JP2004015682A - コンバージェンス補正装置、偏向ヨーク及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも簡単な回路構成によってΔVCRを補正する。
【解決手段】本発明のコンバージェンス補正装置は、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイル23と、水平偏向周期のパラボラ電流を補正コイル23に供給するパラボラ供給手段と、そのパラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備える。パラボラ供給手段は、第1のコイル対L1,L2と第2のコイル対L3,L4からなるブリッジ回路22と、第1,第2のコイル対に固定のバイアス磁界を付与する手段とを有する。変調手段は、第1のコイル対のバイアス磁界を打ち消す磁界を発生する第1の変調用コイルL11と、第2のコイル対のバイアス磁界を打ち消す磁界を発生する第2の変調用コイルL12と、各々の変調用コイルに垂直偏向電流を整流して流す一対のダイオード33,34を含む電流供給手段とを有する。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明のコンバージェンス補正装置は、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイル23と、水平偏向周期のパラボラ電流を補正コイル23に供給するパラボラ供給手段と、そのパラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備える。パラボラ供給手段は、第1のコイル対L1,L2と第2のコイル対L3,L4からなるブリッジ回路22と、第1,第2のコイル対に固定のバイアス磁界を付与する手段とを有する。変調手段は、第1のコイル対のバイアス磁界を打ち消す磁界を発生する第1の変調用コイルL11と、第2のコイル対のバイアス磁界を打ち消す磁界を発生する第2の変調用コイルL12と、各々の変調用コイルに垂直偏向電流を整流して流す一対のダイオード33,34を含む電流供給手段とを有する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画面上でのコンバージェンスのずれを補正するコンバージェンス補正装置とこれを用いた偏向ヨーク、さらに当該偏向ヨークを陰極線管に搭載してなる表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー陰極線管においては、電子銃から出射される3本の電子ビームの進行方向を上下左右に偏向することにより、画面上にカラー画像を表示する。電子ビームの偏向には、水平偏向コイルと垂直偏向コイルを有する偏向ヨークが用いられる。偏向ヨークは陰極線管のネック部からファンネル部に至るコーン部に装着される。そして、電子銃から出射される3本の電子ビームの軌道上に水平偏向磁界と垂直偏向磁界を形成し、これらの偏向磁界によって電子ビームを上下左右に偏向する。水平偏向磁界は水平偏向コイルに水平偏向周期の鋸歯状波電流、即ち水平偏向電流を流すことで形成され、垂直偏向磁界は垂直偏向コイルに垂直偏向周期の鋸歯状波電流、即ち垂直偏向電流を流すことで形成される。
【0003】
また、カラー陰極線管においては、電子銃から出射される3本の電子ビームをアパーチャグリルやシャドウマスク等の色選別マスクを通して蛍光面の一点にコンバージェンス(集中)させ、これによって得られるビームスポットを水平及び垂直方向に走査することにより、所望のカラー画像を再現している。このとき、3本の電子ビームが蛍光面の一点に集中しない、いわゆるミスコンバージェンスが発生すると、これが画面上での色ずれとなって現れる。
【0004】
一般に、緑の蛍光体を発光させる電子ビームをセンタービームGとし、青,赤の蛍光体を発光させる電子ビームをそれぞれサイドビームB,Rとするインライン形の電子銃を備えるカラー陰極線管では、垂直偏向磁界が斉一磁界である場合に、画面上でセンタービームGを境にサイドビームBが右側、サイドビームRが左側にずれた状態のミスコンバージェンスが発生する。
【0005】
このミスコンバージェンスは、垂直偏向コイルの巻線分布を調整して垂直偏向磁界をバレル磁界とすることで補正可能であることが知られている。しかしながら、垂直偏向磁界をバレル磁界とすると、水平軸に対して磁界が傾きをもつことになるため、図13に示すように、縦方向(垂直方向)のミスコンバージェンスが生じる。この縦方向のミスコンバージェンスが生じている場合において、サイドビームB,Rの平均値とセンタービームGとの差分がVCR(Vertical Center
Raster)と呼ばれている。
【0006】
VCRに関しては、例えば電子銃に磁性体を付加する等の手段により、静的な補正が可能である。しかし実際には、VCRの大きさが常に一定とは限らないため、画面センターの上下端と画面両サイドの上下端でVCRに差が生じることがある。具体的には、例えば図14に示すように、画面センターの上下端ではセンタービームGが外側、サイドビームB,Rが内側となり、画面両サイドの上下端ではセンタービームGが内側、サイドビームB,Rが外側となるようなパターンが残ることがある。ここでは、画面センターでのVCRと画面両サイドでのVCRとの差をΔVCRと称する。
【0007】
ΔVCRを変化させる手法としては、主に2つの方法が考えられる。第1の方法は、垂直偏向コイルの巻線分布を調整することで、画面センターと画面両サイドとのバランスをとるものである。第2の方法は、水平偏向コイルが画面両サイドのVCRに影響を与えることを利用し、水平偏向コイルの巻線分布を調整することで、画面センターと画面両サイドとのバランスをとるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の方法と第2の方法では、いずれの場合も、サイドビームB,Rのコンバージェンスやフォーカスとの関係で巻線分布に制約がある。そのため、垂直偏向コイルや水平偏向コイルの巻線分布を調整することでΔVCRを最適に補正することが困難であった。
【0009】
そこで本出願人は、2組の6重極コイルを用いてΔVCRを補正する技術を特開2001−211460号公報にて開示している。この公報に記載された技術によれば、2組の6重極コイルに対して水平偏向周期のパラボラ電流を供給するとともに、このパラボラ電流を垂直偏向周期で変調して各々の6重極コイルに流すことにより、ΔVCRを補正することができる。しかしながら、かかる技術では、ΔVCRを補正するにあたって、2組の6重極コイルを必要とし、さらに水平偏向周期のパラボラ電流を生成するための可飽和リアクタの他に、当該パラボラ電流を垂直偏向周期で変調するための2つの可飽和リアクタを必要とするため、回路構成が複雑化してコスト高になるという難点があった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、従来よりも簡単な回路構成によってΔVCRを補正することができるコンバージェンス補正装置とこれを用いた偏向ヨーク及び表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンバージェンス補正装置は、インライン配列で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイルと、水平偏向周期のパラボラ電流を生成し、この生成したパラボラ電流を補正コイルに供給するパラボラ電流生成手段と、このパラボラ電流生成手段によって補正コイルに供給されるパラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備えるものであって、パラボラ電流生成手段は、互いに逆向きの磁界を発生する第1のコイル対と互いに逆向きの磁界を発生する第2のコイル対とからなるブリッジ回路と、第1のコイル対と第2のコイル対にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するバイアス手段とを有し、変調手段は、第1のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第1のキャンセル磁界を発生する第1の変調用コイルと、第2のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第2のキャンセル磁界を発生する第2の変調用コイルと、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方で第1の変調用コイルに供給するとともに、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方で第2の変調用コイルに供給する電流供給手段とを有する構成となっている。また、本発明に係る偏向ヨークは上記構成のコンバージェンス補正装置を用いたものとなっており、本発明に係る表示装置は当該偏向ヨークを陰極線管に搭載したものとなっている。
【0012】
上記構成のコンバージェンス補正装置とこれと用いた偏向ヨーク及び表示装置においては、ブリッジ回路を構成する第1のコイル対と第2のコイル対とにそれぞれバイアス手段によって固定のバイアス磁界を付与することにより、水平偏向周期のパラボラ電流を生成することが可能となる。そして、このパラボラ電流を変調手段で変調することにより、垂直偏向周期で変調されたパラボラ電流を補正コイルに供給することが可能となる。その際、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方(例えば、前半部分)で第1の変調用コイルに供給することにより、第1のコイル対に付与されたバイアス磁界が第1のキャンセル磁界によって打ち消される。また、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方(例えば、後半部分)で第2の変調用コイルに供給することにより、第2のコイル対に付与されたバイアス磁界が第2のキャンセル磁界によって打ち消される。これにより、補正コイルに流れるパラボラ電流の波形を垂直偏向周期の前後半で反転させてΔVCRを適切に補正することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概略斜視図である。図1において、陰極線管10の本体部(ガラスバルブ)は、パネル部11、ファンネル部12及びネック部13により構成されている。パネル部11の内面には、青,緑,赤の各色蛍光体をパターン配列した蛍光面(不図示)が形成されている。一方、ネック部13には、電子ビームの出射源となるインライン形の電子銃14が内装されている。また、ネック部13からファンネル部12に至るコーン部には、電子ビームを偏向するための偏向ヨーク15が装着されている。
【0015】
上記構成の陰極線管10は、パネル部11内面の蛍光面にカラー画像(又は白黒画像)を再現するのに必要な各種の付属部品とともに図示せぬ筐体に組み込まれ、これによってテレビジョン受像機やコンピュータ用ディスプレイ等の表示装置が構成される。
【0016】
図2は本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側面図である。図2において、偏向ヨーク15には、水平偏向コイル16、垂直偏向コイル17、セパレータ18、コア19及びリングマグネット20等の部品が装備されている。水平偏向コイル16はセパレータ18の内周側にサドル形に巻装され、垂直偏向コイル18は、セパレータ18の外周側にサドル形に巻装されている。
【0017】
また、水平偏向コイル16は偏向ヨーク15の上下(垂直方向)に対をなして配置され、垂直偏向コイル17は偏向ヨーク15の左右(水平方向)に対をなして配置されている。そして、電子銃14からインライン配列で出射される3本の電子ビームの軌道上において、水平偏向コイル16は電子ビームを画面の左右方向(水平方向)に偏向するピンクッション形の水平偏向磁界を形成し、垂直偏向コイル17は電子ビームを画面の上下方向(垂直方向)に偏向するバレル形の垂直偏向磁界を形成する。なお、垂直偏向コイル18は、偏向ヨーク15の上下に対をなしてコア19にトロイダル形に巻装される場合もある。
【0018】
コア19はフェライト等の磁性材料からなるもので、ヨーク中心軸(Z軸)方向の一方を他方よりも大きく開口した筒型構造をなしている。このコア19は、水平偏向コイル16及び垂直偏向コイル17が発生する磁界の効力をより高めるために、それらの偏向コイル16,17を覆うように装着されている。リングマグネット20は、電子銃14の組み立て誤差等による電子ビームの軌道ずれを補正するために、偏向ヨーク15の後端部に取り付けられている。さらに、偏向ヨーク15の後端側には、本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置の主要部となる補正コイル部21が設けられている。
【0019】
図3は本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。図3において、一対の水平偏向コイルLh,Lhは互いに並列に接続されている。水平偏向コイルLhは、先の図2に示した水平偏向コイル16に該当するものである。一対の水平偏向コイルLh,Lhには、図示しない水平偏向回路によって水平偏向周期の鋸歯状波電流、即ち水平偏向電流Ihが供給される構成となっている。
【0020】
