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JP2004218180A - 綿繊維の連続酵素精練方法 - Google Patents

綿繊維の連続酵素精練方法 Download PDF

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JP2004218180A
JP2004218180A JP2003325571A JP2003325571A JP2004218180A JP 2004218180 A JP2004218180 A JP 2004218180A JP 2003325571 A JP2003325571 A JP 2003325571A JP 2003325571 A JP2003325571 A JP 2003325571A JP 2004218180 A JP2004218180 A JP 2004218180A
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正人 宇野
Giyourei Riyuu
暁麗 劉
Nariyuki Taniwaki
成幸 谷脇
I Kyo
怡 叶
Unho In
雲芳 尹
Shukuri Ri
淑莉 李
Eihan Cho
栄範 張
Shigun Ryu
志軍 劉
Rikkoku Haku
立国 白
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Abstract

【課題】 省エネルギーや環境保護に配慮した酵素を用いた連続酵素精練方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の綿繊維の連続酵素精練方法は、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤を成分として含有する綿繊維用精練液中の各成分の経時的な希釈率を算出する工程、算出された希釈率から該精練液に補充すべき精練補充液の量および該各成分の濃度を算出する工程、および算出された量および濃度の該精練補充液を添加して、該精練液中の各成分の濃度を一定に維持する工程、を含む。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤を含有する綿繊維用精練液を用いた綿繊維の連続酵素精練方法に関する。
綿繊維の加工処理は、前処理と後処理とに大別される。前処理工程は、綿繊維が元来有する不純物(例えば、セルロース繊維を被覆しているペクチン、脂質、ロウなど)と織布工程で付着した不純物(例えば、紡績油剤、糊など)とを取り除くことによって、綿繊維を化学的に純粋かつ均一あるいはこれに近いセルロース繊維とする工程である。この前処理工程は、後処理工程(染色および仕上げ加工工程)を容易にしかつ再現性をよくするために行われる。前処理として、通常は、化学法と呼ばれる強アルカリ性の液体による高温下での処理が行われている。この方法はエネルギーコストが高く、作業環境も良好とはいえず、強アルカリ性廃液が容易に処理できない等、種々の問題がある。
かかる問題を解決する手段として、省エネルギーや環境保護を考慮して、酵素を用いる精練法が検討されている。酵素精練法として、プロトペクチナーゼを用いた精練法が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、この方法を用いて、綿繊維を精練した場合、プロトペクチナーゼ酵素はペクチンしか遊離しないので、完全な精練という目的は達成できない。この問題を解決するために、木野らによりバッチ式でα−アミラーゼとプロトペクチナーゼとを組み合わせた精練法が検討され(例えば非特許文献1参照)、田端らによりアミラーゼによる処理後にプロトペクチナーゼ処理を行うパテイング精練法についても検討されている(例えば非特許文献2参照)。しかし、いずれの精練後も、綿繊維の吸水性および染色の度合いは必ずしも満足できるものではなかった。これらの問題を解決するために、酵素精練後の洗浄工程で、洗浄温度を上げることや、界面活性剤およびキレート剤を含む洗浄液を使用すること等が試みられ、その結果、吸水性の改善効果が得られている(非特許文献3)。しかし、洗浄温度を上げることは省エネルギーを実践しているとは言えず、界面活性剤およびキレート剤を含む洗浄液の使用により廃水のCOD値が高くなるため、環境保護の観点から好ましくない。また、操作上新たな洗浄液調整槽やパイプラインが必要となるため、この方法はすべての場合に適用できると言えない。さらに非特許文献2の方法では、従来の方法と比べ、工程数が増加し、処理時間が長くなり、それに伴い生産性が低下し、水やエネルギーの使用量が増加している。
