JP2004035115A - 送りベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】交換時期を容易に把握することを可能として送出物を送り出す作業の能率の低下を防止できる送りベルトを提供する。
【解決手段】送りベルトとしての電線送りベルト1は駆動プーリと従動プーリとに掛け渡されて駆動プーリが回転駆動することにより送出物としての電線5を送り出す。電線送りベルト1は弾性層20と補強層21と摩耗検知層22とを備えている。補強層21と摩耗検知層22と弾性層20とが順に積層されている。弾性層20は電線5と接触する。補強層21は駆動プーリと従動プーリとに接触する。摩耗検知層22は弾性層20と補強層21との間に配されている。摩耗検知層22は弾性層20と色相が異なる。
【選択図】 図3
【解決手段】送りベルトとしての電線送りベルト1は駆動プーリと従動プーリとに掛け渡されて駆動プーリが回転駆動することにより送出物としての電線5を送り出す。電線送りベルト1は弾性層20と補強層21と摩耗検知層22とを備えている。補強層21と摩耗検知層22と弾性層20とが順に積層されている。弾性層20は電線5と接触する。補強層21は駆動プーリと従動プーリとに接触する。摩耗検知層22は弾性層20と補強層21との間に配されている。摩耗検知層22は弾性層20と色相が異なる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線などの送出物を送り出す送り装置などに用いられる送りベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
送出物としての電線の端末に皮むきなどの各種の加工処理を施すためなどに、前記電線を送る電線送り装置が用いられる。このような、電線送り装置は、装置本体と、装置本体に回転自在に設けられかつモータなどの駆動源により回転駆動される駆動プーリと、装置本体に回転自在に設けられた従動プーリとを備えている。また、前述した電線送り装置は、前記駆動プーリと従動プーリとに掛け渡したベルトを備えている。
【0003】
ベルトは、周知の合成ゴムなどの弾性体からなり輪状に形成されている。ベルトは、駆動プーリと従動プーリとに掛け渡されて、駆動プーリが駆動源により回転されると、前記駆動プーリと従動プーリとの周りを回転する。そして、ベルトは、前述した送出物としての電線と接触することにより、該電線を送り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述した電線送り装置などに用いられるベルトは、電線などの送出物を送り出していくと、該電線などと接触する箇所が摩耗する。ベルトが摩耗すると、前記駆動プーリと従動プーリとに掛け渡されたベルトが電線などを保持する力が減少し、送り出す電線の寸法精度が低下する。このため、前述した電線送り装置では、ベルトの摩耗量が予め定められる値を越えると、ベルトを交換してきた。
【0005】
このとき、作業員が、ベルトの摩耗によって生じる溝の深さを手作業などで測定してきた。このため、電線送り装置などの保守にかかる工数が増加して、前述した送出物としての電線を送り出す工程の能率が低下する傾向であった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、交換時期を容易に把握することを可能として送出物を送り出す作業の能率の低下を防止できる送りベルトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の送りベルトは、回転駆動される駆動プーリと回転自在な従動プーリとに掛け渡されて、前記駆動プーリが回転することにより送出物を送り出す送りベルトにおいて、前記送出物と接触する弾性層と、前記弾性層と積層されているとともに前記駆動プーリと前記従動プーリとに接触する補強層と、前記弾性層と前記補強層との間に設けられかつ前記弾性層と色相が異なる摩耗検知層と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の本発明の送りベルトは、請求項1に記載の送りベルトにおいて、前記送出物として電線を送り出すことを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載された本発明は、送出物との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。
【0010】
請求項2に記載された本発明は、送出物として電線を送り出す際に用いられる。このため、電線との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。
【0011】
なお、本明細書に記した送出物とは、ベルトによって送り出されるものを示しており、ベルトによって送り出されるものであれば、何でも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態にかかる送りベルトとしての電線送りベルトを図1ないし図3を参照して説明する。送りベルトとしての電線送りベルト1は、図2に示す電線送り装置50に用いられる。電線送り装置50は、図1に示すワイヤハーネス製造装置51を構成する。
【0013】
ワイヤハーネス製造装置51は、自動車などの各種の機械に配索されるワイヤハーネスを組み立てる。ワイヤハーネスは、複数の電線5(図1ないし図3に示す)と、電線5の端部などに取り付けられたコネクタなどを備えている。電線5は、図3に示すように、導電性の芯線52とこの芯線52を被覆する被覆部53とを備えた所謂被覆電線である。なお、電線5は、本明細書に記した送出物の一例である。コネクタは、導電性の端子金具と、この端子金具を収容するコネクタハウジングとを備えている。
【0014】
