[go: up one dir, main page]

JP2004281941A - 電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法 - Google Patents

電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004281941A
JP2004281941A JP2003074493A JP2003074493A JP2004281941A JP 2004281941 A JP2004281941 A JP 2004281941A JP 2003074493 A JP2003074493 A JP 2003074493A JP 2003074493 A JP2003074493 A JP 2003074493A JP 2004281941 A JP2004281941 A JP 2004281941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
group
wave shielding
plating
base layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003074493A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Shibata
剛 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2003074493A priority Critical patent/JP2004281941A/ja
Priority to US10/801,577 priority patent/US20040177982A1/en
Publication of JP2004281941A publication Critical patent/JP2004281941A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K9/00Screening of apparatus or components against electric or magnetic fields
    • H05K9/0073Shielding materials
    • H05K9/0094Shielding materials being light-transmitting, e.g. transparent, translucent
    • H05K9/0096Shielding materials being light-transmitting, e.g. transparent, translucent for television displays, e.g. plasma display panel
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/867Means associated with the outside of the vessel for shielding, e.g. magnetic shields
    • H01J29/868Screens covering the input or output face of the vessel, e.g. transparent anti-static coatings, X-ray absorbing layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2211/00Plasma display panels with alternate current induction of the discharge, e.g. AC-PDPs
    • H01J2211/20Constructional details
    • H01J2211/34Vessels, containers or parts thereof, e.g. substrates
    • H01J2211/44Optical arrangements or shielding arrangements, e.g. filters or lenses
    • H01J2211/446Electromagnetic shielding means; Antistatic means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels
    • H01J2329/86Vessels
    • H01J2329/868Passive shielding means of vessels
    • H01J2329/869Electromagnetic shielding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】高い電磁波シールド性を有するとともに光透過性に優れた電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】電磁波シールド材を有する画像表示装置において、電磁波シールド材が不規則な網目構造をした導電性物質を有する画像表示装置及びその製造方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波遮蔽性を有するとともに光透過性に優れた電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種電子機器の急速な発展に伴い、電子機器から発せられる電磁波による身体への障害が問題視されてきており、その対応策として各種の電磁波シールド材が開発されている。電磁波を遮蔽するには、通常、電気機器の筺体を金属体にしたり、筺体に金属板を貼り付けるといった方法が用いられる。しかし、例えばCRTやPDP(プラズマディスプレイ)等の表示画面から照射される電磁波をシールドするには、電磁波のシールド効果が優れているとともに、光透過性に優れていることも求められるため、金属板をそのまま使用することはできない。このため電磁波シールド性と光透過性とを両立させる技術が種々提案されている。
【0003】
電磁波シールド性と光透過性を両立させる電磁波シールド材の方式は、大きく分類して2つある。均一透明導電膜方式と導電性網目方式である。均一透明導電膜方式としては、透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導電層を形成する方法(特開平1−278800号公報、特開平5−323101号公報参照)が提案されている。この方法は膜形成に真空処理や高温処理が必要であるためコスト高である他、生産性に問題がある。また充分な透光性を維持し得る程度にまで蒸着膜を薄くすると、蒸着膜の表面抵抗が低下して電磁波の減衰特性が低下することから、電磁波シールド性と光透過性とを両立できないという問題がある。
【0004】
導電性酸化物微粒子やコロイドを分散させた透明導電性塗料も提案されているが(特開平6−344489号公報、特開平7−268251号公報等)、得られた透明導電性層の導電性が低いという問題がある。
【0005】
導電性網目方式は電磁波をシールドする機能を有する金属からなる網目パターンを形成するものであり、前述の要求に応えるためには、形成する網目パターンは均一且つ微細である必要がある。特開平3−35284号、特開平5−269912号及び特開平5−327274号は、導電性の高い金属フィラメントを混入した繊維やステンレス、タングステン等の導電性材料の繊維を内部に埋め込んだ電磁波シールド材を開示している。これらの電磁波シールド材の電磁波シールド効果は、1GHzにおいて40〜50 dBと十分大きいものの、電磁波漏れのないように導電性繊維を規則配置させるために必要な繊維径が35μmと太すぎるため、繊維が見えてしまったり、埋め込まれた繊維によって繊維近傍の樹脂等が変形し画像が歪んでしまうという欠点がある。
【0006】
導電性材料を印刷法により網目状にパターニングする金属粒子等の導電性粉末を含有する導電性組成物を、基板上に塗布して導電層を形成した後、フォトリソグラフィ等によりパターン化する方法や、前記導電性組成物を基板上にスクリーン印刷する方法(特開昭62−57297号公報、特開平2−52499号公報参照)が知られている。しかし印刷法を用いる場合、印刷精度の限界から、ライン幅は100ミクロン前後となり視認性に適するものではない。
【0007】
フォトリソグラフィ法により金属シートに網目状に開口部を設ける方法は、一般的に用いられている(特許文献1及び2参照)。フォトリソグラフィ法は工程が多い等の理由でコスト高であることから、特開平11−170420号公報は透明基材上に無電解メッキ触媒インキをパターン状に印刷した後、無電解メッキにより前記インキ上のみに導電性金属層をメッキする方法を開示している(特許文献3参照)。導電性網目方式は、パターニングによりライン幅やライン間隔を設計して電磁波シールド性と光透過性を制御する方法であるが、印刷法で網目パターンを形成すると、ライン幅を十分に微細にすることができず、光透過性や視認性を満足させることができない。これは印刷法の技術的な限界のためである。フォトリソグラフィ法によると、ある程度ライン幅を小さくすることが可能であるが、大面積の電磁波シールド材を作製する場合には、ライン幅を数十ミクロンとするのが製造コストの点から限界である。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−283889号公報
【特許文献2】
特開2001−168574号公報
【特許文献3】
特開平11−170420号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、高い電磁波シールド性を有するとともに光透過性に優れた電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、光透過性を有する基板上に薄膜を形成し、薄膜に生じた網目状のマイクロクラック内に、導電性物質を充填することにより、不規則な網目構造を有する導電性物質からなる電磁波シールド材が形成し、この電磁波シールド材を用いることにより電磁波シールド性及び光透過性に優れた電磁波シールド材を有する画像表示装置が得られることを発見し、本発明に想到した。
【0011】
すなわち本発明の電磁波シールド材を有する画像表示装置は、電磁波シールド材が不規則な網目構造をした導電性物質を有することを特徴とする。
【0012】
網目構造を有する電磁波シールド材における網目の細線幅は、10 nm 〜10μmであるのが好ましい。
【0013】
本発明の第一の態様における電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法は、基板上に薄膜を形成し、前記薄膜に網目状のマイクロクラックを生じさせ、前記マイクロクラック内に導電性物質を充填することにより形成させた電磁波シールド材を用いることを特徴とする。
【0014】
本発明の第二の態様における電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法は、基板上に下地層を設け、前記下地層上に薄膜を形成し、前記薄膜に網目状のマイクロクラックを生じさせ、前記マイクロクラック内に露出した前記下地層に活性化処理を施した後、前記薄膜を除去し、前記下地層のうち活性化処理を施した部分にのみ導電性物質を析出又は結合させることにより形成した電磁波シールド材を用いることを特徴とする。
【0015】
