JP2004011627A - 内燃機関始動装置及びその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】経済性及び品質保証性の向上を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法の提供を代表的な課題とする。
【解決手段】上記課題は、バッテリ60からアクチュエータ30及びモータ10に電力を供給する電力供給路を互いに独立して構成することにより解決できる。このような解決手段によれば、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bに流れる励磁電流を低減して、プランジャ30cを駆動する電磁誘導力(吸引力)を低減し、リングギヤ28側に移動するピニオン26の移動速度を遅くすることができる。従って、リングギヤ28との衝突による衝撃力を緩和する手段をピニオン26に設けることなく、リングギヤ28とピニオン26との衝突による衝撃力を緩和することができる共に、アクチュエータ30の体格を従来よりも小さく、かつ構成を簡単にすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】上記課題は、バッテリ60からアクチュエータ30及びモータ10に電力を供給する電力供給路を互いに独立して構成することにより解決できる。このような解決手段によれば、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bに流れる励磁電流を低減して、プランジャ30cを駆動する電磁誘導力(吸引力)を低減し、リングギヤ28側に移動するピニオン26の移動速度を遅くすることができる。従って、リングギヤ28との衝突による衝撃力を緩和する手段をピニオン26に設けることなく、リングギヤ28とピニオン26との衝突による衝撃力を緩和することができる共に、アクチュエータ30の体格を従来よりも小さく、かつ構成を簡単にすることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関始動装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関、例えば自動車のエンジンを始動するためのスタータは、電動機の回転駆動力の伝達機構であるピニオンをマグネティックスイッチによって電動機の回転軸方向に移動させてエンジンのリングギヤに噛み合わせ、電動機の回転駆動力をエンジンのリングギヤに伝達している。ピニオンの駆動機構であるマグネティックスイッチは、自動車に搭載されたバッテリと電動機との間の電気的な接続を制御する開閉手段であると共に、バッテリからの電力の供給を受けて吸引力を発生し、この吸引力によってプランジャをピニオンの移動方向とは反対側に移動させて、ピニオンをエンジンのリングギヤ方向に移動させている。プランジャとピニオンはレバーを介して機械的に連結されている。
【0003】
バッテリからマグネティックスイッチに供給された電力はマグネティックスイッチのコイルを介して電動機に供給されている。このため、ピニオン移動時、マグネティックスイッチのコイルには大電流が流れる。これにより、マグネティックスイッチの発生する吸引力が大きくなり、プランジャが急激に移動する。従って、エンジンのリングギヤ方向にピニオンが急激に移動し、エンジンのリングギヤと激しく衝突する。
【0004】
そこで、従来の内燃機関始動装置は、例えば特開2000−64935号公報に記載されているように、ピニオンとピニオンシャフトとの間にクッションスプリングを設け、エンジンのリングギヤとピニオンが衝突した時に発生する衝撃力を緩和している。
【0005】
また、従来の内燃機関始動装置は、例えば実公昭63−38382号公報に記載された電磁スイッチ装置を備えることにより、エンジンのリングギヤとピニオンとの激しい衝突を回避している。すなわちこの公報に記載されたものでは、エンジンのリングギヤにピニオンが当接状態になるまでプランジャを移動させる電圧コイルと、エンジンのリングギヤとピニオンが当接状態から噛合状態になるまでプランジャを移動させる電流コイルとを電磁スイッチ装置に具備し、電圧コイルの励磁によってピニオンがエンジンのリングギヤに当接した後、電流コイルを高電力励磁し、初期励磁電力を抑えている。
【0006】
また、実公昭63−38382号公報に記載されたものでは、キースイッチの投入時点からエンジンのリングギヤとピニオンとの接触時点にわたって信号を遅延させる遅延回路を電磁スイッチ装置に具備している。これにより、キースイッチの投入時点からエンジンのリングギヤにピニオンが当接状態になる時点まで電動機への通電を停止し、エンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力を緩和している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、自動車分野においては耐環境性,地球温暖化抑制の観点から、信号待ちなどで車両が停止した際にエンジンを停止し、排気ガスの排出を抑制するアイドリングストップシステムの検討が進められている。アイドリングストップシステムでは、停止する度にエンジンを停止させ、スタートする際にエンジンを再始動させるので、これまでよりもエンジンの始動回数が増加する。このため、これまで以上にスタータの耐久性を向上させて長寿命化を図る必要がある。しかも、経済性及び車両への搭載性の観点から、小型軽量化及びコスト低減を図りながら長寿命化を図ることが望ましい。
【0008】
しかしながら、前述した前者のものでは、ピニオンとピニオンシャフトとの間にクッションスプリングを設けているので、ストッパ部材など部品や部品加工を必要とすると共に、スタータの組み立て作業も複雑になる。このため、エンジンのリングギヤとピニオンが衝突した時に発生する衝撃力を緩和することはできるが、製造コストが増加する。従って、前述した前者のものでは、コスト低減と長寿命化の両立が図れない点で依然として課題が残る。
【0009】
一方、前述した後者のものでは、エンジンのリングギヤとピニオンとの衝突時に発生する衝撃力を緩和し、さらにはエンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力を緩和しているので、スタータの長寿命化に有効である。しかしながら、前述した後者のものでは、ピニオンの回転の立上がりの制御まで考慮しておらず、エンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力をこれまで以上に緩和することができない。すなわちエンジンのリングギヤとピニオンとを確実に噛み合わせることについて考慮しておらず、エンジンのリングギヤにピニオンが噛み合っていない状態で電動機を回転駆動させた場合、エンジンのリングギヤにピニオンとの間に回転衝撃力が生じる。
【0010】
また、前述した後者のものでは、自動車に載置されたバッテリと電動機との間の電気的な接続を制御する電磁スイッチ装置の当該部位が機械式接点で構成されている。このため、開閉制御によるバッテリから電動機への通電によって機械式接点が摩耗し、エンジンの始動回数の増加に伴ってその寿命が短くなる。このように、前述した後者のものでは、スタータの長寿命化の点で依然として課題が残る。
【0011】
さらに、前述した後者のものでは、エンジンのリングギヤとピニオンとの衝突時に発生する衝撃力及びエンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力を緩和するために、電磁スイッチ装置に2つのコイルを備えると共に、電磁スイッチ装置内に遅延回路を組み込んでいるので、電磁スイッチ装置が大型化する。また、電磁スイッチ装置がエンジンの排気管などの高温部近傍に配置される場合には、遅延回路を高温から保護するために、電磁スイッチ装置を高耐熱材料で構成するなど、電磁スイッチ装置に耐熱手段を施さなければならず、電磁スイッチ装置を標準化することができない。従って、前述した後者のものでは、スタータの小型軽量化及びコスト低減の点で依然として課題が残る。
【0012】
本発明の代表的な目的は、経済性及び品質保証性の向上を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法を提供することにある。また、本発明の他の代表的な目的は、アイドルストップシステムを適用した自動車に対する信頼性の向上及びその自動車の経済性の向上を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法を提供することにある。さらに、本発明の他の代表的な目的は、小型軽量化,コスト低減及び長寿命化を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の基本的な特徴は、内燃機関始動用の回転駆動力を発生する回転電機に電源から電力を供給する電力供給路と、回転電機の回転駆動力を内燃機関の動力伝達部に伝達する伝達機構を回転電機の回転軸方向に移動させる駆動機構に電源から電力を供給する電力供給路とを互いに独立して構成し、電源から回転電機への電力の供給と、電源から駆動機構への電力の供給とを互いに独立させたことにある。
【0014】
本発明によれば、電源から回転電機及び駆動機構に電力を供給する電力供給路を互いに独立して構成しているので、電源から駆動機構に供給された電力が回転電機に供給されることがない。これにより、駆動機構に流れる電流を小さくして駆動機構の駆動力を小さくすることができるので、内燃機関の動力伝達部に向って移動する伝達機構の移動速度を遅くすることができる。従って、本発明によれば、内燃機関の動力伝達部との衝突による衝撃力を緩和する手段を伝達機構に設けることなく、内燃機関の動力伝達部と伝達機構との衝突による衝撃力を緩和することができる。
【0015】
しかも、本発明によれば、駆動機構が、伝達機構を内燃機関の動力伝達部に移動させることができると共に、内燃機関の動力伝達部と伝達機構の当接状態を保持できる程度の駆動力を発生できるものであればよいので、駆動機構の体格を従来よりも小さくすることができると共に、駆動機構の構成を簡単なものとすることができる。さらに、本発明によれば、駆動機構を介することなく電源から回転電機に電力を供給することができるので、駆動機構に機械的接点を設ける必要がなく、さらに駆動機構を小型化,簡素化することができると共に、駆動機構の耐久性を向上させることができる。
【0016】
電源から回転電機に電力を供給する電力供給路には、電源から駆動機構への電力の供給状態に応じて電源から回転電機への電力の供給を制御する制御手段が設けられている。具体的に制御手段は、電源から駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、電源から回転電機に間欠電力を遅延させて供給するスイッチング手段である。スイッチング手段は、電源から回転電機に電力を供給する電力供給路に設けられたスイッチング素子と、電源から駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、スイッチング素子に間欠電力を遅延させて供給する制御回路から構成されている。
【0017】
本発明では、上記スイッチング手段を備え、電源から駆動機構に電力を供給して所定時間経過した後、或いは伝達機構が回転電機の回転軸方向に移動を開始してから内燃機関の動力伝達部に到達するまでの時間をTm ,電源から駆動機構に電力の供給を開始してから、電源から回転電機に電力の供給を開始するまでの時間をTp としたとき、
Tp≧Tm
の関係が成立するように、電源から駆動機構に電力を供給した後、スイッチング素子に間欠電力を供給、若しくは電源から駆動機構に電力を供給開始した後、スイッチング素子に間欠電力を遅延させて供給し、電源から回転電機に間欠電力を遅延させて供給する。
【0018】
本発明によれば、上記スイッチング手段によって、電源から駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、電源から回転電機に間欠電力を遅延させて供給する、すなわちキースイッチが投入されて伝達機構が移動し、伝達機構が内燃機関の動力伝達部に当接した後、電源から回転電機に間欠電力を供給するので、伝達機構と内燃機関の動力伝達部との機械的な接続時の衝撃力を緩和することができる。また、伝達機構と内燃機関の動力伝達部とが機械的に接続してない場合、間欠電力による回転電機の断続的な駆動によって伝達機構と内燃機関の動力伝達部が確実に、しかも伝達機構と内燃機関の動力伝達部との回転衝撃力を緩和して機械的に接続することができる。
【0019】
電源はその出力電圧が回転電機の入力電圧よりも高く設定されている。或いは出力電圧の異なる第1及び第2電源から構成されている。電源の出力電圧が回転電機の入力電圧よりも高い場合、回転電機は、電源から供給されかつ電圧が降圧された電力の供給を受ける。駆動機構は、電源から供給されたそのままの電力を受ける。出力電圧の異なる第1及び第2電源から電源が構成されている場合、回転電機は第1電源からの電力の供給を受ける。駆動機構は、第1電源よりも出力電圧が高い第2電源からの電力の供給を受ける。