連続式のバイオ精練法について、従来行われている方法は、基本的に生地を一定の温度(通常50℃以上)に保たせた酵素反応液に浸漬しながら行う方法であるため、酵素の温度に対する安定性が要求される。また、精練槽中の酵素量は時間と共に減少するため、新たに酵素を補充することが必要である。Takagishiらはバイオ精練専用の装置を開発し、その装置に精練槽中の酵素活性の自動測定システムを導入して、酵素の補充問題を解決した(非特許文献4)。しかし、この方法では、大容量の酵素反応槽が必要となること、反応槽の温度を精練必要な温度(55℃以上)で維持すると、精練用酵素の50%以上が失活してしまい、精練のスピードが通常の1/8〜1/4になるため、効率が悪いなどの問題がある。また、現行の設備が使えなくなるため、Takagishiらの方法は、現実には実施困難である。
特許第2944306号公報(2〜5頁) 木野ら,繊維加工,2000年,第52巻,第7号,p.307−400 田端ら,加工技術,2000年,第35巻,第9号,p.528−531 LENTING,H.B.M.&ZWEIER,E.,Neth. Textile Research Journal,2002,72(9),p.825−831 Takagishiら, AATCC Review, 2001, 1(8), p.32−34
したがって、化学法を代替する有効な連続酵素精練方法は未だ開発されていないのが現状であり、現行設備で簡便にエネルギーや環境保護に配慮した酵素を用いた連続酵素精練方法の開発が求められている。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく、鋭意検討した結果、新たに設備を導入する必要がなく、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤を成分として含有する綿繊維用精練液中の酵素の失活もなく、かつ各成分の濃度を一定に維持する方法を構築することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤を成分として含有する綿繊維用精練液中の各成分の経時的な希釈率を算出する工程、算出された希釈率から該精練液に補充すべき精練補充液の量および該各成分の濃度を算出する工程、および算出された量および濃度の該精練補充液を添加して、該精練液中の各成分の濃度を一定に維持する工程、を含む、綿繊維の連続酵素精練方法を提供する。
好適な実施態様では、上記希釈率は、以下の式(1):
希釈率(%)=Pin×W÷{V−(Pout−Pin)W} (1)
(式中、Poutは精練液槽出口のピックアップ率(実測値)を、Pinは精練液槽入口のピックアップ率(実測値)を、Vは精練液槽の容積(L)(実測値)を、Wは精練開始からt時間(分)後の綿繊維の重量(綿繊維の移動速度×t時間(分)×綿繊維の(重量/長さ))をそれぞれ示す)で算出され;そして
上記精練補充液の量(v)および任意の成分の濃度(c)は、それぞれ以下の式(2)および(3):
v(L)=(Pout−Pin)W (2)
c(g/L)={V×C0−(V−v)×(1−希釈率)×C0}÷v (3)
(式中、C0は精練液槽中の任意の成分の開始濃度を示し、そしてPout、Pin、V、およびWは該式(1)の場合と同じである)で算出される。
さらに好適な実施態様では、上記精練補充液は、v/t(L/分)の速度で上記精練液に添加される。
別の好適な実施態様では、上記精練液はさらに綿ロウ除去剤を含有する。
本発明の制御方法によれば、プロトペクチナーゼ酵素を用いて、従来の化学法と同等の効率で、現行設備にて綿繊維を連続的に酵素精練することが可能である。本発明の方法による精練では、強アルカリ性の廃液を生じることなく、省エネルギーや環境保護が配慮され、かつ十分な精練効率が達成される。