一対の水平偏向コイルLh,Lhに対しては、4つのコイルL1,L2,L3,L4をブリッジ状に接続してなるブリッジ回路22が直列に接続されている。ブリッジ回路22内においては、第1のコイル対を構成する2つのコイルL1,L2が共通の接続点Pをもって互いに直列に接続されるとともに、第2のコイル対を構成する2つのコイルL3,L4が共通の接続点Qをもって互いに直列に接続されている。そして、直列接続の2つのコイルL1,L2と、同じく直列接続の2つのコイルL3,L4とが、共通の接続点R,Sをもって並列に接続されている。
【0021】
また、ブリッジ回路22の出力端となる接続点P,Qの間にはΔVCR補正のための補正コイル23が接続されている。この補正コイル23は、先の図2に示した補正コイル部21に組み込まれるもので、合計6つのコイル(6重極コイル)L5〜L10によって構成されている。これら6つのコイルL5〜L10は互いに直列に接続されている。即ち、コイルL5に対してはコイルL6が、コイルL6に対してはコイルL7が、コイルL7に対してはコイルL8が、コイルL8に対してはコイルL9が、コイルL9に対してはコイルL10がそれぞれ直列に接続されている。そして、コイルL5の開放端が接続点Pに、コイル10の開放端が接続点Qにそれぞれ接続されている。
【0022】
ここで、本発明の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成について図4を用いて説明する。図4において、コイルL1はドラムコア24に、コイルL2はドラムコア25に、コイルL3はドラムコア26に、コイルL4はドラムコア27にそれぞれ巻装されている。各々のコイルL1〜L4は、互いに電磁的な特性がほぼ等しくなるように巻線状態が調整されている。
【0023】
ドラムコア24とドラムコア25の間にはドラムコア28が配置され、ドラムコア26とドラムコア27の間にはドラムコア29が配置されている。各々のドラムコア24〜29は、互いに同様の形状をなすフェライト等の磁性体によって構成されたものである。このうち、図中上側の3つのドラムコア24,25,28は、本発明における第1ドラムコアに相当するもので、それぞれ隣接するドラムコア同士の端部を突き合わせた状態で同軸上に直列に配置(連結)されている。そして、ドラムコア24,25に挟み込まれた中央のドラムコア28に変調用のコイルL11が巻装されている。これにより、両側2つのコイルL1,L2とその間のコイルL11とが、それぞれに対応する3つのドラムコア24,25,28を介して磁気的に結合した構成となっている。
【0024】
一方、図中下側の3つのドラムコア26,27,29は、本発明における第2ドラムコアに相当するもので、それぞれ隣接するドラムコア同士の端部を突き合わせた状態で同軸上に直列に配置されている。そして、ドラムコア26,27に挟み込まれた中央のドラムコア29に変調用のコイル12が巻装されている。これにより、両側2つのコイルL3,L4とその間のコイルL12とが、それぞれに対応する3つのドラムコア26,27,29を介して磁気的に結合した構成となっている。ちなみに、変調用のコイルL11は本発明における第1の変調用コイルに相当し、変調用のコイルL12は本発明における第2の変調用コイルに相当するものである。
【0025】
第1ドラムコアとなる3つのドラムコア24,25,28の両端部と、第2ドラムコアとなる3つのドラムコア26,27,29の両端部には、それぞれマグネット(永久磁石)30,31が突き当てられている。さらに詳述すると、ドラムコア24,26の各々の一端部にはマグネット30が突き当てられ、これと反対側となるドラムコア25,27の各々の一端部にはマグネット31が突き当てられている。このうち、ドラムコア24の一端部にはマグネット30のN極が突き当てられ、ドラムコア26の一端部にはマグネット30のS極が突き当てられている。また、ドラムコア25の一端部にはマグネット31のS極が突き当てられ、ドラムコア27の一端部にはマグネット31のN極が突き当てられている。2つのマグネット30,31は、第1のコイル対となるコイルL1,L2と第2のコイル対となるコイルL3,L4にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するものである。マグネット30,31によるバイアス磁界の向きはコイルL1,L2とコイルL3,L4で逆向きになっている。即ち、2つのマグネット30,31は、コイルL1,L2に対しては図中右向きのバイアス磁界を付与し、コイルL3,L4に対しては図中左向きのバイアス磁界を付与するものとなっている。これら2つのマグネット30,31により、本発明におけるバイアス手段が構成されている。
【0026】
また、ブリッジ回路22を構成する4つのコイルL1〜L4のうち、コイルL1とコイルL2は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。同様に、コイルL3とコイルL4は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。
【0027】
また、変調用のコイルL11は、当該コイルL11に電流が流れたときに、マグネット30,31がコイルL1,L2に付与するバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット30,31のバイアス磁界を打ち消す磁界(第1のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL1,L2に対して右向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイル11が発生する磁界の向きは左向きとなる。同様に、変調用のコイルL12は、当該コイルL12に電流が流れたときに、上述したマグネット30,31がコイルL3,L4に付与するバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット30,31のバイアス磁界を打ち消す磁界(第2のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL3,L4に対して左向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイルL12が発生する磁界の向きは右向きとなる。
【0028】
さらに、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL1とコイルL4は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。同様に、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL2とコイルL3は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。
【0029】
これにより、コイルL1がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL4がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中左向き)の磁界を発生し、コイルL1がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生するときは、コイルL4がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生するものとなる。また、コイルL2がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生し、コイルL2がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中左向き)の磁界を発生するものとなる。
【0030】
再び図3に戻って、一対の垂直偏向コイルLv,Lvは互いに直列に接続されている。垂直偏向コイルLvは、先の図2に示した垂直偏向コイル17に該当するものである。一対の垂直偏向コイルLv,Lvには、図示しない垂直偏向回路によって垂直偏向周期の鋸歯状波電流、即ち垂直偏向電流Ivが供給される構成となっている。
【0031】
一対の垂直偏向コイルLv,Lvに対しては、抵抗素子(固定抵抗)32が直列に接続されている。この抵抗素子32の両端(接続点T,U)間には、上述した変調用のコイルL11とコイルL12がそれぞれ並列に接続されている。また、コイルL11にはダイオード33が直列に接続され、コイルL12にはダイオード34が直列に接続されている。そして、コイルL11とダイオード33による直列回路とコイルL12とダイオード34による直列回路とが、それぞれ抵抗素子32に対して並列に接続されている。また、各々のダイオード33,34は、抵抗素子32の両端間に互いに逆極性で並列に接続されている。これにより、一対の垂直偏向コイルLv,Lvに供給される垂直偏向電流Ivに対して、一方のダイオード33が順方向となるときは他方のダイオード34が逆方向となり、他方のダイオード34が順方向となるときは一方のダイオード33が逆方向となる。
【0032】
図5は補正コイル部21における補正コイル23(L5〜L10)の配置状態を示す概略図である。ここでは、陰極線管の前面(蛍光面)側から見たときのコイル配置状態を示している。図5においては、陰極線管のネック部13の周囲に、一対のC型コア35,36と、一対のT型コア37,38とが配置されている。一対のC型コア35,36は、ネック部13を介して垂直軸上で対向する状態に配置されている。また、各々のC型コア35,36の両脚部の端部は、ネック部13の外周面に近接した状態で配置されている。一対のT型コア37,38は、ネック部13を介して水平軸上で対向する状態に配置されている。また、各々のT型コア37,38の端部は、ネック13の外周面に近接した状態で配置されている。
【0033】
これに対して、コイルL5は上側のC型コア35の一方(図の左側)の脚部に巻装され、コイルL6はC型コア35の他方(図の右側)の脚部に巻装されている。また、コイルL8は下側のC型コア36の一方(図の右側)の脚部に巻装され、コイルL9はC型コア36の他方(図の左側)の脚部に巻装されている。そして、コイルL7は右側のT型コア37に巻装され、コイルL10は左側のT型コア38に巻装されている。これら6つのコイルL5〜L10は6重極の補正コイル23を構成し、この補正コイル23に対して接続点P,Qからパラボラ電流Ipが供給される構成となっている。そして、例えば図の矢印で示す向き(極性)でパラボラ電流Ipが流れた場合は、各々のコイルL5〜L10によって発生する磁界とこれに伴う磁極の形成により、ネック部13の内部(電子ビームの軌道上)に矢印で示す向きで6重極の補正磁界が形成されるようになっている。
【0034】
続いて、上記構成からなるコンバージェンス補正装置を用いたΔVCRの補正原理について説明する。先ず、水平偏向周期の鋸歯状波電流である水平偏向電流Ihは、一対の水平偏向コイルLh,Lhを介してブリッジ回路22の入力端(接続点R,S)間に流れる。また、垂直偏向周期の鋸歯状波電流である垂直偏向電流Ivは、一対の垂直偏向コイルLv,Lvを介して抵抗素子32の両端(接続点T,U)間に流れる。
【0035】
このとき、コイルL11に流れる電流はダイオード33で整流され、コイルL12に流れる電流はダイオード34で整流されたものとなる。したがって、鋸歯状波の垂直偏向電流Ivに対して、垂直偏向周期の前半部分ではダイオード33が逆方向でダイオード34が順方向となり、垂直偏向周期の後半部分ではダイオード33が順方向でダイオード34が逆方向となる。そうした場合、垂直偏向周期の前半部分では、ダイオード34がオンしている間だけコイルL12に電流が流れ、コイルL11には電流が流れない。また、垂直偏向周期の後半部分では、ダイオード33がオンしている間だけコイルL11に電流が流れ、コイルL12には電流が流れない。これにより、コイルL11に流れる電流は図6(A)に示すような波形電流となり、コイルL12に流れる電流は図6(B)に示すような波形電流となる。
【0036】
以上のことから、一対の垂直偏向コイルLv,Lvに対して直列に接続された抵抗素子32と、この抵抗素子32の両端間に互いに逆極性で並列に接続された一対のダイオード33,34とを用いた回路構成により、本発明における電流供給手段が構成されている。ちなみに、電流供給手段の構成としては、ダイオード33,34の向き(極性)をそれぞれ反転させ、これによってコイルL11に流れる電流を図6(B)に示す波形電流とし、コイルL12に流れる電流を図6(A)に示す波形電流としたものであってもよい。
【0037】
ここで、コイルL11,L12による変調動作を説明するのに先立って、コイルL11,L12に電流が流れていない状態(換言すると、マグネット30,31によるバイアス磁界がコイルL1,L2とコイルL3,L4に有効に作用している状態)で、水平偏向電流Ihがブリッジ回路22の接続点R,S間に供給されたときに、補正コイル23にどのような波形の電流が流れるかについて説明する。水平偏向電流Ihの向き(極性)は水平偏向周期の中間点を境に前半と後半で反転するため、水平偏向周期内では水平偏向電流Ihが接続点R側から流入する場合と接続点S側から流入する場合がある。
【0038】
