JP2004000041A - 豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストを用いた加工食品 - Google Patents
豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストを用いた加工食品 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】栄養価が高く、風味が損なわれず、幅広い利用が可能であり、かつ均質なペースト状態を形成でき、豆類から直接得られる豆類ペースト及び、前記豆類ペーストを豆類から直接簡易な方法で、効率よく得られる豆類ペーストの製造方法、並びに、前記豆類ペーストを用い、従来の卵を用いた菓子や食品を代替することができる加工食品を提供する。
【解決手段】豆類ペーストは、豆に係る成分と水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られ、このようにして得られた大豆ペーストを用いて加工食品を得る。
【解決手段】豆類ペーストは、豆に係る成分と水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られ、このようにして得られた大豆ペーストを用いて加工食品を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストを用いた加工食品に関し、特に大豆等の豆類から直接に、簡易な方法で得られる豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストから風味及び食感ともに満足できる、例えばマヨネーズ様食品等の加工食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
コレステロールの摂取を抑制したり、動物性食品、例えば卵に対してアレルギーを有していたりする場合には、これらの成分を含む食品の摂取を低減させる必要があり、これらの動物性食品を用いない代替加工食品の開発が求められている。
【0003】
おからからペーストを製造する方法は、特開平8−266240号や特開平10−99037号公報等に記載されており、具体的には、特開平8−266240号には、おからに、温水と調味料を混合し、次いで磨砕してペーストを得ることが開示されている。
【0004】
しかしながら、おからは、それ自体が蛋白質や油脂などの高い栄養素を含む豆乳を絞った残渣であることから、栄養価が低い上、風味が低下し、更にはペースト状にした場合でもぱさつき感が残るため食感が良くないという欠点を有している。
また、豆類から直接ペーストを得るものではなく、おからが出発物質となっているため、ペーストを得るための工程がおからの製造を経なければならず、複雑である。
【0005】
また、特開平10−99037号公報には、脱皮、脱胚軸した、実質的に吸水膨張していない大豆を、アルカリを添加した熱水中に一定条件のもと、浸漬加熱し、破砕することにより大豆食品素材を製造する方法が開示されている。
【0006】
この方法によれば、大豆の大部分を利用できることから、栄養価の高い加工食品が期待されるが、脱皮、脱胚軸工程が必要となるため製造方法が複雑化する上、破砕して得られた大豆食品素材も餡やマッシュポテトなどの用途が中心であり、卵の代替としてマヨネーズ様食品などに用いた場合には、これらの大豆食品素材の乳化力が卵黄と比較して低いため、別途、増粘性多糖類、オリゴ糖類、レシチン、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ポリグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどの乳化剤の添加が不可欠となる。
【0007】
一方、卵を用いないで、卵代替加工食品を得ることが特開2002−119260号に開示されており、具体的には、スクランブルエッグ様食品の製造方法が記載されている。また、特開2002−17292号には濃縮豆腐を用いたマヨネーズ様食品の製造方法が記載されている。
しかし、豆類から直接得られた豆類ペーストを使用した加工食品は開示されておらず、更にマヨネーズ様食品については何ら示唆もなく、現在まで、卵黄の代わりに、豆類ペーストを用いてマヨネーズ様食品を得る技術は、全くない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題を解消し、栄養価が高く、風味が損なわれず、幅広い利用が可能であり、かつ均質なペースト状態を形成できる、豆類から直接得られる豆類ペーストを提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、上記豆類ペーストを豆類から直接簡易な方法で、効率よく得られる豆類ペーストの製造方法に関する。
【0010】
