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JP2004002209A - 不飽和アルデヒドの製造方法 - Google Patents

不飽和アルデヒドの製造方法 Download PDF

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JP2004002209A JP2002113915A JP2002113915A JP2004002209A JP 2004002209 A JP2004002209 A JP 2004002209A JP 2002113915 A JP2002113915 A JP 2002113915A JP 2002113915 A JP2002113915 A JP 2002113915A JP 2004002209 A JP2004002209 A JP 2004002209A
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Abstract

【課題】モリブデン系の触媒を充填した固定床多管式反応器を用いた気相接触酸化反応によって不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する場合に、ホットスポット部に位置する触媒の劣化を抑制し、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、また、原料ガス濃度が高い場合であっても、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができる方法を提供する。
【解決手段】触媒として、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする酸化物および/または複合酸化物を使用し、前記固定床多管型反応器における各反応管の内部を管軸方向に分割することにより複数個の反応帯を設け、この各反応帯に、触媒の真密度に対する触媒の見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)が異なる前記触媒をそれぞれ充填する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法に関する。詳しくは、触媒を充填した固定床多管式反応器を用いて、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を原料とし、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化することにより、不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
触媒を充填した固定床多管式反応器を用いて、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を原料とし、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化することにより、それぞれに対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する方法に関しては、これまでにいくつかの提案(例えば、特公昭53−30688号公報、特公昭63−38331号公報、特開平3−294238号公報、特開平3−294239号公報、特開平4−217932号公報、特開平8−3093号公報、特開平10−168003号公報など)が報告され、中には工業的に実施されている方法もある。
【0003】
この気相接触酸化反応は非常な発熱反応を伴うことから、触媒層に局所的な異常高温部(以下、ホットスポット部と称することがある)が発生する。特に、固定床多管式反応器を用いた酸化反応を実施する以上、触媒層におけるホットスポット部の発生をなくすことは避けられない。
ホットスポット部の温度が高いと、過度の酸化反応を引き起こして収率が低下したり、最悪の場合には暴走反応を引き起こす。また、ホットスポット部に位置する触媒は高温に曝されるため、触媒の物理的性質および化学的性質が変化してしまい、活性や目的生成物の選択率が低下するなど、触媒の劣化が加速される。特に、モリブデン系の触媒の場合、モリブデン成分が昇華して触媒組成および物性が変化しやすいため、触媒の劣化の度合いが大きい。
【0004】
上記の問題は、目的生成物の生産性向上を目的として、高い空間速度での反応や高い原料ガス濃度での反応を行う場合に、さらに顕著となる。
以上の問題について、反応管に充填された触媒層全体に着目すると、ホットスポット部に位置する触媒は、他の部分の触媒に比べて劣化が速く、長時間の使用によって目的生成物の収率が著しく低下し、安定的に製造を行うことが困難となり得る。そして、前述したように、モリブデン系の触媒の場合や、高い空間速度での反応や高い原料ガス濃度での反応を行う場合、触媒の劣化の度合いが特に大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来公知のいずれの提案も、ホットスポット部の温度を低く抑えることに着目した提案である。しかしながら、固定床多管式反応器を用いた酸化反応を実施する場合、触媒層におけるホットスポット部の発生を完全になくすことはできず、ホットスポット部に位置する触媒の劣化度合いが他の部分に位置する触媒の劣化度合いに比較して相対的に大きいという問題は解決できていない。特に、モリブデン系の触媒を使用する場合や高い原料ガス濃度で反応を行う場合には、この問題は顕著となる。