そこで、先ずは、水平偏向電流Ihが接続点R側から流入したとすると、図4に示すマグネット30,31によるバイアス磁界に対し、コイルL2,L3はバイアス磁界と逆向きの磁界を発生し、コイルL1,L4はバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生する。その際、コイルL2が巻装されたドラムコア25では、コイルL2による磁界とバイアス磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まり、コイルL3が巻装されたドラムコア26では、コイルL3による磁界とバイアス磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まる。したがって、コイルL2のインダクタンスとコイルL3のインダクタンスが共に増加する。
【0039】
また、コイルL1が巻装されたドラムコア24では、コイルL1による磁界とバイアス磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まり、コイルL4が巻装されたドラムコア27では、コイルL4による磁界とマグネット磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まる。したがって、コイルL1のインダクタンスとコイルL4のインダクタンスが共に減少する。そのため、ブリッジ回路22内で接続点Rから流入した電流の一部が、コイルL1を通して接続点Pから補正コイル23に流れ、さらに接続点QからコイルL4を通して接続点Sから流出する。
【0040】
一方、水平偏向電流Ihが接続点S側から流入したとすると、図4に示すマグネット30,31によるバイアス磁界に対し、コイルL2,L3はバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生し、コイルL1,L4はバイアス磁界と逆向きの磁界を発生する。その際、コイルL2が巻装されたドラムコア25では、コイルL2による磁界とバイアス磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まり、コイルL3が巻装されたドラムコア26では、コイルL3による磁界とバイアス磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まる。したがって、コイルL2のインダクタンスとコイルL3のインダクタンスが共に減少する。
【0041】
また、コイルL1が巻装されたドラムコア24では、コイルL1による磁界とバイアス磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まり、コイルL4が巻装されたドラムコア27では、コイルL4による磁界とマグネット磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まる。したがって、コイルL1のインダクタンスとコイルL4のインダクタンスが共に増加する。そのため、ブリッジ回路22内で接続点Sから流入した電流の一部が、コイルL2を通して接続点Pから補正コイル23に流れ、さらに接続点QからコイルL3を通して接続点Rから流出する。
【0042】
このような回路動作において、ブリッジ回路22の接続点P,Q間に接続された補正コイル23には、水平偏向周期の前半部分と後半部分で同じ向きに電流Ipが流れるため、この電流Ipの波形は、水平偏向周期に同期したパラボラ状波形に近いものとなる。なお、補正コイル23に水平偏向周期のパラボラ電流Ipを供給するにあたっては、水平偏向電流Ihの向きとコイルL2,L3及びL1,L4の磁界の向きの関係を反転させてもよい。即ち、水平偏向電流Ihが接続点R側から流入した場合は、コイルL2,L3がバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生する一方、コイルL1,L4がバイアス磁界と逆向きの磁界を発生するものとし、水平偏向電流Ihが接続点S側から流入した場合は、コイルL2,L3がバイアス磁界と逆向きの磁界を発生する一方、コイルL1,L4がバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生するものとしてもよい。
【0043】
また、上述したコイルL1〜L4によるブリッジ回路22において、ブリッジのバランスが平衡状態である場合は補正コイル23にパラボラ電流Ipが流れず、ブリッジのバランスが崩れると補正コイル23にパラボラ電流Ipが流れる。このとき、補正コイル23に流れるパラボラ電流Ipの量は、ブリッジバランスの崩れが大きくなるほど多くなる。
【0044】
そこで、垂直偏向周期内でコイルL3,L4のインダクタンスが変化しないものと仮定して、コイルL1,L2のインダクタンスをコイルL11に流れる電流とこれに伴う磁界の発生により相対的に変化させると、補正コイル23に流れる電流Ipは、上記図6(A)に示す波形電流によって変調される。具体的に記述すると、垂直偏向周期内で上記図6(A)に示す波形の電流がコイルL11に流れた場合、垂直偏向周期の前半部分では、コイルL11による磁界が発生しないため、コイルL1,L2に与えられたバイアス磁界によって当該コイルL1,L2のインダクタンスの差分が一様に大きくなる。一方、垂直偏向周期の後半部分では、コイルL11による磁界が発生するため、コイルL1,L2に与えられたバイアス磁界がコイルL11の磁界によって打ち消されることにより、コイルL1,L2のインダクタンスの差分が徐々に小さくなるように変化する。
【0045】
その結果、垂直偏向周期の前半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが一様に多くなり、垂直偏向周期の後半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが徐々に少なくなる。よって、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れる電流Ipは、図7(A)に示すような波形で表される。
【0046】
また、垂直偏向周期内でコイルL1,L2のインダクタンスが変化しないものと仮定して、コイルL3,L4のインダクタンスをコイルL12に流れる電流とこれに伴う磁界の発生により相対的に変化させると、補正コイル23に流れる電流Ipは、上記図6(B)に示す波形の電流によって変調される。具体的に記述すると、垂直偏向周期内で上記図6(B)に示す波形の電流がコイルL12に流れた場合、垂直偏向周期の前半部分では、コイルL12による磁界が発生するため、コイルL3,L4に与えられたバイアス磁界がコイルL12の磁界によって打ち消されることにより、コイルL3,L4のインダクタンスの差分が徐々に大きくなるように変化する。一方、垂直偏向周期の後半部分では、コイルL12による磁界が発生しないため、コイルL3,L4に与えられたバイアス磁界によって当該コイルL3,L4のインダクタンスの差分が一様に大きくなる。
【0047】
その結果、垂直偏向周期の前半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが徐々に多くなり、垂直偏向周期の後半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが一様に多くなる。よって、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れる電流Ipは、図7(B)に示すような波形で表される。
【0048】
ただし、実際の回路動作では、コイルL11に電流が流れていないときにコイルL1,L2が可飽和リアクタとして有効に動作するとともに、コイルL12に電流が流れていないときにコイルL3,L4が可飽和リアクタとして有効に動作する。したがって、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れるパラボラ電流Ipは、上記図7(A)に示す波形電流と図7(B)に示す波形電流を合成(加算)したもの、つまり図7(C)に示すような波形電流となる。この図7(C)に示す波形電流では、垂直偏向周期の中間点を境にして、それよりも前半部分とそれよりも後半部分でパラボラ電流Ipの向きが反転したものとなる。また、パラボラ電流Ipのレベルは、垂直偏向周期の始端から中間点に向かって徐々に低くなり、中間点付近でゼロとなった後、垂直偏向周期の終端に向かって徐々に高くなる。
【0049】
ここで、パラボラ電流Ipの極性を図8に示すように仮定し、このパラボラ電流Ipの極性が正(+)のときに図9(A)に示す6重極の補正磁界が形成され、パラボラ電流Ipの極性が負(−)のときに図9(B)に示す6重極の補正磁界が形成されるものとすると、図9(A)に示す補正磁界ではサイドビームB,Rが共に下側に変位し、図9(B)に示す補正磁界ではサイドビームB,Rが共に上側に変位する。このとき、センタービームGの近傍では、水平軸に沿う2極の磁界成分を、4極の磁界成分で完全に打ち消す(キャンセルする)ように、コイルL5〜L10の巻線状態が調整されている。そのため、センタービームGの位置は不動のまま保持される。
【0050】
したがって、上記図9(A)又は図9(B)に示す6重極磁界をネック部13内(電子ビームの軌道上)に形成することにより、センタービームGとサイドビームB,Rの位置関係を画面の上下方向(垂直方向)で相対的に変化させることができる。即ち、図9(A)に示す6重極磁界を形成した場合は、センタービームGに対してサイドビームB,Rの位置を相対的に下げることができ、図9(B)に示す6重極磁界を形成した場合は、センタービームGに対してサイドビームB,Rの位置を相対的に上げることができる。因みに、図9(A),(B)はいずれも陰極線管の前面(蛍光面)側から見た場合を示している。
【0051】
こうした磁界形成を先の図7(C)に示す電流波形に対応させて考えると、次のようになる。先ず、垂直偏向周期の始点側(画面の上端側)で水平走査するときは、図7(C)における左側のパラボラ電流波形にしたがい、水平偏向周期の前半→中盤→後半でそれぞれパラボラ電流Ipの極性が正(+)→負(−)→正(+)の順に変化(反転)する。これにより、水平偏向周期の前半と後半では、図9(A)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが下方に変位したかたちとなる。また、水平偏向周期の中盤では、図9(B)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが上方に変位したかたちとなる。こうした電子ビームの動きは垂直偏向周期の中間点まで、つまり中間点を境にした垂直偏向周期の前半部分(画面の上側半分を垂直走査する期間)にわたって継続される。また、電子ビーム(本例ではサイドビームB,R)の変位量は、図7(C)に示す電流波形の振幅の変化にしたがって、垂直偏向周期の始点側から中間点に向かって徐々に小さくなる。
【0052】
これに対して、垂直偏向周期の中間点を過ぎると、垂直偏向電流Ivの極性に合わせてパラボラ波形の向きが反転するため、水平偏向周期の前半→中盤→後半ではそれぞれパラボラ電流Ipの極性が負(−)→正(+)→負(−)の順に変化(反転)する。これにより、水平偏向周期の前半と後半では、図9(B)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが上方に変位したかたちとなる。また、水平偏向周期の中盤では、図9(A)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが下方に変位したかたちとなる。こうした電子ビームの動きは垂直偏向周期の終点側まで、つまり中間点を境にした垂直偏向周期の後半部分(画面の下側半分を垂直走査する期間)にわたって継続される。また、電子ビームの変位量は、図7(C)に示す電流波形の振幅の変化にしたがって、垂直偏向周期の中間点から終点側に向かって徐々に大きくなる。
【0053】
以上のような6重極磁界の形成によってサイドビームB,Rを垂直方向(上下方向)に変位させることにより、画面全体では、図10に示すように、画面センターの上下端でセンタービームGが内側、サイドビームB,Rが外側となり、画面両サイドの上下端ではセンタービームGが外側、サイドビームB,Rが内側となるようなパターンが得られる。この図10に示すパターンは、先の図14に示すパターンに比較して、センタービームGとサイドビームB,Rの位置関係が反転している。したがって、図10に示すパターンでセンタービームGとサイドビームB,Rの相対位置を変化させることにより、図14に示すパターン、即ちΔVCRを独立に補正することができる。
【0054】
特に、上記コンバージェンス補正装置においては、1組の6重極コイル(L5〜L10)からなる補正コイル23を採用するとともに、図4に示す可飽和リアクタだけでΔVCR補正に有効なパラボラ電流Ipを補正コイル23に流すことができるため、特開2001−211460号公報に開示されたものと比較して回路構成を大幅に簡素化することができる。これにより、従来よりも部品点数を減らすことができるため、部品の取付スペースの縮小化やコストダウンを図ることが可能となる。
【0055】
また、一般にΔVCRは画面の水平軸(X軸)から画面の上下端に近づくにしたがって徐々に大きくなるが、このΔVCRの変化量に対して図7(C)に示す電流波形(特に、振幅の変化)が適切に整合するため、6重極コイルを用いたΔVCRの補正精度を高めることができる。
【0056】
続いて、本発明の他の実施形態について説明する。なお、ここでは先述した実施形態と同様の構成部分に同じ符合を付して説明することにする。
【0057】
