JP2004298695A - 脱硝触媒、及びこれを用いた燃焼装置 - Google Patents
脱硝触媒、及びこれを用いた燃焼装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004298695A JP2004298695A JP2003092848A JP2003092848A JP2004298695A JP 2004298695 A JP2004298695 A JP 2004298695A JP 2003092848 A JP2003092848 A JP 2003092848A JP 2003092848 A JP2003092848 A JP 2003092848A JP 2004298695 A JP2004298695 A JP 2004298695A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reducing agent
- combustion device
- catalyst
- combustion
- honeycomb
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
【解決手段】白金の化合物と、酸化マグネシウムとをスラリーで混合してから、水を除去後に、焼成して触媒成分を生成した。この触媒成分と、バインダー成分、及び炭素粉末を混合して添着液とし、ハニカム状の基材にコーティングした。ここで、炭素粉末が、300〜400℃の加熱下に、還元剤としての一酸化炭素を供給し続ける。このようにして得られたハニカム担持触媒1を、燃焼装置(ファンヒーター)3の空気ダクト34中にあって、燃焼室32からの排出用開口33より少し下流に配置した。すなわち、燃焼装置3の運転時に300〜400℃となる部位に、ハニカム担持触媒1を配置した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼装置や燃焼機関の排気中に含まれる窒素酸化物(NOx,特にはNO)を除去するための脱硝触媒に関する。特には、雰囲気中における酸素濃度が高く、かつ、還元剤濃度が低い条件で窒素酸化物を除去するための脱硝触媒に関する。
【0002】
本発明は、また、酸素を充分に供給して完全燃焼を行わせる燃焼装置に関する。特には、完全燃焼を行うとともに、燃焼後の排気が室内に送られる完全燃焼・開放型の燃焼装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
燃焼排気から窒素酸化物を除去する技術としては、通常、アンモニアや炭化水素を還元剤として窒素酸化物を分解する還元脱硝法が採用されている。以下に、従来技術の触媒について、主なものを簡単に説明する。
【0004】
(1)自動車用三元触媒
一般に、白金等の白金属元素と、酸素保持機能をもつ酸化セリウム(CeOx)等とからなる。自動車等の内燃機関から排出される排ガス中の未燃焼炭化水素、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物を同時に除去するものであり、そのために、酸素濃度センサーを用いて酸素濃度を、理論空燃比(燃料に対する空気の比率)を保つように制御しつつ燃焼を行う。
【0005】
ここでの窒素酸化物の分解は、炭化水素及び一酸化炭素(CO)を還元剤として行われる。
【0006】
このような三元触媒は、一般に、酸素濃度を大きくすると充分な脱硝性能を示さず、空燃比を大きくして燃焼効率を向上させることができない。また、完全燃焼を行った後の排気については、還元剤となる炭化水素等が存在しないため、脱硝を行うことができない。
【0007】
(2)リーンバーンエンジン(希薄燃焼)用脱硝触媒
アルカリ土類金属元素の化合物に窒素酸化物を吸着して濃縮し、分解を行うものである。ここでも未燃焼炭化水素を還元剤として窒素酸化物を分解する。
【0008】
空燃比の大きい条件で燃焼を行った、酸素濃度の高い排気についても適用可能である。しかし、充分な程度の脱硝を行うためには、還元剤を添加するか(特開平5−168856)、または、燃焼状態等を精密に制御して、必要な量の未燃焼炭化水素が排気中に残存するようにする必要がある(特開平6−285335)。
【0009】
(3)プラント対応の脱硝触媒
発電所、焼却炉、ボイラー装置といった大型の燃焼設備においては、還元剤としてアンモニアや尿素などを供給しつつ脱硝を行う。これは、より小型の移動可能な燃焼機関や燃焼装置には適していない。特に、アンモニア供給装置といったものを家庭用の燃焼装置に使用することは不可能と考えられる。
【0010】
(4)直接分解法(例えば特開平11−151440)