また、本発明の他の目的は、上記豆類ペーストを用い、従来の卵を用いた菓子や食品を代替することができる加工食品を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成するため研究した結果、豆類をそのまま水分に浸漬して膨潤させただけでは足りず、一定の重量割合の水分を豆類に含有させることで、当該水分含有豆類を用いると、前記豆類から直接、均質なペーストが形成できること、及び、該ペーストが卵黄に近い乳化力を有することを見出し、本発明を達成するに至った。
【0012】
請求項1に係る発明は、豆類に係る成分と豆類に含有させた水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られることを特徴とする豆類ペーストである。
【0013】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載された豆類ペーストにおいて、水分の含有比率が88〜92重量%であることを特徴とする豆類ペーストである。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載された豆類ペーストにおいて、上記豆類が大豆であることを特徴とする豆類ペーストである。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された豆類ペーストを製造するにあたり、豆類に水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた後、当該豆類を解粒処理して、ペースト状に加工処理したことを特徴とする豆類ペーストの製造方法である。
【0016】
また、請求項5に係る発明は、請求項4に記載された豆類ペーストの製造方法において、水分を含有させる方法が、膨潤した豆を粉砕処理する工程を含むことを特徴とする豆類ペーストの製造方法である。
【0017】
また、請求項6に係る発明は、請求項5に記載された豆類ペーストの製造方法において、水分を含有させる方法が、粉砕処理を行った粒状豆を水に浸漬しつつ水中の豆に加熱及び/又は加圧処理を行うことを特徴とする豆類ペーストの製造方法である。
【0018】
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された豆類ペーストを用いたことを特徴とする加工食品である。
【0019】
また、請求項8に係る発明は、請求項4乃至6のいずれかに記載された豆類ペーストの製造方法により製造された豆類ペーストを用いたことを特徴とする加工食品である。
【0020】
また、請求項9に係る発明は、請求項7又は8に記載された加工食品は、マヨネーズ様食品であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を好適例をあげて説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の豆類ペーストは、豆類に係る成分と豆類に含有させた水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%、好適には80〜92重量%、より好適には88〜92重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られるものである。
【0022】
水分含有量が、75重量%より少ないと、豆類を解粒処理しても、均質なペーストを製造することができず、一方、92重量%より多くなると、流動性が増加して、自己形状保持性が喪失し、ペースト状態になり得ない。
ここで、「ペースト」とは、それ自体で形状が保持できる粘性体を意味し、例えば粘度が、B型回転粘度計(株式会社トキメック BH型)を用いて測定した場合に、10000〜400000mPa・sの粘性を有するものである。
【0023】
本発明に使用できる豆類には、うずら豆、アズキ豆、金時豆、ソラマメ、えんどう豆、ささげ、インゲン豆、大豆等の任意の豆類を用いることができる。
【0024】
通常、乾燥した大豆等の水分含有比率は10重量%程度であり、1日間、水に浸漬して膨潤させた場合でも、70重量%程度にしか水分含有比率が上昇しない。
しかし、かかる程度の水分含有率を有する豆類を解粒処理しても、当該豆類からは直接ペーストを製造することができない。
【0025】
豆類を直接解粒処理してペーストを得るためには、豆類に含有される水分量がきわめて重要な要素であり、具体的には、豆類に含有される水分量は75〜95重量%、好ましくは、80〜92重量%、より好ましくは87〜92重量%である必要性を有する。換言すれば、かかる範囲の水分含有量を有する豆類のみが直接ペーストを製造するのに用いることができる。
【0026】
本発明の一例においては、水に浸漬させていない通常の乾燥状態の豆類を直接粉砕して、粒状豆類を形成させ、当該粒状豆類に水を添加して、更には必要に応じて加熱・加圧処理を施すことで、水分含有量を上記本発明の範囲まで高めることが可能である。前記粒状豆に水を添加する方法は、前記粒状豆を水に浸漬したり、解粒処理をしながら水を添加する方法を用いてもかまわない。また、加熱・加圧処理することで、水分含有率が上記本発明の範囲に入るように調整される時間を短縮することができる。
【0027】