【0006】
従って、本発明の課題は、モリブデン系の触媒を充填した固定床多管式反応器を用いた気相接触酸化反応によって不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する場合に、ホットスポット部に位置する触媒の劣化を抑制し、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、また、原料ガス濃度が高い場合であっても、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、触媒の真密度に対する触媒の見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)に着目し、このRが相対的に高い触媒は低い触媒に比べて高温に曝されても劣化度合いが小さいことを見出した。そして、Rが異なる触媒を用意し、Rの高い触媒がホットスポット部やその近傍に位置されるように充填することによって上記課題が解決できることに想到した。
すなわち、本発明にかかる不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法は、触媒を充填した固定床多管式反応器を用いて、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコール、およびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を原料とし、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化することにより、原料に対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する方法において、前記触媒として、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする酸化物および/または複合酸化物を使用し、前記固定床多管型反応器における各反応管の内部を管軸方向に分割することにより複数個の反応帯を設け、この各反応帯に、触媒の真密度に対する触媒の見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)が異なる前記触媒をそれぞれ充填することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するモリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする触媒としては、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を原料とし、気相接触酸化反応により対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造し得るものであればいずれも使用できるが、下記一般式(1)で表される複合酸化物触媒が好適に用いられる。
MoaWbBicFedAeBfCgDhEiOx       (1)
(ここで、Moはモリブデン、Wはタングステン、Biはビスマス、Feは鉄、Aはコバルトおよびニッケルから選ばれる少なくとも一種の元素、Bはナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムから選ばれる少なくとも一種の元素、Cはホウ素、リン、クロム、マンガン、亜鉛、ヒ素、ニオブ、スズ、アンチモン、テルル、セリウムおよび鉛から選ばれる少なくとも一種の元素、Dはシリコン、アルミニウム、チタニウムおよびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素、Eはアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であり、a、b、c、d、e、f、g、h、iおよびxはそれぞれMo、W、Bi、Fe、A、B、C、D、EおよびOの原子比を表し、a=12の時、0≦b≦5、0.1≦c≦10、0.1≦d≦20、1≦e≦20、0.001≦f≦5、0≦g≦10、0≦h≦30、0≦i≦5であり、xはそれぞれの元素の酸化状態によって定まる数値である。)
上記触媒成分元素の出発原料については特段の制限はなく、一般にこの種の触媒に使用される金属元素のアンモニウム塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化物、硫酸塩、水酸化物、有機酸塩、酸化物またはこれらの混合物を組み合わせて用いればよいが、アンモニウム塩および硝酸塩が好適に用いられる。
【0009】