ペロブスカイト型複合酸化物からなる触媒を用いて、還元剤の非存在下で直接分解する直接分解法についても研究が行われている。しかし、触媒を作用させるためには600℃以上といった高温に保つ必要がある他、未だ、脱硝効率は充分でない。
【0011】
【特許文献1】特開平5−168856号公報
【0012】
【特許文献2】特開平6−285335号公報
【0013】
【特許文献3】特開平11−151440号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来の脱硝技術がこのようなものであったため、特には、完全燃焼後の排気が室内に送られる開放型の燃焼装置に、脱硝触媒や脱硝機構が設けられる例は、事実上皆無であった。完全燃焼・開放型の燃焼装置は、例えば、家庭の室内暖房用に用いられるガスファンヒーターや石油ファンヒーター、または、ある種のガス給湯器である。
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、燃焼装置の排気に含まれる窒素酸化物を除去する触媒において、未燃焼物質を含まず、かつ酸素濃度の高い排気について、外部から還元剤を供給する機構を要することなく、脱硝を行うことのできる触媒を提供するものである。また、本発明は、酸素濃度を充分にして完全燃焼を行わせた後の排気について、還元剤供給機構を要することなく、脱硝を行うことのできる燃焼装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の脱硝触媒は、アルカリ土類金属元素の化合物と、白金属元素、金及び銀からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属とが複合または混合された触媒成分と、酸素の存在下に、前記触媒成分の作用のために還元剤を供給する不揮発性の還元剤供給成分とが混合または積層されたことを特徴とする。
【0017】
上記構成により、未燃焼物質を含まず、かつ酸素濃度の高い排気について、外部から還元剤を供給する機構を要することなく、脱硝を行うことができる。
【0018】
本発明の燃焼装置は、液体燃料またはガス状の燃料を空気と混合して燃焼させるバーナーと、このバーナーの炎により生成する熱及び排気を排出する排気経路とを備える燃焼装置において、前記脱硝触媒を前記排気経路に配置したことを特徴とする。
【0019】
上記構成により、空燃比の大きい条件にてほぼ完全燃焼を行う場合にも、外部から還元剤を供給する機構を設けることなく、脱硝を行うことができる。
【0020】
好ましい態様においては、前記バーナーを取り囲み上部に排出用開口を有する燃焼室と、この燃焼室を取り囲んで配置される空気ダクトと、空気ダクトを通る気流を生成するファンとを備える燃焼装置において、前記脱硝触媒が、前記燃焼室の排出用開口の近傍、または、前記空気ダクト中にあって該排出用開口より下流に配置される。
【0021】
このような構成であると、家庭用ファンヒーター等において、脱硝触媒を好適な温度条件に保ちつつ排気の脱硝を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明において、不揮発性の還元剤供給成分とは、触媒成分が還元剤存在下で作用を行うのに必要な温度条件で、それ自体が昇華や蒸発を生じることのないものである。しかも、脱硝触媒の使用条件にて、還元剤となる物質を生成し続けるものである。
【0023】
不揮発性の還元剤供給成分は、特には、雰囲気の酸素濃度が5容量%以上の条件にて、加熱下に、分解や酸化反応により還元剤を生成する。とりわけ、酸素濃度が10容量%以上の条件にて、加熱下に還元剤を生成する。すなわち、酸素濃度の高い排気、特には、完全燃焼後の排気について脱硝を行うことができるものである。
【0024】
還元剤供給成分が還元剤を生成する温度は、好ましくは、250〜500℃である。より好ましくは280〜450℃、さらに好ましくは300〜400℃である。このような温度条件であると、触媒成分が作用を行うのに好適な温度条件と一致する。また、通常の燃焼装置の排気経路にて、別段の加熱機構を設けることなく実現できる温度条件とも一致する。
【0025】
好ましい還元剤供給成分の材料は、炭素からなる粉末、繊維または多孔体である。このようなものであると、250〜500℃といった温度条件、及び、酸素濃度が5容量%以上の雰囲気にて、適度な速度で、還元剤としての一酸化炭素(CO)を生成する。
【0026】