好ましくは、本発明の他の例において、豆類の水分含有比率を高めるため、水分に浸漬させて膨潤させた豆を、一度、粉砕処理を行うことにより粗い粒状豆を形成し、該粒状豆に再び水を添加して、更には必要に応じて加熱・加圧処理を付加することで、水分含有比率を75〜95重量%に高めることが望ましい。前記粒状豆に水を添加する方法は、上記した方法を用いることができる。
【0028】
この場合には、豆類内の細胞組織が破壊されず、水中に細胞内の養分が流出することもなく、高い栄養価を有する豆類ペーストが得られる。しかも、細胞膜の持つ浸透圧効果を利用して、豆類の水分含有比率を所定の値に制御することが簡易にでき、期待する豆類ペーストを容易に得ることができる。
【0029】
即ち、上記例においては、一旦、豆類を膨潤させ、豆類に弾力性を付与した状態で粉砕することにより、豆類内の細胞を壊さず、細かな粒状態を形成できる。複数の細胞の集合体である粒状豆は、粉砕前と比較して格段に単位体積当りの表面積が増加しているため、より多くの水分を吸収し、所定の水分含有量を確保することができる。
【0030】
このようにして、70〜95重量%前後の水分含有量を付与した豆類を解粒処理することで、豆類から直接豆類ペーストを形成することができる。解粒処理は、豆類を摩砕することにより、豆類中の水可溶性多糖類が放出されるようにその形状が破壊される処理である。かかる解粒処理により、豆類に含まれる水可溶性多糖類が放出され、これが水和して、粘性のある本発明の豆類ペーストを豆類から直接得ることができる。
【0031】
本発明においては、このような状態の豆類ペーストは、適度な粘性を有し自己形状の保持能力があるため、調理等に利用し易いばかりでなく、適度な食感・風味も有しており、食材として最適な状態といえる。
また、本発明の豆類ペーストは、卵黄に近い乳化力を有する。乳化力が向上する理由としては、豆類内の食物繊維中に含まれる水可溶性多糖類が、解粒処理により外部に放出されることが考えられ、豆類中に含有されるレシチンの乳化力を向上させる。これにより、例えば、マヨネーズ様食品等の加工食品に利用する場合でも、卵黄の代わりに使用して、増粘性多糖類などの乳化剤を添加する必要が無く、又は使用する場合でも従来より少量で済むため、より健康志向に適合した加工食品を提供することができる。
【0032】
本発明に係る加工食品としては、本発明の豆類ペーストが卵の代替素材として利用できるため、マヨネーズ様食品、アイスクリーム、ケーキなど各種の加工食品があげられる。特に、本発明の豆類ペーストが卵黄に近い乳化力を有していることから、マヨネーズ様食品などのエマルジョン状態の加工食品において、本発明の特徴を十分に発揮することができる。
【0033】
本発明の加工食品の具体例として、マヨネーズ様食品の実施例を示す。
ここで、本発明におけるマヨネーズ様食品とは、マヨネーズ、サラダドレッシング、フレンチドレッシング、スプレッド、タルタルソース等の半固体状ドレッシング、或いは乳化液状ドレッシングを包括する概念である。
【0034】
本発明の豆類ペーストを卵黄の変わりに用い、この豆類ペーストに、酢及び食用油を添加混合することにより、乳化状食品、即ちマヨネーズ様食品を製造することができる。
また、必要に応じて食塩等の調味料、香辛料、液糖、増粘安定剤や水等を混合しても良い。これらの添加物を用いる場合には、例えば、予め水に増粘安定剤を分散溶解し、大豆ペーストに調味料や液糖を混合したものに、かかる増粘安定剤が分散した水を添加混合する。これを、例えばミキサー等の混合手段を用いて、食用油を添加して、乳化させることにより、製造することができる。
【0035】
また、例えば、酢、調味料、香辛料等の水相部、或いは水を加えた水相部を連続ミキサーで、混合攪拌し、上記大豆ペーストを混合し、更に食用油を混合した後、コロイドミルなどで攪拌し、加熱殺菌してマヨネーズ様食品を得ることもできる。
上記マヨネーズ様食品様食品では、増粘安定剤を添加しているが、これは特に必要は無い。
【0036】
本発明に係るマヨネーズ様食品は、食感、風味、食味、乳化状態などの利用目的に応じて、食酢、大豆ペースト、食油などの混合比率を適宜調整することができる。特に、本発明の大豆ペーストを用いてマヨネーズ様食品を製造する場合の必須成分である大豆ペースト、食油、食酢の好適な配合割合は、次の通りである。
食酢 4〜35重量%
大豆ペースト 5〜45重量%
食油 30〜85重量%
【0037】
なお、食酢としては、リンゴ酢などの果実酢、米酢、アルコール酢、粕酢、黒酢、ワインビネガー、バルサミコなどがあげられる。
また、食油としては、大豆油、綿実油、コーン油、ごま油、サフラワー油、菜種油、オリーブ油、米油、ブドウ油、落花生油、紅花油、パーム油、サラダ油などの植物性油脂や動物性油脂などがあげられる。
【0038】
また、本発明に使用することのできる上記調味料としては、砂糖、ブドウ糖、果糖、あるいはこれらの混合糖、水あめ等の甘味料、食塩、クエン酸等の酸味料、化学調味料等が含まれる。
【0039】
水相部と油相部との乳化は、ミキサー、コロイドミル、パドルミキサー、ホモジナイザー、アジテーター、その他公知の乳化手段で行うことができる。
【0040】