図11は本発明の他の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。図11においては、コイルL1〜L4によるブリッジ回路22に対して、コイルL1,L2に磁気的に結合する第1の変調用コイルが2つのコイルL11A,L11Bによって構成され、コイルL3,L4に磁気的に結合する第2の変調用コイルも2つのコイルL12A,L12Bによって構成されている。コイルL11A,L11Bは互いに直列に接続され、コイルL12A,L12Bも互いに直列に接続されている。これ以外の構成については、可飽和リアクタの構成を除いて、先述した実施形態と同様である。
【0058】
図12は本発明の他の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成を示す図である。図12においては、一対のE型コア39,40が、互いに対向した状態で配置されている。E型コア39,40は、それぞれコアの両端部と中間部に脚部を有し、この脚部同士を向かいわせた状態で配置されている。E型コア39,40の間(対向部分)には、一対のマグネット(永久磁石)41,42が介装されている。
【0059】
各々のマグネット41,42は、E型コア39,40に対する磁極(N極、S極)の向きが互いに逆向きとなるように配置されている。即ち、マグネット41のN極はE型コア39側に、同S極はE型コア40側に向けて配置され、マグネット42のS極はE型コア39側に、同N極はE型コア40側に向けて配置されている。これにより、マグネット41,42はE型コア39,40による磁気回路内で図の反時計回り方向に回周する向きの磁界を形成し、このマグネット磁界が各々のコイルL1,L2,L3,L4に固定のバイアス磁界として付与される構成となっている。この場合、一対のマグネット41,42の磁極位置が反転していることから、第1のコイル対となるコイルL1,L2にはマグネット41が図中左向きのバイアス磁界を付与し、第2のコイル対となるコイルL3,コイルL4にはマグネット42が図中右向きのバイアス磁界を付与するものとなっている。上記一対のマグネット41,42により、本発明におけるバイアス手段が構成されている。
【0060】
E型コア39の一方側(図の上側)の脚部には、コイルL1とコイルL11Aが巻装され、同他方側(図の下側)の脚部には、コイルL3とコイルL12Aが巻装されている。また、E型コア40の一方側(図の上側)の脚部には、コイルL2とコイルL11Bが巻装され、同他方側(図の下側)の脚部には、コイルL4とコイルL12Bが巻装されている。これにより、コイルL1,L2とコイルL11A,L11Bは一対のE型コア39,40を介して磁気的に結合し、コイルL3,L4とコイルL12A,L12Bも一対のE型コア39,40を介して磁気的に結合した構成となっている。各々のコイルL1〜L4は、互いに電磁的な特性がほぼ等しくなるように巻線状態が調整されている。
【0061】
また、ブリッジ回路22を構成する4つのコイルL1〜L4のうち、コイルL1とコイルL2は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。同様に、コイルL3とコイルL4は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。
【0062】
また、変調用のコイルLL11AとコイルL11Bは、当該コイルL11A,L11Bに電流が流れたときに、マグネット41によるバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット41のバイアス磁界を打ち消す磁界(第1のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL1,L2に対して左向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイルL11A,L11Bが発生する磁界の向きは右向きとなる。同様に、コイルL12AとコイルL12Bは、当該コイルL12A,L12Bに電流が流れたときに、マグネット42によるバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット42のバイアス磁界を打ち消す磁界(第2のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL3,L4に対して右向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイルL12A,L12Bが発生する磁界の向きは左向きとなる。
【0063】
さらに、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL1とコイルL4は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。同様に、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL2とコイルL3は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。
【0064】
これにより、コイルL1がマグネット41によるバイアス磁界と同じ向きの磁界(図中左向き)を発生するときは、コイルL4がマグネット42によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生し、コイルL1がマグネット41によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL4がマグネット42によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生することになる。また、コイルL2がマグネット41によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット42によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生し、コイルL2がマグネット41によるバイアス磁界と同じ向き(図中左向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット42によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生することになる。
【0065】
上記図12に示す可飽和リアクタを用いたコンバージェンス補正装置では、変調用のコイルL11A,L11Bに流れる電流が上記図6(A)に示す波形電流となり、変調用のコイルL12A,L12Bに流れる電流が上記図6(B)に示す波形電流となる。また、ブリッジ回路22と可飽和リアクタの動作は、先述した実施形態の場合と同様となるため、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れるパラボラ電流Ipは、上記図7(C)に示す波形電流となる。したがって、先述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】
なお、上記実施形態においては、4つのコイルL1〜L4によって構成されたブリッジ回路22に対し、一対の水平偏向コイルLh,Lhを介して水平偏向周期の鋸歯状波電流(水平偏向電流)Ihを供給する構成としたが、本発明はこれに限らず、個別の電源装置を用いて水平偏向周期の鋸歯状波電流をブリッジ回路22に供給する構成としてもよい。
【0067】
但し、上記実施形態のように一対の水平偏向コイルLh,Lhに対してブリッジ回路22を直列に接続し、これによってブリッジ回路22に水平偏向電流Ihを供給することにより水平偏向周期のパラボラ電流を生成する構成とした方が、製造コスト等の面で有利である。これと同様の理由により、一対の垂直偏向コイルLv,Lvに対して抵抗素子32を接続するとともに、この抵抗素子32の両端間に一対のダイオード33,34を並列に接続し、これら抵抗素子32と一対のダイオード33,34を用いて変調用コイル(L11,L11A,L11B,L12,L12A,L12B)に所望の電流を供給する構成とした方が製造コスト等の面で有利である。
【0068】
また、ΔVCRを補正する補正コイル23の構成としては、2つのサイドビームB,Rを垂直方向に変位させる6重極磁界を形成し得るものであれば、どのような巻線形態(例えば、異なるコア形状、コアを用いない空芯コイルなど)を採用しても構わない。
【0069】
また、本発明に係るコンバージェンス補正装置は、偏向ヨーク15に搭載して用いる以外にも、偏向ヨーク15とは独立した構成要素(例えば、ネックアセンブリ)として陰極線管に組み込むことも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ブリッジ回路及びバイアス手段を有するパラボラ電流生成手段によって水平偏向周期のパラボラ電流を生成するとともに、この生成したパラボラ電流を、第1の変調用コイル、第2の変調用コイル及び電流供給手段を有する変調手段により垂直偏向周期で変調することにより、ΔVCR補正に有効な補正電流を補正コイルに供給することができる。これにより、従来よりも簡単な回路構成によってΔVCRを補正することができる。したがって、ΔVCR補正のための部品点数を少なくしてコストダウンを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。
【図4】本発明の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成を示す図である。
【図5】補正コイル部のコイル配置状態を示す概略図である。
【図6】変調用のコイルに流れる電流の波形を示す図である。
【図7】補正コイルに流れる電流の波形を説明する図である。
【図8】パラボラ電流の波形と極性を示す図である。
【図9】補正磁界の向きと電子ビームの動きを説明する図である。
【図10】コンバージェンス補正装置によって得られる電子ビームのパターンを示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。
【図12】本発明の他の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成を示す図である。
【図13】画面に生じる縦方向のミスコンバージェンスを示す図である。
【図14】ΔVCRが発生した状態での電子ビームの位置ずれ状態を示す図である。
【符号の説明】
10…陰極線管、15…偏向ヨーク、16,Lh…水平偏向コイル、17,Lv…垂直偏向コイル、21…補正コイル部、22…ブリッジ回路、23…補正コイル、24〜29…ドラムコア、30,31,41,42…マグネット、32…抵抗素子、33,34…ダイオード、39,40…E型コア、L1,L2…コイル(第1のコイル対)、L3,L4…コイル(第2のコイル対)、L5〜L10…コイル(6重極コイル)、L11,L11A,L11B…コイル(第1の変調用コイル)、L12,L12A,L12B…コイル(第2の変調用コイル)
【発明の属する技術分野】
本発明は、画面上でのコンバージェンスのずれを補正するコンバージェンス補正装置とこれを用いた偏向ヨーク、さらに当該偏向ヨークを陰極線管に搭載してなる表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー陰極線管においては、電子銃から出射される3本の電子ビームの進行方向を上下左右に偏向することにより、画面上にカラー画像を表示する。電子ビームの偏向には、水平偏向コイルと垂直偏向コイルを有する偏向ヨークが用いられる。偏向ヨークは陰極線管のネック部からファンネル部に至るコーン部に装着される。そして、電子銃から出射される3本の電子ビームの軌道上に水平偏向磁界と垂直偏向磁界を形成し、これらの偏向磁界によって電子ビームを上下左右に偏向する。水平偏向磁界は水平偏向コイルに水平偏向周期の鋸歯状波電流、即ち水平偏向電流を流すことで形成され、垂直偏向磁界は垂直偏向コイルに垂直偏向周期の鋸歯状波電流、即ち垂直偏向電流を流すことで形成される。
【0003】
また、カラー陰極線管においては、電子銃から出射される3本の電子ビームをアパーチャグリルやシャドウマスク等の色選別マスクを通して蛍光面の一点にコンバージェンス(集中)させ、これによって得られるビームスポットを水平及び垂直方向に走査することにより、所望のカラー画像を再現している。このとき、3本の電子ビームが蛍光面の一点に集中しない、いわゆるミスコンバージェンスが発生すると、これが画面上での色ずれとなって現れる。
【0004】
一般に、緑の蛍光体を発光させる電子ビームをセンタービームGとし、青,赤の蛍光体を発光させる電子ビームをそれぞれサイドビームB,Rとするインライン形の電子銃を備えるカラー陰極線管では、垂直偏向磁界が斉一磁界である場合に、画面上でセンタービームGを境にサイドビームBが右側、サイドビームRが左側にずれた状態のミスコンバージェンスが発生する。
【0005】
このミスコンバージェンスは、垂直偏向コイルの巻線分布を調整して垂直偏向磁界をバレル磁界とすることで補正可能であることが知られている。しかしながら、垂直偏向磁界をバレル磁界とすると、水平軸に対して磁界が傾きをもつことになるため、図13に示すように、縦方向(垂直方向)のミスコンバージェンスが生じる。この縦方向のミスコンバージェンスが生じている場合において、サイドビームB,Rの平均値とセンタービームGとの差分がVCR(Vertical Center
Raster)と呼ばれている。
【0006】