本発明において、「綿繊維」とは、未加工の綿繊維製品および未加工の綿繊維を含有する繊維製品をいい、例えば、糸、織物、編物、不織布などをいう。未加工の綿繊維は、セルロースと、それを被覆する一次膜から構成されている。一次膜は、ペクチン、コットンワックス、およびタンパク質を主成分とする。綿繊維の形状は、特に限定されないが、本発明の方法は、一方向のみが非常に長い形状(例えば、糸、織物)に対して適用することが好ましい。
本発明において綿繊維用精練液に含有されるプロトペクチナーゼは、綿繊維に付着しているペクチン類物質を除去する目的で用いられ、かかる目的を達成できるものであればいずれのものも使用することができる。例えば、Bacillus由来、Trichosporon由来、Aspergillus由来のペクチン分解酵素等が挙げられる。これらの中では、綿生地に損傷が少なくかつ精練効率が良い点で、Bacillus由来の弱アルカリ(pH8.0)に最適pHを持つプロトペクチナーゼを使用することが好ましい。
精練液中のプロトペクチナーゼの含有量は、精練を効率的に実施できる点で、0.001g/L〜100g/Lであることが好ましく、0.2g/L〜2.0g/Lであることがさらに好ましい。
精練液中のプロトペクチナーゼの酵素活性は、経済的に実施可能な点で、10U/ml〜5000U/mlであることが好ましく、100U/ml〜500U/mlであることがさらに好ましい。
本発明において綿繊維用精練液に含有されるα−アミラーゼは、綿繊維に付着しているデンプン類物質を分解し、除去する目的で用いられ、かかる目的を達成できるものであればいずれのものも使用することができる。例えば、植物由来のもの、微生物が生産するもの等が使用できる。植物由来のものとしては、例えば、麦芽由来のものが挙げられる。微生物が生産するものとしては、例えば、麹菌または細菌から生産されたものが挙げられる。これらの中では、経済的に実施できる点で、Bacillus菌由来のα−アミラーゼを使用することが好ましい。α−アミラーゼは、上記プロトペクチナーゼと相性の良いもの、すなわち、プロトペクチナーゼと互いに活性を阻害せず、そしてプロトペクチナーゼの最適反応条件下においても一定の活性を保持するものを使用することが好ましい。このようなα−アミラーゼとしては、例えば、「ビオテックスN−25」(ナガセケムテックス社製)、「α−澱粉酵素7658」(中国河北省刑台市酵素製剤工場製)等が挙げられる。
精練液中のα−アミラーゼの含有量は、0.05g/L〜40g/Lであることが好ましく、0.5g/L〜5g/Lであることがさらに好ましい。
精練液中のα−アミラーゼの酵素活性は、1.5U/ml〜1,200U/mlであることが好ましく、15U/ml〜150U/mlであることがさらに好ましい。
本発明において綿繊維用精練液に含有される界面活性剤は、綿繊維に付着した油脂類を除去して精練効率を向上させる目的で用いられ、かかる目的を達成できるものであればいずれのものも使用することができる。例えば、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、これらの組み合わせ等が挙げられる。イオン性界面活性剤としては、具体的にはサンモールPNT(アニオン性、日華化学株式会社製)等が挙げられ、そして非イオン性界面活性剤としては、具体的にはサンモールNPN(非イオン性、日華化学株式会社製)等が挙げられる。酵素活性を阻害しにくい点で、非イオン性界面活性剤を使用することが好ましい。
精練液中の界面活性剤の含有量は、0.5g/L〜20g/Lであることが好ましく、2g/L〜10g/Lであることがさらに好ましい。
本発明において、綿繊維用精練液は、綿ロウ除去剤を含有してもよい。綿ロウ除去剤は、綿繊維に付着したロウを除去する目的で用いられ、かかる目的を達成できるものであればいずれのものも使用することができる。例えば、シリコーン油、シリコーン油の変性物、アルキルスルホサクシネート塩、多価アルコール脂肪酸エステルのアニオン活性剤乳化物等が挙げられる。ここでいうシリコーン油の変性物とは、シリコーン分子骨格の主鎖に、親水性を増加させるためにポリエーテルなどを導入したものである。後述する一液型精練液の場合は、精練液中の酵素活性を阻害しにくいものを使用することが好ましい。