本発明の大豆ペーストを用いた加工食品は、卵黄に含まれるコレステロールや卵アレルギー問題を回避することができ、また低脂肪、低カロリーであり、しかも大豆特有の青臭さやえぐみを抑制し、豊かな風味とこく味を具備した健康的な乳化状食品である。
【0041】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により示す。以下の実施例を用いて本発明の効果を一層明確にするが、これらは例示であり、本発明の技術的範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例においては、豆類として大豆を用いたものを示す。
【0042】
(実施例1〜6)
<大豆ペースト>
大豆10Kgを、大豆が充分に浸漬される水に浸漬し、常温状態で、8〜10時間に渡り静置した。
次に、粉砕機である高速切断機(ドイツ、ステファン社製)を用いて粒状化し、平均粒状径3〜8mm程度の大きさの粒状豆を得た。
更に当該粒状豆20Kgに、90℃の熱水を加え、水分含有率が表1に示すような大豆を得、これをグラインダー粉砕機(商品名;セレンディピター、増幸産業(株)製)を用い、2500〜3000rpmの回転で当該粉砕機の砥石間のクリアランス0.05mmとして、解粒処理を十分に行い、粘度が表1の本発明の大豆ペーストを得た。
【0043】
(比較例1)
大豆10Kgを、大豆が充分に浸漬できる水に浸漬し、常温状態で8〜10時間に渡り静置した、水分含有量が68.2重量%の大豆を、実施例1と同様のグラインダー粉砕機を用いて解粒処理を行った。しかし、ペースト状態にはならず、粉状のものが得られた。
【0044】
(比較例2)
実施例1と同様の方法で、水分含有量が98.0重量%の大豆を用いて、解粒処理を行った。得られたものは、自己形状保持性がなく、液体状態に近かった。
【0045】
(試験例1)
実施例1〜6及び比較例1、2で用いた大豆中の水分含有量と、当該大豆を用いて得られた大豆ペーストの粘度特性を、以下の方法で測定した。
水分含有量については、常圧加熱乾燥法を用いて測定した。
粘度特性については、B型回転粘度計(BM型)により、No.4ローターを回転速度12rpmで回転させ、25℃の環境温度中で測定した。但し、比較例1及び2は、ペーストが得られず測定不能であった。
乳化力は、5℃で60日間静置して、状態を観察により測定した。油層と水層とに分離したものを×、分離せず乳化状態を保持できたものを○で表わした。但し、比較例1及び2は、ペーストが得られないやめ、測定不能であった。
風味・食感については、青臭さがなく、均質ななめらかさに関し、◎が極めて良好、○が良好、×が劣るとの評価で判断した。
【0046】
(測定結果)
表1に測定結果を示す。
【表1】
【0047】
表1の測定結果により、本発明に係る実施例1〜6については、いずれも、比較例1、2と比較して、乳化力、風味・食感が良好であり、これは、解粒処理前の豆類の水分含有量が75〜95重量%であることが、大きく寄与していると判断される。
また、実施例1〜6の中でも、水分の含有比率が88〜92重量%である、実施例4〜6については、特に乳化力、風味・食感が良好であった。しかも、実施例4〜6は、自己形状の保持が優れ、舌ざわり等の食感が特に好ましい。
【0048】
(実施例7〜12、比較例3、4)
<加工食品>
豆類ペーストとして、上記実施例1〜6、比較例1、2の大豆ペーストを用いて、マヨネーズ様食品を製造した。その配合割合は、以下に示すとおりである。
食油(大豆油) 55重量部
食酢(リンゴ酢) 6重量部
調味料(化学調味料)1.3重量部
食塩 1.5重量部
液糖(砂糖・果糖ぶどう糖液糖) 2重量部
大豆ペースト 10重量部
増粘安定剤(キサンタンガム) 0.4重量部
水 8重量部
【0049】
上記増粘安定剤を水に分散させ、これを、大豆ペーストに調味料、食塩、液糖を混合したものに添加して混練し、これをミキサーに入れて、混練しながら食油を滴下して乳化させて、本発明のマヨネーズ様食品を得た。
【0050】
(試験例2)
実施例7〜12、比較例3に係るマヨネーズ様食品の粘度特性及び風味を、試験例1と同様の方法で測定し、その結果を表2に示す。
但し、比較例3の大豆を用いて得られたマヨネーズ様食品は、瞬間的に乳化するが、常温で5分程で分離し、乳化状態を保持できなかった。また、比較例4の大豆を用いては、マヨネーズ様食品を得ることはできなかった。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の豆類ペーストは、栄養価が高く、風味が損なわれず、幅広い利用が可能であり、かつ均質なペースト状態を形成できる。
また、本発明の豆類ペーストの製造方法は、豆類から直接簡易な方法で製造できるため、生産効率が高い。
さらに、本発明の豆類ペーストの乳化力が卵黄に近いため、従来の卵を用いた菓子や食品を代替することができる加工食品を提供できる。特に、マヨネーズ様食品などのエマルジョン状態を有する加工食品には、好適に利用できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストを用いた加工食品に関し、特に大豆等の豆類から直接に、簡易な方法で得られる豆類ペースト及びその製造方法、並びに当該豆類ペーストから風味及び食感ともに満足できる、例えばマヨネーズ様食品等の加工食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