いずれの方法においても、前記薄膜として(1) ゾルゲル液を塗布することにより得られるゾルゲル膜、(2) 微粒子液を塗布することにより得られる微粒子膜、又は(3) 気化させた薄膜形成材料を堆積させることにより得られる気相成長膜を形成し、前記ゾルゲル膜又は前記微粒子膜を乾燥させるか、前記気相成長膜の成長過程において応力を蓄積させることにより、前記マイクロクラックを生じさせるのが好ましい。
【0016】
前記基板にめっき下地層を設けた後に前記薄膜を形成し、もって前記マイクロクラックに前記めっき下地層を露出させ、(1) 前記めっき下地層の露出部分、又は(2) 前記めっき下地層のうち活性化処理が施された部分にめっき法により前記導電性物質の層を形成するのが好ましい。前記めっき法は無電解めっき法であり、前記めっき下地層はめっき触媒又は触媒プリカーサーを含むのがより好ましい。
【0017】
前記導電性物質に対して結合性を有する結合性下地層、又は前記導電性物質に対する結合性を前記活性化処理により付与される結合性下地層を、前記基板に設けた後に前記薄膜を形成し、もって前記マイクロクラックに前記結合性下地層を露出させ、(1) 前記結合性下地層の露出部分、又は(2) 前記結合性下地層のうち活性化処理が施された部分に前記導電性物質からなる粒子を結合させるのが好ましい。前記結合性下地層は、前記導電性物質に対して結合性を有する官能基、又は前記導電性物質に対する結合性を前記活性化処理により付与される官能基を含むのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
[1] 電磁波シールド層
本発明の画像表示装置は、電磁波シールド材を有し、電磁波シールド材は、不規則な網目構造の導電性物質からなる電磁波シールド層を有する。「不規則な網目構造」とは、薄膜や田圃等が面方向に収縮して生じるひび割れの溝のような形状を表す。電磁波シールド層を形成する導電性物質は、ネットワーク状に2次元的に連続した形状をとるのが好ましい。電磁波シールド層の網目の細線幅は10 nm 〜10μmであるのが好ましく、10 nm〜5μmであるのがより好ましく、10 nm〜1μmであるのが特に好ましい。細線幅が10μmより大きいと光透過性が低下し過ぎ、10 nmより小さい導電体を形成するのは実質的に困難である。
【0019】
電磁波シールド層を形成する導電性物質に特に限定はなく、例えば金属、金属酸化物、共役系ポリマー、又はこれらの複合物が用いられる。比較的高い導電性が要求される用途では、ITO等の金属酸化物や、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム及びチタンからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を用いるのが有効である。後述の透明導電膜を形成するための材料も用いることができる。
【0020】
導電性物質が金属でありディスプレイ用途で用いる場合、金属光沢によるコントラストを低下させるため、金属と観察者の間に黒化層を形成するのが好ましい。黒化層の材質は特に制限がないが、例えば導電性物質が銅の場合、湿式化学処理法(亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸三ナトリウム)の水溶液等で処理し、電磁波シールド層を形成するネットワーク状の銅の表面を黒色金属層とする等の方法で行われる。
【0021】
電磁波シールド層の表面抵抗率は,TCO(スエーデン中央労働者協議会)ガイドラインをクリアーするため1000Ω/□以下が必要であり、透過性は50%以上が好ましい。電磁波シールド層付き基板は、その透明性において表示機器を鑑賞する際に、暗くても使用に耐えられる限り特に限定されないが、好ましくは可視光の透過率で50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、40%以上が特に好ましい。
【0022】
電磁波シールド層を形成させる基板(支持体)の素材に制限はないが、透明性が高く、かつバリアー性に優れる基板を使用するのが好ましい。そのような基板の具体例としては、ガラスや各種透明プラスチックフィルムが挙げられる。透明プラスチックフィルムとしては、微粒子無機フィラーを充填したものが好ましい。ガラスや透明プラスチックフィルムに透明性の高い酸化珪素や窒化珪素等の無機酸化物をコーティングした基板も好ましい。
【0023】
基板の形状、構造、大きさ等は用途に応じて適宜選択することができる。形状は板状とするのが一般的である。板状とする場合、その厚みを5μm〜5mmとするのが好ましい。構造は単層構造であっても積層構造であってもよい。また基板は無色透明であっても有色透明であってもよいが、無色透明であるのが好ましい。
【0024】
[2] 電磁波シールド層付き基板の製造方法
電磁波シールド層付き基板を製造する方法は、(a) 基板上に薄膜を形成し、得られた薄膜に生じた網目状のマイクロクラック内に導電性物質を充填する直接法と、(b) 基板上に下地層を設け、その上に薄膜を形成し、得られた薄膜に生じた網目状のマイクロクラック内に露出した下地層の露出部に活性化処理を施し、次いで薄膜を除去し、活性化処理を施した活性化処理部上に導電性物質を付着させる間接法とに大別される。以下直接法及び間接法により電磁波シールド層付き基板を製造する方法について説明する。
【0025】
(1) 薄膜の形成工程
電磁波シールド層付き基板の製造方法において、基板(支持体)上でひび割れを起こすものであれば、薄膜の材質やその形成方法に特に限定はない。
【0026】
例えば自然界では、泥(水分散状態の土)が乾燥することにより面方向に収縮し、ついにはひび割れして田圃等に独特のパターンを形成することがよく見られるし、人工物では、コンクリートに経時によるひび割れ欠陥が生じたり、あるいは陶器の製造において釉薬を選ぶことにより審美的なひび割れ模様が生じたりすることが知られている。これらのひび割れの形成原理を応用し、工業的に利用しやすい素材あるいはその処方を任意に選択することにより、マイクロクラック(ひび割れ)を生じる薄膜を形成することができる。基板の材質はガラス、高分子フィルム、金属、金属酸化物、半導体等用途に応じて任意に選択できる。好ましくは表面に平坦性を有するものである。薄膜は、主に薄膜自身の乾燥及び基板との熱膨張係数の違いによって収縮し、マイクロクラックを生じるが、その収縮性は乾燥条件や基板との密着性等によっても変化する。よって基板の材質や表面の性状、あるいはマイクロクラックを形成する雰囲気等を考慮し、薄膜の材質を選択する。上記のような基板に対して、薄膜としてゾルゲル膜又は微粒子膜を設けるのが好ましい。
【0027】
薄膜を設置する方法としては、一般的な方法を利用できる。例えばゾルゲル法又は微粒子塗布法により薄膜を形成する場合、スピンコート法、グラビアコート法、ディップコート法、キャスト法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、エクストロージェンコート法、インクジェット塗布法等のウェット法が挙げられる。また気相成長法により薄膜を形成する場合、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等を用いることができる。
【0028】
(1−1) ゾルゲル法
以下薄膜としてゾルゲル膜を形成する例を説明する。ゾルゲル膜とは、微粒子を含むゾル状態を経て、微粒子の隙間に溶剤を含むゲル状態で薄膜となるものを意味する。マイクロクラックは、微粒子の隙間の溶剤が揮発する過程で、薄膜が面方向に収縮することによって形成される。上記の定義に当てはまるものであれば、有機、無機を問わずいかなる素材も用いることが出来る。ゾルゲル膜については数々の成書があり、それらにその素材について記載されている[例えば作花済夫著「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1988年発行)]。ゾルゲル膜の形成は、金属アルコキシドの加水分解・縮合を経て金属酸化物を形成するゾルゲル反応を利用するのが比較的容易である。すなわちゾルゲル反応によるゾルゲル膜は、金属アルコキシドを、水やアルコールの存在下において酸又は塩基触媒で加水分解したのち、得られた溶液を塗布し、乾燥することにより得られる。
【0029】
金属アルコキシドは、溶液中又は薄膜中で加水分解及び/又は縮重合させるのが好ましい。これにより緻密な薄膜が得られる。加水分解及び/又は縮重合の工程において、樹脂を併用することにより、有機−無機ハイブリッド材料からなる薄膜としても良い。
【0030】
金属アルコキシドとしては、アルコキシシラン及び/又はアルコキシシラン以外の金属アルコキシドを使用する。アルコキシシラン以外の金属アルコキシドとしては、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド及びアルミニウムアルコキシドからなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。
【0031】
好ましく用いられるアルコキシシランは、下記一般式(I):
Si(OR (R4−x ・・・(I)
により表されるものである。一般式(I)中のRとしては、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、アセチル基等が挙げられる。Rとしては、炭素数1〜10の有機基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、n−デシル基、フェニル基、ビニル基、アリル基等の無置換の炭化水素基、及びγ−クロロプロピル基、CFCH−基 、CFCHCH−基、
CHCH−基 、CCHCHCH−基、CFOCHCHCH−基、
OCHCHCH−基 、COCHCHCH−基 、
(CFCHOCHCHCH−基 、CCHOCHCHCH−基、3−(パーフルオロシクロヘキシルオキシ)プロピル、H(CFCHOCHCHCH−基、
H(CFCHCHCH−基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基等の置換炭化水素基が挙げられる。xは2〜4の整数を表す。
【0032】
アルコキシシランの具体例を以下に示す。x =4のものとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−アセトキシシラン等を挙げることができる。
【0033】
x =3のものとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、CFCHCHSi(OCH
CHCHSi(OCH 、COCHCHCHSi(OCH
OCHCHCHSi(OC、(CFCHOCHCHCHSi(OCH
CHOCHCHCHSi(OCH、H(CFCHOCHCHCHSi(OCH3)
3−(パーフルオロシクロヘキシルオキシ)プロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0034】
x =2のものとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、
(CFCHCHSi(OCH 、(COCHCHCHSi(OCH
〔H(CFCHOCHCHCHSi(OCH、(CCHCHSi(OCH等を挙げる事ができる。
【0035】