触媒原料塩の混合水溶液または水性スラリーは、この種の触媒に一般に用いられている方法により調製すればよく、例えば、上記触媒原料を水溶液とし、これらを順次混合すればよい。触媒原料の混合条件(混合順序、温度、圧力、pH等)については特に制限はない。こうして得られた触媒原料塩の混合水溶液または水性スラリーは必要に応じて濃縮乾固してケーキ状固形物を得る場合もある。前記触媒原料塩混合水溶液、水性スラリーまたはケーキ状固形物は加熱処理され、触媒前駆体P1を得る。
触媒前駆体P1を得るための加熱処理方法および触媒前駆体の形態については特に限定はなく、例えばスプレードライヤー、ドラムドライヤー等を用いて粉末状の触媒前駆体を得てもよいし、箱型乾燥機、トンネル型乾燥機等を用いて気流中で加熱してブロック状またはフレーク状の触媒前駆体を得てもよい。
【0010】
触媒前駆体P1は、好ましくは減量率が10質量%以上40質量%未満、より好ましくは13質量%以上37質量%以下、さらに好ましくは15質量%以上35質量%以下となるように加熱処理条件を設定する。しかしながら、減量率が上記範囲外の場合であっても、もちろん使用可能である。
触媒前駆体の減量率は、触媒前駆体P1を均一に混合して約10g精秤し、これを空気雰囲気下にて300℃で1時間加熱した場合に下記式から算出される。
減量率(質量%)=(触媒前駆体質量−加熱後の触媒前駆体質量)/触媒前駆体質量×100
減量分は、加熱処理により分解、揮発、昇華する触媒前駆体P1に残存している硝酸根、アンモニウム根等および水分である。(触媒前駆体P1に含有される硝酸塩、アンモニウム塩は高温で加熱することにより分解して触媒前駆体P1より除去される。すなわち減量率が高い触媒前駆体ほど、硝酸塩、アンモニウム塩などを高い割合で含有していることを意味する。)
上記した加熱処理条件は、加熱装置(乾燥機)の種類や加熱装置の特性によって適宜選択されるべきであって一概に特定できないが、例えば、箱型乾燥機を用いる場合、気体流通下、230℃以下の温度で3〜24時間処理すればよい。
【0011】
上記のように好ましくは減量率を調整された触媒前駆体P1は、必要に応じて適当な粒度の粉体を得るための粉砕工程や分級工程を経て、続く成型工程に送る。
減量率が好ましくは上記範囲内に調整された触媒前駆体P1に対し、続いて、バインダーを添加、混合し、触媒前駆体P2とする。
触媒前駆体P1に対して添加、混合するバインダーの種類は特に限定されず、例えば、触媒成型に用いることが可能な公知のバインダーを挙げることができるが、好ましくは、水である。
【0012】
触媒前駆体P1に対して添加、混合するバインダーの量、好ましくは、触媒前駆体P1に対して添加、混合する水の量は、前記触媒前駆体P1の100質量部に対して好ましくは5質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは8質量部以上27質量部以下、さらにより好ましくは11質量部以上24質量部以下である。
添加量が30質量部より多くなると、触媒前駆体P2の成型性が悪化し、成型ができなくなる場合もある。添加量が5質量部未満だと触媒前駆体P2同士の結合が弱く、成型自体ができなくなるか成型できたとしても、触媒の機械強度が低くなる場合がある。押出成型の場合は、最悪の場合、成型機が壊れる。
【0013】
触媒前駆体P1に添加される水は、各種物質の水溶液や各種物質と水との混合物の形でも添加できる。
水と共に添加される物質としては、成型性を向上させる成型助剤、触媒の強度を向上させる補強剤やバインダー、触媒に細孔を形成させる気孔形成剤として一般に用いられる物質などが挙げられる。これら物質としては、添加によって触媒性能(活性、目的生成物の選択性)に悪影響を及ぼさないものが好ましい。つまり、(i)焼成後に触媒中に残存しない物質の水溶液または水との混合物、(ii)焼成後に触媒中に残存するとしても触媒性能に対して悪影響を及ぼさない物質からなる水溶液または水との混合物である。
【0014】
上記(i)の具体例としては、エチレングリコール、グリセリン、プロピオン酸、マレイン酸、ベンジルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールまたはフェノール等の有機化合物や硝酸、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
上記(ii)の具体例としては、補強剤として一般に知られているシリカ、アルミナ、ガラス繊維、炭化珪素、窒化珪素などが挙げられる。本発明によれば、製造される触媒は実用上十分な機械強度を有しているが、更に高い機械強度が必要な場合、これら補強剤が添加される。
【0015】
これら物質は、添加量が過剰な場合、触媒の機械強度が著しく低下するので、工業触媒として実用不可能な程度まで触媒の機械強度が低下しない程度の量を添加することが好ましい。
上記した各種物質の水溶液や各種物質と水との混合物の形で添加する場合、例えば、100質量部の触媒前駆体P1に、20質量部の5質量%エチレングリコール水溶液を添加して成型した場合、P1に添加された水の量は20×(1−0.05)=19質量部となる。