コレステロールの摂取を抑制したり、動物性食品、例えば卵に対してアレルギーを有していたりする場合には、これらの成分を含む食品の摂取を低減させる必要があり、これらの動物性食品を用いない代替加工食品の開発が求められている。
【0003】
おからからペーストを製造する方法は、特開平8−266240号や特開平10−99037号公報等に記載されており、具体的には、特開平8−266240号には、おからに、温水と調味料を混合し、次いで磨砕してペーストを得ることが開示されている。
【0004】
しかしながら、おからは、それ自体が蛋白質や油脂などの高い栄養素を含む豆乳を絞った残渣であることから、栄養価が低い上、風味が低下し、更にはペースト状にした場合でもぱさつき感が残るため食感が良くないという欠点を有している。
また、豆類から直接ペーストを得るものではなく、おからが出発物質となっているため、ペーストを得るための工程がおからの製造を経なければならず、複雑である。
【0005】
また、特開平10−99037号公報には、脱皮、脱胚軸した、実質的に吸水膨張していない大豆を、アルカリを添加した熱水中に一定条件のもと、浸漬加熱し、破砕することにより大豆食品素材を製造する方法が開示されている。
【0006】
この方法によれば、大豆の大部分を利用できることから、栄養価の高い加工食品が期待されるが、脱皮、脱胚軸工程が必要となるため製造方法が複雑化する上、破砕して得られた大豆食品素材も餡やマッシュポテトなどの用途が中心であり、卵の代替としてマヨネーズ様食品などに用いた場合には、これらの大豆食品素材の乳化力が卵黄と比較して低いため、別途、増粘性多糖類、オリゴ糖類、レシチン、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ポリグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどの乳化剤の添加が不可欠となる。
【0007】
一方、卵を用いないで、卵代替加工食品を得ることが特開2002−119260号に開示されており、具体的には、スクランブルエッグ様食品の製造方法が記載されている。また、特開2002−17292号には濃縮豆腐を用いたマヨネーズ様食品の製造方法が記載されている。
しかし、豆類から直接得られた豆類ペーストを使用した加工食品は開示されておらず、更にマヨネーズ様食品については何ら示唆もなく、現在まで、卵黄の代わりに、豆類ペーストを用いてマヨネーズ様食品を得る技術は、全くない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題を解消し、栄養価が高く、風味が損なわれず、幅広い利用が可能であり、かつ均質なペースト状態を形成できる、豆類から直接得られる豆類ペーストを提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、上記豆類ペーストを豆類から直接簡易な方法で、効率よく得られる豆類ペーストの製造方法に関する。
【0010】
また、本発明の他の目的は、上記豆類ペーストを用い、従来の卵を用いた菓子や食品を代替することができる加工食品を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成するため研究した結果、豆類をそのまま水分に浸漬して膨潤させただけでは足りず、一定の重量割合の水分を豆類に含有させることで、当該水分含有豆類を用いると、前記豆類から直接、均質なペーストが形成できること、及び、該ペーストが卵黄に近い乳化力を有することを見出し、本発明を達成するに至った。
【0012】
請求項1に係る発明は、豆類に係る成分と豆類に含有させた水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られることを特徴とする豆類ペーストである。
【0013】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載された豆類ペーストにおいて、水分の含有比率が88〜92重量%であることを特徴とする豆類ペーストである。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載された豆類ペーストにおいて、上記豆類が大豆であることを特徴とする豆類ペーストである。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された豆類ペーストを製造するにあたり、豆類に水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた後、当該豆類を解粒処理して、ペースト状に加工処理したことを特徴とする豆類ペーストの製造方法である。
【0016】
また、請求項5に係る発明は、請求項4に記載された豆類ペーストの製造方法において、水分を含有させる方法が、膨潤した豆を粉砕処理する工程を含むことを特徴とする豆類ペーストの製造方法である。