ゾル−ゲル反応時に併用する樹脂(ポリマー)としては、水素結合形成基を有するものが好ましい。水素結合形成基を有する樹脂の例としては、ヒドロキシル基を有するポリマーとその誘導体(ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、フェノール樹脂、メチロールメラミン等とその誘導体);カルボキシル基を有するポリマーとその誘導体[ポリ(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の重合性不飽和酸の単位を含む単独重合体又は共重合体と、これらのポリマーのエステル化物(酢酸ビニル等のビニルエステル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル等の単位を含む単独重合体又は共重合体)等];エーテル結合を有するポリマー(ポリアルキレンオキサイド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、珪素樹脂等);アミド結合を有するポリマー[>N(COR)−結合(式中、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示す)を有するポリオキサゾリンやポリアルキレンイミンのN−アシル化物];>NC(O)−結合を有するポリビニルピロリドンとその誘導体;ポリウレタン;尿素結合を有するポリマー等を挙げることができる。
【0036】
シリル基含有ポリマーを用いても良い。シリル基含有ポリマーは、主鎖重合体からなり、末端あるいは側鎖に加水分解性基および/又は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上含有するものが挙げられる。樹脂の含有量は、金属アルコキシド(例えばアルコキシシランを表し、アルコキシシラン以外の金属アルコキシドを含有する場合には、アルコキシシランと他の金属アルコキシドとの合計を表す。)100重量部当たり1〜100重量部とするのが好ましい。
【0037】
ゾル−ゲル反応時には、水及び有機溶媒を含む溶媒中で金属アルコキシドを加水分解及び/又は縮重合させるが、この時に触媒を用いるのが好ましい。加水分解用の触媒としては一般に酸が用いられるが、無機酸又は有機酸のいずれでもよい。無機酸としては、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、燐酸、亜燐酸等を挙げることができる。有機酸化合物としてはカルボン酸類(蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、シクロヘキサンカルボン酸、オクタン酸、マレイン酸、2−クロロプロピオン酸、シアノ酢酸、トリフルオロ酢酸、パーフルオロオクタン酸、安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、フタル酸等)、スルホン酸類(メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸等)、燐酸・ホスホン酸類(燐酸ジメチルエステル、フェニルホスホン酸等)、ルイス酸類(三フッ化ホウ素エーテラート、スカンジウムトリフレート、アルキルチタン酸、アルミン酸等)、ヘテロポリ酸(燐モリブデン酸、燐タングステン酸等)等を挙げることができる。
【0038】
酸の使用量は、金属アルコキシド(アルコキシシラン、他の金属アルコキシドを含有する場合には、アルコキシシランと他の金属アルコキシドとの合計)1モル当たり0.0001〜0.05モルであり、好ましくは0.001〜0.01モルである。
【0039】
加水分解後、無機塩基やアミン等の塩基性化合物を添加して溶液のpHを中性付近にし、縮重合を促進しても良い。係る無機塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アンモニア等を用いることができる。有機塩基化合物としてはアミン類(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、N、N−ジメチルベンジルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、エタノールアミン、ジアザビシクロウンデセン、キヌクリジン、アニリン、ピリジン等)、ホスフィン類(トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン等)等を用いることができる。
【0040】
また他のゾル−ゲル触媒も併用することができ、例えば金属キレート化合物、有機金属化合物等を挙げることができる。
【0041】
金属キレート化合物としては、配位子として下記一般式(II):
OH ・・・(II)
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す)により表されるアルコールと下記一般式(III):
COCHCOR ・・・(III)
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜16のアルコキシ基を表す)により表されるジケトンを有する金属を中心金属とするものであれば、特に制限なく好適に用いることができる。この範疇であれば、2種以上の金属キレート化合物を併用しても良い。本発明の金属キレート化合物として特に好ましいものは中心金属にAl、Ti又はZrを有するものであり、下記一般式(IV):
Zr(ORp1(RCOCHCORp2 ・・・(IV)
により表される化合物、下記一般式(V):
Ti(ORq1(RCOCHCORq2 ・・・(V)
により表される化合物、および下記一般式(VI):
Al(ORr1(RCOCHCORr2 ・・・(VI)
により表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。
【0042】
金属キレート化合物中のRおよびRは、同一であっても異なってもよく炭素数1〜6のアルキル基、具体的にはエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec −ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、フェニル基等である。Rは、前記と同様の炭素数1〜6のアルキル基のほか、炭素数1〜16のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec −ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリル基、ステアリル基等である。金属キレート化合物中のp1、p2、q1、q2、r1及びr2は4又は6座配位となるように決定される整数を表す。
【0043】
金属キレート化合物の具体例としては、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシトリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物;ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウム等のチタニウムキレート化合物;ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、ジイソプロポキシアセチルアセトナートアルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物等が挙げられる。これらの金属キレート化合物のうち好ましいものは、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、及びトリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムである。これらの金属キレート化合物は、単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。またこれらの金属キレート化合物の部分加水分解物を使用することもできる。
【0044】
ゾル−ゲル反応に触媒として使用する有機金属化合物に特に制限はないが、活性が高い有機遷移金属が好ましい。中でも適度な安定性と活性とを兼ね備えたスズの化合物がより好ましい。スズ化合物の具体例としては、
(CSn(OCOC1123 、(CSn(OCOCH=CHCOOC
(C17Sn(OCOC1123 、(C17Sn(OCOCH=CHCOOC
Sn(OCOCC17等のカルボン酸型有機スズ化合物;
(CSn(SCHCOOC17、(CSn(SCHCOOC17
(C17Sn(SCHCHCOOC17、(C17Sn(SCHCOOC1225 等のエステル型有機スズ化合物等を挙げることができる。
【0045】
マイクロクラックのドメイン及び溝部の形状やサイズは、各薬品の添加量・添加タイミング、反応条件(温度、希釈率等)、乾燥条件(温度、風量等)、膜厚等により制御することができる。
【0046】
(1−2) 微粒子塗布法
微粒子塗布法により薄膜を形成することができる。微粒子膜は微粒子と溶媒からなる微粒子分散液を塗布したのち、溶媒を乾燥することにより形成することができる。微粒子としては、Al、TiO、ZnO、CeO、Y、SiO、SnO
ZrO、Fe、MgO、CuO、Mn、ITO(Indium Tin Oxide)、
ATO(Antimony Tin Oxide)等の各種金属酸化物微粒子、アクリル微粒子、ポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリエチレン微粒子、ポリスチレンブタジエン微粒子等の各種高分子微粒子、CdS、CdSe、ZnS等の半導体微粒子、Au、Ag等の各種金属微粒子、これらの複合化微粒子等をあげることができる。但し電磁波シールド材の形成前又は形成後に薄膜を除去しない場合には、薄膜に要求される光透過性に応じて適宜微粒子を選択する。これら微粒子の粒径は、1nm〜100μmであるのが好ましい。微粒子分散物の濃度は、0.1〜70質量%であるのが好ましい。微粒子分散物の溶媒は揮発性であるのが好ましく、例えばエチルアルコール等のアルコール類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、スルホキシド類等の有機溶媒や水を用いることができる。
【0047】
微粒子膜は、溶媒が揮発し乾燥した後、加熱処理をするのが好ましい。加熱処理をすることにより、基板との密着性が向上したり、ドメインを形成する各微粒子の密着性が向上したりするので、導電性物質をクラック部(溝部)のみに充填することができる。加熱温度は使用する微粒子に応じて適宜設定する。高分子微粒子を用いる場合には、そのTg(ガラス転移温度)以上の温度で加熱処理するのが好ましい。
【0048】
(1−3) 気相成長法
薄膜は気相成長法によっても形成できる。気相成長法では、ゾルゲル法や微粒子付着法と異なり、製膜の際に実質的に溶媒が存在しないため、乾燥時の膜収縮によるマイクロクラックは生じない。しかし基板上に薄膜形成材料が堆積し、結晶成長するときに生じる応力が蓄積することにより、マイクロクラックが生じる。応力蓄積によるマイクロクラックの程度は、基板温度、薄膜厚み、薄膜の材質、薄膜と基板表面との密着性等の条件を選択することによって制御することができる。気相成長法により薄膜を形成できる材質としては、金属酸化物、金属窒化物、金属フッ化物等が挙げられる。薄膜形成材料の具体例としては、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO、窒化ケイ素、MgF、LiF、AlF、CaF等が挙げられる。気相成長法による薄膜形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子センエピタキシ法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザCVD法、熱CVD法等が挙げられる。
【0049】
(1−4) 下地層
薄膜と基板との間に、中間層として下地層を設置するのが好ましい。これにより基板の表面特性を制御することができるので、薄膜との密着性を調節したり、めっき法により電磁波シールド材を形成するのが容易となる。電磁波シールド層の形成方法には後述するようにめっき法及び導電性粒子結合法があるので、いずれか選択した方法に適した下地層を形成する。
【0050】
(a) めっき下地層