本発明で使用する触媒は触媒前駆体P2を一定の形状に成型した成型触媒であっても、あるいは触媒前駆体P2を一定の形状を有する任意の不活性担体に担持させた担持触媒であっても、あるいはこれら成型触媒と担持型触媒との組み合わせであってもよいが、好ましくは、触媒前駆体P2を一定の形状に成型した成型触媒である。
【0016】
上記触媒の形状については特に制限はなく、球状、円柱状(ペレット状)、リング状、不定形などのいずれの形状でもよい。もちろん、球状の場合、真球である必要はなく実質的に球状であればよい。円柱状およびリング状についても同様である。また、各反応帯に充填する触媒の形状は同一でも、あるいは異なっていてもよいが(例えば、ガス入口側:球状触媒、ガス出口側:ペレット状触媒)、通常、同一形状の成型触媒または同一形状の担持型触媒を充填するのが好ましい。
上記触媒の大きさについては、触媒の形状が球状の場合、平均触媒粒径が1〜15mmが好ましく、より好ましくは1〜10mm、さらに好ましくは3〜10mm、さらにより好ましくは3〜8mmのものが好適に用いられる。
【0017】
触媒の細孔容積としては、好ましくは0.2〜0.6cm/g、より好ましくは0.25〜0.55cm/gである。
担持触媒の場合、担体の材質自体には特に制限はなく、アクロレインを気相酸化してアクリル酸を製造する触媒を製造する際に通常用いることができる担体をいずれも使用することができる。使用可能な担体の具体例としてはアルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、チタニア、マグネシア、ステアタイト、シリカマグネシア、シリカマグネシアアルミナ、炭化珪素、窒化珪素、ゼオライトなどが挙げられる。
【0018】
担持触媒の場合、各反応帯に充填する触媒の担持率は、酸化反応条件、触媒の活性、および強度等を勘案して最適な活性および選択性が得られるように適宜決定されるが、好ましくは5〜200%、より好ましくは10〜100%、特に好ましくは15〜50%である。
なお、本発明において、触媒の担持率は次式により算出される。
担持率(%)
=[(焼成後の触媒質量−担体質量)/焼成後の触媒質量]×100
触媒調製時の熱処理条件(いわゆる焼成条件)についても特段の制限はなく、この種の触媒製造にて一般的に採用されている焼成条件を適用できる。各反応帯に充填する触媒の熱処理温度は同一でも異なっていてもよく、熱処理温度としては、好ましくは350〜600℃、より好ましくは400〜550℃、熱処理時間としては好ましくは1〜10時間である。
【0019】
触媒の成型方法は従来公知の方法でよく、例えば、押出成型法、打錠成型法、造粒法(転動造粒装置、遠心流動コーティング装置)、マルメライザー法などの成型方法が適用できる。なかでも押出成型法が好適である。
本発明にかかる不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法おいては、固定床多管型反応器における各反応管の内部を管軸方向に分割することにより複数個の反応帯を設け、この各反応帯に、触媒の真密度に対する触媒の見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)が異なる前記触媒をそれぞれ充填することを特徴とする。
【0020】
なお、本発明では、触媒の見掛け密度=1/(1/真密度+細孔容積)とする。
また、担体に触媒活性物質を担持させた、いわゆる担持型触媒の場合には、任意の方法で担体表面から触媒活性物質のみを剥離させ、触媒活性物質のみの真密度および細孔容積を測定して上式よりRを算出する。
このように真密度に対する触媒の見掛け密度の比Rが異なる触媒を充填することによって、モリブデン系の触媒を充填した固定床多管式反応器を用いた気相接触酸化反応によって不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する場合に、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、また、原料ガス濃度が高い場合であっても、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができるのである。
【0021】
真密度に対する触媒の見掛け密度の比Rが異なる触媒の製造方法は特に限定されないが、例えば、以下のような方法(1)〜(4)あるいはそれらの組み合わせによって製造することができる。
(1)触媒前駆体の減量率を変えることでRを変えることができる。減量率が低いと、触媒の細孔形成が少なくなるため、触媒の見掛け密度が高くなる。そして、真密度は触媒の組成が極端に変わらなければ製造方法を変えても変化しないので、減量率が低いとRは大きくなる。逆に、減量率が高いと、触媒の見掛け密度が低くなるため、Rは小さくなる。
【0022】
(2)触媒に添加する細孔形成剤の種類および/または添加量を制御する。触媒に細孔を形成する作用のある細孔形成剤を添加し、この添加量を相対的に少なくすると、見掛け密度は高くなり、Rは大きくなる。逆に、添加量が相対的に多くなると、Rは小さくなる。また、細孔形成剤の種類を変えることによってもRを制御できる。
