体素子と引き出し電極(インナーリード)との接続が良好で、かつ、「半田溜り部」が形成されない構造を有し、電気的信頼性に優れた半導体装置を実現する。
【解決手段】表面に外部電極端部5Aを備えた半導体素子5と、外部電極端部5Aの上に形成された導電性の接合部材7と、外部電極端部5Aに相対して設けられ、接合部材7を介して外部電極端部5Aに接合された引き出し電極端部10と、引き出し電極端部10と相対する位置に設けられ、半導体素子5の電気信号を外部に伝達するための引き出し電極配線部9と、引き出し電極端部10と引き出し電極配線部9とを空隙を有するように連結する引き出し電極連結部12とを備えた半導体装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置に関し、ことに電力用半導体装置を構成する半導体素子の引き出し電極部(インナーリード部)の接合において高信頼性を備えた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置を構成する半導体素子の引き出し電極(インナーリード)は、半導体素子の導通電流を外部に取り出すために必要不可欠なものであり、信頼性・安定性・コスト等の観点から、その構造については種々の提案がなされてきている。その1つとして、引き出し電極に半導体素子との接合部となる凸部を設け、この凸部と半導体素子側の電極端部(外部電極端部)との間に半田層を挟む構成とすることにより、引き出し電極の凸部とやわらかい半田層により、半導体素子の電極端部に対する引き出し電極からの応力の緩和が図られた構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−236056号公報(第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の半導体装置においては、半導体素子側の電極端部に対する引き出し電極からの応力の緩和を図るために設けられた引き出し電極の凸部の側面において、溶融した半田により「半田溜り部」が形成される。引き出し電極の凸部側面に「半田溜り部」が形成されると、所望の接合面において半田厚さが確保できなかったり、溶融した半田や半田付けの際に用いられるフラックスの半導体素子周縁部への放散等を引き起こし、半導体素子の電気的信頼性を低下させる等の問題が生じる。
【0005】
この発明に係る半導体装置は、半導体素子と引き出し電極(インナーリード)との接続が良好で、かつ、「半田溜り部」が形成されない構造を有し、電気的信頼性に優れた半導体装置を実現するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体装置は、表面に外部電極端部を備えた半導体素子と、外部電極端部の上に形成された導電性の接合部材と、外部電極端部に相対して設けられ、接合部材を介して外部電極端部に接合された引き出し電極端部と、引き出し電極端部と相対する位置に設けられ、半導体素子の導通電流を外部に導出するための引き出し電極配線部と、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを空隙を有するように連結する引き出し電極連結部とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1は本発明にかかる半導体装置の構成を説明する斜視図である。
かかる半導体装置は、例えば、厚さ4mmのCu製のベース板1の上に、厚さ200μmの半田層2(図示せず)を介して絶縁基板3が設けられている。この絶縁基板3はAlNなどの絶縁体である厚さ0.6mmのセラミック板の表裏面に厚さ250μmのCu配線パターンが形成されたものである。絶縁基板3の上には、厚さ200μmの半田層4(図示せず)を介して、電力用半導体素子である、厚さ250μm、主面の大きさが15mm角のIGBT5、および、ほぼ同一の厚さと大きさを有するダイオード6が設けられている。IGBT5およびダイオード6の表面には、引き出し電極端部10および11と電気的に接続するための、厚さ200μmの金属電極(外部電極端部)5Aおよび6Aが、各々形成されている。金属電極5Aおよび6Aは、各々、厚さ100μmの半田層7および8を介して引き出し電極端部10および11と電気的に接続されている。また、引き出し電極端部10および11は、各々、その中央部にて連結部(引き出し電極連結部)12および13を介して引き出し電極配線部(インナーリード部)9と連結されている(図1においては、連結部12、13は引き出し電極配線部9に隠れているため見えていない)。なお、IGBT5の表面には、この他、IGBTの動作を制御するための信号配線のために、直径400μmのアルミニウムワイヤ14が超音波接合によって接合されている。このアルミニウムワイヤ14は、図示しない装置外部の端子に電気的に繋がる電極と接続されている。また、ベース板1は例えばAl製のヒートシンクなどに熱伝導グリースなどを介してネジ止めされ、IGBT5やダイオード6が発生する熱を放熱する役目を果たしている。
【0008】
なお、図1ではIGBT5およびダイオード6が、絶縁基板3に1対のみ形成された場合を示したが、通常、絶縁基板3上には配線パターン(Cu)が形成され、複数の電力用半導体素子(IGBTやダイオード等)によって回路が構成されるため、引き出し電極端部10および11は半導体素子の数に対応した数だけ形成されることになる。なお、引き出し電極端部10および11は、半田の濡れ性の観点からは、Cuで構成されることが望ましいが、半田が濡れるようにNiメッキ、Snメッキ、Agメッキ、はんだメッキなどの表面処理が施されていれば、CuやCu合金の他、42Alloy、KOVAR等のFeベースの合金にて構成しても構わない。
【0009】
図2は本発明にかかる半導体装置の構成の詳細を説明する断面図で、図1におけるIGBT5が設置された部分を右側側面から見た図である。上述したように、ベース基板1の上には半田層2を介して絶縁基板3が接続されている。この絶縁基板3の表裏面にはCu配線パターン3A、3Bが形成されている。また、絶縁基板3の上には半田層4を介してIGBT5が形成されており、IGBT5の裏面には裏面電極5Bが形成され、表面には金属電極5Aが形成されている。さらに、金属電極5Aの上には半田層7を介して引き出し電極端部10が接続されており、この引き出し電極端部10は連結部12を介して引き出し電極配線部9と連結されている。なお、図示したように、引き出し電極端部10と引き出し電極配線部9は、引き出し電極端部10のほぼ中央に設けられた連結部12を介して、中空状態、即ち、間に空隙を隔てて対向するように形成されている。また、ベース基板1、絶縁基板3、IGBT5、引き出し電極端部10、連結部12および引き出し電極配線部9は樹脂層15により封着されている。
【0010】
かかる構成においては、図示したように、半田層7を形成する半田が溶融した場合に、溶融半田は容易に引き出し電極端部10の上面には塗れ広がらないことが判明した。この現象は以下のように理解されている。すなわち、引き出し電極端部10の下面と接した溶融半田は、引き出し電極端部10の側面の上部端までは表面張力により濡れ広がるが、引き出し電極端部10の側面と上面を隔てるエッジ部分(角の部分)が、溶融半田が表面張力のみで引き出し電極端部10の上面に濡れ広がることに対し、乗り越えることが困難な壁となる、すなわち、溶融半田の表面張力に対しては変曲点となるためであると考えられる。一方、従来の電力用半導体装置においては、配線部に凸部を設け、電極端部としていたために、半田層を構成する半田が溶融し、表面張力により塗れ広がろうとする際に、上述したような、半田の濡れ広がりに対する壁(引き出し電極端部10の側面と上面を隔てるエッジ部に相当する部分)が存在せず、配線部の凸部に接した半田が溶融すると、凸部の側面を伝わり、配線部の裏面側にまで塗れ広がるため、容易に半田溜り部を形成することになる。
以上のような理由から、本実施の形態にかかる半導体装置においては、IGBT5と引き出し電極配線部9間には、直ちに、はんだ溜り部が形成されることはない。
【0011】
図3は本発明にかかる半導体装置の全体構成を説明する断面図で、図1における半導体装置を正面側から見た図である。IGBT5およびダイオード6は、引き出し電極端部10、11および連結部12、13を介して引き出し電極配線部9に連結され、引き出し電極配線部9は外部電源からの導通電流を流入させるための配線材16上に構成された内部電極16Aと、例えば、常法の超音波接合にて接続される。この部分の接続方法に関しては、IGBT5やダイオード6と直接接続される部分ではないため、超音波接合のみならず、半田付、ろう付、エネルギービーム溶接、カシメなどあらゆる手段を用いることができる。また、IGBT5の表面右側にはアルミワイヤ14が接続されており、配線材17上に構成された内部電極17Aと、例えば、超音波接合にて接続されている。このアルミワイヤ14はゲート電極の配線や温度モニターのための配線であり、引き出し電極配線部9のような大電力を流出入させるものではない。従って、アルミワイヤ14とIGBT5との接合は、常法の超音波接合が用いられている。なお、その他の構造は図2にて説明したものと同じであるので説明は省略する。最後に、装置全体が例えばトランスファモールド法によって樹脂15により封止され、筐体が形成される。この時、配線材16および17の一端が装置外部に露出し外部端子16Bおよび17Bを構成し、半導体装置外部の配線と、各々電気的に接続されることになる。
