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JP2004151394A - イオン捕捉剤層を有する感光性ドライフィルムレジストおよびその製造方法 - Google Patents

イオン捕捉剤層を有する感光性ドライフィルムレジストおよびその製造方法 Download PDF

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JP2004151394A
JP2004151394A JP2002316800A JP2002316800A JP2004151394A JP 2004151394 A JP2004151394 A JP 2004151394A JP 2002316800 A JP2002316800 A JP 2002316800A JP 2002316800 A JP2002316800 A JP 2002316800A JP 2004151394 A JP2004151394 A JP 2004151394A
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薫 高河原
Toshio Yamanaka
俊夫 山中
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Abstract

【課題】優れた感光性や耐熱性だけでなく、優れた電気信頼性も発揮することができる感光性ドライフィルムジストとその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、少なくとも、感光性フィルム層に加えて、イオン捕捉剤層を有しており、このイオン捕捉剤層に含まれるイオン捕捉剤が、金属イオンに対して配位結合する能力を有することが好ましい。これにより、感光性ドライフィルムレジストにおける感光性や耐熱性等の物性を維持しながら、耐イオンマイグレーション性を向上させることが可能になり、電気信頼性の低下を効率的に回避することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルプリント配線板(FPC)やリジッドプリント配線板に用いられる感光性ドライフィルムレジストおよびその製造方法に関するものであり、特に、優れた耐イオンマイグレーション性を実現し、優れた電気信頼性を発揮することのできる感光性ドライフィルムレジストおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子部品を実装する配線板の分野で用いられる感光性フィルムの用途としては、主として、(1)銅箔をエッチングして銅回路を形成する際に用いるレジストフィルムとしての用途と、(2)回路の絶縁保護フィルム(カバーレイフィルム)としての用途が挙げられる。本明細書においては、これら双方の用途を満たす感光性フィルムを、感光性ドライフィルムレジストと称する。
【0003】
上記(1)レジストフィルムは、プリント配線板等にパターン化された銅箔製の回路(便宜上、銅パターン回路と略す)を形成するために用いられ、銅箔の上に積層されてエッチングレジストの役割を果たした後に剥離される。すなわち、(1)レジストフィルムは、プリント配線板に一構成要素として残存しないので、特に、電気特性は必要とされない。
【0004】
一方で、(2)絶縁保護フィルム(カバーレイフィルム)については、上記レジストフィルムも兼ねることが多く、このような感光性フィルム(感光性ドライフィルムレジスト)は、感光性カバーレイフィルムとも称する。この感光性カバーレイフィルムは、レジストフィルムとしての役割を果たした後に、硬化させることで、カバーレイフィルムとして用いることができる。
【0005】
具体的には、まず、感光性カバーレイフィルムを、プリント配線板等の回路の上に積層し、フォトマスクを載せ露光・現像する。これにより、所定の位置に穴あけを行うことができる。さらに、この感光性カバーレイフィルムを熱硬化させると、プリント配線板上に積層された状態で存在することが可能となる。そのため、硬化した感光性カバーレイフィルムは、銅パターン回路の絶縁保護を目的に用いることができる。
【0006】
したがって、感光性ドライフィルムレジストを感光性カバーレイフィルムとして用いる場合には、プリント配線板に一構成要素として永久的に残存するので、優れた電気特性が要求され、さらには、この電気特性が信頼性の高いものである必要がある。なお、以下の説明では、便宜上、電気特性の信頼性を「電気信頼性」と称する。
【0007】
上記(2)絶縁保護フィルムおよびレジストフィルムを兼ねた感光性ドライフィルムレジストとしては、例えば、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂、あるいはこれら樹脂を主成分とする樹脂組成物が知られている。また、感光性の有無にかかわらず、カバーレイフィルムとしては、ポリイミド樹脂を用いた樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。このように、ポリイミド樹脂を含む樹脂組成物を用いてカバーレイフィルムを製造すれば、当該カバーレイフィルムの物性、特に、電気絶縁性等の電気特性や耐熱性を優れたものにすることが可能となる。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−27667号公報(平成6(1994)年2月4日公開)
【0009】
【特許文献2】
特開平7−242820号公報(平成7(1995)年9月19日公開)
【0010】
【特許文献3】
特開平10−733号公報(平成10(1998)年1月6日公開)
【0011】
【特許文献4】
特開2001−348556号公報(平成13(2001)年12月18日公開)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、感光性を有する樹脂は吸水性が高い傾向にあり、そのために、上記従来の技術で得られるカバーレイフィルムでは、この高い吸水性に伴う電気信頼性の低下を有効に回避することが困難になっているという問題点を有している。
【0013】
具体的には、例えば、FPCにおいて、上記カバーレイフィルムとして感光性ドライフィルムレジストが用いられるとする。ここで、FPCの回路に電圧が印加されると、各種のイオンがカバーレイフィルムに取り込まれる現象、すなわち、イオンのマイグレーション(移動)が発生する。このイオンのマイグレーションは、カバーレイフィルムの電気信頼性を大幅に低下させる。
【0014】
特に、FPC等では、上記回路として、前述したように、銅パターン回路が用いられることが多い。回路が銅製であると、吸水条件および電気の印加条件が重なることで、銅がイオン化してマイグレーションしやすくなる。
【0015】
上述した特許文献のうち、特許文献1・4には、感光性を有する樹脂組成物の例が開示されているが、電気特性の信頼性の低下を回避するような技術は特に言及されていない。また、特許文献3には、段落番号〔0025〕等にマイグレーション性の低下に関して言及があるものの、これは樹脂組成物に含まれる芳香族エポキシ化合物の使用量を規定することにより得られる作用・効果であって、積極的に電気信頼性の低下を回避しようとする技術ではない。
【0016】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、優れた感光性や耐熱性だけでなく、優れた電気信頼性も発揮することができる感光性ドライフィルムジストとその製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、感光性ドライフィルムレジストを構成する感光性フィルムに、イオン捕捉剤を含むイオン捕捉剤層を積層すれば、吸水状態でもその電気信頼性の低下を回避できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、少なくとも、感光性フィルム層に加えて、イオン捕捉剤層を有することを特徴としている。
【0019】
上記感光性ドライフィルムレジストにおいては、上記イオン捕捉剤層に含まれるイオン捕捉剤が、金属イオンに対して配位結合する能力を有していることが好ましい。また、上記イオン捕捉剤層の厚みが1μm以下であることが好ましい。
【0020】
さらに、上記感光性フィルム層が、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物を含有する感光性樹脂組成物から作製されていることが好ましく、上記(A)ベースポリマーが、可溶性ポリイミドおよびカルボキシル基含有ポリマーの少なくとも一方であることがより好ましい。
【0021】
また、上記感光性ドライフィルムレジストにおいては、上記イオン捕捉剤層が、感光性フィルム層に対して直接形成されているか、または、感光性フィルム層に対して転写されて形成されていることが好ましい。
【0022】
本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストの製造方法は、上記の課題を解決するために、感光性フィルム表面にイオン捕捉剤層を積層するイオン捕捉剤層積層工程を含んでいることを特徴としている。
【0023】
上記製造方法においては、上記イオン捕捉剤層積層工程では、少なくともイオン捕捉剤を有機溶媒に分散または溶解してイオン捕捉剤溶液を調製し、このイオン捕捉剤溶液を用いて、感光性フィルムの表面にイオン捕捉剤層を形成することが好ましい。
【0024】
上記イオン捕捉剤積層工程では、上記イオン捕捉剤溶液を、感光性フィルム表面に塗布した後に乾燥することによって、イオン捕捉剤層を積層する直接形成法が用いられてもよく、上記イオン捕捉剤溶液を、転写用フィルムの表面に塗布し乾燥した後に、この転写用フィルムの被塗布面を感光性フィルムと貼り合わせ、さらにその後、貼り合わせた転写用フィルムを剥離することによって、イオン捕捉剤層を積層する転写法が用いられてもよい。
【0025】
また、上記転写用フィルムとして、感光性ドライフィルムレジストの表面を保護する保護フィルムが用いられてもよい。
【0026】
上記構成または方法によれば、イオン捕捉剤層を形成して感光性フィルム層を保護した上で、積層対象物に積層することになる。そのため、感光性フィルム層に影響を与える不純物イオンは、感光性フィルム層に達する前にイオン捕捉剤層により有効に捕捉される。その結果、感光性ドライフィルムレジストにおける感光性や耐熱性等の物性を維持しながら、耐イオンマイグレーション性を向上させることが可能になり、電気信頼性の低下を有効に回避することができる。そのため、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、特に、FPC等を製造する用途等に非常に好適に用いることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、感光性樹脂組成物からなる感光性フィルム層と、イオン捕捉剤を含有するイオン捕捉剤層とを有しており、イオン捕捉剤層は感光性フィルム層に積層されている。上記イオン捕捉剤は金属イオンに対して配位結合する能力を有することが好ましい。また、上記感光性フィルム層を形成する感光性樹脂組成物は、少なくとも(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物を含有している。
【0029】
<感光性フィルム層・感光性樹脂組成物>
本発明にかかる感光性フィルム層は、上記のように、(A)ベースポリマーと、(B)(メタ)アクリル系化合物を含有してなる感光性樹脂組成物によって形成される。この感光性樹脂組成物には、(C)その他の成分が含まれていてもよく、さらには、ベースポリマー以外の樹脂が含有されていてもよい。例えば、感光性フィルムに接着性、耐熱性、耐屈曲性等の諸物性を付与するような樹脂を含有させてもよい。
【0030】
一般に、感光性樹脂組成物は、ポリマー成分とオリゴマー成分を含有しているが、当該感光性樹脂組成物の中で含有率の一番高いポリマー成分をベースポリマーと称する。なお、本発明では、ベースポリマー以外の樹脂は上記(C)その他の成分に含有されるものと見なす。
【0031】
<ベースポリマー>
本発明にかかる感光性樹脂組成物で用いられる(A)ベースポリマーでは、その重量平均分子量が10,000〜300,000の範囲内であればよく、10,000〜150,000の範囲内であることが好ましく、20,000〜100,000の範囲内であることが好ましい。ベースポリマーの重量平均分子量が10,000より小さいと得られる感光性フィルム層が脆くなりやすい傾向にあり、逆に、300,000を超えると現像されにくく、解像度の低下を招きやすい傾向にある。
【0032】
上記ベースポリマーとしては、感光性樹脂組成物として好適に用いることのできる樹脂(ポリマー)であれば特に限定されるものではないが、カルボキシル基含有ポリマー、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。中でも、カルボキシル基含有ポリマー、ポリイミド樹脂、特に、可溶性ポリイミドが好ましい。
【0033】
カルボキシル基含有ポリマーを用いた感光性フィルム層は、現像液として好ましく用いられるアルカリ水溶液への溶解性が向上するため、パターン現像しやすくなる。また、可溶性ポリイミドを用いた感光性フィルム層すなわち感光性ドライフィルムレジストをカバーレイフィルムとして用いると、この感光性フィルム層を被覆したFPCに、難燃性、耐熱性、優れた機械特性、良好な電気絶縁性、耐薬品性、および耐屈曲性等の各種の優れた物性を付与することができる。
【0034】
<カルボキシル基含有ポリマー>
上記カルボキシル基含有ポリマーとしては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル系化合物を主成分とし、これにエチレン性不飽和カルボン酸を共重合した(メタ)アクリル系共重合体が挙げられる。この(メタ)アクリル系共重合体には、エチレン性不飽和カルボン酸以外に、その他の共重合可能なモノマーを共重合した共重合体であってもよい。
【0035】
上記(メタ)アクリル系共重合体における各モノマー成分の含有量としては、特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル系化合物が15〜85重量%の範囲内であればよく、30〜80重量%の範囲内であることが好ましい。また、エチレン性不飽和カルボン酸が15〜85重量%の範囲内であることが好ましく、20〜70重量%の範囲内であることがより好ましい。さらに、その他の共重合可能なモノマー成分は0〜15重量%の範囲内であればよい。