図1に示すワイヤハーネス製造装置51は、リールなどに巻かれた電線5を所定の長さに切断した後、端部などの被覆部53を除去して、端子金具を取り付ける装置である。ワイヤハーネス製造装置51は、図1に示すように、電線供給切断ユニット54と、皮むきユニット55と、圧着ユニット56と、搬送ユニット57とを備えている。
【0015】
電線供給切断ユニット54は、リールなどに巻かれた電線5を所定の長さに切断して、この所定の長さの電線5を搬送ユニット57に供給する。皮むきユニット55は、搬送ユニット57によって電線供給切断ユニット54から搬送されてきた電線5の端部などに位置する被覆部53を除去する。皮むきユニット55は、電線5に皮むき加工を施す。
【0016】
圧着ユニット56は、搬送ユニット57によって皮むきユニット55から搬送されてきた端部などの被覆部53が除去された電線5に端子金具を取り付ける。搬送ユニット57は、電線供給切断ユニット54と皮むきユニット55と圧着ユニット56とに亘って、電線5を搬送する。ワイヤハーネス製造装置51は、電線供給切断ユニット54がリールなどに巻かれた電線5を所定の長さに切断した後、皮むきユニット55が所定の長さの電線5の端部などの被覆部53を除去して、圧着ユニット56が端子金具を取り付ける。
【0017】
図2に示す電線送り装置50は、電線供給切断ユニット54に取り付けられて、リールに巻かれた電線5を搬送ユニット57に向かって送り出す装置である。このとき、電線供給切断ユニット54は、後述の駆動プーリ10又は従動プーリ11,12の回転数などに基づいて、送り出した電線5の長さを測定する。
【0018】
電線送り装置50は、図2などに示すように、ベース部としてのベース壁6と、一対のベース台2と、入口側ノズル3と、図示しない移動機構と、図示しない回転駆動機構と、一対のベルト送りユニット4と、出口側ノズル15とを備えている。
【0019】
ベース壁6は、前述した電線供給切断ユニット54の装置本体を構成している。ベース壁6は、その表面が、図中に一点鎖線Pで示す前記電線5を送るパスラインに沿って略平坦に形成されている。なお、パスラインPとは、電線5を送る方向を示しており、図示例では直線状となっている。このように、ベース壁6は、表面がパスラインPに沿うことによって、前記パスラインPに沿う。
【0020】
一対のベース台2は、それぞれ、ベース壁6にボルトなどによって固定される。ベース台2は、それぞれ、板状に形成されている。ベース台2は、長手方向がパスラインPに沿った状態で配されている。
【0021】
一対のベース台2は、パスラインPを互いの間に位置させている。一対のベース台2は、互いにパスラインPに関して対称な位置に配されている。また、ベース台2は、その表面が略平坦に形成されている。ベース台2の表面は、パスラインPに沿っている。
【0022】
入口側ノズル3は、ベース壁6に固定されている。入口側ノズル3は、図2などに示すように、一対のベルト送りユニット4よりパスラインPの上流側に設けられている。入口側ノズル3は、電線5を案内する電線案内孔7を備えている。電線案内孔7は、パスラインPに沿って、入口側ノズル3の母材を貫通している。電線案内孔7は、内側に電線5が通る。
【0023】
入口側ノズル3は、電線5を電線案内孔7内に通して、該電線5をパスラインPに沿って一対のベルト送りユニット4間に送り出す。
【0024】
移動機構は、ベース台2それぞれに支持された一対のベルト送りユニット4を、互いに近づけた位置と、互いに離れた位置とに亘って、移動させる。図示例では、移動機構は、双方のベルト送りユニット4を移動させることによって、これらのベルト送りユニット4を接離する(近づけたり離す)。
【0025】
また、図示例では、移動機構は、伸縮自在なロッドを有するエアシリンダと、前記ロッドの伸縮に連動して前記一対のベルト送りユニット4を接離させるリンク機構と、を備えている。移動機構は、エアシリンダのロッドを伸縮させることによって前記リンク機構を動作させて、一対のベルト送りユニット4を互いに接離させる。
【0026】
移動機構は、一対のベルト送りユニット4を離した後、これら一対のベルト送りユニット4間にリールから送り出された電線5を挟んで、再び一対のベルト送りユニット4を互いに近づける。こうして、移動機構は、リールから送り出された電線5を一対のベルト送りユニット4間に挟む際に、一対のベルト送りユニット4を接離する。また、移動機構は、電線供給切断ユニット54が電線5を所定の長さに切断する作業中では、一対のベルト送りユニット4を互いに近づけた状態に保つ。
【0027】
なお、本発明では、前記一対のベルト送りユニット4のうち少なくとも一方を移動させるようにすれば良く、勿論、一対のベルト送りユニット4のうち一方のみを前記移動機構が移動して、一対のベルト送りユニット4を接離しても良い。
【0028】
回転駆動機構は、駆動源としての図示しないモータと、一対の回転軸8と、を備えている。モータは、回転軸8それぞれを軸芯回りに回転駆動させる。モータは、回転軸8を軸芯回りに回転駆動することによって、一対のベルト送りユニット4それぞれの後述する駆動プーリ10を回転駆動する。回転軸8の端部にはねじ溝が形成されている。このねじ溝には、ナット14が螺合する。一対の回転軸8は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対の回転軸8は、互いにパスラインPに関して対称な位置に配されており、互いに平行である。
【0029】
一対のベルト送りユニット4は、それぞれ、ベース台2に支持されている。一対のベルト送りユニット4は、それぞれ、図2などに示すように、ベルト送り台9と、駆動プーリ10と、第1の従動プーリ11と、第2の従動プーリ12と、送りベルトとしての電線送りベルト1と、を備えている。
【0030】
ベルト送り台9は、平板状に配されかつベース台2上に支持されている。即ち、ベルト送り台9は、ベース壁6に支持されている。ベルト送り台9には、回転軸8が貫通している。ベルト送り台9の表面からねじ溝が形成された回転軸8の端部が突出している。
【0031】