【0012】
次に、かかる構成を採用し、半田溜り部の形成を抑制した理由を説明する。従来の半導体装置においては、引き出し電極と半導体素子を半田付けにて接続する時、特許文献1に開示されたように、溶融半田は引き出し電極の凸部側に濡れ広がると共に、引き出し電極の凸部の裏面角部に半田溜り部を形成する。上述の特許文献1に開示された従来の半導体装置は、引き出し電極と半導体素子間の応力を緩和させることを目的とし、この半田溜り部を積極的に形成している。しかしながら、半田溜り部が形成されると、溶融した半田が半田溜り部に表面張力によって凝集することによって、接合界面での半田厚さが不足したり、接合界面において半田接合の強度が不足する等の問題が発生し、装置の信頼性、電気特性に影響を及ぼすことがある。
【0013】
また、半田溜り部が形成されると、半田付けに用いられたフラックスが半導体素子周縁部に拡散する恐れが生じる。特に、半導体素子表面と半田溜まり部との間隙が小さい部分では洗浄後のフラックス残渣によって、長期的に半導体装置を使用すると、耐電圧劣化等の絶縁性能の低下を生じる場合がある。このように、半導体素子に引き出し電極を半田付けする場合には、上述した半田溜り部の形成は好ましくない。そこで、本発明にかかる半導体素子においては、引き出し電極に連結部により中空状態に保持された電極端部を設け、溶融半田が、引き出し電極の配線部裏面にて半田溜り部を形成することのない構成を採用することにより、半導体素子の電気的な信頼性、半田付け時の安定性の向上を図ったものである。すなわち、本発明にかかる半導体装置においては、引き出し電極配線部9に連結部12、13により中空状態にて保持された引き出し電極端部10、11を設け、この引き出し電極端部10、11とIGBT5およびダイオード6を半田付けにて接続することとしたため、上述した理由により、IGBT5およびダイオード6の表面と引き出し電極配線部9の裏面間に、直ちに、半田溜り部が形成されることがない。その結果、電気的絶縁性において、信頼性の高い半導体装置が容易に実現されることになる。
また、従来の半導体装置の課題である、半導体素子に対する応力緩和は、本願発明においては、引き出し電極端部と引き出し電極配線部間に設けられた連結部および引き出し電極端部と半導体素子間に形成される半田層がその役割を担うため、半田溜り部を形成する必要はない。
【0014】
なお、かかる引き出し電極配線部と引き出し電極端部が連結部にて中空状態に保持された構造体は、例えば、常法の射出成型により容易に作成することが可能である。
【0015】
また、上記実施の形態においては、接合材としては半田を用いた場合について説明したが、半田の代わりに、高融点のろう材や銀ペーストのような高分子材料を用いた場合であっても、半田同様にぬれ現象によって部材を接合するプロセスであるため、同様の効果を有する。
【0016】
以上、本発明にかかる半導体装置によれば、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを連結部により空隙を有するように連結したことにより、半導体素子と引き出し電極端部を半田付けする際に半田溜り部を形成することが無く、電気的信頼性に優れた引き出し電極構造を有した半導体装置が実現される。
【0017】
実施の形態2
図4は、本発明にかかる半導体装置の、他の実施の形態の構成を説明する斜視図である。本実施の形態にかかる半導体装置においては、連結部12、13が引き出し電極配線部9の側面に設けられ、U字型に略180度折り曲げられることにより、引き出し電極端部10、11を引き出し電極配線部9の直下に中空保持している点にて実施の形態1にて示した半導体装置と異なるものである。
【0018】
図5は、本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図で、図4におけるIGBT5が設置された部分を右側側面から見た図である。このように、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10は、引き出し電極配線部9の側面に設けられ、U字型に略180度折り曲げられた連結部12にて連結されている。また、本実施の形態の半導体装置においては、実施の形態1にて示した半導体装置と異なり、IGBT5の表面には、中央部に半田の濡れ性が高い金属電極(外部電極端部)5Aを設けると共に、周縁部には、チップ表裏電極の沿面放電を回避するのに十分な絶縁距離を確保するためのガードリング5Cに、保護膜としてSiO2やガラスなどの皮膜が施されている。かかる構成とすることで、IGBT5の表面に半田層7を形成する際に、溶融した半田が半導体素子周縁部へ回り込むことがなく、半田の濡れ性が高い金属電極5Aにのみ安定に半田層7が形成されることになる。なお、その他の構成は図2と同じであるため、説明は省略する。