(3)Rを変える効果は小さいが、触媒組成(触媒原料として用いられる金属の種類や添加割合)を変えると、真密度が変わるので、Rも変わる。
(4)成型の際の圧力を変えることによってもRを制御できる。例えば、打錠成型の場合、打圧を高くすればRは大きくなり、打圧を低くすればRは小さくなる。また、押出成型の場合、押出し圧を高くすればRが大きくなり、押出し圧を低くすればRは小さくなる。
【0023】
本発明において用いることができる触媒の真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)の範囲は、特に限定されないが、好ましくは0.25〜0.55、より好ましくは0.30〜0.50である。
触媒の真密度に対する見掛け密度の比が0.25未満の場合、細孔容積の増加に伴って細孔内拡散効率は上昇する場合があり、この場合、触媒の活性および目的生成物への選択率は向上するが、触媒強度が著しく低下するために好ましくない。
触媒の真密度に対する見掛け密度の比が0.55より大きい場合は上記の逆となり、触媒強度は向上するが、触媒の活性および目的生成物への選択率が著しく低下するために好ましくない。
【0024】
本発明においては、固定床多管型反応器における各反応管の内部を管軸方向に分割することによって複数個の反応帯を設け、これら複数個の反応帯に上記した方法によって調製されたRの異なる複数個の触媒を充填する。
上記充填配置の方法については、特に限定されず、例えば、ガス入口側からガス出口側に向かってRがより小さくなるように充填する配置や、ガス入口側からガス出口側に向かってRが一旦大きくなった後に小さくなるように充填する配置などが挙げられるが、好ましくは、Rの異なる触媒を各反応管のガス入口側からガス出口側に向かってRがより小さくなるように配置する。すなわち、Rが最も大きい触媒を入口側に、Rの最も小さい触媒を出口側に配置する。また、ガス入口側からガス出口側に向かってRが一旦大きくなった後に小さくなるように充填する配置においては、ガス入口部分のRが大きい触媒の充填層長は、全触媒層の60%以下が好ましく、5〜50%がより好ましく、10〜40%がさらに好ましい。
【0025】
このように触媒の真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)の異なる複数個の触媒を配列することによって、モリブデン系の触媒を充填した固定床多管式反応器を用いた気相接触酸化反応によって不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する場合に、ホットスポット部に位置する触媒の劣化を抑制し、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、また、原料ガス濃度が高い場合であっても、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができる。また、従来のように活性の異なる触媒を使用して触媒活性をコントロールするだけでは、特に原料ガス濃度が高い場合には限界があったが、本発明にかかる方法を用いれば、原料ガス濃度が高い場合であっても、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができる。
【0026】
本発明にかかる不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法おいては、さらに、前記複数個の反応帯にそれぞれ充填される触媒の活性が異なることが好ましい。
上記活性の異なる触媒の製造方法は特に限定されず、例えば、従来公知の方法を用いることが出来る。具体的には、例えば、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムから選ばれる少なくとも一種の元素(本発明で用いる触媒でいうB成分)の種類および/または量を変える方法、担持率を変える方法、焼成温度を変える方法、希釈率を変える方法、担持触媒と成型触媒を組み合わせる方法、触媒の粒径を変える方法や、これらの組み合わせによる方法が挙げられる。
【0027】
このように活性の異なる触媒を前記複数個の反応帯にそれぞれ充填する場合、すなわち、触媒の真密度に対する触媒の見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)が異なり、かつ、活性も異なる触媒を前記複数個の反応帯にそれぞれ充填する場合、触媒の充填配置の方法については、特に限定されず、Rに着目した場合には前述のように、例えば、ガス入口側からガス出口側に向かってRがより小さくなるように充填する配置や、ガス入口側からガス出口側に向かってRが一旦大きくなった後に小さくなるように充填する配置などが挙げられるが、活性に着目した場合には、例えば、ガス入口側からガス出口側に向かって活性が順次高くなるように充填する配置や、ガス入口側からガス出口側に向かって活性が一旦下がった後に高くなるように充填する配置などが挙げられ、好ましくは、活性の異なる触媒を各反応管のガス入口側からガス出口側に向かって活性が順次高くなるように配置する。すなわち、活性が最も低い触媒を入口側に、活性の最も高い触媒を出口側に配置する。また、ガス入口側からガス出口側に向かって活性が一旦下がった後に高くなるように充填する配置においては、ガス入口部分の高活性触媒の充填層長は、全触媒層の60%以下が好ましく、5〜50%がより好ましく、10〜40%がさらに好ましい。