【0017】
また、請求項6に係る発明は、請求項5に記載された豆類ペーストの製造方法において、水分を含有させる方法が、粉砕処理を行った粒状豆を水に浸漬しつつ水中の豆に加熱及び/又は加圧処理を行うことを特徴とする豆類ペーストの製造方法である。
【0018】
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された豆類ペーストを用いたことを特徴とする加工食品である。
【0019】
また、請求項8に係る発明は、請求項4乃至6のいずれかに記載された豆類ペーストの製造方法により製造された豆類ペーストを用いたことを特徴とする加工食品である。
【0020】
また、請求項9に係る発明は、請求項7又は8に記載された加工食品は、マヨネーズ様食品であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を好適例をあげて説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の豆類ペーストは、豆類に係る成分と豆類に含有させた水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%、好適には80〜92重量%、より好適には88〜92重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られるものである。
【0022】
水分含有量が、75重量%より少ないと、豆類を解粒処理しても、均質なペーストを製造することができず、一方、92重量%より多くなると、流動性が増加して、自己形状保持性が喪失し、ペースト状態になり得ない。
ここで、「ペースト」とは、それ自体で形状が保持できる粘性体を意味し、例えば粘度が、B型回転粘度計(株式会社トキメック BH型)を用いて測定した場合に、10000〜400000mPa・sの粘性を有するものである。
【0023】
本発明に使用できる豆類には、うずら豆、アズキ豆、金時豆、ソラマメ、えんどう豆、ささげ、インゲン豆、大豆等の任意の豆類を用いることができる。
【0024】
通常、乾燥した大豆等の水分含有比率は10重量%程度であり、1日間、水に浸漬して膨潤させた場合でも、70重量%程度にしか水分含有比率が上昇しない。
しかし、かかる程度の水分含有率を有する豆類を解粒処理しても、当該豆類からは直接ペーストを製造することができない。
【0025】
豆類を直接解粒処理してペーストを得るためには、豆類に含有される水分量がきわめて重要な要素であり、具体的には、豆類に含有される水分量は75〜95重量%、好ましくは、80〜92重量%、より好ましくは87〜92重量%である必要性を有する。換言すれば、かかる範囲の水分含有量を有する豆類のみが直接ペーストを製造するのに用いることができる。
【0026】
本発明の一例においては、水に浸漬させていない通常の乾燥状態の豆類を直接粉砕して、粒状豆類を形成させ、当該粒状豆類に水を添加して、更には必要に応じて加熱・加圧処理を施すことで、水分含有量を上記本発明の範囲まで高めることが可能である。前記粒状豆に水を添加する方法は、前記粒状豆を水に浸漬したり、解粒処理をしながら水を添加する方法を用いてもかまわない。また、加熱・加圧処理することで、水分含有率が上記本発明の範囲に入るように調整される時間を短縮することができる。
【0027】
好ましくは、本発明の他の例において、豆類の水分含有比率を高めるため、水分に浸漬させて膨潤させた豆を、一度、粉砕処理を行うことにより粗い粒状豆を形成し、該粒状豆に再び水を添加して、更には必要に応じて加熱・加圧処理を付加することで、水分含有比率を75〜95重量%に高めることが望ましい。前記粒状豆に水を添加する方法は、上記した方法を用いることができる。
【0028】
この場合には、豆類内の細胞組織が破壊されず、水中に細胞内の養分が流出することもなく、高い栄養価を有する豆類ペーストが得られる。しかも、細胞膜の持つ浸透圧効果を利用して、豆類の水分含有比率を所定の値に制御することが簡易にでき、期待する豆類ペーストを容易に得ることができる。
【0029】
即ち、上記例においては、一旦、豆類を膨潤させ、豆類に弾力性を付与した状態で粉砕することにより、豆類内の細胞を壊さず、細かな粒状態を形成できる。複数の細胞の集合体である粒状豆は、粉砕前と比較して格段に単位体積当りの表面積が増加しているため、より多くの水分を吸収し、所定の水分含有量を確保することができる。
【0030】
このようにして、70〜95重量%前後の水分含有量を付与した豆類を解粒処理することで、豆類から直接豆類ペーストを形成することができる。解粒処理は、豆類を摩砕することにより、豆類中の水可溶性多糖類が放出されるようにその形状が破壊される処理である。かかる解粒処理により、豆類に含まれる水可溶性多糖類が放出され、これが水和して、粘性のある本発明の豆類ペーストを豆類から直接得ることができる。
【0031】
本発明においては、このような状態の豆類ペーストは、適度な粘性を有し自己形状の保持能力があるため、調理等に利用し易いばかりでなく、適度な食感・風味も有しており、食材として最適な状態といえる。