駆動プーリ10は、ベルト送り台9上に図示しない転がり軸受などによって回転自在に支持されている。駆動プーリ10は、中央に図示しない貫通孔を設けている。駆動プーリ10は、貫通孔内に回転軸8の端部を通し、この回転軸8の端部にナット14を螺合させることによって、回転軸8に対し固定される。駆動プーリ10は、回転軸8とともに回転する。駆動プーリ10は、回転駆動機構のモータにより回転駆動される。
【0032】
一対のベルト送りユニット4相互の駆動プーリ10は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対のベルト送りユニット4相互の駆動プーリ10は、パスラインPに関して対称な位置に配されている。
【0033】
第1の従動プーリ11は、ベルト送りユニット4毎に一つ配されている。第1の従動プーリ11は、駆動プーリ10より小径でかつ第2の従動プーリ12より大径に形成されている。それぞれの第1の従動プーリ11は、ベルト送り台9上に回転自在に支持されている。
【0034】
第1の従動プーリ11は、パスラインPに沿って駆動プーリ10と離れている。第1の従動プーリ11は、パスラインPに沿って、駆動プーリ10との間に第2の従動プーリ12を位置付けている。第1の従動プーリ11は、パスラインPに対し交差する方向に沿って第2の従動プーリ12と離れている。第1の従動プーリ11は、その回転中心が、駆動プーリ10の回転中心よりパスラインPから離れている。
【0035】
第2の従動プーリ12は、ベルト送りユニット4毎に一つまたは二つ以上配されている。図示例では、第2の従動プーリ12は、ベルト送りユニット4毎に三つ設けられている。それぞれの第2の従動プーリ12は、駆動プーリ10と第1の従動プーリ11との双方より小径に形成されている。それぞれの第2の従動プーリ12は、ベルト送り台9上に回転自在に支持されている。それぞれの第2の従動プーリ12は、回転位置が規制された状態でベルト送り台9に支持されている。
【0036】
一つのベルト送りユニット4の第2の従動プーリ12は、パスラインPに沿って互いに並設されている。一つのベルト送りユニット4の第2の従動プーリ12は、パスラインPに沿って駆動プーリ10と並設されている。即ち、一つのベルト送りユニット4の駆動プーリ10と第2の従動プーリ12とは、パスラインPに沿って並設されている。
【0037】
一つのベルト送りユニット4の第2の従動プーリ12は、回転中心が、駆動プーリ10の回転中心よりパスラインP寄りに配されている。一つのベルト送りユニット4の駆動プーリ10と第2の従動プーリ12とは、パスラインP寄りの周縁を互いに結んで形成される線分が、パスラインPに沿っている。
【0038】
一対のベルト送りユニット4相互の従動プーリ11,12は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対のベルト送りユニット4相互の従動プーリ11,12は、パスラインPに関して対称な位置に配されている。一対のベルト送りユニット4相互の第2の従動プーリ12間の間隔は、一対のベルト送りユニット4相互の駆動プーリ10間の間隔と略等しい。
【0039】
図示例では、第2の従動プーリ12を三つ設けているが、本発明では第2の従動プーリ12を一つのみ設けても良く、勿論二つ以上設けても良い。なお、前述した第1の従動プーリ11と第2の従動プーリ12とは、それぞれ、本明細書に記した従動プーリをなしている。
【0040】
電線送りベルト1は、輪状のベルトであり、駆動プーリ10と三つの第2の従動プーリ12と第1の従動プーリ11とに掛け渡されている。電線送りベルト1は、弾性及び可撓性を有する合成樹脂または天然樹脂からなる。電線送りベルト1は、駆動プーリ10と三つの第2の従動プーリ12と第1の従動プーリ11とに、張力を付与された状態で掛け渡されている。
【0041】
電線送りベルト1は、図3に示すように、弾性層20と、補強層21と、摩耗検知層22とを備えている。弾性層20は、電線送りベルト1が駆動プーリ10と従動プーリ11,12に掛け渡されると、電線送りベルト1の外側に位置する。弾性層20は、送出物としての電線5と接触する。弾性層20は、電線5と接触しても該電線5の外表面を傷つけない合成樹脂などからなる。弾性層20は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに掛け渡されて、これらのプーリ10,11,12の周りを回転できるだけの弾性を有している。
【0042】
弾性層20は、好ましくは、以下の合成樹脂からなる。スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムなどである。
【0043】
補強層21は、弾性層20と積層されているとともに、電線送りベルト1が駆動プーリ10と従動プーリ11,12に掛け渡されると電線送りベルト1の内側に位置する。補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12と接触する。補強層21には、駆動プーリ10と第2の従動プーリ12などと噛み合う歯が複数設けられている。
【0044】
補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12などと接触しても破損しない十分な機械的な強度を有する合成樹脂などからなる。また、補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに張力を付与した状態で掛け渡されても、破断などしない十分な機械的な強度(引っ張り強度)を有する合成樹脂などからなる。また、補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに掛け渡されて、これらのプーリ10,11,12の周りを回転できるだけの弾性を有している。また、補強層21の厚みは、予め定められる機械的な強度(引っ張り強度)が得られる厚みとなっている。
【0045】