【0020】
本発明によれば、回転電機に供給される電力よりも高電圧の電力を駆動機構に供給することができるので、駆動機構の駆動力を上昇させることができる。従って、本発明によれば、駆動機構の所定の駆動力(伝達機構を内燃機関の動力伝達部に移動させることができると共に、内燃機関の動力伝達部と伝達機構の当接状態を保持できる程度の駆動力)を確保して、駆動機構の体格をさらに小型化することができる。
【0021】
制御手段であるスイッチ手段は、駆動機構及び回転電機とは分離して設置されている。このように、本発明によれば、制御手段であるスイッチ手段を駆動機構及び回転電機と分離するので、駆動機構及び回転電機が配置される内燃機関の近傍、すなわち高温領域から離れた位置に制御手段であるスイッチ手段を配置することができ、耐熱性処理を施すことなく、制御手段であるスイッチ手段の耐熱性を向上させることができる。従って、本発明によれば、制御手段であるスイッチング手段の標準化を図ることができる。
【0022】
また、本発明では、回転電機に供給される電力の電流通電率を80%以下に設定している。好ましくは20%に設定している。さらに、本発明では、回転電機に電力の供給を開始してから所定時間は、回転電機に供給される電力の電流通電量を一定にし、所定時間後、回転電機に供給される電力の電流通電量を徐々に増加させている。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例を図1乃至5に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す。図2,図3は、図1の電気的回路構成を適用した実際の内燃機関始動装置の構成を示す。本実施の内燃機関始動装置は、例えばガソリンなどの燃料の供給を受けて動作するエンジンによって駆動される自動車のエンジン始動用スタータである。スタータ100は大別すると、動力伝達機構を含むモータ10と、シフトレバー31を含むアクチュエータ30と、パワースイッチングユニット50,イグニションキースイッチ
70及び電源を含む電力供給系統から構成されている。
【0024】
モータ10は、自動車の車載電源であり、出力電圧12Vのバッテリ60から供給された直流電力の供給を受けて、自動車のエンジン始動用の回転駆動力を発生する直流式の回転電機(直流電動機)である。モータ10の外郭を構成する円筒状の継鉄11(又はヨークともいう)の内周側には、継鉄11と共に磁気回路を構成する界磁固定子12が設けられている。界磁固定子は、固定ネジによって継鉄11の内周側に複数固定された界磁鉄心と、界磁鉄心の各々に巻かれた界磁巻線とを備え構成されている。
【0025】
界磁固定子12の内周側には、所定の空隙を介して回転子13(又は電機子ともいう)が回転可能に設けられている。回転子13は、外周部側に複数のスロットが形成された回転子鉄心14を備えている。回転子鉄心14の複数のスロットの各々には回転子巻線15(又は電機子巻線ともいう)が収納されている。回転子鉄心14の一方端側には回転子巻線15と電気的に接続された整流子16(又はコンミテータともいう)が設けれている。その他方端側には、後述する動力伝達機構が設けられている。整流子16には、ブラシ保持器によって保持かつ押圧されているブラシ29が摺動接触している。ブラシ29はブラシリード線などを介して界磁巻線と電気的に接続されており、バッテリ60から界磁巻線を介して供給された電力を整流子16に供給する。整流子16に供給された電力は回転子巻線15に供給される。
【0026】
回転子鉄心14,整流子16及び動力伝達機構は回転軸17(又は出力軸ともいう)上に設けられている。継鉄11の一方端部側はリアブラケット18によって、継鉄11の他方端部側はフロントブラケット19によってそれぞれ覆われている。回転軸17の両端は、リアブラケット18に設けられた軸受20と、フロントブラケット19のノーズ部19aに設けられた軸受21によって回転可能に支承されている。
【0027】
リアブラケット18の外周側には、外周表面から外方向に突出すると共に、界磁固定子12の界磁巻線と電気的に接続され、かつパワースイッチングユニット50を介してバッテリ60に電気的に接続可能な電力受電用端子22が設けられている。フロントブラケット19にはインロー部19b及びフランジ部19cが設けられている。スタータ100は、インロー部19bがスタータ取付部23と嵌合し、フランジ部19cがスタータ取付部23にボルト24で固定されることによって自動車のエンジンに装着される。
【0028】
回転軸17上には、モータ10で発生した回転駆動力を自動車のエンジンの動力伝達部であるリングギヤ28に伝達する動力伝達機構が設けられている。動力伝達機構はローラクラッチ25及びピニオン26から構成されている。ローラクラッチ25は、外部の駆動力を受けて回転軸17上を摺動(又は移動)可能に構成されていると共に、内周表面に形成されたヘリカルスプライン25aが回転軸17の外周表面に形成されたヘリカルスプライン17aと係合している。ローラクラッチ25の回転子13側とは反対側には、ローラクラッチ25と共に回転軸17上を摺動(又は移動)するピニオン26が設けられている。ローラクラッチ25とピニオン26は、ローラクラッチ25のアウタ部25bとピニオン26のインナ部26aとの間に設けられたローラ27を介して結合されている。ピニオン26には、リングギヤ28との噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンギヤ26bが設けられている。
【0029】
アクチュエータ30は、バッテリ40から供給された直流電力の供給を受けて動力伝達機構の駆動力を発生する駆動機構である。アクチュエータ30の外郭を構成する円筒形状の鉄心30aの内周部側にはソレノイドコイル30bが巻かれている。鉄心30aの内周側には、可動導体であるプランジャ30cが設けられている。プランジャ30cは、ソレノイドコイル30bへの電力供給によって発生する電磁誘導力(吸引力)によってアクチュエータ30の内部に引き込まれる。このため、アクチュエータ30は電磁誘導素子とも呼ばれる。また、ソレノイドと呼ばれることもある。アクチュエータ30の軸方向一方端側(プランジャ
30cの突出側とは反対側)は閉塞されている。この閉塞部からは、閉塞部表面から外方向に突出すると共に、ソレノイドコイル30bと電気的に接続され、かつイグニションキースイッチ70を介してバッテリ60と電気的に接続可能な電力受電用端子30dが設けられている。アクチュエータ30の閉塞部とプランジャ30cとの間には、アクチュエータ30への電力供給が停止(イグニションキースイッチ70が開放)したとき、アクチュエータ30の内部に引き込まれていたプランジャ30cを元の位置に戻すプランジャ戻しバネ30eが設けられている。このプランジャ戻しバネ30eの作用によってリングギヤ28とピニオンギヤ26bとの噛み合いが解除される。プランジャ30cはシフトレバー31を介してローラクラッチ25と機械的に結合されている。
【0030】
電力供給系統は、自動車の車載電源であるバッテリ40から供給された直流電力をアクチュエータ30及びモータ10に供給するものであり、バッテリ40の正極からイグニションキースイッチ70を介してアクチュエータ30の正極(電力受電用端子30d)に至る第1電力供給路と、バッテリ40の正極からパワースイッチングユニット50を介してモータ10の正極(電力受電用端子22)に至る第2電力供給路とが互いに独立して構成されている。バッテリ40の負極,アクチュエータ30の負極及びモータ10の負極はそれぞれ自動車の車体に接地されている。
【0031】
パワースイッチングユニット50は、バッテリ40からアクチュエータ30への電力供給状態に応じてバッテリ40からモータ10への電力供給を制御する制御手段である。具体的にパワースイッチングユニット50は、バッテリ40から供給された電力をモータ10に供給する第2電力供給路に設けられたスイッチング手段であり、半導体素子であるnチャネルエンハンスメント形のMOS−
FET50b(以下、単にMOS−FET50bと呼称する)と、バッテリ40からアクチュエータ30への電力供給状態に応じてMOS−FET50bを制御する制御回路50aから構成されている。
【0032】
制御回路50aは、エッジ検出部,制御信号発生部及び昇圧回路から構成されている。エッジ検出部は、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり、すなわちバッテリ60からアクチュエータ30に電力の供給が開始されたことを検出する。制御信号発生部は、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がりがエッジ検出部で検出されたことをもって、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)の関係から所定の通流率の制御信号を発生する。昇圧回路は、チャージ・ポンプ回路などによって構成されたものであり、制御信号発生部から出力された制御信号に基づいてMOS−FET50bのゲートに電圧を印加する。
【0033】
イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)との関係は、ピニオン26の移動速度や移動距離などに基づいて予め設定されており、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後(バッテリ40からアクチュエータ30への電力供給開始後)、所定の時間をおいて昇圧回路からMOS−FET50bのゲートに間欠的な電圧(パルス波状の電圧)が印加されるように設定されている。昇圧回路からMOS−FET50bのゲートに印加される電圧は、MOS−FET50bのソース電極と比べて十分高く設定されている。昇圧回路から印加される間欠的な電圧(パルス波状の電圧)によって、MOS−FET50bはオン・オフを間欠的に繰り返す。これにより、バッテリ40から供給された電力はモータ10に間欠的(パルス波状)に供給される。
【0034】
次に、本実施例の内燃機関始動装置の動作を説明する。図4は、本実施例の内燃機関始動装置におけるイグニションキースイッチ70の投入から自動車のエンジンの始動完了までの一連の動作を示す。図5は、本実施例の内燃機関始動装置における制御回路50aの入出力信号(入力電圧V1,出力電圧V2)とピニオン26の移動距離Lとの関係を示す。
【0035】
図2に示す状態において、図5に示す時間T1 をもってイグニションキースイッチ70が投入(ON)される(ステップS1)と、バッテリ60からイグニションキースイッチ70を介してアクチュエータ30に電力が供給される(ステップS2)。電力の供給を受けたアクチュエータ30は、ソレノイドコイル30bが励磁されて電磁誘導力(吸引力)を発生し、プランジャ30cをアクチュエータ30の内部(電力受電用端子30d側)に移動させる。
【0036】
プランジャ30cの移動に伴ってローラクラッチ25がリングギヤ28側に押し出される。これにより、ピニオン26がモータ10の回転軸17方向をリングギヤ28側に移動する(ステップS3)。ピニオン26は、その端面(リングギヤ28側端面)が、図5に示す時間T2 においてリングギヤ28の端面(ピニオン26側端面)に到達する。すなわち時間偏差ΔT(T2−T1)の間にピニオン26は初期位置から距離L1 移動する。
【0037】
このとき、ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元が互いに対向する場合、ピニオン26はリングギヤ28と噛み合う。すなわちピニオン26は初期位置から距離L2 移動する。ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元が互いに対向しない場合、ピニオン26はリングギヤ28と噛み合わず、アクチュエータ30の駆動力によってリングギヤ28のピニオン26側端面押付けられた状態で保持される。
【0038】
また、図5に示す時間T1 をもってイグニションキースイッチ70が投入されると、制御回路50aには入力電圧V1 が印加される。印加された入力電圧V1 はエッジ検出部で検出される。この検出結果は検出信号として制御信号発生部に入力される。
【0039】
図5に示す時間T3 において、すなわちイグニションキースイッチ70が投入されてから、図5に示す所定時間t1 、例えば0.2〜0.5秒経過(ステップ
S4)後(又はピニオン26の端面(リングギヤ28側端面)がリングギヤ28の端面(ピニオン26側端面)に到達してから時間偏差ΔT(T3−T2)経過後)制御信号発生部は、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)との関係に基づいて制御信号を昇圧回路に出力する。
【0040】