【0028】
このように活性の異なる複数個の触媒を配列することによって、モリブデン系の触媒を充填した固定床多管式反応器を用いた気相接触酸化反応によって不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する場合に、ホットスポット部に位置する触媒の劣化をさらに抑制し、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、また、原料ガス濃度が高い場合であっても、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができる。
触媒の充填配置の最も好ましい形態としては、Rについては、ガス入口側からガス出口側に向かってRがより小さくなるように充填され、かつ、活性については、ガス入口側からガス出口側に向かって活性が順次高くなるように充填されるように配置する形態である。
【0029】
反応帯の数は、特に限定されず、多いほど触媒層のホットスポット温度を制御しやすくなるが、工業的には2または3程度にすることで十分目的とする効果を得ることができる。また、触媒層の分割比については、酸化反応条件や各層に充填された触媒の組成、形状、サイズなどによって最適値が左右されるため一概に特定できず、全体としての最適な活性および選択率が得られるように適宜選択すればよい。
触媒の各反応管への充填に際しては、不活性物質で希釈した触媒を各反応帯に充填することもできる。
【0030】
プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコール、およびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を原料とし、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化することにより、原料に対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する方法としては、触媒として本発明の触媒を使用する点を除けば特に制限はなく、一般に用いられている装置、方法および条件下で実施することができる。
すなわち、本発明における気相接触反応は通常の単流通法、あるいはリサイクル法で行ってもよく、反応器としては固定床反応器、流動床反応器、移動床反応器などを用いることができる。
【0031】
上記反応条件としては、例えば、原料ガスとしてプロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコールおよびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を1〜15容量%、この原料ガスに対して容量比で1〜10倍の範囲の分子状酸素および希釈剤としての不活性ガス、例えば、水蒸気、窒素および炭酸ガスなどからなる混合ガスを250〜450℃の温度範囲で0.1〜1MPaの圧力下に300〜5000hr−1(STP)の空間速度で本発明の触媒と接触させて反応させればよい。
本発明の方法によれば、生産性を上げることを目的とした高負荷反応条件下、例えばより高い原料ガス濃度、あるいはより高い空間速度の条件下において、従来法に比べて特に著しい好結果が得られる。特に、原料ガス濃度が7容量%以上、より厳しくは9容量%以上のような高濃度の原料ガスを用いても、本発明の目的が達成可能となる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら制限されるものではない。なお、本明細書における転化率、選択率、および収率はそれぞれ以下のように定義される。
転化率(モル%)=(反応した出発原料のモル数)/(供給した出発原料のモル数)×100
選択率(モル%)=(生成した不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸のモル数)/(反応した出発原料のモル数)
収率(モル%)=(生成した不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸のモル数)/(供給した出発原料のモル数)×100
また、触媒の真密度および細孔容積は以下の測定機器および方法で測定した。
【0033】
真密度:
測定機器:Micromeritics社製 AutoPycnometer1320
測定方法:触媒を約4g量り取り、測定用セルに入れて上記測定機器にセットした。
細孔容積:
測定機器:Micromeritics社製 AutoPoreIII(水銀圧入方式)
測定方法:触媒を約2g量り取り、圧力測定範囲0〜414MPa、等価時間10秒で測定した。
【0034】
(触媒製造例1:触媒(1)の調製)