また、本発明の豆類ペーストは、卵黄に近い乳化力を有する。乳化力が向上する理由としては、豆類内の食物繊維中に含まれる水可溶性多糖類が、解粒処理により外部に放出されることが考えられ、豆類中に含有されるレシチンの乳化力を向上させる。これにより、例えば、マヨネーズ様食品等の加工食品に利用する場合でも、卵黄の代わりに使用して、増粘性多糖類などの乳化剤を添加する必要が無く、又は使用する場合でも従来より少量で済むため、より健康志向に適合した加工食品を提供することができる。
【0032】
本発明に係る加工食品としては、本発明の豆類ペーストが卵の代替素材として利用できるため、マヨネーズ様食品、アイスクリーム、ケーキなど各種の加工食品があげられる。特に、本発明の豆類ペーストが卵黄に近い乳化力を有していることから、マヨネーズ様食品などのエマルジョン状態の加工食品において、本発明の特徴を十分に発揮することができる。
【0033】
本発明の加工食品の具体例として、マヨネーズ様食品の実施例を示す。
ここで、本発明におけるマヨネーズ様食品とは、マヨネーズ、サラダドレッシング、フレンチドレッシング、スプレッド、タルタルソース等の半固体状ドレッシング、或いは乳化液状ドレッシングを包括する概念である。
【0034】
本発明の豆類ペーストを卵黄の変わりに用い、この豆類ペーストに、酢及び食用油を添加混合することにより、乳化状食品、即ちマヨネーズ様食品を製造することができる。
また、必要に応じて食塩等の調味料、香辛料、液糖、増粘安定剤や水等を混合しても良い。これらの添加物を用いる場合には、例えば、予め水に増粘安定剤を分散溶解し、大豆ペーストに調味料や液糖を混合したものに、かかる増粘安定剤が分散した水を添加混合する。これを、例えばミキサー等の混合手段を用いて、食用油を添加して、乳化させることにより、製造することができる。
【0035】
また、例えば、酢、調味料、香辛料等の水相部、或いは水を加えた水相部を連続ミキサーで、混合攪拌し、上記大豆ペーストを混合し、更に食用油を混合した後、コロイドミルなどで攪拌し、加熱殺菌してマヨネーズ様食品を得ることもできる。
上記マヨネーズ様食品様食品では、増粘安定剤を添加しているが、これは特に必要は無い。
【0036】
本発明に係るマヨネーズ様食品は、食感、風味、食味、乳化状態などの利用目的に応じて、食酢、大豆ペースト、食油などの混合比率を適宜調整することができる。特に、本発明の大豆ペーストを用いてマヨネーズ様食品を製造する場合の必須成分である大豆ペースト、食油、食酢の好適な配合割合は、次の通りである。
食酢 4〜35重量%
大豆ペースト 5〜45重量%
食油 30〜85重量%
【0037】
なお、食酢としては、リンゴ酢などの果実酢、米酢、アルコール酢、粕酢、黒酢、ワインビネガー、バルサミコなどがあげられる。
また、食油としては、大豆油、綿実油、コーン油、ごま油、サフラワー油、菜種油、オリーブ油、米油、ブドウ油、落花生油、紅花油、パーム油、サラダ油などの植物性油脂や動物性油脂などがあげられる。
【0038】
また、本発明に使用することのできる上記調味料としては、砂糖、ブドウ糖、果糖、あるいはこれらの混合糖、水あめ等の甘味料、食塩、クエン酸等の酸味料、化学調味料等が含まれる。
【0039】
水相部と油相部との乳化は、ミキサー、コロイドミル、パドルミキサー、ホモジナイザー、アジテーター、その他公知の乳化手段で行うことができる。
【0040】
本発明の大豆ペーストを用いた加工食品は、卵黄に含まれるコレステロールや卵アレルギー問題を回避することができ、また低脂肪、低カロリーであり、しかも大豆特有の青臭さやえぐみを抑制し、豊かな風味とこく味を具備した健康的な乳化状食品である。
【0041】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により示す。以下の実施例を用いて本発明の効果を一層明確にするが、これらは例示であり、本発明の技術的範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例においては、豆類として大豆を用いたものを示す。
【0042】
(実施例1〜6)
<大豆ペースト>
大豆10Kgを、大豆が充分に浸漬される水に浸漬し、常温状態で、8〜10時間に渡り静置した。
次に、粉砕機である高速切断機(ドイツ、ステファン社製)を用いて粒状化し、平均粒状径3〜8mm程度の大きさの粒状豆を得た。
更に当該粒状豆20Kgに、90℃の熱水を加え、水分含有率が表1に示すような大豆を得、これをグラインダー粉砕機(商品名;セレンディピター、増幸産業(株)製)を用い、2500〜3000rpmの回転で当該粉砕機の砥石間のクリアランス0.05mmとして、解粒処理を十分に行い、粘度が表1の本発明の大豆ペーストを得た。
【0043】
(比較例1)
大豆10Kgを、大豆が充分に浸漬できる水に浸漬し、常温状態で8〜10時間に渡り静置した、水分含有量が68.2重量%の大豆を、実施例1と同様のグラインダー粉砕機を用いて解粒処理を行った。しかし、ペースト状態にはならず、粉状のものが得られた。
【0044】
(比較例2)