昇圧回路は、入力された制御信号に基づいて制御され、出力信号として間欠的な出力電圧(パルス波状の出力電圧)V2 をMOS−FET50bのゲートに印加する。印加された出力信号により、MOS−FET50bはオン・オフを繰り返す。このオン・オフ動作により、バッテリ60から供給された電力は電流の通電率が80%以下、好ましくは20%の間欠電力としてモータ10の界磁巻線及び回転子巻線15に供給される(ステップS5)。
【0041】
ここで、図5に示す時間T1 においてピニオン26がリングギヤ28側に移動を開始してから、図5に示す時間T2 においてピニオン26の端面(リングギヤ28側端面)がリングギヤ28の端面(ピニオン26側端面)に到達するまでの時間をTm(時間偏差ΔT(T2−T1))、図5に示す時間T1 においてイグニションキースイッチ70を投入、すなわちバッテリ60からアクチュエータ30に電力の供給を開始してから、図5に示す時間T3 においてモータ10に間欠電力を供給するまでの時間をTp (時間偏差ΔT(T3−T1))としたとき、本実施例のスタータ100では、
Tp≧Tm
の関係を満たしている。この関係から判るように、本実施例では、ピニオン26がリングギヤ28側に移動を開始、すなわちイグニションキースイッチ70を投入(又はバッテリ60からアクチュエータ30に電力の供給を開始)した後、モータ10に間欠電力を遅延させて供給している。すなわち本実施例では、パワースイッチングユニット50を介してモータ10に間欠電力が遅延して供給されるように、間欠的な電圧(パルス波状の電圧)を遅延させてMOS−FET50bのゲートに印加している。
【0042】
間欠電力の供給を受けたモータ10は、間欠電力の電流の通電量に対応する回転駆動力(トルク)であって、自動車のエンジンの始動に必要な回転駆動力よりも小さい回転駆動力で断続的(パルス状)に回転する(ステップS6)。この回転は、回転軸17,ローラクラッチ25を介してピニオン26に伝達され、ピニオン26を断続的に回転させる。これにより、ピニオン26とリングギヤ28が噛み合わず、アクチュエータ30の駆動力によってリングギヤ28のピニオン
26側端面押付けられた状態で保持されていた場合、ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元との相対位置が調整され、ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元が対向する相対位置関係になった段階でピニオン26はリングギヤ28と噛み合う(ステップS7)。ピニオン26がリングギヤ28と噛み合い、図5に示す時間T4 においてプランジャ30cが最大吸引位置まで吸引されると、ピニオン26とリングギヤ28との噛み合いが完了する(図3に示す状態になる)。
【0043】
ピニオン26とリングギヤ28との噛み合い完了後、図5に示す時間T5 において、すなわちモータ10に間欠電力の供給が開始(図5に示す時間T3 )されてから、図5に示す時間t2 を経過後(又はピニオン26とリングギヤ28の噛み合いが完了(図5に示す時間T4 )してから、時間偏差ΔT(T5−T4)経過後)パワースイッチングユニット50は、モータ10に供給される間欠電力の電流の通電量を徐々に増加するように動作する(ステップS8)。すなわちパワースイッチングユニット50は、モータ10に供給される間欠電力の電流の通電量が徐々に増加するように、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)との関係に基づいて制御信号を制御信号発生部で発生させ、その制御信号によって昇圧回路を制御し、その制御信号に対応する間欠的な出力電圧(パルス波状の出力電圧)V2 を昇圧回路からMOS−FET50bのゲートに印加し、MOS−FET50bを制御する。
【0044】
パワースイッチングユニット50の制御によってモータ10に供給される間欠電力の電流の通電量が徐々に増加すると、モータ10の回転駆動力は徐々に大きくなる。これにより、自動車のエンジンは、徐々に回転数を上昇させながら回転駆動する(ステップS9)。自動車のエンジンの回転数が所定の回転数領域に達成すると、自動車のエンジンは着火される(ステップS10)。自動車のエンジンの着火が確認されると、イグニションキースイッチ70は開放(OFF)される(ステップS11)。
【0045】
イグニションキースイッチ70が開放(OFF)されると、バッテリ60からアクチュエータ70への電力の供給が遮断(ステップS12)され、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bが無励磁となり、電磁誘導力(吸引力)が生じなくなる。これにより、プランジャ30cがプランジャ戻しバネ30eの弾性力によって、初期位置(アクチュエータ30の電力受電用端子30d側とは反対側の端部から最大に突出した位置(図2に示す状態))に向って移動し、このプランジャ30cの移動に伴ってローラクラッチ25及びピニオン26がリングギヤ28側とは反対側に向って移動する。これにより、ピニオン26がリングギヤ28から離脱(ステップS13)、すなわちピニオン26とリングギヤ28との噛み合いが解除される。
【0046】
また、ステップS11においてイグニションキースイッチ70が開放(OFF)されると、バッテリ60からモータ10への電力の供給がパワースイッチングユニット50の制御によって遮断(ステップS12)され、モータ10自身による回転が停止する。尚、モータ10は、ピニオン26とリングギヤ28が噛み合っている間は自動車のエンジンによって駆動され、回転を続ける。ステップS13においてピニオン26がリングギヤ28から離脱すると、モータ10は回転を自然に停止する。自動車のエンジンは着火後、アイドリング状態、すなわちアイドリング回転数領域で動作する(ステップS14)。これにより、スタータ100は自動車のエンジンの始動を完了する(ステップS15)。
【0047】
以上説明した本実施例によれば、バッテリ60からアクチュエータ30及びモータ10に電力を供給する電力供給路を互いに独立して構成しているので、バッテリ60からアクチュエータ30に供給された電力がモータ10に供給されることがない。これにより、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bに流れる励磁電流が小さくなり、アクチュエータ30内部で発生すると共に、プランジャ30cを駆動する電磁誘導力(吸引力)が小さくなるので、プランジャ30cの移動速度を遅くし、リングギヤ28側に移動するピニオン26の移動速度を遅くすることができる。従って、本実施例によれば、リングギヤ28との衝突による衝撃力を緩和する手段をピニオン26に設けることなく、リングギヤ28とピニオン26との衝突による衝撃力を緩和することができる。
【0048】
しかも、本実施例によれば、アクチュエータ30が、ピニオン26をリングギヤ28側に移動させることができると共に、リングギヤ28とピニオン26との当接状態を保持できる程度の駆動力を発生できるものであればよい。従って、本実施例によれば、アクチュエータ30の体格を従来よりも小さくすることができると共に、アクチュエータ30の構成を簡単なものとすることができる。
【0049】
それ故、本実施例によれば、スタータ100の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化を図ることができ、スタータ100の経済性及び品質保証性の向上を図ることができる。尚、経済性及び品質保証性の向上を図ることができる本実施例のスタータ100は、信号待ちなどにおいて自動車が停止する度にエンジンを停止させ、スタートする際にエンジンを再始動させるアイドルストップシステムを適用した自動車における信頼性の向上及び経済性の向上の両立を図る上で特に有効である。
【0050】
さらに、本実施例によれば、アクチュエータ30を介することなくバッテリ
60からモータ10に電力を供給することができるので、アクチュエータ30に機械的接点を設ける必要がない。従って、本実施例によれば、アクチュエータ
30の耐久性を向上させることができると共に、小型軽量化及びコスト低減を図ることができるので、スタータ100の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化をさらに図ることができる。
【0051】
また、本実施例によれば、イグニションキースイッチ70が投入され、ピニオン26がリングギヤ28側に移動し、ピニオン26とリングギヤ28が当接した後、パワースイッチングユニット50によってモータ10に電力を遅延させて供給するので、ピニオン26とリングギヤ28との噛み合い時の衝撃力を緩和することができる。また、ピニオン26とリングギヤ28とが噛み合っていない場合は、間欠電力によるモータ10の断続的な駆動によってピニオン26とリングギヤ28とを確実に、しかもピニオン26とリングギヤ28との噛み合いの際のピニオン26とリングギヤ28との回転衝撃力を緩和して噛み合わせることができる。従って、本実施例によれば、スタータ100の信頼性を向上させることができると共に、ピニオン26の摩耗及び欠けなどを抑制し、スタータ100の長寿命化をさらに図ることができる。
【0052】
さらに、本実施例によれば、ピニオン26とリングギヤ28との噛み合い時の間欠電力の電流の通電率を80%以下、好ましくは20%としてモータ10に供給される電力の電流通電量を低減させるので、モータ10の断続的な駆動によるモータ10の回転駆動力の低減作用に加えて、モータ10の回転駆動力をさらに小さくすることができる。従って、本実施例によれば、ピニオン26とリングギヤ28との回転衝撃力をさらに緩和することができる。
【0053】
また、本実施例によれば、パワースイッチングユニット50は、モータ10及びアクチュエータ30とは分離して設けることができる。従って、本実施例によれば、モータ10及びアクチュエータ30が設けられる自動車のエンジンの近傍、すなわち高温領域から離れた場所や位置にパワースイッチングユニット50を設けることができるので、耐熱性処理を施すことなく、パワースイッチングユニット50の耐熱性を向上させることができる。よって、本実施例によれば、パワースイッチングユニット50の標準化を図ることができるので、スタータ100のコストをさらに低減することができる。
【0054】
また、本実施例によれば、パワースイッチングユニット50をモータ10及びアクチュエータ30から分離することができるので、スタータ100の配置の自由度を向上させることができる。従って、本実施例によれば、スタータ100の車両への搭載性を向上させることができる。
【0055】
また、本実施例によれば、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bに流れる電流が小さくなるので、従来、バッテリ60とアクチュエータ30との間に設けられていたスタータリレーをバッテリ60とアクチュエータ30との間に設ける必要がない。従って、本実施例によれば、スタータ100の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化をさらに向上させることができる。
【0056】
次に、本発明の第2実施例を図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第2実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す。本実施例の内燃機関始動装置は、例えばガソリンなどの燃料の供給を受けて動作するエンジンの駆動力と、車載電源であるバッテリからの電力の供給を受けて動作する電動機の駆動力とを車両の運転状態に応じて切り替えるハイブリッド自動車のエンジン始動用スタータである。
【0057】
近年、自動車分野においては耐環境性,地球温暖化抑制の観点から、信号待ちなどで車両が停止した際にエンジンを停止し、排気ガスの排出を抑制するアイドリングストップシステムの検討が進められている。アイドリングストップシステムでは、エンジンを停止している際もエアコンなどの運転は継続するので、多くの電力を必要とする。このため、エンジンを駆動源とする自動車においては、バッテリの出力電圧を12Vから36Vとする高圧化が行われている。また、エンジンと電動機を駆動源とするハイブリッド自動車においては、既に搭載されている出力電圧12Vのバッテリに加えて、出力電圧36Vのバッテリを搭載している。
【0058】
そこで、本実施例では、後者の自動車において、モータ10及びアクチュエータ30への電力供給源を別々にしている。具体的には、出力電圧12Vのバッテリ61から供給された電力によってモータ10を駆動し、出力電圧36Vのバッテリ62から供給された電力によってアクチュエータ30を駆動するように電力供給系統を構成している。尚、この他の構成は前例と同様であるので、この他の構成の具体的な説明は省略する。
【0059】