補強層21は、好ましくは、以下の合成樹脂からなる。ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴムなどである。
【0046】
摩耗検知層22は、弾性層20と補強層21との間に設けられている。摩耗検知層22は、前述した弾性層20を構成する合成樹脂内に周知の顔料などが混入されて得られる。摩耗検知層22は、弾性層20とは異なる色相(色)に着色されている。
【0047】
電線送りベルト1は、補強層21と摩耗検知層22と弾性層20とが順に積層されかつこれらが周知の接着剤などで接着されて得られる。
【0048】
前述した電線送りベルト1は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに掛け渡され、かつ一対のベルト送りユニット4の互いに相対する部分間に電線5を位置させる。電線送りベルト1は、電線5と接触する。そして、回転駆動機構が駆動プーリ10を回転させて、電線5を送る。
【0049】
前述した構成の一対のベルト送りユニット4は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対のベルト送りユニット4は、電線送りベルト1の前述した部分間に電線5を位置させて送る。また、一対のベルト送りユニット4は、駆動プーリ10がパスラインPに沿った電線5の送り方向の下流側に位置しかつ第1の従動プーリ11が電線5の送り方向の上流側に位置した状態で配されている。
【0050】
前述した構成の一対のベルト送りユニット4は、移動機構によって互いに近づけられて互いの間に電線5を挟んだ状態で、回転駆動機構によって駆動プーリ10が同期して回転駆動されて、電線5をパスラインPに沿って送る。
【0051】
出口側ノズル15は、ベース壁6に固定されている。出口側ノズル15は、図2などに示すように、一対のベルト送りユニット4よりパスラインPの下流側に設けられている。出口側ノズル15は、電線5を案内する電線案内孔18を備えている。電線案内孔18は、パスラインPに沿って、出口側ノズル15の母材を貫通している。電線案内孔18は、内側に電線5を通す。
【0052】
さらに、出口側ノズル15には、電線案内孔18と連通する電線案内パイプ19が取り付けられている。電線案内パイプ19は、電線案内孔18のパスラインPの下流側に設けられている。電線案内パイプ19は、内側に電線5を通す。出口側ノズル15は、入口側ノズル3の電線案内孔7を通りかつ一対のベルト送りユニット4によって送り出された電線5を、電線案内孔18内に通してパスラインPの下流側に送り出す。
【0053】
本実施形態によれば、電線5との接触により弾性層20が摩耗すると、摩耗検知層22が露出する。このため、弾性層20が摩耗しても電線送りベルト1の電線5などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層20とは色相の異なる摩耗検知層22が露出することで、電線送りベルト1の摩耗度合いを容易に把握できる。したがって、電線送りベルト1の適切な交換時期を容易でかつ正確に把握でき、電線5を送り出す工程の能率が低下することを防止できる。
【0054】
前述した実施形態では、電線送りベルト1は、電線5を送り出すために用いられている。しかしながら、本発明では、電線5以外のものを送出物として送り出しても良いことは勿論である。
【0055】
また、本発明の発明者は、前述した構成の電線送りベルト1を製作して、電線送り装置50に取り付けて、電線5を送り出した。このとき、補強層21は、ポリウレタンゴムからなり、摩耗検知層22と弾性層20は、ウレタンゴムからなる。さらに、弾性層20は透明で、摩耗検知層22は赤色である。電線送りベルト1が繰り返し電線5を送り出すと、弾性層20の下から摩耗検知層22が現れて、該摩耗検知層22を認識できた。こうして、電線送りベルト1の交換時期を容易に把握できることが明らかとなった。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、送出物との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。したがって、ベルトの適切な交換時期を容易でかつ正確に把握でき、送出物を送り出す工程の能率が低下することを防止できる。
【0057】
請求項2に記載された本発明は、送出物として電線を送り出す際に用いられる。このため、電線との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。したがって、ベルトの適切な交換時期を容易でかつ正確に把握でき、電線を送り出す工程の能率が低下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電線送りベルトを用いたワイヤハーネス製造装置を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる電線送りベルトを備えた電線送り装置の平面図である。
【図3】図2中のIII−III線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 電線送りベルト(送りベルト)
5 電線(送出物)
10 駆動プーリ
11 第1の従動プーリ(従動プーリ)
12 第2の従動プーリ(従動プーリ)
20 弾性層
21 補強層
22 摩耗検知層
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線などの送出物を送り出す送り装置などに用いられる送りベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
送出物としての電線の端末に皮むきなどの各種の加工処理を施すためなどに、前記電線を送る電線送り装置が用いられる。このような、電線送り装置は、装置本体と、装置本体に回転自在に設けられかつモータなどの駆動源により回転駆動される駆動プーリと、装置本体に回転自在に設けられた従動プーリとを備えている。また、前述した電線送り装置は、前記駆動プーリと従動プーリとに掛け渡したベルトを備えている。
【0003】
ベルトは、周知の合成ゴムなどの弾性体からなり輪状に形成されている。ベルトは、駆動プーリと従動プーリとに掛け渡されて、駆動プーリが駆動源により回転されると、前記駆動プーリと従動プーリとの周りを回転する。そして、ベルトは、前述した送出物としての電線と接触することにより、該電線を送り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述した電線送り装置などに用いられるベルトは、電線などの送出物を送り出していくと、該電線などと接触する箇所が摩耗する。ベルトが摩耗すると、前記駆動プーリと従動プーリとに掛け渡されたベルトが電線などを保持する力が減少し、送り出す電線の寸法精度が低下する。このため、前述した電線送り装置では、ベルトの摩耗量が予め定められる値を越えると、ベルトを交換してきた。
【0005】
このとき、作業員が、ベルトの摩耗によって生じる溝の深さを手作業などで測定してきた。このため、電線送り装置などの保守にかかる工数が増加して、前述した送出物としての電線を送り出す工程の能率が低下する傾向であった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、交換時期を容易に把握することを可能として送出物を送り出す作業の能率の低下を防止できる送りベルトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の送りベルトは、回転駆動される駆動プーリと回転自在な従動プーリとに掛け渡されて、前記駆動プーリが回転することにより送出物を送り出す送りベルトにおいて、前記送出物と接触する弾性層と、前記弾性層と積層されているとともに前記駆動プーリと前記従動プーリとに接触する補強層と、前記弾性層と前記補強層との間に設けられかつ前記弾性層と色相が異なる摩耗検知層と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の本発明の送りベルトは、請求項1に記載の送りベルトにおいて、前記送出物として電線を送り出すことを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載された本発明は、送出物との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。
【0010】
請求項2に記載された本発明は、送出物として電線を送り出す際に用いられる。このため、電線との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。
【0011】
なお、本明細書に記した送出物とは、ベルトによって送り出されるものを示しており、ベルトによって送り出されるものであれば、何でも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態にかかる送りベルトとしての電線送りベルトを図1ないし図3を参照して説明する。送りベルトとしての電線送りベルト1は、図2に示す電線送り装置50に用いられる。電線送り装置50は、図1に示すワイヤハーネス製造装置51を構成する。
【0013】
ワイヤハーネス製造装置51は、自動車などの各種の機械に配索されるワイヤハーネスを組み立てる。ワイヤハーネスは、複数の電線5(図1ないし図3に示す)と、電線5の端部などに取り付けられたコネクタなどを備えている。電線5は、図3に示すように、導電性の芯線52とこの芯線52を被覆する被覆部53とを備えた所謂被覆電線である。なお、電線5は、本明細書に記した送出物の一例である。コネクタは、導電性の端子金具と、この端子金具を収容するコネクタハウジングとを備えている。
【0014】
図1に示すワイヤハーネス製造装置51は、リールなどに巻かれた電線5を所定の長さに切断した後、端部などの被覆部53を除去して、端子金具を取り付ける装置である。ワイヤハーネス製造装置51は、図1に示すように、電線供給切断ユニット54と、皮むきユニット55と、圧着ユニット56と、搬送ユニット57とを備えている。
【0015】
電線供給切断ユニット54は、リールなどに巻かれた電線5を所定の長さに切断して、この所定の長さの電線5を搬送ユニット57に供給する。皮むきユニット55は、搬送ユニット57によって電線供給切断ユニット54から搬送されてきた電線5の端部などに位置する被覆部53を除去する。皮むきユニット55は、電線5に皮むき加工を施す。
【0016】
圧着ユニット56は、搬送ユニット57によって皮むきユニット55から搬送されてきた端部などの被覆部53が除去された電線5に端子金具を取り付ける。搬送ユニット57は、電線供給切断ユニット54と皮むきユニット55と圧着ユニット56とに亘って、電線5を搬送する。ワイヤハーネス製造装置51は、電線供給切断ユニット54がリールなどに巻かれた電線5を所定の長さに切断した後、皮むきユニット55が所定の長さの電線5の端部などの被覆部53を除去して、圧着ユニット56が端子金具を取り付ける。
【0017】
図2に示す電線送り装置50は、電線供給切断ユニット54に取り付けられて、リールに巻かれた電線5を搬送ユニット57に向かって送り出す装置である。このとき、電線供給切断ユニット54は、後述の駆動プーリ10又は従動プーリ11,12の回転数などに基づいて、送り出した電線5の長さを測定する。
【0018】
電線送り装置50は、図2などに示すように、ベース部としてのベース壁6と、一対のベース台2と、入口側ノズル3と、図示しない移動機構と、図示しない回転駆動機構と、一対のベルト送りユニット4と、出口側ノズル15とを備えている。
【0019】
ベース壁6は、前述した電線供給切断ユニット54の装置本体を構成している。ベース壁6は、その表面が、図中に一点鎖線Pで示す前記電線5を送るパスラインに沿って略平坦に形成されている。なお、パスラインPとは、電線5を送る方向を示しており、図示例では直線状となっている。このように、ベース壁6は、表面がパスラインPに沿うことによって、前記パスラインPに沿う。
【0020】
一対のベース台2は、それぞれ、ベース壁6にボルトなどによって固定される。ベース台2は、それぞれ、板状に形成されている。ベース台2は、長手方向がパスラインPに沿った状態で配されている。
【0021】
一対のベース台2は、パスラインPを互いの間に位置させている。一対のベース台2は、互いにパスラインPに関して対称な位置に配されている。また、ベース台2は、その表面が略平坦に形成されている。ベース台2の表面は、パスラインPに沿っている。
【0022】
入口側ノズル3は、ベース壁6に固定されている。入口側ノズル3は、図2などに示すように、一対のベルト送りユニット4よりパスラインPの上流側に設けられている。入口側ノズル3は、電線5を案内する電線案内孔7を備えている。電線案内孔7は、パスラインPに沿って、入口側ノズル3の母材を貫通している。電線案内孔7は、内側に電線5が通る。
【0023】
入口側ノズル3は、電線5を電線案内孔7内に通して、該電線5をパスラインPに沿って一対のベルト送りユニット4間に送り出す。
【0024】
移動機構は、ベース台2それぞれに支持された一対のベルト送りユニット4を、互いに近づけた位置と、互いに離れた位置とに亘って、移動させる。図示例では、移動機構は、双方のベルト送りユニット4を移動させることによって、これらのベルト送りユニット4を接離する(近づけたり離す)。
【0025】
また、図示例では、移動機構は、伸縮自在なロッドを有するエアシリンダと、前記ロッドの伸縮に連動して前記一対のベルト送りユニット4を接離させるリンク機構と、を備えている。移動機構は、エアシリンダのロッドを伸縮させることによって前記リンク機構を動作させて、一対のベルト送りユニット4を互いに接離させる。
【0026】
移動機構は、一対のベルト送りユニット4を離した後、これら一対のベルト送りユニット4間にリールから送り出された電線5を挟んで、再び一対のベルト送りユニット4を互いに近づける。こうして、移動機構は、リールから送り出された電線5を一対のベルト送りユニット4間に挟む際に、一対のベルト送りユニット4を接離する。また、移動機構は、電線供給切断ユニット54が電線5を所定の長さに切断する作業中では、一対のベルト送りユニット4を互いに近づけた状態に保つ。
【0027】
なお、本発明では、前記一対のベルト送りユニット4のうち少なくとも一方を移動させるようにすれば良く、勿論、一対のベルト送りユニット4のうち一方のみを前記移動機構が移動して、一対のベルト送りユニット4を接離しても良い。
【0028】
回転駆動機構は、駆動源としての図示しないモータと、一対の回転軸8と、を備えている。モータは、回転軸8それぞれを軸芯回りに回転駆動させる。モータは、回転軸8を軸芯回りに回転駆動することによって、一対のベルト送りユニット4それぞれの後述する駆動プーリ10を回転駆動する。回転軸8の端部にはねじ溝が形成されている。このねじ溝には、ナット14が螺合する。一対の回転軸8は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対の回転軸8は、互いにパスラインPに関して対称な位置に配されており、互いに平行である。
【0029】
一対のベルト送りユニット4は、それぞれ、ベース台2に支持されている。一対のベルト送りユニット4は、それぞれ、図2などに示すように、ベルト送り台9と、駆動プーリ10と、第1の従動プーリ11と、第2の従動プーリ12と、送りベルトとしての電線送りベルト1と、を備えている。
【0030】
ベルト送り台9は、平板状に配されかつベース台2上に支持されている。即ち、ベルト送り台9は、ベース壁6に支持されている。ベルト送り台9には、回転軸8が貫通している。ベルト送り台9の表面からねじ溝が形成された回転軸8の端部が突出している。
【0031】
駆動プーリ10は、ベルト送り台9上に図示しない転がり軸受などによって回転自在に支持されている。駆動プーリ10は、中央に図示しない貫通孔を設けている。駆動プーリ10は、貫通孔内に回転軸8の端部を通し、この回転軸8の端部にナット14を螺合させることによって、回転軸8に対し固定される。駆動プーリ10は、回転軸8とともに回転する。駆動プーリ10は、回転駆動機構のモータにより回転駆動される。
【0032】
一対のベルト送りユニット4相互の駆動プーリ10は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対のベルト送りユニット4相互の駆動プーリ10は、パスラインPに関して対称な位置に配されている。
【0033】
第1の従動プーリ11は、ベルト送りユニット4毎に一つ配されている。第1の従動プーリ11は、駆動プーリ10より小径でかつ第2の従動プーリ12より大径に形成されている。それぞれの第1の従動プーリ11は、ベルト送り台9上に回転自在に支持されている。
【0034】
第1の従動プーリ11は、パスラインPに沿って駆動プーリ10と離れている。第1の従動プーリ11は、パスラインPに沿って、駆動プーリ10との間に第2の従動プーリ12を位置付けている。第1の従動プーリ11は、パスラインPに対し交差する方向に沿って第2の従動プーリ12と離れている。第1の従動プーリ11は、その回転中心が、駆動プーリ10の回転中心よりパスラインPから離れている。
【0035】
第2の従動プーリ12は、ベルト送りユニット4毎に一つまたは二つ以上配されている。図示例では、第2の従動プーリ12は、ベルト送りユニット4毎に三つ設けられている。それぞれの第2の従動プーリ12は、駆動プーリ10と第1の従動プーリ11との双方より小径に形成されている。それぞれの第2の従動プーリ12は、ベルト送り台9上に回転自在に支持されている。それぞれの第2の従動プーリ12は、回転位置が規制された状態でベルト送り台9に支持されている。
【0036】
一つのベルト送りユニット4の第2の従動プーリ12は、パスラインPに沿って互いに並設されている。一つのベルト送りユニット4の第2の従動プーリ12は、パスラインPに沿って駆動プーリ10と並設されている。即ち、一つのベルト送りユニット4の駆動プーリ10と第2の従動プーリ12とは、パスラインPに沿って並設されている。
【0037】
一つのベルト送りユニット4の第2の従動プーリ12は、回転中心が、駆動プーリ10の回転中心よりパスラインP寄りに配されている。一つのベルト送りユニット4の駆動プーリ10と第2の従動プーリ12とは、パスラインP寄りの周縁を互いに結んで形成される線分が、パスラインPに沿っている。
【0038】
一対のベルト送りユニット4相互の従動プーリ11,12は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対のベルト送りユニット4相互の従動プーリ11,12は、パスラインPに関して対称な位置に配されている。一対のベルト送りユニット4相互の第2の従動プーリ12間の間隔は、一対のベルト送りユニット4相互の駆動プーリ10間の間隔と略等しい。
【0039】
図示例では、第2の従動プーリ12を三つ設けているが、本発明では第2の従動プーリ12を一つのみ設けても良く、勿論二つ以上設けても良い。なお、前述した第1の従動プーリ11と第2の従動プーリ12とは、それぞれ、本明細書に記した従動プーリをなしている。
【0040】
電線送りベルト1は、輪状のベルトであり、駆動プーリ10と三つの第2の従動プーリ12と第1の従動プーリ11とに掛け渡されている。電線送りベルト1は、弾性及び可撓性を有する合成樹脂または天然樹脂からなる。電線送りベルト1は、駆動プーリ10と三つの第2の従動プーリ12と第1の従動プーリ11とに、張力を付与された状態で掛け渡されている。
【0041】
電線送りベルト1は、図3に示すように、弾性層20と、補強層21と、摩耗検知層22とを備えている。弾性層20は、電線送りベルト1が駆動プーリ10と従動プーリ11,12に掛け渡されると、電線送りベルト1の外側に位置する。弾性層20は、送出物としての電線5と接触する。弾性層20は、電線5と接触しても該電線5の外表面を傷つけない合成樹脂などからなる。弾性層20は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに掛け渡されて、これらのプーリ10,11,12の周りを回転できるだけの弾性を有している。
【0042】
弾性層20は、好ましくは、以下の合成樹脂からなる。スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムなどである。
【0043】
補強層21は、弾性層20と積層されているとともに、電線送りベルト1が駆動プーリ10と従動プーリ11,12に掛け渡されると電線送りベルト1の内側に位置する。補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12と接触する。補強層21には、駆動プーリ10と第2の従動プーリ12などと噛み合う歯が複数設けられている。
【0044】
補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12などと接触しても破損しない十分な機械的な強度を有する合成樹脂などからなる。また、補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに張力を付与した状態で掛け渡されても、破断などしない十分な機械的な強度(引っ張り強度)を有する合成樹脂などからなる。また、補強層21は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに掛け渡されて、これらのプーリ10,11,12の周りを回転できるだけの弾性を有している。また、補強層21の厚みは、予め定められる機械的な強度(引っ張り強度)が得られる厚みとなっている。
【0045】
補強層21は、好ましくは、以下の合成樹脂からなる。ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴムなどである。
【0046】
摩耗検知層22は、弾性層20と補強層21との間に設けられている。摩耗検知層22は、前述した弾性層20を構成する合成樹脂内に周知の顔料などが混入されて得られる。摩耗検知層22は、弾性層20とは異なる色相(色)に着色されている。
【0047】
電線送りベルト1は、補強層21と摩耗検知層22と弾性層20とが順に積層されかつこれらが周知の接着剤などで接着されて得られる。
【0048】
前述した電線送りベルト1は、駆動プーリ10と従動プーリ11,12とに掛け渡され、かつ一対のベルト送りユニット4の互いに相対する部分間に電線5を位置させる。電線送りベルト1は、電線5と接触する。そして、回転駆動機構が駆動プーリ10を回転させて、電線5を送る。
【0049】
前述した構成の一対のベルト送りユニット4は、互いの間にパスラインPを位置させている。一対のベルト送りユニット4は、電線送りベルト1の前述した部分間に電線5を位置させて送る。また、一対のベルト送りユニット4は、駆動プーリ10がパスラインPに沿った電線5の送り方向の下流側に位置しかつ第1の従動プーリ11が電線5の送り方向の上流側に位置した状態で配されている。
【0050】
前述した構成の一対のベルト送りユニット4は、移動機構によって互いに近づけられて互いの間に電線5を挟んだ状態で、回転駆動機構によって駆動プーリ10が同期して回転駆動されて、電線5をパスラインPに沿って送る。
【0051】
出口側ノズル15は、ベース壁6に固定されている。出口側ノズル15は、図2などに示すように、一対のベルト送りユニット4よりパスラインPの下流側に設けられている。出口側ノズル15は、電線5を案内する電線案内孔18を備えている。電線案内孔18は、パスラインPに沿って、出口側ノズル15の母材を貫通している。電線案内孔18は、内側に電線5を通す。
【0052】
さらに、出口側ノズル15には、電線案内孔18と連通する電線案内パイプ19が取り付けられている。電線案内パイプ19は、電線案内孔18のパスラインPの下流側に設けられている。電線案内パイプ19は、内側に電線5を通す。出口側ノズル15は、入口側ノズル3の電線案内孔7を通りかつ一対のベルト送りユニット4によって送り出された電線5を、電線案内孔18内に通してパスラインPの下流側に送り出す。
【0053】
本実施形態によれば、電線5との接触により弾性層20が摩耗すると、摩耗検知層22が露出する。このため、弾性層20が摩耗しても電線送りベルト1の電線5などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層20とは色相の異なる摩耗検知層22が露出することで、電線送りベルト1の摩耗度合いを容易に把握できる。したがって、電線送りベルト1の適切な交換時期を容易でかつ正確に把握でき、電線5を送り出す工程の能率が低下することを防止できる。
【0054】
前述した実施形態では、電線送りベルト1は、電線5を送り出すために用いられている。しかしながら、本発明では、電線5以外のものを送出物として送り出しても良いことは勿論である。
【0055】
また、本発明の発明者は、前述した構成の電線送りベルト1を製作して、電線送り装置50に取り付けて、電線5を送り出した。このとき、補強層21は、ポリウレタンゴムからなり、摩耗検知層22と弾性層20は、ウレタンゴムからなる。さらに、弾性層20は透明で、摩耗検知層22は赤色である。電線送りベルト1が繰り返し電線5を送り出すと、弾性層20の下から摩耗検知層22が現れて、該摩耗検知層22を認識できた。こうして、電線送りベルト1の交換時期を容易に把握できることが明らかとなった。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、送出物との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。したがって、ベルトの適切な交換時期を容易でかつ正確に把握でき、送出物を送り出す工程の能率が低下することを防止できる。
【0057】
請求項2に記載された本発明は、送出物として電線を送り出す際に用いられる。このため、電線との接触により弾性層が摩耗すると、摩耗検知層が露出する。このため、弾性層が摩耗してもベルトの電線などを保持する力が要求品質以下となる前に弾性層とは色相の異なる摩耗検知層が露出することで、ベルトの摩耗度合いを容易に把握できる。したがって、ベルトの適切な交換時期を容易でかつ正確に把握でき、電線を送り出す工程の能率が低下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電線送りベルトを用いたワイヤハーネス製造装置を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる電線送りベルトを備えた電線送り装置の平面図である。
【図3】図2中のIII−III線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 電線送りベルト(送りベルト)
5 電線(送出物)
10 駆動プーリ
11 第1の従動プーリ(従動プーリ)
12 第2の従動プーリ(従動プーリ)
20 弾性層
21 補強層
22 摩耗検知層
Claims (2)
- 回転駆動される駆動プーリと回転自在な従動プーリとに掛け渡されて、前記駆動プーリが回転することにより送出物を送り出す送りベルトにおいて、
前記送出物と接触する弾性層と、
前記弾性層と積層されているとともに前記駆動プーリと前記従動プーリとに接触する補強層と、
前記弾性層と前記補強層との間に設けられかつ前記弾性層と色相が異なる摩耗検知層と、
を備えたことを特徴とする送りベルト。 - 前記送出物として電線を送り出すことを特徴とする請求項1記載の送りベルト。
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|---|---|---|---|
| JP2002190373A Abandoned JP2004035115A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 送りベルト |
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Cited By (4)
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| WO2006112318A1 (ja) | 2005-04-13 | 2006-10-26 | Bridgestone Corporation | コンベヤベルトの摩耗検出装置 |
| DE112006002391B4 (de) * | 2005-09-07 | 2010-07-15 | Bridgestone Corp. | Abnutzungsdetektor eines Förderbands |
| CN102666319A (zh) * | 2009-11-11 | 2012-09-12 | 株式会社普利司通 | 输送带磨损检测装置 |
| EP3181492A1 (en) * | 2015-12-17 | 2017-06-21 | ContiTech Transportbandsysteme GmbH | Conveying installation |
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2002
- 2002-06-28 JP JP2002190373A patent/JP2004035115A/ja not_active Abandoned
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