VCRに関しては、例えば電子銃に磁性体を付加する等の手段により、静的な補正が可能である。しかし実際には、VCRの大きさが常に一定とは限らないため、画面センターの上下端と画面両サイドの上下端でVCRに差が生じることがある。具体的には、例えば図14に示すように、画面センターの上下端ではセンタービームGが外側、サイドビームB,Rが内側となり、画面両サイドの上下端ではセンタービームGが内側、サイドビームB,Rが外側となるようなパターンが残ることがある。ここでは、画面センターでのVCRと画面両サイドでのVCRとの差をΔVCRと称する。
【0007】
ΔVCRを変化させる手法としては、主に2つの方法が考えられる。第1の方法は、垂直偏向コイルの巻線分布を調整することで、画面センターと画面両サイドとのバランスをとるものである。第2の方法は、水平偏向コイルが画面両サイドのVCRに影響を与えることを利用し、水平偏向コイルの巻線分布を調整することで、画面センターと画面両サイドとのバランスをとるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の方法と第2の方法では、いずれの場合も、サイドビームB,Rのコンバージェンスやフォーカスとの関係で巻線分布に制約がある。そのため、垂直偏向コイルや水平偏向コイルの巻線分布を調整することでΔVCRを最適に補正することが困難であった。
【0009】
そこで本出願人は、2組の6重極コイルを用いてΔVCRを補正する技術を特開2001−211460号公報にて開示している。この公報に記載された技術によれば、2組の6重極コイルに対して水平偏向周期のパラボラ電流を供給するとともに、このパラボラ電流を垂直偏向周期で変調して各々の6重極コイルに流すことにより、ΔVCRを補正することができる。しかしながら、かかる技術では、ΔVCRを補正するにあたって、2組の6重極コイルを必要とし、さらに水平偏向周期のパラボラ電流を生成するための可飽和リアクタの他に、当該パラボラ電流を垂直偏向周期で変調するための2つの可飽和リアクタを必要とするため、回路構成が複雑化してコスト高になるという難点があった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、従来よりも簡単な回路構成によってΔVCRを補正することができるコンバージェンス補正装置とこれを用いた偏向ヨーク及び表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンバージェンス補正装置は、インライン配列で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイルと、水平偏向周期のパラボラ電流を生成し、この生成したパラボラ電流を補正コイルに供給するパラボラ電流生成手段と、このパラボラ電流生成手段によって補正コイルに供給されるパラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備えるものであって、パラボラ電流生成手段は、互いに逆向きの磁界を発生する第1のコイル対と互いに逆向きの磁界を発生する第2のコイル対とからなるブリッジ回路と、第1のコイル対と第2のコイル対にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するバイアス手段とを有し、変調手段は、第1のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第1のキャンセル磁界を発生する第1の変調用コイルと、第2のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第2のキャンセル磁界を発生する第2の変調用コイルと、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方で第1の変調用コイルに供給するとともに、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方で第2の変調用コイルに供給する電流供給手段とを有する構成となっている。また、本発明に係る偏向ヨークは上記構成のコンバージェンス補正装置を用いたものとなっており、本発明に係る表示装置は当該偏向ヨークを陰極線管に搭載したものとなっている。
【0012】
上記構成のコンバージェンス補正装置とこれと用いた偏向ヨーク及び表示装置においては、ブリッジ回路を構成する第1のコイル対と第2のコイル対とにそれぞれバイアス手段によって固定のバイアス磁界を付与することにより、水平偏向周期のパラボラ電流を生成することが可能となる。そして、このパラボラ電流を変調手段で変調することにより、垂直偏向周期で変調されたパラボラ電流を補正コイルに供給することが可能となる。その際、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方(例えば、前半部分)で第1の変調用コイルに供給することにより、第1のコイル対に付与されたバイアス磁界が第1のキャンセル磁界によって打ち消される。また、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方(例えば、後半部分)で第2の変調用コイルに供給することにより、第2のコイル対に付与されたバイアス磁界が第2のキャンセル磁界によって打ち消される。これにより、補正コイルに流れるパラボラ電流の波形を垂直偏向周期の前後半で反転させてΔVCRを適切に補正することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概略斜視図である。図1において、陰極線管10の本体部(ガラスバルブ)は、パネル部11、ファンネル部12及びネック部13により構成されている。パネル部11の内面には、青,緑,赤の各色蛍光体をパターン配列した蛍光面(不図示)が形成されている。一方、ネック部13には、電子ビームの出射源となるインライン形の電子銃14が内装されている。また、ネック部13からファンネル部12に至るコーン部には、電子ビームを偏向するための偏向ヨーク15が装着されている。
【0015】
上記構成の陰極線管10は、パネル部11内面の蛍光面にカラー画像(又は白黒画像)を再現するのに必要な各種の付属部品とともに図示せぬ筐体に組み込まれ、これによってテレビジョン受像機やコンピュータ用ディスプレイ等の表示装置が構成される。
【0016】
図2は本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側面図である。図2において、偏向ヨーク15には、水平偏向コイル16、垂直偏向コイル17、セパレータ18、コア19及びリングマグネット20等の部品が装備されている。水平偏向コイル16はセパレータ18の内周側にサドル形に巻装され、垂直偏向コイル18は、セパレータ18の外周側にサドル形に巻装されている。
【0017】
また、水平偏向コイル16は偏向ヨーク15の上下(垂直方向)に対をなして配置され、垂直偏向コイル17は偏向ヨーク15の左右(水平方向)に対をなして配置されている。そして、電子銃14からインライン配列で出射される3本の電子ビームの軌道上において、水平偏向コイル16は電子ビームを画面の左右方向(水平方向)に偏向するピンクッション形の水平偏向磁界を形成し、垂直偏向コイル17は電子ビームを画面の上下方向(垂直方向)に偏向するバレル形の垂直偏向磁界を形成する。なお、垂直偏向コイル18は、偏向ヨーク15の上下に対をなしてコア19にトロイダル形に巻装される場合もある。
【0018】
コア19はフェライト等の磁性材料からなるもので、ヨーク中心軸(Z軸)方向の一方を他方よりも大きく開口した筒型構造をなしている。このコア19は、水平偏向コイル16及び垂直偏向コイル17が発生する磁界の効力をより高めるために、それらの偏向コイル16,17を覆うように装着されている。リングマグネット20は、電子銃14の組み立て誤差等による電子ビームの軌道ずれを補正するために、偏向ヨーク15の後端部に取り付けられている。さらに、偏向ヨーク15の後端側には、本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置の主要部となる補正コイル部21が設けられている。
【0019】
図3は本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。図3において、一対の水平偏向コイルLh,Lhは互いに並列に接続されている。水平偏向コイルLhは、先の図2に示した水平偏向コイル16に該当するものである。一対の水平偏向コイルLh,Lhには、図示しない水平偏向回路によって水平偏向周期の鋸歯状波電流、即ち水平偏向電流Ihが供給される構成となっている。
【0020】
一対の水平偏向コイルLh,Lhに対しては、4つのコイルL1,L2,L3,L4をブリッジ状に接続してなるブリッジ回路22が直列に接続されている。ブリッジ回路22内においては、第1のコイル対を構成する2つのコイルL1,L2が共通の接続点Pをもって互いに直列に接続されるとともに、第2のコイル対を構成する2つのコイルL3,L4が共通の接続点Qをもって互いに直列に接続されている。そして、直列接続の2つのコイルL1,L2と、同じく直列接続の2つのコイルL3,L4とが、共通の接続点R,Sをもって並列に接続されている。
【0021】
また、ブリッジ回路22の出力端となる接続点P,Qの間にはΔVCR補正のための補正コイル23が接続されている。この補正コイル23は、先の図2に示した補正コイル部21に組み込まれるもので、合計6つのコイル(6重極コイル)L5〜L10によって構成されている。これら6つのコイルL5〜L10は互いに直列に接続されている。即ち、コイルL5に対してはコイルL6が、コイルL6に対してはコイルL7が、コイルL7に対してはコイルL8が、コイルL8に対してはコイルL9が、コイルL9に対してはコイルL10がそれぞれ直列に接続されている。そして、コイルL5の開放端が接続点Pに、コイル10の開放端が接続点Qにそれぞれ接続されている。
【0022】
ここで、本発明の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成について図4を用いて説明する。図4において、コイルL1はドラムコア24に、コイルL2はドラムコア25に、コイルL3はドラムコア26に、コイルL4はドラムコア27にそれぞれ巻装されている。各々のコイルL1〜L4は、互いに電磁的な特性がほぼ等しくなるように巻線状態が調整されている。
【0023】
ドラムコア24とドラムコア25の間にはドラムコア28が配置され、ドラムコア26とドラムコア27の間にはドラムコア29が配置されている。各々のドラムコア24〜29は、互いに同様の形状をなすフェライト等の磁性体によって構成されたものである。このうち、図中上側の3つのドラムコア24,25,28は、本発明における第1ドラムコアに相当するもので、それぞれ隣接するドラムコア同士の端部を突き合わせた状態で同軸上に直列に配置(連結)されている。そして、ドラムコア24,25に挟み込まれた中央のドラムコア28に変調用のコイルL11が巻装されている。これにより、両側2つのコイルL1,L2とその間のコイルL11とが、それぞれに対応する3つのドラムコア24,25,28を介して磁気的に結合した構成となっている。
【0024】
一方、図中下側の3つのドラムコア26,27,29は、本発明における第2ドラムコアに相当するもので、それぞれ隣接するドラムコア同士の端部を突き合わせた状態で同軸上に直列に配置されている。そして、ドラムコア26,27に挟み込まれた中央のドラムコア29に変調用のコイル12が巻装されている。これにより、両側2つのコイルL3,L4とその間のコイルL12とが、それぞれに対応する3つのドラムコア26,27,29を介して磁気的に結合した構成となっている。ちなみに、変調用のコイルL11は本発明における第1の変調用コイルに相当し、変調用のコイルL12は本発明における第2の変調用コイルに相当するものである。
【0025】
第1ドラムコアとなる3つのドラムコア24,25,28の両端部と、第2ドラムコアとなる3つのドラムコア26,27,29の両端部には、それぞれマグネット(永久磁石)30,31が突き当てられている。さらに詳述すると、ドラムコア24,26の各々の一端部にはマグネット30が突き当てられ、これと反対側となるドラムコア25,27の各々の一端部にはマグネット31が突き当てられている。このうち、ドラムコア24の一端部にはマグネット30のN極が突き当てられ、ドラムコア26の一端部にはマグネット30のS極が突き当てられている。また、ドラムコア25の一端部にはマグネット31のS極が突き当てられ、ドラムコア27の一端部にはマグネット31のN極が突き当てられている。2つのマグネット30,31は、第1のコイル対となるコイルL1,L2と第2のコイル対となるコイルL3,L4にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するものである。マグネット30,31によるバイアス磁界の向きはコイルL1,L2とコイルL3,L4で逆向きになっている。即ち、2つのマグネット30,31は、コイルL1,L2に対しては図中右向きのバイアス磁界を付与し、コイルL3,L4に対しては図中左向きのバイアス磁界を付与するものとなっている。これら2つのマグネット30,31により、本発明におけるバイアス手段が構成されている。
【0026】