以上説明した本実施例によれば、出力電圧が12Vのバッテリ61からモータ10に、出力電圧が36Vのバッテリ62からアクチュエータ30にそれぞれ電力を供給する、すなわちモータ10に供給される電力よりも高電圧の電力をアクチュエータ30に供給するので、アクチュエータ30の電磁誘導力(吸引力)を上昇させることができる。従って、本実施例によれば、アクチュエータ30の所定の駆動力(ピニオン26をリングギヤ28側に移動させることができると共に、ピニオン26とリングギヤ28との当接状態を保持できる程度の駆動力)を確保し、アクチュエータ30の体格をさらに小型化することができる。よって、本実施例によれば、スタータ110の小型軽量化,コスト低減及び車両への搭載性をさらに向上させることができる。
【0060】
また、本実施例によれば、モータ10には、従来と同様に電圧12Vの電力を供給することができるので、モータ10の仕様を何ら変えることがなく、これまでと同じ仕様のものを用いることができる。従って、本実施例によれば、スタータ110の標準化を図ることができるので、スタータ110のコストを上昇させることがない。
【0061】
次に、本発明の第3実施例を図7に基づいて説明する。図7は、本発明の第3実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す。本実施例の内燃機関始動装置は、例えばガソリンなどの燃料の供給を受けて動作するエンジンによって駆動される自動車のエンジン始動用スタータである。前例で説明したように、アイドリングストップシステムの採用によるバッテリの高電圧化(出力電圧を12Vから36Vとする)が行われている。
【0062】
本実施例のスタータ120は、バッテリの高電圧化に対応するものであり、出力電圧が36Vのバッテリ63からモータ10に電力を供給する電力供給経路の途中に、電力変換器であるDC−DCコンバータ80を設け、バッテリ63から供給された電力の電圧を36Vから12V(モータ10の入力電圧に等しい)に変換し、パワースイッチングユニット50を介してモータ10に供給するように電力供給系統を構成している。アクチュエータ30には、バッテリ63から供給された電力(出力電圧36Vの電力)が供給される。尚、この他の構成は前例と同様であるので、この他の構成の具体的な説明は省略する。
【0063】
以上説明した本実施例によれば、出力電圧が36Vのバッテリ63からアクチュエータ30に電力を供給し、出力電圧が36Vのバッテリ63からモータ10に電力を、その電圧を36Vから12Vに降圧させてから供給する、すなわち前例と同様にモータ10に供給される電力よりも高電圧の電力をアクチュエータ
30に供給するので、アクチュエータ30の電磁誘導力(吸引力)を上昇させることができる。従って、本実施例においても、アクチュエータ30の所定の駆動力(ピニオン26をリングギヤ28側に移動させることができると共に、ピニオン26とリングギヤ28との当接状態を保持できる程度の駆動力)を確保し、アクチュエータ30の体格をさらに小型化することができる。よって、本実施例によれば、前例と同様にスタータ120の小型軽量化,コスト低減及び車両への搭載性をさらに向上させることができる。
【0064】
また、本実施例によれば、モータ10には、従来と同様に電圧12Vの電力を供給することができるので、モータ10の仕様を何ら変えることがなく、これまでと同じ仕様のものを用いることができる。従って、本実施例によれば、スタータ120の標準化を図ることができるので、スタータ120のコストを上昇させることがない。
【0065】
尚、本実施例では、車載電源であるバッテリの高電圧化(出力電圧を12Vから36Vとする)した自動車への適用について説明したが、本実施例のスタータ120の構成は、第2実施例のハイブリッド自動車の出力電圧36Vのバッテリ62のみをモータ10及びアクチュエータ30の駆動電源とした場合にも適用することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、内燃機関の動力伝達部との衝突による衝撃力を緩和する手段を伝達機構に設けることなく、内燃機関の動力伝達部と伝達機構との衝突による衝撃力を緩和することができ、しかも、駆動機構の体格を従来よりも小さくすることができると共に、駆動機構の構成を簡単なものとすることができ、さらには、駆動機構に機械的接点を設ける必要がなく、さらに駆動機構を小型化,簡素化することができると共に、駆動機構の耐久性を向上させることができるので、内燃機関始動装置の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化を図ることができる。従って、本発明によれば、内燃機関始動装置の経済性及び品質保証性の向上を図ることができる。特に本発明は、アイドルストップシステムを適用した自動車に対する信頼性の向上及びその自動車の経済性の向上を図る上で有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す回路図。
【図2】図1の電気的回路構成を適用した実際の内燃機関始動装置の構成を示す断面図であり、内燃機関始動装置の停止時の状態(動力伝達機構であるピニオンと自動車の内燃機関の動力伝達部であるリングギヤが噛み合っていない状態)を示す。
【図3】図1の電気的回路構成を適用した実際の内燃機関始動装置の構成を示す断面図であり、内燃機関始動装置の動作時の状態(動力伝達機構であるピニオンと自動車の内燃機関の動力伝達部であるリングギヤが噛み合っている状態)を示す。
【図4】図1の内燃機関始動装置の動作を示すフローチャート図であり、イグニションキースイッチの投入から自動車の内燃機関始動完了までの一連の動作を示す。
【図5】図1の内燃機関始動装置の動力伝達機構であるピニオン,電力供給系統に設けられた制御手段であるパワースイッチングユニットの動作を示すタイムチャート図であり、イグニションキースイッチの投入から自動車の内燃機関の回転駆動までの一連の動作を示す。
【図6】本発明の第2実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す回路図。
【図7】本発明の第3実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す回路図。
【符号の説明】
10…モータ、11…継鉄、12…界磁固定子、13…回転子、14…回転子鉄心、15…回転子巻線、16…整流子、17…回転軸、18…リアブラケット、19…フロントブラケット、20,21…軸受、22…電力受電用端子、23…スタータ取付部、24…ボルト、25…ローラクラッチ、26…ピニオン、
27…ローラ、28…リングギヤ、29…ブラシ、30…アクチュエータ、31…シフトレバー、50…パワースイッチングユニット、60,61,62,63…バッテリ、70…イグニションキースイッチ、80…DC−DCコンバータ、100,110,120…スタータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関始動装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関、例えば自動車のエンジンを始動するためのスタータは、電動機の回転駆動力の伝達機構であるピニオンをマグネティックスイッチによって電動機の回転軸方向に移動させてエンジンのリングギヤに噛み合わせ、電動機の回転駆動力をエンジンのリングギヤに伝達している。ピニオンの駆動機構であるマグネティックスイッチは、自動車に搭載されたバッテリと電動機との間の電気的な接続を制御する開閉手段であると共に、バッテリからの電力の供給を受けて吸引力を発生し、この吸引力によってプランジャをピニオンの移動方向とは反対側に移動させて、ピニオンをエンジンのリングギヤ方向に移動させている。プランジャとピニオンはレバーを介して機械的に連結されている。
【0003】
バッテリからマグネティックスイッチに供給された電力はマグネティックスイッチのコイルを介して電動機に供給されている。このため、ピニオン移動時、マグネティックスイッチのコイルには大電流が流れる。これにより、マグネティックスイッチの発生する吸引力が大きくなり、プランジャが急激に移動する。従って、エンジンのリングギヤ方向にピニオンが急激に移動し、エンジンのリングギヤと激しく衝突する。
【0004】
そこで、従来の内燃機関始動装置は、例えば特開2000−64935号公報に記載されているように、ピニオンとピニオンシャフトとの間にクッションスプリングを設け、エンジンのリングギヤとピニオンが衝突した時に発生する衝撃力を緩和している。
【0005】
また、従来の内燃機関始動装置は、例えば実公昭63−38382号公報に記載された電磁スイッチ装置を備えることにより、エンジンのリングギヤとピニオンとの激しい衝突を回避している。すなわちこの公報に記載されたものでは、エンジンのリングギヤにピニオンが当接状態になるまでプランジャを移動させる電圧コイルと、エンジンのリングギヤとピニオンが当接状態から噛合状態になるまでプランジャを移動させる電流コイルとを電磁スイッチ装置に具備し、電圧コイルの励磁によってピニオンがエンジンのリングギヤに当接した後、電流コイルを高電力励磁し、初期励磁電力を抑えている。
【0006】
また、実公昭63−38382号公報に記載されたものでは、キースイッチの投入時点からエンジンのリングギヤとピニオンとの接触時点にわたって信号を遅延させる遅延回路を電磁スイッチ装置に具備している。これにより、キースイッチの投入時点からエンジンのリングギヤにピニオンが当接状態になる時点まで電動機への通電を停止し、エンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力を緩和している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、自動車分野においては耐環境性,地球温暖化抑制の観点から、信号待ちなどで車両が停止した際にエンジンを停止し、排気ガスの排出を抑制するアイドリングストップシステムの検討が進められている。アイドリングストップシステムでは、停止する度にエンジンを停止させ、スタートする際にエンジンを再始動させるので、これまでよりもエンジンの始動回数が増加する。このため、これまで以上にスタータの耐久性を向上させて長寿命化を図る必要がある。しかも、経済性及び車両への搭載性の観点から、小型軽量化及びコスト低減を図りながら長寿命化を図ることが望ましい。
【0008】
しかしながら、前述した前者のものでは、ピニオンとピニオンシャフトとの間にクッションスプリングを設けているので、ストッパ部材など部品や部品加工を必要とすると共に、スタータの組み立て作業も複雑になる。このため、エンジンのリングギヤとピニオンが衝突した時に発生する衝撃力を緩和することはできるが、製造コストが増加する。従って、前述した前者のものでは、コスト低減と長寿命化の両立が図れない点で依然として課題が残る。
【0009】
一方、前述した後者のものでは、エンジンのリングギヤとピニオンとの衝突時に発生する衝撃力を緩和し、さらにはエンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力を緩和しているので、スタータの長寿命化に有効である。しかしながら、前述した後者のものでは、ピニオンの回転の立上がりの制御まで考慮しておらず、エンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力をこれまで以上に緩和することができない。すなわちエンジンのリングギヤとピニオンとを確実に噛み合わせることについて考慮しておらず、エンジンのリングギヤにピニオンが噛み合っていない状態で電動機を回転駆動させた場合、エンジンのリングギヤにピニオンとの間に回転衝撃力が生じる。
【0010】
また、前述した後者のものでは、自動車に載置されたバッテリと電動機との間の電気的な接続を制御する電磁スイッチ装置の当該部位が機械式接点で構成されている。このため、開閉制御によるバッテリから電動機への通電によって機械式接点が摩耗し、エンジンの始動回数の増加に伴ってその寿命が短くなる。このように、前述した後者のものでは、スタータの長寿命化の点で依然として課題が残る。
【0011】
さらに、前述した後者のものでは、エンジンのリングギヤとピニオンとの衝突時に発生する衝撃力及びエンジンのリングギヤとピニオンとの噛合時の衝撃力を緩和するために、電磁スイッチ装置に2つのコイルを備えると共に、電磁スイッチ装置内に遅延回路を組み込んでいるので、電磁スイッチ装置が大型化する。また、電磁スイッチ装置がエンジンの排気管などの高温部近傍に配置される場合には、遅延回路を高温から保護するために、電磁スイッチ装置を高耐熱材料で構成するなど、電磁スイッチ装置に耐熱手段を施さなければならず、電磁スイッチ装置を標準化することができない。従って、前述した後者のものでは、スタータの小型軽量化及びコスト低減の点で依然として課題が残る。
【0012】