炭素からなる粉末等の好ましいものとして、活性炭粉末、活性炭素繊維及び成形活性炭を挙げることができる。活性炭は、木炭、ヤシ殻、及び石炭チャーのいずれから得られるものであっても良い。また、活性炭素繊維は、レーヨン系、ピッチ系、リグニン−ポバール系等のいずれであっても良い。一方、成形活性炭は、ヤシ殻炭、石炭などの炭素質原料にフェノール樹脂、タール、ピッチなどのバインダーを加えて、ハニカム状などに成形した後に、炭化し賦活することで得られる。成形活性炭を用いるならば、触媒を担持する基材を兼ねることができる。
【0027】
これらの吸着性を有する炭素材料を用いるならば、窒素酸化物を吸着させる吸着剤としての作用をも行うので好ましい。
【0028】
しかし、他の炭素材料、例えば、黒鉛の粉末や、カーボンブラックを用いることも可能である。また、場合によっては、炭素材料以外の還元剤供給材料、例えば、加熱下に炭化するフェノール樹脂や、ある種の炭素化合物を使用することも可能である。
【0029】
還元剤供給成分として、活性炭粉末や短い炭素繊維を用いる場合には、触媒成分をなす原材料と、水等の媒体中で混合した上で、基材に塗布する等して脱硝触媒とする。または、触媒成分からなる層と、還元剤供給成分からなる層を基材上に積層することもできる。一方、活性炭素繊維の不織布といったものを基材として用いる場合には、還元剤供給成分を兼ねることができる。
【0030】
本発明の脱硝触媒における触媒成分は、アルカリ土類金属に属する少なくとも一つの金属を含む。すなわち、マグネシウム(Mg)、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)及びストロンチウム(Sr)の少なくとも1種であり、必要に応じて2種以上が組み合わせて用いられる。アルカリ土類金属元素は、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩その他の化合物の形で、脱硝触媒の触媒成分を製造するための原料として用いられる。好ましいものとしては、酸化マグネシウム(MgO)、酸化バリウム(BaO)、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどを挙げることができる。
【0031】
本発明の脱硝触媒における触媒成分には、アルカリ土類金属元素の化合物と組み合わせる形で、白金属元素、金及び銀からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属が用いられる。すなわち、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金及び銀からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属が用いられる。この中でも白金が特に好ましい。これらの金属は、上記アルカリ土類金属元素からなる化合物と複合塩等の複合化合物を形成するか、または固溶体の形などで組み合わされる。
【0032】
本発明の触媒成分は、アルカリ土類金属元素の化合物と、白金属元素、金及び銀からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属とを、スラリーまたは溶液の形で混合した後、300〜600℃、好ましくは350〜450℃に加熱して焼成することで得られる。
【0033】
このようにして得られた触媒成分が、次いで、多孔性の基材上に形成されるか、または多孔性の成形体に成形される。この触媒成分は、必要に応じて、予めバインダー成分、還元剤供給成分、及び/または吸着剤成分と適宜混合される。このようにして、基材にコーティングするための添着液、または、成形用ペーストが得られる。
【0034】
基材(保持担体)の形状は、多孔性とするのが好ましく、特にはハニカム形状とするのが好ましい。しかし、ファイバー状、フォーム(連通発泡体)状とすることもできる。
【0035】
基材の材料としては、一般にコーディエライト、アルミナ、ムライトまたはフェライト等のセラミック材料からなるものが用いられる。例えば、不織布状のセラミックペーパーやセラミックハニカム等である。しかし、ステンレス鋼等の金属材料からなる基材を用いることもできる。例えば、エキスパンドメタルからなるラス網などを用いることができる。また、基材への添着液のコーティングは、ウォッシュコート、ディッピング等の一般的な方法のいずれによっても行うことができる。
【0036】
また、基材を用いず、例えば、触媒成分、バインダー成分及び還元剤供給成分を分散させたペーストから、ハニカム状の成形体を得ることもできる。
【0037】
上記添着液を基材に塗布した後、または分散ペーストを成形した後、110〜200℃といった温度で加熱して乾燥を行い、脱硝触媒を形成する。
【0038】
本発明の燃焼装置は、バーナーからの加熱排気の経路中に、上記の脱硝触媒を配置したものである。
【0039】