精練液中の綿ロウ除去剤の含有量は、後の染色工程が問題なく行われ得る点で、0.1g/L〜40g/Lであることが好ましく、2g/L〜10g/Lであることがさらに好ましい。
本発明において、綿繊維用精練液は、さらに他の成分として、キレート剤、酵素安定剤、酵素活性剤、漂白用助剤等を含有することができる。
綿繊維用精練液は、一般的に、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、界面活性剤、必要に応じて綿ロウ除去剤およびその他の成分を水に添加し、40℃以下の温度で均一になるまで混合して作製する。混合順序は特に問わない。綿ロウ除去剤を含む場合は、プロトペクチナーゼの安定性の点から、α−アミラーゼ、界面活性剤およびプロトペクチナーゼを含有する主剤と、綿ロウ除去剤を含有する助剤とからなる二液型綿繊維用精練液とすることが好ましい。この二液型綿繊維用精練液の場合は、α−アミラーゼ、界面活性剤、およびプロトペクチナーゼを40℃以下の温度で均一になるまで混合し、これとは別に綿ロウ除去剤を含有する助剤を40℃以下の温度にて水に分散して作製する。主剤と助剤とは、精練液の使用時に混合して用いてもよいし、あるいは、例えば、主剤のみを精練液中に入れ、そして後で用いる漂白液中に助剤を入れて、別々に用いてもよい。
上記綿繊維用精練液を用いて、通常は、以下のようにして綿繊維を精練する。まず、綿繊維を、毛焼きし、水および湯で洗浄する。次いで、一液型精練液または主剤と助剤とを使用直前に混合した精練液を用いる場合は、綿繊維を綿繊維用精練液(室温)に浸漬し、保温槽(55℃〜70℃)にて5分〜2時間保温し、湯洗いを数回を行った後、通常の漂白処理を行う。二液型精練液を別々に用いる場合は、水または湯で洗浄した綿繊維を、主剤を含む精練液(室温)に浸漬し、保温槽(55℃〜70℃)にて5分〜2時間保温し、湯洗いを数回行った後、助剤を含む漂白液に浸漬し、漂白処理を行う。このようにして、綿繊維の精練が行われる。
本発明の綿繊維の連続酵素精練方法は、綿繊維の精練を連続的に行うことができる。連続的な精練とは、バッチ式で綿繊維を精練液に浸漬するのではなく、綿繊維を精練液槽内で一旦浸漬した後、保温槽へ持ち込み、保温槽内で移動させながら精練を行うことをいう。
連続的に精練を行うためには、精練液中の各成分の濃度変化を測定した上、その各成分の濃度を維持することが必要である。したがって、本発明の方法は、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤を成分として含有する綿繊維用精練液中の各成分の経時的な希釈率を算出する工程、算出された希釈率から該精練液に補充すべき精練補充液の量および該各成分の濃度を算出する工程、および算出された量および濃度の該精練補充液を一定間隔であるいは一定速度で添加して、該精練液中の各成分の濃度を一定にする工程を含む。精練補充液は、上記精練液と同様の成分を含むが、それらの濃度および量は、本発明の方法に従って決定される。
上記希釈率は、以下の式(1)で算出される:
希釈率(%)=Pin×W÷{V−(Pout−Pin)W} (1)
式中、Poutは、精練液槽出口のピックアップ率(実測値)をいう。精練液槽出口のピックアップ率とは、精練液槽の中に浸漬された綿繊維が精練液槽出口で搾られた後の含水量(重量%)である。Pinは、精練液槽入口のピックアップ率(実測値)をいう。精練液槽入口のピックアップ率とは、精練前の綿繊維が精練液槽入口で搾られた後の含水量(重量%)である。Vは、精練液槽の容積(L)(実測値)である。Wは精練開始からt時間(分)後の綿繊維の重量(綿繊維の移動速度×t時間(分)×綿繊維の(重量/長さ))である。連続的な精練を行う前に、予め生地の移動速度を設定して、精練液槽入口および出口のピックアップ率を測定しておくことによって、希釈率を算出することができる。なお、ピックアップ率は、任意の面積の生地を取り出し、そのままおよび乾燥させた後の重量を計り、以下の式によって求める:
ピックアップ率(w/w%)=(生地中の含水量/生地重量)×100
上記精練補充液の量(v)および任意の成分の濃度(c)は、それぞれ以下の式(2)および(3)で算出される:
v(L)=(Pout−Pin)W (2)
c(g/L)={V×C0−(V−v)×(1−希釈率)×C0}÷v (3)
式中、C0は精練液槽中の任意の成分の開始濃度を示し、そしてPout、Pin、V、およびWは上記式(1)の場合と同様である。
上記の式によって得られた任意の成分の濃度cを有する精練補充液を一定間隔であるいは一定の速度v/t(L/分)で連続的に添加することによって、精練液槽中の各成分の濃度を一定に維持することができる。そのため、精練の効果を保持することが可能である。予め濃度設定すると、コンピュータプログラムによって精練補充液タンクからの流速を制御することが簡単にできる。
以下に実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明がこの実施例に限定されないことはいうまでもない。
(実施例1)
精製水に、プロトペクチナーゼナガセ 1.5g/L(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:XP-534)、α−アミラーゼ 4g/L(中国刑台酵素製剤社製、商品名:BF-7658)、非イオン界面活性剤 2g/L(日華化学株式会社製、商品名:サンモールNPN)、綿ロウ除去剤 5.0g/L(中国仙桃化工社製、商品名:CGF)、およびNaCl 2g/Lを添加し、室温で均一になるまで混合し、pHを7.0〜8.0になるように調整して、精練液を作製した。
薄く緻密な平織りの綿100%含有生地(単位重量:約250g/m)1万mを、毛焼きし、水洗し、湯洗を2回行い、さらに水洗した後、以下のように精練の制御条件を決定して、連続的に精練を行った。
精練に用いた精練液槽の容積Vは2170 Lであり、そして生地の移動速度を40m/分に設定した(1万mの生地の精練所要時間は約4.2時間となる)。精練液槽出口のピックアップ率Poutは140%であり、そして精練液槽入口のピックアップ率Pinは84%であった。したがって、任意の時間tが30分および60分の場合、精練液槽内を移動した生地の重量Wは、それぞれ300kgおよび600kgであった。この時の精練液槽中の酵素の最大希釈率を式(1)で算出すると、それぞれ12.6%および27.4%であった。精練液槽中の精練液のプロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、界面活性剤、および綿ロウ除去剤の開始濃度を、それぞれ1.5g/L、4.0g/L、1.0g/L、および5g/Lとした。60分後の最大希釈率27.4%を用いて、式(2)により1時間内に補充すべき精練補充液の量を、ならびに式(3)により精練補充液のプロトペクチナーゼ濃度を算出した。それぞれ337 Lおよび3.73g/Lであった。精練補充液 337×4.2=1415 Lを調製し、これを337 L/60分=5.62 L/分の速度で連続的に精練液槽に注入して添加し、各成分の濃度を開始濃度±27%に維持した。この精練液に生地を40m/分の速度で移動させながら一旦浸漬させ、0.5gプロトペクチナーゼ/kg生地以上の酵素量をピックアップした(生地に保持させた)後に、65℃で1時間保温した。湯洗を3回行った後、漂白液(PLC3000(日華化学株式会社製)2g/L、H 12g/L、NaOH 4g/L、およびサンモールNPN(日華化学株式会社製)2g/L)で漂白処理を行い、さらにシルケット加工を行った。
シルケット加工後、精練度合い(ペクチン除去率%)、糊除去率(%)、吸水性、および染色度合いを測定した。結果を表1に示す。また、精練液槽中のプロトペクチナーゼ活性およびα−アミラーゼ活性の計時変化を図1に示す。
精練度合いは、ペクチン除去率により表し、次のように測定した:未処理の原布および精練処理された生地を、1%(w/v)NaOHおよび0.1%(v/v)サンモールBK-57を含む液に(浴比1:20)浸漬し、煮沸により残留ペクチンを遊離ガラクチュロン酸に分解して235nmの吸光度によって遊離ガラクチュロン酸を定量した。ペクチン除去率は下記の計算式で算出した:
ペクチン除去率(%)=(原布の遊離ガラクチュロン酸量−処理生地の遊離ガラクチュロン酸量)÷原布の遊離ガラクチュロン酸量×100%