本発明の代表的な目的は、経済性及び品質保証性の向上を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法を提供することにある。また、本発明の他の代表的な目的は、アイドルストップシステムを適用した自動車に対する信頼性の向上及びその自動車の経済性の向上を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法を提供することにある。さらに、本発明の他の代表的な目的は、小型軽量化,コスト低減及び長寿命化を図ることができる内燃機関始動装置及びその駆動方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の基本的な特徴は、内燃機関始動用の回転駆動力を発生する回転電機に電源から電力を供給する電力供給路と、回転電機の回転駆動力を内燃機関の動力伝達部に伝達する伝達機構を回転電機の回転軸方向に移動させる駆動機構に電源から電力を供給する電力供給路とを互いに独立して構成し、電源から回転電機への電力の供給と、電源から駆動機構への電力の供給とを互いに独立させたことにある。
【0014】
本発明によれば、電源から回転電機及び駆動機構に電力を供給する電力供給路を互いに独立して構成しているので、電源から駆動機構に供給された電力が回転電機に供給されることがない。これにより、駆動機構に流れる電流を小さくして駆動機構の駆動力を小さくすることができるので、内燃機関の動力伝達部に向って移動する伝達機構の移動速度を遅くすることができる。従って、本発明によれば、内燃機関の動力伝達部との衝突による衝撃力を緩和する手段を伝達機構に設けることなく、内燃機関の動力伝達部と伝達機構との衝突による衝撃力を緩和することができる。
【0015】
しかも、本発明によれば、駆動機構が、伝達機構を内燃機関の動力伝達部に移動させることができると共に、内燃機関の動力伝達部と伝達機構の当接状態を保持できる程度の駆動力を発生できるものであればよいので、駆動機構の体格を従来よりも小さくすることができると共に、駆動機構の構成を簡単なものとすることができる。さらに、本発明によれば、駆動機構を介することなく電源から回転電機に電力を供給することができるので、駆動機構に機械的接点を設ける必要がなく、さらに駆動機構を小型化,簡素化することができると共に、駆動機構の耐久性を向上させることができる。
【0016】
電源から回転電機に電力を供給する電力供給路には、電源から駆動機構への電力の供給状態に応じて電源から回転電機への電力の供給を制御する制御手段が設けられている。具体的に制御手段は、電源から駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、電源から回転電機に間欠電力を遅延させて供給するスイッチング手段である。スイッチング手段は、電源から回転電機に電力を供給する電力供給路に設けられたスイッチング素子と、電源から駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、スイッチング素子に間欠電力を遅延させて供給する制御回路から構成されている。
【0017】
本発明では、上記スイッチング手段を備え、電源から駆動機構に電力を供給して所定時間経過した後、或いは伝達機構が回転電機の回転軸方向に移動を開始してから内燃機関の動力伝達部に到達するまでの時間をTm ,電源から駆動機構に電力の供給を開始してから、電源から回転電機に電力の供給を開始するまでの時間をTp としたとき、
Tp≧Tm
の関係が成立するように、電源から駆動機構に電力を供給した後、スイッチング素子に間欠電力を供給、若しくは電源から駆動機構に電力を供給開始した後、スイッチング素子に間欠電力を遅延させて供給し、電源から回転電機に間欠電力を遅延させて供給する。
【0018】
本発明によれば、上記スイッチング手段によって、電源から駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、電源から回転電機に間欠電力を遅延させて供給する、すなわちキースイッチが投入されて伝達機構が移動し、伝達機構が内燃機関の動力伝達部に当接した後、電源から回転電機に間欠電力を供給するので、伝達機構と内燃機関の動力伝達部との機械的な接続時の衝撃力を緩和することができる。また、伝達機構と内燃機関の動力伝達部とが機械的に接続してない場合、間欠電力による回転電機の断続的な駆動によって伝達機構と内燃機関の動力伝達部が確実に、しかも伝達機構と内燃機関の動力伝達部との回転衝撃力を緩和して機械的に接続することができる。
【0019】
電源はその出力電圧が回転電機の入力電圧よりも高く設定されている。或いは出力電圧の異なる第1及び第2電源から構成されている。電源の出力電圧が回転電機の入力電圧よりも高い場合、回転電機は、電源から供給されかつ電圧が降圧された電力の供給を受ける。駆動機構は、電源から供給されたそのままの電力を受ける。出力電圧の異なる第1及び第2電源から電源が構成されている場合、回転電機は第1電源からの電力の供給を受ける。駆動機構は、第1電源よりも出力電圧が高い第2電源からの電力の供給を受ける。
【0020】
本発明によれば、回転電機に供給される電力よりも高電圧の電力を駆動機構に供給することができるので、駆動機構の駆動力を上昇させることができる。従って、本発明によれば、駆動機構の所定の駆動力(伝達機構を内燃機関の動力伝達部に移動させることができると共に、内燃機関の動力伝達部と伝達機構の当接状態を保持できる程度の駆動力)を確保して、駆動機構の体格をさらに小型化することができる。
【0021】
制御手段であるスイッチ手段は、駆動機構及び回転電機とは分離して設置されている。このように、本発明によれば、制御手段であるスイッチ手段を駆動機構及び回転電機と分離するので、駆動機構及び回転電機が配置される内燃機関の近傍、すなわち高温領域から離れた位置に制御手段であるスイッチ手段を配置することができ、耐熱性処理を施すことなく、制御手段であるスイッチ手段の耐熱性を向上させることができる。従って、本発明によれば、制御手段であるスイッチング手段の標準化を図ることができる。
【0022】
また、本発明では、回転電機に供給される電力の電流通電率を80%以下に設定している。好ましくは20%に設定している。さらに、本発明では、回転電機に電力の供給を開始してから所定時間は、回転電機に供給される電力の電流通電量を一定にし、所定時間後、回転電機に供給される電力の電流通電量を徐々に増加させている。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例を図1乃至5に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す。図2,図3は、図1の電気的回路構成を適用した実際の内燃機関始動装置の構成を示す。本実施の内燃機関始動装置は、例えばガソリンなどの燃料の供給を受けて動作するエンジンによって駆動される自動車のエンジン始動用スタータである。スタータ100は大別すると、動力伝達機構を含むモータ10と、シフトレバー31を含むアクチュエータ30と、パワースイッチングユニット50,イグニションキースイッチ
70及び電源を含む電力供給系統から構成されている。
【0024】
モータ10は、自動車の車載電源であり、出力電圧12Vのバッテリ60から供給された直流電力の供給を受けて、自動車のエンジン始動用の回転駆動力を発生する直流式の回転電機(直流電動機)である。モータ10の外郭を構成する円筒状の継鉄11(又はヨークともいう)の内周側には、継鉄11と共に磁気回路を構成する界磁固定子12が設けられている。界磁固定子は、固定ネジによって継鉄11の内周側に複数固定された界磁鉄心と、界磁鉄心の各々に巻かれた界磁巻線とを備え構成されている。
【0025】
界磁固定子12の内周側には、所定の空隙を介して回転子13(又は電機子ともいう)が回転可能に設けられている。回転子13は、外周部側に複数のスロットが形成された回転子鉄心14を備えている。回転子鉄心14の複数のスロットの各々には回転子巻線15(又は電機子巻線ともいう)が収納されている。回転子鉄心14の一方端側には回転子巻線15と電気的に接続された整流子16(又はコンミテータともいう)が設けれている。その他方端側には、後述する動力伝達機構が設けられている。整流子16には、ブラシ保持器によって保持かつ押圧されているブラシ29が摺動接触している。ブラシ29はブラシリード線などを介して界磁巻線と電気的に接続されており、バッテリ60から界磁巻線を介して供給された電力を整流子16に供給する。整流子16に供給された電力は回転子巻線15に供給される。
【0026】
回転子鉄心14,整流子16及び動力伝達機構は回転軸17(又は出力軸ともいう)上に設けられている。継鉄11の一方端部側はリアブラケット18によって、継鉄11の他方端部側はフロントブラケット19によってそれぞれ覆われている。回転軸17の両端は、リアブラケット18に設けられた軸受20と、フロントブラケット19のノーズ部19aに設けられた軸受21によって回転可能に支承されている。
【0027】
リアブラケット18の外周側には、外周表面から外方向に突出すると共に、界磁固定子12の界磁巻線と電気的に接続され、かつパワースイッチングユニット50を介してバッテリ60に電気的に接続可能な電力受電用端子22が設けられている。フロントブラケット19にはインロー部19b及びフランジ部19cが設けられている。スタータ100は、インロー部19bがスタータ取付部23と嵌合し、フランジ部19cがスタータ取付部23にボルト24で固定されることによって自動車のエンジンに装着される。
【0028】
回転軸17上には、モータ10で発生した回転駆動力を自動車のエンジンの動力伝達部であるリングギヤ28に伝達する動力伝達機構が設けられている。動力伝達機構はローラクラッチ25及びピニオン26から構成されている。ローラクラッチ25は、外部の駆動力を受けて回転軸17上を摺動(又は移動)可能に構成されていると共に、内周表面に形成されたヘリカルスプライン25aが回転軸17の外周表面に形成されたヘリカルスプライン17aと係合している。ローラクラッチ25の回転子13側とは反対側には、ローラクラッチ25と共に回転軸17上を摺動(又は移動)するピニオン26が設けられている。ローラクラッチ25とピニオン26は、ローラクラッチ25のアウタ部25bとピニオン26のインナ部26aとの間に設けられたローラ27を介して結合されている。ピニオン26には、リングギヤ28との噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンギヤ26bが設けられている。
【0029】
アクチュエータ30は、バッテリ40から供給された直流電力の供給を受けて動力伝達機構の駆動力を発生する駆動機構である。アクチュエータ30の外郭を構成する円筒形状の鉄心30aの内周部側にはソレノイドコイル30bが巻かれている。鉄心30aの内周側には、可動導体であるプランジャ30cが設けられている。プランジャ30cは、ソレノイドコイル30bへの電力供給によって発生する電磁誘導力(吸引力)によってアクチュエータ30の内部に引き込まれる。このため、アクチュエータ30は電磁誘導素子とも呼ばれる。また、ソレノイドと呼ばれることもある。アクチュエータ30の軸方向一方端側(プランジャ
30cの突出側とは反対側)は閉塞されている。この閉塞部からは、閉塞部表面から外方向に突出すると共に、ソレノイドコイル30bと電気的に接続され、かつイグニションキースイッチ70を介してバッテリ60と電気的に接続可能な電力受電用端子30dが設けられている。アクチュエータ30の閉塞部とプランジャ30cとの間には、アクチュエータ30への電力供給が停止(イグニションキースイッチ70が開放)したとき、アクチュエータ30の内部に引き込まれていたプランジャ30cを元の位置に戻すプランジャ戻しバネ30eが設けられている。このプランジャ戻しバネ30eの作用によってリングギヤ28とピニオンギヤ26bとの噛み合いが解除される。プランジャ30cはシフトレバー31を介してローラクラッチ25と機械的に結合されている。
【0030】
電力供給系統は、自動車の車載電源であるバッテリ40から供給された直流電力をアクチュエータ30及びモータ10に供給するものであり、バッテリ40の正極からイグニションキースイッチ70を介してアクチュエータ30の正極(電力受電用端子30d)に至る第1電力供給路と、バッテリ40の正極からパワースイッチングユニット50を介してモータ10の正極(電力受電用端子22)に至る第2電力供給路とが互いに独立して構成されている。バッテリ40の負極,アクチュエータ30の負極及びモータ10の負極はそれぞれ自動車の車体に接地されている。
【0031】
パワースイッチングユニット50は、バッテリ40からアクチュエータ30への電力供給状態に応じてバッテリ40からモータ10への電力供給を制御する制御手段である。具体的にパワースイッチングユニット50は、バッテリ40から供給された電力をモータ10に供給する第2電力供給路に設けられたスイッチング手段であり、半導体素子であるnチャネルエンハンスメント形のMOS−
FET50b(以下、単にMOS−FET50bと呼称する)と、バッテリ40からアクチュエータ30への電力供給状態に応じてMOS−FET50bを制御する制御回路50aから構成されている。
【0032】