また、ブリッジ回路22を構成する4つのコイルL1〜L4のうち、コイルL1とコイルL2は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。同様に、コイルL3とコイルL4は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。
【0027】
また、変調用のコイルL11は、当該コイルL11に電流が流れたときに、マグネット30,31がコイルL1,L2に付与するバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット30,31のバイアス磁界を打ち消す磁界(第1のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL1,L2に対して右向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイル11が発生する磁界の向きは左向きとなる。同様に、変調用のコイルL12は、当該コイルL12に電流が流れたときに、上述したマグネット30,31がコイルL3,L4に付与するバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット30,31のバイアス磁界を打ち消す磁界(第2のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL3,L4に対して左向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイルL12が発生する磁界の向きは右向きとなる。
【0028】
さらに、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL1とコイルL4は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。同様に、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL2とコイルL3は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。
【0029】
これにより、コイルL1がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL4がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中左向き)の磁界を発生し、コイルL1がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生するときは、コイルL4がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生するものとなる。また、コイルL2がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット30,31によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生し、コイルL2がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット30,31によるバイアス磁界と同じ向き(図中左向き)の磁界を発生するものとなる。
【0030】
再び図3に戻って、一対の垂直偏向コイルLv,Lvは互いに直列に接続されている。垂直偏向コイルLvは、先の図2に示した垂直偏向コイル17に該当するものである。一対の垂直偏向コイルLv,Lvには、図示しない垂直偏向回路によって垂直偏向周期の鋸歯状波電流、即ち垂直偏向電流Ivが供給される構成となっている。
【0031】
一対の垂直偏向コイルLv,Lvに対しては、抵抗素子(固定抵抗)32が直列に接続されている。この抵抗素子32の両端(接続点T,U)間には、上述した変調用のコイルL11とコイルL12がそれぞれ並列に接続されている。また、コイルL11にはダイオード33が直列に接続され、コイルL12にはダイオード34が直列に接続されている。そして、コイルL11とダイオード33による直列回路とコイルL12とダイオード34による直列回路とが、それぞれ抵抗素子32に対して並列に接続されている。また、各々のダイオード33,34は、抵抗素子32の両端間に互いに逆極性で並列に接続されている。これにより、一対の垂直偏向コイルLv,Lvに供給される垂直偏向電流Ivに対して、一方のダイオード33が順方向となるときは他方のダイオード34が逆方向となり、他方のダイオード34が順方向となるときは一方のダイオード33が逆方向となる。
【0032】
図5は補正コイル部21における補正コイル23(L5〜L10)の配置状態を示す概略図である。ここでは、陰極線管の前面(蛍光面)側から見たときのコイル配置状態を示している。図5においては、陰極線管のネック部13の周囲に、一対のC型コア35,36と、一対のT型コア37,38とが配置されている。一対のC型コア35,36は、ネック部13を介して垂直軸上で対向する状態に配置されている。また、各々のC型コア35,36の両脚部の端部は、ネック部13の外周面に近接した状態で配置されている。一対のT型コア37,38は、ネック部13を介して水平軸上で対向する状態に配置されている。また、各々のT型コア37,38の端部は、ネック13の外周面に近接した状態で配置されている。
【0033】
これに対して、コイルL5は上側のC型コア35の一方(図の左側)の脚部に巻装され、コイルL6はC型コア35の他方(図の右側)の脚部に巻装されている。また、コイルL8は下側のC型コア36の一方(図の右側)の脚部に巻装され、コイルL9はC型コア36の他方(図の左側)の脚部に巻装されている。そして、コイルL7は右側のT型コア37に巻装され、コイルL10は左側のT型コア38に巻装されている。これら6つのコイルL5〜L10は6重極の補正コイル23を構成し、この補正コイル23に対して接続点P,Qからパラボラ電流Ipが供給される構成となっている。そして、例えば図の矢印で示す向き(極性)でパラボラ電流Ipが流れた場合は、各々のコイルL5〜L10によって発生する磁界とこれに伴う磁極の形成により、ネック部13の内部(電子ビームの軌道上)に矢印で示す向きで6重極の補正磁界が形成されるようになっている。
【0034】
続いて、上記構成からなるコンバージェンス補正装置を用いたΔVCRの補正原理について説明する。先ず、水平偏向周期の鋸歯状波電流である水平偏向電流Ihは、一対の水平偏向コイルLh,Lhを介してブリッジ回路22の入力端(接続点R,S)間に流れる。また、垂直偏向周期の鋸歯状波電流である垂直偏向電流Ivは、一対の垂直偏向コイルLv,Lvを介して抵抗素子32の両端(接続点T,U)間に流れる。
【0035】
このとき、コイルL11に流れる電流はダイオード33で整流され、コイルL12に流れる電流はダイオード34で整流されたものとなる。したがって、鋸歯状波の垂直偏向電流Ivに対して、垂直偏向周期の前半部分ではダイオード33が逆方向でダイオード34が順方向となり、垂直偏向周期の後半部分ではダイオード33が順方向でダイオード34が逆方向となる。そうした場合、垂直偏向周期の前半部分では、ダイオード34がオンしている間だけコイルL12に電流が流れ、コイルL11には電流が流れない。また、垂直偏向周期の後半部分では、ダイオード33がオンしている間だけコイルL11に電流が流れ、コイルL12には電流が流れない。これにより、コイルL11に流れる電流は図6(A)に示すような波形電流となり、コイルL12に流れる電流は図6(B)に示すような波形電流となる。
【0036】
以上のことから、一対の垂直偏向コイルLv,Lvに対して直列に接続された抵抗素子32と、この抵抗素子32の両端間に互いに逆極性で並列に接続された一対のダイオード33,34とを用いた回路構成により、本発明における電流供給手段が構成されている。ちなみに、電流供給手段の構成としては、ダイオード33,34の向き(極性)をそれぞれ反転させ、これによってコイルL11に流れる電流を図6(B)に示す波形電流とし、コイルL12に流れる電流を図6(A)に示す波形電流としたものであってもよい。
【0037】
ここで、コイルL11,L12による変調動作を説明するのに先立って、コイルL11,L12に電流が流れていない状態(換言すると、マグネット30,31によるバイアス磁界がコイルL1,L2とコイルL3,L4に有効に作用している状態)で、水平偏向電流Ihがブリッジ回路22の接続点R,S間に供給されたときに、補正コイル23にどのような波形の電流が流れるかについて説明する。水平偏向電流Ihの向き(極性)は水平偏向周期の中間点を境に前半と後半で反転するため、水平偏向周期内では水平偏向電流Ihが接続点R側から流入する場合と接続点S側から流入する場合がある。
【0038】
そこで、先ずは、水平偏向電流Ihが接続点R側から流入したとすると、図4に示すマグネット30,31によるバイアス磁界に対し、コイルL2,L3はバイアス磁界と逆向きの磁界を発生し、コイルL1,L4はバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生する。その際、コイルL2が巻装されたドラムコア25では、コイルL2による磁界とバイアス磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まり、コイルL3が巻装されたドラムコア26では、コイルL3による磁界とバイアス磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まる。したがって、コイルL2のインダクタンスとコイルL3のインダクタンスが共に増加する。
【0039】
また、コイルL1が巻装されたドラムコア24では、コイルL1による磁界とバイアス磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まり、コイルL4が巻装されたドラムコア27では、コイルL4による磁界とマグネット磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まる。したがって、コイルL1のインダクタンスとコイルL4のインダクタンスが共に減少する。そのため、ブリッジ回路22内で接続点Rから流入した電流の一部が、コイルL1を通して接続点Pから補正コイル23に流れ、さらに接続点QからコイルL4を通して接続点Sから流出する。
【0040】
一方、水平偏向電流Ihが接続点S側から流入したとすると、図4に示すマグネット30,31によるバイアス磁界に対し、コイルL2,L3はバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生し、コイルL1,L4はバイアス磁界と逆向きの磁界を発生する。その際、コイルL2が巻装されたドラムコア25では、コイルL2による磁界とバイアス磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まり、コイルL3が巻装されたドラムコア26では、コイルL3による磁界とバイアス磁界との相乗作用によって磁気飽和の傾向が強まる。したがって、コイルL2のインダクタンスとコイルL3のインダクタンスが共に減少する。
【0041】
また、コイルL1が巻装されたドラムコア24では、コイルL1による磁界とバイアス磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まり、コイルL4が巻装されたドラムコア27では、コイルL4による磁界とマグネット磁界との相殺作用によって磁気飽和の傾向が弱まる。したがって、コイルL1のインダクタンスとコイルL4のインダクタンスが共に増加する。そのため、ブリッジ回路22内で接続点Sから流入した電流の一部が、コイルL2を通して接続点Pから補正コイル23に流れ、さらに接続点QからコイルL3を通して接続点Rから流出する。
【0042】
このような回路動作において、ブリッジ回路22の接続点P,Q間に接続された補正コイル23には、水平偏向周期の前半部分と後半部分で同じ向きに電流Ipが流れるため、この電流Ipの波形は、水平偏向周期に同期したパラボラ状波形に近いものとなる。なお、補正コイル23に水平偏向周期のパラボラ電流Ipを供給するにあたっては、水平偏向電流Ihの向きとコイルL2,L3及びL1,L4の磁界の向きの関係を反転させてもよい。即ち、水平偏向電流Ihが接続点R側から流入した場合は、コイルL2,L3がバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生する一方、コイルL1,L4がバイアス磁界と逆向きの磁界を発生するものとし、水平偏向電流Ihが接続点S側から流入した場合は、コイルL2,L3がバイアス磁界と逆向きの磁界を発生する一方、コイルL1,L4がバイアス磁界と同じ向きの磁界を発生するものとしてもよい。
【0043】
また、上述したコイルL1〜L4によるブリッジ回路22において、ブリッジのバランスが平衡状態である場合は補正コイル23にパラボラ電流Ipが流れず、ブリッジのバランスが崩れると補正コイル23にパラボラ電流Ipが流れる。このとき、補正コイル23に流れるパラボラ電流Ipの量は、ブリッジバランスの崩れが大きくなるほど多くなる。
【0044】