純水10Lを加熱攪拌しながら、モリブデン酸アンモニウム1500gを溶解し、さらに20質量%シリカゾル425gを加えた。この混合液に、硝酸コバルト1236g、硝酸ニッケル412g、硝酸鉄372g、硝酸カリウム5.7gを純水1000mlに溶解させた液を激しく攪拌しながら滴下した。続いて、純水500mlに濃硝酸250mlを加えた水溶液に硝酸ビスマス446gを溶解した液を激しく攪拌しながら滴下した。生成した懸濁液を加熱攪拌し、水の大部分を蒸発させ、ケーキ状固形物を得た。得られたケーキ状固形物を箱型乾燥機で加熱処理し(加熱ガス温度:170℃、加熱ガス線速:1.2m/sec、加熱処理時間:12時間)、ブロック状の触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を粉砕した後、減量率を測定したところ、18.9質量%であった。次いで、50質量%の硝酸アンモニウム水溶液を触媒前駆体粉末1kgに対して260gの割合で添加して1時間混練後、外径6.0mm、内径2.0mm、高さ6.0mmのリング状に押出成型した。次いで、成型体を空気流通下480℃で5時間焼成して触媒(1)を得た。この触媒の酸素を除く金属元素組成は次の通りであった。
【0035】
触媒(1):Mo12CoNiBi1.3Fe1.3Si0.08
触媒(1)の真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)は0.35であった。
触媒(1)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
(触媒製造例2〜3:触媒(2)〜(3)の調製)
上記触媒製造例1の触媒(1)の調製方法において、触媒前駆体P1に添加する50質量%の硝酸アンモニウム水溶液の量をそれぞれ変えた以外は、触媒製造例1と同様にして触媒(2)〜(3)をそれぞれ得た。
【0036】
触媒(2)〜(3)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
(触媒製造例4:触媒(4)の調製)
上記触媒製造例1の触媒(1)の調製方法において、触媒のサイズを外径7.0mm、内径2.0mm、高さ7.0mmに変えた以外は触媒製造例1と同様にして触媒(4)を得た。
触媒(4)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
【0037】
(触媒製造例5:触媒(5)の調製)
上記触媒製造例1の触媒(1)の調製方法において、硝酸カリウムの添加量を7.2gに変えた以外は触媒製造例1と同様にして触媒(5)を得た。この触媒の酸素を除く金属元素組成は次の通りであった。
触媒(5):Mo12CoNiBi1.3Fe1.3Si0.1
触媒(5)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
【0038】
(触媒製造例6:触媒(6)の調製)
上記触媒製造例1の触媒(1)の調製方法において、ケーキ状固形物の加熱処理条件のうち、加熱ガス温度を220℃に変え、触媒前駆体P1に添加する50質量%の硝酸アンモニウム水溶液の量を変えた以外は、触媒製造例1と同様にして触媒(6)を得た。
触媒(6)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
【0039】
(触媒製造例7:触媒(7)の調製)
上記触媒製造例1の触媒(1)の調製方法において、硝酸カリウムの添加量を3.6gに変え、触媒前駆体P1に添加する50質量%の硝酸アンモニウム水溶液の量、および、触媒のサイズを変えた以外は触媒製造例1と同様にして触媒(7)を得た。この触媒の酸素を除く金属元素組成は次の通りであった。
触媒(7):Mo12CoNiBi1.3Fe1.3Si0.05
触媒(7)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
【0040】
(触媒製造例8:触媒(8)の調製)
上記触媒製造例7の触媒(7)の調製方法において、触媒前駆体P1に添加する50質量%の硝酸アンモニウム水溶液の量を変えた以外は触媒製造例7と同様にして触媒(8)を得た。
触媒(8)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
(触媒製造例9:触媒(9)の調製)
上記触媒製造例1の触媒(1)の調製方法において、硝酸カリウムの代わりに硝酸セシウムを9.7g用い、触媒前駆体P1に添加する50質量%の硝酸アンモニウム水溶液の量、および、触媒のサイズを変えた以外は触媒製造例1と同様にして触媒(9)を得た。この触媒の酸素を除く金属元素組成は次の通りであった。
【0041】
触媒(9):Mo12CoNiBi1.3Fe1.3SiCs0.07
触媒(9)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
(触媒製造例10:触媒(10)の調製)
上記触媒製造例9の触媒(9)の調製方法において、触媒前駆体P1に添加する50質量%の硝酸アンモニウム水溶液の量を変えた以外は触媒製造例9と同様にして触媒(10)を得た。
【0042】