好ましい態様においては、石油やガスのファンヒーター等の強制送風式の燃焼装置であって、送風ファンを備えた空気ダクトが燃焼室を取り囲むように設けられたタイプのものである。そして、脱硝触媒は、燃焼装置の運転時に温度250〜500℃の好適な温度となる部位に配置される。
【0040】
典型的な家庭の室内暖房用のファンヒーターにあっては、燃焼室上部の排出開口より少し下流に配置される。この部位が、250〜500℃などとなる場合が多いからである。また、具体的には、脱硝触媒が、ハニカム状等の多孔性の基材上に形成されるか、またはそのような形状の成形体をなす。そして、前記空気ダクトを遮る方向にて、該空気ダクトの断面の全体を覆うように配置される。
【0041】
また、典型的な室内暖房用ファンヒーターにあっては、ハニカム状とするのが好ましく、特には40〜100セル/inch2(1平方インチ当たりのセル数)のものが好ましい。このとき、ハニカム状の厚み寸法は、好ましくは10〜20mmである。
【0042】
セル数及び厚み寸法がこの範囲であると、典型的な室内暖房用ファンヒーターにあって、脱硝を充分に行うことができ、かつ、強制送風に悪影響を及ぼすことがない。
【0043】
<脱硝触媒の実施例>
酸化マグネシウム10g、5wt%ジニトロジアンミン白金硝酸溶液6g、及び水20gを混合してスラリーとした後、ロータリーエバポレーターにて水を除去して粉体を得た。得られた粉体を400℃、3時間で大気雰囲気中に焼成し、触媒粉体を得た。
【0044】
この触媒粉体5gと、コロイダルシリカ(日産化学のスノーテックスC)5g、及び活性炭(武田薬品の白鷺GC−007)5gとを水に懸濁してスラリーとし、触媒形成用のウォッシュコート液とした。このウォッシュコート液を、50セル/inch2のセラミックペーパー製コルゲートハニカムにウォッシュコートし、150℃にて乾燥した。このようにして、図1に示すようなハニカム担持触媒1を得た。図示の例で、厚み方向、すなわちガス流通方向の寸法は、15mmである。
【0045】
図2に示すように、このハニカム担持触媒1を、トリミングして石英製の反応容器2の中間に設置した。
【0046】
窒素酸化物濃度の測定は、Yanako社の「NOxメーター ECL−88AO」にて行った。一酸化窒素及び二酸化炭素濃度の測定は、光明理化の「CO・CO2メーターUM260−L」にて行った。ここで、窒素酸化物の測定、及び、測定値からの窒素酸化物の計算定量はJIS S 3032に則って行った。
【0047】
[反応器試験例1]
上記反応容器を350℃に保ち、一酸化窒素(NO)1000ppm、一酸化炭素(CO)1000ppm、酸素20容量%、水蒸気3容量%、及び残部の窒素を含む混合ガスを、空間速度(SV)5000/hrにて流通させた。
【0048】
[反応器試験例2]
上記反応容器を350℃に保ち、一酸化窒素(NO)60ppm、一酸化炭素(CO)83ppm、酸素20容量%、水蒸気3容量%、及び残部の窒素を含む混合ガスを、空間速度(SV)5000/hrにて流通させた。
【0049】
下記の表1には、試験例1〜2の結果をまとめて示す。
【0050】
【表1】石英反応器試験
表1に示すように、一酸化窒素の濃度と一酸化炭素の濃度とが同程度である条件にて、他の触媒では除去されない一酸化窒素が除去され、一酸化炭素も消滅した。
【0051】
<燃焼装置の実施例>
図3の垂直断面図には、ハニカム担持触媒1を石油ファンヒーター3に取り付けた様子について示す。
【0052】
石油ファンヒーター3は、背面側にファン35を備え、正面側に暖気吹き出し口36を備える。そして、これらの間には、ガスバーナー31、及びこれを収納する燃焼室32と、燃焼室32を後方、上方及び前方から取り囲む空気ダクト34とが設けられる。燃焼室32は、高さ寸法が前後方向寸法(厚み)の2〜3倍であって、その下端部にて、ガスバーナー31が一列の直線をなして延びる。また、燃焼室32の上端部からは前方に向かって排出用開口33が設けられている。
【0053】
図示の例において、ハニカム担持触媒1は、空気ダクト34中にあって排出用開口33より少し下流に配置されている。特に、ハニカム担持触媒1は、空気ダクト34の垂直方向に、該方向における空気ダクト34の断面全体にわたって配置される。
【0054】
図3に示す燃焼装置3の実施例において、ハニカム担持触媒1は、燃焼装置の運転時に、約300〜400℃の間の特定の温度付近に保たれる。
【0055】
燃焼装置3を最高火力にて30分間運転した後、ハニカム担持触媒1の通過の直前及び直後、並びに、暖気吹き出し口36における、窒素酸化物、二酸化炭素、及び一酸化炭素の定量を行った。窒素酸化物の測定、及び、測定値からの窒素酸化物(NOx)の計算定量は、上記の脱硝触媒の実施例で説明したと同様に行った。