そこで、垂直偏向周期内でコイルL3,L4のインダクタンスが変化しないものと仮定して、コイルL1,L2のインダクタンスをコイルL11に流れる電流とこれに伴う磁界の発生により相対的に変化させると、補正コイル23に流れる電流Ipは、上記図6(A)に示す波形電流によって変調される。具体的に記述すると、垂直偏向周期内で上記図6(A)に示す波形の電流がコイルL11に流れた場合、垂直偏向周期の前半部分では、コイルL11による磁界が発生しないため、コイルL1,L2に与えられたバイアス磁界によって当該コイルL1,L2のインダクタンスの差分が一様に大きくなる。一方、垂直偏向周期の後半部分では、コイルL11による磁界が発生するため、コイルL1,L2に与えられたバイアス磁界がコイルL11の磁界によって打ち消されることにより、コイルL1,L2のインダクタンスの差分が徐々に小さくなるように変化する。
【0045】
その結果、垂直偏向周期の前半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが一様に多くなり、垂直偏向周期の後半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが徐々に少なくなる。よって、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れる電流Ipは、図7(A)に示すような波形で表される。
【0046】
また、垂直偏向周期内でコイルL1,L2のインダクタンスが変化しないものと仮定して、コイルL3,L4のインダクタンスをコイルL12に流れる電流とこれに伴う磁界の発生により相対的に変化させると、補正コイル23に流れる電流Ipは、上記図6(B)に示す波形の電流によって変調される。具体的に記述すると、垂直偏向周期内で上記図6(B)に示す波形の電流がコイルL12に流れた場合、垂直偏向周期の前半部分では、コイルL12による磁界が発生するため、コイルL3,L4に与えられたバイアス磁界がコイルL12の磁界によって打ち消されることにより、コイルL3,L4のインダクタンスの差分が徐々に大きくなるように変化する。一方、垂直偏向周期の後半部分では、コイルL12による磁界が発生しないため、コイルL3,L4に与えられたバイアス磁界によって当該コイルL3,L4のインダクタンスの差分が一様に大きくなる。
【0047】
その結果、垂直偏向周期の前半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが徐々に多くなり、垂直偏向周期の後半部分では補正コイル23に流れる電流Ipが一様に多くなる。よって、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れる電流Ipは、図7(B)に示すような波形で表される。
【0048】
ただし、実際の回路動作では、コイルL11に電流が流れていないときにコイルL1,L2が可飽和リアクタとして有効に動作するとともに、コイルL12に電流が流れていないときにコイルL3,L4が可飽和リアクタとして有効に動作する。したがって、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れるパラボラ電流Ipは、上記図7(A)に示す波形電流と図7(B)に示す波形電流を合成(加算)したもの、つまり図7(C)に示すような波形電流となる。この図7(C)に示す波形電流では、垂直偏向周期の中間点を境にして、それよりも前半部分とそれよりも後半部分でパラボラ電流Ipの向きが反転したものとなる。また、パラボラ電流Ipのレベルは、垂直偏向周期の始端から中間点に向かって徐々に低くなり、中間点付近でゼロとなった後、垂直偏向周期の終端に向かって徐々に高くなる。
【0049】
ここで、パラボラ電流Ipの極性を図8に示すように仮定し、このパラボラ電流Ipの極性が正(+)のときに図9(A)に示す6重極の補正磁界が形成され、パラボラ電流Ipの極性が負(−)のときに図9(B)に示す6重極の補正磁界が形成されるものとすると、図9(A)に示す補正磁界ではサイドビームB,Rが共に下側に変位し、図9(B)に示す補正磁界ではサイドビームB,Rが共に上側に変位する。このとき、センタービームGの近傍では、水平軸に沿う2極の磁界成分を、4極の磁界成分で完全に打ち消す(キャンセルする)ように、コイルL5〜L10の巻線状態が調整されている。そのため、センタービームGの位置は不動のまま保持される。
【0050】
したがって、上記図9(A)又は図9(B)に示す6重極磁界をネック部13内(電子ビームの軌道上)に形成することにより、センタービームGとサイドビームB,Rの位置関係を画面の上下方向(垂直方向)で相対的に変化させることができる。即ち、図9(A)に示す6重極磁界を形成した場合は、センタービームGに対してサイドビームB,Rの位置を相対的に下げることができ、図9(B)に示す6重極磁界を形成した場合は、センタービームGに対してサイドビームB,Rの位置を相対的に上げることができる。因みに、図9(A),(B)はいずれも陰極線管の前面(蛍光面)側から見た場合を示している。
【0051】
こうした磁界形成を先の図7(C)に示す電流波形に対応させて考えると、次のようになる。先ず、垂直偏向周期の始点側(画面の上端側)で水平走査するときは、図7(C)における左側のパラボラ電流波形にしたがい、水平偏向周期の前半→中盤→後半でそれぞれパラボラ電流Ipの極性が正(+)→負(−)→正(+)の順に変化(反転)する。これにより、水平偏向周期の前半と後半では、図9(A)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが下方に変位したかたちとなる。また、水平偏向周期の中盤では、図9(B)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが上方に変位したかたちとなる。こうした電子ビームの動きは垂直偏向周期の中間点まで、つまり中間点を境にした垂直偏向周期の前半部分(画面の上側半分を垂直走査する期間)にわたって継続される。また、電子ビーム(本例ではサイドビームB,R)の変位量は、図7(C)に示す電流波形の振幅の変化にしたがって、垂直偏向周期の始点側から中間点に向かって徐々に小さくなる。
【0052】
これに対して、垂直偏向周期の中間点を過ぎると、垂直偏向電流Ivの極性に合わせてパラボラ波形の向きが反転するため、水平偏向周期の前半→中盤→後半ではそれぞれパラボラ電流Ipの極性が負(−)→正(+)→負(−)の順に変化(反転)する。これにより、水平偏向周期の前半と後半では、図9(B)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが上方に変位したかたちとなる。また、水平偏向周期の中盤では、図9(A)に示す6重極の補正磁界が形成されるため、センタービームGに対してサイドビームB,Rが下方に変位したかたちとなる。こうした電子ビームの動きは垂直偏向周期の終点側まで、つまり中間点を境にした垂直偏向周期の後半部分(画面の下側半分を垂直走査する期間)にわたって継続される。また、電子ビームの変位量は、図7(C)に示す電流波形の振幅の変化にしたがって、垂直偏向周期の中間点から終点側に向かって徐々に大きくなる。
【0053】
以上のような6重極磁界の形成によってサイドビームB,Rを垂直方向(上下方向)に変位させることにより、画面全体では、図10に示すように、画面センターの上下端でセンタービームGが内側、サイドビームB,Rが外側となり、画面両サイドの上下端ではセンタービームGが外側、サイドビームB,Rが内側となるようなパターンが得られる。この図10に示すパターンは、先の図14に示すパターンに比較して、センタービームGとサイドビームB,Rの位置関係が反転している。したがって、図10に示すパターンでセンタービームGとサイドビームB,Rの相対位置を変化させることにより、図14に示すパターン、即ちΔVCRを独立に補正することができる。
【0054】
特に、上記コンバージェンス補正装置においては、1組の6重極コイル(L5〜L10)からなる補正コイル23を採用するとともに、図4に示す可飽和リアクタだけでΔVCR補正に有効なパラボラ電流Ipを補正コイル23に流すことができるため、特開2001−211460号公報に開示されたものと比較して回路構成を大幅に簡素化することができる。これにより、従来よりも部品点数を減らすことができるため、部品の取付スペースの縮小化やコストダウンを図ることが可能となる。
【0055】
また、一般にΔVCRは画面の水平軸(X軸)から画面の上下端に近づくにしたがって徐々に大きくなるが、このΔVCRの変化量に対して図7(C)に示す電流波形(特に、振幅の変化)が適切に整合するため、6重極コイルを用いたΔVCRの補正精度を高めることができる。
【0056】
続いて、本発明の他の実施形態について説明する。なお、ここでは先述した実施形態と同様の構成部分に同じ符合を付して説明することにする。
【0057】
図11は本発明の他の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。図11においては、コイルL1〜L4によるブリッジ回路22に対して、コイルL1,L2に磁気的に結合する第1の変調用コイルが2つのコイルL11A,L11Bによって構成され、コイルL3,L4に磁気的に結合する第2の変調用コイルも2つのコイルL12A,L12Bによって構成されている。コイルL11A,L11Bは互いに直列に接続され、コイルL12A,L12Bも互いに直列に接続されている。これ以外の構成については、可飽和リアクタの構成を除いて、先述した実施形態と同様である。
【0058】
図12は本発明の他の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成を示す図である。図12においては、一対のE型コア39,40が、互いに対向した状態で配置されている。E型コア39,40は、それぞれコアの両端部と中間部に脚部を有し、この脚部同士を向かいわせた状態で配置されている。E型コア39,40の間(対向部分)には、一対のマグネット(永久磁石)41,42が介装されている。
【0059】
各々のマグネット41,42は、E型コア39,40に対する磁極(N極、S極)の向きが互いに逆向きとなるように配置されている。即ち、マグネット41のN極はE型コア39側に、同S極はE型コア40側に向けて配置され、マグネット42のS極はE型コア39側に、同N極はE型コア40側に向けて配置されている。これにより、マグネット41,42はE型コア39,40による磁気回路内で図の反時計回り方向に回周する向きの磁界を形成し、このマグネット磁界が各々のコイルL1,L2,L3,L4に固定のバイアス磁界として付与される構成となっている。この場合、一対のマグネット41,42の磁極位置が反転していることから、第1のコイル対となるコイルL1,L2にはマグネット41が図中左向きのバイアス磁界を付与し、第2のコイル対となるコイルL3,コイルL4にはマグネット42が図中右向きのバイアス磁界を付与するものとなっている。上記一対のマグネット41,42により、本発明におけるバイアス手段が構成されている。
【0060】
E型コア39の一方側(図の上側)の脚部には、コイルL1とコイルL11Aが巻装され、同他方側(図の下側)の脚部には、コイルL3とコイルL12Aが巻装されている。また、E型コア40の一方側(図の上側)の脚部には、コイルL2とコイルL11Bが巻装され、同他方側(図の下側)の脚部には、コイルL4とコイルL12Bが巻装されている。これにより、コイルL1,L2とコイルL11A,L11Bは一対のE型コア39,40を介して磁気的に結合し、コイルL3,L4とコイルL12A,L12Bも一対のE型コア39,40を介して磁気的に結合した構成となっている。各々のコイルL1〜L4は、互いに電磁的な特性がほぼ等しくなるように巻線状態が調整されている。
【0061】
また、ブリッジ回路22を構成する4つのコイルL1〜L4のうち、コイルL1とコイルL2は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。同様に、コイルL3とコイルL4は、ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、互いに逆向きの磁界を発生するように巻線(逆巻き)されている。
【0062】
また、変調用のコイルLL11AとコイルL11Bは、当該コイルL11A,L11Bに電流が流れたときに、マグネット41によるバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット41のバイアス磁界を打ち消す磁界(第1のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL1,L2に対して左向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイルL11A,L11Bが発生する磁界の向きは右向きとなる。同様に、コイルL12AとコイルL12Bは、当該コイルL12A,L12Bに電流が流れたときに、マグネット42によるバイアス磁界と逆向きの磁界、つまりマグネット42のバイアス磁界を打ち消す磁界(第2のキャンセル磁界)を発生するように巻線されている。図例ではコイルL3,L4に対して右向きのバイアス磁界が付与されるようになっているため、コイルL12A,L12Bが発生する磁界の向きは左向きとなる。
【0063】
さらに、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL1とコイルL4は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。同様に、ブリッジ回路22で相対向する位置関係となるコイルL2とコイルL3は、当該ブリッジ回路22に水平偏向電流Ihが供給されたときに、それぞれバイアス磁界に対する向きが同じ向きとなる磁界を発生するように巻線されている。