糊除去率は、原布の糊量および処理された生地中の糊量から算出した。糊量の測定は、次のように行った:生地中のデンプンをアミラーゼ(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:ビオテックスL#3000)で液化し、水で抽出し、そしてその抽出液をアンスロン法でグルコース量を定量して、以下の式により糊量に換算した:
糊量(mg/g生地)=グルコース量(mg/g生地)×換算係数(0.9)
したがって、糊除去率は、以下の式により算出した:
糊除去率(%)=(原布の糊量−処理生地の糊量)÷原布の糊量×100%
吸水性は、滴下吸水測定法およびパイレック測定法により測定した。滴下吸水測定法では、処理された生地に落とした水滴の浸透速度および浸透状態を目視し、評価した。パイレック測定法では、垂直に固定した生地の一端を水に浸漬し、毛細管現象によって水の上昇する速度を測定した。
シルケット加工後の生地を、活性染料(活性蔵青BES:活性紅BES:活性金黄BES=9:1.6:1.3(上海万得製))を使用して、通常行われる方法で染色した。染色度合いは、色差計(MODEL Z-1001DP:日本電色工業(株)製)によりL値および測色機(AU Color-NF:クラボウ(株)製)によりK/S値を測定した。また、加工後の生地についての強伸度、減量率、縮水率、および堅ろう度を以下のように測定した。強伸度は、オートグラフ(島津製作所製AG-5000D)を用いて、たて方向とよこ方向について測定した。減量率は、未処理生地と処理後生地との単位重量差についての未処理生地の単位重量に対する比率で算出した。縮水率は、処理した生地を一回水洗し、更に乾燥した後に、たてとよこの縮んだ寸法と水洗前の寸法との比率で算出した。堅ろう度は、標準試験法JIS L 0842、0849、0848、0844 A−2に従って測定した。
(比較例1)
精練液の代わりにアルカリ混合液(NaOH 40g/Lおよび界面活性剤 10g/Lを含む)を添加した以外は、実施例1と同様にして精練処理を行い、ペクチン除去率、糊除去率、吸水性、および染色度合いを測定した。結果を表1に示す。
Figure 2004218180
表1からわかるように、本発明の方法によって精練を制御した場合、精練後の生地は従来の化学法(比較例1)の場合と同程度の吸水性および染色性が得られ、染色の堅ろう度、強伸度、減量率、および縮水率も化学法と同等あるいは同等以上であった。また、図1に示すように、精練液槽中酵素の活性は一定に維持されていた。
(実施例2)
精製水に、プロトペクチナーゼナガセ 1.5g/L(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:XP-534)、α−アミラーゼ 4.2g/L(中国刑台酵素製剤社製、商品名:BF-7658)、非イオン界面活性剤 1g/L(日華化学株式会社製、商品名:サンモールNPN)、およびNaCl 2g/Lを添加し、室温で均一になるまで混合し、pHを7.0〜8.0になるように調整して、精練液を作製した。
薄く緻密な平織りの綿100%含有生地の約9000メーター(単位重量は約160g/m)を毛焼きし、水洗し、湯洗を2回行い、さらに水洗した後、以下のように精練の制御条件を決定して、連続的に精練を行った。
精練に用いた精練液槽の容積Vは2170Lであり、そして生地の移動速度を40m/分に設定した(9000mの生地の精練所要時間は約3.75時間となる)。精練液槽出口のピックアップ率Poutは124%であり、そして精練液槽入口のピックアップ率Pinは82%であった。したがって、任意の時間tが60分および120分の場合、精練液槽内を移動した生地の重量Wは、それぞれ384kgおよび768kgであった。この時の精練液槽中の酵素の最大希釈率を式(1)で算出すると、それぞれ15.7%および34.1%であった。精練液槽中の精練液のプロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤の開始濃度を、それぞれ1.25g/L、3.3g/L、および0.8g/Lとした。60分後の最大希釈率15.7%を用いて、式(2)により2時間内に補充すべき精練補充液の量を、ならびに式(3)により精練補充液のプロトペクチナーゼ濃度を算出した。それぞれ161.3 Lおよび3.7g/Lであった。精練補充液 161.3×3.75=605 Lを調製し、これを161.3 L/60分=2.68 L/分の速度で連続的に精練液槽に注入して添加し、各成分の濃度を開始濃度±15%に維持した。この精練液に生地を40m/分の速度で移動させながら一旦浸漬させ、0.5gプロトペクチナーゼ/kg生地以上の酵素量をピックアップした後に、65℃で1時間保温した。湯洗を数回行った後、綿ロウ除去剤 7.5g/L(中国仙桃化工社製、商品名:CGF)を含む漂白液で漂白処理を行い、さらにシルケット加工を行った。シルケット加工後の生地を、活性染料(活性紅BES:活性金黄BES:活性海軍青BET=5.3:1.5:1(上海万得製))を使用して、通常行われる方法で染色した。評価は、実施例1と同様に行った。なお、染色度合いについては、目視で観察した。
(比較例2)
精練液の代わりにアルカリ混合液(NaOH 40g/Lおよび界面活性剤 10g/Lを含む)用いたこと以外は、実施例2と同様にして精練処理を行い、ペクチン除去率、糊除去率、吸水性、および染色度合いを測定した。結果を表2に示す。
Figure 2004218180
表2からわかるように、本発明の方法によって精練を制御した場合、精練後の生地は従来の化学法(比較例2)の場合と同程度の吸水性を示し、染色性も化学法と同等であった。
本発明の連続酵素精練方法により、吸水性、染色性などの特性が従来に化学法と同等の綿繊維生地が得られる。この方法は、現行の設備のままでも、省エネルギーや環境保護に配慮した連続精練が可能であり、綿繊維の精練に広く用いられ得る。
精練液槽中のプロトペクチナーゼ活性およびα−アミラーゼ活性の経時変化を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 綿繊維の連続酵素精練方法であって、プロトペクチナーゼ、α−アミラーゼ、および界面活性剤を成分として含有する綿繊維用精練液中の各成分の経時的な希釈率を算出する工程、算出された希釈率から該精練液に補充すべき精練補充液の量および該各成分の濃度を算出する工程、および算出された量および濃度の該精練補充液を添加して、該精練液中の各成分の濃度を一定に維持する工程、を含む、方法。
  2. 前記希釈率が、以下の式(1):
    希釈率(%)=Pin×W÷{V−(Pout−Pin)W} (1)
    (式中、Poutは精練液槽出口のピックアップ率(実測値)を、Pinは精練液槽入口のピックアップ率(実測値)を、Vは精練液槽の容積(L)(実測値)を、Wは精練開始からt時間(分)後の綿繊維の重量(綿繊維の移動速度×t時間(分)×綿繊維の(重量/長さ))をそれぞれ示す)で算出され;そして
    前記精練補充液の量(v)および任意の成分の濃度(c)が、それぞれ以下の式(2)および(3):
    v(L)=(Pout−Pin)W (2)
    c(g/L)={V×C0−(V−v)×(1−希釈率)×C0}÷v (3)
    (式中、C0は精練液槽中の任意の成分の開始濃度を示し、そしてPout、Pin、V、およびWは該式(1)の場合と同じである)で算出される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記精練補充液が、v/t(L/分)の速度で前記精練液に添加される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記精練液がさらに綿ロウ除去剤を含有する、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103469600A (zh) * 2013-09-13 2013-12-25 句容市后白镇迎瑞印花厂 一种亚麻纤维用酶精炼剂
CN103469564A (zh) * 2013-09-13 2013-12-25 句容市后白镇迎瑞印花厂 一种亚麻纤维的酶精炼方法
CN106903946A (zh) * 2017-02-17 2017-06-30 无锡金双面料科技有限公司 一种环保功能性面料

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