【0056】
この測定の際、矩形状のハニカム担持触媒1の中央部を挟む個所1a,1b、及びこれに対応する吹き出し口36の個所36aにて測定を行った。
【0057】
具体例において、ハニカム担持触媒1は、空気ダクト34の断面に略等しい10X20cmの矩形状であり、上記のように厚みが15mmである。また、活性体を含む触媒層の厚みは約10〜100μmである。また、最高火力での運転時における排気量は、120〜130リットル/分である。
【0058】
なお、燃焼装置3にハニカム担持触媒1をセットして使用し続けると、触媒層中の炭素が消費されてい行くが、一般家庭での使用頻度に基づいて耐用年数を概算すると約10〜15年である。すなわち、燃焼装置3自体の耐用年数を超えるため、交換の必要がない。
【0059】
<変形例>
上記の脱硝触媒の実施例にて得られたハニカム担持触媒に、さらに同様の活性炭(武田薬品の白鷺GC−007)を懸濁したスラリーをウォッシュコートした。そして、再度150℃にて乾燥後、ハニカム担持触媒として用いた。
【0060】
そして、上記の燃焼装置の実施例にて説明したと同様の燃焼装置に、ハニカム担持触媒1として設置した。その他の運転条件及び測定条件は、上記の実施例と全く同様である。
【0061】
<比較例1〜4>
[比較例1] 上記のハニカム担持触媒に代えて、該ハニカム担持触媒の作製に用いた50セル/inch2のセラミックペーパー製コルゲートハニカムをそのまま、同一個所に配置した。すなわち、脱硝触媒を用いなかった。
【0062】
[比較例2] 上記変形例と同様のハニカム担持触媒を作製するにあたり、50セル/inch2のセラミックペーパー製コルゲートハニカムに代えて、120セル/inch2のセラミックペーパー製コルゲートハニカムを用いた。他の条件は、上記変形例と全く同様である。
【0063】
[比較例3] 上記変形例と同様のハニカム担持触媒を、空気ダクト34中でなく、燃焼室32の上部に配置した(図4)。燃焼装置3’の運転時におけるハニカム担持触媒1の温度は、700〜750℃である。
【0064】
[比較例4] 上記実施例及び変形例と同様のハニカム担持触媒を作製するにあたり、活性炭の添加を行わなかった。他の条件は、実施例及び変形例と全く同様である。
【0065】
表2には、実施例、変形例、及び比較例1〜4の結果をまとめて示す。
【0066】
【表2】燃焼装置(ファンヒーター)での試験結果(NOx)
表中の窒素酸化物濃度は、JIS S 3032の下記換算式にしたがって換算した値である。すなわち、ファン35からの空気等によって燃焼排気がどの程度希釈されているかを、炭酸ガス濃度測定に基づき推算し、この希釈率により補正した値である。
【0067】
N(CO2)=(NOx)X(CO2)MAX÷(CO2)
ここで、N(CO2)は、換算後の窒素酸化物濃度(ppm)。(NOx)は、乾き燃焼排ガス中の窒素酸化物濃度の実測値(ppm)。(CO2)MAXは、乾き燃焼排ガス中における理論的な最大二酸化炭素の濃度であり、灯油の場合15.2%に設定される。また、(CO2)は、乾き燃焼排ガス中における二酸化炭素濃度の実測値(ppm)である。
【0068】
このような補正により、燃焼状態がばらつくことに起因する窒素酸化物濃度測定値のバラツキを小さくすることができる。
【0069】
したがって、表中に示す窒素酸化物除去率(%)は、ハニカム担持触媒1を設置した効果を直接示すものとなっている。
【0070】
表2の結果から知られるように、実施例及び変形例の燃焼装置であると、吹き出し口での窒素酸化物除去率(%)が57%及び50%となり、充分な除去効果が得られた。
【0071】
これに対して、触媒を設置しない場合(比較例1)や、活性炭素を触媒中に配合しない場合(比較例4)には、吹き出し口での窒素酸化物除去率(%)がいずれもゼロとなり、除去効果が全く見られなかった。
【0072】
また、触媒の保持温度が高すぎる場合(比較例3)にも除去効果が見られず、触媒担持ハニカムのセルが細かすぎる場合(比較例2)、窒素酸化物の除去作用が不充分であった。
【0073】
【発明の効果】
未燃焼物質を含まず、かつ酸素濃度の高い排気について、外部から還元剤を供給する機構を要することなく、脱硝を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のハニカム担持触媒を示す模式的な斜視図である。
【図2】ハニカム担持触媒を反応容器の中間に設置した様子を示すもし的な断面図である。
【図3】実施例の燃焼装置(ファンヒーター)について示す前後方向の垂直断面図である。