【0064】
これにより、コイルL1がマグネット41によるバイアス磁界と同じ向きの磁界(図中左向き)を発生するときは、コイルL4がマグネット42によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生し、コイルL1がマグネット41によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL4がマグネット42によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生することになる。また、コイルL2がマグネット41によるバイアス磁界と逆向き(図中右向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット42によるバイアス磁界と逆向き(図中左向き)の磁界を発生し、コイルL2がマグネット41によるバイアス磁界と同じ向き(図中左向き)の磁界を発生するときは、コイルL3がマグネット42によるバイアス磁界と同じ向き(図中右向き)の磁界を発生することになる。
【0065】
上記図12に示す可飽和リアクタを用いたコンバージェンス補正装置では、変調用のコイルL11A,L11Bに流れる電流が上記図6(A)に示す波形電流となり、変調用のコイルL12A,L12Bに流れる電流が上記図6(B)に示す波形電流となる。また、ブリッジ回路22と可飽和リアクタの動作は、先述した実施形態の場合と同様となるため、垂直偏向周期内で補正コイル23に流れるパラボラ電流Ipは、上記図7(C)に示す波形電流となる。したがって、先述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】
なお、上記実施形態においては、4つのコイルL1〜L4によって構成されたブリッジ回路22に対し、一対の水平偏向コイルLh,Lhを介して水平偏向周期の鋸歯状波電流(水平偏向電流)Ihを供給する構成としたが、本発明はこれに限らず、個別の電源装置を用いて水平偏向周期の鋸歯状波電流をブリッジ回路22に供給する構成としてもよい。
【0067】
但し、上記実施形態のように一対の水平偏向コイルLh,Lhに対してブリッジ回路22を直列に接続し、これによってブリッジ回路22に水平偏向電流Ihを供給することにより水平偏向周期のパラボラ電流を生成する構成とした方が、製造コスト等の面で有利である。これと同様の理由により、一対の垂直偏向コイルLv,Lvに対して抵抗素子32を接続するとともに、この抵抗素子32の両端間に一対のダイオード33,34を並列に接続し、これら抵抗素子32と一対のダイオード33,34を用いて変調用コイル(L11,L11A,L11B,L12,L12A,L12B)に所望の電流を供給する構成とした方が製造コスト等の面で有利である。
【0068】
また、ΔVCRを補正する補正コイル23の構成としては、2つのサイドビームB,Rを垂直方向に変位させる6重極磁界を形成し得るものであれば、どのような巻線形態(例えば、異なるコア形状、コアを用いない空芯コイルなど)を採用しても構わない。
【0069】
また、本発明に係るコンバージェンス補正装置は、偏向ヨーク15に搭載して用いる以外にも、偏向ヨーク15とは独立した構成要素(例えば、ネックアセンブリ)として陰極線管に組み込むことも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ブリッジ回路及びバイアス手段を有するパラボラ電流生成手段によって水平偏向周期のパラボラ電流を生成するとともに、この生成したパラボラ電流を、第1の変調用コイル、第2の変調用コイル及び電流供給手段を有する変調手段により垂直偏向周期で変調することにより、ΔVCR補正に有効な補正電流を補正コイルに供給することができる。これにより、従来よりも簡単な回路構成によってΔVCRを補正することができる。したがって、ΔVCR補正のための部品点数を少なくしてコストダウンを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。
【図4】本発明の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成を示す図である。
【図5】補正コイル部のコイル配置状態を示す概略図である。
【図6】変調用のコイルに流れる電流の波形を示す図である。
【図7】補正コイルに流れる電流の波形を説明する図である。
【図8】パラボラ電流の波形と極性を示す図である。
【図9】補正磁界の向きと電子ビームの動きを説明する図である。
【図10】コンバージェンス補正装置によって得られる電子ビームのパターンを示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るコンバージェンス補正装置のコイル結線状態を示す回路図である。
【図12】本発明の他の実施形態で採用した可飽和リアクタの構成を示す図である。
【図13】画面に生じる縦方向のミスコンバージェンスを示す図である。
【図14】ΔVCRが発生した状態での電子ビームの位置ずれ状態を示す図である。
【符号の説明】
10…陰極線管、15…偏向ヨーク、16,Lh…水平偏向コイル、17,Lv…垂直偏向コイル、21…補正コイル部、22…ブリッジ回路、23…補正コイル、24〜29…ドラムコア、30,31,41,42…マグネット、32…抵抗素子、33,34…ダイオード、39,40…E型コア、L1,L2…コイル(第1のコイル対)、L3,L4…コイル(第2のコイル対)、L5〜L10…コイル(6重極コイル)、L11,L11A,L11B…コイル(第1の変調用コイル)、L12,L12A,L12B…コイル(第2の変調用コイル)
Claims (11)
- インライン配列で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイルと、水平偏向周期のパラボラ電流を生成し、この生成したパラボラ電流を前記補正コイルに供給するパラボラ電流生成手段と、このパラボラ電流生成手段によって前記補正コイルに供給される前記パラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備えるコンバージェンス補正装置であって、
前記パラボラ電流生成手段は、互いに逆向きの磁界を発生する第1のコイル対と互いに逆向きの磁界を発生する第2のコイル対とからなるブリッジ回路と、前記第1のコイル対と前記第2のコイル対にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するバイアス手段とを有し、
前記変調手段は、前記第1のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第1のキャンセル磁界を発生する第1の変調用コイルと、前記第2のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第2のキャンセル磁界を発生する第2の変調用コイルと、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方で前記第1の変調用コイルに供給するとともに、前記垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方で前記第2の変調用コイルに供給する電流供給手段とを有する
ことを特徴とするコンバージェンス補正装置。 - 前記電流供給手段は、一対の垂直偏向コイルに対して直列に接続された抵抗素子と、前記抵抗素子の両端間に互いに逆極性で並列に接続された一対のダイオードとを有するもので、前記一対のダイオードのうち、一方のダイオードを前記第1の変調用コイルに直列に接続するとともに、他方のダイオードを前記第2の変調用コイルに直列に接続してなる
ことを特徴とする請求項1記載のコンバージェンス補正装置。 - 前記第1のコイル対と前記第1の変調用コイルとを磁気的に結合した状態で、前記第1のコイル対に一方向のバイアス磁界を付与するとともに、
前記第2のコイル対と前記第2の変調用コイルとを磁気的に結合した状態で、前記第2のコイル対に他方向のバイアス磁界を付与してなる
ことを特徴とする請求項1記載のコンバージェンス補正装置。 - 前記第1のコイル対と前記第1の変調用コイルとを3つの第1ドラムコアを用いて磁気的に結合するとともに、
前記第2のコイル対と前記第2の変調用コイルとを3つの第2ドラムコアを用いて磁気的に結合してなる
ことを特徴とする請求項3記載のコンバージェンス補正装置。 - 前記第1のコイル対と前記第1の変調用コイルとを一対のE型コアを用いて磁気的に結合するとともに、
前記第2のコイル対と前記第2の変調用コイルとを前記一対のE型コアを用いて磁気的に結合してなる
ことを特徴とする請求項3記載のコンバージェンス補正装置。 - インライン配列で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイルと、水平偏向周期のパラボラ電流を生成し、この生成したパラボラ電流を前記補正コイルに供給するパラボラ電流生成手段と、このパラボラ電流生成手段によって前記補正コイルに供給される前記パラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備えるコンバージェンス補正装置を用いた偏向ヨークであって、
前記パラボラ電流生成手段は、互いに逆向きの磁界を発生する第1のコイル対と互いに逆向きの磁界を発生する第2のコイル対とからなるブリッジ回路と、前記第1のコイル対と前記第2のコイル対にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するバイアス手段とを有し、
前記変調手段は、前記第1のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第1のキャンセル磁界を発生する第1の変調用コイルと、前記第2のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第2のキャンセル磁界を発生する第2の変調用コイルと、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方で前記第1の変調用コイルに供給するとともに、前記垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方で前記第2の変調用コイルに供給する電流供給手段とを有する
ことを特徴とする偏向ヨーク。 - 前記電流供給手段は、一対の垂直偏向コイルに対して直列に接続された抵抗素子と、前記抵抗素子の両端間に互いに逆極性で並列に接続された一対のダイオードとを有するもので、前記一対のダイオードのうち、一方のダイオードを前記第1の変調用コイルに直列に接続するとともに、他方のダイオードを前記第2の変調用コイルに直列に接続してなる
ことを特徴とする請求項6記載の偏向ヨーク。 - 前記第1のコイル対と前記第1の変調用コイルとを磁気的に結合した状態で、前記第1のコイル対に一方向のバイアス磁界を付与するとともに、
前記第2のコイル対と前記第2の変調用コイルとを磁気的に結合した状態で、前記第2のコイル対に他方向のバイアス磁界を付与してなる
ことを特徴とする請求項6記載の偏向ヨーク。 - インライン配列で進行する3本の電子ビームのうち、両側2つのサイドビームを垂直方向に変位させる補正磁界を形成する補正コイルと、水平偏向周期のパラボラ電流を生成し、この生成したパラボラ電流を前記補正コイルに供給するパラボラ電流生成手段と、このパラボラ電流生成手段によって前記補正コイルに供給される前記パラボラ電流を垂直偏向周期で変調する変調手段とを備えるコンバージェンス補正装置を用いた偏向ヨークを陰極線管に搭載してなる表示装置であって、
前記パラボラ電流生成手段は、互いに逆向きの磁界を発生する第1のコイル対と互いに逆向きの磁界を発生する第2のコイル対とからなるブリッジ回路と、前記第1のコイル対と前記第2のコイル対にそれぞれ固定のバイアス磁界を付与するバイアス手段とを有し、
前記変調手段は、前記第1のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第1のキャンセル磁界を発生する第1の変調用コイルと、前記第2のコイル対に付与されたバイアス磁界を打ち消す第2のキャンセル磁界を発生する第2の変調用コイルと、垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の一方で前記第1の変調用コイルに供給するとともに、前記垂直偏向周期の鋸歯状波電流を当該垂直偏向周期の前後半の他方で前記第2の変調用コイルに供給する電流供給手段とを有する
ことを特徴とする表示装置。 - 前記電流供給手段は、一対の垂直偏向コイルに対して直列に接続された抵抗素子と、前記抵抗素子の両端間に互いに逆極性で並列に接続された一対のダイオードとを有するもので、前記一対のダイオードのうち、一方のダイオードを前記第1の変調用コイルに直列に接続するとともに、他方のダイオードを前記第2の変調用コイルに直列に接続してなる
ことを特徴とする請求項9記載の表示装置。 - 前記第1のコイル対と前記第1の変調用コイルとを磁気的に結合した状態で、前記第1のコイル対に一方向のバイアス磁界を付与するとともに、
前記第2のコイル対と前記第2の変調用コイルとを磁気的に結合した状態で、前記第2のコイル対に他方向のバイアス磁界を付与してなる
ことを特徴とする請求項9記載の表示装置。
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