制御回路50aは、エッジ検出部,制御信号発生部及び昇圧回路から構成されている。エッジ検出部は、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり、すなわちバッテリ60からアクチュエータ30に電力の供給が開始されたことを検出する。制御信号発生部は、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がりがエッジ検出部で検出されたことをもって、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)の関係から所定の通流率の制御信号を発生する。昇圧回路は、チャージ・ポンプ回路などによって構成されたものであり、制御信号発生部から出力された制御信号に基づいてMOS−FET50bのゲートに電圧を印加する。
【0033】
イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)との関係は、ピニオン26の移動速度や移動距離などに基づいて予め設定されており、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後(バッテリ40からアクチュエータ30への電力供給開始後)、所定の時間をおいて昇圧回路からMOS−FET50bのゲートに間欠的な電圧(パルス波状の電圧)が印加されるように設定されている。昇圧回路からMOS−FET50bのゲートに印加される電圧は、MOS−FET50bのソース電極と比べて十分高く設定されている。昇圧回路から印加される間欠的な電圧(パルス波状の電圧)によって、MOS−FET50bはオン・オフを間欠的に繰り返す。これにより、バッテリ40から供給された電力はモータ10に間欠的(パルス波状)に供給される。
【0034】
次に、本実施例の内燃機関始動装置の動作を説明する。図4は、本実施例の内燃機関始動装置におけるイグニションキースイッチ70の投入から自動車のエンジンの始動完了までの一連の動作を示す。図5は、本実施例の内燃機関始動装置における制御回路50aの入出力信号(入力電圧V1,出力電圧V2)とピニオン26の移動距離Lとの関係を示す。
【0035】
図2に示す状態において、図5に示す時間T1 をもってイグニションキースイッチ70が投入(ON)される(ステップS1)と、バッテリ60からイグニションキースイッチ70を介してアクチュエータ30に電力が供給される(ステップS2)。電力の供給を受けたアクチュエータ30は、ソレノイドコイル30bが励磁されて電磁誘導力(吸引力)を発生し、プランジャ30cをアクチュエータ30の内部(電力受電用端子30d側)に移動させる。
【0036】
プランジャ30cの移動に伴ってローラクラッチ25がリングギヤ28側に押し出される。これにより、ピニオン26がモータ10の回転軸17方向をリングギヤ28側に移動する(ステップS3)。ピニオン26は、その端面(リングギヤ28側端面)が、図5に示す時間T2 においてリングギヤ28の端面(ピニオン26側端面)に到達する。すなわち時間偏差ΔT(T2−T1)の間にピニオン26は初期位置から距離L1 移動する。
【0037】
このとき、ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元が互いに対向する場合、ピニオン26はリングギヤ28と噛み合う。すなわちピニオン26は初期位置から距離L2 移動する。ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元が互いに対向しない場合、ピニオン26はリングギヤ28と噛み合わず、アクチュエータ30の駆動力によってリングギヤ28のピニオン26側端面押付けられた状態で保持される。
【0038】
また、図5に示す時間T1 をもってイグニションキースイッチ70が投入されると、制御回路50aには入力電圧V1 が印加される。印加された入力電圧V1 はエッジ検出部で検出される。この検出結果は検出信号として制御信号発生部に入力される。
【0039】
図5に示す時間T3 において、すなわちイグニションキースイッチ70が投入されてから、図5に示す所定時間t1 、例えば0.2〜0.5秒経過(ステップ
S4)後(又はピニオン26の端面(リングギヤ28側端面)がリングギヤ28の端面(ピニオン26側端面)に到達してから時間偏差ΔT(T3−T2)経過後)制御信号発生部は、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)との関係に基づいて制御信号を昇圧回路に出力する。
【0040】
昇圧回路は、入力された制御信号に基づいて制御され、出力信号として間欠的な出力電圧(パルス波状の出力電圧)V2 をMOS−FET50bのゲートに印加する。印加された出力信号により、MOS−FET50bはオン・オフを繰り返す。このオン・オフ動作により、バッテリ60から供給された電力は電流の通電率が80%以下、好ましくは20%の間欠電力としてモータ10の界磁巻線及び回転子巻線15に供給される(ステップS5)。
【0041】
ここで、図5に示す時間T1 においてピニオン26がリングギヤ28側に移動を開始してから、図5に示す時間T2 においてピニオン26の端面(リングギヤ28側端面)がリングギヤ28の端面(ピニオン26側端面)に到達するまでの時間をTm(時間偏差ΔT(T2−T1))、図5に示す時間T1 においてイグニションキースイッチ70を投入、すなわちバッテリ60からアクチュエータ30に電力の供給を開始してから、図5に示す時間T3 においてモータ10に間欠電力を供給するまでの時間をTp (時間偏差ΔT(T3−T1))としたとき、本実施例のスタータ100では、
Tp≧Tm
の関係を満たしている。この関係から判るように、本実施例では、ピニオン26がリングギヤ28側に移動を開始、すなわちイグニションキースイッチ70を投入(又はバッテリ60からアクチュエータ30に電力の供給を開始)した後、モータ10に間欠電力を遅延させて供給している。すなわち本実施例では、パワースイッチングユニット50を介してモータ10に間欠電力が遅延して供給されるように、間欠的な電圧(パルス波状の電圧)を遅延させてMOS−FET50bのゲートに印加している。
【0042】
間欠電力の供給を受けたモータ10は、間欠電力の電流の通電量に対応する回転駆動力(トルク)であって、自動車のエンジンの始動に必要な回転駆動力よりも小さい回転駆動力で断続的(パルス状)に回転する(ステップS6)。この回転は、回転軸17,ローラクラッチ25を介してピニオン26に伝達され、ピニオン26を断続的に回転させる。これにより、ピニオン26とリングギヤ28が噛み合わず、アクチュエータ30の駆動力によってリングギヤ28のピニオン
26側端面押付けられた状態で保持されていた場合、ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元との相対位置が調整され、ピニオンギヤ26bの歯先とリングギヤ28の歯元が対向する相対位置関係になった段階でピニオン26はリングギヤ28と噛み合う(ステップS7)。ピニオン26がリングギヤ28と噛み合い、図5に示す時間T4 においてプランジャ30cが最大吸引位置まで吸引されると、ピニオン26とリングギヤ28との噛み合いが完了する(図3に示す状態になる)。
【0043】
ピニオン26とリングギヤ28との噛み合い完了後、図5に示す時間T5 において、すなわちモータ10に間欠電力の供給が開始(図5に示す時間T3 )されてから、図5に示す時間t2 を経過後(又はピニオン26とリングギヤ28の噛み合いが完了(図5に示す時間T4 )してから、時間偏差ΔT(T5−T4)経過後)パワースイッチングユニット50は、モータ10に供給される間欠電力の電流の通電量を徐々に増加するように動作する(ステップS8)。すなわちパワースイッチングユニット50は、モータ10に供給される間欠電力の電流の通電量が徐々に増加するように、イグニションキースイッチ70の投入による信号の立ち上がり後の時間に対する制御信号の通流率(デューティ比)との関係に基づいて制御信号を制御信号発生部で発生させ、その制御信号によって昇圧回路を制御し、その制御信号に対応する間欠的な出力電圧(パルス波状の出力電圧)V2 を昇圧回路からMOS−FET50bのゲートに印加し、MOS−FET50bを制御する。
【0044】
パワースイッチングユニット50の制御によってモータ10に供給される間欠電力の電流の通電量が徐々に増加すると、モータ10の回転駆動力は徐々に大きくなる。これにより、自動車のエンジンは、徐々に回転数を上昇させながら回転駆動する(ステップS9)。自動車のエンジンの回転数が所定の回転数領域に達成すると、自動車のエンジンは着火される(ステップS10)。自動車のエンジンの着火が確認されると、イグニションキースイッチ70は開放(OFF)される(ステップS11)。
【0045】
イグニションキースイッチ70が開放(OFF)されると、バッテリ60からアクチュエータ70への電力の供給が遮断(ステップS12)され、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bが無励磁となり、電磁誘導力(吸引力)が生じなくなる。これにより、プランジャ30cがプランジャ戻しバネ30eの弾性力によって、初期位置(アクチュエータ30の電力受電用端子30d側とは反対側の端部から最大に突出した位置(図2に示す状態))に向って移動し、このプランジャ30cの移動に伴ってローラクラッチ25及びピニオン26がリングギヤ28側とは反対側に向って移動する。これにより、ピニオン26がリングギヤ28から離脱(ステップS13)、すなわちピニオン26とリングギヤ28との噛み合いが解除される。
【0046】
また、ステップS11においてイグニションキースイッチ70が開放(OFF)されると、バッテリ60からモータ10への電力の供給がパワースイッチングユニット50の制御によって遮断(ステップS12)され、モータ10自身による回転が停止する。尚、モータ10は、ピニオン26とリングギヤ28が噛み合っている間は自動車のエンジンによって駆動され、回転を続ける。ステップS13においてピニオン26がリングギヤ28から離脱すると、モータ10は回転を自然に停止する。自動車のエンジンは着火後、アイドリング状態、すなわちアイドリング回転数領域で動作する(ステップS14)。これにより、スタータ100は自動車のエンジンの始動を完了する(ステップS15)。
【0047】
以上説明した本実施例によれば、バッテリ60からアクチュエータ30及びモータ10に電力を供給する電力供給路を互いに独立して構成しているので、バッテリ60からアクチュエータ30に供給された電力がモータ10に供給されることがない。これにより、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bに流れる励磁電流が小さくなり、アクチュエータ30内部で発生すると共に、プランジャ30cを駆動する電磁誘導力(吸引力)が小さくなるので、プランジャ30cの移動速度を遅くし、リングギヤ28側に移動するピニオン26の移動速度を遅くすることができる。従って、本実施例によれば、リングギヤ28との衝突による衝撃力を緩和する手段をピニオン26に設けることなく、リングギヤ28とピニオン26との衝突による衝撃力を緩和することができる。
【0048】
しかも、本実施例によれば、アクチュエータ30が、ピニオン26をリングギヤ28側に移動させることができると共に、リングギヤ28とピニオン26との当接状態を保持できる程度の駆動力を発生できるものであればよい。従って、本実施例によれば、アクチュエータ30の体格を従来よりも小さくすることができると共に、アクチュエータ30の構成を簡単なものとすることができる。
【0049】
それ故、本実施例によれば、スタータ100の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化を図ることができ、スタータ100の経済性及び品質保証性の向上を図ることができる。尚、経済性及び品質保証性の向上を図ることができる本実施例のスタータ100は、信号待ちなどにおいて自動車が停止する度にエンジンを停止させ、スタートする際にエンジンを再始動させるアイドルストップシステムを適用した自動車における信頼性の向上及び経済性の向上の両立を図る上で特に有効である。
【0050】
さらに、本実施例によれば、アクチュエータ30を介することなくバッテリ
60からモータ10に電力を供給することができるので、アクチュエータ30に機械的接点を設ける必要がない。従って、本実施例によれば、アクチュエータ
30の耐久性を向上させることができると共に、小型軽量化及びコスト低減を図ることができるので、スタータ100の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化をさらに図ることができる。
【0051】
また、本実施例によれば、イグニションキースイッチ70が投入され、ピニオン26がリングギヤ28側に移動し、ピニオン26とリングギヤ28が当接した後、パワースイッチングユニット50によってモータ10に電力を遅延させて供給するので、ピニオン26とリングギヤ28との噛み合い時の衝撃力を緩和することができる。また、ピニオン26とリングギヤ28とが噛み合っていない場合は、間欠電力によるモータ10の断続的な駆動によってピニオン26とリングギヤ28とを確実に、しかもピニオン26とリングギヤ28との噛み合いの際のピニオン26とリングギヤ28との回転衝撃力を緩和して噛み合わせることができる。従って、本実施例によれば、スタータ100の信頼性を向上させることができると共に、ピニオン26の摩耗及び欠けなどを抑制し、スタータ100の長寿命化をさらに図ることができる。
【0052】
さらに、本実施例によれば、ピニオン26とリングギヤ28との噛み合い時の間欠電力の電流の通電率を80%以下、好ましくは20%としてモータ10に供給される電力の電流通電量を低減させるので、モータ10の断続的な駆動によるモータ10の回転駆動力の低減作用に加えて、モータ10の回転駆動力をさらに小さくすることができる。従って、本実施例によれば、ピニオン26とリングギヤ28との回転衝撃力をさらに緩和することができる。
【0053】
また、本実施例によれば、パワースイッチングユニット50は、モータ10及びアクチュエータ30とは分離して設けることができる。従って、本実施例によれば、モータ10及びアクチュエータ30が設けられる自動車のエンジンの近傍、すなわち高温領域から離れた場所や位置にパワースイッチングユニット50を設けることができるので、耐熱性処理を施すことなく、パワースイッチングユニット50の耐熱性を向上させることができる。よって、本実施例によれば、パワースイッチングユニット50の標準化を図ることができるので、スタータ100のコストをさらに低減することができる。
【0054】
また、本実施例によれば、パワースイッチングユニット50をモータ10及びアクチュエータ30から分離することができるので、スタータ100の配置の自由度を向上させることができる。従って、本実施例によれば、スタータ100の車両への搭載性を向上させることができる。
【0055】
また、本実施例によれば、アクチュエータ30のソレノイドコイル30bに流れる電流が小さくなるので、従来、バッテリ60とアクチュエータ30との間に設けられていたスタータリレーをバッテリ60とアクチュエータ30との間に設ける必要がない。従って、本実施例によれば、スタータ100の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化をさらに向上させることができる。
【0056】
次に、本発明の第2実施例を図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第2実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す。本実施例の内燃機関始動装置は、例えばガソリンなどの燃料の供給を受けて動作するエンジンの駆動力と、車載電源であるバッテリからの電力の供給を受けて動作する電動機の駆動力とを車両の運転状態に応じて切り替えるハイブリッド自動車のエンジン始動用スタータである。
【0057】
近年、自動車分野においては耐環境性,地球温暖化抑制の観点から、信号待ちなどで車両が停止した際にエンジンを停止し、排気ガスの排出を抑制するアイドリングストップシステムの検討が進められている。アイドリングストップシステムでは、エンジンを停止している際もエアコンなどの運転は継続するので、多くの電力を必要とする。このため、エンジンを駆動源とする自動車においては、バッテリの出力電圧を12Vから36Vとする高圧化が行われている。また、エンジンと電動機を駆動源とするハイブリッド自動車においては、既に搭載されている出力電圧12Vのバッテリに加えて、出力電圧36Vのバッテリを搭載している。
【0058】
そこで、本実施例では、後者の自動車において、モータ10及びアクチュエータ30への電力供給源を別々にしている。具体的には、出力電圧12Vのバッテリ61から供給された電力によってモータ10を駆動し、出力電圧36Vのバッテリ62から供給された電力によってアクチュエータ30を駆動するように電力供給系統を構成している。尚、この他の構成は前例と同様であるので、この他の構成の具体的な説明は省略する。
【0059】
以上説明した本実施例によれば、出力電圧が12Vのバッテリ61からモータ10に、出力電圧が36Vのバッテリ62からアクチュエータ30にそれぞれ電力を供給する、すなわちモータ10に供給される電力よりも高電圧の電力をアクチュエータ30に供給するので、アクチュエータ30の電磁誘導力(吸引力)を上昇させることができる。従って、本実施例によれば、アクチュエータ30の所定の駆動力(ピニオン26をリングギヤ28側に移動させることができると共に、ピニオン26とリングギヤ28との当接状態を保持できる程度の駆動力)を確保し、アクチュエータ30の体格をさらに小型化することができる。よって、本実施例によれば、スタータ110の小型軽量化,コスト低減及び車両への搭載性をさらに向上させることができる。
【0060】
また、本実施例によれば、モータ10には、従来と同様に電圧12Vの電力を供給することができるので、モータ10の仕様を何ら変えることがなく、これまでと同じ仕様のものを用いることができる。従って、本実施例によれば、スタータ110の標準化を図ることができるので、スタータ110のコストを上昇させることがない。
【0061】
次に、本発明の第3実施例を図7に基づいて説明する。図7は、本発明の第3実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す。本実施例の内燃機関始動装置は、例えばガソリンなどの燃料の供給を受けて動作するエンジンによって駆動される自動車のエンジン始動用スタータである。前例で説明したように、アイドリングストップシステムの採用によるバッテリの高電圧化(出力電圧を12Vから36Vとする)が行われている。
【0062】
本実施例のスタータ120は、バッテリの高電圧化に対応するものであり、出力電圧が36Vのバッテリ63からモータ10に電力を供給する電力供給経路の途中に、電力変換器であるDC−DCコンバータ80を設け、バッテリ63から供給された電力の電圧を36Vから12V(モータ10の入力電圧に等しい)に変換し、パワースイッチングユニット50を介してモータ10に供給するように電力供給系統を構成している。アクチュエータ30には、バッテリ63から供給された電力(出力電圧36Vの電力)が供給される。尚、この他の構成は前例と同様であるので、この他の構成の具体的な説明は省略する。
【0063】
以上説明した本実施例によれば、出力電圧が36Vのバッテリ63からアクチュエータ30に電力を供給し、出力電圧が36Vのバッテリ63からモータ10に電力を、その電圧を36Vから12Vに降圧させてから供給する、すなわち前例と同様にモータ10に供給される電力よりも高電圧の電力をアクチュエータ
30に供給するので、アクチュエータ30の電磁誘導力(吸引力)を上昇させることができる。従って、本実施例においても、アクチュエータ30の所定の駆動力(ピニオン26をリングギヤ28側に移動させることができると共に、ピニオン26とリングギヤ28との当接状態を保持できる程度の駆動力)を確保し、アクチュエータ30の体格をさらに小型化することができる。よって、本実施例によれば、前例と同様にスタータ120の小型軽量化,コスト低減及び車両への搭載性をさらに向上させることができる。
【0064】
また、本実施例によれば、モータ10には、従来と同様に電圧12Vの電力を供給することができるので、モータ10の仕様を何ら変えることがなく、これまでと同じ仕様のものを用いることができる。従って、本実施例によれば、スタータ120の標準化を図ることができるので、スタータ120のコストを上昇させることがない。
【0065】
尚、本実施例では、車載電源であるバッテリの高電圧化(出力電圧を12Vから36Vとする)した自動車への適用について説明したが、本実施例のスタータ120の構成は、第2実施例のハイブリッド自動車の出力電圧36Vのバッテリ62のみをモータ10及びアクチュエータ30の駆動電源とした場合にも適用することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、内燃機関の動力伝達部との衝突による衝撃力を緩和する手段を伝達機構に設けることなく、内燃機関の動力伝達部と伝達機構との衝突による衝撃力を緩和することができ、しかも、駆動機構の体格を従来よりも小さくすることができると共に、駆動機構の構成を簡単なものとすることができ、さらには、駆動機構に機械的接点を設ける必要がなく、さらに駆動機構を小型化,簡素化することができると共に、駆動機構の耐久性を向上させることができるので、内燃機関始動装置の小型軽量化,コスト低減及び長寿命化を図ることができる。従って、本発明によれば、内燃機関始動装置の経済性及び品質保証性の向上を図ることができる。特に本発明は、アイドルストップシステムを適用した自動車に対する信頼性の向上及びその自動車の経済性の向上を図る上で有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す回路図。
【図2】図1の電気的回路構成を適用した実際の内燃機関始動装置の構成を示す断面図であり、内燃機関始動装置の停止時の状態(動力伝達機構であるピニオンと自動車の内燃機関の動力伝達部であるリングギヤが噛み合っていない状態)を示す。
【図3】図1の電気的回路構成を適用した実際の内燃機関始動装置の構成を示す断面図であり、内燃機関始動装置の動作時の状態(動力伝達機構であるピニオンと自動車の内燃機関の動力伝達部であるリングギヤが噛み合っている状態)を示す。
【図4】図1の内燃機関始動装置の動作を示すフローチャート図であり、イグニションキースイッチの投入から自動車の内燃機関始動完了までの一連の動作を示す。
【図5】図1の内燃機関始動装置の動力伝達機構であるピニオン,電力供給系統に設けられた制御手段であるパワースイッチングユニットの動作を示すタイムチャート図であり、イグニションキースイッチの投入から自動車の内燃機関の回転駆動までの一連の動作を示す。
【図6】本発明の第2実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す回路図。
【図7】本発明の第3実施例である内燃機関始動装置の電気的回路構成を示す回路図。
【符号の説明】
10…モータ、11…継鉄、12…界磁固定子、13…回転子、14…回転子鉄心、15…回転子巻線、16…整流子、17…回転軸、18…リアブラケット、19…フロントブラケット、20,21…軸受、22…電力受電用端子、23…スタータ取付部、24…ボルト、25…ローラクラッチ、26…ピニオン、
27…ローラ、28…リングギヤ、29…ブラシ、30…アクチュエータ、31…シフトレバー、50…パワースイッチングユニット、60,61,62,63…バッテリ、70…イグニションキースイッチ、80…DC−DCコンバータ、100,110,120…スタータ。
Claims (28)
- 電源からの電力の供給を受けて内燃機関始動用の回転駆動力を発生させる回転電機と、前記回転駆動力を前記内燃機関の動力伝達部に伝達すると共に、前記動力伝達部と機械的に接離可能な伝達機構と、前記電源からの電力の供給を受けて前記伝達機構を前記回転電機の回転軸方向に移動させる駆動機構と、前記電源から前記駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、前記電源から前記回転電機に供給される電力の供給を制御する制御手段とを有し、前記電源から前記回転電機及び前記駆動機構に電力を供給する電力供給路は互いに独立して構成されていることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項1において、前記制御手段は、前記駆動機構及び前記回転電機とは分離されて設けられていることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項1又は2において、前記制御手段は、前記電源から前記駆動機構に供給される電力の供給状態に応じて、前記電源から前記回転電機に間欠電力を遅延させて供給するスイッチング手段であることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記電源の出力電圧は前記回転電機の入力電圧よりも高く設定されており、前記回転電機は、前記電源から供給されかつ電圧が降圧された電力の供給を受けることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記電源は、出力電圧の異なる第1及び第2電源から構成されており、前記回転電機は前記第1電源からの電力の供給を受け、前記駆動機構は、前記第1電源よりも出力電圧が高い第2電源からの電力の供給を受けることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 