実施例1と同様の方法で、水分含有量が98.0重量%の大豆を用いて、解粒処理を行った。得られたものは、自己形状保持性がなく、液体状態に近かった。
【0045】
(試験例1)
実施例1〜6及び比較例1、2で用いた大豆中の水分含有量と、当該大豆を用いて得られた大豆ペーストの粘度特性を、以下の方法で測定した。
水分含有量については、常圧加熱乾燥法を用いて測定した。
粘度特性については、B型回転粘度計(BM型)により、No.4ローターを回転速度12rpmで回転させ、25℃の環境温度中で測定した。但し、比較例1及び2は、ペーストが得られず測定不能であった。
乳化力は、5℃で60日間静置して、状態を観察により測定した。油層と水層とに分離したものを×、分離せず乳化状態を保持できたものを○で表わした。但し、比較例1及び2は、ペーストが得られないやめ、測定不能であった。
風味・食感については、青臭さがなく、均質ななめらかさに関し、◎が極めて良好、○が良好、×が劣るとの評価で判断した。
【0046】
(測定結果)
表1に測定結果を示す。
【表1】
【0047】
表1の測定結果により、本発明に係る実施例1〜6については、いずれも、比較例1、2と比較して、乳化力、風味・食感が良好であり、これは、解粒処理前の豆類の水分含有量が75〜95重量%であることが、大きく寄与していると判断される。
また、実施例1〜6の中でも、水分の含有比率が88〜92重量%である、実施例4〜6については、特に乳化力、風味・食感が良好であった。しかも、実施例4〜6は、自己形状の保持が優れ、舌ざわり等の食感が特に好ましい。
【0048】
(実施例7〜12、比較例3、4)
<加工食品>
豆類ペーストとして、上記実施例1〜6、比較例1、2の大豆ペーストを用いて、マヨネーズ様食品を製造した。その配合割合は、以下に示すとおりである。
食油(大豆油) 55重量部
食酢(リンゴ酢) 6重量部
調味料(化学調味料)1.3重量部
食塩 1.5重量部
液糖(砂糖・果糖ぶどう糖液糖) 2重量部
大豆ペースト 10重量部
増粘安定剤(キサンタンガム) 0.4重量部
水 8重量部
【0049】
上記増粘安定剤を水に分散させ、これを、大豆ペーストに調味料、食塩、液糖を混合したものに添加して混練し、これをミキサーに入れて、混練しながら食油を滴下して乳化させて、本発明のマヨネーズ様食品を得た。
【0050】
(試験例2)
実施例7〜12、比較例3に係るマヨネーズ様食品の粘度特性及び風味を、試験例1と同様の方法で測定し、その結果を表2に示す。
但し、比較例3の大豆を用いて得られたマヨネーズ様食品は、瞬間的に乳化するが、常温で5分程で分離し、乳化状態を保持できなかった。また、比較例4の大豆を用いては、マヨネーズ様食品を得ることはできなかった。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の豆類ペーストは、栄養価が高く、風味が損なわれず、幅広い利用が可能であり、かつ均質なペースト状態を形成できる。
また、本発明の豆類ペーストの製造方法は、豆類から直接簡易な方法で製造できるため、生産効率が高い。
さらに、本発明の豆類ペーストの乳化力が卵黄に近いため、従来の卵を用いた菓子や食品を代替することができる加工食品を提供できる。特に、マヨネーズ様食品などのエマルジョン状態を有する加工食品には、好適に利用できる。
Claims (9)
- 豆類に係る成分と豆類に含有させた水との総重量に対し、水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた豆類を原料とし、当該豆類を解粒処理して得られることを特徴とする豆類ペースト。
- 請求項1に記載された豆類ペーストにおいて、水分の含有比率が88〜92重量%であることを特徴とする豆類ペースト。
- 請求項1又は2に記載された豆類ペーストにおいて、上記豆が大豆であることを特徴とする豆類ペースト。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載された豆類ペーストを製造するにあたり、豆類に水分の含有比率が75〜95重量%となるように水分を含有させた後、当該豆類を解粒処理して、ペースト状に加工処理したことを特徴とする豆類ペーストの製造方法。
- 請求項4に記載された豆類ペーストの製造方法において、水分を含有させる方法が、膨潤した豆を粉砕処理する工程を含むことを特徴とする豆類ペーストの製造方法。
- 請求項5に記載された豆類ペーストの製造方法において、水分を含有させる方法が、粉砕処理を行った粒状豆を水に浸漬しつつ水中の豆に加熱及び/又は加圧処理する工程を含むことを特徴とする豆類ペーストの製造方法。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載された豆類ペーストを用いたことを特徴とする加工食品。
- 請求項4乃至6のいずれかに記載された豆類ペーストの製造方法により製造された豆類ペーストを用いたことを特徴とする加工食品。
- 請求項7又は8に記載された加工食品は、マヨネーズ様食品であることを特徴とする豆類ペーストを用いた加工食品。
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