【0019】
このように、本実施の形態にかかる半導体装置においては、IGBT5の表面には、中央部にはんだの濡れ性が高い金属電極5Aを設けると共に、周縁部には、ガラス被膜やSiO2被膜が表面に形成された部分(ガードリング)5Cが設けられている。そのため、金属電極5Aに形成された半田層7が、加熱され溶融した場合にも、表面張力のみでは半導体素子周縁部へ回り込む恐れは小さい。しかしながら、半導体素子の表面にガードリングを設けても、引き出し電極の配線部の裏面にはんだ溜り部が形成されると、溶融半田が過剰に存在した場合、溶融した半田がガードリングを乗り越えることにより半導体素子の周縁部と引き出し電極の配線部が短絡する恐れが生じる。そのため、半導体素子の電気的な信頼性が低下する。そのような場合においても、本発明にかかる半導体装置の構成を用いることで、はんだ溜り部の形成が抑制されるため、かかる半導体素子の電気的な信頼性が低下することはない。すなわち、半導体素子の表面に溶融半田の拡散を防止するガードリング部を設け、引き出し電極端部が連結部によって引き出し電極配線部と中空状態に保持されることにより、半導体素子と引き出し電極間にはんだ溜り部が形成されにくく、より電気的信頼性の高い半導体装置が実現される。
【0020】
また、本実施の形態における半導体装置においては、引き出し電極端部10の周縁部のうち、連結部12と接続する部分は湾曲形状を有しているため、実施の形態1にて説明したような溶融半田の濡れ広がりに対するエッジの効果は有していない。しかしながら、図5に示された形状から分かるように、連結部12がU字型に略180度折り曲げられて引き出し配線部9と連結されているため、この部分においては従来のような、半導体素子の周縁部にオーバーハングするような半田溜り部が形成されることはなく、従来の半導体装置にて生じたような問題は発生しない。
なお、本発明にかかる半導体装置の構成を、実施の形態1にて示したような、表面に上述したガードリング部を有しない半導体素子に適用しても同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0021】
図6(a)、(b)は、本発明にかかる半導体装置の引き出し電極配線部、連結部および引き出し電極端部の構成と作成方法を説明する図である。かかる引き出し電極配線部9、連結部12、13および引き出し電極端部10、11は、図6(a)に示されたように構成され、連結部12、13および引き出し電極端部10、11が引き出し電極配線部9の側面から突出した形状を有している。図6(b)は連結部12、13をU字型に略180度折り曲げた状態を示している。このように、連結部12、13および引き出し電極端部10、11が引き出し電極配線部9の側面から突出した形状とし、連結部12、13をU字型に略180度折り曲げるだけで、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10、11とが中空状態に保持された構造が容易に得られ、コストが低減され、好適である。
【0022】
以上、本発明のこの実施の形態にかかる半導体装置によれば、連結部および引き出し電極端部が引き出し電極配線部の側面から突出した形状とし、連結部をU字型に略180度折り曲げることにより、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを連結部により空隙を有するように連結した構成が容易に得られ、半導体素子と引き出し電極端部を半田付けする際にはんだ溜り部を形成することが無く、電気的信頼性に優れた引き出し電極構造を有した半導体装置が低コストにて実現される。
【0023】
実施の形態3
図7は、本発明にかかる半導体装置の、他の実施の形態の構成を説明する断面図である。かかる半導体装置は、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10を別部材にて構成した点を除けば、実施の形態2にて説明した半導体装置と構成は同じである。
すなわち、図7に示すように、引き出し電極配線部9の一部に引き出し電極端部10を形成する別部材を、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10間に空隙を有するように固着する。固着する方法としては、超音波接合、ろう付、エネルギービーム溶接などで可能であり、図7の構造においても本発明による所望の形状となり、半田が金属膜電5Aからはみ出さない形状が得られ、実施の形態2にて示した半導体装置同様の効果が得られる。
【0024】
本実施の形態にかかる半導体装置によれば、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10が別部材にて構成されるため、例えば、引き出し電極配線部9をCu、引き出し電極端部10をIGBT5と熱膨張係数の差が小さい材料とすることができ、半田層7に加わる熱応力を緩和することが可能となり、引き出し電極端部10とIGBT5間の接合における熱疲労に対する信頼性が向上する。
また、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10が別部材にて構成されるため、引き出し電極端部10の任意形状への加工が容易となる効果も併せ持つ。
【0025】
以上、本発明のこの実施の形態にかかる半導体装置によれば、実施の形態2にて示した構成において、引き出し電極配線部9と引き出し電極端部10を別部材にて構成したことにより、実施の形態2で得られた効果に加え、引き出し電極端部と引き出し電極配線部の設計裕度の高い半導体装置が得られ、好適である。
【0026】
実施の形態4
図8は、本発明にかかる半導体装置の、他の実施の形態の構成を説明する断面図、図9(a)、(b)は、図8に示した半導体装置の引き出し電極配線部、連結部および引き出し電極端部の構成と作成方法を説明する図である。かかる半導体装置は、引き出し電極配線部9を厚く、引き出し電極端部10を薄く構成した点を除けば、実施の形態2にて説明した半導体装置と構成は同じである。
このように接合部を薄くすることによって、例えば、引き出し電極配線部9がCuで構成されている場合には、半導体装置全体の温度が変化することによって発生する、引き出し電極端部10とIGBT5間、および、ダイオード6と接合材である半田層7間にて生ずる熱ひずみを薄い引き出し電極端部10によって抑制でき、実施の形態2で得られた効果に加え、引き出し電極配線部9の電気抵抗の増加を抑制しつつ、動作中の熱サイクルに対する信頼性が向上する効果が得られる。
【0027】
また、引き出し電極端部10を、20GPa程度のヤング率を有したエポキシ系の樹脂など、従来のシリコン系のゲル(ヤング率:<1MPa)等に比べて剛性のある樹脂によって封止してもよい。この場合には、半導体装置が温度サイクルを受けた時に発生する引き出し電極端部10の変形が抑制され、各半導体素子と引き出し電極端部10を接合する半田7に発生する熱応力、ひずみが軽減されることにより、半導体装置の長期信頼性が向上する。また、本実施の形態においては、引き出し電極端部10と引き出し電極配線部9の空隙には封止樹脂7が充填されている例を示したが、引き出し電極端部10と引き出し電極配線部9の空隙は、金属、無機物などにて充填しておいても構わない。
【0028】
以上、本発明のこの実施の形態にかかる半導体装置によれば、連結部および引き出し電極端部が引き出し電極配線部の側面から突出した形状とし、連結部を略180度折り曲げることにより、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを連結部により空隙を有するように連結した構成において、連結部の厚みを薄くしたので、実施の形態2にて示した効果に加え、引き出し電極配線部の電気抵抗の増加を抑制しつつ、動作中の熱サイクルに対する信頼性が向上する効果が得られる。
【0029】
実施の形態5
図10は、本発明にかかる半導体装置の、他の実施の形態の構成を説明する断面図、図11(a)、(b)は、図10に示した半導体装置の引き出し電極配線部、連結部および引き出し電極端部の構成と作成方法を説明する図である。かかる半導体装置は、引き出し電極端部10、11に貫通穴を設けた点を除けば、実施の形態2にて説明した半導体装置と構成は同じである。
【0030】
図11(a)に示した通り、引き出し電極端部10、11には貫通孔10’、11’が形成されており、曲げ成型することによって、図10に示されたように引き出し電極端部10、11が形成され、貫通孔10’、11’がIGBT5およびダイオード6上に配置される。
以上のような構成とすることによって、図10に示したように、例えばIGBT5と引き出し電極端部10を接合する場合に、過剰な半田が供給された時、接合とは無関係な溶融半田は貫通孔10’内に上昇し、引き出し電極端部10の裏面もしくは引き出し電極配線部9に濡れを生じ、IGBT5の電極領域外へ溶融半田がはみ出したり、引き出し電極配線部9とIGBT5間に半田溜り部を形成する恐れが軽減される。この際、貫通孔10’内面にもNiメッキ、Agメッキ、Auメッキ、Snメッキ、はんだメッキ、Pdメッキなど半田の濡れ性が良好な表面処理を施しておくと、余分な半田を効率よく貫通孔10’から空隙部内面へと塗れ広がらせることが可能となる。
【0031】
また、図10に示すように、半田層7が引き出し電極端部10と引き出し電極配線部9間にブリッジを形成することにより引き出し電極端部10と引き出し電極配線部9間を直接接合したとしても、空隙部の存在により溶融半田は空隙部内面へと塗れ広がるため、引き出し電極端部10から溶融半田が容易にあふれ出ることはない。
【0032】
また、貫通孔10’を設けておくと、半田付時のフラックス、接合部5Aと溶融した半田材が接触する時に巻き込んだ周囲の雰囲気ガスおよび接合部材と濡れを生じない半田の酸化被膜などを排出でき、好適である。その他、貫通孔10’を流れる半田の流れにより溶融半田の流動が促進され、半田接合部に存在する酸化膜を破壊することにより、半田接合部に不規則に発生するボイドを抑制することができ、接合プロセスの安定性、接合信頼性が向上する。
【0033】
なお、上記実施の形態においては、引き出し電極端部10、11に貫通穴10’、11’を設けたが、引き出し電極端部10、11にはかかる貫通穴に代えて溝を設けてもよい。図12は、引き出し電極端部10、11に溝10’’、11’’を設けた場合の構成説明図である。また、本実施の形態においては、各引き出し電極端部10、11に穴もしくは溝を1つ設けた構成につき説明したが、穴もしくは溝は複数設けてもよい。例えば、図12に示した1つの溝10’’、11’’に代えて、櫛状の複数の溝を設けてもよい。
【0034】
引き出し電極端部10、11に溝を設けることにより、上述したように、半田付プロセスの際に形成される半田のボイドも内部電極の間隙に排出することが可能となるので、引き出し電極端部10、11の接合面内では低ボイドの高品質接合を実現出来るという効果が生じる。
【0035】
また、引き出し電極端部10、11に溝を複数個設けることにより、引き出し電極端部10、11が複数個に分割されることになり、半田に発生する熱応力が分散されるため、半田ひずみが軽減され、熱サイクルによる半田接合部の疲労に対する寿命が向上する効果も併せ持つ。
【0036】
さらに、引き出し電極端部10、11に溝を複数個設けた場合には、通常のフラックスを有する半田を用いた接合に代えて、低酸素領域で液状フラックスを用いずに接合するフラックスレス接合を用いることが望ましい。その理由は以下の通りである。
引き出し電極端部10、11に溝を複数個設けた場合には、複数の溝を介して半田が濡れ広がるために、通常のフラックスを有する半田を用いた接合の場合には、フラックスの拡散により、溶融した半田が、引き出し電極端部10、11および引き出し電極配線部9の広い範囲にまで濡れ広がる。そのため、半田溜り部の形成を抑制する効果が大きいが、このことは、逆に不要な半田領域を広範囲に形成することを意味する。かかる不要な半田領域の形成は、半田使用量の増加および電気的信頼性の観点からは本来好ましくない。
【0037】
一方、フラックスレス接合では、半田の濡れ拡がりは接合母材と溶融半田の濡れ現象に依存するため、引き出し電極端部10、11に溝を複数個設けた場合においても、溶融した半田は引き出し電極端部10、11の裏面にまでは濡れ拡がらない。そのため、不要な半田領域が広範囲に形成されることはなく、半田溜り部の形成を抑制するとともに、半田使用量の増加が抑制され、電気的信頼性に優れた接合が低コストにて実現されることになる。
【0038】
以上、本発明のこの実施の形態にかかる半導体装置によれば、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを連結部により空隙を有するように連結した構成において、引き出し電極端部に貫通穴もしくは溝を設けたため、半導体素子と引き出し電極端部を半田付けする際に、過剰な溶融半田が生じた場合においても、引き出し電極端部に設けられた貫通穴もしくは溝を通って、引き出し電極端部の裏面に溶融半田が流れるため、半田溜り部の形成がさらに抑制され、実施の形態2にて得られた効果に加え、さらに優れた電気的信頼性を有する引き出し電極構造を有した半導体装置が低コストにて実現される。
【0039】
実施の形態6
図13は、本発明にかかる半導体装置の、他の実施の形態の構成を説明する断面図、図14(a)、(b)は、図13に示した半導体装置の引き出し電極配線部、連結部および引き出し電極端部の構成と作成方法を説明する図である。かかる半導体装置は、引き出し電極配線部9の両側面に連結部12A、12B、13A、13Bを設け、IGBT5、ダイオード6に対する引き出し電極端部を、各々2つ設けた点(10A、10B及び11A、11B)を除けば、実施の形態2にて説明した半導体装置と構成が同じである。
図14(a)に示した通り、引き出し電極配線部9には左右の側面に連結部12A、12Bが設けられ、連結部12A、12Bに連結された引き出し電極端部10A、10Bが引き出し電極配線部9の直下に、中空状態、即ち、間に空隙を隔てて対向して保持されている。かかる引き出し電極部は以下のようにして作成される。すなわち、図14(b)に示されたように、引き出し電極配線部9の両側面に設けられた連結部12A、12B、13A、13Bが、U字型に略180度折り曲げられることによって引き出し電極端部10A、10B、11A、11Bが形成されることになる。なお、溶融半田の流れを考慮すると、両電極は曲げ成型後に重なり合うことのないように隙間を持って成型されることが望ましい。
【0040】
かかる構成とすることにより、図13に示したように、複数個所の接合部によって半田溜まりが分散されるようになり、半田が接合領域からあふれ出すことに起因する耐電圧低下による装置の不良発生を抑制することが可能となる。
【0041】
また、半導体素子においては、電流が多く流れる部分の発熱が大きいため、引き出し電極端部が半導体素子の中央部直上に設けられていると、半導体素子の中央部の温度が上昇しやすい。しかし、本実施の形態においては、引き出し電極端部が半導体素子の中央部から外れた2点に分離配置されるため、半導体素子における発熱の中心部(引き出し電極端部と相対する部分)が、半導体素子の中央部から離れた2点に分散されることになり、半導体素子中心における温度集中が、効率的に抑制されることになる。具体的には、中央部に連結部を有する構造にて、半導体素子中心温度が約125℃になるような動作条件において、両側に連結部を有する構造では、半導体素子中心温度が約120℃に抑制されることが判明している。なお、半導体素子の温度が5℃程度抑制されると、製品寿命としては約2倍延びることが実験的に確認されており、半導体装置の信頼性は大幅に向上することになる。
【0042】
以上、本発明のこの実施の形態にかかる半導体装置によれば、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを連結部により空隙を有するように連結した構成において、1つの半導体素子に接続される引き出し電極端部を2つの部分に分離したため、半田溜り部の形成がさらに抑制され、かつ、半導体素子の最大温度を抑制することが可能となり、実施の形態2にて得られた効果に加え、さらに優れた電気的信頼性を有する引き出し電極構造を有した半導体装置が実現される。
【0043】
実施の形態7
図15は、本発明にかかる半導体装置の、他の実施の形態の構成を説明する断面図である。かかる半導体装置は、引き出し電極配線部9の上部に第2の引き出し電極配線部18を設けた点を除けば、実施の形態6にて説明した半導体装置と構成が同じである。
図15に示した通り、引き出し電極配線部9の上部には第2の引き出し電極配線部18が設けられている。この第2の引き出し電極配線部18は、Cuなどの良導体にて形成されている。また、引き出し電極配線部9、連結部12A、12B、引き出し電極端部10A、10Bは、Mo若しくは42Alloy、KOVARなどのFe系合金若しくは前記材料とCuのクラッド材のような、電気抵抗は増大するが、低熱膨張である材料にて構成されている。
【0044】
第2の引き出し電極配線部18と引き出し電極配線部9との接合は高温はんだ付、ろう付、カシメなど電気的接触を得られるものであれば特に限定されることなく、使用可能である。
【0045】
かかる構成とすることにより、装置全体の温度変化、半導体素子動作時の発熱による温度変化に起因して発生するIGBT5の主材料であるSiと引き出し電極端部10A、10Bを構成する材料との線膨張係数差によって発生する半田層7に対する応力、ひずみを軽減することが可能となり、半導体装置の熱疲労に対する信頼性を向上させることができる。
【0046】
本実施の形態にては、第2の引き出し電極配線部と引き出し電極配線部、連結部、引き出し電極端部とを別部材によって構成している。そのため、引き出し電極端部を、所望の形状に構成しやすいという利点がある。なお、第2の引き出し電極配線部の材料としては低熱膨張部材を挙げたが、引き出し電極配線部、連結部、引き出し電極端部と同じであるCuであっても構わない。
【0047】
以上、本発明のこの実施の形態にかかる半導体装置によれば、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを連結部により空隙を有するように連結した構成において、引き出し配線部上に良導体にて構成された第2の引き出し電極配線部を設けたため、装置全体の温度変化、半導体素子動作時の発熱による温度変化に起因して発生する半導体素子と引き出し電極端部との線膨張係数差によって発生する半田層に対する応力、ひずみを軽減することが可能となり、半導体装置の熱疲労に対する信頼性を向上させることができ、実施の形態6にて得られた効果に加え、さらに優れた電気的信頼性を有する引き出し電極構造を有した半導体装置が実現される。
【0048】
【発明の効果】
以上、本発明にかかる半導体装置によれば、表面に外部電極端部を備えた半導体素子と、外部電極端部の上に形成された導電性の接合部材と、外部電極端部に相対して設けられ、接合部材を介して外部電極端部に接合された引き出し電極端部と、引き出し電極端部と相対する位置に設けられ、半導体素子の導通電流を外部に導出するための引き出し電極配線部と、引き出し電極端部と引き出し電極配線部とを空隙を有するように連結する引き出し電極連結部とを備えているため、半導体素子と引き出し電極端部を半田付けする際に半田溜り部を形成することが無く、電気的信頼性に優れた引き出し電極構造を有した半導体装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する斜視図である。
【図2】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図3】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図4】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する斜視図である。
【図5】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図6】本発明にかかる半導体装置の引き出し電極部の構成を説明する斜視図である。
【図7】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図8】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図9】本発明にかかる半導体装置の引き出し電極部の構成を説明する斜視図である。
【図10】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図11】本発明にかかる半導体装置の引き出し電極部の構成を説明する斜視図である。
【図12】本発明にかかる半導体装置の引き出し電極部の構成を説明する斜視図である。
【図13】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【図14】本発明にかかる半導体装置の引き出し電極部の構成を説明する斜視図である。
【図15】本発明にかかる半導体装置の構成を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 ベース板、2 半田層、3 絶縁基板、3A Cu配線パターン、
3B Cu配線パターン、、4 半田層、5 IGBT、5A 金属電極、
5B 金属電極、5C ガードリング、6 ダイオード、6A 金属電極、
7 半田層、8 半田層、9 引き出し電極配線部、10 引き出し電極端部、
10’ 貫通穴、10’’ 溝、11 引き出し電極端部、11’ 貫通穴、
11’’ 溝、12 連結部、13 連結部、14 アルミニウムワイヤ、
15 封止樹脂、16 配線材、16A 内部電極、16B 外部電極、
17 配線材、17A 内部電極、17B 外部電極、
18 第2の引き出し電極配線部。

Claims (4)

  1. 表面に外部電極端部を備えた半導体素子と、
    前記外部電極端部の上に形成された導電性の接合部材と、
    前記外部電極端部に相対して設けられ、前記接合部材を介して前記外部電極端部に接合された引き出し電極端部と、
    この引き出し電極端部と相対する位置に設けられ、前記半導体素子の導通電流を外部に導出するための引き出し電極配線部と、
    前記引き出し電極端部と前記引き出し電極配線部との間に空隙を有するように連結する引き出し電極連結部とを備えてなる半導体装置。
  2. 前記引き出し電極連結部が前記引き出し電極配線部の側面に設けられ、折り曲げられて、前記引き出し電極端部と連結してなる請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記引き出し電極端部に溝又は貫通孔が設けられてなる請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体素子と、前記接合部材と、前記引き出し電極端部と、前記引き出し電極配線部と、前記引き出し電極連結部とを封止する樹脂層とをさらに備えてなる請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
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