自動車に搭載されたバッテリからの電力の供給を受けて前記自動車の内燃機関始動用の回転駆動力を発生させる電動機と、前記回転駆動力を前記内燃機関のリングギヤに伝達すると共に、前記リングギヤとの噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンと、前記バッテリからの電力の供給を受けて前記ピニオンを前記電動機の回転軸方向に移動させる電磁誘導素子と、前記バッテリから前記電磁誘導素子に供給される電力の供給状態に応じて、前記バッテリから前記電動機に供給される電力の供給を制御する制御手段とを有し、前記バッテリから前記電動機及び前記電磁誘導素子に電力を供給する電力供給路は互いに独立して構成されていることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項6において、前記制御手段は、前記電磁誘導素子及び前記電動機とは分離されて設けられていることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項6又は7において、前記制御手段は、前記バッテリから前記電磁誘導素子に供給される電力の供給状態に応じて、前記バッテリから前記電動機に間欠電力を遅延させて供給するスイッチング手段であることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項6乃至8のいずれかにおいて、前記バッテリは出力電圧36Vのものであり、前記電動機は、前記バッテリから供給されかつ電圧が12Vに降圧された電力の供給を受けることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 請求項6乃至8のいずれかにおいて、前記バッテリは出力電圧が12Vの第1バッテリ及び出力電圧が36Vの第2バッテリから構成されており、前記電動機は前記第1バッテリからの電力の供給を受け、前記電磁誘導素子は第2バッテリからの電力の供給を受けることを特徴とする内燃機関始動装置。
- 電源からの電力の供給を受けて発生した回転電機の回転駆動力を、前記電源からの電力の供給を受けて駆動する駆動機構によって前記回転電機の回転軸方向に移動させられると共に、内燃機関の動力伝達部と機械的に接離可能な伝達機構を介して前記動力伝達部に伝達するにあたり、前記電源から前記回転電機への電力の供給と前記電源から前記駆動機構への電力の供給とを互いに独立させたことを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 電源からの電力の供給を受けて発生した回転電機の回転駆動力を、前記電源からの電力の供給を受けて駆動する駆動機構によって前記回転電機の回転軸方向に移動させられると共に、内燃機関の動力伝達部と機械的に接離可能な伝達機構を介して前記動力伝達部に伝達するにあたり、前記電源から前記駆動機構に電力を供給して所定時間経過した後、前記駆動機構に供給される電力の供給とは独立して前記電源から前記回転電機に電力を間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 電源からの電力の供給を受けて発生した回転電機の回転駆動力を、前記電源からの電力の供給を受けて駆動する駆動機構によって前記回転電機の回転軸方向に移動させられると共に、内燃機関の動力伝達部と機械的に接離可能な伝達機構を介して前記動力伝達部に伝達するにあたり、前記伝達機構が前記回転電機の回転軸方向に移動を開始してから前記動力伝達部に到達するまでの時間をTm ,前記電源から前記駆動機構に電力の供給を開始してから、前記電源から前記回転電機に電力の供給を開始するまでの時間をTp としたとき、
Tp≧Tm
の関係が成立するように、前記電源から前記駆動機構に電力を供給した後、前記駆動機構に供給される電力の供給とは独立して前記電源から前記回転電機に電力を間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。 - 電源からの電力の供給を受けて発生した回転電機の回転駆動力を、前記電源からの電力の供給を受けて駆動する駆動機構によって前記回転電機の回転軸方向に移動させられると共に、内燃機関の動力伝達部と機械的に接離可能な伝達機構を介して前記動力伝達部に伝達するにあたり、前記電源から前記駆動機構に電力を供給開始した後、前記電源から前記回転電機に電力を供給し、かつ前記電源から前記駆動機構に電力を供給する電流供給路とは独立した電力供給路に設けられたスイッチング素子に電力を遅延させて間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 電源からの電力の供給を受けて発生した回転電機の回転駆動力を、前記電源からの電力の供給を受けて駆動する駆動機構によって前記回転電機の回転軸方向に移動させられると共に、内燃機関の動力伝達部と機械的に接離可能な伝達機構を介して前記動力伝達部に伝達するにあたり、前記伝達機構が前記回転電機の回転軸方向に移動を開始してから前記動力伝達部に到達するまでの時間をTm ,前記電源から前記駆動機構に電力の供給を開始してから、前記電源から前記回転電機に電力の供給を開始するまでの時間をTp としたとき、
Tp≧Tm
の関係が成立するように、前記電源から前記駆動機構に電力を供給した後、前記電源から前記回転電機に電力を供給し、かつ前記電源から前記駆動機構に電力を供給する電流供給路とは独立した電力供給路に設けられたスイッチング素子に電力を間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。 - 請求項11乃至15のいずれかにおいて、前記電源の出力電圧は前記回転電機の入力電圧よりも高く設定されており、前記電源から前記回転電機に供給された電力は、電圧が降圧されてから供給されることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 請求項11乃至15のいずれかにおいて、前記電源は、出力電圧の異なる第1及び第2電力を出力しており、前記第1電力は前記回転電機に供給され、前記第1電力よりも出力電圧の高い前記第2電力は前記駆動機構に供給されることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 請求項11乃至17のいずれかにおいて、前記回転電機に供給される電力の電流通電率が80%以下であることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 請求項11乃至17のいずれかにおいて、前記回転電機に電力の供給を開始してから所定時間、前記回転電機に供給される電力の電流通電量を一定にし、前記所定時間後、前記回転電機に供給される電力の電流通電量を徐々に増加させることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 自動車に搭載されたバッテリからの電力の供給を受けて発生した電動機の回転駆動力を、前記バッテリからの電力の供給を受けて駆動する電磁誘導素子によって前記電動機の回転軸方向に移動させられると共に、前記自動車の内燃機関のリングギヤと噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンを介して前記リングギヤに伝達するにあたり、前記バッテリから前記電動機への電力の供給と前記バッテリから前記電磁誘導素子への電力の供給とを互いに独立させたことを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 自動車に搭載されたバッテリからの電力の供給を受けて発生した電動機の回転駆動力を、前記バッテリからの電力の供給を受けて駆動する電磁誘導素子によって前記電動機の回転軸方向に移動させられると共に、前記自動車の内燃機関のリングギヤと噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンを介して前記リングギヤに伝達するにあたり、前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力を供給して所定時間経過した後、前記電磁誘導素子に供給される電力の供給とは独立して前記バッテリから前記電動機に電力を間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 自動車に搭載されたバッテリからの電力の供給を受けて発生した電動機の回転駆動力を、前記バッテリからの電力の供給を受けて駆動する電磁誘導素子によって前記電動機の回転軸方向に移動させられると共に、前記自動車の内燃機関のリングギヤと噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンを介して前記リングギヤに伝達するにあたり、前記ピニオンが前記電動機の回転軸方向に移動を開始してから前記リングギヤに到達するまでの時間をTm ,前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力の供給を開始してから、前記バッテリから前記電動機に電力の供給を開始するまでの時間をTp としたとき、
Tp≧Tm
の関係が成立するように、前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力を供給した後、前記電磁誘導素子に供給される電力の供給とは独立して前記バッテリから前記電動機に電力を間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。 - 自動車に搭載されたバッテリからの電力の供給を受けて発生した電動機の回転駆動力を、前記バッテリからの電力の供給を受けて駆動する電磁誘導素子によって前記電動機の回転軸方向に移動させられると共に、前記自動車の内燃機関のリングギヤと噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンを介して前記リングギヤに伝達するにあたり、前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力の供給を開始した後、前記バッテリから前記電動機に電力を供給し、かつ前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力を供給する電流供給路とは独立した電力供給路に設けられたスイッチング素子に電力を遅延させて間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 自動車に搭載されたバッテリからの電力の供給を受けて発生した電動機の回転駆動力を、前記バッテリからの電力の供給を受けて駆動する電磁誘導素子によって前記電動機の回転軸方向に移動させられると共に、前記自動車の内燃機関のリングギヤと噛み合い及び噛み合い解除が可能なピニオンを介して前記リングギヤに伝達するにあたり、前記ピニオンが前記電動機の回転軸方向に移動を開始してから前記リングギヤに到達するまでの時間をTm ,前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力の供給を開始してから、前記バッテリから前記電動機に電力の供給を開始するまでの時間をTp としたとき、
Tp≧Tm
の関係が成立するように、前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力を供給した後、前記バッテリから前記電動機に電力を供給し、かつ前記バッテリから前記電磁誘導素子に電力を供給する電流供給路とは独立した電力供給路に設けられたスイッチング素子に電力を間欠的に供給することを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。 - 請求項20乃至24のいずれかにおいて、前記バッテリの出力電圧は36Vであり、前記バッテリから前記電動機に供給された電力は、電圧が12Vに降圧されてから供給されることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 請求項20乃至24のいずれかにおいて、前記バッテリは出力電圧が12Vの第1電力及び出力電圧が36Vの第2電力を出力しており、前記第1電力は前記電動機に供給され、前記第2電力は前記電磁誘導素子に供給されることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 請求項20乃至26いずれかにおいて、前記電動機に供給される電力の電流通電率が80%以下であることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
- 請求項20乃至26のいずれかにおいて、前記電動機に電力の供給を開始してから所定時間、前記電動機に供給される電力の電流通電量を一定にし、前記所定時間後、前記電動機に供給される電力の電流通電量を徐々に増加させることを特徴とする内燃機関始動装置の駆動方法。
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