めっき法により電磁波シールド層を形成する場合、下地層をめっき下地層とするのが有効である。めっき下地層はバインダーとなる樹脂を含み、必要に応じてその他の成分を含有する。例えば導電性物質を無電解めっき反応により析出させる場合、バインダーにめっき触媒を予め添加したり、めっき法により電磁波シールド層を形成する前に、活性化処理により活性化させることができる触媒プリカーサーを添加したりするのが有効である。まためっき下地層に表面活性化処理を施してもよい。係る表面活性化処理としては、活性化処理(化学的処理、物理的処理等)によりめっき下地層を活性化することができる表面形状とする処理(表面形状加工処理)が好ましい。このようなめっき下地層とすることにより、マイクロクラック内に露出しためっき下地層上にのみ、無電解めっき層を形成できる。また電磁波シールド材を電気めっき反応により形成する場合、めっき下地層に導電性を付与するのが有効である。これによりめっき下地層に通電することができるので、マイクロクラック内に露出しためっき下地層上にのみ、電気めっき層を形成できる。
【0051】
めっき下地層をパターニングしてもよい。パターニング方法に特に限定はないが、例えばフォトリソグラフィ法、インクジェット法、印刷法、転写法等の湿式法を用いることができる。めっき下地層のパターニング位置は、電磁波シールド層のパターニングと一致させるのが好ましい。
【0052】
めっき下地層を形成するためのバインダーとしては、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体等のポリマーバインダー;ゼラチン、ゼラチン誘導体等のタンパク質;エチルセルロース等のセルロース誘導体;デンプン、アラビアゴム、デキストラン、プルラン等の天然化合物等が使用可能である。
【0053】
めっき下地層に用いる触媒及びその付与方法に特に限定はない。例えば通常無電解めっき法において行われているように、めっき下地層をPd触媒液に侵積することによりめっき下地層表面に触媒を吸着させる方法、還元性金属粒子をめっき下地層に添加する方法等をとることができる。好ましくは、還元性金属粒子をめっき下地層に添加する方法である。還元金属粒子としては、めっき触媒活性を有し、かつ薄膜内に均一に分散できるコロイド粒子である限り、金属の種類及び粒径に限定はない。還元金属粒子は、周期律表第VIII族の金属(Ni、Co、Rh、Pd等)を含むコロイドであるのが好ましく、還元Pdコロイド粒子であるのがより好ましい。還元性金属粒子をめっき下地層に添加する方法としては、還元性金属粒子を予めコロイド分散物としてめっき下地層に添加する方法、還元性金属粒子のプリカーサーをめっき下地層に添加した後に還元性金属粒子を析出させる方法等が挙げられる。またシプレイ・ファー・イースト社のオムニシールドSSTプロセスのように、銀微粒子をめっき下地層に添加し、活性化処理でPdイオンと接触させることにより、めっき下地層に還元Pdを析出させる方法もある。
【0054】
めっき下地層に通電することにより電気めっきを施し、導電性物質を電気めっき反応により付着させる場合、めっき下地層は半導電性であるのが好ましい。本明細書において「半導電性のめっき下地層」とは、シート抵抗が1010Ω/□以下のめっき下地層を意味する。半導電性のめっき下地層を形成するには、低分子又は高分子の帯電防止剤、導電性ポリマー、金属フィラー、カーボン等をめっき下地層に添加する方法、あるいは半導電性の金属酸化物又は金属薄膜によりめっき下地層を形成する方法を挙げることができる。
【0055】
めっき下地層には、めっき触媒を活性化するため、あるいは上層の薄膜との密着性を上げるために、活性化処理を施すことができる。活性化処理としては酸・アルカリ処理等の化学的処理、あるいはUV照射、酸素プラズマ処理、水素プラズマ処理、コロナ処理等の物理的処理が挙げられる。
【0056】
(b) 結合性下地層
導電性粒子結合法により電磁波シールド層を形成する場合、下地層を導電性粒子に対して結合性を有する結合性下地層とするのが有効である。結合性下地層はバインダーとなる樹脂を基本成分とする。例えば結合性下地層として、導電性粒子に対して結合性を有するバインダーを用いたり、導電性粒子に対して結合性を有する物質(無機粒子、有機粒子等)をバインダーに添加したり、バインダー層に表面活性化処理(化学的処理、光又は熱エネルギーによる物理的処理等)を施したり、あるいはこれらを組合せたりすることによって得られる層を形成するのが有効である。
【0057】
結合性下地層を形成するためのバインダーとしては、上記(a)で述べためっき下地層用のバインダーと同じものが挙げられるが、その他に熱硬化樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂等の公知の硬化性樹脂を挙げることができる。熱硬化性樹脂としてはメラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のプレポリマーの架橋反応を利用するものを挙げることができる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては多官能モノマーが挙げられ、例えば多官能アクリレート又はメタクリレート(例えばペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等)に代表される活性エネルギー線硬化性化合物が挙げられる。活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、ガンマ線等が挙げられるが、紫外線が好ましい。紫外線照射による硬化の場合は、硬化性化合物に必要に応じて重合開始剤を添加するのが好ましい。
【0058】
導電性粒子に対して結合性を有する物質をバインダーに添加する場合、その物質としては官能基を有するシランカップリング剤(官能性シラン化合物)が好ましい。官能基を有するシランカップリング剤をバインダー層上に塗布することにより、結合性下地層を形成することができる。シランカップリング剤は官能基を有するため、これを塗布することによりバインダーに導電性粒子に対する結合性を付与することができる。またシランカップリング剤を基板上に塗布したものを結合性下地層とすることもできる。これにより結合性下地層と、基板との密着性も向上する。
【0059】
官能基を有するシランカップリング剤とは、官能基を有する有機基と加水分解性基又は水酸基とがケイ素原子に結合している化合物である。官能基としては、例えばメルカプト基、1級アミノ基、2級アミノ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニル基、カルボキシ基、塩素基、イソシアネート基等がある。このような官能基を有する有機基は、その炭素原子部分でケイ素原子に結合しているので、官能基を有する有機基は加水分解性ではない。ケイ素原子には官能基を有しない有機基が結合していてもよい。官能基を有しない有機基としてはメチル基などの低級アルキル基(炭素数4以下のものをいう)やフェニル基が好ましい。
【0060】
官能基を有する有機基のうち官能基を除く部位(官能基とケイ素原子との間の部位)としては、アルキレン基、フェニレン基、シクロアルキレン基及びこれらの組合せからなる2価の有機基が好ましい。2価の有機基は、その末端以外の炭素原子がエーテル性酸素原子に置換されていてもよい。2価の有機基としては、アルキレン基が好ましく、炭素数2〜8のアルキレン基がより好ましく、トリメチレン基が最も好ましい。
【0061】
官能基は2価の有機基の一端に直接結合していてもよく、炭素原子以外の多価の基や原子を介して結合していてもよい。例えばエステル結合、エーテル結合、アミド結合等の結合を介して、官能基が2価の有機基に結合していてもよい。官能基を有する有機基としては例えばメルカプトプロピレン基、ビニル基、
3−(4−ビニルフェニル)プロピル基、3−(メタ)アクリロイルプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、
N−アリル−3−アミノプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基、
3−クロロプロピル基、3−イソシアネートプロピル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
ケイ素原子に結合している加水分解性基とは、水と反応してシラノール基を生成しうる基であり、例えば水酸基含有化合物の水酸基から水素原子を除いた残基(アルコキシ基等)、アシル基、アミノ基、ハロゲン基、アセトキシ基等がある。中でもアルコキシ基及びハロゲン基が好ましく、炭素数4以下のアルコキシ基、塩素基及び臭素基からなる群から選ばれた少なくとも一種がより好ましく、炭素数4以下のアルコキシ基が最も好ましい。官能性シラン化合物としては、ケイ素原子を1個含むものを通常使用するが、ジシロキサン誘導体やジシラン誘導体等のようにケイ素原子を2個以上含むものを使用してもよい。好ましい官能性シラン化合物は、1個のケイ素原子に4個の基が結合した化合物であって、メルカプト基を有する有機基を1個有し、加水分解性基を少なくとも1個有し、その他の2個の基として官能基を有しない有機基及び/又は加水分解性基を有するものである。官能性シラン化合物がメルカプト基を有することにより、導電性の高い貴金属との結合性に優れた下地層が得られる。
【0063】
メルカプト基を有するシラン化合物(メルカプトシラン化合物)としては、下記式(VII);
HS−R−SiX(R3−n ・・・(VII)
(ただし式(VII)においてRは2価の炭化水素基、Rは1価の炭化水素基、Xは水酸基又は加水分解性の官能基、nは1〜3の整数を表す。)により表される化合物が好ましい。
【0064】
式(VII)におけるRとしては炭素数2〜6のアルキレン基が好ましく、プロピレン基がより好ましい。Rとしては炭素数4以下のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましい。Xは加水分解性の官能基であるのが好ましく、炭素数4以下のアルコキシ基であるのがより好ましく、メトキシ基又はエトキシ基が最も好ましい。nは2〜3が好ましい。
【0065】
一般式(VII)で表されるメルカプトシラン化合物として、
HS−CHCHCH−Si(OMe)、HS−CHCHCH−Si(OEt)
HS−CHCHCH−Si(OPr)、HS−CHCHCH−SiMe(OMe)
HS−CHCHCH−SiMe(OEt)、HS−CHCHCH−SiMe(OPr)
HS−CHCHCH−SiMe(OMe)、HS−CHCHCH−SiMe(OEt)、
HS−CHCHCH−SiMe(OPr)、HS−CHCHCH−SiCl
HS−CHCHCH−SiBr、HS−CHCHCH−SiMeCl
HS−CHCHCH−SiMeBr、HS−CHCHCH−SiMeCl、
HS−CHCHCH−SiMeBr等を例示することができる。上記化学式において、
Meはメチル基を示し、Etはエチル基を示し、Prはn−プロピル基を示す。
【0066】
上記(a)でめっき下地層について述べたのと同様に、結合性下地層をパターニングしてもよい。
【0067】
(2) 電磁波シールド層の形成工程
本発明の画像表示装置の有する電磁波シールド層を形成するための導電性物質に特に限定はなく、例えば金属、金属酸化物、共役系ポリマー、又はこれらの複合物が用いられる。比較的高い導電性が要求される用途では、ITO等の金属酸化物や、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム及びチタンからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を用いるのが有効である。後述の透明導電膜を形成するための材料も用いることができる。導電性物質を付着し、電磁波シールド層を形成する方法としては、以下に述べるめっき法及び導電性粒子付着法がある。
【0068】