【図4】比較例の燃焼装置(ファンヒーター)について示す、図3に対応する垂直断面図である。
【符号の説明】
1 ハニカム担持触媒
3 燃焼装置(ファンヒーター)
31 バーナー
32 燃焼室
33 燃焼室の排出開口
34 空気ダクト
35 ファン
36 吹き出し口
Claims (8)
- アルカリ土類金属元素の化合物と、白金属元素、金及び銀からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属とが複合または混合された触媒成分と、
酸素の存在下に、前記触媒成分の作用のために還元剤を供給する不揮発性の還元剤供給成分とが混合または積層されたことを特徴とする脱硝触媒。 - 雰囲気の酸素濃度が5容量%以上の条件にて、前記還元剤供給成分が加熱下に還元剤を供給することを特徴とする請求項1の脱硝触媒。
- 雰囲気温度が250〜500℃の条件で、前記還元剤供給成分による還元剤の供給、及び脱硝が行われることを特徴とする請求項2記載の脱硝触媒。
- 前記還元剤供給成分が炭素の粉末、繊維または多孔体であることを特徴とする請求項2または3の脱硝触媒。
- 流体燃料を空気と混合して燃焼させるバーナーと、このバーナーの炎により生成する熱及び排気を排出する排気経路とを備える燃焼装置において、
請求項1〜4のいずれかに記載の脱硝触媒を前記排気経路に配置したことを特徴とする燃焼装置。 - 前記燃焼装置は、
前記バーナーを取り囲み、上部に排出用開口を有する燃焼室と、
この燃焼室を取り囲んで配置される空気ダクトと、
空気ダクトを通る気流を生成するファンとを備え、
前記脱硝触媒が、前記燃焼室の排出用開口の近傍、または、前記空気ダクト中にあって該排出用開口より下流に配置されたことを特徴とする請求項5記載の燃焼装置。 - 前記脱硝触媒が、多孔性の基材上に形成されるか、または多孔性の成形体をなし、前記空気ダクトを遮る方向にて、該空気ダクトの断面の全体を覆うように配置されたことを特徴とする請求項6記載の燃焼装置。
- 前記多孔性の基材が、ハニカム構造体であって、1平方インチ当たりのセル数が40〜100であることを特徴とする請求項7記載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003092848A JP4338016B2 (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 脱硝触媒、これを用いた燃焼装置、脱硝方法、及び脱硝触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003092848A JP4338016B2 (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 脱硝触媒、これを用いた燃焼装置、脱硝方法、及び脱硝触媒の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004298695A true JP2004298695A (ja) | 2004-10-28 |
| JP4338016B2 JP4338016B2 (ja) | 2009-09-30 |
Family
ID=33405776
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003092848A Expired - Lifetime JP4338016B2 (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 脱硝触媒、これを用いた燃焼装置、脱硝方法、及び脱硝触媒の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4338016B2 (ja) |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003092848A patent/JP4338016B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP4338016B2 (ja) | 2009-09-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7240483B2 (en) | Pre-combustors for internal combustion engines and systems and methods therefor | |
| EP0960649B1 (en) | Exhaust gas clean-up catalyst | |
| CN1079289C (zh) | 催化反应中的方法和催化剂以及制备该催化剂的方法 | |
