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JP2004102114A - ドライイメージング材料及びその処理方法 - Google Patents

ドライイメージング材料及びその処理方法 Download PDF

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JP2004102114A
JP2004102114A JP2002266633A JP2002266633A JP2004102114A JP 2004102114 A JP2004102114 A JP 2004102114A JP 2002266633 A JP2002266633 A JP 2002266633A JP 2002266633 A JP2002266633 A JP 2002266633A JP 2004102114 A JP2004102114 A JP 2004102114A
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Takeshi Haniyu
羽生 武
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】コロナ放電処理したポリエステル支持体と該支持体上の層の接着性を維持しつつコロナ放電処理による保存性劣化が改良されたドライイメージング材料を提供する。
【解決手段】ポリエステル支持体をコロナ放電処理又はプラズマ放電処理後、該支持体上に下塗層を塗設し、感光性ハロゲン化銀粒子、有機銀塩、還元剤及び結合剤を含有する感光層を設けたドライイメージング材料において、該下塗層中に光触媒を含有させ、該下塗層を60℃〜230℃の加熱処理を行うことを特徴とするドライイメージング材料。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱現像により画像を形成するドライイメージング材料に関するもので、更に詳しくはドライイメージング材料の支持体と感光層間の層間接着を改良するものであり、特に写真性能や保存性に影響を与えず、各層間の接着を改良したドライイメージング材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線撮影による医療画像診断の分野で、ドライ処理システムが普及している。このシステムは、被写体を透過したX線エネルギーをイメージングプレート中の輝尽性蛍光体に吸収させ、紫外線、可視光線、或いは赤外線等で時系列的に輝尽性蛍光体を励起し、蓄積されたX線エネルギーを蛍光として放射させ、この蛍光を光電的に読みとって電気信号とし、得られた電気信号をレーザー光の強度に変換し、このレーザー光でドライイメージング材料中のハロゲン化銀に潜像を形成させ、これを熱現像して被写体又は被検体のX線画像を可視画像として再生することを基本としている。
【0003】
前記ドライ処理システムに使用されるドライイメージング材料は、ポリエチレンテレフタレート(PETと略す)やポリエチレンナフタレート(PENと略す)等の支持体上に色素で分光増感された高感度のハロゲン化銀粒子、有機銀塩及び還元剤を含む感光層と、該感光層に向けて照射した光が吸収されずに通過して支持体の界面や中間層や接着層等で乱反射するのを防ぐイラジエーション防止(AI)層或いはバッキング(BC)層から構成され、更には感光層の上やBC層の上に取り扱い時の傷の付くのを防ぐための保護層が設けられている。BC層を設ける場合には、感光層の下にAI層を設けないこともあるが、両面に感光層を設ける場合には、両面の感光層下部にAI層を設けることが必要となる。
【0004】
上記ドライイメージング材料の各層の結合剤は、各種の添加剤を保持し、熱現像時の酸化還元反応を適切に進行させる場を提供する。微量の水分でも保存性には悪影響を与えるので、できるだけ水分を含まない結合剤が要求される。そのため、スチレン−ブタジエン共重合体やポリビニルアセタール化合物が適用されている。しかし、このような結合剤を選択すると、支持体と感光層間或いは支持体とAI層の接着が弱くなり、剥離し易くなるという問題が生じていた。そこで支持体上に直接上記のAI層、BC層または感光層等を塗布せず、支持体に下塗層を設けることで接着性を向上させている。下塗層を塗布する工程では生のポリエステル支持体上にコロナ放電処理又はプラズマ放電処理を行った後下塗液を塗布している。前記放電処理は、生ポリエステル支持体を下塗の塗布性を向上させるために親水性化処理を行うのであるが、該放電処理によりフィルム表面上に写真性能上悪影響を与える物質が生成し、カブリの増大や保存性の劣化を引き起こしていた。
【0005】
コロナ放電処理により安息香酸およびその誘導体(水酸基が1又は2個置換された安息香酸)、フタル酸およびその誘導体(水酸基が1個又は2個置換されたフタル酸)が生成することが報告されている(非特許文献1参照)が、放電処理は、その他に蟻酸、蓚酸等のカルボン酸類を発生させ、更に空気中の窒素を酸化してニトロシル化合物、亜酸化窒素、硝酸化合物等を発生させていることが考えられているが、極微量のためすべての副生成物が同定されているわけではない。また、その中のどの還元物質かは不明であるが、ハロゲン化銀又は有機銀を還元できる物質が生成したと考えられ、これらの還元物質をイナート化する方法が見つからなかった。
【0006】
【非特許文献1】
J.App.Polym.Sci.,19,3315(1975)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ドライイメージング材料に使用するコロナ放電処理したポリエステル支持体と該支持体上の層の接着性を維持しつつコロナ放電処理による保存性劣化が改良されたドライイメージング材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
【0009】
1.ポリエステル支持体をコロナ放電処理又はプラズマ放電処理後、該支持体上に下塗層を塗設し、感光性ハロゲン化銀粒子、有機銀塩、還元剤及び結合剤を含有する感光層を設けたドライイメージング材料において、該下塗層中に光触媒を含有させ、該下塗層を60℃〜230℃の加熱処理を行うことを特徴とするドライイメージング材料。
【0010】
2.前記光触媒が酸化チタン触媒であり、該触媒がV、W、Fe、Ni、Cu、Zn、Nb、Cr、Mg、Ag、Mn、Pd、Pt群から選択される少なくとも1種の無機増感剤により可視光域まで分光増感されていることを特徴とする前記1に記載のドライイメージング材料。
【0011】
3.前記光触媒の平均粒子径が3nm〜200nmであることを特徴とする前記1又は2に記載のドライイメージング材料。
【0012】
4.支持体のプラズマ処理がマイクロ波プラズマ処理またはグロー放電処理であり、該処理の圧力が1Pa〜1MPaであり、プラズマ処理雰囲気がアルゴンガスまたはヘリウムガスを70%(体積割合)以上含むことを特徴とする前記1、2又は3に記載のドライイメージング材料。
【0013】
5.前記下塗層が芳香族系及び脂肪族系の不飽和ビニル化合物類のいずれからなる共重合体を含むことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のドライイメージング材料。
【0014】
6.前記不飽和ビニル化合物類からなる共重合体が、少なくともヒドロキシ基、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基及び活性メチレン基から選ばれる少なくとも1つの基を含むことを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のドライイメージング材料。
【0015】
7.前記不飽和ビニル化合物類からなる共重合体がイソシアナート化合物、ビニルスルホニル化合物、エポキシ化合物およびアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物で架橋されたことを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載のドライイメージング材料。
【0016】
8.前記1〜7のいずれか1項に記載のドライイメージング材料の加熱処理中に紫外線又は可視光線を照射することを特徴とするドライイメージング材料の処理方法。
【0017】
本発明を更に詳しく説明する。
本発明に使用する支持体はポリエステル支持体であり、該支持体の少なくとも一方の側をプラズマ放電処理、紫外線処理、火炎処理、電子線処理及びX線処理から選ばれる少なくとも1種の処理をしてから、下塗層、感光層、保護層、バッキング層等の諸層を重層同時又は逐次塗布する。
【0018】
(コロナ放電処理)
コロナ放電処理は電極とロール間に交流または直流の高電圧を印加してコロナ放電を発生させその中にフィルムを通過させることによってフィルム表面を処理するものであり、通常ロールは金属ロール上にハイパロンゴム、EPT、シリコンゴム等の誘電体やセラミックを被覆した誘電体ロールが用いられるが、ポリエステル支持体では誘電体を介さずに直接金属ロールを用いることも可能である。印加する電力は、フィルムの厚み、ポリマー組成、表面特性等によっても異なり、必要な接着性に合わせて条件を選定する必要があるが、通常1μW/cm・分〜200mW/cm・分、好ましくは100μW/cm・分〜100mW/cm・分の電力密度の範囲が用いられる。印加電力が高すぎるとフィルムの特性を損ねたり、しわの発生があったり、表面粗さを損ねるなどの問題が発生することがあり、注意する必要がある。
【0019】
(プラズマ放電処理)
プラズマ放電処理は、大気圧プラズマ処理や低圧プラズマ処理等があるが、大気圧で可能な常圧プラズマ放電処理が好ましい。プラズマ処理では、雰囲気ガスとして、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン等が好ましい。特にヘリウムおよびアルゴンガスが好ましい。雰囲気ガス中に、酸素、メタン、二酸化炭素、窒素(窒素雰囲気の場合を除く)、アンモニアを1ppm〜30%(体積割合)含ませてもよい。雰囲気圧力は1Pa〜1MPaが好ましく、大気圧が作業性等から好ましい。しかし、開始電圧が上昇するのでこれを抑えるのに、放電極面に誘電体を挟むこと、雰囲気ガスとしてヘリウムまたはアルゴンであること、電源として交流や高周波を使用することが好ましい。周波数として交流周波数から電子レンジ相当の高周波まで選択することができ、50Hz〜100GHzが好ましい。印加する電力は、コロナ放電処理と同様、支持体の厚み、ポリマー組成、表面特性等によっても異なり、必要な接着性に合わせて条件を選定する必要があるが、通常1μW/cm・分〜300mW/cm・分、好ましくは100μW/cm・分〜200mW/cm・分の電力密度の範囲が用いられる。印加電力が高すぎると、表面の平滑性を損ねたり、放電による飛散物質汚染等の問題が発生することがあり、注意する必要がある。
【0020】
コロナ放電処理又はプラズマ放電処理の温度は0℃以上120℃以下、より好ましくは10℃以上80℃以下、さらに20℃以上80℃以下で処理することが好ましい。放電処理が0℃未満では支持体の表面に結露するので好ましくなく、120℃を越えると放電により支持体の損傷が大きくなるので好ましくない。
【0021】
(光触媒)
酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタン、一酸化チタン、三酸化二チタン等のうちの、1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、この中でも、酸化チタンとしては、主として二酸化チタンで構成されるものが好ましい。二酸化チタンは、光に対する感受性が高く、より容易かつ確実に電子が励起される。このため、酸化チタンとして、主として二酸化チタンを用いた光触媒は、より確実に電子および正孔を発生することができる。よって、このような光触媒は、コロナ放電やプラズマ放電による還元性物質をより高い効率で分解しイナート化すること、すなわち、触媒機能をより効率良く発揮することができる。
【0022】
更に、二酸化チタンとしては、結晶構造がアナターゼ型の二酸化チタンのみからなるものであってもよいが、ルチル型の二酸化チタンを含むものであるのが好ましい。すなわち、二酸化チタンとしては、ルチル型の二酸化チタンを主とするもの、ルチル型の二酸化チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとの混合物を主とするものであるのが好ましい。ルチル型の二酸化チタンは、アナターゼ型の二酸化チタンと比較して、そのバンドギャップが小さく(低く)、紫外領域に近い部分の可視光領域の波長の光を利用することが可能であることから、ルチル型の二酸化チタンを主とする光触媒では、光の利用効率に優れるという利点を有する。
【0023】
ルチル型の二酸化チタンは、アナターゼ型の二酸化チタンと比較して、その結晶構造が安定していることから、ルチル型の二酸化チタンを主とする光触媒では、下塗層に含有された場合でも、経日劣化が少なく、安定した性能が長期間継続して得られるという利点を有する。ルチル型の二酸化チタンにアナターゼ型の二酸化チタンを混合すると、すなわち、ルチル型の二酸化チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとの混合物を主とする光触媒では、ルチル型の二酸化チタンが有する前記の利点に加えて、アナターゼ型の二酸化チタンが有する利点、すなわち、その結晶構造が比較的不安定であることに起因する電子および正孔を発生し易いという利点をも併せ持つことができるようになる。
【0024】
この場合、ルチル型の二酸化チタンとアナターゼ型の二酸化チタンとは、特に限定されないが、例えば、質量比で95:5〜5:95程度であるのが好ましく、80:20〜20:80程度であるのがより好ましい。更に可視光反応型の光触媒は、無機増感剤としてV、W、Fe、Ni、Cu、Zn、Nb、Cr、Mg、Ag、Mn、Pd、Ptの群から選択される少なくとも1種の金属と、チタンとを含有する溶液、あるいは、該溶液に酸化剤、例えば、過酸化水素水、クロラミン化合物、酸化性ハロゲン化物を添加して得られる水酸化物、水和物、酸化物あるいは錯体のいずれかを添加して反応させることによって得られる。前記可視光反応型の光触媒によれば、V、W、Fe、Ni、Cu、Cr、Mg、Ag、Mn、Pd、Ptの群から選択される少なくとも1種の金属が、酸化剤を添加することによって、上記金属がチタン内に取り込まれ、可視光に対して活性化される。この場合紫外線に対しても酸化チタンと同様に活性化される。無機増感剤の含有量としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタン粉末1gに対して、0.1〜2.5μmol程度であるのが好ましく、0.5〜2.0μmol程度であるのがより好ましい。
【0025】
上記光触媒の添加する位置は、コロナ放電処理又はプラズマ処理済み下塗層であればどの層でもよく、第1層又は第2層目、更には第3層目のいずれでもよい。上記化合物を塗布液に添加する方法は公知の微粒子化を行い添加することができる。微粒子化の方法はサンドミル分散やジェットミル分散、超音波分散やホモジナイザー分散により平均粒子径が3nm〜200nm、好ましくは10nm〜120nmの微粒子になるようにして水や有機溶媒に分散して添加することができる。平均粒子径が3nmより小さい粒子にするには、分散時間と設備コストが掛かるので好ましくない。また平均粒子径が200nmより大きいとヘイズとなり透明性が失われるので好ましくない。微粒子分散技術については多くの技術が開示され、これらに準じて分散することができる。上記化合物の添加量はハロゲン化銀当たり、10ー6モルから10−2モルの範囲となるよう感光層の銀の付き量に比例して下塗層中に添加することができる。
【0026】
(下塗層)
次に表面処理した支持体と感光層の間に設ける下塗層について述べる。下塗層としては、第1層として支持体によく接着する層(以下、下塗第1層と略す)を設け、その上に第2層(以下、下塗第2層と略す)を塗布するいわゆる重層法と、支持体と写真層をよく接着する層を一層のみ塗布する単層法とがあるが、いずれの方法を用いてもよい。場合によっては3層以上塗設してもよい。
【0027】
本発明に使用する第1層目又は第2層目の下塗層の不飽和ビニル化合物からなる共重合体は、特に疎水性ポリマーでラテックスと呼ばれる共重合体が好ましい。その具体例として、メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/メタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレン/アクリル酸コポリマー、アルキル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、ヘキシル、ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシルなど)アクリレート/アクリル酸コポリマー、アルキル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、ヘキシル、ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシルなど)アクリレート/メタクリル酸コポリマー、スチレン/ブタジエン/アクリル酸コポリマー、スチレン/ブタジエン/ジビニルベンゼン/メタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレート/塩化ビニル/アクリル酸コポリマー、塩化ビニリデン/エチルアクリレート/アクリロニトリル/メタクリル酸コポリマーなどを挙げることができる。
【0028】
上記組成の不飽和ビニル化合物からなる共重合体を含む下塗層を10nm〜20μmの厚さで両面を被覆した支持体を用いることによって、ポリエステル支持体と感光層の接着性を向上させることができる。この接着性を更に向上させるために、第1層目に塩化ビニリデンを含有する下塗層又は不飽和ビニル化合物類の共重合体を設けた後に第2層目に組成の異なる不飽和ビニル共重合体を塗設し加熱処理を行う。加熱処理により以下の驚くべき発見があった。ポリエステル支持体と下塗層の接着を向上させるために、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線処理、電子線処理、X線処理等を行うとこのとき発生する何らかの還元性物質や下塗層のポリマーを塗設するときに、下塗組成分中に還元性物質が存在し、この還元性物質が上層の感光層に拡散することにより、カブリの増大或いは保存性の劣化を引き起こしていることがわかり、酸化剤を存在させて加熱処理を行うとカブリの上昇、保存性の劣化を防ぐことが単なる寸法変化以外に防止することができることがわかった。支持体の両面を被覆する下塗層に塩化ビニリデン共重合体以外の重合体(例えばスチレン−ブタジエン系共重合体)を使用することもできる。また、この塩化ビニリデン共重合体下塗層の厚さ(片面当たりの合計厚)は100nm未満になると熱現像後の経時による寸法変化を抑えにくくなる傾向がある。本発明で用いる塩化ビニリデン共重合体は、70〜99.9質量%、より好ましくは85〜99質量%の塩化ビニリデン単量体と、0.1〜5質量%、より好ましくは0.2〜3質量%のカルボキシル基含有ビニル単量体を含有する共重合体であることが好ましい。カルボキシル基含有ビニル単量体は分子内に1つ以上のカルボキシル基を有するビニル単量体で、具体例としてアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸などを挙げることができる。本発明で用いる塩化ビニリデン共重合体には塩化ビニリデン単量体、カルボキシル基含有単量体以外にこれらと共重合可能な単量体の繰り返し単位を含有させてもよい。これら共重合可能な単量体の具体例として、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルアセテート、アクリルアミド、スチレン等を挙げることができる。これらの共重合可能な単量体は単独で用いても2種以上併用してもよい。
【0029】
本発明で用いる不飽和ビニル化合物からなる共重合体の分子量は、質量平均分子量で145,000以下、更に10,000〜85,000が好ましい。分子量が大きくなると不飽和ビニル化合物からなる共重合体を含む下塗層とポリエステル等の支持体との接着性が悪化してしまう傾向がある。本発明で用いる不飽和ビニル化合物からなる共重合体は有機溶媒に溶かした形態でも、水分散物の形態でもどちらでも良いが、水分散物の形態の方が好ましい。この場合、均一構造のポリマー粒子であってもコア部とシェル部で組成の異なったいわゆるコア−シェル構造のポリマー粒子でもよい。不飽和ビニル化合物からなる共重合体の単量体単位の配列については限定されず、周期、ランダム、ブロック等のいずれであってもよい。
【0030】
下塗第1層目又は第2層目に好ましい共重合体の具体例を下記に示す。
【0031】
【化1】
Figure 2004102114
【0032】
【化2】
Figure 2004102114
【0033】
下塗第1層目と第2層目の共重合体の組成は、支持体との接着性がよいものを第1層目に選択し、感光層又は感光層下層のハレーション防止層との接着性がよいものを第2層目に選択するのが好ましい。第1層及び第2層目の厚さはそれぞれ10nm〜20μmの厚さの範囲を適宜選択することができる。10nm未満では、共重合体の接着強度を得ることが難しくなり、20μmより厚いと寸法安定の点から好ましくない。
【0034】
(架橋剤)
本発明に使用する架橋剤は、下塗層や上層の感光層との接着を保持し、傷の付きにくい膜強度を得る。しかし、高い膜強度が得られても架橋反応が遅いと、写真性能が安定せず保存性が劣化する。本発明に使用する即効性で、好ましい架橋剤はイソシアナート基、エポキシ基、又はビニルスルホニル基のいずれかを少なくとも2個有する多官能型架橋剤、あるいはアルコキシシラン基を少なくとも1個有するアルコキシシラン化合物を挙げることができる。好ましい架橋剤を下記に示す。
H−1 ヘキサメチレンジイソシアナート
H−2 ヘキサメチレンジイソシアナートの3量体
H−3 トリレンジイソシアナート
H−4 フェニレンジイソシアナート
H−5 キシリレンジイソシアナート
【0035】
【化3】
Figure 2004102114
【0036】
【化4】
Figure 2004102114
【0037】
上記架橋剤は、水、アルコール類、ケトン類、非極性の有機溶媒類に溶解して添加しても良いし、塗布液中に固形のまま添加してもよい。添加量は、結合剤の架橋する基と当量が好ましいが10倍まで増量しても良いし、10分の1以下まで減量してもよい。少なすぎると架橋反応が進まないし、多すぎると未反応の架橋剤が写真性を劣化させるので好ましくない。
【0038】
架橋剤は架橋反応する反応基の当量を添加することが好ましいが、調製する塗布液の濃度や温度、乾燥温度、後処理温度等に応じて理論量の2倍〜10倍量添加して反応収率を高めることができる。また、架橋反応率を高めるために、過剰に架橋剤を添加することによる未反応の架橋剤が写真性能へ悪影響を及ぼしてくるので、化学量論的当量より等倍〜10分の1倍と少なくすることもできる。架橋反応性の高いもの程、屡々、写真性能への影響が大となるものが多いので、ビス体やトリス体のような架橋反応が2段階以上のプロセスで進行するものは、予め第1段階を塗布液に添加する前に済ませておくのが好ましい。架橋剤は、架橋させたい基を有するポリマーを含有する層中に添加することが好ましいが同時上層塗布では、隣接する層中に添加し拡散させて所望の架橋反応をさせてもよい。
【0039】
架橋剤の添加方法は、反応性が高い程架橋反応が早いため塗布液停滞性が悪化するので塗布直前に混合するのが好ましい。混合する方法は、有機溶媒に溶解して添加するかまたは微粒子状で添加することができる。塗布直前混合は、混合された液がスタチックミキサーを通過することで乱流混合される方法や、混合される液が、高速に衝突するジェット噴射混合、超音波混合等を採用することができるが、スタチックミキサーを使用して混合時間から塗布までの時間を10分以内、好ましくは1分以内にするのが好ましい。混合温度は、塗布液の温度と等しいことが好ましいが、5℃〜10℃の範囲以内で高くても低くてもよい。
【0040】
(下塗済み支持体の乾燥および加熱処理)
ドライイメージング材料の支持体の一方の諸層を同時に乾燥する条件は、25℃〜70℃が好ましく、特に30℃〜60℃が好ましい。低い温度では架橋が進まないため、できるだけ高温にするのが好ましいが、60℃を越えると写真性能、画像保存性や支持体の寸法安定性の劣化が大きくなるので好ましくない。熱風乾燥の場合はドライイメージング材料の表面温度が低く、一定である恒率乾燥過程と熱風温度に徐々に近づく減率過程の条件を適宜選択するのが好ましい。できるだけ恒率乾燥過程の表面温度を下げて乾燥するのが、写真性能への影響が少なく、エネルギーロスも少ないので好ましい。乾燥済後の下塗済み支持体は、60℃〜230℃の範囲で加熱処理される。好ましい加熱処理温度は、80℃〜210℃であり、60℃未満では加熱処理の効果が得にくく、230℃より高いとポリエステル支持体が軟化し、寸法安定性が得にくい。加熱処理の時間は温度が高いと短い時間でよいし、低い温度では長い時間が必要となるが、通常は1秒〜20分、好ましくは10秒〜10分程度である。
【0041】
(感光性ハロゲン化銀粒子)
本発明のドライイメージング材料の感光層中に含有される感光性ハロゲン化銀は、シングルジェット若しくはダブルジェット法などの写真技術の分野で公知の任意の方法により、例えばアンモニア法乳剤、中性法、酸性法等のいずれかの方法で予め調製し、次いで本発明の他の成分と混合して本発明に用いる組成物中に導入することができる。感光性ハロゲン化銀は、画像形成後の白濁を低く抑えるために、また良好な画質を得るために粒子サイズが小さいものが好ましい。平均粒子サイズで0.1μm以下、好ましくは0.01〜0.1μm、特に0.02〜0.08μmが好ましい。又、ハロゲン化銀の形状としては特に制限はなく、立方体、八面体の所謂正常晶や正常晶でない球状、棒状、平板状等の粒子がある。又ハロゲン化銀組成としても特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のいずれであってもよい。上記ハロゲン化銀の量はハロゲン化銀及び後述の有機銀塩の総量に対し50質量%以下好ましくは25〜0.1質量%、更に好ましくは15〜0.1質量%の間である。
【0042】
(有機銀塩)
本発明のドライイメージング材料に含有される有機銀塩は還元可能な銀源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸、ヘテロ有機酸及び酸ポリマーの銀塩などが用いられる。また、配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩錯体も有用である。銀塩の例は、Research Disclosure第17029及び29963に記載されており、例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、アラキジン酸、エルカ酸等の塩である。
【0043】
(還元剤)
本発明のドライイメージング材料に含有される好ましい還元剤の例は、米国特許第3,770,448号、同第3,773,512号、同第3,593,863号等の各明細書に記載されており、好ましい還元剤として次のものが挙げられる。
(K−1)1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン
(K−2)ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン
(K−3)2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン
(K−4)4,4−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチルフェノール)
(K−5)2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
前記に示される化合物は、水に分散したり、有機溶媒に溶解して使用する。有機溶媒は、メタノールやエタノール等のアルコール類やアセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、トルエンやキシレン等の芳香族系を任意に選択することができる。還元剤の使用量は、銀1モル当り1×10−2〜1×10モル、好ましくは1×10−2〜1.5モルである。
【0044】
(結合剤)
本発明のドライイメージング材料の感光層又は非感光層に用いられる結合剤としては、ハロゲン化銀、有機銀塩、還元剤が反応する場として好ましい素材が選択される。上記高分子結合剤としては例えばメタノールやエタノール等のアルコール類、メチルエチルケトンやアセトン等のケトン類、ジメチルスルホキシドやジメチルホルムアミド等を含む極性溶媒に溶解して用いられるポリマーと、水分散系ポリマーとがある。
【0045】