(2−1) めっき法
めっき法としては無電解めっき、電気めっきが挙げられるが、これらに限定されず、溶融めっき法、真空めっき法(真空蒸着、イオンプレーティング等)等も用いることが出来る。めっき法の詳細は、例えば「めっき技術ハンドブック」(東京鍍金材料協同組合技術委員会編)等に開示されている。
【0069】
めっき層を形成するには、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム及びチタンからなる群から選ばれた少なくとも一種の導電性金属を用いるのが好ましい。めっき層を異種金属からなる層による組合せによって積層化することもでき、これによりめっき層を安定化することができる。このような積層化の組み合わせとしては一般的なものを用いることができる。例えばニッケルを無電解めっきした後に、金を無電解めっきすることが行われる。電気めっきと無電解めっきを組み合わせて、1種類の金属の積層、2種類以上の金属の積層等も行っても良い。
【0070】
直接法とめっき法との組み合わせ及び間接法とめっき法との組み合わせにより、それぞれ電磁波シールド層付き基板を形成する方法を、図面を用いて説明する。
【0071】
直接法は、図1に示すように、基板4上にめっき下地層5を設け、その上に薄膜2を形成し、得られた薄膜2に生じた網目状のマイクロクラックの溝部3において露出しためっき下地層5の露出部51に、めっき法により導電性物質1を充填する。なお図1において、21はドメインを表す。直接法において、めっき下地層には、めっき触媒を予め添加したり、触媒プリカーサーを添加したりしておくのが好ましい。触媒プリカーサーとは、後述する導電性物質1を充填する工程に先立って露出部51に施す活性化処理により、活性化するめっき触媒の前駆体を表す。
【0072】
間接法は、例えば図2に示すように、基板4上にめっき下地層5を設け、その上に薄膜2を形成し、得られた薄膜2に生じた網目状のマイクロクラックの溝部3において露出しためっき下地層の露出部51に活性化処理を施し、次いで薄膜を除去し、活性化処理を施した活性化処理部6上に、めっき法により導電性物質1を付着させる方法である。めっき下地層に活性化処理により活性化させることができる触媒プリカーサーを添加したり、活性化処理により活性化させることができる表面形状加工処理を施しておくのが好ましい。活性化処理としては、酸処理、アルカリ処理等の化学的処理、UV照射、酸素プラズマ処理、水素プラズマ処理、コロナ処理等の物理的処理が挙げられる。
【0073】
めっき処方や温度、時間等の製造条件を変えることにより、めっき層の厚みを制御できる。めっき層の厚みは0.01μm〜10μmとするのが好ましい。
【0074】
導電性物質を2種類以上使用する場合、上記の方法を組み合わせて用いることも有効である。例えば、第一層目の電磁波シールド層を直接法で得た後、薄膜を除去して、間接法により第二層目の電磁波シールド層を形成する等の方法が用いられる。直接法と間接法の選択は、用途や電磁波シールド層の形成方法等により任意に選ぶことが出来る。得られる電磁波シールド層の細線幅制御が重要な場合には直接法が好ましく用いられ、得られる電磁波シールド材の面均一性や緻密性が重要な場合には間接法が好ましく用いられる。
【0075】
基板に電電磁波シールド層を形成することにより、電磁波シールド層付き基板が得られるが、電磁波シールド層付き基板に他の材料を積層したり貼り合わせたりすることができる。直接法により得られた電磁波シールド材から薄膜を除去することもできる。
【0076】
前述のようにめっき下地層をパターニングすることにより、導電性物質をパターニングする方法があるが、電磁波シールド層を形成した後、パターニングすることもできる。電磁波シールド層を形成した後にパターニングする場合は、フォトリソグラフィ等による化学的エッチング、レーザー等を用いた物質的エッチング等により行うことができる。
【0077】
(2−2) 導電性粒子結合法
導電性粒子(導電性物質からなる粒子)としては、単一導電性物質からなる導電性粒子、複数の導電性物質が複合化した導電性粒子、又は絶縁物もしくは半導体が導電性物質と複合化した導電性粒子のいずれでも良い。複合化導電性粒子の例としては、合金等のような異種導電性物質の混合物からなる粒子、異種物質同士がコアシェル関係にある粒子(例えば絶縁性粒子の表面に導電性金属をコーティングした粒子)、異種の一次粒子同士が凝集・接合した鎖状あるいは球状の2次粒子等種々の形態やこれらを組み合わせたものを挙げることができる。
【0078】
導電性粒子を構成する導電性物質としては、一般的に、▲1▼ 金属結合における自由電子により導電性を示す物質、▲2▼ 余剰電子の移動によって電荷移動が起こる物質、▲3▼ 空孔の移動によって電荷移動が起こる物質、▲4▼ 主鎖に沿ってπ結合を有し、その相互作用により導電性を示す有機高分子物質、▲5▼ 側鎖にある基の相互作用によって電荷移動を起こす有機高分子物質等から選択することができる。上記▲1▼〜▲3▼の具体例としては、亜鉛、アルミニウム、アンチモン、イリジウム、インジウム、金、銀、クロム、コバルト、コンスタンタン、ジルコニウム、銅、スズ、タングステン、タンタル、鉄、鉛、ニクロム、ニッケル、白金、ロジウム、パラジウム、ベリリウム、マグネシウム、マンガニン、モリブデン、アルメル、クロメル及びジュラルミンからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属又は合金;酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化タングステン、酸化鉛、酸化ビスマスなどの金属酸化物;タングステンカーバイドのタングステン炭化物;カーボンブラック等が挙げられる。▲4▼又は▲5▼の導電性高分子としては、ポリアセチレン系高分子、ポリフェニレン系高分子、複素環系高分子、芳香族アミン系高分子等が使用できる。ポリアセチレン系高分子としては、例えばポリアセチレン、ポリフェニルアセチレン等が挙げられる。ポリフェニレン系高分子としては、例えばポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、チオフェニレン系高分子等が挙げられる。複素環系高分子としては、例えばポリピロール、ポリチオフェン等が挙げられる。芳香族アミン系高分子としては、例えばポリアニリン、ポリジアミノアントラキノン等が挙げられる。中でも導電性粒子としては金、銀、銅及びアルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種からなるものが好ましい。
【0079】
複合化導電性粒子に使用できる絶縁物及び半導体としては、Al、SiO等の酸化物;ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルブチラール等の高分子;CdS、CdSe、ZnS等の半導体等が挙げられる。
【0080】
導電性粒子の平均粒径は0.001〜100μmであるのが好ましく、0.005〜10μmであるのがより好ましい。導電性粒子は公知の方法により製造することができる。例えば金、銀等のコロイド状の貴金属粒子は、これらの貴金属塩の溶液から還元反応により調製することができる。金属、合金又は金属酸化物からなる微粒子の製造方法については、加藤昭夫・荒井弘通/著「現代応用化学シリーズ4 超微粒子−その化学と機能」朝倉書店(1993年発行)等に詳述されている。
【0081】
導電性粒子の結合性下地層への付着は、導電性粒子が結合性下地層表面と結合することによるものである。従って結合性下地層としては、所望の導電性粒子に対して結合性を有する物質を含むものか、又はバインダー層に表面活性化処理を施すことにより所望の導電性粒子に対する結合性を付与したものを形成する。結合性下地層に求められる「結合性」とは、所望の導電性粒子との間に、イオン結合、共有結合、水素結合又はファンデルワース結合による結合を生じ得る性質である。結合性が高いほど溝部へ導電性粒子が充填する速度が高まる。必要に応じて導電性粒子に表面修飾を施してもよい。
【0082】
例えば導電性粒子が金、銀等の貴金属粒子の場合、上記(1−4)(b)で述べた方法により、結合性下地層にチオール基を固定化するのが有効である。また結合性下地層にカルボン酸基等の官能基を固定化し、アミン基等を有するアルカンチオールにより貴金属粒子を表面修飾する方法も挙げられる。プラス(マイナス)に帯電した導電性粒子に対してアニオン性(カチオン性)の下地層を形成する方法もある。但し導電性粒子の結合性下地層表面との結合性が、導電性粒子のドメイン表面との結合性よりも高くなるようにする。これにより導電性粒子は、マイクロクラックの溝部に選択的に付着するため、得られる電磁波シールド層の光透過性が向上する。
【0083】
導電性粒子の結合性下地層への付着は、溶液系又は気相系のいずれによってもよい。比較的大面積の薄膜付き基板に対して導電性粒子を結合させる場合には、溶液系が適している。導電性粒子を溶液系で結合させる場合、導電性粒子を含む溶液を調製し、これに薄膜付き基板を浸漬する。浸漬温度、浸漬時間、溶液濃度、溶液に用いる溶媒等に特に制限はなく、導電性粒子と結合性下地層との結合性に応じて適宜設定することができる。浸漬後は室温乾燥し、次いで焼成するのが好ましい。焼成温度は使用する導電性粒子や基板等の材質に応じて、適宜設定すればよい。例えば金粒子を結合させるには、金のコロイド粒子を含む溶液中に薄膜付きガラス基板を室温で一晩程度浸積し、室温乾燥したのち、300℃/1時間程度の条件で焼成する。
【0084】
導電性粒子を気相系で結合させる場合、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子センエピタキシ法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザCVD法、熱CVD法等が適用できる。
【0085】
溶液系又は気相系のいずれの場合にも、導電性粒子に安定性を付与するために表面処理を施すのが好ましい。例えばノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等を用いて、導電性粒子を処理する。
【0086】
導電性粒子結合法により電磁波シールド層を形成する方法には、上記(2−1)でめっき法について述べたのと同様に直接法と間接法とがある。導電性粒子結合法における直接法及び間接法の基本的工程は、それぞれめっき法の場合と同じである。但し直接法の場合は、結合性下地層には導電性粒子に対して結合性を有する物質を予め添加したり、結合性下地層を導電性粒子に対して結合性を有するバインダーにより形成しておいたり、活性化処理(化学的処理、物理的処理等)により結合性下地層の結合性を強化したりするのが好ましい。間接法の場合も、結合性下地層の露出部に対する活性化処理としては、化学的処理、物理的処理等による結合性強化処理が好ましい。係る化学的処理は、溝部において露出した結合性下地層の露出部に、官能基を有するシランカップリング剤等の化合物を結合させる処理等が挙げられる。この時、官能基を有する化合物に対する親和性が高いバインダーで下地層を形成しておくのが好ましい。
【0087】
[3] 電磁波シールド材の機能層
本発明の電磁波シールド材は電磁波シールド層が形成された基板のみから成っていても良いが、必要に応じて以下の機能層を有しているのが好ましい。また各機能を同一層に重複させることもできる。機能層としては、近赤外線遮断層、反射防止層、防汚層、ハードコート層、粘着剤層、ホットメルト層、保護フイルム層等が挙げられる。
【0088】
(1) ハードコート層