触媒(10)の触媒組成、触媒前駆体P1の減量率、触媒前駆体P1の100質量部に対するバインダーの添加量、触媒のサイズ、および、真密度に対する見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)を表1にまとめた。
(参考例1〜10)
溶融硝酸塩にて加熱した内径25mmのステンレス製反応管に、触媒製造例1〜10で得られた触媒(1)〜(10)をそれぞれ層長200mmとなるように充填し、下記組成の反応ガスを空間速度1500h−1(STP)で導入してプロピレンの気相接触酸化反応を行った。結果を表2に示した。
【0043】
プロピレン  3容量%
空気     30容量%
水蒸気    40容量%
窒素     27容量%
(実施例1)
溶融硝酸塩にて加熱した内径25mmのステンレス製反応管に、反応ガス入口側から出口側に向かって順に、触媒(1)を層長1500mm、触媒(2)を層長1500mmとなるように充填し、下記組成の反応ガスを空間速度1500h−1(STP)で導入してプロピレンの気相接触酸化反応を行った。結果を表3に示した。
【0044】
プロピレン   5.5容量%
空気     50.0容量%
水蒸気    10.0容量%
窒素     34.5容量%
(比較例1〜2)
実施例1において、触媒(1)のみを層長3000mm、または触媒(2)のみを層長3000mm充填した以外は実施例1と同様にして気相接触反応を行った。結果を表3に示した。
【0045】
(実施例2、比較例3〜4)
実施例1において、表3に示したように触媒を充填し、反応ガス組成を以下のように変えた以外は実施例1と同様にして気相接触酸化反応を行った。結果を表3に示した。
プロピレン   6.5容量%
空気     57.0容量%
水蒸気    10.0容量%
窒素     26.5容量%
(実施例3〜5、比較例5)
実施例1において、表3に示したように触媒を充填し、反応ガス組成を以下のように変えた以外は実施例1と同様にして気相接触酸化反応を行った。結果を表3に示した。
【0046】
プロピレン   8.0容量%
空気     70.0容量%
水蒸気    10.0容量%
窒素     12.0容量%
【0047】
【表1】
Figure 2004002209
【0048】
【表2】
Figure 2004002209
【0049】
【表3】
Figure 2004002209
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、モリブデン系の触媒を充填した固定床多管式反応器を用いた気相接触酸化反応によって不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する場合に、ホットスポット部に位置する触媒の劣化を抑制し、ホットスポット部がどこに発生するかによらず、また、原料ガス濃度が高い場合であっても、高い収率を維持しながら長期にわたって反応を継続することができる。

Claims (5)

  1. 触媒を充填した固定床多管式反応器を用いて、プロピレン、イソブチレン、t−ブチルアルコール、およびメチル−t−ブチルエーテルから選ばれる少なくとも一種の化合物を原料とし、分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化することにより、原料に対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する方法において、
    前記触媒として、モリブデン、ビスマスおよび鉄を必須成分とする酸化物および/または複合酸化物を使用し、
    前記固定床多管型反応器における各反応管の内部を管軸方向に分割することにより複数個の反応帯を設け、この各反応帯に、触媒の真密度に対する触媒の見掛け密度の比R(触媒の見掛け密度/触媒の真密度)が異なる前記触媒をそれぞれ充填することを特徴とする、不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法。
  2. 前記複数個の反応帯に、前記Rの異なる触媒を各反応管のガス入口側からガス出口側に向けてRがより小さくなるように充填する、請求項1に記載の不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法。
  3. 前記複数個の反応帯にそれぞれ充填される触媒の活性が異なる、請求項1または2に記載の不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法。
  4. 前記複数個の反応帯に、前記活性の異なる触媒を各反応管のガス入口側からガス出口側に向けて活性がより高くなるように充填する、請求項3に記載の不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法。
  5. 前記反応帯の数が2または3である、請求項1から4までのいずれかに記載の不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法。
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