上記ポリマーとしては、有機溶媒に溶解して使用するセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテート、セルロースブチレート等のセルロース誘導体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルヘキサナール等のポリビニルアルコール誘導体があり、水に分散や溶解して使用するものとしては、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール(水溶性のものと有機溶媒用とがある。)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、カゼイン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル共重合体などが挙げられる。本発明では特にポリアセタール化合物が好ましく、ポリアセタール化合物は、ポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるポリビニルアルコールの隣接する水酸基にアルデヒド化合物を反応させるアセタール化により合成される。アセタール化は公知の方法ですることができる。アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒドまたはベンズアルデヒド等である。中でも特にアセトアルヒドおよびブチルアルデヒドでアセタール化したものが好ましい。
【0046】
(分光増感色素)
本発明に使用する分光増感色素は、必要により例えば特開昭63−159841号、同60−140335号、同63−231437号、同63−259651号、同63−304242号、同63−15245号等の各公報、米国特許第4,639,414号、同第4,740,455号、同第4,741,966号、同第4,751,175号、同第4,835,096号等の各明細書に記載された増感色素が使用できる。本発明に使用される有用な増感色素は、例えば、Research Disclosure Item17643IV−A項(1978年12月p.23)、同Item1831X項(1978年8月p.437)に記載もしくは引用された文献に記載されている。特に各種スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。例えば特開平9−34078号、同9−54409号、同9−80679号記載の化合物が好ましく用いられる。
【0047】
(AI層又はBC層に使用される染料)
本発明のドライイメージング材料は、必要により該ドライイメージング材料のイラジエーション防止用又はハレーション防止用のAI層又はBC層が設けられ、該AI層又はBC層に用いられる染料としては画像露光光を吸収する染料であればよいが、好ましくは米国特許第5,384,237号公報等に記載される熱消色性染料が用いられる。用いられる染料が熱消色性でない場合は、使用量がドライイメージング材料に画像障害を及ぼさない範囲に限定されるが、熱消色性染料であれば必要にして十分な量の染料を添加することができる。
【0048】
(色調剤)
本発明のドライイメージング材料には、色調剤を添加することが好ましい。好適な色調剤の例はResearch Disclosure第17029号に開示されており、次のものがある。
【0049】
フタラジノン、フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン)、キナゾリンジオン類、ベンズオキサジン、ナフトキサジン誘導体、ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−(MeV/2,4−ジオン))、ピリミジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)。
【0050】
(マット剤)
マット剤としてはシリカやポリメタクリル酸メチルが使用される。マット剤の形状は、定形、不定形どちらでも良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられる。マット剤の大きさはマット剤の体積を球形に換算したときの直径で表される。本発明においてマット剤の粒径とはこの球形換算した直径のことを示すものとする。本発明に用いられるマット剤は、平均粒径が0.5〜10μmであることが好ましく、更に好ましくは1.0〜8.0μmである。本発明のマット剤の添加方法は、予め塗布液中に分散させて塗布する方法であってもよいし、塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を噴霧する方法を用いてもよい。また複数の種類のマット剤を添加する場合は、両方の方法を併用してもよい。
【0051】
(支持体)
支持体は、ポリエステル支持体であるが、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムなどの支持体が挙げられる。
【0052】
(画像露光)
本発明のドライイメージング材料に画像形成を行う際の画像露光は、例えば、発光波長が660nm、670nm、780nm、810nm、830nmの何れかのレーザー走査露光により行うことが好ましいが、ドライイメージング材料の露光面と走査レーザー光のなす角が垂直になることがないレーザー走査露光機を用いることが好ましい。レーザー走査角度は、好ましくは55〜88度、より好ましくは60〜86度、更に好ましくは65〜84度、最も好ましくは70〜82度である。ドライイメージング材料にレーザー光が走査されるときの該ドライイメージング材料露光面でのビームスポット直径は、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。これは、スポット径が小さい方がレーザー入射角度の垂直からのずらし角度を減らせる点で好ましい。このようなレーザー走査露光を行うことにより干渉縞様のムラの発生等のような反射光に係る画質劣化を減じることが出来る。本発明における露光は縦マルチである走査レーザー光を発するレーザー走査露光機を用いて行うことも好ましい。縦マルチモードのレーザー露光とすることにより縦単一モードの走査レーザー光に比べて干渉縞様のムラの発生等の画質劣化が減少する。縦マルチ化するには、前記の方法の他、合波による、戻り光を利用する、高周波重畳をかける、などの方法がある。なお、縦マルチとは、露光波長が単一でないことを意味し、通常露光波長の分布が5nm以上、好ましくは10nm以上になるとよい。露光波長の分布の上限には特に制限はないが、通常60nm程度である。
【0053】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の実施の態様はこれらにより限定されない。
【0054】
実施例1
(可視光型光触媒の調製)
蒸留水800mlに、無機増感剤の硫酸塩(表1記載)0.02gを溶解し、その溶液に、濃度97%の4塩化チタンを5ml添加する。次に、上記工程で得た溶液(第1の溶液)に、蒸留水を加えて1000mlの無機増感剤・チタン混合溶液を調合する。次に、上記調合した溶液に、濃度3%のアンモニア水溶液をpHが7(中性)になるまで、添加する。上記添加後の溶液中に沈殿している無機増感剤・チタンの沈殿ゲル(水酸化物、水和物、酸化物あるいは錯体のゲル)に、脱水と洗浄操作を適宜回数繰り返す。そして、この結果得られたゲルに、再び蒸留水を加えて、200mlの懸濁分散溶液とし、この懸濁分散溶液に、濃度30%の過酸化水素水を20ml加えて、1昼夜スターラーで攪拌し、可視光反応型の光触媒形成用液体を得る。次に、得られた上記光触媒形成用液体を、オートクレーブにて100℃で8時間加熱処理(加熱・加圧処理)して、可視光反応型の光触媒微粒子を溶液中に形成する。3mmφのジルコニアビーズを使用した伊藤製作所製の遊星回転をするボールミルLP−1で表1記載の平均粒子径まで微粒子化した。この溶液は、溶液中にバナジウム・チタン酸化物微粒子が安定した状態で分散した、可視光反応型の光触媒形成用液体(固形分6%)となる。この分散溶液を下塗塗布液に混合し光触媒を含む下塗済みフィルムを作製した。
【0055】
(ハロゲン化銀粒子乳剤Aの調製)
水900ml中にイナートゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを0.435モル含む水溶液370mlをpAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン0.3gを添加しNaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.03μm、投影直径面積の変動係数8%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、ハロゲン化銀粒子乳剤Aを321g得た。
【0056】
(有機銀塩の調製)
3980mlの純水にベヘン酸111.4g、アラキジン酸83.8g、ステアリン酸54.9gを80℃で溶解した。次に高速で攪拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液540.2mlを添加し(pH9.8)、濃硝酸6.9mlを加えた後(pH9.3)、55℃に冷却して有機酸ナトリウム溶液を得た。上記の有機酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、前記ハロゲン化銀粒子乳剤Aの28g(銀0.038モルを含む)と純水390mlを添加し5分間攪拌した。次に1モル/Lの硝酸銀溶液760.6mlを2分間かけて添加し、さらに20分攪拌し、濾過により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過を繰り返し、最後に遠心分離脱水後40℃15分間で乾燥した。
【0057】
BC層側塗布
厚さ175μmのポリエチレンテレフタレート支持体の塗布面に12mW/cm・分のコロナ放電処理を施し、以下の添加剤を加えて調製したメチルエチルケトン溶媒塗布液を以下の付き量になるように、BC層およびBC層の保護層を2層同時塗布乾燥をした。
【0058】
Figure 2004102114
感光層側の塗布
感光層側の塗布は、BC層塗布の反対側の支持体面にそれぞれ表1記載ののコロナ放電処理(mW/cm・分)又はプラズマ放電処理(2.45GHzのマイクロ波でヘリウムガス雰囲気下常温処理)(mW/cm・分)後、表1記載の下塗層第1層及び第2層を塗布し、次いで表2記載の加熱処理、紫外線又は可視光線処理後、AI層、感光層および感光層の保護層を同時3層塗布し、50℃2分間乾燥した。塗布液の調製は、100平米分の使用量の下記素材を330mlのメチルエチルケトンに溶解(マット剤は結合剤中に分散、その他の溶解難の素材は100nm以下の微粒子分散)させた。紫外線は365nmに主波長のある高圧素銀ランプを使用して表2記載の線量(mJ/cm)を、可視光線は400nm以下をカットするフィルターを付けたキセノン光源で表2記載の照度(ルクス)で照射した。
下塗第1層
表1記載の共重合体                  0.3g/m
表1記載の架橋剤              1.2×10−4モル/m
下塗第2層
表1記載の共重合体                  0.4g/m
表1記載の光触媒                   46mg/m
(平均粒子径(nm)及び無機増感剤種を表1に記載)
表1記載の架橋剤              1.5×10−4モル/m
AI層
結合剤:PVB−1(既出)              0.4g/m
染料:C(既出)                   23mg/m
Figure 2004102114
感光層の保護層
セルロースアセテートブチレート            1.2g/m
界面活性剤:E                    0.1g/m
フタラジン                      0.1g/m
4−メチルフタル酸                  0.7g/m