傷付き防止のためのハードコート層としては、一般的な硬化性樹脂からなる層を用いることができる。硬化性樹脂としては、熱硬化樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としてはメラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等、プレポリマーの架橋反応を利用するものを挙げることができる。活性エネルギー線硬化型樹脂の例としては多官能モノマーが挙げられ、多官能アクリレート又はメタクリレートに代表される。活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、ガンマ線等が上げられるが、紫外線が好ましい。紫外線照射による硬化の場合は、これらの硬化性化合物中には必要に応じて重合開始剤を添加することが好ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂の例としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0089】
ハードコート層中には硬度をアップさせるため、充填剤としてシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア等の金属酸化物の微粒子やコロイダル粒子を添加することできる。これらの粒子は硬い方が好ましく、モース硬度6以上であるのがより好ましい。これらの微粒子は直径1〜100 nmであるのが好ましい。100 nmを越えるとヘイズが出やすくなり、1nm以下では分散が難しく充填剤の効果が得難くなる。微粒子の添加量は硬化性樹脂の5体積%以上、50体積%以下が好ましく、20体積%以上、45体積%以下がより好ましい。50%以上では薄膜が脆くなり、5体積%未満では十分な硬度上昇効果が得られない。これらの金属酸化物微粒子は分散及び樹脂との相互作用を大きくするため、表面修飾処理を行うのが好ましい。表面修飾の例としては、(メタ)アクリル基含有のシランカップリング剤、カルボン酸、リン酸等の極性基を含有する(メタ)アクリル酸誘導体等を挙げることができる。
【0090】
ハードコート層の層厚は2〜30μmが好ましく、4〜10μmが特に好ましい。アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤を添加したり、コロナ処理、グロー処理等の表面処理を行うことにより、ハードコート層の表面の親水性及び/又は密着性を向上させることができる。
【0091】
(2) 反射防止層
反射防止層としては、屈折率の高い材料と低い材料を交互に積層したものが挙げられる。多層化することにより、表面の反射が抑えられ、良好な反射防止効果を得ることができる。多層構造の反射防止層は、一般にSiOに代表される低屈折率材料と、TiO、ZrO等の高屈折率材料とを交互に蒸着等により成膜する気相成長法や、ゾルゲル法等によって形成される。反射防止効果を向上させるためには、低屈折率層の屈折率は1.45以下であることが好ましい。高屈折率層においては、屈折率を高くするために高屈折率のバインダー樹脂を使用するか、高い屈折率を有する超微粒子をバインダー樹脂に添加することによって行うか、あるいはこれらを併用することによって行う。高屈折率層の屈折率は1.55〜2.70の範囲にあることが好ましい。高屈折率層に用いる樹脂は、透明なものであれば任意であり、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、放射線(紫外線を含む)硬化型樹脂等を用いることができる。熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を用いることができ、これらの樹脂に、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えることができる。
【0092】
高い屈折率を有する超微粒子としては、ZnO(屈折率n = 1.9)、
TiO(n = 2.3〜2.7)、CeO(n = 1.95)、SnO(n = 1.95)、
ITO(n = 1.95)の微粒子が挙げられる。ZnO、TiO、CeOの微粒子を用いることにより、反射防止効果の他に紫外線遮蔽の効果を得ることができる。アンチモンがドープされたSnO又はITOの微粒子を用いると、帯電防止効果が付与されて埃の付着を防止することができる。その他の微粒子としては、
Al(n = 1.63)、La(n = 1.95)、ZrO(n = 2.05)、
(n = 1.87)等を挙げることができる。これらの超微粒子は単独又は混合して使用する。有機溶剤又は水に分散してコロイド状になるものが好ましい。粒径は1〜100nmであるのが好ましく、薄膜の透明性の観点から5〜20 nmであることがより好ましい。
【0093】
ハードコート層等の電磁波シールド材の表面を、直接粗面化処理しても良い。粗面化処理法としては、サンドブラスト法やエンボス法等が挙げられる。また電磁波シールド材の表面に粗面化層を形成したり、海島構造による多孔質膜を形成しても良い。粗面化層は電磁波シールド材の表面となる樹脂層の硬化中に、放射線、熱のいずれか又はこれらの組み合わせにより、シリカなどの無機フィラーや、樹脂粒子などの有機フィラーを含有させることにより形成できる。
【0094】
(3) 近赤外線遮断層
近赤外線を吸収する材料としては、金属の硫化物とチオウレア化合物、フタロシアニン系近赤外吸収剤、金属錯体系近赤外吸収剤、銅化合物ビスチオウレア化合物、リン化合物と銅化合物、酸化インジウム、酸化錫、二酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化ニオブ、硫化亜鉛などの金属酸化物膜等が挙げられる。
【0095】
(4) 防汚層
防汚層は、臨界表面張力を20 dyn/cm以下に制御することによって防汚性を発揮する層である。この層の臨界表面張力が20 dyn/cmより大きい場合は、表面に付着した汚れが取れにくくなる。防汚層の材料としては、放射線硬化型樹脂を好適に用いることができるが、汚れ防止の観点から含フッ素材料が特に好ましい。
【0096】
含フッ素材料としては、有機溶媒に溶解し、その取り扱いが容易であるフッ化ビニリデン系共重合体や、フルオロオレフィン/炭化水素オレフィン共重合体、含フッ素エポキシ樹脂、含フッ素エポキシアクリレート、含フッ素シリコーン、含フッ素アルコキシシラン等を挙げることができる。これらは単独で使用しても良いし、組み合わせて使用しても良い。
【0097】
(5) 保護フィルム
保護フィルムとしては、公知の透明なフィルムを使用することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリアリレート、ポリエーテル、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンテレフタレート(PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルアミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオロエチレン等の各種樹脂フィルムを使用することができる。
【0098】
(6) 粘着剤層
粘着剤層としては、一般的な樹脂を使用することができる。具体的にはポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート、ポリ−t−ブチルアクリレート、ポリ−3−エトキシプロピルアクリレート、ポリオキシカルボニルテトラメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリドデシルメタクリレート、ポリテトラデシルメタクリレート、ポリ−n−プロピルメタクリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート、ポリテトラカルバニルメタクリレート、ポリ−1,1−ジエチルプロピルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
【0099】
(7) ホットメルト樹脂層
電磁波シールド材をガラス板等に貼着する際には、操作性に優れ、容易に作業が行えることから、接着剤としてホットメルト樹脂を用いることが好ましい。ホットメルト樹脂としては、フィルム状のものが好ましく、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、変性EVA、合成ゴム系、ポリウレタン系、PE、PP、PVC、ポリビニルブチラール(PVB)、アイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂を原料として製造されるものが挙げられる。上記の熱可塑性樹脂のいずれかを、常法に従ってフィルム状(0.1μm〜1mm)に形成することによってフィルム状のホットメルト樹脂が得られる。また、反応性ホットメルト型接着剤を反応硬化させたフィルムも使用できる。
【0100】
(8) その他の層
機能層として上記以外に、金属の酸化防止など導電性物質の保護層、防塵層、帯電防止層、防汚層、紫外線遮断層、水蒸気などの気体遮断層等、公知の技術を組み合わせて用いることができる。
【0101】
電磁波シールド性を向上させるために、アースをとることもできる。導電性物質から直接アースをとるほか、表面抵抗が小さく誘電力率が大きい表面層からとることもできる。
【0102】
[4] 画像表示装置
本発明の画像表示装置は、不規則な網目状の電磁波シールド材を有する限り特に限定されない。画像表示装置としては、CRT、PDP、有機エレクトロルミネセンスディスプレイ、液晶ディスプレイが挙げられるが、CRT及びPDPに電磁波シールド材を設けるのが好ましい。また不規則な網目状の電磁波シールド材は高い透明性と電磁波シールド性を併せ持つため、画像表示装置以外のものに形成すると、光透過性を損ねることなく電磁波シールド効果を得ることができる。例えば、オフィスビル、家庭、乗用車、電車等の窓ガラスに形成しても良い。
【0103】
【実施例】
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0104】
実施例1
[1] 電磁波シールド層付き基板の作製
(1−1) めっき下地層の作製
塩化パラジウムをヘプタン/水分散溶媒中で水素化ホウ素ナトリウムにより還元して、Pd金属粒子(平均粒径5nm)の分散液を得た。得られた分散液に、Pd金属粒子に対して5質量%のポリメタメチルアクリレートを加え、トルエンで希釈した塗布液を調製した。得られた塗布液をスピンコータにより、コロナ放電処理を施した100μm(厚み)×100 mm×100 mmのポリエチレンテレフタレートからなる基板に塗布して、めっき下地層を形成した。その後2N水酸化ナトリウムを用いて、めっき下地層に対して70℃/1時間のアルカリエッジング処理を行った。
【0105】
(1−2) ゾルゲル膜の作製
テトラエトキシシリケートに水、塩酸及びプロピルアルコールを加え、常温で30分撹拌することにより加水分解した。得られた加水分解液を、上記(1−1)で作製しためっき下地層付き基板のめっき下地層上に、ロッドコーターで塗布した後、120℃で30分間乾燥し、ゾルゲル膜を設けた。ゾルゲル膜の乾燥後の膜厚は0.4μmであった。光学顕微鏡によりゾルゲル膜の表面を観察したところ、ゾルゲル膜にマイクロクラックが生じて、溝部と溝部に囲まれたドメインが観察された。
【0106】
(1−3) めっき処理
還元剤としてジメチルアミンボランを用い、硝酸ニッケルをエタノール中で還元して表面に極薄いニッケルを析出させたのち、無電解銅めっき液(OPCカッパーH、奥野製薬工業(株)製)で処理して、銅(膜厚2μm)を析出させた。得られた無電解めっき処理後の電磁波シールド膜のシート抵抗は0.8Ω/□であり、分光光度計により光透過率を測定したところ、81%であった。電子顕微鏡による観察結果から、マイクロクラック内に銅が充填され、電磁波シールド層が形成されたことが分かった。
【0107】
[2] 電磁波シールド材の作製
(2−1) ハードコート層用塗布液の調製
シリカ微粒子の43質量%メタノール分散液116 gに、メタノール97 g、i−プロピルアルコール163 gおよび酢酸ブチル163 gを加えて混合液を調製した。得られた混合液に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)200 gを溶解させた。得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキュア184、チバガイギー社製)7.5 gを溶解させた。混合物を30分間撹拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用塗布液とした。
【0108】
(2−2) ハードコート層の形成
電磁波シールド層付き基板の裏面に、ワイヤーバーを用いてハードコート層用塗布液を層厚8μmになるように塗布し、乾燥乾燥させた後、紫外線照射してハードコート層の形成させ、電磁波シールド材を得た。
【0109】
この電磁波シールド材を、ホットメルト樹脂フィルム(商品名:ヒロダイン7573T、ヤスハラケミカル(株)製)を介して、PDPの前面ガラス表面に貼り付け、電磁波シールド材を有する画像表示装置とした。
【0110】
比較例1
電磁波シールド層付き基板を下記の格子状導電体付き基板に変えた以外、実施例1と同様にして、電磁波シールド材を有する画像表示装置を作製した。
【0111】
(格子状導電体付き基板の作製)
厚さ12μmの銅箔を張り合わせた100μm(厚み)×100 mm×100 mmのポリエチレンテレフタレート基板の銅箔側の表面に、フォトレジストをスピンコート塗布し、格子状のメッシュパターン(ライン幅:20μm、孔:一辺200μmの正方形)によりフォトレジストの表面をマスクし、マスク上から紫外線を照射してマスクの光透過部に対応する部分のフォトレジストを露光し、露光部を銅箔上に印刷した。次いでマスクを除去し、炭酸ソーダ水溶液のレジスト除去用処理液に基板全体を浸漬して、未露光部(未印刷部)のフォトレジストを除去し、レジストからなるメッシュパターンを銅箔表面に現像した。塩酸中に塩化第二鉄を溶解させたエッチング液中に基板全体を浸漬し、未現像部に対応する部分の銅箔をエッチングした。苛性ソーダ希釈液のレジスト除去用の処理液にエッチング後の基板全体を浸漬して残っている現像部のレジストを除去し、格子状導電体付き基板を得た。
【0112】
(電磁波シールド材を有する画像表示装置の評価)
実施例1で作製した画像表示装置の有する電磁波シールド材の電磁波シールド性は52 dBであり、光透過率は70%であった。比較例1で得られた画像表示装置の有する電磁波シールド材の電磁波シールド性は51 dBであり、光透過率は62%であった。実施例1の電磁波シールド材は、比較例1と同等の電磁波シールド性において、高い光透過率を示すことがわかった。
【0113】
実施例1及び比較例1の画像表示装置に画像を表示させ、画像を観察した。実施例1で作製した電磁波シールド材を有する画像表示装置は、電磁波シールド材の存在に由来する目視上の不具合はなかったが、比較例1の画像表示装置では、格子状導電体の存在によるざらつきのある不均一な画像が目視で確認できた。
【0114】
【発明の効果】
以上詳述したように、光透過性を有する基板上に薄膜を形成し、薄膜に生じた網目状のマイクロクラック内に、導電性物質を充填することにより、不規則な網目構造を有する導電性物質からなる電磁波シールド材が形成する。この電磁波シールド材の網目パターンは、極めて均一且つ微細であるために、高い電磁波シールド性を有するとともに光透過性に優れており、この電磁波シールド材を用いることにより電磁波シールド性及び光透過性に優れた電磁波シールド材を有する画像表示装置を作製できる。また本発明の電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法は、自然現象である薄膜のマイクロクラックを利用したものであるため、大面積の電磁波シールド材を製造することが可能であるとともに、従来のフォトリソグラフ法に比較して製造コストを大幅に縮小できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の有する電磁波シールド層を製造する工程の一例を示すフローチャートである。
【図2】本発明の画像表示装置の有する電磁波シールド層を製造する工程の別の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・電磁波シールド層(導電性物質)
2・・・薄膜
21・・・ドメイン
3・・・マイクロクラックの溝
4・・・基板
5・・・めっき下地層
51・・・めっき下地層の露出部
6・・・活性化処理部

Claims (9)

  1. 電磁波シールド材を有する画像表示装置において、電磁波シールド材が不規則な網目構造をした導電性物質を有することを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の電磁波シールド材を有する画像表示装置において、前記網目の細線幅が10 nm〜10μmであることを特徴とする画像表示装置。
  3. 電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、基板上に薄膜を形成し、前記薄膜に網目状のマイクロクラックを生じさせ、前記マイクロクラック内に導電性物質を充填することにより形成した電磁波シールド材を用いることを特徴とする方法。
  4. 電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、基板上に下地層を設け、前記下地層上に薄膜を形成し、前記薄膜に網目状のマイクロクラックを生じさせ、前記マイクロクラックに露出した前記下地層に活性化処理を施した後、前記薄膜を除去し、前記下地層のうち活性化処理を施した部分にのみ導電性物質を析出又は結合させることにより形成した電磁波シールド材を用いることを特徴とする方法。
  5. 請求項3又は4に記載の電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、前記薄膜として
    (1) ゾルゲル液を塗布することにより得られるゾルゲル膜、
    (2) 微粒子液を塗布することにより得られる微粒子膜、又は
    (3) 気化させた薄膜形成材料を堆積させることにより得られる気相成長膜
    を形成し、前記ゾルゲル膜又は前記微粒子膜を乾燥させるか、前記気相成長膜の成長過程において応力を蓄積させることにより、前記マイクロクラックを生じさせることを特徴とする方法。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、前記基板にめっき下地層を設けた後に前記薄膜を形成し、もって前記マイクロクラックに前記めっき下地層を露出させ、
    (1) 前記めっき下地層の露出部分、又は
    (2) 前記めっき下地層のうち活性化処理が施された部分
    にめっき法により前記導電性物質を付着させることにより前記電磁波シールド材を形成することを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、前記めっき法は無電解めっき法であり、前記めっき下地層はめっき触媒又は触媒プリカーサーを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項3〜5のいずれかに記載の電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、前記導電性物質に対して結合性を有する結合性下地層、又は前記導電性物質に対する結合性を活性化処理によって付与される結合性下地層を、前記基板に設けた後に前記薄膜を形成し、もって前記マイクロクラックに前記結合性下地層を露出させ、
    (1) 前記結合性下地層の露出部分、又は
    (2) 前記結合性下地層のうち活性化処理が施された部分
    に前記導電性物質からなる粒子を結合させることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の電磁波シールド材を有する画像表示装置の製造方法において、前記結合性下地層は前記導電性物質に対して結合性を有する官能基、又は前記導電性物質に対する結合性を活性化処理により付与される官能基を含むことを特徴とする方法。
JP2003074493A 2003-03-15 2003-03-18 電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法 Withdrawn JP2004281941A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003074493A JP2004281941A (ja) 2003-03-18 2003-03-18 電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法
US10/801,577 US20040177982A1 (en) 2003-03-15 2004-03-17 Image display having electromagnetic shield and method for producing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003074493A JP2004281941A (ja) 2003-03-18 2003-03-18 電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004281941A true JP2004281941A (ja) 2004-10-07

Family

ID=32959471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003074493A Withdrawn JP2004281941A (ja) 2003-03-15 2003-03-18 電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20040177982A1 (ja)
JP (1) JP2004281941A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006040989A1 (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Toray Industries, Inc. 導電性フィルム
JP2007004339A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Gunze Ltd 防眩性保護コートおよびこれを含むタッチパネルセンサ
WO2007043569A1 (ja) * 2005-10-14 2007-04-19 Kyoto University 透明導電性膜およびその製造方法
JP2007207893A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Fujifilm Corp 透光性電磁波シールド膜、光学フィルター、およびプラズマディスプレイパネル
JP2007207910A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Fujifilm Corp 透光性電磁波シールド膜、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル
JP2007242922A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Bridgestone Corp 光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ
JP2007242921A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Bridgestone Corp 光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ
WO2008108099A1 (ja) * 2007-03-05 2008-09-12 Kyodo Giken Chemical Co., Ltd. 導電性高分子弾性体組成物及び該組成物から成る電磁波シールド
KR20130044058A (ko) * 2011-10-21 2013-05-02 엘지디스플레이 주식회사 나노 메쉬 투명 전극과 이의 제조방법, 나노 메쉬 투명 전극을 포함하는 터치 스크린 및 디스플레이 장치
KR101453492B1 (ko) * 2012-11-26 2014-10-23 양묘근 회로패턴 구현방법
JP2023133794A (ja) * 2022-03-14 2023-09-27 株式会社豊田自動織機 電気機器

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3988935B2 (ja) * 2002-11-25 2007-10-10 富士フイルム株式会社 網目状導電体及びその製造方法並びに用途
CN101379224A (zh) * 2005-04-15 2009-03-04 南壁技术股份有限公司 具有狭窄导电带线的光学涂层
JP4619214B2 (ja) * 2005-07-04 2011-01-26 日東電工株式会社 配線回路基板
JP4855040B2 (ja) * 2005-10-14 2012-01-18 富士フイルム株式会社 赤外線遮蔽フィルタ
JP2008085305A (ja) * 2006-08-31 2008-04-10 Bridgestone Corp 光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ
KR101114352B1 (ko) * 2010-10-07 2012-02-13 주식회사 엘지화학 유기전자소자용 기판 및 그 제조방법
DE102011080620B4 (de) * 2011-08-08 2014-06-05 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren für die Beschichtung eines Isolationsbauteils und Isolationsbauteil sowie elektrisch leitfähiges Heizkabel
KR102081286B1 (ko) 2013-04-16 2020-04-16 삼성디스플레이 주식회사 레이저 열전사 장치, 레이저 열전사 방법 및 이를 이용한 유기발광 디스플레이 장치 제조방법
JP6314468B2 (ja) * 2013-12-17 2018-04-25 東洋製罐株式会社 印刷缶及びその製造方法
WO2021006567A1 (ko) * 2019-07-05 2021-01-14 동우화인켐 주식회사 투명 전극 구조체 및 이를 포함하는 전기 소자
CN110527990B (zh) * 2019-09-04 2022-05-24 中国科学院深圳先进技术研究院 一种改性剂、带有金属层的玻璃基底及其制备方法和应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4948706A (en) * 1987-12-30 1990-08-14 Hoya Corporation Process for producing transparent substrate having thereon transparent conductive pattern elements separated by light-shielding insulating film, and process for producing surface-colored material
WO1991009986A1 (en) * 1989-12-21 1991-07-11 Monsanto Company Catalytic, water-soluble polymeric films for metal coatings
CA2248768A1 (en) * 1996-03-13 1997-09-18 Fujitsu General Limited Filter for preventing leakage of electromagnetic wave
JP3665578B2 (ja) * 2001-02-20 2005-06-29 株式会社東芝 表示装置の製造方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101194657B1 (ko) * 2004-10-08 2012-10-29 도레이 카부시키가이샤 도전성 필름
WO2006040989A1 (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Toray Industries, Inc. 導電性フィルム
JP4997973B2 (ja) * 2004-10-08 2012-08-15 東レ株式会社 電磁波シールドフィルム
US7626128B2 (en) 2004-10-08 2009-12-01 Toray Industries, Inc. Conductive film
JP2007004339A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Gunze Ltd 防眩性保護コートおよびこれを含むタッチパネルセンサ
JPWO2007043569A1 (ja) * 2005-10-14 2009-04-16 国立大学法人京都大学 透明導電性膜およびその製造方法
WO2007043569A1 (ja) * 2005-10-14 2007-04-19 Kyoto University 透明導電性膜およびその製造方法
JP2007207910A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Fujifilm Corp 透光性電磁波シールド膜、光学フィルターおよびプラズマディスプレイパネル
JP2007207893A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Fujifilm Corp 透光性電磁波シールド膜、光学フィルター、およびプラズマディスプレイパネル
JP2007242921A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Bridgestone Corp 光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ
JP2007242922A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Bridgestone Corp 光透過性電磁波シールド材の製造方法、光透過性電磁波シールド材、およびディスプレイ用フィルタ
WO2008108099A1 (ja) * 2007-03-05 2008-09-12 Kyodo Giken Chemical Co., Ltd. 導電性高分子弾性体組成物及び該組成物から成る電磁波シールド
KR20130044058A (ko) * 2011-10-21 2013-05-02 엘지디스플레이 주식회사 나노 메쉬 투명 전극과 이의 제조방법, 나노 메쉬 투명 전극을 포함하는 터치 스크린 및 디스플레이 장치
KR101878882B1 (ko) * 2011-10-21 2018-07-17 엘지디스플레이 주식회사 나노 메쉬 투명 전극과 이의 제조방법, 나노 메쉬 투명 전극을 포함하는 터치 스크린 및 디스플레이 장치
KR101453492B1 (ko) * 2012-11-26 2014-10-23 양묘근 회로패턴 구현방법
JP2023133794A (ja) * 2022-03-14 2023-09-27 株式会社豊田自動織機 電気機器
JP7715062B2 (ja) 2022-03-14 2025-07-30 株式会社豊田自動織機 電気機器

Also Published As

Publication number Publication date
US20040177982A1 (en) 2004-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004281941A (ja) 電磁波シールド材を有する画像表示装置及びその製造方法
JP4031624B2 (ja) 透明被膜付基材、透明被膜形成用塗布液、および表示装置
JP3129110B2 (ja) 透明導電膜およびその形成方法
JP5445042B2 (ja) 導電積層体およびそれを用いてなるタッチパネル
JP6783294B2 (ja) 透明電極及びこれを備えた有機電子デバイス
JP6091705B2 (ja) 平坦化膜形成塗布液および平坦化膜付き金属箔コイル
KR20100106412A (ko) 전극을 갖는 기재, 상기 기재를 포함하는 유기 전기발광 장치 및 그의 제조 방법
CN104575660A (zh) 耐温的透明电导体、制造方法以及用途
WO2001098222A1 (en) Transparent film-coated substrate, coating liquid for transparent film formation, and display device
KR20140009461A (ko) 도전 적층체 및 터치 패널
JPWO2012090665A1 (ja) ガスバリアフィルムの製造方法、ガスバリアフィルムおよび電子デバイス
JP5322675B2 (ja) シート、積層体及びタッチパネル
JP2014205247A (ja) 転写用部材
US20080187725A1 (en) Functional layers for polycarbonate glazing
KR20150116396A (ko) 저굴절 조성물, 이의 제조방법, 및 투명 도전성 필름
JP2012069515A (ja) 透明導電積層体およびその製造方法
WO2018190010A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2004255706A (ja) 透明導電性積層フィルム
KR20010016614A (ko) 투명 필름 형성용 코팅 액제, 투명 필름으로 코팅된 기재및 디스플레이 장치
JP2001110238A (ja) 低反射透明導電性積層フィルム
JP2005071901A (ja) 透明導電性積層フィルム
KR101640615B1 (ko) 투명 도전성 필름의 제조방법
JP2017165273A (ja) リアウインドウ
JP2001261972A (ja) 有機−無機複合傾斜材料及びその用途
TW201545870A (zh) 積層體、轉印膜、積層體的製造方法、導電膜積層體、靜電電容型輸入裝置及圖像顯示裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050208

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070815

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20071011