【0036】
上記各モノマー成分の含有量が、上記範囲内から外れると、アルカリ水溶液への溶解性が低下する等の問題が生じるため好ましくない。
【0037】
上記(メタ)アクリル系化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種類のみを用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
【0038】
上記エチレン性不飽和カルボン酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸;あるいはこれらカルボン酸の無水物やハーフエステル等を挙げることができる。これらエチレン性不飽和カルボン酸は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】
上記その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系化合物;ビニルトルエン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル等のビニル基を含有するその他の化合物;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系化合物;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等、アミノ基やハロゲン原子等を含有する(メタ)アクリル系化合物;等が挙げられる。これらその他の共重合可能なモノマーは1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0040】
上記(メタ)アクリル系共重合体を重合する際に、(メタ)アクリル系共重合体、エチレン性不飽和カルボン酸、その他の共重合可能なモノマーとの重合比は特に限定されるものではなく、前述した(メタ)アクリル系共重合体における各モノマー成分の含有量(重量比)を満たすような重合比を適宜設定すればよい。
【0041】
<可溶性ポリイミド>
ベースポリマーとして好ましく用いられる樹脂としては、上記カルボキシル基含有ポリマー以外に、前述したように、ポリイミド樹脂、特に可溶性ポリイミド樹脂を挙げることができる。
【0042】
一般に、可溶性ポリイミドとは、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン等の各有機溶媒に溶解するものを指す。本発明においては、特に、テトラヒドロフラン100gに対して、20℃において1.0g以上の溶解性を示すポリイミド樹脂を「可溶性ポリイミド」と称する。さらには、上記の各有機溶媒100gに対して20℃で5g以上溶解するものであることが好ましく、10g以上溶解するものであることがより好ましい。溶解性が上記の値よりも低いと、所望の厚みを有する感光性フィルム層の作製が困難になるおそれがある。
【0043】
ベースポリマーとして可溶性ポリイミドを用いる場合、得られる感光性フィルム層における熱圧着時の加工性を向上するために、この可溶性ポリイミドに加えて、他の樹脂を用いてもよい。すなわち、本発明において用いられる感光性樹脂組成物は、ベースポリマー以外に、その他の成分として他の樹脂を含有してもよい。
【0044】
上記他の樹脂としては、感光性フィルム層の加工性を向上できるとともに、可溶性ポリイミドの特性を低下させないものであれば、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シアナートエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂;を挙げることができる。また、これら他の樹脂の混合比率も、感光性フィルム層の加工性を向上できるとともに、可溶性ポリイミドの特性を低下させないものであれば、特に限定されるものではない。
【0045】
<可溶性ポリイミドの製造方法>
上記可溶性ポリイミドの製造方法については特に限定されるものではないが、例えば、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸を経由して合成する製造方法を好ましく用いることができる。このポリアミド酸は、モノマー成分としてジアミン化合物と酸二無水物とを用い、有機溶媒中、これらモノマー成分を反応させることにより得られる。
【0046】
上記ポリアミド酸の重合方法(合成方法)も特に限定されるものではないが、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気中において、ジアミン化合物を有機溶媒中に溶解、またはスラリー状に分散(懸濁)させた後に、酸二無水物を添加することによって、各モノマーを反応させる方法を好ましく用いることができる。この重合方法では、上記酸二無水物の添加は固体状態で直接添加してもよいし、酸二無水和物を有機溶媒に溶解させた酸二無水物溶液、または、酸二無水物を有機溶媒に分散(懸濁)させた酸二無水物分散液(懸濁液)を調製して、これを添加してもよい。この重合方法(合成方法)では、重合されたポリアミド酸が有機溶媒に溶解してなるポリアミド酸ワニスが得られる。
【0047】
上記の製造方法では、ジアミン化合物と酸二無水物とを実質的に等モルに調節することで、酸二無水物成分対ジアミン成分が1:1のモル比となるポリアミド酸を得ることができる。このとき、酸二無水物およびジアミン化合物の何れも1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0048】
酸二無水物およびジアミン化合物の何れも1種類のみでそれぞれが実質的に当モルの場合、酸二無水物成分が1種類、ジアミン成分が1種類のポリアミド酸を得ることができる。一方、酸二無水物およびジアミン化合物の少なくとも一方が2種類以上であり、酸二無水物およびジアミン化合物のそれそれが実質的に当モルである場合、ジアミン成分および酸二無水物成分の少なくとも一方が2種類以上のポリアミド酸、すなわち共重合体型のポリアミド酸を得ることができる。
【0049】
得られるポリアミド酸の平均分子量や物性は特に限定されるものではないが、重量平均分子量については、5,000〜300,000の範囲内であることが望ましい。重量平均分子量が5,000未満であれば、最終的に得られる可溶性ポリイミドの平均分子量も低くなり、その可溶性ポリイミドをそのまま用いても樹脂が脆くなる傾向にあるため好ましくない。一方、300,000を超えると、上記ポリアミド酸ワニスの粘度が高くなる傾向にあり、取扱性が困難となる場合がある。
【0050】
上記ポリアミド酸の合成反応に使用する有機極性溶媒としては、ポリアミド酸を溶解することができれば特に限定されるものでない。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;等を挙げることができる。これら有機極性溶媒は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合した混合物として用いてもよい。後に有機極性溶媒は除去するため、なるべく沸点の低いものを選択すると工程上有利となる。
【0051】
得られたポリアミド酸をイミド化することによって可溶性ポリイミドを得ることができる。ここで、ポリアミド酸のイミド化に際しては、水が生成し、この生成した水はポリアミド酸を容易に加水分解して分子量の低下を引き起こす。そこで、ポリアミド酸のイミド化では、生成した水を除去しながらイミド化反応を進行させることが非常に好ましい。
【0052】
生成した水を除去しながらポリアミド酸をイミド化する方法としては、次に示す3つの方法を挙げることができる。
(1)トルエン・キシレン等の共沸溶媒を加え共沸により除去する方法
(2)無水酢酸等の脂肪族酸二無水物とトリエチルアミン・ピリジン・ピコリン・イソキノリン等の第3級アミンを加える化学的イミド化法
(3)減圧下に加熱してイミド化する方法
本発明では、上記何れの方法でポリアミド酸をイミド化してもよいが、中でも(3)の方法が最も好ましい。この(3)の方法では、イミド化により生成する水を減圧下に加熱し、積極的に系外に除去することにより加水分解を抑え、分子量低下を避けることができる。
【0053】
上記イミド化に際しての加熱条件は特に限定されるものではないが、その下限値は100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。100℃以上であれば、イミド化を効率的に実施することができるとともに、生成した水も効率的に除去することができる。一方、イミド化に際しての最高温度は、得られる可溶性ポリイミドの熱分解温度以下に設定すればよく、通常、250〜350℃の範囲内程度に設定することが好ましい。
【0054】
上記(3)の方法において、減圧する条件については特に限定されるものではなく、生成した水を除去できる程度に小さい圧力であればよいが、上記加熱条件において生成した水を効率よく除去できる圧力であることがより好ましい。具体的には、加熱しながら減圧する際の圧力は0.0001〜0.09MPaの範囲内であればよく、0.0001〜0.08MPaの範囲内が好ましく、0.0001〜0.07MPaの範囲内がより好ましい。
【0055】
上記酸二無水物としては、カルボン酸二無水物であれば特に限定されるものではないが、芳香環を1〜4個有する酸二無水物か、または脂環式の酸二無水物を用いることが好ましい。このような酸二無水物を用いれば、得られる可溶性ポリイミドに対して、耐熱性を付与できる。さらに、芳香環を2個以上有する酸二無水物を一部用いることがより好ましく、芳香環を4個以上有する酸二無水物を一部用いることがさらに好ましい。このような酸二無水物を用いれば、有機溶媒への溶解性の高い可溶性ポリイミドを得ることができる。上記酸二無水物は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0056】
上記ジアミン化合物としては、1分子中に構造中にアミノ基を2つ有する化合物であれば特に限定されるものではないが、1分子中に水酸基および/またはカルボキシル基を1個以上有するとともに、芳香環を有する芳香族系ジアミン化合物を原料の一部に用いることが好ましい。このような芳香族系ジアミン化合物を用いれば、得られる可溶性ポリイミドにおいて、耐熱性と可溶性のバランスをとることができる。さらに、側鎖に水酸基もしくはカルボキシル基を有するジアミン化合物を用いることがより好ましい。このようなジアミン化合物を用いれば、得られる可溶性ポリイミドに対して、アルカリ水溶液への溶解性を向上できるという特性を付与することが可能となる。上記ジアミン化合物は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0057】
上記可溶性ポリイミドでは、その構造中に水酸基および/またはカルボキシル基を導入すると、現像液であるアルカリ水溶液に対する溶解性が向上する傾向がある。そのため、アルカリ水溶液を現像液として好適に用いることができるため好ましい。このような水酸基および/またはカルボキシル基を導入した可溶性ポリイミドは、ポリアミド酸を重合する際に、ジアミン化合物として、上述した水酸基および/またはカルボキシル基を有するジアミン化合物を一部含む複数のジアミン化合物を用い、これを酸二無水物成分とを重合反応させることによって得ることができる。
【0058】
<変性ポリイミド>
本発明では、さらに、変性ポリイミドを用いることで、感光性フィルム層に、より優れた反応性・硬化性を付与することができる。この変性ポリイミドは、上記水酸基および/またはカルボキシル基を導入した可溶性ポリイミドに、これと反応可能なエポキシ基を有するエポキシ系化合物と反応させることによって、後述する各種の官能基を導入することで得られる。
【0059】
上記エポキシ系化合物は、上記のように少なくともエポキシ基を有しておればよいが、さらに光重合性および/または熱重合性官能基を含有していることが好ましく、具体的には、少なくともエポキシ基を2個以上有するとともに、さらに、炭素間三重結合および炭素間二重結合から選択される官能基を二つ以上有することが好ましい。このような官能基を導入することにより、得られる感光性フィルム層に良好な硬化性や接着性を付与することができる。
【0060】
可溶性ポリイミドに含まれる水酸基・カルボキシル基とエポキシ系化合物とを反応させて変性ポリイミドを得るための条件は、特に限定されるものではないが、次に示すような有機溶媒に可溶性ポリイミドを溶解させ、これに上記エポキシ系化合物を加えて、所定の反応温度および反応時間で反応させればよい。
【0061】
上記反応に用いられる有機溶媒は、エポキシ基と反応せず、水酸基および/またはカルボキシル基を有する可溶性ポリイミドを溶解できれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;ヘキサメチルホスホルアミド;γ−ブチロラクトン;等を挙げることができる。これら有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合した混合物として用いてもよい。後にこの有機溶媒は除去するため、なるべく沸点の低いものを選択すると工程上有利となる。
【0062】
上記反応温度は、エポキシ基と水酸基・カルボキシル基とが反応する温度範囲内に設定すればよく、具体的には、40〜130℃の範囲内とすることが好ましい。この温度範囲から外れると、エポキシ基と水酸基・カルボキシル基とが良好に反応できないため好ましくない。特に、エポキシ系化合物が、エポキシ基に加えて二重結合および/または三重結合を有する場合、この二重結合・三重結合が熱により架橋・重合しない程度の温度で反応させることが望ましい。具体的には、上記反応温度は40〜100℃の範囲内がより好ましく、50〜80℃の範囲内であることがさらに好ましい。
【0063】
上記反応時間は、可溶性ポリイミドに含まれる水酸基・カルボキシル基と、エポキシ系化合物に含まれるエポキシ基等が十分に反応できる時間であれば特に限定されるものではないが、一般的には、1時間から15時間程度である。
【0064】
ベースポリマーとして上記変性ポリイミドを用いる場合、得られる感光性フィルム層において、銅箔との接着性や現像性を向上するために、当該変性ポリイミドに加えて、他の樹脂を用いてもよい。この他の樹脂としては、前記<可溶性ポリイミド>の項で述べた他の樹脂(熱硬化性樹脂・熱可塑性樹脂)を挙げることができる。また、これら他の樹脂の混合比率も、銅箔との接着性や現像製を向上できるとともに、変性ポリイミドの特性を低下させないものであれば、特に限定されるものではない。
【0065】
<ベースポリマーの配合量>
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物に含まれる(A)ベースポリマーの配合量としては、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物の合計量を100重量%とした場合に、30〜70重量%の範囲内で用いることが好ましく、40〜60重量%の範囲内で用いることがより好ましく、45〜60重量%の範囲内で用いることがさらに好ましい。このとき、ベースポリマーの種類は特に限定されるものではなく、上記カルボキシル基含有ポリイミドであってもよいし、可溶性ポリイミドであってもよいし、変性ポリイミドであってもよいし、これらの混合物であってもよい。
【0066】
ベースポリマーの配合量が30重量%未満であれば、硬化後の感光性フィルム層の難燃性を実現することが難しくなるとともに、機械的特性が低下する傾向がある。一方、70重量%より多いと、感光性フィルム層の現像性が低下する傾向にある。
【0067】
<(メタ)アクリル系化合物>
本発明にかかる感光性樹脂組成物には、上記(A)ベースポリマーに加えて、(B)(メタ)アクリル系化合物を含有している。この(メタ)アクリル系化合物を用いると、得られる感光性フィルム層に対して、熱圧着時の流動性を付与することができる。
【0068】
上記(メタ)アクリル系化合物としては、特に限定されるものではないが、炭素間二重結合を2個以上有する多官能の(メタ)アクリル系化合物を用いることが好ましい。このような多官能の(メタ)アクリル系化合物を用いれば、得られる感光性フィルム層において架橋密度を向上することができる。また、(メタ)アクリル系化合物としては、1分子中に芳香環および/または複素環を1個以上有する化合物を用いることがより好ましい。このような化合物を用いれば、感光性フィルム層に対して、熱圧着時の流動性を付与できるだけでなく、高い解像度も付与することができる。
【0069】
1分子中に芳香環および/または複素環を1個以上有し、かつ炭素間二重結合を1個以上有する(メタ)アクリル系化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、アロニックスM−210、M−211B(商品名、東亞合成社製)、NKエステルABE−300、A−BPE−4、A−BPE−10、A−BPE−20、A−BPE−30、BPE−100、BPE−200(商品名、新中村化学社製)等のビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート;アロニックスM−208(商品名、東亞合成社製)等のビスフェノールF EO変性(n=2〜20)ジ(メタ)アクリレート;デナコールアクリレートDA−250(商品名、ナガセ化成社製)、ビスコート#540(商品名、大阪有機化学工業社製)等のビスフェノールA PO変性(n=2〜20)ジ(メタ)アクリレート;デナコールアクリレートDA−721(商品名、ナガセ化成社製)等のフタル酸PO変性ジアクリレート;等を挙げることができる。
【0070】
また、芳香環は含まないが好ましく用いられる(メタ)アクリル系化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、アロニックスM−215(商品名、東亞合成社製)等のイソシアヌル酸EO変性ジアクリレート;アロニックスM−315(商品名、東亞合成社製)、NKエステルA−9300(商品名、新中村化学社製)等のイソシアヌル酸EO変性トリアクリレート;等を挙げることができる。
【0071】
これら(メタ)アクリル系化合物は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0072】
さらに、本発明では、1分子内のエチレンオキサイド変性部位(EO変性とも称する)の繰り返し単位―(CHCHO)−の数が10以上の(メタ)アクリル系化合物(便宜上、従(メタ)アクリル系化合物と称する)を、上述した(メタ)アクリル系化合物(便宜上、主(メタ)アクリル系化合物と称する)と同時に使用することが好ましい。このような(メタ)アクリル系化合物を併用することで、得られる感光性フィルム層に対して、熱ラミネート時における熱流動性をより向上することができる。
【0073】
上記従(メタ)アクリル系化合物としては、例えば、前述のA−BPE−10、A−BPE−20、A−BPE−30、BPE−100、BPE−200(商品名、新中村化学社製)等のビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールF EO変性(繰り返し単位数n=10〜20)ジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。また、エチレンオキサイド変性部位ではないが、プロピレンオキサイド変性部位(PO変性とも称する)の繰り返し単位の数が10以上であるビスフェノールA PO変性(n=10〜20)ジ(メタ)アクリレートも、従(メタ)アクリル系化合物として好ましく用いることができる。
【0074】
全ての(メタ)アクリル系化合物(すなわち、主(メタ)アクリル系化合物および従(メタ)アクリル系化合物)に対する上記従(メタ)アクリル系化合物における使用量は特に限定されるものではないが、全ての(メタ)アクリル系化合物の重量を基準として、その10%以上用いることが好ましく、20%以上用いることがより好ましい。
【0075】
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物に含まれる(B)(メタ)アクリル系化合物の配合量としては、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物の合計量を100重量%とした場合に、10〜70重量%の範囲内で用いることが好ましく、20〜60重量%の範囲内で用いることがより好ましく、20〜40重量%の範囲内で用いることがさらに好ましい。
【0076】
(メタ)アクリル系化合物の配合量が10重量%未満であれば、得られる感光性フィルム層において、圧着可能温度が高くなり、かつ解像度が悪くなる傾向がある。一方、70重量%より多いと、Bステージの感光性フィルム層においてベタツキが見られ、熱圧着時に樹脂がしみ出しやすくなり、さらに硬化物が脆くなりすぎる傾向にある。
【0077】
<(C)その他の成分>
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物には、前述したように、上記(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物以外に、(C)その他の成分が含有されていてもよい。このその他の成分は、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の硬化促進剤または硬化剤、難燃剤、光反応開始剤、増感剤等が挙げられる。また、前記<可溶性ポリイミド>の項で説明した他の樹脂もその他の成分として用いることができる。
【0078】
<エポキシ樹脂>
上記エポキシ樹脂は、上記(A)ベースポリマーとして用いてもよいが、ベースポリマーとは別に含有されていてもよい。エポキシ樹脂が含有されていれば、得られる感光性フィルム層に対して、高い接着性を付与することができる。特に、FPC等のプリント配線板に用いる場合、接着の対象となる材質が銅箔やポリイミドフィルムとなるが、このような材質に対しても高い接着性を付与することが可能となる。
【0079】
上記エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、油化シェル社製商品名エピコート828、834、1001、1002、1003、1004、1005、1007、1010、1100L等のビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;油化シェル社製商品名エピコート5050、5051、5051H等の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂;油化シェル社製商品名エピコートESCN−220L、220F、220H、220HH、180H65等のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;油化シェル社製商品名エピコート1032H60、日本化薬社製商品名EPPN−502H等のノボラック型エポキシ樹脂;新日鐵化学社製商品名ESN−375、ESN−185等のナフタレンアラルキルノボラック型エポキシ樹脂;油化シェル社製商品名YX4000H等のビフェノール型エポキシ樹脂;ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ノボラックグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等;グリシジルエステル型エポキシ樹脂:グリシジルアミン型エポキシ樹脂;環状脂肪族エポキシ樹脂;芳香族型エポキシ樹脂;ハロゲン化エポキシ樹脂;等を挙げることができる。これらエポキシ樹脂は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0080】
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂の配合量としては、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物の合計量を100重量%とした場合に、0〜30重量%の範囲内で用いることが好ましく、0〜20重量%の範囲内で用いることがより好ましく、0〜10重量%の範囲内で用いることがさらに好ましい。エポキシ樹脂の配合量が30重量部を超えると、得られる感光性フィルム層が硬くなる傾向にあり、感光性ドライフィルムレジストの耐屈曲性が低下するおそれがある。
【0081】
<硬化剤>
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物に、上記エポキシ樹脂を含有させる場合には、このエポキシ樹脂の硬化を効率良く進行させるために、硬化促進剤または硬化剤を添加してもよい。上記硬化促進剤、硬化剤としては、イミダゾール系化合物、酸無水物、第3級アミン類、ヒドラジン類、芳香族アミン類、フェノール類、トリフェニルホスフィン類、有機過酸化物などを挙げることができるができるが、特に限定されるものではない。
【0082】
上記硬化促進剤または硬化剤の添加量は、用いるエポキシ樹脂を100重量%とした場合に、0.1〜20重量%の範囲内とすることが好ましく、1〜20重量%の範囲内とすることがより好ましく、0.5〜15重量%の範囲内とすることがさらに好ましい。硬化促進剤または硬化剤の添加量が0.1重量%未満であると、エポキシ樹脂の硬化が十分に進行しない。一方、20重量%を超えると、得られる感光性フィルム層の耐熱性が低下するおそれがある。
【0083】
<難燃剤>
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物には、硬化後に難燃性を付与するために難燃剤を含有させてもよい。この難燃剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、リン酸エステル、縮合リン酸エステルなどのリン系化合物、リン酸アンモニウム塩などの1分子内にリン原子及び窒素原子を分子内に有する化合物、含臭素(メタ)アクリル化合物などの含臭素有機化合物、芳香族環の含有率が高いシリコーン化合物等を挙げることができる。例えば、後述する実施例4では、リン酸エステル化合物であるクレジルジ−2,6−キシレニルホスフェートを用いている。
【0084】
上記難燃剤の配合量としては、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物の合計量を100重量%とした場合に、0〜100重量%の範囲内で用いることが好ましく、1〜50重量%の範囲内で用いることがより好ましく、1〜40重量%の範囲内で用いることがさらに好ましい。難燃剤の配合量が10重量%を超えると、硬化後の感光性フィルム層の機械特性が悪くなる傾向がある。
【0085】
<光反応開始剤および増感剤>
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物には、露光および現像によって所定のパターンを形成できるように、光反応開始剤が含有されていることが非常に好ましい。この光反応開始剤としては、例えば、ラジカル発生型の化合物を挙げることができ、具体的には、g線程度の長波長の光によりラジカルを発生するアシルフォスフィンオキサイド化合物を挙げることができるが、特に限定されるものではない。この化合物により発生したラジカルは、炭素間二重結合を有する反応性基(ビニル基、(メタ)アクリル基、アリル基等)と反応し架橋・重合を促進することができる。
【0086】
また、光ラジカル発生型の光反応開始剤に代えて、光カチオン発生型または光塩基発生型の光反応開始剤を用いてもよい。
【0087】
上記光カチオン発生型の光反応開始剤としては、具体的には、例えば、ジメトキシアントラキノンスルフォン酸のジフェニルヨードニウム塩等のジフェニルヨードニウム塩類・トリフェニルスルフォニウム塩類・ピリリニウム塩類、トリフェニルオニウム塩類・ジアゾニウム塩類等を例示することができる。また、光塩基発生型の光反応開始剤としては、具体的には、例えば、ニトロベンジルアルコールやジニトロベンジルアルコールとイソシアナートの反応により得られるウレタン化合物、またはニトロ−1−フェニルエチルアルコールやジニトロ−1−フェニルエチルアルコールとイソシアナートの反応により得られるウレタン化合物、ジメトキシ−2−フェニル−2−プロパノールとイソシアナートの反応により得られるウレタン化合物等を挙げることができる。
【0088】
本発明にかかる感光性フィルム層、すなわち感光性樹脂組成物には、実用に供しうる感光感度を達成するため、増感剤を含有させてもよい。この増感剤の好ましい例としては、ミヒラケトン、ビス−4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0089】
上記光反応開始剤および増感剤の総重量は、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物の合計量を100重量%とした場合に、0.001〜10重量%の範囲内で用いることが好ましく、0.01〜10重量%の範囲内で用いることがより好ましい。0.001〜10重量%の範囲を逸脱すると、増感効果が得られなかったり、現像性に好ましくない影響を及ぼしたりする場合がある。なお、上記光反応開始剤および/または増感剤は、1種類のみを用いても良いし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0090】
<感光性樹脂組成物に用いられる有機溶媒>
本発明にかかる感光性樹脂組成物は、有機溶媒に溶解させて、感光性樹脂組成物溶液として用いることが好ましい。これによって、塗布等の方法を用いて感光性フィルム層を容易に形成することができる。上記感光性樹脂組成物の溶液の調製方法は特に限定されるものではなく、上述した(A)ベースポリマー、(B)(メタ)アクリル系化合物、(C)その他の成分を有機溶媒に加える等して攪拌・混合し、これら各成分を均一に溶解(または分散・懸濁)させればよい。
【0091】
感光性樹脂組成物の溶解に用いられる有機溶媒は、ベースポリマー、(メタ)アクリル系化合物、その他の成分を溶解できる有機溶媒であれば特に限定されるものではないが、例えば、ジオキソラン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;メチルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール系溶媒;等を好ましく用いることができる。これら有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合した混合物として用いてもよい。後にこの有機溶媒は除去するため、なるべく沸点の低いものを選択すると工程上有利となる。
【0092】
なお、上記感光性樹脂組成物を溶液として調製する場合、当該感光性樹脂組成物の濃度は特に限定されるものではなく、粘度が高くなりすぎて取扱性が低下しない程度であればよい。例えば、ベースポリマーの固形分重量%(Sc)を30%にするように溶液を調製する例を挙げることができる。
【0093】
<イオン捕捉剤層>
本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、上述した感光性フィルム層に積層されてなるイオン捕捉剤層を有している。このイオン捕捉剤層は、(D)イオン捕捉剤を含有しており、感光性フィルム層の表面に直接接触するように積層されている。そのため、感光性フィルム層が吸水して周囲の不純物イオンを取り込んでも、イオン捕捉剤により捕捉することが可能となり、感光性フィルム層、すなわち感光性ドライフィルムレジストの電気信頼性を優れたものとすることができる。
【0094】
ところで、本発明にかかる感光性フィルム層に用いられる(A)ベースポリマーは、前記<ベースポリマー>の項や<可溶性ポリイミドの製造方法>の項等で述べたように、カルボキシル基含有ポリマーや、側鎖に水酸基もしくはカルボキシル基を有するジアミン化合物を用いて合成される可溶性ポリイミドであることが非常に好ましい。これは、前述したように、現像液として好ましく用いられるアルカリ水溶液への溶解性を向上させるためである。しかしながら、このように、構造中にカルボキシル基や水酸基を有する樹脂は、吸水性(吸湿性)にも富むため、吸水状態では、電気信頼性が低下するおそれがある。
【0095】
電気信頼性の低下について、感光性ドライフィルムレジストをFPCのカバーレイフィルムとして用いた例を挙げて説明する。
【0096】
FPCの基板上には、図1に示すような、例えば、微細な2つの櫛型回路10・20が互いに対向して組み合わさった形状(櫛型パターン)の銅パターン回路が形成されている。図1に示す例では、櫛型回路10・20は電極端子11・21と櫛型のライン12・13・22・23を有している。なお、ライン12・13・22・23については、説明の便宜上、櫛の背に相当するライン12・22を「幹ライン」と称し、櫛の歯に相当するライン13・23を「枝ライン」と称する。
【0097】
幹ライン12または22は、電極端子11または21につながり、櫛型回路10・20の対向する方向に直行する方向に沿って形成されており、さらに、この幹ライン12または22から、櫛の歯に相当する枝ライン13または23が複数突出するように形成されている。これら複数の枝ライン13または23は、互いの櫛型回路20または10に対向する方向に延びており、各枝ライン13・23が交互に配置するようになっている。
【0098】
上記櫛型回路10・20のサイズとしては、例えば、電極端子11または21の大きさを7mm×4mm、枝ライン13または23の長さを100mm、各枝ライン13・23については、ライン/スペースの幅をそれぞれ40μm/40μm、枝ライン13または23の先端と、対向する幹ライン22または12との間隔を500μmとなるように形成する例が挙げられる。
【0099】
このように、銅パターン回路においては、通常、互いに隣接するラインの間隔は、μm単位の長さとなっていることがほとんどである。なお、説明の便宜上、図1では、ライン13・23の間の幅に対して、各ライン13・23の幅を小さく記入している。
【0100】
このような微細な銅パターン回路に対して、湿度の高い条件で電圧を印加したとする。この場合、当該銅パターン回路を被うカバーレイフィルムは容易に吸水する。ここで、カバーレイフィルムがイオン性の物質で汚染されていれば、すなわち、感光性フィルム層(感光性樹脂組成物)中に、ナトリウムイオンや塩素イオン・臭素イオン等の不純物イオンが含まれていれば、カバーレイフィルムに弱い導電性が付与されることになる。そのため、櫛型回路10または20にリーク電流が生じる。
【0101】
しかも、隣接するライン(例えば、枝ライン13・23)の間に電位差が生じると、陽極となるラインで、当該ラインを形成する銅のイオン化が生じる。この銅イオンは、吸水したカバーレイフィルムに取り込まれてしまう(マイグレーションの発生)。しかも、この銅イオンの取り込みは、カバーレイフィルムに導電性を付与してリーク電流を増大させるだけでなく、発生した銅イオンは、当該カバーレイフィルムを通じて陰極となるラインへ移動して析出する。このような析出(デンドライト)が多量に生じると、デンドライトが樹枝状に成長し、隣接するライン同士が短絡することもある。
【0102】
そのため、感光性フィルム層の(A)ベースポリマーとして、ポリイミドのような非常に絶縁性の高い樹脂を用いたとしても、カバーレイフィルムの絶縁性を大きく低下させることになり、その結果、カバーレイフィルム(すなわち感光性ドライフィルムレジスト)の電気信頼性を大きく損なうことになる。
【0103】
これに対して、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストでは、上記イオン捕捉剤層を有しているため、このイオン捕捉剤により銅イオン等の不純物イオンを捕捉することができるので、イオンのマイグレーションを回避することが可能になる。
【0104】
特に、FPCの製造に際しては、感光性ドライフィルムレジストを露光・現像することになるが、現像時に用いられるアルカリ水溶液は、塩基性化合物が含まれる。したがって、感光性ドライフィルムレジストは、この塩基性化合物(イオン性の物質)によって汚染されやすく、イオンのマイグレーションを起こしやすい。これに対して、本発明では、イオン捕捉剤層を形成して感光性フィルム層を保護することになるので、現像時にイオン性の物質で汚染されたとしても、イオン捕捉剤層により銅イオン等の不純物イオンをより有効に捕捉することが可能になる。
【0105】
その結果、本発明によれば、感光性ドライフィルムレジストの耐イオンマイグレーション性を向上させることが可能になり、電気信頼性の低下を効率的に回避することができる。そのため、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、特に、FPC等を製造する用途等に非常に好適に用いることができる。
【0106】
<(D)イオン捕捉剤>
本発明にかかるイオン捕捉剤層に含有される(D)イオン捕捉剤は、イオンを捕捉する能力を有している化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、オキシン、ガロイル没食子酸、クベロン、サリチルアルドキシム、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン、ネオクベロン、ビスムチオールII、フェニルチオヒダントイン酸等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらイオン捕捉剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0107】
中でも、上記イオン捕捉剤としては、特に、金属イオンに対して配位結合する能力(キレート結合能力)を有している化合物であることがより好ましい。これによって、上述した銅のイオン化によるマイグレーション(銅マイグレーション)を有効に回避することが可能になり、FPCの製造等に好適に用いることができる。
【0108】
また、これらイオン捕捉剤を用いる場合、感光性フィルム層に対するイオン捕捉剤層の親和性を優れたものとするために、チタネート系カップリング剤を併用してもよい。
【0109】
このチタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリスチタネート等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。これらチタネート系カップリング剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0110】
さらに本発明にかかるイオン捕捉剤層では、上述した比較的低分子のイオン捕捉剤だけではく、キレート結合によってイオンを捕捉する高分子(以下、キレート高分子と称する)をイオン捕捉剤として用いることもできる。
【0111】
また、上記キレート高分子としては、例えば、イミノジ酢酸型スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ザルコシン型スチレン−アクリル酸メチル共重合体、エタノールアミンスチレン−アクリル酸メチル共重合体、グリシン型スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ビニルピリジン−メタクリル酸メチル等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。これらキレート高分子は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0112】
上記キレート高分子は、構造中に、陽イオンや陰イオンに配位する官能基を有しているため、感光性フィルム層(感光性樹脂組成物)中の各種不純物イオンを良好に捕捉することができる。さらに、キレート高分子は樹脂であるため、感光性樹脂組成物との濡れ性(密着性・親和性)に優れている。それゆえ、キレート高分子は感光性樹脂組成物中に均一に分散することが可能となり、より効率的に不純物イオンを捕捉することができる。
【0113】
また、上記キレート高分子は、その熱分解開始温度が300℃以上であることから、特に、FPC等のプリント配線板には好適に用いることができる。具体的には、プリント配線板には各種電子部品を実装することになるが、これら電子部品の実装時には、熱を加えることが多い。このような実装時の加熱の繰り返し(熱履歴)は、イオン捕捉剤の分解を引き起こす可能性を高めるが、上記キレート高分子の場合、熱履歴による分解の可能性が低く、イオン捕捉剤層としての活性を失う可能性を回避することができる。
【0114】
加えて、上記キレート高分子には、エラストマー構造が含まれていることから、イオン捕捉剤層を積層した感光性フィルム層、すなわち感光性ドライフィルムレジストにクラックが生じることを有効に回避することができる。具体的には、プリント配線板に電子部品を実装する際や、温度サイクル試験(TCT)を行う際には、上述したように加熱を伴うが、この加熱に起因する熱応力は、上記エラストマー構造により良好に吸収される。その結果、感光性ドライフィルムレジストへのクラックの発生を回避することができる。
【0115】
このように、イオン捕捉剤として、特にキレート高分子を用いることにより、例えば高加速度試験(HAST)においてもイオンのマイグレーションの発生を抑制(耐イオンマイグレーション性を発揮)することができる。その結果、銅パターン回路のような配線導体層の短絡や断線を有効に回避し、電気信頼性を優れたものにできるとともに、耐熱性および耐湿性にも優れた感光性ドライフィルムレジストとすることができる。
【0116】
もちろん、上記イオン捕捉剤としては、上述した比較的低分子のイオン捕捉剤でも十分に優れた耐イオンマイグレーション性を発揮することができる。また、上記比較的低分子のイオン捕捉剤と上記キレート高分子とを併用してイオン捕捉剤層を形成してもよい。
【0117】
また、本発明にかかるイオン捕捉剤層は、上記(D)イオン捕捉剤以外にも、必要に応じてその他の成分を配合することが可能である。上記その他の成分としては、エポキシ化合物、エポキシ硬化促進剤、硬化促進剤、低応力化剤、無機充填材、カップリング剤、離型剤、着色剤、銅イオン捕捉剤、難燃剤等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。これら各成分の具体的な種類や配合量は、イオン捕捉剤層の物性、および感光性ドライフィルムレジストの物性を低下させない限り特に限定されるものではなく、従来公知の化合物や組成物等を従来公知の配合量で用いることができる。
【0118】
<イオン捕捉剤溶液>
本発明にかかるイオン捕捉剤層は、上記(D)イオン捕捉剤および必要ならその他の成分を有機溶媒に溶解させて、イオン捕捉剤溶液を調製し、これを用いてイオン捕捉剤層を形成することが好ましい。これによって、前記感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を形成しやすくなる。上記イオン捕捉剤溶液の調製方法は特に限定されるものではなく、上述した(D)イオン捕捉剤、および、必要に応じてその他の成分を有機溶媒に加える等して攪拌・混合し、これら各成分を均一に溶解(または分散・懸濁)させればよい。
【0119】
上記イオン捕捉剤溶液に用いられる有機溶媒は、イオン捕捉剤およびその他の成分を溶解できる有機溶媒であれば特に限定されるものではないが、例えば、テトラヒドロフラン等のエーテル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類、2−ブタノンなどのケトン系溶媒、トルエン等の芳香族系溶媒、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒等が好ましく用いられる。これら有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合した混合物として用いてもよい。後にこの有機溶媒は除去するため、なるべく沸点の低いものを選択すると工程上有利となる。
【0120】
上記イオン捕捉剤溶液を調製する場合、イオン捕捉剤の濃度は特に限定されるものではないが、0.1〜50重量%の範囲内が好ましく、1〜20重量%の範囲内がより好ましい。イオン捕捉剤の濃度が0.1重量%未満の場合には、濃度が低すぎて十分な厚みを有するイオン捕捉剤層を形成できなくなる場合がある。一方、50重量%を超えると、感光性ドライフィルムレジストの接着強度が低下する場合がある。
【0121】
<感光性ドライフィルムレジストの製造方法>
本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、前述した感光性樹脂組成物を用いて感光性フィルム層を形成し、この感光性フィルム層の上に、上述したイオン捕捉剤溶液を用いてイオン捕捉剤層を積層することによって製造することができる。すなわち、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストの製造方法には、感光性フィルム層を形成する工程(感光性フィルム層形成工程)と、この感光性フィルム層にイオン捕捉剤層を積層する工程(イオン捕捉剤積層工程)とを少なくとも含んでいればよい。
【0122】
<感光性フィルム層形成工程>
具体的には、上記感光性フィルム層形成工程では、まず、感光性樹脂組成物の溶液を調製し、この溶液を支持体フィルムの表面に均一に塗布して塗布層を形成する。その後、塗布層(支持体フィルムも含む)を加熱するか、塗布層に熱風を吹き付けるか、これら加熱・熱風吹き付けを併用することにより、塗布層から有機溶媒を除去する。これによって、感光性フィルム層が形成される。なお、感光性樹脂組成物を支持体フィルムに塗布する方法や条件は特に限定されるものではなく、従来公知の方法を好適に用いることができる。
【0123】
通常、感光性フィルムは、感光性組成物(樹脂組成物に限定されない)を半硬化状態(Bステージ)で保持したものであり、加熱等により流動性を発揮し、その後、硬化が完了するように設計されている。上記のように形成された感光性フィルム層もこのように設計されている。
【0124】
具体的には、例えば、FPCの製造では、感光性フィルムは、使用前はBステージの状態にあるが、熱プレスまたはラミネート加工時には流動性を発揮する。このとき、感光性フィルムは、その流動性により銅パターン回路の凸凹に追従して密着する。そして、露光時における光架橋反応、プレス加工時における熱と、プレス後に施す加熱キュアとにより硬化が完了する。
【0125】
上記感光性フィルム層の厚みは、用途に応じて適宜設定されればよく、特に限定されるものではないが、FPC等のプリント配線板の製造に用いる場合には、5〜75μmの範囲内であることが好ましく、10〜60μmの範囲内であることがより好ましく、10〜40μmの範囲内であることが最も好ましい。
【0126】
プリント配線板の製造に用いる場合、感光性フィルム層の厚みが小さすぎると、(1)銅パターン回路とベースフィルム(ポリイミドフィルム等)の表面との段差(凹凸)を埋め込むことができない、(2)銅パターン回路を形成したCCLに対して感光性フィルム層の積層した後に、表面の平坦性を保つことができなくなり、屈曲性が低下する、等といった問題が発生する傾向がある。一方、感光性フィルム層の厚みが大きすぎると、(1)微細なパターンを現像しにくくなって解像度が低下する、(2)硬化後のFPC等に反りが発生しやすくなる、等といった問題が発生する傾向がある。
【0127】
なお、上記感光性フィルム層の厚み、すなわち、感光性樹脂組成物の溶液を塗布した後の塗布層の厚みは、溶液中の感光性樹脂組成物の含有率(濃度)や塗布手段、塗布速度等の塗布条件に依存する。
【0128】
上記感光性フィルム層形成工程において、塗布膜から有機溶媒を除去・乾燥する乾燥段階では、その乾燥温度は特に限定されるものではないが、通常、(メタ)アクリル系化合物に含まれるアクリル基等の硬化性に寄与する官能基が反応してしまわない程度の温度が好ましい。具体的には、120℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。なお、下限値については、有機溶媒を揮発させることが可能な温度以上であれば特に限定されるものではない。
【0129】
上記乾燥段階では、その乾燥時間は溶媒が除去されるのに十分な時間であればよく、限定されるものではないが、なるべく短い時間である方が工程上有利となる。具体的には、数分間〜10分間程度の範囲内が好ましい。ただし、乾燥が不十分であると、Bステージ状態の感光性フィルム層にタック性(ベタツキ)が見られ、取扱性が低下するおそれがあるという問題が生じる。そのため、この点を考慮して乾燥時間を適宜設定すればよい。
【0130】
上記感光性フィルム層形成工程において、感光性樹脂組成物の溶液を塗布する支持体フィルムとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム(PPSフィルム)、ポリイミドフィルム等、通常市販されている各種のフィルムを挙げることができる。中でも、ある程度の耐熱性を有し、比較的安価に手に入ることから、支持体フィルムとしてはPETフィルムが多く用いられる。
【0131】
上記支持体フィルムは、感光性ドライフィルムレジストを使用する際には剥離されるので、当該支持体フィルムにおける感光性フィルムとの接合面には、表面処理が施されていてもよい。これにより、感光性フィルム層と支持体フィルムとの密着性と剥離性との双方を向上させることができる。
【0132】
上記支持体フィルムの厚みは特に限定されるものではないが、5〜50μmの範囲内であることが好ましく、10〜30μmの範囲内であることがより好ましい。支持体フィルムの厚みが小さすぎるとシワが生じやすく、支持体フィルムそのものの取扱性が低下したり、感光性フィルム層形成工程における各段階での操作性が低下したりする傾向がある。一方、厚みが大きすぎると、この支持体フィルムは最終的に廃棄するものであるため、無駄が大きくなるという問題がある。
【0133】
<イオン捕捉剤層積層工程>
本発明におけるイオン捕捉剤層積層工程では、上記感光性フィルム層形成工程により形成された感光性フィルム表面に、イオン捕捉剤層を積層する。このとき、上記感光性フィルム層形成工程と同様に、イオン捕捉剤溶液を用いて、感光性フィルムの表面にイオン捕捉剤層を形成することが好ましい。
【0134】
ここで、イオン捕捉剤層を形成する具体的な方法としては、(1)直接形成法(直接塗布法)と(2)転写法とが挙げられる。まず、(1)直接形成法では、感光性フィルム層の表面に、イオン捕捉剤溶液を塗布した後に乾燥することによって、イオン捕捉剤層を形成する方法である。また、(2)転写法では、イオン捕捉剤溶液を、転写用フィルムの表面に塗布し乾燥した後に、この転写用フィルムの被塗布面を感光性フィルムと貼り合わせ、さらにその後、貼り合わせた転写用フィルムを剥離することによって、イオン捕捉剤層を形成する方法である。
【0135】
したがって、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストでは、感光性フィルム層に積層されるイオン捕捉剤層は、感光性フィルム層に対して直接形成されてもよいし、感光性フィルム層に対して転写されて形成されてもよい。
【0136】
本発明におけるイオン捕捉剤層積層工程では、上記直接形成法または転写法の何れであっても、イオン捕捉剤溶液を塗布する対象と、感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を積層する段階とが異なるだけで、イオン捕捉剤溶液を用いて塗布する点については基本的に同様である。
【0137】
具体的には、上記直接形成法の場合、感光性フィルム層の上に、イオン捕捉剤溶液を均一に塗布した後、加熱および/または熱風吹き付けにより有機溶媒を除去して乾燥する。一方、上記転写法の場合は、PETフィルム等の転写用フィルムに上記イオン捕捉剤溶液を用いて均一に塗布した後、加熱および/または熱風吹き付けにより有機溶媒を除去して乾燥する。何れも、塗布用手段や塗布する条件については同様である。
【0138】
上記イオン捕捉剤溶液を塗布する際の条件については特に限定されるものではない。例えば、塗布用手段としては、従来公知のコンマコーター、ダイコーター、ロールコーター、ナイフコーター、リバースコーター、グラビアコーター等の塗布装置(塗布器具)を用いる方法を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
【0139】
上記イオン捕捉剤層の厚みは特に限定されるものではないが、FPC等のプリント配線板の製造に用いる場合には、1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましく、0.3μm以下であることがさらに好ましく、0.1μm以下であることが最も好ましい。
【0140】
イオン捕捉剤層の厚みが1μmを超えると、感光性ドライフィルムレジストを積層したプリント配線板の耐屈曲性が低下し、折り曲げに弱くなったり、難燃性に劣ったりする傾向がある。また、上記イオン捕捉剤層の厚みは、1μm以下であっても、十分な耐イオンマイグレーション性を発揮できるため、イオン捕捉剤層の厚みを必要以上に大きくすることはコスト的にも無駄である。
【0141】
なお、上記イオン捕捉剤層の厚み、すなわち、イオン捕捉剤溶液を塗布した後の塗布層の厚みは、溶液中のイオン捕捉剤の含有率(濃度)や塗布手段、塗布速度等の塗布条件に依存する。
【0142】
本発明におけるイオン捕捉剤層積層工程においては、上記(1)直接形成法の場合は、感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を直接積層することで工程が完了するが、上記(2)転写法の場合は、転写用フィルムの表面に形成されたイオン捕捉剤層を感光性フィルム層の表面に転写する段階を経ることで工程が完了する。
【0143】
イオン捕捉剤層を感光性フィルム層に転写する転写段階では、イオン捕捉剤層が転写できればその具体的な転写方法は特に限定されるものではないが、通常は、感光性フィルム層(すなわち、感光性フィルム層/支持体フィルムからなる本体側2層構造シート)に対して、イオン捕捉剤層/転写用フィルムからなる転写側2層構造シートを貼り合わせて、ロールラミネート等の手法により転写すればよい。もちろん、上記各2層構造シートを貼り合わせる際には、本体側2層構造シートの感光性フィルム面と転写側2層構造シートのイオン捕捉剤層の面とを接合させる。
【0144】
上記転写段階におけるロールラミネートの条件は特に限定されるものではなく、転写用フィルムの表面からイオン捕捉剤層が感光性フィルム層に転写できるようなニップ圧とすればよいが、ロールラミネートする際に、20〜70℃の範囲内で加熱すると好ましい。これによって、イオン捕捉剤層を感光性フィルム層に良好に転写することができる。
【0145】
上記転写用フィルムは、転写段階後、本体側2層構造シート(感光性フィルム層/支持体フィルム)から剥離すればよい。また、後述するように、上記転写用フィルムを本体側2層構造シートから剥離しないで保護フィルムとして用いることもできる。つまり、本発明では、転写用フィルムとして後述する保護フィルムを用いてもよい。
【0146】
上記転写法では、イオン捕捉剤層をいったん転写用フィルム上に形成してから感光性フィルム層の表面に転写した後に剥離するため、転写用フィルムは、本体側2層構造シートにおける支持体フィルムよりも軽い外力でイオン捕捉剤層から剥離できるものを用いることが好ましい。
【0147】
上記転写用フィルムとしては、具体的には、例えば、上記支持体フィルムと同じく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム(PPSフィルム)、ポリイミドフィルム等、通常市販されている各種のフィルムを使用すること可能であるが、イオン捕捉剤層からの剥離性が高いものであれば、これらに限定されるものではない。転写用フィルムでは、ある程度の耐熱性を有し、比較的安価に手に入ることから、支持体フィルムと同様に、PETフィルムが多く用いられる。また、剥離性を向上させるために、転写用フィルムにおけるイオン捕捉剤層を形成する側の表面は、従来公知の方法で表面処理してもよい。
【0148】
上記転写用フィルムの厚みは特に限定されるものではないが、5〜50μmの範囲内であることが好ましく、10〜30μmの範囲内であることがより好ましい。厚みが小さすぎるとシワになりやすいため、転写用フィルムそのものの取扱性が低下したり、イオン捕捉剤層の形成や転写段階における操作性が低下したりする傾向がある。一方、厚みが大きすぎると、この転写用フィルムは最終的に廃棄するものであるため、無駄が大きくなるという問題がある。
【0149】
上記製造方法により、本発明にかかる感光性ドライフィルムが得られる。この感光性ドライフィルムレジストは、少なくとも、上記感光性フィルム層とこれに積層される上記イオン捕捉剤層とを有していればよいが、上記製造方法では、さらに支持体フィルムも有している。したがって、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、支持体フィルム/感光性フィルム層/イオン捕捉剤層からなる3層構造シート(積層体)となっていてもよい。
【0150】
得られた感光性ドライフィルムレジスト(イオン捕捉剤層/感光性フィルム層)は、プリント配線板等の各種積層対象物に積層して用いるので、ある程度の接着強度を有していることが好ましい。
【0151】
具体的には、積層対象物の種類や材質に応じて、感光性樹脂組成物に含まれる材料を選択したり、別途接着剤層を形成したりする等して、適切な接着強度を適宜設定すればよいが、特に、プリント配線板の製造に用いられる場合には、銅箔光沢面との接着強度が500Pa・m以上であることが好ましく、600Pa・m以上であることがより好ましい。接着強度の下限がこれ以上であれば、プリント配線板の製造に良好に用いることができる。
【0152】
<保護フィルム>
さらに、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストには、イオン捕捉剤層、すなわち支持体フィルムの積層されていない側の面(接着面)に保護フィルムが積層されていてもよい。この保護フィルムは、ゴミの付着や空気中の酸素と接触による劣化を回避して、感光性ドライフィルムレジストの表面を保護することができる。したがって、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、支持体フィルム/感光性フィルム層/イオン捕捉剤層/保護フィルムからなる4層構造シート(積層体)となっていてもよい。このような4層構造シートの場合、接着面を有効に保護できるだけでなく、巻き取って保存することもしやすくなる。
【0153】
上記保護フィルムは使用時には剥離するため、保護フィルムとイオン捕捉剤層との接合面は、保管時には適度な密着性を有するとともに、使用時の剥離しやすさを兼ね備えていることが好ましい。特に、保護フィルムの剥離性については、感光性フィルム層に積層されている支持体フィルムよりも軽い外力でイオン捕捉剤層から剥離できる必要がある。
【0154】
保護フィルムの剥離に大きな外力が必要となると、使用時に保護フィルムを剥離しようとしても、保護フィルムがイオン捕捉剤層を介して感光性フィルム層に強く密着しているため、支持体フィルムのみが剥離されてしまう。この場合、イオン捕捉剤層側には保護フィルムが積層されたままとなっているので、例えばFPCを製造する場合には、後述の銅回路付きCCL等と感光性ドライフィルムレジストとを熱ラミネートする工程へ進むことができなくなる。
【0155】
上記保護フィルムとしては、具体的には、例えば、PETフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム(PPSフィルム)、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)、ポリエチレンビニルアルコールフィルム(EVAフィルム)、「ポリエチレンとエチレンビニルアルコールの共重合体フィルム」(便宜上、(PE+EVA)共重合体フィルムと略す)、「PEフィルムと(PE+EVA)共重合体フィルムの積層体」(便宜上、PE−PE+EVA積層フィルムと称する)、または「(PE+EVA)共重合体とポリエチレンとの同時押し出し製法によるフィルム」(片面がPEフィルム面であり、もう片面が(PE+EVA)共重合体フィルム面であるフィルムとなる。便宜上、PE−PE+EVA同時押出フィルムと称する)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、剥離性を向上させるために、転写用フィルムと同様に、保護フィルムにおけるイオン捕捉剤層と接合する側の表面は、従来公知の方法で表面処理してもよい。
【0156】
上記保護フィルムの厚みは特に限定されるものではないが、5〜50μmの範囲内であることが好ましく、10〜30μmの範囲内であることがより好ましい。厚みが小さすぎるとシワになりやすいため、保護フィルムそのものの取扱性が低下したり、保護フィルムをイオン捕捉剤層に積層する際の操作性が低下したりする傾向がある。一方、厚みが大きすぎると、この保護フィルムは最終的に廃棄するものであるため、無駄が大きくなるという問題がある。
【0157】
上記保護フィルムをイオン捕捉剤層に積層する際の具体的な積層方法は特に限定されるものではないが、通常は、3層構造シートの感光性フィルム層に対して、保護フィルムを貼り合わせて、ラミネート処理すればよい。このときのラミネートの条件は特に限定されるものではないが、10〜60℃の範囲内で加熱することが好ましい。ラミネート処理時の加熱を不必要に高い温度とすると、ラミネート後の4層構造シートにシワやカールが発生しやすくなったり、イオン捕捉剤層が保護フィルムに強く粘着して、感光性フィルム層から剥がれやすくなったりするという問題が生じる。
【0158】
なお、前述したように、イオン捕捉剤層を転写法により形成する場合、転写用フィルムを剥離せずに、そのまま保護フィルムとして用いてもよい。したがって、前記イオン捕捉剤層積層工程では、転写法を採用する場合、転写用フィルムを剥離しなければ、転写用フィルム(保護フィルム)/イオン捕捉剤層/感光性フィルム層/支持体フィルムの4層構造シートを得ることができる。
【0159】
<プリント配線板の製造>
上記製造方法により得られた感光性ドライフィルムレジストでは、4層構造シートの場合、保護フィルムを剥離してから、3層構造シートの場合はそのまま接着面を積層対象物に対して貼りあわせる。本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストの使用例として、FPCの製造方法を例に挙げて説明する。
【0160】
まず、保護フィルムを剥離した後、接着面を、銅パターン回路が形成された銅貼積層板(便宜上、回路付きCCLと称する)に接するように重ね、これらを熱圧着する。熱圧着の方法は特に限定されるものではなく、例えば、熱ラミネートや熱プレス等の方法が挙げられる。
【0161】
熱圧着が可能となる下限の温度のことを圧着可能温度と称する。この圧着可能温度の測定は、後述の実施例において、〔感光性ドライフィルムレジストの物性の評価〕の項にて説明する。圧着可能温度は特に限定されるものではないが、銅箔光沢面に対して、50〜150℃の範囲内であることが好ましく、20〜150℃の範囲内であることがより好ましく、60〜120℃の範囲内であることがさらに好ましく、80〜120℃の範囲内であることが特に好ましい。
【0162】
銅箔には光沢のある面(光沢面)と光沢のない面(粗面)がある。粗面は表面積が大きいために光沢面と比較して熱圧着は容易であるが、逆に光沢面の熱圧着は容易ではない。そのため、銅箔光沢面へ感光性ドライフィルムレジストを熱圧着できることが可能な温度を有していれば、銅箔粗面に対しても感光性ドライフィルムレジストを熱圧着することができる。
【0163】
熱圧着時の温度が高すぎると、感光性フィルム層に含まれる感光性反応部位が架橋して感光性フィルム層が硬化する。そのため、露光・現像時に感光性ドライフィルムレジストとしての機能を失ってしまう。一方、熱圧着時の温度が低すぎると、感光性フィルム層の流動性が十分に上昇しないため、回路付きCCLの表面の微細な銅パターン化回路を被覆することが難しく、また密着性が低下する傾向がある。
【0164】
なお、圧着できたか否かについては、熱ラミネートした後、感光性ドライフィルムレジストを回路付きCCLの表面(ポリイミドフィルムの表面および銅箔光沢面)から剥離しようとしても剥離不可能であることにより確認する。
【0165】
このようにして得られた積層体は、回路付きCCL/感光性ドライフィルムレジスト(イオン捕捉剤層/感光性フィルム層)/支持体フィルムの順に積層された状態となる。このうち、支持体フィルムは最終的に剥離することになるが、剥離のタイミングとしては、上記積層が完了した時点であってもよいし、露光が完了してからであってもよい。感光性ドライフィルムレジストを保護するという点からは、露光してから支持体フィルムを剥離するほうが好ましい。
【0166】
なお、上記回路付きCCLに形成されている銅パターン回路としては、FPCの用途等に応じた形状や微細さであればよく、特に限定されるものではない。例えば、ライン状のパターンやホール状のパターン、あるいはこれらの組み合わせを挙げることができる。ライン状のパターンとしては、ラインおよびスペースの幅が、ライン/スペース=100μm/100μm、ライン/スペース=50μm/50μm、ライン/スペース=40μm/40μm等を挙げることができる。また、ホール状のパターンとしては、径100μmのビア、100μm×100μmの正方形(四角)のパターン等を挙げることができる。パターンは上記よりも微細なものであってもよいし、粗いものであってもよい。
【0167】
上記積層体における支持体フィルムの上に、所定のパターンを有するフォトマスクを載置して露光し、支持体フィルムを剥離してから現像する。これにより、感光性ドライフィルムレジストの所望の位置に穴を形成することができる。
【0168】
上記露光に用いる光源としては、感光性フィルム層に含まれる光反応開始剤に合わせた波長の光を照射できるものを用いればよい。具体的には、本実施の形態で用いられる光反応開始剤は、通常450nm以下の波長の光を吸収するため、光源としては、波長が300〜430nmの光を有効に照射できる光源を用いればよい。露光量も特に限定されるものではないが、50〜600mJ/cmの範囲内であることが好ましい。
【0169】
現像において用いられる現像液としては、塩基性を有する溶液(アルカリ溶液)を用いればよい。このアルカリ溶液としては、水溶液でもよいし有機溶媒溶液でもよい。すなわち、塩基性化合物を溶解させる溶媒としては水でもよいし有機溶媒でもよい。環境への影響を考慮すれば、有機溶媒は用いないほうが好ましく、アルカリ水溶液を現像液として用いるのが最も好ましい。
【0170】
また、アルカリ水溶液を現像液として用いる場合であって、感光性フィルム層に、ベースポリマーとして可溶性ポリイミド樹脂が含有されている場合には、可溶性ポリイミドの溶解性を改善するため、水溶性有機溶媒をさらに含有させてもよい。アルカリ水溶液に含有させてもよい有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。これら水溶性有機溶媒は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0171】
アルカリ溶液に用いられる塩基性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムイオンの水酸化物または炭酸塩や、アミン化合物などを挙げることができる。これら化合物は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。塩基性化合物の濃度は、通常、0.1〜10重量%の範囲内であればよいが、0.1〜5重量%の範囲内がより好ましい。アルカリ溶液における塩基性化合物の濃度がこの範囲内であると、感光性フィルム層(感光性ドライフィルムレジスト)に対する現像時の影響を低減することが可能である。
【0172】
現像後の積層体に対して加熱処理を行うことで、感光性ドライフィルムレジストを加熱キュアして硬化させる。これによって、感光性ドライフィルムレジストを銅パターン回路の絶縁保護フィルム(カバーレイフィルム)とすることができる。これによってFPCが完成する。なお、加熱キュアの条件は特に限定されるものではなく、感光性フィルム層の組成に応じて、適切な温度や時間を設定したり、適切な加熱方法を選択したりすればよい。
【0173】
このように、本発明では、イオン捕捉剤層の積層により、感光性ドライフィルムレジストに耐イオンマイグレーション性を付与するので、感光性フィルム層を形成する感光性樹脂組成物の材質や組成、特にベースポリマーの種類等に関わらず、耐イオンマイグレーション性を有効かつ簡便に付与することができる。それゆえ、上記感光性樹脂組成物に含有されるベースポリマーを、その目的・用途等に応じて適宜選択することが可能となる。
【0174】
【実施例】
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、感光性ドライフィルムレジストの具体的な製造例、およびその物性の評価は、次のようにして行った。
【0175】
〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕
(1)感光性フィルム層の作製
テトラヒドロフラン(THF)およびジオキソランの混合溶媒に対して、(A)ベースポリマーを溶解させ、その固形分重量%(Sc)=30%として、ベースポリマーワニスを調製した。このベースポリマーワニスに対して、(B)(メタ)アクリル系化合物、(C)その他の成分(光反応開始剤等)を混合・攪拌し、溶液の感光性樹脂組成物を調製した。
【0176】
この感光性樹脂組成物を、乾燥後の塗布層の厚み(感光性フィルム層の厚み)が25μmになるように支持体フィルム上に塗布した。支持体フィルムとしては、PETフィルム(東レ社製、商品名ルミラー、厚み25μm)を用いた。その後、支持体フィルム上の塗布層を、100℃2分間の条件で乾燥することによって、THFおよびジオキソランを除去した。これにより、感光性フィルム層/支持体フィルムからなる2層構造シートを得た。なお、感光性フィルム層はBステージ状態にある。
【0177】
(2)イオン捕捉剤層の形成
後述する各実施例に示す含有比となるように、(D)イオン捕捉剤をメチルエチルケトン(MEK)に溶解させて、イオン捕捉剤溶液を調製した。なお、このイオン捕捉剤溶液の最終濃度はSc=10重量%となるように調節した。
【0178】
上記イオン捕捉剤溶液を用いて、直接形成法または転写法により、上記(1)で作製した感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を形成した。それぞれの方法について具体的に説明する。
【0179】
(2−1)直接形成法
上記イオン捕捉剤溶液を、乾燥後の塗布層の厚みが0.1μmになるようにバーコーターを用いて、上記感光性フィルム層の表面に塗布した。その後、感光性フィルム層上の塗布層を、100℃1分間の条件で乾燥してMEKを除去した。これにより、イオン捕捉剤層/感光性フィルム層/支持体フィルムからなる3層構造シートを得た。
【0180】
上記3層構造シートの表面(イオン捕捉剤層)に、保護フィルムとしてPE−PE+EVA同時押出フィルム(積水化学社製、商品名プロテクト(#6221F)フィルム、厚み50μm)をラミネートした。このとき、PE−PE+EVA同時押出フィルムと3層構造シートとの積層状態は、当該PE−PE+EVA同時押出フィルムにおける(PE+EVA)共重合体フィルム面が、3層構造シートの表面と接するように設定した。また、ラミネート条件は、ロール温度40℃、ニップ圧50,000Pa・mの条件とした。
【0181】
これにより、保護フィルム/イオン捕捉剤層/感光性フィルム層/支持体フィルムからなる4層構造シートを得た。なお、イオン捕捉剤層/感光性フィルム層の2層で、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストが構成される。
【0182】
(2−2)転写法
上記イオン捕捉剤溶液を、乾燥後の塗布層の厚みが0.2μmになるように保護フィルムの表面に塗布した。保護フィルムとしては、PEフィルム(タマポリ社製商品番号GF−1、厚み20μm)を用いた。その後、PEフィルム上に塗布層を、100℃2分間の条件で乾燥してMEKを除去した。これによりイオン捕捉剤層付きPEフィルムを得た。
【0183】
上記イオン捕捉剤層付きPEフィルムを、(1)で作製した2層構造シートにラミネートした。このとき、イオン捕捉剤層付きPEフィルムと2層構造シートとの積層状態は、イオン捕捉剤層付きPEフィルムのイオン捕捉剤層側が、2層構造シートの感光性フィルム層と接するように設定した。また、ラミネート条件は、ロール温度45℃、ニップ圧50,000Pa・mの条件とした。
【0184】
これにより、保護フィルム/イオン捕捉剤層/感光性フィルム層/支持体フィルムからなる4層構造シートを得た。なお、転写されたイオン捕捉剤層と感光性フィルム層とで、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストが構成される。
【0185】
また、上記PEフィルムは、感光性ドライフィルムレジストを使用する際に、まず剥離されるものであり、当該感光性ドライフィルムレジストの表面を保護する保護シートのみならず、剥離時にイオン捕捉剤層を感光性フィルム層に転写する転写用フィルムとして機能する。
【0186】
〔感光性ドライフィルムレジストの物性の評価〕
上述のようにして製造された感光性ドライフィルムレジストについて、次に示す各項目の物性について評価を行った。
【0187】
<圧着可能温度の測定>
ポリイミドフィルム(鐘淵化学工業社製、商品名NPIフィルム、厚み25μm)および電解銅箔(三井金属社製厚み35μm)の光沢面に対して、Bステージ状態の感光性フィルム層すなわち感光性ドライフィルムレジストを熱ラミネートし、上記感光性ドライフィルムレジストがポリイミドフィルムおよび銅箔光沢面に貼り合わせることができる温度を測定した。上記感光性フィルムと、ポリイミドフィルムまたは銅箔光沢面との貼り合わせは、ラミネートした後、該感光性フィルムが剥離可能であるか否かによって確認し、剥離が不可能である下限温度を圧着可能温度とした。
【0188】
<耐屈曲性>
保護フィルムを剥離して、感光性ドライフィルムレジストをポリイミドフィルムの表面にラミネートした。ポリイミドフィルムとしては、25μm厚のポリイミドフィルム(鐘淵化学工業社製、商品名アピカルAH)を用いた。また、ラミネート条件は、ロール温度100〜120℃、ニップ圧75,000Pa・mの条件とした。
【0189】
次に、ポリイミドフィルム上の感光性ドライフィルムレジストを、波長400nmの光を用いて300mJ/cm露光した。その後、感光性ドライフィルムレジストから支持体フィルムを剥離し、180℃のオーブンで2時間加熱キュアを行った。これにより、ポリイミドフィルム/感光性ドライフィルムレジストの積層体サンプルを得た。
【0190】
上記積層体サンプルを、2cm×10cmのサイズにカットし、▲1▼ドライフィルムレジスト面を外側に向けて180°に折り曲げるか、▲2▼ドライフィルムレジスト面を内側にして180°に折り曲げることによって、耐屈曲性を評価した。上記▲1▼・▲2▼の何れの条件であっても、感光性ドライフィルムレジストにクラック等の異常が生じないものを合格とし、1つでもクラックが生じるものは不合格とした。
【0191】
<銅箔への接着強度>
銅箔(三井金属社製の電解銅箔、厚み35μm)をカットし、10cm×5cmのサイズの銅箔片を作製した。この銅箔片を、10%硫酸水溶液で1分間ソフトエッチング(銅箔表面の防錆剤を除去する工程)した。その後、銅箔片を水洗いし、その表面を、さらにエタノールおよびアセトンで洗浄してから乾燥させた。
【0192】
次に、感光性ドライフィルムレジストをカットして、8cm×4cmのサイズのフィルム片とした。このフィルム片から保護フィルムを剥離し、フィルム片のイオン捕捉剤層側を上記銅箔片の表面(光沢面)に重ねてラミネートした。ラミネート条件は、ロール温度100〜120℃、ニップ圧75,000Pa・mの条件とした。これにより積層体サンプルを得た。
【0193】
上記積層体サンプルにおける感光性ドライフィルムレジスト側の面に、波長400nmの光を用いて300mJ/cm露光した。その後、感光性ドライフィルムレジストから支持体フィルムを剥離し、180℃で2時間加熱キュアを行った。
【0194】
加熱キュア後の上記積層体サンプルについて、JIS C 6481の引き剥がし強さ(90°)の測定方法に準拠し、銅箔光沢面と感光性ドライフィルムレジストとの接着強度を測定した。ただし、幅は3mm幅で測定した。1cmに換算し、接着強度の値が500Pa・m以上であれば合格とし、500Pa・m未満であれば不合格とした。
【0195】
<半田耐熱性>
銅箔(三井金属社製の電解銅箔、厚み35μm)を5cm角の銅箔片とするとともに、感光性ドライフィルムレジストを4cm角のフィルム片とした以外は、上記<銅箔への接着強度>と同様にして、感光性ドライフィルムレジストを加熱キュアした積層体サンプルを得た。
【0196】
この積層体サンプルを、常態(20℃/相対湿度40%の環境で24時間)、または吸湿(40℃/相対湿度85%の環境で48時間)の各条件で調湿した。その後、▲1▼積層体サンプルを270℃以上の溶融半田に1分間ディップしてから引き上げ、銅箔と感光性ドライフィルムレジストとの界面に膨れが発生したり剥離したりしていないか観察した。また、▲2▼溶融半田の温度を徐々に上げていき、10℃毎に30秒間ディップして何℃まで異常が発生しないか観察した。何れの条件であっても、異常の発生しなかった最高温度を30秒ディップ可能温度とした。
【0197】
<現像性>
前記<銅箔への接着強度>と同様にして、感光性ドライフィルムレジストを露光・加熱キュアする前段階の積層体サンプルを得た。この積層体サンプルにおける支持体フィルムの上に、100μm×100μm(100μm角)の微細な穴のパターンを描いたフォトマスクを載せ、波長400nmの光を用いて300mJ/cm露光した。
【0198】
この積層体サンプルから支持体フィルムを剥離した後、スプレー現像機(サンハヤト社製エッチングマシーン商品番号ES−655D)を用いて現像した。このときの現像条件は、現像液として1%水酸化カリウム水溶液(液温40℃)を用いて、スプレー圧0.85MPa、現像液への露出時間2分間の条件とした。これにより、感光性ドライフィルムレジストを、上記フォトマスクのパターンに形成した。
【0199】
現像後の感光性ドライフィルムレジストを蒸留水により洗浄して、現像液を除去し、乾燥させた。そして、感光性ドライフィルムレジストを光学顕微鏡で観察して、100μm角の穴が形成されていれば合格とした。
【0200】
<耐イオンマイグレーション性>
新日鐵化学製フレキシブル銅貼積層板(ポリイミド系の樹脂の両面に銅箔を形成している両面銅貼積層板)商品名SC18−25−00WEの片面のみをエッチングにより銅箔を除去し、片面のフレキシブル銅貼積層板(便宜上、片面CCLと称する)とした。
【0201】
この片面CCLに対して、図1に示すライン/スペース=40μm/40μmの櫛型回路(銅パターン回路)10・20を形成した。この櫛型回路10・20の上に、保護フィルムを剥離した感光性ドライフィルムレジストを積層してラミネートした。ラミネート条件は、ロール温度100℃、ニップ圧20,000Pa・mの条件とした。これにより片面CCLサンプルを得た。
【0202】
上記片面CCLサンプルにおける感光性ドライフィルムレジスト側の面に、波長400nmの光を用いて1,800mJ/cm露光した。その後、感光性ドライフィルムレジストから支持体フィルムを剥離し、180℃で2時間加熱キュアを行った。
【0203】
加熱キュア後の上記片面CCLサンプルを、85℃・85%RHの環境試験機中に置き、図1に示す櫛型回路10・20の電極端子11・21に100Vの直流電圧を印加した。そして、感光性ドライフィルムレジストの抵抗値の変化と、イオンのマイグレーションの有無とを1,000時間まで観察した。なお、マイグレーションの有無は、銅製の櫛型回路10・20に変色等の外観の変化が生じたか否かで評価した。
【0204】
〔実施例1〕
<(A)ベースポリマーの合成>
原料として、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、およびメタクリル酸のモノマーを用いた。これらモノマー成分を、公知の方法を用いて共重合し、(A)ベースポリマーとしてのカルボキシル基含有ポリマーを得た。このときの各モノマー成分の重合比は、メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸=55/8/15/22(重量基準)とした。
【0205】
<感光性ドライフィルムレジストの製造>
上記カルボキシル基含有ポリマーと、次に示す各成分を用いて、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕に基づいて、Bステージ状態の感光性フィルム(感光性フィルム層/PETフィルム(支持体フィルム)からなる2層構造シート)を作製した。
(A)ベースポリマー:
上記カルボキシル基含有ポリマー・・・・・・・・・・・・・・・・70重量部
(B)(メタ)アクリル系化合物:
ビスフェノールA EO変性(エチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位:m+n≒4)ジアクリレート(東亞合成社製、商品名アロニックスM−211B)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部
ビスフェノールA EO変性(エチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位:m+n≒30)ジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名NKエステルA−BPE−30)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部
(C)その他の成分として光反応開始剤:
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア819)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1重量部
また、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕に基づいて、(D)イオン捕捉剤のオキシン8.0gをMEKに溶解させることにより、100gのイオン捕捉剤溶液を調製した。
【0206】
上記イオン捕捉剤溶液を用いて上記2層構造シートにおける感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を形成した上で、保護フィルムを積層し、本発明にかかる感光性ドライフィルレジストを含む4層構造シートを得た。すなわち、本実施例におけるイオン捕捉剤層の形成法としては、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕における(2−1)直接形成法を用いた。
【0207】
<物性の評価>
得られた感光性ドライフィルムレジストにおける物性の評価は、次のようになった。
銅箔光沢面への圧着可能温度:110℃。
耐屈曲性:クラックは全く発生せず合格。
銅箔への接着強度:700Pa・mであり合格。
半田耐熱性:常態条件では270℃、吸湿条件では250℃まで合格。
現像性:100μm角の穴が現像できており合格。
耐イオンマイグレーション性:抵抗値は1,000時間経過後も5×10Ωを示し、櫛型回路10・20には、変色等の異常は観察されなかった。
【0208】
〔実施例2〕
<(A)ベースポリマーの合成>
ポリイミドの原料として、(2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート)−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸無水物(ESDA)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(BAPS−M)、シリコンジアミン、[ビス(4−アミノ−3−カルボキシ)フェニル]メタン(MBAA)を用い、重合用溶媒として、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)およびジオキソランを用いた。
【0209】
攪拌機を設置した500mlのセパラブルフラスコに、ESDA17.3g(0.030mol)、DMF30gを仕込んで攪拌・混合し、ESDAのDMF溶液を調製した。この溶液に、和歌山精化社製のジアミンMBAA5.15g(0.018mol)をDMF9gに溶解したMBAA溶液を添加し、激しく攪拌した。溶液が均一になった後、シリコンジアミン(信越シリコーン社製商品番号KF−8010)7.47g(0.009mol)を加えて激しく攪拌した。溶液が均一になったら、最後に、BAPS−M1.29g(0.003mol)を加えて1時間激しく攪拌して反応させた。これによりポリアミド酸溶液を得た。
【0210】
このポリアミド酸溶液をフッ素樹脂加工したバットに移し、真空オーブンで200℃、600Paの圧力で2時間減圧乾燥した。これにより26.40gのポリイミドを得た。
【0211】
上記ポリイミドは、テトラヒドロフラン100g(20℃)に50g以上溶解したので、本発明で定義する可溶性ポリイミドに該当した。
【0212】
<感光性ドライフィルムレジストの製造>
得られた上記可溶性ポリイミド15gを、ジオキソラン35gに溶解させ、固形分重量%(Sc)=30%のベースポリマーワニスを調製した。そして、このベースポリマーワニスに対して、次に示す各成分を混合して感光性樹脂組成物を調製し、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕に基づいて、Bステージ状態の感光性フィルム(感光性フィルム層/PETフィルムからなる2層構造シート)を作製した。
(A)ベースポリマー:
上記可溶性ポリイミド(固形分重量で換算)・・・・・・・・・・・50重量部
(B)(メタ)アクリル系化合物:
ビスフェノールA EO変性(エチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位:m+n≒4)ジアクリレート(東亞合成社製、商品名アロニックスM−211B)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40重量部
ビスフェノールA EO変性(エチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位:m+n≒30)ジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名NKエステルA−BPE−30)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部
(C)その他の成分として光反応開始剤:
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア819)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1重量部
また、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕に基づいて、(D)イオン捕捉剤のオキシン8.0gをMEKに溶解させることにより、100gのイオン捕捉剤溶液を調製した。
【0213】
上記イオン捕捉剤溶液を用いて上記2層構造シートにおける感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を形成した上で、保護フィルムを積層し、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストを含む4層構造シートを得た。すなわち、本実施例におけるイオン捕捉剤層の形成法としては、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕における(2−1)直接形成法を用いた。
【0214】
<物性の評価>
得られた感光性ドライフィルムレジストにおける物性の評価は、次のようになった。
銅箔光沢面への圧着可能温度:120℃。
耐屈曲性試験:クラックは全く発生せず合格。
銅箔への接着強度:1200Pa・mであり合格。
半田耐熱性:常態条件では370℃、吸湿条件では360℃まで合格。
現像性:100μm角の穴が現像できており合格。
耐イオンマイグレーション性:抵抗値は1,000時間経過後も6×1010Ωを示し、櫛型回路10・20には、変色等の異常は観察されなかった。
【0215】
〔実施例3〕
前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕における(2−2)転写法を用いてイオン捕捉剤層を形成した以外は、前記実施例2と全く同様にして感光性ドライフィルムレジスト(4層構造シート)を得た。
【0216】
<物性の評価>
得られた感光性ドライフィルムレジストにおける物性の評価は、次のようになった。
銅箔光沢面への圧着可能温度:120℃。
耐屈曲性試験:クラックは全く発生せず合格。
銅箔への接着強度:1100Pa・mであり合格。
半田耐熱性:常態条件では370℃、吸湿条件では360℃まで合格。
現像性:100μm角の穴が現像できており合格。
耐イオンマイグレーション性:抵抗値は1,000時間経過後も6×1010Ωを示し、櫛型回路10・20には、変色等の異常は観察されなかった。
【0217】
〔実施例4〕
<(A)ベースポリマーの合成>
次に示す各事項以外は、前記実施例2における<(A)ベースポリマーの合成>と全く同様にして可溶性ポリイミドを合成した。
(1)ポリイミドの原料として、ESDAに代えて3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物(ODPA)を9.31g(0.030mol)用いた。
(2)MBAAを4.29g(0.015mol)用い、これをDMF10gに溶解してMBAA溶液を調製した。
(3)BAPS−Mを2.58g(0.006mol)用いた。
【0218】
これにより21.28gのポリイミドを得た。また、このポリイミドは、テトラヒドロフラン100g(20℃)に50g以上溶解したので、本発明で定義する可溶性ポリイミドに該当した。
【0219】
<感光性ドライフィルムレジストの製造>
得られた上記可溶性ポリイミド21gを、ジオキソラン49gに溶解させ、固形分重量%(Sc)=30%のベースポリマーワニスを調製した。そして、このベースポリマーワニスに対して、次に示す各成分を混合して感光性樹脂組成物を調製し、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕に基づいて、Bステージ状態の感光性フィルム(感光性フィルム層/支持体フィルムからなる2層構造シート)を作製した。
(A)ベースポリマー:
上記可溶性ポリイミド(固形分重量で換算)・・・・・・・・・・・60重量部
(B)(メタ)アクリル系化合物:
ビスフェノールA EO変性(エチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位:m+n≒30)ジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名NKエステルA−BPE−30)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部
ビスフェノールA EO変性(エチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位:m+n≒4)ジアクリレート(東亞合成社製、商品名アロニックスM−211B)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部
(C)その他の成分として光反応開始剤:
4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン・・・・・・・・・1重量部
3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1重量部
(C)その他の成分として難燃剤(リン酸エステル):
クレジルジ−2,6−キシレニルホスフェート(大八化学社製、商品名PX−110)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部
また、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕に基づいて、(D)イオン捕捉剤の2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン3gをMEKに溶解させることにより、100gのイオン捕捉剤溶液を調製した。
【0220】
上記イオン捕捉剤溶液を用いて上記2層構造シートにおける感光性フィルム層の表面にイオン捕捉剤層を形成した上で、保護フィルムを積層し、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストを含む4層構造シートを得た。すなわち、本実施例におけるイオン捕捉剤層の形成法としては、前記〔感光性ドライフィルムレジストの製造例〕における(2−1)直接形成法を用いた。
【0221】
<物性の評価>
得られた感光性ドライフィルムレジストにおける物性の評価は、次のようになった。
銅箔光沢面への圧着可能温度:100℃。
耐屈曲性:クラックは全く発生せず合格。
銅箔光沢面との接着強度:1000Pa・mであり合格。
半田耐熱性:常態条件では360℃、吸湿条件では350℃まで合格。
現像性:100μm角の穴が現像できており合格。
耐イオンマイグレーション性:抵抗値は1,000時間経過後も6×1011Ωを示し、櫛型回路10・20には、変色等の異常は観察されなかった。
【0222】
〔実施例5〕
(D)イオン捕捉剤として、オキシンに代えて、イミノジ酢酸型スチレン−アクリルメチル共重合体(キレート高分子)を用いて、このキレート高分子5gをMEKに溶解させて100gのイオン捕捉剤溶液を調製した以外は、前記実施例1と全く同様にして、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジスト(4層構造シート)を得た。
【0223】
<物性の評価>
得られた感光性ドライフィルムレジストにおける物性の評価は、次のようになった。
銅箔光沢面への圧着可能温度:110℃。
耐屈曲性:クラックは全く発生せず合格。
銅箔への接着強度:700Pa・mであり合格。
半田耐熱性:常態条件では270℃、吸湿条件では250℃まで合格。
現像性:100μm角の穴が現像できており合格。
耐イオンマイグレーション性:抵抗値は1,000時間経過後も5×10Ωを示し、櫛型回路10・20には、変色等の異常は観察されなかった。
【0224】
〔比較例1〕
イオン捕捉剤層を形成しない以外は前記実施例1と全く同様にして、比較感光性ドライフィルムレジスト(保護フィルム/感光性フィルム層/支持体フィルムの3層構造シート)を得た。
【0225】
<物性の評価>
得られた比較感光性ドライフィルムレジストにおける物性の評価は、次のようになった。
銅箔光沢面への圧着可能温度:110℃。
耐屈曲性:クラックは全く発生せず合格。
銅箔光沢面との接着強度:330Pa・mであり不合格。
半田耐熱性:常態条件では230℃、吸湿条件では210℃までは異常なし。それ以上の温度では膨れが発生し、耐熱性に劣る。
現像性:100μm角の穴が現像できており合格。
耐イオンマイグレーション性:約200時間で抵抗値が10Ω以下となり、このとき、櫛型回路10・20には黒色の変色が観察され、デンドライトの形成が見られた。
【0226】
このように、イオン捕捉剤層を形成しない比較感光性ドライフィルムレジストでは、耐イオンマイグレーション性に劣っていた。
【0227】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、感光性フィルム層に積層されるイオン捕捉剤層を有しており、イオン捕捉剤としては、好ましくは金属イオンに対して配位結合する能力を有する化合物を用いる。これにより、感光性フィルム層に影響を与える不純物イオンをイオン捕捉剤層に捕捉して、感光性フィルム層を不純物イオンから保護でき、特に、銅マイグレーションを有効に回避することができる。
【0228】
また、イオン捕捉剤層の積層により耐イオンマイグレーション性を付与するので、感光性フィルム層を形成する感光性樹脂組成物の材質や組成、特にベースポリマーの種類等に関わらず、耐イオンマイグレーション性を有効かつ簡便に付与することができる。それゆえ、上記感光性樹脂組成物に含有されるベースポリマーを、その目的・用途等に応じて適宜選択することができる。
【0229】
その結果、本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストは、上記イオン捕捉剤層を形成することで、硬化させた後でも、感光性、耐熱性、難燃性、耐屈曲性を維持しながら電気信頼性の低下を効率的に回避することができる。
【0230】
したがって、本発明は、FPC等のプリント配線板を製造する産業、例えば電子部品用の樹脂材料を製造する樹脂産業分野に好適に用いることができるだけでなく、このようなプリント配線板を用いる電子機器の産業分野に好適に用いることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる感光性ドライフィルムレジストの積層対象物の一例である、FPCに形成されている櫛型の銅パターン回路の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
10・20 櫛型回路
11・21 電極端子
12・22 幹ライン
13・23 枝ライン

Claims (11)

  1. 少なくとも、感光性フィルム層に加えて、イオン捕捉剤層を有することを特徴とする感光性ドライフィルムレジスト。
  2. 上記イオン捕捉剤層に含まれるイオン捕捉剤が、金属イオンに対して配位結合する能力を有することを特徴とする請求項1に記載の感光性ドライフィルムレジスト。
  3. 上記イオン捕捉剤層の厚みが1μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性ドライフィルムレジスト。
  4. 上記感光性フィルム層が、(A)ベースポリマーおよび(B)(メタ)アクリル系化合物を含有する感光性樹脂組成物から作製されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載の感光性ドライフィルムレジスト。
  5. 上記(A)ベースポリマーが、可溶性ポリイミドおよびカルボキシル基含有ポリマーの少なくとも一方であることを特徴とする請求項4に記載の感光性ドライフィルムレジスト。
  6. 上記イオン捕捉剤層が、感光性フィルム層に対して直接形成されているか、または、感光性フィルム層に対して転写されて形成されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の感光性ドライフィルムレジスト。
  7. 感光性フィルム表面にイオン捕捉剤層を積層するイオン捕捉剤層積層工程を含んでいることを特徴とする感光性ドライフィルムレジストの製造方法。
  8. 上記イオン捕捉剤層積層工程では、少なくともイオン捕捉剤を有機溶媒に分散または溶解してイオン捕捉剤溶液を調製し、このイオン捕捉剤溶液を用いて、感光性フィルムの表面にイオン捕捉剤層を形成することを特徴とする請求項7に記載の感光性ドライフィルムレジストの製造方法。
  9. 上記イオン捕捉剤層積層工程では、上記イオン捕捉剤溶液を、感光性フィルム表面に塗布した後に乾燥することによって、イオン捕捉剤層を積層することを特徴とする請求項8に記載の感光性ドライフィルムレジストの製造方法。
  10. 上記イオン捕捉剤層積層工程では、上記イオン捕捉剤溶液を、転写用フィルムの表面に塗布し乾燥した後に、この転写用フィルムの被塗布面を感光性フィルムと貼り合わせ、さらにその後、貼り合わせた転写用フィルムを剥離することによって、イオン捕捉剤層を積層することを特徴とする請求項8に記載の感光性ドライフィルムレジストの製造方法。
  11. 上記転写用フィルムとして、感光性ドライフィルムレジストの表面を保護する保護フィルムが用いられることを特徴とする請求項10に記載の感光性ドライフィルムレジストの製造方法。
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