テトラクロロフタル酸                 0.2g/m
テトラクロロフタル酸無水物              0.5g/m
シリカマット剤(平均粒径5μm)           0.5g/m
【0059】
【化5】
Figure 2004102114
【0060】
写真性能の評価
上記作製した試料を25℃で45%RHの雰囲気下に3日間保存した後、試料を、810nmの半導体レーザー露光用の感光計で露光し、露光後熱現像装置を用いて(感光層側熱ドラム接触)120℃で8秒間加熱し、感度およびカブリをマクベス濃度計により測定した。カブリは未露光部の濃度を感度はカブリより0.5高い濃度を与える露光量の逆数で評価し、試料101を基準(100)として相対評価で表した。
【0061】
保存性の評価
塗布乾燥した試料を23℃38%RHの雰囲気下に3日間保存した後、酸化アルミニウムと酸化珪素を1:1で蒸着したポリエチレン製防湿袋に密閉し50℃2週間保存した後に開封し前記写真性能の評価方法の露光現像を行い、カブリ値を求めた。
【0062】
接着性の評価
下塗済み支持体上にBC層、BC層保護層を同時重層塗布し、支持体の反対側にAI層、感光層、保護層を同時重層塗布後、33℃相対湿度48%で16時間保存後、更に密封包装して55℃で3日間熱処理した後、乳剤層の保護層の上にカッターナイフの刃で(刃角45°)切り込みを入れ、100kPaの荷重を掛けてセロテープ(R)(接着広さ=2cm×2cm)を貼り、自動剥離試験機でセロテープ(R)を剥がしたときの膜の剥がれた面積状態で評価した。全く剥がれていないレベルを0%、最大に剥がれたレベルを100%と評価した。実用的に問題ないレベルは20%以内である。得られた結果を表1に示す。
【0063】
光触媒の分光増感性(可視光反応性)の評価
感光層とその保護層を塗布してない下塗済みフィルムを用いて、可視光による光反応作用について確認した。即ち、40ppmのメチレンブルー溶液に浸漬して、メチレンブルーをフィルム表面に塗布し、このフィルムに、300Wのキセノンランプの光(販売元渡辺商行のバイオソーラーWXS−20C−300W)を、紫外線カットフィルムによって400nm以下の波長の光をカットした状態で、210℃の温度の恒温槽内に配置し1時間照射後の脱色を調べた。脱色のできたものを○、できなかったものを×で表2に示した。
【0064】
【表1】
Figure 2004102114
【0065】
【表2】
Figure 2004102114
【0066】
表1、表2より本発明の支持体にコロナ放電処理又はプラズマ処理を施し、下塗層に光触媒を含有させ、加熱処理をするとカブリの増加、感度の低下及び保存性を劣化させず、膜面の接着強度のあるドライイメージング材料が作製できたことがわかる。尚加熱処理時に紫外線又は可視光線を照射することにより更に性能が向上していることがわかる。
【0067】
【発明の効果】
本発明により、支持体にコロナ放電処理又はプラズマ処理を施し、下塗層に光触媒を含有させ、加熱処理をするとカブリの増加、感度の低下及び保存性を劣化させず、膜面の接着強度のあるドライイメージング材料が得られ、しかも加熱処理時に紫外線又は可視光線を照射することにより更に性能が向上した。

Claims (8)

  1. ポリエステル支持体をコロナ放電処理又はプラズマ放電処理後、該支持体上に下塗層を塗設し、感光性ハロゲン化銀粒子、有機銀塩、還元剤及び結合剤を含有する感光層を設けたドライイメージング材料において、該下塗層中に光触媒を含有させ、該下塗層を60℃〜230℃の加熱処理を行うことを特徴とするドライイメージング材料。
  2. 前記光触媒が酸化チタン触媒であり、該触媒がV、W、Fe、Ni、Cu、Zn、Nb、Cr、Mg、Ag、Mn、Pd、Pt群から選択される少なくとも1種の無機増感剤により可視光域まで分光増感されていることを特徴とする請求項1に記載のドライイメージング材料。
  3. 前記光触媒の平均粒子径が3nm〜200nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のドライイメージング材料。
  4. 支持体のプラズマ処理がマイクロ波プラズマ処理またはグロー放電処理であり、該処理の圧力が1Pa〜1MPaであり、プラズマ処理雰囲気がアルゴンガスまたはヘリウムガスを70%(体積割合)以上含むことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のドライイメージング材料。
  5. 前記下塗層が芳香族系及び脂肪族系の不飽和ビニル化合物類のいずれからなる共重合体を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドライイメージング材料。
  6. 前記不飽和ビニル化合物類からなる共重合体が、少なくともヒドロキシ基、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基及び活性メチレン基から選ばれる少なくとも1つの基を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のドライイメージング材料。
  7. 前記不飽和ビニル化合物類からなる共重合体がイソシアナート化合物、ビニルスルホニル化合物、エポキシ化合物およびアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物で架橋されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のドライイメージング材料。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のドライイメージング材料の加熱処理中に紫外線又は可視光線を照射することを特徴とするドライイメージング材料の処理方法。
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