| WO1994020790A1 (en) | Improved catalytic combustion system including a separator body | |
| US8006484B2 (en) | Systems and methods for reducing emissions of internal combustion engines using a fuel processor bypass | |
| CN1123676C (zh) | 内燃机废气回路中含碳颗粒物燃烧处理的方法 | |
| WO2010044453A1 (ja) | 排ガス浄化用触媒およびそれを用いた浄化方法 | |
| CN101001688A (zh) | 催化还原氮氧化物的方法 | |
| US5670444A (en) | Exhaust gas cleaner and method for cleaning same | |
| JPH11169728A (ja) | メタン酸化触媒 | |
| JPH11244665A (ja) | 酸化媒体中の窒素酸化物を減少する方法および少なくとも1つのゼオライトeu―1および/またはnu―86および/またはnu―87を含む該方法のための触媒 | |
| CN1513082A (zh) | NOx-吸附器的脱硫方法 | |
| GB2299525A (en) | Induced-air catalytic burner and apparatus incorporating such a burner | |
| JP4338016B2 (ja) | 脱硝触媒、これを用いた燃焼装置、脱硝方法、及び脱硝触媒の製造方法 | |
| JPS6380848A (ja) | 高圧メタン系燃料の燃焼用触媒システムおよびそれを用いた燃焼方法 | |
| JP3145383B2 (ja) | 高温用燃焼触媒およびその製造法 | |
| JPH034251B2 (ja) | ||
| JP2012061397A (ja) | 排ガス浄化触媒 | |
| JP3925015B2 (ja) | 内燃機関の排ガスの浄化装置,浄化方法及び浄化触媒 | |
| JP2000246103A (ja) | 排ガス浄化用触媒の製造方法 | |
| KR20080009334A (ko) | 배기가스정화촉매 및 그 제조방법 | |
| JP4265445B2 (ja) | 排ガス浄化用触媒 | |
| JP2025135407A (ja) | アンモニアエンジン用排ガス浄化触媒 | |
| JP2025135406A (ja) | アンモニアエンジン用排ガス浄化触媒 | |
| JPH07136513A (ja) | 排ガス処理用酸化触媒 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050927 |
|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051028 |
|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20051028 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20051028 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051214 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080610 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080617 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080815 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090224 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090423 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090526 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090624 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4338016 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |